JP2004248022A - 携帯電話機およびそれを使用するコミュニケーション方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】視覚/聴覚障害者同士又はこれら障害者と健常者間の円滑なコミュニケーションを可能にする携帯電話機およびそれを使用するコミュニケーション方法を提供する。
【解決手段】送信者は、自己の携帯電話機100を使用して手話等の映像、キーボード操作等の文字又はマイクからの音声を入力して、映像情報および音声情報をそのまま、映像情報を手話認識装置40で「手話→文字」変換又は音声情報を「音声→文字」変換した文字情報、文字情報を文字変換装置50で「文字→音声」変換した音声情報を、電波網を介して相手(受信者)の携帯電話機100に送信する。受信者は、自己の携帯電話機100を操作して、映像情報、文字情報又は音声情報を選択して表示出力部80又は音声出力部90に出力してコミュニケーションを行う。
【選択図】 図1
【解決手段】送信者は、自己の携帯電話機100を使用して手話等の映像、キーボード操作等の文字又はマイクからの音声を入力して、映像情報および音声情報をそのまま、映像情報を手話認識装置40で「手話→文字」変換又は音声情報を「音声→文字」変換した文字情報、文字情報を文字変換装置50で「文字→音声」変換した音声情報を、電波網を介して相手(受信者)の携帯電話機100に送信する。受信者は、自己の携帯電話機100を操作して、映像情報、文字情報又は音声情報を選択して表示出力部80又は音声出力部90に出力してコミュニケーションを行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は携帯電話機に関し、特に視覚障害者、聴覚障害者および健常者間でコミュニケーションを可能にする携帯電話機およびそれを使用するコミュニケーション方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話は、ユーザが通信圏内にいる限り、何時でも又は何処でも必要時に希望する相手との通話、電子メールの送受信および情報検索等の各種機能を備えているので、広く普及し且つ活用されている。今や、現代生活には必須の無線通信機器の1つであるといっても過言ではない。
【0003】
このように、健常者(即ち、正常な視覚および聴覚を有する者)にとっては、音声および/又は文字に上述した携帯電話機の各機能を簡単に活用可能である。しかし、視覚や聴覚に障害を有する者(以下、障害者という)は、携帯電話機の各機能を十分に活用することが困難又は不可能である。換言すると、障害者は、携帯電話機の全ての機能を健常者の如く容易に活用できず、その一部分のみしか活用し得ない。
【0004】
斯かる課題を解決するために、従来種々の改善工夫が試みられている。例えば、手話動作を音声に変換し又は音声言語で入力された情報を手話動作に変換して、入力情報に含まれる言語情報および非言語情報をメールで送受信する手話メール装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。また、話者による言語情報および非言語情報を、同時にユーザに提示することにより、話者とユーザとのコミュニケーションの補助を行う音声表示システムおよび音声表示プログラムも開示されている(例えば、特許文献2参照。)。更に、視覚障害者と聴覚障害者との間のコミュニケーションを図るために、メディア変換手段により入力メディアを他の形態の出力メディアに変換するバリアフリー分散仮想現実システムも開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
健常者と障害者との間でのコミュニケーションは、相互に特別な訓練を受け、その技術を習得したもの同士でない限り、円滑なコミュニケーションを行うことが困難である。また、上述した従来技術により、例えば限定された障害者および健常者間のコミュニケーションは可能であるが、一般的な障害者および健常者間の円滑なコミュニケーションは困難又は不可能であるという課題があった。
【0006】
【発明の目的】
本発明は、従来技術の上述した課題に鑑みなされたものであり、意思伝達手段を適宜選択して一般的な障害者相互間および障害者と健常者間で円滑なコミュニケーション(意思疎通)を図ることを可能にする携帯電話機およびそれを使用するコミュニケーション方法を提供することを目的とする。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−214764号公報(第3−4頁、第1図)
【特許文献2】
特開2002−244841号公報(第3−4頁、第1図)
【特許文献3】
特開平11−3369号公報(第5頁、第1図)
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するため本発明の携帯電話機およびそれを使用するコミュニケーション方法は次のような特徴的な構成を採用している。
【0009】
(1)視覚/聴覚障害者同士又は障害者および健常者間でコミュニケーションを可能にする携帯電話機において、
カメラ撮像画像に基づき手話認識して手話情報を文字情報に変換する手話認識装置と、文字情報を音声情報に変換する文字変換装置と、音声情報を文字情報に変換する音声変換装置とを備える携帯電話機。
【0010】
(2)少なくとも前記手話認識装置、前記文字変換装置又は前記音声変換装置は、情報データベースおよび学習部を備え、変換部の使用頻度に応じて最適変換を行う上記(1)の携帯電話機。
【0011】
(3)前記手話情報又は前記文字情報を視覚的に表示出力する表示出力部および前記音声情報を音声で出力する音声出力部を備える上記(1)又は(2)の携帯電話機。
【0012】
(4)送信者および/又は受信者は、前記手話認識装置、前記文字変換装置又は前記音声変換装置を適宜ON/OFF選択可能である上記(1)、(2)又は(3)の携帯電話機。
【0013】
(5)視覚又は聴覚障害者および健常者が携帯電話機を使用して相互にコミュニケーションを可能にする携帯電話機を使用するコミュニケーション方法において、
送信者により手話等の映像、文字又は音声を入力することと、前記入力された映像情報、文字情報又は音声情報を受信者が選択して、それぞれ文字情報、音声情報および文字情報に変換することとよりなる携帯電話機を使用するコミュニケーション方法。
