JP2008029756A - 歯の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】特有の細胞配置を保持した歯を効率的に製造する方法を提供する。
【解決手段】支持担体の内部に、歯胚以外の上皮系組織由来である培養細胞から実質的になる第1の細胞集合体と、歯胚由来である間葉系細胞から実質的になる第2の細胞集合体とを接触させて配置し、前記第1及び第2の細胞集合体を前記支持担体の内部で培養する。
【選択図】なし

Description

本発明は、歯の製造方法に関し、特に細胞を用いた歯の製造方法に関する。
歯は、最外層にエナメル質、その内層に象牙質という硬組織を有し、さらにその内側に象牙質を産生する象牙芽細胞、中心部に歯髄を有し、齲蝕や歯周病等によって失われることがある器官である。一般に歯の損失については、生命に対する危惧が少ないと考えられているため、現在は主として入れ歯やインプラントにより補うことが多い。しかしながら、歯の有無は外見や食べ物の味覚に大きく影響し、また健康維持や質の高い生活を維持するという観点から歯の再生技術の開発への関心が高まって来た。
歯は、胎児期の発生過程の誘導によって形成され、複数の細胞種によって構築された機能単位であり、器官や臓器と同じであると考えられている。そのため歯は、成体内の造血幹細胞や間葉系幹細胞のような幹細胞から細胞種が発生する幹細胞システムによって発生するのではなく、現在、再生医療によって進められている幹細胞の移入のみ(幹細胞移入療法)では歯を再生することができない。また、歯の発生過程で特異的に発現する遺伝子を同定し、歯胚を人為的に誘導することによる歯の再生も考えられているが、遺伝子を特定しただけでは、歯の再生を完全に誘導することができない。
そこで、近年、単離された歯胚細胞を用いた歯胚を再構成させて、この再構成歯胚を移植することによる歯の再生を中心とした検討が行われている。
例えば、非特許文献1には、歯胚から単離された上皮系細胞や間葉系の歯嚢細胞などの細胞を、生体吸収性の担体と共にラットの腹腔内に移植することで歯様の組織が再生されることが開示されている。
また、非特許文献2には、継代された培養細胞による上皮−間葉相互作用が実現可能な系とし、コラーゲンゲルによる共培養が有効であると記載されている。
歯胚の再生方法としては、例えば、特許文献1には、歯胚細胞を、線維芽細胞増殖因子等の生理活性物質の存在下で培養することが記載されている。また、特許文献2には、歯胚細胞及びこれらの細胞に分化可能な細胞のうち少なくとも1種類を、フィブリンを含む担体と一緒に培養することが提案されており、ここでフィブリンを含む担体は、歯胚の目的形状のものを使用して、特有の形態を有する「歯」を形成すると記載されている。
特許文献3及び4には、6ヶ月のブタの下顎骨から、象牙質を形成する歯髄由来の間葉系細胞とエナメル形成に寄与する上皮系細胞とを含む歯胚との細胞混合物を、ポリグリコール酸−ポリ酢酸共重合体からなる生分解性ポリマーを固化させた担体(Scaffold)に播種して、動物の体内へ移植し、歯を形成する方法が開示されている。ここで担体は、歯胚の目的形状のものを使用して、特有の形態を有する「歯」を形成すると記載されている。
一方、特許文献5には、骨の欠損又は損傷を有する患者を治療するための歯の再生方法を開示している。この方法によれば、ポリグリコール酸メッシュ担体に間葉系細胞を播種した後に、上皮系細胞をコラーゲンと共に重層する又は上皮細胞シートで包むことによって、骨が形成される。なお、特許文献5では、骨の形状を構築するために担体を用いている。
更に、非特許文献3には、マウス足裏の上皮組織と歯胚由来の間葉組織から歯様の組織が形成されることが開示されている。
J. Dent. Res., 2002, Vol.81(10), pp.695-700 「歯および歯胚由来細胞を用いた再生医療とその可能性」、再生医療 日本再生医療学会雑誌、2005年、Vol.4(1), pp.79-83 J. Embryol. exp. Morph., 1970, Vol.24(1), pp.173-186 特開2004−331557号公報 特開2004−357567号公報 米国特許出願公開第2002/0119180号公報 米国特許出願公開第2004/0219489号公報 国際公開第2005/014070号パンフレット
上記技術はいずれも細胞や細胞因子等を用いて歯胚の再構築を行っているが、歯としての充分な機能を発現しうる特徴的な細胞配置や方向性を再現するものではない。また、組織を構成している複数の細胞を単に単離して培養しただけでは、特有の細胞配置を備えた組織を再構築することが困難であった。
また、歯胚の再構築に歯胚由来の組織又は細胞、特に自家組織を利用する場合には、使用できる細胞数には限界があった。
本発明は、特有の細胞配置を保持した歯を効率よく製造する方法を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
前記課題を解決するための具体的手段は以下の通りである。
(1) 支持担体の内部に、歯胚以外の上皮系組織由来である培養細胞から実質的になる第1の細胞集合体と、歯胚由来である間葉系細胞から実質的になる第2の細胞集合体とを接触させて配置する配置工程と、前記第1及び第2の細胞集合体を前記支持担体の内部で培養する培養工程と、を含む歯の製造方法である。
(2) 前記第1の細胞集合体を調製する第1の調製工程と、前記第2の細胞集合体を調製する第2の調製工程と、を前記配置工程の前に更に含む前記(1)に記載の歯の製造方法である。
(3) 前記第1の細胞集合体及び前記第2の細胞集合体の少なくとも一方が単一細胞集合物であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の歯の製造方法である。
(4) 前記上皮系組織が、口腔内上皮系組織であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の歯の製造方法である
(5) 前記上皮系組織が、成体由来の上皮系組織であることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の歯の製造方法である。
