JP2008016148A - 光ディスク媒体および光ディスク媒体の製造方法 - Google Patents

光ディスク媒体および光ディスク媒体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】情報層の上に被着される光透過層として厚みが均一で、外周部の盛り上がり部の影響が抑えられたカバー層を形成する。
【解決手段】基板1に対して第1層のUVレジン5をスピンコートにより形成する。スポットUV露光を窪み5eの形成位置の内側位置でオンからオフとし、未硬化のUVレジンを振り切ることによって、窪み5eが形成される。盛り上がり部5dの高さは、盛り上がり部6cの高さより充分低い。次に、UVレジン5上に第2層のUVレジン6をスピンコートにより形成する。第2層のUVレジン6は、従来のスピンコートにより形成される。表面張力によって外周部付近に発生した盛り上がり部6cの発生位置と盛り上がり部5dおよび窪み5eの位置とがほぼ一致し、盛り上がり部5dの高さが充分低いので、表面形状としては、盛り上がり部6cの頂部位置が影響のない程度に下がったものとなる。
【選択図】図6

Description

この発明は、高密度記録光ディスクにおける光透過膜を均一の厚みに形成でき、外周部の突起の発生を防止することができる光ディスク媒体および光ディスク媒体の製造方法に関する。
光ディスクの高密度記録は、例えば光ピックアップで使用されるレーザ光の短波長化と、対物レンズの開口数NA(Numerical Aperture)を大きくし、集光スポットのサイズを小さくすることで実現できる。
例えば、CD(Compact Disc)は、レーザ光の波長が780nm、開口数NAが0.45であり、650MB(メガバイト)の記録容量を有する。また、DVD−ROM(Digital Versatile Disc-ROM)は、レーザ光の波長が650nm、開口数が0.6とされ、4.7GB(ギガバイト)の記録容量を有する。
さらに、次世代の高密度記録光ディスクは、レーザ光の波長が450nm以下とされ、NAが0.78以上とされ、これにより単層で22GB以上の大容量化が可能となる。高密度記録光ディスクは、ディスクの信号読み取り面側に光透過膜いわゆるカバー層と称する光透過性の保護膜が形成される。カバー層は、例えば100μm(0.1mm)の厚みを有する。
CD、DVDでは、ディスクの信号読み取り面(ディスク表面)から信号が記録されている情報記録層までの距離が比較的大きく、CDの場合では、この距離が約1mmとされ、DVDの場合では、この距離が約0.6mmとされる。
一方、高密度記録光ディスクでは、この距離が0.1mm程度とされる。また、情報記録層を2層有する高密度記録用光ディスクが形成される場合には、2層の情報記録層の間の中間層は、20μm〜30μm程度に薄くする必要がある。また、カバー層の表面上に、ハードコート等の潤滑材層を形成し、潤滑材層によってカバー層の表面を保護し、且つ滑らかに加工する場合がある。この潤滑材層は、極めて薄い厚さで形成される。
上述したカバー層,中間層,および潤滑材層は、高い厚さ精度を有することが必要とされる。例えばカバー層の構造としては、カバーガラス構造とレジンカバー構造とが知られている。カバーガラス構造は、透明フィルムや薄板ガラスを接着剤や粘着材を介して信号層の上に貼り付けてカバー層とした構造である。レジンカバー構造は、UV(紫外線)硬化型樹脂に代表される、エネルギー吸収/硬化型の液体レジン、または半硬化物を塗布した後に硬化させ、カバー構造としたものである。
カバーガラス構造の利点は、膜厚分布が比較的安定して形成できることである。しかしながら、カバー部材と基板との貼り合わせズレの問題がある。カバー部材が基板の外周よりはみ出したはみ出し部が生じると、ハンドリング時やディスク落下時にここからカバー部材のはがれが生じやすい。また、貼り合わせのずれによって、気泡混入部およびエッジのばりが発生することがある。さらに、カバー部材は、その性質上、厚み精度が高く、欠陥・傷がないことが求められるので、高価なものになり、ディスク原価の上昇の大きな原因となる。さらにカバー部材は、予め製作されるものであるために、ディスク特性やプロセス上のばらつきを補正するための膜厚の微妙なコントロールは困難である。
レジンカバー構造のカバー層を形成する方法としては、スピンコート法が提案されている。スピンコート法は、液状の樹脂材料を基板の薄膜形成面に塗布し、スピンコート装置で基板を高速回転させることによって、基板の中心付近に滴下した樹脂材料を基板全面に均一に広げる方法である。
以下、図1を参照して、スピンコート法によるカバー層の形成について説明する。まず、図1Aに示すように、凹凸が射出成型によって形成され、記録膜が成膜されている基板101上に液状の紫外線硬化樹脂(以下、UVレジンと適宜称する)102を内周部に滴下する。次に、図1Bに示すように、基板101を高速回転させて、UVレジンを基板全面に均一に広げ、基板101上の余分なUVレジン102を振り飛ばす。その後、高速回転を停止し、図1Cに示すように、紫外線ランプ103によって、紫外線を基板101に照射することによって、UVレジン102を硬化する。以上により、カバー層が形成される。
