JP5027002B2 - 光情報再生装置および方法 - Google Patents

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Description

本発明は、多層型の光学的に読み出し可能なデータを記録した媒体からデータを再生する光情報再生装置に関するものである。
従来の多層型の光学的に読み出し可能なデータを記録した媒体からデータを再生する装置が提案されている。例えば、特許文献1に記載された図9に示すようなデータ記録された媒体の構造において、C1〜CNの各層の界面にデータ担持面として位相変化が与えられ情報が記録されている。透過ビームが集光素子(対物レンズ)により各層の界面に集光され、記録された界面を透過し、記録媒体の後方に設けられた検出装置で検出される。そして、隣接するデフォーカスされた層により引き起こされた外乱は、透過ビームの低い空間周波数をファーフィールドで検出することで排除されることが記載されている。
また、特許文献2には、記録媒体の透過光ビームの光量検出による一層に情報が記録された記録媒体から情報の検出方法であり、入射側の対物レンズの制御方法として、シリンドリカルレンズと検出器により得られた信号を用いて制御する例が示されている。この他に、透過型の多層記録媒体の再生装置に関して、特許文献3,特許文献4,特許文献5,特許文献6に記載されている。
また、反射型光ピックアップに関する技術では、特許文献7,特許文献8に2ビームを用いて、記録層以外の層からのノイズ成分を除去する方法や装置が開示されている。
さらに、公知技術である3ビーム法によって、反射型記録媒体に主光ビームと2つの副光ビームを照射し、反射光量を検出し、2つの副ビームの差分を検出することにより、主ビームのトラックサーボ用の信号を得ることに関し、特許文献9,特許文献10には、反射型の光ピックアップにおいて、主光ビームを記録トラック上に配置させ、2つの副ビームをトラックとトラックの中間に配置し、2つの副ビーム出力の差動を含む演算処理を行うことにより、トラックサーボ用のプッシュプル信号の精度を向上させることが記載されている。
また、特許文献11,特許文献12,特許文献13,特許文献14,特許文献15には、主ビームの他に副ビームを隣接したトラック上に配置させ、主ビームの出力に対して副ビームの出力を差し引くことで、隣接トラックや隣接層からの記録信号に対するクロストークを低減させることが記載されている。
特表2004−512624号公報 米国特許第4128847号明細書 特開2000−228014号公報 特開2003−157571号公報 特開2003−067939号公報 特開2006−260669号公報 特開2006−338782号公報 特開2007−042237号公報 特開2002−170273号公報 特開2001−331966号公報 特許第3571315号公報 特開2002−216372号公報 特許第3526142号公報 特許第3845885号公報 特開平6−342522号公報
しかしながら、従来の多層記録媒体の再生装置において、特許文献1,2や特許文献3〜8等の記載では、1つの透過光ビーム全体の強度変化あるいは部分的な強度変化を、透過光ビームの発散部分(ファーフィールド光)を分割光検出器により検出している。しかし多層の記録媒体における記録層の層数が増加すると、各記録層の透過率を高める必要性から、各記録層における位相変化や反射,吸収,散乱等による変化は小さくする必要がある。このため各記録層における位相変化や反射,吸収,散乱等による透過光ビームの光量変化は小さくなり、透過光ビームが各記録層を透過する際に受ける擾乱や記録媒体の入射面の変動による光量変化や、光源の光量変動に対して相対的に無視できない大きさとなる。このため読み取り可能な多層の数には制限が生じることになる。
このような通常の1ビームによる透過型の信号検出方法では、多層記録媒体の各層における位相変化や反射,吸収,散乱等による透過ビームの光量変化が生じ、透過光ビームが各層を透過する際に受ける擾乱や記録媒体の入射面の変動による光量変化も含めて、各層の集光点における記録マークの有り無しによって透過光量変化が小さい場合は相対的に無視できなくなって、信号の検出が不可能になるという問題があった。
また、公知技術の3ビーム法では、複数の集光ビームを記録媒体のトラック上に互いにトラックに対して位置をずらし、しかもトラックに集光ビームの一部掛かるように配置する。このような複数の集光ビームの配置では、トラックに対する集光ビームの位置の影響を大きく受けるため、トラックの検出には有用でも、透過光の信号検出において、多層の記録層を光ビームが透過する際の擾乱や記録媒体の入射面の変動による入射光量の変化や、光源の光量変動の除去にはあまり効果がない。
特許文献9,10の記載では、主ビームを記録マークのトラック上に置き、副ビームをトラック層とトラック層の中間に配置する。この場合は、記録媒体中にランドあるいはグルーブを形成しており、反射光のほかに回折光が発生する。このために、集光位置とランドグルーブとの位置関係により、回折光の光量分布が大きく変化することになる。この方法もトラックサーボ信号を得るためには適しているが、透過光の信号検出において、多層の記録層を光ビームが透過する際の擾乱や記録媒体の入射面の変動による入射光量の変化や、光源の光量変動の除去にはあまり効果がない。
