JP2008026582A - 電子写真現像剤用キャリア、現像剤、画像形成方法およびプロセスカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】磁性芯材粒子と該粒子表面を被覆する結着樹脂層とからなる、重量平均粒径Dwが22〜32μmで、個数平均粒径Dpと重量平均粒径Dwの比Dw/Dpが1.00<Dw/Dp<1.20、粒径x[μm]が0<x<20の範囲である粒子の含有量が7重量%以下、粒径y[μm]が0<y<36の範囲である粒子の含有量が90〜100重量%の電子写真現像剤用キャリアにおいて、該芯材粒子のBET比表面積が900〜2000cm2/gの範囲である電子写真現像剤用キャリア。
【選択図】なし
Description
二成分現像方式は、キャリアを使用することからトナーに対する摩擦帯電面積が広いことから、一成分方式と比較して帯電特性が安定しており、長期にわたって高画質を維持するのに有利である。また、現像領域へのトナー供給量能力が高いため、特に高速機に使用されることが多い。
レーザービームなどで感光体上に静電潜像を形成し、この潜像を顕像化するデジタル方式の電子写真システムにおいても、前述の特徴を活かした二成分現像方式が広く採用されている。
特許文献1では、スピネル構造をもつフェライト粒子からなる、平均粒径が30μm未満の磁性キャリアが提案されている。しかし、これは樹脂コートされていないキャリアであって、低い現像電界のもとで使用するものであり、現像能力に乏しく、また樹脂コートされていないため、寿命が短い。
S2=(6/ρ・D50)×104 (ρはキャリアの比重)
1.2≦S1/S2≦2.0
[1]単位体積当りの表面積が広いため、個々のトナーに充分な摩擦帯電を与えることができる。そのため、低帯電量トナー、逆帯電量トナーの発生が少なく、地汚れが発生しにくくなる。また、ドット周辺のトナーのちり、にじみが少なくドット再現性が良好となる。
[2]単位体積当りの表面積が広く、地汚れが発生しにくいことから、トナーの平均帯電量を低くすることができ、充分な画像濃度が得られる。
[3]キャリアが小粒径であるため、緻密な磁気ブラシを形成することができる。また、穂の流動性がよいため、画像に穂跡が発生しにくい。
上記課題は本発明の下記(1)〜(17)によって解決される。
(1)磁性を有する芯材粒子と該粒子表面を被覆する結着樹脂層とからなる、重量平均粒径Dwが22μm以上32μm以下で、個数平均粒径Dpと重量平均粒径Dwの比Dw/Dpが1.00<Dw/Dp<1.20、粒径x[μm]が0<x<20の範囲である粒子の含有量が7重量%以下、粒径y[μm]が0<y<36の範囲である粒子の含有量が90重量%以上100重量%以下の電子写真現像剤用キャリアにおいて、該芯材粒子のBET比表面積が900cm2/g以上2000cm2/g以下の範囲であることを特徴とした、電子写真現像剤用キャリア。
(3)該電子写真現像剤用キャリアに1000エルステッドの磁界を印加したときの磁化が、50emu/g以上、100emu/g以下であることを特徴とする、前記(1)もしくは(2)に記載の電子写真現像剤用キャリア。
(4)該芯材粒子が、Mn−Mg−Sr系フェライト、Mn系フェライト又はマグネタイトであることを特徴とする、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリア。
(5)該電子写真現像剤用キャリアに500V/mmの電界を印加したときの体積抵抗率が1×1011Ω・cm以上、1×1016Ω・cm以下であることを特徴とする、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリア。
(7)該硬質微粒子がSi、Ti、Alのいずれかの酸化物であることを特徴とする、前記(6)に記載の電子写真現像用キャリア。
(8)該硬質微粒子の含有量が、該結着樹脂層重量の5重量%以上、70重量%以下の範囲であることを特徴とする、前記(6)もしくは(7)に記載の電子写真現像用キャリア。
(9)該結着樹脂層が、アミノシランカップリング剤を含有することを特徴とする、前記(1)〜(8)のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリア。
(10)該結着樹脂層が、熱可塑性樹脂とグアナミン樹脂の架橋物、熱可塑性樹脂とメラミン樹脂の架橋物の、いずれか、もしくは両方を含有することを特徴とする、前記(1)〜(9)のいずれかに記載の電子写真現像用キャリア。
(12)前記(1)〜(11)に記載の電子写真現像剤用キャリアに、更にエージング処理を施したことを特徴とする、電子写真現像剤用キャリア。
(13)前記(1)〜(12)に記載の電子写真現像剤用キャリアと静電潜像現像剤用トナーとから構成される電子写真用現像剤。
(14)該静電潜像現像剤用トナーの重量平均粒径が2〜7μmであることを特徴とする、前記(13)に記載の電子写真用現像剤。
(15)前記(13)もしくは(14)に記載の電子写真用現像剤を用いることを特徴とする画像形成方法。
(16)前記(13)もしくは(14)に記載の現像剤と、現像スリーブ、感光体を用い、現像バイアスとして交流電流及び/または直流電圧を印加することを特徴とする前記(15)に記載の画像形成方法。
