JP2008005131A - 画像読取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】原稿移動読取方式による読取機能を有する画像読取装置として、その装置の筐体の内部に塵埃等が浸入することがなく、主に原稿移動読取方式による読み取り時における読取ガラスの温度上昇を抑制してその読取画像の品質低下を防止することができる画像読取装置を提供する。
【解決手段】原稿移動読取方式による読取に使用する読取ガラス12に接触又は近接させた状態で配置され、その読取ガラスに蓄積される熱が伝えられる熱伝導性部材3と、この熱伝導性部材に一部が接触した状態で配置され、その熱伝導性部材に伝えられる熱を読取ガラスから離れた位置まで移動させて筐体10の外部に放出する放熱促進装置4を設けた。
【選択図】図2
【解決手段】原稿移動読取方式による読取に使用する読取ガラス12に接触又は近接させた状態で配置され、その読取ガラスに蓄積される熱が伝えられる熱伝導性部材3と、この熱伝導性部材に一部が接触した状態で配置され、その熱伝導性部材に伝えられる熱を読取ガラスから離れた位置まで移動させて筐体10の外部に放出する放熱促進装置4を設けた。
【選択図】図2
Description
本発明は、原稿の画像を読み取る画像読取装置に係り、単体として使用することができるほか、特に原稿から読み取った画像情報を利用する複写機、複合機等の画像形成装置における画像読取部として使用することができる画像読取装置に関するものである。
画像読取装置としては、その読み取り対象となる原稿を原稿台としての読取ガラスに載置して固定させた状態でその原稿の画像を読み取る、いわゆる「原稿固定読取方式」に加えて、その原稿を自動原稿送り装置等により読取ガラスを通過させるように搬送して移動させながらの状態でその原稿の画像を読み取る、いわゆる「原稿移動読取方式」を採用するものがある。
上記原稿固定読取方式は、例えば、画像読取装置の筐体の開口部に設置される読取ガラスの下方においてそのガラス面と平行した状態で往復移動するように走行する走行体を設けるとともにその走行体に原稿を照明するための光源等を搭載し、その走行体を読取ガラスの下方で往復移動させるとともにその光源により読取ガラス上に載置された原稿を照明することで、その載置された原稿からの反射光を最終的にイメージセンサに導いて結像させるものである。一方、上記原稿移動読取方式は、例えば、その光源等を搭載する走行体を筐体の開口部に設置される共通の又は別体の読取ガラスの下方側における読取位置に停止させて固定し、その読取ガラスを通過するように搬送される原稿を光源により照明することで、その移動する原稿からの反射光を最終的にイメージセンサに導いて結像させるものである。
なお、画像読取装置としては、原稿移動読取方式のみを採用するタイプのものもある。また、その原稿移動読取方式についても、走行体を使用することなく、光源やイメージセンサ等が筐体内部の所定の読取位置に完全に固定設置されているものがある。
ところが、原稿移動読取方式による画像読取を行う場合には、光源(ランプ等)が読取ガラス等の同一の箇所を照明するため、その光源から発せられる熱等により読取ガラスやその周辺部分が加熱されて温度が上昇し、その周囲の温度も上昇してしまうという問題がある。
特に読取ガラスの表面温度が高くなると、その読取ガラスの周囲に配置される部品が歪んで、原稿の搬送に支障をきたすことがある。また、その読取ガラスを通過するように搬送される原稿が熱で歪んだり変色することがあり、また、この状態でその原稿を再度読み取ると、その原稿の画像を正しく読み取ることができず、その原稿の読み取った画像情報の品質が低下してしまうこともある。
このような問題を解消するため、従来においても、光源を備えた走行体を固定して原稿の画像を読み取る画像読取装置として、その走行体の固定位置の近傍に設けられた外装ケースに放熱用の孔を設けるように構成したものが知られている(特許文献1)。
実開平3−66263号公報
しかしながら、この従来の画像読取装置にあっては、その外装ケースに設ける放熱用の孔を通して装置外部から装置内部に塵埃や紙粉が浸入しやすくなり、その浸入した塵埃等が反射ミラー等の光学部品に付着すると、読み取った画像にその塵埃等の付着位置に対応したようなスジ状等の画像ノイズが入ってしまい、読取画像の画質が劣化するという問題がある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、上記したような原稿移動読取方式による読取機能を有する画像読取装置として、その装置の筐体の内部に塵埃等が浸入することがなく、主に原稿移動読取方式による読み取り時における読取ガラスの温度上昇を抑制してその読取画像の品質低下を防止することができる画像読取装置を提供するものである。
