JP2008026578A - 画像形成装置 - Google Patents

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憲生 高橋
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勝弘 境澤
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Abstract

【課題】一成分現像装置を備えた画像形成装置において、一成分現像剤の流動性又は帯電性を適正範囲に保ち、高画質画像を安定して出力し続けられる画像形成装置を提供する。
【解決手段】現像装置3の交換時期又は現像装置3内への一成分現像剤の補給時期において、(W2−Wlast)/(W1−Wlast)≧0.5[但し、W2:最高濃度画像上の一成分現像剤に含まれる外添剤の重量%、W1:前記現像装置内の一成分現像剤に含まれる外添剤の重量%、Wlast:外添剤を補給せずに画像比率1%の画像を出力し続けて前記現像装置の交換時期又は前記現像装置内への一成分現像剤の補給時期に達した時の前記現像装置内の一成分現像剤に含まれる外添剤の重量%]を満たす構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真方式或いは静電記録方式を用いた、複写装置、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関するものである。より詳しくは、本発明は、像担持体上に形成された静電像を、一成分現像剤を用いて現像することで画像を形成する画像形成装置に関するものである。
従来、例えば、電子写真方式を用いた画像形成装置は、像担持体としての電子写真感光体(感光体)上に画像露光を施して、画像情報に応じた静電像(潜像)を形成する。次いで、この静電像を、現像装置によって現像し、トナー像として可視像化する。その後、このトナー像を最終的に転写材上に転写し、定着させることにより記録画像を形成する。
このような画像形成装置に用いられる現像方式としては、乾式現像方式が広く普及している。乾式現像方式には、トナーとキャリアとを備えた二成分現像剤を用いる二成分現像方式と、実質的にトナーから成る一成分現像剤を用いる一成分現像方式とがある。近年では、装置の小型化やコスト低減等において有利であることから、キャリアを使用しない一成分現像方式の現像装置が多く提案されている。
一成分現像方式は更に、磁性一成分現像方式と、非磁性一成分現像方式とに分類される。
磁性一成分現像方式では、現像部まで現像剤を担持して搬送する現像剤担持体にトナーを保持するために、静電気力と磁気力を用いる。これに対して、非磁性一成分現像方式では、現像剤担持体にトナーを保持するために実質的に静電気力のみを用いる。
即ち、磁性一成分現像方式では、例えば、現像剤担持体の内部に磁界発生手段として磁石を設け、磁気力によって現像剤担持体上にトナーを供給する。次いで、このトナーを現像剤層厚規制部材により薄層化する。そして、この現像剤担持体上のトナー層から、像担持体上の静電像にトナーを供給する。
一方、非磁性一成分現像方式では、現像剤担持体に現像剤供給部材を近接又は圧接させ、現像剤担持体上にトナーを供給して静電気力で保持させる。次いで、このトナーを現像剤層厚規制部材により薄層化する。そして、この現像剤担持体上のトナー層から、像担持体上の静電像にトナーを供給する。非磁性一成分現像方式の現像装置は、簡易な構成にすることができるため、軽量化、低コスト化が可能である点で有利である。
尚、一成分現像方式には、現像剤担持体を像担持体に接触させて現像を行う方式と、現像剤担持体と像担持体との間に一定の空隙を設けて非接触で現像を行う方式がある。
又、一成分現像方式の現像装置において、現像剤担持体としては、例えば、アルミニウムやSUSステンレス鋼等の金属スリーブが使用される。又、現像剤担持体としては、例えば、表面に樹脂層を被覆した金属スリーブ、又はシリコーンゴムやNBR、EPDM等にカーボン等の導電剤を分散させた弾性ゴムローラが使用される。
又、一成分現像方式の現像装置において、現像剤担持体と現像剤担持体上へのトナー層の形成及びトナーの帯電を行う層形成及び帯電手段としての現像剤層厚規制部材には、現像剤担持体に押圧摺擦される弾性を有する規制ブレードが一般に用いられる。例えば、該現像剤層厚規制部材としては、ウレタンゴムやシリコーンゴム等の弾性ブレード、SUSステンレス鋼、リン青銅等の金属ブレード等が使用されている。
ところで、一成分方式の現像装置を長期間に渡って使用すると、トナーの付着力が上がり、流動性が低下し、現像容器内のトナーの搬送不良や、現像剤担持体や現像剤層厚規制部材へのトナーの融着が発生し易くなる。これにより、現像剤担持体上のトナー層が不均一になり易くなる。従って、長期間に渡って、現像剤担持体上にトナーを安定して均一にコートすることを可能とする手段が望まれる。
即ち、現像装置の長期間の使用に伴って、トナーの流動性と帯電性は徐々に低下する。トナーの流動性と帯電性が所定の範囲内にある場合には良好な画像形成が可能でも、範囲外になると画像不良が発生するようになる。又、長期間の使用に伴って、トナーと各種部材との付着力は、徐々に上昇する。トナーの流動性と帯電性が所定の範囲より低下した場合に発生する画像不良の例を挙げれば、次の通りである。
先ず、像担持体上のトナー像を転写材に移す転写プロセスにおいて、次のような問題が発生することがある。即ち、トナー同士の凝集が強くなること及びトナーの帯電量が落ちることにより、一部のトナーを像担持体から転写材に移すことができなくなる画像不良が発生することがある。
又、像担持体上の静電像をトナーで顕像化する現像プロセスにおいて、次のような問題が発生することがある。即ち、トナーと像担持体との付着強度が増すこと及びトナーの帯電量が落ちることにより、ベタ白部(本来トナーが付着すべきではない非画像部分)にトナーが付着する画像不良である“かぶり”が発生することがある。
又、トナー同士の凝集が強くなることにより、現像容器内において現像剤担持体付近に搬送できるトナーの量が少なくなることがある。これにより、ベタ画像(最大画像濃度レベルの画像)の出力時に画像の後端の濃度が薄くなる画像不良が発生することがある。
又、トナー同士の凝集が強くなることにより、現像剤層厚規制部をトナーが通過する時に充分にトナーの凝集をほぐせなくなることがある。これにより、現像剤担持体上のトナーのコート状態が不均一になり、ベタ画像又はハーフトーン画像を出力した時に濃度ムラが生じる画像不良が発生することがある。
更に、トナーと現像剤層厚規制部材との付着力が強くなることにより、現像剤層厚規制部をトナーが通過する時にトナーが現像剤層厚規制部材に強固に付着して融着することがある。これにより、融着位置付近の現像剤担持体上のトナーのコート状態が不均一になり、ベタ画像又はハーフトーン画像を出力した時にスジ状の濃度ムラが生じる画像不良が発生することがある。
従って、長期間に渡って、画像不良の発生がない安定した画像形成を実現するためには、トナーの流動性と帯電性を所定の範囲に維持することが重要である。
ところで、近年では、静電像に対してより正確に現像剤を付着させることで高精細画像を実現するために、小粒径トナーが提案されている。例えば、解像力やシャープネスを向上させ、静電像を忠実に再現するためには、重量平均粒径約3μm〜9μmのトナーを用いるのが一般的である。
しかし、トナーの粒径が小さくなると、単位質量当たりの帯電量が大きいトナーが発生し易くなる。単位質量当たりの帯電量が大きいトナーが存在すると、トナーは静電凝集し易くなり、流動性が低下し易い。更に、単位質量当たりの帯電量が大きいトナーは、現像剤担持体や現像剤層厚規制部材に強固に付着して離れなくなり、最終的に融着や固着が発生し易くなる。
又、粒径が小さくなると、静電気力に対してファンデルワールス力が無視できなくなる。通常、トナーに働く静電気力は制御できるが、ファンデルワールス力は制御できない。静電気力に対してファンデルワールス力が無視できなくなると、トナーは各種部材に付着した際に、離れ難くなり、最終的に融着や固着が発生し易くなる。又、ファンデルワールス力は、物体間の引力として働き、付着力の増加の一因になる。従って、静電気力に対してファンデルワールス力が無視できなくなると、トナーの流動性が低下し易い。特に、外添剤がトナー母体に埋め込まれると、静電気力に対してファンデルワールス力が無視できなくなる。
又、近年では、定着器の設定温度を下げて、画像形成前に定着器を昇温させる時間を減らすことや、定着器の消費電力を下げることを目的に、低温で定着できるトナーが提案されている。
しかし、このようなトナーは、温度による影響を受け易くなり、より低温でトナーの物体に対する付着力が上がり、流動性が低下し易くなる。それに伴い、従来よりも現像剤担持体や現像剤層厚規制部材に対するトナーの融着や固着が発生し易くなる。
従って、小粒径トナーや低温定着トナーを用いて画像形成するためには、従来よりもトナーの付着力を下げること、即ち、流動性を高く保つことが重要になる。
このように、高画質の画像を安定して出力し続けるためには、現像装置内のトナーの流動性や帯電性を一定に保つ機能が望まれる。
トナーの流動性及び帯電性を、良好な画像形成を行うことのできる所定の範囲に維持できるか否かを左右する大きな要因として、トナーに添加される外添剤が挙げられる。
外添剤による現像剤の特性の制御に関連する先行技術として次のようなものがある。
A)初期トナーと補給トナーを変更する技術:
特許文献1では、所定の3種の2:1型金属錯塩化合物のうち1つとシリカ微粒子を含む現像剤を出発現像剤とし、他の2:1型金属錯塩化合物とシリカ微粒子を含む現像剤を補給現像剤とすることが提案されている。
B)クリーナで捕集したトナーに外添剤を添加することでリサイクル可能にする技術:
特許文献2では、次のような技術が提案されている。即ち、画像形成装置が、転写後に像担持体に残留するトナーを回収して収容する回収ホッパと、この回収ホッパから現像器にトナーを搬送する搬送装置とを備える。そして、回収ホッパの上部に添加剤ホッパを設け、添加剤補給ローラの回転により、回収トナーに添加剤を混入させる。
特許文献3では、次のような技術が提案されている。即ち、クリーニング装置にて除去したトナーをリサイクルトナーとしてトナーホッパへと回収し、必要時に現像槽へと補給するよう制御して再使用する。そして、初期トナーの添加剤と異なる添加剤が外添されたトナーを補充用として使用し、リサイクルトナーの流動性や帯電性能等を補い、画質状態を初期時とほぼ同一に保つようにする。
特許文献4では、次のような技術が提案されている。即ち、クリーニング部で回収した残留トナーを搬送路を介して残留トナー貯蔵部に搬送し、外添剤カートリッジから外添剤を添加し、撹拌及び混合し再生トナーを生成する。
特許文献5では、次のような技術が提案されている。即ち、転写工程の際に感光体ドラムの表面に残留したトナーをクリーニング装置で回収し、パイプを介してトナー回収容器に収容する。そして、外添剤カートリッジに充填した外添剤を、トナー回収容器にトナーが所定量蓄積した際に添加し、トナー回収容器を振動させてトナーを撹拌して再利用する。
C)トナー補給機構及び二成分現像装置を備えた画像形成装置において外添剤を補給する機構を有する技術:
特許文献6では、現像装置にトナーを補給するトナー補給装置と、補給されるトナーの量のほぼ0.01〜1.0重量%量の外添剤を添加する外添剤添加装置を備えた画像形成装置が提案されている。
特許文献7では、次のような技術が提案されている。即ち、トナーホッパからトナー供給管によってトナーが供給される、それぞれ色の異なる現像剤を収納する複数の現像器の現像剤のトナー濃度(トナー混合率)が、トナー濃度検知器によって検出される。又、感光体ドラムの画像領域外に各トナー像形成毎に画像濃度を検出するための標準トナー像が形成され、この標準トナー像の画像濃度が反射型の画像濃度検知器によって検出される。そして、上記トナー濃度が所定値より低下するとトナーホッパのトナー供給ローラが駆動されてトナーが供給される。又、上記トナー濃度に対する画像濃度の比率が所定値以下になると、トナー供給管の途中に設けられた流動化剤補給管に、流動化剤ホッパの流動化剤補給ローラが駆動されて、流動化剤が補給される。
特許文献8では、トナー補給手段とは別に、現像装置内の現像剤に外部添加剤を補給する外部添加剤補給手段を設けることが提案されている。
特開平11−102084号公報 特開平10−333411号公報 特開平11−95553号公報 特開2001−109246号公報 特開2001−66960号公報 特開平4−67180号公報 特開平5−289510号公報 特開2003−255682号公報
一般的に、未使用トナーにおいて、トナー母体に付着させる外添剤量には、各々の外添剤について適正範囲がある。過剰な量又は過少な量の外添剤をトナーに付着させると、トナーの流動性及び帯電性が適正範囲をはずれ、画像不良が発生する。
又、現像装置を使用すると、現像装置内でトナーは撹拌及び混合され、更に現像剤担持体上にコートされ続ける。これにより、トナー母体への外添剤の埋め込み、トナー母体からの外添剤の遊離が発生する。このようなトナー劣化に伴い、トナーの流動性及び帯電性が適正範囲をはずれ、画像不良が発生するようになる。
このような時に、現像装置内に適正量の外添剤を補給し、トナーの表面に適正量の外添剤を付着させることができれば、トナーの流動性及び帯電性を適正範囲に戻し、高画質画像を安定して出力し続けることができる。
ここで、上述のように、従来、回収トナーの再生手段などとして、トナーに外添剤を添加し、撹拌及び混合することが提案されている。
ところで、通常、外添剤は、二次粒子径が100μm〜500μmの状態で存在する。上記先行技術の大半は二成分現像方式の例を挙げているが、二成分現像方式であれば、二成分現像剤に外添剤を添加し、一定時間撹拌及び混合するだけで、外添剤の二次粒子が砕かれ、外添剤はトナー及びキャリアに一次粒子に近い状態で付着する。
しかし、本発明者らの検討によれば、一成分現像方式の場合、単に一成分現像剤に外添剤を添加し、長時間撹拌及び混合しても、外添剤の二次粒子がほとんど砕かれず、トナーに外添剤が付着しないことがあることが分かった。
これは、二成分現像方式の場合には二成分現像剤を撹拌すると外添剤の二次粒子が大きな摺擦力を受けるのに対し、一成分現像方式の場合には一成分現像剤を撹拌しても外添剤の二次粒子は小さな摺擦力しか受けないことが原因であると考えられる。
このように、単に一成分現像剤に外添剤を添加し、撹拌及び混合するだけでは、安定して一成分現像剤の表面に適正量の外添剤を付着させることができず、一成分現像剤を再生する手段としては不十分である。
上記特許文献1では、初期トナーの特性変化を補給トナーで補正することが提案されている。この場合、低印字時などにおいて、初期トナーが多く現像装置内に残っている時には、トナーを補給できない。そのため、初期トナーの劣化に伴う特性変化を防止することはできない。
特許文献2〜5では、現像装置内のトナーに外添剤を新たに付着させることが提案されている。これらの先行技術によれば、転写後に感光ドラム上に残ったトナーを回収し、外添剤を添加することでトナーをリサイクルすることができる。しかし、低印字時などにおいて、現像装置内のトナーが長時間現像装置内に残っている場合には、現像装置内トナーを再生できないため、トナーの劣化に伴う特性変化を防止することはできない。しかも、これらの先行技術文献には、トナーの再生手段として、単にトナーに外添剤を添加し、撹拌及び混合することしか記載されていない。そのため、これらの先行技術では、一成分現像剤を再生する手段としては不十分である。
同様に、特許文献6〜8には、トナーの再生手段として、単にトナーに外添剤を添加し、撹拌及び混合することしか記載されていない。そのため、これらの先行技術では、一成分現像剤を再生する手段としては不十分である。
このように、上述の先行技術では、一成分現像方式において、トナー劣化に伴う特性変化を防止することはできない。
従って、本発明の目的は、一成分現像剤を用いる現像装置を備えた画像形成装置において、現像装置内に適正量の外添剤を補給し、一成分現像剤の表面に適正量の外添剤を付着させることのできる画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、第1の本発明は、静電像を担持する像担持体と、一成分現像剤を担持して前記像担持体に向けて搬送する現像剤担持体を備え前記像担持体に形成された静電像を一成分現像剤を用いて現像する現像装置と、前記現像装置内に一成分現像剤のための外添剤を補給する外添剤補給装置と、を有する画像形成装置において、
前記現像装置の交換時期又は前記現像装置内への一成分現像剤の補給時期において、
(W2−Wlast)/(W1−Wlast)≧0.5
[但し、
W2:最高濃度画像上の一成分現像剤に含まれる外添剤の重量%
W1:前記現像装置内の一成分現像剤に含まれる外添剤の重量%
Wlast:外添剤を補給せずに画像比率1%の画像を出力し続けて前記現像装置の交換時期又は前記現像装置内への一成分現像剤の補給時期に達した時の前記現像装置内の一成分現像剤に含まれる外添剤の重量%]
を満たすことを特徴とする画像形成装置である。
第2の本発明によると、静電像を担持する像担持体と、一成分現像剤を担持して前記像担持体に向けて搬送する現像剤担持体を備え前記像担持体に形成された静電像を一成分現像剤を用いて現像する現像装置と、前記現像装置内に一成分現像剤のための外添剤を補給する外添剤補給装置と、を有する画像形成装置において、
n回外添剤補給を行う場合、m回目の外添剤補給直前において、
(W2−Wmid)/(W1−Wmid)≧0.5
[但し、
W2:最高濃度画像上の一成分現像剤に含まれる外添剤の重量%
W1:前記現像装置内の一成分現像剤に含まれる外添剤の重量%
n:2以上の整数
m:2以上n以下の整数
Nm:前記現像装置の使用開始からm回目の外添剤補給を行うまでに出力した画像の枚数
Wmidは、外添剤を補給せずに画像比率1%の画像を出力し続けてNm枚の画像を出力した時の前記現像装置内の一成分現像剤に含まれる外添剤の重量%]
を満たすことを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明によれば、一成分現像剤を用いる現像装置を備えた画像形成装置において、現像装置内に適正量の外添剤を補給し、一成分現像剤の表面に適正量の外添剤を付着させることができる。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
[画像形成装置の全体構成及び動作]
先ず、本発明の一実施例に係る画像形成装置の全体構成及び動作について説明する。図1は、本実施例の画像形成装置100の概略断面構成を示す。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式のレーザービームプリンタである。
画像形成装置100は、像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(感光体)、即ち、感光ドラム1を備えている。感光ドラム1の周囲には、帯電手段としての帯電ローラ(帯電装置)2、現像手段としての現像装置3、転写手段としての転写ローラ(転写装置)4、クリーニング部材としてのクリーニングブレード5等が設置されている。クリーニングブレード5は、廃トナー収納容器13に取り付けられており、クリーニングブレード5と廃トナー収納容器13とを有してクリーニング手段としてのクリーナ(クリーニング装置)21が構成されている。
本実施例では、感光ドラム1と、帯電ローラ2と、現像装置3と、クリーナ21とが一体的にカートリッジ化されて、画像形成装置本体20に対して着脱自在なプロセスカートリッジ19が構成されている。プロセスカートリッジは、感光体と、感光体に作用するプロセス手段としての帯電手段、現像手段及びクリーニング手段のうちの少なくとも1つと、が一体的にカートリッジ化されて、画像形成装置本体に対して着脱可能とされたものである。
