JP2008020897A - 車両通信システムにおけるオーディオ信号コンポーネントを補償するための方法およびそのためのシステム - Google Patents

車両通信システムにおけるオーディオ信号コンポーネントを補償するための方法およびそのためのシステム Download PDF

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Abstract

【課題】車両通信システムにおけるオーディオ信号コンポーネントを補償するための方法を提供すること。
【解決手段】車両通信システムにおけるオーディオ信号コンポーネントを補償するための方法であって、該方法は、車両における音声信号をマイクロホンによって検出するステップと、該音声信号を白色化するために該音声信号をフィルタリングするステップと、該オーディオ信号を白色化するために該オーディオ信号をフィルタリングするステップと、該白色化された音声信号における該オーディオ信号を補償するステップと、該補償された音声信号の白色化を除去するステップとを包含し、該オーディオ信号の該フィルタリングは、少なくとも二つのフィルタを交互に使用して実行され、各フィルタは時間依存フィルタ係数を使用する、方法。
【選択図】図3

Description

(発明の分野)
本発明は、車両通信システム、特に、車両通信システムにおけるオーディオ信号コンポーネント(audio signal component)を補償する方法およびシステムに関する。
(関連技術)
車両における通信システムの使用は、この数年間に増加している。現在の車両において通信システムがしばしば組み込まれ、これらの通信システムは異なる目的のために使用される。第1に、車両内の所定の電子装置を制御するために音声認識(speech recognition)およびドライバのボイスコマンドを使用することが可能である。さらに、電話会議における通話は車両内の二人以上の加入者によって可能である。この例において、フロントシートに座っている人およびバックシートの一つに座っている人は、車両内のハンズフリー通信システムを使用して、ラインの他端の第三者と話し得る。さらに、異なる車両の乗客との互いの通信ために車両内の通信システムを使用することが可能である。車両通信システムにおいて、ノイズ、車両内の他の音、またはスピーチ音波(speech sound wave)の減衰のために、可聴的にクリアに聞きとることは困難である。車両通信システムにおいて、乗客の一人の音声が、車両内の異なる場所に置かれた一つ以上のマイクロホンを使用して検出される。マイクロホンによって検出された信号は処理され、次に、通常車両に備えられているオーディオモジュールのスピーカを使用して出力され得る。しかしながら、スピーカから出される信号は、通常、マイクロホンによっても検出される。音響フィードバックを避けるために、マイクロホンによって検出された信号は処理されなければならず、このような信号コンポーネントは、フィルタリング除去されなければならない。さもなければ、うるさいブーン音がシステムにおいて発生し得る。
さらに、乗客のスピーチ信号を検出するために、一つのシートに対していくつかのマイクロホンが使用されることが可能である。信号が、エコーおよびフィードバック信号コンポーネントをフィルタリング除去する適応可能なフィルタを使用してフィルタリングされた場合、負のフィードバックは避けられ得る。
車両のスピーカを介して出力された通信信号に加えて、無線信号またはコンパクトディスクなどの音楽ストレージからの信号などのオーディオ信号(audio signal)を再生するオーディオモジュールが車両に設けられている。これらのオーディオ信号は、同一のスピーカを介して出力され、またマイクロホンによって記録され、再びスピーカを介して出力される。これらのオーディオ信号コンポーネントが出力の前に減衰されない場合、ドライバは、オーディオ音声信号(audio sound signal)が反響音を有するという印象を有する。
上記車両通信システムは、しばしば、大変洗練されたオーディオコンポーネントを有する高価で大変洗練された車両に組み込まれる。オーディオモジュールが車両通信システムに接続された状態で使用される場合、音質は、マイクロホンによってひろわれ再びスピーカに供給されるオーディオ信号コンポーネントのフィードバックにより劣化される。この信号品質の劣化を回避するために、オーディオ信号は、車両内通信中にはディスエーブルにされるか、または、マイクロホンによって検出されたオーディオ信号コンポーネントは、効果的な方法でフィルタリング除去されなければならない。
以下に詳細に論議されるように、オーディオ信号コンポーネントの補償(エコー補償)は、スピーカから出されマイクロホンによって検出される音声信号(sound signal)のオーディオ信号コンポーネントをフィルタがシミュレートしなければならないという考えに基づく。しかしながら、オーディオ信号コンポーネントは、クラシック音楽の一つの曲、ポップミュージック、または音楽のないインタビューであり得る。すべてのこれらの異なる種類の音楽に対して、エコー補償は効果的な方法で実行されなければならない。オーディオ信号のオーディオ信号コンポーネントは、ステレオ信号の場合、完全に独立したオーディオチャネルを有し得るが、しかしながら、インタビューまたは一人話者のほとんどの場合、ステレオ信号の二つのオーディオ信号部分は、完全に線形の依存信号であり得る。線形の依存信号に対するエコー補償は、フィルタ係数を計算するための適応アルゴリズムが、はっきりと定義された解決法を有しないので、困難な作業である。オーディオ信号が、音楽から話者に変化する場合、フィルタもまた、新しい信号特性に適応されなければならない。フィルタのこの適応は、ある程度の時間を要し、この間に、不要なエコーが生じる。
(本発明の目的および概要)
従って、本発明の必要性は、エコー補償、即ち、車両内の車両通信システムにおける音声信号のオーディオ信号コンポーネントの補償をさらに改善することである。
この必要性は、独立特許請求の範囲の特徴によって満たされる。従属の特許請求の範囲において、本発明の好適な実施形態が記述される。
本発明の第1局面に従って、車両通信システムにおけるオーディオ信号コンポーネントを補償する方法が提供される。この方法に従って、車両における音声信号がマイクロホンによって検出され、音声信号は、オーディオソースのオーディオ信号の再生の結果生じるオーディオ信号コンポーネントを含み、音声信号は、車両の乗客からのスピーチ信号(speech signal)に対応したスピーチ信号コンポーネントをさらに含む。オーディオ信号コンポーネントは、オーディオソースを再生することによる信号コンポーネントであり、スピーチ信号コンポーネントは、車両通信システムにおけるマイクロホンによって検出されるべき信号コンポーネントである。検出された音声信号は、次に音声信号を白色化するためにフィルタリングされる。音声信号の白色化が実行されるが、これは、オーディオ信号コンポーネントを補償するエコー補償が白色化された音声信号に対して実行された場合、エコー補償はより効果的であるからである。白色化された信号は、スペクトルが1サイクル当たり等しい電力を含むこと、即ち、信号がすべての異なる周波数を等しい量で含むフラットスペクトルを有することを示す。音声信号を白色化するためのフィルタリングは、オーディオ信号の異なるチャネルをさらにデコリレート(decorrelate)する。検出された音声信号のデコリレートした後、音響エコーは、音声信号におけるオーディオ信号コンポーネントを補償することによって補償される。エコー補償後、補償された音声信号の白色化は除去される。本発明の一局面に従って、音声信号を白色化するためのオーディオ信号のフィルタリングは、少なくとも二つのフィルタを使用して交互に実行され、各フィルタは時間依存フィルタ係数を有する。時間依存フィルタ係数が使用される場合、オーディオ信号の実際の特性が考慮され得る。従って、平均的な信号特性を使用することはもはや必要でなくなり、フィルタリングは、実際のオーディオ信号に適応され得る。時間依存フィルタ係数が使用されるという事実によって、少なくとも二つの異なるフィルタが交互に使用される。一方のフィルタがフィルタリングのために実際に使用された場合、他方のフィルタは、オーディオ信号の受信を継続することにより、オーディオ信号の新しい部分のフィルタ係数が計算され得る。時間依存フィルタ係数の使用によって、オーディオ信号コンポーネントを補償するエコー補償フィルタの実際の速度が、改善され得る。さらに、二つの異なるフィルタを交互に使用することは、信号処理電力を低く保つのを助ける。時間依存フィルタ係数を有する一つのフィルタが使用された場合、オーディオ信号の劣化をもたらすか、または時間依存フィルタ係数によって、新しい時間依存フィルタ係数が使用される前にフィルタ係数を用いて実行されたデコリレーション(decorrelation)を解除することが必要である。フィルタリングのこの反転は、フィルタ係数を計算するプロセッサの高い計算力を必要とする。このさらなる計算労力は、二つの異なるフィルタを交互に使用することによって回避され得る。
実施形態に従って、オーディオ信号ソースのオーディオ信号は計算ユニットに供給され、そこで、時間依存フィルタ係数がデコリレーションフィルタのために計算される。係数計算ユニットの時間依存フィルタ係数は、次に、両信号コンポーネント(オーディオ信号コンポーネントおよびスピーチ信号コンポーネント)を含む音声信号の白色化のために使用され、かつ、スピーカから出力されるオーディオ信号の白色化のために使用される。計算されたフィルタ係数は、オーディオ信号自体に基づき計算され、検出された音声信号をフィルタリングする音声信号フィルタに供給される。該音声信号フィルタのフィルタ係数は、Nサイクルごとに更新される。Nは、補償フィルタの長さである。さらに、計算されたフィルタ係数は、オーディオ信号を交互に白色化する二つのオーディオフィルタに供給される。このことは、計算されたフィルタ係数は、Nサイクルの間、フィルタの一方に供給され、一方、フィルタ係数は、次のNサイクルの間、他方のフィルタに供給され、その結果、2Nサイクルごとに各フィルタのフィルタ係数が更新される、ことを意味する。オーディオ信号を白色化するオーディオ信号フィルタの各々は、長さNの音響エコーを補償するエコー補償器に接続されており、そこでは、オーディオ信号の信号経路がシミュレートされる。エコー補償後、二つのフィルタからの白色化されシミュレートされたオーディオ信号は、減算ユニットに供給され、そこでは、シミュレートされたオーディオ信号コンポーネントが、二つのコンポーネントを含む白色化された音声信号から減算される。この減算の結果が白色化されたエラー信号である。この白色化されたエラー信号は、次いで、推定される音声信号コンポーネントの決定を制御するフィードバック制御信号として使用される。さらに、白色化されたエラー信号は、白色化されたエラー信号から白色化を除去する逆フィルタに供給され得、その結果、オーディオ信号コンポーネントが抑制されたエコー補償された音声信号に対応するエラー信号となる。
上記に論議されるように、時間依存フィルタ係数が使用され、その結果、新フィルタパラメータが2Nサイクルごとに計算される。各フィルタの白色化されシミュレートされたオーディオ信号は、次いで、スイッチに供給される。該スイッチは、Nサイクルごとに一方のエコー補償フィルタから他方のフィルタに切り換わり、そこから信号は、減算ユニットに送信され、そこで、該信号は白色化された音声信号から減算される。
本発明は、車両通信システムにおける補償オーディオ信号コンポーネントのためのエコー補償システムにさらに関し、該車両通信システムは、上記の二つの信号コンポーネントを有する音声信号を受信する少なくとも一つのマイクロホンを備える。さらに、マイクロホンによって検出された音声信号を出力し、オーディオ信号それ自身を出力するスピーカが設けられている。オーディオ信号は2回出力される(1度は直接的に、1度はマイクロホンによって検出された場合)という事実のために、オーディオ信号コンポーネントは、マイクロホンによって検出される音声信号から除去されなければならない。この目的のために、音声信号のオーディオ信号コンポーネントを補償するエコー補償ユニットが設けられ、音声信号およびオーディオ信号を白色化するためのフィルタが設けられる。本発明の一局面によれば、音声信号およびオーディオ信号を白色化するためのフィルタユニットは、少なくとも二つの可聴音声フィルタを備え、該二つの可聴音声フィルタの各々は、時間依存フィルタ係数を使用する。該二つのフィルタは、オーディオ信号をフィルタリングするために交互に使用される。
本発明のさらなる局面によれば、時間依存フィルタ係数を計算する計算ユニットが設けられ得る。さらに、時間依存フィルタ係数の供給を二つのオーディオ信号フィルタのいずれか一方に切り換える第1スイッチが設けられる。さらに、シミュレートされたオーディオ信号コンポーネントを減算ユニットに供給する第2スイッチが設けられ得る。最後で大事なことであるが、白色化したエラー信号の白色化を除去し、その結果、エコー補償音声信号にする逆フィルタが設けられる。この逆フィルタもまた、時間依存フィルタ係数を計算するフィルタ係数計算ユニットに接続されている。本発明の一局面によれば、エコー補償ユニットは、各オーディオチャネルのための二つの可聴音声フィルタおよびオーディオ信号の二つのエコー補償器を備える。
以下において、本発明の別の第2の局面がより詳細に記述される。本発明のさらなる局面に従って、車両通信システムにおけるオーディオ信号コンポーネントを補償するための方法が提供され、該方法は、オーディオ信号コンポーネントを含み、車両の乗客からのスピーチ信号に対応するスピーチ信号コンポーネントを含む音声信号は、マイクロホンによって検出されるステップを包含する。音声信号におけるオーディオ信号コンポーネントによる音響エコーを避けるために、オーディオ信号コンポーネントが、検出された音声信号において除去され、その結果、音響エコーが補償される。本発明のこの局面によれば、補償ステップは、二つの異なるコンポーネントを含む。第1に、オーディオ信号の一つのチャネルは、モノエコー補償ユニットに供給される。さらに、マルチチャネルのオーディオ信号の少なくとも二つのチャネルは、マルチチャネルエコー補償ユニットに供給される。エコー補償は、モノエコー補償ユニットおよびマルチチャネルエコー補償ユニットにおいて実行される。モノおよびマルチチャネルエコー補償ユニットの信号出力は、次いで比較され、二つの補償ユニットのうちのより低い信号電力を有する信号出力が、さらなる処理のために使用される。二つの異なる信号補償ユニットの使用することは、次の利点を有する。適応フィルタであるエコー補償フィルタが、パルスレスポンスを計算することによって車両における音波の経路をシミュレートすることで解決法を見つけようと試みた場合、近似ステップが不明瞭でない明確な解答という結果にならないという可能性がある。特に、オーディオ信号がモノ信号である場合、または異なるチャネルが互いに完全に線形依存である、オーディオ信号がマルチチャネル信号である場合、ステレオエコー補償フィルタは、正確な結果という課題を有する。言い換えればステレオエコー補償フィルタは、マイクロホンによって音声が正しく検出される前に音声が通過する車両の内部をシミュレートすることが出来ない。モノオーディオ信号または二つの線形依存信号チャネルを有するステレオ信号がスピーカを介して発せられたとき、モノエコー補償ユニットは、ステレオエコー補償ユニットより良い結果を達成する。音声信号が非線形依存信号チャネルを有するとき、ステレオエコー補償ユニットは、音声信号におけるオーディオ信号コンポーネントを補償し得、従ってより効果的に音響エコーを補償する。両フィルタが平行に使用されるので、より良い結果を有する補償ユニットが選択される。二つの異なるエコー補償ユニットを使用することは、音響エコーが除去される前にオーディオ信号の非線形処理は必要でないという利点を有する。さらなるステップとしてのオーディオ信号のこの非線形デコリレーションは省略され得る。このことは、オーディオ信号の非線形デコリレーションが出力オーディオ信号の信号品質を劣化するので、さらなる利点を有する。
