JP2008004858A - 直交ロボットおよび電子部品実装装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】稼働中の発熱に起因する負荷変動を緩和する直交ロボットおよび電子部品実装装置を提供する。
【解決手段】一対のYロボット11に直交した状態で架設したXロボット12を構成するビーム15の一方の端部をX方向への移動が拘束された状態で一方のYロボット11に連結し、ビーム15の他方の端部をX方向への移動が拘束された状態とX方向への移動が許容された状態の何れかの状態で他方のYロボット11に連結した。ビーム15のX方向への移動が許容された状態においては、ビーム15の内部応力を開放することが可能となり、直交ロボット10の稼働中の発熱に起因する負荷変動を緩和することができる。
【選択図】図4
【解決手段】一対のYロボット11に直交した状態で架設したXロボット12を構成するビーム15の一方の端部をX方向への移動が拘束された状態で一方のYロボット11に連結し、ビーム15の他方の端部をX方向への移動が拘束された状態とX方向への移動が許容された状態の何れかの状態で他方のYロボット11に連結した。ビーム15のX方向への移動が許容された状態においては、ビーム15の内部応力を開放することが可能となり、直交ロボット10の稼働中の発熱に起因する負荷変動を緩和することができる。
【選択図】図4
Description
本発明は、直交ロボットおよび直交ロボットを備えた電子部品実装装置に関するものである。
電子部品の実装分野においては、実装ヘッドによりピックアップされた電子部品と基板に設定された実装箇所とを正確に位置合わせするため、実装ヘッドを直交ロボットに備え、基板に対して任意の水平位置に位置決め可能に構成した電子部品実装装置が用いられる。直交ロボットは、互いに直交方向に延伸された2組の長尺部材のそれぞれに移動機構を備えた装置であり、各移動機構の駆動により実装ヘッドを任意の水平位置に位置決めすることができる(特許文献1参照)。
特開平6−85493号公報
ところで、特許文献1に開示された直交ロボットは、一方向に延伸された一対のレールに摺動自在に設けられた一対のスライダに、一方向と直交する直交方向に延伸されたビームを保持した構成であり、一対のレールとビームに備えられた各移動機構の駆動により、ビームに設けられた実装ヘッドを任意の位置に位置決めすることができるようになっている。
実装ヘッドは、複数の電子部品を収納する収納部と基板との間を往復しながら電子部品の連続実装を行うが、連続実装の過程で移動機構から発熱し、直交ロボットに熱変形が発生することがある。そのため、初期状態(冷間状態)において正確な位置決め動作を行うように調整された各部材に歪みが生じて初期性能を十分に発揮できない場合がある。特にビームは一対の搬送レールにより直交方向への伸縮が拘束されているため、ビームに生じた熱応力はスライダとレールの摺動部における負荷変動となって顕在化し、これによりビームのスムーズな移動が阻害されるという問題がある。
そこで本発明は、稼働中の発熱に起因する負荷変動を緩和する直交ロボットおよび電子部品実装装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の直交ロボットは、一方向に延伸された一対のレールと、前記一対のレールに前記一方向に移動自在に設けられた一対のスライダと、前記一方向と直交する直交方向に延伸されたビームと、前記一対のスライダに設けられ、前記一対のスライダと前記ビームとを連結する連結機構と、を備え、前記連結機構が、前記一対のスライダの一方において前記ビームの前記直交方向への移動を拘束した状態で前記ビームを連結する第1連結部と、前記一対のスライダの他方において前記ビームの前記直交方向への移動を拘束した移動拘束状態または移動を許容した移動許容状態の何れかの状態で選択的に前記ビームを連結する第2連結部からなる。
請求項2記載の直交ロボットは、請求項1記載の直交ロボットにおいて、前記第2連結部が、前記ビームを前記一対のスライダの他方に対して押圧することで前記ビームの前記直交方向への移動を拘束する。
請求項3記載の電子部品実装装置は、請求項1または2記載の直交ロボットが設けられ
