JP2008031193A - エポキシ樹脂組成物、プリプレグ、繊維強化複合材料 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物、プリプレグ、繊維強化複合材料 Download PDF

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宏明 坂田
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Abstract

【課題】
ナノ粒子の配合によって樹脂伸度の低下を伴わずに弾性率や耐熱性、靱性の向上された硬化物を与えるエポキシ樹脂組成物を提供する。
【解決手段】
下記[A]〜[D]を必須とするエポキシ樹脂組成物、それを繊維基材に含浸して得られるプリプレグ、およびそのプリプレグを硬化してなる繊維強化複合材料。
[A]エポキシ樹脂
[B]エポキシ樹脂硬化剤
[C]粒径が1000nm以下の球状ナノ粒子
[D]S−B−M、B−M,M−B−Mからなる群から選ばれた少なくとも1種のブロック共重合体
【選択図】 なし

Description

本発明は、スポーツ用途および一般産業用途に適した繊維強化複合材料、これを得るためのプリプレグ、さらにはそのマトリックス樹脂として好適に用いられるエポキシ樹脂組成物に関するものである。
近年、炭素繊維やアラミド繊維などの強化繊維を用いた強化繊維複合材料は、その高い比強度・比弾性率を利用して、航空機や自動車の構造材料や、テニスラケット、ゴルフシャフト、釣り竿などのスポーツ・一般産業用途などに利用されてきた。これら繊維強化複合材料の製造法には、強化繊維に未硬化の熱硬化性もしくはエネルギー線硬化性などのマトリックス樹脂が含浸されたシート状の中間機材であるプリプレグを用いる方法がよく用いられている。このプリプレグに用いられるマトリックス樹脂としては、プロセスや取り扱い性の面からエポキシ樹脂が用いられることが多い。
エポキシ樹脂からなるマトリックス樹脂は、優れた耐熱性と良好な機械物性を示す一方、エポキシ樹脂の伸度および/または靱性が熱可塑性樹脂に比べて低いため、複合材料としたときに、耐衝撃性が低くなることがあり、改善を要求されている。
従来、エポキシ樹脂の靱性を向上させる方法としては、靱性に優れるゴムや熱可塑性樹脂を配合する方法などが試されてきた。例えば、カルボキシル末端アクリロニトリルーブタジエンゴムのようなゴムをエポキシ樹脂に配合する検討は、1970年代から検討されてきており、一般に良く知られている。しかしながら、ゴムは弾性率やガラス転移温度などの物性がエポキシ樹脂に比べて大幅に低いため配合した場合、弾性率・ガラス転移温度の低下がみられ、靱性向上と、弾性率やガラス転移温度とのバランスを取ることは困難であった。また、この欠点を改良するためにコアシェルゴムのごとく粒子化したゴムを用いるケースがあるが、靱性を十分に向上させるために配合量を増やしていくと弾性率やガラス転移温度の低下がみられることがある。
また、エポキシ樹脂に熱可塑性樹脂を配合する方法としては、ポリエーテルスルホン、ポリスルホンおよびポリエーテルイミドのような熱可塑性樹脂をエポキシ樹脂に溶解、あるいは微粉末で配合することにより、エポキシ樹脂中に熱可塑性樹脂を均一に分散させることによってエポキシ樹脂のもつ機械物性を損なうことなしに靱性を向上させることが知られている(例えば特許文献1参照)。しかし、この方法では、熱可塑性樹脂を多量に配合する必要があるため、エポキシ樹脂組成物の粘度が大幅に上昇し、プロセス性や取り扱い性に問題が生じることがある。
近年、ジブロックまたはトリブロックからなるブロック共重合体を使用して、靱性や耐衝撃性が向上させることが検討されている。たとえば、スチレンーブタジエン共重合体、スチレンーブタジエンーメタクリル酸共重合体、ブタジエンーメタクリル酸共重合体を用いることにより、靱性を向上させる方法が提案されている(例えば特許文献2参照)。この方法において、エポキシ樹脂として、室温で液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂と、硬化剤として4,4’−メチレンビス(3−クロロ−2,6−ジエチルアニリン)を用いた組み合わせにおいて、靱性向上効果が確認され、また耐熱性は数〜十数℃の低下で抑えられている。しかしながら、靱性の向上効果は未だ十分といえない。
また、エポキシ樹脂の耐衝撃性や、靱性を改善する手法として、シリカ、アルミナ、酸化チタンなどからなる粒子を添加する方法が提案されている。例えば、ゴムにより強靱化したエポキシ樹脂にガラスビーズを添加することで繊維強化複合材料の耐衝撃性が増すことが知られている(例えば特許文献3参照)。しかし、この技術では層内の靱性は十分でははなかった。
また、シリカ、酸化チタン、石英などからなるナノサイズの粒子を多量に添加することで、アクリルなどの重合性モノマーを強靱化する方法がある(例えば特許文献4参照)。この方法では、破壊靱性KIcは向上するが、樹脂の伸度が低下することがあった。
特公平6−43508号公報 特表2003−535181号公報 特開平4−268361号公報 特開平10−130116号公報
本発明の目的は、かかる従来技術の欠点を改良し、樹脂伸度の低下を伴わず、弾性率や耐熱性、靱性の向上された硬化物を与えるエポキシ樹脂組成物を提供することにある。さらに詳しくは、本発明の目的は、エポキシ樹脂とブロック共重合体のアロイにおいても、粗大相分離することなく、かつ靱性の高い硬化物を与え、かつその硬化物が耐熱性や弾性率に優れるエポキシ樹脂組成物を提供することにある。
本発明の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物は下記[A]〜[D]成分を必須とする。
[A]エポキシ樹脂
[B]エポキシ樹脂硬化剤
[C]粒径が1000nm以下の球状ナノ粒子
[D]S−B−M、B−M、M−B−Mからなる群から選ばれた少なくとも1種のブロック共重合体
(前記の各ブロックは共有結合によって連結されるか、一方のブロックに一つの共有結合形成を介して結合され、他方のブロックに他の共有結合形成を介して結合された中間分子によって連結されており、ブロックMはポリメタクリル酸メチルのホモポリマーまたは、メタクリル酸メチルを少なくとも50重量%含むコポリマーであり、ブロックBはブロックMに非相溶で、そのガラス転移温度が20℃以下であり、ブロックSはブロックBおよびMに非相溶で、そのガラス転移温度は、ブロックBよりも高い)
本発明のプリプレグは上記エポキシ樹脂組成物を強化繊維基材に含浸させてなるものである。
本発明の繊維強化複合材料は上記プリプレグを硬化させてなるものである。