本発明の画像読取装置は、筐体と、この筐体に開設される開口部に設置され、読み取り対象となる原稿が搬送されて通過する板状の読取ガラスと、この読取ガラスを通過する原稿を照明するための光を前記筐体の内部側における一定の位置から発する光源と、この光源から発せられる光のうち前記原稿で反射されて前記筐体の内部側に戻る反射光を受光する受光装置とを有する画像読取装置であって、前記読取ガラスに接触又は近接させた状態で配置され、その読取ガラスに蓄積される熱が伝えられる熱伝導性部材と、この熱伝導性部材に一部が接触した状態で配置され、その熱伝導性部材に伝えられる熱を前記読取ガラスから離れた位置まで移動させて前記筐体の外部に放出する放熱促進装置を設けたことを特徴とするものである。
上記光源は、原稿を照明するための光を発することができ、その動作時に熱を外部に放出するものがその対象として含まれる。上記受光装置は、原稿からの反射光を最終的に読取画像の情報として受光する機能を有するものであればよく、例えば、受光素子(イメージセンサなどを含む)とその受光素子に原稿からの反射光を導くための反射ミラー、レンズ等の光学部品などで構成されるものである。
この光源と受光装置については、通常、その光源が読取ガラスの下方を往復移動するように走行する走行体に搭載され、その受光装置が一定の位置に固定設置されるように構成すればよいが、これに限定されず、例えば、その光源と受光装置の双方を走行体に搭載するように構成したり、あるいは、その光源と受光装置の双方を一定の位置(読取位置)に固定設置するように構成してもよい。原稿の搬送は、例えば、読取ガラスを通過させるように原稿を自動的に搬送する機能を備えた自動原稿送り装置により行われる。
また、上記熱伝導性部材は、読取ガラスに接触又は近接させた状態においてその読取ガラスに蓄積される熱が伝えられる特性を有する材料により形成することができる。その材料としては、例えば、ガラスよりも熱伝導率の高い材料(金属等)が使用可能である。また、この熱伝導性部材は、読取ガラスのうち原稿の搬送方向上流側となる端部又はその下流側となる端部又はその双方において原稿の搬送方向と直交する方向の(読取ガラスの上記端部)全域にわたって設置することが望ましい。この設置に関しては、読取ガラスの画像読取のための光が通過する領域を除いた部位に設置することや、読取ガラスを通過する原稿の搬送の障害とならない状態で設置することは言うまでもない。
さらに、上記放熱促進装置は、熱伝導性部材に一部が接触した状態においてその熱伝導性部材に読取ガラスから伝えられる熱をその読取ガラスから離れた位置までむらなく移動させて筐体の外部に放出することが可能であれば、特に制約されるものではない。このため、放熱促進装置は、熱を移動させる機能と熱を放出させる機能の双方を発揮する単品で構成しても、あるいは、熱を移動させる機能を発揮する熱移動用の構成部品と、その移動した熱を放出させる機能を発揮する熱放出用の構成部品などのような複数の部品で構成したものであってもよい。読取ガラスから離れた位置は、放出させた熱が読取ガラスを再び加熱するように作用するおそれのない位置であればよい。
このような放熱促進装置としては、例えば、ヒートパイプのみで構成したものや、ヒートパイプ、そのヒートパイプで移動させた熱を効率よく放出させるための放熱部品(放熱フィンや送風ファンなど)などの構成部品を複数組み合わせて構成したものが適用可能である。また、この放熱促進装置について少なくともヒートパイプを用いて構成した場合は、そのヒートパイプを読取ガラスの原稿搬送方向と直交する長手方向の全域に亘って配置すれば、その読取ガラスから熱伝導性部材に伝えられる熱をその長手方向に沿ってむらなく効率よく移動させることができる。
また、この画像読取装置は、読取ガラスの原稿搬送方向の下流側となる端部に接触又は近接させた状態で配置され、その読取ガラスを通過した直後の原稿を所定の方向に案内する案内部材を有している場合には、その案内部材を熱伝導性部材として形成するとともに、その案内部材に放熱促進装置を構成するヒートパイプを接触させた状態で取り付けるように構成することが好ましい。この場合、ヒートパイプは、熱伝導性部材とする案内部材の内部に完全に埋設させた状態で取り付けることが望ましいが、その案内部材の表面に接触または一部陥没させた状態で取り付けるようにしてもよい。
