JP2008031754A - 基礎地盤補強構造体及び基礎地盤補強方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は基礎地盤を強固にして地震による一次災害、二次災害を防止でき、補強材が軽量で、安価且つ簡単、短期間に施工でき、負荷の程度に応じた調整が行え、施工後の補強の変更が容易に行える基礎地盤補強構造体及び基礎地盤補強方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の基礎地盤補強構造体及び基礎地盤補強方法は、圧縮強度を向上させるための充填材4が内部に充填されると共に、構造物1の側面と一部接触して地盤に打ち込まれる複数の甲殻パイプ4と、複数の甲殻パイプ4を連結して構造物1の側面に圧接させる連結体とを備え、地震時には、複数の甲殻パイプ4が構造物1の基礎地盤の動きに対する抵抗となって、地盤変化を抑えることを主要な特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の甲殻パイプを構造物の基礎地盤に打ち込んで連結し、これによって基礎地盤を強固にし、地震による一次災害、液状化現象や側方流動等の地震による二次災害を防止できる基礎地盤補強構造体及び基礎地盤補強方法に関する。
近年、各地で巨大地震が頻発している。阪神淡路大震災のほか、最近では中越地震、福岡西方沖地震等が発生し、高速道路や鉄道の橋脚を破壊し、建造物を崩壊し、道路に沿った擁壁等を崩落させて、各地に大きな被害をもたらした。
これらの地震で報告された橋脚の被害は、地震の水平力が作用したときの柱下部におけるせん断力不足による脆性破壊が最も多かった。梁、桁に関しては梁の中央部と端部で破壊され、また、擁壁に関しては、多くは垂直壁と支持部との境目が破壊されており、垂直積み上げブロック式擁壁は腹膨れになって崩壊した旨報告されている。このほか地震は、液状化現象や側方流動等の二次災害を招来するものである。
すなわち、埋立地のような、地下水位が高く、微細な砂等を含む地盤においては、地震によって液状化現象や地盤の側方流動現象を生じる。通常、地盤は土砂粒子と水と空気から成り立っており、土砂粒子同士は接合してつながり、隙間に空気か水が溜まっている。しかし、埋立地のような地盤では土砂粒子の隙間に水が詰まってスポンジ状に大量の水を溜めている。この地盤に地震による大きな荷重が加わると、その荷重によって土砂粒子の接合状態が絶たれ、地盤にかかる上載荷重を水が受け持ち、土砂粒子が水中に分散していわば浮遊した状態になる。その後、重力が作用し土砂粒子が沈降すると、分離した水が地盤の弱いところ、最終的には地表の割れ目から噴き出し、この陥没で地盤上の構造物が傾くというのが液状化現象である。また、地震の際、土砂と水とが泥水状に一体となって土塊が動くというのが側方流動現象である。
ところで、石油タンク等の構造物は、こうした埋立地などに設置されていることが多い。こうした埋立地等で、しかも大きな荷重がかかった地盤に地震が作用した場合、上記した構造物の破壊など、直接の被害のほかに、こうした液状化現象や側方流動現象等に起因する二次災害が生じるおそれが生じる。
このため従来、コンクリートや鋼管などの中空部分が形成された基礎杭本体の上端を開放し、杭の厚さ方向に多数の小口径貫通孔を開け、この中に砂の侵入を遮断すると共に空気と水が通過し得る不織布などの透水性材料を挿入した基礎杭とこれを使った液状化防止方法が提案された(特許文献1)。地震などの際、砂質地盤中の過剰間隙水が、瞬時に、この小口径貫通孔を通って基礎杭本体の中空部分に流入し、土中の水圧の上昇を抑止して基礎杭本体の水圧を上昇させ、基礎杭本体の上端開口部分から外部に水を流出させて、砂質地盤の液状化防止をするものである。この液状化防止方法は水圧がかかったときに水と圧力を抜いてやり、液状化を防ぐものである。
これに対して、飛行場などの既存構造物の地盤に自己硬化性の低スランプのモルタルを圧入して周囲の地盤を圧縮強化するコンパクショングラウチングシステムによる地盤改良方法が提案されている(特許文献2)。ボーリングマシンで作業ヤード内の地盤に所定間隔で直径7cm程度に削孔を形成し、特殊ポンプでモルタルを注入し、ブロック状の固化重積体を形成して周辺地盤を締め固めて、圧縮強化するものである。同様に、石油タンクにこのような技術を施したものもある(特許文献3)。
また、コマ形の篭と、この上口を閉鎖する蓋体とで構成する篭枠を使った軟弱地補強方法が提案されている(特許文献4)。地盤に複数の篭を布設して各篭の周囲に間詰材を充填すると共に、篭内に中詰材を充填して、蓋体を取り付け、隣接する各篭枠間を接続するものである。篭枠内の中詰材と、間詰材とにより一体の盤構造を形成し、この盤構造物で地盤として強化するものである。
また、橋脚等の構造物においても、耐震性を向上させるため第2のフーチング部を増設し、多数の短い鋼管杭を螺合しながら継ぎ足して所望の鋼管杭を形成して補強する補強方法も提案されている(特許文献5)。
ところで、本発明者は、耐震補強を行うとき補強材として甲殻パイプが優れた性質を有するとの知見を得て、安価で、短期期間の施工が行え、施工後も補強構造を容易に変更できる甲殻パイプ耐震構造体と甲殻パイプ耐震補強方法を提案した(特願2006−154363)。これは耐震改修の3つのタイプ、すなわち、耐震補強、制震補強、免震補強のうち、耐震補強に属し、靭性(変形性能)の向上を図るものである。
特開平9−41399号公報 特開2002−294684号公報 特開平8−128054号公報 特開2002−54130号公報 特開平10−252057号公報
以上説明した特許文献1の基礎杭と液状化防止方法は、基礎杭本体に小口径貫通孔を設け、この中に透水性材料を詰めて、地震時には砂質地盤中の過剰間隙水を抜き、水圧を低下させて液状化を防ぐものである。しかし、透水性材料が長期間にわたってこの機能を保ち、土砂の侵入を防止しつつ、緊急時空気と水を通過させるのは実用上きわめて難しく、基礎杭本体を定期的に交換する必要があり、メンテナンスのため高コスト化は免れない。
