JP2008006939A - 車両用操舵装置、自動車及び車両操舵方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】転舵制御に用いられる最大タイヤ横力の推定精度を向上すること。
【解決手段】アンダーステア状態となった後、規範ヨーレイトγ*と実ヨーレイトγとの差が閾値より大きくなった場合にアンダーステア状態であると判定し、アンダーステア状態であると判定されるようになったときのタイヤ横力(最大タイヤ横力Fymax)を推定し、その推定されたタイヤ横力と車両がアンダーステア状態となったときのタイヤ横力(タイヤ横力オーバーシュート量ΔFyf)との差を推定し、その差を前記タイヤ横力から減じた減算結果が発生されるように転舵角を制御するようにしたため、転舵制御に用いられる最大タイヤ横力の推定精度を向上することができる。
【選択図】 図8
【解決手段】アンダーステア状態となった後、規範ヨーレイトγ*と実ヨーレイトγとの差が閾値より大きくなった場合にアンダーステア状態であると判定し、アンダーステア状態であると判定されるようになったときのタイヤ横力(最大タイヤ横力Fymax)を推定し、その推定されたタイヤ横力と車両がアンダーステア状態となったときのタイヤ横力(タイヤ横力オーバーシュート量ΔFyf)との差を推定し、その差を前記タイヤ横力から減じた減算結果が発生されるように転舵角を制御するようにしたため、転舵制御に用いられる最大タイヤ横力の推定精度を向上することができる。
【選択図】 図8
Description
本発明は、車両がアンダーステア状態にあることを判定し、アンダーステア状態を抑制する制御を行う車両用操舵装置、自動車及び車両操舵方法に関する。
従来、この種の技術としては、ハンドル角と車速とに基づき車両モデルに従って規範ヨーレイトを算出し、その規範ヨーレイトと実ヨーレイトとの差が閾値より大きい場合に車両がアンダーステア状態であると判定し、アンダーステア状態であると判定された場合には、アンダーステア状態となったときのタイヤのグリップ度(最大タイヤ横力)を推定し、その推定結果に基づいてハンドル角と転舵角との伝達比を制御(転舵制御)することで、アンダーステア状態を抑制する車両用操舵装置がある(例えば、特許文献1参照)。
また、このような車両用操舵装置にあっては、一般に、実ヨーレイトの検出値がセンサノイズ等で変動したときに、アンダーステア状態であると誤判定されないように、アンダーステア状態の判定に用いられる閾値にある程度の大きさを持たせるようになっている。
特開2005−88648号公報
しかしながら、上記従来の車両用操舵装置にあっては、アンダーステア状態の判定に用いられる閾値にある程度の大きさを持たせるようになっているため、車両がアンダーステア状態となってからアンダーステア状態であると判定されるまで(実ヨーレイトが閾値より大きくなるまで)に時間がかかってしまい(例えば、0.5〜0.6sec)、その結果、最大タイヤ横力が実際の値よりも大きな値であると推定されてしまい、その推定結果に基づいて行われる転舵制御の制御性能が低下してしまう恐れがあった。
本発明は、上記従来の技術の未解決の課題を解決することを目的とするものであって、転舵制御に用いられる最大タイヤ横力の推定精度を向上可能な車両用操舵装置、自動車及び車両操舵方法を提供することを課題とする。
本発明は、上記従来の技術の未解決の課題を解決することを目的とするものであって、転舵制御に用いられる最大タイヤ横力の推定精度を向上可能な車両用操舵装置、自動車及び車両操舵方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の車両用操舵装置は、操舵角を検出する操舵角検出手段と、前記操舵角検出手段で検出された操舵角に基づいて規範状態量を算出する規範状態量算出手段と、前記規範状態量に対応する車両の実状態量を検出する実状態量検出手段と、前記規範状態量算出手段で算出された規範状態量と前記実状態量検出手段で検出された実状態量との差が閾値より大きい場合に車両がアンダーステア状態であると判定する状態判定手段と、前記状態判定手段で車両がアンダーステア状態であると判定されるようになったときのタイヤ横力を推定するタイヤ横力推定手段と、前記タイヤ横力推定手段で推定されたタイヤ横力と車両がアンダーステア状態となったときのタイヤ横力との差を推定する横力差推定手段と、前記タイヤ横力推定手段で推定されたタイヤ横力から前記タイヤ横力算出手段で算出された差を減じた減算結果であるタイヤ横力補正値が発生されるように転舵角を制御する転舵制御手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の自動車は、車体の前側に設けられた操舵手段と、前記操舵手段の操舵角を検出する操舵角検出手段と、前記操舵角検出手段で検出された操舵角に基づいて規範状態量を算出する規範状態量算出手段と、前記規範状態量に対応する車両の実状態量を検出する実状態量検出手段と、前記規範状態量算出手段で算出された規範状態量と前記実状態量検出手段で検出された実状態量との差が閾値より大きい場合に車両がアンダーステア状態であると判定する状態判定手段と、前記状態判定手段で車両がアンダーステア状態であると判定されるようになったときのタイヤ横力を推定するタイヤ横力推定手段と、前記タイヤ横力推定手段で推定されたタイヤ横力と車両がアンダーステア状態となったときのタイヤ横力との差を推定する横力差推定手段と、前記タイヤ横力推定手段で推定されたタイヤ横力から前記タイヤ横力算出手段で算出された差を減じた減算結果であるタイヤ横力補正値が発生されるように転舵角を制御する転舵制御手段と、を備えたことを特徴とする。
さらに、本発明の車両操舵方法は、規範状態量と当該規範状態量に対応する実状態量との差が閾値より大きい場合に車両がアンダーステア状態であると判定するとともに、アンダーステア状態であると判定されるようになったときのタイヤ横力を推定し、その推定されたタイヤ横力と車両がアンダーステア状態となったときのタイヤ横力との差を推定し、その差を前記タイヤ横力から減じた減算結果であるタイヤ横力補正値が発生されるように転舵角を制御する。
また、本発明の車両操舵方法は、規範状態量と当該規範状態量に対応する実状態量との差が閾値より大きい場合に車両がアンダーステア状態であると判定するとともに、アンダーステア状態であると判定されるようになったときよりも前のタイミングのタイヤ横力を推定し、その推定されたタイヤ横力が発生されるように転舵角を制御することを特徴とする。
また、本発明の車両操舵方法は、規範状態量と当該規範状態量に対応する実状態量との差が閾値より大きい場合に車両がアンダーステア状態であると判定するとともに、アンダーステア状態であると判定されるようになったときよりも前のタイミングのタイヤ横力を推定し、その推定されたタイヤ横力が発生されるように転舵角を制御することを特徴とする。
したがって、本発明の車両用操舵装置にあっては、アンダーステア状態となった後、規範状態量と実状態量との差が閾値より大きくなった場合、アンダーステア状態であると判定されるようになったときのタイヤ横力を推定し、その推定されたタイヤ横力と車両がアンダーステア状態となったときのタイヤ横力との差を推定し、その差を前記タイヤ横力から減じた減算結果であるタイヤ横力補正値が発生されるように転舵角を制御するようにしたため、転舵制御に用いられる最大タイヤ横力の推定精度を向上できる。
また、本発明の自動車にあっては、アンダーステア状態となった後、規範状態量と実状態量との差が閾値より大きくなった場合、アンダーステア状態であると判定されるようになったときのタイヤ横力を推定し、その推定されたタイヤ横力と車両がアンダーステア状態となったときのタイヤ横力との差を推定し、その差を前記タイヤ横力から減じた減算結果であるタイヤ横力補正値が発生されるように転舵角を制御するようにしたため、転舵制御に用いられる最大タイヤ横力の推定精度を向上できる。
さらに、本発明の車両操舵方法にあっては、アンダーステア状態となった後、規範状態量と実状態量との差が閾値より大きくなった場合、アンダーステア状態であると判定されるようになったときのタイヤ横力を推定し、その推定されたタイヤ横力と車両がアンダーステア状態となったときのタイヤ横力との差を推定し、その差を前記タイヤ横力から減じた減算結果であるタイヤ横力補正値が発生されるように転舵角を制御するようにしたため、転舵制御に用いられる最大タイヤ横力の推定精度を向上できる。
また、本発明の車両操舵方法にあっては、アンダーステア状態となった後、規範状態量と実状態量との差が閾値より大きくなった場合、アンダーステア状態であると判定されるようになったときよりも前のタイミングのタイヤ横力を推定し、その推定されたタイヤ横力が発生されるように転舵角を制御するようにした。すなわち、車両がアンダーステア状態と判定される前には、タイヤ横力の推定結果が時間経過に伴って徐々に大きくなるところ、アンダーステア状態であると判定されると、アンダーステア状態であると判定されるようになったときよりも前のタイミングのタイヤ横力を推定するようにしたため、転舵制御に用いられる最大タイヤ横力の推定精度を向上することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
<自動車の構成>
