JP2008031128A - ナイロン6繊維のケミカルリサイクル装置及びナイロン6繊維のケミカルリサイクル方法 - Google Patents

ナイロン6繊維のケミカルリサイクル装置及びナイロン6繊維のケミカルリサイクル方法 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂加工されたナイロン繊維をケミカルリサイクルするに際し、設備上の問題なく工業的に有利にリサイクルができる装置及びリサイクル方法を提供する
【構成】a)ナイロン6繊維の供給手段(2)、
b)ナイロン6繊維原料であるカプロラクタムの供給手段(5)、
c)反応槽(1)、
d)ナイロン6繊維原料であるカプロラクタムの排出手段(8)、
e)ナイロン6繊維とカプロラクタムの分離手段(10)、
f)水蒸気供給手段(6)、
g)解重合ガスの排出手段(9)、
h)解重合残渣の抜き出しの為の排出手段(7)、を備えることを特徴とするナイロン繊維のケミカルリサイクル装置およびケミカルリサイクル方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、雨衣や防塵衣等の樹脂加工されたナイロン6繊維のケミカルリサイクル装置およびナイロン6繊維のケミカルリサイクル方法に関するものである。さらに詳しくは、樹脂加工されたナイロン6繊維から樹脂成分を除去し、ナイロン6繊維を解重合してラクタムを回収するナイロン6繊維のケミカルリサイクル装置およびリサイクル方法に関するものである。
ナイロン6繊維(以下、略称してナイロン繊維と言う)は衣料や建設用ネット等の工業材料として広く使用されており、リサイクルが容易な繊維として知られている。しかし、近年ではナイロン繊維の表面を樹脂等で加工して透湿防水性を付与した布帛が雨衣として使用される等、種々の樹脂で表面加工されたナイロン布帛が種々の用途で使用されるようになり、その使用量は年々増加傾向にある。これら樹脂加工したナイロン繊維で作られた布帛の多くは使用後に廃棄されて、殆どは焼却や地中に埋める等の方法で処理されている。そこで、廃棄される樹脂加工されたナイロン繊維で作られた布帛をリサイクルすることが重要になってきた。
これら樹脂加工されたナイロン繊維で作られた布帛をリサイクルする方法としては、廃棄された布帛を焼却して熱エネルギーとして回収するサーマルリサイクル法や、化学的に解重合してナイロンの原材料にまで戻し、繊維製造に再使用するケミカルリサイクルがある。これらのうち、サーマルリサイクルは、布帛を焼却して熱を取りだすために、用途が限定されてしまう点で産業上有用とは言えない。一方ケミカルリサイクルはナイロンを原材料まで分解するので、新たなナイロン繊維の製造に利用され、ナイロン原料としての再利用を含め広範囲の用途に利用できるので、産業上有用なリサイクル方法といえる。
ケミカルリサイクルをする装置として、例えば特許文献1には、ナイロン6を主成分とする熱可塑性物を加熱溶解し、溶融物から金属類を除去し、解重合してカプロラクタムを回収する装置が提案されている。また、特許文献2は、ポリエチレン、ポリプロピレンに代表される合成樹脂中に含まれる顔料や金属などの異物を反応器中に設けた上昇通路によって該異物を分離除去し、解重合を実施する装置が提案されている。
しかしながら、特許文献1の方法は衣料製品のケミカルリサイクルではあるが、実質的にナイロン6繊維のみの解重合であり、ナイロン6繊維に加工された金属類を溶融後に除去してラクタムを回収する装置である。また、特許文献2の方法は、解重合をする溶媒に対し不溶でかつ比較的大きな沈降速度を有する固体粒子を分離することを特徴とした装置である。
特開平07−330718号公報 特報平14−3268780号公報
以上のように従来技術として、ナイロン繊維及び合成樹脂中に含まれる異物を沈降分離し、異物除去後のナイロン繊維および合成樹脂を解重合する装置は知られていた。しかし、ナイロン繊維で製造された製品にはナイロン成分だけでなく、表面が樹脂加工されるナイロン繊維、セルロース系繊維やガラス繊維と混紡されるナイロン繊維等、種々の成分が含まれるナイロン繊維が多く、これらナイロン繊維は解重合の際に沈降分離等の比重差分離が難しい。これら比重差分離が難しいナイロン繊維を従来の装置を用いてケミカルリサイクルすると、得られる原材料の回収率が低く純度が低下する、特に、ポリウレタン系、ポリアミノ酸系、ポリアミド系、ポリエステル系の樹脂により加工されたナイロン繊維の場合、これら樹脂が酸性水溶液の加熱状態で化学的に不安定であるため、樹脂加工されたナイロン繊維をそのまま解重合条件下で分解すると、他、触媒の失活やラクタム純度低下の原因にもなっていた。さらに解重合残渣の性状が悪化し残渣排出の際に反応装置の配管、バルブに閉塞をもたらすことが課題であった。
