JP2008014862A - 超小角x線散乱測定の測定結果表示方法、及び超小角x線散乱測定に基づく配向度の解析方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水平方向に関しては微細な焦点サイズであり垂直方向に関しては無限高さ焦点サイズであるX線を配向性試料に照射して、その試料の面内角度φを変えながら超小角X線散乱測定を行って実測散乱線強度Iobsを実測によって求め、σqの項及びσμの項を含んだ散乱線強度のモデル式にσq及びσμの値を代入して計算散乱線強度Icalを求め、IobsとIcalとを比較することによってσq及びσμの真値を求める解析方法である。σqは散乱角qmax時(2θ最大時)のIobsから第1次近似し、σμは散乱角q=0時(2θ=0°時)のIobsから第1次近似する。さらに、φq極座標表示をすることによって、結晶の対称性や複数の結晶が含まれるか否かが解析できる。
【選択図】図19
Description
本発明に係る超小角X線散乱測定の測定結果表示方法は、(1)X線の進行方向に関して試料の上流側に第1結晶を設け、前記試料の下流側に第2結晶を設け、該第2結晶の下流側にX線検出器を設け、(2)前記第1結晶でのX線回折によりX線を1つの方向に関してスメアリングを生じない程度まで細く平行化し、(3)前記X線の進行方向に直交する面内における前記試料の面内(φ)角度位置を変えると共に、前記X線の進行方向に直交する軸線である2θ軸線を中心とする前記第2結晶の角度(2θ)位置を変えながら、(4)前記1つの方向に関して細く平行化された前記X線を前記試料へ照射し、(5)そのX線照射に応じて前記試料から出射した散乱線を前記第2結晶で分光した後に前記X線検出器によって受光し、(6)前記X線検出器の出力に基づいて散乱線強度(I)を求め、(7)前記第2結晶の角度(2θ)位置を径方向にとり、前記試料の面内(φ)角度位置を円周方向にとった極座標上に、測定結果のデータであるI(φ、2θ)のデータをプロットすること、又は2θをqに置き換えてI(φ、q)をプロットすることを特徴とする。
(X線光学系)
本発明で用いるX線光学系は、1つの方向(例えば、水平方向又は横方向)に精密に細く平行化が成されていて、それに直交する方向(例えば、垂直方向又は縦方向)には長い焦点サイズであるX線ビームを試料に照射できる構成の光学系である。このようなX線光学系は、例えば、図1に示す構成によって実現できる。
図2は、超小角X線散乱測定において従来から知られている測定データの表示方法の一例を示している。図2において、パラメータ「φ」は図1における試料SのYZ平面内における面内角度位置を示している。図2では、−30°から90°の角度まで10°きざみで面内角度位置が変化している。横軸には散乱ベクトル(q)値がとられ、縦軸には散乱線強度(I)がとられている。測定に際しては図1の第2チャネルカット結晶1bがそれ自身を通る軸線X0を中心として適宜のスキャン間隔で間欠的に、又は適宜の角速度で連続的に回転(いわゆる2θ回転)するが、上記のq値は2θをq値に変換した値である。なお、図2のグラフは、実験者の手書きによって作成できることはもとより、グラフ作成ソフトを装備したコンピュータによって自動的に作成することもできる。
q=(4πsinθ)/λ
但し、2θ=散乱角、
λ=X線の波長(CuKαであれば1.54Å)
である。また、ブラッグの回折条件が
2dsinθ=λ
但し、d=格子面間隔
であることを考慮すれば、
q=(2π)/d
である。この式は、格子面間隔dが小さい物質では広角側にピークが現れ、格子面間隔dが大きい物質では小角側にピークが現れることを示している。
次に本発明に係る超小角X線散乱測定に基づく配向度の解析方法について説明する。本発明に係る配向度の解析方法は、
(A)実測散乱線強度Iobsを実測によって求める実測工程と、
(B)散乱線強度の散乱角方向(q方向)の半値幅であるσqの項及び散乱線強度の配向方向(μ方向)の半値幅であるσμの項を含んだ散乱線強度のモデル式にσq及びσμの値を代入して計算散乱線強度Icalを求める計算工程とを有し、
(C)前記実測工程においては、
(a)X線の進行方向に関して試料の上流側に第1結晶を設け、前記試料の下流側に第2結晶を設け、該第2結晶の下流側にX線検出器を設け、
(b)前記第1結晶でのX線回折によりX線を1つの方向(例えば水平方向)に関してスメアリングを生じない程度まで細く平行化し、前記1つの方向に直交する方向(例えば垂直方向)にはスメアリングを生じない程度までの平行化は行わず、