(6) 前記培養細胞が、初代培養細胞であることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の歯の製造方法である。
(7) 前記培養工程を他の動物細胞の存在下で行うことを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の歯の製造方法である。
(8) 前記培養工程を、歯周組織が形成されるまで継続することを特徴とする前記(1)〜(7)のいずれか1項に記載の歯の製造方法である。
本発明によれば、特有の細胞配置を保持した歯を効率よく製造する方法を提供することができる。
本発明の歯の製造方法は、支持担体の内部に、歯胚以外の上皮系組織由来である培養細胞から実質的になる第1の細胞集合体と、歯胚由来である間葉系細胞から実質的になる第2の細胞集合体とを接触させて配置する配置工程と、前記第1及び第2の細胞集合体を前記支持担体の内部で培養する培養工程と、を含むことを特徴とする。
本製造方法においては、第1の細胞集合体として歯胚以外の上皮系組織由来である培養細胞から実質的になる細胞集合体を用いる。歯胚以外の上皮系組織由来の培養細胞を用いることで、必要な数量の第1の細胞集合体を調製することが容易になる。歯胚は胎児期に特有の器官原基であり、自家組織を用いようとする場合には、第三大臼歯(親知らず)が発生する限られた時期にしか取得できないため、必要とする数量の歯胚組織を用意することは極めて困難である。従って、歯胚以外の上皮系組織を用いて上皮系細胞からなる細胞集合体を調製できる意義は大きい。
また、第1及び第2の細胞集合体の緊密な接触状態によって細胞間相互作用を効果的に再現することができ、内側に象牙質、外側にエナメル質という歯に特有の層構造を有する歯を製造することができる。
本発明において、「歯」とは、内側に象牙質及び外側にエナメル質の層を連続して備えた組織をいい、歯冠や歯根を有する方向性を備えた組織をいう。象牙質及びエナメル質は、当業者には、組織染色などによって形態的に容易に特定することができる。また、エナメル質は、エナメル芽細胞の存在によって特定することができ、エナメル芽細胞の存在は、アメロジェニン、又はその遺伝子の発現の有無によって確認することができる。一方、象牙質は、象牙芽細胞の存在によって特定することができ、象牙質芽細胞の存在は、デンチンシアロプロテイン、又はその遺伝子の発現の有無によって確認することができる。アメロジェニン及びデンチンシアロプロテインの確認はこの分野で周知の方法によって容易に実施することができ、例えば、in situ ハイブリダイゼーション、抗体染色等をあげることができる。
また、歯の方向性は、歯冠や歯根の配置によって特定することができる。歯冠や歯根は、形状や組織染色などに基づいて目視にて確認することができる。
また本発明において「歯周組織」とは、歯の主として外層に形成された歯槽骨及び歯根膜をいう。歯槽骨及び歯根膜は、当業者には、組織染色などによって形態的に容易に特定することができる。
なお、本発明において「間葉系細胞」とは、間葉組織由来の細胞を意味し、「上皮系細胞」とは上皮組織由来の細胞を意味する。
本発明において「歯胚」及び「歯芽」は、後述する発生段階に基づいて区別されたものに特に言及する場合に用いられる表現である。この場合の「歯胚」とは、将来歯になることが決定付けられた歯の初期胚(器官原基)であり、歯の発生ステージで一般的に用いられる蕾状期(Bud stage)から鐘状期(Bell stage)までの段階であり、特に歯の硬組織としての特徴である象牙質、エナメル質の蓄積が認められない組織であり、「歯芽」とは本発明で用いられる「歯胚」の段階移行の、歯の硬組織の特徴である象牙質、エナメル質の蓄積が始まった段階から歯が歯肉から萌芽して一般的に歯としての機能を発現する前の段階の組織をいう。
歯胚は、図1に示されるように個体発生の過程で、蕾状期、帽状期、鐘状前期及び後期の各ステージを経て行われる。ここで、蕾状期では、上皮系細胞が間葉系細胞を包むように陥入し(図1(A)及び(B)参照)、鐘状前期及び鐘状後期に至ると、上皮系細胞部分が外側のエナメル質となり、間葉系細胞部分が内部に象牙質を形成するようになる(図1(C)及び(D)参照)。従って、上皮系細胞と間葉系細胞との細胞間相互作用によって歯胚が形成する。
本発明における間葉系細胞は、歯胚を形成する又は形成する可能性がある上記蕾状期から鐘状後期までのもの(以下、単に「歯胚」という)であればよく、細胞の分化段階の幼若性と均質性の観点から蕾状期から帽状期からのものであることが好ましい。
また、「細胞集合体」とは、細胞が密集した状態をいい、また「実質的になる」とは、対象となる細胞以外のものをできるだけ含まないことを意味する。本発明においては、前記第1の細胞集合体を、単一細胞の集合体とすることができる。また、前記第2の細胞集合体を組織自体若しくはその一部、又は単一細胞の集合体とすることができる。
第1及び第2の細胞集合体は、本発明によって組織の再構成を効率よく達成するためには、少なくとも一方が単一細胞で構成されていることが好ましく、共に単一細胞で構成されていることがより好ましい。
第1及び第2の細胞集合体を構成する細胞の数は、動物の種類や、支持担体の種類、硬さ及び大きさによって異なるが、細胞集合体1個あたり、一般に10〜10個、好ましくは10〜10個とすることができる。
配置工程では、支持担体の内部に、第1の細胞集合体と第2の細胞集合体とを接触させて配置する。
本発明の製造方法における配置工程では、上記第1及び第2の細胞集合体を、細胞の接触状態を保持可能な支持担体の内部に配置するので、それぞれの細胞集合体を構成する細胞が、他方の細胞集合体を構成する細胞と混じり合うことがない。このように配置工程では、各細胞集合体を混合することなく配置するので、細胞集合体の間に境界線が形成される。このような配置形態を、本明細書中では適宜「区画化」と表現する。
ここで、第1の細胞集合体と第2の細胞集合体は、それぞれ間葉系細胞及び上皮系細胞から実質的に構成されるように、別個の調製工程(第1の細胞調製工程及び第2の細胞調製工程)によって調製されることが好ましい。
本製造方法で用いられる第2の細胞集合体を構成する間葉系細胞は、生体内での細胞配置を再現して特有の構造及び方向性を有する歯を効果的に形成するために、歯胚由来であることが必要である。
