JP2008028110A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】セル部の微細化と終端部の高耐圧化とを両立可能な半導体装置を提供する。
【解決手段】半導体装置1は、電流を流すセル部2と、このセル部2を囲む終端部3とからなる電力用半導体装置である。半導体装置1には、半導体基板4と、半導体基板4上に形成された絶縁膜5とが設けられている。そして、終端部3における半導体基板4の上面は、セル部2における半導体基板4の上面よりも下方にあり、終端部3における絶縁膜5の厚さは、セル部2における絶縁膜5の厚さよりも厚い。
【選択図】図1
【解決手段】半導体装置1は、電流を流すセル部2と、このセル部2を囲む終端部3とからなる電力用半導体装置である。半導体装置1には、半導体基板4と、半導体基板4上に形成された絶縁膜5とが設けられている。そして、終端部3における半導体基板4の上面は、セル部2における半導体基板4の上面よりも下方にあり、終端部3における絶縁膜5の厚さは、セル部2における絶縁膜5の厚さよりも厚い。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体装置に関し、より詳細には、電流を流すセル部とこのセル部を囲む終端部とからなる半導体装置に関する。
パワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor:金属酸化物半導体電界効果トランジスタ)及びIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)等の電力用の半導体装置においては、例えば、半導体基板の上方及び下方に1対の主電極が設けられており、半導体基板の上面側には基板中を流れる電流を制御するためのゲート電極が設けられており、半導体基板とその上の主電極との間には、これらを相互に絶縁する絶縁膜が設けられている。また、半導体基板の中央領域は電流を流すセル部となっており、半導体基板の周辺領域はセル部を囲む終端部となっている(例えば、特許文献1参照。)。そして、セル部においては、ゲート電極の配列ピッチを短くして抵抗を低減するために、絶縁膜は薄く設定されている。一方、終端部においては、耐圧を確保するために、絶縁膜は厚く設定されている。このため、セル部と終端部との境界において、絶縁膜の上面には段差が存在する。
近年、このような電力用の半導体装置により多くの電流を流すために、ゲート電極の配列ピッチをより短くすることが求められている。このため、例えば、このような半導体装置に関しては、従来の半導体装置のリソグラフィに用いられてきたi線ステッパに替えて、より微細な加工が可能となるKrFステッパの適用も検討されている。しかしながら、上述の如く、絶縁膜の上面には段差が存在する。この段差は、i線ステッパでは問題にならないが、より精度が高いKrFステッパでは問題になる。すなわち、絶縁膜の上面に段差があるため、KrFステッパが要求する平面度が実現されず、微細なリソグラフィが困難である。
本発明の目的は、セル部の微細化と終端部の高耐圧化とを両立可能な半導体装置を提供することである。
本発明の一態様によれば、電流を流すセル部及び前記セル部を囲む終端部からなる半導体装置であって、半導体基板と、前記半導体基板上に形成された絶縁膜と、を備え、前記終端部の少なくとも一部における前記半導体基板の上面は、前記セル部における前記半導体基板の上面よりも下方にあり、前記少なくとも一部における前記絶縁膜の厚さは、前記セル部における前記絶縁膜の厚さよりも厚いことを特徴とする半導体装置が提供される。
本発明によれば、セル部の微細化と終端部の高耐圧化とを両立可能な半導体装置を実現することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
先ず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1(a)は、本実施形態に係る半導体装置を例示する平面図であり、(b)は、(a)に示すA−A’線による断面図である。
図1(a)及び(b)に示すように、本実施形態に係る半導体装置1aにおいては、電流を流すセル部2と、セル部2を囲む終端部3とが設定されている。セル部2は、半導体装置1の中央領域に配置されており、終端部3は、半導体装置1aの周辺領域に配置されている。半導体装置1aは、例えば縦型の電力用半導体装置であり、セル部2において電流が流れる方向は、半導体装置1aの厚さ方向である。なお、半導体装置1aは横型の電力用半導体装置であってもよく、この場合は、セル部2において電流が流れる方向は、半導体装置1aの幅方向となる。
先ず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1(a)は、本実施形態に係る半導体装置を例示する平面図であり、(b)は、(a)に示すA−A’線による断面図である。
図1(a)及び(b)に示すように、本実施形態に係る半導体装置1aにおいては、電流を流すセル部2と、セル部2を囲む終端部3とが設定されている。セル部2は、半導体装置1の中央領域に配置されており、終端部3は、半導体装置1aの周辺領域に配置されている。半導体装置1aは、例えば縦型の電力用半導体装置であり、セル部2において電流が流れる方向は、半導体装置1aの厚さ方向である。なお、半導体装置1aは横型の電力用半導体装置であってもよく、この場合は、セル部2において電流が流れる方向は、半導体装置1aの幅方向となる。
半導体装置1aにおいては、半導体基板4と、この半導体基板4上に形成された絶縁膜5とが設けられており、終端部3の少なくとも一部における半導体基板4の上面は、セル部2における半導体基板4の上面よりも下方にあり、終端部3の少なくとも一部における絶縁膜5の厚さは、セル部2における絶縁膜5の厚さよりも厚くなっている。このため、セル部2と終端部3との間の絶縁膜5の上面の高さの差は、セル部2と終端部3との間の半導体基板4の上面の高さの差よりも小さく、例えば、終端部3における絶縁膜5の上面は、セル部2における絶縁膜5の上面と同じ高さにある。
また、半導体装置1aにおいては、セル部2における絶縁膜5上に電極6及び制御電極8が設けられており、少なくともセル部2を含む半導体基板4の下面上に電極7が設けられている。一方、セル部2においては、半導体基板4の上層部に複数本のゲート電極9が埋設されている。ゲート電極9はその周囲をゲート絶縁膜(図示せず)に覆われており、半導体基板4から絶縁されている。また、半導体基板4におけるゲート電極8間の部分は、チャネル領域となっている。そして、このチャネル領域は、電極6の延出部6aに接続されている。また、ゲート電極9は制御電極8に接続されており、ゲート電極9と電極6との間は、絶縁膜5により絶縁されている。