また、特許文献2の耐震補強方法は、地盤に自己硬化性のモルタルを所定間隔の削孔に注入し、ブロック状の固化重積体を形成する。しかし、この自己硬化性のモルタルの量は膨大な量、言い換えれば地盤の浸透性依存であたかも無制限となってコストを圧迫する。しかも、このとき実現できる固化重積体の強度は、土砂粒子同士だけを固めたにすぎないもので、地盤に対する補強の中心となるべきものがなく強度的にはまだ十分でない。工法も複雑である。
また、石油タンク等のタンクは締め固めた良質の砂を基礎にして、その上に底鋼板が設置されている。このようなタンクの荷重は大きく、加えて液状化現象や側方流動現象等が発生し易い環境に設置されている。このため特許文献3ではこれを防止する目的で、タンク直下の基礎部分の土砂に注入管からセメントグラウト等の固化液を注入し、固結させて固化柱状体を形成し、地盤を強化している。しかし特許文献3の場合も、特許文献2に記載された耐震補強方法と同様に、使用する固化材は高価であり、このとき実現できる固化柱状体の強度は、土砂粒子同士だけを固めたもので、地盤に対する補強の中心となるべきものがなく強度的には十分でない。工法も複雑である。
さらに、特許文献4の軟弱地補強方法は、中詰材を充填して蓋体を取り付けた篭枠を布設し、各篭の周囲に間詰材を充填しなければならない。長期間にわたって長い工事が必要で、材料よりもむしろ工期的に費用が嵩むものであった。そして、技術的に見れば基本的に地盤に詰物を敷き詰めて強化するものにすぎない。
また、特許文献5の補強方法は、橋脚等の構造物で既設のフーチング部のほかに、第2のフーチング部を増設し、多数の短い鋼管杭を螺合しながら継ぎ足して基礎部分を補強する。しかしながら、多数の鋼管杭を継ぎ足してフーチングを設けるこの工法は、作業性が悪いし、基本的には大きなフーチングで鋼管杭の数が増えただけのものと等価である。
また、特許文献5の補強方法は、橋脚等の構造物で既設のフーチング部のほかに、第2のフーチング部を増設し、多数の短い鋼管杭を螺合しながら継ぎ足して基礎部分を補強する。しかしながら、多数の鋼管杭を継ぎ足してフーチングを設けるこの工法は、継手の処理手間が増え作業性が悪いし、基本的には大きなフーチングで鋼管杭の数が増えただけのものと等価である。
そして、通常継杭は溶接などで行われるが、特許文献5のように螺合した場合は応力が作用した状態で長年水と酸素を含む環境で地中深く埋れているため、螺合部分の腐食等劣化が進行しており、地震等の力がかかったとき大きく撓み、液状化現象や側方流動を抑制することはできない。逆に撓みで地盤が緩んだ部分がこれらの現象を誘発する可能性すらある。地震時の二次災害まで確実に防止するには、鋼管杭と地盤との強固な一体化が望まれる。
ところで、本発明者が提案した甲殻パイプ耐震構造体と甲殻パイプ耐震補強方法は、安価で高強度の甲殻パイプを使って構造物の側面からこの靭性を向上させることができる。この構造体と方法は、作業性の面から地上の構造物を補強するのに好適であるが、作用からみれば対象は地上の構造物に限られる必要はない。構造物を支える基礎地盤も同様である。むしろ、この場合に簾のように並んだ甲殻パイプの特性を活かすことができる。
そこで、このような課題を解決するために本発明は、基礎地盤を強固にして地震による一次災害、二次災害を防止でき、補強材が軽量で、安価且つ簡単、短期間に施工でき、負荷の程度に応じた調整が行え、施工後の補強の変更が容易に行える基礎地盤補強構造体及び基礎地盤補強方法を提供することを目的とする。
本発明の基礎地盤補強構造体は、圧縮強度を向上させるための充填材が内部に充填されると共に、構造物の側面と一部接触して地盤に打ち込まれる複数の甲殻パイプと、複数の甲殻パイプを連結して構造物の側面に圧接させる連結体とを備えた基礎地盤補強構造体であって、地震時には、複数の甲殻パイプが構造物の基礎地盤の動きに対する抵抗となって、地盤変化を抑えることを主要な特徴とする。
本発明の基礎地盤補強方法は、圧縮強度を向上させるための充填材が充填された複数の甲殻パイプを構造物の側面と一部接触させて地盤に打ち込み、連結体で複数の甲殻パイプを連結することにより構造物の側面に圧接させ、地震時には、複数の甲殻パイプを構造物の基礎地盤の動きに対する抵抗として、地盤変化を抑えることを主要な特徴とする。
本発明の基礎地盤補強構造体及び基礎地盤補強方法によれば、地盤に対する補強の中心となる甲殻パイプ、さらには固化材の作用によって甲殻パイプを骨とする基礎地盤との一体化が達成され、構造物の基礎地盤を強固にすることができ、地震による一次災害、液状化現象や側方流動等の地震による二次災害を防止でき、補強材が軽量で、安価且つ簡単、短期間に施工でき、負荷の程度に応じた調整が行え、施工後の補強の変更が容易に行える。
本発明の第1の形態は、圧縮強度を向上させるための充填材が内部に充填されると共に、構造物の側面と一部接触して地盤に打ち込まれる複数の甲殻パイプと、複数の甲殻パイプを連結して構造物の側面に圧接させる連結体とを備えた基礎地盤補強構造体であって、地震時には、複数の甲殻パイプが構造物の基礎地盤の動きに対する抵抗となって、地盤変化を抑えることを特徴とする基礎地盤補強構造体である。この構成によって、地盤に対する補強の中心となる甲殻パイプの作用によって甲殻パイプを骨とする基礎地盤との一体化が達成され、構造物の基礎地盤を強固にすることができ、地震による一次災害、液状化現象や側方流動等の地震による二次災害を防止でき、補強材が軽量で、安価且つ簡単、短期間に施工でき、負荷の程度に応じた調整が行え、施工後の補強の変更が容易に行える。
本発明の第2の形態は、第1の形態に従属する形態であって、甲殻パイプには噴き出し孔が設けられ、該噴き出し孔を通して固化材を噴出させることを特徴とする基礎地盤補強構造体である。この構成によって、固化材が周囲の地盤に染み込んで固結領域を形成し、甲殻パイプと周囲の土砂を一体化する。
本発明の第3の形態は、第2の形態に従属する形態であって、充填材が固化材であって、充填材が噴出された後に甲殻パイプ内で硬化することを特徴とする基礎地盤補強構造体である。この構成によって、甲殻パイプと周囲の土砂を一体化する固結領域の形成と充填材の充填を共通の材料で行うことができる。
本発明の第4の形態は、第1〜3のいずれかの形態に従属する形態であって、甲殻パイプには、基礎地盤の少なくとも地表側上部を包囲する側板が設けられていることを特徴とする基礎地盤補強構造体である。この構成によって、基礎地盤の周りを囲む壁が形成される。
