JP2008018465A - 帯状ワークの突合せ接合装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 位置決め用のパイロット孔Waを形成した帯状ワークWを切断する切断装置3と、帯状ワークWの切断時にパイロット孔Waに嵌合されて帯状ワークWを位置決めする複数の切断用位置決めピン4aから成る切断用位置決め機構4と、帯状ワークWを切断用位置決めピン4aから押し出す第1払出し機構5と、帯状ワークWの切断端面同士を突き合せ状態で挾持するクランプ機構8と、帯状ワークWの突合せ時にパイロット孔Waに嵌合されて帯状ワークWを位置決めする複数の突合せ用位置決めピン9aから成る突合せ用位置決め機構9と、帯状ワークWの突合せ部を突合せ溶接する溶接装置10と、帯状ワークWを突合せ用位置決めピン9aから押し出す第2払出し機構11とから構成する。
【選択図】 図1
Description
即ち、前記突合せ接合装置は、図示していないが、帯状ワークを支持載置するテーブルを備えたキャビネット本体と、帯状ワークを幅方向に切断する切断装置と、帯状ワークを突き合せた状態でその突合せ部近傍を上下方向から挾持するクランプ機構と、帯状ワークの突合せ部を突合せ溶接する溶接用トーチを備えた溶接装置と、帯状ワークの溶接部を圧延して溶接部の厚みや組織を均一化する圧延装置等から構成されており、金属薄板製の帯状ワークの突合せ溶接を高精度で且つ高能率で行うことができる等の利点を有する。
このような状態の帯状ワークを別のプレス工程やボンディング工程等に送り込んで加工した場合、製品の品質に支障を来たすばかりでなく、金型が損傷する等の問題が発生する。然も、プレス工程中やボンディング工程中に帯状ワークの送りが不良となったり、位置決め精度が悪くなったりする等の問題も発生する。
例えば、前記突合せ接合装置の切断装置を用いて位置決め用のパイロット孔を等間隔毎に形成した帯状ワークの終端部や始端部を幅方向に切断した後、或いは帯状ワークの不良部分を切断加工により取り除いた後、二つの帯状ワークの切断端面同士を突合せ溶接により接合した場合、帯状ワークの突合せ部分のパイロット孔のピッチが狂うと云う問題が発生する。
何故なら、帯状ワークの終端部や始端部、不良部分を切断装置により切断する際に正確な位置で切断することが極め困難であり、帯状ワークの切断端面同士を突合せ溶接したときにパイロック孔のピッチにバラツキが生じるからである。その結果、この帯状ワークを後続の加工工程(ボンディング工程等)へ送り込むと、帯状ワークの送りが不良となったり、位置決め精度が悪くなったりする等、様々な不都合を生じることになる。
即ち、前記突合せ接合装置は、図示していないが、位置決め用のパイロット孔を等間隔毎に形成した帯状ワークを幅方向に切断する切断装置と、帯状ワークを突き合せた状態でその突合せ部近傍を上下方向から挾持するクランプ機構と、帯状ワークの突合せ部を突合せ溶接する溶接用トーチを備えた溶接装置と、帯状ワークのパイロット孔のピッチと同一ピッチで直列状に配置されて帯状ワークの各パイロット孔に夫々着脱自在に嵌合される複数本の切断用位置決めピンから成る切断用位置決め機構と、同じく帯状ワークのパイロット孔のピッチと同一ピッチで直列状に配置されて帯状ワークの各パイロット孔に夫々着脱自在に嵌合される複数本の突合せ用位置決めピンから成る突合せ用位置決め機構等を備えており、帯状ワークの切断時にそのパイロット孔を切断用位置決め機構の切断用位置決めピンに嵌め込み、又、帯状ワークの突合せ時にそのパイロット孔を突合せ用位置決め機構の突合せ用位置決めピンに嵌め込むことによって、帯状ワークの位置決めを正確に行えるようになっている。
その結果、この突合せ接合装置を用いれば、リードフレームのようにプレス加工等が施された帯状ワークであっても、帯状ワークの切断や帯状ワークの突き合せ等を夫々正確に行うことができ、接合された帯状ワークもその寸法精度が高精度に保たれることになる。
