JP2010145437A - カラーフィルター用熱硬化性着色組成物およびこれを用いたカラーフィルター基板の製造方法 - Google Patents

カラーフィルター用熱硬化性着色組成物およびこれを用いたカラーフィルター基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画素内の平坦性に優れたインクジェットカラーフィルター用インクを提供する。
【解決手段】インクジェット法によりカラーフィルター基板を製造するためのカラーフィルター用熱硬化性着色組成物であって、該カラーフィルター用熱硬化性着色組成物が少なくとも、(A)着色剤、(B)一般式(1)〜(3)から選ばれる1種以上のアルコキシシラン化合物の加水分解物および/または縮合物であるポリシロキサン、および(C)有機溶媒を含有することを特徴とするカラーフィルター用熱硬化性着色組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット法により製造されるカラーフィルタ用熱硬化性着色組成物、特にカラー液晶ディスプレイパネルのカラーフィルターに好適な熱硬化性着色組成物、およびそれを用いたカラーフィルターの製造方法に関する。
液晶ディスプレイパネルには、主要な構成要素として、カラーフィルター基板と、液晶セル基板、バックライトユニットが含まれている。カラーフィルター基板には、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の3原色がライン状またはモザイク状に繰り返しパターン化されている。液晶セル基板の液晶は、カラーフィルター基板と、TFT(薄膜トランジスタ)との間に封入されている。バックライトユニットは、液晶セル基板の裏面に設けた光源であり、このバックライトユニットから発する光が液晶パネルを通過する際、その透過率を液晶への印加電圧により制御し、画像が表示される。
従来、カラーフィルター基板の製造は、顔料が分散されたフォトレジスト液を透明基板上に塗布してから、乾燥、露光、現像、及び硬化などの工程を繰り返すことによって製造されていた。しかし、液晶ディスプレイパネルの大型化に伴い、生産性が低く、低コストの要求が高くなっている。
このような要求に伴い、インクジェット法によるカラーフィルター基板の製造が注目されてきている。
インクジェット法を利用するカラーフィルターは、コストパフォーマンスの面で利点があり、広く検討がなされている。インクジェット法で液滴付与して着色画素を形成する場合は、遮光性の隔壁が設けられた基板上に、直接着色画素を形成してカラーフィルターを作製する。また、互いに隣接する着色領域間でRGBインクの混色を防ぐために、一般に隔壁には撥液処理が施されている(特許文献1)。そして、吐出された着色領域のインクは乾燥、硬化処理を経て、カラーフィルターとなる。また、インクジェット法を用いると、画素を形成する樹脂中に光や熱により着色しやすい感光基を含む必要がないため、耐熱性の高い熱硬化樹脂を用いることができるという利点もある。
熱硬化樹脂として使われているものは、メラミン樹脂(特許文献2)、エポキシ樹脂(特許文献3)、アクリル樹脂(特許文献4)等が上げられている。
しかしながら、これらの樹脂を使用した場合、樹脂の流動性が不足していることから画素内の平坦性に問題があった。
ポリシロキサンはカラーフィルターの樹脂として使用できることが知られており(特許文献5)、金属アルコキシドおよび(あるいは)該金属アルコキシドから誘導される金属キレート化合物がポリシロキサンの効果を促進することは知られているが(特許文献6)、いずれの文献においても、インクジェット方式特有の画素内平坦化への効果へは言及されていない。
特開2007−279610公報 特開平09−90115公報 特開2007−219302公報 特開2003−49105公報 特開平06−273616公報 特開平07−331172公報
本発明の課題は、画素内の平坦性に優れたインクジェットカラーフィルター用インクを提供することである。
本発明の目的は、以下の構成により達成される。
1.インクジェット法によりカラーフィルター基板を製造するためのカラーフィルター用熱硬化性着色組成物であって、該カラーフィルター用熱硬化性着色組成物が少なくとも、(A)着色剤、(B)下記一般式(1)〜(3)から選ばれる1種以上のアルコキシシラン化合物の加水分解物および/または縮合物であるポリシロキサン、および(C)有機溶媒を含有することを特徴とするカラーフィルター用熱硬化性着色組成物。
Si(OR (1)