さらに、二つの異なる補償ユニットは、次の利点を有する。インタビューの場合において、線形依存ステレオ信号またはモノ信号の場合、この場合使用されるモノエコー補償ユニットがマルチチャネルエコー補償ユニットよりはるかに速く近似方法において解決法を見つけるので、エコー補償は、はるかに速いことを意味することである。オーディオ信号が音楽から話者に変化する場合、エコー補償は、マルチチャネルエコー補償ユニットのみが使用される場合より、はるかに早く適応され得る。
本発明の好適な実施形態によれば、マルチチャネル補償ユニットにおいてオーディオ信号の各チャネルに対してエコー補償が実行される。各チャネルのエコー補償された信号は、結果として生じる信号がモノエコー補償ユニットの信号出力と比較される前に、追加される。さらに、エコー補償ユニットを実行する前に、本発明の第1局面に関連して論議されたように、線形デコリレーションがオーディオ信号の白色化のために実行され得る。
オーディオ信号がステレオ信号の場合、オーディオ信号の二つのチャネルはステレオエコー補償ユニットに供給され、オーディオ信号の一つのチャネルはモノエコー補償ユニットに供給される。さらに、オーディオ信号コンポーネントがモノエコー補償ユニットおよびマルチエコー補償ユニットにおいてマイクロホンによって検出されと音声信号のオーディオ信号コンポーネントをシミュレートすることによって、モノおよびマルチチャネルシミュレートされたオーディオ信号コンポーネントを両コンポーネントを含む検出された音声信号から減算することによって、エコー補償は、実行される。この減算は、その結果、モノおよびマルチチャネルエラー信号となる。より低い信号電力を有する信号を選択するために、モノエラー信号の電力とマルチチャネルエラー信号の電力とが比較される。本発明の第1局面に関連して論議されたように、エコー補償を改善するために、時間依存フィルタ係数が、音声信号を白色化し、かつ、オーディオ信号を白色化するように使用され得る。時間依存フィルタ係数に関連して上に論議されたように、本発明の別の実施形態によれば、エコーは補償される。このことは、上記されたように、各エコー補償フィルタ毎に交互に選択される二つの異なるフィルタが使用されることを意味する。
本発明の第2の局面によれば、さらに、車両通信システムにおけるエコーを補償するためにエコー補償システムが設けられる。該車両通信システムは、補償のためにオーディオ信号の一つのチャネルを受信するモノ補償ユニットおよびエコーを補償するためにオーディオ信号の少なくとも二つのチャネルを受信するマルチチャネル補償ユニットを備える。さらに、二つの補償ユニットの出力信号を比較し、より低い信号電力を有する補償された信号を選択する比較ユニットが設けられる。このエコー補償システムは、異なるオーディオ信号のエコーを効果的に補償し得る。オーディオ信号がその特性を変化させる場合でも、モノエコー補償ユニットまたはマルチチャネルエコー補償ユニットのいずれかが、最良のエコー補償結果を達成する。従って、良好なエコー補償がいずれの種類のオーディオ信号に対しても達成され得る。
好適には、エコー補償システムは、エコー補償の前にオーディオ信号および音声信号を白色化するための複数のデコリレーションフィルタを、エコー補償の後に、白色化を除去するための逆フィルタとを備える。本発明のこの局面によれば、一つのデコリレーションフィルタがオーディオ信号の各チャネルに対して設けられる。一実施形態によればエコー補償システムはまた、時間依存フィルタ係数を用いて動作するという事実により、このシステムは、本発明の第1の局面、即ち時間依存フィルタ係数に関連して記述されたコンポーネントをさらに備える。
以下において、本発明の第3の局面が論議される。本発明のこの第3の局面によれば、可変時間遅延を有するオーディオソースのオーディオ信号コンポーネントを抑制することが可能なエコー補償システムが設けられる。車両オーディオシステムにおいて、オーディオ信号を再生するために異なる再生方法を選択することが可能となっている。例として、最新のオーディオシステムは、音声をステレオモードまたはサラウンド音声モードのいずれかで再生する可能性を提供する。サラウンド音声モードにおいて、オーディオ信号の異なるオーディオチャネルにさらなる時間遅延が導入され、その結果、車両内に座っている人は、サラウンド音声オーディオシステムの印象を有する。異なるオーディオチャネルにおいて可変時間遅延を有するこのオーディオシステムが、車両通信システムに接続された状態で使用される場合、非所望のエコーを避けるためにオーディオ信号コンポーネントは除去されなければならない。サラウンド音声モードにおいて、信号増幅器がさらなる時間遅延をオーディオチャネルに導入し、増幅器に導入された時間遅延分遅延されたオーディオ信号は、マイクロホンによって検出される。従って、スピーカからマイクロホンへの信号経路をシミュレートする音響エコーを補償するエコー補償ユニットは、可変時間遅延を有するこの信号経路をシミュレートすることが可能でなければならない。検出されたマイクロホン信号におけるオーディオ信号コンポーネントのエコー補償に対して、高い計算力を有する方法が必要である。必要とされるコンピュータ能力は、エコー補償ユニットのフィルタの長さに主として依存する。従って、フィルタの長さを最小にするための必要性が存在する。しかしながら、エコー補償ユニットがステレオ信号またはサラウンド音声モードの信号の信号経路をシミュレートすることが可能な場合、重要な長さを有するフィルタが必要である。
従って、本発明のこの第3の局面によれば、エコー補償ユニットにおけるオーディオ信号コンポーネントの補償において発生し得る異なる状況に効果的に対応するための必要性が存在する。
本発明のこの第3の局面によれば、この必要性が、車両通信システムにおけるエコーを補償するためのエコー補償システムによって満たされる。該システムは、異なるオーディオチャネルを有するオーディオ信号を生成するオーディオユニットを備え、互いに対して異なるオーディオチャネルの時間遅延は、調整可能である。さらに、音声信号を受信するマイクロホンが設けられ、音声信号は、オーディオ信号コンポーネントを含み、音声信号は、車両の乗客からのスピーチ信号コンポーネントをさらに含む。システムのスピーカは、マイクロホンによって受信されたオーディオ信号および音声信号を発する。エコー補償ユニットは、オーディオ信号コンポーネントがマイクロホンによって検出されると音声信号におけるオーディオ信号コンポーネントをシミュレートすることによって、シミュレートされたオーディオ信号コンポーネントを検出された音声信号から減算することによって、音響エコーを補償する。エコー補償ユニットは、オーディオ信号のパルスレスポンスを得るために、オーディオ信号をフィルタリングするフィルタを備える。このフィルタの他に、フィルタリングの前に、可変時間遅延をオーディオ信号に導入する遅延要素が設けられ、設けられる遅延制御ユニットは、最大のパルスレスポンスがフィルタのフィルタ係数の所定の範囲内に位置するように、遅延要素を制御する。
フィルタリングの前に、可変時間遅延をオーディオ信号に導入する遅延要素は、マイクロホンによって受信されるオーディオ信号コンポーネントをシミュレートするフィルタの長さを一定の長さに保つことを可能にする。異なる再生方法で増幅器によって導入される可変時間遅延は、遅延要素によって導入される。従って、増幅器によって導入される最大の時間遅延をシミュレートすることが可能なフィルタの長さを提供することは、必要ではない。このことは、計算時間を比較的に低く保つのに助ける。本発明のこの部分の好適な実施形態によれば、遅延要素は、可変長の遅延メモリを備える。可変長の遅延要素は、オーディオ信号をフィルタリングするフィルタの信号メモリに接続されている。フィルタの信号メモリは、一定の長さを有する。可変長の遅延メモリによって、増幅器によって導入されるオーディオ信号の異なる時間遅延をシミュレートすることが可能である。同時に、音響エコーを補償するフィルタの信号メモリは、比較的に短い長さであり得る。本発明の好適な実施形態によれば、遅延要素の長さは、フィルタによって計算される最大のパルスレスポンスがフィルタ係数の所定の範囲内に位置するように選択される。
本発明の第3の局面によれば、さらに、車両通信システムにおける音響エコーを補償する方法が提供される。異なるオーディオチャネルを有するオーディオ信号であって、異なるオーディオチャネルの時間遅延が互いに対して調整可能である、オーディオ信号がスピーカを介して出力された場合、かつ、オーディオ信号コンポーネントおよびスピーチ信号コンポーネントを含む音声信号が検出された場合、音響エコーは補償されなければならない。この補償は、オーディオ信号コンポーネントがマイクロホンによって検出されると音声信号のオーディオ信号コンポーネントをシミュレートすることによって、およびシミュレートされたオーディオ信号コンポーネントを検出された音声信号から減算することによって、実行され得る。本発明の第3局面によれば、音響エコーの補償は、スピーカからマイクロホンへのオーディオ信号の信号経路をシミュレートするためにオーディオ信号をフィルタリングするステップを包含し、該シミュレートは、オーディオ信号のパルスレスポンスを決定し、オーディオ信号をフィルタリングする前に可変時間遅延を導入することによって行なわれ、時間遅延は、最大のパルスレスポンスが、フィルタのフィルタ係数の所定の範囲内に位置するように、選択される。オーディオ信号は、可変長の遅延要素に供給され、そこで、オーディオ信号がエコー補償ユニットにおいてフィルタリングされる前に、可変時間遅延はオーディオ信号に加えられる。パルスレスポンス最大値を決定するために、シミュレートされたパルスレスポンス最大値が位置するフィルタ係数が決定される。好適には、これは、パルスレスポンスの重み付け係数最大値を決定することによって行なわれる。パルスレスポンスの最大値の位置が決定された場合、この位置がフィルタ係数の所定の範囲内であるかどうか検証される。計算されたパルスレスポンス最大値は、遅延要素の長さを変化させることによる可変時間遅延を導入することよって、移動され得る。
パルスレスポンス最大値が、所定の範囲にある数よりも大きい数を有するフィルタ係数に位置すると決定された場合、遅延要素の長さは増大され、その結果、より大きい時間遅延がシミュレートされる。しかしながら、パルスレスポンス最大値が、所定の範囲にある数よりも小さい数を有するフィルタ係数に位置すると決定された場合、遅延要素の長さは低減される。要約すると、パルスレスポンスが、フィルタ係数の所定の範囲内に位置しないと決定された場合、パルスレスポンスは、パルスレスポンス最大値が、フィルタ係数の所定の範囲内に位置するように、エコー補償フィルタにおいてシフトされる。フィルタにおけるパルスレスポンスのシフトの場合、フィルタ係数の新しく導入された部分は0に設定され得る。
実施形態によれば、可変時間遅延の長さの適応は、本発明のその他の二つの局面に関連して使用され得る。本発明のこの局面は、単独でも使用され得ると理解されたい。しかしながら、遅延要素の長さの変化は、時間依存フィルタ係数と組合わせて、および/または、本発明の第2の局面に関連して記述されたモノおよびマルチプルエコー補償ユニットのダブルエコー補償構造と組合せて使用されることも可能である。
本発明の対象、特徴および利点は、添付の図面に関連して取りあげられた好適な実施形態の以下の詳細な説明から明らかとなる。
本発明は、さらに以下の手段を提供する。
(項目1)
車両通信システムにおけるオーディオ信号コンポーネントを補償するための方法であって、該方法は、
車両における音声信号をマイクロホンによって検出するステップであって、該音声信号は、該車両におけるオーディオソースのオーディオ信号を再生した結果生じるオーディオ信号コンポーネントを含み、該音声信号は、該車両の乗客からのスピーチ信号に対応するスピーチ信号コンポーネントをさらに含む、音声信号を検出するステップと、
該音声信号を白色化するために該音声信号をフィルタリングするステップと、
該オーディオ信号を白色化するために該オーディオ信号をフィルタリングするステップと、
該白色化された音声信号における該オーディオ信号を補償するステップと、
該補償された音声信号の白色化を除去するステップと
を包含し、該オーディオ信号の該フィルタリングは、少なくとも二つのフィルタを交互に使用して実行され、各フィルタは時間依存フィルタ係数を使用する、方法。
(項目2)
上記オーディオ信号を計算ユニットに供給するステップをさらに包含し、上記音声信号の白色化ための上記時間依存フィルタ係数が計算される、項目1に記載の方法。
(項目3)
上記時間依存フィルタ係数は、上記オーディオ信号コンポーネントおよび上記スピーチ信号コンポーネントを含む上記音声信号を白色化するため、および該オーディオ信号を白色化するために使用される、項目2に記載の方法。
(項目4)
上記計算されたフィルタ係数は、上記検出された音声信号をフィルタリングする音声信号フィルタに供給され、該音声信号フィルタの該フィルタ係数はNサイクルごとに更新される、項目3に記載の方法。
(項目5)
上記計算されたフィルタ係数は、上記オーディオ信号の白色化のために二つのオーディオ信号フィルタに供給され、該計算されたフィルタ係数はNサイクルで該フィルタの一つに供給され、一方、該フィルタ係数は、次のNサイクルの間、該オーディオ信号のフィルタリングのために、もう一方のフィルタに供給され、その結果、該オーディオ信号を白色化する該オーディオ信号フィルタの各々の該フィルタ係数は、2Nサイクルごとに更新される、項目3に記載の方法。
(項目6)
音響エコーは、上記オーディオ信号コンポーネントがマイクロホンによって検出されると上記音声信号の該オーディオ信号コンポーネントをシミュレートすることによって、該シミュレートされたオーディオ信号コンポーネントを該オーディオ信号コンポーネントおよび上記スピーチ信号コンポーネントを含む該検出された音声信号から減算することによって補償され、その結果、エラー信号となる、項目1に記載の方法。
(項目7)
上記エラー信号は、上記推定される音声信号コンポーネントを決定するためにフィードバック制御信号として使用される、項目6に記載の方法。
(項目8)