尚、詳しくは後述するように、本実施例では、現像装置3には外添剤補給装置41が一体的に取り付けられている。
又、帯電ローラ2と現像装置3との間のプロセスカートリッジ19の外側には、露光手段(静電像形成手段)としての露光装置(静電像形成装置)6が配設されている。又、感光ドラム1と転写ローラ4との間の転写部(転写ニップ)Nに対して転写材Pの搬送方向下流側には、定着手段としての定着器7が配設されている。
感光ドラム1は、本実施例では、直径30mmの負帯電性の有機感光体であり、アルミニウム製のドラム基体上に感光体層を有している。感光ドラム1は、所定の周速で図示矢印方向(時計方向)に回転駆動され、その回転過程において帯電ローラ2により負極性に一様に帯電させられる。感光ドラム1の表面移動速度(周速)は、120mm/s以上600mm/s以下であることが好ましい。
帯電ローラ2は、回転自在であり、感光ドラム1の表面に接触して配設されている。帯電ローラ2は、帯電バイアス電源(図示せず)から印加される帯電バイアスによって、感光ドラム1を負極性の所定の電位に均一に帯電させる。
現像装置3は、現像剤としての非磁性一成分現像剤、即ち、非磁性トナー(トナー)Tで現像を行う接触一成分現像装置である。本実施例では、トナーTの正規の帯電極性は負極性である。
転写ローラ4は、感光ドラム1に対して所定の押圧力で接触して転写部(転写ニップ)Nを形成する。転写ローラ4には、転写バイアス電源(図示せず)から転写バイアスが印加される。これにより、本実施例では、転写ローラ4から正極性の電荷が転写材Pに印加される。この電荷による電界により、感光ドラム1に接触中の転写材Pに、感光ドラム1上の負極性のトナーTが転写される。
クリーニングブレード5の材料としては、シリコーンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム等のゴム弾性を有するものが挙げられるが、耐摩耗性、永久変形性等の観点から、ポリウレタンゴムが好ましい。クリーニングブレード5の自由端側の先端部は、感光ドラム1の回転方向に対して、所謂、カウンター方向にて、所定の圧力をもって感光ドラム1に当接されている。即ち、クリーニングブレード5は、自由端側の先端が感光ドラム1の回転方向上流側を向き、感光ドラム1に対する当接部よりも感光ドラム1の回転方向下流側において感光ドラム1との間隔が徐々に開くように廃トナー収納容器13に取り付けられている。クリーニングブレード5の先端部には、回転する感光ドラム1の表面との摩擦力を低減することを目的として、予め潤滑剤としての微粉体が塗布されている。
尚、クリーニングブレード5の先端部分に塗布する微粉体としては、様々な材料、形状のものが提案されている。本実施例では、クリーニングブレード5の先端部分に予め塗布する潤滑剤として、次のものを用いた。球形を有する平均粒径3μm、円形度0.93のシリコーン樹脂粒子(商品名トスパール:東芝シリコーン社製)と不定形(具体的には鱗片形状)を有する平均粒径2μmのフッ化黒鉛(商品名セフボン:セントラル硝子社製)とを所定の割合で混合したものである。円形度に関しては、例えば東亜医用電子社製フロー式粒子像分析装置FPIA−1000等を用いて測定することが可能である。又、微粉体を塗布する方法としては、単一物質をアルコール等の揮発性液体に分散し、この溶液をクリーニングブレード5の先端部に塗布する方法を用いた。クリーニングブレード5のエッジ先端からの塗布幅は概ね1mmとした。クリーニングブレード5は、転写後に感光ドラム1の表面に残ったトナー(転写残トナー)を感光ドラム1の表面から除去する。
露光装置6は、レーザドライバ、レーザダイオード、ポリゴンミラー14などを備えている。レーザドライバに入力された画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して変調されたレーザ光Lが、レーザダイオードから出力される。感光ドラム1の表面は、高速回転するポリゴンミラー14によって光学レンズ系15を介して走査される上記レーザ光Lによって露光される。これにより、感光ドラム1の表面に画像情報に対応した静電像が形成される。
定着器7は、回転自在な定着ローラ7aと加圧ローラ7bとを有している。そして、定着器7は、定着ローラ7aと加圧ローラ7bとの間の定着ニップにて転写材Pを挟持搬送しながら、転写材Pの表面に転写されたトナー像を加熱及び加圧する。これにより、転写材P上のトナー像が転写材Pに定着される。
画像形成時には、感光ドラム1は駆動手段(図示せず)により図示矢印方向に、周速200mm/sで回転駆動される。感光ドラム1の表面は、帯電バイアス(例えば、−1300VのDC電圧)が印加された帯電ローラ2により一様に帯電される。帯電した感光ドラム1の表面は、露光装置6により画像情報に応じたレーザ光Lによって露光される。これにより、画像形成装置100に入力された画像情報に応じた静電像が、感光ドラム1上に形成される。この際、感光ドラム1上の露光されない部分の暗部電位は−700V、露光された部分の明部電位は−150Vとなるように露光装置6のレーザパワーが調整されている。
感光ドラム1上の静電像は、現像装置3によりトナー像として可視化される。本実施例では、現像装置3が備える現像剤担持体としての現像ローラ9(図2)には、感光ドラム1の帯電極性(本実施例では負極性)と同極性の現像バイアスが印加される。これにより、感光ドラム1の帯電極性(本実施例では負極性)と同極性に帯電されたトナーTが、現像ローラ9から感光ドラム1上の静電像の明部電位部分に転移して付着する。こうして、感光ドラム1上の静電像は反転現像される。現像装置3及びトナーTの詳細については後述する。
感光ドラム1上のトナー像が感光ドラム1と転写ローラ4と間の転写ニップNに到達すると、このタイミングに合わせて記録用紙などの転写材Pが転写ニップNに搬送される。転写材Pは、ピックアップローラ16によって転写材収納部としてのカセット等から1枚ずつ送り出され、レジストローラ(図示せず)等によって搬送される。そして、トナーTと逆極性(本実施例では正極性)の転写バイアスが印加された転写ローラ4により、感光ドラム1上のトナー像が転写材Pに転写される。
トナー像が転写された転写材Pは定着器7に搬送され、定着ローラ7aと加圧ローラ7bとの間の定着ニップにて加熱、加圧される。これによって、トナー像が転写材P上に熱定着される。その後、転写材Pは、排出トレイ17上に排出される。
又、トナー像の転写工程後の感光ドラム1の表面に残留した転写残トナーは、クリーニングブレード5によって除去されて、廃トナー収納容器13内に回収される。
[現像装置]
図2は、現像装置3の概略断面構成を示す。本実施例では、現像装置3は、非磁性一成分DC接触現像方式によって現像を行う接触一成分現像装置である。斯かる方式の現像装置は、現像剤担持体として半導電性(中抵抗:例えば体積抵抗率が109〜1011Ω・cm)の現像ローラ、又は表面に誘電層を形成した現像ローラを用いて、これを感光ドラム1の表面層に押し当てて現像を行うものである。
現像装置3は、現像剤収納部としての現像容器(現像装置本体)8を有する。現像装置3は、現像容器8の開口部に位置して、感光ドラム1と対向配置された現像剤担持体としての現像ローラ9を有する。現像ローラ9は、図示矢印方向(反時計方向)に回転駆動される。又、現像装置3は、現像ローラ9に圧接する現像剤供給部材としての弾性ローラ10を有する。弾性ローラ10は、図示矢印(反時計方向)に回転駆動される。又、現像装置3は、現像ローラ9に当接する現像剤層厚規制部材としての、弾性を有する規制ブレード11を有する。更に、現像装置3は、現像容器8内のトナーTを攪拌するための第1、第2の攪拌部材(攪拌翼)12a、12bを備えている。第1の攪拌部材12aは、現像ローラ9の軸線方向(現像装置3の長手方向と略平行)と略直交する方向において、現像ローラ9のより近くに位置し、第2の攪拌部材12bは、同方向において第1の攪拌部材12aよりも現像ローラ9から離れて位置する。規制ブレード11は、現像ローラ9と弾性ローラ10との圧接部よりも現像ローラ9の回転方向下流側で現像ローラ9に当接している。
第1、第2の攪拌部材12a、12bで攪拌されたトナーTは、現像ローラ9に圧接して回転する弾性ローラ10によって現像ローラ9の表面に供給される。現像ローラ9の表面に供給されたトナーTは、現像ローラ9の回転に伴い搬送され、規制ブレード11と現像ローラ9との当接部で摩擦により電荷を付与されると共に、現像ローラ9の表面で薄層化される。薄層化されたトナーTは現像ローラ9の回転によって搬送され、感光ドラム1と現像ローラ9との当接部(現像部)において感光ドラム1上に形成された静電像に付着して、該静電像を顕像化する。現像動作時に、現像ローラ9には、現像バイアス電源(図示せず)から感光ドラム1の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)の現像バイアスが印加される。
尚、現像ローラ9上の、現像に寄与しなかったトナーT、即ち、感光ドラム1と現像ローラ9との当接部で感光ドラム1の表面に付着せずに現像ローラ9の表面に残留したトナーTは、弾性ローラ10で剥ぎ取られ、現像容器8内に戻される。
更に説明すると、現像ローラ9は、トナーTを収容した現像容器8の長手方向に延在する開口部に位置して、感光ドラム1と対向して配置される。現像ローラ9は、感光ドラム1と所定の当接幅を持って接触し、感光ドラム1の周速(200mm/s)よりも速い周速(300mm/sec)で図示矢印方向(反時計方向)に回転駆動される。本実施例では、感光ドラム1と現像ローラ9とは、当接部においてそれぞれの表面移動方向が同方向となるように回転する。
現像ローラ9の表面は、トナーTとの摺擦確率を高くし、且つ、トナーTの搬送を良好に行うために、適度な凹凸を有している。本実施例では、現像ローラ9は、直径16mm、長さ240mmであり、芯金の上に設けられた肉厚4mmのシリコーンゴム層上に、アクリル・ウレタン系の薄層がコートされて構成されている。現像ローラ9には、現像バイアス電源が接続されており、本実施例では、この現像バイアス電源から現像ローラ9に負極性の所定電位の現像バイアスが印加される。又、現像ローラ9は、電気抵抗値が104〜106Ω、表面粗さ[算術平均粗さ:JIS中心線平均粗さ(JIS B 0601:2001)]Raが0.3〜5.0μm、硬度がアスカーC硬度で40°〜70℃(加重1kg)に調整されている。
尚、現像ローラ9の電気抵抗値は、次のようにして測定されたものである。直径30mmのアルミローラ(図示せず)と現像ローラ9とを当接荷重500gfで長手方向全域にて当接させ、このアルミローラを0.5rpsで回転させる。そして、現像ローラ9に−400Vの直流電圧を印加して、アース側に10kΩの抵抗を配置する。そして、この抵抗の両端の電圧を測定し、測定した電圧値から電流値を算出して現像ローラ9の抵抗値を算出する。
又、現像ローラ9と感光ドラム1との当接部(現像部)よりも現像ローラ9の回転方向下流側において、可撓性のシール部材23が設けられている。シール部材23は、未現像トナーTの現像容器8内への通過を許容すると共に、現像容器8内のトナーTが、現像ローラ9と感光ドラム1との当接部よりも現像ローラ9の回転方向下流側から漏出するのを防止する。
弾性ローラ10は、規制ブレード11と現像ローラ9との当接部よりも現像ローラ9の回転方向上流側において現像ローラ9に当接し、図示矢印方向(反時計方向)に回転駆動される。弾性ローラ10としては、発泡骨格状スポンジ構造のものが、現像ローラ9へのトナーTの供給及び現像ローラ9からの未現像トナーTの剥ぎ取り性能の点で好ましい。本実施例では、芯金上にポリウレタンフォーム(ポリウレタンから成るスポンジ)を設けた直径16mmの弾性ローラ10を用いた。弾性ローラ10の現像ローラ9に対する当接幅としては、1〜6mmが好ましい。又、弾性ローラ10は、現像ローラ9との当接部において、現像ローラ9に対して相対速度を持たせることが好ましい。本実施例では、現像ローラ9との当接幅を3mmに設定した。又、この時の弾性ローラ10と現像ローラ9との当接圧(線圧)は40gf/cmであった。又、本実施例では、弾性ローラ10は、現像動作時に周速が200mm/secとなるように、駆動手段(図示せず)により所定のタイミングで回転駆動される。弾性ローラ10と現像ローラ9とは、接触位置においてそれぞれの表面移動方向が逆方向となるように回転する。又、弾性ローラ10の電位と現像ローラ9の電位は略等電位である。
規制ブレード11は弾性を有しており、現像ローラ9と弾性ローラ10との当接部よりも現像ローラ9の回転方向下流側において、その自由端側の先端近傍が現像ローラ9の外周面に面接触にて当接するように設けられている。規制ブレード11は、シリコーン、ウレタン等のゴム材料や、バネ弾性を有するSUS又はリン青銅の金属薄板を基体として、現像ローラ9への当接面側にゴム材料等を接着して構成される。本実施例では、厚さ1.0mmの板状のウレタンゴムで形成された規制ブレード11を用いた。又、規制ブレード11の現像ローラ9に対する当接圧(線圧)は、本実施例では、5gf/cm以上35gf/cm以下に設定した。規制ブレード11の現像ローラ9に対する当接方向は、規制ブレード11の自由端側の先端が現像ローラ9との当接部に対して現像ローラ9の回転方向上流側に位置する、所謂、カウンター方向になっている。
尚、本明細書において、線圧は、次のようにして測定したものである。即ち、摩擦係数が既知の金属薄板を3枚当接部に挿入し、その中央の1枚をばね計りで引き抜いた時の値から線圧を換算した。
現像動作時には、現像容器8内のトナーTは、第1、第2の攪拌部材12a、12bの図示矢印方向(時計方向)の回転に伴い弾性ローラ10側に送られる。このトナーTは、弾性ローラ10の図示矢印方向(反時計方向)の回転によって、現像ローラ9の近傍に搬送される。弾性ローラ10上に担持されているトナーTは、現像ローラ9と弾性ローラ10との当接部において現像ローラ9と摺擦されることによって摩擦帯電を受け、現像ローラ9上に付着する。
そして、現像ローラ9の図示矢印方向(反時計方向)の回転に伴い、トナーTが弾性ブレード11の圧接下に送られ、現像ローラ9上で薄層化され、感光ドラム1との対向部である現像部へ搬送される。本実施例では、トナーTの良好な帯電電荷量は、−30〜−5μC/gとなるように設定されている。
現像ローラ9上に薄層形成されたトナーTは、現像ローラ9に−300Vの現像バイアスが印加されることによって、現像部において感光ドラム1上に形成されている静電像に付着する。これにより、感光ドラム1上の静電像は、トナー像として現像される。
又、現像ローラ9上の現像に寄与しなかったトナーTは、弾性ローラ10との当接部において現像ローラ9の表面から剥ぎ取られる。この剥ぎ取られたトナーTの大部分は、弾性ローラ10の回転に伴って搬送され、現像容器8内のトナーTと混ざり合い、トナーTの帯電電荷が分散される。そして、同時に弾性ローラ10の回転により現像ローラ9上に新たなトナーTが供給され、上述した現像動作が繰り返される。
[現像剤]
本実施例では、現像容器8内に充填されている非磁性一成分現像剤、即ち、トナーTとしては、球形状であり、且つ、表面が平滑であるものを用いた。このようなトナーTは、転写性に優れ、且つ、転写されずに感光ドラム1上に残存した転写残トナーをクリーニングブレード5によってクリーニングする際に潤滑性が高いことから感光ドラム1の摩耗が少ないなどの利点を有する。
更に説明すると、トナーTは、その形状係数として、SF−1が100〜180、SF−2が100〜140であるものを用いた。尚、形状係数SF−1、SF−2は、次のようにして求められた値として定義する。即ち、日立製作所FE−SEM(S−800)を用いて観察されたトナーの画像を無作為に100個サンプリングし、その画像情報をインターフェイスを介してニレコ社製の画像解析装置(Luzex3)に導入して解析を行い、下式より算出する。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(π/4)×100
SF−2={(PERI)2/AREA}×(1/4π)×100
[ここで、AREAはトナー投影面積、MXLNGは絶対最大長、PERIは周長である。]
形状係数SF−1は、球形度合を示し、100から大きくなるにつれてトナーTは球形から徐々に不定形となる。又、形状係数SF−2は、凹凸度合を示し、100から大きくなるにつれてトナーTの表面の凹凸が顕著になる。
トナーTの製造方法としては、好ましくは上記形状係数SF−1、SF−2の範囲内になれば、所謂、粉砕方法による製造方法の他に、次のような種々の方法も利用することができる。例えば、懸濁重合方法を用いて直接トナーを生成する方法や、単量体は可溶で、得られる重合体が不溶な水系有機溶剤を用いて直接トナーを生成する分散重合方法等が公知である。又、水溶性極性重合開始剤の存在下で直接重合してトナーを生成するソープフリー重合方法に代表される、乳化重合方法等を用いことも可能である。
本実施例では、トナーTは、常圧下又は加圧下での懸濁重合方法を用いて製造した。より具体的には、モノマーとしてスチレンとn−ブチルアクリレート、荷電制御剤としてサリチル酸金属化合物、極性レジンとして飽和ポリエステルを用い、更にワックスと着色剤を加えて、着色懸濁粒子を製造した。斯かる製造方法によれば、トナーTの形状係数SF−1を100〜180、SF−2を100〜140に容易にコントロールでき、比較的容易に粒度分布がシャープで粒径が3〜9μmの微粒子のトナーTを得ることができる。
そして、トナー母体100重量部に対して、外添剤として疎水性シリカを1重量部外添することによって、上述のような転写性に優れた負極性のトナーTを製造した。
このトナーTの体積抵抗値は1014Ω・cm以上であった。トナーの体積抵抗値の測定条件は、次の通りである。直径φ:6mm、測定電極板面積:0.283cm2、圧力:1500gの錘を用いる。そして、圧力:96.1kPa、測定時の粉体層厚:0.5〜1.0mmとし、400Vの直流電圧を微小電流計(YHP4140pA METER/DC VOLTAGE SOUCE)で電流値を測定し、測定した電流値より体積抵抗値(比抵抗)を算出する。
トナーTの結着樹脂のガラス転移温度(Tg)は、40℃以上70℃以下であることが好ましい。このガラス転移温度Tgが40℃未満の場合には、トナーTの保存安定性や耐久安定性の面から問題が生じ易くなる。このガラス転移温度Tgは、より好ましくは45℃以上である。又、このガラス転移温度Tgが70℃を超える場合には、トナーTの定着点(定着温度)の上昇をもたらす。又、このガラス転移温度Tgが70℃を超える場合、フルカラー画像を形成するためのカラートナーの場合においては、各色のトナーの定着時の混色性が低下し、色再現性にやや劣り、OHP画像の透明性が低下し易くなる。このガラス転移温度Tgは、より好ましくは65℃以下、更に好ましくは60℃以下、特に好ましくは55℃以下である。従って、このガラス転移温度Tgは、典型的には、40℃〜70℃、40℃〜65℃、45℃〜65℃、45℃〜60℃、45℃〜55℃の順により好ましい。特に、40℃以上55℃以下であることが好ましい。本実施例では、Tgが50℃のトナーTを用いた。
トナーTに含まれるワックスの最大吸熱ピークは、45℃以上75℃以下であることが好ましい。ワックスの最大吸熱ピークが45℃未満の場合には、結着樹脂のガラス転移温度Tgよりも低くなることがあるため、高温環境に放置した際にトナーTの表面に溶け出し、耐ブロッキング性能が大幅に悪くなり易くなる。この最大吸熱ピークは、より好ましくは50℃以上である。一方、この最大吸熱ピークが75℃より大きい場合、トナーTの定着溶融時にワックスが迅速に溶融してトナーTの表面に移行できず、離型性が悪くなるために、高温オフセットが発生し易くなる。この最大吸熱ピークは、好ましくは70℃以下、更に好ましくは65℃以下、特に好ましくは60℃以下である。従って、典型的には、この最大吸熱ピークは、45℃〜75℃、45℃〜70℃、50℃〜70℃、50℃〜65℃、50℃〜60℃の順により好ましい。特に、45℃以上60℃以下であることが好ましい。本実施例では、最大吸熱ピークが55℃のトナーを用いた。