本発明の目的は、樹脂加工されたナイロン繊維をケミカルリサイクルするに際し、設備上の問題なく工業的に有利にリサイクルができる装置およびリサイクル方法を提供することである。
本発明者は、課題を解決するために鋭意検討した結果、樹脂加工されたナイロン繊維をナイロン原料であるカプロラクタム(以下、略称してラクタムと言う)と加熱処理してナイロン繊維中の樹脂成分を溶媒中に溶出させて、樹脂成分を除去した後に、解重合してナイロン原料を回収することで、廃棄物、設備上の問題なく、効率的なケミカルリサイクルができることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、
a)ナイロン6繊維の供給手段(2)、
b)ナイロン6繊維原料であるカプロラクタムの供給手段(5)、
c)反応槽(1)、
d)ナイロン6繊維原料であるカプロラクタムの排出手段(8)、
e)ナイロン6繊維とカプロラクタムの分離手段(10)、
f)水蒸気供給手段(6)、
g)解重合ガスの排出手段(9)、
h)解重合残渣の抜き出しの為の排出手段(7)、を備えることを特徴とするナイロン6繊維のケミカルリサイクル装置である。
本発明はまた、
A工程)樹脂加工されたナイロン6繊維及びナイロン6繊維原料であるカプロラクタムをナイロン6繊維のケミカルリサイクル装置の反応槽内で加熱し、ナイロン6繊維に加工された樹脂成分を溶媒中に溶出させる工程、
B工程)ナイロン6繊維と樹脂成分が溶出したカプロラクタムを分離する工程、
C工程)樹脂成分が溶出したカプロラクタムを排出する工程、
D工程)樹脂成分が除去されたナイロン繊維を解重合する工程、を含むことを特徴とするナイロン6繊維のケミカルリサイクル方法である。
本発明によれば、樹脂加工したナイロン6繊維のケミカルリサイクルにおいて、廃棄物、設備上の問題なく、効率的なケミカルリサイクルができる。また、高効率に不純物量の少ない高純度のラクタムが回収できる。
本発明のケミカルリサイクル装置は、
a)ナイロン6繊維の供給手段(2)、
b)ナイロン6繊維原料であるカプロラクタムの供給手段(5)、
c)反応槽(1)、
d)ナイロン6繊維原料であるカプロラクタムの排出手段(8)、
e)ナイロン6繊維とカプロラクタムの分離手段(10)、
f)水蒸気供給手段(6)、
g)解重合ガスの排出手段(9)、
h)解重合残渣の抜き出しの為の排出手段(7)、を備えることを特徴とするものである。
本発明のケミカルリサイクル装置を図1を用いて説明する。図1は本発明のケミカルリサイクル装置の一例を示す概念図であり、これに限定されるものではない。
本発明のケミカルリサイクル装置(12)の反応槽(1)の上方には、ナイロン繊維を反応槽(1)内に供給するためのナイロン繊維供給手段(2)、ナイロン原料であるラクタムを反応槽内に供給するためのラクタム供給手段(5)が備えられている。ナイロン繊維供給手段(2)、ラクタム供給手段(5)の設置位置については、本発明の目的を達成し得る限り、特に制限はない。また、ナイロン繊維供給手段(2)およびラクタム供給手段(5)は反応槽へナイロン繊維あるいはラクタムを導く供給口を有しているが、この供給口は共通の供給口であってもよいし、それぞれ別の供給口であってもよい。これらの供給手段を介して樹脂加工されたナイロン繊維およびラクタムは反応槽(1)内に導入される。ナイロン原料であるラクタムは、常温では固体であるので、供給する際には加熱して溶融させておくか、固体で供給後に溶融させる。そのため、供給手段もしくは反応槽には必要に応じてヒーター(図示せず)を設置することが可能である。特に反応槽内では、ナイロン繊維に加工された樹脂成分の溶出をナイロン原料であるラクタムの融点以上、ナイロン繊維の融点未満でかつ、通常80〜180℃の温度範囲、好ましくは80〜160℃であり、90〜140℃であることがさらに好ましく、系をこの範囲に保持できるようヒーターもしくは保温手段を適宜設けることが好ましい。また、供給するラクタムは、樹脂成分を溶出させたラクタムであっても、溶出させた樹脂成分を分離後のラクタムであっても構わない。より好ましくは、樹脂成分を分離後のラクタムであり、さらに好ましくはバージンラクタム(もしくは繊維原料に相当する品質を有するラクタム)である。
