JP2008004501A - 透明導電層付フィルム及びフレキシブル分散型エレクトロルミネッセンス素子並びにそれを用いた電子デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、従来のスパッタリングITOフィルムやそのフィルムを用いた分散型EL素子よりもフレキシビリティに優れかつ静電気対策も施された透明導電層付フィルム及びフレキシブル分散型EL素子、具体的には、薄く、柔軟なベースフィルム上に形成された透明導電層を有する透明導電層付フィルム、及びその透明導電層付フィルムを用いたフレキシブル分散型EL素子を提供することにある。
【解決手段】ベースフィルム上に塗布法によって透明導電層を形成した透明導電層付フィルムであって、前記透明導電層付フィルムの透明導電層側には該透明導電層との界面で剥離可能な微粘着層を有する支持フィルムが裏打ちされており、前記ベースフィルムの厚さは3〜25μmであり、且つ、前記透明導電層は導電性酸化物微粒子とバインダーマトリックスを主成分とし、尚且つ、圧縮処理が施されていることを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、導電性酸化物微粒子とバインダーマトリックスを主成分とする透明導電層を極薄のベースフィルム上に形成した透明導電層付フィルム、及びその透明導電層付フィルムを用いて得られる分散型エレクトロルミネッセンス素子並びにそれを用いた電子デバイスに関するものであり、特に、携帯電話等各種デバイスのキー入力部品に組み込まれる発光素子として適用される分散型エレクトロルミネッセンス素子、並びにそれを用いた電子デバイスに関するものである。
分散型エレクトロルミネッセンス素子(以下「分散型EL素子」と略称する)とは、交流電圧駆動による発光素子のことであり、従来から、携帯電話、リモートコントローラー等の液晶ディスプレイのバックライト等に用いられてきた。
元来、発光素子は夜間など暗い場所での操作を容易にすることから、近年の新しい用途として、例えば、携帯電話、リモートコントローラー、PDA(Personal Digital Assistance)、ラップトップPC等の携帯情報端末等の各種デバイスのキー入力部品(キーパッド)に分散型EL素子を組み込むことが試みられている。
ところで、従来の上記キー入力部品(キーパッド)の発光素子としては、発光ダイオード(LED)が適用されていたが、LEDは点光源でキーパッド部分の輝度が不均一で外観が悪いこと、一般に白色・青色の発光色が好まれるがLEDではそれらの色では高コストになること、分散型EL素子に比べて消費電力が大きいこと、等の問題があり、この点からもLEDに代えて分散型EL素子を採用する動きが盛んになっている(例えば、特許文献1参照)。
かかる分散型EL素子の製造方法としては、一般に、スパッタリング、或いはイオンプレーティング等の物理的成膜法を用い、インジウム錫酸化物(以下「ITO」と略称する)の透明導電層(以下「スパッタリングITO層」と略称する)が形成されたプラスチックフィルム(以下「スパッタリングITOフィルム」と略称する)上に、更に、蛍光体層、誘電体層、背面電極層を順次スクリーン印刷等により形成する方法が広く知られている。
ここで、上記スパッタリングITOフィルムは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の透明プラスチックフィルムの上に無機成分であるITO単独層を上記物理的成膜法で厚さ:20〜50nm程度となるように形成したものであり、これにより、表面抵抗値:100〜300Ω/□(オーム・パー・スクエア)程度の低抵抗な透明導電層を得ることが可能となる。
しかし、上記スパッタリングITO層は、無機成分の薄膜であって極めて脆いため、マイクロクラック(割れ)を生じやすいという問題があった。このため、基材となるプラスチックフィルムには十分な強度と剛性を備えさせる必要があり、その厚みを少なくとも50μm以上、通常は75μm以上としているのが実情であった。
また、上記スパッタリングITOフィルムのベースフィルムには、PETフィルムが広く用いられているが、その厚みが50μm未満の場合、ベースフィルムのフレキシビリティ(柔軟性)が高すぎて、ハンドリングの最中にスパッタリングITO層に容易にクラックが生じ、膜の導電性を著しく損ねるため、例えば厚さ25μm等の薄いスパッタリングITOフィルムは高いフレキシビリティが要求されるようなデバイスには実用化されていないのが現状であった。
更に、ハンドリングを良くするために、厚さ75μmから125μm程度の支持フィルムを裏打ちした厚さ50μm未満のベースフィルムを用い、該ベースフィルム上にスパッタリングITO層を形成することも試みられたが、この場合にもスパッタリングITO層自体のフレキシビリティが乏しいため、支持フィルムを剥離除去するとスパッタリングITO層の導電特性とフレキシビリティを両立できないという問題があった。
また、ウレタン等の柔らかいベースフィルムは、そのフィルム厚が75μm以上であっても、スパッタリングITO層を形成した場合にクラックが生じやすく実用化されていないのが現状であった。
ところで、上記キーパッドに分散型EL素子を適用した場合に要求される特性としては、例えば特許文献1にあるような、輝度の均一性、低消費電力に加え、キーパッドの打鍵耐久性や更にはキーパッドを操作した際のクリック感に優れることが重要となる。
特に、キーパッドに分散型EL素子を組み込むことでクリック感を損ねないためには、分散型EL素子自体のフレキシビリティを十分に高める必要があり、より具体的には、EL素子の厚みをできるだけ薄く、或いは、柔軟(フレキシブル)な素材のベースフィルムを用いることが必要である。
しかし、上述のように、従来のスパッタリングITOフィルムを用いて分散型EL素子を作製した場合には、スパッタリングITO層のクラック防止のため、ベースフィルムの厚さを少なくとも50μm以上としてフィルムの剛性を高める必要があり、また柔軟(フレキシブル)な素材のベースフィルムが使用できないため、上記キーパッドに適用した場合にあっては、打鍵耐久性がいまだ不十分であることに加えて、キー操作のクリック感が十分に良好とはいえない。
