JP2008019201A - エクソ−トリシクロデカンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗料、界面活性剤等の希釈剤、高エネルギー燃料、及び液浸露光プロセス用液体用途といった機能化学品向けに好適に用いられるエクソ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンを選択的に合成し、容易に高純度の製品が取得可能な工業的製造方法を提供する。
【解決手段】フッ化水素および三フッ化ホウ素の存在下、エンド−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンを異性化して、エクソ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンを得ることを特徴とする、エクソ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンの製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、エンド−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンをフッ化水素および三フッ化ホウ素の存在下に異性化させてエクソ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンを製造する方法に関するものである。
エクソ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン(以下、エクソ−TCDと称す)は、従来から塗料、界面活性剤等の希釈剤、高エネルギー燃料用途で使用されており、最近では屈折率が高く、かつ透明性の高い性能から液浸露光プロセス用液体用途といった機能化学品向けの使用が注目されている。
従来、エクソ−TCDは、ジシクロペンタジエン(以下、DCPDと称す)を水素化してエンド−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン(以下、エンド−TCDと称す)を得た後、得られたエンド−TCDを無水塩化アルミニウム等のフリーデル・クラフツ型酸触媒の存在下に異性化させてエクソ−TCDを得る方法が知られている(例えば、特許文献1参照、特許文献2参照、特許文献3参照)。しかし、それらの方法では反応後の塩化アルミニウム処理が問題になる上、溶媒として環境負荷の大きい塩化メチレン等を使用しなくてはならない。また、それらの製造方法により得られるエクソ−TCD中には、トランス−デカリン類やアダマンタン類等の副生成物が含まれており、高段数の蒸留塔を用いて蒸留を行ってもエクソ−TCDの純度を高めることができず、蒸留収率が低いという問題があった。
また、エクソ−TCDの純度を高めるために、反応条件による制御ではなく、原料のDCPDとして5−プロペニルノルボルネン及び5−イソプロペニルノルボルネンの合計含有量が2重量%未満のDCPDを用いている(例えば、特許文献4参照)。しかしながら、一般に入手可能なDCPD中には5−プロペニルノルボルネン及び5−イソプロペニルノルボルネンの合計が5重量%程度含有されており、そのような原料を得るためには別途蒸留精製工程を必要とするという問題点があり、また、無水塩化アルミニウム触媒を使用する限りはその処理の問題を避けることが出来ない。
このため、他の触媒によるエクソ−TCDの合成法が望まれていた。
米国特許第4086284号明細書 特開2002−255866号公報 特開2002−302460号公報 特開2003−128593号公報
本発明は、かかる従来技術の問題点を鑑み、塗料、界面活性剤等の希釈剤、高エネルギー燃料、及び液浸露光プロセス用液体用途といった機能化学品向けに好適に用いられるエクソ−TCDを選択的に合成し、容易に高純度の製品が取得可能な工業的製造方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、エンド−TCDを原料とし、フッ化水素および三フッ化ホウ素の共存下に反応させることにより、エンド−TCDからエクソ−TCDへの異性化反応が進行すること、また蒸留等の簡単な精製工程により容易に高純度のエクソ−TCDが得られることを見出し、本発明を完成するに到った。
即ち本発明は、(1)〜(5)に示すエクソ−TCDの製造方法に関する。
(1)フッ化水素および三フッ化ホウ素の存在下、式(1)で表されるエンド−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンを異性化して、式(2)で表されるエクソ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンを得ることを特徴とする、エクソ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンの製造方法。
Figure 2008019201

Figure 2008019201
(2)エンド−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン1モルに対してフッ化水素2モル以上30モル以下を使用する、(1)に記載のエクソ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンの製造方法。