反応槽内でナイロン繊維に加工された樹脂成分は、ラクタム中に溶出する。この際、溶出を効率的に行うため、系内を撹拌することが好ましい。撹拌の手段としては、緩速撹拌することが好ましい。本発明において、図1中装置内を緩速撹拌する手段(11)は、反応槽(1)内のラクタムの一部を抜き出し、ライン(13)を介して循環させ、反応槽内に流入させることにより、反応系を撹拌するものであり、より好ましくは循環排出口を内部に旋回流を起こさせるように壁面に対し垂直にする循環手段が好ましい。別の方法として、反応槽(1)内のラクタムの一部ではなく、新たなラクタムを流入させてもよい(この場合、液量は、反応槽(1)中のラクタムを一部排出するなどの方法により適宜調整することができる。)。あるいは、ラクタムを流入させる手段の代わりに、不活性ガスを反応槽(1)内に吹き込むことにより系内を緩速撹拌する手段を設けてもよい。
樹脂加工されたナイロン繊維から樹脂成分をラクタム中に溶出させた後、樹脂成分を含むラクタムは、分離手段(10)により分離した後、ラクタム排出手段(8)により反応槽外に排出される。排出手段としては反応槽外にラクタムを排出できる手段であれば特に制限はないが、固体であるナイロン繊維と液状であるラクタムを分離した後、液状のラクタム(溶出させた樹脂成分を含む)を反応槽外に排出する。
本発明において、ナイロン繊維と樹脂成分を溶出させた液(ラクタム)を分離する手段(10)としては、多孔板もしくは多孔状のドラムが挙げられるが、好ましくは内径3〜20cmの円孔多孔板である。さらに好ましくは、残液を防止するために装置内に圧力がかけられる手段を備えることが好ましい。
ラクタムが排出された後、反応槽内に残ったナイロン繊維および反応槽は、ナイロン繊維及び反応槽内を洗浄する為の洗浄手段(4)により洗浄される。
本発明において、ナイロン繊維および/または反応槽内の残存する樹脂成分を洗浄するための洗浄手段(4)とは、解重合後のナイロン原料の回収を効率的に実施するためのもので、洗浄に使用される液としては、温水あるいは同一のナイロン原料あるいはその混合物が挙げられ、好ましくは同一のナイロン原料(ラクタム)である。これはバージンラクタムであっても良いが、樹脂成分が除去されたナイロン繊維を解重合する工程(詳細は後述)を経た後に、蒸留手段などにより溶媒回収を経たラクタム、もしくは前記反応槽外に排出されたラクタムを循環させて用いることが、工業上有利であり好ましい。
また、洗浄手段(4)は装置上部に設置されることが好ましく、下方に向け噴霧する形式もしくは洗浄装置が上下に作動し壁面に対し垂直に噴霧されることが好ましい。さらに好ましくは、ナイロン原料であるラクタムの供給手段(5)と残存する樹脂成分の洗浄手段(4)が同一であることが好ましい。
上記のようにして洗浄されたナイロン繊維は反応槽内で解重合に供される。解重合に際しては、水蒸気供給手段(6)から水蒸気が系内に供給され、解重合が行われる。解重合の際、解重合触媒を用いる場合には、解重合触媒供給手段(3)を設け、解重合触媒を反応槽中に供給することも可能である。この解重合触媒供給手段(3)において、解重合触媒を反応槽内に導入するための供給口は、前記したナイロン繊維供給口あるいはラクタム供給口と共用としてもよいし、別に設けてもよい。
解重合されたラクタムは、解重合ガスとして解重合ガス排出手段(9)を介して、系外に排出される。解重合ガス中には水蒸気およびラクタムが系外に排出されるが、後工程において両者は分離される。
解重合反応が進むにつれ通常、反応槽底部には解重合残渣が蓄積するが、蓄積した解重合残渣は解重合残渣の抜き出しの為の排出手段(4)から排出される。
解重合反応により、解重合残渣が発生し、運転を重ねる毎に徐々に蓄積していくが、これは抜き出しの為の排出手段(7)から抜き出される。
次に本発明のケミカルリサイクル方法について説明する。
本発明のケミカルリサイクル方法は、
A工程)樹脂加工されたナイロン繊維及びナイロン原料であるラクタムをナイロン繊維のケミカルリサイクル装置の反応槽内で加熱し、ナイロン繊維に加工された樹脂成分を溶媒中に溶出させる工程、
B工程)ナイロン繊維と樹脂成分が溶出したラクタムを分離する工程、
C工程)樹脂成分が溶出したラクタムを排出する工程、
D工程)樹脂成分が除去されたナイロン繊維を解重合する工程、を含むものである。