即ち、前記突合せ接合装置に於いては、切断用位置決め機構及び突合せ用位置決め機構が何れも帯状ワークのパイロット孔と同一ピッチで直列状に配置された複数本の位置決めピン(切断用位置決めピン及び突合せ用位置決めピン)から成り、帯状ワークの切断時及び突合せ時に前記複数本の位置決め用ピンに帯状ワークの複数のパイロット孔を夫々嵌め込んで位置決めするようにしているため、帯状ワークを切断用位置決めピンや突合せ用位置決めピンから引き抜くときに極めて引き抜き難く、取扱性や作業性に劣ると云う問題があった。特に、切断用位置決め機構及び突合せ用位置決め機構は、帯状ワークの位置決めを正確に行えるように帯状ワークのパイロット孔と位置決め用ピンとの嵌め合い公差を小さく設定しているため、前記問題がより一層顕著に現れることになる。
又、厚みの極めて薄い帯状ワークを切断用位置決めピンや突合せ用位置決めピンから無理に引き抜いたりした場合、帯状ワークが部分的に変形してしまい、パイロット孔のピッチに狂いが生じると云う問題があった。この帯状ワークを後続の加工工程(ボンディング工程等)へ送り込んだ場合には、帯状ワークの送りが不良となったり、位置決め精度が悪くなったりする等、様々な不都合を生じることになる。
更に、この突合せ接合装置に於いては、切断装置の雌型に切断用位置決めピンを、又、クランプ機構の下部クランプ板(下部治具)に突合せ用位置決めピンを夫々設け、全ての位置決めピンを同一のピッチで配置しているため、パイロット孔のピッチが全て同じ帯状ワークしか取り扱うことができないと云う問題があった。若し、パイロット孔のピッチが異なる帯状ワークを突合せ溶接する場合には、切断用位置決めピン及び突合せ用位置決めピンを異なるピッチで配置した雌型及び下部クランプ板と交換しなければならず、取り換えに極めて手数が掛かると云う問題があった。然も、別の雌型及び下部クランプ板を用意しておかなければならず、コストの高騰を招くと云う問題もあった。
又、本発明の請求項1の突合せ接合装置は、切断用位置決めピンに嵌合された帯状ワークを切断用位置決めピンに沿って移動させて切断用位置決めピンから押し出す第1払出し機構と、突合せ用位置決めピンに嵌合された帯状ワークを突合せ用位置決めピンに沿って移動させて突合せ用位置決めピンから押し出す第2払出し機構とを備えているため、帯状ワークのパイロット孔が複数本の切断用位置決めピンや突合せ用位置決めピンに夫々嵌合されていても、帯状ワークを切断用位置決めピンや突合せ用位置決めピンから簡単且つ容易に引き抜くことができ、取扱性や作業性に優れたものとになる。然も、帯状ワークを切断用位置決めピンや突合せ用位置決めピンから無理に引き抜いたりすることがないため、帯状ワークの部分的な変形を防止することができ、帯状ワークのパイロット孔のピッチに狂いが生じることもない。
即ち、本発明の請求項2の突合せ接合装置は、切断用位置決めピン及び突合せ用位置決めピンを夫々二列ずつ配置し、一方の列の切断用位置決めピン及び突合せ用位置決めピンのピッチと他方の列の切断用位置決めピン及び突合せ用位置決めピンのピッチとを夫々異なるピッチに設定しているため、異なるピッチのパイロット孔を形成した二種類の帯状ワークの位置決めを行える。その結果、従来の突合せ接合装置のように切断用位置決めピンを設けた切断装置の雌型や突合せ用位置決めピンを設けた下部クランプを別の雌型や下部クランプと交換したり、或いは新しい部品を用意したりする必要もなく、取り換えに要する手数を省けると共に、コストの低減を図れる。
又、本発明の請求項3の突合せ接合装置は、第1払出し機構が、切断用位置決めピンに嵌合された帯状ワークの裏面側に当接して帯状ワークの切断用位置決めピンに嵌合された部分全域を押し上げる払出し板と、払出し板を切断用位置決めピンに沿って上下動させる駆動部とから構成されているため、帯状ワークを切断用位置決めピンからより一層簡単且つ容易に引き抜くことができる。その結果、帯状ワークのパイロット孔と切断用位置決め用ピンとの嵌め合い公差が小さく設定されていても、帯状ワークを切断用位置決めピンから円滑且つスムースに引き抜くことができる。