本発明によれば、樹脂伸度の低下を伴わず、弾性率や耐熱性、靱性の向上された硬化物を与えるエポキシ樹脂組成物とすることができるばかりか、エポキシ樹脂とブロック共重合体のアロイにおいても、粗大相分離することなく、かつ靱性の高い硬化物を与え、かつその硬化物が耐熱性や弾性率に優れるエポキシ樹脂組成物とすることができる。
本発明における[A]成分であるエポキシ樹脂は、耐熱性や機械特性発現のために必要な成分である。
具体的には、フェノール類、アミン類、カルボン酸類、分子内不飽和炭素などの化合物を前駆体とするエポキシ樹脂が好ましい。
フェノール類を前駆体とするグリシジルエーテル型エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、レゾルシノール型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂、トリスフェニルメタン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ジフェニルフルオレン型エポキシ樹脂やそれぞれの各種異性体やアルキル、ハロゲン置換体などが挙げられる。また、フェノール類を前駆体とするエポキシ樹脂をウレタンやイソシアネートで変性したエポキシ樹脂なども、このタイプに含まれる。
特に、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂や、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、イソシアネート変性によりオキサゾリドン環を有するエポキシ樹脂は、低吸水率や耐熱性の観点から好ましく用いられる。
また、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂を臭素化したものは、耐熱性、耐水性、難燃性の面で好ましく用いられる。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂の市販品としては、エピコート(登録商標)825、エピコート826、エピコート827、エピコート828、エピコート834、エピコート1001、エピコート1002、エピコート1003、エピコート1004、エピコート1004AF、エピコート1007、エピコート1009(以上ジャパンエポキシレジン(株)製)、エピクロン(登録商標)850(大日本インキ化学工業(株)製)、エポトート(登録商標)YD−128(東都化成(株)製)、DER−331、DER−332(ダウケミカル社製)などが挙げられる。
ビスフェノールF型エポキシ樹脂の市販品としてはエピコート(登録商標)806、エピコート807、エピコート1750、エピコート4004P、エピコート4007P、エピコート4009P(以上ジャパンエポキシレジン(株)製)、エピクロン830(大日本インキ化学工業(株)製)、エポトート(登録商標)YD−170、エポトートYD−175、エポトートYDF2001、エポトートYDF2004(以上東都化成(株)製)などが挙げられる。また、アルキル置換体であるテトラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂の市販品としては、YSLV−80XY(新日鐵化学(株)製)などが挙げられる。
ビスフェノールS型エポキシ樹脂としては、エピクロンEXA−1515(大日本インキ化学工業(株)製)などがあげられる。
ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂の市販品としては、エピコートYX4000H、エピコートYX4000、エピコートYL6616、エピコートYL6121H、エピコートYL6640(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、NC−3000(日本化薬(株)製)などが挙げられる。
フェノールノボラック型エポキシ樹脂の市販品としてはエピコート152、エピコート154(以上ジャパンエポキシレジン社製)、エピクロンN−740、エピクロンN−770、エピクロンN−775(以上、大日本インキ化学工業(株)製)などが挙げられる。
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂の市販品としては、エピクロンN−660、エピクロンN−665、エピクロンN−670、エピクロンN−673、エピクロンN−695(以上、大日本インキ化学工業(株)製)、EOCN−1020、EOCN−102S、EOCN−104S(以上、日本化薬(株)製)などが挙げられる。
レゾルシノール型エポキシ樹脂の市販品としては、デナコール(登録商標)EX−201(ナガセケムテックス(株)製)などが挙げられる。
ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂の市販品としては、エピクロンHP4032(大日本インキ化学工業(株)製)、NC−7000、NC−7300(以上、日本化薬(株)製)などが挙げられる。
トリスフェニルメタン型エポキシ樹脂の市販品としてはTMH−574(住友化学社製)Tactix742(ハンツマン・アドバンスト・マテリアル社製)などが挙げられる。
ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂の市販品としてはエピクロンHP7200、エピクロンHP7200L、エピクロンHP7200H(以上、大日本インキ化学工業(株)製)、Tactix558(ハンツマン・アドバンスト・マテリアル社製)、XD−1000−1L、XD−1000−2L(以上、日本化薬(株)製)などが挙げられる。
ウレタンおよびイソシアネート変性エポキシ樹脂の市販品としては、オキサゾリドン環を有するAER4152(旭化成エポキシ(株)製)やACR1348(旭電化(株)製)などが挙げられる。
ダイマー酸変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂の市販品としては、エピコート872(ジャパンエポキシレジン(株)製)などが挙げられる。
アミン類を前駆体とするグリシジルアミン型エポキシ樹脂としては、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、キシレンジアミンのグリシジル化合物、トリグリシジルアミノフェノールや、グリシジルアニリンのそれぞれの位置異性体やアルキル基やハロゲンでの置換体が挙げられる。中でも、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタンは耐熱性に優れるため航空機構造材としての複合材料用樹脂として好ましい。一方、グリシジルアニリン類は高い弾性率が得られるため好ましい。
