JP2008025105A - ヘアキャッチャー及びこのヘアキャッチャーを備えた浴室ユニット - Google Patents

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毅 荒木
Atsushi Fukuda
篤志 福田
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Abstract

【課題】 本発明は、使用者のメンテナンス作業を軽減することができるヘアキャッチャー及びこのヘアキャッチャーを備えた浴室ユニットを提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明は、通水孔を有する第1排水蓋とこの第1排水蓋の上面に配置され、通水孔の上面を閉塞しない網体を有した第2排水蓋とを備えたヘアキャッチャーである。
【選択図】 図4

Description

本発明は、排水口等に設置され、髪の毛等の流出を阻止するヘアキャッチャー、及び、このヘアキャッチャーを備えた浴室ユニットに関する。
浴室ユニット、シャワー室、サウナ室等は、水を使用するところであり、その水を排水するための排水口が設けられている。そして、この排水口には、下流の排出管が詰まらないように、ゴミ取りのフィルタが設けられており、主なゴミとして毛髪があることから、ヘアキャッチャーと呼ばれることが多い。
図1は、従来使用されている浴室ユニットを示す斜視図である。浴室ユニット1は、その底部に防水パン2が配置され、その一方に浴槽3を乗せ、他方を洗い場4として使用している。また、防水パン2の周囲は、壁パネル5により囲い、その上に図示を省略する天井パネルを接続固定している。壁パネル5には、カウンター6を固定し、その他、図示を省略する、照明器具、鏡、水栓、シャワー等も設置される。
防水パン2の略中央には、目皿7が設置されており、この目皿7の下に排水口が設けられている。目皿7は、排水口を直接使用者が見えないようにすることで、美観を向上させると共に、段差を解消している。
図2は、図1に示す目皿を取り外した箇所の拡大斜視図である。目皿の下は、排水を貯留可能な排水マス8が形成され、この排水マス8の底部中央に、排水口9が設けられている。そして、排水口9には、ヘアキャッチャー10が設置されている。
図3は、図2に示すヘアキャッチャーの斜視図である。ヘアキャッチャー10は、排水を通過させ、髪ゴミ等をせき止める通水孔11を多数有し、更には、手掛け部12を備えている。この手掛け部12は、使用者が、適宜髪ゴミ等をヘアキャッチャー10から取り除く際に、直接髪ゴミに触れることなく、ヘアキャッチャー10を排水口から取りはぜるように付加されるものである。
特開2005−146542
しかしながら、図2及び図3に示すヘアキャッチャーは、使用者が、髪ゴミ等を清掃する際、髪ゴミ等がヘアキャッチャーの表面に、はりつくため、取り除くのが面倒なものとなっていた。
本発明は、使用者のメンテナンス作業を軽減することを目的としている。
(1)本発明は、通水孔を有する第1排水蓋とこの第1排水蓋の上面に配置され、通水孔の上面を閉塞しない網体を有した第2排水蓋とを備えたヘアキャッチャーである。
(2)項(1)において、第1及び第2排水蓋が重なり、位置を合わせる基準印が互いに嵌合する突起であるヘアキャッチャー。
(3)項(1)又は(2)において、第2排水蓋が手掛け部を有するヘアキャッチャー。
(4)項(1)乃至(3)の何れかにおいて、第1排水蓋と第2排水蓋とが接しているヘアキャッチャー。
(5)項(1)乃至(4)の何れかにおいて、第2排水蓋の網体の断面が、円形であるヘアキャッチャー。
(6)項(1)乃至(5)の何れかにおいて、第1排水蓋と第2排水蓋とが略錘似形状であり中央部を頂点とする錐形であるヘアキャッチャー。
