JP2008015270A - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画素の平滑性を向上させることを可能とするインクジェット法を用いたカラーフィルタの製造方法を提供すること。
【解決手段】透明基板上に、所定のパターンの遮光層を形成する工程、及び前記遮光層の開口部に、各色の着色組成物をインクジェット法により所定の配列となるように吐出し、複数色の着色層を形成する工程を具備し、前記着色組成物は、顔料及び熱硬化性樹脂を含み、前記熱硬化性樹脂のメルトインデックス(JISK7210;試験温度125℃、試験荷重2.16kgf)が20g〜100g/10分であり、ガラス転移点が120℃〜200℃であることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カラー液晶ディスプレーに使用されるカラーフィルタの製造方法に係り、特に、インクジェット法を用いたカラーフィルタの製造方法に関する。
近年、携帯電話やパーソナルコンピュータ、薄型カラーテレビの発展に伴い、カラーLCDの需要が増加しており、特に、薄型カラーテレビの大型化が著しい。しかしながら、大型の薄型カラーテレビの需要の増加に合わせて低価格化の進行も著しく、薄型カラーテレビの構成部材の中でもコスト的に比重の高いカラーフィルタに対するコストダウンに対する要求が高い。
このようなカラーフィルタは、通常、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の着色パターンを備え、R、GおよびBのそれぞれの画素に対応する電極をオン・オフさせることで液晶がシャッタとして作動し、R、GおよびBのそれぞれの画素を光が通過してカラー表示が行われるものである。
従来より行われているカラーフィルタの製造方法としては、例えば染色法が挙げられる。この染色法は、まずガラス基板上に透明な水溶性高分子材料をフォトリソグラフィーにより所望の形状にパターニングした後、得られた透明パターンを染料水溶液に浸漬して透明パターンを染色し、これを3回繰り返すことにより、R、GおよびBのカラーフィルタ層を形成するものである。
また、他の方法としては顔料分散法がある。この方法は、まず基板上に顔料を分散した感光性樹脂層を形成し、これをパターニングすることにより単色のパターンを得る。さらにこの工程を3回繰り返すことにより、R、G、およびBのカラーフィルタ層を形成する。
さらに他の方法としては、熱硬化性樹脂に顔料を分散させてR、G、およびBの3回の印刷を行った後、樹脂を熱硬化させる方法等を挙げることができる。
しかしながら、いずれの方法も、R、G及びBの3色を着色するために、同一の工程を3回繰り返す必要があり、コスト高になるという問題や、同様の工程を繰り返すため歩留まりが低下するという問題がある。
これらの問題点を解決したカラーフィルタの製造方法として、近年、インクジェット方式を利用したカラーフィルタの製造方法が検討されている。
インクジェット方式を用いたカラーフィルタの製造方法としては、例えば、特許文献1、特許文献2、及び特許文献3等に記載されている方法が挙げられる。
特許文献1には、ガラス基板上の所望する着色領域の外への着色インクの広がりを防止するため、予めブラックマトリックス(遮光パターン)にフッ素系撥水・撥油剤を含有させた着色インクを用いることによって、着色領域内のみに着色インクを定着させることが記載されている。また、特許文献2、特許文献3には、含フッ素化合物及び/又は含ケイ素化合物を含有するブラックマトリックスを、着色工程におけるインクにじみ、混色を防止するための仕切り壁とすることが記載されている。
特開平6−347637号公報 特開平7−35915号公報 特開平7−35917号公報
上述したインクジェット方式を用いたカラーフィルタの製造方法では、着色領域外へのインクの広がりを押さえることができるものの、該ブラックマトリクスの撥インク機能のために、形成した画素の平滑性が著しく悪くなり、色ムラが生じやすいという不具合があった。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、画素の平滑性を向上させることを可能とするインクジェット法を用いたカラーフィルタの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様は、透明基板上に、所定のパターンの遮光層を形成する工程、及び前記遮光層の開口部に、各色の着色組成物をインクジェット法により所定の配列となるように吐出し、複数色の着色層を形成する工程を具備し、