更に、本発明の請求項4の突合せ接合装置は、第2払出し機構が、突合せ用位置決めピンに嵌合された帯状ワークの裏面側に当接して帯状ワークの突合せ用位置決めピンに嵌合された部分全域を押し上げる下部クランプと、下部クランプを突合せ用位置決めピンに沿って上下動させる駆動部とから構成されているため、帯状ワークを突合せ用位置決めピンからより一層簡単且つ容易に引き抜くことができる。
そのうえ、本発明の請求項5の突合せ接合装置は、接合された帯状ワークのパイロット孔のピッチを検査する検査用ゲージを備え、当該検査用ゲージが、検査台と、検査台に帯状ワークのパイロット孔のピッチと同一ピッチで配置されて各パイロット孔に夫々着脱自在に嵌合される複数本の検査用ピンと、検査用ピンに嵌合された帯状ワークを検査用ピンに沿って移動させて検査用ピンから押し出す取出し機構とから構成されているため、寸法精度が高精度に保たれた帯状ワークを後続の加工工程等へ送ることができるうえ、帯状ワークを検査用ピンから円滑且つスムースに引き抜くことができる。
加えて、本発明の請求項6の突合せ接合装置は、検査用ゲージの検査用ピンが、二列の状態で配置されており、一方の列の検査用ピンのピッチと他方の列の検査用ピンのピッチとを夫々異なるピッチに設定しているため、異なるピッチのパイロット孔を形成した二種類の帯状ワークの検査を行え、至極便利である。
又、キャビネット本体2の内部には、切断装置3や溶接装置10等の駆動用モータ及び駆動用シリンダ、各駆動用モータ及び駆動用シリンダの制御装置、溶接用ガスボンベ及びその付属品、溶接用電源装置及びその制御装置(何れも図示省略)等が格納されている。
更に、雌型16の左右の下刃16a近傍の上面には、第1払出し機構5の払出し板22が上下動自在に嵌合される左右一対の矩形状の凹部16cが、又、雌型16の左右の凹部16cに対向する下面には、第1払出し機構5の駆動部23を形成するピストン23b及びピストンロッド23cが上下方向へ摺動自在に嵌合される複数の段付きのピストン穴16dが夫々形成されている。
又、雄型17の左右の上刃17aは、その刃先が傾斜状に形成されており、雌型16の左右の下刃16aとの協働作用により帯状ワークWを切断する際に切断装置3に大きな負荷が掛からないように工夫されている。
尚、図3に於いて、17cは雄型17の外面に形成した油溝、20は雄型17にボルトにより固定され、雄型17を覆うカバー体、21は雄型17に設けたグリースニップルである。
又、一方の列の切断用位置決めピン4aと他方の列の切断用位置決めピン4aは、何れも雌型16の左右の下刃16aに隣接する切断用位置決めピン4aが左右の下刃16aの刃先から帯状ワークWのパイロット孔WaのピッチP,P′の1/2の寸法だけ離れた位置になるように雌型16に夫々配置されており、帯状ワークWを切断用位置決めピン4aにより位置決めして切断装置3で切断するときに帯状ワークWが隣接するパイロット孔Waの丁度中間位置で幅方向に切断されるようになっている。
更に、各切断用位置決めピン4aの上端部は、帯状ワークWの各パイロット孔Waが切断用位置決めピン4aへ簡単且つ容易に嵌合されるようにテーパ状に形成されている。
又、左右の上部クランプ板6aは、その先端部が薄肉の板状に形成されており、薄肉の先端部底面でもって帯状ワークWの突合せ部近傍上面を保持するようになっている。
又、位置決め治具7bは、図7に示す如く、アルミニウム合金等の金属材に横長の長方形の板状に形成されており、位置決め治具7bの前後方向の中間部には突合せ用位置決め機構9の突合せ用位置決めピン9aが嵌着されるピン孔7b′が形成されている。このピン孔7b′は、位置決め治具7bの幅方向に沿って二列の状態で形成されており、一方の列のピン孔7b′のピッチPと他方の列のピン孔7b′のピッチP′とが夫々異なるピッチP,P′に設定されている。