同様に、特許文献11〜15の記載では、主光ビームを記録マークのトラック上に置き、そして副光ビームを隣接するトラック上に配置している。このために、各光ビームはそれぞれトラック上の記録マークの影響を受けるため、主光ビームと副ビームの差動を取ることで隣接トラックからのクロストークの低減には効果があるが、透過光の信号検出において、多層の記録層を光ビームが透過する際の擾乱や記録媒体の入射面の変動による光量の変化や、光源の光量変動の除去にはあまり効果がない。
また再生装置において、反射型の多層記録媒体に対し、記録部と未記録部に異なる光ビームを当て、未記録部の反射戻り光の信号により記録部の反射戻り光の信号を補正している。しかし多層の記録媒体では、反射型の場合、各記録層の反射率は層数が増加するにつれて低くする必要がある。このため各記録層からの反射戻り光の光量は極めて小さくなり、しかもその小さい光量が各層で干渉,散乱,反射を受けて、その戻り光に重ね合わされて互いに干渉することになる。
このために、反射戻り光の中で特定層の信号成分は、他の層を透過する際の擾乱だけでなく、ほぼ同じ光量の他の層からの反射戻り光との干渉の影響を大きく受けることになる。この影響で反射光の光量が複雑に変化するため、記録部と未記録部の反射光の違いを用いても信号の補正することは困難である。すなわち反射戻り光の中の信号成分そのものがノイズ成分に対して相対的に小さく記録部と未記録部の信号の減算あるいは除算では対処することが困難であるという問題があった。
本発明は、前記従来技術の問題を解決することに指向するものであり、透過型の多層の記録層を持つ記録媒体からの信号検出において、多層記録媒体による回折,反射,散乱等から生じる信号検出で生じるノイズの影響を低減させ、透過光ビームによる記録層の記録マークからの信号検出(再生)を容易にし、かつ記録層数が多くより記録容量が大きな多層の記録媒体から信号を再生することが可能な光情報再生装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載した光情報再生装置は、複数の光ビームを形成する光源と、第1の集光素子と、該第1の集光素子に対向する第2の集光素子と、複数の光ビームの光量検出手段と、各光ビームの光量の差分を得る差動信号発生手段とを備え、第1の集光素子と第2の集光素子の間に多層構造の記録層を有する情報記録媒体を配置し、情報記録媒体中の複数層からなる記録層の記録マーク部分及び記録マークのない部分にそれぞれ光ビームを集光して、記録マーク部分に集光部がある光ビームの透過光量と記録マークのない部分に集光部がある光ビームの透過光量との差分を検出して差動信号とし、該差動信号の強度変化により、情報記録媒体の記録情報を検出する構成によって、各層における位相変化や反射,吸収,散乱等による透過光ビームの光量変化、各層を透過する際に受ける擾乱、記録媒体の入射面の変動による光量変化をキャンセルすることができ、1個の光ビームによる検出に比べて、より高精度に記録マーク有無による透過光量の変化を検出できることから、層数の多い多層記録媒体に対しては強度変化によるノイズに強く有利となり、また透過光ビーム同士の演算であるため、各記録層での反射光に比べて光量が大きく、信号成分の変化が各層の反射光により乱される割合は少なく、層数の多い多層記録媒体に対しては従来の2ビームによる反射型の差動信号検出よりもノイズに強くできる。
すなわち、請求項1の光情報再生装置は、差動信号発生手段が、記録マークのない部分に集光部がある互いに近接した複数の光ビームの透過光量から平均値を検出し、この平均値と記録マーク部分に集光部がある各光ビームの透過光量との差分を検出する構成によって、記録マークのない部分に集光部がある互いに近接した複数の光ビームの透過光量の平均値を、記録マークのない部分に集光部がある光ビームの透過光量の代わりに用いて、透過光量の差分の検出に用いるため、各層での擾乱等による変動が平均化されて小さくなり、より差動検出の精度を向上させることができる。
また、請求項2に記載した光情報再生装置は、請求項1の光情報再生装置であって、記録マーク部分に集光部がある光ビーム及び記録マークのない部分に集光部がある光ビームのそれぞれを集光する第2の集光素子と光量検出手段との間に、光量検出手段における各光ビームの集光点の周囲に配置された迷光遮光手段を備え、迷光遮光手段を通して各光ビームの透過光量を検出する構成によって、各記録層を光ビームが透過する際に生じる散乱,反射,回折により発生する迷光は、透過光ビームとは焦点位置が異なるため、焦点位置の周囲に設けた遮光手段により、その光量を低減でき、透過光ビームの光量検出時に影響する迷光の割合を少なくし、信号のS/Nを高めることができる。
また、請求項3に記載した光情報再生装置は、請求項1または2の光情報再生装置であって、第2の集光素子と光量検出手段との間に、各光ビームに分離する手段を備えた構成によって、各光ビームの互いの位置を離すことができ、光量検出手段の部品配置の設計自由度を高めることができる。
また、請求項4に記載した光情報再生装置は、請求項1〜3の光情報再生装置であって、光源と第1の集光素子との間に、複数の光ビームを合成する手段を備えた構成によって、互いに離れて配置された光源からの各光ビームを同軸に重ね合わせて合成することができ、光源の選定や配置等の設計自由度を高めることができる。
また、請求項5に記載した光情報再生装置は、請求項1〜4の光情報再生装置であって、光源の出射光量を検出する光量検出器をさらに設け、光量検出器からの信号を演算し光源の各光量変動を補償する手段を備えた構成によって、光源からの出射光量に対応する各透過光ビームの光量を、除する等の方法によって光量変動を補償でき、信号検出における光源の変動による成分を除去でき、信号のS/Nを高めることができる。