しかしながら、上述のスピンコート法は、基板101がセンター部に穴を有するために、UVレジンの滴下位置を基板101の中心位置とすることができないために、内周から外周に向かって均一の厚さを有するカバー層を得ることができない。すなわち、図2に示すように、情報記録層104が形成された基板101に塗布されたUVレジン102は、内周から外周にかけて層が厚くなり、約5μm〜10μmの内周部と外周部との厚みの差が生じる。また、参照符号105で示すように、表面張力の影響を受けるために基板外周部においてリム状の盛り上がり部が生じる問題があった。盛り上がり部105の高さは、例えば10μm〜50μmである。さらに外周端にレジンが達して汚れやバリになったり、更には裏面に回り込んで基板を汚染するなどの問題が知られている。
この外周隆起105は、信号の書き込みや読み出し時にサーボを不安定にし悪影響を及ぼす。また、スキューなどの機械特性にも悪影響を及ぼす。更には、ディスク厚みが増大し、カートリッジにこのディスクを収納する構造では機械的干渉を起こしやすく、ディスク表面にキズがついたり、この隆起部が削れて微細ゴミとなりエラーレート劣化の原因にもなる得る。カートリッジの無い場合でもドライブ構造物との機械干渉が起こりやすく、やはりキズやゴミになったり、ピックアップ・レンズをキズつけやすいなどの弊害がある。
このような外周端が表面張力によって盛り上がることや、外周端や裏面にUVレジンが回り込むことによる汚れをを防ぐために、以下の手法が提案されている。
ディスク基板を、これより一回り大きく、且つ表面が同一面になるような入れ子(外周リング)に設置し、この状態でディスクと入れ子を一体化してスピンコートを行う。その後これを外してUV硬化を行う。
UV照射時にディスク外周端にUVが当たらないように金属マスクなどで遮蔽してこの外周端を除いて硬化させる。その後高速スピンによって外周端の未硬化UV樹脂を振り切り、しかる後外周端部またはディスク表面全体を再度UV照射する(例えば下記特許文献1参照)。
特開平11−73691号公報
また、下記の特許文献2には、基板の外周部に半径方向の外側に向かうにしたがって厚みか薄くなる傾斜面を形成しておき、盛り上がり部が傾斜面で吸収され、盛り上がり部が発生していてもその突出量を影響のない程度に小さくすることが記載されている。
特開2003−067990号公報
上述した特許文献1に記載の方法では、入れ子としての外周リングから基板を外した時点で新たな外周端が出現する。このため、表面張力によって未硬化のUVレジンの微小な盛り上りが生じてしまう。
また、遮光マスクを使用する場合では、UVの遮蔽境界において、未硬化レジンの半硬化部分への移動が起こり、高速回転したとしてもやはりこの境界部硬化端(境界部内側位置)にて表面張力による微小な盛り上がりが生じてしまう。
かかる微小な盛り上がりは、見栄えが悪いばかりでなく、ディスクシステムにおいてはエラーの増加やサーボ不定要因となる。また、この微小盛り上がりが欠けたり、脱落した場合には、微小ゴミとして振舞うことになり、重大な信号劣化を引き起こすディスク表面のキズを発生させるおそれがある。
また、特許文献2に記載のように、基板に傾斜面を設ける場合には、傾斜面に対応して外周部が盛り上がるような傾斜面を有する成型用のスタンパを使用する。そのような特殊な形状のスタンパを作成することは面倒であり、また、スタンパの寿命を短くする原因となる。
したがって、この発明の目的は、基板自体に傾斜面を設けずに、外周端部に盛り上がりが存在しないカバー層を形成できる光ディスク媒体および光ディスク媒体の製造方法を提供することにある。
上述した課題を解決するために、この発明は、凹凸が一面に形成された基板と、
基板上に積層して形成された少なくとも1層の情報層と、
情報層上にスピンコートによりほぼ均一の厚みで積層して形成され、最外周部付近にリング状の肉薄部を有する第1の光透過性樹脂層と、
第1の樹脂層上にスピンコートによりほぼ均一の厚みで積層して形成された第2の光透過性樹脂層とを備え、
肉薄部の位置と、第2の光透過性樹脂層を形成する時に生じる最外周部の盛り上がり部の位置とがほぼ一致することを特徴とする光ディスク媒体である。
この発明は、基板上に情報層と光透過層とが順次積層された光ディスクの製造方法において、
情報層上にスピンコートによりほぼ均一の厚みで積層して第1の光透過性樹脂層を形成する第1層形成工程と、
第1の光透過性樹脂層上にスピンコートによりほぼ均一の厚みで積層して第2の光透過性樹脂層を形成する第2層形成工程とからなり、
第1層形成工程は、
基板を回転させて、光硬化樹脂を情報層上に延伸する工程と、
基板の径方向にスポット光照射手段を移動させ、基板の径方向の所定位置にてスポット光照射をオン/オフすることによって、所定位置より外周側の最外周部の光硬化樹脂を未硬化状態とし、最外周部以外の光硬化樹脂を高速回転時に振り切られない程度の固さまで硬化させる工程と、
基板を高速回転させて最外周部の未硬化の光硬化樹脂の少なくとも一部を振り切って除去する工程と、
光硬化樹脂に光を照射して光硬化樹脂を硬化する工程と
からなり、
第2層形成工程は、
基板を回転させて、光硬化樹脂を第1の光透過性樹脂層上に延伸する工程と、
光硬化樹脂に光を一括照射して光硬化樹脂を完全硬化する工程と
からなることを特徴とする光ディスクの製造方法である。
この発明は、基板上に情報層と光透過層とが順次積層された光ディスクの製造方法において、
情報層上にスピンコートによりほぼ均一の厚みで積層して第1の光透過性樹脂層を形成する第1層形成工程と、