このため、上記スパッタリングによるITO層形成に代えて、例えば、プラスチックベースフィルム上へ比較的フレキシブルな透明導電層を形成する方法として、針状の導電性酸化物微粒子とバインダーを主成分とする透明電極層形成用ペーストやポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)等の導電ポリマーを主成分とする透明電極層形成用ペーストを、ベースフィルム上に塗布(印刷)・乾燥・硬化させる方法が知られている(例えば、特許文献2〜4参照)。
また、上記とは別のフレキシブル透明導電層を形成する方法として、例えば、特許文献5〜9にあるように、導電性酸化物微粒子とバインダーを主成分とする透明電極層形成用塗布液を、ベースフィルム上に塗布・乾燥した後、金属ロールによる圧縮(圧延)処理を行い、次いで、バインダー成分を硬化させる方法が知られている。この方法では、金属ロールによる圧延処理により透明導電層中の導電性微粒子の充填密度を高め、膜の電気(導電)特性、及び光学特性を大幅に高めることができるという利点がある。
これら従来の塗布法による透明電極層を形成する方法によりキー操作のクリック感等の優れた特性を得るためには、ベースフィルムの厚さを薄く設定する必要があり、例えば25μm以下、好ましくは9μm以下のものを用いる必要がある。また、これらベースフィルムは、ベースフィルムとの界面で剥離可能な微粘着層を有する厚さ100μm程度の支持フィルムで裏打ちされて使用されるが、これは、後述するように、EL素子の製造工程での取扱いを容易とし、EL素子の積層構造に起因する基材のそり(カール)を防止し、更に、積層印刷の均一化を図り、かつ、輸送・ハンドリング中のEL素子を保護するためである。
ここで、上記キーパッドに係る問題として、例えば特許文献10には、携帯電話のキー入力に際して発生した静電気によるLCD(液晶)部品等の破壊・故障が指摘されている。このため、分散型EL素子のキー入力部品においても同様の問題が生ずる場合があり、その対策としては、例えば分散型EL素子の外表面に透明導電層を形成して上記静電気を逃がす方法が挙げられるが、前述のようにキーパッド用のベースフィルムはフレキシビリティが高いため、従来のスパッタリングITOフィルムは適用できない。また、キーパッドに要求される耐久性(打点耐久性)、透明性、導電性を満足する透明導電層を、分散型EL素子外表面に安価に形成することも容易でなかった。
特開2001−273831号公報 特開平6−309922号公報 特開平9−35873号公報 特開平11−273874号公報 特開平4−237909号公報 特開平5−036314号公報 特開2001−321717号公報 特開2002−36411号公報 特開2002−42558号公報 特開2002−232537号公報
本発明は、このような従来の事情に鑑みてなされたものであり、従来のスパッタリングITOフィルムやそのフィルムを用いた分散型EL素子よりもフレキシビリティに優れ、かつ静電気対策も施された透明導電層付フィルム、及びフレキシブル分散型EL素子、具体的には極めて薄いベースフィルムを使用しながらハンドリング性も良好な透明導電層付フィルムとその透明導電層付フィルムを用いたフレキシブル分散型EL素子、及びその製造方法、並びにそれを用いた電子デバイスを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明が提供する透明導電層付フィルムは、ベースフィルム上に塗布法によって透明導電層を形成した透明導電層付フィルムであって、前記透明導電層付フィルムの透明導電層側には該透明導電層との界面で剥離可能な微粘着層を有する支持フィルムが裏打ちされており、前記ベースフィルムの厚さは3〜25μmであり、且つ、前記透明導電層は導電性酸化物微粒子とバインダーマトリックスを主成分とし、尚且つ、圧縮処理が施されていることを特徴とするものである。
また、本発明が提供する他の透明導電層付フィルムは、前記微粘着層と前記透明導電層との間の剥離強度(剥離部における単位長さ当りの剥離に必要な力)が、加熱処理工程の有無に関わらず、1〜15g/cmであることを特徴とし、前記透明導電層付フィルムの縦方向および横方向の寸法変化率(熱収縮率)が0.3%以下であることを特徴とし、前記ベースフィルムの厚さが3〜9μmであることを特徴とし、前記導電性酸化物微粒子は、酸化インジウム、酸化錫、酸化亜鉛のいずれか一つ以上を主成分として含有していることを特徴とし、前記酸化インジウムを主成分とする導電性酸化物微粒子は、インジウム錫酸化物微粒子であることを特徴とし、前記バインダーマトリックスは、架橋されており、有機溶剤耐性を有していることを特徴とし、前記圧縮処理が、金属ロールの圧延処理により行われることを特徴とするものである。
更に、本発明が提供するフレキシブル分散型エレクトロルミネッセンス素子は、前記透明導電層付フィルムの透明導電層が形成されていない面に、少なくとも透明電極層、蛍光体層、誘電体層、背面電極層を順次形成した後、前記微粘着層を有する支持フィルムを前記ベースフィルム上に形成された透明導電層と微粘着層の界面にて剥離除去したことを特徴とするものである。
また、本発明が提供する電子デバイスは、前記フレキシブル分散型エレクトロルミネッセンス素子が、デバイスのキー入力部品に組み込まれる発光素子として適用されたことを特徴とし、また、前記電子デバイスが、携帯電話、リモートコントローラー、携帯情報端末であることを特徴とするものである。
本発明によれば、従来のスパッタリングITOフィルムやそのフィルムを用いた分散型EL素子よりもフレキシビリティに優れ、かつ静電気対策も施された透明導電層付フィルム及びフレキシブル分散型EL素子を安価に提供することができる。
また、上記フレキシブル分散型EL素子を携帯電話等のキーパッドに適用した場合は、実用上十分な打鍵耐久性を有すると同時に、キーパッドに特殊な構造や工夫を行わなくても良好なキー操作のクリック感を得ることが可能となる。
従来の分散型EL素子は、図1に示すように、透明プラスチックフィルム1上に順次形成された透明電極層2、蛍光体層3、誘電体層4、背面電極層5を少なくとも有しており、実際のデバイスへの適用では、図2に示すように、銀等の集電電極6や、絶縁保護層7を更に形成して用いるのが、一般的である。