(17)少なくとも感光体及び現像手段を具備するプロセスカートリッジにおいて、前記(13)もしくは(14)に記載の現像剤を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、キャリア粒子の重量平均粒径Dwを22〜32μmという小粒径で、かつ、個数平均粒径Dpと重量平均粒径Dwの比Dw/Dpの範囲を1<Dw/Dp<1.20、20μmより小さい粒径を有する粒子の含有量を0〜7重量%、36μmより小さい粒子の含有量を90〜100重量%という狭粒度分布とし、かつ、BET比表面積が900cm2/g以上2000cm2/g以下という凹凸の多い表面形状とすることで、小粒径化に起因する地汚れの減少、ドット再現性の向上といった画質の向上と、キャリア付着の効率的な抑制という効果を得ながら、小粒径化の副作用である、表面性向上に起因した、樹脂被覆層が残らず削れてしまう粒子の発生を抑えることができるということを見出した。
前記キャリア付着は、静電潜像の画像部又は地肌部にキャリアが付着する現象を示す。キャリア付着は、感光体ドラムや定着ローラーの傷の原因となる等の不都合を生じるので好ましくない。また、個数平均粒径Dpと重量平均粒径Dwの比Dw/Dpが1.20より大きいと、微粒子の比率が大きくなり、耐キャリア付着性が悪化する。
20μmより小さい粒子が7重量%より多くなると、粒径分布が広がってきて、磁気ブラシの至るところに磁化の小さな粒子が存在するようになりキャリア付着が急激に悪くなる。
20μmより小さい粒径を有するキャリア粒子の含有割合は好ましくは0.5重量%以上である。0.5重量%以上だと、コストをかけずに所望の値を得ることが可能となる。
更に、重量平均粒径Dwが22〜32μmのキャリア粒子において、36μmより小さい粒子が90重量%以上、より好ましくは、92重量%以上となるシャープな粒径分布のキャリアは、各キャリア粒子に対する磁気束縛力のばらつきが小さくなり、耐キャリア付着性を大幅に改善できる。
この場合の重量平均粒径Dwは次式で表わされる。
Dw={1/Σ(nD3)}×{Σ(nD4)} ・・・(1)
式(1)中、Dは各チャネルに存在する粒子の代表粒径(μm)を示し、nは各チャネルに存在する粒子の総数を示す。なお、チャネルとは、粒径分布図における粒径範囲を等分に分割するための長さを示すもので、本発明の場合には、2μmの長さを採用した。
また、本発明においてキャリア及びキャリア芯材粒子における個数平均粒径Dpは、個数基準で測定された粒子の粒径分布に基づいて算出されたものである。この場合の個数平均粒径Dpは以下の式で表わされる。
Dp=(1/ΣN)×(ΣnD) ・・・(2)
式(2)中、Nは計測した全粒子数を示し、nは各チャネルに存在する粒子の総数を示し、Dは各チャネル(2μm)に存在する粒子粒径の下限値を示す。
その測定条件は以下の通りである。
[1]粒径範囲:100〜8μm
[2]チャネル長さ(チャネル幅):2μm
[3]チャネル数:46
[4]屈折率:2.42
前述のように、粒径を小さくすると芯材粒子の表面性が向上する。表面性の高い芯材粒子に樹脂被覆層を形成したキャリア(コートキャリア)は、ある程度のハザードまでは最表面の全面が被覆層であるため、コートキャリアとしての機能が安定するが、ある限度を超えるだけのハザードがかかると表面部全面に芯材が露呈してしまい、コートキャリアとしての機能を果たさなくなる。そこで、意図的に芯材粒子表面に適度な凹凸を形成させるべく、BET比表面積を上記範囲のものとすることで、この問題が解決できることを本発明者らは見出した。即ち、粒子芯材表面に適当な凹凸を形成させることで、凸部の被覆層は早期に削られてしまうというデメリットはあるものの、凹部には他のキャリア粒子が衝突しにくいために被覆樹脂が長く残留し、かつ、トナー粒径程度の微視的レベルでみると、トナーは凹部の被覆樹脂と帯電を発生させるのに十分な摩擦/衝突を行なうことができる。そのため、非常に長期に渡っての電子写真現像を行なう場合は、表面性の高い芯材粒子を用いた場合よりも安定した現像を長く維持することができる。
電子写真キャリア用芯材粒子のBET表面積の測定は、試料による窒素の吸着と、その時に生じる圧力変化からBET式に従って表面積を求めるものである。
本測定は、Micromeritics比表面積自動測定器(TriStar 3000/Surface Area and Porosity Analyzer)を使用して行なった。
特に、平均粒径が32μmより小さいキャリアになると、ざらつきが大幅に改良され高画質となるがキャリア付着が非常に起こり易く、課題が大きかった。この課題について、本発明者らが鋭意検討を重ねたところ、以下のことが判明した。
キャリア付着を引き起こす力Fcは、現像ポテンシャル、地肌ポテンシャル、キャリアにかかる遠心力、キャリアの抵抗、および現像剤帯電量に関係している。従って、キャリア付着を防止するためには、Fcを小さくするように各パラメーターを設定することが有効であるが、現像能力、地汚れ、およびトナー飛散などに密接に関係するため大幅には変えることは難しいのが現状である。
一方、磁気束縛力Fmについてみると、
で表わされる。ここで、Kはキャリアの質量であり、
(:キャリアの半径、:キャリアの真比重)
Mは単位質量当りの磁化である。また、
は、キャリアの存在する位置における磁界の強さ(H)の勾配である。
キャリアに対する磁気束縛力(Fm)は、キャリア半径(r)の3乗に比例するから、キャリアの小粒径化に伴って、粒径の3乗の割合で急激に小さくなり、キャリア付着が非常に起き易くなる。