また、本製造方法で用いられる第1の細胞集合体は、歯胚以外の上皮系組織由来である培養細胞(以下、上皮系培養細胞という場合がある。)から実質的になることを特徴とする。前記上皮系組織としては、歯胚以外の上皮系組織であれば特に制限はないが、歯科治療という観点から歯科医等が容易に採取することが出来る歯胚以外の口腔内上皮系組織であることが好ましい。
歯胚以外の口腔内上皮系組織としては、例えば、口腔内の粘膜上皮組織、舌上皮組織、歯肉上皮組織等を挙げることができる。
本製造方法においては、前記上皮系組織として、胎児から採取した未成熟の上皮系組織に限らず、成体から採取した上皮系組織も用いることができる。自家移植の観点から、成体から採取した上皮系組織を用いることが好ましい。用いることができる成体としては、例えばマウスの場合、9週齢以下のマウスを用いることができ、好ましくは3〜6週齢のマウスを用いることができる。
歯胚及び歯胚以外の上皮系組織は、哺乳動物の霊長類、例えばヒト、サルなど、有蹄類、例えば豚、牛、馬など、小型哺乳類の齧歯類、例えばマウス、ラット、ウサギなどの種々の動物の顎骨等から採取することができる。歯胚及び歯胚以外の上皮系組織の採取は、通常、組織の採取で用いられる条件をそのまま適用すればよく、無菌状態で取り出し、適当な保存液に保存するか、適当な培養液を用いて培養すればよい。なお、ヒトの歯胚としては、第3大臼歯いわゆる親知らずの歯胚の他、胎児歯胚を挙げることができるが、自家組織の利用との観点から、親知らず歯胚やその培養細胞を用いることが好ましい。
この歯胚からの間葉系細胞の調製は、まず周囲の組織から単離された歯胚を、形状に従って歯胚間葉組織及び歯胚上皮組織に分けることによって行われる。このとき、歯胚組織は顕微鏡下で構造的に見分けることが可能であるため、解剖用ハサミやピンセット等で切断、あるいは引き剥がすことによって容易に分離することができる。また、歯胚組織からの歯胚間葉組織及び歯胚上皮組織の分離は、その形状に従って注射針、タングステンニードル、ピンセット等で切断、あるいは引き剥がすことにより容易に行うことができる。
好ましくは、周囲組織から歯胚組織を容易に分離するため及び/又は歯胚組織から上皮組織及び間葉組織を分離するために、酵素を用いてもよい。このような用途に用いられる酵素としては、ディスパーゼ、コラーゲナーゼ、トリプシン等を挙げることができる。
間葉系細胞は、間葉組織から単一細胞の状態に調製してもよい。調製工程では、単一の細胞に容易に分散可能とするために、酵素を用いてもよい。このような酵素としては、ディスパーゼ、コラーゲナーゼ、トリプシン等を挙げることができる。このとき、間葉組織からの間葉系細胞の分離には、コラーゲナーゼとトリプシンで同時に処理し、最終的にDNase処理をすることが好ましい。このときDNase処理を行うのは、酵素処理により一部の細胞がダメージをうけ、細胞膜が溶解したときに溶液中に放出されるDNAによって細胞が凝集し細胞の回収量が低下することすることを防ぐためである。
なお、間葉系細胞は、それぞれ充分な細胞数を得るために、配置工程に先立って予備的な培養を経たものであってもよい。間葉系細胞の培養は、一般に動物細胞の培養に用いられる温度等の条件をそのまま用いることができる。
培養に用いられる培地としては、一般に動物細胞の培養に用いられる培地、例えばダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)等を用いることができ、細胞の増殖を促進するための血清を添加するか、あるいは血清に代替するものとして、例えばFGF、EGF、PDGF等の細胞増殖因子やトランスフェリン等の既知血清成分を添加してもよい。なお、血清を添加する場合の濃度は、そのときの培養状態によって適宜変更することができるが、通常10%とすることができる。細胞の培養には、通常の培養条件、例えば37℃の温度で5%CO濃度のインキュベーター内での培養が適用される。また、適宜、ストレプトマイシン等の抗生物質やインスリン、コレラトキシン等を添加したものであってもよい。
本発明における上皮系組織は、上記間葉系組織の分離と同様の方法で得ることができる。分離された上皮系組織は、上記間葉系組織から単一細胞の状態に調製する方法と同様にして、単一細胞の状態に調製することができる。このとき、上皮組織からの上皮系細胞の分離にはコラーゲナーゼ処理後にトリプシン処理とDNase処理をすることが好ましい。
単一細胞の状態になった上皮系細胞を、上記間葉系細胞の予備的培養条件と同様の条件を適用して培養することで上皮系の培養細胞を得ることができる。培養細胞を用いることで、必要な数量の第1の細胞集合体を調製することができ、また、より確実に歯を形成することができる。
本発明における培養細胞は、形態的、生化学的又は免疫化学的な特徴に基づいて選別し、特定の特徴を有する培養細胞として用いることもできる。これにより歯の形成効率を高めることができる。
本発明における培養細胞は、細胞株として樹立されたものであっても、初代培養細胞であってもよいが、安全性と自家移植の観点から、初代培養細胞であることが好ましい。初代培養細胞は、例えば、単一細胞状態の上皮系細胞を、FCSを添加したDMEM/F12培養液を用い、コラーゲンコートした培養シャーレなどで1日〜10日程度培養することで得ることができる。このときトランスフェリン、インスリン、コレラトキシン、上皮増殖因子等を適宜添加してもよい。また、培養液として市販のDefined keratinocyte serum-free medium(In vitorogen社製)などを用いてもよい。
本発明における培養細胞は、間葉系細胞のマーカーを発現していないことが好ましい。間葉系細胞のマーカーの具体例としては、中間系フィラメントであるビメンチンを挙げることができる。また、本発明における培養細胞は、特定の上皮系細胞のマーカーを発現していることが好ましい。特定の上皮系細胞のマーカーとしては、中間系フィラメントであるサイトケラチン14や上皮幹細胞マーカーであるp63、又はCD71、β1−インテグリン、β4−インテグリン、α6−インテグリンを挙げることができる。上記マーカーは、例えば、蛍光や酵素により標識された抗マーカー抗体での免疫染色や、抗マーカー抗体と蛍光や酵素により標識された二次抗体とを用いた免疫染色を行うことでその発現を確認することができる。