具体的には、樹脂加工されたナイロン繊維から加工に用いられた樹脂をナイロン原料であるラクタムを用いて溶出させることにより、ナイロン繊維から除去し(A工程)、分離し(B工程)、解重合反応系外、すなわち反応槽外に排出(C工程)した後、解重合に供する(D工程)方法、
好ましくは、上記A工程、B工程、C工程、D工程を含む方法に、E工程として樹脂成分を除去したナイロン繊維および/または反応槽を洗浄する工程を行う、
上記A工程、B工程、C工程、D工程を行った後、F工程として、樹脂加工されたナイロン繊維を用いてA工程、B工程、C工程を行い、E工程、D工程を行うことを特徴とする方法、さらにはF工程の前にA工程、B工程、C工程、D工程を1回以上行う方法が挙げられ、これらにより工業的に有利にリサイクルができるものである。
上記において、ナイロン原料であるラクタムは、通常、融点以上の温度にあり、液状となっているものを指すが、樹脂加工されたナイロン繊維に付着した樹脂を溶出する段階および反応槽外へ排出する段階で液状であれば、原料供給段階では固体状であるものも含む。
本発明のA工程は、樹脂加工されたナイロン繊維およびナイロン原料であるラクタムをナイロン繊維のケミカルリサイクル装置の反応槽内で加熱し、ナイロン繊維に加工された樹脂成分を溶媒中に溶出させる工程である。
本発明において、使用されるナイロン繊維としては、単一組成であること、すなわちホモポリマーであることが好ましいが、本発明の効果を損なわない程度、例えば全単量体中50モル%以下、好ましくは10モル%以下、更に好ましくは5モル%以下であれば他の共重合成分が共重合されていても構わない。解重合触媒としてリン酸等の酸性触媒を使用して解重合する場合、触媒が共重合成分のジアミアン成分等により失活する場合があるが、ジアミン成分により失活する触媒量相当の触媒を追加することにより、解重合反応を問題無く行うことができる。また、これらのナイロン繊維には、重合度調節剤、末端基調整剤などが付加されていても良い。共重合成分としては、ヘキサンメチレンジアミン、1,4−ジアミノブタン、p−フェニレンジアミン、p−キシリレンジアミンなどのジアミン成分、またアジピン酸、セバシン酸、コハク酸、テレフタル酸、イソフタル酸などのジカルボン酸成分、あるいはラウロラクタムなどのアミノカルボン酸成分などを挙げることができる。重合度調節剤、末端基調整剤としては、たとえば酢酸、安息香酸などを挙げることができる。
本発明でいうナイロン繊維を樹脂加工するのに用いられる樹脂としては、ラクタムの溶液により除去されれば特に制限はなく、また、加工方法としては実質的にナイロン繊維に付着・浸透・一体化されていれば、いかなる加工方法により加工された樹脂でも良い。使用される樹脂としては、ポリウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂等が挙げられる。また、加工方法としては、コーティング、フィルム加工、ラミネート加工等が挙げられ、溶融樹脂もしくは樹脂溶液等を浸透させ、繊維表面に接着、付着もしくは浸透させたものやシート、フィルムを積層したものなどを含む。このような加工は一般的に、撥水、防水、透湿等の機能付与や気密性を向上させるために、種々の樹脂を用いて布帛に機能付与するために行われるものである。なお、繊維は布帛、衣料、産業資材、衣料以外の布帛などの形態であってよい。
また、本発明で用いる樹脂加工したナイロン6繊維としては、ナイロン6繊維を含む、好ましくはそれを50質量%以上含むナイロン6繊維製品、ナイロン6繊維製品製造過程で発生する産業廃棄物、あるいはナイロン6繊維製品使用済み廃棄物などを挙げることができる。たとえば、工業用、衣料用、屋内外用の繊維構造物、あるいはこれらの繊維屑などを挙げることができる。
さらに具体的には、ポリウレタンあるいはシリコーン樹脂等による樹脂加工により透湿防水性、気密性向上等の機能を付与された繊維を使用した繊維製品、例えば雨衣や防寒着、スキーウェアー、水着、ユニホーム、インナーウエアー、ストッキング、ニットウエアーなどの衣料品、カーテン、カーペットなどの屋内用品、漁網、船舶用ロープなどの工業用品、ロープ、網、タイヤコード、ベルト、シートなどの屋外用品、エアバッグなどの機能資材、また繊維屑としては、製造過程で生じるポリマー糸屑、布帛の破砕屑、不良品屑、使用済み製品などを挙げることができる。上記のナイロン6繊維は上記形態のものを単独で使用しても良いし、これらを組み合わせて原料としても良い。