尚、上記ガラス転移温度Tgは、例えばパーキンエルマー社製示差走査熱量計「DSC−7」を用いて、ASTM D3418−82に準じて測定することができる。装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。測定試料は2〜10mg、好ましくは5mgを精密に秤量する。測定試料はアルミニウム製パンを用い対照用に空パンをセットし、測定温度範囲30〜200℃の間で、昇温速度10℃/minにて常温常湿下で測定を行う。2回目の昇温過程で得られる、温度30〜200℃の範囲におけるDSC曲線をもって解析を行う。そして、ガラス転移温度(Tg)については、得られたDSC曲線より中点法で解析を行った値を用いる。又、ワックスの融点ついては、得られたDSC曲線の吸熱メインピークの温度値を用いる。
[外添剤補給装置]
次に、外添剤補給装置41について説明する。
上述のように、本実施例では、画像形成装置100は、現像装置3と一体に設けられた外添剤補給装置41を有する。外添剤補給装置41は、外添剤42を収容する外添剤収容部としての外添剤ホッパ43と、外添剤42を現像装置3の現像容器8内に供給する外添剤供給部材44と、外添剤供給部材カバー45と、を有する。外添剤供給部材44は、外添剤ホッパ43の現像容器8との連通部の近傍に配置される。又、外添剤供給部材カバー45は、外添剤ホッパ43の上記連通部の一部、即ち、外添剤供給部材44の一部を覆い、外添剤供給部材44から現像装置3内への外添剤の供給開口部を画成する。本実施例では、外添剤補給装置41は、現像ローラ9の軸線方向と略直交する方向において、現像ローラ9が設けられた側とは反対側の現像容器8の端面に一体的に設けられている。
これにより、現像装置3の使用に伴ってトナーTが劣化した時に、適正な量の外添剤42を外添剤ホッパ43から現像装置3に補給して、トナーTの流動性及び帯電性を適正な範囲に戻すようになっている。
外添剤補給時には、現像装置3内の、外添剤補給装置41に近接した空間にトナーTが存在しないように、現像装置3内の撹拌部材12、本実施例では、特に第2の攪拌部材12bを所定の位置で停止させる。これにより、所定量の外添剤をスムーズに現像装置3内に入れることができる。
図示矢印方向(時計方向)に外添剤供給部材44が回転すると、外添剤ホッパ43から現像容器8に一定量の外添剤42が供給される。この際、外添剤42は、現像容器8の長手方向(現像ローラ9の軸線方向と略平行)で均一になるように補給されるようになっている。外添剤の補給量及び補給のタイミングについては後述の各々の具体例で更に詳しく説明する。
現像装置3に補給した外添剤(補給外添剤)のトナーに対する付着効率を表す補給外添剤付着効率を次式のように定義する。
補給外添剤付着効率=
補給外添剤のうちトナーの表面に付着した外添剤の重量/補給外添剤の重量
即ち、より詳細には、補給外添剤付着効率は、次式のように定義される。
補給外添剤付着効率=
現像装置内に残っている補給外添剤のうちトナー母体に付着した外添剤の重量/現像装置内に残っている補給外添剤の重量
尚、補給外添剤付着効率は、後述のΔW2/ΔW1で算出される。この補給外添剤付着効率は、詳しくは後述する蛍光X線分析装置を用いて外添剤量の定量を行うことにより算出することができる。
ここで、現像容器内で長時間撹拌及び混合した時に、二成分現像装置では補給外添剤付着効率は0.9以上であるのに対して、一成分現像装置では、従来一般的には、補給外添剤付着効率の平均は0.1程度であり、分布は0〜0.2程度で振れる。
図4を参照し、補給外添剤によってトナーの表面に付着させる外添剤の適正量が、現像装置の使用開始前のトナーに付着している外添剤量の0.5倍である場合を例として、補給外添剤付着効率と、補給外添剤の補給量の設定値との関係について説明する。図4において、補給外添剤によってトナーの表面に付着させる外添剤の適正量に近い範囲は“最良”、適正量に対して過少又は過剰な範囲は“不可”とし、“最良”から“不可”まで5段階に分けて示している。
二成分現像装置のように、補給外添剤付着効率が0.9以上である場合、補給外添剤量として、現像装置の使用開始前の外添剤量の0.5倍に設定すれば、トナーの表面に適正量の外添剤を付着させることができる。即ち、外添剤補給時に、図4に示す領域1内で画像形成を行うことができる。そして、トナーの流動性又は帯電性を適正範囲に戻し、高画質画像を安定して出力し続けることができる。
これに対し、従来一般的な一成分現像装置のように、補給外添剤付着効率の平均が0.1程度であり、分布が0〜0.2程度で振れる場合、補給外添剤付着効率が低いことを前提に、補給外添剤の総量を多量にしなければならない。例えば、補給外添剤付着効率の平均が0.1である場合には、補給外添剤量として、現像剤使用開始前の外添剤量の0.5倍×10、即ち、現像剤使用開始前の外添剤量の5倍に設定する。この場合には、外添剤補給時に、図4に示す領域2内でしか画像形成を行うことができない。又、この場合、外添剤付着効率が不安定であるため、安定してトナーの表面に適正量の外添剤を付着させることができず、トナーの流動性又は帯電性が適正範囲をはずれ、画像不良が発生する。
一方、例えば、補給外添剤付着効率が0.6±0.1で、補給外添剤量として、現像剤使用開始前の外添剤量の1.67倍に設定した場合、外添剤補給時に、図4に示す領域3で画像形成を行うことができる。この場合、トナーの表面に、ほぼ適正量の外添剤を付着させることができ、トナーの流動性又は帯電性を適正範囲におさめることができ、画像不良は発生しない。
又、補給外添剤付着効率が0.8±0.1で、補給外添剤量として、現像剤使用開始前の外添剤量の1.25倍に設定した場合、外添剤補給時に、図4に示す領域4で画像形成を行うことができる。この場合、トナーの表面に、適正量の外添剤を付着させることができ、トナーの流動性又は帯電性を適正範囲におさめることができ、画像不良は発生しない。
これらの及び更なる実験研究を通して本発明者らが検討した結果、詳しくは後述するように、安定してトナーの表面に適正量の外添剤を付着させるためには、補給外添剤付着効率は、少なくとも0.5以上、より好ましくは0.7以上とすればよいことが分かった。即ち、補給外添剤付着効率が0.5以上、より好ましくは0.7以上である場合には、補給外添剤量として、現像剤使用開始前の外添剤量の0.5倍に設定すれば、トナーの表面に適正量の外添剤を付着させることができる。そして、トナーの流動性又は帯電性を適正範囲に戻し、高画質画像を安定して出力し続けることができる。
これに対し、補給外添剤付着効率が0.1程度であり、分布が0〜0.2程度で振れる場合には、付着効率が低いことを前提に、補給外添剤の総量を多量にしなければならない。この場合、付着効率が不安定であるため、安定してトナーの表面に適正量の外添剤を付着させることができず、流動性又は帯電性が適正範囲をはずれ、画像不良が発生する。
このように、特に、一成分現像方式の場合、単にトナーTに外添剤を添加し、攪拌及び混合するだけでは、トナーの流動性及び帯電性を適正範囲に戻して、高画質画像を安定して出力し続けることは困難である。
従って、本発明の目的の1つは、一成分現像剤を用いる現像装置を備えた画像形成装置において、現像装置内に適正量の外添剤を補給し、一成分現像剤の表面に適正量の外添剤を付着させることを可能とすることである。又、これにより、一成分現像剤の流動性又は帯電性を適正範囲に戻し、高画質画像を安定して出力し続けることを可能とすることも本発明の目的の1つである。
上述のような本発明者らの知見に基づいて、本実施例では、適正量の外添剤を適正なタイミングで外添剤補給装置41から現像装置3に補給して、劣化したトナーTを再生する。特に、本実施例では、弾性ローラ10の発泡セル径と、外添剤の二次粒子径との関係を適正にすることで、外添剤の補給時における現像装置3内のトナーTに対する外添剤の付着効率を適正な範囲とする。
これにより、一成分現像剤を用いる現像装置を備えた画像形成装置において、現像装置内に適正量の外添剤を補給し、一成分現像剤の表面に適正量の外添剤を付着させることができるようにする。又、これによって、一成分現像剤の流動性又は帯電性を適正範囲に戻し、高画質画像を安定して出力し続けることを可能とする。
以下、具体例及び比較例を参照して、本発明に従う現像装置の構成及び効果について更に詳しく説明する。
(比較例1)
先ず、比較例1として、外添剤の補給を行わないことを除いて、本実施例に従って構成された後述の各具体例の現像装置3と同じ構成である現像装置について説明する。尚、本実施例に従って構成された現像装置3のものと同一又はそれに相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付して説明する。
トナーTは、現像ローラ9と弾性ローラ10との間、現像ローラ9と規制ブレード11との間、及び、現像ローラ9と感光ドラム1との間で摺擦されることによって劣化する。従って、現像ローラ9の回転時間が長いほど、トナーTが劣化し易い。
例えば、低画像比率画像の出力が多い場合、トナーTの消費量が少ない。従って、現像装置の使用開始前に充填されていたトナーTを使い切るまでの、現像ローラ9の回転時間が長くなり、トナーTが劣化し易い。
尚、本明細書において、画像比率(印字率)は、1ページ当たりの画像面積(印字面積)の割合として算出(測定)されたものであると定義する。
ここで、現像容器8に、画像比率5%のA4サイズの画像8000枚相当分のトナーTを充填して、耐久試験を行った。厳しい条件として、低画像比率画像の出力が多い場合の画像不良の発生の有無を確認するために、評価用の画像は画像比率1%のA4サイズの文字パターンとした。又、2枚画像出力するごとに1回、5秒停止する間欠モードとした。
試験環境を次のように変えて、耐久試験1−1、1−2及び1−3を行った。耐久試験1−1は、温度30℃、湿度80%RHの環境(以下「H/H環境」という。)で行った。耐久試験1−2は、温度23℃、湿度50%RHの環境(以下「N/N環境」という。)で行った。又、耐久試験1−3は、温度15℃、湿度10%RHの環境(以下「L/L環境」という。)で行った。
画像比率1%の文字パターンを出力し続け、現像装置3の交換要求が出た直後に、ベタ画像(最大濃度レベルの画像)、ハーフトーン画像、ベタ白画像(非画像部)を観察することで、トナーTの流動性又は帯電性低下に伴う画像不良の有無を評価した。
即ち、耐久試験においては、次の5つの画像不良の有無を評価した。
1つ目は、トナー同士の凝集が強くなることにより、感光ドラム1上のトナー像を転写材Pに移す転写プロセスにおいて、一部のトナーを感光ドラム1から転写材Pに移すことができなくなる画像不良である。具体的には、転写不良のレベルを目視で画像評価することにより、以下のように○、△、×のランク付けを行った。
○:発生無し
△:発生したが、実用上許容できる範囲
×:顕著に発生
2つ目は、トナーと感光ドラム1との付着強度が増すことにより、感光ドラム1上の静電像をトナーで顕像化する現像プロセスにおいて、ベタ白部にトナーが付着する画像不良、即ち、“かぶり”である。具体的には、次のような測定を行った。「REFLECTMETER MODEL TC−6DS」(東京電色社製)により測定したプリントアウト画像の白地部分の白色度(反射率Ds(%))と転写紙の白色度(平均反射率Dr(%))の差から、カブリ濃度(%)(=Dr(%)−Ds(%))を算出した。そして、耐久評価終了時の画像カブリを以下のように評価した。尚、フィルターは、シアンの場合はアンバーライト、イエローの場合はブルー、マゼンタ及びブラックではグリーンフィルターを用いた。
○:良好 1.5%未満
△:やや難あり 1.5%以上、3.0%未満
×:問題あり 3.0%以上
3つ目は、トナー同士の凝集が強くなることにより、現像装置3内において現像ローラ9付近に搬送できるトナーTの量が少なくなり、ベタ画像出力時に画像の後端の濃度が薄くなる画像不良である。具体的には、次のような測定を行った。レターサイズの普通紙に、ベタ画像を印字する。ベタ画像の先端から50mmまでの領域の長手3点平均値と、ベタ画像の後端から50mmまでの領域の長手3点平均値の差を算出し、先後端濃度差と定義する。先後端濃度差が小さいと、ベタ画像は均一に見えるが、先後端濃度差が大きいと、ベタ画像は不均一に見える。そこで、以下のように、評価を行った。
○:先後端濃度差が0.1未満
△:先後端濃度差が0.1以上0.2未満
×:先後端濃度差が0.2以上
4つ目は、トナー同士の凝集が強くなることにより、ベタ画像又はハーフトーン画像を出力した時に濃度ムラが生じる画像不良である。これは、現像ローラ9と規制ブレード11のニップ部をトナーが通過する時に充分にトナーの凝集をほぐせなくなり、現像ローラ9上のトナーコート状態が不均一になることで発生する。具体的には、濃度ムラのレベルを目視で画像評価することにより、以下のように○、△、×のランク付けを行った。
○:発生無し
△:発生したが、実用上許容できる範囲
×:顕著に発生
5つ目は、トナーと規制ブレード11との付着が強くなることにより、ベタ画像又はハーフトーン画像を出力した時にスジ状の濃度ムラが生じる画像不良である。これは、現像ローラ9と規制ブレード11とのニップ部をトナーが通過する時にトナーが規制ブレード11に強固に付着して融着し、融着位置付近の現像ローラ9上のトナーコート状態が不均一になることで発生する。具体的には、スジ状の濃度ムラのレベルを目視で画像評価することにより、以下のように○、△、×のランク付けを行った。
○:発生無し
△:発生したが、実用上許容できる範囲
×:顕著に発生
各々の耐久試験の画像評価結果を表1に示す。尚、表中の画像評価結果は、上記5つの評価項目のうちいずれか1つでも顕著に発生した場合には「×」、いずれか1つが発生したが実用上許容できる範囲であった場合には「△」、いずれも発生しなかった場合には「○」として示す。
尚、現像装置3の交換要求は、現像装置3内のトナーTの残量を検知するトナー残量検知手段(現像剤残量検知手段)(図示せず)を用いて、トナーTの残量が一定量以下になった場合に発されるように設定されている。
トナー残量検知手段としては、公知の任意の手段を用いることができる。例えば、少なくとも一方にバイアスが印加される電極間のトナーの量に応じて誘起される静電容量を測定することで、トナー残量(或いはトナーの有無)を検知する手段が公知である。又、光学センサーによってトナーの量に応じた光の反射又は透過状態を測定することでトナー残量(或いはトナーの有無)を検知する手段が公知である。その他、トナーTの剤面の高さや重量などを機械的に検知することもできる。更には、形成画像の画像情報を積算したり、トナー量検知用画像(制御用画像)を形成してその画像濃度を検知手段によって検知したりすることなどによっても、トナー残量(或いはトナーの有無)を間接的に検知することができる。
そして、制御手段としてのコントローラは、トナー残量検知手段の検知結果から、所望の品質の画像を安定して形成することができないほどトナーが減少した時点で、現像装置3の交換時期(公称寿命、画像品位補償範囲の限界)に達したことを判断することができる。即ち、本実施例の構成では、コントローラは、プロセスカートリッジ19の交換時期に達したことを判断することができる。コントローラは、画像形成装置100の動作を統括的に制御する制御手段が兼ねることができる。コントローラは、上記交換時期を判断した際に、現像装置3、即ち、本実施例の構成ではプロセスカートリッジ19の交換要求を、次のようにして発するように制御することができる。即ち、コントローラは、現像装置3の交換時期(公称寿命、画像品位補償範囲の限界)に達したこと示す信号を出力する。そして、その旨を、画像形成装置本体20が備える表示部又は画像形成装置本体20に通信可能に接続されたパーソナルコンピュータ等の外部機器の表示部にて表示させたり、警告音(又は音声)を発させたりする。
このように、画像形成装置100は、現像装置3内のトナーTの量を検知する手段を備え、該トナーTの量が所定の値を下回った時に、現像装置3の交換要求を行うことができる。
又、例えば、現像装置3に対してトナーを補給することで、現像装置3を継続して使用できるようになっている場合などにおいては、上記交換要求に代えて又は加えて、トナーTの補給要求を、上記交換要求と同様にして表示等により行うことができる。トナーTの補給要求は、現像装置3が画像形成装置本体20に対して着脱可能である場合でも、画像形成装置本体20に固定されている場合でも発することができる。
上述では、現像装置3内のトナーTの量が所定の値を下回った時に、現像装置3の交換要求(又はトナーTの補給要求)を行うものとして説明した。しかし、これに限定されるものではなく、現像装置3の交換時期(公称寿命或いは画像品位補償範囲の限界)に関する情報として、現像装置3内のトナーTの量に代えて、現像装置3の駆動量(駆動時間)、より詳細には、現像ローラ9の回転時間を用いることもできる。
即ち、画像形成装置100は、現像装置3内の現像ローラ9の回転時間を検知する手段を備え、該回転時間が所定の値を上回った時に、現像装置3の交換要求(又はトナーTの補給要求)を行うことができる。現像ローラ9の回転時間は、例えば、画像形成装置100の動作を統括的に制御する制御手段が兼ねるものであってよいコントローラがカウントすることができる。又、現像ローラ9の回転時間に対応する、現像ローラ9の回転数を用いることもできる。即ち、画像形成装置100は、現像装置3内の現像ローラ9の回転数を検知する手段を備え、該回転数が所定の値を上回った時に、現像装置3の交換要求(又はトナーTの補給要求)を行うことができる。現像ローラ9の回転数は、例えば、画像形成装置100の動作を統括的に制御する制御手段が兼ねるものであってよいコントローラがカウントすることができる。
このように、現像装置3の交換要求(又はトナーTの補給要求)を発することにより、補償範囲内で現像装置3を使用することができ、画像不良の発生を防止することができる。
尚、本実施例の構成では、特に、画像形成装置100は、現像装置3の交換要求が発されるように構成されている。但し、本発明は、現像装置3の交換要求(又はトナーTの補給要求)が発されるようになっている画像形成装置100に対して適用することに限定されるものではない。現像装置3の交換要求(又はトナーTの補給要求)が発されない画像形成装置においても、通常、所望の品質の画像を安定して形成することができないほどトナーが減少した時点に公称寿命或いは画像品位補償範囲の限界(即ち、現像装置3の交換時期又はトナーTの補給時期)が設定される。或いは、所望の品質の画像を安定して形成することができないほど、現像装置3の駆動量(駆動時間)、より詳細には、現像ローラ9の回転時間(又は回転数)が多くなった時点に公称寿命或いは画像品位補償範囲の限界(即ち、現像装置3の交換時期又はトナーTの補給時期)が設定される。従って、現像装置3の交換要求(又はトナーTの補給要求)が発される時点を、上述のように種々の基準で設定された現像装置3の公称寿命或いは画像品位補償範囲の限界の時点に置き換えることで、実質的に同じ効果を得ることができる。
又、現像装置3の交換時期又はトナーTの補給時期に関する情報は、上記現像装置3内のトナーTの量、現像装置3の駆動量(駆動時間)(現像ローラ9の回転時間)に限定されるものではない。又、これらの情報は単独で用いることに限定されるものではなく、任意に組み合わせて用いることもできる。
現像装置3に外添剤を補給しない本比較例における耐久試験1−1、耐久試験1−2、耐久試験1−3では、いずれにおいても、現像装置3の交換要求が出た直後に、トナーTの流動性又は帯電性低下に起因する画像不良が発生した。
又、現像装置3の交換要求時における現像装置3内のトナーT中の外添剤重量%が表1に示されている。現像装置3の使用開始前のトナーT中の外添剤重量%は、0.99%であるので、画像出力し続けることによって、外添剤重量%が減少していることが分かる。
・外添剤量の定量方法:
尚、外添剤量の定量は、蛍光X線分析装置を用いて行った。次に、その定量方法について説明する。