本発明で用いられる支持担体としては、細胞を内部で培養可能なものであればよく、好ましくは、上記培地との混合物である。このような支持担体としては、コラーゲン、フィブリン、ラミニン、細胞外マトリクス混合物、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA)、乳酸/グリコール酸共重合体(PLGA)、セルマトリクス(商品名)、メビオールゲル(商品名)、マトリゲル(商品名)等を挙げることができる。これらの支持担体は、細胞を内部に配置したときに配置した位置をほぼ維持可能な程度な硬さを有するものであればよく、ゲル状、繊維状、固体状のものを挙げることができる。ここで、細胞の位置を維持可能な硬さとは、通常、三次元培養として適用される硬さ、即ち、細胞の配置を保持できると共に増殖による肥大化を阻害しない硬さであればよく、容易に決定することができる。例えば、コラーゲンの場合、最終濃度2.4mg/mlの濃度での使用が適切な硬さを提供する。
なお、ここで支持担体は、第1及び第2の細胞集合体が担体内部で成育することができる程度の厚みを有すればよく、目的とする組織の大きさ等によって適宜設定することができる。
また、支持担体は、細胞の接触状態を保持可能であればよいが、ここでいう「接触状態」とは、各細胞集合体において、また細胞集合体間において、確実に細胞相互作用させるために高密度の状態であることが好ましい。
高密度の状態とは、組織を構成する際の密度と同等程度であることをいい、例えば、細胞集合体の場合、細胞配置時で5×10〜1×10個/ml、細胞の活性を損なわずに確実に細胞相互作用させるため好ましくは1×10〜1×10個/ml、最も好ましくは2×10〜8×10個/mlの密度をいう。このような細胞密度に細胞集合体を調製するには、細胞を遠心によって凝集させ沈殿化することが細胞の活性を損なわずに簡便に高密度化できるため好ましい。このような遠心は、細胞の生存を損ねない300〜1200×g、好ましくは500〜1000×gの遠心力に該当する回転数で3〜10分間おこなえばよい。300×gよりも低い遠心では、細胞の沈殿が不十分となって細胞密度が低くなる場合があり、一方、1200×gよりも高い遠心では細胞が損傷を受ける場合があるため、それぞれ好ましくない。
遠心分離によって高密度の細胞を調製する場合には、通常、細胞遠心分離するために用いられるチューブ等の容器に単一細胞の懸濁液を調製した後に遠心分離し、沈殿物としての細胞を残して上清をできるだけ取り除けばよい。このときに使用されるチューブ等の容器は、上清を完全に除去する観点から、シリコーンコートされたものであることが好ましい。
遠心分離による沈殿物とした場合には、沈殿物をそのまま支持担体の内部に配置すればよい。このとき、目的とする細胞以外の成分(例えば、培養液、緩衝液、支持担体等)は、細胞の容量と等量以下であることが好ましく、目的とする細胞以外の成分を含まないことを最も好ましい。このような高密度の細胞集合体では、細胞が緊密に接触しており、細胞間相互作用が効果的に発揮される。
組織の状態で使用する場合には、酵素処理等を行って、対象となる細胞以外の結合組織等を除去することが好ましい。目的とする細胞以外の成分が多い場合、例えば細胞の容量と等量以上になると、細胞間相互作用が充分に発揮されないため、好ましくない。
また、第1の細胞集合体と第2の細胞集合体の接触は密接であるほど好ましく、第1の細胞集合体に対して第2の細胞集合体を押し付けて配置することが特に好ましい。また、第1の細胞集合体と第2の細胞集合体との周囲を培養液、酸素透過を阻害しない固形物で包み込むことも、細胞集合体同士の接触を密接にするのに有効であり、粘度の異なる溶液に密度の高い細胞懸濁液を入れて配置させ、溶液をそのまま固化することも、細胞の接触の保持を容易に達成できるため、好ましい。
支持担体がゲル状、あるいは溶液状等の場合には、配置工程の後に支持担体を固化する固化工程を設けてもよい。固化工程によって、支持担体内部に配置された細胞が支持担体内部に固定化される。支持担体の固化には、一般に用いた支持担体の固化条件をそのまま適用すればよい。例えば支持担体にコラーゲン等の固化可能な化合物を用いた場合には、通常適用される条件で、例えば培養温度下で数分〜数十分間静置させることにより、固化することができる。これにより、支持担体内部における細胞間の結合を固定化できると共に、強固なものにすることができる。
本発明の製造方法における培養工程では、第1の細胞集合体及び第2の細胞集合体を支持担体内部で培養する。この培養工程では、互いに緊密に接触された第1の細胞集合体及び第2の細胞集合体によって細胞間相互作用が効果的に行われて、組織、即ち歯が再構成される。
培養工程は、支持担体によって第1の細胞集合体と第2の細胞集合体との接触状態が維持されて行われればよく、第1及び第2の細胞集合体を有する支持担体単独による培養であっても、他の動物細胞の存在下での培養であってもよい。
培養期間としては、支持担体内部に配置された細胞数及び細胞集合体の状態、更には培養工程の実施条件によって異なるが、一般に、1〜300日、エナメル質を外側に有し、象牙質を内側に有する歯を形成するためには、好ましくは1〜120日、迅速に提供可能とする観点からは、好ましくは1〜60日とすることができる。更に歯周組織を備えた歯とするためには、一般に1〜300日、好ましくは1〜60日とすることができる。
支持担体のみによる培養とした場合には、動物細胞の培養に用いられる通常の条件下での培養とすることができる。ここでの培養は、一般に動物細胞での培養条件をそのまま適用すればよく、前述した条件をそのまま適用することができる。また培養には、哺乳動物由来の血清を添加してもよく、またこれらの細胞の増殖や分化に有効であることが既知の各種細胞因子を添加してもよい。このような細胞因子としては、FGF、BMP等を挙げることができる。
また、組織や細胞集合体のガス交換や栄養供給の観点から器官培養を用いることが好ましい。器官培養では、一般に、動物細胞の増殖に適した培地上に多孔性の膜をフロートさせ、その膜上に支持担体で包埋された細胞集合体を置いて培養を行う。ここで用いられる多孔性の膜には、0.3〜5μm程度の孔を多数有した膜であることが好ましく、具体的にはセルカルチャーインサート(商品名)、アイソポアフィルター(商品名)を挙げることができる。