た電子部品実装装置であって、前記直交ロボットが載置される基台と、前記一対のスライダに連結された前記ビームを前記一方向に移動させる第1移動機構と、前記ビームに前記直交方向に移動自在に設けられた実装ヘッドと、前記実装ヘッドを前記直交方向に移動させる第2移動機構と、前記第2連結部における前記ビームの連結状態を前記移動拘束状態または前記移動許容状態の何れかの状態に変更する連結状態変更手段と、前記第1移動機構および前記第2移動機構の稼動が開始してから所定の時間を経過した後に前記第2連結部における前記ビームの連結状態を前記移動許容状態に変更する制御を行う制御手段と、を備えた。
た電子部品実装装置であって、前記直交ロボットが載置される基台と、前記一対のスライダに連結された前記ビームを前記一方向に移動させる第1移動機構と、前記ビームに前記直交方向に移動自在に設けられた実装ヘッドと、前記実装ヘッドを前記直交方向に移動させる第2移動機構と、前記第2連結部における前記ビームの連結状態を前記移動拘束状態または前記移動許容状態の何れかの状態に変更する連結状態変更手段と、前記第1移動機構および前記第2移動機構の稼動が開始してから所定の時間を経過した後に前記第2連結部における前記ビームの連結状態を前記移動許容状態に変更する制御を行う制御手段と、を備えた。
請求項4記載の電子部品実装装置は、請求項3記載の電子部品実装装置において、前記基台に設けられた補正用マークと、前記実装ヘッドと一体的に移動可能に設けられ、所定の補正位置に移動して前記補正用マークを撮像する撮像手段と、前記撮像手段により撮像された前記補正用マークの画像に基づいて前記補正用マークと前記撮像手段との水平方向における相対位置を認識する位置認識手段と、前記位置認識手段により認識された前記相対位置に基づいて前記実装ヘッドの水平方向における位置補正を行う実装ヘッド位置補正手段と、をさらに備え、前記制御手段が、前記撮像手段が前記所定の補正位置に移動した後に前記第2連結部における前記ビームの連結状態を前記移動許容状態に変更する。
本発明によれば、一対のレールのそれぞれに摺動自在に設けられた一対のスライダに連結されたビームが、一方のスライダ側でビームの延伸方向に移動可能に連結されているので、ビームに生じた熱応力を開放することができ、稼働中の発熱に起因する負荷変動を緩和することができる。
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態の電子部品実装装置を示す斜視図、図2は本発明の一実施の形態の電子部品実装装置におけるビームとスライダの連結部の構成を示す側面図、図3は本発明の一実施の形態の電子部品実装装置におけるビームとスライダの連結部の構成を示す側面図、図4は本発明の一実施の形態の電子部品実装装置におけるビームとスライダの連結部の構成を示す平面図、図5は本発明の一実施の形態の電子部品実装装置における制御系の構成図、図6は本発明の他の実施の形態の電子部品実装装置におけるビームとスライダの連結部の構成を示す側面図、図7は本発明の他の実施の形態の電子部品実装装置におけるビームとスライダの連結部の構成を示す側面図である。
まず、電子部品実装装置の全体構成について説明する。図1において、電子部品実装装置のベースとなる基台1の略中央には、基板2の搬送を行う基板搬送装置3がX方向に延伸して配設され、実装前の基板2を電子部品実装装置に搬入するとともに実装後の基板2を電子部品実装装置から搬出する。基板搬送装置3は、X方向に延伸する一対のコンベア3a、3bを平行に配置して構成され、一対のコンベア3a、3bにより基板2のY方向における両縁部を支持した状態でX方向に搬送する(矢印A参照)。一対のコンベア3a、3bには、基板2の両縁部を挟持して一時固定するクランプ機構が備えられ、基板2を基台1上の所定の位置に位置決めする基板位置決め装置として機能する。なお、本発明においては、基板2の搬送方向をX方向とし、これに水平面内で直交する方向をY方向としている。基台1のY方向における両縁部には、一対のコンベア3a、3bを挟んで複数のパーツフィーダ4が並設され、一対のコンベア3a、3b寄りに上方に開口して設けられた電子部品供給口5に電子部品を供給する電子部品供給装置として機能する。
基台1には、Yロボット11とXロボット12を組み合わせて構成される直交ロボット10が載置されている。Yロボット11は、基台1のX方向における両縁部においてY方
