JP2008019584A - 柱と横架材との軸組補強構造 - Google Patents
柱と横架材との軸組補強構造 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】柱頭部において、梁又は桁の下面から柱に沿って真っ直ぐに垂下した棒状の補強具を介在させることができる補強構造を提供する。
【解決手段】アンカ部分11とボルト部分12とを一直線状に形成した補強具10を用いた柱頭部の補強構造であって、梁又は桁2の下面にそのアンカ部分11をねじ込み、該アンカ部分11から垂下したボルト部分12を、柱1の側面に固定したホールダウン金物20に係止させたことを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】アンカ部分11とボルト部分12とを一直線状に形成した補強具10を用いた柱頭部の補強構造であって、梁又は桁2の下面にそのアンカ部分11をねじ込み、該アンカ部分11から垂下したボルト部分12を、柱1の側面に固定したホールダウン金物20に係止させたことを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、木造軸組建築物における柱と横架材(梁、桁、土台)との軸組を強化する補強構造に関する。
既設の木造軸組建築物について、その耐震強度を増す補強構造として、特許文献1や特許文献2に開示されている補強構造が知られている。このような補強構造はいずれも、建築物の外側から施工することを可能としてあり、土台もしくは柱と基礎とを連結するようにした主に柱脚部の軸組補強構造である。
特許第3241606号公報
特許第3742703号公報
上記従来技術の補強構造は、柱や土台、基礎の各側面にアンカを打ち込んで連結体で締結するというものであり、住宅の外側からの施工を目的としている。しかし、柱頭部においては、小屋根があったりして外側からの施工ができない場合があり、特許文献記載のような補強構造では施工を断念せざるを得ないことが多い。
本発明ではこの点に着目し、室内側から施工することのできる軸組の補強構造を提案するものである。
本発明の補強構造は、アンカ部分とボルト部分とを一直線状に形成した補強具を用いて、柱と横架材との軸組を補強する補強構造であって、柱のほぞをほぞ穴に差し込んである横架材の下面に、アンカ部分をねじ込み、該アンカ部分から柱の側面に沿って延びるボルト部分を、当該柱の側面に固定したホールダウン金物に係止させたことを特徴とする。
また、アンカ部分とボルト部分とを一直線状に形成した補強具を用いて、通し柱と横架材との軸組を補強する補強構造であって、横架材のほぞをほぞ穴に差し込んである通し柱の側面に、アンカ部分をねじ込み、該アンカ部分から横架材の下面に沿って延びるボルト部分を、当該横架材の下面に固定したホールダウン金物に係止させたことを特徴とする。
さらに、アンカ部分とボルト部分とを一直線状に形成した補強具を用いて、柱と横架材との軸組を補強する補強構造であって、柱のほぞをほぞ穴に差し込んである横架材の上面に、アンカ部分をねじ込み、該アンカ部分から柱の側面に沿って延びるボルト部分を、当該柱の側面に固定したホールダウン金物に係止させたことを特徴とする。
本発明の補強構造によれば、柱及び横架材の側面どうしを連結するのではなく、横架材の下面又は上面と柱の側面とを連結する補強具を使用しているので、外壁と内壁との間の間隙内で作業、施工することができる。したがって、壁材を取り払った室内からの施工が可能で、施工後は壁内に隠してしまうことができる。
さらに、ほぞ穴からほぞを引き抜く方向に補強具の軸方向が配設されることにより、当該方向の力が補強具のせん断方向にはほぼ働かない補強構造を提供することができるので、構造的に強く、木造建築においてさらなる増強を図ることが可能である。
図1〜図3に、本発明の補強構造について、好適な実施形態をいくつか示している。
本発明の補強構造は、図1に例示するような柱1と横架材(梁又は桁2、土台3)との軸組を強化するものである。すなわち、柱頭部Aの柱1と梁又は桁2との間、柱脚部Bの柱1と土台3との間の軸組を補強することができる。梁又は桁2の下方室内側には天井板4が、土台3の上方室内側には床板5が張られている。なお、施工にあたって内壁は取り払ってある。
図2には、柱頭部Aにおける補強構造が示されている。図示の柱頭部Aでは、柱1のほぞ1aを、梁又は桁2の下面に設けられたほぞ穴2aに差し込んである。
本実施形態の補強構造における補強具10は、アンカ部分11とボルト部分12とを一直線状に形成してあり、そのアンカ部分11を梁又は桁2の下面にねじ込み、そして、該アンカ部分11から柱1の側面に沿って下方へ延びるボルト部分12を、当該柱1の側面に固定したホールダウン金物20に通し、ボルト13を締め込んで係止させてある。したがって補強具10は、梁又は桁2の下面から柱1の側面に沿って真っ直ぐに垂下するものとなっており、外壁と内壁に挟まれた柱1及び梁又は桁2の幅内で施工することができる。
図1に示すように、柱頭部Aの下方30〜40cmほどの高さには天井板4が存在しており、室内壁材を取り払ってもなお天井板4が邪魔をして、上記特許文献のような側面どうしの施工はできない。本発明の補強構造の場合は、天井板4の隙間(柱1の幅分)から補強具10を差し入れて作業することができるので、支障なく施工することができる。
このように柱頭部Aに介在する補強具10は、柱1を梁又は桁2から引き抜こうとする力を、その軸方向に受けることになるので、せん断ではなく、引張りもしくは圧縮強度で対抗することができる。したがって、本発明の補強構造は耐久性が高い。
ホールダウン金具20は、L字形の金具を木ねじ21で柱1の側面に固定する市販品を流用することができる。あるいは、上記特許文献1に開示されているような木質材用アンカ(文献図3、図11参照)を使用することもできる。
図2に示す柱頭部Aにおける補強構造は、そのまま上下を逆にし、図中の梁又は桁2を土台3と考えれば、柱脚部Bにおける補強構造に応用することができる。すなわち、土台3の上面にアンカ部分11をねじ込み、該アンカ部分から柱1の側面に沿って上方へ延びるボルト部分12を、当該柱1の側面に固定したホールダウン金物20に係止させたものである。
