JP2008025528A - 空燃比センサの検出値補正装置 - Google Patents

空燃比センサの検出値補正装置 Download PDF

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Abstract

【課題】排気ガス中のHC、CO、Hなどの濃度を考慮に入れて空燃比センサの検出値を適切に補正することが可能な空燃比センサの検出値補正装置を提供する。
【解決手段】空燃比センサの検出値補正装置は、空燃比センサが検出した空燃比検出値を補正するために利用される。単一成分濃度取得手段は、排気ガス中の単一成分濃度を検出又は推定によって取得し、空燃比検出値取得手段は、空燃比センサから空燃比検出値を取得する。そして、空燃比補正手段は、少なくとも一つ以上の単一成分濃度に基づいて空燃比検出値を補正する。これにより、排気ガス中の単一成分濃度の影響を考慮に入れて、空燃比センサの検出値を適切に補正することができる。よって、正確な空燃比に基づいて、空燃比制御を精度良く実行することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、空燃比センサが検出した空燃比検出値を補正する空燃比センサの検出値補正装置に関する。
従来から、内燃機関における空燃比(A/F)を演算したり検出したりする技術が行われている。特許文献1には、排気ガス三成分を検知するセンサにより、空燃比や触媒浄化能力を演算する技術が記載されている。特許文献2には、燃焼室内の圧力(筒内圧力)から燃焼室の空燃比を演算し、排気系の空燃比を補正する技術が記載されている。その他にも、本発明に関連がある技術が特許文献3に記載されている。
特開平9−189679号公報 特開平6−117324号公報 特開平10−2242号公報
ところで、排気系に設けられた空燃比センサは、HC(炭化水素)やCO(一酸化炭素)やH(水素)に対しても感度を有しており、酸素濃度だけでなく、これらの濃度に応じて検出値が変化してしまう場合がある。しかしながら、上記した特許文献1乃至3に記載された技術では、HC、CO、Hなどの濃度を考慮に入れて空燃比センサの検出値を適切に補正することができなかった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、排気ガス中のHC、CO、Hなどの濃度を考慮に入れて空燃比センサの検出値を適切に補正することが可能な空燃比センサの検出値補正装置を提供することを目的とする。
本発明の1つの観点では、内燃機関の排気通路上に設けられた空燃比センサが検出した空燃比検出値を補正する空燃比センサの検出値補正装置は、排気ガス中の単一成分濃度を取得する単一成分濃度取得手段と、前記空燃比センサから空燃比検出値を取得する空燃比検出値取得手段と、少なくとも一つ以上の前記単一成分濃度に基づいて、前記空燃比検出値を補正する空燃比補正手段と、を備えることを特徴とする。
上記の空燃比センサの検出値補正装置は、空燃比センサが検出した空燃比検出値を補正するために利用される。単一成分濃度取得手段は、排気ガス中の単一成分濃度を検出又は推定によって取得し、空燃比検出値取得手段は、空燃比センサから空燃比検出値を取得する。そして、空燃比補正手段は、少なくとも一つ以上の単一成分濃度に基づいて空燃比検出値を補正する。これにより、排気ガス中の単一成分濃度の影響を考慮に入れて、空燃比センサの検出値を適切に補正することができる。よって、正確な空燃比に基づいて、空燃比制御を精度良く実行することが可能となる。
好適な例では、前記単一成分濃度は、H、HC、CO、及びNOのいずれかの濃度から構成される。これらの濃度は、空燃比センサの検出値に比較的大きな影響を与えるからである。
上記の空燃比センサの検出値補正装置の他の一態様では、前記単一成分濃度取得手段は、前記排気通路上に設けられたセンサから前記単一成分濃度を取得することができる。
