JP2008007369A - 流し込み材の硬化促進方法およびその流し込み材 - Google Patents
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Abstract
の添加によって当初の1/2以下とでき、さらに耐火物特性に及ぼす促進剤添加の影響の
少ない効果的な流し込み材、およびその硬化促進方法を提供することにある。
【解決手段】 流し込み材にカルシウム化合物を0.002重量%から0.5重量%の
範囲の添加量として、硬化時間またはフロー値若しくは可使時間を測定し、それによって
カルシウム化合物の添加量を調整するものである。カルシウム化合物は、消石灰、生石灰
、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウムから選ばれた1種または2種以上であることが好ま
しい。
【選択図】 図1
Description
化促進方法およびその流し込み材に関するものである。
のアルミナセメントと粒径10μm以下のセラミックス粒子を含む配合に分散剤(あるい
は解膠剤)を添加して、概ね10重量%以下の添加水分で混練した際に高流動性を示し、
型枠内等に流し込み施工した後の硬化させる耐火材料を意味する。流し込み材では、混練
して暫くの間は流動性を保ち、金枠など鋳型内に流し込んで一定時間後に硬化する。
ては、混練開始から施工終了まである程度の時間がかかるが、この間に流動性が落ちるこ
とは好ましくなく、流動性が確保される必要がある。このための時間が可使時間で、流し
込み材の場合、短いもので30分から、長いものでは10時間以上ある。
化といい、混練から流し込み材が硬化するまでの時間を硬化時間という。硬化時間は1時
間から24時間程度が一般的である。硬化時間によって脱枠の時間管理を行うため、硬化
時間は築炉作業上重要な管理項目となる。
一種で、例えば半径2.5mmの半球を400gの力で流し込み材表面に押し込んだ際、
0.5mmの窪みができる硬さを境に、窪みがこれより小さければ充分な強度が発現した
と判断し、硬化したと判定する。簡易的な方法としては、紙製のコップに流し込み材を入
れ、親指と人差し指の2本の指でつかんで変形しないほどの硬さをもって硬化したと判定
する方法や、プラスチック製の袋に混練した流し込み材を入れ、袋ごと指で押して押し跡
が付かなくなることをもって判定する方法などを採用することもできる。
耐火物メーカーで製造してからユーザーサイドで施工されるまでの時間は、短くて数日、
長い場合は数ヶ月かかる。
一方、硬化時間は、湿度によって変動し、10℃温度が上昇すれば硬化時間は約1/2
に変化する。上述のように、出荷から施工までに数日以上かかるため、出荷の際にはあら
かじめ施工温度を予測して硬化時間を調整するが、気温の著しい変動の際などには、それ
とは別に施工現場における硬化時間調整も重要となる。また、保管中の経時変化が知られ
ており、含有するアルミナセメントの劣化などにより長期間の保管では硬化が混錬直後と
比較すると遅くなることがしばしば発生し、これに対する対応としても硬化時間調整が重
要である。
くする硬化促進剤とがある。硬化遅延剤には様々なものが知られており、実際も多用され
ている。しかし、有効な硬化促進剤は皆無に近かった。
来から知られている。アルミナセメントを数%添加すると硬化が促進される。しかし、硬
化は促進されるものの、アルミナセメントにはCaO成分が多量に含まれるため、数%の
添加によって流し込み材中のCaO含有量が増大し、溶融スラグに対する耐食性の低下な
ど流し込み材の特性に大きな影響を与えるため必ずしも好ましい方法とはいえなかった。
、これにはSiO2 やCaOが含有されるため、流し込み材の特性に大きな
影響を及ぼし好ましくなかった。
また、アルミナセメントの硬化促進剤としてのリチウム塩が知られているが、それを流
し込み材に適用しても、アルミナセメントの場合のように硬化時間を1/2以下にできる
ような劇的な効果は得られなかった。
材の技術をそのまま流し込み材に応用することはできない。特許第1600773号公報
では、流し込み材(キャスタブル)と吹き付け材の相違について説明しているので、それ
を引用すれば以下の通りである。「キャスタブルの吹き付け施工が一般に行われている。
