JP2008019767A - 電動圧縮機 - Google Patents

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Masahiko Ozaka
昌彦 尾坂
Akira Saito
暁 斉藤
Shigeyuki Koyama
茂幸 小山
Takaaki Itabashi
孝昭 板橋
Kazuhiro Ota
和宏 太田
Akira Tsukamoto
公 塚本
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Abstract

【課題】圧縮機の信頼性を向上させ、且つその生産性及びメンテナンス性をも向上させる電動圧縮機を提供する。
【解決手段】密閉容器からなるコンプアッセンブリ(20)と、コンプアッセンブリ内に形成され、回転自在に支持された回転軸(30)を通電により駆動させるモータ(40)を備えた機械室(26)と、コンプアッセンブリ内に収容され、回転軸によって駆動されて冷媒の吸入、圧縮及び吐出の一連のプロセスを行う圧縮ユニット(52)と、コンプアッセンブリの外側から接合され、モータの回転を制御する制御ユニット(104)が収容される制御アッセンブリ(88)とを具備する。
【選択図】図3

Description

本発明は、電動圧縮機に係り、詳しくは、車両の空調システムの冷凍回路等に組み込まれて好適な電動圧縮機に関する。
この種の圧縮機はハウジング内に収容される駆動部及び圧縮部から構成され、これらはハウジングを構成する駆動及び圧縮ケーシングにそれぞれ収容されており、圧縮部には冷媒の吸入、圧縮及び吐出の一連のプロセスを実施する圧縮ユニットが備えられている。
例えばスクロール型圧縮機では、互いに噛み合うような固定スクロール及び可動スクロールを備えており、可動スクロールが固定スクロールに対して旋回運動する。これにより、各スクロールで形成される空間の容積が減少し、上記一連のプロセスが行われる。一方、このユニットは回転軸によって駆動され、回転軸はモータを通電することにより駆動される。これら回転軸やモータは上記駆動部に設けられている。
ここで、例えば特許文献1のスクロール圧縮機は、このモータの回転を制御するインバータを備えた制御部を有し、この制御部が配置される筐体はハウジングと一体成形されている。
特開2002−371983号公報
ところで、上記駆動部及び圧縮部に対しては、気密性能を確認するヘリウム試験や絶縁性能を確認する耐電圧試験等が実施される。一方、制御部に対しては、正常なモータ回転制御を確認する動作試験等が実施される。これらの試験を実施する前には、試験を安全に且つ確実に行うための養生が必要になるが、大量生産される圧縮機の試験工程の簡素化に鑑み、各試験は工程種別毎に実施されるのが望ましい。しかしながら、制御部が配置される筐体がハウジングと一体成形されていると、駆動部、圧縮部、制御部を含む圧縮機の組み立てが全て完了した後に各試験を順次実施せざるを得ず、各試験に要する養生に係る作業が煩雑になり、試験工程も時間を要するとともに複雑になる。
また、圧縮機に不具合が発生した場合、その原因究明に時間がかかるとともに、不具合を解消するには圧縮機全体を分解、検査、再組み立てしなければならず、その作業は圧縮機の生産性を著しく低下させる。前記従来の技術は、これらの点について格別な配慮がなされていない。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、圧縮機の信頼性を向上させ、且つその生産性及びメンテナンス性をも向上させる電動圧縮機を提供することにある。
上記の目的を達成するべく、請求項1記載の電動圧縮機は、密閉容器からなるコンプアッセンブリと、コンプアッセンブリ内に形成され、回転自在に支持された回転軸を通電により駆動させるモータを備えた機械室と、コンプアッセンブリ内に収容され、回転軸によって駆動されて冷媒の吸入、圧縮及び吐出の一連のプロセスを行う圧縮ユニットと、コンプアッセンブリの外側から接合され、モータの回転を制御する制御ユニットが収容される制御アッセンブリとを具備することを特徴としている。
また、請求項2記載の発明では、コンプアッセンブリと制御アッセンブリとは機械的に締結され、更に、請求項3記載の発明では、コンプアッセンブリと制御アッセンブリとは溶着、または接着して締結されることを特徴としている。
