本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。本実施形態は、コンサルタントによるコンサルタント利用者に対するコンサルティングをコンサルタント支援業者が支援するコンサルティング支援システムである。このコンサルタント支援はサーバにおいてパケットをコピーして送信する機能と端末において音声認識をする機能とによって実現される。
図1は、本実施形態のコンサルティング支援システムの構成を示すブロック図である。図1を参照すると、コンサルティング支援システム10は、支援システム事業者装置11、コンサルタント装置12、コンサルタント支援業者装置13、コンサルタント利用者装置14、およびネットワーク提供事業者管理装置15を有している。支援システム事業者装置11、コンサルタント装置12、コンサルタント支援業者装置13、コンサルタント利用者装置14、およびネットワーク提供事業者管理装置15はIP通信網16に接続されている。
コンサルタント装置12、コンサルタント支援業者装置13、およびコンサルタント利用者装置14は全て同じ構成のIP電話機能付情報通信端末である。ここでいうIP電話機能付情報通信端末は、音声とテキストデータを相互に変換する音声認識機能を備えた音声認識機能付IP電話と、入力された記号を認識してテキストに変換し送信する記号認識機能付情報通信端末とが複合された構成を有するものとする。
支援システム事業者装置11は、コンサルティング支援システム10を提供する支援システム事業者の備える装置である。支援システム事業者装置11は、コンサルタント、コンサルタント利用者、およびコンサルタント支援業者を予め登録しておく。そして、支援システム事業者装置11は、登録されているコンサルタント利用者にコンサルティングを行う登録されているコンサルタントからの要求に基づいて、条件に合ったコンサルタント支援業者を割り出し、コンサルタント装置12に通知する。また、本支援システムを利用したコンサルタント、コンサルタント利用者、コンサルタント支援業者に対して課金を行う。
コンサルタント装置12は、支援システムを利用しながらコンサルティングを行うコンサルタントの備える装置である。コンサルタント装置12は、コンサルタント利用者装置14との間に、支援システム事業者装置11を経由する通信セッションを確立し、コンサルティング内容情報を送受信する。また、コンサルタント装置12は、コンサルティングを支援するコンサルタント支援業者のコンサルタント支援業者装置13との間に通信セッションを確立し、コンサルタント支援業者装置13から与えられた支援情報をコンサルタントに提供する。コンサルタントは、この支援情報を利用して適切なコンサルティングを行うことができる。
コンサルタント支援業者装置13は、コンサルタントによるコンサルティングを支援するコンサルタント支援業者の備える装置である。コンサルタント装置12とコンサルタント利用者装置14の間で送受信されるコンサルティング内容情報は、支援システム事業者装置11でコピーされ、コンサルタント支援業者装置13に与えられるので、コンサルタント支援業者装置13は、それを元にコンサルタントを支援する支援情報を生成し、コンサルタント装置12あるいはコンサルタント利用者装置14に送る。
コンサルタント利用者装置14は、コンサルタントによるコンサルティングを受けるコンサルタント利用者の備える装置である。コンサルタント支援業者装置13からの支援情報に基づいて、コンサルタントはコンサルタント利用者装置14にアドバイス回答をする。コンサルタント利用者装置14は、コンサルタント支援業者による支援情報に基づくアドバイス回答をコンサルタントから得ることができる。
ネットワーク提供事業者管理装置15は、コンサルティング支援システムに用いられるIP通信網16を提供するネットワーク提供事業者の備える装置である。IP通信網16は複数のルータ(不図示)で構成され、各ルータにてパケットの宛先IPアドレスを読み取り、その宛先IPアドレスに従って相手先までパケットを送達する。ネットワーク提供事業者管理装置15は、コンサルタント装置12、コンサルタント支援業者装置13、コンサルタント利用者装置14、および支援システム事業者装置11の間の呼制御を行い、IP通信網16による通信を可能にする。コンサルタント装置12とコンサルタント利用者装置14の間には支援システム事業者装置11を経由する通話セッションが確立される。また、支援システム事業者装置11とコンサルタント支援業者装置13の間に通話セッションが確立される。さらに、コンサルタント支援業者装置13とコンサルタント装置12の間には通話セッションではなく、データ通信(非音声通信)セッションが確立される。
図2は、本実施形態の支援システム事業者装置11の構成を示すブロック図である。図2を参照すると、支援システム事業者装置11は、サービスサーバ21、データベース22、および課金サーバ23を有している。
データベース22は、コンサルタント、コンサルタント利用者、およびコンサルタント支援業者の利用者認証情報を予め登録している。利用者認証情報には、名前、住所、電話番号、Eメールアドレス、利用者IDなどが含まれている。
サービスサーバ21は、利用者認証情報の問い合わせを受けると、データベース22を検索して対象者の利用者認証情報を取得し、その利用者認証情報を問い合わせ元に返送する。
また、サービスサーバ21は、コンサルタント支援業者装置13との間に通話セッションを確立し、コンサルタント装置12とコンサルタント利用者装置14の間の通話セッションで送受信されるパケットのコピーをコンサルタント支援業者装置13に送信する。