この他、図3には、柱1が通し柱の場合の実施形態を示している。この場合、通し柱1の側面にほぞ穴1aが開けられ、梁又は桁2のほぞ2aを差し込んである。
補強具10は、通し柱1の側面にアンカ部分11をねじ込み、該アンカ部分11から梁又は桁2の下面に沿って横方向へ延びるボルト部分12を、当該梁又は桁2の下面に固定したホールダウン金物20に通し、ボルト13を締め込んで係止させてある。すなわち、図2の実施形態の補強具10を横向きにして施工したものであり、その作用効果は同様である。
上記各実施形態に係る補強具10の詳細を図4に示す。当該補強具10は、アンカ部分11が、先端から形成したねじ部11aと、該ねじ部11a(の少なくとも谷径)より大径の頭部11bと、からなり、その頭部11bに、ボルト部分12をねじ込むためのねじ穴11cが凹設されている。このねじ穴11cにボルト部分12の一端部がねじ込まれて固定されており、特に本例の場合、ボルト部分12の一端部をねじ込んだうえにさらに溶接12aを施して緩み止めし、固定強化してある。
ボルト部分12は、全長が30〜50cmほどある長いものにしてあり、特に天井板4の隙間からその奥の梁又は桁2へアンカ部分11をねじ込む作業を、行い易いようになっている。ボルト部分12が長ければ、ホールダウン金物20の取り付け位置も、天井板4に近く、あるいは天井板4よりも下へ出すことができるので、作業が容易である。このボルト部分12の他端部(頭部)には、六角ナット13を螺合させられるようにしてあり、アンカ部分11をねじ込む際に、六角ナット13をインパクトドリル等で回転させることでねじ込めるようになっている(図5)。六角ナット13は、有底のねじ穴13aをボルト12へ螺合させて使用する回転補助具である。
また、補強具10のアンカ部分11におけるねじ部11aには、先端から所定の長さで凹形の溝11dが軸方向へ掘られている。この溝11dは、当該アンカ部分11を柱1や横架材2,3にねじ込むときに、その切り立った側面及び該側面のエッジが彫刻刀のように木肌をこそぎとる機能を発揮し、且つその削り屑が溝11d内に溜まることにより、柱1や横架材2,3の割れを未然に防ぐように働く。
1 柱
2 梁又は桁(横架材)
3 土台(横架材)
10 補強具
11 アンカ部分
11a ねじ部
11b 頭部
11d 溝
12 ボルト部分
20 ホールダウン金具
2 梁又は桁(横架材)
3 土台(横架材)
10 補強具
11 アンカ部分
11a ねじ部
11b 頭部
11d 溝
12 ボルト部分
20 ホールダウン金具
Claims (6)
- アンカ部分とボルト部分とを一直線状に形成した補強具を用いて、柱と横架材との軸組を補強する補強構造であって、
前記柱のほぞをほぞ穴に差し込んである前記横架材の下面に、前記アンカ部分をねじ込み、該アンカ部分から前記柱の側面に沿って延びる前記ボルト部分を、当該柱の側面に固定したホールダウン金物に係止させたことを特徴とする補強構造。 - アンカ部分とボルト部分とを一直線状に形成した補強具を用いて、通し柱と横架材との軸組を補強する補強構造であって、
前記横架材のほぞをほぞ穴に差し込んである前記通し柱の側面に、前記アンカ部分をねじ込み、該アンカ部分から前記横架材の下面に沿って延びる前記ボルト部分を、当該横架材の下面に固定したホールダウン金物に係止させたことを特徴とする補強構造。 - アンカ部分とボルト部分とを一直線状に形成した補強具を用いて、柱と横架材との軸組を補強する補強構造であって、
前記柱のほぞをほぞ穴に差し込んである前記横架材の上面に、前記アンカ部分をねじ込み、該アンカ部分から前記柱の側面に沿って延びる前記ボルト部分を、当該柱の側面に固定したホールダウン金物に係止させたことを特徴とする補強構造。 - 前記補強具は、前記アンカ部分の側面に、先端から軸方向へ所定の長さで、1以上の溝を掘ってあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の補強構造。
- 前記補強具は、前記アンカ部分が、先端から形成されたねじ部と、該ねじ部より大径の頭部と、からなり、前記ボルト部分の一端部を前記頭部にねじ込んで固定したものであることを特徴とする請求項4記載の補強構造。
- 前記ボルト部分の一端部は、前記頭部にねじ込んで溶接してあることを特徴とする請求項5記載の補強構造。
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JP2006190876A JP2008019584A (ja) | 2006-07-11 | 2006-07-11 | 柱と横架材との軸組補強構造 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013014963A (ja) * | 2011-07-05 | 2013-01-24 | Jutaku Kozo Kenkyusho:Kk | 引き寄せ金物及びそれを用いた木造住宅の補強工法 |
CN107938858A (zh) * | 2017-12-19 | 2018-04-20 | 凉山州现代房屋建筑集成制造有限公司 | 异形柱防错边现场拼接节点 |
JP7129526B1 (ja) * | 2021-07-30 | 2022-09-01 | Smb建材株式会社 | 木造構造物 |
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2006
- 2006-07-11 JP JP2006190876A patent/JP2008019584A/ja active Pending
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CN107938858B (zh) * | 2017-12-19 | 2023-10-20 | 凉山州现代房屋建筑集成制造有限公司 | 异形柱防错边现场拼接节点 |
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