更にまた、請求項4記載の発明では、コンプアッセンブリと制御アッセンブリとは熱伝導媒体を介して接合され、また、請求項5記載の発明では、コンプアッセンブリと制御アッセンブリとは、凹凸状の嵌合によって接合領域を形成し、該接合領域に連なる面に制御ユニットが配置されることを特徴としている。
更に、請求項6記載の発明では、制御ユニットは、外部から電力が供給されるコンデンサと、供給された電力の電力量を制御するパワーモジュールとを含み、制御アッセンブリには、接合領域の凸状をなす熱伝導部が形成され、該熱伝導部にコンデンサ及びパワーモジュールが配置されることを特徴としている。
従って、請求項1記載の本発明の電動圧縮機によれば、制御アッセンブリは、コンプアッセンブリとは別体として設けられ、コンプアッセンブリと別に組み立てることができる。よって、圧縮機に対する試験を実施する際、これら各アッセンブリは、試験に係る養生を互いに考慮する必要はなく、独立した試験工程での試験が実施可能となる。従って、圧縮機の試験工程が簡素化され、ひいては圧縮機の生産性が向上する。
また、圧縮機に不具合が生じた場合には、コンプアッセンブリと制御アッセンブリとに分けて原因究明を行える上、各アッセンブリのどちらかが正常であれば不具合のあるアッセンブリのみ分解して検査した後に再組み立てを行えば良く、圧縮機のメンテナンス性が向上する。
更に、請求項2記載の発明によれば、コンプアッセンブリと制御アッセンブリとは機械的に締結され、その締結トルクを大きくすれば各アッセンブリは互いに強固に固定される。よって、圧縮機が振動を受けることにより、各アッセンブリの締結部に生じるびびりが防止されるため、このびびりに起因する圧縮機の破損が回避され、圧縮機の信頼性が向上する。
更にまた、請求項3記載の発明によれば、コンプアッセンブリと制御アッセンブリとは溶着、または接着され、各アッセンブリ締結のための部材や作業を要しない。よって、圧縮機の部品点数及び組立て工数が低減され、ひいては圧縮機の生産コストが低減される。
また、請求項4記載の発明によれば、コンプアッセンブリと制御アッセンブリとは熱伝導媒体を介して接合されるため、制御アッセンブリで発生した熱をコンプアッセンブリ側へ効率的に逃がすことができる。よって、過度の温度上昇に起因する制御アッセンブリの劣化が防止され、圧縮機の信頼性が向上する。
更にまた、請求項5記載の発明によれば、コンプアッセンブリと制御アッセンブリとの接合領域に連なる面に制御ユニットが配置されるため、制御アッセンブリ内の制御ユニットで発生した熱は熱伝導媒体を介してコンプアッセンブリ側へ更に効率的に放熱される。よって、過度の温度上昇に起因する制御アッセンブリの劣化が好適に防止され、圧縮機の信頼性が更に向上する。
また、請求項6記載の発明によれば、制御ユニットの構成部品であるコンデンサ及びパワーモジュールが接合領域の凸状をなす熱伝導部に配置される。ここで、コンデンサとパワーモジュールとは他の制御ユニットの構成部品に比して発熱量が多いため、これらの部品を凸状の熱伝導部に配置することにより、制御ユニットで発生した熱を表面積がより大きな接合面でコンプアッセンブリ側へ放熱できる。よって、過度の温度上昇に起因する制御アッセンブリの劣化が確実に防止され、圧縮機の信頼性が大幅に向上する。
以下、図面により本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る電動圧縮機4を示す。
当該電動圧縮機4は水平方向に延びるハウジング(コンプアッセンブリ)20を備え、この圧縮機4は車両の空調システムの冷凍回路に組み込まれている。例えば、この冷凍回路には圧縮機4と、いずれも図示しないガスクーラ、膨張弁及び蒸発器とが順次配置され、圧縮機4は蒸発器から自然系冷媒であるCO冷媒(以下、単に冷媒と称す)を吸入し、この冷媒を圧縮してガスクーラに向けて吐出する。
ハウジング20は駆動ケーシング22と圧縮ケーシング24とを有する密閉容器として形成され、駆動ケーシング22と圧縮ケーシング24とは開口したカップ形状をなし、これら開口端は互いに向き合い、ボルト28を介して気密に嵌合されている。なお、駆動ケーシング22をその両端が開口された形状にしても良く、この場合には、駆動ケーシング22に向けて開口したカップ形状をなす図示しないリアケーシングが駆動ケーシング22の一端側に図示しないボルトで嵌合される。また、駆動及び圧縮ケーシング22,24を一体に形成して一端が開口したカップ形状にハウジング20が形成されても良い。