また、サービスサーバ21は、支援サービスを成立させる毎にコンサルタント、コンサルタント利用者、およびコンサルタント支援業者を課金サーバ23にその旨を通知する。
課金サーバ23は、支援サービスの成立したコンサルタント、コンサルタント利用者、コンサルタント支援業者に対して課金を行う。まず、課金サーバ23は、コンサルティング支援サービスへ加入契約した契約者から契約料金を徴収する。さらに、課金サーバ23は、コンサルタントおよびコンサルタント利用者からサービス利用状況に応じて定期的に利用料金を徴収する。
また、コンサルタントからコンサルタント支援業者に支払われる支援提供料金を課金サーバ23が代行徴収することにしてもよい。その場合、課金サーバ23は代行徴収手数料をサービス契約者から徴収することにしてもよい。なお、ネットワーク提供事業者は支援システム事情者からセッション設定サービス料金を徴収し、サービス契約者から通話料を徴収することにしてもよい。
図1に戻り、コンサルタント装置12は、音声通話と、テキストあるいは画像による非音声通信とを行う機能を有している。
コンサルタント装置12は、コンサルタント利用者装置14と音声通話をし、またコンサルタント支援業者装置13と非音声通信を行う。さらに、コンサルタント装置12は、コンサルタント利用者装置14と音声通話と並行して非音声通信を行ってもよい。
コンサルタント装置12のIP通信網16を介した通信相手との呼(通信セッション)はネットワーク提供事業者管理装置15による呼制御で設定される。コンサルタント装置12はコンサルタント利用者装置14とコンサルティング内容情報を音声データで送受信するが、そのコンサルティング内容情報は支援システム事業者装置11によってコピーされ、コンサルタント支援業者装置13にも送られる。また、コンサルタント支援業者装置13からコンサルタント装置12へは非音声データで支援情報が送られてくる。コンサルタント装置12は、その支援情報をディスプレイに表示する。
また、コンサルタント装置12は、記号とテキストデータを相互に変換する機能を有している。コンサルタント装置12は、IP通信網16から受信したテキストデータを記号に変換して不図示のディスプレイに表示し、また不図示の入力装置で入力された記号をテキストデータに変換してIP通信網16に送信する。入力装置を用いた記号の入力は、例えばポインティングデバイスによる手書き入力である。記号での入力をすることにより、コンサルタント支援業者装置13との非音声通信による支援情報のやりとりを迅速に行うことが可能となる。
コンサルタント利用者装置14は、音声通話と、テキストあるいは画像による非音声通信とを行う機能を有している。コンサルタント利用者装置14は、コンサルタント装置12と音声通話をする。さらに、コンサルタント利用者装置14はコンサルタント装置12との間で音声通話と並行して非音声通信を行ってもよい。
コンサルタント利用者装置14のIP通信網16を介した通信相手との呼(通信セッション)はネットワーク提供事業者管理装置15による呼制御で設定される。コンサルタント利用者装置14はコンサルタント装置12とコンサルティング内容情報を音声データで送受信するが、そのコンサルティング内容情報は支援システム事業者装置11によってコピーされ、コンサルタント支援業者装置13にも送られる。
また、コンサルタント利用者装置14は、記号とテキストデータを相互に変換する機能を有している。コンサルタント利用者装置14は、IP通信網16から受信したテキストデータを記号に変換して不図示のディスプレイに表示し、また不図示の入力装置で入力された記号をテキストデータに変換してIP通信網16に送信することにしてもよい。
コンサルタント支援業者装置13は、音声通話と、テキストあるいは画像による非音声通信とを行う機能を有している。ただし、音声通話については、コンサルタント支援業者装置13は支援システム事業者装置11のサービスサーバ21から転送されたパケットを受信して音声を出力するが、コンサルタント支援業者装置13から音声のパケットを送信することはない。
また、コンサルタント支援業者装置13は、非音声通信において、音声とテキストデータを相互に変換する機能を有している。コンサルタント支援業者装置13は、IP通信網16から受信したテキストデータを音声に変換して不図示のスピーカから出力し、また不図示のマイクで受信した音声をテキストデータに変換してIP通信網16に送信する。この変換機能により、コンサルタント支援業者は、コンサルタントとの非音声通信を音声の入出力で迅速にやりとりすることができる。
また、コンサルタント支援業者装置13は、記号とテキストデータを相互に変換する機能を有している。コンサルタント支援業者装置13は、IP通信網16から受信したテキストデータを記号に変換して不図示のディスプレイに表示し、また不図示の入力装置で入力された記号をテキストデータに変換してIP通信網16に送信する。これにより、コンサルタント支援業者は、コンサルタントとの非音声通信をディスプレイ表示と記号入力によって行ってもよい。
コンサルタント支援業者装置13のIP通信網16を介した通信相手との呼(通信セッション)はネットワーク提供事業者管理装置15による呼制御で設定される。
図3は、本実施形態のネットワーク提供事業者管理装置15の構成を示すブロック図である。図3を参照すると、ネットワーク提供事業者管理装置15は、利用者位置情報サーバ31および呼制御サーバ32で構成されている。
