JP2008031493A5 - - Google Patents

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上記連続成膜装置は、真空チャンバ1の外枠部25を固定チャンバ部15とし、左右の側面壁26L,26Rを左右の移動チャンバ部16L,16Rとしたが、固定チャンバ部、移動チャンバ部の設け方はこれに限らず、例えば特開2006−77284号公報に記載された分割構造の真空チャンバ1Aの各分割部とすることができる。すなわち、図6に示すように、真空チャンバ1Aの背面壁21の一方の側端部と正面壁22の一方の側部と上面壁23及び下面壁24を通る第1分割面31と、前記背面壁21の他方の側端部と前記正面壁22の他方の側部と前記上面壁23及び下面壁24を通る第2分割面32とによって、真空チャンバ1Aを左分割部34L、中央分割部33及び右分割部34Rに3分割し、前記中央分割部33を固定チャンバ部15とし、前記左分割部34L及び右分割部34Rを左右の移動チャンバ部16L,16Rとしてもよい。このタイプは、移動チャンバ部16L,16Rが開いた際の開口領域がより広くなり、メンテナンス等の作業性をより向上させたものである。図4及び図5に示した連続成膜装置を含めて、これらを両サイド開放タイプの連続成膜装置と呼ぶ。
特開2006−77284号公報
上記両サイド開放タイプの連続成膜装置は、図例のように、スパッタ源などの成膜源7L,7Rが成膜ロール2の側方に配置される場合、これを移動チャンバ部を構成する側面壁26L,26Rに取り付けることにより、移動チャンバ部を固定チャンバ部から開けば、固定チャンバ部内のロール郡及び成膜源へ容易にアクセスすることができ、清掃やターゲットの交換などのメンテナンス、段取り作業を容易に実施することができる。しかし、成膜の種類によっては成膜ロールの下方にも成膜源を設けることが必要になる場合がある。
本発明はかかる問題に鑑みなされたもので、両サイド開放タイプの連続成膜装置において、成膜ロールの下方に成膜源を設けた場合でも下方成膜源のメンテナンス性に優れた連続成膜装置を提供することを目的とする。
上記連続成膜装置によれば、左右の移動チャンバ部を固定チャンバ部から開くことによって、固定チャンバ部内のロール郡並びに左右の移動チャンバ部に設けた側方成膜源のメンテナンスや段取り作業を容易に行うことができ、しかも下方成膜源は出退機構によって、開放された固定チャンバ部から外側に容易に取り出すことができるため、そのメンテナンスを容易に行うことができる。また、装置の設置スペースやメンテナンススペースが少なくてすみ、さらに固定チャンバ部の正面壁に下方成膜源を着脱するための開口が不要なため、正面壁の剛性を低下させるおそれがなく、各ロールの平行度が損なわれず、精度の高い成膜を行うことができる。
本発明の連続成膜装置によれば、左右の移動チャンバ部を固定チャンバ部から開くことによって、固定チャンバ部内のロール郡並びに左右の移動チャンバ部に設けた側方成膜源のメンテナンスや段取り作業を容易に行うことができ、しかも下方成膜源を開放された固定チャンバ部から外側に容易に取り出すことができるので、そのメンテナンスを容易に行うことができる。また、設置スペースやメンテナンススペースが少なくてすみ、さらに固定チャンバ部の正面壁に下方成膜源を着脱するための開口を設ける必要がないため、正面壁の剛性が低下せず、各ロールの平行度が損なわれないため、精度の高い成膜を行うことができる。
前記固定チャンバ部15は、背面壁21及び正面壁22に架設された遮蔽板11A,11Bによってその内部が上下方向に上部、中部、下部に区画されている。前記上部には巻出しロール3、巻取りロール4、フリーロール5、ロードセルロール6が背面壁21及び正面壁22に回転自在に支持されている。また、前記中部には、成膜ロール2が回転自在に支持され、この成膜ロール2に対して横方向の左右に、マスク12を介して、スパッタ源となる左右のカソードボックス7L,7Rが配置され、これらは側面壁26L,26Rに着脱自在に取り付けられている。また、前記下部にも左右一対の下方カソードボックス8L,8Rがマスク12を介して前記成膜ロール2に対向するように設けられている。前記マスク12は、成膜ロール2の所定領域を成膜するためのものである。前記遮蔽板11A,11Bは、スパッタ膜の相互汚染を防止するためのものである。また、真空チャンバ1をコンパクトにするため、真空排気ポンプ10は固定チャンバ部15の上面壁23にゲート弁を介して付設されている。
この連続成膜装置におけるフィルム基材に対する成膜動作については基本的に従来と同様であり、巻出しロール3から巻き出されたフィルム基材は、フリーロール5、ロードセルロール6を介して成膜ロール2に連続的に供給され、成膜ロール2の外周面上で左右の側方カソードボックス、下方カソードボックスに各々設けられたターゲットから放出された成膜原子によって成膜された後、再びロードセルロール6、フリーロール5を介して巻取りロール4に巻き取られる。
成膜されたフィルム基材が巻取りロール4に巻き取られると、真空チャンバ1内を大気圧に戻し、図3に示すように、まず左右の移動チャンバ部16L,16Rを固定チャンバ部15から離反させて開き、固定チャンバ部15の両側を開放する。そして、左右の下方カソードボックス8L,8Rをヒンジ機構19を中心に固定チャンバ部15の内側から外側へ回転移動させる。このように移動チャンバ部16L,16R及び下方カソードボックス8L,8Rを固定チャンバ部15の外方へ開いた後、巻出しロール3、巻取りロール4のボビンの交換や通紙作業を行い、また必要に応じて、各カソードボックス7L,7R,8L,8Rのターゲットの交換を行った後、再び下方カソードボックス8L,8Rを固定チャンバ部15内に戻し、移動チャンバ部16L,16Rを固定チャンバ部15に気密に連結一体化し、真空チャンバ1内を真空排気した後、再び成膜を行う。このように、この連続成膜装置では、側方カソードボックス7L,7Rのみならず、下方カソードボックス8L,8Rについても特別なメンテナンススペースを設けることなく、容易にメンテナンスを行うことができ、また下方カソードボックス8L,8Rについては、その背面側(下側)に対しても容易にアクセスすることができる。

Claims (1)

  1. 前記左右の移動チャンバ部を開閉させるヒンジ機構が前記固定チャンバ部の背面壁側あるいは正面壁側のいずれか一方に設けられ、前記下方成膜源を出退させるヒンジ機構がその他方に設けられた、請求項3に記載した連続成膜装置。
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