本発明の第5の形態は、第4の形態に従属する形態であって、側板が、鋼矢板またはT字鋼板であることを特徴とする基礎地盤補強構造体である。この構成によって、簡単に側板を形成することができる。
本発明の第6の形態は、第1〜第5の形態に従属する形態であって、充填材が、セメントミルク,モルタル,コンクリート,樹脂の1種または2種以上から構成されたことを特徴とする基礎地盤補強構造体である。この構成によって、充填材によって甲殻パイプの圧縮強度を向上させることができ、安価且つ簡単、短期間に施工でき、負荷の程度に応じたきめ細やかな調整が行え、施工後の補強の変更が容易に行える。
本発明の第7の形態は、第1〜第6の形態に従属する形態であって、構造物が、橋脚またはタンク、片面的荷重を受ける地盤または壁面のいずれかであることを特徴とする基礎地盤補強構造体である。この構成によって、大きな荷重がかかり、陥没で傾いたら大きな二次災害が発生するおそれのある、橋脚またはタンク、護岸,岸壁,土留壁,擁壁など、片面的荷重を受ける地盤または壁面などの構造体の基礎地盤を強固にすることができる。
本発明の第8の形態は、第1〜第6の形態に従属する形態であって、構造物が片面的荷重を受ける地盤または壁面のとき、複数の甲殻パイプには荷重に抗してこれを牽引する緊張部材が設けられ、該緊張部材にはダンパーが設けられたことを特徴とする基礎地盤補強構造体である。この構成によって、構造物が片面的荷重を受ける地盤または壁面であって、地震で所定の許容荷重を超えた大きな衝撃力が緊張部材に加わったときは、ダンパーがエネルギーを吸収するため、緊張部材が切れたり、基礎地盤が崩れたりすることはない。
本発明の第9の形態は、第8の形態に従属する形態であって、ダンパーが、許容限度を越えたとき塑性変形する甲殻パイプで構成されたことを特徴とする基礎地盤補強構造体である。この構成によって、ダンパーが最初に塑性変形するため、緊張部材が切れたり、基礎地盤補強構造体が崩れたりすることはない。甲殻パイプの機能を利用したフェイルセーフの新たなダンパーになる。
本発明の第10の形態は、圧縮強度を向上させるための充填材が充填された複数の甲殻パイプを構造物の側面と一部接触させて地盤に打ち込み、連結体で複数の甲殻パイプを連結することにより構造物の側面に圧接させ、地震時には、複数の甲殻パイプを構造物の基礎地盤の動きに対する抵抗として、地盤変化を抑えることを特徴とする基礎地盤補強方法である。この構成によって、地盤に対する補強の中心となる甲殻パイプの作用によって甲殻パイプを骨とする基礎地盤との一体化が達成され、構造物の基礎地盤を強固にすることができ、地震による一次災害、液状化現象や側方流動等の地震による二次災害を防止でき、補強材が軽量で、安価且つ簡単、短期間に施工でき、負荷の程度に応じた調整が行え、施工後の補強の変更が容易に行える。
本発明の第11の形態は、第10の形態に従属する形態であって、甲殻パイプに噴き出し孔を設け、該噴き出し孔を通して固化材を噴出させることを特徴とする基礎地盤補強方法である。この構成によって、固化材が周囲の地盤に染み込んで固結領域を形成し、甲殻パイプと周囲の土砂を一体化する。
本発明の第12の形態は、第11の形態に従属する形態であって、充填材が固化材であって、充填材を噴出させた後に甲殻パイプ内で硬化させることを特徴とする基礎地盤補強方法である。この構成によって、甲殻パイプと周囲の土砂を一体化する固結領域の形成と充填材の充填を共通の材料で行うことができ、1つのプロセスで固結領域の形成と充填材の充填という2つのことを実施できる。
(実施例1)
本発明の実施例1における構造物の基礎地盤補強構造体及び基礎地盤補強方法について図面に基づいて説明する。実施例1における構造物は橋脚の場合である。図1は本発明の実施例1における構造物の基礎地盤を補強する基礎地盤補強構造体の全体図、図2(a)は図1の構造物のX−X方向切断したときの断面図、図2(b)は(a)の甲殻パイプの説明図、図2(c)は(a)の甲殻パイプの連結体の説明図である。
図1において、1はコンクリート製または鉄筋コンクリート製の構造物であり、実施例1の構造物1は橋脚である。構造物1は橋脚には限られない。1aは構造物1の脚部分である。2は構造物1の脚部分1aを支持するフーチングであり、3はフーチング2の下方で構造物1を地盤に固定する杭である。なお、実施例1においては杭3が設けられているが、その他杭3に代わる別の支持構造であってもよい。
次に、4は充填材5(後述)が充填されフーチング2の周りで地中深く打ち込まれた多数の甲殻パイプである。甲殻パイプ4は鋼鉄であることが望ましいが、強度が十分な場合はその他の金属でも好適である。このほか強度が許せばFRP,グラスファイバー等の繊維質補強合成樹脂であってもよい。そして、甲殻パイプ4は構造物1の基礎地盤を耐震補強するための従たる構成にすぎないから、場所をあまり占有しない長尺状のパイプが望ましい。すなわち、断面形状において直交2方向の代表2辺の平均値より長手方向の長さが長いパイプが望ましい。このとき甲殻パイプ4は基礎地盤を包囲する簾のようになる。なお、7は後述する締め付け鋼材である。
図2(a)(b)(c)は甲殻パイプ4の詳細を説明するための図面である。そして、図2(a)は図1のX−X方向に切断したときの断面を示す。図2(a)の右半面の断面は(b)の右側の長尺の甲殻パイプ4を配設した場合の断面であり、図2(a)の左半面の断面は(b)の左側の中空パイプの周囲に固化材を噴き出すための多数の孔が設けられた殻パイプ4を配設した場合の断面である。図2(b)において、4aは固化材を噴き出す噴き出し孔である。噴き出し孔4aは固化材が周囲の地盤に一様に染み込んで甲殻パイプ4と一体なり、強固な固定ができるように適当なピッチで分布されている。
さらに、図2(a)(c)において、5は甲殻パイプ4の中に充填されるセメントミルクやモルタル、コンクリート、樹脂等の1種または2種以上からなる充填材である。充填材5としては、外部からの圧縮に対して耐力が大きな材料を充填すればよく、一般的に耐力は甲殻パイプ4のパイプ部分の材料である鋼材、金属の強度の方がセメントミルクやモルタル、コンクリートの強度より大きいから、また、樹脂の強度には様々のものがあるから、甲殻パイプ4の材料に何を使うかにより充填材5を選択する。