向に延伸された一対のレール13a、13bと、一対のレール13a、13bにY方向に移動自在に装着された一対のスライダ14a、14bで構成され、一対のレール13a、13bは基台1に対する位置が変動しないように固定されている。Xロボット12は、X方向に延伸されたビーム15で構成される。ビーム15のX方向における両端部15a、15bは、それぞれ連結部16a、16bによってスライダ14a、14bに連結される。Yロボット11には、ボールねじ機構やリニアモータ機構からなる図示しない第1移動機構が内蔵されており、レール13a、13bに沿ってスライダ14a、14bをY方向に同時に移動させることで、ビーム15はX方向に延伸された姿勢を維持した状態でY方向に移動する。ビーム15には実装ヘッド6が装着され、図示しない第2移動機構によりX方向に移動可能に構成される。
向に延伸された一対のレール13a、13bと、一対のレール13a、13bにY方向に移動自在に装着された一対のスライダ14a、14bで構成され、一対のレール13a、13bは基台1に対する位置が変動しないように固定されている。Xロボット12は、X方向に延伸されたビーム15で構成される。ビーム15のX方向における両端部15a、15bは、それぞれ連結部16a、16bによってスライダ14a、14bに連結される。Yロボット11には、ボールねじ機構やリニアモータ機構からなる図示しない第1移動機構が内蔵されており、レール13a、13bに沿ってスライダ14a、14bをY方向に同時に移動させることで、ビーム15はX方向に延伸された姿勢を維持した状態でY方向に移動する。ビーム15には実装ヘッド6が装着され、図示しない第2移動機構によりX方向に移動可能に構成される。
実装ヘッド6の下部には複数の吸着ノズル7がZ方向に昇降可能に装着されている。吸着ノズル7は、電子部品をピックアップするとともに基板2に対して押圧して実装する機能を備える。Yロボット11とXロボット12に備えられた移動機構の駆動を組み合わせることで、実装ヘッド6は基台1の上方で複数のパーツフィーダ4と基板2の間を往復しながら各種の電子部品を基板2の任意の実装箇所に実装する。また、実装ヘッド6には第1カメラ20が装着され、実装ヘッド6と一体となって水平移動する。第1カメラ20は、基板2に設けられた位置認識マーク(図示省略)を上方から撮像するとともに基台1の任意の位置に配設された補正用マーク21を上方から撮像する撮像手段として機能する。さらに、基台1の一対のレール13a、13bとパーツフィーダ4の間には第2カメラ22が配設され、吸着ノズル7に吸着された電子部品を下方から撮像する撮像手段として機能する。
次に、直交ロボットにおけるビームと一対のスライダとの連結機構の構成について説明する。図1において、ビーム15の一方の端部15bは第1連結部16bによって第1スライダ14bに連結され、ビーム15の他方の端部15aは第2連結部16aによって第2スライダ14aに連結される。図2において、第1連結部16bは、ボルト23によりビーム15の端部15bを第1スライダ14bに締結し、ビーム15のX方向への移動を拘束している。図3において、第2連結部16aは、ビーム15のX方向への移動を許容する移動許容状態(図3(a)参照)と、X方向への移動を拘束する移動拘束状態(図3(b)参照)とに選択的に連結状態を変更する。
図3(a)において、第1レール13aにY方向に移動自在に装着された第2スライダ14aにビーム15の端部15aが載置され、その上方に第2連結部16aが配設されている。第2連結部16aは、第1の部材30と、第1の部材30に対して変位可能な第2の部材31で構成され、第1の部材30がビーム15の端部15aに載置される。第1の部材30には上下方向に貫通する貫通孔30aが設けられ、貫通孔30aに上方から挿入したボルト33を第2スライダ14aに螺着することで第2連結部16aが第1スライダ14aに装着される。端部15aにはX方向に延伸した長孔15cが設けられ、第1の部材30の貫通孔30aに上方から挿入されたボルト32は、長孔15cを貫通して第1スライダ14aに螺着される。このとき、ボルト32は、頭部32aと第1の部材30の間に間隙t1が形成される程度に第2スライダ14bに螺着され、第1の部材30とビーム15の端部15aと第2スライダ14aの間にボルトの締結による力が作用しないようにしている。これにより、ビーム15の端部15aと第2スライダ14aとの間に作用する摩擦力は極めて小さいものとなり、ビーム15のX方向への移動が拘束されることはない。