利用者位置情報サーバ31は、複数の利用者のIPアドレスと電話番号の対応データベースを記憶して管理し、呼制御サーバ32からIPアドレスの問い合わせがあると、該当するIPアドレスを呼制御サーバ32に返信する。利用者位置情報サーバ31に登録されている利用者には、支援システムを利用するコンサルタント、コンサルタント利用者、コンサルタント支援業者が含まれている。
呼制御サーバ32は、コンサルタント装置12またはコンサルタント利用者装置14からの要求で呼制御を実行することにより呼を設定し、また切断する。呼制御において、呼制御サーバ32は、利用者位置情報サーバ31のデータベースを参照し、呼制御の対象となる電話番号から対応するIPアドレスを求める。
以下、支援システムの動作について詳細に説明する。
コンサルタントは、コンサルタント装置12によって支援システム事業者と契約する。その契約では、コンサルタントの名前、住所、電話番号、Eメールアドレス、利用者IDなどの利用者認証情報がデータベース22に登録される。
同様に、コンサルタント利用者は、コンサルタント利用者装置14によって支援システム事業者と契約する。その契約では、コンサルタント利用者の名前、住所、電話番号、Eメールアドレス、利用者IDなどの利用者認証情報がデータベース22に登録される。
同様に、コンサルタント支援業者は、音声認識内蔵IP電話51または情報通信端末52によって支援システム事業者と契約する。その契約では、コンサルタント支援業者の名前、住所、電話番号、Eメールアドレス、利用者IDなどの利用者認証情報がデータベース22に登録される。
支援システム事業者の課金サーバ23は、データベース22に登録された利用者(コンサルタント、コンサルタント利用者、コンサルタント支援業者)に対して、サービス契約料金と、サービスの利用状況に応じた利用料金とを課金することになる。
登録されたコンサルタント装置12は、コンサルタント利用者との通話を開始するとき、IP通信網16の複数のルータによる最適経路を経由し、支援システム事業者装置11のサービスサーバ21に、コンサルタント利用者装置14の電話番号あるいはその識別子(以下、単に「電話番号」という)の検索を依頼する。そして、サービスサーバ21からコンサルタント利用者装置14の電話番号を取得すると、コンサルタント装置12は、ネットワーク提供事業者管理装置15の呼制御サーバ32に、コンサルタント装置12自身の電話番号と、コンサルタント利用者装置14の電話番号とを送って、コンサルタント利用者装置14のIPアドレスを要求する。コンサルタント利用者装置14のIPアドレスを取得すると、コンサルタント装置12は、コンサルタント利用者装置14との間に通話セッションを設定する。
そして、コンサルタント装置12は、コンサルタント利用者装置14との間の通話データのパケットを識別するIPアドレスのIDをサービスサーバ21に通知し、コンサルタント利用者装置14との通話を開始する。
さらに、コンサルタント装置12は、サービスサーバ21にコンサルタント支援業者装置13の電話番号(あるいはアドレス)を問い合わせる。そして、コンサルタント装置12は、得られた電話番号(あるいはアドレス)を呼制御サーバ32に送ってIPアドレスを要求する。
呼制御サーバ32から得られたIPアドレスを用いて、コンサルタント装置12はサービスサーバ21とコンサルタント支援業者装置13の間に通話セッションを確立させる。その際、コンサルタント装置12は、まず、コンサルタント支援業者装置13にサービスサーバ21との間の通話セッションの確立を指示する。コンサルタント支援業者がコンサルタント支援業者装置13の受話器を取ると、コンサルタント装置12は、そのコンサルタント支援業者装置13からのパケットからIPアドレスを取得し、サービスサーバ21にコンサルタント支援業者装置13との間の通話セッションの確立を指示する。
サービスサーバ21は、コンサルタント支援業者装置13との間に通話セッションを確立すると、コンサルタント装置12とコンサルタント利用者装置14の間の通話セッションをセッションIDによって識別し、その通話セッションのパケットのコピーをコンサルタント支援業者装置13に送信する。
コンサルタント支援業者装置13は、コンサルタント装置12とコンサルタント利用者装置14の間の通話データのパケットを受信すると、コンサルタント装置12との間に通信セッション(非音声通信セッション)を確立する。
以上により、コンサルタント装置12とコンサルタント利用者装置14の間で音声通話が可能な状態となる。また、コンサルタント装置12とコンサルタント利用者装置14の音声通話を、コンサルタント支援業者装置13にて聞くことができる状態になる。さらに、コンサルタント支援業者装置13とコンサルタント装置12の間で非音声通信が可能な状態となる。
コンサルタント支援業者は、コンサルティング内容情報を聞きながら、音声入力により支援情報をコンサルタントに送ることができる。コンサルタント支援業者の音声は、コンサルタント支援業者装置13でテキストに変換されてコンサルタント装置12に送られる。コンサルタント装置12は、コンサルタント支援業者装置13からのテキストデータを出力画像に反映させる。
なお、コンサルタント利用者装置14として一般の固定電話機を用いてもよい。図4は、コンサルタント利用者が固定電話機でコンサルティングを受ける場合の支援システムの構成を示すブロック図である。図4を参照すると、コンサルタント利用者の固定電話18は、PSTN(Public Switched Telephone Network)網17の交換機(不図示)を介してIP通信網16内のVoIP GW(VoIPゲートウェイ)19に接続されている。PSTN網17内の音声信号は、VoIP GW19でデジタル信号に変換されパケット化されてIP通信網16内を転送される。
