JP2008022823A - Dna塩基配列決定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】パイロシーケンシング法等の化学発光を利用した配列決定方法において、dATPの使用や、反応の正確なコントロールを可能にすることで、より安価かつ高精度な配列決定方法を提供する。
【解決手段】標的核酸を含む反応セルに塩基AGTCに各々対応する4種の核酸基質を順次加えてDNA相補鎖合成を段階的に行い、前記相補鎖合成で生じるピロリン酸をATPに変換して、ルシフェラーゼによる化学発光を行い、前記発光を検出することで前記標的核酸の配列を決定する方法において、1の核酸基質を用いた相補鎖合成の後、次の核酸基質を加える前に、担体に固定化した核酸基質分解酵素を一定時間作用させて余剰の核酸基質を分解する。
【選択図】図8
【解決手段】標的核酸を含む反応セルに塩基AGTCに各々対応する4種の核酸基質を順次加えてDNA相補鎖合成を段階的に行い、前記相補鎖合成で生じるピロリン酸をATPに変換して、ルシフェラーゼによる化学発光を行い、前記発光を検出することで前記標的核酸の配列を決定する方法において、1の核酸基質を用いた相補鎖合成の後、次の核酸基質を加える前に、担体に固定化した核酸基質分解酵素を一定時間作用させて余剰の核酸基質を分解する。
【選択図】図8
Description
本発明は、化学発光を利用したDNA塩基配列決定技術に関する。
DNA塩基配列決定にはゲル電気泳動と蛍光検出を用いた方法が広く用いられている。この方法では、まず配列解析の対象となるDNA断片を増幅する。次いで、5’末端を始点として種々の長さのDNA断片を作製し、その3’末端に塩基種に応じて波長の異なる蛍光標識を付加する。そして、ゲル電気泳動により各蛍光標識断片の長さの違いを1塩基の差で識別すると共に、それぞれの断片群が発する蛍光色から3’末端の塩基種を特定する。DNAは短い断片群から順次蛍光検出部を通過するため、蛍光色を計測することで短いDNAから順に末端塩基種が特定され、配列決定が可能となる。この方法を利用した蛍光式DNAシーケンサーは幅広く普及しており、ヒトゲノム解析においても大いに活躍した(非特許文献1)。
2003年ヒトゲノム配列解析の終了が宣言され、配列情報を医療や種々の産業に活用する時代になってきた。最近のDNA解析では長い配列の全てを解析する必要はなく、目的とする特定領域の配列を知れば十分なことも多い。そのため、このような短いDNA配列の解析に適した、簡便な方法や装置も必要とされるようになってきた。
こうした要求に応えて生まれた技術として、パイロシーケンシングに代表される段階的相補鎖合成反応による配列決定方法がある。この方法ではターゲットとするDNA鎖にプライマーをハイブリダイズさせ、4種の相補鎖合成核酸基質(dATP、dCTP、dGTP、dTTP)を1種類ずつ順番に反応液中に加えて相補鎖合成反応を行う。相補鎖合成反応が起きると、その副産物としてピロリン酸(PPi)が生成する。パイロシーケンシングでは、ピロリン酸は共存するATP sulfurylaseの働きでAPS(adenosine 5’-phosphosulfate)と反応してATPを生成し、このATPがルシフェラーゼの共存下でルシフェリンと反応して発光を生じる。(以後、これを「相補鎖合成に起因する発光」と呼ぶ。)従って、生じた発光を検出することで、加えた相補鎖合成核酸基質がDNA鎖に取り込まれたことがわかり、ターゲットとなったDNA鎖の配列を決定することができる(非特許文献2参照)。反応に使われなかった相補鎖合成核酸基質は、次の反応ステップに影響が無いようアピラーゼなどの酵素によって速やかに分解される。
通常、相補鎖合成基質は溶媒に溶かした溶液の状態で反応セルに注入される。反応セルの体積は数10μl以下(通常20μl程度)の場合が多い。反応体積が小さいほど試薬が節約できる。一方注入される相補鎖合成基質の体積はサブマイクロリッターである(0.1-0.2μl)。このパイロシーケンシングを行う装置は4-96穴の反応セル(体積100μl以下)を持つタイタープレートを反応セル板として活用する化学発光検出システムが用いられる。その装置では4種の相補鎖合成核酸基質(dATP、dCTP、dGTP、dTTP)を別々の反応試薬溜に保持し、順番に反応セルに注入していく。反応セルにはあらかじめDNA、プライマー、相補鎖合成酵素、化学発光試薬などが含まれている。すなわち、反応注入部は4本のノズルからなり、ノズルあるいはタイタープレートをX-Y方向に動かして試薬を順次注入し、発光を検出する。試薬注入量は0.1-0.2μlであり、100回の注入で10-20μlの反応液体積の増加となり、酵素などの濃度はその分減少する。
現代化学, 2004年7月号, vol.400, p66-69
Electrophoresis, 22, p3497-3504 (2001)
従来のパイロシーケンシングでは相補鎖合成反応と、相補鎖合成基質である核酸dNTPをアピラーゼで分解する反応が競争的に起こるため、dNTPの分解反応が早いと相補鎖合成が十分に行われず、相補鎖合成の進度がDNA鎖毎に異なる等の問題があった。一方、余剰の核酸基質の分解が遅いと、先に加えたdNTPが次の核酸基質注入後も残存して、複数種の核酸の同時取り込みが生じ、予定外の核酸種による相補鎖合成が進行するため、やはりDNA相補鎖合成の進度がDNA鎖毎に異なるという問題があった。このようなDNA鎖毎に不均一な反応の進行は、生成相補鎖の長さを不揃いなものとする。種々の長さのDNA相補鎖ができると、次に取り込まれるべき塩基種もDNA鎖毎に異なる。このため、4種の核酸基質のどの種類を加えても相補鎖合成が進行して発光信号が常に観測され、配列決定ができなくなるという問題点があった。