しかし、キャスタブルにリン酸ソーダ等の強力な解膠剤を添加したタイプのキャスタブル
(ローセメントキャスタブル)の吹き付け施工ではこのタイプのキャスタブルがチクソト
ロピー性をもっているために、吹き付け施工時の衝撃振動等によって垂れを生じて所定の
施工厚で施工することが非常に困難であるという欠点を有する。
キャスタブルにアルミナセメントの硬化促進剤としてのCa(OH)2 の懸
濁液を添加して吹き付ける方法が知られている。」つまり、流し込み材をそのまま吹き付
けても流動性が良すぎて垂れが発生するため、吹き付け材ではCa(OH)2
などを添加し、水と混合して吹き付けられた際に直ちに流動性を失わせて凝集性を持た
せ、垂れを抑制するのである。
の他に、特許第2596594号公報、特開昭62−256774号公報、特開2000
−191378号公報、特開2000−203951号公報がある。しかしながら、流し
込み材では、流し込み施工するための混練直後の流動性と施工を完了するのに必要な可使
時間を確保する必要があるため、吹き付け材のように水と混合して直ちに流動性を失うこ
とは好ましくなく、吹き付け材に使用した技術をそのまま使用できないのである。
時間を促進剤の添加こよって当初の1/2以下とでき、さらに耐火物特性に及ぼす促進剤
添加の影響の少ない効果的な促進剤がなかったのである。
時間を促進剤の添加によって当初の1/2以下とでき、さらに耐火物特性に及ぼす促進剤
添加の影響の少ない効果的な促進剤や、それを用いた流し込み材、およびその硬化促進方
法が課題であった。
促進剤が見つけられなかった理由を、流し込み材の硬化機構が十分には理解されていなか
ったためと考え、流し込み材の硬化機構を解析し、それに基づき本発明に至ったもので、
流し込み材にカルシウム化合物を0.002重量%から0.5重量%の範囲の添加量とす
ることを特徴とする流し込み材の硬化促進方法を提供するにある。
加量として、硬化時間またはフロー値若しくは可使時間を測定し、それによってカルシウ
ム化合物の添加量を調整することを特徴とする流し込み材の硬化促進方法を提供するにあ
る。
ら選ばれた1種または2種以上であることを特徴とする流し込み材の硬化促進方法を提供
するにある。
化合物を0.002重量%から0.5重量%の範囲で添加することによって、流し込み材
の所定の硬化時間の促進が容易に実現でき、築炉作業等の円滑な運用が可能となるばかり
でなく、これを利用した装置では築炉スケジュール等の遅れによる製造機会ロスによるデ
メリットなども軽減できる。
加量として、硬化時間またはフロー値若しくは可使時間を測定し、それによってカルシウ
ム化合物の添加量を調整することによって、意図する促進効果を得るための最適化がはか
れ、混練時の流動性を低下させずに流し込み材として必要な可使時間を取るようにでき、
施工体の耐食性も劣化させなくできる。
ら選ばれた1種または2種以上であることによって、これらを適宜に選択して上記のよう
に意図する硬化促進効果を得るための最適化をはかるようにできる。
の促進が容易に実現でき、築炉作業等の円滑な運用が可能となるばかりでなく、これを利
用した装置では築炉スケジュール等の遅れによる製造機会ロスによるデメリットなども軽
減することができる。
化合物を0.002重量%から0.5重量%の範囲で添加することを特徴としている。
、混練水中での成分変化を測定して、流し込み材の硬化機構を解明した。この解析から流
し込み材の硬化機構は、以下のように結論づけられた。
ロンないしサブミクロンのセラミック粒子を分散剤によって安定化させた疎水性コロイド
を形成する。一方、添加したアルミナセメントからは、Ca2+イオンが混練
水中に溶出する。Ca2+イオン濃度がある一定値以上に達すると、上述のコ
ロイドは不安定となって流動性を失い、その後ゲル化する。このゲル化が、流し込み材の
硬化である。ゲル化に至るCa2+イオン濃度は、分散剤等を含めた流し込み
材の配合によって替わる値で、すべての流し込み材で一定となるわけではなく、系毎に違
う値をもつ。
るが、基本的には同様な機構である。この機構におけるアルミナセメントの働きは、多価
陽イオンであるCa2+イオンの供給源としてのそれである。