図5は、本実施形態のコンサルタント装置12、コンサルタント支援業者装置13、およびコンサルタント利用者装置14に用いられるIP電話機能付情報通信端末の構成を示すブロック図である。このIP電話機能付情報通信端末は、音声通話を可能にするIP電話としての機能と、記号認識機能付情報通信端末としての機能を備えている。
図5を参照すると、IP電話機能付情報通信端末は、送受話器81、ディスプレイ装置82、音声用インタフェース機能部83、音声/テキスト変換機能部84、データ種別判定機能部85、音声パターン認識用データベース86、画像出力用インタフェース87、データ送受信機能部88、入力装置89、入力用インタフェース機能部90、戦略プロセス作成機能部91、戦略プロセス92、記号パターン認識用データベース93、セッション制御機能部94、およびコネクション受付制御機能部95を有している。そして、戦略プロセス92は記号認識機能部94およびテキストデータ作成機能部96を有している。
セッション制御機能部94は、通話セッションの設定を要求する通信設定要求を受信すると、コネクション受付制御機能部95に受け付けの可否を問い合わせる。そして、受け付けが可能と判断されれば、セッション制御機能部94は、その通信設定要求に従って、他のIP電話機能付情報通信端末との間に通信セッション(通話セッションあるいは非音声通信セッション)を設定する。また、セッション制御機能部94は、通信開放要求があれば、他のIP電話機能付情報通信端末との間に設定した通信セッションの開放を行う。コネクション受付制御機能部95は、セッション制御機能部94からの問い合わせに応じて通信設定要求を受け付けるか否かを判定する。
送受話器81は、スピーカおよびマイクを有する。ディスプレイ装置82は、画像を表示する例えば液晶ディスプレイである。音声用インタフェース機能部83は、送受話器81によって音声信号を送受信するインタフェース部である。音声/テキスト変換機能部84は、音声パターン認識用データベース87に格納されている音声パターンを用いて音声信号とテキストデータとの相互の変換処理を行う。データ種別判定機能部85は、IP通信網16から受信したデータが画像出力用データか音声出力用データか判定し、画像出力用データを画像出力用インタフェース87に送り、音声出力用データを音声/テキスト変換機能部84に送る。音声パターン認識用データベース86は、テキストデータと音声信号の相互変換を行うために必要な音声パターンのデータベースである。画像出力用インタフェース87は、データ種別判定機能部85からの画像出力用データ(画像あるいはテキスト)をディスプレイ装置82に表示する。データ送受信機能部88は、IP通信網16との間のデータの送受信を行う。
入力装置89は、マイク、マウス、タブレットペンなどの入力装置である。入力用インタフェース機能部90は、利用者による入力装置89からの入力信号を戦略プロセス作成機能部91の記号認識機能部96に与えるインタフェース部である。記号認識機能部96は、記号パターン認識用データベース93を参照して、入力装置89から入力された記号を認識する。記号パターン認識用データベース93は、テキストデータと記号の相互変換を行うために必要な記号パターンのデータベースである。テキストデータ作成機能部97は、記号認識機能部96で認識された記号をテキストデータに変換する。
コンサルタントはコンサルタント利用者とコンサルティング内容情報の通話をしながら、コンサルタント支援業者とも支援情報を送受信する。コンサルタントと音声通話しているコンサルタント利用者に支援情報の送受信を意識させないために、支援情報は音声ではなくテキストや画像、記号など非音声で送受信される。
音声以外で支援情報をやりとりする方法として、ポインティングデバイス(入力装置89)で文字や絵を描くという方法がある。しかし、ポインティングデバイスで文字や絵を書き、書かれた文字や絵のデータを送受信するのは、やや時間がかかる。そこで、本実施形態のIP電話機能付情報通信端末は、支援情報を予め定めておき、その支援情報の回答を記号で表現する。そして、コンサルタントはコンサルタント装置12のの入力装置89からポインティングデバイスで記号を入力することにしている。そのためにIP電話機能付情報通信端末は、入力された記号を認識する機能を備えている。記号は例えば○、×、?である。
例えば、コンサルタント装置12は、コンサルタント支援業者装置13から支援情報のテキストデータあるいは画像データのパケットを受信すると、戦略プロセス作成機能部91が支援情報を扱う戦略プロセス92を作成する。そして、コンサルタント装置12は戦略プロセス92によって、コンサルタント支援業者装置13から送られてきたテキストデータあるいは画像データを箇条書きなどのフォーマットに変換し、ディスプレイ装置82に表示する。さらに、コンサルタント装置12は、戦略プロセス92の記号認識機能部96によって入力装置89の入力から記号を認識する。そして、コンサルタント装置12は戦略プロセス92のテキストデータ作成機能部97にて、フォーマット変換したテキストあるいは画像に基づいて、記号認識機能部96で得られた記号をテキストに変換し、記号認識テキストデータを作成する。