駆動ケーシング22の開口端部分には環状の支持ブロック46が設けられ、駆動ケーシング22内、具体的には、支持ブロック46と駆動ケーシング22の有底部分、すなわち端壁22aとの空間がモータ室(機械室)26として形成されている。このモータ室26には段付きの回転軸30が配置され、この回転軸30は小径軸部32と大径軸部34とを有する。小径軸部32は図示しないニードル軸受を介して駆動ケーシング22の端壁22aから突出する図示しないボスに回転自在に支持され、大径軸部34はボール軸受36を介して支持ブロック46に回転自在に支持されている。
一方、駆動ケーシング22の周壁は略円筒形状に形成され、この周壁にはモータ室26に連通する図示しない吸入口が形成されており、吸入口は前述した蒸発器に接続され、冷凍回路の吸入冷媒としてモータ室26内に導入させる。
回転軸30は電動モータ(モータ)40への通電により駆動される。詳しくは、モータ室26にはブラシレスの電動モータ40が配設されており、希土類の永久磁石、例えばネオジウム磁石を有するロータ42が回転軸30の外周側に固着され、このロータ42の外周側には電機子巻線を有するステータ44が配置されている。
本実施形態の電動モータ40は三相同期或いは三相誘導等のモータであり、後で詳述するが、ハウジング20とは別体の筐体(制御アッセンブリ)88内に収容される制御ユニット104(図3)から端子90を介して電力が供給される。この端子90は各相に1本配されており、換言すると、三相の電動モータ40に対して計3本の端子90が並設されている。また、これら各端子90には図示しないリード線が接続され、このリード線の表面は電機子巻線と同様にエナメル等で被覆されており、電機子巻線の結線部分や、電機子巻線及びリード線、リード線及び端子90の接続部分には絶縁処理が施されている。そして、電機子巻線がリード線及び端子90を介して通電されると、ロータ42は電機子巻線で発生した磁界の回転に伴って回転し、回転軸30と一体的に回転する。
ここで、圧縮ケーシング24内にはスクロールユニット(圧縮ユニット)52が収容され、このスクロールユニット52は可動スクロール54及び固定スクロール56を備えている。これら可動スクロール54及び固定スクロール56は互いに噛み合うような渦巻きラップ61,79をそれぞれ有し、これら渦巻きラップ61,79は互いに協働し、図示しないシール等を介して圧縮室58を形成する。この圧縮室58は可動スクロール54の旋回運動により、渦巻きラップ61,79の径方向外周側から中心に向けて移動し、この際にその容積が減少される。
上述した可動スクロール54の旋回運動を達成するため、可動スクロール54の基板60は駆動ケーシング22側に向けて突出するボス62を有しており、このボス62はニードル軸受64を介して偏心ブッシュ66を回転自在に支持している。この偏心ブッシュ66はクランクピン68に支持され、このクランクピン68が大径軸部34から偏心して突出している。従って、回転軸30の回転に伴い、クランクピン68及び偏心ブッシュ66を介して可動スクロール54が旋回運動することになる。
また、偏心ブッシュ66には、カウンタウエイト70が連結ピン71を介して偏心ブッシュ66と大径軸部34との間に取り付けられており、このカウンタウエイト70は可動スクロール54の旋回運動に対するバランスウエイトとなる。
固定スクロール56は圧縮ケーシング24の有底部分にボルト57を介して固定され、その基板78が圧縮ケーシング24内を圧縮室58側と吐出室80側とを仕切っている。基板78にはその中央に圧縮室58に連なる吐出孔82が形成され、この吐出孔82はリード弁84により開閉される。このリード弁84はその弁押さえ86とともに基板78の吐出室80側に取り付けられている。
更に、圧縮ケーシング24の有底部分には吐出室80に連通する吐出口87が形成されており、吐出室80は吐出口87を介して前述したガスクーラに接続され、吐出冷媒として冷凍回路中に吐出させる。