また、請求項6に記載した光情報再生装置は、複数の光ビームを形成する光源と、第1の集光素子と、該第1の集光素子に対向する第2の集光素子と、前記複数の光ビームの光量検出手段と、各光ビームの光量の差分を得る差動信号発生手段とを備え、
前記第1の集光素子と前記第2の集光素子の間に多層構造の記録層を有する情報記録媒体を配置し、
前記光量検出手段として光ビームの光量検出する光検出器及び検出信号の信号増幅器を備え、
情報記録媒体中の記録層における記録マークのない部分に複数の光ビームが配置されたときに、記録マーク部分の検出用光ビームの前記光検出器出力と、記録マークのない部分の検出用光ビームの前記光検出器出力との差分検出信号が「0」になるように前記光検出器及び信号増幅器を設定することにより、前記情報記録媒体中の複数層からなる記録層の記録情報を検出する構成によって、光検出器、信号増幅器の設定により、記録マークのない部分を透過した各光ビームの光量成分を等しくし、この記録マークのない部分と記録マーク部分との差分を取ることによって、差分検出信号の信号強度の比を最大にすることができる。
また、請求項7に記載した光情報再生装置は、請求項1〜6の光情報再生装置であって、複数の光ビームの少なくとも1つの波長が他と異なり、記録層の記録マーク部分及び記録マークのない部分にそれぞれ波長あるいは偏光方向が異なる光ビームを集光させ、複数の光ビームの合成あるいは分離する手段として、波長選択フィルタあるいは偏光ビームスプリッタを備えた構成によって、複数の光ビームの合成や分離が、波長選択フィルタあるいは偏光ビームスプリッタにより可能になり、光源あるいは光量検出器等の各素子の配置の設計自由度を高めることができる
また、請求項8に記載した光情報再生装置は、請求項1〜7の光情報再生装置であって、情報記録媒体中に溝構造のトラックを有するガイド層を設け、特定光源からの光ビームを第1の集光素子を通してガイド層に集光させる第1の集光素子の位置制御機構と、ガイド層からの反射戻り光を非点収差の発生手段を透過させて4分割光検出器に入射させ、フォーカス,トラック信号を発生させて第1の集光素子の位置制御機構を制御する制御手段とを備え、光源から出射した複数の光ビームの集光位置を、特定光源からの光ビームの集光位置に対して相対的に制御する集光位置の制御手段を光源と第1の集光素子との間に設けた構成によって、第1の集光素子の位置制御機構と、その制御手段を備える上に、特定光源及び光源の光ビームの集光位置を相対的に制御する集光位置の制御手段を備えて、多層の記録媒体が、第1の集光素子に対して位置が変動し、各透過光ビームの焦点位置が記録層から外れないように第1の集光素子を制御することにより、記録層の位置が適正な位置から変動したときにも信号を検出することができる
また、請求項9に記載した光情報再生装置は、請求項8の光情報再生装置であって、差動信号発生手段が、光ビームの透過光量から検出する差動信号を、外部から得た特定の信号周波数、前記制御手段または4分割光検出器のいずれかから得た一定周波数の周期に基づき、前記一定周期に対応させた参照信号の変動周期によりサンプリングして検出することにより、特定の信号周波数あるいは「周期が変動する参照信号」の周期で差動信号をサンプリングするため、記録信号の周波数帯域と異なる周波数帯域のノイズ成分や、他の記録層とのクロストーク成分を低減でき、検出信号のS/Nを高くすることができ、ジッタを低減させることも可能である
また、請求項10に記載した光情報再生方法は、請求項1〜9のいずれか1項に記載の光情報再生装置を用い、多層型の光学的に読み出し可能なデータを記録した媒体からデータを再生することにより、多層記録媒体の各層における位相変化や反射,吸収,散乱等による透過光ビームの光量変化、各層を透過する際に受ける擾乱、記録媒体の入射面の変動による光量変化をキャンセルして、より高精度に記録マーク有無による透過光量の変化を検出できる。
本発明によれば、多層記録媒体の各層における位相変化や反射,吸収,散乱等による透過光ビームの光量変化、各層を透過する際に受ける擾乱、記録媒体の入射面の変動による光量変化をキャンセルして、より高精度に記録マーク有無による透過光量の変化を検出できることから、層数の多い多層記録媒体に対してノイズに強くできるという効果を奏する。
以下、図面を参照しながら本発明における実施の形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1(a),(b)は本発明の第1の実施形態における多層の記録媒体の垂直方向の断面図であり、図1(c)は多層の記録媒体の水平方向の断面で、ある記録層の平面図を示している。
本発明で対象としている多層の記録媒体は、図1(a)のように記録層1が記録媒体の深さ方向に周期的に多層配列されている。その間に光学的に透明な材料からなる中間層2が形成されている。記録層1は、図1(c)のように記録マーク1’が水平方向に配列されて形成されている。ここで、記録層1は中間層2と同様にほぼ光学的に透明であり、記録マーク1’の部分は中間層と屈折率が異なるように形成されている。また記録層1は、例えば数μm以下とかなり薄い膜を前提としている。図1(b)は、記録層1の記録マーク1’が形成されていない部分の屈折率が、中間層2の部分の屈折率とほぼ等しく、光学的には中間層2と区別がつかない状態を示している。
このような多層の記録媒体中のある記録層1上に、3個の集光ビーム4(a),4(b),4(c)が集光されている。ここで図1(c)のように、集光ビーム4(a)の集光部である集光スポット4’(a)は記録マーク1’上にあり、他の集光ビーム4(b),4(c)の集光スポット4’(b),4’(c)は記録マーク1’が形成されていない部分に位置している。