更に、下部クランプ板7cは、図6及び図7に示す如く、銅材により横長の長方形の板状に形成されており、下部クランプ板7cの前後方向の中間部には、下部クランプ板7cを位置決め治具7bの上面に配置したときに突合せ用位置決め機構9の突合せ用位置決めピン9aが挿通される貫通孔7c′が二列の状態で形成されている。この下部クランプ板7cは、帯状ワークWを突合せ溶接する際に余分な熱を吸収してビードの溶け落ちや穴あき、帯状ワークWの熱歪等を防止すると共に、帯状ワークWの突合せ部の裏側にシールドガスを流して溶接部の酸化を防止するものであり、下部クランプ板7cの中央部には、帯状ワークWの幅方向に沿う浅溝7c″を形成することによって、溶接金属の溶け落ち防止と裏側のシールドを行うバックバーとしての機能を有する部分が形成されることになる。
又、一方の列の突合せ用位置決めピン9aと他方の列の突合せ用位置決めピン9aは、何れも下部クランプ板7cの浅溝7c″に隣接する突合せ用位置決めピン9aが浅溝7c″から帯状ワークWのパイロット孔Waのピッチの1/2の寸法だけ離れた位置になるように位置決め治具7bに夫々配置されており、二つの帯状ワークWを突合せ用位置決めピン9aにより位置決めしてその切断端面同士を突き合せたときにその突合せ部が下部クランプ板7cの浅溝7c″上で突き合されるようになっている。
更に、各突合せ用位置決めピン9aの上端部は、帯状ワークWの各パイロット孔Waが切断用位置決めピン4aへ簡単且つ容易に嵌合されるようにテーパ状に形成されている。
即ち、溶接装置10は、先端部からアルゴンガス等のシールドガスを流すと共に、タングステン電極棒を挿着した溶接用トーチ10aと、溶接用トーチ10aを昇降動させるサーボモータ等から成るトーチ上下動駆動装置(図示省略)等を備えており、帯状ワークWの突合せ部を突合せ溶接する際に前方へ自動的に引き出され、溶接用トーチ10aの先端が設定位置に保持され且つ溶接用トーチ10aが所定の速度で帯状ワークWの突合せ部に沿って直線移動するようになっている。
又、この実施の形態に於いては、図6に示す如く、下部クランプ板7cの前後位置に銅材製のT字型のタブ材26を夫々配設し、一方のタブ材26に溶接用トーチ10aを臨ませてこのタブ材26とタングステン電極棒との間にアークを発生させ、この初期アークが安定した状態になってから溶接用トーチ10aをワークの突合せ部に沿って移動させた後、他方のタブ材26の上で通電を停止することが行われている。このようにすれば、ワークPの突合せ部を安定したアーク状態で突合せ溶接することができるうえ、ワークPの溶接開始部及び溶接終了部に溶け落ち等の溶接欠陥の無い突合せ溶接を行えることになる。
即ち、圧延用位置決めピン13aは、圧延台29にその幅方向に沿って二列の状態で配置されており、一方の列の圧延用位置決めピン13aのピッチPと他方の列の圧延用位置決めピン13aのピッチP′とを夫々異なるピッチP,P′に設定し、異なるピッチP,P′のパイロット孔Waを形成した二種類の帯状ワークWの位置決めを行えるようになっている。
又、一方の列の圧延用位置決めピン13aと他方の列の圧延用位置決めピン13aは、帯状ワークWの溶接部を圧延加工した後、帯状ワークWを圧延用位置決めピン13aから簡単且つ容易に引き抜けるように夫々二本宛設けられている。
更に、各圧延用位置決めピン13aの上端部は、帯状ワークWの各パイロット孔Waが圧延用位置決めピン13aへ簡単且つ容易に嵌合されるようにテーパ状に形成されている。
又、検査用ピン38は、検査台37に二列の状態で配置されており、一方の列の検査用ピン38のピッチPと他方の列の検査用ピン38のピッチP′とを夫々異なるピッチP,P′に設定し、異なるピッチP,P′のパイロット孔Waを形成した二種類の帯状ワークWの検査を行えるようになっている。
更に、取出し機構39は、検査台37の上面側に配設されて検査用ピン38に上下方向へスライド自在に支持され、検査用ピン38が挿通される二列の貫通孔39a′を形成した取出し板39aと、取出し板39aを検査用ピン38から抜け止めする抜け止めピン39bと、検査台37と取出し板39aとの間に介設され、取出し板39aを上昇位置に附勢保持する圧縮スプリング39cとから構成されており、前記取出し板39aが、検査用ピン38の上端よりも下方に位置して検査用ピン38に帯状ワークWのパイロット孔Waが嵌合される嵌め込み位置(図22に示す位置)と帯状ワークWを検査用ピン38に沿って押し上げて検査用ピン38から取り出す取出し位置(図12及び図13に示す位置)とに亘って上下動自在となっている。
