JP2008013080A - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】変速ショックのないダウンシフトをより短い時間で行わせることができる自動変速機の制御装置を提供する。
【解決手段】自動変速機のダウンシフト時に、スロットル開度を補正してエンジン出力トルクを増加させると共に、ニュートラル又は目標変速段よりも低速側の変速段に一時的に変速させることで、自動変速機の入力軸回転速度(タービン回転速度)を、変速後の入力軸回転速度にまで早期に上昇させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動変速機の制御装置に関し、詳しくは、ダウンシフト時に変速ショックを低減する技術に関する。
特許文献1には、自動変速機のダウンシフト時に、スロットル開度の制御によってエンジン出力トルクを増加させることで、ダウンシフトに伴う変速ショックを低減することが開示されている。
特開2004−137907号公報
しかし、従来のように、エンジン出力トルクを増大させつつ、通常に変速処理を進める制御装置では、自動変速機のタービン回転速度(入力軸回転速度)の上昇が鈍く、より早い回転上昇の実現による変速時間の短縮が望まれていた。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、自動変速機の入力軸回転速度の上昇を早めることができ、以って、変速ショックのないダウンシフトをより短い時間で行わせることができる自動変速機の制御装置を提供することを目的とする。
そのため請求項1記載の発明は、ダウンシフト時に、自動変速機の変速比を一時的に目標変速段よりも変速比の大きな状態にして、変速機の入力軸回転速度を上昇させることを特徴とする。
上記発明によると、変速機の変速比を目標変速段よりも大きくすることで、エンジンの外部負荷(駆動負荷)を減らし、以って、入力軸回転速度を変速後の速度に向けて上昇させる。
従って、入力軸回転速度の上昇を図れる新たな手段の提供によって、ダウンシフト時における入力軸回転速度の上昇を早めることが可能になり、これによって変速時間の短縮を実現できるようになる。
請求項2記載の発明では、目標変速段よりも変速比の大きな状態を、ニュートラル状態とすることを特徴とする。
上記発明によると、ダウンシフト途中でニュートラル状態にすることで、エンジン回転(入力軸回転速度)を吹き上がらせ、ダウンシフト時における入力軸回転速度の上昇を早める。
請求項3記載の発明では、目標変速段よりも変速比の大きな状態を、目標変速段よりも低速側の変速段とすることを特徴とする。
上記発明によると、ダウンシフト途中で目標変速段よりも低速側の変速段にシフトさせることで、ダウンシフト時におけるエンジン回転(入力軸回転速度)の上昇を早める。
尚、自動変速機の変速段を一時的に目標変速段よりも低速側の変速段又はニュートラル状態にする制御は、目標変速段よりも低速側の変速段に向けての操作や、ニュートラル状態に向けての操作を行うものであれば良く、目標変速段よりも低速側の変速段に完全に切り換り、又は、ニュートラル状態に完全に切り換ることを要件とするものではない。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る自動変速機の制御装置を含む車両のパワー・トレイン・システムを示す。
図1において、車両に搭載されるエンジン(内燃機関)1の発生トルクが、自動変速機2を介して図外の駆動輪に伝達される。
前記エンジン1の吸気管11には、スロットルモータでバタフライ式のスロットルバルブを開閉駆動する電制スロットル12が設けられており、エンジンコントロールユニット(ECU)13によって電制スロットル12が制御されることで、エンジン1の出力トルクが制御される。
前記自動変速機2は、前記エンジン1の出力軸にポンプ側が連結されるトルクコンバータ21と、このトルクコンバータ21のタービン側に連結される歯車式変速機22と、前記変速機22に含まれる各変速要素(クラッチ等)の締結・解放操作を行う油圧制御機構23とを備える。
そして、前記油圧制御機構23は、各種変速要素への油圧をソレノイドで制御することによって、前記各種変速要素の締結・解放状態を切り換え、これによって変速段が1速〜4速に切り換えられるようになっている。
