JP2003520955A - ブルースター角プリズム逆反射体に基づく共振空洞リングダウン分光のための改善されたモードマッチング - Google Patents

ブルースター角プリズム逆反射体に基づく共振空洞リングダウン分光のための改善されたモードマッチング

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JP2003520955A
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prisms
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ケビン ケイ. レーマン,
ポール ラビノウィッツ,
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トラスティーズ オブ プリンストン ユニバーシティ
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Abstract

(57)【要約】 光軸を有するリングダウン共振空洞分光セル用の安定共振器。共振器は、それぞれが複数の全反射面を有する2つのブルースター角逆反射体プリズムを含み、プリズムのうちの少なくとも1つの全反射面のうちの1つが曲面(研磨された曲面か、または光学接触または接着による、表面への平凸レンズの付加により湾曲した表面のいずれか)を有する。プリズムは、共振器の光軸に沿った直線上に配置される。所望の非点収差の度合いを生じる球状のミラーまたはレンズが、垂直入射から傾くことにより、モードは共振器への放射とマッチングする。1つまたは両方のプリズムを、光線がプリズム表面の垂直線に対して、ほぼブルースター角でプリズムの表面に入射および出射するように、回転させることができる。この機能は、プリズム間のアライメントを維持し、共振器の同調を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本出願は、1997年10月21日に出願され、現在、米国特許第5,973
,864号となっている、米国特許出願第08/955,126号の継続出願で
ある1999年10月4日に出願された米国特許出願第09/412,069号
の一部継続出願である。
【0002】 (発明の分野) 本発明は、概して吸収分光法に関し、特に、ブルースター角プリズム逆反射体
を組み込んだ、リングダウン空洞共振器分光法のための改良されたモードマッチ
ングに関する。
【0003】 (発明の背景) 図面(全体を通して同様の参照数字は同様の要素を示す)を参照すると、図1
は対数目盛りで電磁スペクトルを示す。分光学という科学は、スペクトルを研究
する。スペクトルの他の分野に関する科学とは対照的に、光学は特に、可視光線
、および近可視光線(約1ミリメートルから約1ナノメートルに及ぶ波長に亘る
、利用可能なスペクトルの非常に狭い部分)に関係する。近可視光線は赤(赤外
線)よりさらに赤い色と、紫(紫外線)よりさらに紫な色を含む。その範囲は、
通常の材料から作られるほとんどのレンズとミラーにより依然処理され得る程度
に、可視光のいずれか一方の側にちょうど十分に広がる。材料の光学的特性の波
長依存性が往々にして考慮されなければならない。
【0004】 吸収タイプの分光法は、高感度、マイクロ秒オーダーの応答時間、中毒の危険
性がないこと、および研究下の種以外の分子種からの限定された干渉を提供する
。様々な分子種、特に水等の単純な分子は、吸収分光法によって検出され得、ま
たは同定され得る。それ故、吸収分光法は、重要な微量な種を検出する一般的な
方法を提供する。気相では、この方法の感度と選択性が最適化される。なぜなら
、これらの種は、1セットのシャープなスペクトル線に集中した吸収強度を有す
るからである。スペクトルにおける細い線は、ほとんどの干渉種から区別するた
めに使用され得る。
【0005】 多くの産業工程においては、流動する気体流の中での微量な種の濃度は、高速
度および高精度で測定および分析されなければならない。そのような測定と分析
が必要であるのは、混入物の濃度が、しばしば最終製品の質を決定するほどに重
要だからである。例えば、N2、O2、H2 Ar、およびHe等の気体は、例えば
集積回路を製造するために用いられ、10億分の1(ppb)レベルでさえも、
水等の不純物がそれらの気体に存在すると、ダメージを与え、且つ動作回路の歩
留まりを減少させる。それ故、水が分光学的に監視され得る相対的に高い感度が
、半導体産業で使用される高純度気体の製造にとって重要なのである。様々な不
純物が、他の産業用途において検出されなくてはならない。
【0006】 分光学は、百万分の1(ppm)レベルで高純度気体中の水を検出することを
達成した。ppbレベルでの検出感度は、いくらかのケースでは達成可能である
。従って、いくらかの分光学的な方法が、気体中の水の含有量を監視するような
用途に適用されてきており、これらは、従来の長パス長セル、光音響分光法、周
波数変調分光法および空洞共振器内レーザー吸収分光法の吸収測定を含む。これ
らの方法は、使用を困難にし、産業上の利用を非現実的にする、いくつかの特徴
(Lehmannに対し発行された米国特許番号第5,528,040号で論述
されている)を有する。それ故、これらの分光法は、主に研究室での調査に制限
されてきた。
【0007】 対照的に、空洞共振器リングダウン分光法(CRDS)は、科学、産業でのプ
ロセス制御、大気中の微量な気体の検出に応用される、重要な分光学的技術とな
ってきた。CRDSは、従来の方法が不十分な感度を有する低吸収度の状況で勝
る、光吸収の測定用技術として示されてきた。CRDSは、吸収に敏感な観測可
能物として、高効率な光共振器中の光子の平均寿命を利用する。
【0008】 通常、共振器は一対の公称値が同等の、狭帯域の超高反射誘電体ミラーから形
成され、上記ミラーは、安定した光共振器を形成するように適切に構成されてい
る。レーザーパルスは、ミラーを介し共振器に注入され、光子の往復移行時間、
共振器の長さ、種の吸収断面および数密度(number density)、
ならびに内因的な共振器損失(これは回折損失が無視可能な場合周波数依存性の
あるミラー反射率から主に生じる)の原因となる要因に依存する平均寿命を経験
する。それ故、光吸収の決定は、従来のパワー比率測定から減衰時間の測定に転
換される。CRDSの最終的な感度は、内因的な共振器損失の大きさにより決定
され、これは超低損失の光学品の製造を可能とする超研磨等の技術をもって最小
にされ得る。
【0009】 現在、CRDSは高反射率誘電体ミラーが使用され得る分光学的領域に限定さ
れている。このことは、紫外線および赤外線の領域のほとんどで、その方法の有