(Rは水素、アルキル基、アリール基またはそれらの置換体を表す。Rはメチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基を表し、それぞれ同一でも異なっていても良い。)
Si(OR (2)
(RおよびRは、それぞれ水素、アルキル基、アリール基またはそれらの置換体を表す。Rはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基またはアセチル基を表し、それぞれ同一でも異なっていても良い。)
Si(OR (3)
(Rはメチル基またはエチル基を表し、それぞれ同一でも異なっていても良い。)
2.(D)下記一般式(4)に記載の金属アルコキシドおよび(あるいは)該金属アルコキシドから誘導される金属キレート化合物を含有してもよい。
M(OR)m (4)
(ただし、Mはチタン、ジルコニウム、またはアルミニウムの金属原子である。Rは同一もしくは異なっていても良く、それぞれ水素、アルキル基、アリール基、アルケニル基、およびそれらの置換体を表わす。また、mは金属原子Mの原子価を意味する。)で表わされる金属アルコキシドおよび/または該金属アルコキシドから誘導される金属キレート化合物。
3.前記ポリシロキサンの重量平均分子量が2000以下であることが好ましい。
ポリシロキサンを用いた本発明の着色組成物を使用することにより、インクジェット方式により、画素内平坦性に優れたカラーフィルターを作製することができる。
本発明のカラーフィルター用熱硬化性着色組成物は少なくとも、(A)着色剤、(B)ポリシロキサン、および(C)有機溶媒を含有する。
(A)着色剤としては、染料、有機顔料、無機顔料等を用いることができるが、耐熱性、透明性の面から有機顔料が好ましい。中でも透明性が高く、耐光性、耐熱性、耐薬品性に優れたものが好ましい。代表的な有機顔料の具体的な例をカラ−インデックス(CI)ナンバ−で示すと、次のようなものが好ましく使用されるが、いずれもこれらに限定されるものではない。
黄色顔料の例としては、ピグメントイエロ−(以下PYと略す)12、13、17、20、24、83、86、93、95、109、110、117、125、129、137、138、139、147、148、150、153、154、166、168、185などが使用される。
また、オレンジ色顔料の例としては、ピグメントオレンジ(以下POと略す)13、36、38、43、51、55、59、61、64、65、71などが使用される。
また、赤色顔料の例としては、ピグメントレッド(以下PRと略す)9、48、97、122、123、144、149、166、168、177、179、180、192、209、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、254などが使用される。
また、紫色顔料の例としては、ピグメントバイオレット(以下PVと略す)19、23、29、30、32、37、40、50などが使用される。
また、青色顔料の例としては、ピグメントブル−(以下PBと略す)15、15:3、15:4、15:6、22、60、64などが使用される。
また、緑色顔料の例としては、ピグメントグリ−ン(以下PGと略す)7、10、36、などが使用される。
これらの顔料は、必要に応じて、ロジン処理、酸性基処理、塩基性処理などの表面処理をされていてもかまわない。
上記顔料は、例えばカラ−フィルタ−のR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)3色の画素が、CRT(陰極線管)蛍光体の色度特性、バックライトや液晶ディスプレイに用いる液晶特性に合うように、数色組み合わせて調色され使用される。
R(レッド)の場合を例にあげると、PR−254とPR−177の組合せ、PR−254とPY−138の組合せ、PR−254とPY−139の組合せ、PR−209とPO−38の組合せ等で色度が調色される。
G(グリーン)の場合は、PG−7やPG−36と上記黄色顔料、例えば、PY−17、PY−83の組合せやPY−138の組合せ、PY−139の組合せ、PY−150の組合せ等で色度が調色される。
着色剤
(B)ポロシロキサンに用いられる一般式(1)〜(3)で表されるアルコキシシラン化合物の具体例を、以下に示す。