前記油圧制御機構23は、自動変速機コントロールユニット24(ATCU)によって制御される。
前記エンジンコントロールユニット13及び自動変速機コントロールユニット24は、それぞれマイクロコンピュータを含んで構成されると共に、通信線31を介して相互に通信可能に構成される。
また、各コントロールユニット13,24には、各種センサからの検出信号が入力される。
前記各種センサとしては、車両の運転者によって操作されるアクセルペダルの踏み込み量APOを検出するアクセル開度センサ51、エンジン1のクランク軸の回転に同期した信号を出力するクランク角センサ52、前記自動変速機2の出力軸の回転から車両の走行速度(車速)VSPを検出する車速センサ53、前記トルクコンバータ21のタービン回転速度Nt(変速機22の入力軸回転速度)を検出するタービンセンサ54、エンジン1の吸入空気流量を検出するエアフローメータ55などが設けられている。
上記各種センサによる検出情報や各種の制御情報は、前記通信線31を介した相互通信によって、前記エンジンコントロールユニット13と自動変速機コントロールユニット24とに共有され、両コントロールユニット13,24による協調制御が可能となっている。
前記自動変速機コントロールユニット24は、自動変速モードでは、アクセル開度APOと車速VSPとに応じて目標変速段を決定し、また、手動変速モードでは、運転者のシフトレバー操作に応じて目標変速段を決定し、そのときの実際の変速段と前記目標変速段とが異なる場合に変速要求の発生を判断し、前記目標変速段に変速させるべく前記油圧制御機構23(ソレノイド)を制御する。
また、減速時などでダウンシフトを行う場合には、エンジン回転(変速機22の入力軸回転速度)を吹き上がらせ、ダウンシフト後の変速段に見合う回転速度に同期させた状態で変速を完了させることで、変速ショックを低減する制御を、前記エンジンコントロールユニット13と自動変速機コントロールユニット24とが協調して行う。
図2のフローチャートは、上記のダウンシフト時の変速ショックを低減させるための制御の詳細を示す。
図2のフローチャートに示すルーチンは、所定微小時間Δt毎に実行され、まず、ステップS1では、例えば車速の低下などに伴って目標変速段がより低速側に変更され、ダウンシフト要求が発生している状態であるか否かを判断する。
ダウンシフト判定中でない場合には、変速ショックを低減するための制御は不要であるので、そのまま本ルーチンを終了させる。
一方、ダウンシフト判定中であれば、変速ショックを低減するための制御を実行すべく、ステップS2以降へ進む。
尚、ダウンシフト判定がなされると通常の変速制御が行われ、例えば3速→2速のダウンシフト時であれば、図3に示すように、3速圧(3速での摩擦係合要素の締結圧)をステップ的に所定の中間値にまで減少させた後徐々に低下させ、タービン回転速度Nt(変速機22の入力軸回転速度)が変速後の目標タービン回転速度NtDに一致した時点で前記3速圧をステップ的に最小値にまで低下させる。
前記目標タービン回転速度NtDは、車速VSPとダウンシフトにおける目標変速段とから算出される。
ステップS2では、タービン回転速度Ntが増大変化し始めたか否かを判断することで、2速への変速開始時点を検出する。
タービン回転速度Ntが増大変化し始めたことが検出されるまでは、ステップS3へ進む。
ステップS3では、スロットル開度TVOの目標を通常のアクセル開度等に応じた値TVOACから所定値TVOにまで増大補正することで、エンジン出力トルクを増大させ、エンジン回転が吹き上がるようにする。
尚、前記スロットル開度の増大補正においては、目標タービン回転速度に基づいて開度補正量(トルク増大量)をフィードバック制御することができ、また、開度補正量(トルク増大量)をそのときのエンジン回転速度や変速後の変速段に基づいて可変に設定することができる。
また、エンジンの吸入空気量が吸気バルブの開特性(開閉時期及び/又はリフト量)で制御される場合には、スロットル開度の制御に代えて、吸気バルブの開特性を吸入空気量が増える方向に補正することができる。
次のステップS4では、変速機22の変速段を一時的に、ニュートラル状態とするか、又は、目標変速段よりも低速側の変速段にする油圧制御を行う。
即ち、ダウンシフト判定の初回から、タービン回転速度Ntの増大変化が検出されるようになるまでの間において、エンジン出力トルクを増加させると共に、変速機22をニュートラル状態又は目標変速段よりも低速側の変速段にする。
