JP3955867B2 - 光情報記録媒体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は光情報記録媒体の製造方法に関し、例えば、光透過層の厚みが薄型化された高密度光情報記録媒体の製造方法に関する。
近年、情報記録の分野では様々な光情報記録に関する研究が進められている。この光情報記録は高密度化が可能であり、また、非接触で記録・再生が行え、それらを安価に実現できる方式として幅広い用途での応用が実現されつつある。現在の光ディスクの構造としては、厚さ1.2mmの透明樹脂基板に情報層を設け、それをオーバーコートによって保護した構造(コンパクト・ディスク(CD))、あるいは0.6mmの透明樹脂基板の一方もしくは両方に情報層を設け、それらを2枚貼り合わせた構造(デジタル・ヴァーサタイル・ディスク(DVD))等が用いられている。
近年、光ディスクの記録密度を上げる方法として、対物レンズの開口数(NA)を大きくする方法や、使用するレーザの波長を短くする方法が検討されている。このとき記録・再生側基材(レーザ光が入射する側の基板)の厚みが薄いほうが、レーザスポットが受ける収差の影響を小さくでき、ディスクの傾き角度(チルト)の許容値を大きくできる。このことから、記録・再生側基材の厚さを0.1mm程度にし、NAを0.85程度、レーザの波長を400nm程度にすることが提案されている(Blu−rayディスク)(例えば特許文献1参照)。ただしこのとき、記録・再生光のフォーカスや球面収差への影響から、記録・再生側基材の厚みばらつきが5%以内に抑えられることが好ましい。また、互換性を考慮して、このような記録・再生側基材を0.1mmにした光ディスクにおいても、その厚みはCDやDVDと同じく1.2mmであることが好ましい。
このようなBlu−rayディスクの記録・再生側基材(光透過層)は、略0.1mm程度と薄く、従来の光ディスクの製造で用いられてきた射出成形で作製することができない。一般に、直径12cm程度の基板の場合、その厚みが0.3mmよりも薄くなってしまうと、射出成形で形成することが非常に困難となる。また、記録・再生側基材には非常に高い厚み精度が求められるようになる。よって、キャスティング等の方法を用いて作製されたシートをディスク形状に打ち抜き、それを基板と貼り合わせる、という方法が主流であった。ただ、この方法ではシートの材料コストが非常に高く、光ディスクが高価なものになってしまう。そこで、放射線硬化性樹脂をスピンコート等の方法を用いて塗布し、それを硬化することで記録・再生側基材を形成することが提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開平08−235638号公報 特開平10−289489号公報
記録・再生側基材を形成するのにスピンコート法を用いる場合は、記録・再生側基材には非常に高い厚み精度が要求されるため、スピンコートにも高い技術を要求され、その結果、製造タクトが非常に長くなってしまう。具体的には以下のような問題によって製造タクトが長くなる。基板に放射線硬化性樹脂からなる記録・再生側基材を形成する場合、基板の形成面側には反射膜や記録膜も成膜されており、部分的に放射線硬化性樹脂との摩擦が異なっていることがある。そのため1回の塗布で最初から100μm程度の厚膜を塗布しようとすると、低速回転での延伸となる。また、部分的に摩擦が大きい領域では放射線硬化性樹脂の広がりが阻害され、放射線硬化性樹脂が円形に広がらず、光透過層の厚みが不均一になりやすい。そのため所望の厚み精度を得るためには、塗布工程の延伸時間が長くなってしまう。
このように製造タクトが長くなってしまうと、生産ラインを増やさなければ媒体を大量に作製することができず、設備投資に莫大な費用がかかる。また、材料コストを下げたとしても製造コストが下がらない、という大きな課題を抱えていた。
本発明の課題は、光情報記録媒体の製造方法において、放射線硬化性樹脂等の液体材料から光透過層を作製する場合に、その製造タクトを短縮することにある。
上記課題を解決するために、本発明の光情報記録媒体の製造方法は、少なくとも1層の信号記録層を含む基板と、基板上に形成された放射線硬化性樹脂からなる光透過層とを備えた光情報記録媒体の製造方法であって、放射線硬化性樹脂を塗布して液体状の下地を形成する第1の塗布工程と、液体状の下地の上にさらに放射線硬化性樹脂を塗布する第2の塗布工程とを備えることを特徴とする。これにより、スピンコートで光透過層を形成する場合、その製造タクトを大幅に短縮し、さらに使用する放射線硬化性樹脂の量を大幅に削減することが可能となる。