本実施形態においては、終端部3の少なくとも一部において、半導体基板4の上面がセル部2よりも下方にあり、その分、絶縁膜5が厚くなっている。これにより、少なくとも、絶縁膜5の上面における終端部3とセル部2との境界における段差は、半導体基板4の上面における段差よりは小さくなり、例えば、絶縁膜5の上面には段差が形成されなくなる。この結果、絶縁膜5の上面の全領域において平坦性を確保しつつ、セル部2においては絶縁膜5を薄くして微細構造を形成可能とすると共に、終端部3においては絶縁膜5を厚くして十分な耐圧を確保することができる。これにより、例えばKrFステッパなどを利用して、微細なリソグラフィを行うことができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図2(a)は、本実施形態に係る半導体装置を例示する平面図であり、(b)は、(a)に示すB−B’線による断面図である。
図2(a)及び(b)に示すように、本実施形態に係る半導体装置1bにおいては、前述の第1の実施形態に係る半導体装置1a(図1参照)に対して、プラグ10が設けられている。プラグ10は、セル部2において絶縁膜5をその厚さ方向に貫通し、電極6を半導体基板4に接続している。そして、終端部3における絶縁膜5の上面は、プラグ10の上面と同じ高さにある。本実施形態における上記以外の構成は、前述の第1の実施形態と同様である。なお、図2(a)及び(b)においては、制御電極8(図1(a)参照)及びゲート電極9(図1(b)参照)は、図示を省略している。
図2(a)は、本実施形態に係る半導体装置を例示する平面図であり、(b)は、(a)に示すB−B’線による断面図である。
図2(a)及び(b)に示すように、本実施形態に係る半導体装置1bにおいては、前述の第1の実施形態に係る半導体装置1a(図1参照)に対して、プラグ10が設けられている。プラグ10は、セル部2において絶縁膜5をその厚さ方向に貫通し、電極6を半導体基板4に接続している。そして、終端部3における絶縁膜5の上面は、プラグ10の上面と同じ高さにある。本実施形態における上記以外の構成は、前述の第1の実施形態と同様である。なお、図2(a)及び(b)においては、制御電極8(図1(a)参照)及びゲート電極9(図1(b)参照)は、図示を省略している。
本実施形態によれば、前述の第1の実施形態の効果に加えて、電極6を半導体基板4に接続するプラグ10を、絶縁膜5の薄い部分に形成することにより、プラグ10を微細化しても、そのアスペクト比の増大を抑制することができる。この結果、微細なプラグ10を容易に形成することができる。
このように、本実施形態によれば、セル部の微細化と終端部の高耐圧化とを両立可能な半導体装置を得ることができる。
このように、本実施形態によれば、セル部の微細化と終端部の高耐圧化とを両立可能な半導体装置を得ることができる。
以下、上述の実施形態を具現化するための具体例について説明する。
先ず、第1の具体例について説明する。
図3は、本具体例に係る半導体装置を例示する断面図であり、
図4は、図3に示す領域A及び領域Bを拡大して例示する一部拡大断面図である。
先ず、第1の具体例について説明する。
図3は、本具体例に係る半導体装置を例示する断面図であり、
図4は、図3に示す領域A及び領域Bを拡大して例示する一部拡大断面図である。
図3及び図4に示すように、本具体例に係る半導体装置11は、例えば、縦型の電力用IGBTである。半導体装置11の中央領域は電流を流すセル部12となっており、このセル部12を囲む周辺領域は、電流を流さない終端部13となっている。半導体装置11の形状は、例えば、縦が10ミリメートル、横が10ミリメートルの正方形の板状であり、終端部13は、半導体装置11の端縁から1ミリメートル以内、例えば、0.5乃至0.8ミリメートル以内の環状の領域である。
半導体装置11においては、シリコン基板14が設けられている。シリコン基板14は、例えば、n型の単結晶基板である。シリコン基板14の上面のうち、終端部13に位置する領域14aは、セル部12に位置する領域14bよりも低い位置にある。このため、シリコン基板14の上面における終端部13とセル部12との境界には、段差14cが形成されている。段差14cの高さは例えば0.5乃至2ミクロンである。
また、セル部12においては、シリコン基板14の上層部にp型のベース層15が形成されており、ベース層15の上層部の一部には、n+型のエミッタ層16が形成されている。そして、シリコン基板14の上面には、エミッタ層16及びベース層15を貫通するように、複数本のストライプ状のゲートトレンチ17が、相互に平行に形成されている。ゲートトレンチ17の内面には、シリコンの熱酸化膜からなるゲート絶縁膜18が形成されており、その内部にはポリシリコンからなるゲート電極19が埋め込まれている。これにより、ゲート電極19は、ゲート絶縁膜18により、シリコン基板14から絶縁されている。
一方、セル部12の外周部及び終端部13においては、シリコン基板14の上層部に、セル部12を囲む環状のp型拡散層が4本形成されており、ガードリング20となっている。最も内周側のガードリング20は、セル部12から終端部13にわたって形成されており、従って、その内部に段差14cが位置している。ガードリング20の深さは、例えば、ゲート電極19の深さとほぼ同じである。また、シリコン基板14の最外周部の上層部には、EQPR(Equivalent Potential Ring:等価電位リング)21が形成されている。EQPR21は、エミッタ層16と同じ濃度のn+型の拡散層からなる。
また、シリコン基板14の上方には、絶縁膜25が設けられている。絶縁膜25は、その位置によって厚さが異なっている。すなわち、終端部13においては、シリコン基板14の上面の位置がセル部12よりも低くなっている分、絶縁膜25の厚さはセル部12よりも厚くなっている。これにより、絶縁膜25の上面の位置は、セル部12と終端部13とでほぼ一致している。絶縁膜25のうち厚い部分の厚さは、段差14cの高さよりも大きく、例えば、0.7ミクロン以上である。また、絶縁膜25におけるガードリング20の直上域の一部及びEQPR21の直上域の一部に相当する部分には、開口部26が形成されている。