【0014】
(6)前記変換された文字情報又は音声情報を、電波網を介して受信者の携帯電話機に送信する上記(5)の携帯電話機を使用するコミュニケーション方法。
【0015】
(7)前記発信者が入力した前記文字情報を前記音声情報に変換して自己の音声出力部に出力し、前記音声情報を前記文字情報に変換して自己の表示出力部に出力する上記(5)の携帯電話機を使用するコミュニケーション方法。
【0016】
(8)前記発信者は、自己の入力した前記映像情報、前記文字情報又は前記音声情報を、それぞれ文字情報、音声情報又は文字情報に変換して、表示出力部又は音声出力部に出力して、近くにいる相手とローカルモードでコミュニケーションする上記(5)の携帯電話機を使用するコミュニケーション方法。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による携帯電話機の好適実施形態の構成および動作を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
先ず、図1は、本発明による携帯電話機の好適実施形態の発信モードの構成を示すブロック図である。この携帯電話機100は、映像入力部10、文字入力部20、音声入力部30、手話認識装置(「手話→文字」変換手段)40、文字変換装置(「文字→音声」変換手段)50、音声変換装置(「音声→文字」変換手段)60および通信処理部70を含んでいる。手話認識装置40は、手話認識部41、手話情報データベース42および学習部43を含んでいる。また、文字変換装置50および音声変換装置60は、それぞれ変換部51、61、情報データベース52、62および学習部53、63を含んでいる。
【0019】
映像入力部10は、手話認識装置40および通信処理部70に接続されている。文字入力部20は、文字変換装置(「文字→音声」変換)50および通信処理装置70に接続されている。また、音声入力部30は、音声変換装置(「音声→文字」変換)60および通信処理部70に接続されている。そして、手話認識装置40、文字変換装置50および音声変換装置60は、何れも通信処理装置70に接続されている。従って、通信処理部70は、映像情報、文字情報および音声情報を処理して電波網を介して相手の携帯電話機100へ送信可能である。
【0020】
発信者(又は発話者)は、任意に選択して手話映像、キー等からの文字入力および/又は発話による音声を、それぞれ映像入力部10、文字入力部20および音声入力部30により入力する。そして、通信処理部70から、映像情報、文字情報および音声情報を通信データとして送信する。
【0021】
次に、図2は、携帯電話機100の受信モードにおける構成を示すブロック図である。上述した通信データ(映像、文字および音声)が入力される通信処理部70、手話認識装置40、文字変換装置50、音声変換装置60、LCD(液晶表示パネル)又はEL(エレクトロルミネッセンス表示パネル)等の表示出力部80およびスピーカ等の音声出力部90を有する。
【0022】
また、本発明の携帯電話機100は、単に無線通信により相互に離れた位置にいる者同士のコミュニケーション手段(リモートモード)としてのみならず、ローカルモードで、即ち障害者同士又は障害者と健常者が同じ場所で、例えば隣に並んでコミュニケーションする場合にも適用可能である。図3は、携帯電話機100を、この携帯電話機100を使用するローカルモードにおけるコミュニケーション動作する場合の構成を示すブロック図である。このローカルモードにおいて、携帯電話機100は、映像入力部10、文字入力部20、音声入力部30、手話認識装置40、文字変換装置50、音声変換装置60、表示出力部80および音声出力部90を有する又は使用する。
【0023】
次に、携帯電話機100を構成する各部の主要機能を説明する。先ず、映像入力部10は、CCDカメラ(又はビデオカメラ)等の映像入力装置を備え、発信者からの手話映像を受ける。文字入力部20は、発信者のキー等の操作により入力される文字情報を受ける。音声入力部30は、発信者が発話する音声情報を受けて、マイク等により電気信号に変換する。
【0024】
手話認識装置40は、映像入力部10又は通信処理部70からの画像を、手話認識部41から手話情報データベース42へ問い合わせを行う。そして、この手話情報データベース42に格納されているものの中から最も適している文字情報に変換する、即ち「手話→文字」変換する。尚、学習部43は、「手話→文字」変換の使用頻度等により、最適な文字情報に迅速に変換可能にする。
【0025】
文字変換装置50は、文字入力部20又は通信処理部70からの文字情報を、文字変換部51から情報データベース52へ問い合わせする。そして、情報データベース52に格納されたものの中から最も適した音声情報に変換する、即ち「文字→音声」変換する。学習部53は、変換の使用頻度等により、最適な音声情報への変換を迅速に行う。
【0026】
音声変換装置60は、音声入力部又は通信処理部70からの音声情報を、音声変換部61から情報データベース62へ問い合わせる。そして、この情報データベース62の中から最も適した文字情報に変換する、即ち「音声→文字」変換する。学習部63は、変換の使用頻度等により、最適な文字情報への迅速な変換を行う。
【0027】
通信処理部70は、自己の携帯電話機と遠隔地の相手の携帯電話機との間で、電波網(無線通信網)により映像、文字および/又は音声情報をリアルタイムに通信(送受信)する。表示出力部80は、LCD又はEL表示パネル等の表示出力装置であり、映像又は文字情報を健常者又は聴覚障害者のために可視的に表示する。音声出力部90は、スピーカ等の音声出力装置から構成され、健常者又は視覚障害者のために聴覚的に情報を出力する。
【0028】
次に、本発明による携帯電話機100の動作を説明する。先ず、図4のフローチャートを参照して、図1に示す携帯電話機100の発信モードにおける映像入力時の動作を説明する。発信者が、手話等の表現をする(ステップA1)。次に、CCDカメラ等の映像入力部10のON/OFF状態を判定する(ステップA2)。映像入力部10がOFFの場合には、処理を終了する(ステップA3)。一方、映像入力部10がONの場合には、入力される映像情報に基づき後述するステップA4の処理を行うと共に、手話認識装置40により「手話→文字」変換を行うか否か判定する(ステップA5)。