本比較例では、外添剤としてシリカ(SiO2)を用いた。そこで、元素Siを定量することで、トナー中のシリカ量の定量を行う。使用した蛍光X線分析装置は、ZSX100s(理学電機工業(株))である。検量線は次のように作成した。コーヒーミルを用いて、トナーに対し、定量目的の外添剤(シリカ)を以下の比率(重量%)、即ち、0%、0.5%、1.0%、1.5%、2.0%、2.5%、3.0%で各々混合し、検量線用試料を作製した。そして、各々の測定試料につき、図3に示すような微量粉末測定用容器30を作製する。この微量粉末測定用容器30は、微少量の粉末試料を粉末のまま真空雰囲気で測定し、そのまま回収できる容器である。微量粉末測定容器30の作製方法は次の通りである。
微量粉末測定用容器内枠32に、マイクロポーラスフィルム35を被せる。1つの測定試料につき、50mgずつ秤量する。測定試料33をマイクロポーラスフィルム35の上に載せ、カバーフィルム34で覆う。微量粉末測定用容器外枠31で、カバーフィルム34を固定する。
尚、マイクロポーラスフィルム35は、通気性があり試料粒子間の空気を透過する。又、微量粉末測定用容器外枠31及び微量粉末測定用容器内枠32はポリエチレン製、マイクロポーラスフィルム35はポリプロピレン製、カバーフィルム34はプロレン製であり、全て元素Siを含まない。又、元素SiのKαピーク角度は、2θ=109.05(°)である。
そして、蛍光X線分析装置中へ検量線サンプルを入れ、試料室を減圧して真空にする。以下の条件にて各々のサンプルのX線強度を求め、検量線を作成する。
測定条件:
測定電位、電圧 50kV−50mA
2θ角度 109.05(°)
結晶板 PET
測定時間 60秒
次いで、各々の測定試料について、上述の方法で微量粉末測定用容器30を作製した後、上記と同じ測定条件にてX線強度を求め、検量線より外添剤量を算出する。
(具体例1)
比較例1に示したとおり、現像装置3を使用すると、現像装置3内でトナーTが撹拌及び混合され、更に現像ローラ9上にコートされ続けることで、トナー母体への外添剤の埋め込み、トナー母体からの外添剤の遊離が発生する。このようなトナーTの劣化に伴い、トナーTの流動性及び帯電性が適正範囲をはずれ、画像不良が発生するようになる。
本発明者らは、このような時に、現像装置3内に適正量の外添剤を補給し、トナーTの表面に適正量の外添剤を付着させることができれば、トナーTの流動性及び帯電性を適正範囲に戻し、高画質画像を安定して出力し続けることができると考える。
本実施例では、特に、弾性ローラ10の発泡セル径と、補給する外添剤の二次粒子径との関係を適正にすることで、外添剤の補給時における現像装置3内のトナーTに対する外添剤の付着効率を適正な範囲とする。
本具体例では、トナー母体への外添剤付着量がどのように変わるかを知るために、弾性ローラ10の発泡セル径、外添剤の二次粒子径の関係を調べた。以下、その方法及び結果について説明する。
・発泡セル径の測定方法:
先ず、弾性ローラ10の発泡セル径の測定方法を説明する。
光学顕微鏡を用いて、最表層に存在するセルを、サンプルセルとして200個デジタルカメラで撮影する。このサンプルセルの数は、弾性ローラ10の表面の発泡セル径を規定するのに十分な量である。
そして、各々のサンプルセルの面積Sを求めた。セルの面積は、セルを撮影したデジタル画像を元に、セル壁の内側の画素数を算出し、光学系で決まる1画素当たりの長さから、実際の面積を求めた。
また、各々のサンプルセルの直径Dを求めた。セルの直径Dは、セルの面積Sと
S=π(D/2)2
の関係にあるとして算出した。
そして、直径が小さい方のサンプルセルの面積から累積していったときに、累積された面積が、全サンプルセルの面積の総和の90%となる(最初に90%以上となる)サンプルセルの直径をDrs(面積径)[μm]とする。これは、弾性ローラ10の表面上に、少なくとも、直径がDrs[μm]程度の発泡セルが存在することを示す。
・外添剤の二次粒子径の測定方法:
次に、外添剤の二次粒子径の測定方法について説明する。
500mlのポリエチレン製の瓶に、未使用のトナーT50gに対して、外添剤を0.5g混合した。これは、トナーT100部に対して、外添剤を1部混合したことに相当する。
この瓶を、(株)ヤヨイ製の震盪機modelYS−LDを用いて、毎分120回の速度で、3分震盪する。瓶の中からトナーTを薬包紙上に採取し、サンプル外添剤二次粒子として、光学顕微鏡を用いて、二次粒子径が10μm以上の外添剤を200個デジタルカメラで撮影し、各々のサンプル外添剤二次粒子について二次粒子径を求めた。このサンプル外添剤二次粒子の数は、外添剤の二次粒子径を規定するのに十分な量である。
初めに、各々のサンプル外添剤二次粒子の面積Sを求めた。サンプル外添剤二次粒子の面積は、セルを撮影したデジタル画像を元に、サンプル外添剤二次粒子が写っている画素数を算出し、光学系で決まる1画素当たりの長さから、実際の面積を求めた。
次に、各々のサンプル外添剤二次粒子の直径Dを求めた。サンプル外添剤二次粒子の直径Dは、サンプル外添剤二次粒子の面積Sと
S=π(D/2)2
の関係にあるとして算出した。
最後に、各々のサンプル外添剤二次粒子の体積Vを求めた。サンプル外添剤二次粒子の体積Vは、サンプル外添剤二次粒子の直径Dと
V=4π(D/2)3/3
の関係にあるとして算出した。
そして、二次粒子径が小さい方のサンプル外添剤二次粒子の体積から累積していったときに、累積された体積が、全サンプル外添剤二次粒子の体積の総和の90%となる(最初に90%以上となる)サンプル外添剤二次粒子の二次粒子径(直径)をDadd(体積径)[μm]とする。これは、十分な量の外添剤の二次粒子において、二次粒子径がDadd[μm]以下になることを示す。
尚、上記震盪実験では、外添剤の二次粒子はほとんど砕かれていない。これは、以下の実験をもとに確認した。即ち、3分震盪した瓶の中のトナーTを現像装置3に入れ、現像装置をプリンタに装着し、OHP用のPETフィルム上にベタ画像を出力し、定着する前に画像形成装置100を停止する。そして、PETフィルム上のトナーTを50mg採取する(サンプルA)。次に、現像装置3内の現像ローラ9の近傍からトナーTを50mg採取する(サンプルB)。未使用のトナーTも50mg採取する(サンプルC)。そして、蛍光X線分析装置で外添剤量を定量したところ、
サンプルAの外添剤重量%:0.99(%)
サンプルBの外添剤重量%:1.98(%)
サンプルCの外添剤重量%:0.99(%)
であった。これは、トナー100部に対して1部混合した外添剤はほとんど未使用のトナーTの表面に付着していないことを示す。
尚、比較例1で用いた弾性ローラ10において、その表面上の発泡セルの面積径Drsを測定した結果、及び外添剤二次粒子の体積径Daddを測定した結果を図5に示す。測定の結果、比較例1で用いた弾性ローラ10についてはDrs=300μm、又比較例1におけるトナーTの外添剤二次粒子についてはDadd=220μmであった。
・耐久試験:
本具体例では、概略、次のような試験を行った。即ち、補給外添剤量を一定に保ったまま、弾性ローラ10の表面上の発泡セル径を変更して、H/H環境、N/N環境、L/L環境の3つの環境で耐久試験を行った。この時、所定の補給条件に従って、現像装置3に対して外添剤補給を行った。又、現像装置3の交換要求が出た時点で、耐久試験を停止した。そして、この時点における、トナー母体への補給外添剤付着効率を調べるために、以下の測定を行った。
先ず、基準となるWlastとして、外添剤補給を行わないで耐久試験を行い、現像装置3の交換要求が出た時点での現像装置3内のトナーTの外添剤重量%を採用する。即ち、比較例1にて表1に示した、現像装置3の交換要求時における現像装置3内トナーTの外添剤重量%を基準とする。
そして、W1として、現像装置3の内のトナーTの外添剤重量%、W2として、ベタ画像上のトナーTの外添剤重量%を求める。
この時、W1−Wlastは、現像装置3内のトナーTに含まれる補給外添剤重量%に相当する。即ち、現像装置3内に残っている補給外添剤量を算出できる。
又、W2−Wlastは、現像ローラ9に薄層状にコート可能なトナーT、即ち、現像可能なトナーTに含まれる補給外添剤重量%に相当する。これにより、現像装置3内に残っている補給外添剤のうち、トナー母体に付着した外添剤の重量を算出できる。
従って、補給した外添剤の二次粒子が砕かれず、トナー母体へ付着しない場合、
(W1−Wlast)>>(W2−Wlast)
即ち、
(W2−Wlast)/(W1−Wlast)≒0
となる。
又、補給した外添剤の二次粒子が砕かれ、トナー母体へ付着する場合、
(W1−Wlast)≒(W2−Wlast)
即ち、
(W2−Wlast)/(W1−Wlast)≒1
となる。
又、補給した外添剤の二次粒子が半分程度砕かれ、トナー母体へ付着する場合、
(W1−Wlast)≒2×(W2−Wlast)
即ち、
(W2−Wlast)/(W1−Wlast)≒0.5
となる。
以下の説明では、
ΔW2=W2−Wlast
ΔW1=W1−Wlast
ΔW2/ΔW1=(W2−Wlast)/(W1−Wlast)
と置き換えた表記も用いる。
蛍光X線分析でWlast、W1、W2を測定するサンプルの採取方法は次の通りである。
上述のように、Wlastは、比較例1において現像装置3内のトナーTの外添剤重量%を測定した方法と同様な方法で求める。即ち、H/H環境、N/N環境、L/L環境の3つの環境で、外添剤補給無し、且つ、画像比率1%という条件で、画像を出力し続ける。そして、現像装置3の交換要求が出た時点で画像出力を停止し、現像装置3内の現像ローラ9の近傍からトナーTを50mg採取する(Wlast測定用サンプル)。
又、外添剤補給有り、且つ、画像比率1%という条件で、画像を出力し続ける。そして、現像装置3の交換要求が出た時点で画像出力を停止し、OHP用のPETフィルム上にベタ画像を出力し、定着する前に画像形成装置100を停止する。そして、PETフィルム上のトナーTを50mg採取する(W2測定用サンプル)。更に、現像装置3の交換要求が出た時点で現像装置3内の現像ローラ9の近傍からトナーTを50mg採取する(W1測定用サンプル)。
耐久試験条件及び外添剤補給条件は次の通りである。
現像容器8に、画像比率5%のA4サイズの画像8000枚相当分のトナーTとして、200gのトナーTを充填して、H/H環境、N/N環境、L/L環境の3つの環境で耐久試験を行った。又、弾性ローラ10の表面上の発泡セル径を変更して、H/H環境について耐久試験2−1−1〜2−1−6、N/N環境について耐久試験2−2−1〜2−2−6、L/L環境について耐久試験2−3−1〜2−3−6を行った。厳しい条件として、低画像比率の画像の出力が多い場合の画像不良の発生の有無を確認するために、評価用の画像は画像比率1%のA4サイズの文字パターンとした。又、2枚画像出力するごとに1回、5秒停止する間欠モードとした。
現像装置3の使用開始前のトナーTに含まれる外添剤は、トナー母体100重量部に対して1重量部(2g)で、疎水性シリカの1種類のみを含む。又、現像装置3内に補給する外添剤は、現像装置3の使用開始前のトナーTに含まれる外添剤と同じ疎水性シリカの1種類のみである。
本具体例の耐久試験条件では、現像ローラ9の回転時間と画像出力枚数は比例する。そこで、3000枚画像出力するごとに外添剤の補給を行った。これにより、現像ローラ9の回転時間が一定の間隔で外添剤の補給を行える。1回の外添剤補給につき、初期トナー重量200gに対し、0.05重量部(0.1g)の外添剤を補給する。
尚、上述のように、比較例1の弾性ローラ10のDrsは、Drs=300μmである。本具体例では、弾性ローラ10のDrsは、50μmから670μmまで変更した。又、比較例1、本具体例のいずれにおいても、外添剤二次粒子のDaddは、Dadd=220μmである。
各々の耐久試験では、画像出力枚数が26000枚以上、且つ、27000枚未満の時点で、現像装置3の交換要求が出た。従って、各々の耐久試験では、24000枚時点まで外添剤補給を行った。現像装置3の使用開始から積算すると、8回の外添剤補給が行われ、補給外添剤の総量は、現像装置3の使用開始前のトナー充填量200gに対して、0.4重量部(0.8g)である。
表2〜表4に、各々の耐久試験における現像装置3の交換要求時における、ΔW2/ΔW1及び画像評価結果を示す。表2、表3、表4はそれぞれ、H/H環境(耐久試験2−1−1〜2−1−6)、N/N環境(耐久試験2−2−1〜2−2−6)、L/L環境(耐久試験2−3−1〜2−3−6)における各試験結果を示す。又、表2〜表4には、各々の耐久試験における、弾性ローラ10のDrsを示している。
尚、画像評価方法は、比較例1にて説明したものと同じである。
表2〜表4に示す通り、ΔW2/ΔW1が0.7以上では、画像不良が発生していない。これは、現像装置3内に適正量の外添剤を補給し、トナーTの表面に適正量の外添剤を付着させることができたので、トナーTの流動性及び帯電性を適正範囲に戻し、高画質画像を安定して出力し続けることができたことを示す。
又、表2〜表4に示す通り、ΔW2/ΔW1が0.5以上0.7未満では、やや画像不良が発生しているが実用上許容できる範囲である。これは、現像装置3内に外添剤を補給し、トナーTの表面に適正量に近い外添剤を付着させることができたので、トナーTの流動性及び帯電性を適正範囲近くに戻し、画像不良の発生を防止できたことを示す。
しかし、表2〜表4に示す通り、ΔW2/ΔW1が0.5未満では、画像不良が顕著に発生している。これは、現像装置3内に外添剤を補給しても、トナーTの表面に適正量の外添剤を付着させることができなかったので、トナーTの流動性及び帯電性を適正範囲に戻せず、画像不良が発生したことを示す。
このように、本具体例では、画像形成装置100は、現像装置3の交換要求(又はトナーTの補給要求)が出た時に、次式、
(W2−Wlast)/(W1−Wlast)≧0.5
[但し、
W2:ベタ画像上のトナーTに含まれる外添剤の重量%
W1:現像装置3内のトナーTに含まれる外添剤の重量%
Wlast:外添剤を補給せずに画像比率1%で画像を出力し続けて現像装置3の交換要求(又はトナー補給要求)が出た時の現像装置3内のトナーTに含まれる外添剤の重量%]
を満たす。
これにより、現像装置3の交換要求(又はトナーTの補給要求)時においても、現像装置3内に補給された外添剤を効率的にトナーTの表面に付着させることができる。これにより、トナーTの流動性又は帯電性を適正範囲に保ち、高画質画像を安定して出力することができる。
又、より好ましくは、画像形成装置100は、現像装置3の交換要求(又はトナーTの補給要求)が出た時に、次式、
(W2−Wlast)/(W1−Wlast)≧0.7
を満たす。
これにより、現像装置3内に補給された外添剤の大半を、トナーTの表面に付着させることができ、より安定してトナーTの流動性又は帯電性を適正範囲に戻すことができる。
ここで、表2〜表4の結果から分かるように、ΔW2/ΔW1が0.5以上となるのは、Drs≧Daddを満たす時である(本具体例ではDadd=220μm)。この理由は次のように考えられる。
即ち、外添剤の二次粒子径に比べて、弾性ローラ10の発泡セル径が大きい場合、弾性ローラ10の発泡セル内に外添剤の二次粒子を取り込むことができる。この状態で、弾性ローラ10を現像ローラ9に擦り付けることで外添剤の二次粒子が砕かれる。砕かれた外添剤は現像ローラ9に強く付着し、規制ブレード11と現像ローラ9との当接部にて、トナーTと摺擦され、トナーTの表面に外添剤が付着し、現像ローラ9上にコートされる。
即ち、現像ローラ9と弾性ローラ10との当接部、及び現像ローラ9と規制ブレード11との当接部の2箇所で強く摺擦されることで、外添剤の二次粒子は砕かれ、一次粒子に近い状態で外添剤をトナー母体の表面に付着させることができる。
ここで、規制ブレード11の現像ローラ10に対する当接圧(線圧)は、5gf/cm以上200gf/cm以下であることが好ましい。本実施例では、この当接圧は、5gf/cm以上35gf/cm以下に設定した。
このように、本具体例では、現像装置3は、現像剤として非磁性一成分現像剤であるトナーTを用いる。又、現像装置3は、トナーTを薄層状に担持する現像ローラ9と、現像ローラ9にトナーTを供給する弾性ローラ10と、現像ローラ9に当接することで現像ローラ9上にトナーTを薄層状に規制する規制ブレード11と、を備えている。そして、弾性ローラ10は、発泡体で形成される。又、現像ローラ9と規制ブレード11とは、線圧5gf/cm以上200gf/cm以下で当接する。この時、弾性ローラ10の表面上の発泡セルの面積径Drs[μm]と、現像装置3内に補給する外添剤の二次粒子の体積径Dadd[μm]とが、次式、
Drs≧Dadd
を満たすことが好ましい。
これにより、非磁性一成分現像剤であるトナーTを用いる現像装置3において、トナーTの流動性又は帯電性を適正範囲に保ち、高画質画像を安定して出力し続けることができる。
本具体例では、Wlastとして、比較例1に示した、外添剤補給を行わない耐久試験の結果を用いた。この結果は、外添剤を補給しない場合、現像装置3の使用開始前から現像装置3の交換要求が出るまでに、どの程度トナー母体から外添剤が遊離して、現像装置3内から外添剤が失われるかを示す。従って、外添剤を補給しない状態を確認した上で、Wlastを設定することが好ましい。
ここで、Wlastと、外添剤の一次粒子径との関係について説明する。
例えば、平均一次粒子径(直径)が10nm〜50nm程度の小粒径外添剤は、トナー母体から遊離し難いため、通常、Wlastは0.7以上になる。他方、平均一次粒子径が100nm〜500nm程度の大粒径外添剤は、トナー母体から遊離し易いため、通常、Wlastは0.5%以下になる。
本具体例では、平均一次粒子径が20nmであり、表1に示す通り、Wlastは0.9%程度であった。このように、補給する外添剤の平均一次粒子径を参考に、Wlastとして、経験的な値を設定してもよい。
ここで、外添剤の平均一次粒径は、次のようにして測定したものである。走査型電子顕微鏡FE−SEM(日立製作所(株)製 S−800)を用いて、無作為に100個以上の外添剤一次粒子を撮影する。各々の一次粒子の一次粒径は、最長辺をa、最短辺をbとしたとき、(a+b)/2で求めた。その後、測定値の平均値(個数平均一次粒径)を算出した。
ところで、本具体例では、画像比率1%で耐久試験を行ったが、画像比率はこれに限定されるものではない。表5に画像比率1%、2%、3%、4%、5%の各々の条件について、外添剤補給無しで行った耐久試験結果を示す。尚、表5中、画像比率2%〜5%についての耐久試験は、画像比率の条件以外は、画像比率1%についての上記耐久試験1−2と同一条件で行った。
又、表6に画像比率1%、2%、3%、4%、5%の各々の条件について、外添剤補給有りで行った耐久試験結果を示す。尚、表6中、画像比率2%〜5%についての耐久試験は、画像比率の条件以外は、画像比率1%についての上記耐久試験2−2−4と同一条件で行った。
この結果から、画像比率3%以上では、現像装置3の交換要求が出るまでに、外添剤補給の有無で実質的に差が無い。しかし、画像比率2%では、外添剤補給有りの方が、良好な画像を出力できる。即ち、外添剤補給は、低画像比率の画像が多く出力される時に、画像不良の発生を防止する効果が大きい。
以上、本具体例では、現像装置3に外添剤を補給する場合、現像装置3の交換要求(又はトナーTの補給要求)時において、ΔW2/ΔW1≧0.5を満たすと、良好な画像を維持し続けることができることを示した。
これに対し、現像装置3の交換要求(又はトナーTの補給要求)時以外でも、外添剤補給直後を除くと、ΔW2/ΔW1≧0.5を満たすことが望ましい。次に、この点について説明する。
ここで、外添剤補給直後を除くのは、補給した外添剤の二次粒子の大半を砕くまでに、一定時間かかるためである。外添剤の二次粒子が砕かれるまでには、外添剤は、次のような過程をたどる。即ち、現像装置3内への外添剤の補給、撹拌部材12による弾性ローラ10付近への搬送、弾性ローラ10による取り込み、現像ローラ9と弾性ローラ10との当接部における摺擦、そして現像ローラ9と規制ブレード11との当接部における摺擦である。