前記着色組成物は、顔料及び熱硬化性樹脂を含み、前記熱硬化性樹脂のメルトインデックス(JISK7210;試験温度125℃、試験荷重2.16kgf)が20g〜100g/10分であり、ガラス転移点が120℃〜200℃であることを特徴とするカラーフィルタの製造方法を提供する。
以上のように構成されるカラーフィルタの製造方法において、着色組成物中の顔料対熱硬化性樹脂の固形分比率は、質量比で1:4〜3:2であることが望ましい。
また、熱硬化性樹脂のメルトインデックス(JISK7210;試験温度125℃、試験荷重2.16kgf)が30〜90g/10分であり、ガラス転移点が150℃〜180℃であることが望ましい。
更に、遮光層が撥水剤を含有することが望ましい。
本発明の第2の態様は、透明基板上に形成された所定のパターンの遮光層、及び
前記遮光層の開口部に、インクジェット法により各色の着色組成物を所定の配列となるように吐出することにより形成された複数色の着色層を具備し、前記着色組成物は、顔料及び熱硬化性樹脂を含み、前記熱硬化性樹脂のメルトインデックス(JISK7210;試験温度125℃、試験荷重2.16kgf)が20g〜100g/10分であり、ガラス転移点が120℃〜200℃であることを特徴とするカラーフィルタを提供する。
本発明によれば、インクジェット法により着色層を形成する際に、所定のメルトインデックス及びガラス転移点を有する熱硬化性樹脂を含む着色組成物を用いているため、インクジェット塗工後の乾燥過程においてレベリングが十分に行われ、インクジェット法を用いたカラーフィルタの製造において課題となる、画素の平坦性を大きく向上でき、且つ、色ムラのないカラーフィルタの製造が可能である。
以下、発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るカラーフィルタの製造方法を工程順に示す断面図である。
まず、図1(a)に示すように、透明基板1上に、隔壁を構成する光硬化性の遮蔽層2を設ける。
透明基板1は、カラーフィルタとしての透明性や、機械的強度の特性が満足するものであれば、ポリカーボネート、ポリエーテルサルフォン、及びポリアクリレート等のプラスチックシート及びプラスチックフィルムなどでもよいが、一般的にはガラス基板を用いることができる。ガラス基板は、透明性、強度、耐熱性、耐候性において優れており、好ましい。
遮蔽層2は、光硬化性のインク組成物を用いて透明基板1上に設けられる。インク組成物は、黒色顔料、インク用バインダ樹脂、光開始材、撥水剤等を溶媒によりインク化したものである。このインク組成物は、例えばバーコーター、ロールコーター、スピンコーター、ダイコーター、グラビアコーター等の塗布方法を用いて透明基板1上に塗布することができる。
インク組成物に含まれる黒色顔料としては、有機黒色顔料、無機黒色顔料の一般的な顔料を用いることができる。例えば、有機顔料、カーボンブラック、アニリンブラック、黒鉛、酸化チタン、鉄黒などを単体あるいは混合して用いることができる。
インク組成物に含まれる撥水剤とは、着色組成物の充填時に着色組成物をはじき、隣接画素への侵入を防止する役割を有するものである。撥水剤の材料は特には限定されないが、フッ素化合物やケイ素化合物が撥水性に優れるために好ましい。しかし、ブラックマトリクス開口部へのインク充填量が多くなると、隣接画素への着色組成物の侵入が発生し、混色不良となる。
また、撥水剤は過剰に含有させると、ブラックマトリクス形成工程の最終工程であるポストベーク(本硬化)の際に、蒸発し、ブラックマトリクス開口部に露出したガラス基板表面に薄く付着することで、インクを付与する際にガラス基板表面とインクとの濡れ性が悪くなり、開口部内にインクが均一に拡がらず、白抜けや色ムラが発生する。
撥水剤の具体的な例を挙げると、主鎖または側鎖に有機シリコーンやアルキルフルオロ基を有するもので、シロキサン成分を含むシリコーン樹脂やシリコーンゴム、この他にはフッ化ビニリデン、フッ化ビニル、三フッ化エチレン等やこれらの共重合体等のフッ素樹脂などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
