JP2008027507A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

光ピックアップ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008027507A
JP2008027507A JP2006198290A JP2006198290A JP2008027507A JP 2008027507 A JP2008027507 A JP 2008027507A JP 2006198290 A JP2006198290 A JP 2006198290A JP 2006198290 A JP2006198290 A JP 2006198290A JP 2008027507 A JP2008027507 A JP 2008027507A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
filter
pickup device
optical pickup
incident
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006198290A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazushi Mori
和思 森
Katsutoshi Hibino
克俊 日比野
Kenji Nagatomi
謙司 永冨
Naoyuki Takagi
直之 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2006198290A priority Critical patent/JP2008027507A/ja
Priority to CN2007101366477A priority patent/CN101110236B/zh
Priority to US11/780,875 priority patent/US20080019254A1/en
Publication of JP2008027507A publication Critical patent/JP2008027507A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/12Heads, e.g. forming of the optical beam spot or modulation of the optical beam
    • G11B7/135Means for guiding the beam from the source to the record carrier or from the record carrier to the detector
    • G11B7/1353Diffractive elements, e.g. holograms or gratings
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/12Heads, e.g. forming of the optical beam spot or modulation of the optical beam
    • G11B7/13Optical detectors therefor
    • G11B7/131Arrangement of detectors in a multiple array
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/12Heads, e.g. forming of the optical beam spot or modulation of the optical beam
    • G11B7/135Means for guiding the beam from the source to the record carrier or from the record carrier to the detector
    • G11B7/1381Non-lens elements for altering the properties of the beam, e.g. knife edges, slits, filters or stops
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B2007/0003Recording, reproducing or erasing systems characterised by the structure or type of the carrier
    • G11B2007/0009Recording, reproducing or erasing systems characterised by the structure or type of the carrier for carriers having data stored in three dimensions, e.g. volume storage
    • G11B2007/0013Recording, reproducing or erasing systems characterised by the structure or type of the carrier for carriers having data stored in three dimensions, e.g. volume storage for carriers having multiple discrete layers

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Optical Head (AREA)

Abstract

【課題】サブビームを用いて各種エラー信号を生成する際に、迷光によるエラー信号の精度劣化を抑制し、これにより、高いサーボ特性を発揮できる光ピックアップ装置を提供する。
【解決手段】入射ビーム光軸(入射ビームの中心)を挟んでディスクタンジエンシャル方向に離間した矩形の2領域に、入射角に応じて透過率が変化するフィルタ部20aが形成されている。フィルタ部20aの透過率特性は、入射角AがA=0゜のときピークとなり、これからα=0.2゜ずれると透過率が50%となる。このようなフィルタ部を有するフィルタを対物レンズ15とコリメータレンズ20の間の平行光中に挿入すると、図7(b)に示すように、サブビーム用センサ172、173に対する迷光の入射が抑制される。よって、各種エラー信号に対する迷光の影響が抑制され、良好なエラー信号が生成される。
【選択図】図7