そして、セル部12においては、絶縁膜25を貫通しベース層15に到達するエミッタプラグ27と、絶縁膜25を貫通しゲート電極19に到達するゲートプラグ28とが設けられている。プラグ27及び28は、ゲート電極19が延びる方向に沿ってストライプ状に延びている。上方から見て、エミッタプラグ27及びゲートプラグ28は交互に配列されており、セル部12の最外周部のみ、2本のエミッタプラグ27が連続して配置されている。プラグ27及び28の上面は、絶縁膜25の上面において露出しており、従って、その高さは、終端部13における絶縁膜25の上面の高さと一致している。また、プラグ27及び28の下端部付近には、p+型領域29が形成されている。
また、セル部12においては、絶縁膜25上に層間絶縁膜30が設けられている。層間絶縁膜30におけるエミッタプラグ27の直上域には開口部31が形成されており、ゲートプラグ28の直上域には他の開口部(図示せず)が形成されている。
更に、セル部12において、絶縁膜25及び層間絶縁膜30の上方には、エミッタ電極32及びゲート配線電極33が設けられている。エミッタ電極32は、層間絶縁膜30の開口部31内にも埋設されており、エミッタプラグ27に接続されている。これにより、エミッタ電極32は、エミッタプラグ27を介してベース層15に接続されている。一方、ゲート配線電極33は、層間絶縁膜30の他の開口部(図示せず)内にも形成されており、この他の開口部を介してゲートプラグ28に接続されている。これにより、ゲート配線電極33は、ゲートプラグ28を介してゲート電極19に接続されている。
更に、セル部12において、絶縁膜25及び層間絶縁膜30の上方には、エミッタ電極32及びゲート配線電極33が設けられている。エミッタ電極32は、層間絶縁膜30の開口部31内にも埋設されており、エミッタプラグ27に接続されている。これにより、エミッタ電極32は、エミッタプラグ27を介してベース層15に接続されている。一方、ゲート配線電極33は、層間絶縁膜30の他の開口部(図示せず)内にも形成されており、この他の開口部を介してゲートプラグ28に接続されている。これにより、ゲート配線電極33は、ゲートプラグ28を介してゲート電極19に接続されている。
一方、終端部13においては、絶縁膜25上であって、ガードリング20の直上域の少なくとも一部を含む領域及びEQPR21の直上域の少なくとも一部を含む領域に、フィールドプレート34が設けられている。フィールドプレート34は、絶縁膜25の開口部26内にも埋設されており、これにより、ガードリング20及びEQPR21に接続されている。そして、絶縁膜25並びにエミッタ電極32、ゲート配線電極33及びフィールドプレート34を覆うように、表面パッシベーション膜(図示せず)が設けられている。
次に、本具体例に係る半導体装置の製造方法について説明する。
図5(a)乃至(e)、図6(a)乃至(e)及び図7(a)乃至(e)は、本具体例に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
先ず、図5(a)に示すように、シリコンウェーハ14wを用意する。シリコンウェーハ14wは、例えば、n型の単結晶ウェーハである。次に、図5(b)に示すように、シリコンウェーハ14wの上面に対してエッチングを施し、半導体装置11の終端部13(図3参照)となる予定の領域について、シリコンウェーハ14wの上層部分を除去する。これにより、シリコンウェーハ14wの上面に凹部を形成する。この結果、シリコンウェーハ14wの上面のうち、エッチングされた領域14aの高さがエッチングされていない領域14bよりも低くなり、領域14aと領域14bとの境界に段差14cが形成される。
図5(a)乃至(e)、図6(a)乃至(e)及び図7(a)乃至(e)は、本具体例に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
先ず、図5(a)に示すように、シリコンウェーハ14wを用意する。シリコンウェーハ14wは、例えば、n型の単結晶ウェーハである。次に、図5(b)に示すように、シリコンウェーハ14wの上面に対してエッチングを施し、半導体装置11の終端部13(図3参照)となる予定の領域について、シリコンウェーハ14wの上層部分を除去する。これにより、シリコンウェーハ14wの上面に凹部を形成する。この結果、シリコンウェーハ14wの上面のうち、エッチングされた領域14aの高さがエッチングされていない領域14bよりも低くなり、領域14aと領域14bとの境界に段差14cが形成される。
次に、図5(c)に示すように、シリコンウェーハ14wの上面に対して、リソグラフィ、インプラ(イオン注入)及び拡散の処理を施して、シリコンウェーハ14wの上面におけるセル部12の外周部から終端部13にかけての領域に、p型層からなるガードリング20を複数本形成する。なお、図3、図5乃至図7においては、図示を簡略化するために、ガードリング20は4本しか示されていないが、実際には、例えば3〜10本程度のガードリングが形成される。これは、後述する他の具体例においても同様である。その後、酸化処理を施して、シリコンウェーハ14w上にシリコン酸化物からなる絶縁膜25aを形成する。このとき、絶縁膜25aの上面には、シリコンウェーハ14wの段差14cを反映した段差が形成される。そして、領域14a上における絶縁膜25aの上面の高さを、領域14b上におけるシリコンウェーハ14wの上面の高さと同じかそれよりも高くする。
次に、図5(d)に示すように、絶縁膜25aの上面にCMP(Chemical Mechanical Polishing:化学的機械研磨)を施して平坦化し、セル部12(図3参照)となる予定の領域において、シリコンウェーハ14wの上面を露出させる。すなわち、領域14bを露出させる。次に、図5(e)に示すように、シリコンウェーハ14wの領域14bに対して、リソグラフィ、インプラ及び拡散処理を施して、シリコンウェーハ14wの上層部分にp型拡散領域からなるベース層15を形成する。
次に、図6(a)に示すように、シリコンウェーハ14wの領域14bに複数本のゲートトレンチ17を形成する。ゲートトレンチ17の形状は、例えば一方向に延びるストライプ状とする。但し、ゲートトレンチの形状はストライプ状には限定されず、他の形状でもよい。次に、図6(b)に示すように、全面にシリコンの熱酸化膜を形成することにより、ゲートトレンチ17の内面上にゲート絶縁膜18を設ける。このとき、シリコンウェーハ14w及び絶縁膜25aの上面にも、薄い酸化膜が形成される。