一方、本発明のフレキシブル分散型EL素子は、図4に示すような、ベースフィルム9の一方の面上に形成された透明導電層8が微粘着層を有する支持フィルム10で裏打ちされた本発明の透明導電層付フィルム(図3)のベースフィルム上に、順次形成された、透明電極層2、蛍光体層3、誘電体層4、背面電極層5を少なくとも有しており、実際のデバイスへの適用では、図5に示すように、微粘着層を有する支持フィルムをベースフィルムと微粘着層の界面で剥離除去した形で用いられる。
尚、図4では記載していないが、支持フィルムとベースフィルムの間に微粘着層があり、上述のように、その微粘着層は支持フィルムを剥離する際に支持フィルムと一緒に剥離除去される。一般的とは言えないが、支持フィルムの素材自体が微粘着性を有する場合は、支持フィルムが微粘着層の働きを兼ね備えるため、特に微粘着層を支持フィルム上に形成する必要はない。
また、図5には示していないが、図2と同様に、銀等の集電電極や、絶縁保護層を更に形成して用いるのが一般的である。
上述のように、本発明の透明導電層付フィルムやフレキシブル分散型EL素子では、ベースフィルムの支持フィルムが裏打ちされた側の面に透明導電層が形成されているため、前述した静電気によるデバイス部品等の破壊・故障を効果的に防止することができる。
上述のように、本発明の透明導電層付フィルムやフレキシブル分散型EL素子では、ベースフィルム上に形成された透明導電層に支持フィルムが裏打ちされているため、ベースフィルム自体の厚さを薄く設定でき、かつベースフィルムの材質を適宜選定すれば良好な柔軟性を分散型EL素子に付与することも可能である。
本発明で用いられる支持フィルムの役割は、本発明のフレキシブル分散型EL素子の製造工程での取扱いを容易にする働き、蛍光体層、誘電体層、背面電極層等の積層工程における基材のそり(カール)を防止する働き、透明導電層付フィルム及び分散型EL素子の輸送・ハンドリング中に保護する働き、透明導電層、蛍光体層、誘電体層、背面電極層等の印刷を均一に行う働き(一般にスクリーン印刷では、多数の小径の穴があいた吸引ステージを用い、穴の部分を減圧にしてフィルム固定するが、基材としてのフィルムが薄いと、その穴の部分のフィルムが減圧により変形してくぼみが生じ、スクリーン印刷した膜にこのくぼみの跡が生じる。)等が挙げられる。
ここで、本発明で用いられる支持フィルムはその厚さが50μm以上、好ましくは75μm以上、更に好ましくは100μm以上であることが好ましい。支持フィルムの厚さが50μm未満だとフィルムの剛性が低下し、上述の分散型EL素子の製造工程での取扱い、基材のそり(カール)、蛍光体層、誘電体層、背面電極層等の印刷性、等に問題を生じやすくなるからである。また、本発明のフレキシブル分散型EL素子は、作製工程の最後で、所定の形状の分散型EL素子部分だけを裏打ちフィルムから剥がせるようにするため、ハーフカット処理を行っているが、支持フィルムの厚さが50μm未満だと、ハーフカット処理がうまく行えない問題が生じる。上記ハーフカット処理とは、支持フィルムで裏打ちされた分散型EL素子において、金型プレス等を用い、ベースフィルムを含む分散型EL素子部分だけを素子形状に合わせてカットする方法であるが、実際には裏打ちしている支持フィルムの一部もカットされるため、上述のように支持フィルムには所定の厚さが要求される。
一方、本発明で用いられる支持フィルムはその厚さが200μm以下であることが好ましい。200μmを超えると、支持フィルムが硬く、かつ重くなって扱いづらくなると同時に、コスト的にも好ましくない。
本発明で用いられる支持フィルムには、透明性は要求されず、また、その材質は特に限定されず、各種プラスチックを用いることができる。具体的には、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ナイロン、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ウレタン、フッ素系樹脂、ポリイミド(PI)等のプラスチックを用いることができる。その中でも、安価で且つ、強度に優れ、柔軟性も兼ね備えている等の観点から、PETフィルムが好ましい。
本発明で用いられる支持フィルムは、ベースフィルム上に形成された透明導電層と密着しながら透明導電層付フィルムおよび分散型EL素子の作製工程を経て、最後にベースフィルムの上記透明導電層から剥離されるので、一般的には片面にアクリル系またはシリコーン系の微粘着層が塗布・形成される。シリコーン系の微粘着層は耐熱性に優れる点で好ましい。
ここで、本発明で用いられる微粘着層は、剥離強度(T型剥離試験[引張り速度=300mm/min]における、剥離部における単位長さ当りの剥離に必要な力)が1〜15g/cm、好ましくは2〜10g/cm、更に好ましくは2〜6g/cmの範囲内にあることが好ましい。剥離強度が1g/cm未満では支持フィルムとベースフィルムの透明導電層とを接着したとしても、透明導電層付フィルムや分散型EL素子の製造工程において剥がれ易くなるため好ましくなく、また、剥離強度が15g/cmを超えると、支持フィルムとベースフィルムの透明導電層が剥がしづらくなるため、フレキシブル分散型EL素子が支持フィルムから剥がれにくくなって、EL素子の剥離工程の作業性の悪化、無理に剥がすことによる素子の伸びや透明導電層の劣化(亀裂等)、ベースフィルム面への微粘着層の一部の付着等が生ずる危険性が高くなるからである。
ところで、本発明のフレキシブル分散型EL素子は、後述の通り、透明導電層付フィルムに対し数度の加熱処理工程(通常120〜140℃程度)を経て製造されるため、これらの処理工程を経た後でも上記剥離強度を維持している必要があり、そのためには、上記微粘着層の材質には、耐熱性が要求される。また、透明導電層付フィルムの製造時には、紫外線硬化工程が適用される場合があるため、その場合は微粘着層の材質には、耐紫外線性も必要である。