図1(c)では、集光スポット4’(a),4’(b),4’(c)は隣接されて配置されている。これは各透過光ビームの集光スポットが隣接して配置されていると、集光している記録層の上下の他の記録層からの擾乱等の影響をなるべく同じように受けることになり、後述する差動出力をとる際に除去できるために望ましい。しかし必ずしも隣接している必要は無く、図1(b)に示したように、隣接してない場所に集光してもよく、少し離れていても適用可能である。
また、同一の記録層1に各集光ビームがあることが前述の隣接と同様の理由で好ましいが、必ずしもこれに限らず、ある記録層1の上下の異なる記録層1に、各透過光ビームの集光スポットが分散してもかまわない。ただし互いの距離はあまり離れないことが望ましい。
記録層1は、光源からの光を吸収して屈折率が変化する材料を使うと、記録が可能である。例えば、シアニン,フタロシアニン等の有機色素材料の熱分解や、フルギド,ジアリールエテン等のフォトクロミック材料などが適用できる。また、それらの材料を透明樹脂中に分散した材料も適用できる。
また、2光子吸収能のある色素材料を用い、記録時に超短パルスレーザを使用すれば2光子記録も可能になる。この場合は多層の記録媒体に記録する層数の数を増加させることができる。このような記録層と中間層が透明基板上に多数層積層されて多層の記録媒体を構成している。
ここで、光情報再生装置全体の概略構成と作用・動作を図2(a),(b)により説明する。
光源5からの出射光は回折素子6を通して、0次の透過光の他に回折により±1次の回折光が生じ、進行方向の角度がわずかに異なる計3個の光ビームとなる。この3種の光ビームは集光素子7によりほぼ平行光に変換され、集光素子8に入射する。集光素子8により3種の光ビームは多層の記録媒体24中の記録層1上に集光する。この際に生じる3個の集光スポットは、図1(a),(b),(c)のように、中心の集光ビーム4(a)は記録マーク1’上に、他の2個の集光ビーム4(b),4(c)は記録マーク1’上でない部分に配置されるように、集光素子8やその他の素子を調整しておく。
さらに、記録層1を透過した光は集光素子9により集光され、ほぼ平行な光ビームとされ集光素子10により3個の光検出器11(a),11(b),11(c)に入射する。この構成の中で集光素子7及び集光素子10は必ずしも必要でなく、それぞれ集光素子8及び集光素子10に集光機能を兼ねさせることもできる。
ここで、記録マーク1’に記録された信号Sの検出は、基本的には記録マーク1’上に集光スポット4’(a)のある集光ビーム4(a)と、記録マーク1’上でない部分に集光スポット4’(b),4’(c)のある他の2個の集光ビーム4(b),4(c)との差分を検出する。具体的には、光検出器11(a),11(b),11(c)の出力をA,B,Cとすると、S=A−(B+C)/2として演算を行い検出する。
図1(a)の多層の記録媒体では、記録層1の屈折率が中間層2の屈折率に比べて高い場合を想定している。また、記録マーク1’の屈折率が記録層1の未記録部分の屈折率に比べて低く、しかし、中間層2の屈折率よりは高くなるように設定されている。以下、この場合の信号検出方法を説明する。
記録層1の記録マーク1’の部分は周囲と屈折率差が有り、記録マーク1’上に集光された集光ビーム4(a)が透過する際に、その一部が反射され、透過光量が減少する。また、記録マーク1’上以外を透過した集光ビーム4(b),4(c)も同様に、その一部が反射され、透過光量が減少する。
ここで、上下に接する中間層2との屈折率差は記録層1の未記録部分の方が記録マーク1’の部分より大きいため、未記録部分を透過する集光ビーム4(b),4(c)の光量低下が、記録マーク1’上を透過する集光ビーム4(a)の光量低下より大きく、両ビームに光量差が生じる。この光量差の差分を取ることで記録マーク1’上か否かを判別することができる。
また、別の多層の記録媒体で記録層1は中間層2に対して屈折率が高く、中間層は低い場合で、記録マーク1’は屈折率が記録層1の未記録部分に比べて高く、中間層2よりは高くなるケースも同様に差分を検出することで記録信号を検出できる。または、記録層1は中間層2に対して屈折率が低く、中間層2は高い記録媒体に関しても同様の検出方法が適用可能である。
ここで、光源5はコヒーレントな光を発生させるものが望ましく、固体(バルク,ファイバ等),半導体,気体レーザやその他の光源が適用できる。また、スーパーLED(発光ダイオード)やLED等についても回折素子6の代わりにビームスプリッタを用いれば図2(a)に近い構成で適用が可能である。可干渉性が強すぎると回折による干渉光から生じるノイズが大きくなるため、多層の記録媒体の構造によっては、スーパーLED(発光ダイオード)やLEDの方が信号再生には適している場合もある。
記録用には高出力のパルス光を発生させる物が望ましいが、再生用にはその限りではない。また光源5と回折素子6の代わりに、図2(b)に示したような複数の光源5(a),5(b),5(c)を近接して配置して用いることができる。この場合は個々の光源の位置,波長,偏光方向,出力等を増加させることも可能になり、設計の自由度を高めることができる。
この図2(a)に示す装置において、図1(c)の多層の記録媒体24の水平面内で記録マーク1’に配列した集光スポットを、記録媒体24に対して相対的に移動させることで、連続的に変化する記録信号を再生することができる。この後は電気回路の信号処理により必要なデジタルの情報信号に変換し、記録情報を得ることができる。
(第2の実施形態)