用性を著しく限定している。なぜなら、十分に高い反射率を有するミラーは現在
入手不可であるからである。適切な誘電体ミラーが利用可能な領域でさえ、ミラ
ーの各セットは、狭い波長範囲、典型的には数パーセントの部分的な範囲での動
作のみを可能とする。更には、多くの誘電体ミラーの構築は、時間とともに分解
する物質、特に化学的に腐食の激しい環境にさらされる際に分解する物質、の使
用を必要とする。これらの現在の制限は、多くの潜在的な用途においてCRDS
の使用を制限、または妨げるため、共振器構築に関し現在の技術状態を改良する
、明白に認識された必要性が存在する。
【0010】 A. Pipinoらによる論文“Evanescent wave cav
ity ring−down spectroscopy with a to
tal−internal reflection minicavity”、
Rev.Sci.Instrum.68(8)(1997年8月)は、改良され
た共振器構築への一つのアプローチを提供する。そのアプローチは、安定性を誘
導するために、モノリシックで、少なくとも一つの凸面を有する規則的多角形状
(例えば四角形および八角形)の全反射(TIR)リング共振器を用いる。光パ
ルスは、共振器の外方且つ近傍に位置する第1のプリズムにより全反射され、エ
バネセント波を生成する。そのエバネセント波は、共振器に入りそして光子トン
ネリングを介し共振器の安定モードを励起する。共振器の全反射する表面に位置
する物質の吸収スペクトルは、モノリシック共振器内の光子の平均寿命から得ら
れ、第2プリズム(これもまた共振器の外方、しかし近傍に位置する全反射プリ
ズム)と出力結合(out coupling)することにより、検出器で受信
される信号の時間依存性より抽出される。それ故、光輻射は、光子トンネリング
により共振器に対する入出を行い、このことは入出力結合の正確な制御を可能に
する。CRDSの結果により実現した小型共振器とTIRリング共振器は、CR
DSという概念を固体分光法へと拡大する。TIRの広帯域な本質は、従来の気
相CRDS内の誘電体ミラーにより課された狭帯域幅制限を回避する。A. P
ipinoらの研究は、短い総吸収パス長に内因的に制限され、それ故に強力な
吸収強度を持つ、TIR分光法にのみ適用されるものである。対照的に、本発明
は、長い吸収パス長を提供し、それ故に弱い吸収強度の検出を可能にする。
【0011】 また、Gouldらの“Crossed Roof Prism Inter
ferometer”、Appl.Opt.、Vol.1、533−34(19
62)に記載されるように、交差する軸を有する2つのブルースター角屋根形プ
リズムから共振器を構築することも可能である。この共振器の利点は、プリズム
の任意の小さな角度のばらつきに対して、共振器が整合されたままであることで
ある。不利な点は、プリズムのうちの一つのブルースター角が構築されなければ
ならないことである。すなわち、ブルースター角はプリズムの回転によって波長
に対して調整され得ない。そのような共振器のロバスト性のある整合が十分に望
ましく、その結果ブルースター角を調整する能力を損失することが許容され得る
用途(例えば、特定の波長において)がある。しかしながら、ブルースター角を
調整する能力を有しないことは、その応用を制限する。さらには、Gouldら
が記載する共振器は光学的に安定してはおらず、それ故に回折のために、低損失
共振器を製造するために使用され得ない。
【0012】 改良された共振器の構築に対する公知のアプローチの欠点を克服するために、
CRDS用の新しい高効率共振器(または光共振器)が提供される。本発明の目
的は、従来の誘電体ミラーをブルースター角プリズム逆反射体に代え、それによ
り改良された共振器を提供することである。これに関連する目的は、CRDSで
使用される従来の誘電体ミラーの狭帯域幅制限を回避することである。別の関連
する目的は、CRDSの潜在的適用の種類を拡大することである。
【0013】 本発明のさらに別の目的は、化学的に腐敗の激しい環境下においてさえも、時
間とともに著しく分解しない材料を組み込んだ共振器を提供することである。さ
らなる目的は、共振器のプリズムを回転させることにより共振器の「調整」また
は整合を可能とすることである。本発明の別の目的は、低い内因的エネルギー損
失ならびに光子減衰時間と吸収との間の明確な関係を達成する革新的なCRDS
共振器設計を提供することである。
【0014】 (発明の要旨) 本発明によって、これらの目的および他の目的を達成するため、本発明の趣旨
を考慮しながら、光軸を有するリングダウンキャビティ分光セル用の安定共鳴器
が提供される。共鳴器は、2つのブルースター角逆反射体プリズムを含み、それ
ぞれが、複数の全反射表面を有する。プリズムは、共鳴器の光軸に沿って、並べ
て配置される。一方、または両方のプリズムが、独立して回転し得るので、プリ
ズムの表面の垂線に対して、ほぼブルースター角で、光線が、プリズムの表面に
入り、そこから出る。この特徴によって、プリズム間のアラインメントが維持さ
れ、共鳴器のチューニングが可能になる。少なくとも1つのプリズムの全反射表
面のうちの1つが、曲面(研磨され、みがかれた曲面か、または平凸レンズを光
学的に接触させるか、または接着して、表面に付けることによって曲げられた面
のいずれか)であり得る。あるいは、レンズは、共鳴器の1つのアームに中心が
つけられ、共鳴器の光軸に対してブルースター角に傾けられ得る。好適な実施形
態において、プリズムのそれぞれは、約135°−ブルースター角の頂点角、約
90°の第2の角、および約180°−ブルースター角×2の第3の角を有する
【0015】 また、本発明は、光軸を有するリングダウンキャビティ分光セル用の共鳴器を
提供する。この共鳴器は、曲面の全反射面を有する第1のブルースター角逆反射
体プリズム、共鳴器の光軸に沿って第1のプリズムと並べられた第2のブルース
ター角逆反射体プリズム、および放射光を共鳴器に結合する非点収差光学素子を
含む。
【0016】 上記の概略的な説明、および以下の詳細な説明は、両方とも、本発明の例示に
過ぎず、制限するものではないことが理解されるべきである。
【0017】 本発明は、以下の詳細な説明を、添付の図面を参照しながら読むことにより、
より良く理解される。一般的な慣習に従い、図面の中の様々な要素が縮尺どおり
ではないことを強調しておく。むしろ、様々な要素の寸法は、明瞭にするため、
任意に拡大または縮小されている。
【0018】 1997年10月21日に出願された米国特許出願第08/955,126号
、現在米国特許第5,973,864号の開示の全体は、参照により本明細書中
において明確に援用される。
【0019】 直下に提示されているのは、本発明に関する現代光学の一般原理の入門的要約