また、従来のパイロシーケンシングでは核酸基質dATPはルシフェラーゼと反応するために、ルシフェラーゼと反応性の乏しいdATPαSを使用していた。しかし、dATPαSは相補鎖合成能力がdATPより劣る上に価格も高いという難点があった。dATPとATPのルシフェラーゼに対する活性は約1:40程度であるが、アピラーゼでdATPを分解する反応を共存させるとアピラーゼによりATPも分解されるので信号の比率としては1:2-3となってしまうことが確認されている。この場合、通常ではdATPをそのまま使うことはできないため、dATPαSが使われている。以上のような状況から、パイロシーケンシングにおいてdATPの使用を可能にすることと、アピラーゼによる分解反応のコントロールが重要課題となっている。
本発明は、上記課題を克服するために、相補鎖合成反応とdATP分解反応を時系列的に行うことで、相補鎖合成反応、生成したピロリン酸をATPに変換する反応、及びdATP分解反応を時間的に区分して行う。
すなわち、アピラーゼなどの分解酵素は相補鎖合成反応が進行しているときには活性が無いか非常に小さく、相補鎖合成反応が終了した段階から活性が出るか大きくなる用に工夫した。たとえば、アピラーゼは反応セルにあらかじめ添加せず、相補鎖合成反応及びATP生成反応が十分に進行した後に固相担体に固定したアピラーゼを反応セルに添加する。通常この反応は数秒-10秒程度で終了する。ルシフェラーゼはあらかじめ反応セルに添加しておいても、アピラーゼと共に固相担体に固定して反応セルに添加しても良い。分解反応を十分に行った後に固定化したアピラーゼを取り出し、次の核酸基質を反応セルに注入する。こうすることで、核酸基質が分解されることなく、相補鎖合成反応が進行し、次いで、ATP生成反応が進行する。以下、この操作を順次繰り返し、相補鎖合成反応、ATP生成反応、dNTP分解反応を時間的に区別して実施することができる。なお、固定化したアピラーゼを反応セルから出し入れすることなく、その分解活性を制御することで、各反応を時間的に区別して実施することもできる。
本発明によれば、これまで競争的に行われていた相補鎖合成反応とdNTP分解反応が分離され、それぞれ十分な時間を掛けて反応を完全に進行させることができる。dNTPの残存を心配することなく、十分な量のdNTPを加えて必要な時間反応を行い、どのDNAについても相補鎖合成を十分に行うことができる。しかる後に十分な量の分解酵素を反応液中に入れて短時間にdNTPを分解することができ、反応サイクルの短縮と、十分な相補鎖合成反応が可能な、便利で再現性の良い反応系を構築できる。このような系では、ルシフェラーゼによるdATPとATPの発光量の比率もアピラーゼが存在しない場合の値=1:40に近づき、dATPを相補鎖合成基質として活用することができる。従来の方法では、操作の簡便さを優先して相反する反応を共存させていたが、本発明はこれらの反応を時間的に区別して実施することで、より精度の高い配列決定を可能とした。この方法は、ATP生成反応の形式に依存せず、いずれのATP生成反応にも適用できる。
本発明は、標的核酸を含む反応セルに塩基AGTCに各々対応する4種の核酸基質を順次加えてDNA相補鎖合成を段階的に行い、前記相補鎖合成で生じるピロリン酸をATPに変換して、ルシフェラーゼによる化学発光を行い、前記発光を検出することで前記標的核酸の配列を決定する方法において、1の核酸基質を用いた相補鎖合成の後、次の核酸基質を加える前に、担体に固定化した核酸基質分解酵素を一定時間作用させて余剰の核酸基質を分解することを特徴とする塩基配列決定方法に関する。
前記核酸基質分解酵素による余剰の核酸基質の分解は、前記化学発光と同時あるいはその開始後に行ってもよいし、前記核酸基質分解酵素で余剰の核酸基質の分解した後に、前記化学発光を行ってもよい。
酵素を固定化する担体の種類は特に限定されないが、例えば磁性粒子等を好適に用いることができる。磁性粒子を用いると、後述する酵素の凝集と分散を磁石を利用して容易に行うことができる。担体の形状も特に限定されず、反応セルに挿入可能な範囲において、リング状、ブラシ状又はワイヤー状等の所望の形状にすることができる。
核酸基質分解酵素を固定化した担体には、当該酵素反応の触媒も固定化されていてもよい。そのような触媒としては、たとえばアピラーゼであれば、Apyrase from potato grade VI A6410 シグマ社製 Enzyme 3.6.1.5 (カタログから) を挙げることができる。
前記核酸基質分解酵素の作用は、固定化した前記酵素の反応セル内への添加、除去によって一定時間に制御することができる。あるいは、前記酵素はあるいは触媒の活性を変化させる(活性化状態から不活性化状態に変化させる)ことにより、一定時間に制御してもよい。こうした活性状態の変化は、前記核酸基質分解酵素あるいは触媒を固定化した担体の凝集と分散により行うことができる。