【0029】
手話認識装置40の「手話→文字」変換を行わない場合(ステップA5:NO)には、処理を終了する(ステップA6)。一方、「手話→文字」変換を行う場合(ステップA5:YES)には、映像情報を手話認識装置40に入力し、「手話→文字」変換する(ステップA7)。この手話認識装置40が出力する文字情報は、後述するステップA4で処理されると共に、「文字→音声」変換するか否か判定される。「文字→音声」変換する場合(ステップA8:YES)には、文字変換装置50に入力されて「文字→音声」変換され(ステップA9)、音声情報を出力して後述するステップA4の処理を実行する。一方、「文字→音声」変換しない場合(ステップA8:NO)には、処理を終了する(ステップA10)。
【0030】
ここで、上述したステップA4の処理について説明する。通信処理部70は、電波網により映像情報、文字情報又は音声情報から選択した1以上の任意の情報を相手の携帯電話機100へ送信する。また、上述したローカルモードの場合には、表示出力部80に映像情報又は文字情報を選択して表示する。相手が聴覚障害者でない場合には、音声出力部90から音声情報を出力する。
【0031】
従って、送信者が、たとえ視覚障害者であって、手話等による映像入力をすると、リモートモードで通信処理部70から電波網を介して相手の携帯電話機100に映像情報、文字情報又は音声情報の少なくとも1つを送信可能である。また、ローカルモードのために、自己の携帯電話機100の表示出力部80に映像情報又は文字情報を表示出力又は音声出力部90に音声情報を出力することが可能である。
【0032】
次に、図5のフローチャートを参照して、携帯電話機100の発信モードで文字入力時の動作を説明する。発信者が文字入力を行う(ステップB1)。次に、文字入力部20のON/OFF状態を判定する(ステップB2)。文字入力部20がOFFの場合(ステップB2:OFF)には、処理を終了する(ステップB3)。一方、文字入力部20がONの場合(ステップB2:ON)には、入力された文字情報を後述するステップB4で処理すると共に、文字変換装置50により「文字→音声」変換を行うか否か判定する(ステップB5)。「文字→音声」変換をしない場合(ステップB5:NO)には、処理を終了する(ステップB6)。一方、「文字→音声」変換する場合(ステップB5:YES)には、文字変換装置50により「文字→音声」変換する(ステップB7)。そして、出力される音声情報に対してステップB4の処理を行う。
【0033】
ここで、ステップB4において、通信処理部70は、文字情報又は音声情報を選択してローカルモードの場合には、通信処理部70および電波網を介して相手の携帯電話機100に送信する。また、ローカルモードの場合には、表示出力部80に文字情報を表示出力又は音声出力部90に音声情報を出力する。これにより、送信者により入力された文字情報を、リモートモード又はローカルモードにより相手とコミュニケーション可能である。即ち、相手が視覚障害者であれば音声情報を選択し、聴覚障害者であれば文字情報を選択することが可能である。
【0034】
次に、本発明による携帯電話機100の音声情報入力時の送信モードにおける動作を、図6のフローチャートを参照して説明する。送信者(発話者)が音声入力する(ステップC1)。音声入力部30のON/OFF状態を判定する(ステップC2)。音声入力部30がOFFの場合(ステップC2:OFF)には、処理を終了する(ステップC3)。一方、音声入力部30がONの場合(ステップC2:ON)には、音声入力部30からの音声情報は、後述するステップC4で処理されると共に、「音声→文字」変換するか否か判定する(ステップC5)。「音声→文字」変換しない場合(ステップC5:NO)には、処理を終了する(ステップC6)。一方、「音声→文字」変換する場合(ステップC5:YES)には、音声変換装置60により「音声→文字」変換して文字情報を出力する(ステップC7)。
【0035】
ここで、ステップC4において、この音声変換装置60から出力される文字情報又は上述した音声情報に基づいて、相手の携帯電話機100に文字情報又は音声情報を、リモートモードで通信処理部70および電波網を介して送信する。また、隣接する相手には、ローカルモードで、表示出力部80に文字情報を又は音声出力部90に音声情報を選択的に出力する。
【0036】
次に、本発明による携帯電話機100の受信モードにおける動作を説明する。図7は、送信者が手話等の映像情報を入力する場合の受信動作を示すフローチャートである。通信処理部70が、送信者の携帯電話機100から通信処理部70および電波網を介して映像情報を受信する(ステップD1)。この映像情報は、後述するステップD2の処理を行うと共に、手話認識装置40により「手話→文字」変換するか否か決定する(ステップD3)。この「手話→文字」変換を選択しない場合(ステップD3:NO)には、処理を終了する(ステップD4)。一方、「手話→文字」変換を選択又は希望する場合(ステップD3:YES)には、映像情報を手話認識装置40により「手話→文字」変換して文字情報を得る(ステップD5)。この手話認識装置40からの文字情報は、後述するステップD2で処理されると共に、文字変換装置50により「文字→音声」変換を選択するか否か決定する(ステップD6)。「文字→音声」変換を選択しない場合(ステップD6:NO)には、処理を終了する(ステップD8)。一方、「文字→音声」変換を選択した場合(ステップD6:YES)には、文字変換装置50により「文字→音声」変換して音声情報を出力し(ステップD7)、ステップD2へ進む。
【0037】
ここで、ステップD2では、映像情報および文字情報は表示出力部80に表示する。一方、音声情報は、スピーカ等の音声出力部90により音声で出力する。このように、受信者は、所持する携帯電話機100を、自己の障害に応じて適宜操作して、映像情報、文字情報又は音声情報を選択的に出力する。即ち、例えば送信者が聴覚障害者で、映像情報が送信されてきた場合には、受信者が視覚障害者の場合には、手話を「映像→文字→音声」変換して得た音声情報を音声出力部90から出力する。一方、受信者が健常者又は視覚は正常である聴覚障害者の場合には、映像情報をそのまま又は「映像→文字」変換して得た文字情報を表示出力部に表示してコミュニケーションを行うことが可能である。
【0038】