(c)前記X線の進行方向に直交する面内における前記試料の面内(φ)角度位置を変えると共に、前記X線の進行方向に直交する軸線である2θ軸線を中心とする前記第2結晶の角度(2θ)位置を変えながら、
(d)水平方向に関して細く平行化された前記X線を前記試料へ照射し、
(e)そのX線照射に応じて前記試料から出射した散乱線を前記第2結晶で分光した後に前記X線検出器によって受光し、
(f)前記試料の面内(φ)角度位置を変えたときの1つの格子面についての個々の面内(φ)角度位置における実測散乱線強度Iobsを前記X線検出器の出力に基づいて求め、
(D)前記実測工程で求めた実測散乱線強度Iobsと、前記計算工程で求めた計算散乱線強度Icalとを比較して、実測散乱線強度Iobsと計算散乱線強度Icalとが一致又はそれらの違いが許容範囲内となるときのσq及びσμを真の値であると決めることを特徴とする。
(X線光学系)
本発明で用いるX線光学系は、1つの方向(例えば、水平方向)に精密に細く平行化が成されていて、それに直交する方向(例えば、垂直方向)には長い焦点サイズであるX線ビームを試料に照射できる構成の光学系である。このようなX線光学系は、例えば、図1に示す構成によって実現できる。図1に示す光学系ついては既に説明したので、ここでの説明は省略する。
次に、試料Sから得られる散乱線のプロファイルについて説明する。図7(a)は、試料Sの内部の配向分布を有する結晶構造と、試料Sから得られる散乱線プロファイルI1との関係を模式的に示している。図7(a)において、模式的に示す試料Sの中に符号(1)〜(5)で示す5種類の格子面が含まれている。全ての格子面は{110}面に属する面であるとする。同じ符号の格子面は同じ向きに配向しており、試料Sは配向分布を有している。また、符号(1)〜(5)の格子面において、格子面間隔dは正確に一定ではなくバラツキがある。すなわち、格子面間隔dも分布を持っている。
次に、散乱線プロファイルI1をどのようにしてモデル化するかについて説明する。
(1)基本関数化
まず、散乱線プロファイルI1のq方向(散乱角方向)の強度分布(1)〜(5)は、例えば、左右対称な形であるガウス関数を用いて図7(b−1)のように近似することができる。図7(b−1)の(1)〜(5)は、それぞれ、図7(a)のプロファイル(1)〜(5)に対応している。各プロファイルはガウス関数を用いて、
で表される。但し、σqはq方向の強度分布波形の半値半幅、qmaxは{110}面の回折角度である。
式(1)において、I’(q)は、q方向(すなわち、2θ方向)の広がりを表す関数である。また、右辺の(q−qmax)は、q=qmaxの点を中心とするガウス関数を考えているという意味である。
で表される。但し、Sは波形の積分面積、Wはq方向の強度波形の半値全幅である。図22に関連して説明したスメアリング現象が発生すると、測定された強度波形は左側(小角側)に広がる傾向にあるので、ローレンツ関数はそのような強度波形を近似するのに適しているということができる。
I(q,μ)=I’(q)×G(μ) …(4)
と書ける。上記(1)式を用いるものとすれば、(4)式は、
次に、図1において試料Sがφ回転される場合を考える。この場合には、図7(a)のアーク状の散乱線パターンI1が円環I0の中心点を中心として回転することになる。散乱線パターンI1が角度φだけφ回転した状態をモデル化するためには、上記(5)式において「μ」の代りに「(μ−φ)」を入れれば良いので、
次に、スメアリングの影響をモデル式に含めることを考える。スメアリングを考慮するには縦方向と横方向とを考えた方が良いので、散乱線パターンをqμ極座標で表示することに代えて、XY直交座標で表示するのが良い。そのため、(6)式において、
x=qsinμ
y=qcosμ
とすることにより、
I(q,μ)→I(x,y) …(7)
の座標変換を行う。
Iobs(x,y)=I(x,y)*WH*WW*DH*DW …(8)
で表される。但し、
WH:X線ビームに関する鉛直方向の重み関数(Weighting Function)、
WW:X線ビームに関する水平方向の重み関数、
DH:X線検出器に関する鉛直方向の重み関数、
DW:X線検出器に関する水平方向の重み関数
である。また、「*」は周知の数学的な計算手法である「たたみ込み」、いわゆるコンボリューションを行うことを示している。