一般式(1)で表される3官能性アルコキシシラン化合物としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピルトリアセトキシシラン、アセトキシエチルトリメトキシシラン、アセトキシエチルトリエトキシシラン、アセトキシエチルトリアセトキシシラン、プロピルエチルトリメトキシシラン、プロピルエチルトリエトキシシラン、プロピルエチルトリアセトキシシラン、ペンチルエチルトリメトキシシラン、ペンチルエチルトリエトキシシラン、ペンチルエチルトリアセトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、オクチルトリプロポキシシラン、オクチルトリイソプロポキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリアセトキシシランなどが挙げられる。これらのうち、得られた塗膜の耐クラック性の観点から、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、およびフェニルトリエトキシシランが好ましい。
一般式(2)で表される2官能性アルコキシシラン化合物としては、例えば、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、グリシドキシメチルジメトキシシラン、グリシドキシメチルメチルジエトキシシラン、α−グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、α−グリシドキシエチルメチルジエトキシシラン、β−グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、β−グリシドキシエチルメチルジエトキシシラン、α−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジプロポキシシラン、β−グリシドキシプロピルメチルジブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジフェノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルビニルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルビニルジエトキシシラン、トリフルオロプロピルメチルジメトキシシラン、トリフルオロプロピルメチルジエトキシシラン、トリフルオロプロピルメチルジアセトキシシラン、トリフルオロプロピルエチルジメトキシシラン、トリフルオロプロピルエチルジエトキシシラン、トリフルオロプロピルエチルジアセトキシシラン、トリフルオロプロピルビニルジメトキシシラン、トリフルオロプロピルビニルジエトキシシラン、トリフルオロプロピルビニルジアセトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジメトキシシラン、オクタデシルメチルジメトキシシランなどが挙げられる。これらのうち、得られる塗膜に可とう性を付与させる目的には、ジメチルジアルコキシシランが好ましく用いられる。
一般式(3)で表される4官能性アルコキシシラン化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどが挙げられる。
これら一般式(1)〜(3)で表されるアルコキシシラン化合物は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いても良い。またポリシロキサンのポリシロキサンの重量平均分子量(Mw)は特に制限されないが、好ましくはGPC(ゲルパーミネーションクロマトグラフィ)で測定されるポリスチレン換算で2000以下であることが好ましく、より好ましくは1600以下、さらに好ましくは1400以下であることが望ましい。重量平均分子量が2000を越えてくると、平坦性向上への効果が少なくなる。
(D)有機溶剤としては特に限定されるものではないが、インクジェット法においては、沸点が低いと吐出ノズル部先端が乾燥し、固形分の凝集物が生じるのを防止する観点から、沸点が比較的高い溶剤を使用するのが好ましい。一方、沸点が高すぎると乾燥性が悪化するので、具体的には、150℃以上220℃以下の範囲に沸点を有する溶剤を用いるのが好ましい。
例えばエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル系溶剤、あるいは、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3―メトキシ―3―メチルブチルアセテート、1,3−ブチレングリコール時アセテート、γブチロラクトンなどのエステル類、あるいは、3―メチル―3―メトキシブタノール、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンなどのアルコール類、シクロヘキサノンなどのケトン類を用いることができ、これらの単独、あるいは2種類以上の混合溶剤も好ましく用いることができる。またこれら以外の溶剤との混合も好ましく用いられる。