次に、文字情報が入力される場合における携帯電話機100の受信モードの動作を、図8のフローチャートを参照して説明する。携帯電話機100の通信処理部70には送信者の携帯電話機から電波網を介して文字情報が入力される(ステップE1)。この文字情報は、後述するステップE2の処理を行うと共に、文字変換装置50により「文字→音声」変換を選択するか否か決定する(ステップE3)。「文字→音声」変換を選択しない場合(ステップE3:NO)には、処理を終了する(ステップE4)。一方、「文字→音声」変換を選択する場合(ステップE3:YES)には、文字変換装置50にて「文字→音声」変換を行い、音声情報を出力する(ステップE5)。
【0039】
ここで、ステップE2において、文字情報は、表示出力部80に文字情報を表示出力する。一方、音声情報は、音声出力部90により音声出力する。即ち、送信者が例えば聴覚障害者であって、文字入力したとき、受信者が健常者又は視覚が正常な聴覚障害者の場合には、文字情報を表示出力部80に表示し、受信者が聴覚が正常な視覚障害者の場合には、「文字→音声」変換した音声情報を音声出力部90から出力して円滑なコミュニケーションを可能にする。
【0040】
次に、音声情報が入力される場合の、携帯電話機100の受信モードの動作を、図9のフローチャートを参照して説明する。送信者の携帯電話機100から、電波網を介して通信制御部70に音声情報を受信する(ステップF1)。この音声情報は、後述するステップF2で処理されると共に、音声変換装置60による「音声→文字」変換を行うか否か選択する(ステップF3)。「音声→文字」変換を選択しない場合(ステップF3:NO)には、処理を終了する(ステップF4)。一方、「音声→文字」変換を選択する場合(ステップF3:YES)には、音声変換装置60により「音声→文字」変換を行い、文字情報を出力する(ステップF5)。
【0041】
ここで、ステップF2の処理を説明する。音声情報は、スピーカ等の音声出力部90から音声で出力される。一方、音声変換装置60により変換された文字情報は、LCD等の表示出力部80にも字で表示される。従って、受信者は、自己の保持する携帯電話機100の操作ボタン(図示せず)等を操作して、例えば健常者や視覚および/又は聴覚障害者から送信される音声情報を、音声情報のまま又は文字情報に変換して出力することが可能である。即ち、健常者又は視覚障害者の場合には、音声情報のまま出力し、聴覚障害者の場合には、文字情報に変換して出力することにより、円滑なコミュニケーションが可能になる。
【0042】
以上、本発明による携帯電話機およびそれを使用するコミュニケーション方法の好適実施形態の構成および動作を詳述した。しかし、斯かる実施形態は本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではない。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であること、当業者には容易に理解できよう。ここで、映像入力は、携帯電話機に付加されたCCDカメラ等が使用可能である。また、文字入力は、キー等のみならずペン入力装置等を使用することも可能であり、これにより聴覚障害者との筆談を行うことも可能である。更に、携帯電話機の適当な位置に突起マトリクスを設け、点字に変換して、視覚および聴覚障害者とのコミュニケーションを行うことも可能である。
【0043】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな如く、本発明によると、次の如き実用上の顕著な効果が得られる。即ち、健常者同士は勿論のこと、健常者と視覚/聴覚障害者間および視覚/聴覚障害者間で、音声入力と共に手話等の映像入力又はキー操作等による文字入力により円滑なコミュニケーションが可能になる。また、この携帯電話機は、相互に離れた位置にいる送信者と受信者間でコミュニケーションを行うリモードモードでの使用形態のみならず、例えば隣り合わせた障害者間又は障害者と健常者間でコミュニケーションを行うローカルモードでの使用形態も可能である。従って、障害者のハンディキャップを軽減し、携帯電話機の用途拡大に寄与することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による携帯電話機の好適実施形態の発信モードにおける構成を示すブロック図である。
【図2】本発明による携帯電話機の受信モードにおける構成を示すブロック図である。
【図3】本発明による携帯電話機のローカルモードにおける構成を示すブロック図である。
【図4】本発明による携帯電話機の映像情報入力時の発信モードの動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明による携帯電話機の文字情報入力時の発信モードの動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明による携帯電話機の音声情報入力時の発信モードの動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明による携帯電話機の映像情報入力時の受信モードの動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明による携帯電話機の文字情報入力時の受信モードの動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明による携帯電話機の音声情報入力時の受信モードの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 映像入力部
20 文字入力部
30 音声入力部
40 手話認識装置(「手話→文字」変換手段)
50 文字変換装置(「文字→音声」変換手段)
60 音声変換装置(「音声→文字」変換手段)
42、52、62 データベース
43、53、63 学習部
51、61 変換部
70 通信処理部
80 表示出力部
90 音声出力部
【発明の属する技術分野】
本発明は携帯電話機に関し、特に視覚障害者、聴覚障害者および健常者間でコミュニケーションを可能にする携帯電話機およびそれを使用するコミュニケーション方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話は、ユーザが通信圏内にいる限り、何時でも又は何処でも必要時に希望する相手との通話、電子メールの送受信および情報検索等の各種機能を備えているので、広く普及し且つ活用されている。今や、現代生活には必須の無線通信機器の1つであるといっても過言ではない。