である。要約の目的は、本発明を完全に理解するためにコンテキストを提供する
ことである。当業者なら、次のセクションに進んでもかまわない。
【0020】 I.(一般原理) 光は、第一の媒体からより光学的に高密な第二の媒体へ進むと、法線方向へ屈
折する。高密な媒体から希薄な媒体へ接近する光は、法線からそれて屈折する。
臨界角θcと呼ばれる角度が存在し、この角度より大きいすべての入射角に対し
て、光はすべて反射し、かつまったく伝播しない。この作用は、全反射(TIR
)と呼ばれ、境界外の材料より光学的により高密な材料内で生じる。
【0021】 プリズムは、屈折および反射デバイスの一種である。図2に示されるように、
プリズム10は、入射角に応じて、光を屈折または全反射のいずれかをし得るく
さび形の光学材料である。図2に示される45°のガラスプリズムは、特に有用
である。なぜなら一方の面へ垂直に入射する入射光12は、全反射して他方の面
に出、90°だけ方向を変更するからである。全反射が生じるのは、光が、ガラ
スについての臨界角約41°より大きい45°で内面に衝突するからである。線
「N」は、面に対する垂直な線(垂線)である。
【0022】 プリズム10の外面にある角度で衝突する光エネルギーは、図3に示されるよ
うに、一部は屈折され、一部は任意の内面により反射され、そして再び屈折され
て出射光14として現れる。光は、最初の角度から外れて、新しい角度で現れる
。一般的結果は、光は入射した方向へ一部反射する。偏向角は、プリズムの屈折
率、入射角、およびプリズムの頂点の角度に依存する。入射光12、および出射
光14が対称に配置される場合、偏向角の角度は、最小となる。より複雑なプリ
ズムは、反射を使用して、イメージ方向の複雑な変更を実行する。例えば、図4
のコーナキューブプリズム10は、光が入射した方向に正確に光を送り返す(す
なわち光を「逆反射する」)幾何学的性質を有する。
【0023】 すべての電磁放射と同様に、光は、電磁理論によって横波であると予測される
、つまり、振動する電気および磁気ベクトルの方向は、伝播の方向に対して直角
である(縦波におけるように平行ではなく)。横波はまた、電気ベクトルの振動
が波のすべての点について互いに平行である(すなわち波が方向付けられる、ま
たは偏光される)という特徴を有する。実際、一定の方向に伝播した非コヒーレ
ント(非レーザ)光は、伝播の方向の周りにランダムに方向付けられる振動面を
有する短い独立波列から構成され得る。そのような光は、横波ではあるが、偏光
していない。光は、反射により一部または完全に偏光され得る。
【0024】 図5は、偏光していない入射光12が空中を通り、ガラス面16に入射するこ
とを示す。ガラスは、1.5の屈折率nを有する。各波列についての電気ベクト
ルは、2つの成分に分解され得る。一つの成分は、図5の紙面である入射面に垂
直であり、もう一つの成分は、入射面に存在する。第一の成分は、ドットで表さ
れ、S偏光成分(ドイツ語の垂直を意味する”senkrecht”から)であ
る。第二の成分は、矢印で表され、P偏光成分(平行を表す)である。平均して
、完全な偏光していない光について、この二つの成分は、等しい振幅である。
【0025】 ガラスまたは他の誘電材料について、偏光角と呼ばれる(David Bre
wsterにより実験的に発見されたため、ブルースターの角θBとも呼ばれる
)特定の入射角があり、この入射角ではP偏光成分についての反射係数はゼロで
ある。したがって、ガラスから反射された光18は、低い強度ではあるが、面偏
光され、振動面は、入射面に対して直角である。偏光角におけるP偏光成分は、
屈折角θrで完全に屈折され、一方S偏光成分は部分的に屈折されるだけである
。従って、伝播した光20は、高い強度であり、部分的に偏光されるだけである
【0026】 光は波であるために、全反射の起きた境界の反対側で、光が突然には消えない
。減衰した非伝播形態の波は、反対側へ漏れ、そして「エバネセント波」として
境界に沿って現れる。このエバネセント波は、別の面が数波長内で境界面に非常
に近くに配置されると、伝播波に変換され得る。このプロセスは、「減衰全反射
」と呼ばれる。
【0027】 材料は、光に対する応答において、しばしば光学的に異方性である。そのよう
な材料において、応答は、材料内に可能な3つの独立方向について異なる。対照
的に、等方性材料は、方向について何の選り好みをも示さない。本開示の目的の
ために、材料は、3つの方向のうちの2つにおいて同一の応答を有すると考える
。第3の(固有の)方向は、光軸と呼ばれる。一軸として公知であるこれらの材
料において、光軸に沿った方向以外の任意の方向に伝播する光に対して、その光
は、固有の偏光を有する2つの異なる波へ分解され得る。一つは、光軸に直角に
方向付けられた電界を有する波(正常波)であり、そしてもう一つは、光軸に対
して平行の電界の成分を有する波(異常波)である。これらの異なる偏光の波は
、媒体内で異なる屈折をし、異なる屈折率を有し、従って異なる速度を有し、光
の物理的分離を生じ、そしてダブル屈折または複屈折と呼ばれる。光軸に沿って
伝播する光は、常に光軸に対して直角に偏光され、純粋に正常波である。より一
般的な場合においては、3つの空間方向において光への異なる応答(二軸システ
ム)を有し、分析においてより複雑ではあるが、同様の複屈折が生じる。通常の
複屈折材料は、方解石、結晶質石英、およびサファイアを含む。
【0028】 (図6および7に示される軸24に沿って配置される)レンズ26は、各物点
28を像点30へマッピングする。非点収差において、軸からずれた物点からの
光線が、異なる焦点に到達する。図6の側面図に示される物体の上部からの光線
32を考える。光線32は、メリジオナル平面にあり、そしてレンズ26を非対
称的に通過する。一方、図7に示されるレンズ26の平面図において、同じ点か
らの別の一組の光線34は、サジタル平面にあり、レンズ26に対称的に衝突す
る。焦点は、2つの光線面について分離され、サジタル光線34に対する焦点は
、メリジオナル光線32についてよりレンズ26から遠い距離に位置する。
【0029】 非点収差を検査する簡単な方法は、ドットで作られた検査パターンを使用する
ことである。2つの異なる焦点平面、サジタル焦点およびメリジオナル焦点平面
において、パターンの像の2つの異なるぼけが生じる。メリジオナル焦点平面に
おいては、ドットは接線方向にぼけるが、一方サジタル焦点平面においては、ド
ットは放射状にぼけ、そして軸方向を指す小さな矢(”sagitta”は矢に
当たるラテン語である)を形成する。この非点収差は、球状に対称的なレンズに
ついて生じる。レンズが、球面収差、コマ収差などの他の収差がない場合におい
てのみ、この方法によって、これらの効果が見られ得る。球面収差の結果、周辺