次に、図6(c)に示すように、例えばCVD法(Chemical Vapor Deposition法:化学気相成長法)によりポリシリコンを堆積させる。その後、CDE(Chemical Dry Etching:化学的乾式エッチング)又はRIE(Reactive Ion Etching:反応性イオンエッチング)によってエッチバックを行い、ゲートトレンチ17の内部以外の部分に堆積したポリシリコンを除去する。これにより、ゲートトレンチ17内にポリシリコンを埋め込む。なお、このとき、CDE及びRIEの替わりに、CMPによりポリシリコンを研削して除去してもよい。このようにして、ゲートトレンチ17内にポリシリコンからなるゲート電極19を形成する。
次に、図6(d)に示すように、シリコンウェーハ14wの上面にリソグラフィ、インプラ及び拡散処理を施して、n+型拡散領域からなるエミッタ層16及びEQPR21を形成する。次に、図6(e)に示すように、絶縁膜25a上に、更にシリコン酸化物からなる絶縁膜を成長させる。これにより、シリコンウェーハ14上の全面に絶縁膜25が形成される。
次に、図7(a)に示すように、領域14bにおいて、絶縁膜25の薄い部分を貫通し、ベース層15又はゲート電極19まで到達するように、コンタクトホール35を形成する。次に、図7(b)に示すように、コンタクトホール35の底部近傍にp+型領域29を形成する。次に、図7(c)に示すように、コンタクトホール35内に金属を埋め込み、ベース層15に接続されたエミッタプラグ27及びゲート電極19に接続されたゲートプラグ28を形成する。次に、図7(d)に示すように、絶縁膜25におけるガードリング20の直上域の一部及びEQPR21の直上域の一部に開口部26を形成する。次に、図7(e)に示すように、絶縁膜25上に層間絶縁膜30を形成する。そして、層間絶縁膜30におけるエミッタプラグ27及びゲートプラグ28の直上域を含む領域に、開口部31を形成する。このとき、同一の開口部31内にエミッタプラグ27及びゲートプラグ28の双方が含まれないようにする。
次に、図3及び図4に示すように、絶縁膜25及び層間絶縁膜30上に、金属層を堆積させてパターニングし、エミッタ電極32、ゲート配線電極33及びフィールドプレート34を形成する。このとき、エミッタ電極32は層間絶縁膜30の開口部31を介してエミッタプラグ27に接続され、ゲート配線電極33は他の開口部(図示せず)を介してゲートプラグ28に接続され、フィールドプレート34は絶縁膜25の開口部26を介してガードリング20又はEQPR21に接続されるように、金属層をパターニングする。次に、絶縁膜25並びにエミッタ電極32の一部、ゲート配線電極33及びフィールドプレート34を覆うように、表面パッシベーション膜(図示せず)を形成する。その後、シリコンウェーハ14wをダイシングして、シリコン基板14に切り分ける。これにより、シリコンウェーハ14wのエッチングされた領域14aが終端部13となり、エッチングされていない領域14bがセル部12となり、半導体装置11が完成する。
本具体例においては、図5(b)に示す工程において、終端部13におけるシリコン基板14の上層部分を除去しているため、終端部13におけるシリコン基板14の上面(領域14a)が、セル部12におけるシリコン基板14の上面(領域14b)よりも下方に位置している。また、図5(c)に示す工程において、全面に均一に絶縁膜25aを形成した後、図5(d)に示す工程において、CMPにより平坦化し、図6(e)に示す工程において、絶縁膜25を均一に厚くしているため、絶縁膜25の上面には段差がなく平坦であり、且つ、終端部13における絶縁膜25の厚さは、セル部12における絶縁膜25の厚さよりも厚くなっている。
この結果、絶縁膜25の上面の全領域において平坦性を確保すると共に、セル部12における絶縁膜25を薄くすることより、セル部12において微細構造を形成することができる。一方、終端部13における絶縁膜25を厚くすることにより、終端部13において高い耐圧性を得ることができる。例えば、本具体例においては、絶縁膜25の上面の平坦性が高いため、半導体装置11を形成する際に、KrFステッパを使用することができ、これにより、微細な回路パターンを形成することができる。
また、エミッタプラグ27及びゲートプラグ28は、絶縁膜25の薄い部分に形成しているため、アスペクト比を大きく増加させることなく、これらのプラグを微細化することができる。これにより、形状安定性が高く、信頼性が高い微細なプラグを形成することができる。
更に、本具体例においては、ガードリング20の深さがゲート電極19の深さにほぼ等しいため、耐圧を安定化させることが容易である。
更に、本具体例においては、ガードリング20の深さがゲート電極19の深さにほぼ等しいため、耐圧を安定化させることが容易である。
このように、本具体例によれば、半導体装置11の終端部13の耐圧を確保しつつ、セル部12においてゲート電極等を微細化することができるため、出力電流の高密度化及び損失の低下を図ることができる。
次に、第2の具体例について説明する。
図8は、本具体例に係る半導体装置を例示する断面図であり、
図9は、図8に示す領域C及び領域Dを拡大して例示する一部拡大断面図である。
なお、図8及び図9において、図3及び図4に示す構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図8は、本具体例に係る半導体装置を例示する断面図であり、
図9は、図8に示す領域C及び領域Dを拡大して例示する一部拡大断面図である。
なお、図8及び図9において、図3及び図4に示す構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図8及び図9に示すように、本具体例に係る半導体装置41においては、終端部13において、シリコン基板14の上面に複数の凸部42が形成されている。凸部42は、ガードリング20が形成されている領域の一部に形成されており、ガードリング20に沿ってセル部12を囲むように環状に形成されている。凸部42の上面の高さは、セル部12におけるシリコン基板14の上面、すなわち、領域14bの高さと等しく、領域14aにおける凸部42以外の領域が、凹部となっている。