【0003】
このように、健常者(即ち、正常な視覚および聴覚を有する者)にとっては、音声および/又は文字に上述した携帯電話機の各機能を簡単に活用可能である。しかし、視覚や聴覚に障害を有する者(以下、障害者という)は、携帯電話機の各機能を十分に活用することが困難又は不可能である。換言すると、障害者は、携帯電話機の全ての機能を健常者の如く容易に活用できず、その一部分のみしか活用し得ない。
【0004】
斯かる課題を解決するために、従来種々の改善工夫が試みられている。例えば、手話動作を音声に変換し又は音声言語で入力された情報を手話動作に変換して、入力情報に含まれる言語情報および非言語情報をメールで送受信する手話メール装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。また、話者による言語情報および非言語情報を、同時にユーザに提示することにより、話者とユーザとのコミュニケーションの補助を行う音声表示システムおよび音声表示プログラムも開示されている(例えば、特許文献2参照。)。更に、視覚障害者と聴覚障害者との間のコミュニケーションを図るために、メディア変換手段により入力メディアを他の形態の出力メディアに変換するバリアフリー分散仮想現実システムも開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
健常者と障害者との間でのコミュニケーションは、相互に特別な訓練を受け、その技術を習得したもの同士でない限り、円滑なコミュニケーションを行うことが困難である。また、上述した従来技術により、例えば限定された障害者および健常者間のコミュニケーションは可能であるが、一般的な障害者および健常者間の円滑なコミュニケーションは困難又は不可能であるという課題があった。
【0006】
【発明の目的】
本発明は、従来技術の上述した課題に鑑みなされたものであり、意思伝達手段を適宜選択して一般的な障害者相互間および障害者と健常者間で円滑なコミュニケーション(意思疎通)を図ることを可能にする携帯電話機およびそれを使用するコミュニケーション方法を提供することを目的とする。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−214764号公報(第3−4頁、第1図)
【特許文献2】
特開2002−244841号公報(第3−4頁、第1図)
【特許文献3】
特開平11−3369号公報(第5頁、第1図)
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するため本発明の携帯電話機およびそれを使用するコミュニケーション方法は次のような特徴的な構成を採用している。
【0009】
(1)視覚/聴覚障害者同士又は障害者および健常者間でコミュニケーションを可能にする携帯電話機において、
カメラ撮像画像に基づき手話認識して手話情報を文字情報に変換する手話認識装置と、文字情報を音声情報に変換する文字変換装置と、音声情報を文字情報に変換する音声変換装置とを備える携帯電話機。
【0010】
(2)少なくとも前記手話認識装置、前記文字変換装置又は前記音声変換装置は、情報データベースおよび学習部を備え、変換部の使用頻度に応じて最適変換を行う上記(1)の携帯電話機。
【0011】
(3)前記手話情報又は前記文字情報を視覚的に表示出力する表示出力部および前記音声情報を音声で出力する音声出力部を備える上記(1)又は(2)の携帯電話機。
【0012】
(4)送信者および/又は受信者は、前記手話認識装置、前記文字変換装置又は前記音声変換装置を適宜ON/OFF選択可能である上記(1)、(2)又は(3)の携帯電話機。
【0013】
(5)視覚又は聴覚障害者および健常者が携帯電話機を使用して相互にコミュニケーションを可能にする携帯電話機を使用するコミュニケーション方法において、
送信者により手話等の映像、文字又は音声を入力することと、前記入力された映像情報、文字情報又は音声情報を受信者が選択して、それぞれ文字情報、音声情報および文字情報に変換することとよりなる携帯電話機を使用するコミュニケーション方法。
【0014】
(6)前記変換された文字情報又は音声情報を、電波網を介して受信者の携帯電話機に送信する上記(5)の携帯電話機を使用するコミュニケーション方法。
【0015】
(7)前記発信者が入力した前記文字情報を前記音声情報に変換して自己の音声出力部に出力し、前記音声情報を前記文字情報に変換して自己の表示出力部に出力する上記(5)の携帯電話機を使用するコミュニケーション方法。
【0016】
(8)前記発信者は、自己の入力した前記映像情報、前記文字情報又は前記音声情報を、それぞれ文字情報、音声情報又は文字情報に変換して、表示出力部又は音声出力部に出力して、近くにいる相手とローカルモードでコミュニケーションする上記(5)の携帯電話機を使用するコミュニケーション方法。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による携帯電話機の好適実施形態の構成および動作を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
先ず、図1は、本発明による携帯電話機の好適実施形態の発信モードの構成を示すブロック図である。この携帯電話機100は、映像入力部10、文字入力部20、音声入力部30、手話認識装置(「手話→文字」変換手段)40、文字変換装置(「文字→音声」変換手段)50、音声変換装置(「音声→文字」変換手段)60および通信処理部70を含んでいる。手話認識装置40は、手話認識部41、手話情報データベース42および学習部43を含んでいる。また、文字変換装置50および音声変換装置60は、それぞれ変換部51、61、情報データベース52、62および学習部53、63を含んでいる。
【0019】
映像入力部10は、手話認識装置40および通信処理部70に接続されている。文字入力部20は、文字変換装置(「文字→音声」変換)50および通信処理装置70に接続されている。また、音声入力部30は、音声変換装置(「音声→文字」変換)60および通信処理部70に接続されている。そして、手話認識装置40、文字変換装置50および音声変換装置60は、何れも通信処理装置70に接続されている。従って、通信処理部70は、映像情報、文字情報および音声情報を処理して電波網を介して相手の携帯電話機100へ送信可能である。