上記オーディオ信号を白色化する各オーディオ信号フィルタは、長さNのエコー補償器に接続され、ここで、上記オーディオ信号コンポーネントはシミュレートされる、項目7に記載の方法。
(項目9)
上記白色化された音声信号は減算ユニットに供給され、上記二つのフィルタからの白色化されシミュレートされたオーディオ信号は、交互に減算ユニットに供給され、該白色化されシミュレートされたオーディオ信号コンポーネントは、該白色化されたオーディオ信号から減算され、その結果、白色化されたエラー信号となる、項目1に記載の方法。
(項目10)
上記白色化されたエラー信号は、上記白色化を該白色化されたエラー信号から除去する逆フィルタに供給され、その結果、上記エコー補償音声信号に対応するエラー信号となる、項目9に記載の方法。
(項目11)
各フィルタの上記白色化されシミュレートされたオーディオ信号はスイッチに供給され、該スイッチは、該シミュレートされたオーディオ信号の一つを上記減算ユニットに供給し、該スイッチは、Nサイクルごとに切り換える、項目9に記載の方法。
(項目12)
車両通信システムにおけるオーディオ信号コンポーネントを補償するための方法であって、該方法は、
車両における音声信号をマイクロホンによって検出するステップであって、該音声信号は、該車両におけるオーディオソースのオーディオ信号を再生した結果生じるオーディオ信号コンポーネントを含み、該音声信号は、該車両の乗客からのスピーチ信号に対応するスピーチ信号コンポーネントをさらに含む、ステップと、
時間依存フィルタ係数を計算するステップと、
音声信号フィルタを使用して該音声信号を白色化するために、該音声信号をフィルタリングするステップであって、該音声信号フィルタは、該時間依存フィルタ係数がNサイクルごとに供給される、ステップと、
少なくとも二つの音声信号フィルタを交互に使用して該オーディオ信号を白色化するために該オーディオ信号をフィルタリングするステップであって、該音声信号フィルタは、該時間依存フィルタ係数が2Nサイクルごとに交互に供給される、ステップと、
該白色化された音声信号における該オーディオ信号を補償するステップと、
該補償された音声信号の該白色化を除去するステップと
を包含する、方法。
(項目13)
車両通信システムにおけるエコーを補償するためのエコー補償システムであって、該システムは、
音声信号を受信する少なくとも一つのマイクロホンであって、該音声信号は、該車両内のオーディオソースのオーディオ信号の再生の結果生じるオーディオ信号コンポーネントを含み、該音声信号は、該車両の乗客のスピーチ信号に対応するスピーチ信号コンポーネントをさらに含む、少なくとも一つのマイクロホンと、
該オーディオ信号コンポーネントおよび該スピーチ信号コンポーネントを含む該音声信号を出力し、該オーディオ信号を出力する、少なくとも一つのスピーカと、
該音声信号および該オーディオ信号を白色化するためのフィルタユニットと、
該マイクロホンによって受信される該音声信号の該オーディオ信号コンポーネントを補償するエコー補償ユニットと
を備え、該フィルタユニットは、少なくとも二つの可聴音声フィルタを備え、該可聴音声フィルタの各々は、該オーディオ信号を白色化するために時間依存フィルタ係数を使用し、該二つのフィルタは、該オーディオ信号をフィルタリングするために交互に使用される、エコー補償システム。
(項目14)
上記オーディオ信号に基づき、該音声信号を白色化するために上記時間依存フィルタ係数を計算する計算ユニットをさらに備えることによって特徴づけられる、項目13に記載のエコー補償システム。
(項目15)
上記時間依存フィルタ係数を上記二つのオーディオ信号フィルタの一つまたはもう一方のいずれかに供給する第1スイッチ(34)をさらに備えることによって特徴づけられる、項目14に記載のエコー補償システム。
(項目16)
上記スイッチは、一つの可聴音声フィルタからもう一方の可聴音声フィルタにNサイクルごとに切り換え、その結果、各可聴音声信号フィルタの上記時間依存フィルタ係数は2Nサイクルごとに更新されることにおいて特徴づけられる、項目15に記載のエコー補償システム。
(項目17)
上記フィルタユニットは、上記計算ユニットによって計算される上記時間依存フィルタ係数を受信する音声信号フィルタをさらに備え、該音声信号フィルタの該フィルタ係数はNサイクルごとに更新されることにおいて特徴づけられる、項目13または16のどれかに記載のエコー補償システム。
(項目18)
上記エコー補償ユニットは少なくとも二つのエコー補償器を備え、各エコー補償器は上記オーディオ信号フィルタの一つに接続され、白色化されたオーディオ信号を一つのオーディオ信号フィルタから受信し、上記音声信号の上記オーディオ信号コンポーネントが上記マイクロホンによって検出されると、該音声信号の該オーディオ信号コンポーネントをシミュレートすることにおいて特徴づけられる、項目13に記載のエコー補償システム。
(項目19)
上記エコー補償ユニットは、減算ユニットをさらに備え、そこで、上記白色化されシミュレートされたオーディオ信号コンポーネントは上記白色化された音声信号から減算され、その結果、白色化されたエラー信号となることにおいて特徴づけられる、項目18に記載のエコー補償システム。
(項目20)
上記白色化されたエラー信号は、上記エコー補償器のためのフィードバック制御信号として使用されることにおいて特徴づけられる、項目19に記載のエコー補償ユニット。
(項目21)
上記白色化されたエラー信号の白色化を除去し、その結果、エコー補償された音声信号とするための逆フィルタをさらに備え、該逆フィルタは上記計算されたフィルタ係数を受信することによって特徴づけられる、項目13に記載のエコー補償ユニット。
(項目22)
上記エコー補償ユニットは、上記オーディオ信号の各オーディオチャネルのための二つの可聴音声フィルタおよび二つのエコー補償器を備える、項目13に記載のエコー補償ユニット。
(項目23)
上記二つのエコー補償器の上記シミュレートされたオーディオ信号コンポーネントの一つを上記減算ユニットへ供給する第2スイッチをさらに備え、該スイッチは、Nサイクルごとに切り換える、項目19に記載のエコー補償ユニット。
(項目24)
車両通信システムにおけるエコーを補償するためのエコー補償システムであって、該システムは、
音声信号を受信する少なくとも一つのマイクロホンであって、該音声信号は、該車両内のオーディオソースのオーディオ信号の再生の結果生じるオーディオ信号コンポーネントを含み、該音声信号は、該車両の乗客のスピーチ信号に対応するスピーチ信号コンポーネントをさらに含む、少なくとも一つのマイクロホンと、
該音声信号コンポーネントおよび該スピーチ信号コンポーネントを備える該音声信号を出力し、該オーディオ信号を出力する、少なくとも一つのスピーカと、
該オーディオ信号に基づき時間依存フィルタ係数を計算する計算ユニットと、
該オーディオ信号を交互にフィルタリングする少なくとも二つのオーディオ信号フィルタユニットであって、該フィルタユニットは、該時間依存フィルタ係数が2Nサイクルごとに交互に供給される、少なくとも二つのオーディオ信号フィルタユニットと、
該音声信号をフィルタリングするための音声信号フィルタであって、該音声信号フィルタは、該時間依存フィルタ係数がNサイクルごとに供給される、音声信号フィルタと、
該音声信号における該オーディオ信号コンポーネントを補償するためのエコー補償ユニットと
を備える、エコー補償システム。
(項目25)
車両通信システムにおけるオーディオ信号コンポーネントを補償するための方法であって、該方法は、
車両における音声信号をマイクロホンによって検出するステップであって、該音声信号は、該車両におけるオーディオソースのオーディオ信号を再生した結果生じるオーディオ信号コンポーネントを含み、該音声信号は、該車両の乗客からのスピーチ信号に対応するスピーチ信号コンポーネントをさらに含む、ステップと、
該音声信号における該オーディオ信号に起因する該音声信号における音響エコーを補償するステップと
を包含し、該補償するステップは、
該オーディオ信号の一つのチャネルをモノエコー補償ユニットに供給するステップと、
該オーディオ信号の少なくとも二つのチャネルをマルチチャネルエコー補償ユニットに供給するステップと、
該モノおよび該マルチチャネルエコー補償ユニットの信号出力を比較するステップと、
より低い信号電力を有する該二つの補償ユニットの該信号出力を選択するステップと
を包含する、オーディオ信号コンポーネントを補償するための方法。
(項目26)
上記エコー補償の前に、上記音声信号を白色化するために該音声信号をフィルタリングするステップと、
該エコー補償された音声信号の該白色化を除去するステップと
をさらに包含することによって特徴づけられる、項目25に記載の方法。
(項目27)
エコー補償は、上記マルチチャネルエコー補償ユニットにおける上記オーディオ信号の各チャネルのために実行され、その結果生じた信号が上記モノエコー補償ユニットの上記信号出力と比較される前に、各チャネルの該エコー補償された信号は互いに加算される、項目25に記載の方法。
(項目28)
上記オーディオ信号の二つのチャネルは、ステレオエコー補償ユニットに供給され、上記加算された信号は上記モノエコー補償ユニットの上記信号出力と比較される、項目27に記載の方法。
(項目29)
時間依存フィルタ係数は、上記オーディオ信号コンポーネントおよび上記スピーチ信号コンポーネントを含む上記音声信号を白色化するため、および上記オーディオ信号を白色化するために使用される、項目26に記載の方法。
(項目30)
上記音響エコーは、上記オーディオ信号コンポーネントが上記モノエコー補償ユニットおよび上記マルチチャネルエコー補償ユニットにおける上記マイクロホンによって検出されると上記音声信号の該オーディオ信号コンポーネントをシミュレートすることによって、該モノおよびマルチチャネルのシミュレートされたオーディオ信号コンポーネントを該オーディオ信号コンポーネントおよび上記スピーチ信号コンポーネントを含む該検出された音声信号から減算することによって補償され、その結果、モノおよびマルチチャネルエラー信号となり、該信号の電力は該信号の一つを選択するために比較される、項目25に記載の方法。
(項目31)
上記音声信号を白色化するために、該音声信号をフィルタリングするステップと、
上記オーディオ信号を白色化するために各チャネルの該オーディオ信号をフィルタリングするステップであって、各チャネルの該オーディオ信号の該フィルタリングは1チャネルあたり少なくとも二つのフィルタを交互に使用して実行され、各フィルタは時間依存フィルタ係数を使用する、ステップと、
上記モノエコー補償ユニットにおいて上記エコーを補償するステップであって、該モノエコー補償ユニットは、一つのチャネルの該少なくとも二つのフィルタによって白色化されたオーディオ信号が交互に供給される少なくとも二つのエコー補償器を備える、エコーを補償するステップと、
上記マルチチャネルエコー補償ユニットにおいて上記エコーを補償するステップであって、該マルチチャネルエコー補償ユニットは、一チャネルあたり該少なくとも二つのフィルタによって白色化されたオーディオ信号が交互に供給される一チャネルあたり少なくとも二つのエコー補償器を備える、ステップと
をさらに包含する、項目25に記載の方法。
(項目32)
車両通信システムにおけるオーディオ信号コンポーネントを補償するための方法であって、該方法は、
車両における音声信号をマイクロホンによって検出するステップであって、該音声信号は、該車両におけるオーディオソースのオーディオ信号を再生した結果生じるオーディオ信号コンポーネントを含み、該音声信号は、該車両の乗客からのスピーチ信号に対応するスピーチ信号コンポーネントをさらに含む、ステップと、
該音声信号を白色化するために該音声信号をフィルタリングするステップと、
該オーディオ信号を白色化するために該オーディオ信号をフィルタリングするステップと、
該白色化されたオーディオ信号および該白色化された音声信号の一つのチャネルを該白色化された音声信号において該可聴コンポーネントを補償するモノエコー補償ユニットに供給するステップと、
該白色化されたオーディオ信号および該白色化された音声信号の少なくとも二つのチャネルを該供給されたオーディオ信号チャネルの各々のための該白色化された音声信号において該可聴コンポーネントを補償するマルチチャネルエコー補償ユニットに供給するステップと、
該モノエコー補償ユニットおよび該マルチチャネルエコー補償ユニットによって出力された該補償された音声信号を比較するステップと、
より低い信号電力を有する該補償された音声信号を選択するステップと
を包含する、方法。
(項目33)
車両通信システムにおけるエコーを補償するためのエコー補償システムであって、該システムは、
音声信号を受信する少なくとも一つのマイクロホンであって、該音声信号は、該車両内のオーディオソースのオーディオ信号の再生の結果生じるオーディオ信号コンポーネントを含み、該音声信号は、該車両の乗客のスピーチ信号に対応するスピーチ信号コンポーネントをさらに含む、少なくとも一つのマイクロホンと、
該オーディオ信号コンポーネントおよび該スピーチ信号コンポーネントを含む該音声信号を出力する、少なくとも一つのスピーカと、
該エコーを補償するために該オーディオ信号の一つのチャネルを受信するモノエコー補償ユニットと、
該エコーを補償するために該オーディオ信号の少なくとも二つのチャネルを受信するマルチチャネルエコー補償ユニットと、
該二つの補償ユニットの該出力信号を比較し、より低い信号電力を有する補償された信号を選択する比較ユニットと
を備える、エコー補償システム。
(項目34)
上記エコー補償の前に、上記オーディオ信号および上記音声信号を白色化するための複数のフィルタ、および該エコー補償の後に、該白色化を除去するための別のフィルタをさらに備える、項目33に記載のエコー補償システム。
(項目35)
上記オーディオ信号を白色化するための該オーディオ信号の各チャネルのために少なくとも一つのフィルタをさらに備える、項目34に記載のエコー補償システム。
(項目36)
上記音声信号および上記オーディオ信号を白色化するためのフィルタユニットをさらに備え、少なくとも一つのフィルタユニットは、少なくとも二つのオーディオ信号フィルタを備え、該フィルタの各々は、該オーディオ信号を白色化するために時間依存フィルタ係数を使用し、該少なくとも二つのオーディオ信号フィルタは該オーディオ信号をフィルタリングするために交互に使用され、
上記モノエコー補償ユニットは、少なくとも二つのエコー補償器を備え、各エコー補償器は、該モノエコー補償器ユニットに供給される上記オーディオチャネルのオーディオ信号フィルタに接続され、該エコー補償器は白色化されたオーディオ信号を該オーディオ信号フィルタから交互に受信し、
上記マルチチャネルエコー補償ユニットは、少なくとも一つの補償器チャネルのための少なくとも二つのエコー補償器を備え、該補償器チャネルの各エコー補償器は、該マルチチャネルエコー補償器ユニットの該補償器チャネルに供給される該オーディオチャネルのオーディオ信号フィルタに接続され、該エコー補償器は、該オーディオ信号フィルタから白色化されたオーディオ信号を交互に受信する、項目33に記載のエコー補償システム。
(項目37)