テトラグリシジルジアミノジフェニルメタンの市販品としては、スミエポキシELM434(住友化学製)や、アラルダイト(登録商標)MY720、アラルダイトMY721、アラルダイトMY9512、アラルダイトMY9612、アラルダイトMY9634、アラルダイトMY9663(以上ハンツマン・アドバンスト・マテリアル社製)、エピコート604(ジャパンエポキシレジン社製)などが挙げられる。
キシレンジアミンのグリシジル化合物の市販品としてはTETRAD−X(三菱瓦斯化学社製)が挙げられる。
トリグリシジルアミノフェノールの市販品としてはエピコート(登録商標)630(ジャパンエポキシレジン社製)、アラルダイト(登録商標)MY0500、MY0510、MY0600(以上ハンツマン・アドバンスト・マテリアル社製)、ELM100(住友化学製)などが挙げられる。
グリシジルアニリン類の市販品としては、GAN、GOT(以上日本化薬(株)製)などが挙げられる。
カルボン酸を前駆体とするエポキシ樹脂としては、フタル酸のグリシジル化合物や、ヘキサヒドロフタル酸、ダイマー酸のグリシジル化合物の各種異性体が挙げられる。
フタル酸ジグリシジルエステルの市販品としてはエポミック(登録商標)R508(三井化学(株)製)、デナコールEX−721(ナガセケムテックス(株)製)などが挙げられる。
ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステルの市販品としてはエポミックR540(三井化学(株)製)、AK−601(日本化薬(株)製)などが挙げられる。
ダイマー酸ジグリシジルエステルの市販品としては、エピコート871(ジャパンエポキシレジン(株)製)や、エポトートYD−171(東都化成(株)製)などが挙げられる。
分子内不飽和炭素を前駆体とするエポキシ樹脂としては、例えば脂環式エポキシ樹脂が挙げられる。その市販品としては、セロキサイド(登録商標)2021、セロキサイド2080(以上ダイセル化学工業(株)製)、CY183(ハンツマン・アドバンスト・マテリアル社製)が挙げられる。
本発明における全エポキシ樹脂の平均エポキシ当量は、110〜500であることが好ましい。かかるエポキシ当量となるようにエポキシ樹脂を選択し配合することで、得られる樹脂組成物の樹脂硬化物の架橋密度を好ましい範囲とすることが出来る。即ち、エポキシ当量が大きいほど架橋点となるエポキシ基の密度が低下し、硬化物の架橋密度が小さくなることで、樹脂の引張伸度、樹脂曲げ撓み量などの塑性変形能力を高めることが出来るし、エポキシ当量を小さくすることで、架橋密度を高め、耐熱性を高めることが出来る。平均エポキシ当量が110よりも小さいと樹脂の架橋密度が高くなり、耐熱性は得られても硬化物が脆くなることがある。また500を超えると、樹脂組成物の粘度が高くなることがあり、樹脂組成物をプリプレグにした時にタック性やドレープ性が低下することがある。一般産業用途、スポーツ用途といった塑性変形能力が要求される分野で使用する場合、エポキシ当量は、好ましくは200〜500であり、より好ましくは230〜400である。
本発明における[B]成分であるエポキシ樹脂の硬化剤としては、エポキシ樹脂と反応しうる活性基を有する化合物であればこれを用いることができる。好ましくは、アミノ基、酸無水物基、アジド基を有する化合物が適している。例えば、ジシアンジアミド、脂環式アミン、脂肪族アミン、芳香族アミン、アミノ安息香酸エステル類、各種酸無水物、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、イミダゾール誘導体をはじめ、三フッ化ホウ素錯体や三塩化ホウ素錯体のようなルイス酸錯体などが挙げられる。
本発明における[B]成分であるエポキシ樹脂の硬化剤としては、保存安定性や硬化性の観点から、ジシアンジアミドが好ましく用いられる。ジシアンジアミドの市販品としては、DICY−7、DICY−15(以上ジャパンエポキシレジン(株)製)などが挙げられる。ジアンジアミドは単独で用いても良いし、ジシアンジアミドの硬化触媒や、その他のエポキシ樹脂の硬化剤と組み合わせて用いても良い。組み合わせるジシアンジアミドの硬化触媒としては、ウレア類、イミダゾール類、ルイス酸触媒などが挙げられ、エポキシ樹脂硬化剤としては、芳香族アミン硬化剤や、脂環式アミン硬化剤、酸無水物硬化剤などが挙げられる。ウレア類の市販品としては、DCMU99(保土ヶ谷化学(株)製)、Omicure24、Omicure52、Omicure94(以上CVCSpecialtyChemicals,Inc.製)などが挙げられる。イミダゾール類の市販品としては、2MZ、2PZ、2E4MZ(以上、四国化成(株)製)などが挙げられる。ルイス酸触媒としては、三フッ化ホウ素・ピペリジン錯体、三フッ化ホウ素・モノエチルアミン錯体、三フッ化ホウ素・トリエタノールアミン錯体、三塩化ホウ素・オクチルアミン錯体などの、ハロゲン化ホウ素と塩基の錯体が挙げられる。
また、本発明における[B]成分であるエポキシ樹脂の硬化剤としては、特に機械物性や耐熱性にすぐれた硬化物を与えるという面で芳香族アミン硬化剤が好ましく用いられる。中でも、高い耐熱性が得やすいという観点から芳香族ポリアミン類が好ましい。
芳香族ポリアミンの具体例をあげると、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、メタキシレンジアミンやこれらの各種誘導体などが挙げられる。これらの硬化剤は単独もしくは2種類以上を併用する事ができる。中でも、組成物により耐熱性を与える面からジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホンが望ましい。
本発明における[B]成分は、エポキシ樹脂組成物の中の全エポキシ基の活性水素当量に対して0.6〜1.4当量配合することが、耐熱性や機械物性の観点から好ましく、通常、[A]成分100重量部に対して、1重量部〜65重量部、好ましくは1重量部〜60重量部、より好ましくは1重量部〜55重量部含まれている。
また、プリプレグを作製する場合、硬化剤の融点以下の温度で硬化剤をエポキシ樹脂中に分散させることが、熱安定性の点から好ましい。また、粒径は加圧含浸の際に、強化繊維束中に入り込ませるために、硬化剤の平均粒径は、20μm以下が好ましく、より好ましくは10μm以下、さらに好ましくは5μm以下である。
本発明における[C]成分である平均粒径1000nm以下の球状ナノ粒子は、エポキシ樹脂中に分散してエポキシ樹脂に適度な粘度レベルを与えることで、[D]成分の相分離サイズを制御するために必要な成分である。また、これら[C]成分の配合により、エポキシ樹脂組成物により高い耐熱性と弾性率、開口モードの靱性(KIc)を付与し、ひいては繊維強化複合材料としたときに高い圧縮強度やねじり強度を与えるために必須の成分である。また、[C]成分は球形であるために、強化繊維と組み合わせてプリプレグにするときに、流動性が良く、また強化繊維束を傷つけにくいという特徴がある。
