JP2008013518A - エステティックに好適な皮膚外用剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 1)N−アシルグルタミン酸のジエステルと、2)重合度2〜5のポリグリセリンとを、皮膚外用剤に含有させる。更に、アルキレンオキシド・メチルシロキサンコポリマーを含有することが好ましく、更に、グリセリンを10〜30質量%含有することが好ましく、油中水中油乳化剤型であることが好ましく、エステティックにおいて、パック施術に先立つ肌保護料であることが好ましい。
【選択図】 なし
Description
(1)1)N−アシルグルタミン酸のジエステルと、2)重合度2〜5のポリグリセリンとを含有することを特徴とする、皮膚外用剤。
(2)更に、アルキレンオキシド・メチルシロキサンコポリマーを含有することを特徴とする、(1)に記載の皮膚外用剤。
(3)更に、グリセリンを10〜30質量%含有することを特徴とする、(1)又は(2)に記載の皮膚外用剤。
(4)油中水中油乳化剤型であることを特徴とする、(1)〜(3)何れか1項に記載の皮膚外用剤。
(5)エステティックにおいて、パック施術に先立つ肌保護料であることを特徴とする、(1)〜(3)何れか1項に記載の皮膚外用剤。
本発明の皮膚外用剤は、N−アシルグルタミン酸のジエステルを必須成分として、含有することを特徴とする。N−アシルグルタミン酸のジエステルを構成するアシル基としては、炭素数8〜30のものが好ましく、例えば、イソオクタノイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、ベヘノイル基、イソステアロイル基、オレオイル基、リノロイル基などが好適に例示できる。特に好ましいものはラウロイル基である。又、ジエステル部分としては、炭素数10〜30のものが好ましく、ラウリルエステル、ミリスチルエステル、セチルエステル、ステアリルエステル、ベヘニルエステル、イソステアリルエステル、オレイルエステル、オクチルドデシルエステル、コレステリルエステル、フィトステリルエステルなどが好適に例示できる。かかるN−アシルグルタミン酸ジエステルは、グルタミン酸をアルカリ存在下酸クロリドと反応させて、N−アシルグルタミン酸となし、しかる後にアルカリ存在下、アルキルハライドと反応させることにより製造することができる。この様なN−アシルグルタミン酸のジエステルとしては、例えば、N−ラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル/オクチルドデシル/ベヘニル)等が好適に例示できる。この様なジエステルには既に市販品も存し、この様な市販品を購入して利用することもできる。この様な好ましい市販品としては、例えば、味の素株式会社から販売されている「エルデュウPS203」(N−ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル))などが好ましく例示できる。本発明の皮膚外用剤において、かかる成分は唯一種を含有することもできるし、二種以上を含有することもできる。かかる成分の好ましい含有量は、総量で、皮膚外用剤全量に対して0.1〜10質量%であり、より好ましくは1〜5質量%である。かかる成分は、後記ポリグリセリンとともに作用し、皮膚外用剤に擦過時の密着感と、のびの「コク」を付与し、以て、擦過時に心地よさを発現する。前記の量範囲より少ない場合には、この様な効果を奏さない場合が存し、多すぎるとかえって、のびなどを重くしすぎて効果を損なう場合が存する。又、かかる成分は副次的効果として、抗炎症成分等の有効成分の吸収を高める効果や、毛穴につまった油性成分を溶かし出す効果なども有し、この様な効果もエステティック用のアンダークリームでは好ましい効果となる。