車両通信システムにおけるエコーを補償するためのエコー補償システムであって、該システムは、
音声信号を受信する少なくとも一つのマイクロホンであって、該音声信号は、該車両内のオーディオソースのオーディオ信号の再生の結果生じるオーディオ信号コンポーネントを含み、該音声信号は、該車両の乗客のスピーチ信号に対応するスピーチ信号コンポーネントをさらに含む、少なくとも一つのマイクロホンと、
該オーディオ信号コンポーネントおよび該スピーチ信号コンポーネントを含む該音声信号を出力する、少なくとも一つのスピーカと、
該音声信号を白色化するために該音声信号をフィルタリングするためのフィルタユニットと、
該オーディオ信号を白色化するために該オーディオ信号をフィルタリングするためのフィルタユニットと、
該白色化されたオーディオ信号の一つのチャネルおよび該白色化された音声信号が供給されるモノエコー補償ユニットであって、該モノエコー補償ユニットは、該白色化された音声信号の該オーディオ信号コンポーネントを補償する、モノエコー補償ユニットと、
少なくとも二つのチャネルおよび該白色化された音声信号を備える該白色化されたオーディオ信号が供給されるマルチチャネルエコー補償ユニットであって、該マルチチャネルエコー補償ユニットは、該白色化された音声信号の該オーディオ信号コンポーネントを補償する、マルチチャネルエコー補償ユニットと、
該モノエコー補償ユニットおよび該マルチチャネルエコー補償ユニットによって出力された該補償された音声信号の信号電力を比較し、より低い信号電力を有する信号を選択する比較ユニットと
を備える、エコー補償システム。
(項目38)
車両通信システムにおけるエコーを補償するためのエコー補償システムであって、該システムは、
異なるオーディオチャネルを有するオーディオ信号を生成するオーディオユニットであって、該異なるオーディオチャネルの互いに対する時間遅延は調整可能である、オーディオユニットと、
音声信号を受信する少なくとも一つのマイクロホンであって、該音声信号は、該オーディオ信号の再生の結果生じるオーディオ信号コンポーネントを含み、該音声信号は、該車両の乗客のスピーチ信号に対応するスピーチ信号コンポーネントをさらに含む、少なくとも一つのマイクロホンと、
該オーディオ信号を出力し、該少なくとも一つのマイクロホンによって受信される該音声信号を出力するスピーカユニットと、
エコー補償ユニットと
を備え、該エコー補償ユニットは、該オーディオ信号コンポーネントがマイクロホンによって検出されると該音声信号の該オーディオ信号コンポーネントをシミュレートすることによって、該シミュレートされたオーディオ信号コンポーネントを検出された音声信号から減算することによって補償し、該エコー補償ユニットは、
該オーディオ信号のパルスレスポンスを得るために、該オーディオ信号をフィルタリングするフィルタと、
フィルタリングの前に可変時間遅延を該オーディオ信号に導入する遅延要素と、
該パルスレスポンスの最大が該フィルタの該フィルタ係数の所定の範囲内に位置するように、該遅延要素を制御する遅延制御ユニットと
を備える、エコー補償システム。
(項目39)
上記遅延要素は、可変長の遅延メモリを備える、項目38に記載のエコー補償システム。
(項目40)
上記遅延要素は、上記フィルタの信号メモリに接続され、該フィルタの該信号メモリは一定の長さを有する、項目39に記載のエコー補償システム。
(項目41)
上記パルスレスポンスの最大を表す上記フィルタ係数は、10分の1のフィルタ係数と20分の1のフィルタ係数との間に配置される、項目38に記載のエコー補償システム。
(項目42)
上記遅延要素は、上記パルスレスポンスの最大が20分の1のフィルタ係数と40分の1のフィルタ係数との間に位置し、好適には、25分の1のフィルタ係数と35分の1のフィルタ係数との間に位置し、さらに好適には、28分の1のフィルタ係数と32分の1のフィルタ係数との間に位置するように、制御される、項目38に記載のエコー補償システム。
(項目43)
上記制御ユニットは、上記インパルスレスポンスの最大が位置する上記フィルタ係数の数を決定する、項目38に記載のエコー補償システム。
(項目44)
時間依存フィルタ係数を使用して上記音声信号を白色化するためのフィルタと、
上記遅延されたオーディオ信号を白色化するためのフィルタユニットであって、少なくとも一つのフィルタユニットは、少なくとも二つのオーディオ信号フィルタを備え、該二つのオーディオ信号フィルタの各々は該遅延されたオーディオ信号を白色化するために時間依存フィルタ係数を使用し、該少なくとも二つのオーディオ信号フィルタは、該オーディオ信号をフィルタリングするために交互に使用される、フィルタユニットと、
少なくとも二つのエコー補償器を備えるモノエコー補償ユニットであって、各エコー補償器は、該モノエコー補償器ユニットに供給されるオーディオチャネルのオーディオ信号フィルタに接続され、該エコー補償器は、白色化された遅延オーディオ信号を該オーディオ信号フィルタから交互に受け取る、モノエコー補償ユニットと、
少なくとも一つの補償器チャネルのための少なくとも二つのエコー補償器を備えるマルチチャネルエコー補償ユニットであって、上記補償器チャネルの各エコー補償器は、該マルチチャネルエコー補償器ユニットの該補償器チャネルに供給される該オーディオチャネルのオーディオ信号フィルタに接続され、該エコー補償器は、白色化され遅延されたオーディオ信号を該オーディオ信号フィルタから交互に受信する、マルチチャネルエコー補償ユニットと、
該モノエコー補償ユニットおよび該マルチチャネルエコー補償ユニットによって出力された該補償された音声信号の信号電力を比較し、より低い信号電力を有する信号を選択する比較ユニットと
をさらに備える、項目38に記載のエコー補償システム。
(項目45)
車両通信システムにおけるエコーを補償するためのエコー補償システムであって、該システムは、
異なるオーディオチャネルを有するオーディオ信号を生成するオーディオユニットであって、該異なるオーディオチャネルの互いに対する時間遅延は調整可能である、オーディオユニットと、
音声信号を受信する少なくとも一つのマイクロホンであって、該音声信号は、該オーディオ信号の再生の結果生じるオーディオ信号コンポーネントを含み、該音声信号は、該車両の乗客のスピーチ信号に対応するスピーチ信号コンポーネントをさらに含む、少なくとも一つのマイクロホンと、
該オーディオ信号を出力し、該少なくとも一つのマイクロホンによって受信される該音声信号を出力するスピーカユニットと、
該オーディオ信号を遅延させるための遅延メモリを備える遅延要素と、
該遅延したオーディオ信号および該音声信号からの該パルスレスポンスを計算するための計算ユニットと、
該計算されたパルスレスポンスをフィルタ係数として使用してフィルタによってシミュレートされたオーディオコンポーネントを減算することによって、該音声信号のオーディオコンポーネントを補償するためのエコー補償ユニットと、
該遅延要素によって導入された該オーディオ信号の遅延を制御するための遅延制御ユニットであって、該遅延は、該パルスレスポンスの最大がフィルタ係数の所定の範囲に位置するように制御される、遅延制御ユニットと
を備える、エコー補償システム。
(項目46)
車両通信システムにおけるエコーを補償するための方法であって、該方法は、
オーディオ信号を再生し、出力するステップであって、該オーディオ信号は異なるオーディオチャネルを有し、該異なるオーディオチャネルの互いに対する時間遅延は調整可能である、ステップと、
音声信号を検出するステップであって、該音声信号は、該オーディオ信号の再生の結果生じるオーディオ信号コンポーネントを含み、該音声信号は、該車両の乗客のスピーチ信号に対応するスピーチ信号コンポーネントをさらに備える、ステップと、
異なる信号コンポーネントを有する該検出された音声信号を出力するステップと、
該オーディオ信号コンポーネントが該マイクロホンによって検出されると該音声信号の該オーディオ信号コンポーネントをシミュレートすることによって、該シミュレートされたオーディオ信号コンポーネントを該検出された音声信号から減算することによって音響エコーを補償するステップとを包含し、該音響エコーの補償は、
該オーディオ信号の該パルスレスポンスを決定することによって、上記スピーカから上記マイクロホンへの該オーディオ信号の経路をシミュレートするための該オーディオ信号をフィルタリングするステップと、
該オーディオ信号のフィルタリングの前に可変時間遅延を導入し、該時間遅延は、該パルスレスポンスの最大が該フィルタのフィルタ係数の所定の範囲内に位置するように選択される、ステップと
を包含する、エコーを補償するための方法。
(項目47)
可変時間遅延を有する上記オーディオ信号がフィルタリングのためのフィルタに送信される前に、該オーディオ信号は、可変時間遅延を該オーディオ信号へ付加する可変長の遅延要素に出力される、項目46に記載の方法。
(項目48)
上記パルスレスポンスの最大値を決定するステップをさらに備えることによって、およびどのフィルタ係数において該決定された最大値が位置するかを決定することによって、特徴づけられる、項目46に記載の方法。
(項目49)
上記最大値は、上記パルスレスポンスの重みづけされたモジュールの最大値を決定することによって決定される、項目48に記載の方法。
(項目50)
上記可変時間遅延は、遅延要素の長さを変動させることによって導入される、項目46に記載の方法。
(項目51)
最大パルスレスポンスが、上記所定の範囲にある数よりも大きい数を有するフィルタ係数に位置すると決定されたとき、上記遅延要素の長さは増加される、項目50に記載の方法。
(項目52)
上記最大パルスレスポンスが、上記所定の範囲にある数よりも小さい数を有するフィルタ係数に位置すると決定されたとき、上記遅延要素の長さは減少される、項目51に記載の方法。
(項目53)
上記決定されたパルスレスポンスが、フィルタ係数の所定の範囲内に位置しないと決定されたとき、該パルスレスポンスは、該パルスレスポンスの最大値がフィルタ係数の該所定の範囲内に位置するように、シフトされる、項目46に記載の方法。
(項目54)
上記音声信号を白色化するために該音声信号をフィルタリングするステップと、
上記遅延されたオーディオ信号を白色化するために、各チャネルの該遅延されたオーディオ信号をフィルタリングするステップであって、各チャネルの該遅延されたオーディオ信号のフィルタリングは、一つのチャネル当たり少なくとも二つのオーディオフィルタを使用して交互に実行され、各オーディオフィルタは時間依存フィルタ係数を使用する、ステップと、
モノエコー補償ユニットにおいて音響エコーを補償するステップであって、該モノエコー補償ユニットは、一つのチャネルの該少なくとも二つのオーディオフィルタによる白色され遅延されたオーディオ信号が交互に供給される少なくとも二つのエコー補償器を備える、音響エコーを補償するステップと、
マルチチャネルエコー補償ユニットにおいて音響エコーを補償するステップであって、該マルチチャネルエコー補償ユニットは、一つのチャネル当たり該少なくとも二つのオーディオフィルタによる白色され遅延されたオーディオ信号が交互に供給される一つのチャネル当たり少なくとも二つのエコー補償器を備える、ステップと、
該モノエコー補償ユニットおよび該マルチチャネルエコー補償ユニットによって出力された該補償された音声信号を比較するステップと、
より低い信号電力を有する該補償された音声信号を選択するステップと
をさらに備える、項目46に記載の方法。
(項目55)
車両通信システムにおけるエコーを補償するための方法であって、該方法は、
オーディオ信号を再生し、出力するステップであって、該オーディオ信号は異なるオーディオチャネルを有し、該異なるオーディオチャネルの互いに対する時間遅延は調整可能である、ステップと、
音声信号を検出するステップであって、該音声信号は、該オーディオ信号の再生の結果生じるオーディオ信号コンポーネントを含み、該音声信号は、該車両の乗客のスピーチ信号に対応するスピーチ信号コンポーネントをさらに含む、ステップと、
異なる信号コンポーネントを有する該検出された音声信号を出力するステップと、
該音声信号における可聴コンポーネントを補償するステップであって、該補償は、
遅延要素を使用して該オーディオ信号を遅延させるステップと、
該遅延されたオーディオ信号および該音声信号からのパルスレスポンスを計算するステップと、
該遅延されたオーディオ信号およびフィルタを使用して該音声信号の該オーディオコンポーネントをシミュレートするステップであって、該フィルタは該計算されたパルスレスポンスをフィルタ係数として使用する、ステップと、
該パルスレスポンスの最大値がフィルタ係数の所定の範囲内に配置されるように該遅延要素によって導入される該遅延を制御するステップと
該シミュレートされたオーディオコンポーネントを該音声信号から減算するステップと
を包含する、方法。
(摘要)
車両通信システムにおけるオーディオ信号コンポーネントを補償するための方法は、車両における音声信号をマイクロホンによって検出するステップであって、音声信号は、車両におけるオーディオソースのオーディオ信号を再生した結果生じるオーディオ信号コンポーネントを備え、音声信号は、車両の乗客からのスピーチ信号に対応するスピーチ信号コンポーネントをさらに備えるステップと、音声信号を白色化するために音声信号をフィルタリングするステップと、白色化された音声信号におけるオーディオ信号を補償するステップと、補償された音声信号の白色化を除去するステップとを包含し、オーディオ信号のフィルタリングは、少なくとも二つのフィルタを交互に使用して実行され、各フィルタは時間依存フィルタ係数を使用する。
(好適な実施形態の詳細な説明)
図1において、本発明による、エコー補償が使用され得る車両内通信システムが示される。そのような車両内通信システムは、通常、オーディオソース15からのオーディオ信号を出す複数のスピーカ11を備える。車両内において異なる乗客位置が可能である。第1に、ドライバの位置12aは、ドライバの隣のフロントシートの位置12bであり、12cおよび12dのバックにある二つの位置がある。フロントの乗客の一人が、バックに座っている乗客の一人と通信することを所望する場合、または、一人はフロントで一人はバックにいる二人の乗客が、通信システムにおいて第三者と通信する場合、複数のマイクロホンまたは一連のマイクロホンつまりドライバのスピーチ信号をピックアップするためのマイクロホン13a、もう一人のフロントの乗客のスピーチ信号をピックアップするためのマイクロホン13b、ドライバの後のバックにいる乗客のスピーチ信号をピックアップするためのマイクロホン13cおよびバックの右側にいる乗客のスピーチ信号をピックアップするマイクロホン13dが設けられる。1車両シートに対して2個より多いマイクロホンが使用され、異なる車両位置に対しビーム形成がなされ得る。マイクロホン13c〜13dから受信された信号は、バックシートからフロントシートへのスピーチ信号からの信号処理を制御する第1信号処理ユニット16に供給され、一方、信号処理ユニット17(マイクロホン13a〜13bに接続されている)は、フロントシートからバックシートへの信号処理を制御する。信号処理ユニット16および17は、マイクロホンによって検出された信号が、車両のどのスピーカを介して異なる乗客に出力されるべきかを決定する。