変速機22を目標変速段よりも変速比の大きなニュートラル状態又は低速段にすると、エンジン1の外部負荷が減り、更に、エンジン出力トルクを増加させてあるので、エンジン回転を早期に吹き上がらせることができる。
また、特に、変速機22がニュートラル状態であれば、エンジン出力トルクが駆動輪に伝達されないので、エンジン出力トルクの増大が駆動トルクを急変させてショックを発生させることがなく、非ニュートラル状態でエンジン出力トルクを増大させる場合に比べてエンジン出力トルクをより大きくすることができる。
これにより、タービン回転速度Ntを早期に吹け上がらせることができ、エンジン出力トルクの増大のみを行う場合に比べて変速時間を短くできる(図3参照)。
尚、ニュートラル状態とする制御においては、変速機22の変速要素の伝達トルク容量を0にまで低下させて完全なニュートラル状態とする必要はなく、ニュートラル状態に向けた制御、或いは、ニュートラルに近い状態への切り換えによって、伝達トルク容量を低下させるようにすれば良い。
また、目標変速段よりも低速側の変速段にする場合には、ダウンシフトの目標変速段よりも更に低速側の変速段に向けた油圧制御を行えばよく、目標変速段よりも低速側の変速段に向けた締結・解放制御を完遂させる必要はない。
上記のエンジン出力トルクの増大と、ニュートラル状態への切り換えによって、タービン回転速度Ntが上昇し始めると、ステップS5へ進む。
ステップS5では、スロットル開度TVO(エンジン出力トルク)をアクセル開度等に基づく通常値TVOACに戻してエンジン出力トルクの増大補正を停止させる。
更に、次のステップS6では、各変速要素の油圧を通常値にまでステップ的に戻して、回転上昇のためのニュートラル状態をキャンセルさせる。
ところで、上記実施形態では、エンジン出力トルクの増大及びニュートラル状態への切り換えを、タービン回転速度Ntが上昇し始めた時点でキャンセルするが、目標タービン回転速度NtDに到達するまでの時間tcを予測し、該時間tcに基づいてエンジン出力トルクの増大及びニュートラル状態への切り換えをキャンセルするタイミングを判断することができ、係る構成とした第2実施形態を、図4のフローチャートに従って説明する。
図4のフローチャートに示すルーチンは、所定微小時間Δt毎に実行され、まず、ステップS11では、タービンセンサ54で検出されるタービン回転速度Ntの最新値Ntnewと本ルーチンの前回実行時におけるタービン回転速度Ntoldとから、タービン回転速度Ntの変化速度ΔNt(ΔNt=(Ntnew−Ntold)/Δt)を算出する。
尚、タービンセンサ54を備えない場合には、クランク角センサ52で検出されるエンジン回転速度をタービン回転速度に代えて用いることができる。
ステップS12では、例えば車速の低下などに伴って目標変速段がより低速側に変更され、ダウンシフト要求が発生している状態であるか否かを判断する。
ダウンシフト判定中でない場合には、変速ショックを低減するための制御は不要であるので、そのまま本ルーチンを終了させる。
一方、ダウンシフト判定中であれば、変速ショックを低減するための制御を実行すべく、ステップS13以降へ進む。
尚、ダウンシフト判定がなされると通常の変速制御が行われ、例えば3速→2速のダウンシフト時であれば、図5に示すように、3速圧(3速での摩擦係合要素の締結圧)をステップ的に減少させた後徐々に低下させる制御が行われる。
ステップS13では、車速センサ53で検出される現在の車速VSPと今回のダウンシフトにおける目標変速段(ダウンシフト後の変速段)とから、変速後におけるタービン回転速度NtD(変速機22の入力軸回転速度)を推定する。
ステップS14では、前記変速後のタービン回転速度NtDと現在のタービン回転速度Ntとの偏差を前記変化速度ΔNtで除算することで、現時点からタービン回転速度Ntが前記変速後のタービン回転速度NtDに到達するまでに要する時間tcを予測する(tc=(NtD−Nt)/ΔNt)。
ステップS15では、前記時間tcが閾値th未満であるか否かを判断する。
前記時間tcが閾値th以上であるときには、変速後のタービン回転速度NtDに実際のタービン回転速度Ntが到達するのにまだ時間を要し、タービン回転速度Ntを高くす
るための制御を継続することで、変速時間の短縮を図れると判断して、ステップS16へ進む。