図1は、本実施形態の自動車の概略構成を示す構成図である。この図1に示すように、自動車は、車体の前側に設けられ運転者によって操舵入力が行われるハンドル1、路面に制駆動力及び横力を伝達するタイヤ2、ハンドル1で行われた操舵入力によりタイヤ2を転舵する転舵機構部3、及び車両用操舵装置4を含んで構成される。
車両用操舵装置4は、操舵角センサ5、車輪速センサ6、規範ヨーレイト算出部7、ヨーレイトセンサ8、演算部9、アンダーステア判定部10、最大タイヤ横力推定演算部11、転舵指令演算部12、モータ電流指令演算部13、モータドライバ14、電動モータ15、及び可変ギア機構部16を含んで構成される。
<第1実施形態>
<自動車の構成>
図1は、本実施形態の自動車の概略構成を示す構成図である。この図1に示すように、自動車は、車体の前側に設けられ運転者によって操舵入力が行われるハンドル1、路面に制駆動力及び横力を伝達するタイヤ2、ハンドル1で行われた操舵入力によりタイヤ2を転舵する転舵機構部3、及び車両用操舵装置4を含んで構成される。
車両用操舵装置4は、操舵角センサ5、車輪速センサ6、規範ヨーレイト算出部7、ヨーレイトセンサ8、演算部9、アンダーステア判定部10、最大タイヤ横力推定演算部11、転舵指令演算部12、モータ電流指令演算部13、モータドライバ14、電動モータ15、及び可変ギア機構部16を含んで構成される。
操舵角センサ5は、ハンドル1の操舵角を検出し、その検出結果を規範ヨーレイト算出部7に出力する。
車輪速センサ6は、タイヤ2の回転速度を検出し、その検出結果を規範ヨーレイト算出部7に出力する。
規範ヨーレイト算出部7は、まず、車輪速センサ6から出力される車輪速に基づいて車速Vを算出し、次に、その車速Vと操舵角センサ5から出力される操舵角とに基づき、下記(1)式に従って規範実ヨーレイトγ*を算出し、その算出結果を演算部9に出力する。
車輪速センサ6は、タイヤ2の回転速度を検出し、その検出結果を規範ヨーレイト算出部7に出力する。
規範ヨーレイト算出部7は、まず、車輪速センサ6から出力される車輪速に基づいて車速Vを算出し、次に、その車速Vと操舵角センサ5から出力される操舵角とに基づき、下記(1)式に従って規範実ヨーレイトγ*を算出し、その算出結果を演算部9に出力する。
但し、δは実舵角(操舵角をギア比で除したもの)であり、lはホイールベースであり、lf及びlrは車両重心点と前軸及び後軸との間の距離であり、mは車両重量であり、Kf及びKrは前後輪のタイヤ2のコーナンリングパワーである。また、ωnは車両応答の固有振動数であり、ζは減衰比である。
ヨーレイトセンサ8は、車両の実ヨーレイトを検出し、その検出結果を演算部9に出力する。
演算部9は、規範ヨーレイト算出部7から出力される規範実ヨーレイトγ*からヨーレイトセンサ8から出力される実ヨーレイトγを減じた減算結果(第2偏差Δdγ)が第2閾値(例えば、5〜6deg/sec)より大きいか否かを判定し、その判定結果をアンダーステア判定部10に出力する。
ヨーレイトセンサ8は、車両の実ヨーレイトを検出し、その検出結果を演算部9に出力する。
演算部9は、規範ヨーレイト算出部7から出力される規範実ヨーレイトγ*からヨーレイトセンサ8から出力される実ヨーレイトγを減じた減算結果(第2偏差Δdγ)が第2閾値(例えば、5〜6deg/sec)より大きいか否かを判定し、その判定結果をアンダーステア判定部10に出力する。
また、演算部9は、規範ヨーレイト算出部7から出力される規範実ヨーレイトγ*の時間微分値γ*からヨーレイトセンサ8から出力される実ヨーレイトγの時間微分値γを減じた減算結果、又は第2偏差Δdγの時間微分値偏差(第1偏差Δdγ/dt)が第1閾値(例えば、5〜7deg/sec2)より大きいか否かを判定し、その判定結果をアンダーステア判定部10に出力する。
アンダーステア判定部10は、演算部9から出力される判定結果に第2偏差Δdγが第2閾値より大きいことを示すもの、及び第1偏差Δdγ/dtが第1閾値より大きいことを示すもののいずれかを含むかを否か判定する。そして、Δdγ>第2閾値及びΔdγ/dt>第1閾値のいずれかを含む場合には、車両がアンダーステア状態であると判定し、いずれも含まない場合には車両がアンダーステア状態でないと判定し、その判定結果を最大タイヤ横力推定演算部11に出力する。
最大タイヤ横力推定演算部11は、アンダーステア判定部10から出力される判定結果が車両がアンダーステア状態にあることを示すものであるか否かを判定する。そして、アンダーステア状態にあることを示すものである場合には、アンダーステア状態であると判定されるようになったときのタイヤ2の横力(最大タイヤ横力Fymax)を算出し、その算出結果を転舵指令演算部12に出力する。
具体的には、車輪速センサ6で検出される車輪速に基づいて車速Vを算出し、その車速V、ヨーレイトセンサ8から出力される実ヨーレイトγ、実ヨーレイトγの時間微分値dγ/dtに基づき、下記(2)式に従って最大タイヤ横力Fymaxを算出する。
具体的には、車輪速センサ6で検出される車輪速に基づいて車速Vを算出し、その車速V、ヨーレイトセンサ8から出力される実ヨーレイトγ、実ヨーレイトγの時間微分値dγ/dtに基づき、下記(2)式に従って最大タイヤ横力Fymaxを算出する。
但し、Fyfは前輪のタイヤ横力であり、Izはヨー慣性であり、βは車体スリップ角である。
転舵指令演算部12は、最大タイヤ横力推定演算部11から最大タイヤ横力Fymaxが出力されると、その最大タイヤ横力Fymaxを目標最大タイヤ横力Fymax*とし、その目標最大タイヤ横力Fymax*が発生されるように規範モデルによって算出される規範車体スリップ角β*と規範実ヨーレイトγ*とに基づき、下記(3)式に従って目標転舵角量δ*を算出し、その算出結果をモータ電流指令演算部13に出力する。
転舵指令演算部12は、最大タイヤ横力推定演算部11から最大タイヤ横力Fymaxが出力されると、その最大タイヤ横力Fymaxを目標最大タイヤ横力Fymax*とし、その目標最大タイヤ横力Fymax*が発生されるように規範モデルによって算出される規範車体スリップ角β*と規範実ヨーレイトγ*とに基づき、下記(3)式に従って目標転舵角量δ*を算出し、その算出結果をモータ電流指令演算部13に出力する。
すなわち、アンダーステア判定部10でアンダーステア状態であると判定されると、そのアンダーステア状態を抑制するアンダーステア抑制制御(転舵制御)を行う。
モータ電流指令演算部13は、転舵指令演算部12から出力される目標転舵角量δ*が実現されるように電動モータ15への電流指令値を算出し、その算出結果をモータドライバ14に出力する。
モータドライバ14は、モータ電流指令演算部13から出力される電流指令値に基づいて電動モータ15に電力を供給する。
電動モータ15は、モータドライバ14から供給される電力に基づいて可変ギア機構部16にトルクを出力する。
可変ギア機構部16は、電動モータ15から出力されるトルクを遊星ローラ等を用いて転舵機構部3に伝達する。
すなわち、転舵指令演算部12で算出された目標転舵角量δ*に転舵角を一致させ、最大タイヤ横力推定演算部11で算出された最大タイヤ横力Fymaxを発生する。
モータ電流指令演算部13は、転舵指令演算部12から出力される目標転舵角量δ*が実現されるように電動モータ15への電流指令値を算出し、その算出結果をモータドライバ14に出力する。
モータドライバ14は、モータ電流指令演算部13から出力される電流指令値に基づいて電動モータ15に電力を供給する。
電動モータ15は、モータドライバ14から供給される電力に基づいて可変ギア機構部16にトルクを出力する。
可変ギア機構部16は、電動モータ15から出力されるトルクを遊星ローラ等を用いて転舵機構部3に伝達する。
すなわち、転舵指令演算部12で算出された目標転舵角量δ*に転舵角を一致させ、最大タイヤ横力推定演算部11で算出された最大タイヤ横力Fymaxを発生する。
<車両用操舵装置の動作>
次に、車両用操舵装置2(規範ヨーレイト算出部7、演算部9及びアンダーステア判定部10)で実行される演算処理を図2のフローチャートに基づいて説明する。この演算処理は、所定時間が経過するたびに実行される処理であって、まず、そのステップS1で、操舵角センサ5から操舵角を読み込み、車輪速センサ6から車輪速を読み込む。
次にステップS2に移行して、前記ステップS1で読み込まれた操舵角及び車輪速に基づいて規範実ヨーレイトγ*を算出した後、ステップS3及びS7に移行する。
次にステップS3に移行して、ヨーレイトセンサ8から実ヨーレイトγを読み込む。
次にステップS4に移行して、前記ステップS2で算出された規範ヨーレイトγ*から前記ステップS3で読み込まれた実ヨーレイトγを減じて第2偏差Δdγを算出する。
次に、車両用操舵装置2(規範ヨーレイト算出部7、演算部9及びアンダーステア判定部10)で実行される演算処理を図2のフローチャートに基づいて説明する。この演算処理は、所定時間が経過するたびに実行される処理であって、まず、そのステップS1で、操舵角センサ5から操舵角を読み込み、車輪速センサ6から車輪速を読み込む。
次にステップS2に移行して、前記ステップS1で読み込まれた操舵角及び車輪速に基づいて規範実ヨーレイトγ*を算出した後、ステップS3及びS7に移行する。
次にステップS3に移行して、ヨーレイトセンサ8から実ヨーレイトγを読み込む。
次にステップS4に移行して、前記ステップS2で算出された規範ヨーレイトγ*から前記ステップS3で読み込まれた実ヨーレイトγを減じて第2偏差Δdγを算出する。