図2において、エコー補償ユニットの異なるコンポーネントが示されている。図2は、エコー補償の一般的機能性を説明するために使用される。図2において、ユニット15は、第1チャネルx(n)および第2のチャネルx(n)の二つの異なるオーディオチャネルを有する図1のオーディオ信号ソースを表す。示された例において、二チャネルのオーディオ信号が示されているが、システムは、また、マルチプルチャネルオーディオ信号に対しても動作する。二つのオーディオ信号は、次いで、フィルタユニット21に送信され、そこで、オーディオ信号は、時変的にフィルタリングされるか、または、非線形特性によって処理されることにより相互関連を減少させる。このユニットは、オプションのユニットである。事前処理されたオーディオ信号は、次いで、信号がスピーカ11を介して出される前に信号を増幅する音声増幅器22に送信される。白色化されたオーディオ信号コンポーネントはまた、エコー補償ユニット23に供給され、そこで、検出された音声信号のオーディオ信号コンポーネントは除去される。スピーカ11から出されるオーディオ信号は、車両内に伝搬し、マイクロホン13によって信号が検出される前に、車両において異なる回数回折され得る。スピーカによって出されるオーディオ信号コンポーネントを含み、かつ、乗客の一人からのスピーチ信号コンポーネントを含む検出された音声信号は、次いで、処理ユニット24に供給され、そこで、線形処理(ビーム形成など)がなされ得る。二つのユニット23および24は、次に、減算ユニット25に供給され、そこで、ユニット23のシミュレートされた信号コンポーネントが、検出された信号から減算される。本説明の序分において論議されるように、この減算によりエラー信号が生じる。エコー補償が、スピーカ11からマイクロホン13への信号経路をより良くシミュレートすればするほど、エラー信号e(n)はより小さくなる。
図3において、時間依存フィルタ係数を使用するエコー補償システムがより詳細に示される。図3において、マイクロホンによって検出される音声信号が、y(n)によって示され、オーディオ信号それ自身(即ち、オーディオ信号の1チャネル)は、信号x(n)によって表される。図3に示される実施形態において、時間依存デコリレーションフィルタ係数が使用される。時間依存デコリレーションフィルタ係数を計算するために、計算ユニット31が設けられ、そこで、時間依存デコリレーションフィルタ係数が計算される。図3のシステムは、異なる信号を白色化するためのいくつかのデコリレーションフィルタをさらに備える。第1のデコリレーションフィルタ32は、マイクロホンによって検出された音声信号を白色化するために設けられる。さらに、デコリレーションフィルタ33aおよび33bが設けられ、それらは、オーディオ信号それ自身をフィルタリングするために使用される。デコリレーションフィルタ32および33aおよび33bは、異なる信号チャネルオーディオ信号をデコリレートするために使用される。上記序部において説明されているように、デコリレートされた信号によって、エコー補償は、はるかに迅速にかつはるかに効率的な方法で実行され得る。オーディオ信号は、区間で処理され、各区間ごとにフィルタ係数が計算される。第1区間のフィルタ係数、例えば、100ミリ秒のオーディオ信号および対応するフィルタ係数は、スイッチ34を介して第1フィルタ33aに供給される。第1フィルタ33aが、入力サンプルの所定量(例えば、500サンプル)を受け取った場合、スイッチ34は、第2フィルタ33bに切り換る。ユニット31によって計算される計算されたフィルタ係数は、もう一方のデコリレーションフィルタ33bに送信される。スイッチ34は、Nサイクルごとに切り換え、Nは、エコー補償フィルタ35aおよび35bの長さである。フィルタ係数がデコリレーションフィルタ33aに供給される間、エコー補償フィルタ35bは、実際のエコー補償のために使用される。ユニット35aに対して入力されたサンプルが完全に更新された場合、スイッチ34は、その位置を変更し、計算されたフィルタ係数をフィルタ33bに送信する。
以下において、オーディオ信号コンポーネントの補償が、より詳細に論議される。説明は、ステレオ信号ソースに基づいてなされる。しかしながら、以下の説明は、また、DVDに対する5つのチャネルといった複数のチャネルを有するオーディオ信号に対しても有効である。左オーディオチャネルx(n)および右オーディオチャネルx(n)の無線信号は、スピーカを介して出力され、車両の内部を通過後、マイクロホンに到達する。マイクロホンによって検出されたオーディオ信号コンポーネントは、直接のオーディオ信号を含み、かつ、音声の経路の障害物によって回折された信号コンポーネントを含む。スピーカからマイクロホンへ出力されるこの信号送信は、下記の有限パルスレスポンスによって記述される。
Figure 2008020897
指数nは、パルスレスポンスの時間依存を示す。マイクロホンからオーディオ信号コンポーネントを効果的に除去するために、スピーカからマイクロホンへの信号経路は、オーディオ信号をフィルタリングすることによってシミュレートされなければならない。その方法は、フィルタリング後、フィルタリングされたオーディオ信号は、マイクロホンによって検出された場合、オーディオ信号にある程度対応するような方法である。このような場合、オーディオ信号コンポーネントは、シミュレートされたオーディオ信号コンポーネントを検出された音声信号から単純に減算することによって、音声信号から除去され得る。
音響エコーを補償するために、下記のパルスレスポンスを有する二つの適応フィルタが使用され得る。
Figure 2008020897
通常、数百のフィルタ係数、例えば、300〜500係数、を有するディジタルフィルタが使用される。マイクロホンによって受信されたオーディオ信号コンポーネントは、次いで、シミュレートされた信号コンポーネントを検出された音声信号から減算することによって除去され得る。結果として生じる信号は、エラー信号e(n)と呼ばれ、下記のように定義される。
Figure 2008020897
信号d(n)は、マイクロホンからの信号か線形時不変(linear time invariant)処理からの信号のいずれかである。オーディオ信号コンポーネントの良好な補償は、推定されたパルスレスポンスが実際のパルスレスポンスに対応し、十分な数の係数が使用された場合、達成される。エコー補償システムにおいて、左と右のオーディオ信号は、非常に異なる相互関連特性を有し得る。音楽が可聴音声信号として再生される場合、コヒーレンス係数の2乗は下記のものとして定義される。
Figure 2008020897
コヒーレンス係数の2乗は、通常、値C(Ω)<1を有し、ニュースまたは一人の話者を再生することによって、左および右のオーディオ信号は、完全な線形依存信号になり得る。このことは、コヒーレンスはある程度1であることを意味する。上記に示される等式(6)において、値Sx(Ω)、Sx(Ω)、およびSx(Ω)は、左信号x(n)および右信号x(n)のクロスパワースペクトル密度またはオートパワースペクトル密度と呼ばれる。オーディオ信号コンポーネントの一方が、他方のコンポーネントに線形的に依存するオーディオコンポーネントである場合、音響エコーを補償する適応アルゴリズムは、明快な単一の解決法を有しない。
エコー補償フィルタにおいて、オーディオ信号は、車両における信号経路がシミュレートされるように、フィルタリングされる。エコー補償フィルタは、スピーカとマイクロホンとの間のパルスレスポンスを決定しようと試みる。これは、傾斜方法を使用し、かつ、平均最小二乗(LMS)アルゴリズムまたは正規化平均最小二乗アルゴリズム(NLMS)を使用することによって、なされ得る。これらの補償方法は、周知の技術であり、詳細に論議されない。車両の音響経路がフィルタ35aおよび35bにおいてシミュレートされる場合、出力信号は、次に、別のスイッチ36に供給され、スイッチ36は、Nサイクルごとに切り換わり、その結果、スイッチ36が切り換えられ、フィルタ35bからの信号が減算ユニット37に出力される前に、フィルタ35aからのフィルタリングされた信号が、Nサイクル間、減算ユニット37に送信される。
スイッチ34および36は、それらは、決して同じフィルタに接続されないように制御される。
要約すると、二つのスイッチ34は、Nサイクルごとにその状態を変化させるが、両スイッチは、常に異なる実際状態を有する。スイッチ34は、データを上部ブランチ33aおよび35aに供給した場合、スイッチ36は、信号データを下部ブランチ33bおよび35bから受信する。フィルタ33aおよび33bの信号パラメータは、2Nサイクルごとに更新され、フィルタ32の信号パラメータは、Nサイクルごとに更新される。フィルタ32の出力信号およびフィルタ35aまたは35bの出力信号は、次いで、減算ユニットにおいて使用され、そこで、エコー補償フィルタからのシミュレートされた信号が、マイクロホンによって検出されたフィルタリングされた音声信号から減算される。この結果が、白色化されたエラー信号である
Figure 2008020897
となる。適応フィルタシステムにおいて周知のように、この白色化されたエラー信号は、次に、オーディオ信号コンポーネントフィルタを適応させるために、フィードバック制御信号として使用される。白色化されたエラー信号は、次に、デコリレーションを解除する逆フィルタ38に送信される。このデコリレーションフィルタ38は、また、計算されたフィルタパラメータをNサイクルごとに受信する。結果として生じるエラー信号は、次に、通信システムのスピーカを介して出力される信号に対応する。このエラー信号e(n)において、オーディオ信号コンポーネントが、除去されるかまたは少なくとも抑制される。図3に示されるシステムによって、音楽から話者への変化などのオーディオ信号ソースの変化は、Nサイクル内で検出され得、デコリレーションフィルタは、音楽におけるこの変化をNサイクルで続き得る。
図4において、エコー補償の異なるステップが要約される。ステップ41における開始後、オーディオ信号がスピーカを介して出力される(ステップ42)。車両内通信システムが同時に使用される場合、乗客のボイス信号(voice signal)を検出するマイクロホンは、また、オーディオ信号コンポーネントを検出する。従って、ステップ43において検出された音声信号は、二つの異なるコンポーネント、即ち、オーディオ信号コンポーネントおよびスピーチ信号コンポーネントを含む。オーディオ信号コンポーネントを除去するために、オーディオ信号の異なるチャネル間のいかなる相互関連を解除するために、音声信号およびオーディオ信号が、ステップ44において白色化される。ステップ45において、図3に関連し説明されるように、時間依存デコリレーションフィルタ係数および交互の補償ユニットを使用してエコー補償が実行される。オーディオ信号コンポーネントをフィルタリングした後、ステップ46において、異なる信号の白色化は除去され、その結果、改善されたエラー信号となる。図4に示される方法は、ステップ47において終了する。
図5において、デコリレーションフィルタに対するフィルタ係数の交互の送信が、より詳細に記述される。例として、エコー補償フィルタの長さは、それが、500フィルタ係数(即ち、N=500)を含むように選ばれる。この例において、計算ユニット31によって計算されたフィルタパラメータは、500サイクルごとに計算される(ステップ51)。図3において示される実施形態において、最後の(las)500入力サンプルに基づくデコリレーションフィルタ係数は、デコリレーションフィルタ33aに送信される(ステップ52)。フィルタ係数がデコリレーションフィルタ33aに対して計算される間、他方のエコーキャンセレーションフィルタが次のNサイクル間、使用される(ステップ52a)。次のNサイクル間に計算されるフィルタパラメータが、ステップ53において計算され、次いで、他方のデコリレーションフィルタ33bに送信される(ステップ54)。次のNサイクル間、第1のエコーキャンセレーションフィルタが使用される(ステップ54a)。図3に示されるように、フィルタ係数がデコリレーションフィルタ33aに供給された場合、Nサイクル前に計算されたフィルタ係数は、デコリレーションおよび図3にまた示されるフィルタ33bおよび35bにおけるオーディオ信号コンポーネントを抑制するために使用される。時間依存フィルタ係数がたった一つのデコリレーションフィルタおよび一つのエコー補償フィルタと組合わせて使用された場合、オーディオ信号コンポーネントは効果的な方法で除去され得ない。エコー補償フィルタ35は、フィルタのメモリに、古いフィルタパラメータでデコリレートされた信号を記憶する。デコリレーションフィルタのフィルタパラメータが変更された場合、エコー補償フィルタにおける信号のデコレイレーションを解除し、次に、新しいフィルタパラメータで信号をデコリレートすることが必要である。この種のフィルタリングに対して、必要な計算を行なうために、高コンピュータ力が必要である。この問題は、交互に使用される二つの異なるデコリレーションフィルタおよび二つの異なるエコー補償フィルタを使用することによって、回避され得る。
図3に示された実施形態において、オーディオ信号x(n)の1チャネルに対して信号処理が示される。二つのフィルタブランチおよび二つのスイッチのこの構造は、あらゆるオーディオチャネルに適用され得ることを理解されたい。例として、示されたチャネルは、ステレオ信号の左チャネルであり得る。ステレオオーディオ信号の右チャネルに関して、別のフィルタ係数計算ユニットおよびフィルタの別のブランチが必要である。他方のフィルタリングされたオーディオ信号チャネルは、オーディオ信号が減算ユニット37に送信される前に、第1可聴チャネルに結合される。減算ユニットにおいて、検出された音声信号は、すべての異なるオーディオチャネルを備える。従って図3に示されるように、あらゆるチャネルは処理されなければならず、チャネルが減算ユニット37に送信される前に、異なるチャネルは結合される。
図6において、本発明の別の局面による、エコー補償システムが示される。図6において、モノエコー補償およびステレオエコー補償は同時に実行され、より良い結果を達成する補償が使用される。再び、信号y(n)は、オーディオ信号コンポーネントおよびスピーチ信号コンポーネントを含むマイクロホンによって検出される信号である。検出された音声信号は、該検出された音声信号を白色化するためのデコリレーションフィルタ61に供給される。図6において、ステレオ信号のエコー補償が示される。ステレオ信号は、第1オーディオチャネルx(n)および第2オーディオチャネルx(n)を有する。図3に関連して論議されたように、これらの二つの信号が、オーディオ信号を白色化するためのデコリレーションフィルタ61に供給される。白色化された左オーディオ信号は、次に、モノエコー補償ユニット62およびステレオエコー補償ユニット63に入力される。モノエコー補償ユニット62は、エコー補償ユニット621を備え、そこで、マイクロホンによって検出された音声信号のオーディオ信号コンポーネントがシミュレートされる。シミュレートされたオーディオ信号は、次に、減算ユニット620に入力され、そこで、該オーディオ信号は白色化された音声信号から減算され、その結果、白色化されたモノエラー信号
