JP2008023644A - 基板の製造方法及びワイヤソー装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】インゴット加工後に形成される基板の切断面のそりを小さくすることができ、高精度の基板を得ることができる基板の製造方法及びワイヤソー装置を提供する。
【解決手段】走行するワイヤ4に基板形成用のインゴット5を押し当てて、ワイヤ4によってインゴット5を切断する基板の製造方法において、切断開始時におけるワイヤ張力値をインゴット5の中心部分切断時におけるワイヤ張力値よりも高くする。
【選択図】図1
【解決手段】走行するワイヤ4に基板形成用のインゴット5を押し当てて、ワイヤ4によってインゴット5を切断する基板の製造方法において、切断開始時におけるワイヤ張力値をインゴット5の中心部分切断時におけるワイヤ張力値よりも高くする。
【選択図】図1
Description
本発明は、走行するワイヤに被加工物であるインゴットを押し付けながら両者の接触部に砥粒を含むスラリーを供給し、インゴットを切断する基板の製造方法及びワイヤソー装置に係り、特に化合物半導体からなるインゴットを切断する基板の製造方法及びワイヤソー装置に関するものである。
図2に示すように、ワイヤソー装置20は、走行するワイヤ4に被加工物であるインゴット5を押し付けると共に、図示しないスラリータンクから遊離砥粒(以下、砥粒という)を含むスラリー(遊離砥粒を混ぜた加工液)を供給してインゴット5を切断するように構成されている。例えば、ピアノ線等のワイヤ4にスラリーをかけながら、ワイヤ4を一方向走行又は往復走行させつつ、ワイヤ4にインゴット5を押し付けてインゴット5を切断する方法である。
また、インゴット5を切断することで形成される基板(ウエハ)の精度を向上させるために、ワイヤ4の摩耗によるワイヤ径の変化を検出し、摩耗したワイヤ4を新しいワイヤ4に換えるべく新しいワイヤ4の供給を制御し、これによりワイヤ径を安定させ、ワイヤ径の変化による基板の精度低下を防止する方法や高張力ワイヤを用いて切断する方法が提案されている。
しかしながら、従来の切断方法は、切断開始時において、インゴット5の表面の微小な割れにワイヤ4が引っ掛かったり、ワイヤ4がインゴット5表面を滑るなどして、ワイヤ位置がブレることに起因して、切り始めの切断面の加工精度を悪化させているという課題があった。特にスラリーがインゴット5の表面に分散されているとワイヤ4が滑りやすい。
また、ワイヤ張力を高くすると共に一定にしてインゴット5を切断すると、切断中にインゴット中心部でワイヤ4の断線が頻繁に発生し、加工精度を悪化させてしまうという問題があった。
またさらに、互いに離間された複数本の溝付きローラ1、2、3などに一本のワイヤ4を螺旋状に巻き付けてローラ2、3間にワイヤ列を形成し、このワイヤ列にインゴット5を押し付けてインゴット5を切断する場合、切断初期にあっては、インゴット5がそれぞれのワイヤ4に同時には当たらないため、ワイヤ列のうち、インゴット5を切断しているワイヤ4と、まだインゴット5まで達していないワイヤ4とが存在し、ワイヤ張力値が低いと、その各々のワイヤ4において異なる張力が発生してたわみが生じ、これにより、切り始めの切断面のそりを悪化させ、基板(ウエハ)全体のそりの値を大きくさせているという課題があった。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、インゴット加工後に形成される基板(ウエハ)の切断面のそりを小さくすることができ、高精度の基板を得ることができる基板の製造方法及びワイヤソー装置を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明は、走行するワイヤに基板形成用のインゴットを押し当てて、ワイヤによってインゴットを切断する基板の製造方法において、切断開始時におけるワイヤ張力値をインゴットの中心部分切断時におけるワイヤ張力値よりも高くするものである。