尚、溶接電流、アーク長、不活性ガスの供給量、溶接用トーチ10aの走行速度、タングステン電極棒の先端形状等の溶接条件は、帯状ワークWの材質、板厚、幅等に応じて最適の条件下に設定されていることは勿論である。
即ち、先行の帯状ワークWの後端、後行の帯状ワークWの先端、或いは帯状ワークWの不良部分が切断装置3の雌型16の左右の下刃16a間に位置するように各帯状ワークWのパイロット孔Waを切断用位置決め機構4の一方の列の切断用位置決めピン4aに嵌め込んで帯状ワークWを雌型16上で位置決めし、この状態で上昇位置にある切断装置3の雄型17を流体圧シリンダ18により下降位置へ下降させる(図14及び図15参照)。
そうすると、切断装置3の左右の上刃17a及び下刃16aにより先行の帯状ワークWの後端部、後行の帯状ワークWの先端部、或いは帯状ワークWの不良部分が幅方向に切断除去される。このとき、先行の帯状ワークWの後端部、後行の帯状ワークWの先端部、帯状ワークWの不良部分は、帯状ワークWの切断端と切断端に隣接するパイロット孔Waとの距離がパイロット孔Waのピッチの1/2の寸法になるように切断される。又、帯状ワークWを切断するときには、帯状ワークWが材料押え機構19により雌型16の上面側へ押圧固定されているため、帯状ワークWの切断をより正確且つ確実に行える。
即ち、帯状ワークWの切断端面同士が下部クランプ板7cの浅溝7c″上で突き合されるように帯状ワークWのパイロット孔Waを突合せ用位置決め機構9の一方の列の突合せ用位置決めピン9aに嵌め込んで帯状ワークWを下部クランプ板7c上で位置決めする。このとき、帯状ワークWの切断端面同士は、突合せ用位置決めピン9aにより位置決めされるため、正確に且つ密着状に突き合される。
そして、帯状ワークWの切断端面同士が下部クランプ板7c上で突き合されたら、溶接装置10及びクランプ機構8の上部治具6が前進して帯状ワークWの上方位置へ移動すると共に、この状態で待機位置にある下部治具7が流体圧シリンダ24により挾持位置へ上昇する。これによって、帯状ワークWの突合せ部近傍は、上部クランプ板6aと下部クランプ板7cとの間で緊密且つ強固に挾持固定される。
即ち、帯状ワークWの接合部近傍のパイロット孔Waを検査用ケージ14の一方の列の検査用ピン38に合致させ、この状態で帯状ワークWを下方へ押して取出し板39aを圧縮スプリング39cの附勢力に抗して検査用ピン38に沿って下方へスライドさせつつ、帯状ワークWのパイロット孔Waへ検査用ピン38を嵌め込み、全ての検査用ピン38がパイロット孔Waへ確実且つスムースに嵌り込むかを確認する(図21及び図22参照)。全ての検査用ピン38が帯状ワークWの各パイロット孔Waに嵌り込めば、帯状ワークWの接合が精度良く行われていることになる。
尚、帯状ワークWを圧延用位置決めピン13aから引き抜く際、帯状ワークWは、二本の圧延用位置決めピン13aに嵌め込まれているため、作業員が帯状ワークWを手作業により圧延用位置決めピン13aから引き抜いても、帯状ワークWを変形させることなく、圧延用位置決めピン13aから簡単且つ容易に引き抜くことができる。
Claims (6)
- 位置決め用のパイロット孔(Wa)を等間隔毎に形成した帯状ワーク(W)を幅方向に切断する切断装置(3)と、帯状ワーク(W)のパイロット孔(Wa)のピッチと同一ピッチで配置されて各パイロット孔(Wa)に夫々着脱自在に嵌合される複数本の切断用位置決めピン(4a)から成り、帯状ワーク(W)の切断時に帯状ワーク(W)を所定の位置に位置決めする切断用位置決め機構(4)と、帯状ワーク(W)の切断終了後に切断用位置決めピン(4a)に嵌合された帯状ワーク(W)を切断用位置決めピン(4a)に沿って移動させて切断用位置決めピン(4a)から押し出す第1払出し機構(5)と、二つの帯状ワーク(W)の切断端面同士を突き合せた状態