(3)エンド−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン1モルに対して三フッ化ホウ素0.01モル以上2モル以下を使用する、(1)に記載のエクソ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンの製造方法。
(4)反応温度が−20℃から100℃の範囲であることを特徴とする、(1)に記載のエクソ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンの製造方法。
(5)エクソ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン純度が98wt%以上であることを特徴とする、(1)〜(4)のいずれかに記載のエクソ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンの製造方法。
本発明の方法によればエンド−TCDをフッ化水素及び三フッ化ホウ素の共存下で反応させることにより選択的かつ容易にエクソ−TCDを製造することができる。該化合物は例えば、塗料、界面活性剤等の希釈剤、高エネルギー燃料、及び液浸露光プロセス用液体用途において有用な化合物である。
本発明は式(1)に示すエンド−TCDを無水フッ化水素(以下HF)及び三フッ化ホウ素(以下BF3)の共存下に反応させることにより、式(2)に示すエクソ−TCDを製造する方法に関するものである。
Figure 2008019201

Figure 2008019201
本発明において用いるエンド−TCDは、沸点193℃(常圧下)、融点77℃の無色微臭の公知物質である。エンド−TCDの製造方法は特に限定されず、従来公知の製造方法を利用すればよいが、純度95重量%以上のDCPDを水素化して得られるものが好ましい。より好ましいDCPD純度は97重量%以上である。
かかるDCPDは、例えば、ナフサの熱分解の際に副生するC5留分からイソプレンを抽出した残りのC5留分を二量化処理する方法により得られるDCPD含有量の比較的高い留分を、工業的に通常用いられる精留装置を用いて未反応物や副生成物を除去し、DCPD含有量を高めることにより得られる。
水素化反応は、銅、クロム、ニッケル、コバルト、鉄、チタン、ロジウム、白金、ルテニウム、レニウム等から選ばれる少なくとも1種の金属を含む水素化触媒を用いる公知の接触還元法により行うことができる。これらの水素化触媒は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。水素化触媒の使用量は、DCPD100重量部に対して、通常0.01〜50重量部、好ましくは0.03〜20重量部である。
水素化反応は、無溶媒又は不活性溶媒の存在下で行うことができる。該溶媒としては例えば、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロルベンゼン等の芳香族炭化水素、n−ペンタン、n−ヘキサン、イソヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン、n−ウンデカン等の鎖状脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン等の環状脂肪族炭化水素等が挙げられる。水素化反応の方式としては、連続式及び回分式のいずれも採用することができるが、DCPDの沸点は約170℃であることから、金属製又はガラス製のオートクレーブ等の反応容器に所定量のDCPD、水素化触媒及び所望により不活性溶媒を入れ、反応容器内を窒素ガス等の不活性ガスで置換し、次いで完全に水素置換した後、密閉にして、所定圧力の水素ガス雰囲気下に内容物の撹拌を行う回分式が好ましい。この時の水素圧力は、通常0.1MPa〜30MPa、好ましくは1MPa〜10MPaである。
また、水素化反応の反応温度は、通常10℃〜250℃、好ましくは80℃〜180℃である。無溶媒で反応を行う場合、生成するエンド−TCDは常温で固体(融点77℃)であるため、反応温度をエンド−TCDの融点以上として、液相で水素化を行うのが好ましい。水素化反応の反応時間は、通常0.5時間〜50時間である。
水素化反応生成物は、公知の方法、例えば、反応液から水素化触媒を濾別し、得られる濾液から必要に応じて溶媒を蒸発留去させた後、残留物を蒸留する方法や、該残留物に低脂肪族アルコール等を添加して目的物を沈殿させる方法等により単離することができる。また、水素化反応液を単離することなく、反応液から水素化触媒を除去して得られる溶液を、そのまま次の異性化反応に供することもできる。
本発明において、エクソ−TCDを製造する際、HFとBF3を触媒として使用し、エンド−TCDを式(2)に示すエクソ−TCDに異性化させることが特に重要である。この製造方法により、目的とする構造のエクソ−TCDを得ることができる。また、触媒として使用したHFおよびBF3は揮発性が高いため、回収し再利用することができる。このことから使用した触媒を廃棄する必要がなく、経済的に非常に優れると同時に環境に対する負荷も軽減される。