第1の光透過性樹脂層上にスピンコートによりほぼ均一の厚みで積層して第2の光透過性樹脂層を形成する第2層形成工程とからなり、
第1層形成工程は、
基板を回転させて、光硬化樹脂を情報層上に延伸する工程と、
基板の径方向にスポット光照射手段を移動させ、基板の径方向の所定位置にてスポット光照射をオン/オフすることによって、所定位置より外周側の最外周部の光硬化樹脂を未硬化状態とし、最外周部以外の光硬化樹脂を完全硬化させる工程と、
基板を高速回転させて最外周部の未硬化の光硬化樹脂の少なくとも一部を振り切って除去する工程と、
少なくとも最外周部の光硬化樹脂にスポット光を照射して最外周部の光硬化樹脂を硬化する工程と
からなり、
第2層形成工程は、
基板を回転させて、光硬化樹脂を第1の光透過性樹脂層上に延伸する工程と、
光硬化樹脂に光を照射して光硬化樹脂を硬化する工程と
からなることを特徴とする光ディスクの製造方法である。
この発明は、基板上に情報層と光透過層とが順次積層された光ディスクの製造方法において、
情報層上にスピンコートによりほぼ均一の厚みで積層して第1の光透過性樹脂層を形成する第1層形成工程と、
第1の光透過性樹脂層上にスピンコートによりほぼ均一の厚みで積層して第2の光透過性樹脂層を形成する第2層形成工程とからなり、
第1層形成工程は、
基板を回転させて、基板の径方向に赤外光照射手段を移動させながら、光硬化樹脂を情報層上に延伸する工程と、
基板の径方向の所定位置より外周側の最外周部の光硬化樹脂をマスクして未硬化状態とし、最外周部以外の光硬化樹脂を高速回転時に振り切られない程度の固さまで硬化させる工程と、
基板を高速回転させて最外周部の未硬化の光硬化樹脂の少なくとも一部を振り切って除去する工程と、
光硬化樹脂に光を照射して光硬化樹脂を硬化する工程と
からなり、
第2層形成工程は、
基板を回転させて、光硬化樹脂を第1の光透過性樹脂層上に延伸する工程と、
光硬化樹脂に光を一括照射して光硬化樹脂を完全硬化する工程と
からなることを特徴とする光ディスクの製造方法である。
この発明によれば、基板の最外周部に微小な盛り上がりが生じることを抑制でき、均一な厚さのカバー層を形成できる。また、UVレジンを2層構造することは、1層当たりの厚みを薄くすることができるので、硬化させた場合の収縮応力を小さくすることができる。また、1層目のUVレジンの硬化後に2層目を形成するので、硬化時の収縮応力を緩和でき、ディスクの反りの問題を改善することができる。さらに、第2層UVレジンとしてハードコート特性や防汚性を有するUVレジンを使用することが可能となる。表面を形成する第2層UVレジンは、従来同様のスピンコートで形成し、一括UV露光で硬化させるので、平滑でプロセス的に安定した表面を得ることが容易である。さらに、基板自体に傾斜面を形成する場合のような基板の成型が面倒になったり、基板の強度が低下する問題を生じない。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。最初に、この発明の一実施の形態を適用できる光ディスクの一例について説明する。図3は、この発明の一実施の形態による高密度記録光ディスクの一例を示す。この光ディスクでは、カバー層3側から情報記録層2にレーザ光を照射することによって、情報信号の記録および再生が行われる。例えば、400nm〜410nmの波長を有するレーザ光が0.84〜0.86の開口数を有する対物レンズ4により集光されカバー層3側から情報記録層2に照射されることで、情報信号の記録および再生が行われる。
この光ディスクは、基板1の一主面上に情報記録層2、カバー層3が順次積層された構成とされる。光ディスクは、中心部にセンターホール(図示せず)が開口された略円盤形状とされる。光ディスクは、例えば、ディスク径120mm,センターホール径15mm,ディスク厚み1.2mm,基板厚み1.1mmとされる。
基板1としては、例えばポリカーボネート(PC),シクロオレフィンポリマー等の低吸収性の樹脂を用いることができる。情報記録層2は、基板の凹凸上に成膜された反射膜、記録膜等のことである。情報記録層2は、光ディスクが再生専用型である場合には、例えば、金(Au),銀(Ag),銀合金,アルミニウム(Al)またはアルミニウム合金等からなる反射膜である。光ディスクが追記型である場合には、情報記録層2は、例えば、反射膜,有機色素材料からなる記録層を順次積層して構成される。光ディスクが書き換え可能型である場合には、情報記録層2は、例えば、反射膜,下層誘電体層,相変化記録層,上層誘電体層を順次積層して構成される。
カバー層3としては、UVレジンを用いることができる。また、必要に応じてカバー層3の表面に例えばハードコート等の潤滑材層(図示せず)を形成してもよい。潤滑材層は、カバー層3の表面の保護および表面を滑らかにするためのものである。
この発明の一実施の形態を適用できる高密度記録光ディスクの他の例について、図4を参照して説明する。この光ディスクは、図4に示すように、基板11上に、L0層、中間層12、L1層、カバー層13が順次積層された構成を有する。基板11は、例えばポリカーボネート(PC)やシクロオレフィンポリマーなどの低吸収性の樹脂から構成される。