光線は、軸の光線よりレンズに接近して焦点が合わされる。コマは、傾斜した光
線がレンズのどの部分を通過したかによって、傾斜した光線が異なる焦点を有す
る収差である。
【0030】 II.(本発明の共振器) 本発明は、高品質の光学材料で作られた2つのブルースター角の逆反射体プリ
ズム50、52の使用に基づいたCRDSのための改良された共振器100を提
供する。図8は、プリズム50、52、光軸54、およびそれぞれのプリズム5
0、52内の予想される光路の概略図である。偏光角またはブルースター角θB
は、プリズム50に関連して示される。図8の具体的角度が描かれているのは、
プリズム50、52が、溶融石英で作られると仮定するが(以下で述べるように
)他の材料が代わりに使用され得る。入射光12および出射光14は、プリズム
52への入力およびからの出力として、それぞれ示される。共振光学ビームは、
約45°で各プリズム50、52において、損失なく、2回全反射する、この4
5°は、溶融石英およびほとんどの他の一般的光学プリズム材料についての臨界
角より大きい。
【0031】 共振器光学的損失は、主に以下によって引き起こされる。(1)プリズム50
、52の表面の不完全および汚れによる散乱、(2)プリズム基材材料の光軸の
ひずみまたは位置ずれによる光学材料における残留の複屈折、(3)プリズム5
0、52の結合面の平行からの位置ずれ、(4)ブルースター角からのずれ、お
よび(5)吸収または散乱による、プリズム基材における内部光伝送損失。プリ
ズム50、52は、広範な光スペクトルにわたって低い損失(すなわち往復当た
り0.01%より小さい)を提供するよう構築され得る。さらに、プリズム基材
として使用のための最も所望の材料のいくつかは、石英ガラス、サファイア、お
よびダイアモンド、ならびにイットリウムアルミニウムガーネット(YAG)を
含むがこれらに限られない。これらの材料は、極めて堅く、またほとんど化学的
に不活性であり、過酷な環境の問題に対応する。したがって、このようなプリズ
ム50、52から構築されたCRDSのための共振器100は、CRDSの適用
可能性の範囲に合致し、かつその範囲を非常に広げる。
【0032】 III.(本発明のプリズム設計) プリズム50、52の好適な設計は、図9Aおよび9Bに図示される。それを
例にとると、プリズム52は第1の表面1、第2の表面2、第3の表面3、およ
び第4の表面4を有する。図9Aはプリズム52の平面図であり、好適な表面1
の長さ(25.8mm)、表面2の長さ(15mm)、および表面3の長さ(1
9mm)を示す。図9Bはプリズム52の背面図であり、表面2、3および4の
好適な高さ(12.5mm)および表面3と表面4を組み合わせた好適な幅(2
5.4mm)を示す。
【0033】 周りの媒体に対する屈折率「n」(すなわち、n=n2÷n1、ここでn2はプ
リズムの屈折率であり、n1はプリズムの周りの媒体(通常、n1=1の空気)の
屈折率である)を有する材料で構成されたプリズムの場合、ブルースター角θB
はnのアークタンジェントによって与えられる。図9Aおよび9Bで示される例
示的なプリズム52のnの値は約1.4607である;θBは約55°36’で
ある。プリズム52は約0.532μmの設計中心(design cente
r)を有する。プリズム52の頂角(θ1)は135°−θBに等しく設定され、
好適な実施形態においては約79°24’となる。角度θ2は、好適には約90
°である。角度θ3は180°−2θ2に等しく設定され、好適な実施形態におい
ては約68°48’となる。
【0034】 図10は、入射光12がプリズム52に入射し、表面1の法線「N」に対して
ほぼ(小さな偏向角、δ内の)ブルースター角で出射光線14として離れる状態
を示す。これにより、ブルースター角面に関してP偏光である光学放射のために
小さいものの、制御された反射損失が生じる。図10で示される例示的なプリズ
ム52についてのnの値は約1.45047である;θBは約55°25’であ
る。プリズム52は1μmの設計中心を有する。S偏光における任意の光学放射
は大きな反射損失により急速に減衰する。記号「ω」は光ビームによって生成さ
れるスポットのサイズをする;無視できる程のビームの「クリッピング」が生じ
る。最低次のモードに対するスポットサイズは標準の光学共振器理論から計算さ
れ得る。図10に例示されるプリズム52の場合、頂角(θ1)は、好適には約
79°35’(または79.58°)である。角度θ2は好適には約90°であ
る。角度θ3は約69°10’(または69.17°)に等しく設定される。
【0035】 IV.(構成材料) プリズム50、52を構成するのに使用される光学材料の選択は特定の用途に
依存する。要求される耐性を有する範囲で表面を研磨できるために、「硬い」お
よび化学的に安定な基板材料が必要とされる。また、対象となるスペクトル範囲
にわたって低い吸収損失および低い散乱損失の両方を有する材料が望ましい。5
つの基板材料、すなわち石英ガラス、サファイア、フッ化カルシウム、ダイアモ
ンド、およびイットリウム−アルミニウム−ガーネット(YAG)が適切である
と知られているが、本発明はこれらの特定の材料に限定されない。
【0036】 石英ガラスは精密な光学構成要素を構成するために光学産業で広く使用される
優れた材料である。それは、広範囲の波長にわたって低い吸収損失を有する。し
かし、それはガラスなので、石英ガラスは、分子レベルで凍結した無秩序状態で
あり、これにより特に紫外領域で大きなレイリー散乱損失が生じる。
【0037】 単結晶サファイヤ基板が利用可能であり、また精密な仕様どおりに製造され得
る。サファイヤは、石英ガラスより吸収損失の低いより広いスペクトル範囲を有
する;最も高品質のサンプルは、可視領域から近紫外線領域までほとんど無視で
きる程の散乱損失を有する。サファイアは複屈折材料であり、共振器光学内の偏
光回転による過剰な損失を防ぐために、固有の光学軸は図9Aの面に垂直な軸に
沿って向けられなければならない。これは要求された耐性に対して行われ得る。
その材料は、典型的にプリズムを不完全に機械的に取り付けた結果であるひずみ
複屈折による損失にあまり影響を受けないので、サファイヤの本来の複屈折特性
は利点となる。
【0038】 サファイヤはたいていの用途に選択される材料である場合が多い。ダイアモン
ドは、材料および処理のコストが高いことを除けば、多くの点で理想的な基板材
料である。
【0039】 V.(調整) 「屋根型」逆反射体を使用することで、屋根線(roof line)の周り
をプリズムがわずかに回転しても影響を受けないプリズムの光学共振器配置にさ
せ、よりしっかりした配列となる。そのような共振器は、交差した軸を備えるブ