従来の硬化機構説では、アルミナセメントの硬化によって流し込み材の硬化が起こると
されていたが、アルミナセメントの硬化促進剤を流し込み材に適用しても充分な硬化が上
げられなかった理由は、このように硬化機構の理解が不足していたことに因ると推定され
る。
Ca2+イオン量を必要量増加させれば良いと推定した。消石灰等を流し込み
材に添加すると硬化が早くなる現象は、定性的にはよく知られた現象であった。しかし、
Ca2+の必要以上の添加は著しく硬化時間を短縮するのみならず、吹き付け
材でのCa(OH)2 の添加の例で述べたように流動性を著しく阻害して凝
縮性を増し、有効な可使時間が取れなくなる恐れがあり、その調整は難しいとされてきた
。
を促進させるためのCa2+イオンの必要量を見積もることで、流し込み材の
施工のための流動性と可使時間を確保しつつ、硬化促進ができる極めて微妙なCa成分の
添加が可能となるであろうと考えた。その量を、流し込み材へのカルシウム化合物の添加
量として見積もると、ごくわずかな量で良く、具体的には約0.02重量%程度であった
。その量を中心に実際の流し込み材にカルシウム化合物を添加し、混練後の流動性が確保
でき、かつ可使時間が充分に取れることと、硬化時間が目論み通り早くなることなどを確
認して本発明に至った。
い。0.002重量%未満では促進効果が充分ではない。一方、添加量が0.5重量%よ
り多くなると混練時の流動性が低下するのみならず、流し込み材として必要な充分な可使
時間を取ることができなくなるため好ましくない。より好ましくは、0.01重量%から
0.3重量%である。また、添加量が0.5重量%より多くなると、気孔率、密度、弾性
率、強度などの耐火物性が変化したり、溶融スラグに対する耐食性が劣るなどの間題を生
じる場合があり、好ましくない。
、消石灰、生石灰、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウムなどが利用できる。硝酸カルシウ
ム、亜硝酸カルシウムには水和化合物があるが、それらの利用も可能である。それら単独
で使用することも可能であるが、それらの2種以上を組み合わせて使用しても差し支えな
い。
ンとしてのCa2+イオンを増加させることで不安定化させ、ゲル化する反応
である。コロイドが不安定となる条件は、コロイドによって変化するため、流し込み材で
全て一定というわけではなく、流し込み材の系毎に異なる。すなわち、コロイドを形成す
るセラミック粒子の種類や量によっても異なり、また、コロイドを安定化させるための分
散剤解膠剤によっても異なる。したがって、コロイドを不安定にして硬化を促進させるた
めのカルシウム化合物の添加量の最適値も、厳密には流し込み材の系毎に異なることにな
る。
ふって硬化時間または/並びに流動性若しくは/並びに可使時間を測定し、意図する促進
効果を得るための最適値、並びに流動性と可使時間に悪影響がないか、どうかなどを確認
して適用することが好ましい。
ときの硬化時間に対して、例えば2/3程度まで促進すれば良い場合もあれば、1/4以
下とする必要もある。このためには、予め促進効果を測定しておいてそれを適用するか、
あるいは事前に促進効果を確認して適用するなどする必要がある。具体的には、最適な添
加量は0.002〜0.5重量%であるから、この範囲で適宜カルシウム化合物の添加量
を変化させて、流動性、可使時間、硬化時間のいずれかを測定し、適用するために最も好
ましい添加量を決定する。
シリカ系流し込み材の硬化時間が5時間だったとき、それを半分の2.5時間にするため
の消石灰の最適添加量を消石灰添加量をふって検討した。その結果、最適値は0.02重
量%であった。混錬直後の流動性は、無添加の場合とほとんど変化が撫く、充分な可使時
間も確保可能であった。一方、添加量が0.1重量%まで添加すると、硬化時間は約1時
間となり、また混練直後の流動性は低下し、また充分な可使時間を得ることができなかっ
た。
討をした。この場合も、硬化時間は5時間であった。検討の結果、硬化時間を2.5時間
とする最適な添加量は0.08重量%であった。初期の流動性も確保され、可使時間はお
よそ1時間であった。一方、0.3重量%まで添加すると、初期の流動性が悪くなり、充
分な可使時間を得ることができなくなった。