次に、図1(b)に示すように、フォトマスク3を介して光照射を行い、遮蔽層2をパターン状に硬化させ、現像等の処理を行うことにより、図1(c)に示すように、光遮蔽パターン4を有するブラックマトリックス(BM)基板を得ることができる。
遮蔽層2の露光手段としては、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、キセノンランプ、ハロゲンランプ等のラジカル重合性化合物が反応する波長の光を放出するものを使用することができる。
遮蔽層2の現像液としては、非露光部を溶解させることのできる溶液、例えば、水酸化ナトリウムあるいは炭酸ナトリウム等のアルカリ性水溶液等を用いることができる。
光遮蔽パターン4の形成後、一般的な洗浄工程(水洗浄、エアー洗浄等)を行った後、任意に加熱(ポストベーク)を行うことができる。これにより、パターン化された樹脂層を十分に熱硬化することができ、且つBM表面から撥インク剤を溶出させる効果により、BMの撥インク性をより高くすることができる。加熱温度は、例えば120℃〜250℃であり、加熱時間は、3分〜60分程度である。
その後、図1(d)に示すように、インクジェット法により、複数色の着色組成物を光遮蔽パターン4の開口部に吐出し、例えば赤色着色層5a、緑色着色層5b、及び青色着色層5cを形成する。
インクジェット法に用いる装置としては、インク吐出方法の相違によりピエゾ変換方式と熱変換方式があるが、ピエゾ変換方式の装置を用いることが望ましい。また。インクジェット装置のインクの粒子化周波数は5〜100KHz程度であるのが望ましい。更に、インクジェット装置のノズル径は、5〜80μm程度であるのが望ましい。更にまた、インクジェット装置は、ヘッドを複数個配置し、1ヘッドにノズルを60〜500個程度組み込んだものを用いるのが好ましい。
上述したように、光遮蔽パターン4は撥水剤を含有しており、そのため隣接画素への着色組成物の侵入を防止でき、カラーフィルタ作製時に隣接する画素どうしが混ざり合う混色を回避することができるという利点がある。しかし、その反面、着色組成物のブラックマトリクスへの接触角が高くなることで、乾燥後の着色層の平滑性が低下するという問題が生ずる。
本実施形態に係るカラーフィルタの製造において、着色層を形成するためのインクジェット用着色組成物は、顔料及び熱硬化性樹脂を含み、この熱硬化性樹脂のメルトインデックス(JISK7210,試験温度125℃,試験荷重2.16kgf)は20〜100g/10分の範囲である。好ましくは、30〜100g/10分の範囲であり、更に好ましくは、30〜90g/10分の範囲である。熱硬化性樹脂のメルトインデックスが20g/10分より小さいと、着色層の平滑性が劣り、100g/10分より大きいと、着色組成物の貯蔵安定性が劣ってしまう。
また、熱硬化性樹脂のTg(ガラス転移温度)は、120℃〜200℃、好ましくは150〜180℃である。熱硬化性樹脂のTgが120℃より低いと、カラーフィルタとした時の耐薬品性、耐溶剤性が著しく低下し、200℃を超えると、画素の平坦性が悪化し、好ましくない。
熱硬化性樹脂としては、カラーフィルタに要求される耐熱性、耐熱水性、耐アルカリ性、耐酸性などの物性を満足させるため、熱黄変性の少ない熱硬化性樹脂であって、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂などが使用できる。
このインクジェット用着色組成物中の顔料対熱硬化性樹脂の配合質量比は、固形分比率で、1:4〜3:2であることが望ましい。顔料に対して熱硬化性樹脂の量が不足すると、熱フローによるレベリング性が低下し、画素の平滑性が悪化する傾向となる。また、顔料に対する熱硬化性樹脂の量が多すぎると、着色層の膜厚が高くなるため、インクジェット塗工時に隣り合う画素どうしが混色し、カラーフィルタの製造が困難になる傾向となる。
着色組成物に使用する溶剤としては、インクジェット印刷における適性を考慮し、表面張力が35mN/m以下で、且つ、沸点が130℃以上のものが好ましい。表面張力が35mN/mを超えると、インクジェット吐出時のドット形状の安定性に悪影響を及ぼす傾向となり、また、沸点が130℃未満では、ノズル近傍での乾燥性が著しく高くなり、その結果、ノズル詰まり等の不良発生を招く傾向となる。