B−Hトレーサー(BHU−60/理研電子(株)製)を使用し、円筒のセルにキャリア芯材粒子1.0gを詰めて装置にセットする。磁場を徐々に大きくし、3000エルステッドまで変化させ、次に徐々に小さくして零にした後、反対向きの磁場を徐々に大きくし3000エルステッドとする。更に、徐々に磁場を小さくして零にした後、最初と同じ方向に磁場をかける。このようにして、BHカーブを図示し、その図より1000エルステッドの磁化を算出する。
フェライトとは、一般に下記式で表わされる焼結体である。
(MO)x(NO)y(Fe2O3)z
但し、x+y+z=100mol%であって、M、Nはそれぞれ、Ni、Cu、Zn、Li、Mg、Mn、Sr、Caなどであり、2価の金属酸化物と3価の鉄酸化物との完全混合物から構成されている。
キャリアの抵抗率が1×1011[Ω・cm]よりも低いと、現像ギャップ(感光体と現像スリーブ間の最近接距離)が狭くなった場合、キャリアに電荷が誘導されてキャリア付着が発生し易くなる。特に、感光体の線速度、および、現像スリーブの線速度が大きい場合、悪化の傾向が見られる。また、ACバイアスを印加する場合は顕著である。通常、カラートナー現像用キャリアは充分なトナー付着量を得るため、低抵抗のものが使用されることが一般的である。
また、1×1016[Ω・cm]より大きいとトナーと反対極性の電荷が溜まりやすくなり、キャリアが帯電してキャリア付着が起き易くなる。
図1に示すように、電極間距離2mm、表面積2×4cmの電極(12a)、(12b)を収容したフッ素樹脂製容器からなるセル(11)にキャリア(13)を充填し、両極間に100Vの直流電圧を印加し、ハイレジスタンスメーター4329A(4329A+LJK 5HVLVWDQFH OHWHU;横川ヒューレットパッカード株式会社製)にて直流抵抗を測定する。
上記キャリアの抵抗率の調整は、芯材粒子上の被覆樹脂の抵抗調整、膜厚の制御によって可能である。また、キャリア抵抗調整のために、導電性微粉末を被覆樹脂層に添加して使用することも可能である。上記導電性微粉末としては、導電性ZnO、Al等の金属又は金属酸化物粉、種々の方法で調製されたSnO2又は種々の元素をドープしたSnO2、TiB2、ZnB2、MoB2等のホウ化物、炭化ケイ素、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリ(パラ−フェニレンスルフィド)、ポリピロール、ポリアニリン等の導電性高分子、ファーネスブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック等が挙げられる。
樹脂被覆層(被膜)を補強し被膜強度をより強靭にする目的から、被膜中に他の硬質な微粒成分を含有させることができる。中でも、金属酸化物、無機酸化物粒子は均一な粒子径で、しかも樹脂成分と高い親和性が得られて被膜の著しい補強効果を示すため、好ましく用いられる。このような微粒子としては、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄等の従来公知の材料を単独、もしくは混合して用いることが可能であり、シリカ、酸化チタン、アルミナが特に有効である。
樹脂被覆層(被膜)中に含有させる硬質微粒子の含有量としては、5%〜70%が好ましく、より好ましくは2〜40%の範囲である。硬質微粒子の含有量は、用いる微粒子の粒子径、比表面積によって適切に選ばれるが、5%未満では被膜の耐磨耗効果が発現しにくく、70%を超えると微粒子の脱離が生じやすくなる。
本発明で用いるアミノシランカップリング剤としては以下のようなものが挙げられる。含有量は、0.001〜30重量%が好ましい。
H2N(CH2)3Si(OCH3)3 MW 179.3
H2N(CH2)3Si(OC2H5)3 MW 221.4
H2NCH2CH2CH2Si(CH3)2(OC2H5) MW 161.3
H2NCH2CH2CH2Si(CH3)(OC2H5)2 MW 191.3
H2NCH2CH2NHCH2Si(OCH3)3 MW 194.3
H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(CH3)(OCH3)2 MW 206.4
H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH3)3 MW 224.4
(CH3)2NCH2CH2CH2Si(CH3)(OC2H5)2 MW 219.4
(C4H9)2NC3H6Si(OCH3)3 MW 291.6
熱可塑性樹脂とグアナミン樹脂を架橋させた樹脂成分、且つ/もしくは熱可塑性樹脂とメラミン樹脂を架橋させた樹脂成分を樹脂層に含有させることで、樹脂層に適度な弾性を与えることができる。これにより、現像剤を摩擦帯電させるための攪拌時に発生するトナーとの摩擦あるいはキャリア同士の摩擦による被覆樹脂への強い衝撃を吸収することが可能となり、キャリアへのトナースペントの抑制、膜削れ防止の効果を得ることができる。
前記分級には、風力分級やふるい分級(ふるい分け)等が包含される。特にふるい分級では、金網に超音波振動を与えることで目詰まりを防止することができ、収率/効率よく分級を行なうことができる。
金網を振動させる超音波振動は、高周波電流をコンバータに供給して超音波振動に変換することにより得ることができる。この場合のコンバータは、PZT振動子を用いたものである。超音波振動により金網を振動させるためには、コンバータにより発生される超音波振動を、金網に固定した共振部材に伝達させる。超音波振動が伝達された共振部材は、その超音波振動により共振し、そして、その共振部材に固定されている金網を振動させる。金網を振動させる周波数は、20〜50kHz、好ましくは30〜40kHzである。