図3(a)は本発明の第2の実施形態における記録媒体の記録マーク上の集光スポットの配列、(b)は集光スポットの差動信号発生回路の構成を示す図である。本第2の実施形態について図3(a),(b)を用いて説明する。本実施形態では、図2(a)の光源5として半導体レーザダイオードを7個用いた例を示している。図3(a)は図1(c)と同様な、記録媒体中の記録層1上の集光スポットの配列を示した図である。透過光ビームの集光スポット4(a1),4(a2),4(a3)が記録層1の記録マーク1’上にあり、透過光ビームの集光スポット4(b1),4(b2),4(b3),4(b4)が記録層1の記録マーク1’のない部分に位置するように、各光学系を調整しておく。
ここで、光源5と同様に、光検出器11も7個用意し、それぞれの透過光ビームの透過光量を専用に受光するようになっている。これらの光検出器11の光量を各透過光ビームに対応して、A1,A2,A3,B1,B2,B3,B4とする。このとき、透過光ビームの集光スポット4(a1),4(a2),4(a3)に対応する差動検出信号をS1,S2,S3とするとき、(数1)
Figure 0005027002
とする。
すなわち、記録層1の未記録マーク上に集光スポットがある透過光ビームの光量の平均値と、記録層1の記録マーク1’上に集光スポットがある透過光ビームの光量との差分を検出するようにしている。この方法では個々の透過光ビームの擾乱が平均化され、スポット的な信号のノイズを抑制することができる。
この信号処理の方法を示す模式図として、図3(b)に回路図を示した。全体的な装置の構成は、光源5と光検出器11及び検出する透過光ビームの数以外は同一であり、この項で説明した内容以外の作用・動作は第1の実施形態と同様である。本実施形態では複数の光ビームとして、7個の光ビームを用い、同一記録媒体面上に集光スポットを配置した例を示した。しかし、これに限らず上下の記録面に集光スポットを分散して配置することもできる。ただし、複数の集光スポットの互いの距離はできるだけ短い方が、多層の記録層による擾乱や光量変動の差動を取ることにより補整する効果を保つ上で好ましい。
(第3の実施形態)
図4(a),(b)は本発明の第3の実施形態における光検出器の近傍に設置した遮光部材を示す図である。本第3の実施形態について図4(a),(b)を用いて説明する。本実施形態は、第1,第2の実施形態と略同一であるが、遮光部材12を透過光ビームの集光部付近に設けたところが異なっている。図4(a),(b)はそれぞれ図2(a)の集光素子10及び光検出器11の部分に相当する図である。
図4(a)では集光素子10の後方の、各透過光ビームの収束部分の外側周囲に、開口を設けた遮光部材12が設置されている。これにより多層の記録媒体24の中で発生する迷光を遮光することで、検出信号に含まれるノイズ成分を各光ビームの全体で低減させ、かつ設置が容易である。また、図4(b)のように、各光検出器11の受光面側に、それぞれ開口を持った遮光部材12を設けることもできる。この場合は個々の集光ビームに対応した開口が使用でき、遮光の効果をより高めることができる。
なお、遮光部材12は単独で設置しても、各光検出器11と一体化して設置することも可能である。本第3の実施形態で説明した内容以外の作用・動作は第1,第2の実施形態と同様である。
(第4の実施形態)
図5は本発明の第4の実施形態における光情報再生装置全体の概略構成を示す図である。本実施形態は、第1,第2の実施形態と略同様な構成であるが、光源5(a),5(b),5(c)に対応して集光素子7(a),7(b),7(c)を設け、光検出器11(a),11(b),11(c)に対応して集光素子10(a),10(b),10(c)を設けている。またこの構成の特徴は、光ビーム合成手段及び光ビーム分離手段として、体積ホログラム型の光ビーム合成素子14(b),14(c)、及び光ビーム分離素子13(b),13(c)をそれぞれ光源5(b),5(c)から出射した透過光ビームに対応させて設けたところが図2(a)の第1の実施形態と異なっている。
ここでは、3個の光源からの光ビームがそれぞれ対応する光ビーム合成素子14(b),14(c)により、略光軸方向に回折により偏向されて3つの透過光ビームが合成される。3個の透過光ビームは第1の実施形態と同様に多層の記録媒体24の記録層1上で3個の集光スポットを形成し、集光スポットと記録マーク1’の配置も同様である。各透過光ビームは光ビーム分離素子13(b),13(c)に入射し、対応する光ビーム分離素子13(b)、13 (c)によりそれぞれ回折される。その後、対応する集光素子10(a),10(b),10(c)により光検出器11(a),11(b),11(c)に入射する。
本第4の実施形態では、さらに光源5(a),5(b),5(c)に対応して別の光検出器15(a),15(b),15(c)を設けている。これはそれぞれ対応する光源の出力をモニタして、各光源の出力をこれらの光検出器の出力で除する等の方法で補償し、光源の出力変動の影響が差動信号の出力に載らないようにすることができる。これ以外の構成、作用は第1の実施形態と同様である。また、体積ホログラム型の光ビーム合成素子14(b),14(c)、光ビーム分離素子13(b),13(c)については、感光性の有機樹脂材料やフィルム、感光性のガラス等に干渉し露光することで作製が可能である。
(第5の実施形態)
図6は本発明の第5の実施形態における光情報再生装置全体の概略構成を示す図である。本第5の実施形態について図6を用いて説明する。図6に示す実施形態は図5で示した第4の実施形態に構成が近いが、体積ホログラム型の光ビーム合成素子14(b),14(c)、光ビーム分離素子13(b),13(c)の代わりに、波長選択フィルタ14’(b),14’(c),13’(b),13’(c)を光ビーム合成手段,光ビーム分離手段として用いたところが異なる。