情報記録層であるL0層およびL1層は、基板11の凹凸上に成膜された反射膜、記録膜等である。L0層およびL1層は、光ディスクが再生専用型である場合には、例えば、金(Au)、銀(Ag)、銀合金、アルミニウム(Al)またはアルミニウム合金等からなる反射膜である。光ディスクが追記型である場合には、L0層およびL1層は、例えば、反射膜、有機色素材料からなる記録層を順次積層して構成される。光ディスクが書き換え可能型である場合には、L0層およびL1層は、例えば、反射膜、下層誘電体層、相変化記録層、上層誘電体層を順次積層して構成される。
基板11に形成されたL0層上には、中間層12が形成される。中間層12上には、L1層が形成される。中間層12に形成されたL1層上には、カバー層13が形成される。カバー層13は、光ディスクの保護を目的として、形成される。情報信号の記録および再生は、例えば、対物レンズ14によりレーザ光がカバー層13を通じて情報記録層に集光されることによって行われる。
中間層12およびカバー層13として、UVレジンを用いることができる。中間層12の厚さは、例えば25μm、カバー層13の厚さは、例えば75μmであり、均一な厚みの層を形成することが求められる。
次に、図5を参照して、この発明をカバー層3、13の形成に対して適用した一実施の形態による樹脂層形成装置について説明する。なお、この発明をカバー層以外に、中間層または潤滑材層の形成に対して適用しても良い。
図5に示すように、この樹脂層形成装置は、スピナーテーブル21と、センターピン22と、1軸ロボット23と、1軸ロボットの先端に設置されるスポットUVヘッド24とから構成される。
スピナーテーブル21は、スピンコートを行う際に、基板31が載置されるテーブルである。また、スピナーテーブル21は、基板31と一体と回転する。センターピン22は、スピナーテーブル21に載置した基板31を位置決めし、基板31の中央部の開口を塞ぐ機能を有する。
スポットUVヘッド24が1軸ロボット23に設置され、紫外線を基板31の内周から外周にスポットUVを照射できる構造とされる。ここでスポットUVとは、基板31上を微細な範囲のスポット状で照射する紫外線である。基板31の面上において、スポットUVのスポットサイズは、好ましくは、直径1mm〜直径10mm程度であり、より好ましくは、直径2mm〜直径5mm程度である。
スポットUVヘッド24は、光源部と光を光ファイバーを介して結合され、光源部からのUVを外部に照射する。光源部には、出射光をオン/オフする機械的シャッターが設けられている。このシャッターは、UVヘッド24の基板径方向の移動と同期して制御可能とされており、UVヘッド24による照射位置が所定の位置でオンからオフに切り替えるように制御される。
また、スポットUVヘッド24は、レンズホルダー(図示せず)を有する構造としてもよい。レンズホルダーは、内部にレンズが配置されており、スポットUVヘッドから取り外して交換可能な構造とされる。レンズホルダーを交換することによって、光を集光させたり、拡散光、平行光にすることができる。すなわち、基板に対する照射範囲を変更することが可能となる。さらに、スポットUVの発光は、インバータータイプで減光した状態でも使用できるような電源を用いてもよい。
この発明の一実施の形態では、カバー層3,13を図6に示すように、2層レジン構造とする。図6Aに拡大して示すように、凹凸が射出成型により形成され、情報記録層が形成された基板1に対して第1層のUVレジン5をスピンコートにより形成する。その場合、基板1の外周部付近の表面にリング状の肉薄部としての窪み5eを形成する。窪み5eの形成位置は、基板1の最外周位置とされる。例えば直径120mmの基板1の場合では、半径59mmの位置に窪み5eの中心が位置するように形成される。例えばスポットUV露光を窪み5eの形成位置の内側位置でオンからオフとし、未硬化のUVレジンを振り切ることによって窪み5eが形成される。この場合、第1層UVレジン5の最外周位置に表面張力による盛り上がり部5dが発生して窪み5eが形成される。盛り上がり部5dは、UVレジンが振り切られているので、その高さは、第2層UVレジン6の盛り上がり部6cの高さより充分低い。
次に、第1層のUVレジン5上に第2層のUVレジン6をスピンコートにより形成する。第2層のUVレジン6は、従来と同様のスピンコートにより形成される。したがって、表面張力によって外周部付近に盛り上がり部6cが発生する。盛り上がり部6cの発生位置と盛り上がり部5dおよび窪み5eの位置とがほぼ一致し、第1層の盛り上がり部5dの高さが充分低いので、盛り上がり部6cの表面の頂部位置が下がり、図6Bにも示すように、表面形状としては、盛り上がり部6cの頂部位置が影響のない程度に下がったものとなる。
第1層のUVレジン5に形成される窪み5eは、最外周の盛り上がり部5dが存在するので、その断面がU字状またはV字状とされる。但し、盛り上がり部5dが殆ど存在しないで、内周側より厚みが薄い平坦部であっても盛り上がり部6cの頂部位置の高さを下げることができる。このように、第1層UVレジン5の最外周部の厚みが薄いものとされる。
図6Cに拡大して示すように、第1層UVレジン5の膜厚t1および第2層UVレジン6の膜厚t2を合計した厚み(t1+t2)が所定の厚みとされる。例えばt1=60μm、t2=20μm、t1+t2=80μmとされる。第2層UVレジン6の表面の高さが基準面Gと表すと、窪み5eの深さが例えば10μm〜40μmとされる。この場合では、基準面Gに対して盛り上がり部6cの高さが(+10μm〜−20μm)となる。この盛り上がり部6cの高さは、信号特性や、機械的特性を劣化させず、カートリッジに収納する際に干渉(ひっかかり等)をひき起こさない程度のものである。