でその突合せ部近傍を上下方向から挾持する上部治具(6)及び下部治具(7)から成るクランプ機構(8)と、帯状ワーク(W)のパイロット孔(Wa)のピッチと同一ピッチで配置されて各パイロット孔(Wa)に夫々着脱自在に嵌合される複数本の突合せ用位置決めピン(9a)から成り、二つの帯状ワーク(W)の突合せ時に両帯状ワーク(W)を所定の位置に位置決めする突合せ用位置決め機構(9)と、帯状ワーク(W)の突合せ部を突合せ溶接する溶接装置(10)と、帯状ワーク(W)の突合せ溶接後に突合せ用位置決めピン(9a)に嵌合された帯状ワーク(W)を突合せ用位置決めピン(9a)に沿って移動させて突合せ用位置決めピン(9a)から押し出す第2払出し機構(11)とを具備したことを特徴とする帯状ワークの突合せ接合装置。
- 切断用位置決めピン(4a)及び突合せ用位置決めピン(9a)は、夫々二列ずつ配置されており、一方の列の切断用位置決めピン(4a)及び突合せ用位置決めピン(9a)のピッチと他方の列の切断用位置決めピン(4a)及び突合せ用位置決めピン(9a)のピッチとを夫々異なるピッチ(P),(P′)に設定し、異なるピッチ(P),(P′)のパイロット孔(Wa)を形成した二種類の帯状ワーク(W)の位置決めを行えるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の帯状ワークの突合せ接合装置。
- 第1払出し機構(5)は、切断用位置決めピン(4a)に沿って上下動自在に配設され、切断用位置決めピン(4a)に嵌合された帯状ワーク(W)の裏面側に当接して帯状ワーク(W)の切断用位置決めピン(4a)に嵌合された部分全域を押し上げる払出し板(22)と、払出し板(22)を切断用位置決めピン(4a)に沿って上下動させる駆動部(23)とから成り、前記払出し板(22)を駆動部(23)により切断用位置決めピン(4a)の先端側へ移動させて切断用位置決めピン(4a)に嵌合されている帯状ワーク(W)を切断用位置決めピン(4a)から押し出すようにしたことを特徴とする請求項1に記載の帯状ワークの突合せ接合装置。
- 第2払出し機構(11)は、突合せ用位置決めピン(9a)に沿って上下動自在に配設され、突合せ用位置決めピン(9a)に嵌合された帯状ワーク(W)の裏面側に当接して帯状ワーク(W)の突合せ用位置決めピン(9a)に嵌合された部分全域を押し上げるクランプ機構(8)の下部治具(7)を形成する下部クランプ板(7c)と、下部クランプ板(7c)を突合せ用位置決めピン(9a)に沿って上下動させる駆動部(27)とから成り、前記下部クランプ板(7c)を駆動部(27)により突合せ用位置決めピン(9a)の先端側へ移動させて突合せ用位置決めピン(9a)に嵌合されている帯状ワーク(W)を突合せ用位置決めピン(9a)から押し出すようにしたことを特徴とする請求項1に記載の帯状ワークの突合せ接合装置。
- 突合せ接合装置は、突合せ溶接により接合された帯状ワーク(W)のパイロット孔(Wa)のピッチを検査する検査用ゲージ(14)を備えており、当該検査用ゲー(14)は、検査台(37)と、検査台(37)に帯状ワーク(W)のパイロット孔(Wa)のピッチと同一ピッチで配置されて各パイロット孔(Wa)に夫々着脱自在に嵌合される複数本の検査用ピン(38)と、検査用ピン(38)に嵌合された帯状ワーク(W)を検査用ピン(38)に沿って移動させて検査用ピン(38)から押し出す取出し機構(39)とから構成されていることを特徴とする請求項1に記載の帯状ワークの突合せ接合装置。
- 検査用ゲージ(14)の検査用ピン(38)は、二列の状態で配置されており、一方の列の検査用ピン(38)のピッチと他方の列の検査用ピン(38)のピッチとを夫々異なるピッチ(P),(P′)に設定し、異なるピッチ(P),(P′)のパイロット孔(Wa)を形成した二種類の帯状ワーク(W)の検査を行えるようにしたことを特徴とする請求項5に記載の帯状ワークの突合せ接合装置。
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