上記の空燃比センサの検出値補正装置の他の一態様では、前記単一成分濃度取得手段は、前記空燃比検出値を用いて演算することによって、前記単一成分濃度を取得することができる。
上記の空燃比センサの検出値補正装置の他の一態様では、筒内空燃比を推定する筒内空燃比推定手段を更に備え、前記空燃比補正手段は、前記筒内空燃比に基づいて、前記空燃比検出値を補正する。
この態様では、空燃比補正手段は、筒内空燃比に基づいて空燃比検出値を補正する。内燃機関がターボ過給機を有し、筒内噴射方式で燃料噴射を行う場合には、新気のみがバルブオーバーラップ中に排気系に噴き抜け、筒内空燃比がリッチ側にシフトする可能性がある。空燃比補正手段は、このような噴き抜けた新気の量に基づいて筒内空燃比を推定し、推定された筒内空燃比に基づいて空燃比検出値の補正を行う。これにより、空燃比センサの検出値補正装置は、内燃機関が筒内噴射方式によって構成される場合においても、正確な空燃比を求めることができる。
上記の空燃比センサの検出値補正装置の他の一態様では、燃焼室から排気系へ噴き抜けた燃料噴き抜け量を推定する燃料噴き抜け量推定手段を更に備え、前記空燃比補正手段は、前記燃料噴き抜け量に基づいて、前記空燃比検出値を補正する。
この態様では、空燃比補正手段は、燃料噴き抜け量に基づいて空燃比検出値を補正する。内燃機関がターボ過給機を有し、ポート噴射方式で燃料噴射を行う場合には、混合気が排気系に噴き抜けて、噴き抜けた混合気中の燃料の影響により空燃比検出値がリッチ側にシフトしてしまう可能性がある。空燃比補正手段は、このように排気系へ噴き抜けた燃料噴き抜け量を推定し、推定された燃料噴き抜け量に基づいて空燃比検出値の補正を行う。これにより、空燃比センサの検出値補正装置は、内燃機関がポート噴射方式によって構成される場合においても、正確な空燃比を求めることができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
[全体構成]
まず、本実施形態に係る空燃比センサの検出値補正装置が適用されたシステムの全体構成について説明する。
図1は、本実施形態に係る空燃比センサの検出値補正装置が適用された車両の構成を示す概略図である。なお、図1では、実線矢印がガスの流れを示し、破線矢印が信号の入出力を示している。
車両は、主に、エアフロメータ(AFM)2と、吸気通路3と、ターボ過給機4と、インタークーラ(IC)5と、スロットルバルブ6と、サージタンク7と、エンジン(内燃機関)8と、排気通路18と、触媒21と、空燃比センサ30と、ECU(Electronic Control Unit)50と、を備える。
吸気通路3上には、吸気通路3を通過する新気の量を検出するエアフロメータ2が設けられている。エアフロメータ2が検出した検出値は、検出信号としてECU50に供給される。また、吸気通路3中には、ターボ過給機4のコンプレッサ4aが配設されており、吸気はコンプレッサ4aの回転によって圧縮される(過給される)。更に、吸気通路3中には、吸気を冷却するインタークーラ5と、エンジン8に供給する吸気量を調整するスロットルバルブ6が設けられている。
スロットルバルブ6を通過した吸気は、吸気通路3上に形成されたサージタンク7内に一旦貯蔵された後、エンジン8が有する複数の気筒(不図示)内に流入する。エンジン8は、供給された吸気と燃料とを混合した混合気を気筒内で燃焼することによって動力を発生する。エンジン8は、例えばガソリンエンジンやデーゼルエンジンなどによって構成される。具体的には、エンジン8は、筒内噴射方式のエンジン(以下、「筒内噴射エンジン」とも呼ぶ。)、又はポート噴射方式のエンジン(以下、「ポート噴射エンジン」とも呼ぶ。)によって構成される。エンジン8内における燃焼により発生した排気ガスは、排気通路18に排出される。