この画像読取装置においては、読取ガラスを通過するように搬送される原稿を筐体の内部の一定の位置にある光源により照明し、その移動する原稿からの反射光を最終的に受光装置に受光させて原稿の画像を読み取る際(原稿移動読取の場合)に、その光源からの照明により読取ガラス等が加熱されて温度上昇し始める。しかし、その読取ガラスに蓄積される熱は、その読取ガラスに接触又は近接した状態で設置される熱伝導性部材に伝えられた後に、その熱伝導性部材に一部が接触する放熱装置によりその読取ガラスから離れた位置まで移動させられて筐体の外部に放出される。これにより、上記読み取り時における読取ガラスの温度の上昇が抑制されるようになる。また、この画像読取装置では、その筐体等に放熱用の孔を設けていないため、そのような孔から筐体の内部に塵埃や紙粉が侵入して受光装置などに付着することなどによって読取画像に悪影響を及ぼすようなおそれがない。
従って、この画像読取装置によれば、いわゆる原稿移動読取方式による読み取り時における読取ガラスの温度上昇を抑制することができ、そのときの読取画像の品質が低下することを防止できるようになる。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施形態1に係る画像読取装置1とこれと組み合わせて使用する自動原稿送り装置5を示す概要図である。この実施形態1に係る画像読取装置は、原稿固定読取方式による読取機能(原稿固定読取モード)と原稿移動読取方式による読取機能(原稿移動読取モード)を兼ね備えたものであり、また、デジタル複写機の画像読取部として用いられたりあるいは単独のスキャナなどとして用いられるタイプのものである。
図1は、本発明の実施形態1に係る画像読取装置1とこれと組み合わせて使用する自動原稿送り装置5を示す概要図である。この実施形態1に係る画像読取装置は、原稿固定読取方式による読取機能(原稿固定読取モード)と原稿移動読取方式による読取機能(原稿移動読取モード)を兼ね備えたものであり、また、デジタル複写機の画像読取部として用いられたりあるいは単独のスキャナなどとして用いられるタイプのものである。
画像読取装置1は、上面部側が開口した箱状の筐体10を有し、この筐体10の当該上面開口部に原稿2をその原稿面を下面にして載せる原稿台としてのプラテンガラス11と原稿送り装置5から搬送されるシート状の原稿2が通過させられる読取ガラス12とが間隔をあけて設けられている。プラテンガラス11と読取ガラス12との間には、読取ガラス12を通過した後の原稿2(の先端部)を上方側に掬い上げるように案内する上昇傾斜面13aが形成されたガイド板13が取り付けられている(図2)。プラテンガラス11と読取ガラス12はいずれも、平面形状が長方形からなる平板状のガラスである。
そして、この画像読取装置1は、主に、プラテンガラス11の下方となる筐体10の内部空間に、縮小結像光学系を構成する第1のキャリッジ20及び第2のキャリッジ25と、原稿2の画像情報を最終的に読み取る読取ユニット30と、キャリッジ20,25を往復移動させる図示しないキャリッジ駆動機構とが設置されている。
このうち筐体10は、4面(側面)からなる外枠フレームと、この外枠フレームの上部側に設置されるとともに上記上面開口部が形成される天板フレームと、外枠フレームの下部に設置される底面フレームとで主に構成されている。各外枠フレームの全部及び天板フレームの一部には、最終的に図示しない外装カバーが装着されている。
第1のキャリッジ20は、筐体10の内部においてプラテンガラス11及び読取ガラス12の面と平行する読取走査方向(副走査方向)Xに沿って設置される図示しない第1スライドレール上を移動速度と同じ速度で往復移動するフルレートの走行体である。このキャリッジ20には、原稿2の原稿面を照明するための光を発する光源であるランプ(ハロゲンランプ、蛍光ランプなど)21と、このランプ21により照明された原稿2からの反射光H(図中の点線Hはその光軸を示している)を第2のキャリッジ25側に反射させる反射ミラー22等が搭載されている。
第2のキャリッジ25は、筐体10の内部において読取走査方向Xに沿って設置される図示しない第2スライドレール上を第1キャリッジ20の移動と連動して同じ読取走査方向に1/2の速度で往復移動するハーフレートの走行体である。このキャリッジ25には、上記反射ミラー22で反射させた原稿2からの反射光Hを読取ユニット30側へと反射して導く2つの反射ミラー26、27が搭載されている。ちなみに、2つのキャリッジ20,25における移動速度及び移動領域を異ならせているのは、原稿2と読取ユニット30との間の光路長を常に一定に保つためである。