また、絶縁膜25における凸部42の直上域に相当する部分には、開口部26は形成されておらず、各凸部42あたり複数本のコンタクトプラグ43が埋設されている。コンタクトプラグ43は、フィールドプレート34とガードリング20との間に配置されており、その上端部がフィールドプレート34に接続され、絶縁膜25をその厚さ方向に貫通し、その下端部が凸部42に接続されることにより、フィールドプレート34をガードリング20に接続するものである。
更に、シリコン基板14におけるEQPR21が形成されている領域にも凸部42が形成されており、EQPR21の直上域には開口部26が形成されておらず、絶縁膜25内に複数本のコンタクトプラグ43が埋設されている。これらのコンタクトプラグ43は、フィールドプレート34をEQPR21に接続するものである。各コンタクトプラグ43の下端部付近には、p+型領域29が形成されている。本具体例における上記以外の構成は、前述の第1の具体例と同様である。
次に、本具体例に係る半導体装置の製造方法について説明する。
図10(a)乃至(e)、図11(a)乃至(e)及び図12(a)乃至(d)は、本具体例に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
先ず、図10(a)に示すように、シリコンウェーハ14wを用意する。次に、図10(b)に示すように、シリコンウェーハ14wの上面に対してエッチングを施し、ダイシング後に半導体装置11の終端部13(図8参照)となる予定の領域について、シリコンウェーハ14wの上層部分を除去する。このとき、終端部13における一部の領域については、エッチングを施さずにシリコンウェーハ14wの上層部分を残留させる。これにより、終端部13に凸部42が形成される。
図10(a)乃至(e)、図11(a)乃至(e)及び図12(a)乃至(d)は、本具体例に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
先ず、図10(a)に示すように、シリコンウェーハ14wを用意する。次に、図10(b)に示すように、シリコンウェーハ14wの上面に対してエッチングを施し、ダイシング後に半導体装置11の終端部13(図8参照)となる予定の領域について、シリコンウェーハ14wの上層部分を除去する。このとき、終端部13における一部の領域については、エッチングを施さずにシリコンウェーハ14wの上層部分を残留させる。これにより、終端部13に凸部42が形成される。
以下、図10(c)乃至図11(e)に示す工程は、前述の第1の具体例における図8(c)乃至図9(e)に示す工程と同様である。すなわち、図10(c)に示すように、シリコンウェーハ14wの上層部分にガードリング20を形成する。このとき、凸部42もガードリング20に含まれるようにする。次に、シリコンウェーハ14w上に絶縁膜25aを形成する。このとき、絶縁膜25aの上面には、シリコンウェーハ14wの段差14c及び凸部42を反映した形状が形成される。次に、図10(d)に示すように、絶縁膜25aの上面にCMPを施して平坦化し、領域14b及び凸部42の上面を露出させる。次に、図10(e)に示すように、セル部12において、シリコンウェーハ14wの上層部分にベース層15を形成する。
次に、図11(a)に示すように、シリコンウェーハ14wの領域14bに複数本のゲートトレンチ17を形成する。次に、図11(b)に示すように、ゲートトレンチ17の内面上にゲート絶縁膜18を形成する。次に、図11(c)に示すように、ゲートトレンチ17内にポリシリコンを埋め込んで、ゲート電極19を形成する。次に、図11(d)に示すように、シリコンウェーハ14wの上層部分にエミッタ層16及びEQPR21を形成する。次に、図11(e)に示すように、絶縁膜25a上に、更に絶縁膜を成長させ、より厚い絶縁膜25を形成する。
そして、図12(a)に示すように、領域14bにおいて、ベース層15又はゲート電極19まで到達するコンタクトホール35を形成する。このとき、同時に領域14aにおいて、ガードリング20又はEQPR21まで到達するコンタクトホール45を形成する。すなわち、コンタクトホール35及び45は、同一のリソグラフィ工程によって形成する。コンタクトホール45は、シリコンウェーハ14wの凸部42に到達するようにする。
次に、図12(b)に示すように、コンタクトホール35及び45の底部近傍にp+型領域29を形成する。次に、図12(c)に示すように、コンタクトホール35及び45内に金属を埋め込み、ベース層15に到達するエミッタプラグ27、ゲート電極19に到達するゲートプラグ28、ガードリング20に到達するコンタクトプラグ43及びEQPR21に到達するコンタクトプラグ43を形成する。
なお、前述の第1の具体例においては、この後、絶縁膜25に、後の工程において形成するフィールドプレート34(図3参照)をガードリング20又はEQPR21に接続するために、開口部26を形成する(図7(d)参照)。しかし、本具体例においては、フィールドプレート34とガードリング20又はEQPR21との間の接続をコンタクトプラグ43によって行うため、絶縁膜25に開口部26(図3参照)を形成しない。
次に、図12(d)に示すように、絶縁膜25上に層間絶縁膜30を形成し、開口部31を形成する。
次に、図12(d)に示すように、絶縁膜25上に層間絶縁膜30を形成し、開口部31を形成する。
次に、図8及び図9に示すように、絶縁膜25及び層間絶縁膜30上に、金属層を堆積させてパターニングし、エミッタ電極32、ゲート配線電極33及びフィールドプレート34を形成する。このとき、フィールドプレート34はコンタクトプラグ43を介してガードリング20又はEQPR21に接続されるようにする。次に、表面パッシベーション膜(図示せず)を形成する。その後、シリコンウェーハ14wをダイシングして、シリコン基板14に切り分ける。これにより、半導体装置41が作製される。本具体例における上記以外の製造方法は、前述の第1の具体例と同様である。
本具体例においては、図12(a)乃至(c)に示す工程において、セル部12にエミッタプラグ27及びゲートプラグ28を形成すると同時に、終端部13にコンタクトプラグ43を形成し、このコンタクトプラグ43により、フィールドプレート34をガードリング20又はEQPR21に接続する。このため、絶縁膜25に開口部26を形成する工程(図7(d)参照)が不要となり、前述の第1の具体例と比較して、工程数を削減することができる。なお、絶縁膜25における凸部42の直上域に相当する部分は、その周辺の部分と比較して薄くなっており、絶縁膜25の上面は平坦である。このため、コンタクトプラグ43を低いアスペクト比で且つ微細に形成することができる。本具体例における上記以外の動作及び効果は、前述の第1の具体例と同様である。