次にステップS5に移行して、前記ステップS4で算出された第2偏差Δdγが5deg/secより大きいか否かを判定する。そして、5deg/secより大きい場合には(Y)ステップS6に移行し、5deg/sec以下である場合には(N)ステップS12に移行する。
前記ステップS6では、アンダーステア状態であるか否かを示すUSフラグ1を1(アンダーステア状態であることを示す状態)とした後、前記ステップS12に移行する。なお、初期状態にあっては、USフラグ1は0に設定されているとする。
前記ステップS6では、アンダーステア状態であるか否かを示すUSフラグ1を1(アンダーステア状態であることを示す状態)とした後、前記ステップS12に移行する。なお、初期状態にあっては、USフラグ1は0に設定されているとする。
一方、前記ステップS7では、前記ステップS2で算出された規範ヨーレイトγ*の時間微分値dγ*/dtを算出する。
次にステップS8に移行して、前記ステップS3で読み込まれた実ヨーレイトγの時間dγ/dt微分値を算出する。
次にステップS9に移行して、前記ステップS7で算出された規範ヨーレイトγ*の時間微分値dγ*/dtから前記ステップS8で算出された実ヨーレイトγの時間微分値dγ/dtを減じて第1偏差Δdγ/dtを算出する。
次にステップS8に移行して、前記ステップS3で読み込まれた実ヨーレイトγの時間dγ/dt微分値を算出する。
次にステップS9に移行して、前記ステップS7で算出された規範ヨーレイトγ*の時間微分値dγ*/dtから前記ステップS8で算出された実ヨーレイトγの時間微分値dγ/dtを減じて第1偏差Δdγ/dtを算出する。
次にステップS10に移行して、前記ステップS9で算出されたヨーレイト時間微分偏差Δdγ/dtが5.73deg/sec2より大きいか否かを判定する。そして、5.73deg/sec2より大きい場合には(Y)ステップS11に移行し、5.73deg/sec2以下である場合には(N)前記ステップS12に移行する。
前記ステップS11では、アンダーステア状態であるか否かを示すUSフラグ2を1(アンダーステア状態であることを示す状態)とした後、前記ステップS12に移行する。なお、初期状態にあっては、USフラグ2は0に設定されているとする。
前記ステップS11では、アンダーステア状態であるか否かを示すUSフラグ2を1(アンダーステア状態であることを示す状態)とした後、前記ステップS12に移行する。なお、初期状態にあっては、USフラグ2は0に設定されているとする。
前記ステップS12では、USフラグ1又はUSフラグ2のいずれかが1であるか否かを判定する。そして、いずれかが1である場合には(Y)ステップS13に移行し、いずれも1でない場合には(N)この演算処理を終了する。
前記ステップS13では、アンダーステア状態であるか否かを示すUS判定フラグを1(アンダーステア状態であることを示す状態)とした後、この演算処理を終了する。なお、初期状態にあっては、US判定フラグは0に設定されているとする。
前記ステップS13では、アンダーステア状態であるか否かを示すUS判定フラグを1(アンダーステア状態であることを示す状態)とした後、この演算処理を終了する。なお、初期状態にあっては、US判定フラグは0に設定されているとする。
そして、最大タイヤ横力推定演算部11は、US判定フラグが1であるか否かを判定し、1である場合にはUSフラグ1又はUSフラグ2が1になったときのタイヤ2の横力(最大タイヤ横力Fymax)を算出し、その算出結果を転舵指令演算部12に出力する。
なお、USフラグ1が1となるタイミングとUSフラグ2が1となるタイミングとが異なるために、USフラグ1が1となったときの最大横力最大タイヤ横力Fymax1とUSフラグ2が1となったときの最大タイヤ横力Fymax2とが異なる場合には、それらのうち小さい値を最大タイヤ横力Fymaxの算出結果として転舵指令演算部12に出力する。
なお、USフラグ1が1となるタイミングとUSフラグ2が1となるタイミングとが異なるために、USフラグ1が1となったときの最大横力最大タイヤ横力Fymax1とUSフラグ2が1となったときの最大タイヤ横力Fymax2とが異なる場合には、それらのうち小さい値を最大タイヤ横力Fymaxの算出結果として転舵指令演算部12に出力する。
<自動車の具体的動作>
次に、本実施形態の自動車の動作を具体的状況に基づいて説明する。
まず、運転者の素早い操舵によって車両がアンダーステア状態になったとする。すると、規範ヨーレイト算出部7によって、車輪速センサ6から出力される車輪速に基づいて車速Vが算出され、その車速Vと操舵角センサ5から出力される操舵角とに基づいて規範実ヨーレイトγ*が算出され、その算出結果が演算部9に出力される。
次に、本実施形態の自動車の動作を具体的状況に基づいて説明する。
まず、運転者の素早い操舵によって車両がアンダーステア状態になったとする。すると、規範ヨーレイト算出部7によって、車輪速センサ6から出力される車輪速に基づいて車速Vが算出され、その車速Vと操舵角センサ5から出力される操舵角とに基づいて規範実ヨーレイトγ*が算出され、その算出結果が演算部9に出力される。
また、演算部9によって、その出力された規範実ヨーレイトγ*からヨーレイトセンサ8から出力される実ヨーレイトγを減じた減算結果(運転者による操舵に対する応答が遅い状態量)が第2閾値以下であると判定され、規範実ヨーレイトγ*の時間微分値γ*からヨーレイトセンサ8から出力される実ヨーレイトγの時間微分値γを減じた減算結果(第1偏差Δdγ/dt、運転者による操舵に対する応答が速い状態量)が第1閾値より大きいと判定されたとすると、その判定結果がアンダーステア判定部10に出力される。
さらに、アンダーステア判定部10によって、その出力された判定結果(Δdγ/dt>第1閾値)に基づいて車両がアンダーステア状態であると判定され、その判定結果が最大タイヤ横力推定演算部11に出力される。
また、最大タイヤ横力推定演算部11によって、その出力された判定結果(車両がアンダーステア状態であるとの判定結果)により、現在のタイヤ2の横力(最大タイヤ横力Fymax)が算出され、その算出結果が転舵指令演算部12に出力される。
さらに、転舵指令演算部12によって、その出力された最大タイヤ横力Fymaxが目標最大タイヤ横力Fymax*とされ、その目標最大タイヤ横力Fymax*が発生されるように規範車体スリップ角β*と規範実ヨーレイトγ*とに基づいて目標転舵角量δ*が算出され、その算出結果がモータ電流指令演算部13に出力される。
また、最大タイヤ横力推定演算部11によって、その出力された判定結果(車両がアンダーステア状態であるとの判定結果)により、現在のタイヤ2の横力(最大タイヤ横力Fymax)が算出され、その算出結果が転舵指令演算部12に出力される。
さらに、転舵指令演算部12によって、その出力された最大タイヤ横力Fymaxが目標最大タイヤ横力Fymax*とされ、その目標最大タイヤ横力Fymax*が発生されるように規範車体スリップ角β*と規範実ヨーレイトγ*とに基づいて目標転舵角量δ*が算出され、その算出結果がモータ電流指令演算部13に出力される。
また、モータ電流指令演算部13によって、その出力された目標転舵角量δ*が実現されるように電動モータ15への電流指令値が算出され、その算出結果がモータドライバ14に出力され、モータドライバ14によって、その出力された電流指令値に基づいて電動モータ15に電力が供給される。さらに、電動モータ15によって、その供給される電力に基づいて可変ギア機構部16にトルクが出力され、可変ギア機構部16によって、その出力されるトルクが遊星ローラ等を用いて転舵機構部3に伝達される。
そして、転舵指令演算部12で算出された目標転舵角量δ*に転舵角が一致され、最大タイヤ横力推定演算部11で算出された最大タイヤ横力Fymaxが発生される。
そして、転舵指令演算部12で算出された目標転舵角量δ*に転舵角が一致され、最大タイヤ横力推定演算部11で算出された最大タイヤ横力Fymaxが発生される。
(1)このように、本実施形態の車両用操舵装置にあっては、規範ヨーレイトの時間微分値と実ヨーレイトの時間微分値との差(規範ヨーレイトの増加傾向の大きさと実ヨーレイトの増加傾向の大きさとの差)が第1閾値より大きい場合に車両がアンダーステア状態であると判定するようにした。すなわち、ヨーレイトの増加傾向の大きさ、つまり、ヨーレイトに比べ、運転者による操舵に対する応答が速い状態量に基づいて車両がアンダーステア状態にあることを判定するようにしたため、図3の時刻t1〜t2に示すように、運転者の過剰な操舵によってタイヤが飽和し、車両がアンダーステア状態となった場合に、アンダーステア状態であると短時間で判定することができる。
ちなみに、規範ヨーレイトと実ヨーレイトとの差が第2閾値より大きい場合にのみ車両がアンダーステステア状態であると判定する従来の方法にあっては、図4の時刻t1〜t2に示すように、運転者の過剰な操舵によってタイヤが飽和し、車両がアンダーステア状態となった場合に、アンダーステア状態であると判定されるまでに時間がかかる。
ちなみに、規範ヨーレイトと実ヨーレイトとの差が第2閾値より大きい場合にのみ車両がアンダーステステア状態であると判定する従来の方法にあっては、図4の時刻t1〜t2に示すように、運転者の過剰な操舵によってタイヤが飽和し、車両がアンダーステア状態となった場合に、アンダーステア状態であると判定されるまでに時間がかかる。