上記ポリウレタン成分としては、酸性水溶液の加熱状態で化学的に不安定なため、解重合条件下で分解し、解重合触媒の失活やラクタム純度低下の原因となるようなポリウレタン成分である場合に本発明の効果が有効に発揮される。また、加工方法としては、コーティング、フィルム加工、ラミネート加工等であり、溶融ポリウレタンもしくはポリウレタン溶液等を浸透させ、繊維表面に接着、付着もしくは浸透させることにより実質的にポリウレタン成分を付着・浸透・一体化させたものなどを含む。このような加工は一般的に、透湿防水機能を布帛に付与するために行われるものである。
ウレタン成分としては、ウレタン結合を有する樹脂であれば特に制限はなく、ポリイソシアネート化合物とポリエーテル、またはポリエステルなどのポリオールと助剤および触媒等を用いて製造されるものが挙げられる。
ポリウレタン加工されたナイロン6製品としては、例えば「エントラント」(登録商標)(東レ株式会社製)をコーティングしたナイロン6繊維製品が挙げられる。
また、上記シリコーン樹脂成分としては、原料であるラクタムの溶液により除去されれば特に制限はなく、また、加工方法としては実質的にナイロン6繊維に付着・浸透・一体化されていれば、いかなる加工方法により加工されたシリコーン樹脂成分でも良いが、例えば、メチルビニル系シリコーン樹脂等が挙げられる。
本発明においては、A工程として上記樹脂加工されたナイロン繊維とラクタムをケミカルリサイクル装置の反応槽内で加熱し、ナイロン繊維に付着した樹脂をラクタム中に溶出させるが、その際の温度、撹拌等に関しては前述のとおりである。前記温度範囲であれば、樹脂加工したナイロン繊維からラクタムに樹脂成分を溶出させるのも容易であり、ナイロン繊維も融解することもなく、さらにラクタムに溶出した樹脂成分の分解を抑制することができ、作業性も良好である。また、樹脂成分溶出工程は減圧、常圧、加圧のいずれであっても良い。
本工程に供する樹脂加工したナイロン繊維はいかなる形態でも使用することはできるが、回収衣料をリサイクルする場合には、事前に金具やナイロン繊維と異なる種類の樹脂からなるボタンやチャック、その他の付属部品、ラクタムに不溶のセルロース繊維等の他素材を取り除いてあることが作業性向上の観点から好ましい。
投入する樹脂加工したナイロン繊維のサイズは特に規定しないが、樹脂成分除去を効率的に実施するためには大き過ぎると撹拌が難しくラクタムとの接触効率が悪く、また、小さ過ぎても後工程においてナイロン繊維を取り出す分離操作が煩雑となるので、設備に応じた適度なサイズにカットしてあることが好ましい。
樹脂成分を溶出させるラクタムの使用量は、ナイロン繊維成分に対して、0.1から200質量倍である。好ましくは、0.5から50質量倍、さらに好ましくは、1から10質量倍である。ラクタムの使用量は、少ないと、樹脂成分の除去速度が遅くなり、多いと、ラクタムコストがかさみ経済的に不利である。
樹脂成分を溶出させる撹拌時間はナイロン繊維のサイズや設備等により異なるが、生産効率を考慮すると通常は0.1〜20時間、好ましくは0.1〜10時間、更に好ましくは0.1〜5時間が好ましい。
その後ナイロン繊維からラクタム中に溶出した樹脂成分を含むラクタムは、分離され(B工程)、反応槽外へ排出される(C工程)。ラクタムを排出する際には、前述のとおりあらかじめナイロン繊維と排出するラクタムを分離しておくことが、ラクタム排出手段においてナイロン繊維等により排出路がつまることなくスムーズにラクタムを排出できるため好ましい。
ラクタムが排出された後反応槽内に残ったナイロン繊維および/または反応槽は、洗浄される(工程E)が、ナイロン繊維に付着していた樹脂成分の量が少なく、後の解重合の工程等に支障が出るほどナイロン繊維や反応槽に樹脂成分が残留していない場合は、洗浄を省略し、運転を重ねて(すなわちA工程−B工程−C工程−D工程−A工程−B工程−C工程を行った後、あるいは、A工程−B工程−C工程−D工程を一回以上重ねてA工程−B工程−C工程を行った後)樹脂成分の残留が顕著になった時点で洗浄工程(E工程)を行うこともできる。
本発明においては、上記樹脂成分が除去されたナイロン繊維を解重合する(D工程)。解重合は前述した方法で行うことが可能であり、その他詳細条件は通常行われる条件でよい。
解重合したラクタムは、解重合ガスとして反応槽から排出される。解重合ガス中には水蒸気及びラクタムが系外に排出されるが、後工程において両者は分離され、カプロラクタムを回収する。樹脂成分が除去されたこれらのナイロン繊維は、それのみで解重合してもよいし、他のナイロン繊維屑を反応槽へ供給し、一緒に解重合してもよく、また、例えばナイロン重合工程で生成する重合抽出水に含まれるラクタムオリゴマー等と一緒に解重合することもできる。