又、現像装置3内でのトナーTの撹拌方法や、現像装置3内トナーTの充填状態によって、トナーTの循環状態が異なり、それに伴い、補給した外添剤の二次粒子の大半を砕くまでにかかる時間が異なる。外添剤補給装置41の補給口から、弾性ローラ10付近へ外添剤が素早く搬送させるためには、トナーTの循環が良好である状態が望ましい。
本実施例の構成では、現像装置3内でのトナーTの循環は比較的良好である。そして、現像装置3内に外添剤を補給してから、比較的短時間で、ΔW2/ΔW1≧0.5を満たす(図7参照)。この場合、本実施例の構成のように、外添剤補給装置41の位置を、現像装置3内で現像ローラ9から最も離れた位置に取り付けることが好ましい(図1参照)。即ち、現像装置3内に設けられた撹拌部材12が駆動されることにより、現像装置3内の実質的に全ての一成分現像剤が混合され場合において、外添剤補給装置41は、好ましくは、現像装置3内で現像ローラ9から最も離れた位置にて外添剤を補給する。これにより、現像装置3内の外添剤分布がより均一になり、トナーTの流動性及び帯電性を均一にできる。
他方、図6に示すように、現像ローラ9の近辺にトナーTが圧密充填されている場合、或いはトナーTの流動性が悪く、トナーTの循環が良好でない場合などには、外添剤補給装置41を、現像ローラ9の近辺に配置することが好ましい。即ち、現像装置3内に設けられた撹拌部材12が駆動されることにより、現像装置3内の全ての現像剤は混合されない場合において、外添剤補給装置は、好ましくは、現像装置3内で現像ローラ9の近傍の位置にて外添剤を補給する。これにより、現像ローラ9の近辺に劣化したトナーが堆積した時に、時間的な遅延が無く、更にその量が過不足無く、外添剤を補給し、劣化したトナーに外添剤を付着させることができる。
このように、外添剤の補給位置を適宜選択することで、現像ローラ9の近傍へ補給外添剤を良好に搬送することができる。
又、現像装置3の画像出力枚数が増えると、トナー母体の表面に補給外添剤が付着し易くなる。これは、外添剤の埋め込みや遊離によって、トナーTの付着力が大きくなるためである。従って、耐久試験においても後半の方が、補給した外添剤の二次粒子の大半を砕くまでにかかる時間が少ない。
ここで、トナー100gに対して外添剤0.25gを加えて、耐久試験を行った。画像はA4サイズの画像比率1%の文字パターンとした。又、2枚画像出力するごとに1回5秒停止する間欠モードとした。トナーTとしては、未使用トナーと、比較例1の耐久試験1−2の後に現像装置3に残ったトナーとを用いた。そして、補給外添剤付着効率ΔW2/ΔW1と画像出力枚数(即ち、現像ローラ9の回転時間に対応)との関係について比較した。結果を図7に示す。
図7から分かるように、未使用トナーの方が、画像出力枚数がより多くならなければ、即ち、現像ローラ9の回転時間がより長くならなければ、ΔW2/ΔW1が大きくならない。つまり、トナーTの状態によっても、補給外添剤の二次粒子を砕くまでにかかる時間は異なることが分かる。
このように、現像装置3の構成や、トナーTの状態によって、補給外添剤の二次粒子を砕くまでにかかる時間は異なるが、少なくとも、外添剤補給後に1000枚画像出力した後には、ΔW2/ΔW1≧0.5となることが好ましい。より好ましくは、外添剤補給後に500枚画像出力した後には、ΔW2/ΔW1≧0.5となることが好ましい。これにより、早期にトナーTの流動性又は帯電性低下に起因する画像不良の発生を防止できる。
又、補給外添剤の二次粒子を砕くまでにかかる時間が長い場合でも、トナーTの流動性又は帯電性低下に起因する画像不良の発生を防止するためには、少なくとも、次の関係を満たすことが好ましい。
即ち、所定の外添剤補給条件に従ってn回外添剤補給を行う場合、m回目の外添剤補給直前において、
(W2−Wmid)/(W1−Wmid)≧0.5
[但し、
W2:ベタ画像上のトナーTに含まれる外添剤の重量%
W1:現像装置3内のトナーTに含まれる外添剤の重量%
n:2以上の整数
m:2以上且つn以下の整数
Nm:現像装置3の使用開始からm回目の外添剤補給を行うまでに出力した画像の枚数
Wmid:外添剤を補給せずに画像比率1%でNm枚の画像を出力した時の現像装置3内のトナーTに含まれる外添剤の重量%]
を満たすことが好ましい。
この場合、画像形成装置100は、外添剤の補給回数を確認する外添剤補給回数確認手段と、画像出力枚数を検知する画像出力枚数検知手段と、を有する。これら外添剤補給回数確認手段、画像出力枚数検知手段としての機能は、例えば、画像形成装置100の動作を統括的に制御する制御手段が兼ねるものであってよいコントローラが有する。
これにより、現像装置3の使用開始から現像装置3の交換要求(又はトナーTの補給要求)時まで、常にトナーTの流動性又は帯電性を適正範囲に保ち、高画質画像を安定して出力し続けることができる。
ところで、上述では、画像出力枚数が所定の枚数を上回った時に対応するものとして、現像ローラ9の回転時間が所定の値を上回った時に、外添剤の補給を行うものとして説明した。しかし、これに限定されるものではなく、例えば、現像ローラ9の回転数を用いて、外添剤の補給タイミングを決めてもよい。
つまり、本発明の一実施態様では、画像形成装置100は、現像装置3の使用開始からの現像ローラ9の回転時間を検知する回転時間検知手段を備えている。該回転時間検知手段として、例えば、画像形成装置100の動作を統括的に制御する制御手段が兼ねるものであってよいコントローラが現像ローラ9の回転時間をカウントすることができる。そして、n回外添剤補給を行う場合のm回目の外添剤補給において、所定の時間間隔をΔTとすると、現像装置3の使用開始からの現像ローラ9の回転時間がm×ΔTとなった時に外添剤補給を行うことができる(nは2以上の整数。mは2以上且つn以下の整数)。即ち、現像ローラ9の所定の回転時間毎に、外添剤補給を行うことができる。
或いは、本発明の他の実施態様では、画像形成装置100は、現像装置3の使用開始からの現像ローラ9の回転数を検知する回転数検知手段を備えている。該回転数検知手段として、例えば、画像形成装置100の動作を統括的に制御する制御手段が兼ねるものであってよいコントローラが現像ローラ9の回転数をカウントすることができる。そして、n回外添剤補給を行う場合のm回目の外添剤補給において、所定の回転数をΔRとすると、現像装置3の使用開始からの現像ローラ9の回転数がm×ΔRとなった時に外添剤補給を行うことができる(nは2以上の整数。mは2以上且つn以下の整数)。即ち、現像ローラ9の所定の回転数毎に、外添剤補給を行うことができる。
これにより、トナーTの流動性又は帯電性が適正範囲を外れる前に外添剤を補給することが可能であり、高画質画像を安定して出力し続けることができる。
又、画像出力枚数自体を用いて、外添剤の補給タイミングを決めてもよい。
又、外添剤の補給タイミングを決めるために、次に示すような方法を採用してもよい。
現像ローラ9にコートされるトナーTの量は、現像ローラ9の回転時間に比例する。従って、各々のトナーTが現像ローラ9にコートされる平均回数は、「現像ローラ9の回転時間/現像装置3内のトナーTの量」に比例すると考えられる。各々のトナーTが現像ローラ9にコートされる平均回数は、経験的に、トナー劣化レベルと比例関係にあることが分かっている。
そこで、本発明の一実施態様では、画像形成装置100は、現像装置3内のトナーTの残量を検知するトナー残量検知手段と、現像装置3の使用開始からの現像ローラ9の回転時間を検知する手段と、を備えている。これにより、現像ローラ9が所定の時間ΔTの間回転したら、現像装置3内トナーTの量(重量)を検知し、記録することができる。そして、n回外添剤補給を行う場合、m回目の外添剤補給において、
[但し、
ΔT:所定の時間(現像装置3内のトナーTの残量の検知間隔)
Wj:現像装置3の使用開始からの現像ローラ9の回転時間がj×ΔT(jは自然数)となった時の現像装置3内のトナーTの残量
Vm:m回目の外添剤補給における閾値
n:2以上の整数
m:2以上且つn以下の整数]
を満たす最小の値をkとする。この時、現像装置3の使用開始からの現像ローラ9の回転時間がk×ΔTとなった時に、外添剤補給を行ってもよい。
このようにすると、現像装置3内のトナーTの量が多く、トナーTが劣化し難い時には、外添剤補給回数を減らすことができる。逆に、現像装置3内のトナーTの量が少なく、トナーTが劣化し易い時には、外添剤補給回数を増やすことができる。
これにより、現像装置3内の現像剤量に合わせて適正量の外添剤補給を行うことができ、トナーTの表面に付着させる外添剤量を適正範囲に保ち、トナーTの流動性又は帯電性を適正範囲に保ち、高画質画像を安定して出力し続けることができる。
又、表5に示したように、画像比率が高いときは外添剤補給は不要である場合がある。従って、各々の画像出力枚数における画像比率を用いて、外添剤補給のタイミングを決めてもよい。
即ち、本発明の他の実施態様では、画像形成装置100は、出力画像の画像比率を検知する画像比率検知手段と、画像出力枚数を検知する画像出力枚数検知手段と、を備えている。これら、画像比率検知手段、画像出力枚数検知手段としての機能は、例えば、画像形成装置100の動作を統括的に制御する制御手段が兼ねるものであってよいコントローラが有する。そして、n回外添剤補給を行う場合、m回目の外添剤補給において、
[但し、
Pj:現像装置3の使用開始からの画像出力枚数がj番目(jは自然数)の画像の画像比率
α:カブリ(非画像部へのトナーTの付着)によるトナーTの消費の補正定数
Qm:m回目の外添剤補給における閾値
n:2以上の整数
m:2以上且つn以下の整数]
を満たす最小の値をkとする。この時、現像装置3の使用開始からの画像出力枚数がkとなった時に外添剤補給を行ってもよい。
尚、本具体例では、カブリ分に相当するトナー消費量W0%が、ベタ白画像1枚あたり3mgで、画像比率1%に相当するトナー消費量W1%が、1枚あたり6mgであった。そこで、画像比率1%に相当するトナー消費量W1%の内訳は、カブリ分が3mg(=W0%)、トナー像形成分が3mg(=W1%−W0%)となる。
ここで、カブリによるトナーTの消費の補正定数αを
α=W0%/(W1%−W0%
と定義する。この時、本具体例では、α=1となる。従って、例えば、画像比率1%のとき、1/(Pj+α)=0.500、画像比率5%の時、1/(Pj+α)=0.167となる。
このように、各々の画像の画像比率によって重み付けをして、画像比率が高いときは、1/(Pj+α)が小さくなるように、又画像比率が低いときは、1/(Pj+α)が大きくなるようにする。これにより、外添剤補給の必要度を見積もり、外添剤補給のタイミングを決めることができる。
これにより、トナーTの流動性又は帯電性が適正範囲を外れる前に外添剤を補給することが可能であり、高画質画像を安定して出力し続けることができる。
尚、上述のような、外添剤補給のタイミングを決める各種の方法は、以下説明するその他の具体例、実施例においても同様に適用することができる。
・攪拌部材:
次に、外添剤補給時の攪拌部材12の停止位置の設定について説明する。
本実施例では、外添剤補給時には、現像装置3内の外添剤補給装置41に近接した空間にトナーが存在しないように、現像装置3内の撹拌部材12、特に、本実施例の構成では第2の攪拌部材12bを所定の位置で停止させる。これにより、所定量の外添剤をスムーズに現像装置3内に入れることができる。即ち、現像装置3内に補給する外添剤量を精度良く制御できる。
図8に外添剤補給時の撹拌部材12の停止状態を示す。ここで、外添剤補給装置41の近傍の撹拌部材12、即ち、第2の攪拌部材12bの回転軸中心をF、外添剤供給部材カバー45の先端をG、撹拌部材12の先端をHとし、線分FGと線分FHとのなす角をθと定義する。外添剤供給部材カバー45の先端Gは、第2の攪拌部材12bの回転方向において上流側の供給開口部の縁部である。尚、本実施例では、第2の撹拌部材12bの回転方向は図8中時計回りであるので、図8において線分FGを時計回りに回転させた時に線分FGと線分FHとのなす角度を+の角度θと定義する。これとは反対に、図8において線分FGを反時計回りに回転させた時に線分FGと線分FHとのなす角度を−の角度θと定義する。即ち、θの範囲は、−180度から+180度までとする。
図8の例では、外添剤補給時の第2の攪拌部材12bの定位置は、θ=+20度に設定されている。
ここで、表7に、θの設定を変えて、外添剤補給量の確認を行った結果を示す。ここでは、現像装置3内のトナーTの量が200g、150g、100g、50gの時に、0.5g(設定値)の外添剤を補給するのに相当する時間、外添剤供給部材を回転させた時の例を示す。表7中には、実際に補給された外添剤の重量[g]の結果を示す。
表7に示す通り、現像装置3内のトナーTの残量が多い時は、適切な位置で外添剤補給装置41の近傍の撹拌部材12を停止しなければ、スムーズな外添剤補給は難しい。現像装置3内のトナーTの残量に拘わらず、所定量の外添剤を補給したい場合は、外添剤補給装置41の近傍の撹拌部材12の停止位置を最適な位置にすることが望ましい。但し、トナー残量が少なくなるに従って、補給する外添剤を増やしたい場合は必ずしもこの限りではなく、外添剤補給装置41の近傍の撹拌部材12の停止は任意の位置でよい。又、本具体例では、外添剤補給時には撹拌部材12を停止しているが、これに限定されるものではなく、スムーズな外添剤補給ができる場合は、撹拌部材12を停止しなくてもよい。
・トナー
トナーTの体積平均粒径Dvは、3.0μm以上9.0μm以下が好ましい。
トナーの体積平均粒径Dvが3.0μm未満であると、静電気的付着力(鏡映力)が大きくなり、現像装置3内でのトナーTの搬送、或いは現像ローラ9へのトナーTの供給及び規制が難しくなる。又、トナーTの体積平均粒径Dvが9.0μmより大きいと、高画質画像の出力が難しい。例えば、近年のレーザービームプリンタの解像度の標準は、600dpiである。その1画素は、42.3μm×42.3μmである。更に高画質を実現できる1200dpiの1画素は、21.2μm×21.2μmである。トナーTの体積平均粒径Dvが9.0μmより大きいと、1画素を忠実に再現することが難しい。
トナーTの体積平均粒径Dvが3.0μm以上9.0μm以下、例えば、3.0μm以上6.0μm以下であるような小粒径トナーは、静電気的付着力が大きいためブレードに付着し易く、融着し易い。従って、このようなトナーの体積平均粒径Dvが3.0μm以上6.0μm以下、例えば、3.0μm以上6.0μm以下であるような小粒径トナーは、トナーTの流動性低下を防止することが特に望まれる。このようなトナーTを用いる場合には、本発明の効果は大きい。
本明細書において、トナーの体積平均粒径Dvは、コールターカウンターTA−II型(コールター社製)或いはコールターマルチサイザー(コールター社製;商品名)等を用い、個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科機製)およびPC−9801 パーソナルコンピューター(NEC製)を接続して測定することができる。その際に使用する電解液として、1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。電解液としては、例えば、市販の ISOTON R−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製;商品名)を使用することもできる。具体的な測定法としては、上記電解液100〜150mL中に、分散剤として界面活性剤(好ましくは、アルキルベンゼンスルホン酸塩を使用する)を0.1〜5mL加え、更に、トナー試料を2〜20mg加えて測定用試料とする。測定の際には、この測定試料が懸濁された電解液を超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行った後、前記コールターカウンターTA−II型によりアパーチャーとして、100μmアパーチャーを用いて、2μm以上のトナーの体積、個数を測定し、体積分布と個数分布とを算出した。それから、本発明に係わる体積分布から求めた体積平均粒径を求めた。
又、近年では、トナーTを定着する温度を下げ、低消費電力や印刷までの待ち時間の短縮を目的に、低温で定着可能なトナーが開発されている。例えば、上述のように、トナーTの結着樹脂は、ガラス転移温度Tgが、上述のように40℃以上70℃以下であることが好ましい。又、トナーTのワックスは、示差走査熱量計により測定されるDSC曲線において、昇温時に現れる吸熱ピークが45℃以上75℃以下であることが好ましい。これにより、トナーの定着性と耐オフセット性を両立できる。
このような低温定着用トナーは、従来のトナーより軟化し易く、トナーにかかる機械的負荷を下げなければならない。トナーの流動性が低下すると、トナーにかかる機械的負荷が大きくなる。従って、トナーTの流動性低下を防止することが特に望まれる。このようなトナーTを用いる場合には、本発明の効果は大きい。即ち、トナーTとして低温定着トナーを使用した場合でも、画像不良の発生を防止することができる。
但し、本発明は、このような低温定着トナーを用いる場合に限定されるものではない。例えば、トナーの結着樹脂は、ガラス転移温度が40℃以上120℃以下で、トナーのワックスは、示差走査熱量計により測定されるDSC曲線において、昇温時に現れる吸熱ピークが45℃以上130℃以下であるトナーを用いてもよい。
又、定着器7内に、トナーTを加熱溶融する部材と、トナーTを離型する機構が組み込まれているならば、トナーT中にワックスが入っていなくてもよい。例えば、トナーTを加熱溶融する部材に、離型剤としてシリコーンオイルを塗布する機構が組み込まれている場合、トナーT中にワックスを入れなくてもよい。
・画像出力動作態様:
本具体例では、2枚画像出力したら一時停止する条件で、耐久試験を行った。このように、少ない枚数が間欠的に画像出力される場合でも、良好な画像を出力し続けられることを保証することが望ましい。
画像形成前の前回転と、画像形成後の後回転の時間を足した時間をt1、画像形成時の時間と、紙間に相当する時間を足した時間をt2とする。尚、前回転、後回転とは、それぞれ画像形成前の準備動作、画像形成後の整理動作において感光ドラム1や現像ローラ9などが駆動される期間である。又、紙間とは、連続した複数の転写材Pに対して画像形成を行う時の、転写材Pと転写材Pとの間に相当する期間である。
この時、n枚連続で画像出力するのに要する時間は、t1+n×t2である。他方、1枚間欠で、n枚画像出力するのに要する時間は、n×t1+n×t2である。従って、1枚間欠の場合の方が、連続より(n−1)×t1時間分だけ多く、現像ローラ9は回転する。
現像ローラ9の表面の回転時間は、トナーTの劣化レベルと比例するので、少ない枚数が間欠的に画像出力される方がトナーTは劣化し易い。このように、本発明は、少ない枚数が間欠的に画像出力されるような場合に効果が大きい。
又、本実施例では、感光ドラム1の周速は200mm/sである。通常、画像形成前の前回転と、画像形成後の後回転の時間を足した時間t1は、感光ドラム1の周速によらず、ほぼ一定である。他方、画像形成時の時間と、紙間に相当する時間を足した時間t2は、感光ドラム1の周速に反比例する。
1枚画像出力するのにかかる時間を、感光ドラム1の周速100mm/sと200mm/sとで比較すると、周速100mm/sでは、t1+2×t2、周速200mm/sでは、t1+t2である。
ここで、現像ローラ9の表面の移動距離は、トナーTの劣化レベルと比例するので、比較すると、次のようになる。
周速100mm/s: t1+2×t2
周速200mm/s: 2×t1+2×t2
通常、現像ローラ9の周速は、感光ドラム1の周速の、110%から180%に設定されているので、感光ドラム1の周速が速い方がトナーTは劣化し易い。従って、本発明は、感光ドラム1の周速が速く、少ない枚数が間欠的に画像出力されるような場合に効果が大きい。例えば、感光ドラム1の周速が120mm/s以上600mm/s以上と比較的高速で、画像出力速度が高速である場合でも、画像不良の発生を防止することができる。