第2の部材31の一端は、第1の部材30の上部に突出した凸部30bに設けられた支軸33によって軸支されている。第2の部材31の他端にはシリンダ31aが設けられており、シリンダ31aに内装されたピストン31bから下方に延伸されたロッド31cに
よって第2の部材31の上部に支持される。第2の部材31のシリンダ31aと支軸33の間には、上下方向に貫通するガイド孔31dが設けられ、ガイド孔31dに上方から挿入されたガイド34が第1の部材30に螺着される。第2の部材31は、ロッド31cの伸縮行程により支軸33を中心として回動し、ロッド31cの伸行程により第1の部材30から離反する方向に変位し(図3(b)の矢印B参照)、ロッド31cの縮行程により第1の部材30に近接する方向に変位する(図3(b)の矢印C参照)。
よって第2の部材31の上部に支持される。第2の部材31のシリンダ31aと支軸33の間には、上下方向に貫通するガイド孔31dが設けられ、ガイド孔31dに上方から挿入されたガイド34が第1の部材30に螺着される。第2の部材31は、ロッド31cの伸縮行程により支軸33を中心として回動し、ロッド31cの伸行程により第1の部材30から離反する方向に変位し(図3(b)の矢印B参照)、ロッド31cの縮行程により第1の部材30に近接する方向に変位する(図3(b)の矢印C参照)。
図3(b)において、ガイド34の外周にはバネ35が巻回され、ガイド34の上部に設けられたストッパ34aにより上方への移動が規制されたバネ35の下端が第2の部材31に当接して下方に付勢し、第2の部材31を第1の部材30に近接する方向に変位させる(矢印C参照)。第2の部材31の下部には下方に延伸された押圧部36が設けられており、第2の部材31の変位に伴って移動する。ビーム15の端部15aの上部には受圧部37が設けられており、第2の部材31を第1の部材30に近接する方向に変位させると、押圧部36が受圧部37に当接して下方に押圧する(矢印D参照)。これにより、ビーム15の端部15aは第1スライダ14aに押圧された状態で接触するので(矢印E参照)、端部15aと第2スライダ14aの間に働く摩擦力が増大し、ビーム15のX方向への移動が拘束される。なお、ボルト32の頭部32aと第1の部材30の間の間隙t1は、押圧部36が受圧部37に当接して押圧する際に働く反作用によって押圧部36を支点として上昇する第2連結部16aの移動代となっており、第1の部材30がボルト32の頭部32aに当接するまで第2連結部1aが上昇し、その後、押圧部36が受圧部37を下方に押圧する。
図3(a)において、シリンダ31aに圧縮エアを供給すると、ピストン31bがシリンダ31a内を移動してロッド31cが第2の部材31から下方に伸出する(矢印F参照)。これにより、第2の部材31はバネ35の付勢力に抗して第1の部材30から離反する方向に変位し(矢印B参照)、これに伴って押圧部36が受圧部37から離反する。端部15aは第2スライダ14aに押圧された状態から開放され、端部15aと第2スライダ14aとの間に作用する摩擦力は極めて小さいものとなるので、ビーム15のX方向への移動が許容される。
図4(a)において、直交ロボット10を構成するYロボット11とXロボット12に備えられた移動機構の駆動開始前若しくは駆動停止後に所定時間経過後において、ビーム15はX方向に延伸して設けられた長孔15cにより形成される伸び代を確保した状態で第2スライダ14aに載置されている。従って、熱変形によりビーム15のX方向における長さが増加した場合には、図4(b)に示すように、伸び代の存在によりビーム15のX方向への移動が許容され、移動が拘束されることにより発生する熱応力が開放される。このように、ビーム15のX方向への移動を許容してビーム15に生じた熱応力を開放するように構成された直交ロボット10によれば、ビーム15に連結されたスライダ14a、14bがレール13a、13bに対してX方向に押圧されることがないので、ビーム15のY方向へのスムーズな移動が阻害されることがない。なお、第2連結部16aは、シリンダ31aに圧縮エアを供給しない限り移動拘束状態を維持し、圧縮エアを供給したときだけ移動許容状態に連結状態を変更する。従って、移動拘束状態を維持するための外力を必要としないため、経済的であるとともに、停電等により外力が遮断された場合の安全を確保することができる。
