JP2008005040A - 保守システム、並びに監視装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】データ伝送路の少なくとも一部を無線通信とするシステムにおいて、通信環境の変化に起因して発生する通信障害を監視し、通信障害を除去する保守サービスを迅速に提供する。
【解決手段】無線によりデータの送受信が可能な端末装置と、前記端末装置と無線伝送によりデータの送受信を行う無線送受信装置であって、前記端末装置とこの無線送受信装置の間の無線伝送路における通信環境を変化させる要素である通信環境変動要素を測定するセンサを有する無線送受信装置と、この無線送受信装置から前記端末装置との無線通信の実行結果を示すデータである通信実行レポートと、センサから出力された通信環境変動要素の測定結果を示すデータである測定結果データに基づいて生成されたログを受け取り、このログに基づいて無線送受信装置と前記端末装置との間における通信障害の発生を判定し、判定の結果に基づいて通信障害に対応するための所定の処理を実行する監視サーバとを有する保守システム。
【選択図】図1

Description

本発明は、保守システム、並びに監視装置に関する。
無線通信技術及びネットワーク技術の発展と普及に伴って、データ伝送路の一部を無線とした、リーダ/ライタやアクセスポイントなどの無線通信手段を用いるシステムが広がりつつある。例えば、いわゆるRFID(無線ICタグ)をリーダ/ライタによって読み出して、RFIDが記憶している固有IDを管理システムに提供するシステムや、無線LAN接続機能を有するPCや無線LAN対応IP電話端末などとアクセスポイントとにより無線LANを構成するシステムなどが提案されている。
このように、データ伝送路の少なくとも一部を無線伝送によって行う通信システムによれば、ケーブルが要らないので配線スペースが不要となるとともに、ケーブルを張る作業が不要となるため、その時間と費用の節約ができ、また端末装置の設置や移動が自由に行えるようになるというメリットがある一方、障害が発生した場合に一時的に通信が不能となったり、通信速度が低下して業務に障害が生じたりするというデメリットもある。
このような障害が発生した場合には、障害原因を除去するまで通信が正常復旧しないため情報のやり取りが途絶えてしまい大きな混乱を引き起こすおそれがある。とりわけ、緊急度の高い通信を行うシステムである場合、例えば、ライフラインともなるIP電話(無線SIPフォン)を含む通信システムにおいては、即時復旧が重要となる。
このようなデータ伝送路の少なくとも一部を無線伝送としたシステムの即時復旧を行う技術として、無線ネットワークに接続された被監視装置の故障状態を検出して、検査、復旧、或いは電源遮断/再投入を遠隔の地から行い、システムの保守を行う技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2003−234838号公開公報
上記のようなデータ伝送路の一部に無線通信手段を利用するシステムにおいて、その無線通信手段は、周波数帯域によって影響の受け方が違うものの、環境の変化等によって、その通信性能に多大な影響が生ずる。例えば、ノイズフロアの増大、自らの部屋に新たに設置する装置から発生するノイズ、隣接する部屋やビルから飛び込んでくる電波、移動する人や物等による電波の反射や遮断などによって、通信速度の低下や、通信成功率の低下などの障害が発生し、システム内の通信障害を起こす要因となる。
しかしながら、上記のような従来の技術では、装置そのものの故障を発見することはできても、無線伝送路に通信障害が発生したことは検出することができない。通信状況の変化により無線伝送によるデータ伝送路上の通信障害が生じ、端末装置との通信が行えない状況が生じた場合、従来のシステムではそれがデータ伝送上に生じた通信障害であるのか、或いは読み取り対象であるRFIDが不存在であるのか、或いは通信対象である無線LANが接続されたPCやIP電話端末が不存在であるのか、或いはこれらが非稼働状態となっているのか、或いは動作環境の変化によるものなのか、或いは装置の経年劣化による通信性能の低下によるものなのか、を判別できず、その結果装置(システム)が管理者に対して、通信障害の発生を通報することができない。
すなわち、利用者がその通信速度の低下を発見する場合は別として、RFIDを利用したシステム、無線LANを使った無人にて(機械やシステムが)データを収集するシステム、セキュリティシステム等のデータ伝送路の少なくとも一部を無線通信とするシステムは、通信環境の変化によって通信ができなくなり、システム本来の機能を発揮できなくなっていること、また或いは、何らかの要因で、一時的に通信ができない状況が発生していることをシステム利用者、或いはシステム運用者が知る方法が無く、そのためこのような障害を除去するための保守が行えなかった。かかる問題は、とりわけ無線SIPフォンなどでは重大な問題である。なぜなら、旧アナログの固定網からの切り替えにより、無線SIPフォンは今後増加することになるが、電話=ライフラインであり、たとえ一時的であっても使用できない状況が発生することは、ライフラインの一つである電話システムにおいて致命的だからである。
本発明の目的は、データ伝送路の少なくとも一部を無線通信とするシステムにおいて、通信環境の変化に起因して発生する通信障害を監視し、通信障害を除去する保守サービスを迅速に提供できる技術を提供することにある。
上記課題を解決するための手段として、本発明は以下の特徴を有している。
本発明の第1の態様は、保守システムとして提案される。