記号認識テキストデータを作成する際、コンサルタントは、入力装置89でディスプレイ装置82の画面上のテキスト文章に肯定なら“○”、否定なら“×”、疑問であれば“?”などの記号を書き込む。戦略プロセス92は、記号および記号が書き込まれた位置と、その位置付近に表示されているテキスト文章とから記号認識テキストデータを作成する。そして、コンサルタント装置12は作成した記号認識テキストデータをユニキャストでコンサルタント支援業者装置13に送信する。
コンサルタント支援業者装置13は、コンサルタント装置12から記号認識テキストデータを受信する。そして、受信した記号認識テキストデータを、コンサルタント支援業者装置13は、音声/テキスト変換機能部84で音声に変換して送受話器81から音声出力するか、あるいはディスプレイ装置82にて画像表示する。
コンサルタント支援業者は、その音声を聞きあるいは画像を見て、コンサルタントへの質問、疑問、アドバイスなどを音声で回答する。その音声がコンサルタント支援業者装置13の音声/テキスト変換機能部84でテキストデータに変換され、コンサルタント装置12に送られる。
コンサルタント装置12とコンサルタント支援業者装置13が送受信する支援情報が、画像あるいは映像のような容量の大きなデータの場合、コンサルタント支援業者装置13は、戦略プロセス92を作成し、それを用いてコンサルタント装置12とデータをやりとりしてもよい。コンサルタント装置12とコンサルタント支援業者装置13の双方が戦略プロセス92を作成し、互いに戦略プロセス92を用いて支援情報を交換することになる。
本実施形態によれば、コンサルタント装置12とコンサルタント利用者装置14の間にサービスサーバ21を経由する通話セッションを設定し、サービスサーバ21とコンサルタント支援業者装置13の間に通話セッションを設定する。サービスサーバ21で、コンサルタント装置12とコンサルタント利用者装置14の間の通話パケットを中継転送すると共に、その通話パケットの複製を生成してコンサルタント支援業者装置13に送信する。また、コンサルタント装置12とコンサルタント支援業者装置13との間に非音声通信セッションを設定する。そのため、コンサルタントとコンサルタント利用者が音声でコンサルティング内容情報の通話をしながら、コンサルタントとコンサルタント支援業者が非音声通信で支援情報をやり取りすることができる。その結果、コンサルタント支援業者がコンサルタントを介さずにコンサルタント利用者に直接アドバイス回答をすることなく、コンサルタントによるコンサルタント利用者への迅速かつ適切なアドバイス回答を可能にすることができる。
また、本実施形態によれば、コンサルタントは記号の入力装置89による記号の入力によりコンサルタント支援業者との非音声通信を行うことができるので、迅速な支援情報の交換が可能である。
また、本実施形態によれば、コンサルタント支援業者は、コンサルタントとの非音声通信を音声の入出力で行うことができるので、迅速な支援情報の交換が可能となる。
次に、コンサルタントとコンサルタント利用者が音声通話をしているときに、コンサルタント装置12とコンサルタント支援業者装置13の間で支援情報をやりとりする仕組みについて詳細に説明する。
コンサルタント支援業者装置11にはコンサルタントとコンサルタント利用者のコンサルティング内容情報の通話データがサービスサーバ21によって転送されるので、コンサルタント支援業者はコンサルティング内容情報の音声通話を聞いて支援情報をコンサルタントに与えることができる。
IP電話機能付情報通信端末の音声認識機能付IP電話としての機能により、送受話器25に入力された音声が音声用インターフェース機能部26を経由して音声/テキスト変換機能部84に送られる。音声/テキスト変換機能部84は音声を分析して音響特徴を算出し、音声パターン認識用データベース86から、音響特徴が入力音声に最も近い言葉のテキストを探しだすことで音声をテキストに変換する。
音声/テキスト変換機能部84で得られたテキストデータは、データ種別判定機能部85を経由してデータ送受信機能部88からIP通信網16に送信される。
図6は、IP通信網16の構成例を示すブロック図である。図6を参照すると、IP通信網16はルータ(R)71〜75で構成されている。この例では、コンサルタント支援業者装置13からコンサルタント装置12へのテキストデータはR74とR72とR71を通る最適経路で転送される。
コンサルタント装置12は、コンサルタント利用者装置14と音声通話中に、コンサルタント支援業者装置13から支援情報のテキストデータを受信すると、戦略プロセス作成機能部91でテキストデータを取り込んで箇条書き文章にフォーマット変換してディスプレイ装置82に支援情報の文章を表示する。
ディスプレイ装置82に表示された支援情報の各箇条書き文章に対して記号を対応付けたテーブルが作成される。このテーブルに記録される記号としては、肯定の“○”、否定の“×”、疑問の“?”がある。コンサルタントがディスプレイ装置82に表示された支援情報の箇条書き文章を読んで、入力装置89のポインティングデバイスで記号を記入すると、記入した記号がテーブルに登録される。
例えば、コンサルタントは箇条書き文章の内容を了解する場合には肯定の“○”を記入する。また、文書の内容に了解しない場合にはコンサルタントは否定の“×”を記入する。また、専門用語などがあるため文章を理解できなければ、コンサルタントは疑問の“?”を記入する。
コンサルタント装置12では、戦略プロセス92の記号認識機能部32が、コンサルタントによって記入された記号と、記号が書き込まれた位置と、その位置付近に表示されている文章とを認識し、テーブルに記録する。そして、コンサルティング装置12は、テーブルに記録された情報から記号認識テキストデータを作成し、IP通信網16のR71、R72、R74を介してコンサルタント支援業者装置13に送信する。
