JP2008029981A - 精密塗工用ワイヤバーの製作方法及びその精密塗工用ワイヤバー並びにそれを用いた精密塗工用ワイヤバー塗布装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】連続走行する支持体に塗布液を精密塗布する精密塗工用ワイヤバーの製作方法において、センタレス研磨済みロッドを用い、該ロッドの外周におけるワイヤ巻回部分を外周にならって特殊精密研削加工により0.5s以下の面粗度に仕上げ、該仕上げ面に洗浄したワイヤを1.5μm以下のワイヤ間隔をもって螺旋状に密着巻回してワイヤバーを製作する。
【選択図】図5
Description
良いワイヤバーの場合にはワイヤ巻きした面にCD面を反射させたときと同様の非常にきれいな虹模様ができるが、製作した上記ワイヤバーの半数ではかなりきれいな虹模様が見られたのに対し、残りの半数ではその虹模様はかなり乱れて見られた。これが果たしてワイヤバーの性能に影響があるか否かは不明であるが、極細線の場合には決して十分とはいえないのではと考えられた。
(実施例1)
図1に示すようなロッド研削装置10を使用し、直径dが6〜12mm、長さlが1500mm以上、面粗度rが4〜5sとかなり良好にセンタレス研磨仕上げされたステンレス製のロッド11を用い、このロッド11の両端をセンターピン12により確実に固定した後、回転数nを比較的低速に設定してロッド11を回転させ、回転するロッド11の外周に円筒形から成る研削砥石13を2〜3N/cm2の一定の圧力pをもって押圧しながら、移動速度vを低速にしてロッド11の長さ方向に移動させて突起部を研削除去するようにした、ロッド11の撓みにまかせて表面を精密に研削加工する特殊精密研削加工によりロッド11を研削した。この結果、前述したようなセンタレス研磨仕上げをしたロッド11が有する8〜10μm程度の三角おにぎり形状をなす真円度のバラツキは補正されていないが、この8〜10μm程度の真円度の誤差は塗布に殆ど影響がないので外周にならって研削した結果、面粗度が0.8〜1s程度の非常にきれいな研削ができた。
(実施例2)
このように研削した直径dが10mmのロッド11を4本準備し、それぞれの研削面に沿って、直径d1が70μmのステンレス製のワイヤ14を螺旋状に密着巻回して成る4種類(試料No.1〜4)のワイヤバーを作製し、このワイヤバーを塗布装置に組み込んで、速度vが25m/minで走行する幅wが1500mmの支持体にLR(低反射)用塗布液を塗布する実験を行なった。その後、各試料におけるバー汚れの発生位置及びスジの発生位置をワイヤの巻出し側(反ドライブ側)から測定して見たところ、表1に示すような結果が得られた。
また、図2(C)では先端部の高さとワイヤピッチpの両方がずれており、図2(D)では汚れと称する傷の部分で1本だけ高さhが突出している箇所が見られた。
(実施例3)
以上の知見を取り入れ、面粗度を0.8s以下まで仕上げたサンプルロッド11を3本用い、ブレーキコントロールモータのビビリ振動対策を取った機械によりワイヤ14を螺旋状に密着巻回して3種類(試料No.5〜7)のワイヤバーを作製した。その後、前記同様に、このワイヤバーを塗布装置に組み込んで塗布実験を行ない、バー汚れ及びスジの発生状況につき評価したところ、表2に示すような結果が得られた。
このバー汚れの発生状況を示したのが図3である。図3に示されるように、この実験によれば、ワイヤピッチpの乱れが殆どなく完全に近い状態であつたが、バー汚れと称する僅かなキズの発生が2箇所に見られた。そこで、この発生箇所のワイヤ14を巻きほぐして見たところ、大きさはかなり小さくなってはいるが前記同様の汚れが見られた。この汚れの発生原因につき究明したところ、この汚れは制御モータからの振動を受けて発生していること(よってこの制御モータの振動を抑える必要があること)が判明した。また、僅かなキズの発生箇所、具体的にはスジが出ている所及び何となくスジっぽい所について精査してみたところ、ワイヤピッチpが2〜2.5μmの範囲で発生していることが判明した。
(実施例4)
以上の知見を基に、モータ系の全てに防振処置を施し、かつロッド11の面粗度を前述の特殊精密研削加工により0.5s以下(好ましい範囲は0.5s〜0.3s)のレベルまで上げて仕上げ、この仕上げ面にワイヤ14を1.5μm以下のワイヤピッチpをもって螺旋状に密着巻回してワイヤバーを製作した。なお、前述したように、使用するワイヤ14には油膜が形成されていることに着目し、このワイヤ14を巻回する前によく洗浄し、油膜を取り除いたものを使用した。このようにして試作したワイヤバーを塗布装置に組込み、前記同様の実験及び評価を行なったところ、バー汚れ、スジ、傷は皆無となり、どの点を取っても図4に示すような結果が得られた。
(実施例5)
そこで、この微細なキズを軟質の微粒砥石、あるいは研磨テープと呼ばれるペーパ砥石(軟質の支持体を用いたフィルム状の砥石)で磨き、このワイヤバーを用いて前記同様の実験を行なった結果、塗布面の故障は皆無となった。また、ワイヤ14を事前によく洗浄し、油膜を取り除いた後にロッド11に巻回するようにしたことにより、上述したように高精度なワイヤバーを作ることができることに加え、油膜が溶出して溶剤タイプの塗布液に入り込み悪影響を与えるという問題が解消されることが確認された。
11 ロッド
12 センターピン
13 研削砥石
14 ワイヤ
h ワイヤの半径方向高さ
p ワイヤピッチ(ワイヤ間隔)
r 面粗度
Claims (5)
- 連続走行する支持体に塗布液を精密塗布する精密塗工用ワイヤバーの製作方法において、センタレス研磨済みロッドを用い、該ロッドの外周におけるワイヤ巻回部分を外周にならって特殊精密研削加工により0.5s以下の面粗度に仕上げ、該仕上げ面に洗浄したワイヤを1.5μm以下のワイヤ間隔をもって螺旋状に密着巻回してワイヤバーを製作することを特徴とする精密塗工用ワイヤバーの製作方法。
- 前記螺旋状に密着巻回して成るワイヤバーの表面を微粒研削砥石により研削した後、軟質砥石又は軟質の支持体を用いたフィルム状砥石により前記表面を研削することを特徴とする請求項1に記載の精密塗工用ワイヤバーの製作方法。
- 前記ロッドの径は40mm以下であり、前記ワイヤの径は150μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の精密塗工用ワイヤバーの製作方法。
- 請求項1〜3の何れか1に記載の製作方法によって製作されたことを特徴とする精密塗工用ワイヤバー。
- 請求項1〜3の何れか1に記載の製作方法によって製作された精密塗工用ワイヤバーを用いて連続走行する支持体に塗布液を塗布することを特徴とする精密塗工用ワイヤバー塗布装置。
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