この保守システムは、端末装置(例えば、無線ICタグ、無線LAN対応PC,無線SIPフォンなど)と、前記端末装置と無線伝送によりデータの送受信を行う無線送受信装置(例えば、リーダ/ライタ、アクセスポイントなど)であって、端末装置とこの無線送受信装置の間の無線伝送路における通信環境を変化させる要素である通信環境変動要素(例えば、ノイズ、温度、湿度、結露など)を測定するセンサを有する無線送受信装置と、この無線送受信装置から端末装置との無線通信の実行結果を示すデータである通信実行レポートと、センサから出力された通信環境変動要素の測定結果を示すデータである測定結果データに基づいて生成されたログを受け取り、このログに基づいて無線送受信装置と端末装置との間における通信障害の発生を判定し、判定の結果に基づいて通信障害に対応するための所定の処理を実行する監視サーバとを有することを特徴としている。
この保守システムによれば、通信環境の変化に起因して発生する通信障害を監視し、通信障害を除去する保守サービスを迅速に提供できる。
上記の保守システムにおいて、前記所定の処理は、無線送受信装置に対して通信障害を解消するための調整を行わせるための遠隔操作処理であるとしてもよい。かかる保守システムによれば、通信障害の発生を自動的に検出すると共に、遠隔操作により自動的に通信障害の解消を図ることができるため、通信障害を除去する保守サービスを迅速に提供できる。
また、上記の保守システムにおいて、通信障害の発生を通知するためのレポート出力装置(例えば、Webブラウザを搭載したパーソナルコンピュータなど)をさらに設けておき、前記所定の処理を、無線送受信装置に対応するレポート出力装置に通信障害を解消するためのレポートを送信する処理とするようにしてもよい。
かかる保守システムによれば、通信障害の発生を自動的に検出すると共に、無線送受信装置に迅速に駆けつけることができる位置にいるであろう、当該無線送受信装置の所有者、管理者などに通信障害を解消するために必要な情報を提供し、通信障害に対する対応を促すことによって、通信障害を除去する保守を迅速に行うことを可能としている。
またさらに、上記の保守システムにおいて、保守作業実行者を通信障害の発生した無線送受信装置の設置場所に向かわせるための保守要請メッセージを表示させる保守側端末装置(例えば、Webブラウザを搭載したパーソナルコンピュータなど)をさらに設け、前記所定の処理は、通信障害を解消させるため保守作業実行者をその無線送受信装置の設置場所に向かわせるための保守要請メッセージを生成し、その保守要請メッセージを前記保守側端末装置に送信する処理であるようにしてもよい。
このような保守システムによれば、通信障害の発生を自動的に検出すると共に、遠隔操作や当該無線送受信装置の所有者、管理者などによっては解決できない通信障害であっても、問題解決の専門家である保守作業実行者をその無線送受信装置の設置場所に派遣することが可能となり、通信障害を除去する保守サービスを迅速に提供できる。
本発明の第2の態様は、監視装置(以下、監視サーバを例として説明する)として提案される。
この監視サーバは、無線送受信装置(例えば、リーダ/ライタ、アクセスポイントなど)における無線通信の実行結果を示す通信実行レポートと、センサから出力された測定結果データとに基づいて生成されたログを各無線送受信装置から受け取り記憶するログ記憶部と、前記ログ記憶部に記憶されたログに基づいて、無線送受信装置と端末装置(例えば、無線ICタグ、無線LAN対応PC,無線SIPフォンなど)との間における通信障害の発生の判定を行うログ解析部と、前記ログ解析部の判定に基づいて、通信障害に対応するための所定の処理を実行する対応処理部とを有することを特徴としている。
この監視サーバによれば、無線伝送を少なくとも一部のデータ伝送路として使用するシステムにおいて通信環境の変化に起因して発生する通信障害を監視し、通信障害を除去する保守サービスを迅速に提供できる。
上記の監視サーバにおいて、前記所定の処理を、無線送受信装置に対して通信障害を解消するための調整を行わせるための遠隔操作処理としてもよい。かかる監視サーバによれば、通信障害の発生を自動的に検出すると共に、遠隔操作により自動的に通信障害の解消を図ることができるため、通信障害を除去する保守サービスを迅速に提供できる。
また、上記の監視サーバにおいて、前記所定の処理を、通信障害を解消するためのレポートを送信する処理としてもよい。かかる監視サーバによれば、通信障害の発生を自動的に検出すると共に、無線送受信装置に迅速に駆けつけることができる位置にいるであろう、当該無線送受信装置の所有者、管理者などに通信障害を解消するために必要な情報を提供し、通信障害に対する対応を促すことによって、通信障害を除去する保守を迅速に行うことを可能としている。
またさらに、上記の監視サーバにおいて、前記所定の処理を、通信障害を解消させるため保守作業実行者をその無線送受信装置の設置場所に向かわせるための保守要請メッセージを生成し、その保守要請メッセージを送信する処理としてもよい。
このような監視サーバによれば、通信障害の発生を自動的に検出すると共に、遠隔操作や当該無線送受信装置の所有者、管理者などによっては解決できない通信障害であっても、問題解決の専門家である保守作業実行者をその無線送受信装置の設置場所に派遣することが可能となり、通信障害を除去する保守サービスを迅速に提供できる。