具体的には、2-メトキシエタノール、2-エトキシエタノール、2-ブトキシエタノール、2-エトキシエチルアセテート、2-ブトキシエチルアセテート、2-メトキシエチルアセテート、2-エトキシエチルエーテル、2-(2-エトキシエトキシ)エタノール、2-(2-ブトキシエトキシ)エタノール、2-(2-エトキシエトキシ)エチルアセテート、2-(2-ブトキシエトキシ)エチルアセテート、2-フェノキシエタノール、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではなく、上記要件を満たす溶剤であれば好ましく用いることができ、また、必要に応じて2種類以上の溶剤を混合して用いても構わない。
着色組成物の顔料としては、耐候性に優れるものを用いることが好ましい。具体的にはPigment Red9、19、38、43、97、122、123、144、149、166、168、177、179、180、192、208、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、254、Pigment Blue15、15:6、16、22、29、60、64、Pigment Green7、36、Pigment Yellow20、24、86、81、83、93、108、109、110、117、125、137、138、139、147、148、150、153、154、166、168、185、Pigment Orange36、Pigment Violet23等を使用することができる。さらに所望の色相を得るために2種以上の材料を混合して用いることができる。
インクジェット用着色組成物の分散剤は、樹脂への顔料の分散性を向上させるために用いることができる。分散剤として、イオン性、非イオン性界面活性剤などを用いることができる。具体的には、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリ脂肪酸塩、脂肪酸塩アルキルリン酸塩、テトラアルキルアンモニウム塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等、その他に有機顔料誘導体、ポリエステルなどが挙げられる。分散剤は1種類を単独で使用しても良く、また、必要に応じて2種以上を混合して用いることも可能である。
次に、光遮蔽パターン4及び着色層5a,5b,5cが設けられた透明基板1を加熱炉に導入し、着色層5a,5b,5cを90〜150℃でプリベークし、更に200〜250℃でポストベークする。その結果、溶媒が蒸発するとともに着色層5a,5b,5cは硬化し、図1(e)に示すような構造が得られる。
その後、図1(f)に示すように、表面に保護層6を形成して、カラーフィルタが完成する。保護層6は、カラーフィルタ表面の平滑性、耐候性を向上させるために設けるものである。保護層6としては、熱硬化タイプ、光硬化タイプ、光・熱併用タイプ等の樹脂膜、蒸着、スパッタ等によって形成された無機膜等を用いることができる。カラーフィルタとしての透明性を有し、その後のITO形成プロセス、配向膜形成プロセス等に耐えるものであれば使用可能である。
以下に本発明の実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら制限されるものではない。なお、各試験方法は次の通りである。
1)メルトインデックス(MI値)の測定
装置としてDYNISCOMELT INDEXER(日本ダイニスコ株式会社製)を用い、125℃の温度、2.16kgfの圧力下で測定した。
2)平滑性の評価
接触式表面形状測定装置による膜厚プロファイル(画素内段差)測定および画素内色差(ΔEab)測定を行い、平滑性を評価した。
実施例
1.ブラックマトリクスの作製
ポリイミド前駆体(「セミコファインSP-510」:東レ(株)製)10重量部、カーボンブラック7.5重量部、NMP130重量部、分散剤(銅フタロシアニン誘導体)5重量部、開始剤5重量部及び撥インク剤(ポリアルキルシロキサン)0.5重量部をビーズミル分散機で冷却しながら3時間分散し、ブラックマトリクス組成物を調製した。
調製されたブラックマトリクス組成物を無アルカリガラス(品番1737:コーニング社製)上にスピンコート法により塗布した後、オーブン中90℃で20分間プリベークを行った。