また、噴き出し孔4aから噴出させる固化材は充填材5と共通の材料を使うのが望ましい。この場合、注入ポンプを使って甲殻パイプ4内に充填材5で圧力をかけ、噴き出し孔4aから充填材5を噴出させ、そのまま固化させればよい。これにより中空パイプに充填材5が充填された状態の甲殻パイプ4を簡単に作ることができる。
図2(a)に示す6は、噴き出し孔4aから周囲の地盤に噴出し、土砂粒子間に染み込んで形成された地盤との固結領域である。さらに、図2(c)の7は、フーチング2の周囲に甲殻パイプ4を配設した後、甲殻パイプ4の上端をフーチング2の周りで固定する締め付け鋼材(本発明の連結体)である。この締め付け鋼材7は甲殻パイプ4の上端に上方から圧入され、フーチング2を可能な限度で締め付けた状態で環状に溶接等で接続される。鋼板、形鋼に限らず強度的用件を満たすのであればアングル材を用いるのもよい。なお、図示はしないが、締め付け鋼材7を甲殻パイプ4に取り付けた後、フーチング2の周囲で、締め付け鋼材7の上面と甲殻パイプ4の露出部分を覆うようにコンクリートがリング状(口の字状)に打設される。
従って、構造物1を支持するフーチング2は、地盤に深く打ち込まれた複数の甲殻パイプ4と一体となった締め付け鋼材7によって、タガが嵌められたよう状態(圧接された状態)になる。これにより、フーチング2に対して地震時に水平、垂直如何なる方向の力が作用しても、構造物1は複数の甲殻パイプ4の拘束力でしっかりと固定され、構造物1の耐震強度を増し、倒壊や破壊を大きく遅らせることができる。
また、複数の甲殻パイプ4が簾のように地盤に打ち込まれており、地中に構造物1の基礎地盤を移動させないような地中壁が形成された状態となり、この構造が地震による大きな力が加わったとき、その拘束力で土砂粒子の接合状態を保ち、土砂粒子が水に分散するのを防ぐ。このため、地震後に水が土砂粒子と分離して地表の割れ目から噴き出す液状化現象を抑制することができ、側方流動現象の発生を抑えることができる。固結領域6が形成されている場合は、固結領域6も液状化現象などに付随する地盤の動きの障害作用をもつ。
また、複数の甲殻パイプ4が簾のように地盤に打ち込まれており、地中に構造物1の基礎地盤を移動させないような地中壁が形成された状態となり、この構造が地震による大きな力が加わったとき、その拘束力で土砂粒子の接合状態を保ち、土砂粒子が水に分散するのを防ぐ。このため、地震後に水が土砂粒子と分離して地表の割れ目から噴き出す液状化現象を抑制することができ、側方流動現象の発生を抑えることができる。また、土砂粒子が分散し、土中の水(間隙水)と分離、混合したとしても、タガをかけた甲殻パイプ4により包囲された状態の土砂粒子と土中の水は、甲殻パイプ4の構造の外側に対しては甲殻パイプ4と一体物のように運動(作用)し、液状化現象を抑制し側方流動の発生を抑えることができる。固結領域6が形成されている場合は、固結領域6も液状化現象などに付随する地盤の動きの障害作用をもつ。
ここで、例えば甲殻パイプ4の本数をN本、円形パイプで直径をR、長さをLとすると、地震による慣性力でフーチング2に対して或る方向の揺動運動(とくに水平力による曲げモーメントに起因する)が発生したときに、N/2本の甲殻パイプ4が引張力、N/2本の甲殻パイプ4が圧縮力を受ける。このとき地盤に打ち込まれた甲殻パイプ4は両方向の力に対して摩擦力によって抵抗となり、ダンパー作用を示す。
この抵抗力はN×πR×L/2に比例するから、NとR、Lを大きくすれば地震時の構造物1の運動を抑えて、揺動運動を迅速に収束させることができる。また、N×R×Lを大きくするということは、甲殻パイプ4のピッチを小さくすること、また、甲殻パイプ4間の間隙を小さくすることにもなる。このとき甲殻パイプ4が地中壁として簾のように基礎基盤を包囲し、この地中壁を通しての水や土砂粒子等の物質移動、さらに基礎地盤自体の緩みを抑え、構造物1と基礎地盤、水が一体化され、側方流動現象や液状化現象を抑えることが可能になる。なお、甲殻パイプ4のこの地中壁としての作用が、本発明における基礎地盤の抵抗を意味する。
ところで、甲殻パイプ4の断面形状は円形パイプが汎用され、入手容易で望ましいが、円形に限らずあらゆるパイプ、例えば4角形、6角形等の多角形(筒状)のパイプ等でよく、肉厚があり、少なくとも内部に中空部分が形成されたパイプであればよい。上述した抵抗力は甲殻パイプ4の表面積に比例するから、多角形の方が抵抗力は大きくなるから有効である。そして、パイプの外形、中空部分の形状が長手方向の途中で変化するものであってもよい。
すなわち、長手方向に一様な断面形状のパイプも素材として適当であるが、竹のように途中で節(凸凹)が形成されたパイプ、あるいは長手方向に巻き付けなどがなされた、例えば螺旋状に断面が変化する断面形状をもつパイプなどでもよい。これらのパイプは圧縮、引張に強く、摩擦力も大きく、好適である。
甲殻パイプ4は、パイプ本体が充填材5の外周にあるため、圧縮等の塑性変形を起こすような力に対しては、内部の充填材5がこの外力を引き受けて変形を回避し、引張などはパイプ本体がこの外力を引き受けて支持する。これにより、甲殻パイプ4は、如何なる外力が加わっても2つの材料が機能を分担することで大きな耐力を持った構造となる。パイプと充填材3が強度の弱点をカバーし合い、全体として中実の棒材と同等かこれに近い強度を示すものとなる。
以上説明した実施例1の基礎地盤補強方法を実施する施工方法について説明する。図1、図2(a)(b)(c)で示すように、まず橋脚等の構造物1を所定の位置に設置する。この設置を行った後、あるいは既設の構造物1に対して、フーチング2の周囲に多数の甲殻パイプ4のパイプ本体(充填材5がない状態)を杭打機で地盤に打ち込む。所定ピッチで、甲殻パイプ4の上端を所定高さに揃えて打ち込む。その後、セメントミルクやモルタル、コンクリート、樹脂等の1種または2種以上から構成された充填材5を注入ポンプでパイプ内に注入する。図2(b)の右側の甲殻パイプ4の場合、噴き出し孔4aがないから、このまま充填材5が硬化することで直ちに甲殻パイプ4が形成される。
しかし、図2(b)の左側の甲殻パイプ4のようにパイプ本体に噴き出し孔4aが設けられている場合、図2(a)に左半面に示すように噴き出し孔4aから充填材5が噴出される。噴出した充填材5は周囲の地盤に染み込んで固結領域6を形成し、甲殻パイプ4と周囲の土砂を一体化する。その後注入が停止され充填材5が硬化するとそのまま甲殻パイプ4が形成される。