ところで、図2にも示されるように、本実施形態のハウジング20の外側には筐体88が配設されている。筐体88は駆動ケーシング22側に有底部分を有するカップ形状をなし、その有底部分、すなわち端壁88aが駆動ケーシング22の端壁22aに接合される。また、筐体88の開口端88bはカバー部材92で閉鎖され、カバー部材92は図示しないボルトで筐体88と同時に駆動ケーシング22の端壁22aに締結される。
より詳しくは、筐体88内は仕切壁94で密封端子室96と制御室98とに区画され、更に制御室98は仕切壁94で仕切られた放熱室(熱伝導部)100を有している。放熱室100は、筐体88の端壁88aが駆動ケーシング22の端壁22a側に突出した略矩形の凸部100a含んで形成され、一方、端壁22aには、凸部100aと嵌合可能な凹部22bが形成されている。また、制御室98には筐体88の周壁88cを穿孔して形成される開口部102a,102bが設けられている。
凸部100aの外底面100b及び外周面100cは、それぞれ凹部22bの内底面22c及び内周面22dに略全面に亘って面接触し、筐体88及び駆動ケーシング22の接合領域を形成している。好ましくは、これら面接触している互いの面間に空気よりも熱伝導率の高いグリス(熱伝導媒体)101、例えばシリコングリス等が塗布されている。更に、凸部100aは、例えばすきまばめ等で凹部22bに強固に固定されているが、すきまばめでなくとも、筐体88を駆動ケーシング22にボルトで締結する際の締付トルクを大きくすることにより、凸部100a及び凹部22bは互いに密着して強固に締結される。
ここで、密封端子室96では、駆動ケーシング22の端壁22aから突出した各端子90が筐体88の端壁88aを貫通し、これら端子90を囲繞する図示しない密封部材が収容され、筐体88の周壁88c及び仕切壁94と各端子90とを絶縁する図示しない密封端子が形成される。
一方、図3に示されるように、制御室98には、電動モータ40を駆動制御する制御ユニット104が収容され、制御ユニット104は、駆動回路106とコンデンサ108とを含む。駆動回路106は、スイッチング素子及びその駆動IC等を内蔵するIPM(Intelligent Power Module)(パワーモジュール)110等を有するインバータ112と、コイル114等を有する制御回路116とで形成されている。密封端子には駆動回路106から電力が供給されるが、この電力はIPM110によってその電流の波形や電圧の大きさが制御されている。
また、コンデンサ108は、放熱室100の凸部100aの内底面100dに接して配置されており、コンデンサ108には、筐体88の外側にある図示しないバッテリからのリード線が開口部102aを通って接続されて電力供給される。一方、駆動回路106には、筐体88の外側にあってIPM110等を制御する図示しない空調制御装置からのリード線が開口部102bを通って接続され、この空調制御装置はIPM110等を制御する制御信号を送っている。
ここで、外底面100a及び外周面100cの合計面積は、コンデンサ106の発熱が駆動ケーシング22側に迅速に放熱可能な面積Sとなっている。また、この面積Sはコンデンサ106のみならず、IPM110やコイル114等の電気部品からの発熱も、端壁88aや周壁88c、並びに仕切壁94を介して放熱室100の凸部100aから放熱可能な大きさとなっている。好ましくは、IPM110やコイル114もコンデンサ106とともに凸部100aの内底面100dに接して配置される。
このように筐体88内では、コンデンサ108は駆動回路106に、駆動回路106は端子90を含む密封端子に電気的に接続されている。そして、バッテリ及び空調制御装置からの電力及び制御信号を受けて、筐体88内のこれら駆動回路106及びコンデンサ108を含む制御ユニット104で電動モータ40を駆動制御させている。
より詳しくは、駆動回路106からの電力供給により電動モータ40が駆動されて回転軸30が回転すると、偏心ブッシュ66を介して可動スクロール54が固定スクロール56の軸心周りを旋回運動する。この際、可動スクロール54の自転は複数個の回転阻止機構50の働きにより阻止された状態にある。この結果、可動スクロール54はその旋回姿勢を一定に維持した状態で固定スクロール56に対して旋回運動し、この旋回運動は吸入口25を通じてモータ室26から圧縮室58内に冷媒を吸い込み、この吸い込んだ冷媒を圧縮し、圧縮冷媒を吐出室80内に吐出する。