ナノ粒子の平均粒径は1000nm以下である。1000nmより大きいと、プリプレグ化する際に、繊維束の内に入りにくいためにプリプレグの高濃度に表面に残ることで、タックを悪くすることがある。より好ましくは、1nm以上700nm以下、更にこのましくは、5nm以上500nm以下、もっとも好ましくは5nm以上100nm以下である。ナノ粒子の粒径は、樹脂硬化物の断面を走査型電子顕微鏡もしくは透過型電子顕微鏡により観察し、すくなくとも50個以上の粒子の直径を測定し、平均することにより求めることが出来る。
ナノ粒子としては、シリカ、アルミナ、酸化チタン、水酸化アルミニウムなどの球状無機粒子が少なくとも1種類以上含まれていることは、エポキシ樹脂組成物に高い弾性率や耐熱性を与えるために好ましい。また、これらナノ無機粒子の表面の水酸基をメチル基のごとく有機残基により置換した疎水性ものは、エポキシ樹脂への分散性が良くなるため好ましく用いられる。処理剤としては、一般的なものは何でも使っても良く、例えば、ジメチルジクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン、アミノシラン、メタクリロキシシラン、オクチルシラン、シリコーンオイルなどが好ましく用いられる。
また、処理剤を使わずに無機粒子の表面の水酸基を多量に残した親水性のものは、疎水性のものと比較して少量の添加でも粘度上昇が大きくなるため好ましく用いられる。
こうしたナノ粒子の市販品としては、親水性のシリカ粒子として、AEROSIL(登録商標)50(平均粒径50nm)、AEROSIL200(平均粒径12nm)、AEROSIL300(平均粒径7nm)(以上、日本アエロジル(株)製)が挙げられる。疎水性のシリカ粒子としては、AEROSIL R202(平均粒径14nm)、AEROSIL R805(平均粒径12nm)、AEROSIL R812(平均粒径7nm)(以上、日本アエロジル(株)製)が挙げられる。親水性のアルミナ粒子としては、酸化アルミニウムC (平均粒径13nm)(日本アエロジル(株)製)が挙げられる。疎水性酸化チタン粒子としては、二酸化チタンT805(平均粒径21nm)(日本アエロジル(株)製)があげられ、親水性酸化チタン粒子としては二酸化チタンP25(平均粒径21nm)(日本アエロジル(株)製)が、挙げられる。球状シリコンゴム粒子の表面をシリコンレジンにより被覆したシリコン複合粒子X−52−7030(平均粒径800nm)(信越化学社製)が挙げられる。
本発明における[C]成分は、[A]成分100重量部に対して、0.1重量部〜20重量部含まれていることが好ましい。0.1重量部未満であると、エポキシ樹脂組成物の粘度制御が不十分になることがある。また、20重量部を超えて添加すると、粘度が高くなりすぎて、プリプレグ化する際のプロセス性の低下することがある。
本発明における[C]成分は、液状の溶媒や樹脂に分散させたマスターブレンドを用いてもよい。また、特に、予め[A]成分に分散させたマスターブレンドを調製して用いることは、溶媒除去の問題がないため好ましく用いられる。マスターブレンド化(以降マスター化)することで、[C]成分の分散性がよくなり、エポキシ樹脂組成物の弾性率などの機械物性が高くなることがあり好ましく用いられる。この際用いられる[A]成分は、取り扱い性の観点から、室温(25℃)で液状のエポキシ樹脂が好ましく用いられる。また、分散性や、貯蔵安定性の観点から界面活性剤を添加してもよい。
マスターブレンドにおけるナノ粒子の比率としては、エポキシ樹脂との組み合わせにおいては、マスターブレンドに用いられるエポキシ樹脂100重量部に対して、ナノ粒子は0.5重量部以上300重量部以下であることが好ましい。より好ましくは、5重量部以上200重量部以下である。0.5重量部未満であると、エポキシ樹脂組成物におけるマスターブレンドの比率が大きくなるため、エポキシ樹脂組成物の組成設計の自由度が低くなり好ましくない。300重量部を超えると、取り扱い性が悪くなることがある。
マスター化する方法としては、超音波、3本ロール、自公転式ミキサー、プラネタリーミキサー、ホモミキサー、ホモジナイザー、ボールミルおよびビーズミルなど一般的な、固液混合用の方法のいずれでも可能であり、いくつかの方法を組み合わせて調製してもよい。マスター化時、必要時応じて、加温や加減圧を行っても良い。ホモミキサー、ホモジナイザー、ボールミルおよびビーズミルのごとく剪断力の強い混合方法を使うと、粒子同士が凝集したクラスターが出来ている場合でも、クラスターを解砕でき分散性が良くなるため好ましく用いられる。このマスターは分散後、再凝集したり、沈降したりすることを防ぐために、−10℃以下で保管することが好ましい。
マスター化されたナノ粒子の分散品の市販品としては、疎水性のナノシリカ粒子を用いた、Nanopox(登録商標) F400(ビスフェノールA型エポキシとのマスターブレンド)、Nanopox E500(ビスフェノールF型エポキシとのマスターブレンド)、Nanopox E600(脂環式エポキシとのマスターブレンド)、(以上、Hance Chemie社製)などが挙げられる。
本発明における[D]成分のブロック共重合体は、エポキシ樹脂組成物の優れた耐熱性を維持しつつ、靱性や耐衝撃性を向上させるために必須の成分であり、S−B−M、B−M、M−B−Mからなる群から選ばれた少なくとも1種のブロック共重合体であって、前記の各ブロックは共有結合によって連結されるか、一方のブロックに一つの共有結合形成を介して結合され、他方のブロックに他の共有結合形成を介して結合された中間分子によって連結されている。
ブロックMはポリメタクリル酸メチルのホモポリマーまたはメタクリル酸メチルを少なくとも50重量%含むコポリマーである。
ブロックBはブロックMに非相溶で、そのガラス転移温度(以下、Tgともいう)が20℃以下である。
ブロックSはブロックBおよびMに非相溶であり、そのガラス転移温度は、ブロックBよりも高いものである。
また、S、B、Mのいずれかの少なくとも1つのブロックがエポキシ樹脂と可溶であることは、靱性の向上の観点から好ましく用いられる。より好ましくは、硬化後にできあがる相分離サイズが小さくなることからS、Mのいずれか一方が可溶であることが好ましい。
本発明における[D]成分のブロック共重合体のジブロック共重合体B−MのブロックMは、ポリメタクリル酸メチルのホモポリマーまたは、メタクリル酸メチルを少なくとも50重量%含むコポリマーならどんなものでも使用できるが、好ましくはメタクリル酸メチルのモノマーから成るか、メタクリル酸メチルを少なくとも50重量%含むもの、より好ましくはメタクリル酸メチルを少なくとも75重量%含むものである。