図2に超音波発振器付振動ふるい機の説明構造図を示す。図2において、(1)は振動ふるい器、(2)は円筒容器、(3)はスプリング、(4)はベース(支持台)、(5)は金網、(6)は共振リング、(7)は高周波電流ケーブル、(8)はコンバータ、(9)はリング状フレームを示す。
図2に示した超音波発振器付振動ふるい器(円形ふるい機)を作動させるには、ケーブル(7)を介して高周波電流をコンバータ(8)に供給する。コンバータ(8)に供給された高周波電流は、超音波振動に変換される。コンバータ(8)で発生した超音波振動は、そのコンバータ(8)が固定されている共振リング(6)及びそれに連設するリング状フレーム(9)を垂直方向に振動させる。この共振リング(6)の振動により、共振リング(6)とフレーム(9)に固定されている金網(5)が垂直方向に振動する。
本発明のキャリアは、そのまま使用することも可能であるが、使用前にエージングとして適度なストレスを掛けておくことで、初期の凸部の削れによる変化を防ぐことができる。エージングの方法としては、例えば、キャリア単体で攪拌する、トナーと共に攪拌する、その他研磨剤と共に攪拌する、器具によってストレスを与える等の方法があるが、特にこれらに限定されるものではない。また、トナーと共にエージングを行なった場合、そのまま現像剤として使用することも可能である。
本発明で用いられるトナーは、重量平均粒径が2.0〜7.0μmが好ましく、更に好ましくは2.0〜5.0μmである。
トナーの粒径が7μm以下だと、キャリア凹部の被覆樹脂と接触しやすくなるため好ましい。更に、重量平均粒径が5μm以下だと、粒状性が向上し高画質化を達成することができる。重量平均粒径が2μmより小さいと地汚れが発生しやすくなり、また、経時での画質安定性も低下する。
トナーの粒径は、コールターカウンター(コールターカウンター社製)を用いて測定することができる。
本発明において、本発明のキャリアを用い、トナーによるキャリアの被覆率が50%のときのトナーの帯電量が10〜50μC/gであり、トナーの重量平均粒径が3.5〜7.5μmであり、現像スリーブと感光体の距離が0.4mm以下であり、現像バイアスとして交流電圧を印加すると、キャリア付着が少なく、高画質を得ることができる。
スチレン系バインダー樹脂として、ポリスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体、スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;アクリル系バインダーとして、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチルが挙げられ、その他、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂肪族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス等が挙げられる。
アルコールとしては、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール等のジオール類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノーA等のエーテル化ビスフェノール類、これらを炭素数3〜22の飽和又は不飽和の炭化水素基で置換した2価のアルコール単位体、その他の2価のアルコール単位体、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエスリトール、ジペンタエスリトール、トリペンタエスリトール、ショ糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の三価以上の高アルコール単量体を挙げることができる。
また、トナーに磁性体を含有させて磁性トナーとすることも可能である。磁性体としては、鉄、コバルト等の強磁性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Znフェライト、Baフェライト等の微粉末が使用できる。
さらにまた、本発明で用いられるトナーには、必要に応じて、離型剤を添加してもよい。
トナーには、外添剤を添加することができる。良好な画像を得るためには、トナーに充分な流動性を付与することが肝要である。外添剤としては、無機微粒子の他に、一般的な疎水化処理無機微粒子を併用することができるが、疎水化処理された一次粒子の平均粒径が1〜100nm、より好ましくは5nm〜70nmの無機微粒子を含むことが好ましい。また、無機微粒子のBET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。