本発明の皮膚外用剤は、重合度2〜5のポリグリセリンを必須成分として含有することを特徴とする。前記重合度2〜5のポリグリセリンの具体的なものとしては、例えば、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリンが好ましく例示でき、中でも、ジグリセリンとトリグリセリンがより好適に例示できる。かかる成分は、本発明の皮膚外用剤において、延展時のしっとり感、密着感を向上せしめ、以て心地よさを被施術者に創出させる。この様な効果は、グリセリンを含有せしめることによってもある程度は得ることができるが、エステティックにおいて、良刺激具現化に十分な量としては極めて大量になってしまうため、現実的には、グリセリンでは不可能といわざるを得ない。この様な効果を具現化するためには、前記ポリグリセリンは唯一種を含有させることもできるし、二種以上を組み合わせて含有させることもできる。本発明の皮膚外用剤において、かかるポリグリセリンの好ましい含有量は、総量で、皮膚外用剤全量に対して、0.5〜5質量%であり、より好ましくは1〜3質量%である。
本発明の皮膚外用剤は、前記必須成分を含有することを特徴とする。本発明の皮膚外用剤としては、皮膚に外用で使用されるものであれば特段の限定なく適用することができ、例えば、医薬部外品を含む化粧料、皮膚外用医薬組成物、外用の雑貨などが好適に例示できる。これらのうちでは、化粧料に適用することが好ましく、特にエステティックにおける、パック施術に先立って、整肌と皮膚保護の目的で使用されるアンダークリームに用いることが好ましい。この様なアンダークリームは、パック化粧料の効果を更に高める目的で、保湿性成分をエモリエント成分とともに製剤化し、パック施術によりこれらの成分を皮膚に浸透させる効果を有する化粧料である。又、剤型としては特段の限定はなく、水中油乳化剤型、油中水乳化剤型、多相乳化剤型、非水乳化剤型等が好適に例示できる。特に好ましい剤型は、擦過時に心地よさを提供しやすい多相乳化剤形であり、中でも油中水中油乳化剤型である。
クリーム1及びクリーム1の「エルデュウPS203」を水に置換した比較例1、ジグリセリンをグリセリンに置換した比較例2、クリーム2とともに、エステティック施術におけるアンダークリームとしての使用性を試験した。パネラー16名を用意し、群ばらつきが無いように4名ずつ4群に群分けし、クレンジング→マッサージ→アンダークリームの塗布→パックの施術コースでエステティックを受けてもらい、アンダークリームとして、1群はクリーム1を、1群はクリーム2を、1群は比較例1を、1群は比較例2を使用してもらった。施術の前後で被験者より唾液を採取し、これよりデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)の濃度をサンドウィッチ抗体法により定量した。(術後のDHEA濃度−術前のDHEA濃度)/(術前のDHEA濃度)×100の計算式より、DHEA増加率(%)を算出した。各群ごとにこの値の平均値を求めた。この結果を表3に示す。これより、本発明の皮膚外用剤は快感の指標物質であるDHEAの増加作用に優れるので、エステティックにおける気持ちよさの付与効果に優れることがわかる。
クリーム1の「エルデュウPS203」をグリセリルトリイソオクタネートに置換した比較例3を作成し、クリーム1とともに、各5名パネラーを使用し、の施術の前後に「テヴァメータ」(インテグラル社製)を用いてTEWL(経皮的散逸水分量)を測定し、(術前のTEWL−術後のTEWL)/(術前のTEWL)*100の式でTEWL改善率を計測した。結果は、クリーム1が23.6±15.1%であるのに対し、比較例3が17.9±14.8であり、「エルデュウPS203」の添加により有効成分の吸収性が向上していることが示唆された。
Claims (5)
- 1)N−アシルグルタミン酸のジエステルと、2)重合度2〜5のポリグリセリンとを含有することを特徴とする、皮膚外用剤。
- 更に、アルキレンオキシド・メチルシロキサンコポリマーを含有することを特徴とする、請求項1に記載の皮膚外用剤。
- 更に、グリセリンを10〜30質量%含有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
- 油中水中油乳化剤型であることを特徴とする、請求項1〜3何れか1項に記載の皮膚外用剤。
- エステティックにおいて、パック施術に先立つ肌保護料であることを特徴とする、請求項1〜3何れか1項に記載の皮膚外用剤。
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