Description

本発明は、光ピックアップ装置に関し、特に、複数の記録層が積層配置されたディスクにレーザ光を照射する際に用いて好適なものである。
CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスクに対し情報を記録再生する光ディスクドライブには、レーザ光をディスク記録面上に収束させるための光ピックアップ装置が配備されている。
図17に、光ピックアップ装置の基本構成を示す。図において、11は半導体レーザ、12は回折格子、13はビームスプリッタ、14はコリメータレンズ、15は対物レンズ、16はシリンドリカルレンズ、17は光検出器である。
半導体レーザ11から出力されたレーザ光は、回折格子によりメインビーム(0次回折光)と2つのサブビーム(±1次回折光)に分割され、ビームスプリッタ13に入射される。ビームスプリッタ13を透過したレーザ光は、コリメータレンズ14によってほぼ平行光に変換され、対物レンズ15によってそれぞれディスク記録面上に集光される。
ディスクからの反射光は、ディスク入射時の光路を逆行し、その一部が、ビームスプリッタ13によって反射される。そして、シリンドリカルレンズ16によって非点収差が導入された後、光検出器17の受光面上に集光される。なお、図17に示す構成例では、フォーカスエラーの検出手法として非点収差法が用いられている。
図18(a)は、ディスク記録面上における3ビーム(メインビーム、サブビーム)のスポット配置を示す図である。なお、同図には、グルーブとランドが配されたディスク上に3ビームを集光したときの状態が示されている。
図示の如く、記録再生動作時において、メインビームはグループ上に集光され、2つのサブビームは当該グルーブを挟む両側のランドにそれぞれ集光される。なお、このスポット配置は、後述する差動プッシュプル法によるトラッキングエラー検出を良好に行うためのものである。
図18(b)は、ディスク記録面上におけるメインビームと2つのサブビームの光強度分布を示す図である。
ディスクへの記録はメインビームのみで行われ、2つのサブビームはトラッキングエラー信号やフォーカスエラー信号の生成に用いられる。ここで、メインビームの光強度は、サブビームの光強度よりも数段高く設定されている。これは、半導体レーザ11からのレーザ出力を、記録の際に、効率よく利用するためである。すなわち、ディスクに対する記録速度は、記録面上におけるレーザ光の強度が高いほど高速となる。このため、記録に用いるメインビームの強度配分の方が数段高くなるよう、半導体レーザ11からのレーザ出力が、メインビームとサブビームに配分される。
なお、メインビームとサブビームの光強度比は回折格子12の回折効率(通常は格子深さ)で決まる。通常、メインビームの強度は、サブビームの強度の10〜18倍とされる。この比率は、そのまま光検出器17の受光面上におけるメインビームとサブビームの強度比に反映される。
図19(a−1)〜(a−3)は、差動プッシュプル法によるトラッキングエラーの検出の原理を説明する図である。
同図中、171、172、173は、光検出器17上に配置された4分割センサである。メインビームは、4分割センサ171によって受光され、2つのサブビームは、それぞれ、4分割センサ172、173によって受光される。なお、同図には、4分割センサ171、172、173上におけるメインビームとサブビームの集光スポットが示されている。また、各スポット内には、光強度分布が模式的に示されており、光強度の高い部分ほど黒の塗りつぶしに近づくようハッチングされている。
4分割センサ171、172、173の各センサ部を、図示の如く、A〜Lで表し、センサ部A〜Lの検出出力をそれぞれPA〜PLとすると、差動プッシュプル信号(DPP)は、次式で与えられる。
DPP={(PA+PB)−(PC+PD)}−k1・{(PE+PF+PI+PJ)−(PG+PH+PK+PL)} …(1)
ここで、係数k1は、サブ受光部の感度倍率に相当し、メインビームの検出出力が2つのサブビームの検出出力の合計に等しくなるように設定される。
上記図18(a)に示す如く、メインビームがトラック(グルーブ)の中心位置に集光された状態にあるとき、光検出器17の受光面上におけるメインビームと2つのサブビームのスポット状態は、図19(a−2)のようになる。この場合、各スポットの光強度分布は、4分割センサの一つの分割線に対して対称となる。したがって、上記式(1)の演算を行うと、差動プッシュプル信号(DPP)は、DPP=0となる。
上記図18(a)に示す状態から、メインビームがラディアル方向(紙面上下方向)に変位すると、光検出器17の受光面上におけるメインビームと2つのサブビームのスポット状態は、図19(a−1)または(a−3)のようになる。なお、同図(a−1)および(a−3)は、それぞれ、メインビームがトラック中心からディスク外周方向および内周方向にトラックズレを起こしたときの状態を示している。
この場合、受光面上におけるメインビームと2つのサブビームの光強度分布は、紙面左右方向の何れかに偏った状態となる。同図(a−1)と(a−3)を比較して分かるとおり、各スポット内における光強度分布の偏り方向は、メインビームのトラックズレ方向に応じて逆方向となる。また、メインビームとサブビームとでは、光強度の偏る方向が逆になっている。
したがって、上記式(1)の演算を行うと、差動プッシュプル信号(DPP)は、同図(a−1)の状態において負の値となり、同図(a−3)の状態では正の値となる。よって、差動プッシュプル信号(DPP)に基づいて、ディスク上におけるメインビームのトラックずれを検出することができる。
なお、いわゆる1ビームプッシュプル法では、メインビームのみからプッシュプル信号が生成され、これをもとに、メインビームのトラックズレが検出される。ところが、この手法によれば、ディスクの傾斜や対物レンズの光軸ずれ等でプッシュプル信号にDCオフセットが発生し、これに起因して、トラックズレの検出精度が劣化する。これに対し、上記差動プッシュプル法では、DCオフセットが式(1)の演算によってキャンセルされるため、トラックズレの検出精度を高めることができる。
図19(b-1)〜(b−3)は、差動非点収差法によるフォーカスエラー検出の原理を説明する図である。この場合、光検出器17の受光面上におけるメインビームとサブビームの集光スポットは、フォーカスズレに応じて、真円形状から楕円形に変化する。
メインビームがディスク記録面上に合焦しているとき、光検出器17の受光面上におけるメインビームとサブビームのスポット形状は、同図(b−2)のように略真円になる。これに対し、メインビームの焦点位置がディスク記録面に対して前後にずれると、光検出器17の受光面上におけるメインビームとサブビームのスポット形状は、同図(b−1)または(b−3)のように変形する。
この場合、差動非点収差信号(DAS)は次式で与えられる。
DAS={(PA+PC)−(PB+PD)}−k2・{(PE+PG+PI+PK)−(PF+PH+PJ+PL)}…(2)
ここで、k2は、上述のk1と同等の意味をもつ係数である。
図19(b−2)に示すオンフォーカスの状態では、光検出器17の受光面上におけるメインビームとサブビームのスポット形状が略真円であるため、式(2)の演算を行うと、差動非点収差信号(DAS)は、DAS=0となる。これに対し、メインビームの焦点位置が記録面から前後にずれると、各ビームのスポット形状は、図19(b−1)(b−3)に示す如く、フォーカスズレの方向によって異なる方向に楕円形に変化するため、式(2)の演算を行うと、差動非点収差信号(DAS)が負(同図(b−1)の場合)になったり正(同図(b−3)の場合)になったりする。よって、差動非点収差信号(DAS)に基づいて、ディスク記録面上におけるメインビームのフォーカスずれを検出することができる。
ところで、トラックズレ検出の場合と同様、フォーカスズレ検出の場合も、メインビームのみからフォーカスエラー信号を生成することができる。しかしながら、メインビームのみからフォーカスエラー信号を生成すると、ディスク上におけるスポットのトラック横断時に、プッシュプル信号がノイズとしてフォーカスエラー信号に重畳され、良好なフォーカスエラー信号を得ることができないとの問題が生じる。これに対し、上述の差動非点収差法では、上記式(2)の演算によって、ノイズとしてのプッシュプル信号がキャンセルされるため、良好なフォーカスエラー信号を得ることができる。