Figure 2008020897
となる。左オーディオチャネルもまた、デコリレーションフィルタ61を通過後、ステレオエコー補償ユニット63に入力され、そこで、該オーディオチャネルは、エコー補償ユニット631に出力され、そこで、信号経路は、もう一方のエコー補償ユニット621におけるように、また図1〜図5に関連して記述されるようにシミュレートされる。さらに、白色化されたオーディオチャネルは、デコリレーションフィルタを通過後、第2信号補償ユニット632に出力される。二つのエコー補償ユニット631および632の出力信号は、加算器633において結合され、その後、この結合された信号は、減算ユニット634において白色化された音声信号から減算される。減算ユニット634の出力信号は、白色化されたステレオエラー信号
Figure 2008020897
である。図6のシステムは、二つの出力エラー信号、即ち、モノエラー信号およびステレオエラー信号を有する。オーディオ信号の実際の構成に依存して、モノエコー補償ユニットまたはステレオエコー補償ユニットのいずれかが、検出された音声信号におけるオーディオ信号コンポーネントを除去する、より良い結果を達成する。オーディオ信号がモノ信号または線形依存ステレオ信号である場合、モノエコー補償ユニットが、より良い補償結果を達成する。さらに、モノエコー補償はより速い。オーディオ信号が非線形依存信号コンポーネントを有するステレオ信号であるとき、ステレオエコー補償ユニットは、音響エコーを補償することが出来る。二つの信号を比較するために、比較ユニット65が設けられ、比較ユニット65は、一つの入力がモノエコー補償ユニットの出力であり、一つの入力がステレオエコー補償ユニットの出力である、二つの入力を有する。比較ユニット65は、二つのエラー信号の信号電力を比較し、出力信号
Figure 2008020897
として、より低い信号電力を有する信号を選択する。比較ユニットのこの出力信号は、次に、エコー補償された信号の白色化を除去する逆デコリレーションフィルタユニット66に送信される。出力エラー信号e(n)は、次いで、オーディオ信号コンポーネントが効果的に除去されたスピーカによって出力され得る信号である。図6に示されるエコー補償ユニットは、エコーを補償する単一のフィルタであり得る。しかしながら、モノおよびマルチチャネルエコー補償を図1〜図5に関連して記述された時間依存フィルタに結合することも可能である。このことは、各オーディオチャネルごとに、ユニット31などのフィルタ係数計算ユニットが設けられことを意味し、エコー補償ユニット621、631および632の各々は、図3に示されるエコー補償ユニットであり、該エコー補償ユニットは、計算されたデコリレーションフィルタ係数を各エコー補償ユニットの二つのブランチの一方に供給するスイッチを備え、別のスイッチはエコー補償された信号を減算ユニットへ供給するために設けられる。本発明のこの実施形態において、時間依存フィルタ係数は、モノおよびマルチチャネルエコー補償ユニットに結合される。
図7において、モノおよびマルチチャネルエコー補償の異なるステップが、処理を開始後、要約される。ステップ72において、オーディオ信号はスピーカを介して出力される。ステップ73において、音声信号は、マイクロホンによって検出される。該音声信号は、スピーチ信号コンポーネントおよびオーディオ信号コンポーネントを有する。オーディオ信号の一つのチャネルは、ステップ74においてモノエコー補償ユニットに供給され、ステップ75において、マアルチチャネルのオーディオ信号のすべてのチャネルが、マルチチャネルエコー補償ユニットに供給される。両方のエコー補償ユニットにおいて、エコー補償が、時不変デコリレーションフィルタ係数、または図1〜図5に関連して記述された時間依存デコリレーションフィルタ係数であっても、実行される。次のステップ76において、モノエコー補償ユニットの出力は、マルチチャネルエコー補償ユニットの出力と比較される。ステップ77において、より低い信号電力を有する信号出力が選択され、マイクロホンによって検出される音声信号のエコー補償された出力信号として使用される。方法はステップ78で終了する。
図8〜図10に関連して、本発明のさらなる局面が説明される。
図8において、二つの異なるパルスレスポンスが示される。図8の上のグラフ81はステレオ増幅モードでのパルスレスポンスを示し、一方、図8の下の部分は、サラウンド音声モードでのオーディオ信号のパルスレスポンスのグラフ82を示す。二つのグラフ81および82の比較が分かるように、サラウンド音声モードにおいてさらなる時間遅延がオーディオ信号に導入された。エコー補償ユニットは、ここで、信号放出および信号受信という異なる状況をシミュレートしなければならない。エコー補償フィルタがグラフ82をシミュレートすべき場合、重要な長さの大きなエコー補償フィルタが必要である。図9において、異なる時間遅延をシミュレートすることができるエコー補償ユニットの一部が示される。図9の上の部分において、グラフ91は、オーディオ信号の例示的な図を示す。エコー補償フィルタは、オーディオ信号または励起信号91を受信する遅延メモリ92を備える。後に論議されるように、遅延メモリは、可変長である。遅延要素は可変遅延を導入し、その後、オーディオ信号はエコー補償フィルタの信号メモリ93へ送信される。さらに、適応フィルタのフィルタ係数を記憶するメモリ94が設けられている。当業者は周知のように、信号メモリ93の異なる入力が、フィルタ係数に乗算され、項が加算器94において追加され、その結果、適応フィルタの出力信号となる。グラフ95は、フィルタによって計算されたパルスレスポンスを示す。示されたパルスレスポンスから分かるように、パルスレスポンスの最大値は、相当に大きい数を有するフィルタ係数に位置する。最初、フィルタ係数は0である。このパルスレスポンスは、遅延メモリの所定の長さに基づき計算される。上のように、オーディオ信号91の部分91aの遅延メモリが示され、それは遅延メモリに含まれる。オーディオ信号91のその他部分91bはフィルタの信号メモリに含まれる。図9において示される遅延メモリの長さによって、最大値95aを有するグラフ95によって示されるように、パルスレスポンスは計算され、最大値95aは、所望の数より大きい数を有するフィルタ係数に位置する。パルスレスポンス95が読みとられ場合、パルスレスポンスの最大値の位置から、遅延メモリによって導入された時間遅延は短すぎると人は推論し得る。
パルスレスポンスの最大95aが所定のフィルタ係数の位置にないことが検出されたとき、パルスレスポンスは、図10に示されるようにシフトされる。グラフ105に示されるように、最大105aがフィルタ係数の所定の位置に位置するようにパルスレスポンスをシフトすることによって、パルスレスポンスの存在しない部分は、グラフ105の部分105bによって示されるように0で満たされ得る。パルスレスポンスに加えて、遅延要素の長さもまた、調整される。示される実施形態において、遅延要素の長さは増加され、その結果、オーディオ信号の大部分91cが、ここで、遅延要素に含まれ、一方、オーディオ信号91dのごく小さな部分は、ここで、フィルタの信号メモリに含まれる。遅延メモリの長さの増加によって生成されたオーディオ信号の新しい部分は、図10に示されるグラフの部分91eによって表されるように、0で満たされ得る。図9および図10の遅延メモリの長さを比較した場合、遅延メモリの長さを変化させられることによって、オーディオシステムの異なるオーディオモードにおいて導入された時間遅延は、エコー補償ユニットにおいてシミュレートされ得ることは推論され得る。本発明の一実施形態によれば、遅延要素の長さは、パルスレスポンス最大値が約30の数字を有するフィルタ係数の位置にあるように制御され得る。任意のその他の数字が選択され得ることは理解されたい。しかしながら、パルスレスポンス最大値があるべき位置のフィルタ係数の数字は、このフィルタ係数がフィルタ長の最初に位置するように選択される。選択された数字があまりに小さい場合、システムは、パルスレスポンスの決定された最大値が実際に最大であるか、または、最大値がフィルタ係数において表されていないかを正確に検出し得ない。例として、パルスレスポンス最大値が最初の10個のフィルタ係数内に位置することが検出された場合、遅延要素によって導入された時間遅延があまりに大きいということが理解され得る。従って、遅延メモリの長さは、短くされなければならず、インパルスレスポンスはシフトされなければならない。即ち、係数メモリ94におけるフィルタ係数は、シフトされなければならない。シフトによって生成された追加部分は0で満たされる。
このことは、エコー補償フィルタによってシミュレートされるように、直接の音声はフィルタの所定のフィルタ係数に位置することを意味する。例として、パルスレスポンス最大値は、パルスレスポンス最大値は、最大フィルタ係数の10番目と20番目との間であるフィルタ係数に配置され得る。例として、音響エコーを補償するフィルタは500係数の長さを有することが考えられる。この例において、遅延要素は、次のように制御され得る。計算されたパルスレスポンスにおけるパルスレスポンス最大値は、フィルタ係数の20番目と40番目との間に位置し、好適には、フィルタ係数の25番目と35番目との間に位置し、さらに好適には、フィルタ係数の28番目と32番目との間に位置する。
好適には、パルスレスポンスの最大は、次の等式によって計算され得る。
Figure 2008020897
等式(7)から分かるように、直接的な音を表す係数は、パルスレスポンスの重み付けされた係数の最大値を捜すことによって見つけられ得る。好適には、パラメータγは、0と1との間で選ばれる。このパラメータγを導入することにより、音声信号の反射は、直接の音声に対して減衰される。エコー補償フィルタにおけるシミュレートされた信号経路におけるパルスレスポンスの最大が、はるかに大きなフィルタ係数において見つけられた場合、このことは、シミュレートされた時間遅延はあまりにも小さいことを意味する。この場合、遅延要素は、さらなる時間遅延を導入しなければならない。しかしながら、パルスレスポンスの最大が、所定の範囲の数より小さい数を有するフィルタ係数に位置する決定がされた場合、シミュレートされた時間遅延が大きすぎることが理解され得る。この場合、遅延要素によって導入される遅延は、より短くされなければならない。
図9および図10に関連して記述された実施形態は、図1〜図5および図6〜図7に関連して記述される実施形態の一つに組み合わせられ得る。本発明の三つのすべての局面を組み合わせることも可能であり、このことは、時間依存デコリレーションフィルタ係数は、モノおよびマルチプルエコー補償ユニットと組み合わせて使用されることを意味する。さらに、エコー補償は、図9および図10において記述されるように時間遅延を調整することによって、さらに改善され得る。例として、時間依存デコリレーションフィルタ係数が使用され、時間依存フィルタ係数の計算は、時折止められ得る。フィルタ係数の計算が止められた場合、計算能力は遅延要素の長さを適応するために使用され得る。遅延要素の長さの適応は、パルスレスポンスの最大値の位置を計算し、この位置が所定の範囲にあるかどうかを検証し、その範囲にない場合には、パルスレスポンスをシフトし、それに従い遅延要素の長さを適応させることによって、なされる。本発明は、三つの異なる局面を提供し、すべての局面は、車両内のオーディオシステムと接続された状態で使用される車両補償システムにおけるエコー補償を改善する。上に論議されるように、異なる局面は、単独でまたは組み合わせて使用され得る。
本発明は、本発明の例示的実施形態に関して示され、記述されているが、本記述は、性質上限定するよりはむしろ例示的であり、多くの変更、追加および省略が、本発明の範囲と精神から逸脱することなく可能であり、このことは以下の特許請求の範囲から決定されることは、当業者によって理解される。
(図面の簡単な説明)
図1は、車両内通信システムの例示的な図である。 図2は、車両内通信システムにおけるオーディオ信号コンポーネントを補償するために使用されるシステムを示す。 図3は、時間依存フィルタ係数を使用するエコー補償システムを示す。 図4は、時間依存フィルタ係数を使用して音響エコーを補償するための異なるステップを包含するフローチャートを示す。 図5は、時間依存フィルタ係数を使用するためのステップを包含するフローチャートをさらに詳細に示す。 図6は、モノおよびマルチチャネルエコー補償システムを組み合わせて使用する本発明の第2の局面のエコー補償システムを示す。 図7は、モノおよびマルチプルチャネルエコー補償を使用するエコー補償方法のためのステップを包含するフローチャートを示す。 図8は、本発明の第3局面を説明するための、ステレオおよびマルチサラウンド音声モードにおける二つの異なるパルスレスポンスを示す。 図9は、エコー補償中に可変時間遅延を伝えるエコー補償システムを示す。 図10は、エコー補償の可変時間遅延を変化させた後の図9のシステムである。
符号の説明
11 スピーカ
12a ドライバ
12b ドライバ
12c 乗客
12d 乗客
13a マイクロホン
13b マイクロホン
15 オーディオソース
16 信号処理ユニット
17 信号処理ユニット
21 フィルタユニット
22 音声増幅器
23 エコー補償ユニット
24 処理ユニット
25 減算ユニット

Claims (55)

  1. 車両通信システムにおけるオーディオ信号コンポーネントを補償するための方法であって、該方法は、
    車両における音声信号をマイクロホンによって検出するステップであって、該音声信号は、該車両におけるオーディオソースのオーディオ信号を再生した結果生じるオーディオ信号コンポーネントを含み、該音声信号は、該車両の乗客からのスピーチ信号に対応するスピーチ信号コンポーネントをさらに含む、音声信号を検出するステップと、
    該音声信号を白色化するために該音声信号をフィルタリングするステップと、
    該オーディオ信号を白色化するために該オーディオ信号をフィルタリングするステップと、
    該白色化された音声信号における該オーディオ信号を補償するステップと、
    該補償された音声信号の白色化を除去するステップと
    を包含し、該オーディオ信号の該フィルタリングは、少なくとも二つのフィルタを交互に使用して実行され、各フィルタは時間依存フィルタ係数を使用する、方法。
  2. 前記オーディオ信号を計算ユニットに供給するステップをさらに包含し、前記音声信号の白色化ための前記時間依存フィルタ係数が計算される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記時間依存フィルタ係数は、前記オーディオ信号コンポーネントおよび前記スピーチ信号コンポーネントを含む前記音声信号を白色化するため、および該オーディオ信号を白色化するために使用される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記計算されたフィルタ係数は、前記検出された音声信号をフィルタリングする音声信号フィルタに供給され、該音声信号フィルタの該フィルタ係数はNサイクルごとに更新される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記計算されたフィルタ係数は、前記オーディオ信号の白色化のために二つのオーディオ信号フィルタに供給され、該計算されたフィルタ係数はNサイクルで該フィルタの一つに供給され、一方、該フィルタ係数は、次のNサイクルの間、該オーディオ信号のフィルタリングのために、もう一方のフィルタに供給され、その結果、該オーディオ信号を白色化する該オーディオ信号フィルタの各々の該フィルタ係数は、2Nサイクルごとに更新される、請求項3に記載の方法。