(2)また、規範ヨーレイトの増加傾向の大きさと実ヨーレイトの増加傾向の大きさとの差が第1閾値より大きい場合だけでなく、規範ヨーレイトと実ヨーレイトとの差が第2閾値より大きい場合にも車両がアンダーステア状態であると判定するようにした。そのため、運転者の素早い操舵によってアンダーステア状態となり、規範ヨーレイトの時間微分値と実ヨーレイトの時間微分値との差が大きくなる場合に、アンダーステア状態であると短時間で判定することができる。また、運転者の緩やかな操舵によってアンダーステア状態となり、規範ヨーレイトの時間微分値と実ヨーレイトの時間微分値との差が増大することなく、規範ヨーレイトと実ヨーレイトとの差が大きくなる場合にも、アンダーステア状態であるとより確実に判定することができる。
(3)さらに、アンダーステア状態であると判定されるようになったときのタイヤ横力(最大タイヤ横力)を推定し、そのタイヤ横力が発生されるように転舵角を制御するようにした。そのため、アンダーステア状態であると短時間で判定することで、最大タイヤ横力を精度よく推定でき、アンダーステア状態をより確実に抑制し、車両が走行車線からドリフトアウトすることをより確実に防止することができる。
すなわち、図5(b)に示すように、規範ヨーレイトと実ヨーレイトとの差が第2閾値より大きい場合にのみ車両がアンダーステステア状態であると判定する従来の方法にあってはタイヤ横力が飽和してからアンダーステア状態であると判定されるまでに0.3sec程度の時間かかるが、図5(a)に示すように、本実施形態の方法にあっては0.12sec程度の時間でアンダーステア状態であると判定することができる。これにより、従来の方法にあっては、タイヤ横力推定誤差は81%程度あったが、本実施形態の方法にあっては67.5%程度となり、タイヤ横力の推定精度の向上が図られる。そのため、アンダーステア状態を精度よく(より確実に)防止できる転舵制御が実現できる。
すなわち、図5(b)に示すように、規範ヨーレイトと実ヨーレイトとの差が第2閾値より大きい場合にのみ車両がアンダーステステア状態であると判定する従来の方法にあってはタイヤ横力が飽和してからアンダーステア状態であると判定されるまでに0.3sec程度の時間かかるが、図5(a)に示すように、本実施形態の方法にあっては0.12sec程度の時間でアンダーステア状態であると判定することができる。これにより、従来の方法にあっては、タイヤ横力推定誤差は81%程度あったが、本実施形態の方法にあっては67.5%程度となり、タイヤ横力の推定精度の向上が図られる。そのため、アンダーステア状態を精度よく(より確実に)防止できる転舵制御が実現できる。
(4)また、規範ヨーレイトの時間微分値と実ヨーレイトの時間微分値との差が第1閾値より大きく、且つ、規範ヨーレイトと実ヨーレイトとの差が第2閾値より大きい場合には、最大タイヤ横力として、規範ヨーレイトの時間微分値と実ヨーレイトの時間微分値との差が第1閾値より大きくなったときのタイヤ横力と規範ヨーレイトと実ヨーレイトとの差が前記第2閾値より大きくなったときのタイヤ横力とのうち小さいほうを用いるようにしたため、最大タイヤ横力の推定精度を向上することができる。
(5)なお、その際、前記転舵制御としては、車両がアンダーステア状態であると判定されるようになったときの転舵角を保持する方法も挙げられる。そのようにすれば、タイヤ力が飽和している場合に、さらにハンドルを切っても、転舵角が増加することはなく、運転が不慣れな運転者が操舵してもアンダーステア状態を防止することができる。
(6)また、本実施形態の自動車にあっては、規範ヨーレイトの時間微分値と実ヨーレイトの時間微分値との差が第1閾値より大きい場合に車両がアンダーステア状態であると判定するようにした。すなわち、ヨーレイトの増加傾向の大きさ、つまり、ヨーレイトに比べ、運転者による操舵に対する応答が速い状態量に基づいて車両がアンダーステア状態にあることを判定するようにしたため、運転者の過剰な操舵によってタイヤが飽和し、車両がアンダーステア状態となった場合に、アンダーステア状態であると短時間で判定することができる。
(7)さらに、本実施形態の車両操舵方法にあっては、規範ヨーレイトの時間微分値と実ヨーレイトの時間微分値との差が第1閾値より大きい場合に車両がアンダーステア状態であると判定するようにした。すなわち、ヨーレイトの増加傾向の大きさ、つまり、ヨーレイトに比べ、運転者による操舵に対する応答が速い状態量に基づいて車両がアンダーステア状態にあることを判定するようにしたため、運転者の過剰な操舵によってタイヤが飽和し、車両がアンダーステア状態となった場合に、アンダーステア状態であると短時間で判定することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
<自動車の構成>
図6は、本実施形態の自動車の概略構成を示す構成図である。この図6に示すように、自動車は、運転者によって操舵入力が行われるハンドル101、路面に制駆動力及び横力を伝達するタイヤ102、ハンドル101で行われた操舵入力によりタイヤ102を転舵する転舵機構部103、及び車両用操舵装置104を含んで構成される。
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
<自動車の構成>
図6は、本実施形態の自動車の概略構成を示す構成図である。この図6に示すように、自動車は、運転者によって操舵入力が行われるハンドル101、路面に制駆動力及び横力を伝達するタイヤ102、ハンドル101で行われた操舵入力によりタイヤ102を転舵する転舵機構部103、及び車両用操舵装置104を含んで構成される。
車両用操舵装置104は、操舵角センサ105、車輪速センサ106、規範ヨーレイト算出部107、ヨーレイトセンサ108、第1演算部109、アンダーステア判定部110、最大タイヤ横力推定演算部111、横加速度センサ112、タイヤ横力オーバーシュート量演算部113、第2演算部114、転舵指令演算部115、モータ電流指令演算部116、モータドライバ117、電動モータ118、及び可変ギア機構部119を含んで構成される。
操舵角センサ105は、ハンドル101の操舵角を検出し、その検出結果を規範ヨーレイト算出部107に出力する。
車輪速センサ106は、タイヤ102の回転速度を検出し、その検出結果を規範ヨーレイト算出部107に出力する。
規範ヨーレイト算出部107は、車輪速センサ106から出力される車輪速に基づいて車速Vを算出し、その車速Vと操舵角センサ105から出力される操舵角とに基づき、下記(4)式に従って規範実ヨーレイトγ*を算出し、その算出結果を第1演算部109に出力する。
車輪速センサ106は、タイヤ102の回転速度を検出し、その検出結果を規範ヨーレイト算出部107に出力する。
規範ヨーレイト算出部107は、車輪速センサ106から出力される車輪速に基づいて車速Vを算出し、その車速Vと操舵角センサ105から出力される操舵角とに基づき、下記(4)式に従って規範実ヨーレイトγ*を算出し、その算出結果を第1演算部109に出力する。
但し、δは実舵角(操舵角をギア比で除したもの)であり、lはホイールベースであり、lf及びlrは車両重心点と前軸及び後軸との間の距離であり、mは車両重量であり、Kf及びKrは前後輪のタイヤ102のコーナンリングパワーである。また、ωnは車両応答の固有振動数であり、ζは減衰比である。
また、規範ヨーレイト算出部107は、前記車速Vと規範モデルによって算出される規範横滑り角β*の時間微分値dβ*/dtと規範実ヨーレイトγ*とに基づいて規範実横加速度d2y*/dt2(=V(dβ*/dt+γ*))を算出し、その算出結果をタイヤ横力オーバーシュート量演算部113に出力する。
ヨーレイトセンサ108は、車両の実ヨーレイトを検出し、その検出結果を第1演算部109に出力する。
また、規範ヨーレイト算出部107は、前記車速Vと規範モデルによって算出される規範横滑り角β*の時間微分値dβ*/dtと規範実ヨーレイトγ*とに基づいて規範実横加速度d2y*/dt2(=V(dβ*/dt+γ*))を算出し、その算出結果をタイヤ横力オーバーシュート量演算部113に出力する。
ヨーレイトセンサ108は、車両の実ヨーレイトを検出し、その検出結果を第1演算部109に出力する。
第1演算部109は、規範ヨーレイト算出部107から出力される規範実ヨーレイトγ*からヨーレイトセンサ108から出力される実ヨーレイトγを減じた減算結果(偏差Δdγ)をアンダーステア判定部110に出力する。
また、第1演算部109は、規範ヨーレイト算出部107から出力される規範実ヨーレイトγ*の時間微分値、及びヨーレイトセンサ108から出力される実ヨーレイトγの時間微分値をタイヤ横力オーバーシュート量演算部113に出力する。
アンダーステア判定部110は、第1演算部109から出力される偏差Δγが閾値(例えば、5〜6deg/sec)より大きいか否かを判定する。そして、閾値より大きい場合には、車両がアンダーステア状態であると判定し、閾値より小さい場合には車両がアンダーステア状態でないと判定し、その判定結果を最大タイヤ横力推定演算部111に出力する。
また、第1演算部109は、規範ヨーレイト算出部107から出力される規範実ヨーレイトγ*の時間微分値、及びヨーレイトセンサ108から出力される実ヨーレイトγの時間微分値をタイヤ横力オーバーシュート量演算部113に出力する。