本発明で用いられるベースフィルムはその厚さが3〜25μmであることが必要で、好ましくは3〜16μm、更に好ましくは3〜9μmである。ベースフィルムの厚さが25μmを超えるとその剛性が高くなり、フレキシブル分散型EL素子として前述のキーパッドに組み込んだ場合に、良好なクリック感が得られにくいからである。また、ベースフィルムの厚さが9μm以下では、更に良好なクリック感が得られるだけで無く、分散型EL素子そのものの厚さも薄くすることが出来るため、より好ましい。
一方、ベースフィルムの厚さが3μmよりも薄くなると、一般に流通している汎用のフィルムが得られにくくなること、ベースフィルム自体の取扱いが難しくなり透明導電層の形成や支持フィルムによる裏打ちが困難になること、ベースフィルム自体の強度が低下するため、デバイスのキー入力部品に組み込んで用いたときに分散型EL素子の透明導電層や蛍光体層等を含めた素子の構成要素にダメージが発生することがあるなどの問題があるため好ましくない。
本発明で用いられるベースフィルムの材質は、透光性であり、かつ、その上に透明導電層が形成できれば特に限定されず、各種プラスチックを用いることができる。具体的にはポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ナイロン、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ウレタン、フッ素系樹脂等のプラスチックを用いることができる。その中でも、安価で且つ、強度に優れ、透明性と柔軟性も兼ね備えている等の観点から、PETフィルムが好ましい。
ベースフィルムとして、可視光線透過性の無機および/または有機(プラスチック)繊維(針状、棒状、ウィスカー微粒子も含む)やフレーク状微粒子(板状も含む)で強化されたフィルムを用いても良い。繊維やフレーク状微粒子で強化されたベースフィルムは、より薄いフィルムでも良好な強度を有することが可能となる。
本発明に係る透明導電層付フィルムは、図3に示すように、ベースフィルム9の一方の面に透明導電層8を形成する。透明導電層8は、静電気による各種弊害を防止する目的であるため、分散型EL素子の電極として適用される前述の透明導電層の抵抗値に比べて、遥かに高い値で良く、例えば1M(1×10)Ω/□程度以下の値とするのが好ましい。
上記透明導電層8は、導電性酸化物微粒子をバインダー成分を含む溶媒に分散させた透明導電層形成用塗布液を用いてベースフィルム9上に塗布形成されるが、分散型EL素子の輝度低下をできるだけ防止する観点から高い透過率を有することが好ましく、従って、その膜厚は3μm以下であることが好ましく、更に1μm以下が好ましい。
上記透明導電層8に用いられるバインダーの材質は、ベースフィルム9と良好な密着力を有し、かつ、透明性と所定の導電性を有すれば特に限定されず、各種樹脂を用いることができる。具体的には、ウレタン、エポキシ、ポリエステル、フッ素系樹脂等の樹脂を用いることができる。その中でも、安価で且つ透明性、強度に優れ、柔軟性も兼ね備えている等の観点から、ウレタン系樹脂が好ましい。
上記微粘着層に関する剥離強度の説明で述べた通り、本発明のフレキシブル分散型EL素子は、透明導電層付フィルムに対し数度の加熱処理工程を経て製造されるため、加熱処理工程の前後で、上記透明導電層付フィルムの縦方向(MD)および横方向(TD)の寸法変化率(熱収縮率)は共に0.3%以下、好ましくは0.15%以下、更に好ましくは0.1%以下であることを要する。ここで、プラスチックフィルムにおいては、加熱処理に伴う寸法変化率は一般的に収縮率を示し、例えば2軸延伸PETフィルムでは、加熱処理の縦方向(MD)の収縮率は横方向(TD)の収縮率の数倍程度大きい値となる。
上記縦方向(MD)および横方向(TD)のいずれかの上記寸法変化率が0.3%を超えると、透明導電層付フィルム上に蛍光体層、誘電体層、背面電極層等の各層をそれぞれの層の形成用ペーストを順次パターン印刷・乾燥・加熱硬化させて形成していく各積層過程で、各加熱硬化処理の度に寸法変化(収縮)が起こり印刷ずれを生じるが、そのずれの大きさが分散型EL素子の製造における許容範囲を超えるため、好ましくない。
従って、透明導電層付フィルムの寸法変化率が0%(全くない)の状態であっても、本発明の技術的思想の範囲内であることはいうまでもない。
上記寸法変化率を低減させる方法としては、予め熱収縮させた低熱収縮タイプの支持フィルムやベースフィルムを用いる方法、あるいは、透明導電層付フィルムごと熱収縮させる方法等が考えられるがこれらに限定されない。これらの方法を適宜適用すれば、上記加熱処理工程時の透明導電層付フィルムの寸法変化率低減が可能となると同時に、支持フィルムとベースフィルムの寸法変化率の差に起因する透明導電層付フィルムや支持フィルムで裏打ちされたフレキシブル分散型EL素子におけるそり(カール)も抑制することが可能である。
上記ベースフィルム上への導電性酸化物微粒子とバインダーマトリックスを主成分とする透明導電層の形成は、前述の特許文献5〜9に記載の形成方法を用い、以下のように行うことができる。
第一の方法は、導電性酸化物微粒子を、バインダー成分を含む溶媒に分散させた透明導電層形成用塗布液を、厚さ3〜25μm以下のベースフィルム単体上に塗布・乾燥して塗布層を形成した後、この塗布層を圧縮処理し、次いで、バインダー成分を硬化させる。その後、ベースフィルムに形成された上記透明導電層に支持フィルムを裏打ちする方法。
第二の方法は、導電性酸化物微粒子を、バインダー成分を含む溶媒に分散させた透明導電層形成用塗布液を、支持フィルムで裏打ちされた厚さ3〜25μm以下のベースフィルム上に塗布・乾燥して塗布層を形成した後、この塗布層を支持フィルムが裏打ちされたベースフィルムごと圧縮処理し、次いで、圧縮処理された塗布層のバインダー成分を硬化させベースフィルム上に透明導電層を形成する。その後、透明導電層が形成されたベースフィルムを一端剥離して、透明導電層側を支持フィルムで裏打ち直す方法。
第一の方法は簡便であり好ましいが、ベースフィルムが薄いために単体での取扱いが難しい場合には第二の方法が適用できる。また、第二の方法では、支持フィルムを裏打ちしたベースフィルムを用いているため、極めて薄いベースフィルムに対して上記圧縮処理を施しても、ベースフィルムの歪みやしわの発生を効果的に防止できる。