よって流し込み材混練水を採取し、分析した。その結果、Ca2+イオン量は
予想通り増加したものの、Mg2+イオン量が減少していることが判明した。
流し込み材のゲル化に必要な多価陽イオンとしては、Ca2+イオンだけでは
なく、Mg2+イオンも同様な働きがある。カルシウム化合物の添加によって
、もともとあったMg2+イオンの溶出が阻害され、結果的にはカルシウム化
合物添加の効果を一部阻害したものであることが分かった。
化合物の添加量と硬化時間の関係は画一的でなく、本発明にしたがって個々の流し込み材
での最適値を求めることが好ましい。また、硬化促進に対する要求も場合毎に異なり、例
えば5時間の硬化時間を3時間にする要求もあれば、1.5時間とする要求もあるため、
個々に最適化する方が好ましいといえる。
ナ・シリカ系、シリカ系、マグネシア系、マグネシア・クロム系、アルミナ・クロミア系
、アルミナ・スピネル系、アルミナ・マグネシア系、ジルコン系、炭化珪素系、炭化珪素
・アルミナ・カーボン系、アルミナ・スピネル・カーボン系の樋材(高炉主樋流し込み材
)、その他の流し込み材に適用可能である。
リ燐酸ナトリウム、ピロ燐酸ナトリウムのような縮合燐酸塩などの無機系の分散剤、立体
障害を利用したポリカルボン酸塩などの有機系の分散剤、あるいはその併用などを使用し
た流し込み材へ適用可能である。
前に添加することができ、また水と混練中に添加しても良い。流し込み材の爆裂防止のた
めの金属添加や有機繊維の添加、あるいは施工体の強度向上などを狙った金属繊維の添加
と併用しても何ら差し障りはない。混練方法についても特に限定されず、一般的な方法が
利用可能である。
、樋材や、取鍋用流し込み材のように耐火物のバックライニングと中子間に混練した材料
を流し込み施工すること、木型ないし金型で作成した枠内に流し込み施工すること、ある
いは樋や取鍋の敷材のように区切られ部位の底部に流し込み施工することなどが可能であ
る。この際、振動を掛けても何ら差し障りがない。中子振動や俸状バイブレータによる加
振方法が利用できる。
置がある。鉄鋼用の高炉本体、樋材、混銑車、溶銑輸送鍋、予備処理設備、転炉、RH脱
ガス装置のような二次精錬設備、タンディッシュなどに利用できる。また、加熱炉用耐火
物としても利用可能である。さらに、焼却炉や都市ゴミ灰の溶融炉などにも利用できる。
さらには、焼却炉用のロータリーキルンなどにも利用可能である。
005〜0.5重量%含むジルコン系吹き付け施工材が紹介されており、硬化促進剤の一
例としてCa(OH)2 を使用できるとしているが、本発明とは作用効果が
全く異なる。すなわち、該特許は吹き付け施工材であり、吹き付け材においては前述のよ
うに、水と混合して吹き付けられた際に直ちに流動性を失わせて凝集性を持たせ、垂れを
抑制するのであり、流し込み材のように流動性を保っては不都合なのである。
量としては、系を構成する粒子や結合材、分散剤の種類によって微妙に異なる。該特許の
場合について言えば、実施例にあるようにコロイダルシリカやアルミナセメント、シリカ
フラワーを含みヘキサメタ燐酸ナトリウムを分散剤に使用した系では、たまたまCa(O
H)2 を0.05%添加した場合、凝集して吹き付け材として有効であった
ということであると考えられる。
るCa2+イオン濃度をカルシウム化合物の添加により適切に調整することで
、流し込み材として必須な混練直後の流動性と、施工するのに必要な流動性を確保するた
めの可使時間を確保しつつ、硬化時間の有効な促進を可能とならしめるものである。さら
に促進剤として使用した際に添加量が極わずかであるため、耐火物の特性に及ぼす彰響を
ごくわずかに抑えることが可能となる。
を分散剤に用いたハイアルミナ系流し込み材を使用して、消石灰を添加した際の硬化時間
、混練直後のフロー値ならびに45分後のフロー値を測定した。比較例1は、本発明にな
る硬化促進剤を含まない、比較になるべースの流し込み材である。フロー値は、JIS2
521の耐火物用アルミナセメントの物理試験方法に規定したフローコーンを用いて測定
した。フローコーンは円錐台の形状をしており、寸法は下端φ100mm、上端φ70m
m、高さ60mmである。流し込み材を平板上に置いたフローコーン中に充填し、コーン