本発明においては通常、ナイロン繊維は加熱により解重合され、触媒を用いても良く、水の存在下で行われる(湿式)。
解重合圧力は、減圧、常圧、加圧のいずれであっても良い。解重合温度は、通常、100〜400℃であり、好ましくは、200〜350℃、さらに好ましくは、220〜300℃である。温度が低いと、ナイロン繊維が溶融しないうえ、解重合速度が遅くなる。温度が高いと、不必要なナイロン繊維の分解が起こり、回収ラクタムの純度低下をもたらす。
触媒を用いる場合は、通常、酸、あるいは塩基触媒などを用いる。酸触媒としては、リン酸、ホウ酸、硫酸、有機酸、有機スルホン酸、固体酸、およびこれらの塩、また塩基触媒としては、アルカリ水酸化物、アルカリ塩、アルカリ土類水酸化物、アルカリ土類塩、有機塩基、固体塩基などが挙げられる。好ましくは、リン酸、ホウ酸、有機酸、アルカリ水酸化物、アルカリ塩などが挙げられる。さらに好ましくは、リン酸、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどが挙げられる。
触媒の使用量は、通常、ナイロン繊維成分に対して、0.01から50質量%である。好ましくは、0.1から20質量%、さらに好ましくは、0.5から10質量%である。触媒使用量は少ないと、反応速度が遅くなり、多いと、副反応が多くなるうえ、触媒コストがかさみ経済的に不利になる。
湿式解重合の水使用量は、ナイロン繊維成分に対して、0.1から50質量倍である。好ましくは、0.5から20質量倍、さらに好ましくは、1から10質量倍である。水の使用量は、少ないと、反応速度が遅くなり、多いと、回収ラクタム水溶液の濃度が低くなり、ラクタムの取得上、不利になる。
本発明において生成したラクタムは通常、反応槽から水とともに留出させ、回収ラクタム水溶液を得る。解重合反応が終了してから、蒸留によりラクタム水溶液を取り出しても良いし、反応の進行とともに、連続的に取り出しても良い。好ましくは、反応装置へ連続的に、水を供給し、かつ、生成するラクタム水溶液を反応装置から連続的に取り出す。さらに好ましくは、常圧で、反応装置へ連続的に水蒸気を供給し、かつ生成するラクタム水溶液を反応装置から連続的に取り出す。
A工程により樹脂成分が除去されたナイロン繊維は実質的にナイロン純度が高いので、D工程で解重合すると高収率で、しかも高純度のラクタムが回収できる。得られたラクタム水溶液は蒸留で水と分離することで十分に高純度のラクタムを回収することができる。さらに高純度のラクタムが必要な場合には、目的に応じて精密蒸留するか、再結晶等の精製方法と組み合わせることができる。
なお、上記方法において、工程Eは、A工程−B工程−C工程の後のタイミングのみでなく、反応槽内の樹脂の残留が顕著になったとき、通常の残渣の排出で排出しきれない残留分が顕著となった場合の任意の時点で適宜行なうことができる。
本発明のケミカルリサイクル方法においては、C工程で排出したラクタムは、溶出した樹脂成分の量が本発明の方法を実施するのに支障がない程度の少量であれば、そのまま次のA工程の溶媒として用いることができる。その場合はラクタム排出手段(8)とラクタム供給手段(5)をライン(図示せず)で結び、必要に応じて途中でラクタム貯留槽(図示せず)を設け、循環可能とすればよい。上記ラクタムの再利用を重ね、樹脂成分の含有量が増えてきた場合はラクタムと樹脂成分を分離した後、A工程の溶媒として用いればよい。その際には、例えば上記循環ラインの途中に蒸留装置(図示せず)を設け、ラクタムを蒸留する等の方法が挙げられる。
このようにラクタムを循環させることにより、より少量のラクタムでナイロン繊維に付着した樹脂成分を効率的に除去し、解重合することが可能である。
[参考例]
以下にナイロン原料であるラクタムを用いて樹脂加工されたナイロン繊維から樹脂成分を除去し得ることを示すモデル実験例、樹脂を除去したナイロン繊維を解重合に供し、ラクタムとするケミカルリサイクル法のモデル実験例を示す。
即ち、強極性カラム(TC−FFAP、60m、0.25mm、0.25μm)を装着したキャピラリーガスクロマトグラフィーで分析し、ラクタム純度はピーク面積でGC純度として表した。
実験例1
(A工程)