圧縮処理を行うと透明導電層中の導電性微粒子の充填密度が上昇するため、光の散乱を低下させて膜の光学特性を向上させるだけでなく、導電性を大幅に高めることができる。圧縮処理としては、例えば、透明導電層形成用塗布液が塗布・乾燥されたベースフィルムをハードクロムメッキされた金属ロールにより圧延すればよく、この場合の金属ロールの圧延圧力は線圧:29.4〜490N/mm(30〜500kgf/cm)が良く、98〜294N/mm(100〜300kgf/cm)がより好ましい。線圧:29.4N/mm(30kgf/cm)未満では、圧延処理による透明導電層の抵抗値改善の効果が不十分で、線圧:490N/mm(500kgf/cm)を超えると、圧延設備が大型化すると同時に、ベースフィルムや支持フィルムが歪んでしまう場合があるからである。上記金属ロールの圧延処理における単位面積当りの圧延圧力(N/mm)は、線圧をニップ幅(金属ロールと透明導電層の接触部分において金属ロールで透明導電層がつぶされる領域の幅)で割った値であって、ニップ幅は、金属ロールの径と線圧にもよるが、150mm程度のロール直径であれば、0.7〜2mm程度である。
尚、上記ベースフィルムには、透明導電層との密着力を高めるために、易接着処理、具体的には、プラズマ処理、コロナ放電処理、短波長紫外線照射処理等を予め施しておくこともできる。
本発明で用いられる透明導電層形成用塗布液に適用される導電性酸化物微粒子としては、酸化インジウム、酸化錫、酸化亜鉛のいずれか一つ以上を主成分とする導電性酸化物微粒子であって、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)微粒子、インジウム亜鉛酸化物(IZO)微粒子、インジウム−タングステン酸化物(IWO)微粒子、インジウム−チタン酸化物(ITiO)微粒子、インジウムジルコニウム酸化物微粒子、錫アンチモン酸化物(ATO)微粒子、フッ素錫酸化物(FTO)微粒子、アルミニウム亜鉛酸化物(AZO)微粒子、ガリウム亜鉛酸化物(GZO)微粒子等が挙げられるが、透明性と導電性を具備していれば良く、これらに限定されない。ただし、上記中でもITOが最も高特性であり、好ましい。
本発明で用いられる導電性酸化物微粒子の平均粒径は、1〜500nmが好ましく、5〜100nmが更に好ましい。平均粒径が1nm未満では透明導電層形成用塗布液の製造が困難となり、また得られる透明導電層の抵抗値が高くなる。一方、500nmを超えると、透明導電層形成用塗布液中で導電性酸化物微粒子が沈降し易く取扱いが容易でなくなると同時に、透明導電層において高透過率と低抵抗値を同時に達成することが困難になるからである。尚、上記導電性酸化物微粒子の平均粒径は、透過電子顕微鏡(TEM)で観察された値を示している。
ここで、透明導電層形成用塗布液のバインダー成分は、導電性酸化物微粒子同士を結合させ膜の導電性と強度を高める働きや、ベースフィルムと透明導電層の密着力を高める働き、及び、分散型EL素子の製造工程において蛍光体層、誘電体層、背面電極層等の形成に用いる各種印刷ペーストに含まれる有機溶剤による透明導電層の劣化防止のための耐溶剤性を付与する働きを有している。バインダーとしては、有機及び/又は無機バインダーを用いることが可能であり、上記役割を満たすように、透明導電層形成用塗布液を適用するベースフィルム、透明導電層の膜形成条件等を考慮して、適宜選定することができる。
本発明で用いられる有機バインダーとしては、アクリル樹脂やポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂も適用できなくはないが、一般的には耐溶剤性を有することが好ましく、そのために架橋可能な樹脂であることが必要で、熱硬化性樹脂、常温硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等から選定することができる。例えば、熱硬化性樹脂としてはエポキシ樹脂、フッ素樹脂など、常温硬化性樹脂としては2液性のエポキシ樹脂やウレタン樹脂など、紫外線硬化性樹脂としては各種オリゴマー、モノマー、光開始剤を含有する樹脂など、電子線硬化性樹脂としては各種オリゴマー、モノマーを含有する樹脂などを挙げることができるが、これら樹脂に限定されるものではない。
また、本発明で用いられる無機バインダーとしては、シリカゾル、アルミナゾル、ジルコニアゾル、チタニアゾル等を主成分とするバインダーを挙げることができる。例えば、上記シリカゾルとしては、オルトアルキルシリケートに水や酸触媒を加えて加水分解し、脱水縮重合を進ませた重合物、あるいは既に4〜5量体まで重合を進ませた市販のアルキルシリケート溶液を、更に加水分解と脱水縮重合を進行させた重合物等を利用することができる。
尚、脱水縮重合が進行し過ぎると、溶液粘度が上昇して最終的に固化してしまうので、脱水縮重合の度合いについては、透明基板上に塗布可能な上限粘度以下に調整する。ただし、脱水縮重合の度合いは上記上限粘度以下のレベルであれば特に限定されないが、膜強度、耐候性等を考慮すると、重量平均分子量で500〜50000程度が好ましい。そして、このアルキルシリケート加水分解重合物(シリカゾル)は、透明導電層形成用塗布液の塗布・乾燥後の加熱時において脱水縮重合反応(架橋反応)がほぼ完結し、硬いシリケートバインダーマトリックス(酸化ケイ素を主成分とするバインダーマトリックス)になる。上記脱水縮重合反応は膜の乾燥直後から始まり、時間が経過すると導電性酸化物微粒子同士が動けなくなる程強固に固めてしまうため、無機バインダーを用いた場合には、上述の圧縮処理は、透明導電層形成用塗布液の塗布・乾燥後、可能な限り速やかに行う必要がある。
本発明で用いられるバインダーとして、有機−無機のハイブリッドバインダーを用いることもできる。例えば、前述のシリカゾルを一部有機官能基で修飾したバインダーや、シリコンカップリング剤等の各種カップリング剤を主成分とするバインダーが挙げられる。
本発明で用いられる無機バインダーや有機−無機のハイブリッドバインダーを用いた透明導電層は、必然的に優れた耐溶剤性を有しているが、ベースフィルムとの密着力や、透明導電層の柔軟性等が悪化しないように、適宜選定する必要がある。