本発明で用いられる核酸基質分解酵素としては、たとえばアピラーゼ又はその変異体としてはアピラーゼファミリーの1つであるYND1(J.Biol.Chem,274(1999)21450-21456)を挙げることができる。
本発明で用いられるルシフェラーゼもまた適当な担体に固定化されていてもよい。その場合、ルシフェラーゼは、前記核酸基質分解酵素を固定化した担体と同一の担体に固定化されてもよいし、別な担体に固定化されていてもよい。
以下、本発明を、実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本発明によるパイロシーケンシングに関わる反応と配列決定の原理を図1に、また発光反応に関与するプロセスを図2に示した。配列決定反応に続くATP生成反応には従来ATPスルフリラーゼとAPSを用いる反応が使われているが、ここではPPDK(ピルビン酸リン酸ジキナーゼ:pyruvate phosphate dikinase)とAMP及びPEP(ホスホエノールピルリン酸:phosphoenolpyruvic acid)を用いる反応系を採用している。本発明はどちらの反応系にも適用できる。
実施例に用いた装置を図3に示す。反応は小さな反応セルアレーの中でDNAサンプル毎に並列して行われる。反応セル(100μl)の底面に光検出ダイオード或いはCCD素子などを具備したものである。4種の核酸はキャピラリーノズルから順次反応セル中に注入される。本実施例では毎回0.2-3μlの核酸基質を、dATPαS(あるいはdATP) -> dCTP -> dGTP -> dTTPの順番で、反応セル中に注入した。また、反応溶液の量は30μlとした。核酸基質を注入した後に反応容器を振動させて攪拌し、反応が均一に進むように工夫してある。
相補鎖合成が行われてDNA鎖が伸びると、取り込まれた核酸基質の分だけピロリン酸(PPi)が生成する。ピロリン酸はPPDKの存在下でAMPとPEPと反応してATPを生成する。ATPはルシフェリン、ルシフェラーゼと反応して発光とともにピロリン酸を生ずる。ピロリン酸は再び反応してATPを生成するので発光のサイクル反応が回ることになる。この間、発光量はほぼ一定に保たれ、ルシフェリンが消耗される。
以下に、本実施例で使用したアピラーゼ固定化ビーズの作成方法とシーケンス反応の詳細を示す。
アピラーゼ固定化ビースの作成方法
粒径2.8μmの均一な超常磁性高分子ポリマー製のビーズの表面を、p-トルエンスルフォニルクロライドで活性化したDynabeads M-280 Tosylactivated , 100 μl(2×108 個)を、バッファ(0.1 M Na-phosphate buffer ph7.4) に加えて洗浄する。ビーズを磁石で集め、溶液を回収する。これを2回繰り返して洗浄する。
粒径2.8μmの均一な超常磁性高分子ポリマー製のビーズの表面を、p-トルエンスルフォニルクロライドで活性化したDynabeads M-280 Tosylactivated , 100 μl(2×108 個)を、バッファ(0.1 M Na-phosphate buffer ph7.4) に加えて洗浄する。ビーズを磁石で集め、溶液を回収する。これを2回繰り返して洗浄する。
次に酵素を固定する。Dynabead M-280 Tosylactivated 100μl (2×108個)と上記バッファ(0.1 M Na-phosphate buffer pH7.4)200μL、固定する酵素アピラーゼ 0.1mg を加える。この混合試薬を十分に攪拌した後、シェイキングインキュベータで、4℃、24時間反応させる。反応後、上澄みを回収し、バッファ(0.1%BSA/PBS pH7.4)で、ビーズを洗浄(4℃、5 min×4)する。300μlのバッファ(0.2M Tris, 0.1% BSA pH 8.5)に置換し、4℃で保存する。
シーケンス反応
DNAサンプル(1pmol/μl)と1.5倍量のプライマーをアニーリングバッファー中(10mM Tris-acetate buffer, pH7.75, 2mM magnesium acetate)でハイブリダイゼション(94℃, 20s → 68℃, 120s → 4℃)を行い、DNA鋳型サンプル溶液を得た。シーケンシングでは、反応セル中に発光試薬(20μl)、鋳型DNA(2μl)、 ポリメラーゼ酵素(0.5μl)を加えた。ディスペンサに4種類の基質溶液をそれぞれ20μL加えて順次、反応容器に注入し、光ダイオードにより発光を検出した。鋳型DNAは TMPTとp53変異型 であり、以下に示すプライマーを用いた。
TMPT gene for thiopurine S-methyltransferase プライマー:
5’-aaa attac ttacc atttg cgatc a−3’(配列番号1)
鋳型DNA:
5’- tg ttgaa gtacc agcat gcacc atggg ggacg ctgct catct tctta aagat ttgat ttttc tccca taaaa tgttt tttct ctttc tggta ggaca aatat tggca aattt gacat gattt gggat agagg agcat tagtt gccat taatc caggt gatcg caaat ggtaa gtaat tttt - 3’(配列番号2)
解析対象配列:
5’- cctg gatta atggc aacta atgct cctct atccc aaatc atgtc aaatt tgcca atatt tgtcc tacca gaaag agaaa aaaca tttta tggga gaaaa atcaa atctt taaga agatg agcag cgtcc cccat ggtgc atgct ggtac ttcaa ca - 3’(配列番号3)
p53変異型 プライマー:
5’-ga acagc tttga ggtgc gtgtt-3’(配列番号4)
鋳型DNA:
5’-ctttc ttgcg gagat tctct tcctc tgtgc gccgg tctct cccag gacag gcact aacac gcacc tcaaa gctgt tccgt cccag tagat tacca accat tagat gaccc tgcct tgtcg aaact ccacg cacaa tcacg gacag gaccc tctct ggccg cgtgt ctcct tctct tagag gcgtt ctttc -3’(配列番号5)
解析対象配列:
5’-agtgc ctgtc ctggg agaga ccggc gcaca gagga agaga atctc cgcaa gaaag-3’(配列番号6)
表1に発光試薬の標準的な組成を示す。
DNAサンプル(1pmol/μl)と1.5倍量のプライマーをアニーリングバッファー中(10mM Tris-acetate buffer, pH7.75, 2mM magnesium acetate)でハイブリダイゼション(94℃, 20s → 68℃, 120s → 4℃)を行い、DNA鋳型サンプル溶液を得た。シーケンシングでは、反応セル中に発光試薬(20μl)、鋳型DNA(2μl)、 ポリメラーゼ酵素(0.5μl)を加えた。ディスペンサに4種類の基質溶液をそれぞれ20μL加えて順次、反応容器に注入し、光ダイオードにより発光を検出した。鋳型DNAは TMPTとp53変異型 であり、以下に示すプライマーを用いた。
TMPT gene for thiopurine S-methyltransferase プライマー:
5’-aaa attac ttacc atttg cgatc a−3’(配列番号1)
鋳型DNA:
5’- tg ttgaa gtacc agcat gcacc atggg ggacg ctgct catct tctta aagat ttgat ttttc tccca taaaa tgttt tttct ctttc tggta ggaca aatat tggca aattt gacat gattt gggat agagg agcat tagtt gccat taatc caggt gatcg caaat ggtaa gtaat tttt - 3’(配列番号2)
解析対象配列:
5’- cctg gatta atggc aacta atgct cctct atccc aaatc atgtc aaatt tgcca atatt tgtcc tacca gaaag agaaa aaaca tttta tggga gaaaa atcaa atctt taaga agatg agcag cgtcc cccat ggtgc atgct ggtac ttcaa ca - 3’(配列番号3)
p53変異型 プライマー:
5’-ga acagc tttga ggtgc gtgtt-3’(配列番号4)
鋳型DNA:
5’-ctttc ttgcg gagat tctct tcctc tgtgc gccgg tctct cccag gacag gcact aacac gcacc tcaaa gctgt tccgt cccag tagat tacca accat tagat gaccc tgcct tgtcg aaact ccacg cacaa tcacg gacag gaccc tctct ggccg cgtgt ctcct tctct tagag gcgtt ctttc -3’(配列番号5)
解析対象配列:
5’-agtgc ctgtc ctggg agaga ccggc gcaca gagga agaga atctc cgcaa gaaag-3’(配列番号6)
表1に発光試薬の標準的な組成を示す。
ポリメラーゼ酵素はエクソ活性のないクレノーフラグメント(Exo- Klenow)を用いた。エクソ活性があると相補鎖合成の時に末端塩基を切り取り、再度相補鎖塩基を結合するプロセスが組み込まれる。このため段階的な相補鎖合成を用いる配列決定方法では同じ配列を繰り返し読むことになったり、相補鎖合成反応の進行状態がDNAコピー毎に異なってきたりする原因になるからである。
図4はアピラーゼを共存させたときとアピラーゼを共存させないときの発光強度の時間変化である。アピラーゼが共存しないときには同じDNA相補鎖合成量(ピロリン酸の量)でも発光強度が5倍くらい強いことが分かる。アピラーゼ固定磁気ビーズを反応セルに添加し、反応セルを振動させて攪拌すると発光は減少し、約5秒で殆ど発光は見られなくなった。これはATPが分解されたためであるが、同時に相補鎖合成核酸基質も分解されてしまう。dNTPとATPの分解スピードはほぼ等しいので発光が消失した時点でdNTPもほぼ消失していると考えられる。アピラーゼ固定ビーズの添加後、約20秒間攪拌を行い、dNTPを十分に分解した後、アピラーゼ固定ビーズを磁石で回収して取り出した。この時点で先に注入したdNTPはほぼ完全に消失していた。