本第5の実施形態では光源5(a),5(b),5(c)として波長がそれぞれ少し異なる光源を用い、それぞれの出射光に対応した波長を反射し他の光源の波長を透過させる特性をもつビーム合成・分離用の波長選択フィルタ14’(b),14’(c),13’(b),13’(c)を設けている。これらのフィルタは誘電体多層膜を用いた従来技術で作製が可能である。作用・動作に関しては、第4の実施形態の場合と同様である。
また、これと同じ構成で、光源5(a),5(b)から出射の光ビームの合成・分離手段として偏光ビームスプリッタ(波長選択性フィルタ14’(b),13’(b)に代えて)を用いることができる。この場合、光源5(a),5(b)は同一波長であっても良いが、偏光方向を異ならせておく必要がある。この場合も偏光ビームスプリッタの性質より、波長選択フィルタと同じように偏光の違いを利用した光ビームの合成・分離が可能になる。なお、この場合は偏光の方向を大きく変える必要があり、良好に分離する光ビームの数は限定される。
(第6の実施形態)
図7は本発明の第6の実施形態における光情報再生装置全体の概略構成を示す図である。本第6の実施形態について図7を用いて説明する。本実施形態は図7に示すように、光源5からの射出光を集光素子7により集光した後、2個の集光素子16(a),16(b)から構成するビーム調整機構により、2個の集光素子16(a),16(b)の間隔を変えることで出射光の集光性を可変できる機構になっている。
さらに、波長フィルタからなるビームスプリッタ17により反射され、1/4波長板18、集光レンズ8を通り多層の記録媒体24中の記録層1に集光される。また透過光ビームは集光素子9により略平行光に変換される。これより先の部分は、図2(a)の場合と同様であり、また他の実施例の構成も適用可能である。
本第6の実施形態ではこれに加えて、光源5とは別の波長の光源25を備え、これからの出射光は集光素子26を通って略平行光に変換され、偏光ビームスプリッタ27を透過して波長フィルタからなるビームスプリッタ17を透過する。ここで、ビームスプリッタ17は光源15からの波長は透過するように設定されている。
次に、1/4波長板18を透過して円偏光となり、集光レンズ8を通り多層の記録媒体24中のガイド層23に集光するように各光学素子を調整する。ここで、ガイド層23は光源15の波長に対して反射する材料で構成され、かつ記録マークのガイドとなるガイド溝が形成されている。このため、図7に示した構成で、ガイド層23からの反射戻り光は再び集光素子8で集光され、1/4波長板18で偏光方向が元と直交した方向に変換され、偏光ビームスプリッタ27により集光素子28(a),28(b)及び微小開口を持つ遮光板29を通って、迷光を遮光し、集光素子30及びシリンドリカルレンズ31により集光かつ非点収差を発生させ、4分割光検出器32で戻り光の光量を検出し、従来技術である非点収差法によるフォーカス誤差信号検出と、ガイド層の溝を利用したプッシュプル法によりトラック誤差信号検出を行う。
さらに、本第6の実施形態では、図7中には示していないが、集光素子8及び集光素子9の位置制御装置を備えている。この装置は制御信号で集光素子8及び集光素子9の位置を光軸方向と、記録層1の記録マーク1’(図1(c)参照)に垂直な方向に可動できるように構成されている。構造は従来技術のアクチュエータ関連の技術が適用できる。この構成で、光源15から出射した光ビームの焦点がガイド層23のガイド溝に集光するように従来技術のフォーカス,トラックサーボを掛けることができる。このとき、集光素子9の位置も集光素子8と相対的に同様に動くように制御する。
次に、この状態で2個の集光素子16(a),16(b)から構成する光ビーム調整機構により、光源5からの出射光の集光ビーム位置を可変し、記録層1の層間隔に合わせて、光軸方向の集光ビーム位置を制御する。また、トラック方向は光源15からの出射光が相対的に合うように設定しておく。
集光素子9の位置も光源5からの出射光における光軸方向の集光ビーム位置制御に対応して、集光素子8に対する相対位置を変える制御を同時に行い、光源5からの出射光を受光できるように設定する。これにより多層の記録媒体24が他の光学系に対して相対的に位置が変動しても、集光素子8,9の位置制御により記録信号を検出することが可能になる。
この集光素子16(a),16(b)及び集光素子9の制御で、多層の記録媒体24を他の光学系に対して相対的に動かすことを必要とせずに、異なる記録層1の各層に集光スポットを移動することができる。
また、集光素子16(a),16(b)は各透過光ビームに対して共通に1組だけ使用する場合と、光ビーム合成手段,光ビーム分離手段を持ち、複数の光源を用いる場合は、光ビーム合成手段と光源との間に集光素子16(a),16(b)をそれぞれ設けることも可能で、この場合は各ビームの複数の記録層1にまたがっての複雑な焦点位置調整が可能になる。これ以外の作用・動作及び構成に関しては他の実施形態の場合と同様である。
また、光ビームの透過光量から検出する差動信号のサンプリングを、外部から得た特定の信号周波数、前述の制御手段または4分割光検出器のいずれかから得た参照信号(記録媒体の移動速度の変動等により周期が変動する)の「変動する周期」により行なうことによって、記録信号の周波数帯域と異なる周波数帯域のノイズ成分や、他の記録層のクロストーク成分を低減することができ、結果、検出信号のS/Nを高くすること、さらにはジッタを低減させることもできる。