なお、以上の説明では充填材5と固化材を共通の材料として説明したが、これを共通にするのでなく、別の材料にするのも好適である。この場合、まず固化材を注入した後、必要なら洗浄など行ってから、充填材5を注入する。別材料にする場合は甲殻パイプ4の作成には時間がかかるが、固化材として、土砂粒子同士及び土砂粒子と甲殻パイプ4、フーチング2との間で浸透力に優れ、接着強度の高い材料を選択することができる。
充填材5が硬化して甲殻パイプ4が形成されると、甲殻パイプ4の上端に締め付け鋼材7を上方から被せ、圧入する。この締め付け鋼材7はフーチング2に甲殻パイプ4を圧接した状態で取り付け(溶接など行い)る。従ってフーチング2の周囲にタガを嵌めた状態にする。さらに、締め付け鋼材7と甲殻パイプ4の地表の露出部分を覆うようにコンクリート(例えば図7(d)参照)を打設する。これによって、フーチング2の周囲に構造体1と一体になった基礎地盤補強構造体が完成する。
ここで、実施例1の基礎地盤補強構造体とフーチング2との関係について説明する。図2(c)に示すように、フーチング2の周囲には複数の甲殻パイプ4が立設され、甲殻パイプ4は締め付け鋼材7で連結されている。また、これと併せてフーチング2と締め付け鋼材7、甲殻パイプ4は表面をコンクリートで固定されている。これにより、構造物1に地震力が作用したとき、これらは一体となって運動する。
構造物1に作用した力は、構造物1の脚部分1aのフーチング2との付根部分で最大のせん断力、引張力、圧縮力を作用させ、これらの力はフーチング2内に分散される。しかし、このフーチング2は複数の甲殻パイプ4に一体に固定されているため、地震の力、エネルギーは、フーチング2に止まらず、最大の上下動と水平方向の移動を示すフーチング2の端部において、複数の甲殻パイプ4、さらには地盤に分散される。従って、構造物1自体が耐震性の基準を満たしていれば、構造物1が倒壊したり、破壊されたりすることはない。
甲殻パイプ4の長手方向長さLは基礎地盤の下方の固い地盤に到達するのが好適であるが、杭3の長さとの関係で言えば、杭3の長さ程度、若しくは杭3の長さの1/2程度以上の長さがあれば十分な効果を期待することができる。また、短手方向の代表寸法、例えば直径Rはフーチング2の横幅、縦幅の1/30〜1/15以上、構造物1、フーチング2の強度に余裕が見込まれる場合は1/40以上の大きさにすれよい。代表寸法を小さくした場合は甲殻パイプ4の本数を増加させて摩擦力を調整する。
また、甲殻パイプ4は、直下型地震のように構造物1に上下方向に地震が作用したときにも、構造物1本体の衝撃を緩和することができる。簾状に配置された甲殻パイプ4が構造物1の上下動にアンカーとして抵抗し、その拘束力で構造物1と甲殻パイプ4、基礎地盤を一体として運動させる。複数の甲殻パイプ4には充填材5が充填されているから、単純なパイプより圧縮に耐え、座屈を回避することができるし、引張は鋼鉄等のパイプ部分で引き受ける。また、仮に座屈が起きても、構造物1の倒壊や破壊等の一次災害、液状化現象等の二次災害が免れさせることができれば、役目を十分に果たしたことになる。また、地震後、甲殻パイプ4を補修するのは構造物1が損壊した場合に比べてきわめて容易であり、無視できる程度に安価である。
このように実施例1の基礎地盤補強構造体及び基礎地盤補強方法は、地盤に対する補強の中心となる甲殻パイプの作用と、さらには固化材を噴出し、周囲と甲殻パイプの一体化を確保するによって橋脚等の構造物の基礎地盤を強固にすることができ、地震による一次災害、液状化現象や側方流動等の地震による二次災害を防止でき、補強材が軽量で、安価且つ簡単、短期間に施工でき、負荷の程度に応じた調整が行え、施工後の補強の変更が容易に行える。
(実施例2)
本発明の実施例2における構造物の基礎地盤補強構造体及び基礎地盤補強方法について図面に基づいて説明する。実施例2における構造物も実施例1と同様に橋脚の場合である。実施例1と異なるのは、甲殻パイプ同士を連結する鋼板が甲殻パイプ自身に設けられている点である。図3は本発明の実施例2の基礎地盤補強構造体を構成する鋼板付きの甲殻パイプの断面図、図4は図3の鋼板付きの甲殻パイプの長手方向説明図である。実施例2においても図1、図2を参照し、実施例1と実施例2とで、同一符号は同様の構成を示すものであり、説明は省略する。
図3、図4において、4b,4cは甲殻パイプ4を連結するための連結鋼板(本発明の側板)である。連結鋼板4b,4cは、甲殻パイプ4のパイプ本体と同種の材料、通常は同一材料の鋼鉄等の金属、あるいはFRP,グラスファイバー等の繊維質補強合成樹脂等から構成され、溶接、接着等で取り付けられる。なお、基礎地盤を包囲する壁を形成するため、溶接等をしないで単純に同一方向を向くように配置するだけでもよい。この場合甲殻パイプ4の連結は締め付け鋼材7で行う。
実施例2は複数の甲殻パイプ4同士が、隣接する連結鋼板4bと連結鋼板4cが接続、若しくは並べられることにより、フーチング2の周囲に簾状に配設される。実施例1の締め付け鋼材7と同様に、甲殻パイプ4がフーチング2を圧接した状態で固定する。なお、締め付け鋼材7を設ける必要性は必ずしもないが、できれば締め付け鋼材7を設けるのがよい。連結鋼板4b,4cを配設後、あるいはさらに締め付け鋼材7を甲殻パイプ4に取り付けた後、フーチング2の周りで、締め付け鋼材7の上面と甲殻パイプ4の露出部分を覆うようにコンクリートをリング状に打設する。
実施例2の基礎地盤補強方法の施工方法について説明すると、複数の甲殻パイプ4を1組として各連結鋼板4b,4cを接続し、これを複数組作って、フーチング2の周囲に杭打機で打ち込む。場合により周囲に削孔を形成してから打ち込むのもよい。所定ピッチで、上端を所定高さに揃えて打ち込む。その後、セメントミルクやモルタル、コンクリート、樹脂等から構成された充填材5をポンプでパイプ内に注入する。