特に好適な添加剤としては、疎水化されたシリカ、チタニア、酸化チタン、アルミナ微粒子が挙げられる。シリカ微粒子としては、HDK H 2000、HDK H 2000/4、HDK H 2050EP、HVK21、HDK H 1303(以上、クラリアントジャパン社製)、R972、R974、RX200、RY200、R202、R805、R812(以上、日本アエロジル社製)が挙げられる。また、チタニア微粒子としては、P−25(日本アエロジル社製)、STT−30、STT−65C−S(以上、チタン工業社製)、TAF−140(富士チタン工業社製)、MT−150W、MT−500B、MT−600B、MT−150A(以上、テイカ社製)等が挙げられる。特に、疎水化処理された酸化チタン微粒子としては、T−805(日本アエロジル社製)、STT−30A、STT−65S−S(以上、チタン工業社製)、TAF−500T、TAF−1500T(以上、富士チタン工業社製)、MT−100S、MT−100T(以上、テイカ社製)、IT−S(石原産業社製)等が挙げられる。
更に、現像バイアスとして、直流電圧のみを印加すると、キャリア付着、エッジ効果が大幅に改善され、また、地汚れに対する余裕度が大きくなるため、キャリアに対するトナー被覆率を上げられること、また、トナー帯電量及び現像バイアスを下げることが可能となり、画像濃度アップを図ることができる。
図3は、本発明で用いられる現像装置の一例を示す図であり、後述するような変形例も本発明の範疇に属するものである。
図3において、潜像担持体である感光体(20)に対向して配設された現像装置は、現像剤担持体としての現像スリーブ(41)、現像剤収容部材(42)、規制部材としてのドクターブレード(43)、支持ケース(44)等から主に構成されている。
トナーホッパー(45)の内部には、図示しない駆動手段によって回動されるトナー供給手段としてのトナーアジテータ(48)及びトナー補給機構(49)が配設されている。トナーアジテータ(48)及びトナー補給機構(49)は、トナーホッパー(45)内のトナー(21)を現像剤収容部(46)に向けて撹拌しながら送り出す。
現像剤収容部材(42)の、支持ケース(44)に取り付けられた側と対向する側には、ドクターブレード(43)が一体的に取り付けられている。ドクターブレード(43)は、この例では、その先端と現像スリーブ(41)の外周面との間に一定の隙間を保った状態で配設されている。
また、感光体(20)上に残存するトナーは、クリーニング部材としてのクリーニングブレード(61)により、クリーニング装置(60)内のトナー回収室(62)に回収される。
回収されたトナーは、トナーリサイクル手段(図示せず)により現像剤収容部(46)及び/又はトナーホッパー(45)に搬送され、再使用されてもよい。
図5には、本発明で用いられる画像形成装置の他の例を示す。感光体(20)は、導電性支持体上に少なくとも感光層が設けられており、駆動ローラー(24a)、(24b)により駆動され、帯電部材(32)による帯電、像露光系(33)による像露光、現像装置(40)による現像、を有する転写装置(50)を用いる転写、クリーニング前露光光源(26)によるクリーニング前露光、ブラシ状クリーニング手段(64)及びクリーニングブレード(61)によるクリーニング、除電ランプ(70)による除電が繰り返し行われる。図5においては、感光体(20)(勿論この場合は支持体が透光性である)に支持体側よりクリーニング前露光が行われる。
<製造例>
(トナー製造例)
(製造例1)
ポリエステル樹脂 100部
キナクリドン系マゼンタ顔料 3.5部
含フッ素4級アンモニウム塩 3.5部
以上の各成分をブレンダーにて充分に混合した後、2軸式押出し機にて溶融混練し、放冷後カッターミルで粗粉砕し、ついでジェット気流式微粉砕機で微粉砕し、さらに風力分級機を用いて分級し、重量平均粒径6.8μm、真比重1.22g/cm3のトナー母粒子を得た。
更に、このトナー母粒子100部に対して、疎水性シリカ微粒子(R972:日本アエロジル社製)0.8部を加え、ヘンシェルミキサーで混合して、トナーAを得た。
粉砕、分級工程を調整し、重量平均粒径を7.2μmとした以外は製造例1と同様にして、トナーBを得た。
(製造例3)
粉砕、分級工程を調整し、重量平均粒径を2.2μmとした以外は製造例1と同様にして、トナーCを得た。
(製造例4)
粉砕、分級工程を調整し、重量平均粒径を1.9μmとした以外は製造例1と同様にして、トナーDを得た。
(製造例1)
シリコーン樹脂溶液 [固形分20wt%] 75部
(SR2411:東レ・ダウコーニング社製)
アクリル樹脂溶媒 [固形分50wt%] 10部
(ヒタロイド3001:日立化成社製)
トルエン 100部
ブチルセロソルブ 100部
以上の各材料をホモミキサーにて10分間分散し、樹脂層形成液を調合した。キャリア芯材として表1の芯材aを用い、上記樹脂溶液を芯材表面に層厚が約0.3μmとなるようにスピラコーター(岡田精工社製)により55℃の雰囲気下で30g/minに割合で塗布し、乾燥させた。層厚の調整は液量によって行った。得られたキャリアを、電気炉中にて150℃で1時間放置して焼成し、冷却後に目開き100μmの篩を用いて解砕して、表2のキャリアIを得た。
キャリア芯材として表1の芯材bを用いたこと以外は製造例1と全く同様にして、表2のキャリアIIを得た。
(製造例3)
キャリア芯材として表1の芯材cを用いたこと以外は製造例1と全く同様にして、表2のキャリアIIIを得た。
(製造例4)
キャリア芯材として表1の芯材dを用いたこと以外は製造例1と全く同様にして、表2のキャリアIVを得た。
(製造例5)
キャリア芯材として表1の芯材eを用いたこと以外は製造例1と全く同様にして、表2のキャリアVを得た。
キャリア芯材として表1の芯材fを用いたこと以外は製造例1と全く同様にして、表2のキャリアVIを得た。