この第2の塗布工程の後に、さらに硬化工程を有することが好ましい。これにより、均一な厚みの光透過層を形成することができる。
硬化工程は、光情報記録媒体を回転させながら放射線を照射して行うことが好ましい。これにより、基板の外周端面近傍まで厚みの均一な光透過層を形成することができる。
また、各工程ではスピンコートを含むことが好ましく、第1の塗布工程におけるスピンコート時の最高回転数は、第2の塗布工程におけるスピンコート時の最高回転数よりも大きいことが好ましい。これにより、第1の塗布工程にかかる時間を短縮することができ、光情報記録媒体の製造タクトを短縮することができる。
さらに、第1の塗布工程におけるスピンコート時の回転時間は、第2の塗布工程におけるスピンコート時の回転時間よりも短いことが好ましい。これにより、第1の塗布工程にかかる時間を短縮することができ、光情報記録媒体の製造タクトを短縮することができる。
放射線硬化性樹脂を滴下するノズルの吐出口は、鉛直下方より傾いていることが好ましい。これにより、放射線硬化性樹脂を均一に、かつ略円形状に滴下することができる。
また、第1の塗布工程では、吹き付け法を含んでもよい。これによっても、第1の塗布工程にかかる時間を短縮することができる。
第2の塗布工程は、基板の中心孔を塞いで行うことが好ましい。これにより、放射線硬化性樹脂の滴下を基板の中心に行うことが可能となり、均一な厚みを有する光透過層を形成することが容易になる。
また、第1の塗布工程と第2の塗布工程の間、あるいは第2の塗布工程と硬化工程の間に、基板を移載する工程を有してもよい。
光透過層上に、さらに保護層を備えることが好ましく、その硬度は鉛筆硬度H以上であることが好ましい。これにより、光情報記録媒体の記録・再生側主面に傷がつきにくく、媒体の信頼性を高くすることができる。
本発明の光情報記録媒体の製造方法によれば、放射線硬化性樹脂等の液体材料から光透過層を作製する場合に、その製造タクトを短縮することが可能になる。
本発明に係る光情報記録媒体の製造方法は、少なくとも1層の信号記録層を含む基板と、基板上に形成された放射線硬化性樹脂からなる光透過層とを備えた光情報記録媒体の製造方法であって、第1の塗布工程と第2の塗布工程とを備えている。第1の塗布工程では、放射線硬化性樹脂を塗布(滴下・延伸)して液体状の下地を形成する。第2の塗布工程では、液体状の下地の上にさらに放射線硬化性樹脂を塗布(滴下・延伸)する。図1に、本発明の光情報記録媒体の製造方法における各工程の経過時間と回転数との関係を表すタイムチャートを示す。図1から明らかなように、第1の塗布工程は、第2の塗布工程に比べて、延伸又は回転時間が短く、そのため塗布工程の全体時間も短い。また、第1の塗布工程の延伸時は、第2の塗布工程の延伸時に比べて、回転数(最高回転数)が高くなっている。
ここでは、第1の塗布工程で予め薄膜の下地を形成しているため、第2の塗布工程で放射線硬化性樹脂が流れるときの大きな摩擦発生を防ぐことができる。そのため、第2の塗布工程において放射線硬化性樹脂は、円形に広がり、均一な厚膜を形成する。以上の結果、全体の延伸時間を大幅に短縮でき、そのため製造タクトを大幅に短縮することができる。さらに使用する放射線硬化性樹脂の量を大幅に削減することができる。さらに、第1の塗布工程において高速回転で放射線硬化性樹脂を勢いよく広げることによって、基板上に微小な異物がある場合でも、異物を基板外に除去できる効果もある。
(実施の形態1)
以下、本発明の情報記録媒体の製造方法についての実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図面は特に断りのない限り断面図で示し、対称である場合、全体を図示しない場合がある。
図2(a)に基板102の構成を示す。基板102は、本体の一面に信号記録層101を有している。さらに、基板102の本体には、中心孔103が形成されている。基板102はポリカーボネートからなり、射出成形によって形成されている。基板102はポリカーボネート以外の、例えばアクリル、ポリオレフィンといった別の樹脂材料から形成されていても構わない。基板102は厚さ略1.1mm、直径略120mmであり、かつ中心孔103の径が略15mmである。また信号記録層101は、基板102に形成された案内溝または凹凸ピットと、その上に複数層積層された記録層からなる。