エンジン8より排出された排気ガスは、排気通路18に設けられたターボ過給機4のタービン4bを回転させる。このようなタービン4bの回転トルクが、過給機4内のコンプレッサ4aに伝達されて回転することによって、ターボ過給機4を通過する吸気が圧縮される(過給される)。また、排気通路18上には、排気ガスを浄化する機能を有する触媒21が設けられている。具体的には、触媒21は、例えば三元触媒などによって構成され、排気ガス中の窒素酸化物(NO)、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)などを除去する機能を有する。
また、触媒21の上流側の排気通路18には、排気ガス中の空燃比(A/F)を検出する空燃比センサ30が設けられている。空燃比センサ30は、ジルコニア固体電解質などを有して構成される。空燃比センサ30が検出した検出値(以下、「空燃比検出値」とも呼ぶ。)は、検出信号としてECU50に供給される。
ECU50は、図示しないCPU、ROM、RAM、及びA/D変換器などを含んで構成される。ECU50は、車両内の各種センサから供給される出力に基づいて、車両内の制御を行う。例えば、ECU50は、空燃比センサ30から取得した空燃比検出値に基づいて、良好な触媒浄化率を得るための空燃比のフィードバック制御(以下、「空燃比制御」と呼ぶ。)などを実行する。
本実施形態では、ECU50は、空燃比センサ30が検出した空燃比検出値を補正する処理を行う。即ち、ECU50は、本発明における空燃比センサの検出値補正装置として動作する。具体的には、ECU50は、単一成分濃度取得手段、空燃比検出値取得手段、及び空燃比補正手段として動作する。
[空燃比補正方法]
ここで、本実施形態に係る空燃比補正方法について説明する。本実施形態では、空燃比センサ30が検出した空燃比検出値を補正する処理を行う。具体的には、排気ガス中のHC、CO、H、及びNOなどの濃度(以下、これらの濃度を「単一成分濃度」とも呼ぶ。)を考慮に入れて空燃比センサ30の検出値を補正する。こうするのは、空燃比センサ30は、単一成分濃度に対しても感度を有しており、酸素濃度だけでなく、単一成分濃度に応じて検出値が変化してしまう場合があるからである。
以下で、空燃比補正方法の実施例について具体的に説明する。
(第1実施例)
まず、第1実施例に係る空燃比補正方法について説明する。第1実施例では、単一成分濃度を検出するセンサから単一成分濃度を取得し、取得された単一成分濃度に基づいて空燃比検出値の補正を行う。具体的には、単一成分濃度としてH濃度、HC濃度、及びCO濃度を検出し、空燃比検出値の補正を行う。
図2は、第1実施例に係る排気系の概略構成を示す図である。図2に示す排気系は、前述した図1に示す車両に適用される。図示のように、第1実施例においては、触媒21の上流側の排気通路18上に、空燃比センサ30だけでなく、Hセンサ35、HCセンサ36、及びCOセンサ37が設けられている。Hセンサ35は排気ガス中のH濃度を検出し、HCセンサ36は排気ガス中のHC濃度を検出し、COセンサ37は排気ガス中のCO濃度を検出する。これらのセンサが検出した検出値は、検出信号としてECU50に供給される。
そして、ECU50は、Hセンサ35、HCセンサ36、及びCOセンサ37から供給される検出信号に基づいて、空燃比センサ30の空燃比検出値を補正する処理を行う。例えば、ECU50は、H濃度、HC濃度、及びCO濃度のそれぞれに対応する補正値を求め、求められた補正値を用いて空燃比検出値を補正する。
第1実施例によれば、直接検出された単一成分濃度に基づいて空燃比検出値の補正を行う。これにより、正確な空燃比を求めることができ、精度良く空燃比制御を実行することが可能となる。
なお、排気通路18上に設けるセンサは、上記したHセンサ35、HCセンサ36、及びCOセンサ37に限定はされない。他の例では、これらのセンサと共に、NO濃度を検出するNOセンサを排気通路18上に設けても良い。この場合、ECU50は、H濃度、HC濃度、及びCO濃度、並びにNO濃度に基づいて、空燃比検出値を補正する処理を行うことができる。
(第2実施例)
次に、第2実施例に係る空燃比補正方法について用いて説明する。