アンダーステア判定部110は、第1演算部109から出力される偏差Δγが閾値(例えば、5〜6deg/sec)より大きいか否かを判定する。そして、閾値より大きい場合には、車両がアンダーステア状態であると判定し、閾値より小さい場合には車両がアンダーステア状態でないと判定し、その判定結果を最大タイヤ横力推定演算部111に出力する。
最大タイヤ横力推定演算部111は、アンダーステア判定部110から出力される判定結果が車両がアンダーステア状態にあることを示すものであるか否かを判定する。そして、アンダーステア状態にあることを示すものである場合には、アンダーステア状態であると判定されるようになったときのタイヤ102の横力(最大タイヤ横力Fymax)を算出し、その算出結果を第2演算部114に出力する。
具体的には、車輪速センサ106で検出される車輪速に基づいて車速Vを算出し、その車速V、ヨーレイトセンサ108から出力される実ヨーレイトγ、実ヨーレイトγの時間微分値dγ/dtに基づき、下記(5)式に従って最大タイヤ横力Fymaxを算出する。
具体的には、車輪速センサ106で検出される車輪速に基づいて車速Vを算出し、その車速V、ヨーレイトセンサ108から出力される実ヨーレイトγ、実ヨーレイトγの時間微分値dγ/dtに基づき、下記(5)式に従って最大タイヤ横力Fymaxを算出する。
但し、Fyfは前輪のタイヤ横力であり、Izはヨー慣性であり、βは車体スリップ角である。
なお、最大タイヤ横力推定演算部111は、アンダーステア判定部110からアンダーステア状態であることを示す判定結果が出力されていない場合には、最大タイヤ横力Fymaxの算出を行わず、第2演算部114にはなにも出力しない。
横加速度センサ112は、車両の実横加速度を検出し、その検出結果をタイヤ横力オーバーシュート量演算部113に出力する。
なお、最大タイヤ横力推定演算部111は、アンダーステア判定部110からアンダーステア状態であることを示す判定結果が出力されていない場合には、最大タイヤ横力Fymaxの算出を行わず、第2演算部114にはなにも出力しない。
横加速度センサ112は、車両の実横加速度を検出し、その検出結果をタイヤ横力オーバーシュート量演算部113に出力する。
タイヤ横力オーバーシュート量演算部113は、第1演算部109から出力される規範実ヨーレイトγ*の時間微分値とヨーレイトセンサ108から出力される実ヨーレイトγの時間微分値との差Δdγo/dt、及び規範ヨーレイト算出部107から出力される規範実横加速度d2y*/dt2と横加速度センサ112から出力される実横加速度の差Δd2yo/dt2に基づき、下記(6)式に従ってタイヤ横力オーバーシュート量ΔFyf(アンダーステア状態であると判定されるようになったときのタイヤ横力と車両がアンダーステア状態となったときのタイヤ横力との差)を算出し、その算出結果を第2演算部114に出力する。
第2演算部114は、最大タイヤ横力推定演算部111から出力される最大タイヤ横力Fymaxから、タイヤ横力オーバーシュート量演算部113から出力されるタイヤ横力オーバーシュート量ΔFyfを減じて最大タイヤ横力Fymaxを補正し(目標最大タイヤ横力Fymax*を算出し)、その算出結果を転舵指令演算部115に出力する。
なお、第2演算部114は、最大タイヤ横力推定演算部111から最大タイヤ横力Fymaxが出力されていない場合には、目標最大タイヤ横力Fymax*の算出を行わず、転舵指令演算部115にはなにも出力しない。
転舵指令演算部115は、第2演算部114から目標最大タイヤ横力Fymax*が出力されると、その目標最大タイヤ横力Fymax*が発生されるように規範モデルによって算出される規範車体スリップ角β*と規範実ヨーレイトγ*とに基づき、下記(7)式に従って目標転舵角量δ*を算出し、その算出結果をモータ電流指令演算部116に出力する。
なお、第2演算部114は、最大タイヤ横力推定演算部111から最大タイヤ横力Fymaxが出力されていない場合には、目標最大タイヤ横力Fymax*の算出を行わず、転舵指令演算部115にはなにも出力しない。
転舵指令演算部115は、第2演算部114から目標最大タイヤ横力Fymax*が出力されると、その目標最大タイヤ横力Fymax*が発生されるように規範モデルによって算出される規範車体スリップ角β*と規範実ヨーレイトγ*とに基づき、下記(7)式に従って目標転舵角量δ*を算出し、その算出結果をモータ電流指令演算部116に出力する。
すなわち、アンダーステア判定部110でアンダーステア状態であると判定されると、目標最大タイヤ横力Fymax*が発生されるように転舵角を制御する転舵制御を行う。
モータ電流指令演算部116は、転舵指令演算部115から出力される目標転舵角量δ*が実現されるように電動モータ118への電流指令値を算出し、その算出結果をモータドライバ117に出力する。
モータドライバ117は、モータ電流指令演算部116から出力される電流指令値に基づいて電動モータ118に電力を供給する。
電動モータ118は、モータドライバ117から供給される電力に基づいて可変ギア機構部119にトルクを出力する。
可変ギア機構部119は、電動モータ118から出力されるトルクを遊星ローラ等を用いて転舵機構部103に伝達する。
すなわち、転舵指令演算部115で算出された目標転舵角量δ*に転舵角を一致させ、第2演算部114で算出された目標最大タイヤ横力Fymax*を発生する。
モータ電流指令演算部116は、転舵指令演算部115から出力される目標転舵角量δ*が実現されるように電動モータ118への電流指令値を算出し、その算出結果をモータドライバ117に出力する。
モータドライバ117は、モータ電流指令演算部116から出力される電流指令値に基づいて電動モータ118に電力を供給する。
電動モータ118は、モータドライバ117から供給される電力に基づいて可変ギア機構部119にトルクを出力する。
可変ギア機構部119は、電動モータ118から出力されるトルクを遊星ローラ等を用いて転舵機構部103に伝達する。
すなわち、転舵指令演算部115で算出された目標転舵角量δ*に転舵角を一致させ、第2演算部114で算出された目標最大タイヤ横力Fymax*を発生する。
<車両用操舵装置の動作>
次に、車両用操舵装置104(規範ヨーレイト算出部107、第1演算部109、アンダーステア判定部110、最大タイヤ横力推定演算部111、タイヤ横力オーバーシュート量演算部113及び第2演算部114)で実行される演算処理を図7のフローチャートに基づいて説明する。この演算処理は、所定時間が経過するたびに実行される処理であって、まず、そのステップS101で、操舵角センサ105から操舵角を読み込み、車輪速センサ106から車輪速を読み込んだ後、ステップS102及びS108に移行する。
次に、車両用操舵装置104(規範ヨーレイト算出部107、第1演算部109、アンダーステア判定部110、最大タイヤ横力推定演算部111、タイヤ横力オーバーシュート量演算部113及び第2演算部114)で実行される演算処理を図7のフローチャートに基づいて説明する。この演算処理は、所定時間が経過するたびに実行される処理であって、まず、そのステップS101で、操舵角センサ105から操舵角を読み込み、車輪速センサ106から車輪速を読み込んだ後、ステップS102及びS108に移行する。
前記ステップS102では、前記ステップS101で読み込まれた操舵角及び車輪速に基づいて規範実ヨーレイトγ*を算出した後、ステップS103及びS107に移行する。
次にステップS103に移行して、ヨーレイトセンサ108から実ヨーレイトγを読み込む。
次にステップS104に移行して、前記ステップS102で算出された規範ヨーレイトγ*から前記ステップS103で読み込まれた実ヨーレイトγを減じて偏差Δdγを算出する。
次にステップS105に移行して、前記ステップS104で算出された偏差Δdγが5deg/secより大きいか否かを判定する。そして、5deg/secより大きい場合には(Y)ステップS106に移行し、5deg/sec以下である場合には(N)この演算処理を終了する。
次にステップS103に移行して、ヨーレイトセンサ108から実ヨーレイトγを読み込む。
次にステップS104に移行して、前記ステップS102で算出された規範ヨーレイトγ*から前記ステップS103で読み込まれた実ヨーレイトγを減じて偏差Δdγを算出する。
次にステップS105に移行して、前記ステップS104で算出された偏差Δdγが5deg/secより大きいか否かを判定する。そして、5deg/secより大きい場合には(Y)ステップS106に移行し、5deg/sec以下である場合には(N)この演算処理を終了する。
前記ステップS106では、アンダーステア状態であるか否かを示すUS判定フラグを1(アンダーステア状態であることを示す状態)とする。なお、初期状態にあっては、US判定フラグは0に設定されているとする。
次にステップS107に移行して、前記ステップS101で読み込まれた車輪速、前記ステップS103で読み込まれた実ヨーレイトγに基づいて最大タイヤ横力Fymaxを算出した後、ステップS112に移行する。
一方、前記ステップS108では、ヨーレイトセンサ108から実ヨーレイトγを読み込む。
次にステップS109に移行して、前記ステップS108で読み込まれた実ヨーレイトγの時間微分値を算出する。
次にステップS107に移行して、前記ステップS101で読み込まれた車輪速、前記ステップS103で読み込まれた実ヨーレイトγに基づいて最大タイヤ横力Fymaxを算出した後、ステップS112に移行する。
一方、前記ステップS108では、ヨーレイトセンサ108から実ヨーレイトγを読み込む。