実施例2でもパイプ本体に噴き出し孔4aが設けられており、図3に示すように噴き出し孔4aから充填材5が噴出される。噴き出し孔4aから噴出した充填材5は周囲の地盤に染み込んで固結領域6を形成し、甲殻パイプ4と周囲の土砂を一体化する。固結領域6は連結鋼板4b,4c、甲殻パイプ4表面と土砂間を固定する。その後充填材5が硬化すると、そのまま甲殻パイプ4が形成される。なお、充填材5と固化材は、共通の材料であっても、両者を別の材料にするのもよい。固結領域6は液状化現象などに付随する地盤の動きの障害作用をもつ。
また、固化材を噴出させるとき、固化材を連結鋼板4b,4c(側板)に付着させることも、また、側板、とくにその継手部内部を多孔質材料等で構成し、この継手部内部に固化材を浸透させ側板ごと硬化させることもできる。そして、これらの場合に固化材の配合を適宜変更することもできる。
実施例2の基礎地盤補強構造体及び基礎地盤補強方法は、実施例1の作用効果に加え、連結鋼板を連結したため構造物の基礎地盤をより強固にすることができ、液状化現象や側方流動等を確実に防止できる。
(実施例3)
本発明の実施例3における構造物の基礎地盤補強構造体及び基礎地盤補強方法について図面に基づいて説明する。実施例3における構造物も実施例1と同様に橋脚の場合である。実施例2と異なるのは、甲殻パイプ同士を連結する鋼板が鋼矢板である点である。図5は本発明の実施例3における基礎地盤補強構造体を構成する鋼矢板付き甲殻パイプの断面図である。実施例3においても図1、図2を参照し、実施例1と実施例3とで、同一符号は同様の構成を示すものであり、説明は省略する。
図5において、8は鉄等の金属で構成された鋼矢板であり、8a,8bは鋼矢板8同士を連結するための連結継手部である。連結継手部8a,8b同士が連結される。また、甲殻パイプ4は鋼矢板8本体の長手方向に並行して取り付けられる。甲殻パイプ4の材質は鋼矢板8と同種の材料、通常は同一材料である鉄等の金属であって、溶接などで取り付けられることが望ましいが、別の材料で構成し接着や螺着などして物理的に取り付けるのでもよい。
実施例3の基礎地盤補強方法の施工方法は、連結継手部8a,8b同士を連結することを除いて実施例2と同様である。
実施例3の基礎地盤補強構造体及び基礎地盤補強方法は、鋼矢板に甲殻パイプを取り付けたものであるから、従来から使用される杭打機等を使って構造物の基礎地盤をより強固にすることができ、液状化現象や側方流動等を確実に防止できる。
(実施例4)
本発明の実施例4における構造物の基礎地盤補強構造体及び基礎地盤補強方法について図面に基づいて説明する。実施例4における構造物も実施例1と同様に橋脚の場合である。実施例2と異なるのは、甲殻パイプ同士を連結若しくは向きを揃えて並べる鋼板がT字鋼板である点である。図6は本発明の実施例4における構造物を補強するT字鋼板と組み合わせた甲殻パイプの説明図である。実施例3においても図1、図2を参照し、実施例1と実施例4とで、同一符号は同様の構成を示すものであり、説明は省略する。
図6において、9は鉄等の金属で構成されたT字鋼板であり、甲殻パイプ4が長手方向に形成された切り欠きに溶接等で固定される。甲殻パイプ4は鋼矢板8と同種の材料、通常は同一材料である鋼鉄であって、溶接などで取り付けられることが望ましいが、別の材料で構成し接着や螺着などして物理的に取り付けるのでもよい。
実施例4の甲殻パイプ4は、T字鋼板9を甲殻パイプ4の切り欠きに連結することを除いて実施例2と同様である。T字鋼板9の先端を隣接する甲殻パイプ4に溶接などすることで複数個が連結される。また、実施例4の基礎地盤補強方法の施工方法は、T字鋼板9を甲殻パイプ4の切り欠きに取り付け、T字鋼板と隣接する甲殻パイプ4を連結若しくは向きを揃えて並べることを除いて実施例2と同様である。
実施例4の基礎地盤補強構造体及び基礎地盤補強方法は、T字鋼板を甲殻パイプに取り付けたものであるから、汎用されるT字鋼板を使って安価で強固な基礎地盤補強構造体をつくることができ、これによって構造物の基礎地盤をより強固にすることができ、液状化現象や側方流動等を確実に防止できる。
(実施例5)
本発明の実施例5における構造物の基礎地盤補強構造体及び基礎地盤補強方法について図面に基づいて説明する。実施例5における構造物は石油タンク等のタンクの場合である。図7は本発明の実施例5における構造物のタンクの補強過程説明図である。実施例5においても図1、図2を参照し、実施例1と実施例5とで、同一符号は同様の構成を示すものであり、説明は省略する。
図7(a)は石油タンク等の基礎補強前の状態を示し、図7(b)は基礎地盤補強構造体を設置するための準備過程、図7(c)は基礎地盤補強構造体を設置する過程、図7(d)は締め付け鋼材で転結する過程を示している。
図7(a)において、10は円筒状のタンク、11は底板である。タンク10は石油タンクに限られず、薬剤や液化ガス、その他の液体を収容するものでよい。石油タンク等のタンク10は海岸の埋立地などに設置されることが多く、地震等におそわれると、地表と旧海底地盤との間の地下水が液状化で地上に噴出し、また、周辺に逃げたりして陥没を起こし、タンク10が傾いてしまう。
そこで、図7(b)〜図7(d)のようなプロセスで基礎地盤補強構造体を設置する。図7(b)において、12は底板10及びタンク9の側板が甲殻パイプ4と干渉しないように設ける干渉緩和コンクリートである。干渉緩和コンクリート12は、底板11の周囲より30cm〜60cm程度大きなリングで、高さ60cm〜90cmに形成される。
次いで、図7(c)に示すように、複数の甲殻パイプ4を干渉緩和コンクリート12の周りの地盤に杭打機等で打ち込む。甲殻パイプ4は実施例1〜4のいずれの甲殻パイプ4でもよい。その後、セメントミルクやモルタル、コンクリート、樹脂等の充填材5をポンプでパイプ内に注入し、噴き出し孔4aから噴出させ、充填材5を周囲の地盤に染み込ませて固結領域を形成し、甲殻パイプ4と周囲の土砂を一体化する。その後充填材5が硬化するとそのまま甲殻パイプ4が形成される。なお、充填材5と固化材は、共通の材料であっても、両者を別の材料にするのもよい。
図7(d)の上端に締め付け鋼材7を甲殻パイプ4に取り付けた後、干渉コンクリート11の周囲で、締め付け鋼材7の上面と甲殻パイプ4の地表の露出部分を覆うようにコンクリートがリング状に打設される。13は周囲を覆って保護するための保護コンクリートである。なお、保護コンクリート13は必ずしも必要ではないが、これを設けることで基礎地盤補強構造体の底板10との結合を更に強固にできる。