【0020】
発信者(又は発話者)は、任意に選択して手話映像、キー等からの文字入力および/又は発話による音声を、それぞれ映像入力部10、文字入力部20および音声入力部30により入力する。そして、通信処理部70から、映像情報、文字情報および音声情報を通信データとして送信する。
【0021】
次に、図2は、携帯電話機100の受信モードにおける構成を示すブロック図である。上述した通信データ(映像、文字および音声)が入力される通信処理部70、手話認識装置40、文字変換装置50、音声変換装置60、LCD(液晶表示パネル)又はEL(エレクトロルミネッセンス表示パネル)等の表示出力部80およびスピーカ等の音声出力部90を有する。
【0022】
また、本発明の携帯電話機100は、単に無線通信により相互に離れた位置にいる者同士のコミュニケーション手段(リモートモード)としてのみならず、ローカルモードで、即ち障害者同士又は障害者と健常者が同じ場所で、例えば隣に並んでコミュニケーションする場合にも適用可能である。図3は、携帯電話機100を、この携帯電話機100を使用するローカルモードにおけるコミュニケーション動作する場合の構成を示すブロック図である。このローカルモードにおいて、携帯電話機100は、映像入力部10、文字入力部20、音声入力部30、手話認識装置40、文字変換装置50、音声変換装置60、表示出力部80および音声出力部90を有する又は使用する。
【0023】
次に、携帯電話機100を構成する各部の主要機能を説明する。先ず、映像入力部10は、CCDカメラ(又はビデオカメラ)等の映像入力装置を備え、発信者からの手話映像を受ける。文字入力部20は、発信者のキー等の操作により入力される文字情報を受ける。音声入力部30は、発信者が発話する音声情報を受けて、マイク等により電気信号に変換する。
【0024】
手話認識装置40は、映像入力部10又は通信処理部70からの画像を、手話認識部41から手話情報データベース42へ問い合わせを行う。そして、この手話情報データベース42に格納されているものの中から最も適している文字情報に変換する、即ち「手話→文字」変換する。尚、学習部43は、「手話→文字」変換の使用頻度等により、最適な文字情報に迅速に変換可能にする。
【0025】
文字変換装置50は、文字入力部20又は通信処理部70からの文字情報を、文字変換部51から情報データベース52へ問い合わせする。そして、情報データベース52に格納されたものの中から最も適した音声情報に変換する、即ち「文字→音声」変換する。学習部53は、変換の使用頻度等により、最適な音声情報への変換を迅速に行う。
【0026】
音声変換装置60は、音声入力部又は通信処理部70からの音声情報を、音声変換部61から情報データベース62へ問い合わせる。そして、この情報データベース62の中から最も適した文字情報に変換する、即ち「音声→文字」変換する。学習部63は、変換の使用頻度等により、最適な文字情報への迅速な変換を行う。
【0027】
通信処理部70は、自己の携帯電話機と遠隔地の相手の携帯電話機との間で、電波網(無線通信網)により映像、文字および/又は音声情報をリアルタイムに通信(送受信)する。表示出力部80は、LCD又はEL表示パネル等の表示出力装置であり、映像又は文字情報を健常者又は聴覚障害者のために可視的に表示する。音声出力部90は、スピーカ等の音声出力装置から構成され、健常者又は視覚障害者のために聴覚的に情報を出力する。
【0028】
次に、本発明による携帯電話機100の動作を説明する。先ず、図4のフローチャートを参照して、図1に示す携帯電話機100の発信モードにおける映像入力時の動作を説明する。発信者が、手話等の表現をする(ステップA1)。次に、CCDカメラ等の映像入力部10のON/OFF状態を判定する(ステップA2)。映像入力部10がOFFの場合には、処理を終了する(ステップA3)。一方、映像入力部10がONの場合には、入力される映像情報に基づき後述するステップA4の処理を行うと共に、手話認識装置40により「手話→文字」変換を行うか否か判定する(ステップA5)。
【0029】
手話認識装置40の「手話→文字」変換を行わない場合(ステップA5:NO)には、処理を終了する(ステップA6)。一方、「手話→文字」変換を行う場合(ステップA5:YES)には、映像情報を手話認識装置40に入力し、「手話→文字」変換する(ステップA7)。この手話認識装置40が出力する文字情報は、後述するステップA4で処理されると共に、「文字→音声」変換するか否か判定される。「文字→音声」変換する場合(ステップA8:YES)には、文字変換装置50に入力されて「文字→音声」変換され(ステップA9)、音声情報を出力して後述するステップA4の処理を実行する。一方、「文字→音声」変換しない場合(ステップA8:NO)には、処理を終了する(ステップA10)。
【0030】
ここで、上述したステップA4の処理について説明する。通信処理部70は、電波網により映像情報、文字情報又は音声情報から選択した1以上の任意の情報を相手の携帯電話機100へ送信する。また、上述したローカルモードの場合には、表示出力部80に映像情報又は文字情報を選択して表示する。相手が聴覚障害者でない場合には、音声出力部90から音声情報を出力する。
【0031】
従って、送信者が、たとえ視覚障害者であって、手話等による映像入力をすると、リモートモードで通信処理部70から電波網を介して相手の携帯電話機100に映像情報、文字情報又は音声情報の少なくとも1つを送信可能である。また、ローカルモードのために、自己の携帯電話機100の表示出力部80に映像情報又は文字情報を表示出力又は音声出力部90に音声情報を出力することが可能である。
【0032】
次に、図5のフローチャートを参照して、携帯電話機100の発信モードで文字入力時の動作を説明する。発信者が文字入力を行う(ステップB1)。次に、文字入力部20のON/OFF状態を判定する(ステップB2)。文字入力部20がOFFの場合(ステップB2:OFF)には、処理を終了する(ステップB3)。一方、文字入力部20がONの場合(ステップB2:ON)には、入力された文字情報を後述するステップB4で処理すると共に、文字変換装置50により「文字→音声」変換を行うか否か判定する(ステップB5)。「文字→音声」変換をしない場合(ステップB5:NO)には、処理を終了する(ステップB6)。一方、「文字→音声」変換する場合(ステップB5:YES)には、文字変換装置50により「文字→音声」変換する(ステップB7)。そして、出力される音声情報に対してステップB4の処理を行う。