コンサルタント支援業者装置13は、コンサルタント装置12からの記号認識テキストデータを受信し、データ種別判定機能部85でデータの種別判定を行う。ここではデータ種別はテキストデータなので、データ種別判定機能部85は記号認識テキストデータを音声/テキスト変換機能部84に送る。音声/テキスト変換機能部84がその記号認識テキストデータを音声に変換し、音声用インタフェース機能部83を介して送受話器81から音声を出力する。
コンサルタント支援業者は、その音声でコンサルタントからの回答(肯定、否定、疑問など)を聞き、それに対する応答を送受話器81に対して発声する。コンサルタント支援業者が発声した音声はコンサルタント支援業者装置13でテキストデータに変換されてコンサルタント装置12に送信される。
また、コンサルタント装置12、コンサルタント支援業者装置13、コンサルタント利用者装置14のIP電話機能付情報通信端末は、通信設定要求を受け付けるか否かを判定するコネクション受付制御機能部95を備えている。
コンサルタント装置12とコンサルタント利用者14の間の通話セッションと、コンサルタント装置12とコンサルタント支援業者装置13の間の非音声通信セッションの2つの通信セッションは受け付けられる。コネクション受付制御機能部95は、これらの通信セッションによってコンサルティングおよび支援サービスが行われている間に発生する他の通話セッションの受け付けを拒否する。
また、コンサルタント支援業者は同じ電話番号の複数のコンサルタント支援業者装置13を備え、各コンサルタント支援業者装置13で異なるコンサルタントのコンサルタント装置12と通信セッションを確立することにしてもよい。コンサルタントがコンサルタント支援業者装置13との通信セッションの確立を要求したとき、呼制御サーバ13は同じ番号の全てのコンサルタント支援業者装置13にセッション確立要求を送り、応答したコンサルタント支援業者装置13の情報を位置情報サーバ14を介してコンサルタント装置12に送ればよい。これによれば、同一電話番号の複数のコンサルタント支援業者の各々が同時に支援業務をすることができる。
次に、本実施形態によるコンサルティング支援システムの通信セッション確立動作について説明する。
コンサルタント装置12は、通信セッションの確立を要求されると、コネクション受付制御機能部95でセッション確立要求を受け付け可能か否か判定する。受け付け可能と判定すると、コンサルタント装置12は、通信セッションを確立する相手のIP電話機能付情報通信端末にセッション確立要求を送る。コンサルタント装置12の相手となり得るのはコンサルタント利用者装置14とコンサルタント支援業者装置13である。相手のIP電話機能付情報通信端末がセッション確立要求を受け付けると、コンサルタント装置12は通信セッションを設定し、相手のIP電話機能付情報通信端末の電話番号あるいはIPアドレスを自身に登録する。
また、コンサルタント装置12が複数のコンサルタント利用者装置14あるいはコンサルタント支援業者装置13からセッション確立要求を受けた場合、コネクション受付制御機能部95は、その相手の電話番号あるいはIPアドレスが既に登録されているか否か判定する。既に登録されていれば、コンサルタント装置12はそのセッション確立要求を受け付ける。登録されていなければ、コンサルタント装置12はそのセッション確立要求を拒否する。これにより、コンサルタント装置12はコンサルタント利用者装置14とコンサルタント支援業者装置13の2つの相手とだけ通信セッションを確立し、他のコンサルタント利用者装置14またはコンサルタント支援業者装置13とは通信セッションを確立しないものとなる。これにより、コンサルタント装置12に複数のコンサルタント利用者装置14との通話セッションが設定されてコンサルティングが混乱することが無い。
また、コンサルタント装置12は相手にセッション確立要求を送った場合、相手のIP電話機能付情報通信端末によってセッション確立要求が受け付けられれば、通信セッションを確立させるが、受け付けられなければ通信セッションの確立を断念する。
また、コンサルティング内容情報の音声通話あるいは支援情報のやりとりを終了する場合、コンサルタント装置12は通信開放要求(セッション切断要求)を発生させて通信セッションを開放する。例えば、コンサルタント装置12はコンサルタント利用者装置14とコンサルタント支援業者装置13のそれぞれと通信セッションを確立して支援サービスを受けている場合、セッション切断要求が発生する毎に通信セッションを開放していく。コンサルタント装置12とコンサルタント利用者装置14の間の全ての通信セッションが切断されると、再び任意のコンサルタント利用者装置14と通信セッションを確立できる状態となる。
図7は、サービスサーバ21の構成を示すブロック図である。図7を参照すると、サービスサーバ21は、広告検索機能部40、コンサルタント支援業者広告データベース41、通話識別ID管理機能部42、パケットコピー機能部43、セッション設定機能部44、データ送受信機能部45、および保留命令処理機能部46を有している。
データ送受信機能部45はIP通信網16を介して他の装置とデータを送受信する。コンサルティング装置12とコンサルタント利用者装置14の間に通話セッションが設定されていれば、データ送受信機能部45は、そのコンサルティング装置12とコンサルタント利用者装置14の間の通話パケットを中継転送する。