上記インゴットの切断開始時のワイヤ張力値を、インゴットの中心部分を切断するときのワイヤ張力値の1.2倍から1.5倍にするとよい。
また、上記インゴットの切断開始から5mm切断するまでの間、ワイヤ張力値をインゴットの中心部分を切断するときのワイヤ張力値よりも高くするとよい。
本発明によれば、インゴット加工後に形成される基板の切断面のそりを小さくすることができ、高精度の基板を得ることができる。
本発明の好適実施の形態を添付図面を用いて説明する。
図1に示すように、ワイヤソー装置12は、三角形状に併設された3本の溝付きローラ1、2、3と、これら溝付きローラ1、2、3の外周面に軸方向に所定間隔を隔てて形成された各溝(図示せず)に対して螺旋状に巻き付けられた1本のワイヤ4と、溝付きローラ1、2、3の少なくとも一本を正逆方向に駆動することにより溝付きローラ1、2、3を正逆方向に回転させてワイヤ4を正逆双方向に走行させるための駆動モータ(図示せず)と、ワイヤ4の正逆双方向への移動を可能とするための一対のワイヤリール(図示せず)とを備えて構成されている。
これらワイヤリールは、それぞれ正逆転自在な回転駆動装置(図示せず)に連結されており、この回転駆動装置によりそれぞれ独立して回転駆動されるようになっている。上記回転駆動装置は、それぞれ図示しない制御装置に接続されており、この制御装置によって回転速度調節可能に正転、逆転又は停止されるようになっている。また、前記一対のワイヤリールは、前記駆動モータの正逆回転の切り替えによるワイヤ4の正逆双方向への移動に対応してそれぞれワイヤ4の繰り出しと巻き取りとを切り替えるように構成されている。またさらに、これら一対のワイヤリールは、ワイヤ4の張力を一定に保持するテンショナとしても機能するようになっており、前記制御装置で巻き取り側と繰り出し側の始動タイミングを調節する等によりワイヤ4に付与するワイヤ張力を加減できるようになっている。
そして、溝付ローラ1、2間に巻き掛けられたワイヤ列の略中央外側部に臨む位置には、インゴット押し付け手段としてのアクチュエータ6が配置されている。アクチュエータ6は、上下に伸縮自在に形成されており、伸長することでワイヤ4に接近され、縮退することでワイヤ4から離間されるようになっている。アクチュエータ6の先端部には、インゴット5をワイヤ列に押し付けるための治具11が装着されている。
また、ワイヤソー装置12は、インゴット切断位置のワイヤ4にスラリー7を供給するためのスラリー供給装置13を有する。スラリー供給装置13は、スラリー7を収容するスラリータンク8と、スラリータンク8にポンプ14、供給管9を介して接続されワイヤ4にスラリー7を噴射するノズル10とを備えて構成されており、スラリータンク8から供給管9にスラリー7を圧送してノズル10から噴射させ、砥粒を含むスラリー7をワイヤ4に供給するように構成されている。
次に基板の製造方法について述べる。
治具11にインゴット5を装着し、アクチュエータ6を伸長すると、インゴット5が上昇され、ワイヤ4に近づく。この後、インゴット5の外周部がワイヤ4に接触し、このワイヤ4がインゴット5を切断し始める。このとき、スラリー供給装置13にてワイヤ4とインゴット5の接触部にスラリー7を供給し、ワイヤ4のミクロ的な変形と、スラリー7に含まれている砥粒によるラッピング作用を発生させる一方、前記一対のワイヤリールの回転を調節し、ワイヤ張力値をインゴット5の中心部分切断時におけるワイヤ張力値よりも高くしておく。これにより、ワイヤ4がインゴット5の表面の微小な割れに引っ掛かるのを防ぐことができると共に、ワイヤ4がインゴット5の表面を滑るのを防ぐことができ、ワイヤ位置のブレを防いで切り始めの切断面の加工精度を高めることができる。また、このときのワイヤ張力値は、インゴット5の中心部分を切断するときのワイヤ張力値の1.2倍から1.5倍に設定する。これにより、インゴット5をより高精度に切断できる。また、ワイヤ4の張力を高く設定するため、インゴット5を切断しているワイヤ4と、まだインゴット5まで達していないワイヤ4とが存在している状態であっても、ワイヤ4がたわむことはない。