一方、前記時間tcが閾値th未満であるときには、変速後のタービン回転速度NtDに実際のタービン回転速度Ntが達するまでの時間が僅かであり、現時点以降にタービン回転速度Ntを高くするための制御を停止させたのでは、応答遅れによってタービン回転を高くするための制御が過剰に継続されることになって、かえって変速ショックを増大させる可能性があると判断して、ステップS18へ進む。
ここで、前記閾値thは予め記憶された固定値であっても良いが、そのときの変速機の自動変速機2の作動油(ATF)の温度、ライン圧(変速機の入力軸トルク)、変化速度ΔNtのうちの少なくとも1つに応じて可変に設定させることができる。
自動変速機2の作動油(ATF)の温度が高く、作動油(ATF)の粘性が低い場合には、前記油圧制御機構23が高いレスポンスで動作することが可能であり、温度が低いときに比べて、変速を短時間で完了させることができる。
従って、変速後のタービン回転速度NtDに充分に近づいてから回転上昇手段の作動を停止させたとしても、そのときの回転状態からスムーズに変速を完了させることができる。
一方、自動変速機2の作動油(ATF)の温度が低く粘性が高いと、変速を完了させるのに時間を要するため、タービン回転速度Ntが変速後のタービン回転速度NtDに充分に近づいてから回転上昇手段の作動を停止させると、回転速度が大きく落ち込んでから、変速動作で回転上昇を促すことになって、大きな変速ショックを発生させる可能性がある。
そこで、作動油(ATF)の温度が高いときほど、前記閾値thを短く変更させる(図6参照)。
また、変速機22の入力軸トルクが低いためにライン圧が比較的低く設定されている場合には、大きなトルク変化がない条件であるために運転者がショックに敏感となるが、変速機22の入力軸トルクが高いためにライン圧が比較的高く設定されている場合には、大きなトルク変化が発生し得る条件であるために、運転者がショックを許容する傾向となる。
そこで、ライン圧(入力軸トルク)が低いほど前記閾値thを長くすることで(図7参照)、タービン回転を高くするための制御が早めに停止されるようにし、これによって変速時間が長くなるものの、変速ショックの低減を図る。
更に、変化速度ΔNtが早いほど、過剰にタービン回転を上昇させる可能性が高くなるので、前記閾値thを大きく変更する。
ステップS16では、スロットル開度TVOの目標を通常のアクセル開度等に応じた値TVOACから所定値TVOにまで増大補正することで、エンジン出力トルクを増大させ、エンジン回転が吹き上がるようにする。
尚、前記スロットル開度の増大補正においては、目標タービン回転速度に基づいて開度補正量(トルク増大量)をフィードバック制御することができ、また、開度補正量(トルク増大量)をそのときのエンジン回転速度や変速後の変速段に基づいて可変に設定することができる。
また、エンジンの吸入空気量が吸気バルブの開特性(開閉時期及び/又はリフト量)で制御される場合には、スロットル開度の制御に代えて、吸気バルブの開特性を吸入空気量が増える方向に補正することができる。
次のステップS17では、変速機22を一時的にニュートラル状態とする油圧制御を行
う。
即ち、ダウンシフト判定の初回から、前記時間tcが閾値th未満であると判定されるようになるまでの間、エンジン出力トルクを増加させると共に、変速機22をニュートラル状態にする。
変速機22をニュートラル状態にすると、エンジン1の外部負荷が減り、更に、エンジン出力トルクを増加させてあるので、エンジン回転を早期に吹き上がらせることができる。
また、変速機22がニュートラル状態であれば、エンジン出力トルクが駆動輪に伝達されないので、エンジン出力トルクの増大が駆動トルクを急変させてショックを発生させることがなく、非ニュートラル状態でエンジン出力トルクを増大させる場合に比べてエンジン出力トルクをより大きくすることができる。
これにより、同期回転であるタービン回転速度NtDにまで短時間で上昇させることができ、変速ショックを低減しつつ、エンジン出力トルクの増大のみを行う場合に比べて変速時間を短くできる。
尚、ニュートラル状態とする制御においては、変速機22の各変速要素の伝達トルク容量を0にまで低下させて完全なニュートラル状態とする必要はなく、ニュートラル状態に向けた制御、或いは、ニュートラルに近い状態への切り換えによって、伝達トルク容量を低下させるようにすれば良い。