本発明の熱硬化性着色組成物は、その他添加剤を含有していてもよい。例えば、顔料分散材、アクリル樹脂あるいはメラミン樹脂等のその他の硬化性樹脂、熱酸発生剤等のポリシロキサン効果触媒、および、界面活性剤などを必要に応じて添加することができる。
本発明の熱硬化性着色組成物において、(A)着色剤は前記着色組成物の全固形分中に、10〜60質量%、好ましくは20〜45質量%の範囲で用いる。添加量が10%より少ないと、色純度が低く好ましくなく、60質量%より多いと、最終的な膜厚が薄くなりすぎて、遮光部との段差が大きくなるので好ましくない。(B)ポリシロキサン成分は全固形分中30−90%が好ましく、50−80%が好ましい。添加量が50%以下であると、平坦性の向上に、十分な効果が得られない。また90%以上であると、顔料の添加量が少なくなるので好ましくない。
本発明の熱硬化性着色組成物は、分散機を用いて樹脂溶液中に直接着色剤を分散させる方法により製造しても良いが、着色剤として顔料を用いる場合は均一に分散することが困難であるため、予め有機溶剤中に顔料を分散させた顔料分散液を調製し、この顔料分散液を樹脂溶液、場合によっては樹脂、高分子分散剤、重合性モノマーを含む溶液と混合する方法により製造することが好ましい。顔料の分散方法には特に限定はなく、ボールミル、サンドグラインダー、3本ロールミル、高速度衝撃ミルなど、種々の方法が採用される。
前記顔料分散液は、分散機を用いて有機溶剤中に顔料を分散して製造される。
次に本発明の熱硬化性着色組成物を用いたカラーフィルターの製造方法の例を示す。
(カラーフィルターの製造方法)
本発明のカラーフィルターの製造方法は、まず始めに基板上に上部に撥液層を持つ遮光性の隔壁を作成する。作成方法としては遮光性の隔壁を作成した後に撥液層を作成する方法、あるいは、撥液製の界面活性剤を含む遮光性の隔壁を形成する方法などのいずれでもよい。
撥液性の遮光性の隔壁で区画された凹部に熱硬化性着色組成物をインクジェット法により液滴付与して着色領域を形成し、形成された着色領域を過熱して熱硬化させる工程を少なくとも設けて構成したものである。
前記着色領域の色は限定しないが、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色がより好ましい。
インクジェット法には、帯電したインクを連続的に噴射し電場により制御する方法、圧電素子を用いて間欠的にインクを噴射する方法、インクを加熱したときの発砲を利用して間欠的に噴射する方法など、公知の方法から選択することができる。
上記のように着色領域を形成後、乾燥(プリベーク)を施した後、加熱により形成された着色領域を熱硬化して着色画素を形成する。加熱方法としては、ホットプレート、コンベクションオーブン(熱風乾燥機)、など特に限定されない。
前記着色領域を乾燥するときの温度、時間は、熱硬化性着色組成物の組成や形成された着色領域の厚みに依存するが、60〜150℃の温度範囲で 10分以上乾燥することが好ましい。更に90〜120℃の温度範囲で乾燥することがより好ましい。
前記着色領域を熱硬化するときの温度、時間は、熱硬化性着色組成物の組成や形成された着色領域の厚みに依存するが、180〜270℃の温度範囲で30分間以上加熱することが好ましい。更に200〜230℃の温度範囲で加熱することがより好ましい。
熱硬化後の着色画素の膜厚は、0.5〜3.0μmが好ましく、1.0〜2.5μmがより好ましい。また、前記カラーフィルターの製造に用いられる基板としては、通常、ソーダガラス、無アルカリガラス、ホウケイ酸ガラス、石英ガラスなどの透明基板や、シリコン、カリウム−ひ素などの半導体基板などが用いられるが、特にこれらに限定されない。
以下実施例および技術をあげて本発明を説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。なお、実施例中の平坦性の評価は以下の方法により行った。
(遮光層の作製)
非感光性の遮光層ならびに撥液性をもつポジ型感光性レジストを使用し、ガラス基板コーニング1737(コーニング社製)に撥液層を持つ遮光性の隔壁を作成した。隔壁の幅は30μm、非感光の遮光層の厚みを1.7μm、撥液層の厚みを0.3μmとし、縦500μm、横160μmのパターンを得た。
(ポリシロキサンの合成)
合成例1