他の動物細胞の存在下での培養の場合には、動物細胞からの各種サイトカイン等の作用を受けて、早期に特有の細胞配置を有する歯を形成することができるので、好ましい。このような他の動物細胞の存在下での培養は、単離細胞や培養細胞を用いて生体外での培養によって行ってもよい。
また、第1及び第2の細胞集合体を有する支持担体を生体へ移植して生体内で培養を行うことが、歯及び/又は歯周組織の形成を早期に行うことができるため、特に好ましい。この場合、支持担体と共に第1及び第2の細胞集合体が生体内へ移植される。
この用途に利用可能な動物は、哺乳動物、例えばヒト、豚、マウス等を好ましく挙げることができ、歯胚組織と同一の種に由来するものであることが更に好ましい。ヒト歯胚組織を移植する場合には、ヒト、又は免疫不全に改変したヒト以外の他の哺乳動物を用いることが好ましい。このような生体内成育に好適な生体部位としては、動物細胞の器官や組織をできる限り正常に発生させるためには、腎臓皮膜下、腸間膜、皮下移植等が好ましい。
移植による成育期間としては、移植時の大きさと発生させる歯の大きさによって異なるが、一般に、3〜400日とすることができる。例えば、腎臓皮膜下への移植期間は移植する培養物の大きさと再生させる歯の大きさによっても異なるが、歯の再生と移植先で発生させる歯の大きさの観点から7〜60日間であることが好ましい。
生体への移植を行う前に、生体外での培養(前培養)を行ってもよい。この前培養によって細胞間の結合と第1及び第2の細胞集合体同士の結合を強固にして、細胞間相互作用をより強固にすることができるため好ましい。その結果、全体の成育期間を短縮することができる。
前培養の期間は短期であっても長期であってもよい。長期間、例えば3日以上、好ましくは7日以上とした場合には、歯胚から歯芽に発生させることができるので、移植後に歯ができるまでの期間を短縮することもできるため好ましい。前培養の期間としては、例えば腎臓皮膜下へ移植を行う場合の器官培養として、好ましくは1〜7日とすることが効率よく歯を再生するために好ましい。
本発明の製造方法によって製造された歯は、内側に象牙質、外側にエナメル質という歯としての特有の細胞配置(構造)を有するものであり、また好ましくは、更に歯の先端(歯冠)と歯根という方向性も備えているものである。少なくともこのような特有の細胞配置、好ましくは細胞配置に加えて方向性を有することによって、歯としての機能も発揮できるものである。このため、歯の代替物として広く利用することが可能である。特に、自家の歯胚に由来した間葉系細胞及び上皮系細胞を用いた場合には、拒絶反応による問題を回避しつつ使用することができる。また一般に移植抗原が適合した他人の歯胚に由来する細胞を用いる場合にも拒絶反応による問題を回避することが可能である。
さらに本発明では、培養期間を延長させることによって、歯そのものに加えて、歯を顎骨上で支持し、固定化する歯槽骨や歯根膜などの歯周組織も形成させることができる。この結果、移植後に実用可能な歯を提供することが可能である。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また実施例中の%は、特に断らない限り、質量基準である。
[参考例]
(歯胚間葉系細胞と歯胚上皮系細胞の調製)
歯の形成を行うために、歯胚の再構築を行った。この実験モデルとしてマウスを用いた。
C57BL/6Nマウス(日本クレアから購入)の胎齢14.5日、胚仔から下顎切歯歯胚組織を顕微鏡下で常法により摘出した。下顎切歯歯胚組織をCa2+,Mg2+不含リン酸緩衝液(PBS(−))で洗浄し、PBS(−)に最終濃度1.2U/mlのディスパーゼ II (Roche, Mannheim, Germany)を添加した酵素液で室温にて12.5分間処理した後、10%FCS(JRH Biosciences, Lenexa, KS)を添加したDMEM(Sigma, St. Louis, MO)で3回洗浄した。さらにDNase I溶液 (Takara, Siga, Japan)を最終濃度70U/mlになるよう添加し歯胚組織を分散させ、25G注射針 (Terumo, Tokyo, Japan)を用いて外科的に歯胚上皮組織と歯胚間葉組織を分離した。
歯胚間葉系細胞は、上記により得られた歯胚間葉組織をPBS(−)で3回洗浄し、0.25%トリプシン (Sigma)、50U/mlのコラーゲナーゼ I (Worthington)を含むPBS(−)で37℃、5分間処理した。10%FCS添加DMEMで、細胞を3回洗浄した後、細胞に最終濃度70U/mlのDNase I (Takara)を添加して、ピペッティングにより単一の歯胚間葉系細胞を得た。
一方、歯胚上皮系細胞は、上記により得られた歯胚上皮組織をPBS(−)で3回洗浄し、PBS(−)に最終濃度100U/mlのコラーゲナーゼ I(Worthington, Lakewood, NJ)を溶解した酵素液で37℃にて20分間の処理を2回繰り返した。遠心分離によって沈殿回収した細胞を、さらに0.25% トリプシン (Sigma)−PBS(−)で37℃、5分間処理した。10%FCS添加DMEMで、細胞を3回洗浄した後、細胞に最終濃度70U/mlのDNase I溶液を添加して、ピペッティングにより単一の歯胚上皮系細胞を得た。
(再構成歯胚の作製)
シリコングリースを塗布した1.5mLマイクロチューブ (Eppendorf, Hamburg, Germany)に、10%FCS(JRH Biosciences) 添加DMEM(Sigma)で懸濁した歯胚上皮系細胞を入れ、遠心分離(580×g)により細胞を沈殿として回収した。遠心後の培養液の上清をできる限り除去し、再度遠心操作を行い、実体顕微鏡で観察しながら細胞の沈殿周囲に残存する培養液を GELoader Tip 0.5−20μL (eppendorf) を用いて完全に除去し、再構成歯胚作製に用いる細胞を準備した。
(再構成歯胚の作製)
次に、上記で調製された歯胚上皮系細胞及び歯胚間葉系細胞を用いて、歯胚再構築を行った。