(製造例7)
キャリア芯材として表1の芯材gを用いたこと以外は製造例1と全く同様にして、表2のキャリアVIIを得た。
(製造例8)
キャリア芯材として表1の芯材hを用いたこと以外は製造例1と全く同様にして、表2のキャリアVIIIを得た。
(製造例9)
キャリア芯材として表1の芯材iを用いたこと以外は製造例1と全く同様にして、表2のキャリアIXを得た。
(製造例10)
キャリア芯材として表1の芯材jを用いたこと以外は製造例1と全く同様にして、表2のキャリアXを得た。
キャリア芯材として表1の芯材kを用いたこと以外は製造例1と全く同様にして、表2のキャリアXIを得た。
(製造例12)
キャリア芯材として表1の芯材lを用いたこと以外は製造例1と全く同様にして、表2のキャリアXIIを得た。
(製造例13)
キャリア芯材として表1の芯材mを用いたこと以外は製造例1と全く同様にして、表2のキャリアXIIIを得た。
(製造例14)
キャリア芯材として表1の芯材nを用いたこと以外は製造例1と全く同様にして、表2のキャリアXIVを得た。
(製造例15)
キャリア芯材として表1の芯材oを用いたこと以外は製造例1と全く同様にして、表2のキャリアXVを得た。
(製造例16)
キャリア芯材として表1の芯材pを用いたこと以外は製造例1と全く同様にして、表2のキャリアXVIを得た。
シリコーン樹脂溶液 [固形分20wt%] 75部
(SR2411:東レ・ダウコーニング社製)
アクリル樹脂溶媒 [固形分50wt%] 10部
(ヒタロイド3001:日立化成社製)
帯電調節剤(カーボンブラック) 2部
トルエン 100部
ブチルセロソルブ 100部
樹脂層形成液の材料に上記のものを用いたこと以外は製造例15と全く同様にして、表2のキャリアXVIIを得た。
シリコーン樹脂溶液 [固形分20wt%] 75部
(SR2411:東レ・ダウコーニング社製)
アクリル樹脂溶媒 [固形分50wt%] 10部
(ヒタロイド3001:日立化成社製)
帯電調節剤(カーボンブラック) 10部
トルエン 100部
ブチルセロソルブ 100部
樹脂層形成液の材料に上記のものを用いたこと以外は製造例15と全く同様にして、表2のキャリアXVIIIを得た。
(製造例19)
シリコーン樹脂溶液 [固形分20wt%] 75部
(SR2411:東レ・ダウコーニング社製)
アクリル樹脂溶媒 [固形分50wt%] 10部
(ヒタロイド3001:日立化成社製)
帯電調節剤(カーボンブラック) 12部
トルエン 100部
ブチルセロソルブ 100部
樹脂層形成液の材料に上記のものを用いたこと以外は製造例15と全く同様にして、表2のキャリアXIXを得た。
シリコーン樹脂溶液 [固形分20wt%] 75部
(SR2411:東レ・ダウコーニング社製)
アクリル樹脂溶媒 [固形分50wt%] 10部
(ヒタロイド3001:日立化成社製)
帯電調節剤(カーボンブラック) 2部
酸化亜鉛微粒子 15部
トルエン 100部
ブチルセロソルブ 100部
樹脂層形成液の材料に上記のものを用いたこと以外は製造例15と全く同様にして、表2のキャリアXXを得た。
(製造例21)
シリコーン樹脂溶液 [固形分20wt%] 75部
(SR2411:東レ・ダウコーニング社製)
アクリル樹脂溶媒 [固形分50wt%] 10部
(ヒタロイド3001:日立化成社製)
帯電調節剤(カーボンブラック) 2部
シリカ粒子 15部
トルエン 100部
ブチルセロソルブ 100部
樹脂層形成液の材料に上記のものを用いたこと以外は製造例15と全く同様にして、表2のキャリアXXIを得た。
シリコーン樹脂溶液 [固形分20wt%] 75部
(SR2411:東レ・ダウコーニング社製)
アクリル樹脂溶媒 [固形分50wt%] 10部
(ヒタロイド3001:日立化成社製)
帯電調節剤(カーボンブラック) 2部
チタニア粒子 15部
トルエン 100部
ブチルセロソルブ 100部
樹脂層形成液の材料に上記のものを用いたこと以外は製造例15と全く同様にして、表2のキャリアXXIIを得た。
(製造例23)
シリコーン樹脂溶液 [固形分20wt%] 75部
(SR2411:東レ・ダウコーニング社製)
アクリル樹脂溶媒 [固形分50wt%] 10部
(ヒタロイド3001:日立化成社製)
帯電調節剤(カーボンブラック) 2部
アルミナ粒子 15部
トルエン 100部
ブチルセロソルブ 100部
樹脂層形成液の材料に上記のものを用いたこと以外は製造例15と全く同様にして、表2のキャリアXXIIIを得た。
シリコーン樹脂溶液 [固形分20wt%] 75部
(SR2411:東レ・ダウコーニング社製)
アクリル樹脂溶媒 [固形分50wt%] 10部
(ヒタロイド3001:日立化成社製)
帯電調節剤(カーボンブラック) 2部
アルミナ粒子 4部
トルエン 100部
ブチルセロソルブ 100部
樹脂層形成液の材料に上記のものを用いたこと以外は製造例15と全く同様にして、表2のキャリアXXIVを得た。
シリコーン樹脂溶液 [固形分20wt%] 75部
(SR2411:東レ・ダウコーニング社製)
アクリル樹脂溶媒 [固形分50wt%] 10部
(ヒタロイド3001:日立化成社製)
帯電調節剤(カーボンブラック) 2部
アルミナ粒子 5部
トルエン 100部
ブチルセロソルブ 100部
樹脂層形成液の材料に上記のものを用いたこと以外は製造例15と全く同様にして、表2のキャリアXXVを得た。
シリコーン樹脂溶液 [固形分20wt%] 75部