Iobs(x,y)=I(x,y)*WH*DH …(9)
とすることができる。
上記(6)式により、配向性試料を面内でφ回転させた場合の散乱線パターンのモデル(アーク状モデル)が得られることが分かった。また、上記(9)式及び上記(10)式により、縦方向無限焦点サイズに起因するスメアリングを考慮した場合の散乱線パターンの1次元散乱強度Iobs(x)が得られることが分かった。(6)式や(10)式は、σq(q方向の強度分布の半値幅)及びσμ(μ方向の強度分布の半値幅)を含んでいる。σq及びσμとして適宜の数値を選定し、それらの値を例えば(10)式に代入すれば、散乱線パターンの1次元散乱強度Iobs(x)が計算によって求められることが分かった。
(1)σq及びσμの適宜の値を、例えば(10)式に代入して計算上の1次元散乱強度Ical(x)を求め、
(2)図1の光学系を用いて実測によって1次元散乱強度Iobs(x)を求め、
(3)計算上の1次元散乱強度Ical(x)と実測した1次元散乱強度Iobs(x)とを比較し、
(4)Ical(x)とIobs(x)とが違う場合にはσq及び/又はσμの値を修正して再度、計算上の1次元散乱強度Ical(x)を求め、
(5)修正後のIcal(x)をIobs(x)と再度、比較する、
という工程を繰り返して行い、Ical(x)とIobs(x)との違いが許容できる範囲内に納まったときのσq及びσμの値を真のσq及びσμとして決めることができる。そして、この決められたσq及びσμから測定対象である配向性試料の結晶性を評価することができる。
上記のフィッティング処理を行うにあたって、σq及びσμの初期値をどのようにして決めるかということは重要なことである。以下、そのようなσq及びσμの値の決定の仕方を含めて、上記のフィッティング処理を詳しく説明する。
I(q,μ)=I(q,μ,σq,σμ,φ) …(11)
とする。
2dsinθ=nλ
が満たされたときに、回折X線が発生する。なお、上式において「n」は反射次数である。
0.04×(1÷sin45)=0.057(約0.06°)
となる。つまり、図10において、X線平行化ミラー26から出射する2次元方向に平行なX線ビームは、Y方向及びZ方向に関して約0.06°の広がり角で分散するビームの集まりによって形成されている。
なお、X線の実効焦点サイズを「FP」とし、ロッキングカーブの半価幅を「w」とし、X線源とX線平行化ミラーの中心との間の距離を「L」とすれば、
FP=tan(w)×L
とすることが望ましい。例えば、ロッキングカーブの半価幅を0.04°とすると、X線源とX線平行化ミラーの中心との間の距離が125mmのときは、X線の実効焦点サイズFPは0.087mmφが丁度良いことになる。また、FPが0.05mmφのときのX線源−ミラー間距離の最適値は約71mmであり、FPが0.1mmφのときのX線源−ミラー間距離の最適値は約143mmとなる。本発明者の考察によれば、直径0.05mm以上0.1mm以下のX線焦点サイズに対応してX線源−ミラー間距離Lは70mm≦L≦145mmであることが望ましいことがわかった。
図17において入力装置66を通して測定開始の指示が成されると、図18のステップS1においてYESと判断されてステップS2の超小角X線散乱測定ルーチンに入る。測定者は構造解析を希望する配向性試料、例えばコロイド単結晶を図10の試料室15内の試料支持装置34に試料Sとして装着する。装着された試料SはX線光軸X1上に配置される。CPU52は試料支持装置34を作動して、試料Sを必要に応じてXY平行移動、ω回転、及びχ回転させて、試料Sを所望の姿勢にセットする。また、試料Sの面内角度(φ角度)位置を所定のゼロ基準位置にセットする。
(1)試料SとX線検出器17の受光面との間の距離を200mmとしたとき、緯度方向(Z方向)におけるX線の発散角度が、従来装置では約0.28°であり、本実施形態の装置では0.06°である。つまり、緯度方向のX線の発散角度が格段に抑えられて、X線の平行性が格段に向上した。これにより、緯度方向に発生する散乱線を明確に捕えることが可能になった。