次に、電子部品実装装置の制御系の構成と動作制御について説明する。図5において、制御部40は、基板搬送装置3、パーツフィーダ4、実装ヘッド6、Yロボット11、Xロボット12、第1カメラ20、第2カメラ22、エア源41の駆動を制御することで電子部品実装装置における一連の実装動作の制御を行う制御手段として機能する。エア源41は、第2連結部16aのシリンダ31aに圧縮エアを供給し、インフラ設備である工場
エア等を使用することができる。画像認識部42は、第1カメラ20または第2カメラ22により撮像された対象の画像処理を行い、画像処理結果に基づいて撮像対象の位置認識や姿勢認識を行う認識手段として機能する。
エア等を使用することができる。画像認識部42は、第1カメラ20または第2カメラ22により撮像された対象の画像処理を行い、画像処理結果に基づいて撮像対象の位置認識や姿勢認識を行う認識手段として機能する。
電子部品実装装置における一連の実装動作は次のように行われる。まず、基台1上の所定の位置に基板2が位置決めされる。次に、実装ヘッド6を移動させ、任意のノズル7をパーツフィーダ4の電子部品供給口5の上方に位置決めする。パーツフィーダ4は電子部品供給口5に電子部品を供給する。位置決めされたノズル7は電子部品供給口5に供給された電子部品を吸着する。吸着後、実装ヘッド6を移動させ、ノズル7に吸着した電子部品を第2カメラ22の上方に位置決めする。第2カメラにより撮像された電子部品の画像処理結果に基づいてノズル7の中心位置に対する電子部品の位置および姿勢認識を行う。認識後、実装ヘッド6を移動させ、第1カメラ20を基板2に設けられた位置認識マーク(図示省略)の上方に位置決めする。第1のカメラにより撮像された位置認識マークの画像処理結果に基づいて基板2に対するノズル7の位置認識を行う。これらの位置および姿勢認識結果に基づいて電子部品の位置および姿勢補正を行い、基板2に設定された実装箇所に電子部品を実装する。以上の一連の実装動作により電子部品の実装が行われ、この一連の実装動作を繰り返し行うことで基板2に設定された複数の実装箇所に電子部品を順次実装する。
実装動作における実装ヘッド6の移動は、Yロボット11およびXロボット12から構成される直交ロボット10の稼動により行われるので、一連の実装動作を繰り返し行う過程でYロボット11およびXロボット12に備えられた移動機構から発熱して直交ロボット10に熱変形が生じることがある。直交ロボット10に熱変形が生じると、直交ロボット10に装着された実装ヘッド6の基台1に対する位置にずれが生じて実装精度が悪化する不具合が発生する。そのため、基台1に設けられた補正用マーク21を基準として実装ヘッド6の位置補正を行うことで実装精度の悪化を抑制するようにしている。
制御部40は、直交ロボット10の稼動が開始してからの経過時間を計測し、予め設定した補正時間に達すると、実装ヘッド6を移動させ、第1カメラ20を所定の補正位置に位置決めする。この補正位置は、直交ロボット10が冷間状態にあるとき、すなわち直交ロボット10に備えられた移動機構が駆動を開始する前の状態において補正用マーク21の上方に第1カメラ20が位置するように設定されている。従って、直交ロボット10の稼動開始から所定の時間を経過した後に補正位置に位置決めされた第1カメラ20により補正用マーク21を撮像し、補正用マーク21と第1カメラ20の水平方向における相対位置を認識することで、熱変形による基台1に対する実装ヘッド6の位置ずれ量を把握することができる。この位置ずれ量は制御部40の記憶領域に記憶され、位置制御の際に位置ずれ量を考慮することで実装ヘッド6の水平方向における位置補正が行われる。このように、制御部40は実装ヘッド6の水平方向における位置補正を行う実装ヘッド位置補正手段として機能する。