また、UVレジンを2層構造することは、1層当たりの厚みを薄くすることができるので、各層を硬化させた場合の一層ごとの収縮応力を小さくすることができる。また、1層目のUVレジン5の硬化後に2層目を形成するので、時間をかけて重合反応をさせることになり硬化時の収縮応力を緩和でき、ディスクの反りの問題を改善することができる。さらに、第2層UVレジン6としてハードコート特性や防汚性を有するUVレジンを使用することが可能となる。表面を形成する第2層UVレジン6は、従来同様のスピンコートで形成し、一括UV露光で硬化させるので、平滑でプロセス的に安定した表面を得ることが容易である。
これらのこの発明の一実施の形態の奏する効果は、例えば一層のみのUVレジンを使用してスポットUVヘッドによる照射位置を制御することにより最外周部のみを未硬化とし、高速回転で未硬化のUVレジンを振り切る方法によっては達成することができないものである。
次に、カバー層形成方法の一例について図7および図8を参照して説明する。この一例では、スピンコート装置は、スピンナーテーブル21と、延伸された第1層UVレジン5bに対してスポットUV25を照射するスポットUVヘッド24と、基板1の内周から外周に渡ってUV27を一様に照射する一括UV照射装置26とを備える。一括UV照射装置26は、基板1の径方向に直列するように配置された複数のUVランプを有するもので、UVを基板1の上面に一様に照射する。スピナーテーブル21の下方には、図示を省略したスピンドルモータが備えられ、このスピンドルモータを駆動することによりスピナーテーブル21が回転する。基板1は、射出成型等によって表面に凹凸(ピット、グルーブ等)が形成されると共に、情報記録層が凹凸上に形成されたものである。情報記録層は、読み出し専用ディスクの場合では、反射膜であり、書き込み可能なディスクの場合では、相変化膜等の記録可能な膜である。
図7は、第1層UVレジン5の形成のプロセスを示し、図8は、第2層UVレジン6の形成のプロセスを示す。ここでは、各層の形成に使用するスピンコート装置として同一のものを使用するものとしているが、別個のスピンコート装置を使用して作業性効率の向上、使用するレジンの種類等に関して柔軟性を持たせることを可能としても良い。
図7Aに示すように、基板1のセンターホールを、センターピン22に嵌合するようにして、基板1をスピナーテーブル21の載置面21aに載置する。次に、基板1を回転させながらノズル29から第1層UVレジン5aをセンターホールの回りに、例えば1周に渡って滴下する。UVレジン5aとしては、例えば1000mPa・s程度の粘度のものが使用される。
次に、図7Bに示すように、スピナーテーブル21を回転させながら、スポットUVヘッド24により延伸されたUVレジン5bにUVを照射し、UVレジン5bを半硬化させる。この場合、第1層UVレジンの厚みが所定厚み例えば60μmとなり、また、内周から外周にかけてのUVレジン5bの膜厚を均一とするように、スピナー回転数と、スポットUVのパワーと、スポットUVヘッド24の移動速度とが設定される。また、スポットUVヘッド24が最外周位置付近例えば最外周位置より2mm程度内側位置に到達した時に、シャッターまたは光源を制御してスポットUV25をオンからオフとする。したがって、スポットUVヘッド24がオンでUVが照射されたUVレジン5bが半硬化状態となるのに対して、最外周部のUVレジン5cが未硬化状態である。最外周付近には、表面張力による盛り上がり部5dが発生する。なお、スポットUVヘッド24を外周から内周に向けて移動させても良い。
次に、図7Cに示すように、スピナーテーブル21を高速で回転させて、遠心力によって、外周付近の未硬化のUVレジンを振り切り、除去する。したがって、最外周付近には、厚みが薄くなった平坦部分と、表面張力による比較的小さな盛り上がり部5dとが残り、その結果、盛り上がり部5dの内側に窪み5eが形成されることになる。振り切りのための回転数は、レジン種や基板ならびに振り切り時間によって異なるので実験より条件を求められる。例えば1000〜5000rpm程度が適する。
なお、UVレジン5bを半硬化状態にするのは、高速振り切り後の、未硬化のUVレジン5cとの境界をなだらかにするのに効果があるためであり、場合によってはUVレジン5bを一旦完全硬化させても良い。この場合、UVレジン5bの部分は、後述のUV全面照射でさらにUV照射されるが問題はない。
そして、図7Dに示すように、一括UV照射装置26によるUV27を基板1上の全面に照射して第1層のUVレジンを完全硬化させる。したがって、窪み5eが形成された第1層UVレジン5が形成される。第1層UVレジン5bの厚みが60μmの場合では、UVレジン5bの表面と厚みの薄い部分との段差が40μm〜55μmとされる。
第2層UVレジン6の形成工程について説明する。図8Aに示すように、スピナーテーブル21を回転させながらノズル29から第2層UVレジン6aをセンターホールの回りの第1層UVレジン5b上に、例えば1周に渡って滴下する。次に、図8Bに示すように、スピナーテーブル21を高速回転させて、遠心力によって、UVレジン6bを基板1上に拡げ、基板上の余分なUVレジンを振り飛ばす。