以上説明したように、トラッキングエラー信号とフォーカスエラー信号の高精度化を図るために、サブビームに基づく検出信号が重要な役割を果たしている。
ところで、ディスクに対する記録情報の高容量化の要請を受けて、複数の記録層が積層配置されたディスク(以下、「多層ディスク」と称する)が開発され商品化されている。現在商品化が進められている次世代DVDにおいても、波長400nm程度の青色レーザ光に対応する記録層を積層配置することができる。
この種の多層ディスクにおいても、上記差動プッシュプル法および差動非点収差法を用いることができる。しかし、これらの手法を多層ディスクに対して用いると、記録再生対象以外の記録層からの反射光(迷光)が光検出器17に入射され、これにより、フォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号の精度が低下するとの問題が生じる。いわゆる、迷光による信号劣化の問題である。
図20に、2つの記録層を有する多層ディスクにレーザ光を集光させた場合の迷光の発生状態を示す。図中、信号光(記録再生対象の記録層からの反射光)は実線で示され、迷光は破線で示されている。
同図(a)は、光ピックアップ装置からのレーザ光が記録層L1に集光されている場合を示している。この場合、記録層L1を透過し記録層L0で反射された光が迷光となる。記録層L0で反射された光は、記録層L1よりも対物レンズ15から遠い位置を起点とする発散光となるので、対物レンズ15を透過した後は平行光よりもやや収束した状態となる。したがって、コリメータレンズ14による焦点は光検出器17の受光面よりもディスク側に近づき、よって、光検出器17の受光面上では大きく広がったスポットになる。
同図(b)は、光ピックアップ装置からのレーザ光が記録層L0に集光されている場合を示す図である。この場合は、記録層L1で反射された光が迷光となる。記録層L1で反射された光は、記録層L0よりも対物レンズ15に近い位置を起点とする発散光となるので、対物レンズ15を透過した後は平行光よりもやや発散した状態となる。したがって、コリメータレンズ14による焦点は光検出器17の受光面よりもディスクから離れ、よって、光検出器17の受光面上では大きく広がったスポットになる。
図21は、光検出器17の受光面上における迷光の照射状態を示す図である。この場合、迷光は、4分割センサ171、172、173の全てをカバーするようにして受光面上に照射される。なお、迷光には、メインビームと2つサブビームに基づく3つの迷光があり、サブビームの迷光もメインビームの迷光と重なるようにして受光面に入射する。しかし、サブビームの迷光は、フォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号に対する影響としてほとんど問題にならない光強度にあるため、図21には、便宜上、メインビームの迷光のみを示している。
図22は、光検出器17の受光面上における信号光と迷光の光強度分布を示す図である。図示の如く、迷光のピーク強度は、メインビームによる信号光のピーク強度に比べるとかなり低くなる。このため、メインビームの信号光に対する迷光の影響はさほど問題とはならない。これに対し、サブビームの位置における迷光の光強度は、サブビームによる信号光の強度にかなり接近しているため、サブビームの信号光に対する迷光の影響は大きな問題となる。
上述のように、サブビームは、トラッキングエラー信号とフォーカスエラー信号の高精度化において重要な役割を担っている。このため、このように迷光の光強度がサブビームによる信号光の強度に接近すると、トラッキングエラー信号とフォーカスエラー信号に大きな影響を与え、その結果、光ピックアップ装置全体の性能が著しく低下する惧れがある。
そこで、このような問題を解消する手法として、以下の特許文献1、2に示す手法が提案されている。
図23(a)は、特許文献1にて提案された光ピックアップ装置の構成例である。この構成例では、レーザ光の光路中に遮光部材が挿入され、この遮光部材上に設けられた遮光部によって迷光が遮断される。この場合、光検出器の受光面上におけるメインビームとサブビームのスポット状態と迷光の照射状態は、同図(b)に示すものとなる。
図示の如く、この構成例によれば、4分割センサに対する迷光の入射が防止される。しかし、その反面、信号光の一部も遮光部によって同様に遮断され、このため、光検出器の受光面上におけるメインビームとサブビームのスポット内に反射光の欠落領域(図中、“N”で示した領域)が生じてしまう。この場合、特に、メインビームの信号光スポット内における欠落が問題となる。すなわち、この欠落は、光強度の強いスポット中央部において生じるため、RF信号やフォーカスエラー信号の品質が著しく低下するとの問題が発生する。
図24(a)は、特許文献2にて提案された光ピックアップ装置の構成例である。この構成例では、コリメータレンズと対物レンズの間の平行光中に2つの臨界角面(第1臨界角面、第2臨界角面)を有するプリズムが配置される。ここで、第1臨界角面と第2臨界角面は、所定の入射角(臨界角)以上の光のみ反射する。このため、迷光は、第1臨界角面においてその半分が遮断され、第2臨界角面において残りの半分が遮断される。
この場合、臨界角条件は急峻であるため、同図(b)に示す如く、光検出器の受光面上における迷光は、ほぼ消失することとなる。しかし、その反面、サブビームによる信号光も、平行光状態からずれた状態でプリズムに入射されるため、第1臨界角面と第2臨界角面に入射する際に同様に遮断され、同図(b)に示す如く、光検出器の受光面上にはサブビームの信号光が導かれないこととなってしまう。
特開2005−63595号公報 特開2002−367211号公報
本発明は、サブビームを用いて各種エラー信号を生成する際に、迷光によるエラー信号の精度劣化を抑制し、これにより、高いサーボ特性を発揮できる光ピックアップ装置を提供することを課題とする。
上記課題に鑑み本発明は、以下の特徴を有する。
請求項1の発明は、ディスクに対してレーザ光を照射する光ピックアップ装置において、前記レーザ光を出射する光源と、前記レーザ光をメインビームと2つのサブビームに分割する回折格子と、前記メインビームと2つのサブビームを記録層上に収束させる対物レンズと、前記光源と前記対物レンズの間の光路中に配置されたコリメータレンズと、前記コリメータレンズと前記対物レンズとの間に配置され、且つ、前記レーザ光が平行光の状態で入射されるときの入射角において最大の透過率または最大の反射率を与えるフィルタ部が所定のパターンで配置されたフィルタと、前記メインビームと前記2つのサブビームの前記記録層からの反射光をそれぞれ個別に受光するメインビーム用センサパターンとサブビーム用センサパターンを有する光検出器とを備え、前記フィルタ部は、少なくとも、照射対象とされる記録層以外の層にて反射された前記レーザ光が前記サブビーム用センサパターンに入射するのを抑制するようなパターンにて、前記フィルタに配置されていることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の光ピックアップ装置において、前記フィルタ部は、入射レーザ光の光軸を挟んで前記ディスクのタンジェンシャル方向に離間した2つの領域に配置されていることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1に記載の光ピックアップ装置において、前記フィルタ部は、入射レーザ光の光軸を挟んで前記ディスクのタンジェンシャル方向に離間した2つの矩形領域に配置されていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3に記載の光ピックアップ装置において、前記2つの矩形領域は、前記タンジェンシャル方向の幅よりも前記ディスクのラディアル方向の幅の方が大きくなっていることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