メチルトリメトキシシラン 27.24g(0.2mol)、フェニルトリメトキシシラン 41.84g(0.2mol)、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 55.0gを反応容器に入れ、この溶液に、水22.0gおよびリン酸0.035gを、撹拌しながら反応温度が40℃を越えないように滴下した。滴下後、フラスコに蒸留装置を取り付け、得られた溶液をバス温105℃で1時間加熱撹拌して加水分解により生成したメタノールを留去しつつ反応させた。その後、溶液をバス温120℃でさらに2時間加熱撹拌した後、室温まで冷却した後、固形分を40質量%になるまで4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノで希釈し、ポリマー溶液(a1)を得た。
合成例2〜6
表1にしたがって、重合原料、重合時間を変更する以外は合成例1に従って、ポリマー溶液(a2)〜(a6)を得た。
実施例1
顔料としてピグメントレッド177、ピグメントレッド254、およびピグメントイエロー150(60/20/20)の混合物 120g、高分子分散剤としてPB821(味の素ファインテクノ(株)製) 48g、ポリマー溶液(a1)(40質量%) 120g、溶剤として4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 712gを混合した後、ジルコニアビーズが充填されたミル型分散機を用いて分散し、顔料分散液(b1)を得た。
得られた顔料分散液(b1) 50g、ポリマー溶液(a1) 23g、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 27gを混合して、カラーフィルター用熱硬化性着色組成物(c1)を得た。
次に、20℃の温度下でインク供給動作を行った。遮光層および撥液層によりパターニングされた画素領域にメイン液滴速度を6.5m/sに設定し、インクジェットヘッドのノズル面とのクリアランスを0.5mmに設定し、画素領域内にインクを800pL程吐出させた後、ホットプレートを用い90℃にて10分間の乾燥を行い、オーブンを用いて220℃にて30分間の加熱処理を行い、赤色画素を得た。
得られた赤色画素を、サーフコム1400D((株)東京精密製)を用い、画素長辺の中央を短辺に平行に膜厚を測定し(図1)、画素内の膜厚差(最大値と最小値の差)Δdを測定した(表2)。
実施例2
使用するポリマー溶液を、すべてポリマー溶液(a2)に変更する以外は実施例1と同様にして得られた顔料分散液(b2)、それを用いて得られたカラーフィルター用熱硬化性着色組成物(c2)により作成した赤色画素の画素内膜厚差Δdを測定した。
実施例3
使用するポリマー溶液を、すべてポリマー溶液(a3)に変更する以外は実施例1と同様にして得られた顔料分散液(b3)、それを用いて得られたカラーフィルター用熱硬化性着色組成物(c3)により作成した赤色画素の画素内膜厚差Δdを測定した。
実施例4
使用するポリマー溶液を、すべてポリマー溶液(a4)に変更する以外は実施例1と同様にして得られた顔料分散液(b4)、それを用いて得られたカラーフィルター用熱硬化性着色組成物(c4)により作成した赤色画素の画素内膜厚差Δdを測定した。
実施例5
使用するポリマー溶液を、すべてポリマー溶液(a5)に変更する以外は実施例1と同様にして得られた顔料分散液(b5)、それを用いて得られたカラーフィルター用熱硬化性着色組成物(c5)により作成した赤色画素の画素内膜厚差Δdを測定した。
実施例6
使用するポリマー溶液を、すべてポリマー溶液(a6)に変更する以外は実施例1と同様にして得られた顔料分散液(b6)、それを用いて得られたカラーフィルター用熱硬化性着色組成物(c6)により作成した赤色画素の画素内膜厚差Δdを測定した。
実施例7
顔料分散液(b2) 50g、ポリマー溶液(a2) 17g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(以下DPHA、日本化薬(株)製) 2.4g、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 30.6gを混合して、カラーフィルター用熱硬化性着色組成物(c7)を得た。(c7)を用いて、実施例1と同様に作成した赤色画素の画素内膜厚差Δdを測定した。
実施例8
顔料分散液(b2) 50g、ポリマー溶液(a2) 12g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(以下DPHA、日本化薬(株)製) 4.4g、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 33.6gを混合して、カラーフィルター用熱硬化性着色組成物(c8)を得た。(c8)を用いて、実施例1と同様に作成した赤色画素の画素内膜厚差Δdを測定した。