インゴット5が所定深さ(具体的には5mm)切断され、インゴット5の中心部分に到達したら、ワイヤ張力を緩めて一定とする。これにより、切断中にワイヤ4が断線されるのを防ぐことができ、インゴット中心部の切断面の加工精度を高めることができる。
この後、インゴット5を完全に切断することにより、インゴット5を複数の基板(ウエハ)にスライスすることができ、例えば、厚さ1.0mm程度以下の基板を製造することができる。
表1は、従来のワイヤ張力値一定の切断条件により切り出したウエハそりと、切断開始から5mmまでワイヤ張力を高くした切断条件により切り出したウエハそりとを比較して示すものである。
これにより、本実施形態の切断条件によりスライスしたウエハが、従来の切断条件によりスライスしたウエハよりもソリの程度が小さいことが確認できた。
ただし、切り始めのワイヤ張力値が1.5倍を超えると、切断中に断線が発生し、1.1倍程度ではソリの低減効果は小さかった。
したがって、この結果から、切断開始時におけるワイヤ張力値をインゴット5の中心部分切断時におけるワイヤ張力値よりも高くするとインゴット表面の微小な割れによるワイヤの引っかかりの影響がなくなり、ワイヤのブレを抑えることができ、切断加工精度が向上し、インゴット加工後に形成されるウエハの切断面のそりを小さくすることができ、高精度のウエハを得られることが分かる。
また、この効果は、インゴットの切断開始時のワイヤ張力値を、インゴットの中心部分を切断するときのワイヤ張力値の1.2倍から1.5倍にすると顕著であることが分かる。
なお、今回の実施例は、LEC法GaAsインゴットのスライスによるものであるが、他の材料を用いたスライスについても可能である。
4 ワイヤ
5 インゴット
12 ワイヤソー装置
5 インゴット
12 ワイヤソー装置
Claims (6)
- 走行するワイヤに基板形成用のインゴットを押し当てて、ワイヤによってインゴットを切断する基板の製造方法において、切断開始時におけるワイヤ張力値をインゴットの中心部分切断時におけるワイヤ張力値よりも高くすることを特徴とする基板の製造方法。
- 上記インゴットの切断開始時のワイヤ張力値を、インゴットの中心部分を切断するときのワイヤ張力値の1.2倍から1.5倍にする請求項1記載の基板の製造方法。
- 上記インゴットの切断開始から5mm切断するまでの間、ワイヤ張力値をインゴットの中心部分を切断するときのワイヤ張力値よりも高くする請求項1又は2記載の基板の製造方法。
- 走行するワイヤに基板形成用のインゴットを押し当てて、ワイヤによってインゴットを切断するワイヤソー装置において、切断開始時におけるワイヤ張力値をインゴットの中心部分切断時におけるワイヤ張力値よりも高くすることを特徴とするワイヤソー装置。
- 上記インゴットの切断開始時のワイヤ張力値を、インゴットの中心部分を切断するときのワイヤ張力値の1.2倍から1.5倍にする請求項4記載のワイヤソー装置。
- 上記インゴットの切断開始から5mm切断するまでの間、ワイヤ張力値をインゴットの中心部分を切断するときのワイヤ張力値よりも高くする請求項4又は5記載のワイヤソー装置。
Priority Applications (1)
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JP2006198313A JP2008023644A (ja) | 2006-07-20 | 2006-07-20 | 基板の製造方法及びワイヤソー装置 |
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- 2006-07-20 JP JP2006198313A patent/JP2008023644A/ja active Pending
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