本実施例では、相補鎖合成時にアピラーゼを加えないため、相補鎖合成が十分に行われ、鋳型DNAは残存しない。残存する鋳型DNAの量はdANPを2回注入することによって確かめることができる。dATPαSを基質として、アピラーゼを共存させた従来の方法を図9に示した。鋳型DNAを増加させると2回目の発光がみられる。これは鋳型DNAの量をdATPαSの0.2倍、0.4倍、0.6倍と増やすほど大きくなり、未反応の鋳型が残存することがわかる。
次に本実施例の結果を図10に示した。すなわち、dATPαSを基質としこれを発光試薬に注入した。発光試薬には最初アピラーゼを添加せずに相補鎖合成を行った。次いで、アピラーゼを加えて信号を消去し、このアピラーゼを除去して、2回目のdATPαSを注入した。鋳型DNAの量を変化させて結果をみたが、どの鋳型DNAの量でも2回目のdATPαS注入時に発光信号はみられず、未反応の鋳型DNAは残存しないことわかる。dATP以外のdNTPでは、いずれもルシフェラーゼと反応しにくいため、dATPαSで得られた図9、図10と同様の測定結果が得られた。
アピラーゼを除去した後、次の核酸基質を注入して相補鎖合成反応を行い、以下この一連の操作を繰り返すことで配列決定を行った。図5は得られた結果である。相補鎖合成に基づく信号に比べて、未反応の鋳型による信号が十分小さいことが分かる。かくして、十分高い精度で配列決定を行うことができた。ここでは核酸基質としてdATPの代わりにルシフェラーゼと反応しにくいdATPαSを用いたが、次の実施例に示すようにdATPを使用することもできる。
第1の実施例では核酸基質としてdATPの代わりにdATPαSを用いた。dATPαSはdATPに比べると相補鎖合成の際にDNA鎖に取り込まれる速度が遅く、大量に加える必要がある。一方、dATPはルシフェラーゼ発光反応の基質としても作用するので相補鎖合成が起こらなくても発光が観測されてしまう。
図6はアピラーゼ共存下におけるdATPによる発光と、アピラーゼが共存しないときの発光を比較したものである。dATPはルシフェラーゼと反応してピロリン酸を生成する。ピロリン酸はPPDKによりATPに変換されるので発光量は徐々に増大することが分かる。従来の方法ではアピラーゼ共存下ではdNTPはDNA鋳型の量に比べると20-50倍加えていたため、dATPに起因する信号はかなり大きかった。
しかしdATPはdATPαSに比べると相補鎖合成の時にDNA鎖に取り込まれる速度が早いため、dNTPの量を上述のようには多くする必要はない。0.5pmolの試料の場合には2pmol程度で十分である。本発明では、発光反応のときにはアピラーゼが含まれていないため、時間の経過とともにdNTPは相補鎖合成反応に消費され、鋳型DNAが残存しないという特長がある。
図11にdATPを使用した場合の結果を示した。鋳型DNAを加えない場合と、鋳型DNAの量をdATPの0.2倍、0.4倍、0.6倍と増やした場合について示した。最初アピラーゼを加えずに相補鎖合成を行った。鋳型DNAを加えない場合でもdATPが直接ルシフェラーゼの基質となるため131に示すように発光量は徐々に増大する。鋳型DNAの量をdATPの0.2倍、0.4倍、0.6倍と増やした場合も、増加の割合は小さいものの、やはり発光強度は増加する。その後アピラーゼを加えて信号を消去する。その後アピラーゼを除去し2回目のdATPを加えた。鋳型DNAの量を変えて発光強度を示したが、どの鋳型DNAの量でも2回目のdATP注入時には鋳型DNAがない場合と同じ発光強度となり、鋳型DNAは残存していないことわかる。
dATPを用いて配列解析を行った結果を図7に示した。この場合、核酸基質の量はdATP、dCTP、dGTP、及びdTTPに対してそれぞれ、2pmol、5pmol、5pmol及び5pmolである。このように相補鎖合成に十分な時間をかけることで、より少ない相補鎖合成試薬を用い、またdATPを使用して相補鎖合成及び発光反応を行うことができる。
もちろん、dATPを多量に加える必要がある場合には、dATPに起因した信号が無視できない。しかし、このような場合には、以下の実施例で述べるように、アピラーゼとルシフェラーゼを同時に反応セルに入れたり、アピラーゼ分解に先立ってルシフェラーゼを反応セルに入れたりして発光反応を行って、反応終了に合わせてアピラーゼと一緒にルシフェラーゼも取り出す方式が有効である。
本実施例は、固定したアピラーゼ及びルシフェラーゼの両者を固相担体に使用した例である。担体としては、実施例1及び2の様に磁気ビーズを利用することもできるが、ここではメッシュ状のプラスティックを使用した。もちろんこのほか種々の形態の担体を使うこともできる。
図8はこの方法を実施するためのデバイスの概要を示したものである。メッシュ上のプラスチックにはアピラーゼとルシフェラーゼが固定されており、反応溶液にはそれを除いた発光試薬と鋳型DNAが入っている。4本のノズルからそれぞれ4種の核酸塩基が順番に注入されるが、1種類が注入された後、5-6秒の間溶液を攪拌して相補鎖合成反応を十分に行う。溶液中にはATP生成反応基質と相補鎖合成酵素が含まれているので、DNA伸長反応が起こり相補鎖が合成されてピロリン酸が発生する。ピロリン酸は酵素PPDKによってATPを生成する。ATPの生成量は相補鎖合成量に比例する。