図2(b)に示すように、基板102を回転テーブル104にセットし、粘度略2000mPa・sの放射線硬化性樹脂108を略1.3g略円環状に滴下して、略5000rpmで略2秒間延伸した(この滴下および延伸の工程を第1の塗布工程と呼ぶ)。
第1の塗布工程後、図3(a)のように中心孔103をキャップ105で塞ぎ、キャップ上に第1の塗布工程と同じ放射線硬化性樹脂108を略1.3g滴下し、略1300rpmで略9秒間延伸した(この滴下および延伸の工程を第2の塗布工程と呼ぶ)。キャップ105は取り付け・取り外しが容易なように、キャップの本体105a中心から鉛直上方に軸105bを設けた。この軸105bに放射線硬化性樹脂108が付着してしまわないように滴下を行うことによって、キャップ105の取り外しは容易となる。放射線硬化性樹脂を滴下するノズルの吐出口は、DVDの貼り合わせ等で用いられる場合、通常鉛直下方を向いているが、なるべくキャップ105の中心、軸105bの根元に放射線硬化性樹脂が滴下できるように、ノズル109の吐出口を鉛直下方から傾けておくことが好ましい。放射線硬化性樹脂が滴下される方向と鉛直下方との角度が、5〜45度の範囲にあると気泡の混入もなく、略同心円状に均一に滴下することができた。さらに、傾いている方向が基板102の中心孔103方向であることが好ましい。これによって、放射線硬化性樹脂を同心円状により均一に滴下することが容易となる。以上に述べたように、第2の塗布工程におけるスピンコート時の放射線硬化性樹脂108の滴下位置が、第1の塗布工程におけるスピンコート時の放射線硬化性樹脂108の滴下位置と異ならせている。そのため、各塗布工程において最適なスピンコートが実現されている。
第2の塗布工程の後、図3(b)のように、基板102を略1000rpmで回転させながら放射線106を照射し、放射線硬化性樹脂108を硬化させた(硬化工程と呼ぶ)。放射線硬化性樹脂108を硬化させ、光透過層107が形成された情報記録媒体111を図3(c)に示す。回転させながら放射線硬化性樹脂を硬化させることによって、表面張力のため基板外周端に発生する放射線硬化性樹脂の盛り上がりの影響を遠心力で打ち消し、外周端まで厚みの均一な光透過層を形成することができる。硬化に時間がかかると、硬化部分と未硬化部分の放射線硬化性樹脂の外周方向への延伸の仕方に差が生じ、光透過層の厚みが均一にならないため、できるだけ短時間で硬化させられることが好ましい。ここでは、キセノン光源を用い高強度でパルス照射できる装置(キセノン社製 RC−747型)を使用した。本実施の形態で用いた放射線硬化性樹脂では、高強度のUV光を略50ms照射することで硬化が可能であった。作製した光透過層107の半径方向の厚み分布を図4に示す。ディスク全面における厚み平均略100μm、厚みばらつき2μm以下の精度で媒体を作製できたことがわかる。光透過層の厚みは300μm以下であることが望ましい。
光透過層は、記録・再生を行うレーザ光をほぼ透過させることが好ましい。本実施の形態における光情報記録媒体は、波長略405nmのレーザで記録・再生を行うものであり、この波長に対して、90%以上の透過率があった。
本実施の形態における光情報記録媒体作製のタイムチャートを図5に示す。塗布工程を第1の塗布工程と第2の塗布工程の2回に分けることによって、延伸時間が略12秒、放射線硬化性樹脂滴下量略2.6gとなった。塗布工程を1回のみで略同じ厚み精度(2μm)の光透過層を形成しようとした場合のタイムチャートを、図6に示す。この場合、回転数略700rpmで延伸時間略40秒、放射線硬化性樹脂滴下量略3.3gが必要であった。よって、塗布工程を2回に分けることで、製造タクトを大幅に短縮し、使用する放射線硬化性樹脂量も減少させることが可能であることがわかる。
これは第1の工程で予め、基板および信号記録層の全面に液体状の放射性硬化性樹脂の薄膜を形成しておくことにより、第2の工程で放射線硬化性樹脂を延伸する際に均一に広がりやすくなるためと考えられる。第1の塗布工程の回転数・回転時間のパラメータを変化させ、薄膜の厚みを20〜100μmまで変えてみたが、同一の第2の塗布工程・硬化工程の条件を全て同一にした場合で、略同じ厚み分布の光透過層が形成された。つまり、第1の工程は放射線硬化性樹脂の薄膜を形成することが目的であり、形成する薄膜の厚みは光透過層形成に依存しないため、第1の塗布工程の塗布条件は、基板および信号記録層のほぼ全面が塗布される条件であれば自由に選んで構わない。製造タクト短縮のためには、できるだけ高い回転数で延伸し、できるだけ短時間で基板および信号記録層のほぼ全面に塗布することが好ましい。滴下する放射線硬化性樹脂の量は、基板および信号記録層のほぼ全面が塗布するために必要な最低限の量が選択されることが好ましい。