以上により超小角X線散乱測定が終了した後、測定者が測定結果の表示を希望する場合には、測定者は図17の入力装置66を介してその旨を指示する。すると、図18のステップS3においてYESと判断されて制御はステップS4へ進む。ステップS4では、CPU52は図17の画像計算プログラム59を起動し、1つの試料Sに関して求められた(φ、2θ、I)の測定データを読み出す。画像計算プログラム59は(φ、2θ、I)のデータを(φ、q,I)に変換し、その(φ、q,I)のデータに基づいて画像データ、例えばB,G,Rの画像信号を生成し、その画像データをVRAM64へ転送する。ディスプレイ65はVRAM64の出力信号に従って画面上に画像を表示する。例えば、図2に示すようにqI平面座標上でφ値をパラメータとした散乱線強度Iの波形表示が行われる。画像計算プログラム59によって作成された画像データは、必要に応じて、画像データファイル62に記憶される。
次に、測定者が配向性試料に関して結晶性を観察したいと思う場合、例えば、結晶の配向度のバラツキや格子面間隔のバラツキ等を観察したいと思う場合は、測定者は図17の入力装置66を介してその旨を指示する。すると、図18のステップS7でYESと判断され、ステップS8の解析ルーチンへ進む。ステップS8では、CPU52は図17の解析プログラム58を起動する。解析プログラムが起動すると、図19のステップS11において図17の測定データファイル60から1つの試料に関する測定データ(φ、2θ、I)が読み出される。このデータは仮に1次プロファイルとして表示すれば図2に示すようなプロファイルとなるものである。
以上、好ましい実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はその実施形態に限定されるものでなく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々に改変できる。
例えば、図10に示したX線発生装置12、試料支持装置34、アナライザ支持装置41、X線検出器17に関しては、それらの構成を必要に応じて変更できる。また、4象限スリット44a,34bは用いないことにすることもできる。また、X線平行化ミラー26を用いなくても超小角X線散乱測定に関して十分な強度のX線が得られる場合にはX線平行化ミラー26は設けなくても良い。
3a〜3d、5a,5b,6a,6b,7a〜7f.円環、 4.マーク、
11.超小角X線散乱測定装置、 12.X線発生装置、 13.X線処理室、
14.入射モノクロメータ室、 15.試料室、 16.アナライザ室、
17.X線検出器、 21.ハウジング、 22.X線取出し窓、 23.ターゲット、
24.フィラメント、 26.X線平行化ミラー、 26a.第1ミラー、
26b.第2ミラー、 27.X線反射面、 28.重元素層、 29.軽元素層、
32.入射モノクロメータ(第1結晶)、 33.アナライザ(第2結晶)、
34.試料支持装置、 35.チャネルカット結晶、 36.XYステージ、
37.ω回転系、 38.φ回転系、 39.χ回転系、 41.アナライザ支持装置、
42.X線取込み口、 43.アッテネータ, 44a,44b.4象限スリット、
51.制御装置、 55.記憶媒体、 55a,55b.第1ファイル、第2ファイル,
56.バス、 65.ディスプレイ、 66.入力装置、 B1.ひし形ビーム、
D.X線検出領域、 F.X線焦点(X線源)、 I0.デバイリング、
I1.散乱線パターン、 O.極原点、 Q.連絡線(円環)、 P0,P1.切断線
R0.放射光、 R1〜R4.X線、 S.試料、 K1〜K6.回折スポット、
W0.散乱線プロファイルの幅、 δ0,δ1.広がり角度、
Claims (13)
- X線の進行方向に関して試料の上流側に第1結晶を設け、前記試料の下流側に第2結晶を設け、該第2結晶の下流側にX線検出器を設け、
前記第1結晶でのX線回折によりX線を1つの方向に関してスメアリングを生じない程度まで細く平行化し、
前記X線の進行方向に直交する面内における前記試料の面内(φ)角度位置を変えると共に、前記X線の進行方向に直交する軸線である2θ軸線を中心とする前記第2結晶の角度(2θ)位置を変えながら、
前記1つの方向に関して細く平行化された前記X線を前記試料へ照射し、
そのX線照射に応じて前記試料から出射した散乱線を前記第2結晶で分光した後に前記X線検出器によって受光し、
前記X線検出器の出力に基づいて散乱線強度(I)を求め、
前記第2結晶の角度(2θ)位置を径方向にとり、前記試料の面内(φ)角度位置を円周方向にとった極座標上に、測定結果のデータであるI(φ、2θ)のデータをプロットすること、又は2θをqに置き換えてI(φ、q)をプロットすること、