(7)項(1)乃至(6)の何れかにおいて、第2排水蓋がその網体を脱着可能としたヘアキャッチャー。
(8)項(1)乃至(7)の何れかに記載されるヘアキャッチャーを備えた浴室ユニット。
本発明によれば、排水蓋を第1及び第2排水蓋に分割することにより、第1排水蓋の上方にはりついた髪ゴミを、第2排水蓋(網体)を外すことにより、容易にとることができる。
第1及び第2排水蓋が重なり、位置を合せる基準印が互いに嵌合する突起である場合は、第1と第2排水蓋を重ね合わせた際、第1排水蓋の通水孔を塞がないように、確実に重ね合わせることができる。
第2排水蓋が手掛け部を有する場合は、使用者が、第2排水蓋に付着したゴミに触れることなく捨てることができる。
第1排水蓋と第2排水蓋とが接している場合は、第1と第2排水蓋の間に、毛髪が入り込み、第2排水蓋の網体に絡みつくのを防止することができる。
第2排水蓋の網体の断面が、円形である場合は、第1排水蓋へはりついた髪ゴミを、第2排水蓋を引き離すことによってはがした時、第2排水蓋の網体にも、毛髪が、極力張り付かないようにすることができる。
第1排水蓋と第2排水蓋とが略錘似形状であり中央部を頂点とする錐形である場合は、円形の底部周囲にゴミが溜まったとしても、ヘアキャッチャー上下方向にわたり、排水孔があるので、上部排水孔から排水することができる。
第2排水蓋がその網体を脱着可能とした場合は、網体を使い捨てにすることにより、脱着可能な網体を外してそのまま捨てることが可能になり、網体を洗う手間が省くことができる。
本発明のヘアキャッチャーを備えた浴室ユニットは、メンテナンス作業を軽減することができる。
本発明にて述べる排水蓋は、第1及び第2の2つがあり、第2排水蓋は、第1排水蓋の直上に配置される。
第1排水蓋は、排水口を覆うように配置され、排水は通過させるが、髪ゴミ等を通過させない通水孔を有している。
通水孔は、遮蔽板を打ち抜いたものでも、メッシュ、網構造物であっても使用することができる。
本発明にて述べる第2排水蓋は、第1排水蓋の通水孔を閉塞しない網体を有している。
網体は、排水を通過させ、髪ゴミ等を捕集する孔を有しているものであれば、特に制限されるものではなく、その材質も特に制限されない。材質についてより具体的に記載すると、合成樹脂又は金属を使用することが好ましく、合成樹脂であれば除菌効果を有するもの、金属であれば銀又は銅製とすることが、菌増殖の抑制効果を得られ好ましい。
網体の断面形状は、特に制限されるものではないが、髪ゴミ等との接触面積を軽減させて、除去し易いことから、円形であることが好ましい。
網体は、第2排水蓋に固定されているが、着脱自在に固定することが好ましい。網体を脱着自在とした場合は、網体を使い捨てにすることにより、脱着可能な網体を外してそのまま捨てることが可能になり、網体を洗う手間が省くことができる。
尚、ここで述べる閉塞とは、完全閉塞を意味するものであり、網体により通水孔の一部が覆われることまで意味するものではない。
また、ヘアキャッチャーを配置する排水口は、使用済みの排水が流入し、系外へと排出するものであれば特に制限されるものではなく、その形状も四角形、楕円形、円形等、任意の形状とすることができ、特に、円形のものが、既存の部材を適用しやすく好ましい。
排水口のある場所は、特に制限されないが、具体的には、浴室ユニット、シャワー室、サウナ室、洗面台、台所等である。
本発明にて述べる突起とは、第1排水蓋と、第2排水蓋とを重ねる際に、網体が通水孔を閉塞しない、最適な重ね合わせ位置を示すものである。
より具体的には、第1排水蓋に設けた突起部に第2排水蓋に設けた凹み部を嵌合させる、第1排水蓋に設けた凹み部に第2排水蓋に設けた突起部を嵌合させることができる。
本発明にて述べる手掛け部は、ヘアキャッチャーを着脱する際に、メンテナンス者が手をかける部分である。手掛け部は、網体と一体成形したものでも、融着、接着、ビス止め、嵌合させる等して後付したものでも良い。