なおここでいう放射線とは、放射線硬化性樹脂を硬化させることができるあらゆる電磁波、例えば、赤外線、可視光線、紫外線、X線等を含む概念である。
本実施の形態では、第2の工程から基板の中心孔をキャップで塞いだが、第1の工程の時から塞いでも構わない。その際、第1の工程での放射線硬化性樹脂の滴下は、上記のように基板上に円環状に行ってもいいし、キャップ上に行っても構わない。
第2の塗布工程後、硬化工程前に、中心孔を塞いでいるキャップを取り外しても構わない。キャップ上の放射線硬化性樹脂を硬化しないようにすることによって、キャップを繰り返し何度も使用することが可能となる。
放射線を照射する際、基板の外周端、および振り切られた放射線硬化性樹脂には放射線が照射しないことが好ましい。これによって、振り切られた放射線硬化性樹脂を回収し、濾過等の工程を加えることで、放射線硬化性樹脂を再利用することができる。図7に示したように、放射線照射時に基板102の外周径と略同じ遮光マスク110を設けることによって、ほぼ基板102上のみに放射線を照射させることが可能となる。
ここでは、例として書き換え可能な記録再生型の光ディスクを示したが、一回のみの記録が可能な追記型、反射層がAlやAgを主成分とするような再生型であっても構わない。
ここでは、例として塗布工程を2回に分ける作製方法を示したが、より製造タクトを短縮でき、または、より使用する放射線硬化性樹脂を削減できるのであれば、3回以上の複数回に分けることも可能である。
第1の塗布工程における放射線硬化性樹脂の滴下量が、第2の塗布工程における前記放射線硬化性樹脂の滴下量と同じであったが、前者の量を後者の量より多くしても良い。その場合は、基板上にある微小な異物を基板外に除去する効果が高くなる。
以上、本発明の実施の形態について例をあげて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想に基づき他の実施の形態に適用することができる。
(実施の形態1の変形例1)
ここでは、本発明の光情報記録媒体の製造方法について実施の形態1の変形例を説明する。なお、実施の形態1で説明した部分と同様の部分については、重複する説明を省略する場合がある。
実施の形態1では、第1の塗布工程、第2の塗布工程、硬化工程をすべて同じ回転テーブル上で行う例を示した。しかし、第1の塗布工程、第2の塗布工程、硬化工程をすべて独立工程として別の回転テーブル上で行っても、均一な厚みの光透過層を形成することが可能である。そこで、それぞれの工程を別の回転テーブル上で行い、それぞれの工程間に基板を移載する工程を設けても構わない。別の回転テーブルを用いることによって、より製造タクトを短縮させることも可能である。
移載する際に、塗布されている放射線硬化性樹脂が流れてしまうといったことがないように、移載方法が工夫されることが好ましい。
以上、本発明の実施の形態について例をあげて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想に基づき他の実施の形態に適用することができる。
(実施の形態1の変形例2)
ここでは、本発明の光情報記録媒体の製造方法について実施の形態1の他の変形例を説明する。なお、実施の形態1および変形例1で説明した部分と同様の部分については、重複する説明を省略する場合がある。
実施の形態1では、第1の塗布工程における延伸をスピンコートで行い、基板および信号記録層上に放射線硬化性樹脂の薄膜を形成した。しかしながら、第1の塗布工程の目的は、実施の形態1でも述べたように、基板および信号記録層上に放射線硬化性樹脂の薄膜を形成することで、第2の塗布工程で、放射線硬化性樹脂が延伸しやすくすることである。したがって第1の塗布工程はスピンコートを用いなくても構わない。例えば、図8(a)に示すように放射線硬化性樹脂311を噴霧してもよいし、図8(b)に示すようにスリットノズル312から放射線硬化性樹脂308を塗布してもよい。薄膜の形成が、できるだけ短時間、かつできるだけ少量の放射線硬化性樹脂で行われる方法を選択することが好ましい。