多孔質ポリウレタン(「エントラント」(登録商標)(東レ株式会社製))をコーティングしたナイロン6繊維布地300gを約10cm角に裁断した後、GC純度99.98%のラクタム3.0kgと共に5Lのセパラブルフラスコに仕込み、120℃のシリコンオイルバスに漬け、コンデンサー、攪拌機をセットし、途中約15分毎に約1分間攪拌し、3時間加熱処理を実施した。
(B,C工程)
A工程の加熱処理終了後のセパラブルフラスコ中からナイロン6繊維布地を取り出し、1.0kgの水で洗浄することを2回繰り返し実施して溶出したポリウレタン成分を除去した後、60℃の温風乾燥機で乾燥し、ナイロン6繊維布地210gを得た。得られたナイロン6繊維布地はポリウレタン成分が除去されたことが肉眼でも観察できた。
(D工程)
B,C工程で乾燥させたポリウレタン成分を除去したナイロン6繊維布地210gと解重合触媒である75重量%水溶液のリン酸8.4gを解重合装置に仕込み、窒素雰囲気下で260℃まで加熱した。窒素を止め、過熱水蒸気を導入速度250g/時間で解重合装置へ吹き込み反応を開始し、260℃で6時間、解重合装置から連続的に留出するラクタムの水蒸気液を冷却し、ラクタム水溶液を得る解重合操作を実施した。
得られたラクタム水溶液から約70℃、3.3kPa減圧条件下のエバポレーターで水分を留去させた後、500mlのフーベンフラスコに移し、40wt%水酸化ナトリウム水溶液3.7gを添加し、約100℃、3.3kPa減圧条件下のシリコンオイルバス中で濃縮した。次に約160℃、0.7kPa減圧条件下のシリコンオイルバス中でラクタムを留出させる減圧蒸留を実施し、GC純度99.98%のラクタム166gを得た。
(ラクタム回収工程)
E工程におけるナイロン6繊維布地の洗浄で得られた洗浄液から約70℃、3.3kPa減圧条件下のエバポレーターで水分を留去させた後、B、C工程でナイロン6繊維布地を取り出した後にセパラブルフラスコに残るポリウレタン成分の溶出したラクタム溶液と混ぜ、2Lのフーベンフラスコに移し、約160℃、0.7kPa減圧条件下のシリコンオイルバス中でラクタムを留出させる減圧蒸留を2回同様に実施し、GC純度99.98%のラクタム2.94kgを回収した(カプロラクタム回収率98%)。
実験例2
(A工程)
多孔質ポリウレタン(「エントラント」(登録商標)(東レ株式会社製))をコーティングしたナイロン6繊維布地30gを約10cm角に裁断した後、実験例1のラクタム回収工程で得たGC純度99.98%のラクタム300gと共に500mlのセパラブルフラスコに仕込み、120℃のシリコンオイルバスに漬け、コンデンサー、攪拌機をセットし、途中約15分毎に約1分間攪拌し、3時間加熱処理を実施した。
(B,C工程)
A工程の加熱処理終了後のセパラブルフラスコ中から布地を取り出し、500mlの水で洗浄することを2回同様に実施した後、60℃の温風乾燥機で乾燥し、肉眼でも観察できるポリウレタンが除去されたナイロン6繊維布地21gを得た。
(D工程)
B,C工程の布地を洗浄した水洗液を約70℃、3.3kPa減圧条件下のエバポレーターで濃縮した後、B、C工程の布地を取り出した後のセパラブルフラスコ中のポリウレタン含みラクタム層と混ぜ、500mlのフーベンフラスコに移し、約160℃、0.7kPa減圧条件下のシリコンオイルバス中でラクタムを留出させる減圧蒸留を実施し、GC純度99.98%のカプロラクタム294gを回収した。(ラクタム回収率98%)
実験例3
GC純度99.98%のラクタム300gを85重量%ラクタム水溶液353gに変更した以外は、実験例2のA工程とB,C工程を実施し、肉眼でも観察できるポリウレタンが除去されたナイロン6繊維布地21gを得た。
実験例4
加熱温度100℃、加熱時間5時間に変更した以外は、実験例2のA工程とB,C工程を実施し、肉眼でも観察できるポリウレタンが除去されたナイロン6繊維布地21gを得た。
実験例5
加熱温度140℃、加熱時間2時間に変更した以外は、実験例2のA工程とB,C工程を実施し、肉眼でも観察できるポリウレタンが除去されたナイロン6繊維布地21gを得た。
実験例6
実験例1と同様にしてA工程で加熱処理したのち、セパラブルフラスコ中から布地を取り出し、ラクタムが結晶化しないように80℃以上を保ちながら減圧濾過した。ラクタムの付着量は155gであった。単離した布地を実験例1のc工程と同様にして解重合操作を実施した。得られたラクタム水溶液から約70℃、3.3kPa減圧条件下のエバポレーターで水分を留去した後、500mlのフーベンフラスコに移し、40wt%水酸化ナトリウム水溶液3.7gを添加し、約100℃、3.3kPa減圧条件下のシリコンオイルバス中で濃縮した。次に約160℃、0.7kPa減圧条件下のシリコンオイルバス中でラクタムを留出させる減圧蒸留を実施し、GC純度99.58%のラクタム320gを得た。