このように実施例5の基礎地盤補強構造体及び基礎地盤補強方法は、石油タンク等の構造物の基礎地盤を強固にすることができ、地震による一次災害、液状化現象や側方流動等の地震による二次災害を防止でき、補強材が軽量で、安価且つ簡単、短期間に施工でき、負荷の程度に応じた調整が行え、施工後の補強の変更が容易に行える。
(実施例6)
本発明の実施例6における構造物の基礎地盤補強構造体及び基礎地盤補強方法について図面に基づいて説明する。実施例6における構造物は護岸や土手などの地盤、あるいは鋼板壁の場合である。図8は本発明の実施例6における構造物を補強する基礎地盤補強構造体の説明図である。実施例6においても図1、図2を参照し、実施例1と実施例6とで、同一符号は同様の構成を示すものであり、説明は省略する。
図8は護岸や土手、擁壁、あるいは垂直に設置された鋼板壁等のように片面的な荷重が一方からかかる壁を補強する場合を示している。とくに一部鋼板壁が設けられた土手等の場合を示す。なお、護岸や土手、擁壁の地盤の上面が舗装されたり、平坦なコンクリート層やその他の層が設けられたりしていてもよい。
図8において、14は片面的な荷重がかかる地盤、14aは鋼板壁、15は地盤14の上部表面から打ち込んだ複数の甲殻パイプ4を側面から押圧する腹起こし部材、16は腹起こし部材15の上から甲殻パイプ4を押さえる厚鋼板、17は地盤14中に固定されるアースアンカーである。実施例6の場合鋼板壁14aを設けているが、これを設けずに地盤14の基礎地盤を直接補強することもできる。鋼板壁14aは、タンク10と同様、構造物1の平面状の側面を構成する鋼板であってもよい。
18はアースアンカー17によって牽引される緊張部材(ワイヤーおよび鋼棒等)を厚鋼板16に固定するための固定具、19は固定具18に螺合する緊張部材の端部に設けられたネジ部である。なお、実施例6の腹起こし部材15や固定具18、ネジ部19は、図8のように護岸や土手等の表面から露出していてもよいが、保護と美観を損ねないようにコンクリートで巻き立て、盛り土、砕石し土中に埋めるのがよい。
そして、実施例6の護岸や土手などでは、基本的に片面的な荷重がかかる保護したい既存の構造物(護岸や土手の地盤構造自体が構造物である)の垂直に切り立った部分を補強する。しかし、図8に示したようにこれら構造物の裾野が設けられ勾配(傾斜部分)がつけられて広がっている場合(実際の護岸や土手などにはこのようなものが多い)は、既設構造の平坦部の端部(構造物の側壁)に甲殻パイプ4を打ち込むことになる。しかし、これにコンクリートで巻き立て、盛り土、砕石したときは、実質的に既設の護岸や土手などを所定幅増設したもの、あるいはこれと同等の構造物になる。従って、実施例6の基礎地盤補強構造体は、上面の平坦部の端部から所定幅、例えば1m〜2m程度まで内部に入った位置に甲殻パイプ4が並んで設置されたものを含むものである。このとき基礎地盤補強構造体が設置される対象の構造物とは、片面的な荷重がかかる災害を免れたい内側の地盤が構造物と言うことになる。また、護岸や土手などでは現場の状況で様々に対応せざるを得ない場合が出現する。例えば、上記上面の平坦部の端部から外側であっても、所定幅(一例としては1m〜3m程度)離れた位置に鋼矢板若しくは垂直壁(例えば鋼板壁14a)を設置し、この平面に沿って甲殻パイプ4(鋼矢板の場合は実施例3の鋼矢板付き甲殻パイプだけでよい)を打ち込み、必要に応じて上記端部との間の空間にコンクリートを打設するのでもよい。そしてこの場合も、アースアンカー17若しくは鋼製部材で甲殻パイプ4の腹起こし部材を既存の構造物である地盤構造物に牽引する。
実施例6においては複数の甲殻パイプ4を地盤14に打ち込むことにより、地盤14そのものの側面、あるいは鋼板壁14aを圧接し、地盤14を側面から補強する。レンガ積み構造、石積み構造、テールアルメの擁壁でもよい。地震の発生により地盤14が緩み、地盤14中の土砂粒子の接合状態が切れて、地盤14が崩落するのを表面から打ち込んだ複数の甲殻パイプ4が支える。甲殻パイプ4として実施例2〜5の甲殻パイプ4を使用する場合は、鋼板壁14aを設置しなくても、甲殻パイプ4を設置することだけで鋼板壁14aを設けた状態にすることができる。
実施例6の基礎地盤補強構造体及び基礎地盤補強方法は、片面的な荷重が一方からかかる地盤や鋼板壁の基礎地盤を強固にすることができ、地震による崩落等の一次災害、その他の二次災害を防止でき、補強材が軽量で、安価且つ簡単、短期間に施工でき、負荷の程度に応じた調整が行え、施工後の補強の変更が容易に行える。
(実施例7)
本発明の実施例7における構造物の基礎地盤補強構造体及び基礎地盤補強方法について図面に基づいて説明する。実施例7における構造物も実施例6と同様、護岸や土手などの地盤や鋼板壁の場合である。図9(a)は本発明の実施例7における構造物を補強する基礎地盤補強構造体の説明図、図9(b)は(a)の基礎地盤補強構造体のダンパー部拡大図である。実施例7においても図1、図2、図8を参照し、実施例1、6と実施例7とで、同一符号は同様の構成を示すものであり、説明は省略する。
実施例7は、実施例6の基礎地盤補強構造体をさらに大きな揺れに対処できるように強化したものである。図10(a)において、20,21は直下型のような大きな地震で大きな衝撃力がアースアンカー17に加わったとき、これを吸収する衝撃緩衝甲殻ダンパーである。衝撃緩衝甲殻ダンパー20,21は円錐状で向きを逆にして対向して一対設けられる。22は衝撃緩衝甲殻ダンパー20,21の間に挟持される鋼板である。
衝撃緩衝甲殻ダンパー20,21は図9(b)のように、円錐状パイプが鋼板や金属で構成され、内部に充填材が充填された甲殻構造をしている。なお、実施例7では円錐状パイプの内側にワイヤー等の緊張部材を挿入するための挿通構造、さらに充填材を円錐状パイプ内に収容して閉止する2枚のリング状閉止板が設けられている。この挿通構造は図9(b)に示すように充填材を円錐状パイプとの間で保持する第2のパイプ(甲殻パイプ)から構成される。なお、リング状閉止板は必須のものではない。円錐状パイプ、第2のパイプはできれば鋼鉄であることが望ましいが、強度が十分な場合はその他の金属でも好適である。20aは衝撃緩衝甲殻ダンパー20の円錐状パイプを構成するダンパー用甲殻パイプ、20bはダンパー用甲殻パイプ20a内に充填されるモルタルや樹脂等の高分子物質からなる充填材である。衝撃緩衝甲殻ダンパー21も同様の構成であり、ダンパー用甲殻パイプ21a、充填材21bが設けられているが、図示しない。