第2実施例では、検出された単一成分濃度に基づいて空燃比検出値を補正する代わりに、推定された単一成分濃度に基づいて空燃比検出値の補正を行う点で第1実施例と異なる。この場合、単一成分濃度の推定は、空燃比センサ30から取得された空燃比検出値に基づいて行う。具体的には、ECU50が、空燃比検出値と単一成分濃度との関係を示すマップを参照することによって、単一成分濃度を得る。
図3は、単一成分濃度を推定するために用いるマップを示している。図3(a)は、H濃度のマップを示し、図3(b)はCO濃度のマップを示し、図3(c)はHC濃度のマップを示している。また、それぞれのグラフの横軸は、空燃比(燃料空燃比に対応する値)を示している。第2実施例では、ECU50は、図3に示すマップを参照することによって、空燃比センサ30より取得された空燃比検出値に対応するH濃度、HC濃度、及びCO濃度を求める。なお、図3に示すマップは、実験などによって予め得られたものである。
ECU50は、上記のようにH濃度、HC濃度、及びCO濃度を得た後に、これらの濃度に対応する空燃比補正値を求め、求められた空燃比補正値に基づいて空燃比検出値の補正を行う。この空燃比補正値は、上記した単一成分濃度によって規定されるマップなどから得られる。
ここで、図4を用いて、空燃比補正値の求め方を具体的に説明する。図4は、空燃比補正値を求めるためのマップの一例を示しており、横軸にH濃度を示し、縦軸に空燃比補正値を示している。ECU50は、このようなマップを参照して、図3(a)に示すマップより取得されたH濃度から、空燃比補正値を求める。なお、図4ではH濃度から空燃比補正値を求めるマップのみを示しているが、実際には、HC濃度及びCO濃度に対応するマップも存在する。即ち、ECU50は、H濃度、HC濃度、及びCO濃度のそれぞれから空燃比補正値を求めることができる。
次に、上記のようにして空燃比補正値が求められた場合、ECU50は、求められた空燃比補正値に基づいて空燃比検出値の補正を行う。具体的には、ECU50は、空燃比補正値を空燃比検出値に加算することによって、空燃比検出値の補正を行う。例えば、ECU50は、H濃度、HC濃度、及びCO濃度のそれぞれから求められた空燃比補正値を空燃比検出値に加算する。そして、ECU50は、補正された空燃比検出値に基づいて、空燃比制御を実行する。
このように、第2実施例では、単一成分濃度を推定して空燃比検出値の補正を行う。これによっても、正確な空燃比を求めることができ、精度良く空燃比制御を実行することが可能となる。
(第3実施例)
次に、第3実施例に係る空燃比補正方法について説明する。第3実施例では、筒内空燃比を推定し、推定された筒内空燃比に基づいて空燃比検出値の補正を行う点で、第1実施例及び第2実施例と異なる。具体的には、第3実施例では、単一成分濃度を推定して空燃比検出値の補正を行う点で第2実施例と同様であるが、筒内空燃比に基づいて単一成分濃度を推定する点で第2実施例と異なる。
詳しくは、第3実施例に係る空燃比補正方法は、主に、車両がターボ過給機4を有し、エンジン8が筒内噴射エンジンで構成される場合に実行される。こうする理由は、以下の通りである。筒内噴射エンジンにおいては、「過給圧>背圧」となる条件で、新気のみがバルブオーバーラップ中に排気系に噴き抜ける現象が生じ得る。この際に触媒21の三元活性を最適化する目的などで空燃比をストイキ点に制御した場合、筒内空燃比がリッチ側にずれてしまう。つまり、排気ガス中にはストイキ空燃比にも関わらずリッチ燃焼から排出されるH、HC、及びCOが多量に含まれることになり、これらの影響で空燃比検出値がリッチ側にシフトしてしまう可能性がある。
この場合、空燃比センサ30が検出した空燃比検出値と、燃焼室における筒内空燃比とが一致しないこととなる。よって、第3実施例では、エンジン8が筒内噴射エンジンで構成される場合には、筒内空燃比を推定し、筒内空燃比に基づいて単一成分濃度を推定する。具体的には、噴き抜けた新気の量(以下、「噴き抜け新気量」と呼ぶ。)に基づいて筒内空燃比を推定する。