読取ユニット30は、筐体10の底面側となる所定位置(キャリッジ20,25の往復移動時の往路から復路への折り返し位置の近傍位置)に、第2のキャリッジ25における反射ミラー26、27で反射された原稿からの反射光Hを結像させる結像レンズ32と、この結像レンズ32で結像させた原稿からの反射光Hを光電変換して読み取るラインCCD(Charge Coupled Device)センサ等の撮像素子33とが取り付けられている。このうち、撮像素子33は、これを駆動する回路基板35に実装されており、その回路基板35が図示されていないブラケット等を介して筐体10に固定されている。また、この読取ユニット30は、その読取光学系部品である結像レンズ32の一部と撮像素子33が図示しない遮光カバーで覆われている。
キャリッジ駆動機構としては、例えば、読取走査方向Xの両側に配する2本のワイヤを使用し、その各ワイヤを筐体10やキャリッジ20,25やプーリなどに適宜固定又は架け回してモータの駆動力で所定の方向に移動させることでキャリッジ20,25を所定の方向及び速度でスライドレール上を走行させる公知のワイヤ駆動機構などが採用されている。
また、このキャリッジ駆動機構は、原稿固定読取モード時には、第1のキャリッジ20をプラテンガラス11の下方において読取走査方向Xに沿って往復移動(X1は往路時の移動方向、X2は復路時の移動方向である)させるようになっている。図1において符号P2は、この読取モード時における読取開始位置を示し、これは第1のキャリッジの反射ミラー22がプラテンガラス11の読取ガラス12側となる一端部の直下にあるときの位置である。また、符号P3は、原稿固定読取モード時における最大サイズ原稿2の読取終了位置を示し、これは第1のキャリッジの反射ミラー22がプラテンガラス11の他端部の直下にあるときの位置である。一方、このキャリッジ駆動機構は、原稿移動読取モード時には、図1に示すように、第1のキャリッジ20をその反射ミラー22が読取ガラス12の直下で停止する位置(原稿移動読取位置)P1まで移動させて停止固定させるようになっている。
一方、自動原稿送り装置5は、読み取り対象となる原稿2を収容するとともに供給する原稿供給収容部51と、この原稿供給収容部51から供給される原稿2を読取ガラス12等の所定の部位を通過するように搬送する原稿搬送部54と、読み取りが終了した原稿2を排出して収容する原稿排出収容部58とを主に備えている。この自動原稿送り装置5は、画像読取装置1の上面部においてプラテンガラス11及び読取ガラス12の面を開放したり塞ぐように開閉動し得るように取り付けられており、例えばプラテンガラス11上に原稿2を載置したりそれを取り去る際に開けた状態にされる一方で、原稿の読取時には閉じた状態にされる。
原稿供給収容部51は、原稿2を複数枚積載して収容する収容トレイ52と、この収容トレイ52上の原稿2を1枚ずつ送り出す送出装置53とで構成されている。
原稿搬送部54は、収容トレイ52から送出装置53により送り出された原稿2を読取ガラス12に通過させるように搬送する主搬送路と原稿2の両面(第2面)の読取時に原稿2の表裏面を反転させる反転搬送路とが形成されており、その主搬送路と反転搬送路は複数の搬送ロール対55a,55b,55c,55d,55eと図示しない搬送ガイドや搬送先切替え部材などで構成されている。搬送ロール対55bは、原稿2を一旦停止させた後に読取ガラス12側に送り出すレジストロール対であり、搬送ロール対55dは原稿排出及び逆送用のロール対であり正逆方向に回転するものであり、搬送ロール55eは片面の読取が終了した原稿2が排出用ロール対55dにより逆送されたときにその原稿2を反転搬送路を通して主搬送路の搬送ロール対55aの手前位置まで送る反転搬送用のロール対である。また、原稿搬送部54の読取ガラス12の表面と対向する位置には、そのガラス表面に原稿2を接触または近接させるように保持する原稿保持ロール56が設けられている。
原稿排出収容部58は、原稿搬送部54から排出される読取後の原稿2を積載した状態で収容する収容面を有するものである。この原稿排出収容部58の裏面側は、自動原稿送り装置5を閉じたときに、プラテンガラス11に載置した原稿2を押さえる原稿押さえ部として形成されている。
また、この画像読取装置1は、原稿移動読取モード時における読取ガラス12の温度上昇を防止するため、図2〜図4に示すように、その読取ガラス12の長辺方向の一端部に接触した状態で設置されている前記ガイド板13をアルミニウムにより形成して熱伝導性部材3として構成するとともに、このガイド部材13の内部に放熱促進装置4としてのヒートパイプ41の一端部側の部位41aを埋設している。図2における符号15は、筐体10に取り付けられる外装カバーの一部である。