また、制御部40は、第2連結部16aにおける連結状態を移動拘束状態または移動許容状態の何れかの状態に変更する連結状態変更手段として機能する。直交ロボット10の稼動が開始してから所定の時間を経過すると、エア源41を作動させ、シリンダ31aに圧縮エアを供給する。これにより、第2連結部16aにおける連結状態が移動拘束状態から移動許容状態に変更され、ビーム15はX方向への移動が許容され、熱応力が開放される。このビーム15のX方向への移動に伴って実装ヘッド6の位置に変化が生じるので、制御部40は、直交ロボット10の稼動開始からの経過時間が予め設定された所定時間に達すると、まず、エア源41を作動させ、シリンダ31aに圧縮エアを供給してビーム15の熱応力を開放した後に実装ヘッド6を移動させ、第1カメラ20を所定の補正位置に位置決めして補正用マーク21の撮像を行う。
このように、本実施の形態の直交ロボット10は、Xロボット12を構成するビーム15とYロボット11に備えられた一対のスライダ14a、14bとの連結において、ビーム15の一方の端部15bは、X方向への移動が拘束される移動拘束状態で第1スライダ14bに連結され、ビーム15の他方の端部15aは、X方向への移動が拘束される移動拘束状態とX方向への移動が許容される移動許容状態の何れかの状態で第2スライダ14bに連結される。従って、ビーム15の端部15aにおける連結状態を移動許容状態に変更し、ビーム15のX方向への伸びを許容することで、ビーム15の内部応力が開放され、直交ロボット10の稼働中の発熱に起因するスライダ14a、14bとレール13a、13bの摺動部における負荷変動が緩和される。また、本実施の形態の電子部品実装装置は、直交ロボット10を備えることで、発熱による負荷変動を緩和して実装ヘッド6のスムーズな移動が実現できるので、実装精度の悪化を防止しつつ実装効率の向上を図ることができる。
ビーム15の端部15aを第2スライダ14aに連結する第2連結部は、上記の第2連結部16aの他の形態のものを使用することができる。図6において、第2連結部50aは、ビーム15のX方向への移動を許容する移動許容状態(図6(a)参照)と、X方向への移動を拘束する移動拘束状態(図6(b)参照)とに選択的に連結状態を変更する。第2連結部16aでは、押圧部36がビーム15の端部15aの上部に設けられた受圧部37を押圧することでビーム15のX方向への移動を拘束しており、この原理は第2連結部50aでも同様であるが、押圧部36を下方に向けて押し下げる機構の構成において異なる。
第2連結部50aには上下方向に移動可能な押圧部51が設けられ、押圧部51の下部は、ビーム15の端部15aの上部に設けられた受圧部52に当接している。第2連結部50aにはカム機構が設けられ、原動部53の横方向への運動を従動部である押圧部51を下方に向けて押下する運動に変換する。原動部53は押圧部51の上方に配設され、押圧部51の上部に形成された従テーパ面51aに係合する原テーパ面53aが形成されている。原動部53の両側方には一対のシリンダ54、55が配設され、シリンダ54、55に内接するピストン54a、55aにそれぞれ連なるロッド54b、55bが原動部53の両側に取り付けられている。シリンダ54、55には、それぞれピストン54a、55aを同方向に付勢する付勢手段としてのバネ56が内装されている。
図6(b)において、原動部53は、バネ56に付勢されたピストン54a、55aの移動に連動して一方向に付勢される(矢印G参照)。付勢された原動部53は、下部に形成された原テーパ面53aを押圧部51の上部に形成された従テーパ面51aに摺動させながら一方向に移動するので、押圧部51は下方に向けて押し下げられ(矢印H参照)、受圧部52を下方に押圧する。これにより、ビーム15の端部15aは第2スライダ14aに押圧された状態で接触するので、端部15aと第2スライダ14aの間に働く摩擦力が増大してビーム15のX方向への移動が拘束される。
図6(a)において、シリンダ54、55に圧縮エアを供給するとピストン54a、55aがバネ56の付勢力に抗して移動し、これに連動して原動部53が移動する(矢印I参照)。このとき、原テーパ面53aが従テーパ面51aから離反し、押圧部51は下方に向けて押し下げられる力から解放される。これにより、ビーム15の端部15aは第1スライダ14aに押圧された状態から開放され、端部15aと第1スライダ14aとの間に作用する摩擦力は極めて小さいものとなるので、ビーム15のX方向への移動が許容される。
また、第2連結部50aのカム機構をリンク機構に変更することもできる。図7におい