1つの例では、ECU50は、以下の式(1)〜(3)を用いて筒内空燃比を推定する。
噴き抜け新気量=(過給圧−背圧)×バルブオーバーラップ時間 式(1)
筒内吸入空気量=全吸入空気量−噴き抜け新気量 式(2)
筒内空燃比=筒内吸入空気量/噴射燃料量 式(3)
まず、ECU50は、過給圧と背圧との差分に対して、バルブオーバーラップ時間を乗算することによって噴き抜け新気量を得る(式(1))。そして、ECU50は、全吸入空気量(エアフロメータ2の検出値に対応する量)から噴き抜け新気量を減算することによって筒内吸入空気量を得る(式(2))。そして、ECU50は、筒内吸入空気量と噴射燃料量とから筒内空燃比を得る(式(3))。
このようにして筒内空燃比が得られた場合、ECU50は、図3に示すマップを参照して、得られた筒内空燃比に対応するH濃度、HC濃度、及びCO濃度を求める。そして、ECU50は、求められたH濃度、HC濃度、及びCO濃度のそれぞれから空燃比補正値を求めることによって、空燃比検出値の補正を行う。
他の例では、ECU50は、マップを用いて噴き抜け新気量を求め、これに基づいて筒内空燃比を得ることができる。図5は、噴き抜け新気量を求めるためのマップの概略図を示している。図5中の黒で示す四角には、噴き抜け新気量に対応する数値が代入されている。図5(a)は、エンジン8の回転数と過給圧とによって規定されるマップを示しており、図5(b)は、背圧と過給圧とによって規定されるマップを示しており、図5(c)は、バルブオーバーラップ時間、及び過給圧と背圧との差分によって規定されるマップを示している。ECU50は、図5(a)〜(c)のうちの少なくともいずれかのマップを用いて、噴き抜け新気量を求める。そして、ECU50は、前述した式(2)及び式(3)を用いて、得られた噴き抜け新気量から筒内空燃比を求める。この後、前述した方法と同様の方法によって、筒内空燃比に対応する単一成分濃度を求め、空燃比検出値を補正する。
なお、図5に示すような過給圧やバルブオーバーラップ時間や背圧などによって規定される噴き抜け新気量のマップを用いる代わりに、過給圧やバルブオーバーラップ時間や背圧などによって空燃比補正値を直接規定するマップを作成し、このようなマップを用いて空燃比検出値の補正を行うことも可能である。
このように、第3実施例では、筒内空燃比を推定して空燃比検出値の補正を行う。第3実施例によれば、エンジン8が筒内噴射エンジンで構成される場合においても、正確な空燃比を求めることができ、精度良く空燃比制御を実行することが可能となる。
(第4実施例)
次に、第4実施例に係る空燃比補正方法について説明する。第4実施例では、燃焼室から排気系へ噴き抜けた燃料量(以下、「燃料噴き抜け量」と呼ぶ。)を推定し、推定された燃料噴き抜け量に基づいて空燃比検出値の補正を行う点で、第1実施例乃至第3実施例と異なる。具体的には、第4実施例では、単一成分濃度を推定して空燃比検出値の補正を行う点で第2実施例及び第3実施例と同様であるが、推定された燃料噴き抜け量に基づいて単一成分濃度を推定する点で第3実施例と異なる。
詳しくは、第3実施例に係る空燃比補正方法は、主に、車両がターボ過給機4を有し、エンジン8がポート噴射エンジンで構成される場合に実行される。こうする理由は、ポート噴射エンジンにおいては、燃料と新気とから構成される混合気が排気系に噴き抜けて、噴き抜けた混合気中の燃料の影響により空燃比検出値がリッチ側にシフトしてしまう可能性があるからである。したがって、第3実施例では、燃料噴き抜け量を考慮に入れて単一成分濃度を推定し、推定された単一成分濃度に基づいて空燃比検出値の補正を行う。