  6. 音響エコーは、前記オーディオ信号コンポーネントがマイクロホンによって検出されると前記音声信号の該オーディオ信号コンポーネントをシミュレートすることによって、該シミュレートされたオーディオ信号コンポーネントを該オーディオ信号コンポーネントおよび前記スピーチ信号コンポーネントを含む該検出された音声信号から減算することによって補償され、その結果、エラー信号となる、請求項1に記載の方法。
  7. 前記エラー信号は、前記推定される音声信号コンポーネントを決定するためにフィードバック制御信号として使用される、請求項6に記載の方法。
  8. 前記オーディオ信号を白色化する各オーディオ信号フィルタは、長さNのエコー補償器に接続され、ここで、前記オーディオ信号コンポーネントはシミュレートされる、請求項7に記載の方法。
  9. 前記白色化された音声信号は減算ユニットに供給され、前記二つのフィルタからの白色化されシミュレートされたオーディオ信号は、交互に減算ユニットに供給され、該白色化されシミュレートされたオーディオ信号コンポーネントは、該白色化されたオーディオ信号から減算され、その結果、白色化されたエラー信号となる、請求項1に記載の方法。
  10. 前記白色化されたエラー信号は、前記白色化を該白色化されたエラー信号から除去する逆フィルタに供給され、その結果、前記エコー補償音声信号に対応するエラー信号となる、請求項9に記載の方法。
  11. 各フィルタの前記白色化されシミュレートされたオーディオ信号はスイッチに供給され、該スイッチは、該シミュレートされたオーディオ信号の一つを前記減算ユニットに供給し、該スイッチは、Nサイクルごとに切り換える、請求項9に記載の方法。
  12. 車両通信システムにおけるオーディオ信号コンポーネントを補償するための方法であって、該方法は、
    車両における音声信号をマイクロホンによって検出するステップであって、該音声信号は、該車両におけるオーディオソースのオーディオ信号を再生した結果生じるオーディオ信号コンポーネントを含み、該音声信号は、該車両の乗客からのスピーチ信号に対応するスピーチ信号コンポーネントをさらに含む、ステップと、
    時間依存フィルタ係数を計算するステップと、
    音声信号フィルタを使用して該音声信号を白色化するために、該音声信号をフィルタリングするステップであって、該音声信号フィルタは、該時間依存フィルタ係数がNサイクルごとに供給される、ステップと、
    少なくとも二つの音声信号フィルタを交互に使用して該オーディオ信号を白色化するために該オーディオ信号をフィルタリングするステップであって、該音声信号フィルタは、該時間依存フィルタ係数が2Nサイクルごとに交互に供給される、ステップと、
    該白色化された音声信号における該オーディオ信号を補償するステップと、
    該補償された音声信号の該白色化を除去するステップと
    を包含する、方法。
  13. 車両通信システムにおけるエコーを補償するためのエコー補償システムであって、該システムは、
    音声信号を受信する少なくとも一つのマイクロホンであって、該音声信号は、該車両内のオーディオソースのオーディオ信号の再生の結果生じるオーディオ信号コンポーネントを含み、該音声信号は、該車両の乗客のスピーチ信号に対応するスピーチ信号コンポーネントをさらに含む、少なくとも一つのマイクロホンと、
    該オーディオ信号コンポーネントおよび該スピーチ信号コンポーネントを含む該音声信号を出力し、該オーディオ信号を出力する、少なくとも一つのスピーカと、
    該音声信号および該オーディオ信号を白色化するためのフィルタユニットと、
    該マイクロホンによって受信される該音声信号の該オーディオ信号コンポーネントを補償するエコー補償ユニットと
    を備え、該フィルタユニットは、少なくとも二つの可聴音声フィルタを備え、該可聴音声フィルタの各々は、該オーディオ信号を白色化するために時間依存フィルタ係数を使用し、該二つのフィルタは、該オーディオ信号をフィルタリングするために交互に使用される、エコー補償システム。
  14. 前記オーディオ信号に基づき、該音声信号を白色化するために前記時間依存フィルタ係数を計算する計算ユニットをさらに備えることによって特徴づけられる、請求項13に記載のエコー補償システム。
  15. 前記時間依存フィルタ係数を前記二つのオーディオ信号フィルタの一つまたはもう一方のいずれかに供給する第1スイッチ(34)をさらに備えることによって特徴づけられる、請求項14に記載のエコー補償システム。
  16. 前記スイッチは、一つの可聴音声フィルタからもう一方の可聴音声フィルタにNサイクルごとに切り換え、その結果、各可聴音声信号フィルタの前記時間依存フィルタ係数は2Nサイクルごとに更新されることにおいて特徴づけられる、請求項15に記載のエコー補償システム。
  17. 前記フィルタユニットは、前記計算ユニットによって計算される前記時間依存フィルタ係数を受信する音声信号フィルタをさらに備え、該音声信号フィルタの該フィルタ係数はNサイクルごとに更新されることにおいて特徴づけられる、請求項13または16のどれかに記載のエコー補償システム。
  18. 前記エコー補償ユニットは少なくとも二つのエコー補償器を備え、各エコー補償器は前記オーディオ信号フィルタの一つに接続され、白色化されたオーディオ信号を一つのオーディオ信号フィルタから受信し、前記音声信号の前記オーディオ信号コンポーネントが前記マイクロホンによって検出されると、該音声信号の該オーディオ信号コンポーネントをシミュレートすることにおいて特徴づけられる、請求項13に記載のエコー補償システム。
  19. 前記エコー補償ユニットは、減算ユニットをさらに備え、そこで、前記白色化されシミュレートされたオーディオ信号コンポーネントは前記白色化された音声信号から減算され、その結果、白色化されたエラー信号となることにおいて特徴づけられる、請求項18に記載のエコー補償システム。
  20. 前記白色化されたエラー信号は、前記エコー補償器のためのフィードバック制御信号として使用されることにおいて特徴づけられる、請求項19に記載のエコー補償ユニット。
  21. 前記白色化されたエラー信号の白色化を除去し、その結果、エコー補償された音声信号とするための逆フィルタをさらに備え、該逆フィルタは前記計算されたフィルタ係数を受信することによって特徴づけられる、請求項13に記載のエコー補償ユニット。
  22. 前記エコー補償ユニットは、前記オーディオ信号の各オーディオチャネルのための二つの可聴音声フィルタおよび二つのエコー補償器を備える、請求項13に記載のエコー補償ユニット。
  23. 前記二つのエコー補償器の前記シミュレートされたオーディオ信号コンポーネントの一つを前記減算ユニットへ供給する第2スイッチをさらに備え、該スイッチは、Nサイクルごとに切り換える、請求項19に記載のエコー補償ユニット。
  24. 車両通信システムにおけるエコーを補償するためのエコー補償システムであって、該システムは、
    音声信号を受信する少なくとも一つのマイクロホンであって、該音声信号は、該車両内のオーディオソースのオーディオ信号の再生の結果生じるオーディオ信号コンポーネントを含み、該音声信号は、該車両の乗客のスピーチ信号に対応するスピーチ信号コンポーネントをさらに含む、少なくとも一つのマイクロホンと、
    該音声信号コンポーネントおよび該スピーチ信号コンポーネントを備える該音声信号を出力し、該オーディオ信号を出力する、少なくとも一つのスピーカと、
    該オーディオ信号に基づき時間依存フィルタ係数を計算する計算ユニットと、
    該オーディオ信号を交互にフィルタリングする少なくとも二つのオーディオ信号フィルタユニットであって、該フィルタユニットは、該時間依存フィルタ係数が2Nサイクルごとに交互に供給される、少なくとも二つのオーディオ信号フィルタユニットと、
    該音声信号をフィルタリングするための音声信号フィルタであって、該音声信号フィルタは、該時間依存フィルタ係数がNサイクルごとに供給される、音声信号フィルタと、
    該音声信号における該オーディオ信号コンポーネントを補償するためのエコー補償ユニットと
    を備える、エコー補償システム。
  25. 車両通信システムにおけるオーディオ信号コンポーネントを補償するための方法であって、該方法は、
    車両における音声信号をマイクロホンによって検出するステップであって、該音声信号は、該車両におけるオーディオソースのオーディオ信号を再生した結果生じるオーディオ信号コンポーネントを含み、該音声信号は、該車両の乗客からのスピーチ信号に対応するスピーチ信号コンポーネントをさらに含む、ステップと、
    該音声信号における該オーディオ信号に起因する該音声信号における音響エコーを補償するステップと
    を包含し、該補償するステップは、
    該オーディオ信号の一つのチャネルをモノエコー補償ユニットに供給するステップと、
    該オーディオ信号の少なくとも二つのチャネルをマルチチャネルエコー補償ユニットに供給するステップと、
    該モノおよび該マルチチャネルエコー補償ユニットの信号出力を比較するステップと、
    より低い信号電力を有する該二つの補償ユニットの該信号出力を選択するステップと
    を包含する、オーディオ信号コンポーネントを補償するための方法。
  26. 前記エコー補償の前に、前記音声信号を白色化するために該音声信号をフィルタリングするステップと、
    該エコー補償された音声信号の該白色化を除去するステップと
    をさらに包含することによって特徴づけられる、請求項25に記載の方法。
  27. エコー補償は、前記マルチチャネルエコー補償ユニットにおける前記オーディオ信号の各チャネルのために実行され、その結果生じた信号が前記モノエコー補償ユニットの前記信号出力と比較される前に、各チャネルの該エコー補償された信号は互いに加算される、請求項25に記載の方法。
  28. 前記オーディオ信号の二つのチャネルは、ステレオエコー補償ユニットに供給され、前記加算された信号は前記モノエコー補償ユニットの前記信号出力と比較される、請求項27に記載の方法。
  29. 時間依存フィルタ係数は、前記オーディオ信号コンポーネントおよび前記スピーチ信号コンポーネントを含む前記音声信号を白色化するため、および前記オーディオ信号を白色化するために使用される、請求項26に記載の方法。
  30. 前記音響エコーは、前記オーディオ信号コンポーネントが前記モノエコー補償ユニットおよび前記マルチチャネルエコー補償ユニットにおける前記マイクロホンによって検出されると前記音声信号の該オーディオ信号コンポーネントをシミュレートすることによって、該モノおよびマルチチャネルのシミュレートされたオーディオ信号コンポーネントを該オーディオ信号コンポーネントおよび前記スピーチ信号コンポーネントを含む該検出された音声信号から減算することによって補償され、その結果、モノおよびマルチチャネルエラー信号となり、該信号の電力は該信号の一つを選択するために比較される、請求項25に記載の方法。
  31. 前記音声信号を白色化するために、該音声信号をフィルタリングするステップと、
    前記オーディオ信号を白色化するために各チャネルの該オーディオ信号をフィルタリングするステップであって、各チャネルの該オーディオ信号の該フィルタリングは1チャネルあたり少なくとも二つのフィルタを交互に使用して実行され、各フィルタは時間依存フィルタ係数を使用する、ステップと、
    前記モノエコー補償ユニットにおいて前記エコーを補償するステップであって、該モノエコー補償ユニットは、一つのチャネルの該少なくとも二つのフィルタによって白色化されたオーディオ信号が交互に供給される少なくとも二つのエコー補償器を備える、エコーを補償するステップと、
    前記マルチチャネルエコー補償ユニットにおいて前記エコーを補償するステップであって、該マルチチャネルエコー補償ユニットは、一チャネルあたり該少なくとも二つのフィルタによって白色化されたオーディオ信号が交互に供給される一チャネルあたり少なくとも二つのエコー補償器を備える、ステップと
    をさらに包含する、請求項25に記載の方法。
  32. 車両通信システムにおけるオーディオ信号コンポーネントを補償するための方法であって、該方法は、
    車両における音声信号をマイクロホンによって検出するステップであって、該音声信号は、該車両におけるオーディオソースのオーディオ信号を再生した結果生じるオーディオ信号コンポーネントを含み、該音声信号は、該車両の乗客からのスピーチ信号に対応するスピーチ信号コンポーネントをさらに含む、ステップと、
    該音声信号を白色化するために該音声信号をフィルタリングするステップと、
    該オーディオ信号を白色化するために該オーディオ信号をフィルタリングするステップと、
    該白色化されたオーディオ信号および該白色化された音声信号の一つのチャネルを該白色化された音声信号において該可聴コンポーネントを補償するモノエコー補償ユニットに供給するステップと、
    該白色化されたオーディオ信号および該白色化された音声信号の少なくとも二つのチャネルを該供給されたオーディオ信号チャネルの各々のための該白色化された音声信号において該可聴コンポーネントを補償するマルチチャネルエコー補償ユニットに供給するステップと、
    該モノエコー補償ユニットおよび該マルチチャネルエコー補償ユニットによって出力された該補償された音声信号を比較するステップと、
    より低い信号電力を有する該補償された音声信号を選択するステップと
    を包含する、方法。
  33. 車両通信システムにおけるエコーを補償するためのエコー補償システムであって、該システムは、
    音声信号を受信する少なくとも一つのマイクロホンであって、該音声信号は、該車両内のオーディオソースのオーディオ信号の再生の結果生じるオーディオ信号コンポーネントを含み、該音声信号は、該車両の乗客のスピーチ信号に対応するスピーチ信号コンポーネントをさらに含む、少なくとも一つのマイクロホンと、
    該オーディオ信号コンポーネントおよび該スピーチ信号コンポーネントを含む該音声信号を出力する、少なくとも一つのスピーカと、
    該エコーを補償するために該オーディオ信号の一つのチャネルを受信するモノエコー補償ユニットと、
    該エコーを補償するために該オーディオ信号の少なくとも二つのチャネルを受信するマルチチャネルエコー補償ユニットと、
    該二つの補償ユニットの該出力信号を比較し、より低い信号電力を有する補償された信号を選択する比較ユニットと