放熱促進装置4としてのヒートパイプ41は、その一端部側の部位41aを読取ガラス12の原稿搬送通過方向Aの下流側となる長辺方向の端部全域と平行して対向するような状態で配置する一方、その他端部側の部位41bをガイド部材13の一短辺部から突出させた後に上方側に立ち上げて再度水平状態に折り曲げた形状(クランク形状)にするとともにその終端部が筐体10の外部側に露出する部位まで達するような状態で配置している。しかも、このヒートパイプ41の他端部側の部位41bの終端には、放熱促進装置4を構成する放熱フィン42が接続されている。この放熱フィン42は、筐体10の読取ガラス12から離れた所定の部位にそのフィンを外部に向けた状態で固定されている。
次に、このような構成からなる画像読取装置1等の各動作について説明する。
初めに原稿固定読取モードが選択されたときの動作について説明すると、まず原稿送り装置5を開けた状態にした後のプラテンガラス11上に読み取り対象となる原稿2をその原稿面が下方にむいた状態で載置して原稿送り装置5を閉じた状態にする。しかる後、読取開始指示を所定の操作部等から出すと、第1のキャリッジ20及び第2のキャリッジ25が駆動機構により読取走査方向の往路方向X1に移動し始め、プラテンガラス11の下方を一定の移動速度で移動走行する。この移動時に原稿2の原稿面が移動するランプ21によって照明されることにより読取走査方向Xと直交する主走査方向の走査がなされるとともに、第1キャリッジ20が読取走査方向X1に往動することにより副走査方向の走査がなされる。
この走査が行われる際に、照明された原稿2からの反射光Hが、移動する各ミラー22、26、27をこの順に経由して結像レンズ32に入射された後、その結像レンズ32により撮像素子33の撮像面に結像され、これによって原稿2の画像情報が電気的に読み取られる。この撮像素子33で読み取られた原稿の画像情報(電気信号)は、その回路基板35を通して例えば複写機本体側の画像処理部に送信される。この原稿2に対する往路の走査が終了すると、駆動機構により第1のキャリッジ20等が一旦停止した後に復路となる移動方向X2に折り返すように移動走行して戻される。以上のようにして、原稿固定読取モードによる画像読み取りが実行される。
一方、原稿移動読取モードが選択されたときの動作について説明する。
まず、自動原稿送り装置5の原稿供給収容部51に読み取り対象となる原稿2をセットした後、読取開始指示を出すと、第1のキャリッジ20等が駆動機構により読取位置P1まで移動して停止する一方、自動原稿送り装置5により原稿2が1枚ずつ読取ガラス12を通過するように搬送される。このとき、読取ガラス12を通過する原稿2の原稿面が一定の位置にあるランプ21により照明される読取走査方向Xと直交する主走査方向の走査がなされるとともに、原稿2が搬送移動方向Aに一定の速度で移動することにより副走査方向の走査がなされる。
この際に、照明された原稿2からの反射光Hが、一定の位置にある各ミラー22、26、27をこの順に経由して結像レンズ32に入射された後、原稿移動読取モードの場合と同様に、その結像レンズ32により撮像素子33の撮像面に結像され、これによって原稿2の画像情報が電気的に読み取られる。この撮像素子33で読み取られた原稿の画像情報(電気信号)は、その回路基板35を通して例えば複写機本体側の画像処理部に送信される。この読み取り対象の原稿2が読取ガラス12を通過し終わると、引き続いて後続の原稿2が読取ガラス12を通過するように搬送される。以上のようにして、原稿移動読取モードによる画像読み取りが行われる。
そして、このような原稿移動読取モードを備えた画像読取装置1では、その原稿移動読取モードによる画像読み取りが実行される際、図1や図2に示すように、第1キャリッジ20に搭載されたランプ21が読取ガラス12等の同一の箇所を照明するため、その読取ガラス12やその周辺部分が加熱されて温度が上昇し始める。
これに対し、この画像読取装置1においては、その温度上昇して熱が蓄積される読取ガラス12の熱が、その読取ガラス12の一端部に接触した状態で配置されているとともに熱伝導率がガラスよりも大きいアルミニウムで形成された熱伝導性部材としてのガイド板13の側に伝導される。続いて、このアルミニウム製のガイド板13に伝えられた熱は、そのガイド板13に放熱促進装置4として埋設されたヒートパイプ41の埋設部位41aに吸収されるように入りこんだ後、ヒートパイプの作動原理により、その熱がガイド板13から突出した部位41bの側に移動して放熱される。