通話識別ID管理機能部42は、利用者のコンサルティング支援サービスへの利用契約の際に、利用者認証情報、通話データ識別ID、音声通話の双方のIPアドレスとそのパケットの転送先のIPアドレスとの対応関係を予め登録しておく。コンサルティング内容情報の通話をするコンサルタント装置12とコンサルタント利用者装置14のIPアドレスとそのパケットの転送先となるコンサルタント支援業者装置13のIPアドレスの対応関係が登録される。利用者認証情報はコンサルティング支援サービスの利用者(コンサルタント、コンサルタント利用者、コンサルタント支援業者)を識別するための情報である。通話データ識別IDは、コンサルタント装置12とコンサルタント利用者装置14の組み合わせを識別するための識別情報である。
コンサルタント支援業者広告データベース41は、様々なコンサルティング分野が得意な複数のコンサルタント支援業者の情報と、そのコンサルタント支援業者の広告データを予め保存している。
セッション設定機能部44は、データ送受信機能部45およびIP通信網16を介してコンサルタント支援業者装置13との間に通話セッションを設定し、またその通信セッションを開放する。セッション設定機能部44による通話セッションの設定により、コンサルタント装置12とコンサルタント利用者装置14の間の音声通話のパケットをコンサルタント支援業者装置13に転送することが可能となる。
パケットコピー機能部43は、コンサルタント装置12とコンサルタント利用者装置14の間の通話パケットのコピーを生成し、通話識別ID管理機能部42に登録されている通話データ識別IDを参照し、その通話パケットの通話データ識別IDに対応するコンサルタント支援業者装置13に通話パケットのコピーを送信する。
保留命令処理機能部46は、通話中のコンサルタント装置12から通話保留指示を受けると、その通話を保留する。通話保留指示は例えばコンサルタントがコンサルタント装置12の保留機能ボタンを押下することで発生する。
広告検索機能部40は、保留命令処理機能部46によって保留されている通話のコンサルタントのコンサルティング分野を得意とするコンサルタント支援業者の広告を、コンサルタント支援業者広告データベース41から検索する。そして、広告検索機能部40は、保留命令処理機能部46によって通話が保留されている間、検索で得られた広告をコンサルタント利用者装置14に送る。
以上の構成を有するサービスサーバ21は、まずセッション設定機能部44によってコンサルタント支援業者装置13と通話セッションを確立し、パケットコピー機能部43によって通話パケットの転送を開始する。
その際、データ送受信機能部45が、コンサルタント装置12とコンサルタント利用者装置14の間の通話パケットを受信し、通話識別ID機能部42に登録されている情報を参照して通話データ識別IDを判定する。この判定によって通話データのコピーの送信先が分かる。パケットコピー機能部43が判定結果を用いてコピーの送信先のコンサルタント支援業者装置13を調べる。そして、パケットコピー機能部43はコンサルタント支援業者装置13に通話パケットのコピーを送信する。これにより、コンサルタント支援業者がコンサルタントとコンサルタント利用者の通話音声を聞くことができる状態となる。
また、サービスサーバ21では、保留命令処理機能部39にて通話保留指示を受けると、通話識別ID管理機能部42がコンサルタントとコンサルタント利用者の通話セッションのIPアドレスを検索する。そして、広告検索機能部40が、そのIPアドレスを元に、コンサルタントのコンサルティング内容を得意とするコンサルタント支援業者の広告を、コンサルタント事業者広告データベース41を検索して取得し、データ送受信機能部45が、その広告データをコンサルタント利用者装置14に送信する。
広告データを送信している間、データ送受信機能部45は、コンサルタント装置12とコンサルタント利用者装置14の間の通話データのパケットの転送を停止する。
コンサルタント装置12から通話保留解除要求を受けると、サービスサーバ21は、保留命令処理機能部46で広告データの送信を終了する。そして、データ送受信機能部45は、コンサルタント装置12とコンサルタント利用者装置14の間の通話データの転送を再開する。通話保留解除要求は、例えば、コンサルタントがコンサルタント装置12の保留機能ボタンを再度押下することによって発せられる。
コンサルタント支援業者装置13による支援業務を終了するとき、サービスサーバ21は通話セッションを開放する。
本実施形態のようなシステムにおいてコンサルタントはコンサルタント利用者に対して通話を保留したい場合がある。例えば、コンサルタント支援業者からの支援情報を得るために時間が必要な場合が考えられる。コンサルタントがコンサルタント利用者との通話を保留状態にしている間、本実施形態ではサービスサーバ21がコンサルタント利用者装置14に広告を流す。以下、具体的に説明する。
コンサルタントがコンサルタント利用者との通話を保留してコンサルタント支援業者と支援情報(戦略情報)の交換をしたい状況が発生したとする。コンサルタントは通話中にコンサルタント装置12の保留機能ボタンを押下する。そうすると、コンサルタント装置12から支援システム事業者装置11のサービスサーバ21に保留要求メッセージが送信される。
サービスサーバ21はデータ送受信機能部45でその保留要求メッセージを受信する。保留要求メッセージには、コンサルタントとコンサルタント利用者の間の通話セッションを識別する識別子(以下「通話識別ID」という)が添付されている。