第2層UVレジンは、通常のスピンコートにより形成され、厚みが所定のもの例えば20μmとなるように、回転数が調整される。そして、図7Cに示すように、一括UV照射装置26によるUV27を全面に照射して第2層のUVレジンを完全硬化させる。このようにして、図7Dに示すように、第1層UVレジン5と第2層UVレジン6とが積層されたカバー層を有する光ディスクが製造される。
第2層UVレジン6には、延伸部の平坦なUVレジン6bと、その最外周位置に表面張力よる盛り上がり部6cとが発生する。盛り上がり部6cの高さは、例えば20μm程度であり、第1層UVレジンに形成された窪み5eの位置に盛り上がり部6cが発生するので、表面形状としては、隆起が抑えられ、ほぼ平坦とできる。
カバー層形成プロセスの他の例について図9を参照して説明する。第2層UVレジン6の形成プロセスは、上述した一例(図8A乃至図8D)と同様であるので、その説明を省略する。また、図9A、図9Bおよび図9Cまでの工程は、前述した図7A、図7Bおよび図7Cまでの工程と同様である。簡単に説明すると、図9Aに示すように、基板1をスピナーテーブル21の載置面21aに載置し、基板1を回転させながら第1層UVレジン5aを滴下する。次に、図9Bに示すように、スポットUVヘッド24により延伸されたUVレジン5bにUVを照射し、UVレジン5bを硬化させる。この場合、半硬化ではなく、外周部付近以外のUVレジン5bが完全硬化される。スポットUVヘッド24をオフすることによって、UVレジン5bが硬化状態とされるのに対して、最外周部のUVレジン5cが未硬化状態とされる。最外周付近には、表面張力による盛り上がり部5dが発生する。次に、図9Cに示すように、スピナーテーブル21を高速で回転させて、遠心力によって、外周付近の未硬化のUVレジンを振り切り、除去する。
前述した一例では、一括UV照射装置26によるUV27を基板1上の全面に照射して第1層のUVレジンを完全硬化させていた(図7D)。これに対して、他の例では、図9Dに示すように、スポットUVヘッド24からのUVを照射して最外周部の未硬化UVレジンを完全硬化する。したがって、窪み5eが形成された第1層UVレジン5が形成される。他の例によっても、一例と同様に、第1層UVレジン5bの厚みが60μmの場合では、UVレジン5bの表面との段差が40μm〜55μmとされた厚みの薄い部分が形成される。
カバー層形成プロセスのさらに他の例について図10を参照して説明する。第2層UVレジン6の形成プロセスは、上述した一例(図8A乃至図8D)と同様であるので、その説明を省略する。まず、図10Aに示すように、基板1をスピナーテーブル21の載置面21aに載置し、基板1を回転させながら第1層UVレジン5aを滴下する。
次に、図10Bに示すように、所定時間、スピナーテーブル21を高速で回転させる。これにより、基板1が高速で回転され、UVレジン5bが基板1全面に延伸されるとともに、余分なUVレジンが振り切られる。スピンコートに同期して赤外ランプ32を基板1の内周から外周にわたり移動させ、赤外ランプ32による赤外線をUVレジン5bに対して照射する。このように赤外線を照射することによって、基板1の温度分布を内周から外周に向かって高温化し、液状UVレジンの粘度を下げることによって流れやすくして膜厚を均一化させる。
次に、図10Cに示すように、遮光マスク28により基板1の外周部を覆う。これにより、基板1の外周部のUVレジンが遮光マスク28により覆われる。次に、基板1および遮光マスク28の上部から一括UV照射装置26によるUV27を照射する。遮光マスク28で覆われたUVレジン5cが未硬化となり、遮光マスク28で覆われていないUVレジン5bを半硬化状態とする。最外周付近には、表面張力による盛り上がり部が発生する。
遮光マスク28としては、例えば、表面反射を抑えるためにつや消しの黒塗装を施したリング状の金属ステンシルマスクを用いることができる。さらに、遮光マスク28の代わりに、例えばクロムマスク等の光透過性が制御された透過型マスクを用いてもよい。透過型マスクを用いる場合は、基板の外径より若干短い径を有する透明の円形開口部と、その外側は完全に遮光された形状となる。
図10Dに示すように、スピナーテーブル21を高速回転させて、遠心力によって、外周付近の未硬化のUVレジンを振り切り、除去する。図10Cにおける一括UV照射の段階においてもスピナーテーブル21が回転されるが、その回転速度は比較的遅い例えば100rpm程度とされる。最外周付近には、表面張力による盛り上がり部5dが発生し、窪み5eが形成される。
そして、図10Eに示すように、一括UV照射装置26によるUV27を基板1上の全面に照射して第1層のUVレジンを完全硬化させる。したがって、窪み5eが形成された第1層UVレジン5が形成される。第1層UVレジン5bの厚みが60μmの場合では、UVレジン5bの表面と厚みの薄い部分との段差が40μm〜55μmとされる。
図10Cに示す一括UV照射の段階において、UV照射装置26のパワーを下げると共に、UV光27を光減衰フィルタによって減衰させて、第1層UVレジン5bを半硬化状態より未硬化状態に近いプレポリマー状態としても良い。このように、UV照射装置26のパワーを低下させると共に、UV光27を減衰させることによって、UVレジン中のモノマーが2量体〜3量体化した時点で重合反応を停止し、安定したプレポリマー状態を作り出すUV微量照射を行うことができる。