(SR2411:東レ・ダウコーニング社製)
アクリル樹脂溶媒 [固形分50wt%] 10部
(ヒタロイド3001:日立化成社製)
帯電調節剤(カーボンブラック) 2部
アルミナ粒子 70部
トルエン 100部
ブチルセロソルブ 100部
樹脂層形成液の材料に上記のものを用いたこと以外は製造例15と全く同様にして、表2のキャリアXXVIを得た。
(製造例27)
シリコーン樹脂溶液 [固形分20wt%] 75部
(SR2411:東レ・ダウコーニング社製)
アクリル樹脂溶媒 [固形分50wt%] 10部
(ヒタロイド3001:日立化成社製)
帯電調節剤(カーボンブラック) 2部
アルミナ粒子 75部
トルエン 100部
ブチルセロソルブ 100部
樹脂層形成液の材料に上記のものを用いたこと以外は製造例15と全く同様にして、表2のキャリアXXVIIを得た。
シリコーン樹脂溶液 [固形分20wt%] 75部
(SR2411:東レ・ダウコーニング社製)
アクリル樹脂溶媒 [固形分50wt%] 10部
(ヒタロイド3001:日立化成社製)
帯電調節剤(カーボンブラック) 2部
アミノシランカップリング剤(H2N(CH2)3Si(OCH3)3)1.5部
アルミナ粒子 15部
トルエン 100部
ブチルセロソルブ 100部
樹脂層形成液の材料に上記のものを用いたこと以外は製造例15と全く同様にして、表2のキャリアXXVIIIを得た。
(製造例29)
シリコーン樹脂溶液 [固形分20wt%] 75部
(SR2411:東レ・ダウコーニング社製)
グアナミン樹脂溶媒 [固形分77wt%] 6.5部
(マイコート106:三井サイテック社製)
帯電調節剤(カーボンブラック) 2部
アミノシランカップリング剤(H2N(CH2)3Si(OCH3)3)1.5部
アルミナ粒子 15部
トルエン 100部
ブチルセロソルブ 100部
樹脂層形成液の材料に上記のものを用いたこと以外は製造例15と全く同様にして、表2のキャリアXXIXを得た。
シリコーン樹脂溶液 [固形分20wt%] 75部
(SR2411:東レ・ダウコーニング社製)
メラミン樹脂溶媒 [揮発分0wt%] 5部
(サイメル303:三井サイデック社製)
帯電調節剤(カーボンブラック) 2部
アミノシランカップリング剤(H2N(CH2)3Si(OCH3)3)1.5部
アルミナ粒子 15部
トルエン 100部
ブチルセロソルブ 100部
樹脂層形成液の材料に上記のものを用いたこと以外は製造例15と全く同様にして、表2のキャリアXXXを得た。
シリコーン樹脂溶液 [固形分20wt%] 50部
(SR2411:東レ・ダウコーニング社製)
アクリル樹脂溶媒 [固形分50wt%] 10部
(ヒタロイド3001:日立化成社製)
メラミン樹脂溶媒 [揮発分0wt%] 5部
(サイメル303:三井サイデック社製)
帯電調節剤(カーボンブラック) 2部
アミノシランカップリング剤(H2N(CH2)3Si(OCH3)3)1.5部
アルミナ微粒子 15部
トルエン 100部
ブチルセロソルブ 100部
樹脂層形成液の材料に上記のものを用いたこと以外は製造例15と全く同様にして、表2のキャリアXXXIを得た。
(製造例32)
トナー製造例1で得たトナーaを7部とキャリア製造例31で得られたキャリアXXXIを93部用い、ミキサーで10分間攪拌混合し、後述の複合機の現像ユニットにて6時間空攪拌を行なった後に回収し、トナーを気流分級で除去することによって表2のキャリアXXXIIを得た。
トナー製造例1で得たトナーを7部と、キャリア製造例1で得られたキャリアIを93部用い、ミキサーで10分間攪拌混合して現像剤を作成した。
得られた現像剤を用いて画像形成を行ない、画像品質(地汚れ、粒状性)、キャリア付着余裕度、50kラン後の地汚れ、100kラン後の地汚れについての試験を行った。
なお、画像はイマジオカラー4000(リコー製デジタルカラー複写機・プリンター複合機)を使用し、次の現像条件で作成した。
現像ギャップ(感光体−現像スリーブ):0.35mm
ドクターギャップ(現像スリーブ−ドクター):0.65mm
感光体線速度200mm/sec
(現像スリーブ線速度/感光体線速度)=1.80
書込み密度:600dpi
帯電電位(Vd):−600V
画像部(べた原稿)にあたる部分の露光後の電位(V1):−150V
現像バイアス:DC成分−500V/交流バイアス成分:2KHZ、−100V〜−900V、50%duty
(1)地汚れ:画像上の地肌部の汚れを目視で評価した。表中記載の記号は、
◎:大変良好
○:良好
□:問題なし
△:使用可能
×:不良(×は許容不可のレベル)
とした。
(2)ハイライト部の均一性:下記の式で定義された粒状度(明度範囲:50〜80)を転写紙上で測定し、その数値を下記のようにランクに置き換え、表示した。
粒状度=exp(aL+b)∫(WS(f))1/2 VTF(f)df
L:平均明度
f:空間周波数(cycle/mm)
WS(f):明度変動のパワースペクトラム
VTF(f):視覚の空間周波数特性
a,b:係数
ランクは以下のとおりである。
◎(大変良好) :0 以上0.1未満
○(良好) :0.1以上0.2未満
△(使用可能) :0.2以上0.3未満
×(不良(許容不可のレベル)):0.3以上
副走査方向に2ドットライン(100lpi/inch)の画像パターンを作成し、直流バイアス成分として、−400Vを印加して現像し、2ドットラインのライン間に付着したキャリアの個数(面積100cm2)粘着テープで転写し、その個数を目視で観察して、評価を行った。