シリコングリースを塗布した1.5mLマイクロチューブ (Eppendorf, Hamburg, Germany)に、10%FCS(JRH Biosciences) 添加DMEM(Sigma)で懸濁した歯胚上皮系細胞、あるいは歯胚間葉系細胞を入れ、遠心分離(580×g)により細胞を沈殿として回収した。遠心後の培養液の上清をできる限り除去し、再度遠心操作を行い、実体顕微鏡で観察しながら細胞の沈殿周囲に残存する培養液を GELoader Tip 0.5−20μL (eppendorf) を用いて完全に除去し、再構成歯胚作製に用いる細胞を準備した。
シリコングリースを塗布したペトリディッシュに、2.4mg/mlの濃度に上記培養液で調製したCellmatrix type I-A (Nitta gelatin, Osaka, Japan) を30μL滴下してコラーゲンゲル溶液のドロップ(ゲルドロップ)を作製した。この溶液に、歯胚間葉系細胞の遠心後の沈殿を、0.1−10μLのピペットチップ (Quality Scientific plastics)を用いて、0.2−0.3μLアプライして、細胞集合体としての細胞凝集塊を作製した。次いで、先に作製した歯胚間葉系細胞の細胞凝集塊に接するように、歯胚上皮系細胞を同様の方法によりアプライして細胞凝集塊を作製し、両者が互いに密接するようにして再構成歯胚を作製した。
これを、図2を参照して説明する。
ピペットチップ16で先にゲルドロップ10内に配置された細胞凝集塊12は、ゲルドロップ10内で球体を構成する(図2(B)参照)。この後に他方の細胞凝集塊14を押し込むことによって、球体の細胞凝集塊12がつぶされて、他方の細胞凝集塊14を包むようになることが多い(図2(C)参照)。その後にゲルドロップ10を固化させることにより、細胞間の結合が強固になる(図2(D)参照)。
(再構成歯胚の培養)
ゲルドロップ中で作製した再構成歯胚は、COインキュベーターに10分間静置してCellmatrix type I-A (Nitta Gelatin)を固化し、10%FCS(JRH) 添加DMEM(Sigma)にセルカルチャーインサート(ポアサイズが0.4ミクロンのPETメンブレン;BD, Franklin Lakes, NJ)が接するようにセットした培養容器のセルカルチャーインサートの膜上に、細胞凝集塊を支持担体である周囲のゲルと共に移して、18−24時間、器官培養した。培養後、周囲のゲルごと8週齢C57BL/6の腎皮膜下に移植して異所的な歯の発生を進行させて、歯を作製した。
(組織学的解析)
移植後14日目に周囲の腎組織ごと再構成歯胚を摘出し、4%パラホルムアルデヒド−リン酸緩衝液で6時間固定した後、4.5%のEDTA(pH7.2)で24時間脱灰し、常法によりパラフィン包埋して、10μmの厚さで切片化した。各切片について、組織学的解析のために常法に従い、ヘマトキシリン−エオジン染色を行った。結果を図3に示す。
図3に示されているように、間葉系細胞集合体と上皮系細胞集合体とを区画化して密着させることにより、内側に象牙質、外側にエナメル質を有する特有の細胞配置を備えた歯が4本形成されていることがわかる。
[実施例1〜2及び比較例1〜2]
(1)口腔内上皮組織からの初代培養細胞の取得
C57BL/6Nマウス(3〜6週齢、日本クレアから購入)の口腔内、頬内面の粘膜組織及び舌組織をそれぞれ摘出し、Ca2+,Mg2+不含リン酸緩衝液(PBS(−))で数回洗浄した。口腔内粘膜組織は、メスで細切し、PBS(−)に最終濃度1.2U/mlのディスパーゼ II (Roche, Mannheim, Germany)を添加した酵素液で室温にて15分間処理した後、粘膜上皮組織をピンセットで選別した。一方、舌組織は、舌上皮組織と中央部の筋肉組織の間に、PBS(−)に最終濃度1.2U/mlのディスパーゼ II (Roche, Mannheim, Germany)を添加した酵素液を注射器で注入し、10から20分間処理した後、舌の上皮組織と筋肉組織をピンセットで分離した後、上皮組織をメスで細切した。それぞれの上皮組織から、上皮細胞をマイクロチップでピペッティングすることにより分散させ、それぞれ10%FCS(JRH Biosciences, Lenexa, KS)、ペニシリン(31μg/ml, Sigma)、ストレプトマイシン(50μg/ml, Sigma)、トランスフェリン(T; 10μg/ml, Sigma)、インスリン(I; 10μg/ml, Sigma)、コレラトキシン(C;10ng/ml, Sigma)を添加したDulbecco’s modified Eagle’s medium とHam’s nutrient F-12 の1対1の混合溶液であるDMEM/F12(Sigma, Chemical Company, St. Lois, MO)培養液に分散し、コラーゲンコートした培養シャーレに播種した。5日から2週間程度の培養で、上皮細胞が増殖し、コロニーを形成した。その後、0.05%トリプシン−0.02%EDTA(Sigma)を含むPBS(−)溶液で37℃にて15分間処理し、上皮細胞をシャーレから剥離して、粘膜上皮組織由来の初代培養細胞懸濁液と舌上皮組織由来の初代培養細胞懸濁液とをそれぞれ調製した。
上記により得られた、口腔粘膜上皮組織及び舌上皮組織から得られたそれぞれの上皮系初代培養細胞の代表的な位相差顕微鏡像を、図4に示した。いずれの細胞においても、数日間程度の培養において上皮系細胞のコロニーが形成され、形態的に複数種の細胞が認められた。
これらのコロニーを、間葉系細胞のマーカーとなる中間系フィラメントのビメンチンについて、抗ビメンチン抗体(Progen Biotechnik GmbH, Heidelberg, Germany)とFITC結合抗マウスIgG血清(MP Biomedicals, Ohio, USA)とを用いて免疫染色を行ったところ、いずれの上皮系細胞においてもビメンチン陽性の間葉細胞のコロニーは認められなかった。また上皮系細胞のマーカーであるサイトケラチン14(CK14)とサイトケラチン18(CK18)について、抗CK14抗体(Serotec, Oxford, UK)又は抗CK18抗体(Progen Biotechnik GmbH, Heidelberg, Germany)とFITC結合抗マウスIgG血清(MP Biomedicals, Ohio, USA)とを用いて免疫染色を行ったところ、口腔粘膜上皮系細胞ではそのほとんどがCK14陽性細胞であり、一方、舌上皮系細胞の場合には、CK14又はCK18陽性のコロニー、及びその両方とも陽性のコロニーが存在した。これらのことから、上記方法によって、いずれの上皮組織からも上皮系初代培養細胞を取得することが可能であり、それぞれの上皮系初代培養細胞には複数種類の上皮系初代培養細胞が存在した。