プレポリマー化のためのUV照射量は、波長360nm付近に吸収領域を持つ一般的なUVレジンでは、プレポリマー化に際して境界内側に微小突起を生じさせないための最適なUV照射量は、照射強度および積算光量で規定される。照射強度は、完全硬化に必要な量に対して5%〜50%であり、好ましくは、10%〜40%である。積算光量は、完全硬化に必要な量に対して、5%〜50%であり、好ましくは7%〜30%である。
例えば完全に硬化するのに照射強度200mW/cm2 、積算光量1000mJ/cm2 を必要とする光ディスクの製造に用いられる一般的なUVレジンの最適なUV照射量は、照射強度としては10mW/cm2 〜100mW/cm2 、好ましくは20mW/cm2 〜80mW/cm2 である。この照射強度で、照射時間を選択することにより得られる最適な積算光量としては、50mJ/cm2 〜500mJ/cm2 、好ましくは70mJ/cm2 〜300mJ/cm2 である。
プレポリマー化を行った後に、この状態で高速振り切りを行い、外周の遮光マスク28の下に位置する未硬化レジンおよび基板1と遮光マスク28との境界部において表面張力によって境界内側(境界より中心側)によってきて微小突起になる未硬化レジンを振り切る。振り切りのための回転数は、レジン種や基板ならびに振り切り時間によって異なるので実験より条件を求めればよいが、例えば粘度2000mPa・sのレジンであれば、1000〜3000rpm程度が適する。
プレポリマー化とする方法は、最外周付近の膜厚段差部境界域の内側に生じる微小突起を防止することができる。すなわち、第1段階のUVの照射後の振り切り前の状態では、UVの遮蔽境界において、表面張力によって未硬化レジンの内側のプレポリマー化部分への移動が生じる。第1段階の照射光量が多すぎるため、境界内側によってきた未硬化レジンにも漏れ光があたって硬化し、振り切り後に完全硬化させたUVレジンの境界部内側位置にて微小な盛り上がりが生じてしまう。これに対して、第1段階の照射光量(積算光量)をプレポリマー化するために適切なものとしているために、微小な盛り上がりが発生しない。
以上説明したように、上述したこの発明の一実施の形態の方法によって、厚みか均一で外周部に影響を及ぼす盛り上がり部が生じないカバー層を形成することができる。
図11は、従来の通常のスピンコーティングで80μmの膜厚のUVレジンを形成した場合に、外周部の隆起形状を接触式の段差測定を行った測定例である。この隆起が20μmもの高さを有することが分かる。図12は、図7に示したこの発明の方法で形成したカバー層の外周部を接触式の段差測定を行った測定例である。隆起が抑えられ、段差が1〜2μmになっていることがわかる。
この発明は、上述したこの発明の実施の形態に限定されるものでは無く、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。例えば、図11に表面の盛り上がり部が1〜2μmまで抑えられた例を示したが、条件によってより平坦とすることもでき、更には窪みの深さを盛り上がり部の高さより大きくすることも可能である。また、この発明では、3層以上のUVレジン層を基板上に順次形成しても良い。
また、上述した一実施の形態による光ディスクでは、単層光ディスクを例として説明したが、これらに限定されず、片面2層光ディスク等の情報記録層を2層以上有する光ディスクにおけるカバー層の形成にも適用可能である。
従来のスピンコート法を示す略線図である。 従来のスピンコート法における問題点を説明するための略線図である。 この発明の一実施の形態における光ディスクの一例を示す断面図である。 この発明を適用できる光ディスクの他の例を示す断面図である。 スポットUV照射装置の一例の構成を示す平面図および側面図である。 この発明の一実施の形態における光ディスク媒体を説明するための略線図である。 この発明の一実施の形態におけるカバー層形成方法の一例における第1層形成プロセスを説明するための略線図である。 この発明の一実施の形態におけるカバー層形成方法の一例における第2層形成プロセスを説明するための略線図である。 この発明の一実施の形態におけるカバー層形成方法の他の例における第1層形成プロセスを説明するための略線図である。 この発明の一実施の形態におけるカバー層形成方法のさらに他の例における第1層形成プロセスを説明するための略線図である。 従来のスピンコート法により形成されたカバー層の外周部の表面の形状の測定例を示すグラフである。 この発明の一実施の形態により形成されたカバー層の外周部の表面の形状の測定例を示すグラフである。
符号の説明
1・・・基板
2・・・情報記録層
3・・・カバー層
4・・・対物レンズ
5・・・第1層UVレジン
5e・・・第1層UVレジンに形成された窪み
6・・・第2層UVレジン
6c・・・第2層UVレジンに生じた盛り上がり部
11・・・基板
12・・・中間層
13・・・カバー層
14・・・対物レンズ
15・・・カバー層
21・・・スピナーテーブル
22・・・センターピン
24・・・スポットUVヘッド
26・・・一括UV照射装置
28・・・遮光マスク

Claims (8)

  1. 凹凸が一面に形成された基板と、
    上記基板上に積層して形成された少なくとも1層の情報層と、