次に、第3の具体例について説明する。
図13は、本具体例に係る半導体装置を例示する断面図である。
なお、図13において、図8及び図9に示す構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図13は、本具体例に係る半導体装置を例示する断面図である。
なお、図13において、図8及び図9に示す構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図13に示すように、本具体例に係る半導体装置51においては、終端部13において、絶縁膜25内に保護素子52が埋め込まれている。保護素子52は、例えば、保護用のダイオードである。また、絶縁膜25上における保護素子52の直上域には保護素子用電極53が設けられており、保護素子52と保護素子用電極53とは、絶縁膜25を貫通する複数本の保護プラグ54により接続されている。なお、図13においては、保護素子用電極53は1つしか示されていないが、保護素子52には例えば、アノードとカソードの2つの保護素子用電極53が接続されている。本具体例における上記以外の構成は、前述の第2の具体例と同様である。
次に、本具体例に係る半導体装置の製造方法について説明する。
図14(a)乃至(e)及び図15(a)乃至(d)は、本具体例に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
先ず、図10(a)に示すようなシリコンウェーハ14wに関して、前述の第2の具体例における図10(b)乃至図11(c)に示す工程と同様な工程を行う。すなわち、図10(b)に示すように、シリコンウェーハ14wの上層部分を選択的に除去して、終端部13となる予定の領域に凹みを形成すると共に、凸部42を形成する。次に、図10(c)に示すように、シリコンウェーハ14wの上層部分のうち、凸部42を含む部分にガードリング20を形成し、その後、全面に絶縁膜25aを形成する。次に、図10(d)に示すように、絶縁膜25aの上面を平坦化して、セル部12(図13参照)及び凸部42においてシリコンウェーハ14wを露出させ、図10(e)に示すように、セル部12にベース層15を形成する。次に、図11(a)に示すように、セル部12にゲートトレンチ17を形成し、図11(b)に示すように、ゲートトレンチ17の内面上にゲート絶縁膜18を形成し、図11(c)に示すように、ゲートトレンチ17内にゲート電極19を形成する。これにより、図14(a)に示すような中間構造体56が作製される。
図14(a)乃至(e)及び図15(a)乃至(d)は、本具体例に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
先ず、図10(a)に示すようなシリコンウェーハ14wに関して、前述の第2の具体例における図10(b)乃至図11(c)に示す工程と同様な工程を行う。すなわち、図10(b)に示すように、シリコンウェーハ14wの上層部分を選択的に除去して、終端部13となる予定の領域に凹みを形成すると共に、凸部42を形成する。次に、図10(c)に示すように、シリコンウェーハ14wの上層部分のうち、凸部42を含む部分にガードリング20を形成し、その後、全面に絶縁膜25aを形成する。次に、図10(d)に示すように、絶縁膜25aの上面を平坦化して、セル部12(図13参照)及び凸部42においてシリコンウェーハ14wを露出させ、図10(e)に示すように、セル部12にベース層15を形成する。次に、図11(a)に示すように、セル部12にゲートトレンチ17を形成し、図11(b)に示すように、ゲートトレンチ17の内面上にゲート絶縁膜18を形成し、図11(c)に示すように、ゲートトレンチ17内にゲート電極19を形成する。これにより、図14(a)に示すような中間構造体56が作製される。
次に、図14(b)に示すように、絶縁膜25aの上層部分における保護素子52(図13参照)を埋設する予定の領域を選択的に除去して、絶縁膜25aの上面に凹部57を形成する。次に、全面にポリシリコンを堆積させた後、CMPにより平坦化処理を施し、凹部57内にのみポリシリコンを残留させる。これにより、図14(c)に示すように、凹部57内にポリシリコン層58を形成する。
次に、図14(d)に示すように、リソグラフィ及びインプラを施して、シリコンウェーハ14wに選択的にN型不純物を導入した後、拡散処理を施して、シリコンウェーハ14wの上層部分にエミッタ層16及びEQPR21を形成すると共に、ポリシリコン層58(図14(c)参照)を機能化させ、保護素子52を形成する。次に、図14(e)に示すように、絶縁膜25a上に更に酸化膜を成長させ、より厚い絶縁膜25を形成する。これにより、保護素子52を絶縁膜25中に埋め込む。
次に、図15(a)に示すように、絶縁膜25の上面側から、ベース層15又はゲート電極19まで到達するコンタクトホール35と、ガードリング20又はEQPR21まで到達するコンタクトホール45を形成する。このとき、同時に、保護素子52の直上域の一部に、保護素子52まで到達するコンタクトホール55を形成する。すなわち、コンタクトホール35、45及び55は、同一のリソグラフィ工程によって形成する。
次に、図15(b)に示すように、コンタクトホール35、45及び55の底部近傍にp+型領域29を形成する。次に、図15(c)に示すように、コンタクトホール35、45及び55内に金属を埋め込み、ベース層15に到達するエミッタプラグ27、ゲート電極19に到達するゲートプラグ28、ガードリング20に到達するコンタクトプラグ43、EQPR21に到達するコンタクトプラグ43、保護素子52に到達する保護プラグ54を形成する。次に、図15(d)に示すように、絶縁膜25上に層間絶縁膜30を形成し、開口部31を形成する。
次に、図13に示すように、絶縁膜25及び層間絶縁膜30上に、金属層を堆積させてパターニングし、エミッタ電極32、ゲート配線電極33及びフィールドプレート34を形成すると共に、保護素子用電極53を形成する。このとき、保護素子用電極53は、コンタクトプラグ54を介して保護素子52に接続されるようにする。次に、表面パッシベーション膜(図示せず)を形成する。その後、シリコンウェーハ14wをダイシングして、シリコン基板14に切り分ける。これにより、半導体装置51が作製される。本具体例における上記以外の製造方法は、前述の第2の具体例と同様である。