【0033】
ここで、ステップB4において、通信処理部70は、文字情報又は音声情報を選択してローカルモードの場合には、通信処理部70および電波網を介して相手の携帯電話機100に送信する。また、ローカルモードの場合には、表示出力部80に文字情報を表示出力又は音声出力部90に音声情報を出力する。これにより、送信者により入力された文字情報を、リモートモード又はローカルモードにより相手とコミュニケーション可能である。即ち、相手が視覚障害者であれば音声情報を選択し、聴覚障害者であれば文字情報を選択することが可能である。
【0034】
次に、本発明による携帯電話機100の音声情報入力時の送信モードにおける動作を、図6のフローチャートを参照して説明する。送信者(発話者)が音声入力する(ステップC1)。音声入力部30のON/OFF状態を判定する(ステップC2)。音声入力部30がOFFの場合(ステップC2:OFF)には、処理を終了する(ステップC3)。一方、音声入力部30がONの場合(ステップC2:ON)には、音声入力部30からの音声情報は、後述するステップC4で処理されると共に、「音声→文字」変換するか否か判定する(ステップC5)。「音声→文字」変換しない場合(ステップC5:NO)には、処理を終了する(ステップC6)。一方、「音声→文字」変換する場合(ステップC5:YES)には、音声変換装置60により「音声→文字」変換して文字情報を出力する(ステップC7)。
【0035】
ここで、ステップC4において、この音声変換装置60から出力される文字情報又は上述した音声情報に基づいて、相手の携帯電話機100に文字情報又は音声情報を、リモートモードで通信処理部70および電波網を介して送信する。また、隣接する相手には、ローカルモードで、表示出力部80に文字情報を又は音声出力部90に音声情報を選択的に出力する。
【0036】
次に、本発明による携帯電話機100の受信モードにおける動作を説明する。図7は、送信者が手話等の映像情報を入力する場合の受信動作を示すフローチャートである。通信処理部70が、送信者の携帯電話機100から通信処理部70および電波網を介して映像情報を受信する(ステップD1)。この映像情報は、後述するステップD2の処理を行うと共に、手話認識装置40により「手話→文字」変換するか否か決定する(ステップD3)。この「手話→文字」変換を選択しない場合(ステップD3:NO)には、処理を終了する(ステップD4)。一方、「手話→文字」変換を選択又は希望する場合(ステップD3:YES)には、映像情報を手話認識装置40により「手話→文字」変換して文字情報を得る(ステップD5)。この手話認識装置40からの文字情報は、後述するステップD2で処理されると共に、文字変換装置50により「文字→音声」変換を選択するか否か決定する(ステップD6)。「文字→音声」変換を選択しない場合(ステップD6:NO)には、処理を終了する(ステップD8)。一方、「文字→音声」変換を選択した場合(ステップD6:YES)には、文字変換装置50により「文字→音声」変換して音声情報を出力し(ステップD7)、ステップD2へ進む。
【0037】
ここで、ステップD2では、映像情報および文字情報は表示出力部80に表示する。一方、音声情報は、スピーカ等の音声出力部90により音声で出力する。このように、受信者は、所持する携帯電話機100を、自己の障害に応じて適宜操作して、映像情報、文字情報又は音声情報を選択的に出力する。即ち、例えば送信者が聴覚障害者で、映像情報が送信されてきた場合には、受信者が視覚障害者の場合には、手話を「映像→文字→音声」変換して得た音声情報を音声出力部90から出力する。一方、受信者が健常者又は視覚は正常である聴覚障害者の場合には、映像情報をそのまま又は「映像→文字」変換して得た文字情報を表示出力部に表示してコミュニケーションを行うことが可能である。
【0038】
次に、文字情報が入力される場合における携帯電話機100の受信モードの動作を、図8のフローチャートを参照して説明する。携帯電話機100の通信処理部70には送信者の携帯電話機から電波網を介して文字情報が入力される(ステップE1)。この文字情報は、後述するステップE2の処理を行うと共に、文字変換装置50により「文字→音声」変換を選択するか否か決定する(ステップE3)。「文字→音声」変換を選択しない場合(ステップE3:NO)には、処理を終了する(ステップE4)。一方、「文字→音声」変換を選択する場合(ステップE3:YES)には、文字変換装置50にて「文字→音声」変換を行い、音声情報を出力する(ステップE5)。
【0039】
ここで、ステップE2において、文字情報は、表示出力部80に文字情報を表示出力する。一方、音声情報は、音声出力部90により音声出力する。即ち、送信者が例えば聴覚障害者であって、文字入力したとき、受信者が健常者又は視覚が正常な聴覚障害者の場合には、文字情報を表示出力部80に表示し、受信者が聴覚が正常な視覚障害者の場合には、「文字→音声」変換した音声情報を音声出力部90から出力して円滑なコミュニケーションを可能にする。
【0040】
次に、音声情報が入力される場合の、携帯電話機100の受信モードの動作を、図9のフローチャートを参照して説明する。送信者の携帯電話機100から、電波網を介して通信制御部70に音声情報を受信する(ステップF1)。この音声情報は、後述するステップF2で処理されると共に、音声変換装置60による「音声→文字」変換を行うか否か選択する(ステップF3)。「音声→文字」変換を選択しない場合(ステップF3:NO)には、処理を終了する(ステップF4)。一方、「音声→文字」変換を選択する場合(ステップF3:YES)には、音声変換装置60により「音声→文字」変換を行い、文字情報を出力する(ステップF5)。
【0041】