実施例9
顔料分散液(b2) 50g、ポリマー溶液(a2) 7g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(以下DPHA、日本化薬(株)製) 6.4g、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 36.6gを混合して、カラーフィルター用熱硬化性着色組成物(c9)を得た。(c9)を用いて、実施例1と同様に作成した赤色画素の画素内膜厚差Δdを測定した。
比較例1
顔料としてピグメントレッド177、ピグメントレッド254、およびピグメントイエロー150(60/20/20)の混合物 120g、高分子分散剤としてPB821(味の素ファインテクノ(株)製) 48g、ポリマとしてメタクリル酸、ベンジルメタクリレート、およびトリシクロデカニルメタクリレートを合成した後、グリシジルメタクリレートを付加したアクリルポリマ(40質量%、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン溶液) 120g、溶剤として4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 712gを混合した後、ジルコニアビーズが充填されたミル型分散機を用いて分散し、顔料分散液(b7)を得た。
得られた顔料分散液(b7) 50g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(以下DPHA、日本化薬(株)製) 9.2g、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 40.8gを混合して、カラーフィルター用熱硬化性着色組成物(c10)を得た。
(c10)を用いて、実施例1と同様に作成した赤色画素の画素内膜厚差Δdを測定した。
Figure 2010145437
Figure 2010145437
赤色画素の上方向からの俯瞰、および、画素長辺の中央を通る短辺に平行な断面を表す図である。
符号の説明
1:遮光性の隔壁
2:赤色画素
3:撥液層
4:ガラス基板

Claims (4)

  1. インクジェット法によりカラーフィルター基板を製造するために用いられるカラーフィルター用熱硬化性着色組成物であって、該カラーフィルター用熱硬化性着色組成物が少なくとも、(A)着色剤、(B)下記一般式(1)〜(3)から選ばれる1種以上のアルコキシシラン化合物の加水分解物および/または縮合物であるポリシロキサン、および(C)有機溶媒を含有することを特徴とするカラーフィルター用熱硬化性着色組成物。
    Si(OR (1)
    (Rは水素、アルキル基、アリール基またはそれらの置換体を表す。Rはメチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基を表し、それぞれ同一でも異なっていても良い。)
    Si(OR (2)
    (RおよびRは、それぞれ水素、アルキル基、アリール基またはそれらの置換体を表す。Rはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基またはアセチル基を表し、それぞれ同一でも異なっていても良い。)
    Si(OR (3)
    (Rはメチル基またはエチル基を表し、それぞれ同一でも異なっていても良い。)
  2. (D)下記一般式(4)に記載の金属アルコキシドおよび(あるいは)該金属アルコキシドから誘導される金属キレート化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルター用熱硬化性着色組成物。
    M(OR)m (4)
    (ただし、Mはチタン、ジルコニウムまたはアルミニウムから選ばれる金属原子である。Rは同一もしくは異なっていても良く、それぞれ水素、アルキル基、アリール基、アルケニル基、およびそれらの置換体を表わす。)
  3. 前記ポリシロキサンの重量平均分子量が2000以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のカラーフィルター用熱硬化性着色組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のカラーフィルター用熱硬化性着色組成物を用いてインクジェット方式によりカラーフィルターを製造することを特徴とするカラーフィルター基板の製造方法。
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