本具体例によれば、半導体装置51に保護素子52を設ける場合に、保護素子52を絶縁膜25内に埋設させている。これにより、保護素子52を絶縁膜25上に配置する場合と比較して、半導体装置51の上面に保護素子52に起因する段差が発生することを防ぎ、半導体装置51の上面を平坦化することができる。これにより、微細化プロセスの適用が可能となる。また、シリコン基板14上に形成する多層配線層の厚さを低減することができるため、コンタクトホールのアスペクト比を小さくすることができる。更に、本具体例の製造方法によれば、例えば、ポリシリコン層58の機能化を、エミッタ層16及びEQPR21を形成する工程(図14(d)参照)において行っているため、保護素子52を形成することによる工程数の増加を抑えることができる。
なお、本具体例においては、保護素子52として保護用ダイオードを形成する例を示したが、本実施形態はこれに限定されず、保護素子52は、例えば、半導体装置51の温度を検出する温度検出用ダイオードであってもよく、半導体装置51に流れる電流の大きさを検出する電流検出用のダイオードであってもよい。
また、本具体例においては、前述の第2の具体例と同様に、ガードリング20及びEQPR21をコンタクトプラグ43によってフィールドプレート34に接続する例を示したが、本実施形態はこれに限定されず、例えば、前述の第1の具体例と同様に、絶縁膜25に形成された開口部26(図3参照)を介して、ガードリング20及びEQPR21をフィールドプレート34に接続してもよい。
次に、第4の具体例について説明する。
図16は、本具体例に係る半導体装置を例示する断面図であり、
図17は、図16に示す領域Eを拡大して例示する一部拡大断面図である。
なお、図16及び図17において、図3及び図4に示す構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図16は、本具体例に係る半導体装置を例示する断面図であり、
図17は、図16に示す領域Eを拡大して例示する一部拡大断面図である。
なお、図16及び図17において、図3及び図4に示す構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図16及び図17に示すように、本具体例に係る半導体装置61においては、前述の第1の具体例と比較して、ゲートトレンチ17の上部にシリコン酸化膜62が埋め込まれている。すなわち、ゲート電極19の上面は、シリコン基板14の上面よりも低く、エミッタ層16の下面よりも高い位置に位置している。また、絶縁膜25の厚さがシリコン基板14の段差14cの高さと等しくなっている。このため、セル部12においては、絶縁膜25が設けられていない。
半導体装置61においては、ゲート電極19がゲートトレンチ17内に完全に埋め込まれており、シリコン酸化膜62によってエミッタ電極32に対して絶縁されている。従って、セル部12において絶縁膜25が不要になる。これにより、エミッタプラグ27及びゲートプラグ28(図4参照)が不要になり、ベース層15及びエミッタ層16は、エミッタ電極32に直接接触することにより、接続される。
本具体例によれば、絶縁膜25の厚さが段差14cの高さと等しいため、シリコン基板14の上面及び絶縁膜25の上面からなる平面が平坦である。また、セル部12には絶縁膜25が設けられていない。この結果、KrFステッパなどを利用して、セル部12におけるシリコン基板14の上面に、ゲートトレンチ17を極めて微細に形成することができる。これにより、オン電流を増加させることができる。また、エミッタプラグ及びゲートプラグを省略することができる。本具体例における上記以外の構成、動作及び効果は、前述の第1の具体例と同様である。
なお、本具体例においては、前述の第1の具体例と同様に、フィールドプレート34を、絶縁膜25の開口部26を介してガードリング20及びEQPR21に直接接続する例を示したが、前述の第2の具体例のように、フィールドプレート34を、コンタクトプラグを介してガードリング20及びEQPR21に接続してもよい。
次に、第5の具体例について説明する。
図18は、本具体例に係る半導体装置を例示する断面図であり、
図19は、図18に示す領域Fを拡大して例示する一部拡大断面図である。
なお、図18及び図19において、図3及び図4に示す構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図18は、本具体例に係る半導体装置を例示する断面図であり、
図19は、図18に示す領域Fを拡大して例示する一部拡大断面図である。
なお、図18及び図19において、図3及び図4に示す構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
本具体例は、本発明の実施形態をプレーナ型の電力用半導体装置に適用した例である。すなわち、図18及び図19に示すように、本具体例に係る半導体装置71においては、セル部12にゲートトレンチ17(図4参照)が形成されておらず、ゲート絶縁膜18及びゲート電極19は、シリコン基板14上に設けられている。また、ベース層15が複数の領域に分断されており、ゲート電極19は、ベース層15の分断された領域間の領域の直上域を含む領域に配置されている。更に、ベース層15におけるゲート電極19の直下域を含む領域にはエミッタ層16が形成されており、エミッタ層16間には、p+コンタクト層72が形成されている。p+コンタクト層72は、エミッタ層16の下方にも広がっている。半導体装置71の終端部13の構成は、前述の第1の具体例と同様である。
本具体例の効果は、前述の第1の具体例と同様である。なお、本具体例においては、前述の第1の具体例と同様に、フィールドプレート34を、絶縁膜25の開口部26を介してガードリング20及びEQPR21に接続する例を示したが、前述の第2の具体例のように、フィールドプレート34を、コンタクトプラグを介してガードリング20及びEQPR21に接続してもよい。
次に、本実施形態の範囲から外れる比較例について説明する。
図20は、本比較例に係る半導体装置を示す断面図であり、
図21は、図20に示す領域G及び領域Hを拡大して示す一部拡大断面図である。
図20及び図21に示すように、本比較例に係る半導体装置101においては、シリコン基板114の終端部13に対して選択的なエッチングが施されておらず、上面114aは平坦である。すなわち、セル部12におけるシリコン基板114の上面114aと、終端部13における上面114aとが、相互に同じ高さにある。