(2)歯胚間葉組織の取得
参考例と同様にして、歯胚組織から歯胚間葉組織を分離した。
(3)再構成歯胚の作製
次に、上記で調製された口腔粘膜上皮組織由来の初代培養細胞(実施例1)又は舌上皮組織由来の初代培養細胞(実施例2)と、歯胚間葉組織とを用いて、歯胚再構築を行った。
参考例と同様にして、口腔粘膜上皮組織由来の初代培養細胞又は舌上皮組織由来の初代培養細胞を用いて、第1の細胞集合体としての細胞凝集塊を作製した。
歯胚間葉組織をゲルドロップ中に移した後、上記細胞凝集塊に、歯胚間葉組織の歯胚における組織境界面側を、タングステン針を用いて細胞凝集塊に密着させて再構成歯胚を作製した。
また比較例としては、歯胚組織をそのまま腎皮膜下に移植したもの(比較例1)と、歯胚から分離した上皮組織と間葉組織を用いて再構成歯胚を作製して移植したもの(比較例2)を、それぞれ上記と同様にして調製した。
参考例と同様にして、再構成歯胚を培養して歯を作製し、組織学的解析を行った。実施例1及び2の結果を図5に、比較例1及び2の結果を図6に示す。
口腔粘膜上皮組織(実施例1)又は舌上皮組織(実施例2)に由来する上皮系初代培養細胞と歯胚間葉組織を用いた再構成歯胚を腎臓皮膜下へ移植した場合には、図5に示されるように、歯胚をそのまま移植して得られた正常発生のもの(図6(1))と同様の歯を発生させることがわかる。口腔粘膜上皮組織又は舌上皮組織のいずれに由来する上皮系初代培養細胞であってもエナメル質及び象牙質がそれぞれ外側及び内側に配置され、歯冠と歯根を有する歯としての特徴的な構造を有する歯を発生させることが可能であった。
摘出された歯胚のまま腎皮膜下移植を行った比較例1では、図6(1)に示されるように、歯胚を構成している間葉系細胞と上皮系細胞との細胞間相互作用が損なわれないため、上皮系細胞に由来するエナメル質、間葉系細胞に由来する象牙質と歯髄が形成されており、エナメル質及び象牙質を所定の位置に配置すると共に、歯先端部と歯根を有する歯が形成された。
歯胚上皮系細胞に歯胚間葉組織を組み合わせて再構成歯胚を作製した比較例2の場合(図6(2)参照)には、それぞれ、内側に象牙質及び外側にエナメル質を有する特有の細胞配置を備えた歯を、14日の期間で腎皮膜下移植により発生させることができた。ここで得られた歯は、歯胚をそのまま移植して得られた正常発生のもの(図6(1))と同様の歯を再構成できることが示された。
[実施例3]
(1)クローニングと細胞培養
C57BL/6とCBAのハイブリッドである胎齢18日のp53ノックアウトマウスから、口腔粘膜組織を摘出した。この組織をCa2+,Mg2+不含リン酸緩衝液(PBS(−))で数回洗浄した。口腔内粘膜組織は、メスで細切し、PBS(−)に最終濃度1.2U/mlのディスパーゼ II (Roche, Mannheim, Germany)を添加した酵素液で室温にて15分間処理した後、粘膜上皮組織をピンセットで選別した。上皮組織から、上皮細胞をマイクロチップでピペッティングすることにより分散させ、それぞれ10%FCS(HyClone, Utah, USA)、ペニシリン(31μg/ml, Sigma)、ストレプトマイシン(50μg/ml, Sigma)、トランスフェリン(T; 10μg/ml, Sigma)、インスリン(I; 10μg/ml, Sigma)、コレラトキシン(C;10ng/ml, Sigma)を添加したDulbecco’s modified Eagle’s medium とHam’s nutrient F-12 の1対1の混合溶液であるDMEM/F12(Sigma, Chemical Company, St. Lois, MO)培養液に分散し、組織培養シャーレ又はコラーゲンコートした培養シャーレに播種し、37℃のCOインキュベーター(5%CO)にて培養した。その後、限界希釈して増殖したコロニーの中で、均質な形態を有するコロニーを位相差顕微鏡下で選別し、マイクロピペットのチップで機械的に剥離させることで、単一のクローンに由来する細胞株を単離した。単離した細胞を24穴培養プレートに移して同様の条件で培養し、高細胞密度になったところで0.05%トリプシン−0.02%EDTAにて処理し、100〜300個の細胞を再播種した。この継代操作を数回繰り返して、組織培養シャーレに播種した細胞からoe系列の上皮系培養細胞株(oe5, oe7, oe1c2, oe2d1, oe2i)を、コラーゲンコートした培養シャーレに播種した細胞からbm系列の上皮系培養細胞株(bm4a5, bm6bg, bm6b3b)をそれぞれ得た。上皮系培養細胞株の代表的な位相差顕微鏡像を図7に示す。
また、歯胚上皮組織を用い、上記と同様にして、歯胚由来の上皮系培養細胞株(de1〜de5)を得た。
(2)細胞分析
(a)免疫細胞化学染色
上記により得られた細胞株について、二次抗体としてFITC結合抗マウスIgG血清を用い、一次抗体として抗サイトケラチン18(CK18)(Progen Biotechnik GmbH, Heidelberg, Germany)、抗ビメンチン(Progen)、抗サイトケラチン10(CK10)(1/10; Progen)、抗サイトケラチン13(CK13)(1/10; Progen)、抗サイトケラチン14(CK14)(1/100; Serotec, Oxford, UK)、抗p63(4A4, 1/100; Calbiochem, Damstadt, Germany)のそれぞれの抗体を用いて、実施例1と同様にして免疫染色を行った。結果を表1に示す。
(b)免疫ブロット分析
上記により得られた細胞株について、常法によりタンパク質を抽出し、それぞれのサンプルに50μgのタンパク質が含まれるように調製した。一次抗体として抗CK18、抗CK14、抗ビメンチンのそれぞれの抗体を用い、二次抗体としてホースラディッシュ過酸化酵素結合抗体(1/5000, MP Biomedicals)を用いて常法により化学発光分析を行った。結果を表1に示す。