(具体例2)
具体例1では、1回の外添剤補給につき、初期トナー重量200gに対し、0.05重量部(0.1g)の外添剤を補給し、各々の耐久試験について合計8回外添剤の補給を行った。即ち、初期トナー重量に対して、合計0.4重量部(0.8g)の外添剤補給を行った。現像装置3の使用開始前のトナーTに含まれる外添剤量は、トナー母体100重量部に対して1重量部(2g)であるので、使用開始前の外添剤量の40重量%分の外添剤補給を行った。
これに対し、本具体例では、補給外添剤の総量(使用開始前の外添剤量と比較した外添剤総補給量の重量%)を変更して耐久試験を行った。以下、本具体例における耐久試験条件及び外添剤補給条件について説明する。
現像容器8に、画像比率5%のA4サイズの画像8000枚相当分のトナーTとして、200gのトナーTを充填して、N/N環境で耐久試験を行った。厳しい条件として、低画像比率の画像の出力が多い場合の画像不良の発生の有無を確認するために、評価用の画像は画像比率1%のA4サイズの文字パターンとした。又、2枚画像出力するごとに1回5秒停止する間欠モードとした。
現像装置3の使用開始前のトナーTに含まれる外添剤は、トナー母体100重量部に対して1重量部(2g)で、疎水性シリカの1種類のみを含む。現像装置3内に補給する外添剤は、現像装置3の使用開始前のトナーに含まれる外添剤と同じ疎水性シリカの1種類のみである。
本具体例の耐久試験条件では、現像ローラ9の回転時間と画像出力枚数は比例する。そこで、3000枚画像出力するごとに外添剤の補給を行った。これにより、現像ローラ9の回転時間が一定の間隔で外添剤の補給を行える。又、弾性ローラ10のDrsは、Drs=300μmである。又、外添剤二次粒子のDaddは、Dadd=220μmである。
各々の耐久試験では、画像出力枚数が26000枚以上、且つ、27000枚未満の時点で、現像装置3の交換要求が出た。従って、各々の耐久試験では、24000枚時点まで外添剤補給を行った。現像装置3の使用開始から積算すると、8回の外添剤補給が行われた。
尚、ΔW2/ΔW1算出方法、及び画像評価方法は、比較例1、具体例1にて説明したものと同じである。
表8に、耐久条件、ΔW2/ΔW1及び画像評価結果を示す。
表8の結果から、ΔW2/ΔW1が0.8を上回っていて、トナー母体に補給した外添剤が8割以上付着している場合でも、トナーTの流動性及び帯電性が適正範囲をはずれ、画像不良が発生することがあることが分かる。即ち、補給外添剤量が過少(使用開始前の外添剤量の2重量%)、又は過剰(使用開始前の外添剤量の80重量%)である場合である。
表8から分かるように、好ましくは使用開始前の外添剤量の5重量%〜60重量%、より好ましくは、10重量%〜40重量%の外添剤の補給を行う。これにより、良好にトナーTの流動性及び帯電性を適正範囲に戻し、高画質画像を安定して出力し続けることができる。
このように、画像形成装置100は、外添剤補給装置41において現像装置3内に外添剤を補給する際に、外添剤を所定量、即ち、実質的に定量的に補給できるようになっている。これにより、トナーTの表面に付着させる外添剤量を制御でき、トナーTの流動性又は帯電性を適正範囲に保ち、高画質画像を安定して出力し続けることができる。そして、現像装置3の使用開始から終了までに補給する外添剤の総重量[g]をW3とし、現像装置3の使用開始前における現像装置3内の外添剤の重量[g]をW4とする。この時、次式、
0.05×W4≦W3≦0.6×W4
を満たすことが好ましい。
又、より好ましくは、
0.1×W4≦W3≦0.4×W4
を満たすようにする。
これにより、トナーTの表面に付着させる外添剤量を適正範囲に保つことができ、トナーTの流動性又は帯電性を適正範囲に保ち、高画質画像を安定して出力し続けることができる。
ここで、比較例1では、外添剤の遊離がほとんど起こらず、現像装置3の使用開始前と現像装置3の交換要求時に外添剤量の重量%がほとんど変化しない例を挙げた。これは、外添剤の平均一次粒子径が20nm程度と小さく、外添剤がトナー母体から遊離し難く、トナー母体に埋め込まれ易いことに起因する。このような場合、本具体例に示す通り、使用開始前の外添剤量の5重量%〜60重量%の外添剤補給を行うことが好ましい。
しかし、外添剤の平均一次粒子径が100nm以上になると、外添剤がトナー母体から遊離し易く、トナー母体に埋め込まれ難くなり、現像装置3の使用開始前と現像装置3の交換要求時とで、外添剤量の重量%が大きく変化することがある。このような場合は、現像装置3の使用開始前の外添剤量の重量%をWini、現像装置3の交換要求時の外添剤量の重量%をWlastとすると、外添剤補給後の現像装置3内の外添剤の重量%が、Wini+5%〜Wini+60%となるように、外添剤補給を行うことが好ましい。そのためには、Wini−Wlastを埋める分だけ多めに外添剤補給を行う必要がある。Wlastは、各々の現像装置3やトナーによって異なるので、Wlastの確認方法としては、比較例1のように、実際の使用条件近い状態で耐久試験を行うことが好ましい。
(具体例3)
具体例1では、1回の外添剤補給につき、初期トナー重量200gに対し、0.05重量部(0.1g)の外添剤を補給し、各々の耐久試験について合計8回外添剤の補給を行った。即ち、初期トナー重量に対して、合計0.4重量部(0.8g)の外添剤補給を行った。現像装置3の使用開始前のトナーTに含まれる外添剤量は、トナー母体100重量部に対して1重量部(2g)であるので、使用開始前の外添剤量の40重量%分の外添剤補給を行った。
これに対し、本具体例では、使用開始前の外添剤量の40重量%分の外添剤補給を行うことは同じだが、1回で補給する外添剤の量を変更して耐久試験を行った。以下、本具体例における耐久試験条件及び外添剤補給条件について説明する。
現像容器8に、画像比率5%のA4サイズの画像8000枚相当分のトナーTとして、200gのトナーTを充填して、N/N環境で耐久試験を行った。厳しい条件として、低画像比率の画像の出力が多い場合の画像不良の発生の有無を確認するために、評価用の画像は画像比率1%のA4サイズの文字パターンとした。又、2枚画像出力するごとに1回5秒停止する間欠モードとした。
現像装置3の使用開始前のトナーTに含まれる外添剤は、トナー母体100重量部に対して1重量部(2g)で、疎水性シリカの1種類のみを含む。現像装置3内に補給する外添剤は、現像装置3の使用開始前のトナーに含まれる外添剤と同じ疎水性シリカの1種類のみである。
本具体例の耐久試験条件では、外添剤補給を行う現像ローラ9の回転時間を、各々の耐久試験について個別に設定した。又、弾性ローラ10のDrsは、Drs=300μmである。又、外添剤二次粒子のDaddは、Dadd=220μmである。
各々の耐久試験では、画像出力枚数が26000枚以上、且つ、27000枚未満の時点で、現像装置3の交換要求が出た。
尚、ΔW2/ΔW1算出方法、及び画像評価方法は、比較例1、具体例1にて説明したものと同じである。但し、画像評価は、現像装置3の交換要求時以外に、外添剤補給直後と、外添剤補給して500枚画像出力後にも行った。
表9に、耐久条件、ΔW2/ΔW1及び画像評価結果を示す。
表9の結果から、使用開始前の外添剤量の40重量%分の外添剤の補給を1回で行うと、画像不良が発生することがあることが分かる。これは、外添剤の補給直後に、外添剤の増加によって急激にトナーTに流動性が付与され、トナーTの流動性が過剰になるためであると考えられる。
表9から分かるように、1回の外添剤補給における外添剤の補給量は、使用開始前の外添剤量の1重量%〜20重量%とすることが好ましい。このように、適正量の外添剤を、徐々に現像装置内に補給して、トナーTの表面に付着させることで、良好にトナーTの流動性及び帯電性を適正範囲に戻し、高画質画像を安定して出力し続けることができる。
即ち、所定の外添剤補給条件に従ってn回外添剤補給を行う場合、m回目の外添剤補給において、
0.01×W6≦W5≦0.2×W6
[但し、
W5:m回目の外添剤補給において補給する外添剤の重量[g]
W6:現像装置3の使用開始前における現像装置3内の外添剤の重量[g]
n:2以上の整数
m:2以上且つn以下の整数]
を満たすことが好ましい。
これにより、現像装置3に外添剤を補給した時に、トナーTの表面に付着させる外添剤量が急激に変化することを防止し、画像不良を防止することができる。
ここで、比較例1では、外添剤の遊離がほとんど起こらず、現像装置3の使用開始前と現像装置3の交換要求時で、外添剤量の重量%がほとんど変化しない例を挙げた。これは、外添剤の平均一次粒子径が20nm程度と小さく、外添剤がトナー母体から遊離し難く、トナー母体に埋め込まれ易いことに起因する。このような場合、本具体例に示す通り、1回の補給で使用開始前外添剤量の1重量%〜20重量%の外添剤補給を行うことが好ましい。
しかし、外添剤の平均一次粒子径が100nm以上になると、外添剤がトナー母体から遊離し易く、トナー母体に埋め込まれ難くなり、現像装置3の使用開始前と現像装置3の交換要求時とで、外添剤量の重量%が大きく変化することがある。このような場合は、不足分を埋める分だけ多めに外添剤補給を行うことが好ましい。不足分は、各々の現像装置やトナーによって異なるので、比較例1のように、実際の使用条件近い状態で耐久試験を行うことが好ましい。
(具体例4)
具体例1では、1回の外添剤補給につき、初期トナー重量200gに対し、0.05重量部(0.1g)の外添剤を補給し、各々の耐久試験について合計8回外添剤の補給を行った。即ち、初期トナー重量に対して、合計0.4重量部(0.8g)の外添剤補給を行った。現像装置3の使用開始前のトナーに含まれる外添剤量は、トナー母体100重量部に対して1重量部(2g)であるので、使用開始前の外添剤量の40重量%分の外添剤補給を行った。
これに対し、本具体例では、現像装置3内のトナーTの量を検知するトナー残量検知手段を備え、現像装置3内のトナーTの量に対して、一定重量%の外添剤を補給して耐久試験を行った。トナー残量検知手段としては、前述のようなものを適宜用いることができる。以下、耐久試験条件及び外添剤補給条件について説明する。
本具体例では、各々の外添剤補給時に、現像装置3内のトナーTの量に対して補給する外添剤の重量%として、0.01%、0.02%、0.05%、0.1%、0.2%、0.4%の各条件で耐久試験を行った。
現像容器8に、画像比率5%のA4サイズの画像8000枚相当分のトナーTとして、200gのトナーTを充填して、N/N環境で耐久試験を行った。厳しい条件として、低画像比率の画像の出力が多い場合の画像不良の発生の有無を確認するために、評価用の画像は画像比率1%のA4サイズの文字パターンとした。又、2枚画像出力するごとに1回5秒停止する間欠モードとした。
現像装置3の使用開始前のトナーTに含まれる外添剤は、トナー母体100重量部に対して1重量部(2g)で、疎水性シリカの1種類のみを含む。現像装置3内に補給する外添剤は、現像装置3の使用開始前のトナーに含まれる外添剤と同じ疎水性シリカの1種類のみである。
本具体例の耐久試験条件では、現像ローラ9の回転時間と画像出力枚数は比例する。そこで、3000枚画像出力するごとに外添剤の補給を行った。これにより、現像ローラ9の回転時間が一定の間隔で外添剤の補給を行える。又、弾性ローラ10のDrsは、Drs=300μmである。又、外添剤二次粒子のDaddは、Dadd=220μmである。
各々の耐久試験では、画像出力枚数が26000枚以上、且つ、27000枚未満の時点で、現像装置3の交換要求が出た。
尚、ΔW2/ΔW1算出方法、及び画像評価方法は、比較例1、具体例1にて説明したものと同じである。
表10に耐久条件、ΔW2/ΔW1及び画像評価結果を示す。
表10の結果から、各々の外添剤補給時に、現像装置3内のトナーTの量に対して補給する外添剤の重量%として、0.01%以上0.2%以下に設定することが好ましいことが分かる。これにより、良好にトナーTの流動性及び帯電性を適正範囲に戻し、高画質画像を安定して出力し続けることができる。適正量の外添剤を、徐々に現像装置3内に補給して、トナーTの表面に付着させることができるためである。特に、現像装置3内のトナーTの量に対して補給する外添剤の重量%として、0.02%以上0.1%以下に設定した時に良好な結果が得られた。
これに対し、表10の結果から、現像装置3内のトナーTの量に対して補給する外添剤の重量%として、0.4%以上に設定した時には、トナーTの流動性及び帯電性を適正範囲に戻し、高画質画像を安定して出力し続けられないことがあることが分かる。これは、過剰な量の外添剤をトナーの表面に付着させたためであると考えられる。
このように、現像装置3内のトナーTの量に対して適正量の外添剤を補給することで、良好にトナーTの流動性及び帯電性を適正範囲に戻し、高画質画像を安定して出力し続けることができる。
即ち、画像形成装置100は、現像装置3内のトナーTの残量を検知する残量検知手段を備え、所定の外添剤補給条件に従ってn回外添剤補給を行う場合、m回目の外添剤補給において、
0.0001×W8≦W5≦0.002×W8
[但し、
W5:m回目の外添剤補給において補給する外添剤の重量[g]
W8:m回目の外添剤補給時点における現像装置3内のトナーTの重量[g]
n:2以上の整数
m:2以上且つn以下の整数]
を満たすことが好ましい。
又、より好ましくは、
0.0002×W8≦W5≦0.001×W8
を満たす。
これにより、現像装置3内の現像剤量に合わせて適正量の外添剤補給を行うことができ、トナーTの表面に付着させる外添剤量を適正範囲に保ち、トナーTの流動性又は帯電性を適正範囲に保ち、高画質画像を安定して出力し続けることができる。
ここで、比較例1では、外添剤の遊離がほとんど起こらず、現像装置3の使用開始前と現像装置3の交換要求時とで、外添剤量の重量%がほとんど変化しない例を挙げた。これは、外添剤の平均一次粒子径が20nm程度と小さく、外添剤がトナー母体から遊離し難く、トナー母体に埋め込まれ易いことに起因する。このような場合、本具体例に示す通り、1回の補給で現像装置3内のトナーTの量に対して0.01重量%〜0.2重量%の外添剤補給を行うことが好ましい。
本実施例では、トナー母体100重量部に対して、外添剤として疎水性シリカを1重量部外添したトナーを使用初期に用いている。
従って、各々の外添剤補給時における現像装置3内のトナーTの量に対する補給する外添剤の割合は、使用前の現像装置3内のトナーTの量に対する外添剤の割合の1%〜20%であることが好ましいことが分かった。
即ち、画像形成装置100は、現像装置3内のトナーTの残量を検知する残量検知手段を備え、所定の外添剤補給条件に従ってn回外添剤補給を行う場合、m回目の外添剤補給において、
0.01×W6/W7≦W5/W8≦0.2×W6/W7
[但し、
W5:m回目の外添剤補給において補給する外添剤の重量[g]
W6:現像装置3の使用開始前における現像装置3内の外添剤重量[g]
W7:現像装置3の使用開始前における現像装置3内のトナーTの重量[g]
W8:m回目の外添剤補給時点における現像装置3内のトナーTの重量[g]
n::2以上の整数
m:2以上且つn以下の整数]
を満たすことが好ましい。
使用開始前の外添剤重量%を基準として、m回目の外添剤補給重量を決定することで、より確実に適正量の外添剤を、徐々に現像装置3内に補給して、トナーTの表面に付着させることができ、良好にトナーTの流動性及び帯電性を適正範囲に戻し、高画質画像を安定して出力し続けることができる。
しかし、外添剤の平均一次粒子径が100nm以上になると、外添剤がトナー母体から遊離し易く、トナー母体に埋め込まれ難くなり、現像装置3の使用開始前と現像装置3の交換要求時とで、外添剤量の重量%が大きく変化することがある。このような場合は、不足分を埋める分だけ多めに外添剤補給を行うことが好ましい。不足分は、各々の現像装置やトナーによって異なるので、比較例1のように、実際の使用条件近い状態で耐久試験を行うことが好ましい。
尚、本具体例では、現像装置3内のトナーTの量を検知する手段を備えているが、現像装置3内のトナーTの量を推定する手段を用いてよい。
例えば、画像形成装置100は、画像出力時に画像形成するピクセル数を測定するピクセル測定手段、及び画像形成するピクセル数からトナー消費量を推定するトナー消費量推定手段を備えていてよい。これら、ピクセル数測定手段、トナー消費量推定手段としての機能は、例えば、画像形成装置100の動作を統括的に制御する制御手段が兼ねるものであってよいコントローラが有する。そして、所定の外添剤補給条件に従ってn回外添剤補給を行う場合、m回目の外添剤補給において、
0.0001×(W7−W9)≦W5≦0.002×(W7−W9)
[但し、
W5:m回目の外添剤補給において補給する外添剤の重量[g]
W7:現像装置3の使用開始前における現像装置3内のトナーTの重量[g]
W9:m回目の外添剤補給時点における推定されたトナーTの消費重量[g]
n:2以上の整数
m:2以上且つn以下の整数]
を満たすように、外添剤補給を行ってもよい。
又、好ましくは、
0.0002×(W7−W9)≦W5≦0.001×(W7−W9)
を満たすように、外添剤補給を行うことができる。
又、所定の外添剤補給条件に従ってn回外添剤補給を行う場合、m回目の外添剤補給において、
0.01×W6/W7≦W5/(W7−W9)≦0.2×W6/W7
[但し、
W5:m回目の外添剤補給において補給する外添剤の重量[g]
W6:現像装置3使用開始前における現像装置3内の外添剤の重量[g]
W7:現像装置3の使用開始前における現像装置3内のトナーTの重量[g]
W9:m回目の外添剤補給時点における推定されたトナーTの消費重量[g]
n:2以上の整数
m:2以上且つn以下の整数]
を満たすように、外添剤補給を行ってもよい。
これにより、適正量の外添剤を、徐々に現像装置3内に補給して、トナーTの表面に付着させることで、良好にトナーTの流動性及び帯電性を適正範囲に戻し、高画質画像を安定して出力し続けることができる。
(具体例5)
具体例1から具体例4までは、現像装置3の使用開始前のトナーTに含まれる外添剤は、疎水性シリカの1種類であり、現像装置3内に補給する外添剤は、現像装置3の使用開始前のトナーTに含まれる外添剤と同じ疎水性シリカの1種類のみであった。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、現像装置3の使用開始前のトナーTに含まれる外添剤が、小粒径疎水性シリカAと大粒径疎水性シリカBの2種類であり、小粒径疎水性シリカAの一次粒子径の平均は20nm、大粒径疎水性シリカBの一次粒子径の平均は100nmである例を挙げる。小粒径疎水性シリカAは流動性付与、大粒径疎水性シリカBは転写助剤として用いることができる。この場合、トナーTの流動性の維持を目的とする場合は、補給外添剤として小粒径疎水性シリカAを選択することができる。又、転写性の維持を目的とする場合は、補給外添剤として大粒径疎水性シリカBを選択することができる。
又、補給する外添剤が1種類で、現像装置3の使用開始前のトナーTに含まれる外添剤と異なってもよい。例えば、現像装置3の使用開始前のトナーに含まれる外添剤が、小粒径疎水性シリカAの1種類のみである時に、補給外添剤が大粒径疎水性シリカBであってもよい。ここで、例えば、小粒径疎水性シリカAの一次粒子径の平均は20nm、大粒径疎水性シリカBの一次粒子径の平均は100nmである。通常、現像装置3を使用し続けると、トナーTの帯電性又は流動性が低下するため、転写効率が落ちる。そこで、大粒径疎水性シリカBを転写助剤として用いることができる。
又、補給する外添剤が複数種類で、現像装置使用開始前のトナーTに含まれる外添剤と同じでもよい。例えば、現像装置3の使用開始前のトナーに含まれる外添剤が、小粒径疎水性シリカAと大粒径疎水性シリカBの2種類であり、小粒径疎水性シリカAの一次粒子径の平均は20nm、大粒径疎水性シリカBの一次粒子径の平均は100nmである例を挙げる。小粒径疎水性シリカAは流動性付与、大粒径疎水性シリカBは転写助剤として用いることができる。ここで、小粒径疎水性シリカAと大粒径疎水性シリカBの2種類の外添剤を同時に補給する。