て、リンク機構は、ピストン54a、55aの横方向への移動を押圧部51の上下方向への移動に変換する。図7において、ピストン54a、55aの間には原動部61が配設され、原動部61の両端はそれぞれピストン54a、55aの対向する側に取り付けられている。原動部61には、第1従動部62と第2従動部63の一端が支点61aを中心に回動自在に取り付けられている。第1従動部62の他端は、原動部61の下方となる位置で押圧部51の上部に支点62aを中心に回動自在に取り付けられ、第2従動部63の他端は、押圧部51の上方となる位置で第2連結部50aの機枠50bに支点63aを中心に回動自在に取り付けられる。
て、リンク機構は、ピストン54a、55aの横方向への移動を押圧部51の上下方向への移動に変換する。図7において、ピストン54a、55aの間には原動部61が配設され、原動部61の両端はそれぞれピストン54a、55aの対向する側に取り付けられている。原動部61には、第1従動部62と第2従動部63の一端が支点61aを中心に回動自在に取り付けられている。第1従動部62の他端は、原動部61の下方となる位置で押圧部51の上部に支点62aを中心に回動自在に取り付けられ、第2従動部63の他端は、押圧部51の上方となる位置で第2連結部50aの機枠50bに支点63aを中心に回動自在に取り付けられる。
図7(b)において、原動部61の支点61aが第1従動部62の支点62aと第2従動部63の支点63aと一直線上に並ぶ位置に向けて原動部61を移動させると(矢印J参照)、第1従動部62の支点62aと第2従動部63の支点63aの離間距離が漸増し、押圧部51は下方に向けて押し下げられ(矢印K参照)、受圧部52を下方に押圧する。これにより、ビーム15の端部15aは第1スライダ14aに押圧された状態で接触するので、端部15aと第1スライダ14aの間に働く摩擦力が増大してビーム15のX方向への移動が拘束される。
図7(a)において、原動部61の支点61aが第1従動部62の支点62aと第2従動部63の支点63aと一直線上に並ばない位置に向けて原動部61を移動させると(矢印L参照)、第1従動部62の支点62aと第2従動部63の支点63aの離間距離が漸減し、押圧部51は上方に持ち上げられる(矢印M参照)、これにより、ビーム15の端部15aは第1スライダ14aに押圧された状態から開放され、端部15aと第1スライダ14aとの間に作用する摩擦力は極めて小さいものとなるので、ビーム15のX方向への移動が許容される。なお、第2連結部16a、50aではエアシリンダを駆動源にしているが、油圧シリンダや電磁クラッチを駆動源として使用することもできる。
本発明は、一対のレールのそれぞれに摺動自在に設けられた一対のスライダに連結されたビームが、一方のスライダ側でビームの延伸方向に移動可能に連結されているので、ビームに生じた熱応力を開放することができ、稼働中の発熱に起因する負荷変動を緩和することができるという利点を有し、直交ロボットにより実装ヘッドの移動を行う電子部品実装分野において有用である。
1 基台
6 実装ヘッド
10 直交ロボット
11 Yロボット
12 Xロボット
15 ビーム
13a、13b 一対のレール
14a、14b 一対のスライダ
16a 第2連結部
16b 第1連結部
20 第1カメラ
21 補正用マーク
40 制御部
42 画像認識部
6 実装ヘッド
10 直交ロボット
11 Yロボット
12 Xロボット
15 ビーム
13a、13b 一対のレール
14a、14b 一対のスライダ
16a 第2連結部
16b 第1連結部
20 第1カメラ
21 補正用マーク
40 制御部
42 画像認識部
Claims (4)
- 一方向に延伸された一対のレールと、
前記一対のレールに前記一方向に移動自在に設けられた一対のスライダと、
前記一方向と直交する直交方向に延伸されたビームと、
前記一対のスライダに設けられ、前記一対のスライダと前記ビームとを連結する連結機構と、
を備え、
前記連結機構が、前記一対のスライダの一方において前記ビームの前記直交方向への移動を拘束した状態で前記ビームを連結する第1連結部と、前記一対のスライダの他方において前記ビームの前記直交方向への移動を拘束した移動拘束状態または移動を許容した移動許容状態の何れかの状態で選択的に前記ビームを連結する第2連結部からなる直交ロボット。 - 前記第2連結部が、前記ビームを前記一対のスライダの他方に対して押圧することで前記ビームの前記直交方向への移動を拘束する請求項1記載の直交ロボット。