以上、本発明の実施の形態について例をあげて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想に基づき他の実施の形態に適用することができる。
(実施の形態2)
ここでは、本発明の光情報記録媒体の製造方法について一例を説明する。なお、実施の形態1、変形例1および2で説明した部分と同様の部分については、重複する説明を省略する場合がある。
上述の方法で作製した光情報記録媒体のように、光透過層を放射線硬化性樹脂で形成する場合、放射線硬化性樹脂の硬化収縮による光情報記録媒体の反りを軽減するために、硬化後の放射線硬化性樹脂を柔らかめに、例えば鉛筆硬度でHBやB程度に、設計することが考えられる。このとき光透過層が柔らかすぎて、光情報記録媒体を扱った際等に光透過層表面に傷がつく等のため、記録・再生の特性に影響を及ぼすことが想定される。
そこで図9に示す情報記録媒体411のように、光透過層407上に保護層415を設けることが好ましい。保護層415の硬度は傷つき防止の観点から鉛筆硬度でH以上あることが好ましい。保護層415は放射線硬化性樹脂をスピンコート等の方法で塗布し硬化することで形成できる。
ここで鉛筆硬度とは、鉛筆の先端を尖らせて、45度の角度で1kgの荷重で押し当て、荷重を加えたまま鉛筆を引っ張って、傷がつくかどうかで判定した。鉛筆硬度は、JIS-K5400に準拠して測定する。
以上、本発明の実施の形態について例をあげて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想に基づき他の実施の形態に適用することができる。
(実施の形態3)
ここでは、本発明の光情報記録媒体の製造方法について一例を説明する。なお、実施の形態1、変形例1、2、および実施の形態2で説明した部分と同様の部分については、重複する説明を省略する場合がある。
これまでの実施の形態では信号記録層が1層のみの、いわゆる単層型の光情報記録媒体について述べてきたが、信号記録層を2層以上の複数層有する、いわゆる多層型の光情報記録媒体についても本発明は有効である。
例えば、図10(a)に示すような、信号記録層501,531間に略25μmの中間層532を有し、光透過層507の厚みが略75μmの2層光情報記録媒体511であってもよい。また、図10(b)に示すような、各信号記録層501,531,541,551間にそれぞれ略15μmの中間層532,542,552を有し、光透過層507の厚みが略55μmの4層光情報記録媒体521であってもよい。
作製する光透過層の厚みによって、塗布条件を変えたり、放射線硬化性樹脂の粘度を変えたりすることが好ましい。
もちろん、実施の形態4で述べた保護層を形成することも有効である。
またこれらの多層光情報記録媒体は、書き換え可能な記録再生型、一回のみの記録が可能な追記型、反射層がAlやAgを主成分とするような再生型であっても構わない。
以上、本発明の実施の形態について例をあげて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想に基づき他の実施の形態に適用することができる。
本発明にかかる光情報記録媒体の製造方法は、光透過層を放射線硬化性樹脂等の液体材料から作製する際に、その製造タクトを短縮する、使用する液体材料の使用量を削減する、等に有用である。
本発明の光情報記録媒体の製造方法の例を示すタイムチャート 本発明の実施の形態1における、光情報記録媒体の製造方法の例を示す断面図 本発明の実施の形態1における、光情報記録媒体の製造方法の例を示す断面図 本発明の実施の形態1における、光情報記録媒体の光透過層の厚みばらつきを示すグラフ 本発明の実施の形態1における、光情報記録媒体の製造方法の例を示すタイムチャート 従来の光情報記録媒体の製造方法の例を示すタイムチャート 本発明の実施の形態1における、光情報記録媒体の製造方法の例を示す断面図 本発明の実施の形態1の変形例2における、光情報記録媒体の製造方法の例を示す断面図 本発明の実施の形態2における、光情報記録媒体の製造方法の例を示す断面図 本発明の実施の形態3における、光情報記録媒体の製造方法の例を示す断面図
符号の説明
101,301,401,501,531,541,551 信号記録層