通常の条件下では鋳型となるDNAの量は0.5-1.0pmolであり、相補鎖合成が1回行われたときには、ほぼ同量のATPを生成する。相補鎖合成に使用するdNTPの量は鋳型DNAの10倍程度である。ATPを生成した後、担体に固定したルシフェラーゼ及びアピラーゼを溶液中に加える。溶液中では発光反応と並行してdNTP及びATPの分解反応が起こる。このとき、本実施例ではすでに相補鎖合成が終了している。
4種類の酵素をすべて反応容器に入れている従来の方法では、相補鎖合成によりピロリン酸を発生させてそれからATPを生成させ、それがルシフェラーゼの発反応を引き起こすため、信号の発光反応には時間的な遅れがあった。しかし、本実施例では、ルシフェラーゼの発光反応が起こるときには、すでに相補鎖合成によるATPの生成がなされているため、時間的な遅れがなく、より正確な測定が可能となる。
基質のdNTPのうち、ルシフェラーゼと反応して発光を生じるのはdATPであるが、反応効率はATPの約1/60である。4種類の酵素をすべて反応容器に入れている従来の方法では、相補鎖合成によって発生するATPが時間的に遅れて生成されるため、それよりも速い反応であるdATPがルシフェラーゼと直接発光する、背景発光の寄与が大きく観測されていた。本実施例では相補鎖合成によって発生するATPはルシフェラーゼ発光反応のとき、時間的な遅れがないため、背景発光は反応効率の比である約1/60に、基質量の比の約10を掛けた約1/6にまで低減できる。
dATPの量を鋳型DNAの半分くらいにして、注入を複数回繰り返しても良い。この場合にはdATPに起因した信号強度を更に小さくできる。担体はこの実施例ではメッシュ状のプラスティックとしたが、これに限定されない。
本実施例ではATPによるルシフェラーゼ発光反応とアピラーゼによるATP分解反応が競争的に行われる。このためにATPによるルシフェラーゼ発光反応は時間が短くなお、発光強度のピークもアピラーゼの量を増加させると小さくなる傾向がある。これらを防ぐにはアピラーゼに先立ってルシフェラーゼを反応液に入れ、まず発光させ、次いでアピラーゼを入れて分解するなどの方法が有効である。
実施例3ではATP生成後にルシフェラーゼと分解酵素アピラーゼを反応セルに入れたが、ピロリン酸生成後にdNTPを分解して次いでATP生成と発光反応を行うのが本実施例である。アピラーゼはATP及びdNTPは分解するが、ピロリン酸は分解しない。このため、パイロシーケンシングにおけるdATPの使用が可能になり、また、発光反応の時に背景発光の原因となるdATPが存在しないため感度の高い計測が行える。
DNA鋳型、DNAポリメラーゼ、プライマー、ATP合成反応基質(AMP及びPEP(phosphoenolpyruvic acid)、及びルシフェリン等を含む反応液を反応セルに入れる。4種のdNTPはキャピラリーノズルから種類毎に順番に反応液中に注入される。この実施例ではdATP -> dCTP -> dGTP -> dTTP ->、以下この順番でdNTPを繰り返し反応液中に加える。加えたdNTPがプライマーを基点とする相補鎖合成に使用されると副産物としてピロリン酸が生成する。相補鎖合成で取り込まれるべき塩基ではないときには変化はない。次いで担体に固定したアピラーゼを反応液中に挿入し攪拌して未反応のdNTPを分解する。反応生成物であるピロリン酸はアピラーゼで分解されない。分解反応後、アピラーゼを固定した担体を反応セルから除去する。次いで、ATP生成酵素PPDKあるいはATP sulfurylase及びルシフェラーゼを固定したビーズを加えて攪拌する。DNA相補鎖合成が起こり、ピロリン酸が生成した場合にはATP合成とルシフェラーゼ発光反応が起こる。発光反応を検出した後に、これら酵素を固定した担体と共に反応セルから取り出す。反応液中にはATPが残存しているので再びアピラーゼを固定した担体を反応セルに入れてこれらを分解する。この一連の操作の後に次のdNTPを加える。その後は上記の一連の反応操作を繰り返す。
図12に得られた発光強度を示す。また、理解を助けるためにdNTPの増減を仮想的に144に示す。本実施例では、発光検出をする前に、アピラーゼを加えてdNTPが分解する工程がある。したがって、ルシフェラーゼを直接発光させるdATPも発光検出前に分解されるので、dATPによる背景発光を完全に取り除くことができる。
本実施例では分解酵素アピラーゼを固定した担体とATP合成酵素及びルシフェラーゼを固定した担体の2種類を反応セルに入れたり出したりしたがこのような操作は煩雑である。そこで、アピラーゼを固定した担体を磁気ビーズに選び、反応セル内でビーズを凝集させたり、攪拌して分散させたりすることで、酵素活性を制御し、固定化酵素を挿入したり取り出したりするのと同じ効果を持たせることも可能である。例えば、磁石を用いて磁気ビーズを凝集させたときにはアピラーゼ分解の効果は小さくなり、磁石をはずして攪拌したときにはビーズが反応セルに分散してアピラーゼによる分解反応が進行する。このように、固定化酵素を凝集・拡散させることによって、分解反応を制御しても良い。
酵素を反応溶液と分離する方法については以下のような方法がある。
(1)図13に示すとおり、マグネットを設けそこに反応溶液とビーズの混在したものを数回(2から4回程度)上下することによって、磁気ビーズを収集することができる。