すなわち、ヒートパイプ内に収容されている作動液(純水)が吸収される熱により潜熱を吸収して蒸発し、その蒸気がヒートパイプの突出した部位41bである低温部に移動し、その低温部で潜熱を放出して凝縮するため、そのときの熱がパイプから外部に放出される。低温部で凝縮して液化した作動液は再びガイド板13に埋設された部位に戻されて熱移動のために再使用される。
また、この画像形成装置1では、ヒートパイプの突出した部位41bの終端部に放熱促進装置4を構成する放熱フィン42を接続しているため、ヒートパイプ41で移動される熱が効率よく放出されるようになる。また、これにより、ヒートパイプの突出した部位41bが低温部として維持されるため、ヒートパイプの作動も活発になり、このことによっても読取ガラス12の熱がガイド板13を介してヒートパイプ41により筐体10の外部側に効率よく放出されるようになる。
このようにして、原稿移動読取モードによる画像読み取り時においても、その読取ガラス12の温度上昇が抑制されるようになる。このため、読取ガラス12の温度上昇に起因してその周囲に配置される部品(ガイド板13など)が歪んで、原稿2の搬送に支障をきたすことがある等の不具合が発生することが防止される。また、この画像読取装置1では、その筐体10等に放熱用の孔を設けていないため、そのような孔から筐体10の内部に塵埃や紙粉が侵入して反射ミラー22,26,27等に付着することなどによって読取画像にスジが発生する等の悪影響を及ぼすようなおそれもない。
従って、この画像読取装置1によれば、原稿移動読取モードによる読み取り時における読取ガラス12の温度上昇を抑制することができ、そのときの読取画像の品質が低下することを防止した良好な読取を行うことができる。
[実施の形態2]
図5及び図6は、本発明の実施形態2に係る画像読取装置の要部を示すものである。この実施形態2に係る画像読取装置では、ガイド板13を熱伝導性部材として構成することに代えて、新たに熱伝導性部材3としての部品16を読取ガラス12に隣接するように設けた以外は実施形態1に係る画像読取装置1と同じ構成からなるものである。このため、図5等においては実施形態1に係る画像形成装置1と共通する部分には同じ符号を付し、以下では必要な場合を除けばその説明を省略している。
図5及び図6は、本発明の実施形態2に係る画像読取装置の要部を示すものである。この実施形態2に係る画像読取装置では、ガイド板13を熱伝導性部材として構成することに代えて、新たに熱伝導性部材3としての部品16を読取ガラス12に隣接するように設けた以外は実施形態1に係る画像読取装置1と同じ構成からなるものである。このため、図5等においては実施形態1に係る画像形成装置1と共通する部分には同じ符号を付し、以下では必要な場合を除けばその説明を省略している。
熱伝導性部材3としての部品16は、読取ガラス12の原稿搬送通過方向Aの上流側となる長辺端部に接触した状態で設けられるものであり、アルミニウムにより板状に形成されている。そして、この熱伝導性部材の部品16の内部には、読取ガラス12の長辺方向と平行するような状態で放熱促進装置4としてのヒートパイプ41の一端部側が埋設されている。ヒートパイプ41については、実施形態1の場合と同様に、その熱伝導性部材の部品16の一端部から突出した部位41bがクランク形状に折り曲げられた状態で筐体10の外部に露出した部位に至るように設置されている。また、その突出した部位14bの終端部には、放熱フィン42が接続されている。
この実施形態2に係る画像読取装置においても、その原稿移動読取モードによる画像読み取りが実行される際、ランプ21の照明により、読取ガラス12やその周辺部分が加熱されて温度が上昇し始めるが、実施形態1の場合とほぼ同様に、その読取ガラス12に蓄積される熱が熱伝導性部材の部品16に伝導された後、その伝えられた熱がヒートパイプ41により筐体10の外部側に移動させられて放出される。
これにより、原稿移動読取モードによる画像読み取り時においても、その読取ガラス12の温度上昇が抑制されるようになる。また、この画像読取装置1においても、実施形態1の場合と同様に、その筐体10等に放熱用の孔を設けることがないため、そのような孔から筐体10の内部に塵埃や紙粉が侵入して反射ミラー22,26,27等に付着することなどによって読取画像にスジが発生する等の悪影響を及ぼすようなおそれもない。
[他の実施の形態]