第1排水蓋と第2排水蓋とは、上下関係の位置にて設置されるが、その間に離間を有していても、接触させていても良い。特に接触している場合は、離間を有している場合に比較し、離間部分にて毛髪が絡み合うことなく、後の除去作業を行いやすいので好ましい。
第1排水蓋と第2排水蓋との形状は、略相似形状でも、異形でもよいが、接触させて重ね合わせができることから、略相似形であることが好ましく、中でも、中央部を頂点とする円錐形であることが好ましい。
円錐形である場合は、底面付近部分の通水孔及び網体が、髪ゴミ等により閉塞されたとしても、頂部近辺の通水孔及び網体より排水を行うことができ、平板状のものを使用するよりも効率が良く、清掃頻度を落とすことができる。
本発明にて述べる浴室ユニットは、先に説明したヘアキャッチャーを備えるものであればよく、他に制限されるものではない。より具体的には、防水パン、浴槽、壁パネル、天井パネルを組み合わせたものを使用することができ、浴槽と防水パンとが一体となっているものも使用することができる。
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
図4は、本発明の1実施例であるヘアキャッチャーの斜視図である。
ヘアキャッチャーは、格子状に配列した通水孔11を備えた円形の第1排水蓋13と、この第1排水蓋13の上面に配置され、通水孔11の上面を閉塞しない網体15を有した第2排水蓋14とを備えている。
第2排水蓋14は、外周部に対向する手掛け部12を配置してあり、使用者が、その両方又は一方をつまみ、第2排水蓋14を取り外すことができる。
図5は、図4に示したヘアキャッチャーの使用時の斜視図であり、図6は、図5に示すヘアキャッチャーのA−A断面図である。
第1排水蓋13の周囲下端は、リブ17を起立させており、このリブ17に嵌合溝18を設けてある。嵌合溝18は、図示を省略する排水口に設けた溝と回転嵌合するものであり、排水量が増加した際に、ヘアキャッチャー10が排水中に浮き上がることを阻止している。
第1排水蓋13には、突起16が対向する位置に2つ設けてあり、第2排水蓋14に設けた手掛け部12の溝が、この突起16に嵌るようになっている。
また、第1排水蓋13と第2排水蓋14が分離され、第1排水蓋13のみが設置された状態でも、突起16を把持することにより、回転嵌合を緩め、外すことができる。
本実施例では、第1排水蓋13と第2排水蓋14とを接するように配置している。第2排水蓋14の手掛け部12の上面高さは、第1排水蓋13の突起16の上面から20mm高くしており、第2排水蓋14を第1排水蓋13に重ねた際に、隙間なく重ねることができる。
図7は、図6に示すヘアキャッチャーのB部詳細図である。本実施例では、(a)のように第2排水蓋14の断面が四角形のものであるが、円形の断面を備えた(b)のものであれば、毛髪が、第2排水蓋14へ極力張り付かないようにさせることが出来る。
図8は、本発明の別の実施例であるヘアキャッチャーの概略斜視図である。
本実施例では、第1排水蓋13と第2排水蓋14とが略錘似形状体19であり中央部を頂点とする錐形である。
第1排水蓋13に設けた通水孔11は、上下方向にも多数設けてあり、仮に底面付近の通水孔11が髪ゴミ等により閉塞されても、それよりも上方に設けた通水孔より排水ができるようになっている。
第2排水蓋14は、頂部より放射状に配列される網体15を有しており、網の各セル内に通水孔11が位置するようにしてある。
図9は、図8に示したヘアキャッチャーの使用時の斜視図であり、図10は、図9に示すヘアキャッチャーのC−C断面図である。
略錘似形状体19は、低い部分と高い部分(頂部)との差を30mmとしてあり、寿尾方に配置される通水孔ほど、単位面積あたりの通水孔個数を増やすようにしている。これにより、上部の通水孔だけも十分な排水性能を確保している。