ルースター角屋根型プリズムを用いて構成される。この共振器の利点は、どのよ
うなプリズムの微小偏向角に対しても整列した状態を維持するということである
。欠点はプリズムの1つのブルースター角が構成する毎に設定されなければなら
ない。すなわちそのブルースター角は屋根軸の周りをプリズムが回転することに
よって「調整」されることが出来ないということである。本発明の共振器100
はその欠点を避ける。
【0040】 共振器は、1サイクル当たりのエネルギー損失で格納されたエネルギーを割っ
た係数として定義される品質因子Qによって特徴付けられ得る。より高い「Q」
値を有する共振器はエネルギー保存についてより優れており、従って空洞共振器
リングダウン分光法における感度がより高くなる。本発明に従って、共振器の「
Q」および結合は、プリズム50、52を傾けて反射損失のレベルを調整するこ
とにより制御される。表面当たりの反射損失はフレネル関係によって決まり、約
10-4δθ2である。ここでδθはブルースター角からの偏向角(度)である。
【0041】 光線はプリズム表面2および3で2回、内反射されて、表面1を透過すること
によってプリズム50、52を離れる。角度θ2が90°であるように構成され
る場合、入力光線または入射光12およびプリズム50、52からの出射光線ま
たは出射光14は並行であるが、図9Aの面内に含まれる場合には変位される。
入射光12の光線および出射光14の光線の両方の入射角は等しく、図9Aの面
に垂直な軸「R」についてプリズムが回転することによって調整され得る。プリ
ズムを回転するための機構を提供する1つのアプローチが、一般的な意味におい
て、Rockwellに発行された米国特許第5,483,343号の図3およ
び7段落等、14〜30行目に開示される。プリズム50、52は、90°の角
度をなす屋根線が図9Aの面に垂直であるように配列される。プリズム50、5
2が回転するにつれて、内部反射の入射角は1つの表面上で同じ角度だけ増加し
、他の表面上で等しい分だけ減少する。これら2つの全反射角をほぼ等しくする
ために、プリズム(θ1)の頂角は135°−θBに等しいように構成されるべき
である。
【0042】 石英ガラスで作製されたプリズムに対して、臨界角は43.4°から40.3
1°まで変化する一方で波長が近赤外線から真空紫外線の始まり(200nm)
まで変位する場合にはブルースター角は55.5〜57.1°の変化をする。結
果として、傾斜が波長範囲にわたってブルースター角に達することを可能にしつ
つ、一対のプリズム50、52の1対は全反射を提供するように設計され得る。
角度θ3が180°−2θBに等しくなるように選択することによって、表面1か
らの反射によって共振器に結合される光学ビームは結晶を通じて透過し、またブ
ルースター角に近い入射角で表面4を離れる。これは、プリズム内で反射され、
望ましくない迷光エネルギー源となり得る光エネルギー量を減少させる。
【0043】 VI.(安定制御) 光学共振器100は、逆反射体として役割を果たす1対のプリズム50、52
から形成される。安定な光学共振器100を形成し、従って、光学ビームがあち
らこちらに反射する場合の光学ビームの回折を制御するために、1つのプリズム
の全反射面の少なくとも1つが曲率を有して構成される。そのような曲面60は
図11のプリズム50の表面2で示される。
【0044】 ブルースター角面および45°近く曲がっている曲面からの反射の両方によっ
て生じる非点収差を修正するために、曲面60の接線の曲率が
【0045】
【数1】 でなければならなく、サジタル曲率(すなわち、図11の面に垂直な面内の曲率
)は
【0046】
【数2】 でなければならない。ここでfは曲面60の所望の実効焦点距離である。焦点距
離fは、2つのプリズム50、52の間の間隔に大体等しいように選択される。
ほぼ半分または折り返し共焦点共振器100を形成するために、好適な実施形態
において、その間隔は約1メートルである。
【0047】 そのように非点収差的に補償された共振器100は、円筒対称性である安定な
共振モードを有し、それによって光学共振器100に放射を結合するように使用
されるモードにマッチングした光学の設計を単純化する。そのようなプリズム5
0の構成では、正確な曲率の非点収差レンズを研磨し、プリズム表面の1つの上
に正確な曲率の非点収差レンズの中心を位置付けることが要求されるので、プリ
ズム50の構成が困難であり得ることは明らかである。1つのプリズム表面にあ
る単純な球面グラウンド(ground)(例えば、表面2)は、共振器の光学
軸54からのサジタル偏向角を有する光線に安定性を与えるために選択された曲
率をもって使用される。共振器100内部にある焦点要素を置くことによっても
また、製造時の角度およびプリズム50、52の位置付けにおける小さな誤りが
補償され、光学軸54の小さな偏向角にも関わらず安定性および低い損失を維持
する。後者の場合、共振器の固有モードは円筒対称ではない。
【0048】 あるいは、図12に示されるように、プリズム50の製造は2つの工程手順に
従うことにより単純化され得る。第1に、完全な平面1、2、3、および4を有
するプリズム50が製造される。次いで、平凸レンズ70はプリズム50と同じ
材料で作製され、適切な非点収差を有する。レンズ70の平面は、光学的にプリ
ズム表面(例えば、表面2)に接触される。光学的に接触される場合、構成要素
間の境界面は現れず、それによって損失をなくし、モノリシック(または統合型
、すなわち一体型)構造と等価な光学性能を提供する。近赤外および可視の波長
で作動する場合、レンズ70は、光学接触よりかなり単純な手順である屈折率に
マッチングする光学セメント80でプリズム50の表面2に接着され得る。
【0049】 図13で示されるように、さらなる変更例はプリズム50、52のどちらかの
本体から完全にレンズを分離することである。この場合、非点収差レンズ90は
リング共振器100の1つの腕(arm)の中心に位置し、光学軸54に関して
ブルースター角で傾けられて反射損失を生じない。光学安定のために適切な曲率
を設ける一方、サジタルおよび接線の曲率は非点収差を補償するように調整され
る。以下で述べるように、結合はプリズム50、52の平面1、2、または3の
1つから提供される。
【0050】 第1の例示的な実施形態において、ブルースター角の境界面を備える一対の直
角プリズムは共振器100の反射光学を構成する。ほとんど例外なく、共振器の
モードが空間的に楕円形であることが理解される。これは、ブルースター角面を
通じての透過および共振器に光学安定性を提供するように使用される湾曲した全
反射面から垂直でない入射線の反射によってもたらされる非点収差の結果である
。図8の好適な実施形態において、(図11に示す)非点収差曲率60は修正し