本発明方法で用いるHFとしては、実質的に無水のものが好ましい。エンド−TCDに対するHFの量は、エンド−TCD1モルに対し2〜30 モルの範囲が好ましく、さらに好ましくは2〜20モルの範囲である。これよりHFが少ない場合には、効率的に異性化反応を進行させることが出来ず、HFが多すぎると反応器やHF回収の工程が大きくなり生産効率の点で好ましくない。エンド−TCDに対するBF3の量は、エンド−TCD1モルに対し0.01〜2モルが好ましく、さらに好ましくは0.1〜1モルの範囲である。これよりBF3が少ないと異性化反応が極端に遅くなり、これよりBF3が多いとトランス−デカリン類やアダマンタン類等の副生成物が増加する。
本発明における反応温度は−20℃から100℃の範囲で実施するのが好ましく、更に好ましくは0℃〜80℃の範囲が推奨される。これより高温ではエンド−TCDやエクソ−TCDの分解等の副反応が激しく起こり、またこれより低温では異性化速度の低下をきたし好ましくない。
エンド−TCDをHFとBF3の共存下、異性化させる反応は、無溶媒で行っても良いし、溶媒を用いて行っても良い。使用する溶媒としては反応に不活性なもの、例えばn−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素が好ましい。溶媒を使用する場合にはエンド−TCD 1重量部に対し0.5〜20重量部の使用が好ましい。
本発明方法における反応形式は、液相と気相が充分に混合できる撹拌方法であれば特に制限はなく、回分式,半回分式,連続式等いずれの方法も採用できる。
例えば、回分式では、電磁撹拌装置付オートクレーブに、エンド−TCD、無水HFおよびBF3を仕込み、内容物を撹拌し液温を−20℃〜100℃に保った後、氷の中に内容物を採取し油層を得てガスクロマトグラフィーで分析しエクソ−TCDの生成を確認できる。反応によりエクソ−TCD・HF−BF3錯体が生成し、該錯体は氷中に採取すると、直ちに分解し、HF−BF3は水層、エクソ−TCDは油層に分かれる。
例えば、半回分式では、電磁撹拌装置付オートクレーブに、無水HFおよびBF3を仕込み、内容物を撹拌し液温を−20℃〜100℃に設定し、温度を一定に保つような状態にした後、溶媒に溶かしたエンド−TCDを供給する。原料溶液を供給後そのままの状態を一定時間保った後に、氷の中に内容物を採取し油層を得てガスクロマトグラフィーで分析し、エクソ−TCDの生成を確認できる。
例えば連続式では、まず始めに電磁撹拌装置付オートクレーブに、無水HFおよびBF3を仕込み、内容物を撹拌し液温を−20℃〜100℃に設定し、温度を一定に保つような状態にした後、エンド−TCDを供給する半回分式の反応を行う。さらに続けて、無水HFおよびBF3も供給開始し、反応液を氷水の中に連続的に抜き出す。反応液がオートクレーブ中に滞留する時間は、0.3〜5時間が好ましい。これよりも滞留時間が短いと反応が十分に進まない、またこれよりも長いと装置が大きくなり効率が悪い。得られた油層をガスクロマトグラフィーで分析し、エクソ−TCDの生成を確認できる。
異性化反応によって得られる反応生成液はエクソ−TCD・HF−BF3錯体のHF溶液であり、加熱することによりエクソ−TCDとHF−BF3の結合が分解され、HF、BF3を気化分離し、回収、再利用することができる。この錯体の分解操作はできるだけ迅速に進めて生成物の加熱変質、異性化等を避ける必要がある。錯体の熱分解を迅速に進めるためには、例えばHF−BF3に不活性な溶媒を分解助剤として用い、それらの溶媒の還流下で分解するのが好ましい。分解助剤として炭素数5〜10の飽和炭化水素やベンゼンなどの芳香族炭化水素が挙げられるが、中でも炭素数6〜8の飽和炭化水素が好ましく、特にn−ヘプタンが好ましい。
熱分解により得られた粗生成物は蒸留することにより容易に精製することができ、高純度エクソ−TCDを得ることができる。
以下に、実施例を以って本発明の方法を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<エンド−TCDの合成>
温度を制御できる内容積5リットルの電磁撹拌装置付オートクレーブ(SUS316L製)に市販の高純度DCPD(丸善石油化学製、HDCP、純度99.6重量%) 1800g、n−ヘプタン 360g、Cu−Cr水添触媒(日揮化学製、N203S)90gを仕込み、水素置換後、反応温度140℃、水素圧2MPaで、水素の吸収が認められなくなるまで約10時間反応させた。反応液は濾過によりCu−Cr水添触媒を取り除き、次いで蒸留等の常法により精製し、原料であるエンド−TCD 1740gを得た。(純度95.5重量%)
<ガスクロマトグラフィー分析条件>
ガスクロマトグラフィーは、島津製作所製GC−17AとキャピラリーカラムとしてAgilent Technologies製 DB−WAX(0.32mmφ×30m)を用いた。100℃で60分保持後、100℃から220℃まで5℃/min.で昇温し、6分保持した。
<実施例1>
温度を制御できる内容積1リットルの電磁撹拌装置付オートクレーブ(SUS316L製)に、無水HF 100.0g(5.00モル)、BF3 8.8g(0.13モル)を仕込み、内容物を撹拌し液温を60℃に保ったまま、上記で得られたエンド−TCD85.0g(0.60モル)とn−ヘプタン85.0gとを混合した原料を供給し、1時間保った後、氷の中に内容物を採取し、中和処理をして得られた油層をガスクロマトグラフィーで分析したところ、エクソ−TCD93.6重量%、アダマンタン1.6重量%、エンド−TCD0.8重量%、その他4.0重量%であった。