本発明で用いられる透明導電層形成用塗布液中の、導電性酸化物微粒子とバインダー成分の割合は、仮に導電性酸化物微粒子とバインダー成分の比重をそれぞれ7.2程度(ITOの比重)と1.2程度(通常の有機樹脂バインダーの比重)と仮定した場合、重量比で、導電性酸化物微粒子:バインダー成分=85:15〜97:3、好ましくは87:13〜95:5が好ましい。その理由は、本発明の圧延処理を行う場合、85:15よりバインダー成分が多いと透明導電層の抵抗が高くなりすぎ、逆に97:3よりバインダー成分が少ないと透明導電層の強度が低下すると同時に、ベースフィルムとの十分な密着力が得られなくなるからである。
次に、本発明で用いられる透明導電層形成用塗布液の製造方法を説明する。まず、導電性酸化物微粒子を溶剤、及び必要に応じて分散剤、と混合した後、分散処理を行い導電性酸化物微粒子分散液を得る。分散剤としては、シリコンカップリング剤等の各種カップリング剤、各種高分子分散剤、アニオン系・ノニオン系・カチオン系等の各種界面活性剤が挙げられる。これら分散剤は、用いる導電性酸化物微粒子の種類や分散処理方法に応じて適宜選定することができる。また、分散剤を全く用いなくても、適用する導電性酸化物微粒子と溶剤の組合せ、及び分散方法の如何によっては、良好な分散状態を得ることができる場合がある。分散剤の使用は膜の抵抗値や耐候性を悪化させる可能性があるので、分散剤を用いない透明導電層形成用塗布液が最も好ましい。分散処理としては、超音波処理、ホモジナイザー、ペイントシェーカー、ビーズミル等の汎用の方法を適用することができる。
得られた導電性酸化物微粒子分散液にバインダー成分を添加し、更に導電性酸化物微粒子濃度、溶剤組成等の成分調整を行うことにより、透明導電層形成用塗布液が得られる。ここでは、バインダー成分を導電性酸化物微粒子の分散液に加えたが、前述の導電性酸化物微粒子の分散工程前に予め加えてもよく、特に制約はない。導電性酸化物微粒子濃度は、用いる塗布方法に応じて、適宜設定すればよい。
本発明で用いられる透明導電層形成用塗布液に用いる溶媒としては、特に制限はなく、塗布方法、製膜条件、ベースフィルムの材質により適宜に選定することができる。例えば、水、メタノール(MA)、エタノール(EA)、1−プロパノール(NPA)、イソプロパノール(IPA)、ブタノール、ペンタノール、ベンジルアルコール、ジアセトンアルコール(DAA)等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルプロピルケトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル等のエステル系溶媒、エチレングリコールモノメチルエーテル(MCS)、エチレングリコールモノエチルエーテル(ECS)、エチレングリコールイソプロピルエーテル(IPC)、プロピレングリコールメチルエーテル(PGM)、プロピレングリコールエチルエーテル(PE)、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGM−AC)、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート(PE−AC)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等のグリコール誘導体、トルエン、キシレン、メシチレン、ドデシルベンゼン等のベンゼン誘導体、ホルムアミド(FA)、N−メチルホルムアミド、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルフォキシド(DMSO)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、γ−ブチロラクトン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、テトラヒドロフラン(THF)、クロロホルム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
次に、本発明のフレキシブル分散型EL素子の製造方法について説明する。
ベースフィルムの透明導電層が支持フィルムで裏打ちされた透明導電層付フィルムのベースフィルム上に前述の針状の導電性酸化物微粒子とバインダーを主成分とする透明電極層形成用ペーストやポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)等の導電ポリマーを主成分とする透明電極層形成用ペーストを、スクリーン印刷、ブレードコーティング、ワイヤーバーコーティング、スプレーコート、ロールコート、グラビア印刷等の方法で塗布・乾燥した後、塗布液の種類により加熱処理(乾燥硬化、熱硬化)、紫外線照射処理(紫外線硬化)等の処理を施し、透明電極層を形成する。透明電極層は全面印刷(ベタ)でもパターン印刷でも良い。
そして、上記透明電極層上に、蛍光体層、誘電体層、背面電極層を順次スクリーン印刷等により形成する方法が一般的であり、通常、蛍光体層、誘電体層、背面電極層の各層の塗布(印刷)形成用ペーストを順次塗布(印刷)・乾燥・加熱硬化(通常120〜130℃)して行われる。これらのペーストは、市販されているペーストを用いることができる。蛍光体層ペースト、誘電体層ペーストは、それぞれ蛍光体粒子(硫化亜鉛系微粒子)、誘電体微粒子(チタン酸バリウム系微粒子)を、フッ素ゴム等の高誘電性成分を主成分としたバインダーを含む溶剤に分散させたもので、背面電極層ペーストはカーボン微粒子等の導電性微粒子を、熱硬化樹脂バインダーを含む溶剤に分散させたものである。
ここで、透明電極層上に、蛍光体層等の各層をスクリーン印刷する場合には、一般に、多数の小径の穴があいた吸引ステージを用い、穴の部分を減圧にしてフィルム固定する方法が用いられる。ベースフィルムが薄いと、その穴の部分のフィルムが減圧により変形してくぼみが生じ、スクリーン印刷した膜にこのくぼみの跡が生じる問題が発生するが、前述のように、本発明では、スクリーン印刷時には十分な強度を有する支持フィルムを用い、分散型EL素子の形成後にそれを剥離除去するため、上記問題を防止できる。
また、上記透明電極層、蛍光体層、誘電体層、背面電極層で分散型EL素子の主要部分は構成されるが、実際の分散型EL素子においては、透明電極層の集電電極(銀ペーストで形成)、背面電極層のリード電極(銀ペーストで形成)、電極間ショート、感電等を防止するための絶縁保護コーティング(絶縁ペーストで形成)等が更に形成される。