1に記載の光ピックアップ装置において、前記フィルタ部は、入射レーザ光の光軸を挟んで前記ディスクのタンジェンシャル方向に離間した2つの円形領域に配置されていることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項5に記載の光ピックアップ装置において、前記2つの円形領域は、前記タンジェンシャル方向の幅よりも前記ディスクのラディアル方向の幅の方が大きくなっていることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項2ないし6の何れか一項に記載の光ピックアップ装置において、前記2つの領域は、入射レーザ光の光軸に対して180度回転対称の形状であることを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項1に記載の光ピックアップ装置において、前記フィルタ部は、入射レーザ光の光軸を横断するようにして前記ディスクのタンジェンシャル方向に伸びる領域に配置されていることを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項2ないし8の何れか一項に記載の光ピックアップ装置において、前記コリメータレンズと前記光検出器の間の光路中に、非点収差を導入するための光学素子が配置されていることを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項2ないし9の何れか一項に記載の光ピックアップ装置において、前記フィルタは、前記対物レンズに連動するよう、前記対物レンズに対して一体化されていることを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項1に記載の光ピックアップ装置において、前記フィルタ部は、入射レーザ光の光軸から一定径以上の領域に配置されていることを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項1ないし11の何れか一項に記載の光ピックアップ装置において、前記フィルタ部は、前記レーザ光が平行光の状態で入射されるときの入射角において最大の透過率を与える角度依存性のフィルタ構造を、前記レーザ光が通過する光透過性部材に形成することにより構成されていることを特徴とする。
請求項13の発明は、請求項1ないし11の何れか一項に記載の光ピックアップ装置において、前記フィルタ部は、前記レーザ光が平行光の状態で入射されるときの入射角において最大の反射率を与える角度依存性のフィルタ構造を、前記レーザ光を反射するミラーに形成することにより構成されていることを特徴とする。
なお、請求項2の発明は、以下の実施の形態では、図7、図10および図12に示す構成例が対応する。請求項3の発明は、以下の実施の形態では、図7および図10に示す構成例が対応する。また、請求項4の発明は、以下の実施の形態では、図10に示す構成例が対応する。また、請求項5の発明は、以下の実施の形態では、図12に示す構成例が対応する。また、請求項6の発明は、以下の実施の形態では、図12に示す構成例において、フィルタ部20aをラディアル方向に引き伸ばした場合が対応する。また、請求項7の発明は、以下の実施の形態では、図7、図10および図12に示す構成例が対応する。
また、請求項8の発明は、以下の実施の形態では、図13に示す構成例が対応する。また、請求項9の発明における光学素子は、以下の実施の形態では、シリンドリカルレンズ16が対応する。なお、この光学素子は、シリンドリカルレンズ16に限らず、平行平板を用いることもできる。また、請求項10の発明は、以下の実施の形態では、図11に示す構成例が対応する。また、請求項11の発明は、以下の実施の形態では、図9に示す構成例が対応する。
また、請求項12の発明は、以下の実施の形態では、図1および図2に示す構成例が対応する。また、請求項13の発明は、以下の実施の形態では、図15および図16に示す構成例が対応する。
本発明によれば、少なくとも迷光がサブビーム用センサパターンに入射されるのが抑制される。よって、サブビーム用センサパターンからの出力をもとに生成される各種エラー信号の精度を高めることができる。
なお、請求項4および6の発明によれば、対物レンズがトラッキング方向に変位しても、迷光がサブビーム用センサパターンに入射するのを抑制することができる。これについては、以下の実施の形態における図10の構成例の説明において明らかにする。
また、請求項7の発明によれば、フィルタ部の作用によってサブビームのスポット領域内に生じる2つの減光部(たとえば、以下の実施の形態の図7(b)における“M”の領域)を、センサパターン上において、レーザ光の光軸に対して180度回転対称な形状とすることができる。これにより、サブビームスポットに基づいてプッシュプル信号を生成する際に互いに減算される2つの信号に対し、これら2つの減光部が等しく影響するようになり、よって、プッシュプル信号に対する減光部の影響を抑制することができる。
また、請求項9の発明によれば、フィルタ部の作用によってサブビームのスポット領域内に生じる2つの減光部(たとえば、以下の実施の形態の図7(b)における“M”の領域)を、プッシュプル信号の生成に大きな影響を与えない方向に並べることができる。よって、この発明によれば、プッシュプル信号に対する影響を抑制することができる。なお、これについては、以下の実施の形態における図7の構成例の説明において明らかにする。
また、請求項10の発明によれば、対物レンズがトラッキング方向に変位しても、迷光がサブビーム用センサパターンに入射するのを抑制することができる。これについては、以下の実施の形態における図11の構成例の説明において明らかにする。
本発明の意義ないし効果は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以下の実施の形態に記載されたものに制限されるものではない。
図1に、実施の形態に係る光ピックアップ装置の構成を示す。なお、図17の構成例と同一部材には同一符号を付し説明を省略する。
本実施の形態では、コリメータレンズ14と対物レンズ15の間の光路中に、フィルタ20が配されている。このフィルタ20には、入射角に依存して異なる透過率を与えるフィルタ部20a(図7(a)参照)が部分的に形成されている。フィルタ20により、サブビームに対する迷光の影響が抑制される。これにより、トラッキングエラー信号等の各種信号の精度が実用レベルに確保される。
図2は、フィルタ部20aにおける透過率特性を模式的に表したものである。フィルタ部20aは、入射角Aを中心に、±αの幅をもった透過率分布を有する。フィルタ部20aの光軸に平行に光が入射するとき、入射角A=0°である。なお、実施の形態として、入射角A=0°の場合も当然あり得る。
次に、フィルタ部20aの構成例について説明する。
図3は、基板201上に多層膜202を形成することによりフィルタ部20aを構成する場合の例を示すものである。多層膜202は、たとえば、同図(b)に示す如く、中心層Cを挟んでその上下に、複数のペア層A、Bからなる周期多層膜を積層することにより形成される。ここで、ペア層A、Bは2種の材料からなっている。
一例として、基板201をSiOとし、中心層にはTiOを用い、ペア層1および2を構成する材料1と材料2には、それぞれ、TiOとSiOを用いることができる。
本構成例では、ペア層のペア数を増やすほど、図2で示す透過率分布の幅αは小さくなる。また、各パラメータの値を適宜調整することにより、入射角Aを変更することができる。設計値の一例として、中心層の厚さP=0.441μmとし、ペア層の材料1の厚さR=0.144μmおよび材料2の厚さQ=0.07μmとし、ペア数を上下共に8ペアとした場合、波長405nmに対してA=0゜、α=0.39°の透過率特性が得られる。
図4は、基板211上に導波層212と微細格子213を形成することによりフィルタ部20aを構成する場合の例を示すものである。微細格子213は、たとえば、同図(a)および(b)に示す如く、一定の幅Dおよび高さHを有する凸部を一定ピッチLにて厚みGの導波層212上に配置することにより形成される。本構成例においても、上記図3の場合と同様、各パラメータの値を適宜調整することにより、入射角Aと幅αを変更することができる。