102,302,402,502 基板
103,303,403,503 中心孔
104 回転テーブル
105 キャップ
106 放射線
107,407,507 光透過層
108,308 放射線硬化性樹脂
109 ノズル
110 遮光マスク
311 噴霧された放射線硬化性樹脂
312 スリットノズル
415 保護層
532,542,552 中間層
411 光情報記録媒体
511 2層光情報記録媒体
521 4層光情報記録媒体

Claims (14)

  1. 少なくとも1層の信号記録層を含む基板と、前記基板上に形成された光透過層とを備えた光情報記録媒体の製造方法であって、
    前記光透過層は、
    前記基板を回転させながら放射線硬化性樹脂を前記基板に塗布して液体状の下地を形成する第1の塗布工程と、
    前記液体状の下地の上に、前記基板を回転させながらさらに放射線硬化性樹脂を塗布する第2の塗布工程と、
    前記第2の塗布工程の後に前記放射線硬化性樹脂を硬化させる硬化工程と、
    により形成され
    前記第1の塗布工程における前記基板の最高回転数が、前記第2の塗布工程における前記基板の最高回転数より大きいことを特徴とする、
    光情報記録媒体の製造方法。
  2. 前記硬化工程は、前記光情報記録媒体を回転させながら放射線を照射して行うことを特徴とする請求項1に記載の光情報記録媒体の製造方法。
  3. 前記第1の塗布工程における前記基板の回転時間が、前記第2の塗布工程における基板の回転時間より短いことを特徴とする請求項1または2に記載の光情報記録媒体の製造方法。
  4. 前記第1の塗布工程および前記第2の塗布工程は、放射線硬化性樹脂を前記基板に滴下し延伸する工程を含み、前記第2の塗布工程における前記放射線硬化性樹脂の滴下位置が、前記第1の塗布工程における前記放射線硬化性樹脂の滴下位置と異なることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の光情報記録媒体の製造方法。
  5. 前記基板は中心孔を有し、
    前記第2の塗布工程において、前記放射線硬化性樹脂はノズルの吐出口から滴下され、前記ノズルは鉛直下方から前記中心孔方向に傾いていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の光情報記録媒体の製造方法。
  6. 前記第の塗布工程における塗布は、前記基板の前記中心孔を塞いで行うことを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の光情報記録媒体の製造方法。
  7. 前記光透過層の厚みが300μm以下であることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の光情報記録媒体の製造方法。
  8. 前記光透過層が、記録・再生を行う光をほぼ透過させることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の光情報記録媒体の製造方法。
  9. 前記第の塗布工程と、前記第2の塗布工程との間に、前記基板を移載する工程を有することを特徴とする請求項ないし8のいずれかに記載の光情報記録媒体の製造方法。
  10. 前記第2の塗布工程と、前記硬化工程との間に、前記基板を移載する工程を有することを特徴とする請求項ないし9のいずれかに記載の光情報記録媒体の製造方法。
  11. 前記下地の厚みが、前記光透過層よりも薄いことを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の光情報記録媒体の製造方法。
  12. 前記第の塗布工程における前記放射線硬化性樹脂の滴下量が、前記第2の塗布工程における前記放射線硬化性樹脂の滴下量以上であることを特徴とする請求項ないし11のいずれかに記載の光情報記録媒体の製造方法。
  13. 前記光透過層上に保護層を形成する工程をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし12のいずれかに記載の光情報記録媒体の製造方法。
  14. 前記保護層の硬度が、鉛筆硬度H以上であることを特徴とする請求項13に記載の光情報記録媒体の製造方法。


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