油層の全量を、理論段数20段の蒸留塔を用いて精製し、72.8gの製品を得た。エクソ−TCD純度98.8重量%であった。
<実施例2>
BF3を81.4g(1.2モル)使用し、反応温度を30℃で行った以外は実施例1と同様の操作を行った。得られた油相をガスクロマトグラフィーで分析したところ、エクソ−TCD85.0重量%、アダマンタン7.0重量%、エンド−TCD1.2重量%、その他6.8重量%であった。
<実施例3>
BF3を0.68g(0.01モル)使用し、反応時間を6時間行った以外は実施例1と同様の操作を行った。得られた油相をガスクロマトグラフィーで分析したところ、エクソ−TCD85.7重量%、アダマンタン0.3重量%、エンド−TCD10.0重量%、その他4.0重量%であった。
<実施例4>
(異性化反応)
ナックドライブ式攪拌機と上部に3個の入口ノズル、底部に1個の抜き出しノズルを備え、ジャケットにより内部温度を制御できる内容積10リットルのステンレス製オートクレーブに、HF 1100g(55.0モル)、BF3 93.0g(1.4モル)を導入し、内容物を撹拌し液温を60℃に保ったまま、エンド−TCD936g(6.9モル)とn−ヘプタン936gとを混合した原料をオートクレーブ上部より約90分かけて供給し異性化反応を行った。得られたエクソ−TCD・HF−BF3錯体のHF溶液の小量をサンプリングし氷水中に採取して、中和処理をして得られた油層をガスクロマトグラフィーで分析して反応成績を求めたところ、エクソ−TCD93.2重量%、アダマンタン1.5重量%、エンド−TCD0.4重量%、その他4.9重量%であった。
(錯体熱分解)
内径76cm、長さ176cmの蒸留塔にテフロン(登録商標)製ラシヒリングを充填し、上記で得られたエクソ−TCD・HF−BF3錯体のHF溶液の分解を行った。蒸留塔の中段に供給するエクソ−TCD・HF−BF3錯体のHF溶液の供給流量は310g/Hとし、分解助剤としてn−ヘプタンを蒸留塔の下段に400g/H供給した。塔内圧力は0.2MPa、塔底温度155℃、塔底液抜液量700g/Hであった。塔頂部より触媒であるHFとBF3を回収し、塔底部よりエクソ−TCDを大量のn−ヘプタンと共に抜出した。塔底部の無機フッ素分/エクソ−TCDは50ppm、錯体分解率は99.9%であった。また得られた塔底液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、エクソ−TCD93.2重量%、アダマンタン1.6重量%、エンド−TCD0.2重量%、その他5.0重量%であった。
(蒸留精製)
得られた塔底液を2質量%NaOH水溶液で中和水洗後、理論段数20段の精留塔を用いて精留を行ったところ、主留部分として純度99.2重量%のエクソ−TCD 802gが得られた。
本発明は、塗料、界面活性剤等の希釈剤、高エネルギー燃料、及び液浸露光プロセス用液体用途といった機能化学品向けに好適に用いられる高純度のエクソ−TCDを効率よく、工業的に有利に製造できる。

Claims (5)

  1. フッ化水素および三フッ化ホウ素の存在下、式(1)で表されるエンド−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンを異性化して、式(2)で表されるエクソ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンを得ることを特徴とする、エクソ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンの製造方法。
    Figure 2008019201

    Figure 2008019201
  2. エンド−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン1モルに対してフッ化水素2モル以上30モル以下を使用する、請求項1に記載のエクソ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンの製造方法。
  3. エンド−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン1モルに対して三フッ化ホウ素0.01モル以上2モル以下を使用する、請求項1に記載のエクソ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンの製造方法。
  4. 反応温度が−20℃から100℃の範囲であることを特徴とする、請求項1に記載のエクソ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンの製造方法。
  5. エクソ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン純度が98重量%以上であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のエクソ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンの製造方法。
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