一例として、基板211をガラスとし、導液層212にコーニング#7059ガラス(コーニング社製)、格子層213の凸部にTiOを用い、格子層213の凹部を空気とした場合、それぞれのパラメータを、G=0.160μm,L=0.200μm,D=0.120μmおよびH=0.231μmとすると、波長405nmに対する透過率特性として、A=0゜,α=0.23°が得られる。この場合、透過率分布は、1次元方向(凸部の厚み方向)となる。2次元方向に透過率分布を発現させるには、同図(a)の素子を2つ準備し、これらを、格子方向が90゜相違するようにして重ねるか、基板211の裏側に、もう1つの導液層213と、格子方向を90゜変えた格子層213を作製すれば良い。また、同図(c)のように、同図(a)(b)の格子層213をその長手方向に一定ピッチで細分化し、2次元周期構造を持つ格子層を形成するようにしても良い。
図5は、微細ブラインド構造によりフィルタ部20aを構成する場合の例を示すものである。同図(b)に示す如く、微細ブランド構造は、厚みT、幅Uの吸収層221をピッチUで配置し、さらに、吸収層221間に透過層222を配置することにより形成される。本構成例においても、上記図3、図4の場合と同様、各パラメータの値を適宜調整することにより、入射角Aと幅αを変更することができる。
一例として、透過層222にSiO、吸収層221にアルミを用い、S=19.8μm、T=0.2μm、U=940μmとすると、波長405nmに対する透過率特性として、A=0°、α=0.31°が得られる。このような構造は、たとえば、透明シートにアルミを蒸着したものを重ね合わせ、所望の長さ(U)に切断することによって得られる。なお、設計例として吸収層221にアルミを用いたが、これに限定されるものではなく、光ピックアップ装置で用いる光源の波長を吸収する材料なら何でもよく、たとえば接着剤でもよい。
なお、図5(a)(b)の構成例では、1次元方向(吸収層221のピッチ方向)に透過率分布が与えられるが、2次元方向に透過率分布を与えるためには、同図の素子を2つ準備し、これらを、吸収壁方向が互いに90゜相違するように重ねて用いるか、図6(a)に上面図として示すように、吸収材231に一定径の透過孔232を一定ピッチにて配置した2次元の微細ブラインド構造を用いることによっても実現可能である。なお、深く微細な2次元ブラインド構造は、たとえば、図6に示すように、比較的大きな2次元ブラインド構造を作製し、それに熱を加えて引き伸ばし、相似形に縮小された部分を切断することによって得られる。この作成工程の前半は、光ファイバーの作製方法として、よく知られたものである。
以上、フィルタ部20aの構成例を示したが、フィルタ部20aの構成はこれらに限定されるものではなく、他の方法および構造によって作製されたフィルタ部を用いてもよいことは言うまでもない。
<構成例1>
図7(a)に、フィルタ20の構成例を示す。
この構成例では、入射ビーム光軸(入射ビームの中心)を挟んでディスクタンジエンシャル方向に離間した矩形の2領域に、フィルタ部20aが形成されている。ここで、2つの矩形領域は、入射レーザ光の光軸に対して180度回転対称の形状となっている。フィルタ部20aの透過率特性は、例えばA=0゜,α=0.2゜とされる。なお、20bは透明部である。
図7(b)は、同図(a)のフィルタを用いた場合の光検出器17の受光面上におけるレーザ光の入射状態を示したものである。なお、図中、迷光減光部の境界は、光の存否の境界を表したものではなく、図2における透過率0.5で減光された光が入射する位置を表したものである。また、迷光減光部の位置は、同図(a)に示すフィルタ部20aの配置位置を調整することにより調整される。
フィルタ部20aに入射する迷光のうち、フィルタ部20aに対する入射角の大きいものほどより多く減光される。したがって、迷光は、同図の迷光減光部にも入射しているが、図8に示すように、サブビームの入射位置では、殆ど問題にならないレベルまで減光されているため、エラー信号の生成には大きな影響を及ぼさない。
また、メインビームの信号光(記録再生対象の記録層からの反射光)は、フィルタ部20aに対して全光が入射角0゜で入射するため、図7(b)に示すように、信号光のスポット内には減光部が生じることはなく、よって、良好なRF信号を得ることができる。
なお、サブビームの信号光は、フィルタ部20aに対して平行光からややずれた状態で入射するため、サブビームのスポット内には、フィルタ部20aによって減光を受けた減光部“M”が発生するが、図7(a)に示す如く、2つのフィルタ部20aはディスクタンジェンシャル方向に配置され、フィルタ部20aによって生じる減光部“M”はシリンドリカルレンズ16における非点収差作用によって90°回転されるため、減光部“M”は、図7(b)に示す如く、プッシュプル信号に対する影響が小さい方向(信号の差分をとらない方向)に並ぶこととなる。よって、トラッキングエラー信号に対する減光部“M”の影響は極めて小さく、このように減光部“M”が生じても、良好なトラッキングエラー信号を得ることができる。
また、2つのフィルタ部20aは、上記の如く、入射レーザ光の光軸に対して180度回転対称な形状となっているため、サブビームのスポット領域内に生じる2つの減光部“M”も、センサパターン上において、レーザ光の光軸に対して180度回転対称な形状となる。したがって、サブビームスポットに基づくプッシュプル信号を生成する際に互いに減算される2つの信号に対し、これら2つの減光部“M”が等しく影響するようになり、よって、プッシュプル信号に対する減光部の影響を抑制することができる。
このように本構成例では、各種信号を実用レベルで損なうことなく、迷光が信号光に与える悪影響を抑制することができる。
<構成例2>
図9(a)に、フィルタ20の他の構成例を示す。
この構成例では、入射ビーム中心付近の円形部20bを除く領域に、フィルタ部20aが形成されている。フィルタ部20aの透過率特性は、たとえば、A=0゜、α=0.2゜とされる。
図9(b)は、同図(a)のフィルタを用いた場合の光検出器17の受光面上におけるレーザ光の入射状態を示したものである。図示の如く、この構成例では、メインビームの全周囲が減光される。従って、上記構成例1と同様、サブビームの信号光に対する迷光の影響を抑制することできる。
なお、本構成例では、サブビームの信号光の周辺領域がフィルタ部20aによって減光されるため、サブビームの信号光のスポット径は、上記構成例1の場合に比べ、やや小さくなる。発明者の検証によれば、サブビームの信号光のスポット径は、円形部20bの径に略対応するものとなる。
しかし、サブビームの信号光のスポット径は、個々の光ピックアップ装置の光学系に合せてフィルタ20の円形部20bの径を最適化することにより、実用上問題のないレベルに調整可能である。
また、この構成例の場合も、メインビームの信号光のスポット内には全く減光部が生じないため、良好なRF信号を得ることができる。このように本構成例においても、各種信号を実用レベルで損なうことなく、迷光が信号光に与える悪影響を抑制することができる。
なお、上記2つの構成例では、フィルタ部20aの透過率特性における傾斜角Aを、A=0゜に設定しているが、これは、フィルタ20を平行光光軸に対して垂直に配置することによるものである。しかし、フィルタ20を平行光光軸に対して垂直に配置する場合には、対物レンズ15に向かう往路においてフィルタ20表面で反射されたレーザ光が光検出器17に入射するとの問題が起こり得る。これを回避するためには、平行光光軸に対してフィルタ20をやや傾斜させて配置することが好ましいが、その場合には、フィルタ部20aの透過率特性における傾斜角Aを、フィルタ20の傾斜角に等しくする必要がある。
<構成例3>
図10(a)に、フィルタ20の他の構成例を示す。