    を備える、エコー補償システム。
  34. 前記エコー補償の前に、前記オーディオ信号および前記音声信号を白色化するための複数のフィルタ、および該エコー補償の後に、該白色化を除去するための別のフィルタをさらに備える、請求項33に記載のエコー補償システム。
  35. 前記オーディオ信号を白色化するための該オーディオ信号の各チャネルのために少なくとも一つのフィルタをさらに備える、請求項34に記載のエコー補償システム。
  36. 前記音声信号および前記オーディオ信号を白色化するためのフィルタユニットをさらに備え、少なくとも一つのフィルタユニットは、少なくとも二つのオーディオ信号フィルタを備え、該フィルタの各々は、該オーディオ信号を白色化するために時間依存フィルタ係数を使用し、該少なくとも二つのオーディオ信号フィルタは該オーディオ信号をフィルタリングするために交互に使用され、
    前記モノエコー補償ユニットは、少なくとも二つのエコー補償器を備え、各エコー補償器は、該モノエコー補償器ユニットに供給される前記オーディオチャネルのオーディオ信号フィルタに接続され、該エコー補償器は白色化されたオーディオ信号を該オーディオ信号フィルタから交互に受信し、
    前記マルチチャネルエコー補償ユニットは、少なくとも一つの補償器チャネルのための少なくとも二つのエコー補償器を備え、該補償器チャネルの各エコー補償器は、該マルチチャネルエコー補償器ユニットの該補償器チャネルに供給される該オーディオチャネルのオーディオ信号フィルタに接続され、該エコー補償器は、該オーディオ信号フィルタから白色化されたオーディオ信号を交互に受信する、請求項33に記載のエコー補償システム。
  37. 車両通信システムにおけるエコーを補償するためのエコー補償システムであって、該システムは、
    音声信号を受信する少なくとも一つのマイクロホンであって、該音声信号は、該車両内のオーディオソースのオーディオ信号の再生の結果生じるオーディオ信号コンポーネントを含み、該音声信号は、該車両の乗客のスピーチ信号に対応するスピーチ信号コンポーネントをさらに含む、少なくとも一つのマイクロホンと、
    該オーディオ信号コンポーネントおよび該スピーチ信号コンポーネントを含む該音声信号を出力する、少なくとも一つのスピーカと、
    該音声信号を白色化するために該音声信号をフィルタリングするためのフィルタユニットと、
    該オーディオ信号を白色化するために該オーディオ信号をフィルタリングするためのフィルタユニットと、
    該白色化されたオーディオ信号の一つのチャネルおよび該白色化された音声信号が供給されるモノエコー補償ユニットであって、該モノエコー補償ユニットは、該白色化された音声信号の該オーディオ信号コンポーネントを補償する、モノエコー補償ユニットと、
    少なくとも二つのチャネルおよび該白色化された音声信号を備える該白色化されたオーディオ信号が供給されるマルチチャネルエコー補償ユニットであって、該マルチチャネルエコー補償ユニットは、該白色化された音声信号の該オーディオ信号コンポーネントを補償する、マルチチャネルエコー補償ユニットと、
    該モノエコー補償ユニットおよび該マルチチャネルエコー補償ユニットによって出力された該補償された音声信号の信号電力を比較し、より低い信号電力を有する信号を選択する比較ユニットと
    を備える、エコー補償システム。
  38. 車両通信システムにおけるエコーを補償するためのエコー補償システムであって、該システムは、
    異なるオーディオチャネルを有するオーディオ信号を生成するオーディオユニットであって、該異なるオーディオチャネルの互いに対する時間遅延は調整可能である、オーディオユニットと、
    音声信号を受信する少なくとも一つのマイクロホンであって、該音声信号は、該オーディオ信号の再生の結果生じるオーディオ信号コンポーネントを含み、該音声信号は、該車両の乗客のスピーチ信号に対応するスピーチ信号コンポーネントをさらに含む、少なくとも一つのマイクロホンと、
    該オーディオ信号を出力し、該少なくとも一つのマイクロホンによって受信される該音声信号を出力するスピーカユニットと、
    エコー補償ユニットと
    を備え、該エコー補償ユニットは、該オーディオ信号コンポーネントがマイクロホンによって検出されると該音声信号の該オーディオ信号コンポーネントをシミュレートすることによって、該シミュレートされたオーディオ信号コンポーネントを検出された音声信号から減算することによって補償し、該エコー補償ユニットは、
    該オーディオ信号のパルスレスポンスを得るために、該オーディオ信号をフィルタリングするフィルタと、
    フィルタリングの前に可変時間遅延を該オーディオ信号に導入する遅延要素と、
    該パルスレスポンスの最大が該フィルタの該フィルタ係数の所定の範囲内に位置するように、該遅延要素を制御する遅延制御ユニットと
    を備える、エコー補償システム。
  39. 前記遅延要素は、可変長の遅延メモリを備える、請求項38に記載のエコー補償システム。
  40. 前記遅延要素は、前記フィルタの信号メモリに接続され、該フィルタの該信号メモリは一定の長さを有する、請求項39に記載のエコー補償システム。
  41. 前記パルスレスポンスの最大を表す前記フィルタ係数は、10分の1のフィルタ係数と20分の1のフィルタ係数との間に配置される、請求項38に記載のエコー補償システム。
  42. 前記遅延要素は、前記パルスレスポンスの最大が20分の1のフィルタ係数と40分の1のフィルタ係数との間に位置し、好適には、25分の1のフィルタ係数と35分の1のフィルタ係数との間に位置し、さらに好適には、28分の1のフィルタ係数と32分の1のフィルタ係数との間に位置するように、制御される、請求項38に記載のエコー補償システム。
  43. 前記制御ユニットは、前記インパルスレスポンスの最大が位置する前記フィルタ係数の数を決定する、請求項38に記載のエコー補償システム。
  44. 時間依存フィルタ係数を使用して前記音声信号を白色化するためのフィルタと、
    前記遅延されたオーディオ信号を白色化するためのフィルタユニットであって、少なくとも一つのフィルタユニットは、少なくとも二つのオーディオ信号フィルタを備え、該二つのオーディオ信号フィルタの各々は該遅延されたオーディオ信号を白色化するために時間依存フィルタ係数を使用し、該少なくとも二つのオーディオ信号フィルタは、該オーディオ信号をフィルタリングするために交互に使用される、フィルタユニットと、
    少なくとも二つのエコー補償器を備えるモノエコー補償ユニットであって、各エコー補償器は、該モノエコー補償器ユニットに供給されるオーディオチャネルのオーディオ信号フィルタに接続され、該エコー補償器は、白色化された遅延オーディオ信号を該オーディオ信号フィルタから交互に受け取る、モノエコー補償ユニットと、
    少なくとも一つの補償器チャネルのための少なくとも二つのエコー補償器を備えるマルチチャネルエコー補償ユニットであって、前記補償器チャネルの各エコー補償器は、該マルチチャネルエコー補償器ユニットの該補償器チャネルに供給される該オーディオチャネルのオーディオ信号フィルタに接続され、該エコー補償器は、白色化され遅延されたオーディオ信号を該オーディオ信号フィルタから交互に受信する、マルチチャネルエコー補償ユニットと、
    該モノエコー補償ユニットおよび該マルチチャネルエコー補償ユニットによって出力された該補償された音声信号の信号電力を比較し、より低い信号電力を有する信号を選択する比較ユニットと
    をさらに備える、請求項38に記載のエコー補償システム。
  45. 車両通信システムにおけるエコーを補償するためのエコー補償システムであって、該システムは、
    異なるオーディオチャネルを有するオーディオ信号を生成するオーディオユニットであって、該異なるオーディオチャネルの互いに対する時間遅延は調整可能である、オーディオユニットと、
    音声信号を受信する少なくとも一つのマイクロホンであって、該音声信号は、該オーディオ信号の再生の結果生じるオーディオ信号コンポーネントを含み、該音声信号は、該車両の乗客のスピーチ信号に対応するスピーチ信号コンポーネントをさらに含む、少なくとも一つのマイクロホンと、
    該オーディオ信号を出力し、該少なくとも一つのマイクロホンによって受信される該音声信号を出力するスピーカユニットと、
    該オーディオ信号を遅延させるための遅延メモリを備える遅延要素と、
    該遅延したオーディオ信号および該音声信号からの該パルスレスポンスを計算するための計算ユニットと、
    該計算されたパルスレスポンスをフィルタ係数として使用してフィルタによってシミュレートされたオーディオコンポーネントを減算することによって、該音声信号のオーディオコンポーネントを補償するためのエコー補償ユニットと、
    該遅延要素によって導入された該オーディオ信号の遅延を制御するための遅延制御ユニットであって、該遅延は、該パルスレスポンスの最大がフィルタ係数の所定の範囲に位置するように制御される、遅延制御ユニットと
    を備える、エコー補償システム。
  46. 車両通信システムにおけるエコーを補償するための方法であって、該方法は、
    オーディオ信号を再生し、出力するステップであって、該オーディオ信号は異なるオーディオチャネルを有し、該異なるオーディオチャネルの互いに対する時間遅延は調整可能である、ステップと、
    音声信号を検出するステップであって、該音声信号は、該オーディオ信号の再生の結果生じるオーディオ信号コンポーネントを含み、該音声信号は、該車両の乗客のスピーチ信号に対応するスピーチ信号コンポーネントをさらに備える、ステップと、
    異なる信号コンポーネントを有する該検出された音声信号を出力するステップと、
    該オーディオ信号コンポーネントが該マイクロホンによって検出されると該音声信号の該オーディオ信号コンポーネントをシミュレートすることによって、該シミュレートされたオーディオ信号コンポーネントを該検出された音声信号から減算することによって音響エコーを補償するステップとを包含し、該音響エコーの補償は、
    該オーディオ信号の該パルスレスポンスを決定することによって、前記スピーカから前記マイクロホンへの該オーディオ信号の経路をシミュレートするための該オーディオ信号をフィルタリングするステップと、
    該オーディオ信号のフィルタリングの前に可変時間遅延を導入し、該時間遅延は、該パルスレスポンスの最大が該フィルタのフィルタ係数の所定の範囲内に位置するように選択される、ステップと
    を包含する、エコーを補償するための方法。
  47. 可変時間遅延を有する前記オーディオ信号がフィルタリングのためのフィルタに送信される前に、該オーディオ信号は、可変時間遅延を該オーディオ信号へ付加する可変長の遅延要素に出力される、請求項46に記載の方法。
  48. 前記パルスレスポンスの最大値を決定するステップをさらに備えることによって、およびどのフィルタ係数において該決定された最大値が位置するかを決定することによって、特徴づけられる、請求項46に記載の方法。
  49. 前記最大値は、前記パルスレスポンスの重みづけされたモジュールの最大値を決定することによって決定される、請求項48に記載の方法。
  50. 前記可変時間遅延は、遅延要素の長さを変動させることによって導入される、請求項46に記載の方法。
  51. 最大パルスレスポンスが、前記所定の範囲にある数よりも大きい数を有するフィルタ係数に位置すると決定されたとき、前記遅延要素の長さは増加される、請求項50に記載の方法。
  52. 前記最大パルスレスポンスが、前記所定の範囲にある数よりも小さい数を有するフィルタ係数に位置すると決定されたとき、前記遅延要素の長さは減少される、請求項51に記載の方法。
  53. 前記決定されたパルスレスポンスが、フィルタ係数の所定の範囲内に位置しないと決定されたとき、該パルスレスポンスは、該パルスレスポンスの最大値がフィルタ係数の該所定の範囲内に位置するように、シフトされる、請求項46に記載の方法。
  54. 前記音声信号を白色化するために該音声信号をフィルタリングするステップと、
    前記遅延されたオーディオ信号を白色化するために、各チャネルの該遅延されたオーディオ信号をフィルタリングするステップであって、各チャネルの該遅延されたオーディオ信号のフィルタリングは、一つのチャネル当たり少なくとも二つのオーディオフィルタを使用して交互に実行され、各オーディオフィルタは時間依存フィルタ係数を使用する、ステップと、
    モノエコー補償ユニットにおいて音響エコーを補償するステップであって、該モノエコー補償ユニットは、一つのチャネルの該少なくとも二つのオーディオフィルタによる白色され遅延されたオーディオ信号が交互に供給される少なくとも二つのエコー補償器を備える、音響エコーを補償するステップと、
    マルチチャネルエコー補償ユニットにおいて音響エコーを補償するステップであって、該マルチチャネルエコー補償ユニットは、一つのチャネル当たり該少なくとも二つのオーディオフィルタによる白色され遅延されたオーディオ信号が交互に供給される一つのチャネル当たり少なくとも二つのエコー補償器を備える、ステップと、
    該モノエコー補償ユニットおよび該マルチチャネルエコー補償ユニットによって出力された該補償された音声信号を比較するステップと、
    より低い信号電力を有する該補償された音声信号を選択するステップと
    をさらに備える、請求項46に記載の方法。
  55. 車両通信システムにおけるエコーを補償するための方法であって、該方法は、
    オーディオ信号を再生し、出力するステップであって、該オーディオ信号は異なるオーディオチャネルを有し、該異なるオーディオチャネルの互いに対する時間遅延は調整可能である、ステップと、
    音声信号を検出するステップであって、該音声信号は、該オーディオ信号の再生の結果生じるオーディオ信号コンポーネントを含み、該音声信号は、該車両の乗客のスピーチ信号に対応するスピーチ信号コンポーネントをさらに含む、ステップと、
    異なる信号コンポーネントを有する該検出された音声信号を出力するステップと、
    該音声信号における可聴コンポーネントを補償するステップであって、該補償は、
    遅延要素を使用して該オーディオ信号を遅延させるステップと、
    該遅延されたオーディオ信号および該音声信号からのパルスレスポンスを計算するステップと、
    該遅延されたオーディオ信号およびフィルタを使用して該音声信号の該オーディオコンポーネントをシミュレートするステップであって、該フィルタは該計算されたパルスレスポンスをフィルタ係数として使用する、ステップと、
    該パルスレスポンスの最大値がフィルタ係数の所定の範囲内に配置されるように該遅延要素によって導入される該遅延を制御するステップと
    該シミュレートされたオーディオコンポーネントを該音声信号から減算するステップと
    を包含する、方法。
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