また、本実施例においても、第1排水蓋13と第2排水蓋14とを接するように配置している。第2排水蓋14の手掛け部12の上面高さは、第1排水蓋13の突起16の上面から20mm高くしており、第2排水蓋14を第1排水蓋13に重ねた際に、隙間なく重ねることができる。
図11は、本発明の更に別の実施例であるヘアキャッチャーの概略斜視図であり、図12は、図11のD−D断面図である。
本実施例では、第2排水蓋14が、嵌合ピン20に嵌合孔21を嵌合させることで、網体15を脱着することができる。
使用者は、網体15が、髪ゴミ等により閉塞された際に、網体15を上方より押し出して取り外し、新たな網体を嵌合させることで、衛生的にメンテ作業を行うことができる。
図13は、本発明の浴室ユニットの1実施例を示す概略斜視図である。浴室ユニット1は、防水パン2の洗い場4であって、且つ、浴槽3と隣接する場所に、排水マス8を設けてあり、この排水マス8の底面に、図4にて説明したヘアキャッチャー10を設置している。
メンテナンス者は、入浴時等に排水の流れを見ることで、髪ゴミ等による目詰まりを認識した後は、図示を省略する目皿を取り外し、ヘアキャッチャー10を取り外してゴミを取り除く。メンテナンス者は、ヘアキャッチャー10の手掛け部12をつかんで、ヘアキャッチャー10を排水口から取り外すことができる。
従来例を示す浴室ユニットの斜視図である。 図1に示す浴室ユニットの目皿を取り外した拡大斜視図である。 図2に示すヘアキャッチャーの斜視図である。 図4は、本発明の1実施例を示すヘアキャッチャーの斜視図である。 図4に示すヘアキャッチャーの使用時の斜視図である。 図5に示すヘアキャッチャーのA−A断面図である。 図6に示すヘアキャッチャーのB部詳細図であり、(a)は第2排水蓋14の断面が四角形のもの、(b)は円形のものを示す。 本発明の他の1実施例であるヘアキャッチャーの斜視図である。 図8に示すヘアキャッチャーの使用時の斜視図である。 図9に示すヘアキャッチャーのC−C断面図である。 本発明の更に他の1実施例であるヘアキャッチャーの斜視図である。 図11に示すヘアキャッチャーのD−D断面図である。 本発明の1実施例である浴室ユニットの概略斜視図である。
符号の説明
1…浴室ユニット、2…防水パン、3…浴槽、4…洗い場、5…壁パネル、6…カウンター、7…目皿、8…排水マス、9…排水口、10…ヘアキャッチャー、11…通水孔、12…手掛け部、13…第1排水蓋、14…第2排水蓋、15…網体、16…突起、17…リブ、18…嵌合溝、19…略錘似形状体、20…嵌合ピン、21…嵌合孔。


Claims (8)

  1. 通水孔を有する第1排水蓋とこの第1排水蓋の上面に配置され、通水孔の上面を閉塞しない網体を有した第2排水蓋とを備えたヘアキャッチャー。
  2. 請求項1において、第1及び第2排水蓋が重なり、位置を合わせる基準印が互いに嵌合する突起であるヘアキャッチャー。
  3. 請求項1又は2において、第2排水蓋が手掛け部を有するヘアキャッチャー。
  4. 請求項1乃至3の何れかにおいて、第1排水蓋と第2排水蓋とが接しているヘアキャッチャー。
  5. 請求項1乃至4の何れかにおいて、第2排水蓋の網体の断面が、円形であるヘアキャッチャー。
  6. 請求項1乃至5の何れかにおいて、第1排水蓋と第2排水蓋とが略錘似形状であり中央部を頂点とする錐形であるヘアキャッチャー。
  7. 請求項1乃至6の何れかにおいて、第2排水蓋がその網体を脱着可能としたヘアキャッチャー。
  8. 請求項1乃至7の何れかに記載されるヘアキャッチャーを備えた浴室ユニット。


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