(第7の実施形態)
本発明の第7の実施形態について、図8を用いて説明する。本第7の実施形態は、前述した図3(a)で示した第2の実施形態に構成が近い。本実施形態では第2の実施形態と同様に、光源5として半導体レーザダイオードを7個用いた例を示している。図8は図3(a)と同様な、記録媒体中の記録層1上の集光スポットの配列を示した図である。
透過光ビームの集光スポット4(a1),4(a2),4(a3)が記録層1の記録マーク1’上にあり、透過光ビームの集光スポット4(b1),4(b2),4(b3),4(b4)が記録層1の記録マーク1’のない部分に位置するように、各光学系を調整しておく。ここで光源5と同様に、光検出器も同様に7個用意し、それぞれの透過光ビームの透過光量を専用に受光するようになっている。
ここで、記録層1が下方に移動した場合、透過光ビームの集光スポット4(a1),4(a2),4(a3)は記録層1の記録マーク1’上に来る設定であり、透過光ビームの集光スポット4(b1),4(b2),4(b3),4(b4)が記録層1の記録マーク1’上に来ない設定である。これらの光検出器11の光量を各透過光ビームに対応して、A1,A2,A3,B1,B2,B3,B4とする。また、透過光ビームの集光スポット4(a1),4(a2),4(a3)に対応する差動検出信号をS1,S2,S3で表し、(数2)
Figure 0005027002
とする。
次に、記録媒体が図8で各集光スポットに対して相対的に、下方に動いた場合を想定する。このとき、図8の透過光ビームの集光スポット4”(a1),4”(a2),4”(a3),4”(b1),4”(b2),4”(b3),4”(b4)は、集光スポット4(a1),4(a2),4(a3),4(b1),4(b2),4(b3),4(b4)が、記録媒体中の記録層1の記録マーク1’のない部分に位置した状態を表している。
ここでは、記録媒体中の記録層1に記録マーク1’がない部分を設けることで、前記各光ビームの集光スポットの状態を実現している。この際「S1=0,S2=0,S3=0」となるように、各光検出器の後に設けられた電流あるいは電圧等の信号を増幅する各装置のゲインを調整する。差動検出信号を前述の(数2)のようにする場合は、2つの光検出器同士の差動を取るため、構成が比較的単純になる利点がある。
また、透過光ビームの集光スポット4(a1),4(a2),4(a3)に対応する差動検出信号を、(数3)
Figure 0005027002
とすることもできる。この場合は隣接スポットの平均値との差を差動出力としている。
このとき、S1に関しては、A1及びB1とB2の信号に対応する信号増幅器のゲインを調整することでS1=0とする。この例では、隣接する2つのスポットの平均値を用いているため、1つの集光スポットからの信号を用いるよりも差動信号がより安定する。
また、同じく集光スポット4(a1),4(a2),4(a3)に対応する差動検出信号を、第2の実施形態と同様に記録層1の記録マーク1’のない部分に位置する各集光スポットの平均値との差動出力を取り、(数4)
Figure 0005027002
とすることもできる。
この場合は、差動信号の出力の演算が複雑になるが、スポット全体が記録マークのない部分に集光部がある互いに近接した複数の光ビームの透過光量の平均値を、1個の記録マークのない部分に集光部がある光ビームの透過光量の代わりに用いて差動光量演算を行うため、各層での擾乱等による変動が平均化されて小さくなり、差動検出の精度を向上させることができる。
同一記録層上の集光スポットの例を示したが、これに限らず隣接する上下層に集光スポットを配置しても良い。また、各スポットの差動信号S1,S2,S3は同じ時間のタイミングでゲインを調整して「0」に調整する例を示したが、これに限らず時間が少しずれていても適用可能である。これら以外の作用・動作及び構成に関しては他の実施形態の場合と同様である。
本発明に係る光情報再生装置は、多層記録媒体の各層における位相変化や反射,吸収,散乱等による透過光ビームの光量変化、各層を透過する際に受ける擾乱、記録媒体の入射面の変動による光量変化をキャンセルして、より高精度に記録マーク有無による透過光量の変化を検出できることから、層数の多い多層記録媒体に対してノイズに強くでき、多層型の光学的に読み出し可能なデータを記録した媒体からデータを再生する装置として有用である。
本発明の第1の実施形態における(a),(b)は多層の記録媒体の垂直方向の断面図、(c)は多層の記録媒体の水平方向の断面で、ある記録層の平面図 第1の実施形態における(a)は、光情報再生装置全体の概略構成、(b)は光源部分を示す図 本発明の第2の実施形態における(a)は記録媒体の記録マーク上の集光スポットの配列、(b)は集光スポットの差動信号発生回路の構成を示す図 本発明の第3の実施形態における光検出器近傍の遮光部材で、(a)は外側周囲、(b)は受光面側の設置を示す図 本発明の第4の実施形態における光情報再生装置全体の概略構成を示す図 本発明の第5の実施形態における光情報再生装置全体の概略構成を示す図 本発明の第6の実施形態における光情報再生装置全体の概略構成を示す図 本発明の第7の実施形態における記録媒体中の記録層1上の集光スポットの配列を示した図 従来のデータ記録された媒体構造を示す図
符号の説明
1 記録層
1’ 記録マーク
2 中間層
3 非記録層
4,4(a),4(b),4(c) 集光ビーム
4(a1),4(a2),4(a3),4(b1),4(b2),4(b3),4(b4) 集光スポット
4’,4’(a),4’(b),4’(c) 集光スポット