(3)RT−PCR
上記により得られた細胞株(oe2, oe7, oe2i, bm4a5, bm6bg, bm6b3b)及び歯胚上皮細胞株(de3)から、それぞれ全RNAを抽出し、常法によりcDNAを調製した。このcDNAを鋳型としてPCRを行い、CD71、β1−インテグリン、β4−インテグリン、α6−インテグリン、アメロジェニン、mBD1、プレキシンA1〜A4及びGAPDHの各遺伝子の発現の有無を確認した。尚、PCRに用いたそれぞれのプライマー対(配列番号1〜22)を表2に示す。
未分化上皮系のマーカー遺伝子であるCD71、β1−インテグリン、β4−インテグリン及びα6−インテグリンの発現については、すべての細胞株で発現が認められ、細胞株間で発現の差異は認められなかった。また、粘膜上皮細胞に特異的なマーカー遺伝子であるmBD1は、口腔上皮粘膜組織由来の細胞株(oe5, oe7, oe2i, bm4a5, bm6bg)にのみ発現が認められた。また、エナメル芽細胞に特異的マーカー遺伝子であるアメロジェニンは、歯胚上皮組織由来の細胞株(de3)にのみ発現が認められた。
プレキシンA1は、すべての細胞株(oe5, oe7, oe2i, bm4a5, bm6bg, bm6b3b, de3)で発現が認められ、プレキシンA4はすべての細胞株(oe5, oe7, oe2i, bm4a5, bm6bg, bm6b3b, de3)で発現が認められなかった。また、プレキシンA2及びA3については、口腔上皮粘膜組織由来の細胞株(oe5, oe7, oe2i, bm4a5, bm6bg, bm6b3b)で発現が認められ、歯胚上皮組織由来の細胞株(de3)では発現が認められなかった。
(4)再構成歯胚の作製
次に、口腔粘膜上皮組織由来の細胞株(oe5, oe7, oe2i, bm4a5, bm6bg, bm6b3b)及び歯胚上皮組織由来の細胞株(de1〜de5)と、CD−1マウス(胎齢16.5日)の下顎第一臼歯の歯胚から分離した歯胚間葉組織とを用いて、歯胚再構築を行った。
参考例と同様にして、口腔粘膜上皮組織由来の細胞株及び歯胚上皮由来の細胞株を用いて、第1の細胞集合体としての細胞凝集塊を作製した。
上記細胞凝集塊を用い、実施例1と同様にして再構成歯胚を作製した。
得られた再構成歯胚を、参考例と同様に培養して歯を作製し、組織学的解析を行った。結果を図8に示す。また、再構成歯胚によって作製できた歯の数を表3に示す。
表3において、「total」は実験の総サンプル数、「tooth」は実験によって歯を形成したサンプル数、「others」は歯以外の骨などの組織を形成したサンプル数を意味する。また、「dental epi.」は歯胚上皮組織由来細胞株、「oral epi.」は口腔粘膜由来上皮系細胞株を意味する。
上皮系初代培養細胞に代えて、上皮系細胞株を用いた場合でも、歯が製造できることが分かる。
歯胚の形成を模式的に表した概念図である。 (A)〜(D)は、本発明の実施例にかかる、歯胚由来間葉系細胞と上皮系細胞を用いた歯胚再構築の手順を概念的に示した図である。 本発明の参考例において作製された歯の断面染色像である。 口腔粘膜上皮組織及び舌上皮組織由来の上皮系初代培養細胞の位相差顕微鏡像である。 口腔粘膜上皮組織及び舌上皮組織由来の上皮系初代培養細胞と、歯胚由来間葉組織からなる再構成歯胚を用いて作製した歯の断面染色像である。 歯胚組織、及び歯胚組織由来の上皮組織と間葉組織からなる再構成歯胚を用いて作製した歯の断面染色像である。 口腔粘膜上皮組織由来の細胞株の位相差顕微鏡像である。図7中、aはoe4、bはoe5、cはoe7、dはoe1c2、eはoe2i、fはbm4a5、gはbm6bg、hはbm6b3bのそれぞれの細胞株の位相差顕微鏡像である。また、バーは50μmである。 口腔粘膜上皮組織由来の細胞株と歯胚由来間葉組織からなる再構成歯胚を用いて作製した歯の断面染色像である。図8中、Aはbm6b3b、Bはoe2i、Dはoe5、Eはde3のそれぞれの細胞株を用いて形成した歯の断面染色像である。また、CはBの部分拡大図である。また、aはエナメル芽細胞、dは象牙質、eはエナメル質、kは腎臓、oは象牙芽細胞、pは歯髄を表す。
符号の説明
10 ゲルパック(支持担体)
12 細胞凝集塊(第1の細胞集合体)
14 細胞凝集塊(第2の細胞集合体)
16 ピペットチップ

Claims (8)

  1. 支持担体の内部に、歯胚以外の上皮系組織由来である培養細胞から実質的になる第1の細胞集合体と、歯胚由来である間葉系細胞から実質的になる第2の細胞集合体とを接触させて配置する配置工程と、
    前記第1及び第2の細胞集合体を前記支持担体の内部で培養する培養工程と、
    を含む歯の製造方法。
  2. 前記第1の細胞集合体を調製する第1の調製工程と、前記第2の細胞集合体を調製する第2の調製工程と、を前記配置工程の前に更に含む請求項1に記載の歯の製造方法。
  3. 前記第1の細胞集合体及び前記第2の細胞集合体の少なくとも一方が単一細胞集合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の歯の製造方法。
  4. 前記上皮系組織が、口腔内上皮系組織であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の歯の製造方法。
  5. 前記上皮系組織が、成体由来の上皮系組織であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の歯の製造方法。
  6. 前記培養細胞が、初代培養細胞であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の歯の製造方法。
  7. 前記培養工程を他の動物細胞の存在下で行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の歯の製造方法。
  8. 前記培養工程を、歯周組織が形成されるまで継続することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の歯の製造方法。
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