を上方に抜いた際流し込み材が流動して拡がるが、その拡がり寸法をmm単位で測定した値
をフロー値と称する。
3Gの振動を60秒間掛けた際のフロー値を振動フロー値と定義した。流し込み施工をす
るために必要なフロー値は、設備毎に若干異なるが、概ね振動フロー値が140以上あれ
ば流し込み施工可能であると判断している。また、45分後にも充分な振動フロー値が得
られれば、充分な可使時間が得られたと評価した。
、期待したとおりの硬化促進効果が確認された。一方、45分後にも充分なフロー値を得
て、充分な可使時間が取れることが確認できる。
それに対して、比較例2で示したとおり消石灰を0.6重量%添加した場合、硬化時間
は著しく早くなったものの、混練直後のフロー値は100と全く流動性が欠如しており、
流し込み材としては使用できないことが分かる。これは、前述の特許第1600773号
公報からの引用で、流し込み材(キャスタブル)と吹き付け材の相違について説明したが
、その吹き付け材の状態を示していた。また、図1、図2にこの流し込み材に消石灰を添
加した場合の硬化時間、およびフロー値の変化を示す。
グ系流し込み材と省略する)の例を示す。比較例3は、本発明になる硬化促進剤を含まな
い、比較になるべースの流し込み材である。この場合も、前述のハイアルミナ系流し込み
材と同様に本発明によって硬化促進ができると共に、流し込み材に必要な流動性と可使時
間を確保できることが解る。
一方、比較例4で示すように消石灰を多量に入れすぎた場合、硬化は促進できるものの
、流動性を損ねるという問題が起こった。
ー値の変化を示す。他方、図5に、表2の比較例3に示したアル・マグ系流し込み材をべ
ースに消石灰以外のカルシウム化合物を添加した際の硬化時間の変化を示す。
シウム化合物の内のCaの量としてプロットし直したものである。Ca換算した場合、い
ずれのカルシウム化合物も硬化促進効果があることが分かる。また、特に消石灰と生石灰
は効果的であることも分かる。硝酸塩、亜硝酸塩が消石灰、生石灰に比較して効果が少な
かった理由は定かではないが、ゾルゲル反応という化学反応に多少とも硝酸イオンや亜硝
酸イオンが影響したものと推定する。
一方、実施例2と実施例5について、各種の物性変化が起こるかどうか検証した。110
℃、900℃、1300℃、1500℃で熱処理後の気孔率、密度、強度、弾性率、およ
びスラグに対する耐食性を評価したが、いずれもその差は耐火物のバラツキ内に収まって
おり、実質的には差がないと判断された。
以上のように、本発明によって流し込み材としての流動性と可使時間を確保しつつ、硬
化時間を効果的に短くする(促進する)ことが可能となる。
Claims (4)
- 流し込み材にカルシウム化合物を0.002重量%から0.5重量%の範囲の添加量と
することを特徴とする流し込み材の硬化促進方法。 - 流し込み材にカルシウム化合物を0.002重量%から0.5重量%の範囲の添加量と
して、硬化時間またはフロー値若しくは可使時間を測定し、それによってカルシウム化合
物の添加量を調整することを特徴とする流し込み材の硬化促進方法。 - カルシウム化合物が、消石灰、生石灰、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウムから選ばれ
た1種または2種以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の流し込み材の硬
化促進方法。 - 請求項1ないし3のいずれかによる硬化促進方法を使用したことを特徴とする流し込み
材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006179068A JP2008007369A (ja) | 2006-06-29 | 2006-06-29 | 流し込み材の硬化促進方法およびその流し込み材 |
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- 2006-06-29 JP JP2006179068A patent/JP2008007369A/ja active Pending
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