JP2008014065A - 既存建物の耐震補強構造およびその工法 - Google Patents

既存建物の耐震補強構造およびその工法 Download PDF

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明広 三輪
Shigemi Kikuta
繁美 菊田
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理揮 中原
Kiyohiko Kotajima
清彦 古田島
Takayuki Ishizaka
隆幸 石坂
Hiroshi Ishioka
拓 石岡
Shinya Suzuki
信也 鈴木
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Abstract

【課題】煩雑な手間を必要としない既存建物の耐震補強構造および耐震補強工法を提供することである。
【解決手段】既存建物の耐震補強構造1は、柱2と梁3とで囲まれた開口部4に外枠6と鉄骨ブレース7とからなる補強体5が設置され、該補強体5の外枠6と開口部4内面との間隙部12に繊維モルタル13が充填されたことである。
【選択図】図1

Description

本願発明は既存建物の耐震補強構造およびその工法に関するものである。
既存建物の耐震補強工法として、外枠と鉄骨ブレースとからなる補強体を柱と梁で囲まれた開口部に設置する工法が知られている。この工法は、図6に示すように、まず柱18と梁19で囲まれた開口部20の内周面に後打ちアンカー21を適宜間隔ごとに設置するとともに、外枠22と鉄骨ブレース23とからなる補強体24の外枠22にスタッド25を適宜間隔ごとに設置する。次に、この補強体24を、スタッド25が後打ちアンカー21間に位置するように開口部20内に設置するとともに、この開口部20内面と外枠22との間隙部26に割裂補強筋(スパイラル筋)27を配筋する。次に、この間隙部26の両側を堰板28で塞いだ後、この間隙部26にモルタル29を充填し、これが硬化した後に堰板28を撤去すると補強体24の設置が完了する。また、その他の既存建物の耐震補強工法としては、例えば特開2005−171569号の発明が知られている。
特開2005−171569号公報
しかし、上記の既存建物の耐震補強工法は、柱と梁で囲まれた開口部の内周面、すなわち柱と梁に後打ちアンカーを設置する際に、柱および梁の鉄筋を避けるため、設計通りの間隔で打設することができなかった。そのため割裂補強筋(スパイラル筋)の間隔を後打ちアンカーの設置間隔に合わせて現場で変えなければならないため、非常に煩雑な手間を要していた。
本願発明はこれらの問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、煩雑な手間を必要としない既存建物の耐震補強構造および耐震補強工法を提供することである。
以上の課題を解決するための既存建物の耐震補強構造は、柱と梁で囲まれた開口部に外枠と鉄骨ブレースとからなる補強体が設置され、該補強体の外枠と開口部内面との間隙部に繊維モルタルが充填されたことを特徴とする。また繊維モルタル中の繊維はモルタルに対して1.5重量%が充填されていることを含む。ここにモルタルに対して繊維が1.5重量%未満であるとモルタルの割裂を防ぐ鉄筋と同等の強度が保持できず、また繊維が1.5重量%を超えるとモルタルとの混練りができなくなるという不具合がある。
また既存建物の耐震補強工法は、柱と梁で囲まれた開口部の内周面に適宜間隔ごとに後打ちアンカーを設置するとともに、外枠と鉄骨ブレースとからなる補強体の外枠にスタッドを適宜間隔ごとに設け、該補強体を、スタッドが後打ちアンカー間に配置されるように開口部内に設置した後、該開口部内面と外枠との間隙部に繊維モルタルを充填することを特徴とする。
開口部内面と補強体の外枠との間隙部に充填された繊維モルタルが割裂補強筋に代わってモルタルの割裂を防ぐため、割裂補強筋の配筋を省略することができる。また割裂補強筋の配筋という工程が省略できるため、工期の短縮および工費の低減を図ることができる。
以下、本願発明の既存建物の耐震補強構造および既存建物の耐震補強工法の実施の形態について説明する。はじめに既存建物の耐震補強構造の実施の形態について説明し、次に、既存建物の耐震補強工法の実施の形態について説明するが、各実施の形態において同じ構成は同じ符号を付して説明し、異なった構成にのみ異なった符号を付して説明する。この既存建物の耐震補強構造は、柱と梁で囲まれた開口部と、該開口部に設置された補強体との間隙部に割裂補強筋を配筋しないようにしたものであり、この割裂補強筋に代わって繊維モルタルを使用したものである。
この既存建物の耐震補強構造1は、図1に示すように、柱2と梁3で囲まれた開口部4に補強体5が設置されて構成されている。この既存建物は鉄筋コンクリート造、鉄骨コンクリート造または鉄骨鉄筋コンクリート造のいずれであっても良いが、本実施の形態においては、鉄骨コンクリート造を対象にして説明する。
また補強体5はH形鋼からなる外枠6と、この外枠6の内側に設置された鉄骨ブレース7とから構成され、この鉄骨ブレース7が上側角部のコーナーブラケット8と、下側の梁3のセンターブラケット9とに渡って架設されている。また外枠6の外周面にはスタッド10が適宜間隔ごとに溶接接合されている。