このブロックMを構成することのできる他のモノマーはアクリル系のモノマーであってもアクリル系のモノマーでなくてもよく、反応性のモノマーであっても反応性のモノマーでなくてもよい。ここで反応性モノマーとは、エポキシ分子のオキシラン基または硬化剤の化学基と反応可能な化学基を有するモノマーを意味する。具体的な例をあげると、オキシラン基、アミン基またはカルボキシル基等の反応性官能基をあげることが出来るが、これらに限定されるものではない。反応性モノマーは、(メタ)アクリル酸または、この酸に加水分解可能な他の任意のモノマーにすることができる。反応性のモノマーを用いることで、エポキシ樹脂との相溶性やエポキシ−ブロック共重合体界面での接着が良くなるため好ましく用いられる。また、エポキシ樹脂と反応性のないモノマーでも、極性の高い官能基をもつモノマーを選択することで、エポキシ樹脂に溶解しやすくなるため接着が良くなるため好ましく用いられる。具体的には、かかるモノマーとして、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、アクリロニトリル、アクリロイルモルホリンなどが挙げられる。
ブロックMを構成できる他のモノマーの例としてはメタクリル酸グリシジルまたはtert−ブチルメタクリレートが挙げられるが、ブロックMは少なくとも60%がシンジオタクティックPMMA(ポリメタクリル酸メチル)から成るのが好ましい。
ブロックBのTgは20℃以下、好ましくは0℃以下、より好ましくは−40℃以下である。かかるTgは靱性の観点では低ければ低いほど好ましいが、−100℃を下回ると繊維強化複合材料とした際に切削面が荒れるなどの加工性に問題が生じる場合がある。
ブロックBは、エラストマーブロックであることが好ましく、かかるエラストマーブロックを合成するのに用いられるモノマーはブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエンおよび2−フェニル−1,3−ブタジエンから選択されるジエンにすることができる。
このブロックBはポリ(ジエン)、特にポリブタジエン、ポリイソプレンおよびこれらのランダム共重合体または部分的または完全に水素化されたポリジエン類の中から選択するのが靱性の観点から好ましい。ポリブタジエンの中では1,2−ポリブタジエン(Tg:約0℃)なども挙げられるが、Tgが最も低い例えば1,4−ポリブタジエン(Tg:約−90℃)を使用するのがより好ましい。Tgがより低いブロックBを用いることは耐衝撃性や靱性の観点から有利だからである。ブロックBは水素化されていてもよい。この水素化は通常の方法に従って実行される。
エラストマ−のブロックBを合成するのに用いるモノマーはアルキル(メタ)アクリレートにすることができる。具体例としては、アクリル酸エチル(−24℃)、ブチルアクリレート(−54℃)、2−エチルヘキシルアクリレート(−85℃)、ヒドロキシエチルアクリレート(−15℃)および2-エチルヘキシルメタアクリレート(−10℃)を挙げることができる。ここで、各アクリレートの名称の後のカッコ中に示した数値は、それぞれのアクリレートを用いた場合に得られるブロックBのTgである。これらの中では、ブチルアクリレートを用いるのが好ましい。
ブロックBとブロックMは非相溶であるという条件から、このブロックBを合成するモノマーとしてのアクリレートはブロックMのアクリレートとは相違する。このBブロックは主として1,4−ポリブタジエンもしくは、ポリブチルアクリレート、ポリ(2−エチルヘキシルアクリレート)から成るのが好ましい。
トリブロック共重合体M−B−MのブロックMは、B−Mジブロック共重合体のブロックMと同じホモポリマーおよびコポリマーから選択することができる。トリブロック共重合体M−B−Mの二つのブロックMは互いに同一でも異なっていてもよい。また、同じモノマーによるもので分子量が異なるものにすることもできる。このトリブロック共重合体M−B−MのブロックMはジブロック共重合体B−MのブロックMと同一でも、異なっていてもよい。
このブロックBはジブロック共重合体B−MのブロックBと同じエラストマーブロックの中から選択することができる。このM−B−MトリブロックのブロックBはジブロック共重合体B−Mと同一でも異なっていてもよい。
トリブロック共重合体S−B−MのブロックMは、前記ジブロック共重合体B−MのブロックMと同じホモポリマーおよびコポリマーから成る。このトリブロック共重合体S−B−MのブロックMと、トリブロック共重合体M−B−Mの各ブロックMと、ジブロック共重合体BMのブロックMとは互いに同一でも異なっていてもよい。ブロックBはジブロック共重合体B−MのブロックBと同じエラストマーブロックの中から選択することができる。
トリブロック共重合体S−B−Mと、トリブロック共重合体M−B−Mと、ジブロック共重合体B−Mとの各ブロックBは互いに同一でも異なっていてもよい。
ブロックSは、ブロックBおよびMに非相溶で、そのガラス転移温度は、ブロックBよりも高い。ブロックSのTgまたは融点は23℃以上であることが好ましく、50℃以上であるのがより好ましい。ブロックSの例として芳香族ビニル化合物、例えばスチレン、α−メチルスチレンまたはビニールトルエンから得られるもの、アルキル鎖が1〜18の炭素原子を有するアルキル酸および/またはメタクリル酸のアルキルエステルから得られるものを挙げることができる。後者の場合、ブロックSとブロックMとは互いに非相溶であるというその条件から、アクリレートはブロックMのものとは相違する。
本発明の材料で使用されるブロック共重合体はアニオン重合によって製造でき、例えば欧州特許第EP524,054号公報や欧州特許第EP749,987号公報に記載の方法で製造できる。
トリブロック共重合体M−B−Mの具体例としては、メタクリル酸メチル−ブチルアクリレート−メタクリル酸メチルからなる共重合体として、アルケマ社製のNanostrength M22や、反応性の官能基をもつNanostrength M22Nが挙げられる。トリブロック共重合体S−B−Mの具体例としては、スチレン−ブタジエン−メタクリル酸メチルからなる共重合体として、アルケマ社製のNanostrength 123、Nanostrength 250、Nanostrength 012,Nanostrength E20,Nanostrength E40が挙げられる。
これら[D]成分であるブロック共重合体は、[A]成分のエポキシ樹脂を合計した全エポキシ樹脂100重量部に対して0.1重量部以上30重量部以下含まれていることが好ましい。より好ましくは0.5重量部以上20重量部以下である。もっとも好ましくは、1重量部以上15重量部以下である。