本発明によれば、通信障害の発生を自動的に検出すると共に、遠隔操作により自動的に通信障害の解消を図ることができるため、通信障害を除去する保守サービスを迅速に提供できる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一つの実施の形態である保守システムの構成例を示すブロック図であり、図2は、この保守システムの部分ブロック図であって、無線送受信装置を中心とした部分の拡大ブロック図である。以下、図1,2を参照しながら本実施の形態にかかる保守システムについて説明する。なお、ここにいう「保守システム」とは、データ伝送路の少なくとも一部を無線伝送により行うシステム(本保守システムによって保守されるシステム;「保守対象システム」と呼ぶ)において、無線伝送路における通信障害の発生を検出して、その通信障害の解消/除去を図るために所定の処理を実行するシステムである。
この保守システム1は、端末装置10と、端末装置10と無線伝送によりデータ送受信を行う無線送受信装置20であって、端末装置10とこの無線送受信装置20の間の無線伝送路における通信環境を変化させる要素(以下、「通信環境変動要素」と呼ぶ)を測定する1又は複数種類のセンサを有する無線送受信装置20と、この無線送受信装置20から端末装置10との通信実行状況及びセンサ30により測定した通信環境変動要素の測定結果を受け取り、これらに基づいて通信障害の発生を監視し、監視結果に基づいて保守のための所定の処理を実行する監視サーバ40と、通信障害を解消/解決するためのアドバイスを含むレポートをユーザに示すためのレポート出力装置50と、保守作業実行者80(サービスエンジニア、メンテナンスマンなど)を通信障害の発生している場所に向かわせるためのメッセージなどを出力する保守側端末装置60とを有している。
無線送受信装置20、端末装置10、レポート出力装置50は、どのような場所に設置され用いられるものでもよい。例えば、個人宅、会社、公衆ホットスポットなどで使用されるものである。また、保守側端末装置60は、保守サービス会社或いはメンテナンス会社などの管理センター、営業所に設けられるものであってもよいし、或いは保守作業実行者80が携帯する移動通信端末を保守側端末装置60としてもよい。
監視サーバ40は、通信網70を介して無線送受信装置20、レポート出力装置50、及び保守側端末装置60と通信可能である。
[端末装置10]
端末装置10は、無線送受信装置20との間で無線によりデータ伝送を行う装置である。端末装置10は、例えば、無線ICタグ、無線LANに接続可能な機能を有するパーソナルコンピュータ、無線IP電話端末(例えば、無線SIPフォン)、その他無線LANにより制御可能な家庭用電気機器(例えば、ネットワーク対応テレビ、冷蔵庫)などである。
[無線送受信装置20]
無線送受信装置20は、端末装置10との間で無線伝送によるデータ送受信を行い、必要に応じて端末装置10から受信したデータを主装置やネットワークに送出し、又は主装置やネットワークから受け取ったデータを端末装置10に送信する。
また、無線送受信装置20は端末装置10とのデータ送受信の実行状況の報告である通信実行レポートと、センサ30が検出した測定結果である測定結果データとによる構成されるデータであるログを監視サーバ40に通信網を介して送信する。
図3は、無線送受信装置20の構成例を示す機能ブロック図である。無線送受信装置20は、端末装置10と無線伝送によるデータ送受信を行う無線通信部201と、センサ30から測定結果データを受け取り、これを刻々記憶する環境測定部202と、無線通信部201から通信実行レポートを受け取ると共に、環境測定部202から測定結果データを受け取り、これらからログを生成し、生成したログを監視サーバ40に渡すログ生成部203とを有している。
「無線通信部201」
無線通信部201は、送信データの変調、受信データの復調を行い、端末装置10との間で無線伝送によるデータ送受信を行う。また、無線通信部201は端末装置10との通信の実行状況を示すデータである通信実行レポートを出力する。例えば、無線通信部201は、端末装置10への呼び出しの実行時刻、その結果得た端末装置10からの応答受信状況などを通信実行レポートとして出力する。
無線通信部201は、所定の変調方式によりデータをキャリア波に載せて送信する変調部201Aと、端末装置から受信した電波を所定の復調方式により復調する復調部201Bと、変調部201A、復調部201Bの動作を制御する制御部201Cとを有している。制御部201Cは予め搭載されたプログラムにより自律的に変調部201A、復調部201Bの動作を制御することができるとともに、監視サーバ40からの指令に応じて、変調部201A、復調部201Bの動作を制御することもできる。例えば、無線通信等における電波干渉防止技術の一種であるLBT(Listen Before Talk)機能による使用チャネル切り替えの指令に応じて所定のチャネルに使用周波数を切り替えたり、ノイズフロアの状況により、周波数ホッピングの対象チャネルから、予め通信障害の発生が予測されるチャネルを排除するなど、LBT機能や周波数ホッピングの最適な動作の為に、そのノイズフロア値を参照するなどの処理を行う。
また、無線通信部201、より詳しくは制御部201Cは、データ送受信に異なる複数の周波数帯域(チャネル)を用いることができる場合には、その周波数帯域の切り替え状況と、各周波数帯域における端末装置10への呼び出しの実行、その実行時刻、その結果得た端末装置10からの応答受信状況などを通信実行レポートに含めて後述するログ生成部203に出力する。