次いで、露光・現像を行った後に、オーブン中で230℃で1時間ポストベークを行い、ブラックマトリクスを形成した。ブラックマトリクスの膜厚は1.5μmであった。
このようにして形成されたブラックマトリクスの上頂部の着色インク(表面張力30mN/m)に対する接触角を測定したところ、30°であり、前記ブラックマトリクスの上頂部が着色インクに対して撥インク性を有することを確認した。
2.着色組成物の作製
(A) 顔料分散ペーストの作製
カラーフィルタ作製に用いる着色組成物を着色する着色剤としては以下のものを使用した。
青色顔料として、C.I.Pigment Blue 15:6(BASF社製「へリオゲンブルー」)、赤色顔料として、C.I.Pigment Red 254(チバ・スペシャルティケミカルズ社製「イルガフォーレッドB-CF」)およびC.I.Pigment Red 177(チバ・スペシャルティケミカルズ社製「クロモフタールレッドA2B」)、緑色顔料として、C.I.Pigment Green 36(東洋インキ製造製「リオノールグリーン6YK」)およびC.I.Pigment Yellow 150(バイエル社製「ファンチョンファーストイエローY-5688」)、それぞれの顔料を用いて赤色、緑色、青色のカラーインクを作製した。
a)赤色顔料分散ペーストの作製
下記組成の混合物を均一に攪拌混合した後、直径0.5mmのガラスビーズを用いて、サンドミルで5時間分散した後、5μmのフィルタでろ過して赤色顔料分散ペーストを得た。
赤色顔料:C.I.Pigment Red 254 36重量部
C.I.Pigment Red 177 4重量部
分散剤 :アピシア社製 ソルスパース20000 10重量部
溶剤 :2-(2-ブトキシエトキシ)エチルアセテート 50重量部
b)緑色顔料分散ペーストの作製
組成が下記組成となるように赤色顔料分散ペーストと同様の方法で作製した。
緑色顔料:C.I.Pigment Green 36 36重量部
黄色顔料:C.I.Pigment Yellow 150 4重量部
分散剤 :アピシア社製 ソルスパース20000 10重量部
溶剤 :2-(2-ブトキシエトキシ)エチルアセテート 50重量部
c)青色顔料分散ペーストの作製
組成が下記組成となるように赤色顔料分散ペーストと同様の方法で作製した。
青色顔料:C.I.Pigment Blue 15:6 40重量部
分散剤 :ビックケミー社製 DisperByk-111 10重量部
溶剤 :2-(2-ブトキシエトキシ)エチルアセテート 50重量部
(B) 着色組成物の調製
様々なメルトインデックス及び80℃のガラス転移点を有する熱硬化性樹脂を用い、着色組成物を調製した。
[熱硬化性樹脂の合成]
合成例1
温度計、攪拌機、滴下漏斗およびエピクロルヒドリンと水との共沸混合物を濃縮分離するための装置をつけた3リットルの四つ口フラスコに、エピクロルヒドリン1388g(15mol)とビスフェノールA342g(1.5mol)を加える。攪拌しながら120℃に加熱して還流させ、これに40%カセイソーダ水溶液304gを3.5時間かけて加える。滴下終了後更に15分間加熱を続けて水を完全に留去してから未反応エピクロルヒドリンを留去する。
粗生成物に60gのトルエンを加えて溶解した後、ろ過により食塩を除去し、その後180℃まで加熱してトルエンを完全に除去した。
得られた樹脂のMI値は80g/10分、TMA法によるガラス転移点は152℃であった。
合成例2
合成例1においてビスフェノールAを456g(2mol)に変更した以外は、合成例1と同様の方法で熱硬化性樹脂を得た。得られた樹脂のMI値は40g/10分、TMA法によるガラス転移点は165℃であった。
合成例3
合成例1においてビスフェノールAを684g(3mol)に変更した以外は、合成例1と同様の方法で熱硬化性樹脂を得た。得られた樹脂のMI値は25g/10分、TMA法によるガラス転移点は182℃であった。
合成例4
合成例1においてビスフェノールAを228g(1mol)に変更した以外は、合成例1と同様の方法で熱硬化性樹脂を得た。得られた樹脂のMI値は110g/10分、TMA法によるガラス転移点は145℃であった。
合成例5
合成例1においてビスフェノールAを1140g(5mol)に変更した以外は、合成例1と同様の方法で熱硬化性樹脂を得た。得られた樹脂のMI値は15g/10分、TMA法によるガラス転移点は210℃であった。