実験例7
メチルビニル系シリコーン樹脂で加工したエアバック用ナイロン6繊維布地30gを約10cm角に裁断した後、GC純度99.98%のラクタム1.0kgと共に3Lのセパラブルフラスコに仕込み、160℃のシリコンオイルバスに漬け、コンデンサー、攪拌機をセットし、途中約15分毎に約1分間攪拌し、3時間加熱処理を実施した。加熱処理終了後のセパラブルフラスコ中から布地を取り出し、1.0kgの水で洗浄することを2回繰り返し実施した後、60℃の温風乾燥機で乾燥した結果、シリコーン樹脂が除去されたナイロン6繊維布地27gを得た。
比較実験例1
ポリウレタンを除去したナイロン6繊維布地210gをポリウレタンが付着しているナイロン6繊維布地210gに変更し、かつ実験例1のD工程のみを実施した。GC純度99.02%のラクタム94gを得た。
比較実験例2
ポリウレタンを除去したナイロン6繊維布地をポリウレタンが付着していないポリウレタン付着以前のナイロン6繊維布地に変更した以外は、実験例1のD工程を実施し、GC純度99.98%のラクタム167gを得た。
図1は、本発明のケミカルリサイクル装置の一例を示す概念図である。
符号の説明
1:反応槽
2:ナイロン6繊維供給手段
3:解重合触媒供給手段
4:洗浄手段
5:ラクタム供給手段
6:水蒸気供給手段
8:ラクタム排出手段
9:解重合ガス排出手段
10:溶解液を分離する手段
11:緩速撹拌する手段
12:ケミカルリサイクル装置
13:ライン

Claims (10)

  1. a)ナイロン6繊維の供給手段(2)、
    b)ナイロン6繊維原料であるカプロラクタムの供給手段(5)、
    c)反応槽(1)、
    d)ナイロン6繊維原料であるカプロラクタムの排出手段(8)、
    e)ナイロン6繊維とカプロラクタムの分離手段(10)、
    f)水蒸気供給手段(6)、
    g)解重合ガスの排出手段(9)、
    h)解重合残渣の抜き出しの為の排出手段(7)、を備えることを特徴とするナイロン6繊維のケミカルリサイクル装置。
  2. さらにナイロン6繊維および/または反応槽内を洗浄する為の洗浄手段(4)を備えることを特徴とする請求項1記載のナイロン6繊維のケミカルリサイクル装置。
  3. 請求項2記載の洗浄手段(4)が装置上部に設置され、下方に洗浄剤を噴霧する形式であることを特徴とする請求項2記載のナイロン6繊維のケミカルリサイクル装置。
  4. 装置内を緩速撹拌する手段(11)を付帯することを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載のナイロン6繊維のケミカルリサイクル装置。
  5. A工程)樹脂加工されたナイロン6繊維及びナイロン6繊維原料であるカプロラクタムをナイロン6繊維のケミカルリサイクル装置の反応槽内で加熱し、ナイロン6繊維に加工された樹脂成分を溶媒中に溶出させる工程、
    B工程)ナイロン6繊維と樹脂成分が溶出したカプロラクタムを分離する工程、
    C工程)樹脂成分が溶出したカプロラクタムを排出する工程、
    D工程)樹脂成分が除去されたナイロン繊維を解重合する工程、を含むことを特徴とするナイロン6繊維のケミカルリサイクル方法。
  6. E工程)樹脂成分を除去したナイロン6繊維および/または反応槽内を洗浄する工程、を含むことを特徴とする請求項5記載のナイロン6繊維のケミカルリサイクル方法。
  7. A工程、B工程、C工程、D工程を行った後、下記F工程を行うことを特徴とすることを特徴とする請求項6記載のナイロン6繊維のケミカルリサイクル方法。
    F工程)樹脂加工されたナイロン6繊維を用いてA工程、B工程、C工程を行い、E工程、D工程を行う。
  8. F工程の前にA工程、B工程、C工程、D工程を1回以上行うことを特徴とする請求項7記載のナイロン6繊維のケミカルリサイクル方法。
  9. C工程で排出したカプロラクタムをA工程に用いる請求項5〜8のいずれか記載のナイロン6繊維のケミカルリサイクル方法。
  10. C工程で排出したカプロラクタムから樹脂成分を分離した後にA工程に用いる請求項5〜9のいずれか記載のナイロン6繊維のケミカルリサイクル方法。
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