図4は、無線通信部201によって出力される通信実行レポートの例を示す図である。この例では、無線送受信装置20としてリーダ/ライタが使用されている。このリーダ/ライタは、通常、LBT機能等を用いて各チャネル間の干渉を防止しつつ1〜9までの9つのチャネルを順に切り替えながら端末装置10である無線ICタグの呼び出しを行うものとする。通信実行レポート300は、チャネルごとに行われる無線ICタグの呼び出し処理ごとに一つのレコード301が生成される。各レコード301は、時刻フィールド302、チャネルフィールド303、応答状況フィールド304を有している。時刻フィールド302は、その無線ICタグの呼び出し処理の実行時刻(日付及び時刻)を格納するフィールドである。チャネルフィールド303は、その呼び出し処理に用いたチャネル番号を格納するフィールドである。応答状況フィールド304は、その呼び出し処理において応答した端末装置10、すなわち無線ICタグの個数を格納するフィールドである。図4に示す例では、時刻「2006/5/30 10:00:00」から1分ごとにチャネルを切り替えながらその無線ICタグの呼び出し処理を行った場合の通信実行レポート300となっている。時刻「10:00:00」から「10:08:00」までにチャネル1からチャネル9までの呼び出し処理が行われていることが通信実行レポートに記憶されており、対応するレコードの応答状況フィールド304の数値を見ると、チャネル5において応答した端末装置10、すなわち無線ICタグの個数が他のチャネル1から4、及び6から9の場合に比べて極端に少なくなっており、この時刻帯においてはチャネル5の周波数帯域において何らかの通信障害が発生している可能性があることが推定される。
上記チャネル1からチャネル9までを使用した呼び出しは繰り返し行われる。図4に示す例では、時刻「10:15:30」から「10:23:30」までにチャネル1からチャネル9までの呼び出し処理が行われていることが記録されている。対応するレコードの応答状況フィールド304の数値を見ると、チャネル3において応答した端末装置10、すなわち無線ICタグの個数が他のチャネル1から4、及び6から9の場合に比べて極端に少なくなっており、この時刻帯においてはチャネル3の周波数帯域において何らかの通信障害が発生している可能性があることが推定される。
[環境測定部202]
図3に戻り、無線送受信装置20の説明を続ける。
環境測定部202は、センサ30が出力する測定結果データを時刻と対応付けて記憶する。センサ30は通信障害を発生させる要素を測定し、測定結果データを環境測定部202に出力する。通信障害を発生させる要素は、例えば以下のようなものがあげられる。
(1)ノイズ
(2)温度
(3)湿度
(4)結露
これら通信障害を発生させる要素を測定するセンサ30として、本実施の形態にかかる無線送受信装置20は、ノイズ測定装置、温度センサ、湿度センサ、結露センサの4種類のセンサ30を有している。なお、これらセンサ30は接続先の無線送受信装置20の通信領域内に設けられている。
以下、上記通信障害を発生させる要素(1)から(4)について説明する。
ノイズは、無線送受信装置20が使用する周波数帯域ごとに測定することが好ましい。ノイズを上昇させる原因としては、例えば13.56MHz帯においては、電気設備でインバーターを持たせたものから電源ラインを通じて、或いは空中伝搬により発生するノイズ、パーソナルコンピュータなどの電子機器から発生するノイズ、短波放送の電波などである。950MHz帯においては、業務用の無線によるノイズ、携帯電話関連の機器によるノイズなどが原因となりうる。また、同じ周波数帯を使用する無線送受信装置20が近隣に設置されている場合、例えば、隣接する部屋やビル内に同種のリーダ/ライタ、アクセスポイントなどが設置されている場合、これらの無線送受信装置20が発する電波が飛び込んでくることにより、通信障害を発生させる要素となりうる。
温度、湿度、結露が通信環境に大きく影響を与え、通信障害が生ずる可能性がある。特に、2.45G帯域を使用する無線送受信装置20の場合には、湿度による影響が大きい。
図5は、環境測定部202が記憶する測定結果データの例を示す図である。図5に示す測定結果データ400は、単位時刻(この例では、1秒)ごとに一つのレコード401が生成される。測定結果データ400は時刻の経過に従って刻々追加されるレコード401により構成されるデータである。各レコード401は、時刻フィールド402と、各センサ30からの測定結果を格納するフィールド403から406で構成される。この例では、環境測定部202は4つのセンサ30からの測定結果を受け取り、対応するフィールドに格納する。4つのセンサ30は、ノイズレベルセンサ、温度センサ、湿度センサ、結露センサである。これら4つのセンサ30の測定結果は、それぞれノイズフィールド403、温度フィールド404、湿度フィールド405、結露フィールド406に格納される。
なお、図2,図3ではこれらのセンサ30は無線送受信装置20とは別体の装置として、無線送受信装置20に通信ケーブルなどで接続される構成として図示したが、センサ30は無線送受信装置20内に取り付けられる構成であってももちろん構わない。
[ログ生成部203]
図3に戻り、無線送受信装置20の構成の説明を続ける。
無線送受信装置20の構成要素の一つであるログ生成部203は、無線通信部201から出力された通信実行レポート300と、環境測定部202から出力される測定結果データ400とに基づいてログを生成し、監視サーバ40にログを渡す。図6に、ログ生成部203が生成するログの一例を示す。ログ500は、時刻(時刻帯を含む)ごとに一つのレコード501を有しており、各レコード501は、そのレコード501の時刻帯を格納する時刻フィールド502と、測定結果データに含まれる測定結果を格納するノイズフィールド503、温度フィールド504、湿度フィールド505、及び結露フィールド506を有すると共に、各チャネルについて応答状況を格納するチャネル1フィールド507、チャネル2フィールド509、チャネル3フィールド509からチャネル9フィールド510(チャネル4フィールドからチャネル8フィールドについては図略)を有している。