サービスサーバ21では、データ送受信機能部45で受信した保留要求メッセージの通話識別IDを通話識別ID管理機能部42で取得し、その通話識別IDから保留する通話セッションとその通話セッションが設定されているコンサルタント利用者装置14のIPアドレスを調べる。そして、通話識別ID管理機能部42は、保留要求メッセージと、保留する通話セッションと、コンサルタント利用者装置14のIPアドレスとを保留命令処理機能部46に送る。それらの情報を受信した保留命令処理機能部46は、その通話セッションのパケットの転送を停止して通話を保留する。
広告検索機能部40は、コンサルタント支援業者広告データベース41から広告を検索し、得られた広告のデータをデータ送受信機能部45に送る。データ送受信機能部45は広告データをコンサルタント利用者装置14に送る。
コンサルタント支援業者広告データベース41には、経済、経理、通信技術など幅広い分野の広告のデータがジャンル別に保存されている。各コンサルタント支援業者が支援システム事業者との契約で定めた宣伝広告料金を支払い、広告のデータをサービスサーバ21に登録する。広告検索機能部40における広告の選択基準は、例えば、保留する通話のコンサルティング内容に近い支援情報の提供を得意とするコンサルタント支援業者の広告を選択することにすればよい。
コンサルタントとコンサルタント支援業者の間でコンサルティングの戦略プロセス情報のやり取りが終了すると、コンサルタントはコンサルタント装置11の保留機能ボタンを押下してコンサルタント利用者との通話を再開する。保留機能ボタンの押下によってコンサルタント装置11からサービスサーバ21に保留解除要求メッセージが送信される。保留解除要求メッセージには、保留要求メッセージと同様に、保留を解除する通話セッションを識別する識別子が添付されている。
サービスサーバ21では、保留解除要求メッセージを受信すると、通話識別ID管理機能部42で保留を解除する通話セッションを調べ、検索結果と保留解除要求メッセージを保留命令処理機能部46に送る。保留命令処理機能部46は、それらを受信すると、通話の保留を解除すると共に、コンサルタント利用者装置14への広告のデータの送信を停止する。転送を停止していた通話セッションのパケットの転送を再開することで保留を解除することができる。これにより保留が解除されて通話が再開される。
本実施形態によれば、コンサルタント利用者はコンサルタントとの通話が保留されている間、広告情報を得ることができ、保留時間を有効に利用することができる。
図8は、本実施形態のコンサルティング支援システムがコンサルティング支援サービスを提供する動作を示すシーケンス図である。図8を参照すると、コンサルタント装置12、コンサルタント利用者装置14、およびコンサルタント支援業者装置13は、予め、コンサルティング支援サービスへ加入する契約をし、支援システム事業者のサービスサーバ21に各種情報を登録する(ステップS1)。
そして、まずコンサルタント装置12がコンサルタント利用者装置14との通話セッションを設定し(ステップS2)、その通話セッションの通話データを識別するためのIPアドレスのIDをサービスサーバ21に通知する(ステップS3)。この状態でコンサルタントとコンサルタント利用者がコンサルティング内容情報の通話を開始する(ステップS4)。
コンサルタントはコンサルタント支援業者の支援を受けたいので、コンサルタント装置12は、コンサルタント支援業者装置13にサービスサーバ21との通話セッションの設定を指示する(ステップS5)。コンサルタント支援業者装置13が複数ありそのいずれかが応答したとすると、コンサルタント装置12は、応答したコンサルタント支援業者装置13のIPアドレスを取得する。
そして、コンサルタント装置12は、サービスサーバ21にコンサルタント支援業者装置13との通話セッションの設定を指示する(ステップS6)。複数のコンサルタント支援業者13のいずれか通話セッションを設定させる場合、コンサルタント装置12は、サービスサーバ21に、対象となるコンサルタント支援業者装置13をIPアドレスで指定する。これら通話セッションの設定により、コンサルタント支援業者はコンサルタントとコンサルタント利用者の通話を聞くことができるようになる。
通話セッションの設定が完了すると、サービスサーバ21は、コンサルタント装置12とコンサルタント利用者装置14の間の通話データのコピーを作成し(ステップS8)、コンサルタント支援業者装置13に送信する(ステップS8)。
続いて、コンサルタント装置12は、コンサルタント支援業者装置13と非音声通信の通信セッションを確立する(ステップS9)。これにより、コンサルタントとコンサルタント支援業者の間で非音声通信により支援情報の送受信することができるようになる。
コンサルタント支援業者はコンサルタントとコンサルタント利用者の間の通話を聞きながら音声によりコンサルタントへの支援情報を入力する。コンサルタント支援業者装置13は、音声による支援情報をテキストに変換してコンサルタント装置12に送信する(ステップS10)。
コンサルタント支援業者からの支援情報はコンサルタント装置12のディスプレイ装置82に画面表示される。コンサルタントは画面表示を見てポインティングデバイス(入力装置89)で記号を入力する。
コンサルタント装置12は、入力された記号と画面表示の内容から記号認識テキストデータを生成してコンサルタント支援業者装置13に送信する(ステップS11)。
これにより、コンサルタントはコンサルタント利用者との通話中に、音声によらずにコンサルタント支援業者と支援情報を交換することができる。