この構成例は、図7(a)に示す構成例1のフィルタ部20aをディスクラディアル方向に引き伸ばしたものである。構成例1の場合、フィルタ20を光路中に固定すると、トラッキング動作のために対物レンズ15がラディアル方向に移動するに応じて図7(b)に示す迷光減光部が同図の上下方向に移動し、光強度の強い迷光部分がサブビームの信号光のスポット範囲に入射する場合が有り得る。これに対し、本構成例では、フィルタ部20aがディスクラディアル方向に引き伸ばされているため、対物レンズ15の変位に伴って迷光減光部が上下方向に移動しても、光強度の強い迷光部分がサブビームの信号光のスポット範囲に入射することがない。よって、良好なエラー信号を生成することができる。
本構成例では、対物レンズ15の変位に基づく問題を、フィルタ部20aをディスクラディアル方向に引き伸ばすことにより解消したが、この問題は、たとえば、図11に示す如く、対物レンズ15を保持するホルダ30にフィルタ20を固着し、フィルタ20を対物レンズ15と連動させることによっても解消される。
<構成例4>
図12(a)に、フィルタ20の他の構成例を示す。
この構成例は、図7(a)に示す構成例1のフィルタ部20aを円形にしたものである。この構成例は、フィルタ部20aを図6に示す方法で作製した場合に適用され易い。2つのフィルタ部20aは、入射レーザ光の光軸に対して180度回転対称の形状となっている。この構成例における効果は、構成例1と同等である。
なお、本構成例においても、上記構成例3と同様、フィルタ部20aをディスクラディアル方向に引き伸ばし、あるいは、フィルタ20を対物レンズ15と連動させることにより、対物レンズ15の変位に基づく問題を抑制することができる。
<構成例5>
図13(a)に、フィルタ20の他の構成例を示す。
この構成例は、フィルタ部20aをタンジエンシャル方向にストライプ状にしたものである。本構成例によるフィルタ20を用いると、光検出器17の受光面上におけるレーザ光の入射状態は、同図(b)のようになる。この場合、フィルタ20に入射する迷光は、フィルタ中央部周辺では平行光に近い状態にあるため、フィルタ部20aによって減光されずに、光検出器17の受光面へと照射される。このため、4分割センサ171の周辺には、同図(b)に示す如く、迷光が照射される。また、サブビームの信号光のスポット内には、図7の場合と同様、減光部“M”が生じるが、この減光部“M”は、図7における2つの減光部“M”が繋がったものとなる。
本構成例における効果は構成例1と同等である。なお、本構成例では、フィルタ部20aをストライプ状としたため、フィルタ20の形成が容易となる。たとえば、本構成例では、大面積の基板上に複数のフィルタ部20aを作製し、それを所望の大きさに切断することにより、フィルタ20を得ることができる。
なお、本構成例においても、上記図11の場合と同様、フィルタ20を対物レンズ15と連動させることにより、対物レンズ15の変位に基づく問題を抑制することができる。
<フィルタ部の形成方法>
上記構成例におけるフィルタ部20aのパターン形成方法について説明する。
図14(a)は、広く知られるフォトリソグラフィー技術を用いる形成方法であり、上記図3および図4の構造を有するフィルタ部20aを形成する場合に適用される。すなわち、この方法では、最初に基板全面にフィルタ構造を形成し、その上に、所望のパターンにてマスク材を形成した後、たとえばイオンビームエッチングにてマスク外に露出したフィルタ構造を除去する。その後、マスク材を除去して、所望のパターンのフィルタ部21aが得られる。
図14(b)は、既にパターン化されたフィルタ部材を接着剤等で基板上に固定する方法であり、図5および図6の構造を有するフィルタ部20aを形成する場合に適用される。
なお、上記実施例では、基板にフィルタ部を配するようにしたが、光ピックアップ装置の光路中にある他の光学部品(たとえば、λ/4板など)の表面にフィルタ部を形成するようにしてもよい。
<光学系の変更例>
上記では、透過型のフィルタ20を光路中に配するようにしたが、反射型のフィルタを光路中に配することにより、上記と同様の迷光除去機能を発揮させるようにすることもできる。図15は、反射型のフィルタを用いる場合の構成例を示す図である。なお、図17の構成例と同一部材には同一符号を付し説明を省略する。
この構成例では、コリメータレンズ14と対物レンズ15の間に立ち上げミラー21が配置され、そのミラー面上にフィルタ部21aが所定のパターンにて形成されている。
図16(a)は、反射面21b上におけるフィルタ部21aのパターンの例を示したものである。これは、上記図7に示す構成例1と等価な効果を奏するものである。フィルタ部21aにおける反射率の入射角依存性の模式図を同図(b)に示す。ミラー面の傾斜角B(図15参照)を45゜にする場合、入射角Aは、A=45゜に設定される。本構成例におけるフィルタ部21aは、上述の多層膜構造や、導波路と微細格子構造を組み合わせた構造の他、いわゆるワイヤーグリッド構造(導電材料による格子構造)を用いて形成することができる。
以上、説明したとおり、本実施の形態によれば、サブビームの信号光に対する迷光の影響を効果的に抑制することができる。よって、良好なエラー信号を生成することができる。
なお、本実施の形態では、図2に示すように、フィルタ部20a、21aの透過率分布が、矩形のように急峻に切り立っておらず、比較的緩やかに変化するものとなっている。このため、サブビーム(信号光)の入射角が所期の入射角からややずれたとしても、これにより、フィルタ部20a、21aによるサブビーム(信号光)の減光が急激に起こるようなことはなく、よって、センサパターン上におけるサブビーム(信号光)の減光を効果的に抑制することができる。
本実施の形態の場合、サブビーム受光用センサパターンに対する迷光の入射抑制とサブビーム(信号光)の光量確保は、互いにトレードオフの関係にある。したがって、図2に示すように、フィルタ部20a、21aの透過率分布を比較的緩やかなものとすることにより、サブビーム受光用センサパターンに対する迷光の入射を実用レベルで問題のない範囲まで許容しつつ、サブビーム(信号光)の減光を極力少なくするよう調整することができる。加えて、このように透過率分布を比較的緩やかにすることにより、光ピックアップ装置作製時におけるフィルタ20の取付け姿勢許容誤差を比較的大きくとることができる。よって、フィルタ20の取付けの際の位置調整を簡易化することができる。
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
実施の形態に係る光ピックアップ装置の構成を示す図 実施の形態に係るフィルタ部の透過率特性を模式的に示す図 実施の形態に係るフィルタ部の構成例を示す図 実施の形態に係るフィルタ部の構成例を示す図 実施の形態に係るフィルタ部の構成例を示す図 実施の形態に係るフィルタ部の構成例を示す図 実施の形態に係るフィルタ部のパターンと迷光の照射状態を示す図 実施の形態に係る信号光と迷光の光強度分布を示す図 実施の形態に係るフィルタ部のパターンと迷光の照射状態を示す図 実施の形態に係るフィルタ部のパターンと迷光の照射状態を示す図 実施の形態に係る光ピックアップ装置の変更例を示す図 実施の形態に係るフィルタ部のパターンと迷光の照射状態を示す図 実施の形態に係るフィルタ部のパターンと迷光の照射状態を示す図 実施の形態に係るフィルタ部の形成方法を説明する図 実施の形態に係る光ピックアップ装置の変更例を示す図 実施の形態に係るフィルタ部のパターンと透過率特性を示す図 従来例に係る光ピックアップ装置の構成を示す図 ディスク上におけるレーザ光の照射状態と光強度分布を示す図 光検出器上におけるメインビームとサブビームの状態を示す図 従来例に係る迷光の光路を説明する図 従来例に係る迷光の照射状態を示す図 従来例に係る信号光と迷光の光強度分布を示す図 従来例に係る迷光の抑制技術を説明する図 従来例に係る迷光の抑制技術を説明する図
符号の説明
11 半導体レーザ(光源)
12 回折格子
14 コリメータレンズ
15 対物レンズ
16 シリンドリカルレンズ
17 光検出器
20 フィルタ
20a フィルタ部
21 立ち上げミラー
21a フィルタ部
30 ホルダ
171 4分割センサ(メインビーム受光用)
172 4分割センサ(サブビーム受光用)
173 4分割センサ(サブビーム受光用)