本発明のエポキシ樹脂組成物の調整には、ニーダー、プラネタリーミキサー、3本ロールおよび2軸押出機などが好ましく用いられる。[A]成分に[D]成分を加熱しながら混練し、[D]成分を[A]成分に溶解させた後、[B]成分を添加する方法は、[B]成分にかかる熱履歴が短くなるため、保存安定性が期待できるため好ましく用いられる。[C]成分の配合するタイミングは、どのタイミングでもよいが、[B]成分の添加以前に加えておくことは、[B]成分にかかる熱履歴が短くなるために好ましく用いられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物をプリプレグ用途で用いる場合、タックやドレープなどのプロセス性の観点から、80℃における粘度が0.1〜200Pa・sであることが好ましい。また、最低粘度が、0.1〜20Pa・sであることが好ましい。ここでいう粘度は、動的粘弾性測定装置(レオメーターRDA2:レオメトリック社製)を用い、直径40mmのパラレルプレートを用い、昇温速度2℃/minで単純昇温し、周波数0.5Hz、Gap 1mmで測定を行った複素粘弾性率η*のことを指している。最低粘度とは、上記の条件で粘度カーブを取った際に、温度上昇による樹脂の低粘度化と、樹脂の硬化による増粘が釣り合ったところであり、粘度カーブにおける極小値である。極小値を2つ以上とるケースでは、複素粘弾性率η*の低いほうの数値を用いる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を130℃、2時間で硬化させた硬化物の開口モードの樹脂靱性(KIc)は、1.0MPa・cm−1以上2.8MPa・cm−1であることが好ましい。より好ましくは、1.2MPa・cm−1以上である。開口モードの靱性(KIc)が1.0MPa未満であると、耐衝撃性が不足することがあり、2.8MPa・cm−1を超えると、繊維強化複合材料とした時に切削加工する際、切削面が荒れることがある。
本発明のエポキシ組成物を硬化させると、未硬化時には観察されない、ブロック共重合体の島状の相分離が見られる。この相分離の平均長径が10nm以上1000nm以下であることが好ましい。1000nmを超えると、実際に炭素繊維と組み合わせた場合、繊維と繊維の隙間よりも大きくなり、樹脂硬化物の靱性が繊維強化複合材料の機械物性に反映しにくくなることがある。好ましくは、800nm以下であり、更に好ましくは500nm以下である。この相分離構造は、樹脂硬化物の断面を走査型電子顕微鏡もしくは透過型電子顕微鏡により観察することできる。[C]成分と[D]成分の粒径が近く、判別しにくい場合は、どちらかをオスミウム錯体、ルビジウム錯体などで染色してやることでコントラストが付くため区別できる。この染色は、通常の方法で成される。この相分離構造が楕円形のときは、長径をとり、不定形の場合は外接する円の直径を用いる。また、二層以上の円、楕円になっている場合、最外層の円の直径もしくは、楕円の長径を用いる。
本発明において用いる強化繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、黒鉛繊維、アラミド繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維等が好ましい。これらの繊維を2種以上混合して用いても構わないが、より軽量で、より耐久性の高い成形品を得るために、炭素繊維や黒鉛繊維を用いるのが良い。本発明においては、用途に応じてあらゆる種類の炭素繊維や黒鉛繊維を用いることが可能であるが、耐衝撃性に優れ、高い剛性および機械強度を有する複合材料を得られることから、JIS R 7601(1986)に記載の方法によるストランド引張試験における引張弾性率が150〜650GPaであることが好ましくより好ましくは200〜550GPaであり、さらに好ましくは230〜500GPaである。
強化繊維の形態は特に限定されるものではなく、たとえば、一方向に引き揃えた長繊維、トウ、織物、マット、ニット、組み紐、10mm以下の長さにチョップした短繊維などが用いられる。ここでいう長繊維とは実質的に10mm以上連続した単繊維または繊維束のことをさす。また、短繊維とは10mm未満の長さに切断された繊維束である。また、特に、比強度、比弾性率が高いことを要求される用途には強化繊維束が単一方向に引き揃えられた配列が最も適しているが、取り扱いの容易なクロス(織物)状の配列も本発明には適している。
本発明のプリプレグは、マトリックス樹脂をメチルエチルケトン、メタノール等の溶媒に溶解して低粘度化し、含浸させるウェット法と、加熱により低粘度化し、含浸させるホットメルト法(ドライ法)等により作製することができる。
ウェット法は、強化繊維をエポキシ樹脂組成物の溶液に浸漬した後、引き上げ、オーブン等を用いて溶媒を蒸発させる方法であり、ホットメルト法は、加熱により低粘度化したエポキシ樹脂組成物を直接強化繊維に含浸させる方法、又は一旦エポキシ樹脂組成物を離型紙等の上にコーティングしたフィルムを作成しておき、次いで強化繊維の両側又は片側から前記フィルムを重ね、加熱加圧することにより強化繊維に樹脂を含浸させる方法である。ホットメルト法によれば、プリプレグ中に残留する溶媒が実質上皆無となるため好ましい。
プリプレグは、単位面積あたりの強化繊維量が70〜2000g/mであることが好ましい。かかる強化繊維量が、70g/m未満では、所定の厚みを得るために積層枚数を多くする必要があり、作業が繁雑となることがある。一方で、強化繊維量が2000g/mを超えると、プリプレグのドレープ性が悪くなる。また、繊維重量含有率は、好ましくは30〜90重量%であり、より好ましくは35〜85重量%であり、更に好ましくは40〜80重量%である。繊維重量含有率が30重量%未満では、樹脂の量が多すぎて、比強度と比弾性率に優れる繊維強化複合材料の利点が得られなかったり、繊維強化複合材料の成形の際の発熱量が高くなりすぎることがある。また、繊維重量含有率が90重量%を超えると、樹脂の含浸不良が生じ、得られる複合材料はボイドの多いものとなる恐れがある。
得られたプリプレグを積層後、積層物に圧力を付与しながら樹脂を加熱硬化させる方法等により、本発明による複合材料が作製される。
ここで熱及び圧力を付与する方法には、プレス成形法、オートクレーブ成形法、バッギング成形法、ラッピングテープ法、内圧成形法等が採用される。
ラッピングテープ法は、マンドレル等の芯金にプリプレグを捲回して、繊維強化複合材料製の管状体を成形する方法であり、ゴルフシャフト、釣り竿等の棒状体を作製する際に好適な方法である。より具体的には、マンドレルにプリプレグを捲回し、プリプレグの固定及び圧力付与のため、プリプレグの外側に熱可塑性フィルムからなるラッピングテープを捲回し、オーブン中で樹脂を加熱硬化させた後、芯金を抜き取って管状体を得る方法である。
また、内圧成型法は、熱可塑性樹脂製のチューブ等の内圧付与体にプリプレグを捲回したプリフォームを金型中にセットし、次いで内圧付与体に高圧の気体を導入して圧力を付与すると同時に金型を加熱せしめ、成形する方法である。本方法は、ゴルフシャフト、バッド、テニスやバドミントン等のラケットの如き複雑な形状物を成形する際に好ましく用いられる。