    上記情報層上にスピンコートによりほぼ均一の厚みで積層して形成され、最外周部付近にリング状の肉薄部を有する第1の光透過性樹脂層と、
    上記第1の樹脂層上にスピンコートによりほぼ均一の厚みで積層して形成された第2の光透過性樹脂層とを備え、
    上記肉薄部の位置と、上記第2の光透過性樹脂層を形成する時に生じる最外周部の盛り上がり部の位置とがほぼ一致することを特徴とする光ディスク媒体。
  2. 上記第1および第2の光透過性樹脂層を含む光透過層の厚みがほぼ0.1mmとされた請求項1記載の光ディスク媒体。
  3. 基板上に情報層と光透過層とが順次積層された光ディスクの製造方法において、
    上記情報層上にスピンコートによりほぼ均一の厚みで積層して第1の光透過性樹脂層を形成する第1層形成工程と、
    上記第1の光透過性樹脂層上にスピンコートによりほぼ均一の厚みで積層して第2の光透過性樹脂層を形成する第2層形成工程とからなり、
    上記第1層形成工程は、
    上記基板を回転させて、光硬化樹脂を上記情報層上に延伸する工程と、
    上記基板の径方向にスポット光照射手段を移動させ、上記基板の径方向の所定位置にてスポット光照射をオン/オフすることによって、上記所定位置より外周側の最外周部の上記光硬化樹脂を未硬化状態とし、上記最外周部以外の上記光硬化樹脂を高速回転時に振り切られない程度の固さまで硬化させる工程と、
    上記基板を高速回転させて上記最外周部の未硬化の光硬化樹脂の少なくとも一部を振り切って除去する工程と、
    上記光硬化樹脂に光を照射して上記光硬化樹脂を硬化する工程と
    からなり、
    上記第2層形成工程は、
    上記基板を回転させて、光硬化樹脂を上記第1の光透過性樹脂層上に延伸する工程と、
    上記光硬化樹脂に光を一括照射して上記光硬化樹脂を完全硬化する工程と
    からなることを特徴とする光ディスクの製造方法。
  4. 基板上に情報層と光透過層とが順次積層された光ディスクの製造方法において、
    上記情報層上にスピンコートによりほぼ均一の厚みで積層して第1の光透過性樹脂層を形成する第1層形成工程と、
    上記第1の光透過性樹脂層上にスピンコートによりほぼ均一の厚みで積層して第2の光透過性樹脂層を形成する第2層形成工程とからなり、
    上記第1層形成工程は、
    上記基板を回転させて、光硬化樹脂を上記情報層上に延伸する工程と、
    上記基板の径方向にスポット光照射手段を移動させ、上記基板の径方向の所定位置にてスポット光照射をオン/オフすることによって、上記所定位置より外周側の最外周部の上記光硬化樹脂を未硬化状態とし、上記最外周部以外の上記光硬化樹脂を完全硬化させる工程と、
    上記基板を高速回転させて上記最外周部の未硬化の光硬化樹脂の少なくとも一部を振り切って除去する工程と、
    少なくとも上記最外周部の光硬化樹脂にスポット光を照射して上記最外周部の光硬化樹脂を硬化する工程と
    からなり、
    上記第2層形成工程は、
    上記基板を回転させて、光硬化樹脂を上記第1の光透過性樹脂層上に延伸する工程と、
    上記光硬化樹脂に光を照射して上記光硬化樹脂を硬化する工程と
    からなることを特徴とする光ディスクの製造方法。
  5. 基板上に情報層と光透過層とが順次積層された光ディスクの製造方法において、
    上記情報層上にスピンコートによりほぼ均一の厚みで積層して第1の光透過性樹脂層を形成する第1層形成工程と、
    上記第1の光透過性樹脂層上にスピンコートによりほぼ均一の厚みで積層して第2の光透過性樹脂層を形成する第2層形成工程とからなり、
    上記第1層形成工程は、
    上記基板を回転させて、上記基板の径方向に赤外光照射手段を移動させながら、光硬化樹脂を上記情報層上に延伸する工程と、
    上記基板の径方向の所定位置より外周側の最外周部の上記光硬化樹脂をマスクして未硬化状態とし、上記最外周部以外の上記光硬化樹脂を高速回転時に振り切られない程度の固さまで硬化させる工程と、
    上記基板を高速回転させて上記最外周部の未硬化の光硬化樹脂の少なくとも一部を振り切って除去する工程と、
    上記光硬化樹脂に光を照射して上記光硬化樹脂を硬化する工程と
    からなり、
    上記第2層形成工程は、
    上記基板を回転させて、光硬化樹脂を上記第1の光透過性樹脂層上に延伸する工程と、
    上記光硬化樹脂に光を一括照射して上記光硬化樹脂を完全硬化する工程と
    からなることを特徴とする光ディスクの製造方法。
  6. 上記最外周部以外の上記光硬化樹脂を高速回転時に振り切られない程度の固さまで硬化させる工程は、上記光硬化樹脂をプレポリマー状態または半硬化状態とする工程である請求項3または請求項5記載の光ディスクの製造方法。
  7. 上記プレポリマー状態とするために、上記光硬化樹脂を完全硬化するために必要な照射強度の5%〜50%の照射強度で、上記光硬化樹脂を完全硬化するために必要な積算光量の5%〜50%の積算光量を上記光硬化樹脂に対して照射することを特徴とする請求項6記載の光ディスクの製造方法。
  8. 上記照射強度は、10%〜40%であり、
    上記積算光量は、7%〜30%であることを特徴とする請求項7記載の光ディスクの製造方法。
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