上記のように、エンジン出力トルクの増加と、ニュートラル状態への変更とを行うことでタービン回転速度を早期に上昇させ、このときの上昇速度で変速後のタービン回転速度NtDに到達すると予測される時間tcが閾値th未満になると、ステップS16からステップS18へ進む。
ステップS18では、スロットル開度(エンジン出力トルク)をアクセル開度等に基づく通常値に戻してエンジン出力トルクの増大補正を停止させる。
次のステップS19では、変速機22をニュートラル状態とする油圧制御を停止し、ダウンシフト後の目標変速段にすべく油圧を制御する。
ここでは、ダウンシフト後の目標変速段を実現するために締結させる変速要素の指示油圧を、ステップ的に増大させても良いし、タービン回転速度NtDに到達する時間tcが推定されているので、前記時間tcで完全締結状態に移行させるべく、そのときの指示油圧と完全締結時の目標圧との差を前記時間tcで除算して、指示油圧の変化速度を求め、前記変化速度に従って指示油圧を漸増させることができる。
図5は、3速から2速へのダウンシフト時の様子を示す。
アクセルを全閉にした減速に伴う車速の低下により目標変速段が3速から2速に切り換ると、目標スロットル開度をアクセル開度に対応する全閉から所定値TVODにまで増大させることで、エンジン出力トルクを強制的に増加させる。
また、前記エンジン出力トルクの増加に並行して、3速→2速の変速要求に対応させるべく、3速で締結し2速で解放されるべき変速要素の油圧(3速圧)を最大圧からステップ的に減少変化させた後に更に漸減させるようにし、また、同時に、変速前後で最大圧に保持されるべき締結圧(2速圧)も最大圧から所定値にまで低下させて保持させることで、実質的なニュートラル状態とする。
上記のエンジン出力トルクを増加させ、かつ、ニュートラルとした状態で、タービン回転速度(変速機22の入力軸回転速度)が上昇し始めると、実際のタービン回転速度Ntがタービン回転速度NtDに到達するのに要する時間tcを推定し、前記時間tcが閾値th未満になるまで、エンジン出力トルクの増加状態及びニュートラル状態を保持させる
そして、前記時間tcが閾値th未満になると、目標スロットル開度をアクセル開度に対応する全閉に戻す一方、2速圧を最大圧にまでステップ的に増大させ、3速圧をそのときの油圧から最小値(0)にまでステップ的に減少させることで、3速→2速のダウンシフトが完了する。
ここで、2速圧を最大圧にまで戻すときに、前記時間tcで最大圧にまで増大変化させることができる。
尚、ダウンシフト時に、ニュートラル状態にする代わりに、ダウンシフトの目標変速段よりも更に低速側の(変速比の大きな)変速段に一時的に変更させることができる。この場合も、低速側の変速段に変更されることでエンジン1の外部負荷が減って、エンジン回転の吹き上がりを早めることができるが、エンジン出力トルクが駆動輪に伝達されるので、ニュートラル状態にする場合に比べてエンジン出力トルクの増大代は制限されることになる。
但し、ダウンシフトの目標変速段よりも更に低速側の変速段に向けた油圧制御を行えばよく、目標変速段よりも低速側の変速段に向けた締結・解放制御を完遂させる必要はない。
また、エンジン出力トルクの増大制御と、ニュートラル状態又は目標変速段よりも低速段への変速(目標変速段よりも変速比が大きい状態への変速)とを併用せずに、ニュートラル状態又は目標変速段よりも低速段への一時的な変速のみを行って、エンジン回転速度(変速機22の入力軸回転速度)の上昇を図ることも可能である。
更に、エンジン出力トルクの増大制御と、ニュートラル状態又は目標変速段よりも低速段への変速とを完全に同じ期間だけ行わせる必要はなく、例えば、ダウンシフト要求に対して、まずニュートラル状態又は目標変速段よりも低速段に切り換え、その後、エンジン出力トルクを増大させることができ、エンジン出力トルクの増大制御期間と、ニュートラル状態又は目標変速段よりも低速段への変速期間とは、少なくともその一部が重なっていれば良い。
また、エンジン出力トルクを増大させる手段としては、電制スロットル12によるスロットル開度の増大の他、エンジン1の空燃比や点火時期を変更する手段を用いることができ、これらの手段を複数組み合わせることも可能である。
次に、上記の実施形態から把握し得る請求項に記載以外の発明について、以下にその作用効果と共に記載する。