実施例1
(A)で作製した各色の顔料分散ペースト100gに対し、合成例1で作製した熱硬化性樹脂を50g、2-(2-ブトキシエトキシ)エチルアセテー240gをよく攪拌して各色の着色組成物を調製した。
実施例2
実施例1において合成例1で作製した熱硬化性樹脂を合成例2で作製した熱硬化性樹脂に変更した以外は、実施例1と同様にして各色の着色組成物を調製した。
実施例3
実施例1において合成例1で作製した熱硬化性樹脂を合成例3で作製した熱硬化性樹脂に変更した以外は、実施例1と同様にして各色の着色組成物を調製した。
比較例1
実施例1において合成例1で作製した熱硬化性樹脂を合成例4で作製した熱硬化性樹脂に変更した以外は、実施例1と同様にして各色の着色組成物を調製した。
比較例2
実施例1において合成例1で作製した熱硬化性樹脂を合成例5で作製した熱硬化性樹脂に変更した以外は、実施例1と同様にして各色の着色組成物を調製した。
比較例3
実施例1において合成例1で作製した熱硬化性樹脂50gを25gに変更した以外は、実施例1と同様にして各色の着色組成物を調製した。
各実施例及び比較例で用いた熱硬化性樹脂のメルトインデックス値及びガラス転移点を下記表1に示す。また、作製したカラーフィルタ基板のR、G、B着色層の平滑性の結果を下記表2に示す。
Figure 2008015270
Figure 2008015270
本発明の一実施形態に係るカラーフィルタの製造プロセスを工程順に示す断面図。
符号の説明
1…透明基板、2…遮蔽層、3…フォトマスク、4…光遮蔽パターン、5a…、5b…緑色着色層、5c…青色着色層、6…保護層。

Claims (5)

  1. 透明基板上に、所定のパターンの遮光層を形成する工程、及び前記遮光層の開口部に、各色の着色組成物をインクジェット法により所定の配列となるように吐出し、複数色の着色層を形成する工程を具備し、前記着色組成物は、顔料及び熱硬化性樹脂を含み、前記熱硬化性樹脂のメルトインデックス(JISK7210;試験温度125℃、試験荷重2.16kgf)が20g〜100g/10分であり、ガラス転移点が120℃〜200℃であることを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  2. 前記着色組成物中の顔料対熱硬化性樹脂の固形分比率が、質量比で1:4〜3:2であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
  3. 前記熱硬化性樹脂のメルトインデックス(JISK7210;試験温度125℃、試験荷重2.16kgf)が30〜90g/10分であり、ガラス転移点が150℃〜180℃であることを特徴とする請求項1または2に記載のカラーフィルタの製造方法。
  4. 前記遮光層が撥水剤を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  5. 透明基板上に形成された所定のパターンの遮光層、及び前記遮光層の開口部に、インクジェット法により各色の着色組成物を所定の配列となるように吐出することにより形成された複数色の着色層を具備し、前記着色組成物は、顔料及び熱硬化性樹脂を含み、前記熱硬化性樹脂のメルトインデックス(JISK7210;試験温度125℃、試験荷重2.16kgf)が20g〜100g/10分であり、ガラス転移点が30℃〜100℃であることを特徴とするカラーフィルタ。
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JP2011002561A (ja) * 2009-06-17 2011-01-06 Dainippon Printing Co Ltd 着色層用硬化性樹脂組成物の製造方法、カラーフィルタの製造方法および着色層用硬化性樹脂組成物

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JPH09318812A (ja) * 1996-02-09 1997-12-12 Sharp Corp カラーフィルタおよびその製造方法ならびに液晶表示装置

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