たプリズム50の表面になるように研磨され、それによって非点収差を補償し、
円型モード(modes circular)にされる。円型ビームプロフィー
ルを有するレーザで用いられる場合に、これを行うことにより、結合効率を向上
させ、共振器のリングダウン率(ring down rate)の不安定性を
減少させる。しかし、共振器に円型プロフィールをマッチングさせるために必要
とされる精度を備えたプリズムになるように、禁止される非点収差を研磨するこ
とは費用がかかる。比較的に費用がかかるが、あるアプローチは、その問題を解
決するために非点収差レンズを用いて望遠鏡を使用することである。
【0051】 結合の問題を解決するためのより費用効果の大きく、かつフレキシブルなアプ
ローチを図14の例示的な実施形態に示す。プリズム50の内部反射面の1つに
球面曲率研磨された60を有するように構成された共振器100を備えた実施形
態を考える。光線が、入射角45°で、または入射角45°近傍で球面表面に当
たる場合に生成される非点収差のため、接線光線(図中の平面内の光線)の最小
スポットサイズω0tは、サジタル光線(その平面に垂直な光線)のスポットサイ
ズω0sに比べて小さい。共振器の接線スポットサイズおよびサジタルスポットサ
イズの正確な値は、例えば、LaserのA.Siegmannによる820頁
、eqs.14、15のUniversity Science Books、
Sausalito、CA、1986に記載されるように、ABCDマトリクス
を用いて計算され得る。
【0052】 共振器から出射するか、または入射するいずれかの共振器モードの角の広がり
は、サジタル光線に比べて共振器のウェスト94でのスポットサイズが小さい接
線光線の場合にさらに大きくなるので、接線方向でビームは急速に大きくなる。
共振器のウェスト94は、図14に示されるように、すべて平坦な表面を有し、
かつ共振器100の光学中心を構成するプリズム52の中心近傍に配置された平
面である。この大きさの違いによって、2つの光線のセットのスポットサイズは
等しく、ビームは共振器100の外側の特定の点で円形となる。その点の位置は
、共振器パラメータに関して計算可能であり、特に、共振器モードのサジタル光
線および接線光線のレイリー範囲において計算可能である。図14では、入射ビ
ーム12について、共振器ウェスト94が入射ビーム12を共振器100内へと
反射する表面1の後方に距離をおいて配置されるということを示す。その結果、
実際の共振器ウェストとして表面1から等しい光学距離にある共振器の外側に有
効入力ウェスト96がある。
【0053】 有効入力ウェスト96から入力ポイント102までの距離は、共振器ウェスト
94から入力ポイント102の光学距離に基づく。この光学距離は、共振器ウェ
スト94から入力ポイント102までの物理的距離をプリズム52の屈折率で乗
算した距離である。好適な例示的実施形態において、共振器ウェスト94から入
力ポイント102までの光学距離は、有効入力ウェスト96から入力ポイント1
02までの物理的距離にほぼ等しい。これは、共振器100が、屈折率が1であ
る大気中にあるためである。共振器100が大気以外の媒体中にある場合、有効
入力ウェスト96と入力ポイント102との間の光学距離は、媒体の屈折率に依
存する。この場合、有効入力ウェスト96と入力ポイント102との間の光学距
離は、共振器ウェスト94と入力ポイント102との間の光学距離にほぼ等しく
なる。
【0054】 図14からは、入出力が、非点光学素子92の位置の適切な変化を伴って交換
可能であるということもまた、明らかである。さらに、結合プリズムとして曲面
60を有するプリズム50を用いることができる。曲面60を有するプリズム5
0が共振器ウェストから離れているので、非点光学素子92を共振器100にさ
らに近づける必要がある。このことは、より小型の設計を行う場合に望ましくあ
り得る。
【0055】 スポットが等しい位置96を計算するために、近軸近似内のガウスビームの伝
播を示す以下の式を用いる。レイリー範囲z0は、式(1)によって与えられる
。 (1)z0=πω0 2/λ ここでω0は、共振器ウェスト94の最小スポットサイズ(スポットサイズとは
、光学フィールドが最低次数モードのピーク値の1/eとなるビーム半径である
)であり、λは光の波長である。伝播モードの任意の他の位置のスポットサイズ
の2乗は、式(2)によって与えられる。 (2)ω2=ω0 2[1+(z/z02] ここで、zはウェストから測定された距離である。そして、最終的には、ウェス
トからの距離zにおける光学フィールドの曲率半径rは、式(3)によって与え
られる。 (3)r=z0(z/z0+z0/z) 次に、サジタル光線および接線光線の両方に式(2)を用い、等価であるとす
ると、式(4)を得る。 (4)ω0s 2[1+(z/z0s2]=ω0t 2[1+(z/z0t2] 値z0tおよびz0sについて、式(1)を(4)に代入すると、等しいスポットサ
イズ(円形ビーム)となるウェストから測定される距離zcについて式(5)が
得られる。 (5)zc=πω0sω0t/λ zcは、接線スポットサイズおよびサジタルスポットサイズの相乗平均であるス
ポットサイズを用いたビームのレイリー範囲に等しい。
【0056】 第2の工程は、光学パワーを備えたレンズまたはミラー92を等しいスポット
サイズの位置に配置し、次に入射角θを調整して、モーダル非点収差を補償する
工程である。レンズまたはミラーの補償効果を理解するためには、共振器モード
をマッチングさせるために、共振器に入射し、非点収差を生じる円形ビームを想
定するか、または逆に共振器から出射し、円形ガウスモードに変換される非点収
差モードを考えればよい。便宜上、共振器を出射するビームを考えるが、その結
果は逆の場合にも等しく適用可能であることを理解すべきである。本出願人らの
目的のためには、光学素子が、新たに出現するビームの接線光線およびサジタル
光線について等しい曲率半径を生成するように働くことが必要とされる。このこ
とは、光路にさらなる非点素子がない場合、モードがその点から円形を維持する
ということを確実にする。異なるスポットサイズおよび曲率にマッチングするさ
らなるモードは、望遠鏡または当業者に馴染みのある他の手段を用いた円形ビー
ムで容易に達成され得る。接線光線およびサジタル光線のレンズまたはミラーに
垂直でない入射光に対する簡単なレンズ公式は、それぞれ式(6)および(7)
によって与えられる。 (6)1/ret=1/rit−1/fcosθ および (7)1/res=1/ris−cosθ/f ここで、retおよびresは、出射する接線光線およびサジタル光線の曲率半径で
あり、ritおよびrisは、曲率入射半径であり、fはレンズまたはミラーの焦点