図6に示す例では、第1のレコード501(図中最上段のレコード)は、日付「2006/5/30」の時刻「10:00:00」から「10:08:59」までの時刻帯の測定結果、及びチャネルごとの応答状況を格納している。
ログ生成部203は、時刻帯が経過するごとにレコード501を追加してログ500を生成する。ログ生成部203は、生成したログ500を適宜のタイミングで監視サーバ40に出力する。
[監視サーバ40]
図1に戻り、監視サーバ40の説明をする。
監視サーバ40は、無線送受信装置20からログ500を受け取り、このログ500に基づいてその無線送受信装置20の通信領域における通信障害の発生の有無を監視し、通信障害に対応するための所定の処理を実行する装置である。
監視サーバ40は、演算処理装置(CPU)、主メモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、入出力装置(I/O)、必要な場合にはハードディスク装置等の外部記憶装置を具備している装置であって、例えばコンピュータ、ワークステーションなどの情報処理装置である。前記ROM、若しくはハードディスク装置などに、情報処理装置を監視サーバ40として機能させるためのプログラム、又は保守サービス提供方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが記憶されており、このプログラムを主メモリ上に載せ、CPUがこれを実行することにより監視サーバ40が実現され、若しくは保守サービス提供方法が実行される。また、上記プログラムは必ずしも情報処理装置内の記憶装置に記憶されていなくともよく、外部の装置(例えば、ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダのサーバなど))から提供され、これを主メモリに乗せる構成であってもよい。
図7は、監視サーバ40の構成例を示す機能ブロック図である。
図7に示す監視サーバ40は、ログ記憶部401と、ログ記憶部401の記憶内容を参照するログ解析部402と、ログ解析部402によって参照される条件記憶部403と、ログ解析部402からの指令を受け取り、指令に応じて、通信障害を解消するための所定の処理を実行する対応処理部404とを有している。
ログ記憶部401は、各無線送受信装置20から送信されてきたログ500を記憶する機能を有する。ログ記憶部401は、無線送受信装置20ごとに一つのログ500を記憶する。監視サーバ40は、各ログ500を解析することにより、各無線送受信装置20の通信領域内での通信障害の発生の有無を知ることができる。また、蓄積記憶している過去のログ500を解析することにより、どのような環境条件となると、通信障害が発生するのかを知ることができる。
ログ解析部402は、ログ500を解析することにより無線送受信装置20の通信領域内での通信障害の発生の有無を判定する機能を有する。この判定には、後述する条件記憶部403が記憶する条件が用いられる。判定の結果、通信障害の発生ありと判定した場合は、ログ解析部402は後述の対応処理部404に、通信障害を解消するための所定の処理を行うよう指令を送る。
条件記憶部403は、対応処理部404に所定の処理を実行させる条件、すなわち通信障害の発生を認定する条件を記憶する。例えば、温度がX℃以上且つ湿度Y%以上であって、応答状況が他のチャネルの50%以下である、というように条件を条件記憶部403は記憶している。条件は複数記憶されていてよい。条件の内容は、過去の運用経験から決定されるものであってもよいし、端末装置10や無線送受信装置20の性能や使用によって決定されるものであってもよい。また、これらの内容に基づき、管理者等が自ら設定できるようにしてもよい。
対応処理部404は、ログ解析部402から指令を受け取ると、通信障害を解消するための所定の処理(以下、保守対応処理と呼ぶ)を実行する。
図8は、保守対応処理の一例を示すフローチャートである。以下、図8を参照しながら保守対応処理の一例について説明する。
まず、監視サーバ40,より詳しくは対応処理部404は、無線送受信装置20から受け取ったログを解析して通信障害の発生の有無を判定するログ解析処理を行う(S801)。なお、この実施の形態では保守対応処理は個々のログごとに行う。すなわち、各無線送受信装置20について通信障害の発生の有無を判定し、その判定結果に基づいて所定の処理を行う。
さて、このログ解析処理において通信障害の発生は無いと判定された場合(S802,No)、監視サーバ40,より詳しくは対応処理部404は、保守対応処理をそのまま終了し、次回の保守対応処理の実行を待つ。
一方、このログ解析処理において通信障害の発生があると判定された場合(S802,Yes)、監視サーバ40,より詳しくは対応処理部404は、その無線送受信装置20に対して通信障害を解消するための調整を行わせるように、遠隔操作処理を行う(S803)。例えば、あるチャネルにおいてノイズレベルが異常に上昇していることがログ500に示されている場合には、監視サーバ40,より詳しくは対応処理部404は、その無線送受信装置20に対してそのチャネルの使用を中止し、他のチャネルによる通信を行うよう指令を送信する。或いは、その無線送受信装置20周辺のノイズレベルが上昇したため、キャリアセンスが正常に行えないことがログ500に示されている場合には、キャリア受信として認識する閾値レベルを調整するように、その無線送受信装置20に指令を送信する。