4”(a1),4”(a2),4”(a3),4”(b1),4”(b2),4”(b3),4”(b4) 集光スポット
5,5(a),5(b),5(c),25 光源
6 回折素子
7,7(a),7(b),7(c),8,9,10,10(a),10(b),10(c),16(a),16(b),26,28(a),28(b),30 集光素子
11,11(a),11(b),11(c) 光検出器
12 遮光部材
13(b),13(c) 光ビーム分離素子
13’(b),13’(c),14’(b),14’(c) 波長選択フィルタ
14(b),14(c) 光ビーム合成素子
15(a),15(b),15(c) 光検出器
17 ビームスプリッタ
18 1/4波長板
23 ガイド層
24 記録媒体
27 偏光ビームスプリッタ
29 遮光板
31 シリンドリカルレンズ
32 4分割光検出器

Claims (10)

  1. 複数の光ビームを形成する光源と、第1の集光素子と、該第1の集光素子に対向する第2の集光素子と、前記複数の光ビームの光量検出手段と、各光ビームの光量の差分を得る差動信号発生手段とを備え、
    前記第1の集光素子と前記第2の集光素子の間に多層構造の記録層を有する情報記録媒体を配置し、
    前記情報記録媒体中の複数層からなる記録層の記録マーク部分及び記録マークのない部分にそれぞれ光ビームを集光し、
    前記差動信号発生手段が、記録マークのない部分に集光部がある互いに近接した複数の光ビームの透過光量から平均値を検出し、該平均値と、前記記録マーク部分に集光部がある1以上の各光ビームの透過光量との差分を検出して差動信号とし、該差動信号の強度変化により、前記情報記録媒体の記録情報を検出することを特徴とする光情報再生装置。
  2. 前記記録マーク部分に集光部がある光ビーム及び前記記録マークのない部分に集光部がある光ビームのそれぞれを集光する第2の集光素子と光量検出手段との間に、前記光量検出手段の各光ビームの集光点の周囲に配置された迷光遮光手段を備え、前記迷光遮光手段を通して各光ビームの透過光量を検出することを特徴とする請求項1記載の光情報再生装置
  3. 前記第2の集光素子と光量検出手段との間に、各光ビームに分離する手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の光情報再生装置
  4. 前記光源と第1の集光素子との間に、複数の光ビームを合成する手段を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光情報再生装置
  5. 前記光源の出射光量を検出する光量検出器をさらに設け、光量検出器からの信号を演算し前記光源の各光量変動を補償する手段を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光情報再生装置
  6. 複数の光ビームを形成する光源と、第1の集光素子と、該第1の集光素子に対向する第2の集光素子と、前記複数の光ビームの光量検出手段と、各光ビームの光量の差分を得る差動信号発生手段とを備え、
    前記第1の集光素子と前記第2の集光素子の間に多層構造の記録層を有する情報記録媒体を配置し、
    前記光量検出手段として光ビームの光量検出する光検出器及び検出信号の信号増幅器を備え、
    情報記録媒体中の記録層における記録マークのない部分に複数の光ビームが配置されたときに、記録マーク部分の検出用光ビームの前記光検出器出力と、記録マークのない部分の検出用光ビームの前記光検出器出力との差分検出信号が「0」になるように前記光検出器及び信号増幅器を設定することにより、前記情報記録媒体中の複数層からなる記録層の記録情報を検出することを特徴とする光情報再生装置
  7. 前記複数の光ビームの少なくとも1つの波長が他と異なり、記録層の記録マーク部分及び記録マークのない部分にそれぞれ波長あるいは偏光方向が異なる光ビームを集光させ、前記複数の光ビームの合成あるいは分離する手段として、波長選択フィルタあるいは偏光ビームスプリッタを備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光情報再生装置
  8. 前記情報記録媒体中に溝構造のトラックを有するガイド層を設け、特定光源からの光ビームを第1の集光素子を通して前記ガイド層に集光させる前記第1の集光素子の位置制御機構と、前記ガイド層からの反射戻り光を非点収差の発生手段を透過させて4分割光検出器に入射させ、フォーカス,トラック信号を発生させて前記第1の集光素子の位置制御機構を制御する制御手段とを備え、
    光源から出射した複数の光ビームの集光位置を、前記特定光源からの光ビームの集光位置に対して相対的に制御する集光位置の制御手段を前記光源と前記第1の集光素子との間に設けたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光情報再生装置
  9. 前記差動信号発生手段が、前記光ビームの透過光量から検出する差動信号を、外部から得た特定の信号周波数、前記制御手段または4分割光検出器のいずれかから得た一定周波数の周期に基づき、前記一定周期に対応させた参照信号の変動周期によりサンプリングして検出することを特徴とする請求項8記載の光情報記録再生装置
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の光情報再生装置を用い、多層型の光学的に読み出し可能なデータを記録した媒体からデータを再生することを特徴とする光情報再生方法。
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