次にステップS109に移行して、前記ステップS108で読み込まれた実ヨーレイトγの時間微分値を算出する。
次にステップS110に移行して、横加速度センサ112から実横加速度を読み込む。
次にステップS111に移行して、規範実ヨーレイトγ*の時間微分値及び規範実横加速度d2y*/dt2を算出し、その時間微分値、規範実横加速度d2y*/dt2、前記ステップS109で算出された実ヨーレイトγの時間微分値、及び前記ステップS110で読み込まれた実横加速度に基づいてタイヤ横力オーバーシュート量ΔFyfを算出した後、前記ステップS112に移行する。
前記ステップS112では、前記ステップS107で算出された最大タイヤ横力Fymaxから前記ステップS111で算出されたタイヤ横力オーバーシュート量を減じて目標最大タイヤ横力Fymax*を算出する。
次にステップS111に移行して、規範実ヨーレイトγ*の時間微分値及び規範実横加速度d2y*/dt2を算出し、その時間微分値、規範実横加速度d2y*/dt2、前記ステップS109で算出された実ヨーレイトγの時間微分値、及び前記ステップS110で読み込まれた実横加速度に基づいてタイヤ横力オーバーシュート量ΔFyfを算出した後、前記ステップS112に移行する。
前記ステップS112では、前記ステップS107で算出された最大タイヤ横力Fymaxから前記ステップS111で算出されたタイヤ横力オーバーシュート量を減じて目標最大タイヤ横力Fymax*を算出する。
<自動車の具体的動作>
次に、本実施形態の自動車の動作を具体的状況に基づいて説明する。
まず、運転者の素早い操舵によって車両がアンダーステア状態になったとする。すると、規範ヨーレイト算出部107によって、車輪速センサ106から出力される車輪速に基づいて車速Vが算出され、その車速Vと操舵角センサ105から出力される操舵角とに基づいて規範実ヨーレイトγ*が算出され、その算出結果が第1演算部109に出力され、また、前記車速Vと規範モデルによって算出される規範横滑り角β*の時間微分値dβ*/dtと規範実ヨーレイトγ*とに基づいて規範実横加速度d2y*/dt2が算出され、その算出結果がタイヤ横力オーバーシュート量演算部113に出力される。
次に、本実施形態の自動車の動作を具体的状況に基づいて説明する。
まず、運転者の素早い操舵によって車両がアンダーステア状態になったとする。すると、規範ヨーレイト算出部107によって、車輪速センサ106から出力される車輪速に基づいて車速Vが算出され、その車速Vと操舵角センサ105から出力される操舵角とに基づいて規範実ヨーレイトγ*が算出され、その算出結果が第1演算部109に出力され、また、前記車速Vと規範モデルによって算出される規範横滑り角β*の時間微分値dβ*/dtと規範実ヨーレイトγ*とに基づいて規範実横加速度d2y*/dt2が算出され、その算出結果がタイヤ横力オーバーシュート量演算部113に出力される。
また、第1演算部109によって、その出力された規範実ヨーレイトγ*からヨーレイトセンサ108から出力される実ヨーレイトγを減じた減算結果(偏差Δγ)がアンダーステア判定部110に出力される。また、その出力された偏差Δγが閾値以下であるとすると、アンダーステア判定部110によって、車両がアンダーステア状態でないと判定され、その判定結果が最大タイヤ横力推定演算部111に出力される。
さらに、最大タイヤ横力推定演算部111によって、その出力された判定結果(車両がアンダーステア状態でないとの判定結果)により、現在のタイヤ102の横力(最大タイヤ横力Fymax)が算出されず、最大タイヤ横力Fymaxが第2演算部114に出力されない。
そして、第2演算部114によって、目標最大タイヤ横力Fymax*の算出が行われず、転舵指令演算部115になにも出力されず、転舵制御が開始されない。
そして、第2演算部114によって、目標最大タイヤ横力Fymax*の算出が行われず、転舵指令演算部115になにも出力されず、転舵制御が開始されない。
また、運転者の操舵が継続されるうちに、偏差Δγが閾値より大きくなったとする。すると、前記アンダーステア判定部110によって、車両がアンダーステア状態であると判定され、その判定結果が最大タイヤ横力推定演算部111に出力される。
さらに、最大タイヤ横力推定演算部111によって、その出力された判定結果(車両がアンダーステア状態であるとの判定結果)により、現在のタイヤ102の横力(最大タイヤ横力Fymax)が算出され、その算出結果が第2演算部114に出力される。
さらに、最大タイヤ横力推定演算部111によって、その出力された判定結果(車両がアンダーステア状態であるとの判定結果)により、現在のタイヤ102の横力(最大タイヤ横力Fymax)が算出され、その算出結果が第2演算部114に出力される。
また、同時に、タイヤ横力オーバーシュート量演算部113によって、第1演算部109から出力される規範実ヨーレイトγ*の時間微分値とヨーレイトセンサ108から出力される実ヨーレイトγの時間微分値との差Δdγo/dt、及び規範ヨーレイト算出部107から出力される規範実横加速度d2y*/dt2と横加速度センサ112から出力される実横加速度の差Δd2yo/dt2に基づいてタイヤ横力オーバーシュート量ΔFyfが算出され、その算出結果が第2演算部114に出力される。
そして、第2演算部114によって、最大タイヤ横力推定演算部111から出力される最大タイヤ横力Fymaxから、タイヤ横力オーバーシュート量演算部113から出力されるタイヤ横力オーバーシュート量ΔFyfを減じて最大タイヤ横力Fymaxが補正されて目標最大タイヤ横力Fymax*が算出され、その算出結果が転舵指令演算部115に出力される。
また、転舵指令演算部115によって、その出力された目標最大タイヤ横力Fymax*が発生されるように規範車体スリップ角β*と規範実ヨーレイトγ*とに基づいて目標転舵角量δ*が算出され、その算出結果がモータ電流指令演算部116に出力される。
また、転舵指令演算部115によって、その出力された目標最大タイヤ横力Fymax*が発生されるように規範車体スリップ角β*と規範実ヨーレイトγ*とに基づいて目標転舵角量δ*が算出され、その算出結果がモータ電流指令演算部116に出力される。
さらに、モータ電流指令演算部116によって、その出力された目標転舵角量δ*が実現されるように電動モータ118への電流指令値が算出され、その算出結果がモータドライバ117に出力され、モータドライバ117によって、その出力された電流指令値に基づいて電動モータ118に電力が供給される。さらに、電動モータ118によって、その供給される電力に基づいて可変ギア機構部119にトルクが出力され、可変ギア機構部119によって、その出力されるトルクが遊星ローラ等を用いて転舵機構部103に伝達される。
そして、転舵指令演算部115で算出された目標転舵角量δ*に転舵角が一致され、第2演算部114で算出された目標最大タイヤ横力Fymax*が発生される。
そして、転舵指令演算部115で算出された目標転舵角量δ*に転舵角が一致され、第2演算部114で算出された目標最大タイヤ横力Fymax*が発生される。
以上、図6の操舵角センサ105が特許請求の範囲に記載の操舵角検出手段を構成し、以下同様に、図6の規範ヨーレイト算出部107が規範状態量算出手段を構成し、図6のヨーレイトセンサ108が実状態量検出手段及びヨーレイト検出手段を構成し、図6のアンダーステア判定部110が状態判定手段を構成し、図6の最大タイヤ横力推定演算部111がタイヤ横力推定手段を構成し、図6のタイヤ横力オーバーシュート量演算部113が横力差推定手段を構成し、図6の転舵指令演算部115が転舵制御手段を構成する。
(1)このように、本実施形態の車両用操舵装置にあっては、図8の時刻t2以降に示すように、アンダーステア状態となった後、規範ヨーレイトγ*(規範状態量)と実ヨーレイトγ(実状態量)との差が閾値より大きくなった場合にアンダーステア状態であると判定し、アンダーステア状態であると判定されるようになったときのタイヤ横力(最大タイヤ横力Fymax)を推定し、その推定されたタイヤ横力と車両がアンダーステア状態となったときのタイヤ横力(タイヤ横力オーバーシュート量ΔFyf)との差を推定し、その差を前記タイヤ横力から減じた減算結果が発生されるように転舵角を制御するようにしたため、転舵制御に用いられる最大タイヤ横力の推定精度を向上することができる。そのため、運転者によって過剰操舵されたときに、アンダーステア状態を抑制し、車両が走行車線からドリフトアウトすることをより確実に防止することができる。
ちなみに、アンダーステア状態であると判定されるようになったときのタイヤ横力が規発生されるように転舵角を制御する従来の方法にあっては、図9の時刻t2以降に示すように、最大タイヤ横力Fymaxが実際の値よりも大きな値であると推定されてしまい、その推定結果に基づいて行われる転舵制御の制御性能が低下してしまう。
ここで、本実施形態の方法を適用した場合のシミュレーション結果(図10(a))と、アンダーステア状態であると判定されるようになったときのタイヤ横力が規発生されるように転舵角を制御する従来の方法を用いた場合のシミュレーション結果(図10(b))とを比較すると、本実施形態の方法を用いた場合には、タイヤ横力Fymaxの推定誤差が81%向上していることがわかる。