(イ)ダウンシフト時に、変速比を一時的に目標変速段よりも変速比の大きな状態にすると共に、エンジン出力トルクを増大させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の自動変速機の制御装置。
上記発明によると、目標変速段よりも低速側の変速段又はニュートラル状態にすることにより入力軸回転速度の上昇が図れると共に、エンジン出力トルクの増大によっても入力軸回転速度の上昇を図るので、自動変速機の入力軸回転速度の上昇を最大限に早めることが可能となる。
従って、変速ショックの発生を回避しつつ、変速時間を最大限に短くできる。
(ロ)実際の入力軸回転速度が変速後の目標入軸回転速度に到達するまでの時間を予測し、前記変速後の目標入軸回転速度に到達する所定時間前に、前記目標変速段よりも変速比の大きな状態をキャンセルすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の自動変速機の制御装置。
上記発明によると、そのときの車速と変速後の目標変速段とから推定される変速後の目標入軸回転速度にまで、実際の入力軸回転速度が上昇するのに要する時間を予測し、目標入力軸回転速度に到達すると予測される時点から所定時間前に、自動変速機の変速段を一時的に目標変速段よりも低速側の変速段又はニュートラル状態にする制御をキャンセルする。
従って、変速後の目標入軸回転速度に到達した後も、変速比を大きくした状態が過剰に継続されることを防止できると共に、なるべく変速比を目標よりも大きくした状態を継続させて回転上昇効果を最大限に発揮させることができる。
(ハ)変速後の目標入軸回転速度と実際の入力軸回転速度と実際の入力軸回転速度の変化速度とから、前記変速後の目標入軸回転速度に到達するのに要する時間を逐次予測し、該予測時間が閾値未満になった時点で、前記目標変速段よりも変速比の大きな状態をキャンセルすることを特徴とする請求項(ロ)記載の車両用自動変速機の制御装置。
上記発明によると、実際の入力軸回転速度の変化速度から、変速後の目標入軸回転速度に到達する時間を予測するので、前記到達時間を精度良く推定して、最適なタイミングで変速比の大きな状態をキャンセルさせることができる。
(ニ)前記閾値を、変速機の作動油の温度、変速機の入力軸トルク、実際の入力軸回転速度の変化速度のうちの少なくとも1つに応じて可変に設定することを特徴とする請求項(ハ)記載の車両用自動変速機の制御装置。
上記発明によると、作動油の温度による油圧制御の応答性の違いや、入力軸トルクによるショックの許容度合いの違いや、実際の入力軸回転速度の変化速度による行き過ぎ量の予測から、変速比を目標よりも大きくした状態をキャンセルするタイミングを決定することで、過剰に制御が継続されることを回避しつつなるべく長い時間制御を行わせることができ、また、ショックの発生を適宜調整できる。
本発明の一実施形態に係る車両のパワー・トレイン・システムを示す構成図。 ダウンシフト時の制御の第1実施形態を示すフローチャート。 第1実施形態における3速→2速のダウンシフト時の制御を説明するためのタイムチャート。 ダウンシフト時の制御の第2実施形態を示すフローチャート。 第2実施形態における3速→2速のダウンシフト時の制御を説明するためのタイムチャート。 第2実施形態における閾値thとATF温度との相関を示す線図。 第2実施形態における閾値thとライン圧との相関を示す線図。
符号の説明
1…エンジン、2…自動変速機、11…吸気管、12…電制スロットル、13…エンジンコントロールユニット(ECU)、21…トルクコンバータ、22…変速機、23…油圧制御機構、24…自動変速機コントロールユニット(ATCU)、51…アクセル開度センサ、52…クランク角センサ、53…車速センサ、54…タービンセンサ

Claims (3)

  1. 自動変速機のダウンシフト時に、前記自動変速機の変速比を一時的に目標変速段よりも変速比の大きな状態にして、変速機の入力軸回転速度を上昇させることを特徴とする自動変速機の制御装置。
  2. 前記目標変速段よりも変速比の大きな状態が、ニュートラル状態であることを特徴とする請求項1記載の自動変速機の制御装置。
  3. 前記目標変速段よりも変速比の大きな状態が、目標変速段よりも低速側の変速段であることを特徴とする請求項1記載の自動変速機の制御装置。
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