ここで、ステップF2の処理を説明する。音声情報は、スピーカ等の音声出力部90から音声で出力される。一方、音声変換装置60により変換された文字情報は、LCD等の表示出力部80にも字で表示される。従って、受信者は、自己の保持する携帯電話機100の操作ボタン(図示せず)等を操作して、例えば健常者や視覚および/又は聴覚障害者から送信される音声情報を、音声情報のまま又は文字情報に変換して出力することが可能である。即ち、健常者又は視覚障害者の場合には、音声情報のまま出力し、聴覚障害者の場合には、文字情報に変換して出力することにより、円滑なコミュニケーションが可能になる。
【0042】
以上、本発明による携帯電話機およびそれを使用するコミュニケーション方法の好適実施形態の構成および動作を詳述した。しかし、斯かる実施形態は本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではない。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であること、当業者には容易に理解できよう。ここで、映像入力は、携帯電話機に付加されたCCDカメラ等が使用可能である。また、文字入力は、キー等のみならずペン入力装置等を使用することも可能であり、これにより聴覚障害者との筆談を行うことも可能である。更に、携帯電話機の適当な位置に突起マトリクスを設け、点字に変換して、視覚および聴覚障害者とのコミュニケーションを行うことも可能である。
【0043】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな如く、本発明によると、次の如き実用上の顕著な効果が得られる。即ち、健常者同士は勿論のこと、健常者と視覚/聴覚障害者間および視覚/聴覚障害者間で、音声入力と共に手話等の映像入力又はキー操作等による文字入力により円滑なコミュニケーションが可能になる。また、この携帯電話機は、相互に離れた位置にいる送信者と受信者間でコミュニケーションを行うリモードモードでの使用形態のみならず、例えば隣り合わせた障害者間又は障害者と健常者間でコミュニケーションを行うローカルモードでの使用形態も可能である。従って、障害者のハンディキャップを軽減し、携帯電話機の用途拡大に寄与することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による携帯電話機の好適実施形態の発信モードにおける構成を示すブロック図である。
【図2】本発明による携帯電話機の受信モードにおける構成を示すブロック図である。
【図3】本発明による携帯電話機のローカルモードにおける構成を示すブロック図である。
【図4】本発明による携帯電話機の映像情報入力時の発信モードの動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明による携帯電話機の文字情報入力時の発信モードの動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明による携帯電話機の音声情報入力時の発信モードの動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明による携帯電話機の映像情報入力時の受信モードの動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明による携帯電話機の文字情報入力時の受信モードの動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明による携帯電話機の音声情報入力時の受信モードの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 映像入力部
20 文字入力部
30 音声入力部
40 手話認識装置(「手話→文字」変換手段)
50 文字変換装置(「文字→音声」変換手段)
60 音声変換装置(「音声→文字」変換手段)
42、52、62 データベース
43、53、63 学習部
51、61 変換部
70 通信処理部
80 表示出力部
90 音声出力部
Claims (8)
- 視覚/聴覚障害者同士又は障害者および健常者間でコミュニケーションを可能にする携帯電話機において、
カメラ撮像画像に基づき手話認識して手話情報を文字情報に変換する手話認識装置と、文字情報を音声情報に変換する文字変換装置と、音声情報を文字情報に変換する音声変換装置とを備えることを特徴とする携帯電話機。 - 少なくとも前記手話認識装置、前記文字変換装置又は前記音声変換装置は、情報データベースおよび学習部を備え、変換部の使用頻度に応じて最適変換を行うことを特徴とする請求項1に記載の携帯電話機。
- 前記手話情報又は前記文字情報を視覚的に表示出力する表示出力部および前記音声情報を音声で出力する音声出力部を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯電話機。
- 送信者および/又は受信者は、前記手話認識装置、前記文字変換装置又は前記音声変換装置を適宜ON/OFF選択可能であることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の携帯電話機。
- 視覚又は聴覚障害者および健常者が携帯電話機を使用して相互にコミュニケーションを可能にする携帯電話機を使用するコミュニケーション方法において、
送信者により手話等の映像、文字又は音声を入力することと、前記入力された映像情報、文字情報又は音声情報を受信者が選択して、それぞれ文字情報、音声情報および文字情報に変換することとよりなることを特徴とする携帯電話機を使用するコミュニケーション方法。 - 前記変換された文字情報又は音声情報を、電波網を介して受信者の携帯電話機に送信することを特徴とする請求項5に記載の携帯電話機を使用するコミュニケーション方法。
- 前記発信者が入力した前記文字情報を前記音声情報に変換して自己の音声出力部に出力し、前記音声情報を前記文字情報に変換して自己の表示出力部に出力することを特徴とする請求項5に記載の携帯電話機を使用するコミュニケーション方法。
- 前記発信者は、自己の入力した前記映像情報、前記文字情報又は前記音声情報を、それぞれ文字情報、音声情報又は文字情報に変換して、表示出力部又は音声出力部に出力して、近くにいる相手とローカルモードでコミュニケーションすることを特徴とする請求項5に記載の携帯電話機を使用するコミュニケーション方法。
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