ここで、本実施形態の方法を適用した場合のシミュレーション結果(図10(a))と、アンダーステア状態であると判定されるようになったときのタイヤ横力が規発生されるように転舵角を制御する従来の方法を用いた場合のシミュレーション結果(図10(b))とを比較すると、本実施形態の方法を用いた場合には、タイヤ横力Fymaxの推定誤差が81%向上していることがわかる。
(2)なお、その際、前記転舵制御としては、車両がアンダーステア状態であると判定されるようになったときの転舵角を保持する方法も挙げられる。そのようにすれば、タイヤ力が飽和している場合に、さらにハンドルを切っても、転舵角が増加することはなく、運転が不慣れな運転者が操舵してもアンダーステア状態を防止することができる。
(3)また、本実施形態の自動車にあっては、アンダーステア状態となった後、規範ヨーレイトγ*(規範状態量)と実ヨーレイトγ(実状態量)との差が閾値より大きくなった場合にアンダーステア状態であると判定し、アンダーステア状態であると判定されるようになったときのタイヤ横力(最大タイヤ横力Fymax)を推定し、その推定されたタイヤ横力と車両がアンダーステア状態となったときのタイヤ横力(タイヤ横力オーバーシュート量ΔFyf)との差を推定し、その差を前記タイヤ横力から減じた減算結果が発生されるように転舵角を制御するようにしたため、転舵制御に用いられる最大タイヤ横力の推定精度を向上することができる。
(4)さらに、本実施形態の車両操舵方法にあっては、アンダーステア状態となった後、規範ヨーレイトγ*(規範状態量)と実ヨーレイトγ(実状態量)との差が閾値より大きくなった場合にアンダーステア状態であると判定し、アンダーステア状態であると判定されるようになったときのタイヤ横力(最大タイヤ横力Fymax)を推定し、その推定されたタイヤ横力と車両がアンダーステア状態となったときのタイヤ横力(タイヤ横力オーバーシュート量ΔFyf)との差を推定し、その差を前記タイヤ横力から減じた減算結果が発生されるように転舵角を制御するようにしたため、転舵制御に用いられる最大タイヤ横力の推定精度を向上することができる。
(5)また、アンダーステア状態であると判定されるようになったときよりも前のタイミングのタイヤ横力(最大タイヤ横力Fymax)を推定し、その推定されたタイヤ横力が発生されるように転舵角を制御するようにした。すなわち、車両がアンダーステア状態と判定される前には、タイヤ横力の推定結果が時間経過に伴って徐々に大きくなるところ、アンダーステア状態であると判定されると、アンダーステア状態であると判定されるようになったときよりも前のタイミングのタイヤ横力(タイヤ横力オーバーシュート量分小さい時点のタイヤ横力)を推定するようにしたため、転舵制御に用いられる最大タイヤ横力の推定精度を向上することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
この第3実施形態は、実横加速度を用いずに、タイヤ横力オーバーシュート量ΔFyfを算出するようにした点が前記第2実施形態と異なる。
すなわち、第3実施形態では、車体スリップ角βの変化量が実ヨーレイトγや実ヨーレイトγの時間微分値dγ/dtの変化量に比べて十分に小さい値であると仮定し、前記(5)式の実横加速度の差d2yo/dt2をV・Δγで近似した計算式を用いてタイヤ横力オーバーシュート量ΔFyfを算出するように第1演算部109及びタイヤ横力オーバーシュート量演算部113を変形している。
次に、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
この第3実施形態は、実横加速度を用いずに、タイヤ横力オーバーシュート量ΔFyfを算出するようにした点が前記第2実施形態と異なる。
すなわち、第3実施形態では、車体スリップ角βの変化量が実ヨーレイトγや実ヨーレイトγの時間微分値dγ/dtの変化量に比べて十分に小さい値であると仮定し、前記(5)式の実横加速度の差d2yo/dt2をV・Δγで近似した計算式を用いてタイヤ横力オーバーシュート量ΔFyfを算出するように第1演算部109及びタイヤ横力オーバーシュート量演算部113を変形している。
具体的には、図11に示すように、第1演算部109は、ヨーレイトセンサ108から出力される実ヨーレイトγの時間微分値から規範ヨーレイト算出部107から出力される規範実ヨーレイトγ*の時間微分値を減じた第1減算結果Δdγ/dt、及びヨーレイトセンサ108から出力される実ヨーレイトγから規範ヨーレイト算出部107から出力される規範実ヨーレイトγ*を減じた第2減算結果Δγをタイヤ横力オーバーシュート量演算部113に出力する。
タイヤ横力オーバーシュート量演算部113は、第1演算部109から出力される第1減算結果Δdγ/dt及び第2減算結果Δγに基づき、下記(8)式に従ってタイヤ横力オーバーシュート量ΔFyfを算出し、その算出結果を第2演算部114に出力する。
タイヤ横力オーバーシュート量演算部113は、第1演算部109から出力される第1減算結果Δdγ/dt及び第2減算結果Δγに基づき、下記(8)式に従ってタイヤ横力オーバーシュート量ΔFyfを算出し、その算出結果を第2演算部114に出力する。
なお、この図11の構成は、前記第2実施形態の図6の構成と同等の装置を多く含んでいるが、同等の装置には同等の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
以上、上記実施形態では、図11のヨーレイトセンサ108が特許請求の範囲に記載のヨーレイト検出手段を構成し、図11のタイヤ横力オーバーシュート量演算部113が横力差算出手段を構成する。
このように、本実施形態の車両用操舵装置にあっては、実ヨーレイトと実ヨーレイトの時間微分値とに基づいて車両がアンダーステア状態であると判定されるようになったときのタイヤ横力と車両が実際にアンダーステア状態となったときのタイヤ横力との差(タイヤ横力オーバーシュート量ΔFyf)を算出するようにした。そのため、第2実施形態の構成と異なり、横加速度センサを用いずに済み、製造コストを低減することができ、また、横加速度センサを備えていない車両にあっても転舵制御を実現することができる。
以上、上記実施形態では、図11のヨーレイトセンサ108が特許請求の範囲に記載のヨーレイト検出手段を構成し、図11のタイヤ横力オーバーシュート量演算部113が横力差算出手段を構成する。
このように、本実施形態の車両用操舵装置にあっては、実ヨーレイトと実ヨーレイトの時間微分値とに基づいて車両がアンダーステア状態であると判定されるようになったときのタイヤ横力と車両が実際にアンダーステア状態となったときのタイヤ横力との差(タイヤ横力オーバーシュート量ΔFyf)を算出するようにした。そのため、第2実施形態の構成と異なり、横加速度センサを用いずに済み、製造コストを低減することができ、また、横加速度センサを備えていない車両にあっても転舵制御を実現することができる。
また、本実施形態の方法を適用した場合のシミュレーション結果(図12(b))と、アンダーステア状態であると判定されるようになったときのタイヤ横力が規発生されるように転舵角を制御する従来の方法を用いた場合のシミュレーション結果(図10(b))とを比較すると、本実施形態の方法を用いた場合には、タイヤ横力Fymaxの推定誤差が53%向上していることがわかる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態を図面に基づいて説明する。
この第4実施形態は、前記第3実施形態よりも、実ヨーレイトγの時間微分値の変化量がさらに小さい値であると仮定し、前記(8)式のΔdγ/dtを0で近似した計算式を用いてタイヤ横力オーバーシュート量ΔFyfを算出するように第1演算部109及びタイヤ横力オーバーシュート量演算部113を変形した点が前記第2実施形態と異なる。
具体的には、図13に示すように、第1演算部109は、ヨーレイトセンサ108から出力される実ヨーレイトγから規範ヨーレイト算出部107から出力される規範実ヨーレイトγ*を減じた第2減算結果Δγをタイヤ横力オーバーシュート量演算部113に出力する。
タイヤ横力オーバーシュート量演算部113は、第1演算部109から出力される第2減算結果Δγに基づき、下記(9)式に従ってタイヤ横力オーバーシュート量ΔFyfを算出し、その算出結果を第2演算部114に出力する。
次に、本発明の第4実施形態を図面に基づいて説明する。
この第4実施形態は、前記第3実施形態よりも、実ヨーレイトγの時間微分値の変化量がさらに小さい値であると仮定し、前記(8)式のΔdγ/dtを0で近似した計算式を用いてタイヤ横力オーバーシュート量ΔFyfを算出するように第1演算部109及びタイヤ横力オーバーシュート量演算部113を変形した点が前記第2実施形態と異なる。
具体的には、図13に示すように、第1演算部109は、ヨーレイトセンサ108から出力される実ヨーレイトγから規範ヨーレイト算出部107から出力される規範実ヨーレイトγ*を減じた第2減算結果Δγをタイヤ横力オーバーシュート量演算部113に出力する。
タイヤ横力オーバーシュート量演算部113は、第1演算部109から出力される第2減算結果Δγに基づき、下記(9)式に従ってタイヤ横力オーバーシュート量ΔFyfを算出し、その算出結果を第2演算部114に出力する。
なお、この図13の構成は、前記第2実施形態の図6の構成と同等の装置を多く含んでいるが、同等の装置には同等の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