本発明の繊維強化複合材料について、JIS K7121(1987)に基づいて示差走査型熱量計(DSC)により測定したガラス転移温度が100〜180℃であることが好ましい。更に好ましくは100〜140℃であることが好ましい。ガラス転移温度が180℃より高い場合、繊維強化複合材料に残留する熱応力が大きくなったり、硬化物が脆くなりがちであり、得られる繊維強化複合材料の強度特性が低下することがある。ガラス転移温度が100℃未満であると繊維強化複合材料に成形後、表面を研磨する際に、熱により軟化した樹脂が研磨機に目詰まりを起こさせる場合があったり、材料として使用時に熱による変形を起こしやすくなることがある。
本発明のエポキシ樹脂組成物をマトリックス樹脂として用いた繊維強化複合材料は、スポーツ用途、一般産業用途および航空宇宙用途に好適に用いられる。より具体的には、スポーツ用途では、ゴルフシャフト、釣り竿、テニスやバドミントンのラケット用途、ホッケー等のスティック用途、およびスキーポール用途に好適に用いられる。さらに一般産業用途では、自動車、船舶および鉄道車両等の移動体の構造材、ドライブシャフト、板バネ、風車ブレード、圧力容器、フライホイール、製紙用ローラ、屋根材、ケーブル、および補修補強材料等に好適に用いられる。
本発明の管状体は、主に繊維強化複合材料で構成されるものであり、ゴルフシャフト、釣り竿などに好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例により、さらに詳細に説明する。各種物性の測定は次の方法によった。なお、これらの物性は、特に断りのない限り、温度23℃、相対湿度50%の環境で測定した。
(1)エポキシ樹脂組成物の調製
[C]成分を配合するために、市販品のマスターブレンドを使用しない場合は、[A]成分として、エピコート828またはエピコート807、100重量部に対して、[C]成分13.6重量部を添加し予備混練した後、3本ロールを用いて混練して得た[C]成分の含有量が12重量%のマスターブレンドを用いた。
ニーダー中に、[A]成分のエポキシ樹脂、[C]成分を含むマスターブレンド、[D]成分を所定量加え、混練しつつ、160℃まで昇温し、160℃、2時間混練することで、透明な粘調液を得た。この液を80℃まで混練しつつ降温させ、[B]成分のジシアンジアミドならびDCMUを所定量添加え、混練しエポキシ樹脂組成物を得た。なお、ここで用いた原料の分子量等は以下に示す通りである。
<エポキシ樹脂>
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(”エピコート”828,分子量 約370,ジャパンエポキシレジン(株)製)
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(”エピコート”1004AF,ガラス転移温度 97℃分子量 約1650,ジャパンエポキシレジン(株)製)
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(”エピコート”1007,ガラス転移温度 128℃分子量 約2900,ジャパンエポキシレジン(株)製)
・ビスフェノールF型エポキシ樹脂(”エピコート”807,分子量340,ジャパンエポキシレジン(株)製)
・ビスフェノールF型エポキシ樹脂(”エピコート”4004P,ガラス転移温度 85℃,分子量 約1600,ジャパンエポキシレジン(株)製)
・ビスフェノールF型エポキシ樹脂(”エピコート”4007P,ガラス転移温度 108℃,分子量 約4500,ジャパンエポキシレジン(株)製)
・ビフェニル型エポキシ樹脂(”エピコート”YX4000,ジャパンエポキシレジン(株)製)
・ジシロクロペンタジエン型エポキシ樹脂(”エピクロン”HP7200L,大日本インキ化学工業(株)製)
<硬化剤>
・ジシアンジアミド(DICY7、ジャパンエポキシレジン(株)製)
<硬化促進剤>
・3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア(DCMU99、保土ヶ谷化学工業(株)製)
・トルエンビスジメチルウレア(Omicure24、CVC SpecialtyChemicals,Inc.製)
<ナノ粒子、ナノ粒子配合マスターブレンド>
・疎水性ナノシリカ粒子(Nanopox F400、分子量約370のビスフェノールA型エポキシ樹脂とのマスターブレンド、シリカ含有量40重量%、平均粒径30nm、Hanse Chemie社製)
・疎水性ナノシリカ粒子(Nanopox E500、分子量約340のビスフェノールF型エポキシ樹脂とのマスターブレンド、シリカ含有量40重量%、平均粒径30nm、Hanse Chemie社製)
・親水性ナノシリカ粒子(AEROSIL300、平均粒径7nm、日本アエロジル(株)製)
・疎水性ナノチタニア粒子(二酸化チタンT805、平均粒径21nm、日本アエロジル(株)製)
<ブロック共重合体>
・S−B−M共重合体(Sがスチレン(Tg90℃)、Bが1,4−ブタジエン(Tg:−90℃)、Mがメタクリル酸メチル(Tg130℃)、”Nanostrength”(登録商標)E40、アルケマ(株)製)
・S−B−M共重合体(Sがスチレン(Tg90℃)、Bが1,4−ブタジエン(Tg:−90℃)、Mがメタクリル酸メチル(Tg130℃)、”Nanostrength”(登録商標)E20、アルケマ(株)製)
・M−B−M共重合体(Bがブチルアクリレート(Tg:−54℃)、Mがメタクリル酸メチル(Tg:130℃)、”Nanostrength”M22、アルケマ(株)製)
(2)未硬化樹脂の粘度測定
エポキシ樹脂組成物の未硬化物の粘度は、動的粘弾性測定装置(レオメーターRDA2:レオメトリック社製)を用い、直径40mmのパラレルプレートを用い、昇温速度2℃/minで単純昇温し、周波数0.5Hz、Gap 1mmで測定を行った。
(3)樹脂硬化物の曲げ弾性率
未硬化の樹脂組成物を真空中で脱泡した後、2mm厚の“テフロン(登録商標)”製スペーサーにより厚み2mmになるように設定したモールド中で130℃の温度で2時間硬化させ、厚さ2mmの樹脂硬化物を得た。この樹脂硬化物を幅10±0.1mm、長さ60±1mmでカットし、試験片を得た。インストロン万能試験機(インストロン社製)を用い、JIS−K7171に従って、スパン間32mmの3点曲げを測定し、弾性率を求めた。測定数はn=5とし、その平均値を求めた。
(4)樹脂硬化物の靱性試験方法