実施の形態1,2においては、ヒートパイプ41の突出部位41bの終端部に放熱フィン42を接続したが、ヒートパイプのみによる放熱が十分に行われる場合には、その放熱フィン42を省略しても差し支えない。また、放熱フィン42を接続した場合、その放熱フィンによる放熱効率をより高めるため、その放熱フィンに対して空気を送る送風ファンを放熱促進装置4の一部として追加して設けることができる。
実施の形態1,2においては、ヒートパイプ41の突出部位41bの終端部に放熱フィン42を接続したが、ヒートパイプのみによる放熱が十分に行われる場合には、その放熱フィン42を省略しても差し支えない。また、放熱フィン42を接続した場合、その放熱フィンによる放熱効率をより高めるため、その放熱フィンに対して空気を送る送風ファンを放熱促進装置4の一部として追加して設けることができる。
また、実施の形態1,2においては、熱伝導性部材3及び放熱促進装置4を読取ガラス12の原稿搬送通過方向Aの上流側の端部又は下流側の端部の一方にのみ設置する場合を示したが、必要に応じて、読取ガラス12の原稿搬送通過方向Aの上流側の端部又は下流側の端部の双方に熱伝導性部材3及び放熱促進装置4を設けることも可能である。
さらに、実施の形態1,2においては、原稿固定読取モードがなく、原稿移動読取モードのみを備えた画像読取装置として構成することも可能である。この場合は、プラテンガラス11やキャリッジ20,25などが不要になる。
1…画像読取装置、2…原稿、3…熱伝導性部材、4…放熱促進装置、10…筐体、12…読取ガラス、13…ガイド板(案内部材)、21…ランプ(光源)、30…読取ユニット(受光装置)、41…ヒートパイプ(放熱促進装置の一部)、42…放熱フィン(放熱促進装置の一部)。
Claims (3)
- 筐体と、この筐体に開設される開口部に設置され、読み取り対象となる原稿が搬送されて通過する板状の読取ガラスと、この読取ガラスを通過する原稿を照明するための光を前記筐体の内部側における一定の位置から発する光源と、この光源から発せられる光のうち前記原稿で反射されて前記筐体の内部側に戻る反射光を受光する受光装置とを有する画像読取装置であって、
前記読取ガラスに接触又は近接させた状態で配置され、その読取ガラスに蓄積される熱が伝えられる熱伝導性部材と、この熱伝導性部材に一部が接触した状態で配置され、その熱伝導性部材に伝えられる熱を前記読取ガラスから離れた位置まで移動させて前記筐体の外部に放出する放熱促進装置を設けたことを特徴とする画像読取装置。 - 前記放熱促進装置がヒートパイプを用いて構成されている請求項1に記載の画像読取装置。
- 前記読取ガラスの原稿搬送方向の下流側となる端部に接触又は近接させた状態で配置され、その読取ガラスを通過した直後の原稿を所定の方向に案内する案内部材を有し、
かつ、その案内部材を前記熱伝導性部材として形成するとともに、その案内部材に前記放熱促進装置を構成するヒートパイプを接触させた状態で取り付ける請求項1に記載の画像読取装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006171498A JP2008005131A (ja) | 2006-06-21 | 2006-06-21 | 画像読取装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006171498A JP2008005131A (ja) | 2006-06-21 | 2006-06-21 | 画像読取装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008005131A true JP2008005131A (ja) | 2008-01-10 |
Family
ID=39009177
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006171498A Withdrawn JP2008005131A (ja) | 2006-06-21 | 2006-06-21 | 画像読取装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008005131A (ja) |
-
2006
- 2006-06-21 JP JP2006171498A patent/JP2008005131A/ja not_active Withdrawn
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