複数種類の外添剤を補給する場合は、現像装置3の使用開始前のトナーに含まれる外添剤の重量%比と変えてもよい。即ち、現像装置3の使用開始前のトナーTに含まれる小粒径疎水性シリカAの重量%をWa、現像装置3の使用開始前のトナーTに含まれる大粒径疎水性シリカBの重量%をWbとする。又、補給外添剤に含まれる小粒径疎水性シリカAの重量%をWa’、補給外添剤に含まれる大粒径疎水性シリカBの重量%をWb’とする。この時、
Wa:Wb≠Wa’:Wb’
の関係になっていてもよい。
小粒径疎水性シリカAは、トナー母体から遊離し難く、トナー母体に埋め込まれ易いが、大粒径疎水性シリカBは、トナー母体から遊離し易く、トナー母体に埋め込まれ難い。従って、大粒径疎水性シリカBの不足分を埋めるために、多めに外添剤補給を行うことが好ましい。
尚、2種類のシリカを用いる場合、蛍光X線分析では2種類のシリカを判別できない。従って、蛍光X線分析では、ΔW2/ΔW1を算出できない。この場合、複数個(好ましくは100個以上)のトナーの電子顕微鏡写真を撮影し、外添剤の付着個数を数えて、ΔW2/ΔW1を算出してもよい。
又、補給する外添剤が複数種類で、補給する外添剤の一部が、現像装置3の使用開始前のトナーTに含まれる外添剤と同じでもよい。例えば、現像装置3の使用開始前のトナーTに含まれる外添剤が、小粒径疎水性シリカAの1種類のみである時に、補給外添剤は小粒径疎水性シリカAと大粒径疎水性シリカBの2種類であってもよい。ここで、例えば、小粒径疎水性シリカAの一次粒子径の平均は20nm、大粒径疎水性シリカBの一次粒子径の平均は100nmである。小粒径疎水性シリカAは流動性付与、大粒径疎水性シリカBは、転写助剤として用いることができる。
更に、補給する外添剤が複数種類で、補給する外添剤の全てが、現像装置使用開始前の一成分現像剤に含まれる外添剤と異なってもよい。例えば、現像装置3の使用開始前のトナーTに含まれる外添剤が、小粒径疎水性シリカAの1種類のみである時に、補給外添剤は大粒径疎水性シリカBと大粒径疎水性シリカCの2種類であってもよい。ここで、例えば、小粒径疎水性シリカAの一次粒子径の平均は20nm、大粒径疎水性シリカBの一次粒子径の平均は100nm、大粒径疎水性シリカCの一次粒子径の平均は500nmである。小粒径疎水性シリカAは流動性付与、大粒径疎水性シリカBは転写助剤、大粒径疎水性シリカCはクリーニング助剤として用いることができる。
この他、現像装置3の使用開始前のトナーTに含まれる外添剤、又は補給外添剤として、トナーTの帯電量を調整する粒子を用いてもよい。
このように、現像装置3の使用に伴って発生するトナーTの帯電性変化又は流動性変化に対して、それらの変化を打ち消すことができる外添剤を選択し、現像装置3に補給することができる。
以上説明したように、本実施例によれば、一成分現像剤を用いる現像装置3を備えた画像形成装置100において、現像装置3内に適正量の外添剤を補給し、一成分現像剤の表面に適正量の外添剤を付着させることができる。これにより、一成分現像剤の流動性又は帯電性を適正範囲に戻し、高画質画像を安定して出力し続けることが可能となる。
実施例2
次に、本発明に係る他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本構成及び動作は、実施例1のものと同じである。従って、実施例1のものと同一又はそれに相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付して、詳しい説明は省略する。
実施例1では、非磁性一成分現像剤を用いた現像装置の例を挙げた。これに対して、本実施例では、磁性一成分現像剤を用いた現像装置の例を挙げる。
図9は、本実施例における現像装置3の概略断面構成を示す。本実施例では、現像装置3は、外添剤補給装置41を備え、静電像保持体としての感光ドラム1の表面に形成した静電像を、現像剤としての磁性一成分現像剤、即ち、トナーTによって顕像化する。
現像装置3は、現像剤担持体として現像スリーブ58を有する。現像スリーブ58は、金属円筒管56上に導電性樹脂被覆層57が設けられて構成されている。又、現像剤容器8には、磁性一成分現像剤であるトナーTが保有されている。現像剤容器8内には、トナーTを撹拌するための撹拌翼(攪拌部材)12が設けられている。トナー粒子間の相互の摩擦、及び現像スリーブ58とトナー粒子との間の摩擦により、感光ドラム1上に形成された静電像の電荷と現像基準電位に対して逆極性の電荷をトナー粒子に与える。又、現像装置3は、現像剤層厚規制部材としての弾性規制ブレード11により、トナーTを現像スリーブ58上に極めて薄く塗布して担持させる。そして、現像スリーブ58上のトナーTは、感光ドラム1と現像スリーブ58とで形成された現像領域Dへと搬送される。
現像領域Dにおいて、現像スリーブ58上のトナーTは、現像スリーブ58内に配置されている磁界発生手段としての磁石55による磁界の作用で、穂立ちして感光ドラム1に接触又は近接する。磁石55は、周方向に沿って複数の磁極(N1、N2、S1、S2)を有する円柱状部材である。又、この磁石55は、間隙62を介して現像スリーブ58の内側に、移動不可能に固定されている。そして、現像時に現像スリーブ58に対して現像バイアス印加手段59から現像バイアス電圧が印加されて、現像スリーブ58上に担持されているトナーTが飛翔する。これにより、感光ドラム51上の静電像が顕像化される。
尚、本実施例では、現像スリーブ58は図示矢印R1方向に回転し、感光ドラム1は図示矢印R2方向に回転する。即ち、現像スリーブ58と感光ドラム1とは、対向部においてそれぞれの表面移動方向が順方向となるように回転する。
尚、磁性一成分現像方式の現像装置において、現像剤層厚規制部材としては、ゴム又は金属の弾性ブレードを用いることができる。この現像剤層厚規制部材を現像スリーブに当接させ、その当接部からトナーを侵入通過させることによって現像スリーブ上にトナー薄層を形成し、且つ、その当接部において摩擦帯電による電荷をトナーに付与する。磁性一成分現像方式では、現像スリーブ内に磁石を設ければ、磁石の磁気力によって現像スリーブ上にトナーを供給することができる。又、磁性一成分現像方式の現像装置において、現像剤層厚規制部材として磁性ブレードを用いることもできる。即ち、現像スリーブに対向配置された磁性部材で形成された磁性ブレードと、現像スリーブ内の磁石との間に形成される磁界の作用により、現像スリーブ上に極めて薄くトナーを塗布して担持させることができる。
本実施例では、現像スリーブ58上のトナーTの層厚を規制する現像剤層厚規制部材としては、弾性を有する規制ブレード11が使用される。この規制ブレード11は、ウレタンゴム、シリコーンゴムの如きゴム弾性を有する材料、或いはリン青銅、ステンレス鋼の如き金属弾性を有する材料の弾性板で形成することができる。そして、この規制ブレード11を現像スリーブ58の回転方向と逆方向の向きで圧接させる。即ち、規制ブレード11の現像スリーブ58に対する当接方向は、規制ブレード11の自由端側の先端が現像スリーブ58との当接部に対して現像スリーブ58の回転方向上流側に位置する、所謂、カウンター方向になっている。規制ブレード11の現像スリーブ58に対する当接圧は、本実施例では、5gf/cm以上35gf/cm以下に設定した。現像スリーブ58に対して、現像剤層を介して規制ブレード11を弾性的に圧接することによって、現像スリーブ58上にトナーTの薄層を形成することができる。
本実施例において、現像装置3に一体に設けられる外添剤補給装置41の構成及び動作は、実質的に実施例1のものと同じであってよい。
そして、本実施例では、実施例1と同様に、適正量の外添剤を適正なタイミングで外添剤補給装置41から現像装置3に補給して、劣化したトナーTを再生する。本実施例では、特に、詳しくは後述する規制ブレード11の先端(自由端)の長さと、外添剤の二次粒子径との関係を適正にすることで、外添剤の補給時における現像装置3内のトナーTに対する外添剤の付着効率を適正な範囲とする。
本実施例の画像形成装置100を用いて耐久試験を行った。耐久試験条件及び外添剤補給条件は次の通りである。
現像容器8に、画像比率5%のA4サイズの画像8000枚相当分のトナーTとして、200gのトナーTを充填して、N/N環境で耐久試験を行った。厳しい条件として、低画像比率の画像の出力が多い場合の画像不良の発生の有無を確認するために、評価用の画像は画像比率1%のA4サイズの文字パターンとした。又、2枚画像出力するごとに1回5秒停止する間欠モードとした。
現像装置3の使用開始前のトナーTに含まれる外添剤は、トナー母体100重量部に対して1重量部(2g)で、疎水性シリカの1種類のみを含む。又、現像装置3内に補給する外添剤は、現像装置3の使用開始前のトナーTに含まれる外添剤と同じ疎水性シリカの1種類のみである。
本実施例の耐久試験条件では、現像ローラ9の回転時間と画像出力枚数は比例する。そこで、3000枚画像出力するごとに外添剤の補給を行った。これにより、現像ローラ9の回転時間が一定の間隔で外添剤の補給を行える。
1回の外添剤補給につき、初期トナー重量200gに対し、0.05重量部(0.1g)の外添剤を補給する。
尚、ΔW2/ΔW1の算出方法は、実施例1で説明したものと同じである。即ち、蛍光X線分析でWlast、W1、W2を測定するサンプルの採取方法は次の通りである。
Wlastは、比較例1と同様な方法で求める。N/N環境で、外添剤補給無し、且つ、画像比率1%という条件で、画像を出力し続ける。そして、現像装置3の交換要求が出たところで画像出力停止し、現像装置3内の現像スリーブ58の近傍からトナーTを50mg採取する(Wlast測定用サンプル)。
又、外添剤補給有り、且つ、画像比率1%という条件で、画像を出力し続ける。そして、現像装置3の交換要求が出たところで画像出力停止し、OHP用のPETフィルム上にベタ画像を出力し、定着する前に画像形成装置100を停止する。そして、PETフィルム上のトナーTを50mg採取する(W2測定用サンプル)。更に、現像装置3内の現像スリーブ58の近傍からトナーTを50mg採取する(W1測定用サンプル)。
尚、本実施例で用いた補給外添剤は、実施例1と同様で、外添剤二次粒子径は図5に示す通りDadd=220μmである。
ここで、本実施例では、トナー母体への外添剤付着量がどのように変わるかを知るために、規制ブレード11の位置設定を変え、ΔW2/ΔW1及び画像を評価した。
図10に規制ブレード11の位置設定方法の概略図を示す。ここで、規制ブレード11の自由端側の先端をAとする。又、規制ブレード11の先端Aと現像スリーブ58の中心Oとを結ぶ線と、現像スリーブ58の表面と、の交点をBとする。この時、線分ABの長さ[μm]をLとした。
各々の耐久試験では、画像出力枚数が26000枚以上、且つ、27000枚未満の時点で、現像装置3の交換要求が出た。従って、各々の耐久試験では、24000枚時点まで外添剤補給を行った。現像装置3の使用開始から積算すると、8回の外添剤補給が行われ、補給外添剤の総量は、現像装置3の使用開始前のトナー充填量200gに対して、0.4重量部(0.8g)である。
尚、画像評価方法は実施例1にて説明したものと同じである。
表11に、各々の耐久試験における現像装置3の交換要求時における、ΔW2/ΔW1及び画像評価結果を示す。尚、表11中、NE長とは、規制ブレード11の現像スリーブ58に対する当接部から、規制ブレード11の自由端までの長さである。
表11に示す通り、ΔW2/ΔW1が0.7以上では、画像不良が発生していない。これは、現像装置3内に適正量の外添剤を補給し、トナーTの表面に適正量の外添剤を付着させることができたので、トナーTの流動性及び帯電性を適正範囲に戻し、高画質画像を安定して出力し続けることができたことを示す。
又、表11に示す通り、ΔW2/ΔW1が0.5以上0.7未満では、やや画像不良が発生しているが実用上許容できる範囲である。これは、現像装置3内に外添剤を補給し、トナーTの表面に適正量に近い外添剤を付着させることができたので、トナーTの流動性及び帯電性を適正範囲近くに戻し、画像不良の発生を防止できたことを示す。
しかし、表11に示す通り、ΔW2/ΔW1が0.5未満では、画像不良が顕著に発生している。これは、現像装置3内に外添剤を補給しても、トナーTの表面に適正量の外添剤を付着させることができなかったので、トナーTの流動性及び帯電性を適正範囲に戻せず、画像不良が発生したことを示す。
ここで、表11の結果から分かるように、ΔW2/ΔW1が0.5以上となるのは、L≧Daddを満たす時である(本実施例ではDadd=220μm)。この理由は次のように考えられる。
即ち、外添剤の二次粒子径に比べてLが大きい場合、規制ブレード11と現像スリーブ58とが当接するトナー層厚規制部に外添剤の二次粒子を取り込むことができる。圧力の高いトナー層厚規制部に外添剤の二次粒子を通すことで、外添剤の二次粒子が砕かれる。砕かれた外添剤はトナーTと摺擦され、トナーTの表面に外添剤が付着し、現像スリーブ58上にコートされる。即ち、現像スリーブ58と規制ブレード58との当接部で強く摺擦されることで、外添剤の二次粒子は砕かれ、一次粒子に近い状態で外添剤をトナー母体の表面に付着させることができる。
ここで、規制ブレード11の現像スリーブ58に対する当接圧(線圧)は、5gf/cm以上200gf/cm以下であることが好ましい。本実施例では、この当接圧は、5gf/cm以上35gf/cm以下に設定した。
このように、本実施例では、現像装置3は、現像剤として磁性一成分現像剤であるトナーTを用いる。又、現像装置3は、トナーTを薄層状に担持する現像スリーブ58と、現像スリーブ58に当接することで現像スリーブ58上にトナーTを薄層状に規制する規制ブレード11と、を備えている。そして、現像スリーブ58と規制ブレード11とは、線圧5gf/cm以上200gf/cm以下で当接する。この時、規制ブレード11の先端位置設定に関する上記線分ABの長さL[μm]と、現像装置3内に補給する外添剤の二次粒子の体積径Dadd[μm]とが、次式、
L≧Dadd
を満たすことが好ましい。
これにより、磁性一成分現像剤であるトナーTを用いる現像装置3において、トナーTの流動性又は帯電性を適正範囲に保ち、高画質画像を安定して出力し続けることができる。
以上説明したように、一成分現像剤として非磁性一成分現像剤ばかりでなく、磁性一成分現像剤を用いる場合でも、現像装置3内に適正量の外添剤を補給し、一成分現像剤の表面に適正量の外添剤を付着させることができる。これにより、一成分現像剤の流動性又は帯電性を適正範囲に戻し、高画質画像を安定して出力し続けることが可能となる。
実施例3
次に、本発明に係る他の実施例について説明する。上記各実施例では、画像形成装置100は、単色の画像形成装置であるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
電子写真方式を用いて、例えばフルカラー画像などの多色画像を形成可能な画像形成装置がある。例えば、単一の感光体に対して、それぞれ異なる色の現像剤を用いる複数の現像装置が設けられたカラー画像形成装置がある。斯かる画像形成装置では、感光体上に順次に形成された静電像を、複数の現像装置によって順次に現像する。感光体上に形成されたトナー像は、転写材に直接転写されるか、又は中間転写体に転写した後に転写材に転写される。又、感光体と現像装置とを備えた画像形成部を複数有するカラー画像形成装置がある。斯かる画像形成装置では、複数の感光体上に形成されたトナー像は、順次に、転写材担持体上の転写材に直接転写されるか、又は中間転写体に転写した後に転写材に転写される。
例えば、図11は、複数の画像形成部を有し、4色フルカラー画像の形成が可能なカラー画像形成装置の一例を示す。図11に示すカラー画像形成装置200は、複数の画像形成部として、それぞれシアン、イエロー、マゼンタ、ブラックの各色の画像を形成するための第1、第2、第3、第4の画像形成部SC、SY、SM、SKを有する。各画像形成部SC、SY、SM、SKの構成及び動作は、用いるトナーの色が異なることを除いて実質的に同じである。従って、以下の説明において特に区別を要しない場合は、いずれかの色用に設けられた要素であることを表すために図11中符号に与えた添え字C、Y、M、Kは省略して総括的に説明する。
画像形成装置200は、垂直方向に並設された4個の画像形成部Sにそれぞれ、像担持体としての感光ドラム1を備える。この感光ドラム1は、矢印方向に駆動モーター(図示せず)により回転駆動される。感光ドラム1の周囲には、その回転方向に従って順に、帯電ローラ2、露光装置6、現像装置3、静電搬送転写装置18、クリーニングブレード5等が配設されている。又、現像装置3には、外添剤補給装置41が画像形成部Sの動作は、実施例1にて説明した図1の画像形成装置100と同様である。帯電ローラ2は、感光ドラム1の表面を均一に帯電する。露光装置6は、画像情報に基づきレーザを照射し、感光ドラム1上に静電像を形成する。現像装置3は、静電像を現像剤像(トナー像)として現像する。静電搬送転写装置18は、感光ドラム1上のトナー像を転写材Pに転写する。クリーニングブレード5は、転写後の感光ドラム1表面に残った転写残トナーを除去する。
感光ドラム1、及び、感光ドラム1に作用するプロセス手段としての帯電ローラ2、現像装置3、クリーニングブレード5及び廃トナー収納容器13は一体的にカートリッジ化され、プロセスカートリッジ19を形成している。プロセスカートリッジ19は、画像形成装置200の本体に着脱可能になっている。又、本例では、各プロセスカートリッジ19C、19Y、19M、19Kは全て同一形状を有し、全て同じ構成であるが、その中に内包されるトナーがそれぞれシアン、イエロー、マゼンタ、ブラックである。
そして、全ての感光ドラム1に対向して接するように、循環移動する転写材担持体としての転写材搬送ベルト(静電搬送ベルト)22が配設されている。4個の感光ドラム1に対応して、静電搬送ベルト22の内側に当接する転写部材としての転写ローラ4が並接される。転写ローラ4は、静電搬送ベルト22を介して感光ドラム1に当接して転写部Nを形成する。転写ローラ4から静電搬送ベルト22を介して正極性の電荷が転写材に印加され、この電荷による電界により、感光ドラム1に接触中の転写材Pに、感光ドラム1上の負極性トナーが転写される。
又、画像形成装置200は、転写材Pに転写された複数のトナー像を定着させる定着器7を有する。感光ドラム1上のトナー像を転写した転写材Pは、定着器7を通過する際に、熱及び圧力を印加される。これにより、複数色のトナー像が転写材Pの表面に永久定着される。
尚、図11に示すカラー画像形成装置200では、現像装置3は、図2を参照して説明した実施例1のものと同様であり、現像剤として非磁性一成分現像剤を用いる。しかし、これに限定されず、現像装置3は、図9を参照して説明した実施例2のものと同様に、現像剤として磁性一成分現像剤を用いるものであってもよい。
他の実施形態
以上、本発明を具体的な実施例に則して説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではないことを理解されたい。
例えば、上記各実施例では、感光ドラム1、現像装置3(外添剤補給装置41が一体的に取り付けられている)、帯電ローラ2、クリーニングブレード5、及び廃トナー収納容器13を一体的にカートリッジ化して、画像形成装置本体20に対して着脱自在なプロセスカートリッジ19とした。しかし、これに限定されるものではなく、例えば、感光ドラムを画像形成装置本体に固定配置して、現像装置のみを画像形成装置本体に着脱自在なカートリッジ(現像カートリッジ)として交換する構成の画像形成装置においても、同様に本発明を適用することができる。尚、この場合も、現像装置には、外添剤補給装置が一体的に取り付けられていてよい。或いは、現像装置を画像形成装置本体に固定配置して、この現像装置にトナーを補給する構成の画像形成装置においても、同様に本発明を適用することができる。更に、現像装置、プロセスカートリッジ又は現像カートリッジとは別個に外添剤補給装置が画像形成装置本体に着脱自在なカートリッジとされていてもよい。