Claims (13)

  1. ディスクに対してレーザ光を照射する光ピックアップ装置において、
    前記レーザ光を出射する光源と、
    前記レーザ光をメインビームと2つのサブビームに分割する回折格子と、
    前記メインビームと2つのサブビームを記録層上に収束させる対物レンズと、
    前記光源と前記対物レンズの間の光路中に配置されたコリメータレンズと、
    前記コリメータレンズと前記対物レンズとの間に配置され、且つ、前記レーザ光が平行光の状態で入射されるときの入射角において最大の透過率または最大の反射率を与えるフィルタ部が所定のパターンで配置されたフィルタと、
    前記メインビームと前記2つのサブビームの前記記録層からの反射光をそれぞれ個別に受光するメインビーム用センサパターンとサブビーム用センサパターンを有する光検出器とを備え、
    前記フィルタ部は、少なくとも、照射対象とされる記録層以外の層にて反射された前記レーザ光が前記サブビーム用センサパターンに入射するのを抑制するようなパターンにて、前記フィルタに配置されている、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 請求項1において、
    前記フィルタ部は、入射レーザ光の光軸を挟んで前記ディスクのタンジェンシャル方向に離間した2つの領域に配置されている、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  3. 請求項1において、
    前記フィルタ部は、入射レーザ光の光軸を挟んで前記ディスクのタンジェンシャル方向に離間した2つの矩形領域に配置されている、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  4. 請求項3において、
    前記2つの矩形領域は、前記タンジェンシャル方向の幅よりも前記ディスクのラディアル方向の幅の方が大きくなっている、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  5. 請求項1において、
    前記フィルタ部は、入射レーザ光の光軸を挟んで前記ディスクのタンジェンシャル方向に離間した2つの円形領域に配置されている、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  6. 請求項5において、
    前記2つの円形領域は、前記タンジェンシャル方向の幅よりも前記ディスクのラディアル方向の幅の方が大きくなっている、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  7. 請求項2ないし6の何れか一項において、
    前記2つの領域は、入射レーザ光の光軸に対して180度回転対称の形状である、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  8. 請求項1において、
    前記フィルタ部は、入射レーザ光の光軸を横断するようにして前記ディスクのタンジェンシャル方向に伸びる領域に配置されている、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  9. 請求項2ないし8の何れか一項において、
    前記コリメータレンズと前記光検出器の間の光路中に、非点収差を導入するための光学素子が配置されている、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  10. 請求項2ないし9の何れか一項において、
    前記フィルタは、前記対物レンズに連動するよう、前記対物レンズに対して一体化されている、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  11. 請求項1において、
    前記フィルタ部は、入射レーザ光の光軸から一定径以上の領域に配置されている、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  12. 請求項1ないし11の何れか一項において、
    前記フィルタ部は、前記レーザ光が平行光の状態で入射されるときの入射角において最大の透過率を与える角度依存性のフィルタ構造を、前記レーザ光が通過する光透過性部材に形成することにより構成されている、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  13. 請求項1ないし11の何れか一項において、
    前記フィルタ部は、前記レーザ光が平行光の状態で入射されるときの入射角において最大の反射率を与える角度依存性のフィルタ構造を、前記レーザ光を反射するミラーに形成することにより構成されている、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
JP2006198290A 2006-07-20 2006-07-20 光ピックアップ装置 Pending JP2008027507A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006198290A JP2008027507A (ja) 2006-07-20 2006-07-20 光ピックアップ装置
CN2007101366477A CN101110236B (zh) 2006-07-20 2007-07-18 光拾取装置
US11/780,875 US20080019254A1 (en) 2006-07-20 2007-07-20 Optical pickup device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006198290A JP2008027507A (ja) 2006-07-20 2006-07-20 光ピックアップ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008027507A true JP2008027507A (ja) 2008-02-07