(2)図14に示すとおり、モノリスカラムなどのフィルターを先端部に設けることによって、磁気ビーズを漉しとることができる。
(3)図15に示すとおり、磁気ビーズを鉄、またはパーマロイの棒で収集し、それを引き上げる。ことで反応溶液と分離する。また、混ぜるときには、さらに引き上げ、ストッパによって磁気ビーズのついた棒は反応溶液に落ち込む。このとき棒は磁石から外れているため磁気ビーズは反応容器内に拡散する。
(4)図16に示すとおり、反応容器を傾けて磁石に接触させる。磁気ビーズは反応容器の上部に収集される。その後反応容器をもとに戻すことによって、磁気ビーズは反応容器上部に留まり、反応溶液から分離できる。
(1)図13に示すとおり、マグネットを設けそこに反応溶液とビーズの混在したものを数回(2から4回程度)上下することによって、磁気ビーズを収集することができる。
(2)図14に示すとおり、モノリスカラムなどのフィルターを先端部に設けることによって、磁気ビーズを漉しとることができる。
(3)図15に示すとおり、磁気ビーズを鉄、またはパーマロイの棒で収集し、それを引き上げる。ことで反応溶液と分離する。また、混ぜるときには、さらに引き上げ、ストッパによって磁気ビーズのついた棒は反応溶液に落ち込む。このとき棒は磁石から外れているため磁気ビーズは反応容器内に拡散する。
(4)図16に示すとおり、反応容器を傾けて磁石に接触させる。磁気ビーズは反応容器の上部に収集される。その後反応容器をもとに戻すことによって、磁気ビーズは反応容器上部に留まり、反応溶液から分離できる。
本発明はライフサイエンス及びバイオ産業分野の基本的ツールであるDNA配列決定装置に活用可能な技術である。特に段階的な反応を用いたDNAシーケンサーは小型で安価な装置を提供することができる上に、小さな反応槽をたくさん並べることで膨大なスループットのDNA解析装置を実現できるが、本発明はこのような装置にも応用可能である。
31…ディスペンサ
32…反応容器
33…光検出器
34…発光検出回路
41…アピラーゼが共存しないときのdATPαSの発光
42…アピラーゼが共存するときのdATPαSの発光
51…dTTPの注入開始
52…アピラーゼ固定化ビーズ挿入
61…アピラーゼが共存しないときのdATPの発光
62…アピラーゼが共存するときのdATPの発光
71…初期の鋳型DNA量
72…発光試薬中にアピラーゼがある場合のdATP注入後の鋳型DNA量
73…発光試薬中にアピラーゼがない場合のdATP注入後の鋳型DNA量
81…dATPの発光
101…ディスペンサ
102…アピラーゼ固定メッシュ
103…反応容器
111…鋳型DNAの量はdATPαSの0.2倍
112…鋳型DNAの量はdATPαSの0.4倍
113…鋳型DNAの量はdATPαSの0.6倍
114…2回目のdATPαS注入
121…鋳型DNAの量はdATPの0.2倍
122…鋳型DNAの量はdATPの0.4倍
123…鋳型DNAの量はdATPの0.6倍
124…アピラーゼ固定化ビーズ挿入
125…アピラーゼ固定化ビーズ除去
126…2回目のdATP注入
131…鋳型DNAなし
132…鋳型DNAの量はdATPの0.2倍
133…鋳型DNAの量はdATPの0.4倍
134…鋳型DNAの量はdATPの0.6倍
135…アピラーゼ固定化ビーズ挿入
141…仮想的に示したdNTPの量
142…発光強度
143…アピラーゼ固定化ビーズ挿入
144…ATP生成酵素及びルシフェラーゼの固定化ビーズ挿入
151…マグネット
161…フィルター
162…磁気ビーズ
171…マグネット
172…ストッパ
173…鉄またはパーマロイの棒
174…磁気ビーズのついた先端部
175…マグネットを上に向かって引き上げる動作を示す
176…鉄またはパーマロイの棒が落下する様子を示す
181…マグネット
182…磁気ビーズ
32…反応容器
33…光検出器
34…発光検出回路
41…アピラーゼが共存しないときのdATPαSの発光
42…アピラーゼが共存するときのdATPαSの発光
51…dTTPの注入開始
52…アピラーゼ固定化ビーズ挿入
61…アピラーゼが共存しないときのdATPの発光
62…アピラーゼが共存するときのdATPの発光
71…初期の鋳型DNA量
72…発光試薬中にアピラーゼがある場合のdATP注入後の鋳型DNA量
73…発光試薬中にアピラーゼがない場合のdATP注入後の鋳型DNA量
81…dATPの発光
101…ディスペンサ
102…アピラーゼ固定メッシュ
103…反応容器
111…鋳型DNAの量はdATPαSの0.2倍
112…鋳型DNAの量はdATPαSの0.4倍
113…鋳型DNAの量はdATPαSの0.6倍
114…2回目のdATPαS注入
121…鋳型DNAの量はdATPの0.2倍
122…鋳型DNAの量はdATPの0.4倍
123…鋳型DNAの量はdATPの0.6倍
124…アピラーゼ固定化ビーズ挿入
125…アピラーゼ固定化ビーズ除去
126…2回目のdATP注入
131…鋳型DNAなし
132…鋳型DNAの量はdATPの0.2倍
133…鋳型DNAの量はdATPの0.4倍
134…鋳型DNAの量はdATPの0.6倍
135…アピラーゼ固定化ビーズ挿入
141…仮想的に示したdNTPの量
142…発光強度
143…アピラーゼ固定化ビーズ挿入
144…ATP生成酵素及びルシフェラーゼの固定化ビーズ挿入