本発明に係るフレキシブル分散型EL素子は、ベースフィルムの厚さが薄く、かつ柔軟なため、分散型EL素子のフレキシビリティに優れており、携帯電話、リモートコントローラー、携帯情報端末等のデバイスのキー入力部品に組み込まれる発光素子として適用することができ、更には、分散型EL素子の発光面側の外面(ベースフィルムの支持フィルムが裏打ちされた側の面)に透明導電層が形成されているため、前述した静電気によるデバイス部品等の破壊・故障を効果的に防止することができる。
[実施例]
以下、本発明の実施例を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、本文中の「%」は「重量%」を示し、また「部」は「重量部」を示している。
平均粒径0.03μmの粒状のITO微粒子(商品名:SUFP−HX、住友金属鉱山(株)製)36gを溶剤としてのメチルイソブチルケトン(MIBK)24gとシクロヘキサノン36gと混合し、分散処理を行った後、ウレタンアクリレート系紫外線硬化性樹脂バインダー3.8gと光開始剤(ダロキュアー1173)0.2gを加えて良く攪拌して、平均分散粒径130nmのITO微粒子が分散した透明導電層形成用塗布液を得た。
ベースフィルムとしてのPETフィルム(帝人(株)製、厚さ25μm)の一方の面に易接着処理としてのコロナ放電処理を施した後、その処理面に、上記透明導電層形成用塗布液をワイヤーバーコーティング(線径:0.075mm)し、60℃で1分間乾燥した後、直径100mmのハードクロムめっきしたスチールロールによる圧延処理(線圧:200kgf/cm=196N/mm、ニップ幅:0.8mm)を行い、更に高圧水銀ランプによりバインダー成分の硬化(窒素中、100mW/cm×2秒間)を行って、PETフィルム上に緻密に充填されたITO微粒子とバインダーで構成される透明導電層(膜厚:0.5μm)を形成した。
上記ベースフィルムの透明導電層が形成された面に耐熱性シリコーン微粘着層を有する支持フィルム(PET:100μm)を裏打し、更に支持フィルムで裏打ちされたベースフィルムごと、大気中で150℃×20分間の加熱処理を施し、支持フィルム/透明導電層/ベースフィルムからなる実施例1に係る透明導電層付フィルムを得た。圧延処理後の該透明導電層中にある導電性微粒子の充填密度は約57vol%であった。尚、上記支持フィルムで裏打ちされたベースフィルムの加熱処理は、後述の分散型EL素子製造工程における加熱処理による収縮(寸法変化)、及びフィルムのカールを防止するために実施している。
上記透明導電層付フィルムの支持フィルム/透明導電層間の剥離強度は、2.4g/cmであった。ここで、上記剥離強度は、T型剥離強度(ベースフィルムを300mm/minの引張り速度でT型ピールを実施)である。
また、上記透明導電層付フィルムの加熱時の寸法変化率(熱収縮率)は、0.05%であった。ここで、寸法変化率(熱収縮率)は、上記実施例1に係る透明導電層付フィルムを加熱処理(150℃×30分)して求めたフィルムの縦方向(MD)と横方向(TD)の寸法変化率の内、値の大きい縦方向(MD)の寸法変化率を示す。
上記透明導電層の膜特性は、可視光透過率:95.3%、ヘイズ値:2.0%、表面抵抗値:1550Ω/□であった。尚、表面抵抗値は、バインダー硬化時の紫外線照射の影響を受けて、硬化直後は一時的に低下する傾向があるため、透明導電層形成の1日後に測定している。 尚、ベースフィルム上に形成された透明導電層の抵抗値は、上記支持フィルムの裏打ち後に施した加熱処理前後で変化が見られなかったが、これは、透明導電層の表面を覆っている支持フィルムの微粘着層が保護層として作用したものと考えられる。
ここで、上述の透明導電層の透過率及びヘイズ値は、透明導電層だけの値であり、それぞれ下記計算式1及び2により求められる。
[計算式1]
透明導電層の透過率(%)=[(透明導電層とベースフィルムごと測定した透過率)/ベースフィルムの透過率]×100
[計算式2]
透明導電層のヘイズ値(%)=(透明導電層とベースフィルムごと測定したヘイズ値)−(ベースフィルムのヘイズ値)
また、透明導電層の表面抵抗は、三菱化学(株)製の表面抵抗計ロレスタAP(MCP−T400)を用い測定した。ヘイズ値と可視光透過率は、村上色彩技術研究所製のヘイズメーター(HR−200)を用いて測定した。
次に、上記透明導電層付フィルムのベースフィルム面に易接着処理としてのコロナ放電処理を施した後、その処理面上に、針状ITO微粒子を樹脂バインダー溶液中に分散させた透光性ペースト(住友金属鉱山(株)製、SC−120)を、200メッシュポリエステルスクリーンを用いて4.5×5cmの大きさにスクリーン印刷し、120℃×30分乾燥して、透明電極層を形成した。
更に、上記透明電極層上に、蛍光体である硫化亜鉛粒子を、フッ素ポリマーを主成分とする樹脂溶液中に分散させた蛍光体ペースト(デュポン製、7154J)を200メッシュポリエステルスクリーンを用いて4×5cmの大きさにスクリーン印刷し、120℃×30分乾燥して、蛍光体層を形成した。
上記蛍光体層の上に、フッ素ポリマーを主成分とする樹脂溶液中にチタン酸バリウム粒子を分散させた誘電体ペースト(デュポン製、7153)を、200メッシュポリエステルスクリーンを用いて4×5cmの大きさにスクリーン印刷し、乾燥(120℃×30分)し、これを2度繰り返して、誘電体層を形成した。
上記誘電体層上に、カーボン導電ペースト(藤倉化成製、FEC−198)を200メッシュポリエステルスクリーンにより3.5×4.5cmの大きさにスクリーン印刷し、130℃×30分間乾燥し背面電極層を形成した。
上記透明電極層、及び背面電極層の一端に電圧印加用Agリード線を、銀導電ペーストを用いて形成し、支持フィルムを剥離して、実施例1に係るフレキシブル分散型EL素子(透明導電層/ベースフィルム/透明電極層/蛍光体層/誘電体層/背面電極層)を得た。尚、電極間ショート、感電等を防止するために、必要に応じて、透明電極層、背面電極層の絶縁保護コーティングとして、絶縁ペースト(藤倉化成製、XB−101G)を用いて絶縁層を形成したが、本発明の本質に係る部分ではないので、詳細は省略する。