距離であり、θは入射角である。正の値のfは、フォーカスレンズまたはフォー
カスミラーを示す。伝播方向に広がったビームは、正の曲率半径を有するが、一
方収束ビームは負の曲率半径を有する。式(3)から得られる曲率入射半径の値
を式(6)および(7)に代入し、等式とすると、等しい出射曲率半径(従って
円形ビーム)を生成するfおよびθの値について、式(8)が得られる。しかし
ながら、物理的な解は、0≦cosθ≦1を意味する角度範囲0≦θ≦90°に
制限される。 (8)cos2θ+fcos(ω0s 2−ω0t 2)/[zc(ω0s 2+ω0t 2)]−1=
0 比ω0s/ω0tをαと置き換えると、その値αは常に1より大きくなり、二次方程
式は、式(9)と書き換えられ得る。 (9)cos2θ+fcosθ(α2−1)/zc(α2+1)−1=0 二次方程式(9)の一般解は、式(10)によって与えられる。
【0057】
【数3】 無理項は、実数の2乗であるため常に正である。fが正の値の場合、fの任意の
大きさについて、0〜+1に制限されるcosθのただ1つの唯一の解があるか
どうか、従って、上記式を満たし、かつ円形ビームを生成する入射角が存在する
かどうかを調べるのは容易である。fが負の値の場合、作用する角θは存在しな
い。しかしながら、ビームが紙面から外れて反射するように、ビームを平面の外
へと(つまり例えば、図14)反射し、ミラー92に向けることが好都合な場合
、ミラーのサジタル焦点距離および接線焦点距離は交換されて、負の焦点距離の
ミラーが、円形ビームを生成するために用いられ得る。
【0058】 かすめ入射線の反射または透過をさけるため、可能であれば近軸近似を越える
ため、レンズまたはミラー92の短いまたは長いといった極端な焦点距離は用い
られるべきではない。この点に留意して、好適な実施形態では、入射角θは約6
0°未満であり、ミラーまたはレンズ92の適切な焦点距離が上記条件を満たす
ように選択される。
【0059】 次に図15を参照して、本発明のさらなる例示的な実施形態を示す。図15に
おいて、入射ビーム12に対して角度θだけチルトした球面レンズ200が、入
射ビーム12に挿入される。入射ビーム12を光軸54にほぼ平行で維持するた
めに、ミラーのようなリフレクタ202は、入射ビームが球面レンズ200を透
過した後、その入射ビーム12の向きを変える。そうすることで、入射ビーム1
2は、共振器100のプリズム52へと向けられる。この実施形態において、距
離zcは、球面レンズ200から有効ウェスト96まで距離として測定される。
さらに、リフレクタ202の角は問題とされず、入射ビーム12がリフレクタ2
02の反射面に当たることを可能にする任意の角度であり得る。リフレクタ20
2は必要ではなく、なくてもよいことに留意されたい。このような場合、球面レ
ンズ200は、図16に示されるように入射ビーム12の光路に直接配置される
【0060】 放射は、2つの方法のうち1つで共振器100内へと結合され得る。表面1か
らの結合を提供するために、平面内部反射面2または3のうちの1つで阻止波内
部全反射法を用いることができ、またはプリズム50、52をブルースター角か
らわずかに離れてチルトさせることができる。第2の方法は、技術的にはより容
易であるが、所与の結合パラメータについて2倍の損失を生成する。共振器10
0はリングを形成し、1方向において光がそのリング内へ結合される場合には、
定常波を有さない。従って、1つのプリズム表面が、結合手段を提供するために
、ブルースター角から離れたルーフ軸について回転される場合、同じ表面からの
出射光は、入射光とは空間的に離れ、それゆえ強い入射光から弱い出射ビームを
分離することが容易となり得る。
【0061】 リング共振器100を用いることによって、光源への光放射フィードバックの
レベルが大きく低減するため、特定のさらなる利点を有する。このようなフィー
ドバックは、高精度なオプティカルアイソレータの使用を必要とする光源レーザ
を不安定にする可能性がある。これらの高精度オプティカルアイソレータ自身は
、スペクトルバンド幅に制限があり、全体的なシステムの複雑さおよび費用を付
加する。本発明による共振器100によって、初めて、広いバンド幅のCRDS
共振器が構成され得る。共振器100によって、CRDS分光学の科学的応用お
よび商業的応用の両方が明らかに拡大される。改良したCRDS共振器の広いス
ペクトルバンド幅によって、多種のセンサの開発を可能にする。
【0062】 ある特定の実施形態を本明細書中で参照して例示、そして説明してきたが、本
発明は、示される詳細に制限されるように意図されていない。むしろ、特許請求
の範囲の範囲、およびその均等物の範囲内、かつ本発明の精神から逸脱すること
なく細部において種々の変更が為され得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、対数目盛によって、電磁スペクトルを示す図である。
【図2】 図2は、プリズムにおける全反射を示す図である。
【図3】 図3は、プリズムを通過する際の光の偏差を示す図である。
【図4】 図4は、コーナーレフレクター(逆反射体)が、どのように光を正確に元の方
向に戻すかを示す図である。
【図5】 図5は、ガラス表面に入射する偏光されていない光線を示す図である。
【図6】 図6は、メリジオナル光線を示し、軸からはずれた物体がどのように非点収差
の影響を受けるかを表す、レンズの側面図である。
【図7】 図7は、サジタル光線を示し、軸からはずれた物体がどのように非点収差の影
響を受けるかを表す、図6に示すレンズの平面図である。
【図8】 図8は、本発明による、2つのブルースター角逆反射体プリズムを用いるCR
DS用の改善された共鳴器を示す図である。
【図9A】 図9Aは、図8に示す共鳴器において用いられる好適なプリズムの平面図であ
る。
【図9B】 図9Bは、図9Aのプリズムの背面図である。
【図10】 図10は、本発明によって構成されたプリズムに、入射光線が、どのように、
プリズム表面の垂線に対してほぼブルースター角(角度は、石英ガラスから作ら
れたプリズムで計算される)で、入り、出るかを示す図である。
【図11】 図11は、本発明による曲率で、研磨されたプリズムの1つの全反射面を示す
図である。
【図12】 図12は、本発明による、プリズム表面に、光学的に接触、または、接着され
た平凸レンズを示す図である。
【図13】 図13は、本発明の他の実施形態による、リング共鳴器の1つのアームに中心
がつけられ、光軸に対してブルースター角に傾けられたレンズを示す図である。
【図14】 図14は、本発明のさらに別の実施形態による、放射光をリング共鳴器に結合
する、オフアクシス球面ミラーを示す図である。