を特徴とする超小角X線散乱測定の測定結果表示方法。 - 請求項1記載の測定結果表示方法において、前記1つの方向に直交する方向に関してはスメアリングを生じない程度までのX線の平行化を行わないことを特徴とする超小角X線散乱測定の測定結果表示方法。
- 請求項1又は請求項2記載の測定結果表示方法において、前記散乱線強度(I)は色の濃淡又は色相の違いによって強度の違いを表示することを特徴とする超小角X線散乱測定の測定結果表示方法。
- 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の測定結果表示方法において、前記極座標上において前記散乱線強度(I)が局所的に強い複数の点を連ねる連絡線を描くことを特徴とする超小角X線散乱測定の測定結果表示方法。
- 請求項4記載の測定結果表示方法において、前記連絡線上の点であって前記極座標の原点から最も遠い位置にある点にマークを描くことを特徴とする超小角X線散乱測定の測定結果表示方法。
- 請求項4又は請求項5記載の測定結果表示方法において、前記連絡線は円環形状であり、該円環形状の連絡線は複数個形成され、該複数個の連絡線は円環の大きさに関してグループ分けでき、同じグループに属する複数の連絡線は同じ半径で表示されることを特徴とする超小角X線散乱測定の測定結果表示方法。
- 請求項6記載の測定結果表示方法において、前記同じ半径の連絡線は、色が同じ又は線のパターンが同じであることを特徴とする超小角X線散乱測定の測定結果表示方法。
- 請求項1から請求項7のいずれか1つに記載の測定結果表示方法において、前記極座標上における前記試料の面内(φ)角度位置の目盛り表示は角度10°間隔以下であることを特徴とする超小角X線散乱測定の測定結果表示方法。
- (A)実測散乱線強度Iobsを実測によって求める実測工程と、
(B)散乱線強度の散乱角方向(q方向)の半値半幅であるσqの項及び散乱線強度の配向方向(μ方向)の半値半幅であるσμの項を含んだ散乱線強度のモデル式にσq及びσμの値を代入して計算散乱線強度Icalを求める計算工程とを有し、
(C)前記実測工程においては、
X線の進行方向に関して試料の上流側に第1結晶を設け、前記試料の下流側に第2結晶を設け、該第2結晶の下流側にX線検出器を設け、
前記第1結晶でのX線回折によりX線を1つの方向に関してスメアリングを生じない程度まで細く平行化し、
前記X線の進行方向に直交する面内における前記試料の面内(φ)角度位置を変えると共に、前記X線の進行方向に直交する軸線である2θ軸線を中心とする前記第2結晶の角度(2θ)位置を変えながら、
水平方向に関して細く平行化された前記X線を前記試料へ照射し、
そのX線照射に応じて前記試料から出射した散乱線を前記第2結晶で分光した後に前記X線検出器によって受光し、
前記試料の面内(φ)角度位置を変えたときの1つの格子面についての個々の面内(φ)角度位置における実測散乱線強度Iobsを前記X線検出器の出力に基づいて求め、
(D)前記実測工程で求めた実測散乱線強度Iobsと、前記計算工程で求めた計算散乱線強度Icalとを比較して、実測散乱線強度Iobsと計算散乱線強度Icalとが一致又はそれらの違いが許容範囲内となるときのσq及びσμを真の値であると決める
ことを特徴とする超小角X線散乱測定に基づく配向度の解析方法。 - 請求項9記載の配向度の解析方法において、
前記実測工程で求めた散乱線強度Iobsと前記計算工程で求めた散乱線強度Icalとを比較する工程では、
実測散乱線強度Iobsと計算散乱線強度Icalとを、面内(φ)角度位置の変化に従ったピーク幅(W)の絶対値の違い及び面内(φ)角度位置の変化に従ったピーク幅(W)の変化の速さの違い、の少なくとも1つに関して比較を行う
ことを特徴とする超小角X線散乱測定に基づく配向度の解析方法。 - 請求項9から請求項11のいずれか1つに記載の配向度の解析方法において、σqの項及びσμの項を含んだ前記散乱線強度のモデル式は、散乱角qの項、配向度μの項、及び面内回転角φの項を含むモデル式I(q,μ,σq,σμ,φ)であることを特徴とする超小角X線散乱測定に基づく配向度の解析方法。
- 請求項9から請求項12のいずれか1つに記載の配向度の解析方法において、σq及びσμを含んだ前記散乱線強度のモデル式は、前記試料に照射されるX線が重み関数であることを考慮して、高さ方向に積分されていることを特徴とする超小角X線散乱測定に基づく配向度の解析方法。
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