この吐出室80から吐出された高温高圧ガス状態の冷媒は吐出口87を経てガスクーラ内で冷却され、膨張弁に供給され、絞り作用による膨張を受けて蒸発器内に噴出され、冷媒の気化熱により蒸発器の周囲の空気が冷却される。次いで、冷気が車室内に送り込まれて車室内の冷房が行われる。なお、この蒸発器内の冷媒は圧縮機4の吸入口25に戻り、この後、圧縮機4により再度圧縮され、上述の如く循環する。
ところで、圧縮機4は上述の如く運転が開始される前に、その品質を確認するための各種試験が実施される。例えば、ハウジング20では、駆動ケーシング22及び圧縮ケーシング24間や圧縮ケーシング24と圧縮機4の外部との気密性能を確保するために、ハウジング20内へヘリウムを封入し、ヘリウム漏洩の有無を確認するヘリウム試験が実施される。一方、駆動ケーシング22では、電力が供給される電動モータ40等が存在するため、電気的な安全性、すなわち絶縁性能を確保すべく、所定の高電圧を所定の時間以上印加し、漏電の有無を確認する耐電圧試験が実施される。
これに対し、筐体88内の制御ユニット104に対しては、電動モータ40の正常な回転制御を確認するために、駆動回路106を構成するインバータ112及び制御回路116、並びにコンデンサ108の動作試験が実施される。これらの試験を実施する前には、試験を安全に且つ確実に行うために、各試験に応じた養生をして試験に臨むこととなり、大量生産される圧縮機4においては、これら試験は予め定められた試験工程によってその要する作業及び時間が管理されている。
以上のように、本実施形態では、筐体88は、ハウジング20とは別体として設けられ、ハウジング20と別に組み立てることができる。よって、圧縮機4に対する試験を実施する際、筐体88内の制御ユニット104に対する動作試験等と、ハウジング20に対するヘリウム試験、耐電圧試験等とは、これら試験に係る養生を互いに考慮する必要はなく、独立した試験工程での試験が実施可能となる。従って、圧縮機4の試験工程が簡素化され、ひいては圧縮機4の生産性が向上する。
また、圧縮機4に不具合が生じた場合には、ハウジング20内と筐体88内とに分けて原因究明を行える。例えば、不具合が疑われる側を正常が予め確認された予備品に交換して動作させることにより、不具合が特定可能である。そして、不具合のある側のみ分解して検査した後に再組み立てを行えば良いため、圧縮機4のメンテナンス性が大幅に向上する。
一方、ハウジング20、すなわち駆動ケーシング22と筐体88とはボルトで機械的に締結され、その締結トルクを大きくすれば、これらは互いに密着して強固に固定される。具体的には、駆動ケーシング22と筐体88とは、駆動ケーシング22の端壁22aの凹部22bと筐体88の放熱室100の凸部100aとが嵌合され、凹部22bの内底面22cと凸部100aの外底面100bとはグリス101を介して密着して接合される。
よって、圧縮機4が外部から振動を受けても、凸部100a及び凹部22bで形成される接合領域、すなわち締結部にびびりが生じることはなく、このびびりに起因する圧縮機4の破損が防止される。
また、制御ユニット104で発生した熱を駆動ケーシング22側へスムーズに逃がすことができる。なお、これら凸部100aと凹部22bとを有することにより、駆動ケーシング22と筐体88とをボルトで締結する際の位置決めが容易になるとの利点もある。
更に、凸部100aの外底面100bには、少なくともコンデンサ108が配置され、好ましくはIPM110やコイル114等の比較的発熱量が多い電子部品も配置されるため、過度の温度上昇に起因する制御ユニット104を含む筐体88全体の劣化が防止される。このように、筐体88をハウジング20と別体に設けることにより、圧縮機4の信頼性をも大幅に向上できる。
以上で本発明の一実施形態についての説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更ができるものである。
例えば、上記実施形態では、駆動ケーシング22と筐体88とがボルトで締結されているが、これらをかしめて締結しても良く、駆動ケーシング22と筐体88との締結部のびびりが防止されて互いが密着して強固に固定されれば良い。また、これらを溶着したり、接着剤を用いて接着すれば、ボルトやかしめに要するスリーブ等の部材が不要になるため、圧縮機4の生産コストが低減されて好適である。