具体的には、ECU50は、第3実施例で示した方法と同様の方法により噴き抜けた混合気の量(以下、「噴き抜け混合気量」と呼ぶ。)を推定する。そして、噴き抜け混合気量、空燃比検出値、及び燃料噴射量等に基づいて、燃料噴き抜け量を求める。より詳しくは、ECU50は、式(1)に相当する演算式、又は図5に示したマップに相当するマップを用いて、噴き抜け混合気量を求める。そして、ECU50は、噴き抜け混合気量から噴き抜け混合気中の燃料量(燃料噴き抜け量)を求める。この後、ECU50は、燃料噴き抜け量に基づいて排気ガス中のHC濃度を推定する。そして、ECU50は、推定されたHC濃度などの単一成分濃度から空燃比補正値を求めることによって、空燃比検出値の補正を行う。例えば、図4に示すような単一成分濃度と空燃比補正値との関係を示すマップを参照して空燃比補正値を求め、空燃比検出値の補正を行う。
なお、図5に示すような過給圧やバルブオーバーラップ時間や背圧などによって規定される噴き抜け混合気量のマップを用いる代わりに、過給圧やバルブオーバーラップ時間や背圧などによって空燃比補正値を直接規定するマップを作成し、このようなマップを用いて空燃比検出値の補正を行うことも可能である。
このように、第4実施例では、燃料噴き抜け量を推定して空燃比検出値の補正を行う。第4実施例によれば、エンジン8がポート噴射エンジンで構成される場合においても、正確な空燃比を求めることができ、精度良く空燃比制御を実行することが可能となる。
なお、上記した第2実施例乃至第4実施例では、H濃度、HC濃度、及びCO濃度を単一成分濃度として推定する例を示したが、これに限定はされない。他の例では、これらの濃度と共に、NO濃度も推定することができる。この場合にも、空燃比とNO濃度との関係を規定するマップを用いてNO濃度を推定することができる。
本実施形態に係る空燃比センサの検出値補正装置が適用された車両の構成を示す概略図である。 第1実施例に係る排気系の概略構成を示す図である。 単一成分濃度を推定するために用いるマップを示す図である。 空燃比補正値を求めるためのマップの一例を示す図である。 噴き抜け新気量を求めるためのマップの概略図を示す。
符号の説明
2 エアフロメータ
3 吸気通路
4 ターボ過給機
6 スロットルバルブ
8 エンジン
18 排気通路
21 触媒
30 空燃比センサ
50 ECU

Claims (6)

  1. 内燃機関の排気通路上に設けられた空燃比センサが検出した空燃比検出値を補正する空燃比センサの検出値補正装置であって、
    排気ガス中の単一成分濃度を取得する単一成分濃度取得手段と、
    前記空燃比センサから空燃比検出値を取得する空燃比検出値取得手段と、
    少なくとも一つ以上の前記単一成分濃度に基づいて、前記空燃比検出値を補正する空燃比補正手段と、を備えることを特徴とする空燃比センサの検出値補正装置。
  2. 前記単一成分濃度は、H、HC、CO、及びNOのいずれかの濃度から構成されることを特徴とする請求項1に記載の空燃比センサの検出値補正装置。
  3. 前記単一成分濃度取得手段は、前記排気通路上に設けられたセンサから、前記単一成分濃度を取得することを特徴とする請求項1又は2に記載の空燃比センサの検出値補正装置。
  4. 前記単一成分濃度取得手段は、前記空燃比検出値を用いて演算することによって、前記単一成分濃度を取得することを特徴とする請求項1又は2に記載の空燃比センサの検出値補正装置。
  5. 筒内空燃比を推定する筒内空燃比推定手段を更に備え、
    前記空燃比補正手段は、前記筒内空燃比に基づいて、前記空燃比検出値を補正することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の空燃比センサの検出値補正装置。
  6. 燃焼室から排気系へ噴き抜けた燃料噴き抜け量を推定する燃料噴き抜け量推定手段を更に備え、
    前記空燃比補正手段は、前記燃料噴き抜け量に基づいて、前記空燃比検出値を補正することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の空燃比センサの検出値補正装置。
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