又、上記各実施例では、転写後の感光ドラム1の表面に残った転写残トナーを除去するために、クリーニングブレード5が配設されている。しかし、これに限定されるものではなく、画像形成装置は、転写残トナーを除去するための、感光ドラムに圧接されて感光ドラム上の転写留トナーを除去するような、特別のクリーニング手段を備えていなくてもよい。例えば、感光ドラム上の転写残トナーの少なくとも一部を、現像装置においてカブリ取りバイアス(感光ドラムの帯電電位(非画像部電位)と現像ローラに印加される現像バイアスとの電位差)によって現像装置3に回収する方法がある。この場合、転写残トナーは、再び現像装置に混入する。転写残トナーは高いストレスを受けているため、トナー劣化が進んだものが多い。このような場合に、本発明に従って適正量の外添剤を徐々に現像装置3内に補給して、トナーの表面に付着させることで、トナーの流動性及び帯電性を適正範囲に戻し、高画質画像を安定して出力し続けることができる。即ち、感光ドラム1上の転写残トナーをクリーニングする手段を備えず、帯電性変化又は流動性変化した転写後トナーが大量に現像装置3に混入するような場合でも、画像不良の発生を防止することができる。
又、例えば実施例1では、現像装置は、半導電性の現像ローラ、又は表面に誘電層を形成した現像ローラを用い、これを感光ドラムの表面層に押し当てて現像を行う非磁性一成分DC接触現像方法を採用するものとして説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、現像ローラと感光ドラムとの間に一定の空隙を設けて非接触で現像を行う方式を用いても良い。又、現像ローラの芯金にAC電圧を印加する方法を用いてもよい。
本発明に係る画像形成装置の一実施例の概略断面構成図である。 本発明に従って構成された現像装置の一実施例の概略断面構成図である。 蛍光X線測定時に使用する微量粉末測定用容器の作製方法を説明するための模式図である。 トナー母体に付着させる補給外添剤の適正量が、現像剤使用開始前の外添剤量の0.5倍である場合に、各々の補給外添剤付着効率における、良好な画像出力可能領域を示すグラフ図である。 弾性ローラの表面セルの面積径を測定した結果、及び外添剤二次粒子の体積径を測定した結果の一例を示すグラフ図である。 本発明に従って構成された現像装置の他の実施例の概略断面構成図である。 補給外添剤付着効率について、未使用トナーと、耐久試験後トナーを比較した結果を示すグラフ図である。 外添剤補給時の撹拌部材停止状態を説明するための現像剤の一実施例の概略断面構成図である。 本発明に従って構成された現像装置の更に他の実施例の概略断面構成図である。 規制ブレードの位置設定方法を説明するための模式図である。 本発明に係る画像形成装置の他の実施例の概略断面構成図である。
符号の説明
1 感光ドラム(像担持体)
3 現像装置
8 現像容器
9 現像ローラ(現像剤担持体)
10 弾性ローラ
11 規制ブレード
12 攪拌部材
19 プロセスカートリッジ
41 外添剤補給装置
42 外添剤
43 外添剤ホッパ
44 外添剤供給部材
45 外添剤供給部材カバー
58 現像スリーブ(現像剤担持体)
P 転写材

Claims (29)

  1. 静電像を担持する像担持体と、一成分現像剤を担持して前記像担持体に向けて搬送する現像剤担持体を備え前記像担持体に形成された静電像を一成分現像剤を用いて現像する現像装置と、前記現像装置内に一成分現像剤のための外添剤を補給する外添剤補給装置と、を有する画像形成装置において、
    前記現像装置の交換時期又は前記現像装置内への一成分現像剤の補給時期において、
    (W2−Wlast)/(W1−Wlast)≧0.5
    [但し、
    W2:最高濃度画像上の一成分現像剤に含まれる外添剤の重量%
    W1:前記現像装置内の一成分現像剤に含まれる外添剤の重量%
    Wlast:外添剤を補給せずに画像比率1%の画像を出力し続けて前記現像装置の交換時期又は前記現像装置内への一成分現像剤の補給時期に達した時の前記現像装置内の一成分現像剤に含まれる外添剤の重量%]
    を満たすことを特徴とする画像形成装置。
  2. (W2−Wlast)/(W1−Wlast)≧0.7
    を満たすことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記現像装置内の一成分現像剤の量を検知する手段と、
    前記現像装置内の一成分現像剤の量が所定値を下回った時に前記現像装置の交換時期又は前記現像装置内への一成分現像剤の補給時期に達したことを示す信号を出力する手段と、
    を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記現像剤担持体の回転時間を検知する手段と、
    前記現像剤担持体の回転時間が所定値を上回った時に前記現像装置の交換時期又は前記現像装置への一成分現像剤の補給時期に達したことを示す信号を出力する手段と、
    を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  5. 前記現像剤担持体の回転数を検知する手段と、
    前記現像剤担持体の回転数が所定値を上回った時に前記現像装置の交換時期又は前記現像装置への一成分現像剤の補給時期に達したことを示す信号を出力する手段と、
    を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  6. 静電像を担持する像担持体と、一成分現像剤を担持して前記像担持体に向けて搬送する現像剤担持体を備え前記像担持体に形成された静電像を一成分現像剤を用いて現像する現像装置と、前記現像装置内に一成分現像剤のための外添剤を補給する外添剤補給装置と、を有する画像形成装置において、
    n回外添剤補給を行う場合、m回目の外添剤補給直前において、
    (W2−Wmid)/(W1−Wmid)≧0.5
    [但し、
    W2:最高濃度画像上の一成分現像剤に含まれる外添剤の重量%
    W1:前記現像装置内の一成分現像剤に含まれる外添剤の重量%
    n:2以上の整数
    m:2以上n以下の整数
    Nm:前記現像装置の使用開始からm回目の外添剤補給を行うまでに出力した画像の枚数
    Wmid:外添剤を補給せずに画像比率1%の画像を出力し続けてNm枚の画像を出力した時の前記現像装置内の一成分現像剤に含まれる外添剤の重量%]
    を満たすことを特徴とする画像形成装置。
  7. 前記一成分現像剤は非磁性一成分現像剤であり、前記現像装置は、前記現像剤担持体に非磁性一成分現像剤を供給する現像剤供給部材を有し、前記現像剤供給部材は発泡体で形成され、且つ、前記現像剤供給部材の表面上の発泡セルについて、該発泡セルのうち直径が小さい方から累積した面積が90%となる前記発泡セルの直径をDrs[μm]とし、前記現像装置内に補給する外添剤の二次粒子について、該外添剤の二次粒子のうち二次粒子径が小さい方から累積した体積が90%となる前記外添剤の二次粒子の直径をDadd[μm]とした時、
    Drs≧Dadd
    を満たすことを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  8. 前記現像剤担持体に当接することで前記現像剤担持体上の非磁性一成分現像剤を規制する規制部材を有し、前記現像剤担持体と前記規制部材とは線圧5gf/cm以上200gf/cm以下で当接することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記一成分現像剤は磁性一成分現像剤であり、前記現像装置は、前記現像剤担持体に当接することで前記現像剤担持体上の磁性一成分現像剤を規制する規制部材を有し、且つ、前記規制部材の自由端側の先端をA、前記規制部材の先端Aと前記現像剤担持体の中心とを結ぶ線と前記現像剤担持体の表面との交点をBとした時の、線分ABの長さをL[μm]とし、前記現像装置内に補給する外添剤の二次粒子について、該外添剤の二次粒子のうち二次粒子径が小さい方から累積した体積が90%となる前記外添剤の二次粒子の直径をDadd[μm]とした時、
    L≧Dadd
    を満たすことを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  10. 前記現像剤担持体と前記規制部材とは線圧5gf/cm以上200gf/cm以下で当接することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記外添剤補給装置は、前記現像装置内に外添剤を補給する際に、実質的に定量的に外添剤を補給できることを特徴とする請求項1〜10のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  12. 0.05×W4≦W3≦0.6×W4
    [但し、
    W3:前記現像装置の使用開始から終了までに補給する外添剤の総重量[g]
    W4:前記現像装置の使用開始前における前記現像装置内の外添剤の重量[g]]
    を満たすことを特徴とする請求項1〜11のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  13. n回外添剤補給を行う場合、m回目の外添剤補給において、
    0.01×W6≦W5≦0.2×W6
    [但し、
    W5:m回目の外添剤補給において補給する外添剤の重量[g]
    W6:前記現像装置の使用開始前における前記現像装置内の外添剤の重量[g]
    n:2以上の整数
    m:2以上n以下の整数]
    を満たすことを特徴とする請求項1〜12のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  14. 前記現像装置の使用開始からの前記現像剤担持体の回転時間を検知する手段を有し、n回外添剤補給を行う場合のm回目の外添剤補給において、所定の時間間隔をΔTとすると、前記現像装置の使用開始からの前記現像剤担持体の回転時間がm×ΔT[但し、n:2以上の整数、m:2以上n以下の整数]となった時に前記現像装置内への外添剤補給を行うことを特徴とする請求項1〜13のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  15. 前記現像装置使用開始からの前記現像剤担持体の回転数を検知する手段を有し、n回外添剤補給を行う場合のm回目の外添剤補給において、所定の回転数をΔRとすると、前記現像装置の使用開始からの前記現像剤担持体の回転数がm×ΔR[但し、n:2以上の整数、m:2以上n以下の整数]となった時に前記現像装置内への外添剤補給を行うことを特徴とする請求項1〜13のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  16. 出力画像の画像比率を検知する画像比率検知手段と、画像出力枚数を検知する画像出力枚数検知手段と、を有し、n回外添剤補給を行う場合、m回目の外添剤補給において、
    [但し、
    Pj:現像装置の使用開始からの画像出力枚数がj番目(jは自然数)の画像の画像比率
    α:非画像部への一成分現像剤の付着による一成分現像剤の消費の補正定数
    Qm:m回目の外添剤補給における閾値
    n:2以上の整数
    m:2以上n以下の整数]
    を満たす最小の値をkとすると、前記現像装置の使用開始からの画像出力枚数がkとなった時に前記現像装置への外添剤補給を行うことを特徴とする請求項1〜13のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  17. 前記現像装置内の一成分現像剤の残量を検知する手段と、前記現像装置の使用開始からの前記現像剤担持体の回転時間を検知する手段と、を有し、n回外添剤補給を行う場合、m回目の外添剤補給において、
    [但し、
    ΔT:所定の時間
    Wj:前記現像装置の使用開始からの前記現像剤担持体の回転時間がj×ΔT(jは自然数)となった時の前記現像装置内の一成分現像剤の残量
    Vm:m回目の外添剤補給における閾値
    n:2以上の整数
    m:2以上n以下の整数]
    を満たす最小の値をkとすると、前記現像装置の使用開始からの前記現像剤担持体の回転時間がk×ΔTとなった時に前記現像装置への外添剤補給を行うことを特徴とする請求項1〜13のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  18. 前記現像装置内の一成分現像剤の残量を検知する手段を有し、n回外添剤補給を行う場合、m回目の外添剤補給において、
    0.0001×W8≦W5≦0.002×W8
    [但し、
    W5:m回目の外添剤補給において補給する外添剤の重量[g]
    W8:m回目の外添剤補給時点における前記現像装置内の一成分現像剤の重量[g]
    n:2以上の整数
    m:2以上n以下の整数]
    を満たすことを特徴とする請求項1〜12、14〜17のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  19. 前記現像装置内の一成分現像剤の残量を検知する手段を有し、n回外添剤補給を行う場合、m回目の外添剤補給において、
    0.01×W6/W7≦W5/W8≦0.2×W6/W7
    [但し、
    W5:m回目の外添剤補給において補給する外添剤の重量[g]
    W6:前記現像装置の使用開始前における前記現像装置内の外添剤の重量[g]
    W7:前記現像装置の使用開始前における前記現像装置内の一成分現像剤の重量[g]
    W8:m回目の外添剤補給時点における前記現像装置内の一成分現像剤の重量[g]]
    を満たすことを特徴とする請求項1〜12、14〜17のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  20. 前記現像装置からの一成分現像剤の消費量を推定する手段を有し、n回外添剤補給を行う場合、m回目の外添剤補給において、
    0.0001×(W7−W9)≦W5≦0.002×(W7−W9)
    [但し、
    W5:m回目の外添剤補給において補給する外添剤の重量[g]
    W6:前記現像装置の使用開始前における前記現像装置内の外添剤の重量[g]
    W7:前記現像装置使用開始前における前記現像装置内の一成分現像剤の重量[g]
    W9:m回目の外添剤補給時点における推定された一成分現像剤の消費重量[g]
    n:2以上の整数
    m:2以上n以下の整数]
    を満たすことを特徴とする請求項1〜12、14〜17のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  21. 前記現像装置からの一成分現像剤の消費量を推定する手段を有し、n回外添剤補給を行う場合、m回目の外添剤補給において、
    0.01×W6/W7≦W5/(W7−W9)≦0.2×W6/W7
    [但し、
    W5:m回目の外添剤補給において補給する外添剤の重量[g]
    W6:前記現像装置の使用開始前における前記現像装置内の外添剤の重量[g]
    W7:前記現像装置の使用開始前における前記現像装置内の一成分現像剤の重量[g]
    W9:m回目の外添剤補給時点における推定された一成分現像剤の消費重量[g]
    n:2以上の整数
    m:2以上n以下の整数]
    を満たすことを特徴とする請求項1〜12、14〜17のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  22. 画像出力時に画像形成するピクセル数を測定する手段を有し、前記一成分現像剤の消費量を推定する手段は、前記測定された画像形成するピクセル数から、前記現像装置からの一成分現像剤の消費量を推定することを特徴とする請求項20又は21に記載の画像形成装置。
  23. 外添剤補給時に、前記現像装置内で前記外添剤補給装置に近接する空間に一成分現像剤が存在しないように、前記現像装置内に設けられた撹拌部材を停止させることを特徴とする請求項1〜22のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  24. 前記現像装置内に設けられた撹拌部材が駆動されることにより、前記現像装置内の実質的に全ての一成分現像剤が混合され、前記外添剤補給装置は、前記現像装置内で前記現像剤担持体から最も離れた位置にて前記現像装置内に外添剤を補給することを特徴とする請求項1〜23のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  25. 前記現像装置内に設けられた撹拌部材が駆動されることにより、前記現像装置内の全ての現像剤は混合されず、前記外添剤補給装置は、前記現像装置内で前記現像剤担持体の近傍の位置にて前記現像装置内に外添剤を補給することを特徴とする請求項1〜23のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  26. (i)前記現像装置内に補給する外添剤が1種類であり、該補給する外添剤が、前記現像装置の使用開始前の一成分現像剤に含まれる外添剤と同じであるか、(ii)前記現像装置内に補給する外添剤が1種類であり、該補給する外添剤が、前記現像装置の使用開始前の一成分現像剤に含まれる外添剤と異なるか、(iii)前記現像装置内に補給する外添剤が複数種類であり、該補給する外添剤が、前記現像装置の使用開始前の一成分現像剤に含まれる外添剤と同じであるか、(iv)前記現像装置内に補給する外添剤が複数種類であり、該補給する外添剤の一部が、前記現像装置の使用開始前の一成分現像剤に含まれる外添剤と同じであるか、又は(v)前記現像装置内に補給する外添剤が複数種類であり、該補給する外添剤の全てが、前記現像装置の使用開始前の一成分現像剤に含まれる外添剤と異なることを特徴とする請求項1〜25のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  27. 前記一成分現像剤は、結着樹脂のガラス転移温度が40℃以上70℃以下であり、示差走査熱量計により測定されるDSC曲線においてワックスの昇温時に現れる吸熱ピークが45℃以上75℃以下であることを特徴とする請求項1〜26のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  28. 前記像担持体の周速は、120mm/s以上600mm/s以下であることを特徴とする請求項1〜27のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  29. 当該画像形成装置は、一成分現像剤で形成された画像を前記像担持体から被転写体に転写した後に前記像担持体上に残留した一成分現像剤を除去するための特別のクリーニング手段を有さず、前記像担持体上の一成分現像剤の少なくとも一部が前記現像装置内に回収されることを特徴とする請求項1〜28のいずれかの項に記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9746816B2 (en) 2010-02-24 2017-08-29 Mitsubishi Chemical Corporation Image forming apparatus and electrophotographic cartridge
US11899393B2 (en) 2017-04-17 2024-02-13 Canon Kabushiki Kaisha Photosensitive member unit and development unit

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