また、上記実施形態では、筐体88の放熱室100に凸部100aが形成され、駆動ケーシング22の端壁22aに凹部22bが形成されているが、制御ユニット104で生じた熱が駆動ケーシング22側に効率的に放熱される限り、放熱室100に凹部、端壁22aに凸部が形成されても良く、これらの形状も略矩形に限定されず、これらの表面積が大大きいほど熱伝達が効率化され好ましい。
更に、上記実施形態では、グリス101は放熱室100の外底面100b及び外周面100cに塗布されるが、筐体88の端壁88a全体に塗布しても良く、また、外底面100bだけでも良く、更に、グリス101を用いなくても外底面100bと駆動ケーシング22の凹部22bの内底面22cとが少なくとも密着していれば、熱伝導率の低い空気を介さないため、上述した制御ユニット104の放熱効果が期待できる。
また、上記実施形態では電動モータ40は三相モータであるが、必ずしもこの形態に限定されるものではなく、例えば、単相や二相モータにも適用可能であり、ハウジング20とは別体の筐体88に制御ユニット104が収容される限り、圧縮機4の生産性及びメンテナンス性が向上する。なお、モータ出力によっては各相2本以上の端子で構成させても良い。
更に、上記実施形態では、筐体88の端壁88aは駆動ケーシング22の端壁22aに接合されるが、筐体88は、ハウジング20と別体であって、ハウジング20の外側から接合されれば良く、その接合箇所が圧縮ケーシング24側であったり、ハウジングの外周面であっても、上記と同様の効果が得られる。
更にまた、上記実施形態ではスクロール型の電動圧縮機について説明されているが、本発明の圧縮ユニットは、スクロール型又はピストン往復動型のいずれのタイプにも適用可能であり、更に、冷凍回路に使用される冷媒もCO冷媒の他、代替フロンを用いても良い。これらの場合にも、上記と同様の効果が得られる。
スクロール型圧縮機の縦断面図である。 図1の要部拡大斜視図である。 図2のIII方向からみた断面図である。
符号の説明
4 電動圧縮機
20 ハウジング(コンプアッセンブリ)
26 モータ室(機械室)
30 回転軸
40 電動モータ(モータ)
52 スクロールユニット(圧縮ユニット)
88 筐体(制御アッセンブリ)
100 放熱室(熱伝導部)
101 グリス(熱伝導媒体)
104 制御ユニット
108 コンデンサ
110 IPM(パワーモジュール)

Claims (6)

  1. 密閉容器からなるコンプアッセンブリと、
    前記コンプアッセンブリ内に形成され、回転自在に支持された回転軸を通電により駆動させるモータを備えた機械室と、
    前記コンプアッセンブリ内に収容され、前記回転軸によって駆動されて冷媒の吸入、圧縮及び吐出の一連のプロセスを行う圧縮ユニットと、
    前記コンプアッセンブリの外側から接合され、前記モータの回転を制御する制御ユニットが収容される制御アッセンブリとを具備することを特徴とする電動圧縮機。
  2. 前記コンプアッセンブリと前記制御アッセンブリとは機械的に締結されることを特徴とする請求項1記載の電動圧縮機。
  3. 前記コンプアッセンブリと前記制御アッセンブリとは溶着、または接着して締結されることを特徴とする請求項1記載の電動圧縮機。
  4. 前記コンプアッセンブリと前記制御アッセンブリとは熱伝導媒体を介して接合されることを特徴とする請求項1記載の電動圧縮機。
  5. 前記コンプアッセンブリと前記制御アッセンブリとは、凹凸状の嵌合によって接合領域を形成し、該接合領域に連なる面に前記制御ユニットが配置されることを特徴とする請求項4記載の電動圧縮機。
  6. 前記制御ユニットは、外部から電力が供給されるコンデンサと、供給された電力の電力量を制御するパワーモジュールとを含み、
    前記制御アッセンブリには、前記接合領域の凸状をなす熱伝導部が形成され、該熱伝導部に前記コンデンサ及び前記パワーモジュールが配置されることを特徴とする請求項5記載の電動圧縮機。
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