次に、監視サーバ40,より詳しくは対応処理部404は、ある時間の経過後、無線送受信装置20から受け取ったログ500を解析して通信障害の解消を判定するログ解析処理を行う(S804)。このS804において解析するログ500は、S801において解析したログより新しいものである。このログ解析処理(S804)において通信障害が解消したと判定された場合(S805,Yes)、監視サーバ40,より詳しくは対応処理部404は、保守対応処理をそのまま終了し、次回の保守対応処理の実行を待つ。
一方、このログ解析処理において通信障害は解消していないと判定された場合(S804,No)、監視サーバ40,より詳しくは対応処理部404は、その無線送受信装置20に対応するレポート出力装置50に通信障害を解消するためのレポートを送信する処理である、レポート送信処理を行う(S806)。このレポートは、その無線送受信装置20の所有者や管理者など予め指定された者に対して、通信障害の発生状況(発生時間帯、繰り返し間隔など)、その通信障害の原因と思われる要因などを知らせる情報である。このレポートは、ログ500に基づいてプログラムにより自動的に生成される。レポート出力装置50は、このレポートをその無線送受信装置20の所有者や管理者などが認識できる態様で出力する。レポートはどのような媒体形式で無線送受信装置20の所有者や管理者などに対して出力されてもよい。印刷物(ファクスを含む)、電子メール、Webサイト、電子掲示板などを用いてレポートを出力することが考えられる。
次に、監視サーバ40,より詳しくは対応処理部404は、ある時間の経過後、無線送受信装置20から受け取ったログ500を解析して通信障害の解消を判定するログ解析処理を行う(S807)。このS807において解析するログ500は、S804において解析したログより新しいものである。このログ解析処理(S807)において通信障害が解消したと判定された場合(S808,Yes)、監視サーバ40,より詳しくは対応処理部404は、保守対応処理をそのまま終了し、次回の保守対応処理の実行を待つ。
一方、このログ解析処理(S807)において通信障害は解消していないと判定された場合(S808,No)、監視サーバ40,より詳しくは対応処理部404は、その無線送受信装置20の通信障害を解消するように、保守作業実行者80を向かわせるための処理である保守作業実行者派遣処理を行う(S809)。保守作業実行者派遣処理は、保守側端末装置60に保守作業実行者をその無線送受信装置20の通信障害の解消に向かわせる指令を送信する処理である。なお、本保守システム1には、一般的には複数の保守側端末装置60が備えられている。例えば、本部管理センター、及び各地の営業所、サービスセンターなどにそれぞれ保守側端末装置60が備えられている。保守作業実行者派遣処理では、その無線送受信装置20の通信障害の解消に向かわせるのに最も適した位置又はその他の条件を満たすものが監視サーバ40,より詳しくは対応処理部404によって選択され、保守作業実行者80へ指令が送られる。
以上で、保守対応処理が終了する。
図9は、監視サーバ40の動作例を示すタイミングチャートである。図9(A)は、あるセンサ30から出力される通信障害を発生させる要素の変化を示し、図9(B)は、無線通信部201から出力される通信状況の変化を示し、図9(C)は監視サーバ40の動作を示している。この例では、通信障害を発生させる要素及び通信状況がともに異常を示す値となると、条件記憶部403に記憶された条件が満たされるものとする。
さて、時刻T1においては、通信障害を発生させる要素及び通信状況は平常である。そのため、時刻T1において、監視サーバ40はログ解析処理を行うが、条件記憶部403に記憶された条件を満たさないため、保守対応処理は行わない。次に、時刻T2においては、通信障害を発生させる要素及び通信状況はともに異常を示す値に変化している。監視サーバ40はログ解析処理を行うと、条件記憶部403に記憶された条件である通信障害を発生させる要素及び通信状況がともに異常を示す値であることが満たされたため、保守対応処理を実行する。
次に、時刻T3において、時刻T1においては、通信障害を発生させる要素は異常を示す値となっているが、通信状況を示す値は平常である。そのため、監視サーバ40は時刻T3においてログ解析処理を行うが、条件記憶部403に記憶された条件を満たさないため、保守対応処理は行わない。
また、蓄積されたログを分析することにより、通信障害のさらに具体的な原因(要素、要素の組み合わせ、値など)の特定を行うことも可能となる。
[レポート出力装置50]
レポート出力装置50は、保守対応処理の中の一処理である、レポート送信処理(S806)が実行されることにより監視サーバ40から送信されるレポートを出力する装置である。レポート出力装置50は、レポートの出力媒体をどのようなものにするかによって様々な装置とすることができる。印刷物としてレポートを受領することを希望する場合は、ファクス装置がレポート出力装置50となり、電子メールとしてレポートを受領することを希望する場合は、電子メールソフトウエアが搭載されたコンピュータがレポート出力装置50となり、Webサイト、電子掲示板などとしてレポートを受領(閲覧)することを希望する場合は、Webブラウザを搭載したコンピュータがレポート出力装置50となる。レポート出力装置50は、携帯電話やPDAなどの移動体通信端末であっても構わない。
[保守側端末装置60]