- 請求項1または2記載の直交ロボットが設けられた電子部品実装装置であって、
前記直交ロボットが載置される基台と、
前記一対のスライダに連結された前記ビームを前記一方向に移動させる第1移動機構と、
前記ビームに前記直交方向に移動自在に設けられた実装ヘッドと、
前記実装ヘッドを前記直交方向に移動させる第2移動機構と、
前記第2連結部における前記ビームの連結状態を前記移動拘束状態または前記移動許容状態の何れかの状態に変更する連結状態変更手段と、
前記第1移動機構および前記第2移動機構の稼動が開始してから所定の時間を経過した後に前記第2連結部における前記ビームの連結状態を前記移動許容状態に変更する制御を行う制御手段と、
を備えた電子部品実装装置。 - 前記基台に設けられた補正用マークと、
前記実装ヘッドと一体的に移動可能に設けられ、所定の補正位置に移動して前記補正用マークを撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像された前記補正用マークの画像に基づいて前記補正用マークと前記撮像手段との水平方向における相対位置を認識する位置認識手段と、
前記位置認識手段により認識された前記相対位置に基づいて前記実装ヘッドの水平方向における位置補正を行う実装ヘッド位置補正手段と、
をさらに備え、
前記制御手段が、前記撮像手段が前記所定の補正位置に移動した後に前記第2連結部における前記ビームの連結状態を前記移動許容状態に変更する請求項3記載の電子部品実装装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006174845A JP2008004858A (ja) | 2006-06-26 | 2006-06-26 | 直交ロボットおよび電子部品実装装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006174845A JP2008004858A (ja) | 2006-06-26 | 2006-06-26 | 直交ロボットおよび電子部品実装装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008004858A true JP2008004858A (ja) | 2008-01-10 |
Family
ID=39008981
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006174845A Pending JP2008004858A (ja) | 2006-06-26 | 2006-06-26 | 直交ロボットおよび電子部品実装装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008004858A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011124404A (ja) * | 2009-12-11 | 2011-06-23 | Panasonic Corp | 直動装置及び部品実装機 |
JP2019216209A (ja) * | 2018-06-14 | 2019-12-19 | ヤマハ発動機株式会社 | 部品実装装置 |
-
2006
- 2006-06-26 JP JP2006174845A patent/JP2008004858A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011124404A (ja) * | 2009-12-11 | 2011-06-23 | Panasonic Corp | 直動装置及び部品実装機 |
JP2019216209A (ja) * | 2018-06-14 | 2019-12-19 | ヤマハ発動機株式会社 | 部品実装装置 |
JP7076908B2 (ja) | 2018-06-14 | 2022-05-30 | ヤマハ発動機株式会社 | 部品実装装置 |
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