以上、上記実施形態では、図11のヨーレイトセンサ108が特許請求の範囲に記載のヨーレイト検出手段を構成し、図11のタイヤ横力オーバーシュート量演算部113が横力差算出手段を構成する。
このように、本実施形態の車両用操舵装置にあっては、実ヨーレイトに基づいて車両がアンダーステア状態であると判定されるようになったときのタイヤ横力と車両が実際にアンダーステア状態となったときのタイヤ横力との差(タイヤ横力オーバーシュート量ΔFyf)を算出するようにした。そのため、第2実施形態の構成と異なり、横加速度センサを用いずに済み、製造コストを低減することができ、また、横加速度センサを備えていない車両にあっても転舵制御を実現することができる。
以上、上記実施形態では、図11のヨーレイトセンサ108が特許請求の範囲に記載のヨーレイト検出手段を構成し、図11のタイヤ横力オーバーシュート量演算部113が横力差算出手段を構成する。
このように、本実施形態の車両用操舵装置にあっては、実ヨーレイトに基づいて車両がアンダーステア状態であると判定されるようになったときのタイヤ横力と車両が実際にアンダーステア状態となったときのタイヤ横力との差(タイヤ横力オーバーシュート量ΔFyf)を算出するようにした。そのため、第2実施形態の構成と異なり、横加速度センサを用いずに済み、製造コストを低減することができ、また、横加速度センサを備えていない車両にあっても転舵制御を実現することができる。
また、本実施形態の方法を適用した場合のシミュレーション結果(図14(b))と、アンダーステア状態であると判定されるようになったときのタイヤ横力が規発生されるように転舵角を制御する従来の方法を用いた場合のシミュレーション結果(図10(b))とを比較すると、本実施形態の方法を用いた場合には、タイヤ横力Fymaxの推定誤差が43%向上していることがわかる。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態を図面に基づいて説明する。
この第5実施形態は、前記第1実施形態に記載の構成に、前記第2実施形態に記載の構成を組み合わせた点が前記第1実施形態と異なる。
すなわち、この第5実施形態では、まず、規範ヨーレイトの時間微分値と実ヨーレイトの時間微分値との差(規範ヨーレイトの増加傾向の大きさと実ヨーレイトの増加傾向の大きさとの差)が第1閾値より大きい場合に車両がアンダーステア状態であると判定する。
次に、本発明の第5実施形態を図面に基づいて説明する。
この第5実施形態は、前記第1実施形態に記載の構成に、前記第2実施形態に記載の構成を組み合わせた点が前記第1実施形態と異なる。
すなわち、この第5実施形態では、まず、規範ヨーレイトの時間微分値と実ヨーレイトの時間微分値との差(規範ヨーレイトの増加傾向の大きさと実ヨーレイトの増加傾向の大きさとの差)が第1閾値より大きい場合に車両がアンダーステア状態であると判定する。
そして、アンダーステア状態であると判定されると、アンダーステア状態であると判定されるようになったときのタイヤ横力(最大タイヤ横力Fymax)を推定し、その推定されたタイヤ横力と車両がアンダーステア状態となったときのタイヤ横力(タイヤ横力オーバーシュート量ΔFyf)との差を推定し、その差(オーバーシュート量)を前記タイヤ横力から減じた減算結果が発生されるように転舵角を制御するようにした。
具体的には、図15に示すように、図1の自動車に図6の横加速度センサ112、タイヤ横力オーバーシュート量演算部113及び第2演算部を備えた構成となっている。
そのため、本実施形態の車両用操舵装置にあっては、運転者の過剰な操舵によってタイヤが飽和し、車両がアンダーステア状態となった場合に、アンダーステア状態であると短時間で判定でき、最大タイヤ横力を精度よく推定することができ、さらに、その精度よく推定できた最大タイヤ横力に僅かに残るオーバーシュート量を除去することができ、転舵制御に用いられる最大タイヤ横力の推定精度をより向上することができる。
そのため、本実施形態の車両用操舵装置にあっては、運転者の過剰な操舵によってタイヤが飽和し、車両がアンダーステア状態となった場合に、アンダーステア状態であると短時間で判定でき、最大タイヤ横力を精度よく推定することができ、さらに、その精度よく推定できた最大タイヤ横力に僅かに残るオーバーシュート量を除去することができ、転舵制御に用いられる最大タイヤ横力の推定精度をより向上することができる。
1はハンドル、2はタイヤ、3は転舵機構部、4は車両用操舵装置、5は操舵角センサ、6は車輪速センサ、7は規範ヨーレイト算出部、8はヨーレイトセンサ、9は演算部、10はアンダーステア判定部、11は最大タイヤ横力推定演算部、12は転舵指令演算部、13はモータ電流指令演算部、14はモータドライバ、15は電動モータ、16は可変ギア機構部、101はハンドル、102はタイヤ、103は転舵機構部、104は車両用操舵装置、105は操舵角センサ、106は車輪速センサ、107は規範ヨーレイト算出部、108はヨーレイトセンサ、109は第1演算部、110はアンダーステア判定部、111は最大タイヤ横力推定演算部、113は横加速度センサ、113はタイヤ横力オーバーシュート量演算部、114は第2演算部、115は転舵指令演算部、116はモータ電流指令演算部、117はモータドライバ、118は電動モータ、119は可変ギア機構部
Claims (7)
- 操舵角を検出する操舵角検出手段と、前記操舵角検出手段で検出された操舵角に基づいて規範状態量を算出する規範状態量算出手段と、前記規範状態量に対応する車両の実状態量を検出する実状態量検出手段と、前記規範状態量算出手段で算出された規範状態量と前記実状態量検出手段で検出された実状態量との差が閾値より大きい場合に車両がアンダーステア状態であると判定する状態判定手段と、前記状態判定手段で車両がアンダーステア状態であると判定されるようになったときのタイヤ横力を推定するタイヤ横力推定手段と、前記タイヤ横力推定手段で推定されたタイヤ横力と車両がアンダーステア状態となったときのタイヤ横力との差を推定する横力差推定手段と、前記タイヤ横力推定手段で推定されたタイヤ横力から前記タイヤ横力算出手段で算出された差を減じた減算結果であるタイヤ横力補正値が発生されるように転舵角を制御する転舵制御手段と、を備えたことを特徴とする車両用操舵装置。
- 前記転舵制御手段は、前記タイヤ横力推定手段で推定されたタイヤ横力から前記タイヤ横力算出手段で算出された差を減じた減算結果であるタイヤ横力補正値が発生されるようになったときの転舵角を保持することを特徴とする請求項1に記載の車両用操舵装置。
- 車両の実ヨーレイトを検出するヨーレイト検出手段を備え、
前記横力差算出手段は、前記ヨーレイト検出手段で検出された実ヨーレイトと前記実ヨーレイトの時間微分値とに基づいて前記差を算出することを特徴とする請求項1に記載の車両用操舵装置。 - 車両の実ヨーレイトを検出するヨーレイト検出手段を備え、
前記横力差算出手段は、前記ヨーレイト検出手段で検出された実ヨーレイトに基づいて前記差を算出することを特徴とする請求項1に記載の車両用操舵装置。 - 車体の前側に設けられた操舵手段と、前記操舵手段の操舵角を検出する操舵角検出手段と、前記操舵角検出手段で検出された操舵角に基づいて規範状態量を算出する規範状態量算出手段と、前記規範状態量に対応する車両の実状態量を検出する実状態量検出手段と、前記規範状態量算出手段で算出された規範状態量と前記実状態量検出手段で検出された実状態量との差が閾値より大きい場合に車両がアンダーステア状態であると判定する状態判定手段と、前記状態判定手段で車両がアンダーステア状態であると判定されるようになったときのタイヤ横力を推定するタイヤ横力推定手段と、前記タイヤ横力推定手段で推定されたタイヤ横力と車両がアンダーステア状態となったときのタイヤ横力との差を推定する横力差推定手段と、前記タイヤ横力推定手段で推定されたタイヤ横力から前記タイヤ横力算出手段で算出された差を減じた減算結果であるタイヤ横力補正値が発生されるように転舵角を制御する転舵制御手段と、を備えたことを特徴とする自動車。
- 規範状態量と当該規範状態量に対応する実状態量との差が閾値より大きい場合に車両がアンダーステア状態であると判定するとともに、アンダーステア状態であると判定されるようになったときのタイヤ横力を推定し、その推定されたタイヤ横力と車両がアンダーステア状態となったときのタイヤ横力との差を推定し、その差を前記タイヤ横力から減じた減算結果であるタイヤ横力補正値が発生されるように転舵角を制御することを特徴とする車両操舵方法。
- 規範状態量と当該規範状態量に対応する実状態量との差が閾値より大きい場合に車両がアンダーステア状態であると判定するとともに、アンダーステア状態であると判定されるようになったときよりも前のタイミングのタイヤ横力を推定し、その推定されたタイヤ横力が発生されるように転舵角を制御することを特徴とする車両操舵方法。
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CN112298163A (zh) * | 2019-07-15 | 2021-02-02 | 丰田自动车株式会社 | 车辆用干扰应对系统 |
-
2006
- 2006-06-28 JP JP2006178532A patent/JP2008006939A/ja active Pending
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