保守側端末装置60は、保守対応処理の中の一処理である、保守作業実行者派遣処理(S809)が実行されることにより監視サーバ40から送信される保守要請メッセージを出力する装置である。保守側端末装置60は、保守要請メッセージの出力媒体をどのようなものにするかによって様々な装置とすることができる。印刷物として保守要請メッセージを受領することを希望する場合は、ファクス装置が保守側端末装置60となり、電子メールとして保守要請メッセージを受領することを希望する場合は、電子メールソフトウエアが搭載されたコンピュータが保守側端末装置60となり、Webサイト、電子掲示板などとして保守要請メッセージを受領(閲覧)することを希望する場合は、Webブラウザを搭載したコンピュータが保守側端末装置60となる。保守側端末装置60は、携帯電話やPDAなどの移動体通信端末であっても構わない。
[通信網70]
通信網70は有線・無線、専用回線・交換回線を問わず、これに接続されている装置がそれぞれ目的とする装置に対しセッションを確立したときにその間での情報の送受を可能とするように作用する。通信網70は、インターネットのように、ゲートウエイを介して複数のネットワークが組み合わされて実現しても構わない。また、その接続についてもいわゆるバックボーンといわれる基幹線に直接接続せずとも、PPP接続などによって一時的に接続してあっても、セッションを確立したときにその間で情報の送受ができるようになっていれば構わない。なお、上記「通信網」は専用回線を固定的に張りめぐらせたような、交換機を用いない通信網も含むものとする。さらに、上記「通信網」はセキュリティ対策として所定の暗号化処理が施されているようにしてもよい。
[保守システムの動作]
次に、本保守システム1の動作例について、図10,図11を参照しながら説明する。図10は、本保守システム1の動作例を示すシーケンス図、図11は図10の続きの動作例を示すシーケンス図である。
まず、無線送受信装置20がログ生成を行う(S1001)。なお、ログ生成に先立って、センサ30からの測定結果データ、及び無線通信部201による通信実行レポートの生成が行われている。無線送受信装置20は、生成したログを、通信網70を介して監視サーバ40に送信する(S1002)。ログを受信した監視サーバ40は、ログをログ記憶部401に記憶しておき、所定のタイミングでこのログを解析するログ解析処理(S1003)を行う。
このログ解析処理において通信障害の発生があると判定された場合、監視サーバ40,より詳しくは対応処理部404は、その無線送受信装置20に対して通信障害を解消するための調整を行わせるように、遠隔操作処理を行い(S1004)、その無線送受信装置20に指令を送信する(S1005)。この指令を受信した無線送受信装置20、より詳しくは制御部201Cは指令の内容に応じた調整処理(S1006)を実行し、通信障害の解消、回避を試みる。
この無線送受信装置20は、所定のタイミングで新たなログ500を生成するべく、ログ生成を実行する(S1007)。この新たなログ500は、先に行った調整処理(S1006)の結果が反映されている。すなわち、この新たなログ500を解析することにより調整処理により通信障害の解消、回避が成功したか否かが判明する。
監視サーバ40は、新たなログ500を解析して通信障害の解消、回避の成否を判定するログ解析処理を行う(S1009)。このログ解析処理において通信障害は解消していないと判定された場合、監視サーバ40は、その無線送受信装置20に対応するレポート出力装置50に通信障害を解消するためのレポートを生成(S1010)し、生成したレポートを対応するレポート出力装置50に送信する(S1011)。
レポートを受信したレポート出力装置50は、このレポートを出力して(S1012)、対応する無線送受信装置20の所有者や管理者などに、通信障害の発生、その発生原因、障害解消方法などを通知し、通信障害に対する対処を促す。対応する無線送受信装置20の所有者や管理者などはこのレポートを参照して、通信障害の原因の除去など必要な対応を図ることが期待される。
次に、この無線送受信装置20は、所定のタイミングでさらに新たなログ500を生成するべく、ログ生成を実行する(S1013)。このさらに新たなログ500は、出力されたレポート(S1012参照)に基づいて無線送受信装置20の所有者や管理者などが行った対処の結果が反映されている。すなわち、この監視サーバ40がさらに新たなログ500を解析することにより、無線送受信装置20の所有者や管理者などが通信障害の解消、回避に成功したか否かを判断できる。
無線送受信装置20は、このさらに新しいログ500を監視サーバ40に送信する(S1014)。
監視サーバ40は、無線送受信装置20から受け取ったさらに新らしいログ500を解析して通信障害の解消を判定するログ解析処理を行う(S1015)。
このログ解析処理(S1015)において通信障害は解消していないと判定された場合、監視サーバ40は、その無線送受信装置20の通信障害を解消するように、保守作業実行者80を向かわせるための処理である保守要請メッセージ生成処理を行う(S1017)。また、監視サーバ40は、この保守要請メッセージを送信すべき保守側端末装置60を選択し決定する。すなわち、その無線送受信装置20の通信障害の解消に向かわせるのに最も適した位置又はその他の条件を満たす保守側端末装置60が監視サーバ40によって選択され、保守要請メッセージが送られる(S1017)。