表3中の記号は以下のとおりである。
◎:大変良好
○:良好
□:問題なし
△:使用可能
×:不良(許容不可のレベル)
初期画像出しに使用したマゼンタトナーaを補給しながら画像面積率6%の文字画像チャートで5万枚、10万枚のランニング評価を行なった。上記現像条件における地肌部の地汚れを前記(1)と同じ基準でランク評価した。
これら評価結果を表3に示す。
(実施例2〜28、比較例1〜7)
実施例1において使用したキャリアIに変えてキャリアII〜XXXIIをそれぞれ用い、実施例1と同様に現像剤とし、試験を行った。また、キャリアXXXIに対し、トナーB〜Dをそれぞれ用いて実施例1と同様に現像剤とし、試験を行った。
実施例1と同様に評価結果を表3に示す。
2 円筒容器
3 スプリング
4 ベース
5 金網
6 共振リング
7 高周波電流ケーブル
8 コンバータ(振動子)
9 リング状フレーム
11 セル
12a 電極
12b 電極
13 キャリア
14 ノズル部(圧縮ガス)
15 ブローオフケージ
16 キャリア
17 トナー
18 電位計
21 トナー
23 キャリア
24a 駆動ローラー
24b 駆動ローラー
26 クリーニング前露光光源
32 像担持体帯電部材
33 像露光系
40 現像装置
41 現像スリーブ
42 現像剤収容部材
43 現像剤供給規制部材
44 支持ケース
45 トナーホッパー
46 現像剤収容部
47 現像剤撹拌機構
48 トナーアジテータ
49 トナー補給機構
50 転写機構
60 クリーニング機構
61 クリーニングブレード
64 ブラシ状クリーニング手段
70 除電ランプ
80 中間転写媒体
Claims (17)
- 磁性を有する芯材粒子と該粒子表面を被覆する結着樹脂層とからなる、重量平均粒径Dwが22μm以上32μm以下で、個数平均粒径Dpと重量平均粒径Dwの比Dw/Dpが1.00<Dw/Dp<1.20、粒径x[μm]が0<x<20の範囲である粒子の含有量が7重量%以下、粒径y[μm]が0<y<36の範囲である粒子の含有量が90重量%以上100重量%以下の電子写真現像剤用キャリアにおいて、該芯材粒子のBET比表面積が900cm2/g以上2000cm2/g以下の範囲であることを特徴とした、電子写真現像剤用キャリア。
- 該芯材粒子のBET比表面積が、1100cm2/g以上2000cm2/g以下の範囲であることを特徴とした、請求項1に記載の電子写真現像剤用キャリア。
- 該電子写真現像剤用キャリアに1000エルステッドの磁界を印加したときの磁化が、50emu/g以上、100emu/g以下であることを特徴とする、請求項1もしくは2に記載の電子写真現像剤用キャリア。
- 該芯材粒子が、Mn−Mg−Sr系フェライト、Mn系フェライト又はマグネタイトであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリア。
- 該電子写真現像剤用キャリアに500V/mmの電界を印加したときの体積抵抗率が1×1011Ω・cm以上、1×1016Ω・cm以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリア。
- 該結着樹脂層中に硬質微粒子を含有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の電子写真現像用キャリア。
- 該硬質微粒子がSi、Ti、Alのいずれかの酸化物であることを特徴とする、請求項6に記載の電子写真現像用キャリア。
- 該硬質微粒子の含有量が、該結着樹脂層重量の5重量%以上、70重量%以下の範囲であることを特徴とする、請求項6もしくは7に記載の電子写真現像用キャリア。
- 該結着樹脂層が、アミノシランカップリング剤を含有することを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリア。
- 該結着樹脂層が、熱可塑性樹脂とグアナミン樹脂の架橋物、熱可塑性樹脂とメラミン樹脂の架橋物の、いずれか、もしくは両方を含有することを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の電子写真現像用キャリア。
- 該熱可塑性樹脂がアクリル樹脂であることを特徴とする、請求項10に記載の電子写真現像用キャリア。
- 請求項1〜11に記載の電子写真現像剤用キャリアに、更にエージング処理を施したことを特徴とする、電子写真現像剤用キャリア。
- 請求項1〜12に記載の電子写真現像剤用キャリアと静電潜像現像剤用トナーとから構成される電子写真用現像剤。
- 該静電潜像現像剤用トナーの重量平均粒径が2〜7μmであることを特徴とする、請求項13に記載の電子写真用現像剤。
- 請求項13もしくは請求項14に記載の電子写真用現像剤を用いることを特徴とする画像形成方法。
- 請求項13もしくは14に記載の現像剤と、現像スリーブ、感光体を用い、現像バイアスとして交流電流及び/または直流電圧を印加することを特徴とする請求項15に記載の画像形成方法。
- 少なくとも感光体及び現像手段を具備するプロセスカートリッジにおいて、請求項13もしくは14に記載の現像剤を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
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