151…マグネット
161…フィルター
162…磁気ビーズ
171…マグネット
172…ストッパ
173…鉄またはパーマロイの棒
174…磁気ビーズのついた先端部
175…マグネットを上に向かって引き上げる動作を示す
176…鉄またはパーマロイの棒が落下する様子を示す
181…マグネット
182…磁気ビーズ
配列番号1−人工配列の説明:プライマー
配列番号2−人工配列の説明:鋳型DNA
配列番号3−人工配列の説明:解析対象配列
配列番号4−人工配列の説明:プライマー
配列番号5−人工配列の説明:鋳型DNA
配列番号6−人工配列の説明:解析対象配列
配列番号2−人工配列の説明:鋳型DNA
配列番号3−人工配列の説明:解析対象配列
配列番号4−人工配列の説明:プライマー
配列番号5−人工配列の説明:鋳型DNA
配列番号6−人工配列の説明:解析対象配列
Claims (12)
- 標的核酸を含む反応セルに塩基AGTCに各々対応する4種の核酸基質を順次加えてDNA相補鎖合成を段階的に行い、前記相補鎖合成で生じるピロリン酸をATPに変換して、ルシフェラーゼによる化学発光を行い、前記発光を検出することで前記標的核酸の配列を決定する方法において、1の核酸基質を用いた相補鎖合成の後、次の核酸基質を加える前に、担体に固定化した核酸基質分解酵素を一定時間作用させて余剰の核酸基質を分解することを特徴とする塩基配列決定方法。
- 前記化学発光と同時あるいはその開始後に、前記核酸基質分解酵素による余剰の核酸基質の分解を行うことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記核酸基質分解酵素による余剰の核酸基質の分解後に、前記化学発光を行うことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記担体に核酸基質分解反応の触媒が固定化されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 前記担体が磁性粒子であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 前記核酸基質分解は、固定化した前記酵素あるいは触媒を反応セル内への添加、ついで除去することによって一定時間に制御されるものである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 前記核酸基質分解酵素の作用は、前記酵素あるいは触媒の活性を変化させることによって一定時間に制御されるものである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 前記活性の変化は、前記核酸基質分解酵素あるいは触媒を固定化した担体の凝集と分散により行われるものである、請求項7に記載の方法。
- 前記核酸基質分解酵素がアピラーゼ又はその変異体であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
- 前記核酸分解酵素あるいは触媒を固定化する担体は、反応セルに挿入可能なリング状、ブラシ状又はワイヤー状の形状であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
- 前記ルシフェラーゼが前記核酸基質分解酵素と同一担体に固定化されていることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
- 前記ルシフェラーゼが前記核酸基質分解酵素と別な担体に固定化されていることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
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JP2006202041A JP2008022823A (ja) | 2006-07-25 | 2006-07-25 | Dna塩基配列決定方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2001506864A (ja) * | 1996-12-23 | 2001-05-29 | パイロシーケンシング・アーベー | ピロホスフェートの放出の検出に基づくdna配列決定方法 |
JP2002306180A (ja) * | 2001-04-16 | 2002-10-22 | Hitachi Ltd | 核酸塩基配列解析法および核酸塩基配列解析試薬キットおよび核酸塩基配列解析装置 |
JP2005520484A (ja) * | 2001-07-06 | 2005-07-14 | 454 コーポレイション | 多孔性フィルターを使用し、独立した並行する化学的微量反応を隔離するための方法 |
US20060040297A1 (en) * | 2003-01-29 | 2006-02-23 | Leamon John H | Methods of amplifying and sequencing nucleic acids |
-
2006
- 2006-07-25 JP JP2006202041A patent/JP2008022823A/ja active Pending
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