この衝撃緩衝甲殻ダンパー20,21を設けたアースアンカー17に、地震で所定の許容荷重を超えた大きな衝撃力が加わったときは、当初充填材20b,21bによって圧縮を支えているが、限界を超えるとダンパー用甲殻パイプ20a,21aが塑性変形を起こす。一般的にダンパー作用のあるゴムをアースアンカー16に設けた場合は、振動が吸収されるまで応答を繰り返し、この間に緊張部材が切れたり、基礎地盤が崩れたりする可能性があるが、実施例7の場合ダンパー用甲殻パイプ20a,21aが塑性変形するため、緊張部材が切れたり、甲殻パイプ4が破壊されたりすることはない。ダンパー用甲殻パイプ20a,21aは安価で交換も容易である。
なお、この衝撃緩衝甲殻ダンパー20,21は実施例6の基礎地盤補強構造体に止まらず、衝撃を吸収するダンパー材として一般に利用することができる。例えば、PC(プレストレストコンクリート)工法や、ワイヤーで牽引するその他の構造物の、牽引機構の一部、例えばワイヤーの端部に設置すれば、甲殻パイプの機能を利用したフェイルセーフを実現できる、新たなダンパーにすることができる。
このように実施例7の基礎地盤補強構造体及び基礎地盤補強方法は、片面的な荷重が一方からかかる地盤や鋼板壁の基礎地盤に対する衝撃を吸収することができ、地震による崩落等の一次災害、その他の二次災害を防止でき、補強材が軽量で、安価且つ簡単、短期間に施工でき、負荷の程度に応じた調整が行え、施工後の補強の変更が容易に行える。
本発明は、構造物の基礎の耐震性を向上させる基礎地盤補強構造体及び基礎地盤補強方法に適用することができる。
本発明の実施例1における構造物の基礎地盤を補強する基礎地盤補強構造体の全体図 (a)図1の構造物のX−X方向切断したときの断面図、(b)(a)の甲殻パイプの説明図、(c)(a)の甲殻パイプの連結体の説明図 本発明の実施例2の基礎地盤補強構造体を構成する鋼板付きの甲殻パイプの断面図 図3の鋼板付きの甲殻パイプの長手方向説明図 本発明の実施例3における基礎地盤補強構造体を構成する鋼矢板付き甲殻パイプの断面図 本発明の実施例4における構造物を補強するT字鋼板と組み合わせた甲殻パイプの説明図 本発明の実施例5における構造物のタンクの補強過程説明図 本発明の実施例6における構造物を補強する基礎地盤補強構造体の説明図 (a)本発明の実施例7における構造物を補強する基礎地盤補強構造体の説明図、(b)(a)の基礎地盤補強構造体のダンパー部拡大図
符号の説明
1 構造物
1a 脚部分
2 フーチング
3 杭
4 甲殻パイプ
4a 噴き出し孔
4b,4c 連結鋼板
5 充填材
6 固結領域
7 締め付け鋼材
8 鋼矢板
8a,8b 連結継手部
9 T字鋼板
10 タンク
11 底板
12 干渉緩和コンクリート
13 保護コンクリート
14 地盤
14a 鋼板壁
15 腹起こし部材
16 厚鋼板
17 アースアンカー
18 固定具
19 ネジ部
20,21 衝撃緩衝甲殻ダンパー
20a,21a ダンパー用甲殻パイプ
20b,21b 充填材

Claims (12)

  1. 圧縮強度を向上させるための充填材が内部に充填されると共に、構造物の側面と一部接触して地盤に打ち込まれる複数の甲殻パイプと、前記複数の甲殻パイプを連結して前記構造物の側面に圧接させる連結体とを備えた基礎地盤補強構造体であって、地震時には、前記複数の甲殻パイプが前記構造物の基礎地盤の動きに対する抵抗となって、地盤変化を抑えることを特徴とする基礎地盤補強構造体。
  2. 前記甲殻パイプには噴き出し孔が設けられ、該噴き出し孔を通して固化材を噴出させることを特徴とする請求項1記載の基礎地盤補強構造体。
  3. 前記充填材が前記固化材であって、前記充填材が噴出された後に前記甲殻パイプ内で硬化することを特徴とする請求項2記載の基礎地盤補強構造体。
  4. 前記甲殻パイプには、前記基礎地盤の少なくとも地表側上部を包囲する側板が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載された基礎地盤補強構造体。
  5. 前記側板が、鋼矢板またはT字鋼板であることを特徴とする請求項4記載の基礎地盤補強構造体。
  6. 前記充填材が、セメントミルク,モルタル,コンクリート,樹脂の1種または2種以上から構成されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の基礎地盤補強構造体。
  7. 前記構造物が、橋脚またはタンク、片面的荷重を受ける地盤または壁面のいずれかであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載された基礎地盤補強構造体。
  8. 前記構造物が片面的荷重を受ける地盤または壁面のとき、前記複数の甲殻パイプには前記荷重に抗してこれを牽引する緊張部材が設けられ、該緊張部材にはダンパーが設けられたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載された基礎地盤補強構造体。
  9. 前記ダンパーが、許容限度を越えたとき塑性変形する甲殻パイプで構成されたことを特徴とする請求項8記載の基礎地盤補強構造体。
  10. 圧縮強度を向上させるための充填材が充填された複数の甲殻パイプを構造物の側面と一部接触させて地盤に打ち込み、連結体で前記複数の甲殻パイプを連結することにより前記構造物の側面に圧接させ、地震時には、前記複数の甲殻パイプを前記構造物の基礎地盤の動きに対する抵抗として、地盤変化を抑えることを特徴とする基礎地盤補強方法。
  11. 前記甲殻パイプに噴き出し孔を設け、該噴き出し孔を通して固化材を噴出させることを特徴とする請求項10記載の基礎地盤補強方法。
  12. 前記充填材が前記固化材であって、前記充填材を噴出させた後に前記甲殻パイプ内で硬化させることを特徴とする請求項11記載の基礎地盤補強方法。
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