この保守要請メッセージを受信した保守側端末装置60は、その保守要請メッセージを出力して(S1018)、通信障害を解消する必要のある無線送受信装置20が存在すること、その無線送受信装置20の設置場所、通信障害の原因と思われる事項、通信障害の発生状況(時刻、期間など)を保守作業実行者80に伝える。保守作業実行者80はこの保守要請メッセージに応じて、その無線送受信装置20の設置場所に出向き、通信障害の解消のために必要な作業(無線送受信装置20の設定変更、通信環境の改善など)を行う。
[利点]
本保守システム1によれば、無線伝送を利用するシステムにおいて、無線伝送における通信障害の発生、或いは発生の可能性を検出し、この検出結果に基づいて通信障害を解消するための対応を自動的にとることが可能となる。その結果、無線伝送を利用するシステムを使用する場合通信障害からの復帰を迅速に行うことができ、システムの停止を最小限に抑えて、信頼性を高めることが可能となる。
[変形例]
(1)上記実施の形態では、センサ30により検出可能な、通信障害を発生させる要素及び通信状況レポートに基づいて、通信障害の発生を判定したが、通信実行レポートにのみ基づいて通信障害の発生を判定するようにしてもよい。例えば、部屋に設置する机、パーティション、棚などの新規設置や場所の移動によって端末装置10と無線送受信装置20との通信状況が影響を受ける可能性があり、このような場合には、センサ30による測定結果データには何らかの変化も無いが、通信実行レポートには、通信障害の発生が示唆される。例えば、LBT(Listen Before Talk)機能を備えた無線送受信装置20において他のチャネルへの移行頻度の上昇、通信速度レートの低下などである。ログ解析部402がこのような変化をログから検出した場合に、センサ30による測定結果データに変化が無くとも、対応処理部404に指令を出し、保守対応処理を行わせるようにしてもよい。
保守システムの構成例を示すブロック図 保守システムの無線送受信装置を中心とした部分の拡大ブロック図 無線送受信装置の構成例を示すブロック図 通信実行レポートのデータ構成例を示す図 測定結果データのデータ構成例を示す図 ログのデータ構成例を示す図 監視サーバの構成例を示すブロック図 保守対応処理の一例を示すフローチャート 監視サーバの動作例を示すタイミングチャート 保守システムの動作例を示すシーケンス図 図10の続きの動作例を示す、保守システムの動作例を示すシーケンス図
符号の説明
1 …保守システム
10 …端末装置
20 …無線送受信装置
30 …センサ
40 …監視サーバ
50 …レポート出力装置
60 …保守側端末装置
401 …ログ記憶部
402 …ログ解析部
403 …条件記憶部
404 …対応処理部

Claims (8)

  1. 無線によりデータの送受信が可能な端末装置と、
    前記端末装置と無線伝送によりデータの送受信を行う無線送受信装置であって、前記端末装置とこの無線送受信装置の間の無線伝送路における通信環境を変化させる要素である通信環境変動要素を測定するセンサを有する無線送受信装置と、
    この無線送受信装置から前記端末装置との無線通信の実行結果を示すデータである通信実行レポートと、センサから出力された通信環境変動要素の測定結果を示すデータである測定結果データに基づいて生成されたログを受け取り、このログに基づいて無線送受信装置と端末装置との間における通信障害の発生を判定し、判定の結果に基づいて通信障害に対応するための所定の処理を実行する監視装置と
    を有することを特徴とする保守システム。
  2. 前記所定の処理は、無線送受信装置に対して通信障害を解消するための調整を行わせるための遠隔操作処理であることを特徴とする、請求項1に記載の保守システム。
  3. 前記保守システムは、通信障害の発生を通知するためのレポート出力装置をさらに有しており、
    前記所定の処理は、無線送受信装置に対応するレポート出力装置に通信障害を解消するためのレポートを送信する処理であることを特徴とする請求項1に記載の保守システム。
  4. 前記保守システムは、保守作業実行者を通信障害の発生した無線送受信装置の設置場所に向かわせるための保守要請メッセージを表示させる保守側端末装置をさらに有しており、
    前記所定の処理は、通信障害を解消させるため保守作業実行者をその無線送受信装置の設置場所に向かわせるための保守要請メッセージを生成し、その保守要請メッセージを前記保守側端末装置に送信する処理である、ことを特徴とする請求項1に記載の保守システム。
  5. 無線送受信装置における無線通信の実行結果を示す通信実行レポートと、センサから出力された測定結果データとに基づいて生成されたログを各無線送受信装置から受け取り記憶するログ記憶部と、
    前記ログ記憶部に記憶されたログに基づいて、無線送受信装置と端末装置との間における通信障害の発生の判定を行うログ解析部と、
    前記ログ解析部の判定に基づいて、通信障害に対応するための所定の処理を実行する対応処理部と
    を有する監視装置。
  6. 前記所定の処理は、無線送受信装置に対して通信障害を解消するための調整を行わせるための遠隔操作処理であることを特徴とする、請求項5に記載の監視装置。
  7. 前記所定の処理は、通信障害を解消するためのレポートを送信する処理であることを特徴とする請求項1に記載の監視装置。
  8. 前記所定の処理は、通信障害を解消させるため保守作業実行者をその無線送受信装置の設置場所に向かわせるための保守要請メッセージを生成し、その保守要請メッセージを送信する処理である、ことを特徴とする請求項5に記載の監視装置。
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