一方、柱2と梁3で囲まれた開口部4の内周面、すなわち柱2および梁3の一面側には、図2および図3に示すように、アンカーである鋼管コッター11が適宜間隔ごとに設置され、該鋼管コッター11の一端部が柱2および梁3のコンクリート内に埋設され、他端部が柱面および梁面から突出している。そして、この鋼管コッター11の間にスタッド10が位置するように補強体5が開口部4内に設置されている。この補強体5は開口部4内に嵌め込まれるために開口部4より小さく、該開口部4と外枠6との間には適宜な間隙部12が形成され、ここに繊維モルタル13が充填されている。
この繊維モルタル13には、繊維14が割裂補強筋と同じようにモルタルの割裂を防ぐ働きをするため、割裂補強筋が配筋されていない。この繊維14は、長さが1.2mm、径が40μのポリビニルアルコール繊維であり、モルタルに対して1.5重量%が混合されている。この繊維14がモルタルに対して1.5重量%未満であるとモルタルの割裂を防ぐ鉄筋と同等の強度が保持できず、また繊維14が1.5重量%を超えるとモルタルとの混練りができなくなるという不具合がある。
図4は、繊維混入率と繊維モルタルの引張強度の関係を表したものであり、図中の第1ピークとはモルタルの引張強度を表し、第2ピークとは繊維の引張強度を表すものである。よって繊維14がモルタルに対して1.5重量%未満であると、割裂補強筋負担応力換算値以下となるため、モルタルの割裂を防ぐ鉄筋と同等の強度が保持できないことを確認することができる。なお、繊維の混合率を多くすると、当然に引張強度は強くなるが、モルタルとの混練りができなくなるという不具合が起こるので、モルタルに対して1.5重量%の混入率が最適値となる。
また図5は、モルタルと繊維の引張強度の実験結果を表したものであり、最初に第1ピークでモルタルが破断するが、これを繊維で補って第2ピークまで持ち直すため、割裂補強筋と同様の働きをすることを確認することができ、間隙部12への割裂補強筋の配筋を省略することが可能になる。したがって、外枠6と開口部4内面との間隙部12には割裂補強筋が配筋されずに繊維モルタル13だけが充填されている。
次に、既存建物の耐震補強工法を図2および図3に基づいて説明する。まず、柱2と梁3で囲まれた開口部4の内周面に、鋼管コッター11を適宜間隔ごとに設置する。このコッタ11は鋼管であるため、柱2や梁3の鉄筋に接しない程度の深さの孔15に嵌入するので、前記鉄筋の配筋箇所を気にすることなく設計通りの間隔、すなわち等間隔ごとに設置することができる。
次に、外枠6と鉄骨ブレース7とからなる補強体5の外枠6にスタッド10を適宜間隔ごとに溶接接合する。このスタッド10は鋼管コッター11の間で、かつ鋼管コッター11の前後に位置するように一対設ける。
次に、この補強体5を柱2と梁3で囲まれた開口部4に嵌入してスタッド10を鋼管コッター11間に位置させる。このとき外枠6と開口部4との間には適宜な間隙部12が形成され、この間隙部12の両側に堰板を設置する。そして、この間隙部12に、上記の繊維モルタル13を圧入し、これが硬化した後に、堰板を撤去すると補強体5の設置が完了して、図1に示すような、耐震補強構造1が構築される。このため従来のように、開口部4と外枠6との間隙部12に割裂補強筋を配筋する工程を省略することができ、工期の短縮を図ることができる。
既存建物の耐震補強構造の正面図である。 (1)は既存建物の耐震補強構造の要部の正面図、(2)は(1)のA−A線断面図である。 (1)は外枠と開口部との接合部の断面図、(2)は(1)のB−B線断面図である。 繊維モルタルの繊維混合率と引張強度との関係を表したグラフ図である。 繊維モルタルの引張強度の試験結果を表した図である。 従来の既存建物の耐震補強構造であり、(1)は要部の正面図、(2)は(1)のC−C線断面図である。
符号の説明
1 耐震補強構造
2、18 柱
3、19 梁
4、20 開口部
5、24 補強体
6、22 外枠
7、23 鉄骨ブレース
8 コーナーブラケット
9 センターブラケット
10、25 スタッド
11 鋼管コッター
12、26 間隙部
13 繊維モルタル
14 繊維
15 孔
16、28 堰板
21 後打ちアンカー
27 割裂補強筋
29 モルタル

Claims (3)

  1. 柱と梁で囲まれた開口部に外枠と鉄骨ブレースとからなる補強体が設置され、該補強体の外枠と開口部内面との間隙部に繊維モルタルが充填されたことを特徴とする既存建物の耐震補強構造。
  2. 繊維モルタル中の繊維はモルタルに対して1.5重量%が充填されていることを特徴とする請求項1に記載の既存建物の耐震補強構造。
  3. 柱と梁で囲まれた開口部の内周面に適宜間隔ごとに後打ちアンカーを設置するとともに、外枠と鉄骨ブレースとからなる補強体の外枠にスタッドを適宜間隔ごとに設け、該補強体を、スタッドが後打ちアンカー間に配置されるように開口部内に設置した後、該開口部内面と外枠との間隙部に繊維モルタルを充填することを特徴とする既存建物の耐震補強工法。
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