図20は、本比較例に係る半導体装置を示す断面図であり、
図21は、図20に示す領域G及び領域Hを拡大して示す一部拡大断面図である。
図20及び図21に示すように、本比較例に係る半導体装置101においては、シリコン基板114の終端部13に対して選択的なエッチングが施されておらず、上面114aは平坦である。すなわち、セル部12におけるシリコン基板114の上面114aと、終端部13における上面114aとが、相互に同じ高さにある。
そして、半導体装置101においては、終端部13における耐圧を確保するために、絶縁膜25の厚さをある程度厚くしており、例えば1ミクロン以上としている。絶縁膜25に十分な耐圧性を持たせるためには、絶縁膜25を熱酸化膜により形成することが好ましい。そして、このような厚い熱酸化膜を形成するためには、シリコンウェーハに対して高温且つ長時間の熱処理を施す必要がある。このため、通常、絶縁膜25は、デバイス形成の初期の工程で形成される。従って、セル部を形成する工程は、絶縁膜25の形成後に実施されることになり、セル部を形成するためには、この厚い絶縁膜25を加工しなければならない。
しかしながら、この場合は、セル部12に微細なプラグを形成することが困難になる。例えば、セルピッチを2ミクロンとすると、エミッタプラグ及びゲートプラグの形成ピッチは1ミクロンとなり、1本のプラグの幅は0.2乃至0.4ミクロン程度となるが、この場合、プラグの高さ、すなわち、絶縁膜25の厚さは1ミクロン以上であるため、プラグのアスペクト比は2.5乃至5.0程度と高くなってしまう。この場合、コンタクトホールの内部に金属を安定的に埋め込むことが困難になり、信頼性が高いプラグを形成することができなくなる。
一方、終端部の絶縁膜25を厚く保持したままセル部の絶縁膜25を薄くしようとすると、絶縁膜25の上面において、終端部とセル部との境界に、高さが例えば0.5乃至1.0ミクロン程度又はそれ以上の段差が形成されてしまう。この場合は、KrFステッパの適用が困難になる。
そこで、半導体装置101においては、絶縁膜25に開口部26を形成し、この開口部26を介して、エミッタ電極32を直接ベース層15に接続している。しかしながら、これにより、本比較例においては、ゲート電極19を微細化することが困難になる。このため、半導体装置101に流すことができる電流の大きさは、上述の本発明の実施形態の各具体例に係る半導体装置に流すことができる電流よりも小さく、半導体装置101に電流が流れる際の損失は、上述の各具体例に係る半導体装置における損失よりも大きい。
以上、実施形態及びその具体例を参照して本発明を説明したが、本発明はこれらの実施形態及び具体例には限定されない。例えば、上述の各具体例は、技術的に可能な限りにおいて、相互に組み合わせて実施することができる。また、上述の実施形態及び具体例並びにそれらを組み合わせたものに対して、当業者が適宜構成要素の追加若しくは省略又は設計変更を加えたものも、本発明の特徴部分が実施されている限り、本発明の範囲に含まれる。例えば、シリコンウェーハの上層部分を選択的に除去する手段はエッチングに限定されず、機械的な加工手段を使用してもよい。また、半導体基板はシリコン基板に限定されず、GaN基板等を使用してもよい。
1a、1b 半導体装置、2 セル部、3 終端部、4 半導体基板、5 絶縁膜、6、7 電極、6a 延出部、8 制御電極、9 ゲート電極、10 プラグ、11、41、51、61、71、101 半導体装置、12 セル部、13 終端部、14、114 シリコン基板、14a、14b 領域、14c 段差、14w シリコンウェーハ、15 ベース層、16 エミッタ層、17 ゲートトレンチ、18 ゲート絶縁膜、19 ゲート電極、20 ガードリング、21 EQPR、25、25a 絶縁膜、26 開口部、27 エミッタプラグ、28 ゲートプラグ、29 p+型領域、30 層間絶縁膜、31 開口部、32 エミッタ電極、33 ゲート配線電極、34 フィールドプレート、35、45、55 コンタクトホール、42 凸部、43 コンタクトプラグ、52 保護素子、53 保護素子用電極、54 保護プラグ、56 中間構造体、57 凹部、58 ポリシリコン層、62 シリコン酸化膜、72 p+コンタクト層、114a 上面、A〜H 領域
Claims (5)
- 電流を流すセル部及び前記セル部を囲む終端部からなる半導体装置であって、
半導体基板と、
前記半導体基板上に形成された絶縁膜と、
を備え、
前記終端部の少なくとも一部における前記半導体基板の上面は、前記セル部における前記半導体基板の上面よりも下方にあり、前記少なくとも一部における前記絶縁膜の厚さは、前記セル部における前記絶縁膜の厚さよりも厚いことを特徴とする半導体装置。 - 前記終端部における前記絶縁膜の上面は、前記セル部における前記絶縁膜の上面と同じ高さにあることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
- 前記セル部における前記絶縁膜上に設けられた電極と、
前記セル部において前記絶縁膜をその厚さ方向に貫通し、前記電極を前記半導体基板に接続するプラグと、
をさらに備え、
前記終端部における前記絶縁膜の上面は、前記プラグの上面と同じ高さにあることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。 - 前記終端部における前記半導体基板の上層部分に形成されたガードリングと、
前記絶縁膜上における前記ガードリングの直上域の少なくとも一部を含む領域に設けられた電極と、
前記ガードリングの直上域において前記絶縁膜をその厚さ方向に貫通し、前記電極を前記ガードリングに接続するコンタクトプラグと、
をさらに備え、
前記半導体基板の上面における前記ガードリングが形成されている領域の少なくとも一部に凸部が形成されており、前記コンタクトプラグは前記凸部に接続されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体装置。 - 保護素子をさらに備え、
前記保護素子は前記終端部における前記絶縁膜中に埋設されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の半導体装置。
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