Family

ID=38971327

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006198290A Pending JP2008027507A (ja) 2006-07-20 2006-07-20 光ピックアップ装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20080019254A1 (ja)
JP (1) JP2008027507A (ja)
CN (1) CN101110236B (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008126807A1 (ja) * 2007-04-06 2008-10-23 Asahi Glass Co., Ltd. 光ヘッド装置
US8068402B2 (en) 2007-05-08 2011-11-29 Panasonic Corporation Optical head, optical disc device, computer, optical disc player and optical disc recorder

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20080076650A (ko) * 2007-02-16 2008-08-20 삼성전자주식회사 광 픽업과 이를 갖는 디스크장치
KR20080076649A (ko) * 2007-02-16 2008-08-20 삼성전자주식회사 광 픽업과 이를 갖는 디스크장치
JP5255961B2 (ja) * 2008-09-05 2013-08-07 株式会社日立メディアエレクトロニクス 光ピックアップ装置および光ディスク装置
JP5552008B2 (ja) * 2009-09-30 2014-07-16 Hoya株式会社 光情報記録再生光学系及び光情報記録再生装置
JP2011096352A (ja) * 2009-09-30 2011-05-12 Hoya Corp 光情報記録再生光学系及び光情報記録再生装置
CN107560713A (zh) * 2017-10-27 2018-01-09 罗沛棋 基于渐变透过率滤镜的振动信号提取装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6457203A (en) * 1987-08-28 1989-03-03 Nitto Denko Corp Light control film
JPH10208275A (ja) * 1997-01-27 1998-08-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光ピックアップ
JP2002367211A (ja) * 2001-06-11 2002-12-20 Hitachi Ltd 光学情報記録再生装置
JP2005063595A (ja) * 2003-08-18 2005-03-10 Sony Corp 光ピックアップ及びディスクドライブ装置
JP2005203090A (ja) * 2004-01-14 2005-07-28 Samsung Electronics Co Ltd 光ピックアップ
WO2005101392A1 (ja) * 2004-04-15 2005-10-27 Pioneer Corporation 多層ディスク用光ピックアップ装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07141687A (ja) * 1993-11-17 1995-06-02 Pioneer Video Corp 光学装置
JP2005216458A (ja) * 2004-02-02 2005-08-11 Sharp Corp 光ピックアップ装置
TWI328811B (en) * 2005-03-02 2010-08-11 Ricoh Co Ltd Optical system, optical pickup apparatus, and optical disk apparatus
JP2007095247A (ja) * 2005-09-02 2007-04-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光ピックアップ装置及び光ディスク装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6457203A (en) * 1987-08-28 1989-03-03 Nitto Denko Corp Light control film
JPH10208275A (ja) * 1997-01-27 1998-08-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光ピックアップ
JP2002367211A (ja) * 2001-06-11 2002-12-20 Hitachi Ltd 光学情報記録再生装置
JP2005063595A (ja) * 2003-08-18 2005-03-10 Sony Corp 光ピックアップ及びディスクドライブ装置
JP2005203090A (ja) * 2004-01-14 2005-07-28 Samsung Electronics Co Ltd 光ピックアップ
WO2005101392A1 (ja) * 2004-04-15 2005-10-27 Pioneer Corporation 多層ディスク用光ピックアップ装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008126807A1 (ja) * 2007-04-06 2008-10-23 Asahi Glass Co., Ltd. 光ヘッド装置
US8068402B2 (en) 2007-05-08 2011-11-29 Panasonic Corporation Optical head, optical disc device, computer, optical disc player and optical disc recorder

Also Published As

Publication number Publication date
US20080019254A1 (en) 2008-01-24
CN101110236B (zh) 2010-06-02
CN101110236A (zh) 2008-01-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008027507A (ja) 光ピックアップ装置
US7852735B2 (en) Optical pickup device
JP2008052826A (ja) 光ピックアップ装置
US7684306B2 (en) Optical pickup apparatus
JP2008130219A (ja) 光ピックアップ装置
KR100877458B1 (ko) 광 픽업 헤드 장치와, 광 기억 매체 재생 장치 및 방법
JP5100010B2 (ja) 光学情報再生装置
US7952977B2 (en) Optical pickup apparatus
WO2007116631A1 (ja) 光ディスク装置
US20070053272A1 (en) Optical pickup
JP2010102796A (ja) 光ヘッド装置及び光記録再生システム
JP2011113613A (ja) 光ピックアップ装置
JP2009129483A (ja) 光ピックアップ装置
JP2007272980A (ja) 光ピックアップ装置
JP4861934B2 (ja) 光ピックアップ、光ディスク装置及び光学素子
JP5565371B2 (ja) 光ピックアップ装置
JP4754577B2 (ja) 多層記録担体のためのマルチスポット検出装置
JP2009020967A (ja) 光ピックアップ装置
JP4585899B2 (ja) 多層ディスク担体情報記録再生装置
JP5392031B2 (ja) 光ピックアップ装置
JP2014049142A (ja) 光ピックアップおよび光ディスク装置
JP2007073115A (ja) 光ピックアップ装置
JP5027002B2 (ja) 光情報再生装置および方法
JP2009134832A (ja) 光学ヘッド
JP2007115348A (ja) 光ピックアップ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081002

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100430

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100511

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100914