未硬化の樹脂組成物を真空中で脱泡した後、6mm厚の“テフロン(登録商標)”製スペーサーにより厚み6mmになるように設定したモールド中で130℃の温度で2時間硬化させ、厚さ6mmの樹脂硬化物を得た。この樹脂硬化物を12.7×150mmでカットし、試験片を得た。インストロン万能試験機(インストロン社製)を用い、ASTEM D5045に従って試験片を加工・実験をおこなった。試験片への初期の与亀裂の導入は、液体窒素温度まで冷やした剃刀の刃を試験片にあてハンマーで剃刀に衝撃を加えることで行った。ここでいう樹脂硬化物の靱性とは、変形モード1(開口型)の臨界応力強度のことをさしている。
(5)相分離の大きさ
上記(3)の試験後のサンプルの破断面を走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて下記の条件で与亀裂の先端付近を4.5×6.0μmの範囲を撮影する。この中から相分離した島の長径のみをすべて測定し平均することで、相分離サイズを得た。
・装置:S−4100走査型電子顕微鏡(日立株式会社製)
・加速電圧:3kV
・蒸着:Pt−Pd 約4μm
・倍率:20,000倍以上
(6)プリプレグの作製
樹脂組成物を、リバースロールコーターを使用し離型紙状に塗布し、樹脂フィルムを作製した。次に、シート状に一方向に整列させた炭素繊維トレカ(登録商標)T800H(東レ(株)製)に樹脂フィルム2枚を炭素繊維の両面から重ね、加熱加圧して樹脂組成物を含浸させ、炭素繊維目付125g/m、繊維重量含有率75%の一方向プリプレグを作製した。
(7)0°圧縮強度試験
上記(6)に従い作製した一方向プリプレグを積層後の厚みが1mmとなるように繊維方向を揃えて積層し、この積層体をオートクレーブ中で135℃、内圧290kPaで2時間加熱加圧して硬化し、一方向繊維強化複合材料を成形した。得られた一方向繊維強化複合材料をJIS K7076(1991)に従い加工し、測定をおこなった。
(8)GIIc(ENF)試験
コンポジットの靱性評価としては、GIIc(ENF)の試験を行った。上記(6)に従い作製した一方向プリプレグから200×250mmのサイズで30枚切り出し、これを繊維方向が同じ方向になるように積層した。また、積層時に、初期亀裂導入のために、離型処理したポリイミドフィルム(厚さ0.3mm)を積層中央面に縁が繊維方向と直角に挿入した。フィルムの先端は、積層体の縁から40mmのところに置いた。この積層体をオートクレーブ中で135℃、内圧290kPaで2時間加熱加圧して硬化し、一方向繊維強化複合材料を成形した。かかる一方向繊維強化複合材料を、20×195mmに切断し、試験片とした。この試験片をJIS K7086(1993)付属書2に従って、ENF試験を行った。
(9)複合材料製管状体の作製
次の(a)〜(e)の操作により、円筒軸方向に対して[0/±45]の積層構成を有し、内径が6.3mmの複合材料製管状体を作製した。ここでマンドレルとして、直径6.3mm、長さ1000mmのステンレス製丸棒を使用した。
(a)(6)に従い作製した一方向プリプレグから、縦68mm×横720mmの長方形形状(長辺の方向に対して繊維軸方向が45度となるように)に2枚切り出した。この2枚のプリプレグの繊維の方向をお互いに交差するように、かつ短辺方向に10mm(マンドレル半周分)ずらして張り合わせた。
(b)張り合わせたプリプレグ、離型処理したマンドレルに長方形形状の長辺とマンドレル軸方向が同一方向になるように、マンドレルを捲回した。
(c)その上に、(6)に従い作製したプリプレグを縦80mm×横720mmの長方形形状(長辺方向が繊維軸方向となる)に切り出し、その繊維の方向がマンドレル軸の方向と同一になるように、マンドレルに捲回した。
(d)さらに、その上から、ラッピングテープ(耐熱性フィルムテープ)を巻きつけて捲回物を覆い、硬化炉中、130℃で90分間、加熱成形した。
(e)この後、マンドレルを抜き取り、ラッピングテープを除去して複合材料製管状体を得た。
(10)複合材料製管状体のねじり強さ
前記した管状体から長さ350mmの試験片を切り出し、「ゴルフクラブ用シャフトの認定基準及び基準確認方法」(製品安全協会編、通商産業大臣承認5産第2087号、1993年)に記載された、ねじり試験方法に準じて測定した。
ここでは、試験片のゲージ長は250mmとし、試験片両端の50mmを固定治具で把持して測定した。尚、ねじり強さは、
ねじり強さ(N・m・deg)=破壊トルク(N・m)×破壊時のねじれ角(deg)
により算出した。
各実施例、比較例におけるエポキシ樹脂組成物の配合比は表1の通りである。各比較例も樹脂組成物の組成が異なる以外は、樹脂組成物作製の手順やプリプレグ、繊維強化複合材料作製の手順は基本的に実施例と同様である。ここで比較例1、2は、[C]成分であるナノ粒子を含まない点で実施例と異なり、比較例3〜5は、[D]成分であるブロック共重合体を含まない点で実施例と異なる。
Figure 2008031193
比較例1、2と各実施例の比較により、ナノ粒子の有無によって、樹脂の靱性が増し、また繊維強化複合材料としたときの0°圧縮強度や、円筒ねじり強度が増していることがわかる。比較例3〜5と各実施例の比較によりブロック共重合体の有無によって、樹脂の靱性が増し、また繊維強化複合材料としたときのGIIcや円筒ねじり強度が向上していることがわかる。

Claims (5)

  1. 下記[A]〜[D]成分を必須とする繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。
    [A]エポキシ樹脂
    [B]エポキシ樹脂硬化剤
    [C]粒径が1000nm以下の球状ナノ粒子
    [D]S−B−M、B−M、M−B−Mからなる群から選ばれた少なくとも1種のブロック共重合体
    (前記の各ブロックは共有結合によって連結されるか、一方のブロックに一つの共有結合形成を介して結合され、他方のブロックに他の共有結合形成を介して結合された中間分子によって連結されており、ブロックMはポリメタクリル酸メチルのホモポリマーまたは、メタクリル酸メチルを少なくとも50重量%含むコポリマーであり、ブロックBはブロックMに非相溶で、そのガラス転移温度が20℃以下であり、ブロックSはブロックBおよびMに非相溶で、そのガラス転移温度は、ブロックBよりも高い)
  2. [C]成分が、[A]成分100重量部に対して、0.1〜20重量部含まれている請求項1記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。
  3. [C]成分がシリカ、アルミナ、酸化チタンから選ばれる少なくとも1種類の成分からなる請求項1または2に記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物を強化繊維基材に含浸させてなるプリプレグ。
  5. 請求項4に記載のプリプレグを硬化させてなる繊維強化複合材料。
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