【図15】 図15は、本発明のさらなる実施形態による、放射光をリング共鳴器に結合す
る、オフアクシス球面レンズおよび反射面を示す図である。
【図16】 図16は、本発明のさらに別の実施形態による、放射光を直接リング共鳴器に
結合する球面レンズを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 1/02 G02B 1/02 5/04 5/04 B 17/08 17/08 A (72)発明者 ラビノウィッツ, ポール アメリカ合衆国 ニュー ジャージー 08807, ブリッジウォーター, スルウ ェイ ドライブ 24 Fターム(参考) 2G020 BA02 BA12 BA14 BA15 CA02 CA15 CB04 CB23 CB42 CB43 CB54 CC13 2G057 AA01 AB04 AB06 AC03 BA01 BB02 BB04 DA03 2G059 AA01 BB01 BB16 CC02 CC07 CC09 EE01 EE05 EE12 GG01 GG08 HH01 HH02 HH03 JJ12 2H042 CA01 CA06 CA17 2H087 KA12 RA41 TA01 TA03 TA08 UA02 UA03

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光軸を有するリングダウン空洞共振器分光セル用の共振器で
    あって、 複数の全反射面を有し、該全反射面のうちの1つが曲面である第1のブルース
    ター角逆反射体プリズムと、 複数の全反射面を有し、該共振器の光軸に沿って、該第1のプリズムと直線上
    に配置される第2のブルースター角逆反射体プリズムと、 放射を該第1および第2のプリズムのうちの1つと結合させる光学素子と、 を備える共振器。
  2. 【請求項2】 前記光学素子が非点収差特性を有する、請求項1に記載の共
    振器。
  3. 【請求項3】 前記光学素子が少なくともレンズおよびミラーのうちの1つ
    であり、前記放射が該光学素子の表面に入射する、請求項2に記載の共振器。
  4. 【請求項4】 前記光学素子が正の焦点距離を有する、請求項3に記載の共
    振器。
  5. 【請求項5】 前記光学素子が、負の焦点距離を有するレンズおよびミラー
    のうちの1つであり,前記放射が該光学素子の表面に入射する、請求項2に記載
    の共振器。
  6. 【請求項6】 前記光学素子が、前記共振器の光軸により決定された面から
    傾いている、請求項5に記載の共振器。
  7. 【請求項7】 前記プリズムが石英ガラス、サファイア、ダイアモンド、フ
    ッ化カルシウム、およびイットリウム−アルミニウム−ガーネット(YAG)の
    うちの1つである、請求項1に記載の共振器。
  8. 【請求項8】 前記光学素子から反射された放射がサジタル光線、および接
    線光線を有し、該反射された放射は、該光学素子から位置zcで、円形の断面を
    有する、請求項1に記載の共振器。
  9. 【請求項9】 前記位置zcが、π・ω0s・ω0t/λであり、ここで、λは
    、前記放射の波長であり、ω0sは、前記サジタル光線の最小スポットサイズであ
    り、ω0tは、前記接線光線の最小スポットサイズである、請求項8に記載の共振
    器。
  10. 【請求項10】 前記プリズムの各々が、約135°−ブルースター角の頂
    角、約90度の第2の角、および約180°−2×ブルースター角の第3の角を
    有する、請求項1に記載の共振器。
  11. 【請求項11】 前記第2のブルースター角逆反射体プリズムと前記光学素
    子との間に、前記放射に沿って位置する効果的なウェストポイントをさらに備え
    、該第2のブルースター角逆反射体プリズムは、該放射の入力ポイントおよびウ
    ェストポイントを含み、 該入力ポイントとウェストポイントとの間の距離が、該入力ポイントと効果的
    なウェストポイントとの間の距離とほぼ等しい、請求項1に記載の共振器。
  12. 【請求項12】 前記入力ポイントと前記ウェストポイントとの間の距離が
    光路長であり、該光路長が、前記第2のブルースター角逆反射体プリズムの屈折
    率を掛け合せた、該入力ポイントと該ウェストポイントとの間の物理的距離と等
    しい、請求項11に記載の共振器。
  13. 【請求項13】 光軸を有するリングダウン共振空洞分光セル用の共振器で
    あって、該共振器は、 第1のブルースター角逆反射体プリズムであって、 (a)複数の全反射面であって、該全反射面のうちの1つが曲面である、全
    反射面と、 (b)約135°−ブルースター角の頂角と、 (c)約90°の第2の角と、 (d)約180°−2×ブルースター角の第3の角と、 を有する第1のブルースター角逆反射体プリズムと、 複数の全反射面を有し、該共振器の光軸に沿って、該第1のプリズムと直線上
    に配置される第2のブルースター角逆反射体プリズムと、 放射を該第1および第2のプリズムのうちの1つと結合させる手段と、 を備える共振器。
  14. 【請求項14】 前記プリズムのうちの少なくとも1つが回転可能である、
    請求項13に記載の共振器。
  15. 【請求項15】 前記プリズムが石英ガラス、サファイア、ダイアモンド、
    フッ化カルシウム、およびイットリウム−アルミニウム−ガーネット(YAG)
    のうちの1つである、請求項13に記載の共振器。
  16. 【請求項16】 前記結合手段が、前記第1および第2のプリズムのうちの
    1つから所定の距離に配置される集束レンズおよびミラーのうちの1つである、
    請求項13に記載の共振器。
  17. 【請求項17】 前記結合手段が、前記共振器の第2の非点収差を補償する
    第1の非点収差を有する、請求項13に記載の共振器。
  18. 【請求項18】 前記結合手段が、前記第1および第2のプリズムのうちの
    1つから所定の距離に配置される集束レンズおよびミラーのうちの少なくとも1
    つである、請求項17に記載の共振器。
  19. 【請求項19】 前記結合手段が正の焦点距離を有する、請求項18に記載
    の共振器。
  20. 【請求項20】 前記結合手段が正の焦点距離を有するミラーであり、前記
    放射が該ミラーの表面に入射する、請求項17に記載の共振器。
  21. 【請求項21】 前記ミラーが前記共振器の光軸により決定された面から傾
    いている、請求項20に記載の共振器。
  22. 【請求項22】 前記曲面が球状である、請求項13に記載の共振器。
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