上記フレキシブル分散型EL素子の作製工程において、微粘着層を有する支持フィルムは微粘着層と透明導電層の界面で簡単に剥離できた。支持フィルム/透明導電層間の剥離強度は、2.3g/cmであった。このフレキシブル分散型EL素子の電圧印加用リード線間に100V、400Hzの電圧を印加したところ、分散型EL素子は均一に発光し、その輝度測定したところ、48Cd/mであった。輝度は、輝度計(トプコン社製 商品名:BM−9)で測定した。
実施例1で、ベースフィルムとして、厚さ16μmのPETフィルムを用いて、PETフィルム上に緻密に充填されたITO微粒子とバインダーで構成される透明導電層(膜厚:0.5μm)を形成した。圧延処理後の該透明導電層中にある導電性微粒子の充填密度は約57vol%であった。
その透明導電層は、可視光透過率:95.2%、ヘイズ値:1.8%、表面抵抗値:1450Ω/□であった。これ以外は、実施例1と同様にして行い、実施例2に係る透明導電層付フィルム、及びフレキシブル分散型EL素子を得た。
上記透明導電層付フィルムの寸法変化率(熱収縮率)は、0.05%であった。
上記分散型EL素子の電圧印加用リード線間に100V、400Hzの電圧を印加したところ、分散型EL素子は均一に発光し、その輝度測定したところ、48Cd/mであった。
[比較例1]
実施例1で、緻密に充填されたITO微粒子とバインダーで構成される透明導電層の代わりに、スパッタリング法により形成されたITO層(可視光透過率:95.0%、ヘイズ値:0%、表面抵抗値:300Ω/□)を用いた場合、すなわち、ベースフィルム(厚さ25μmのPETフィルム)上に形成されたスパッタリングITO層面が支持フィルム(厚さ100μmのPETフィルム)で裏打ちされた比較例1に係る透明導電層付フィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして行い、比較例1に係る分散型EL素子(スパッタリングITO層/ベースフィルム/透明電極層/蛍光体層/誘電体層/背面電極層)を得た。上記透明導電層付フィルムの寸法変化率(熱収縮率)は、0.05%であった。
[比較例2]
実施例1で、緻密に充填されたITO微粒子とバインダーで構成される透明導電層を有する透明導電層付フィルムの代わりに、スパッタリング法によるITO透明導電層が厚さ125μmのPETフィルム(ベースフィルム)上に形成された市販のスパッタリングITO透明導電層付フィルム(可視光透過率:92.0%、ヘイズ値:0%、表面抵抗値:100Ω/□)を用い、そのITO透明導電層が形成されていない面に易接着処理としてのコロナ放電処理を施した後、その処理面上に透明電極層を形成した以外は、実施例1と同様にして行い、比較例2に係る分散型EL素子(スパッタリングITO透明導電層/PETフィルム/透明電極層/蛍光体層/誘電体層/背面電極層)を得た。上記スパッタリングITOフィルムの寸法変化率(熱収縮率)は、0.3%であった。
上記比較例1及び比較例2の分散型EL素子の電圧印加用リード線間に100V、400Hzの電圧を印加したところ、分散型EL素子は均一に発光し、その輝度測定したところ、47Cd/mであった。
尚、上述のスパッタリングITO透明導電層の透過率及びヘイズ値は、ITO層だけの値であり、それぞれ下記計算式1及び2により求められている。
[計算式1]
ITO透明導電層の透過率(%)=[(ITO透明導電層が形成されたベースフィルムごと測定した透過率)/ベースフィルムの透過率]×100
[計算式2]
ITO透明導電層のヘイズ値(%)=(ITO透明導電層が形成されたベースフィルムごと測定したヘイズ値)−(ベースフィルムのヘイズ値)
『耐静電気性の評価』
各実施例にかかるフレキシブル分散EL素子は、分散型EL素子作製後もその発光面となるベースフィルムの外表面が導電性を有しているため、支持フィルムを剥離した際に静電気の発生が抑制されることが確認された。
『分散型EL素子のフレキシビリティ評価(発光状態、及び耐静電気性)』
各実施例に係るフレキシブル分散型EL素子(支持フィルムを剥離したもの)と各比較例に係る分散型EL素子を直径3mmの棒にその発光面がそれぞれ内側、及び外側となるように1回づつ巻きつけた後、分散型EL素子の電圧印加用リード線間に100V、400Hzの電圧を印加して、素子の発光状態を観察した。各実施例及び比較例1においては、発光状態に変化は見られなかった。比較例2は、基材のPETフィルムが125μmと厚いためか、直径3mmの棒に巻きづらく、無理に巻いたところ、一部素子に剥離部分が生じ、発光が不均一になった。
発光面となるベースフィルム外表面の導電性については、各実施例においては、上記試験の前後で大きな変化は見られなかったが、各比較例においては、ベースフィルム外表面のスパッタリングITO層にクラックが生じその導電性が完全に失われた。
『分散型EL素子の打鍵耐久性評価(発光状態、及び耐静電気性)』
各実施例に係るフレキシブル分散型EL素子(支持フィルムを剥離したもの)と各比較例に係る分散型EL素子に対し、打鍵試験機を用いて打鍵耐久性を評価した。具体的には、分散型EL素子の電圧印加用リード線間に100V、400Hzの電圧を印加して素子の発光状態を観察ながら、荷重300gで打鍵試験を行い、発光状態の劣化を目視で観察し評価した。各実施例及び各比較例において、200万回の打鍵後も発光状態に変化は見られなかった。
ただし、各実施例にかかるフレキシブル分散EL素子が、200万回の打鍵後もその発光面となるベースフィルムの外表面が導電性を有していたのに対し、比較例1及び比較例2では、100万回の打鍵後には、その発光面となるベースフィルム外表面のスパッタリングITO層にクラックや剥離が生じ、導電性が完全に失われていた。
『クリック感の評価』
各実施例にかかるフレキシブル分散EL素子と比較例に係る分散型EL素子を携帯電話用ドーム接点スイッチ上に貼り付け、クリック感を評価した。実施例1、2及び比較例1については、良好なクリック感を得られたが比較例2では十分なクリック感が得られなかった。
従来の分散型EL素子の基本的構造を示す断面図である。 従来の分散型EL素子の別な構造を示す断面図である。 本発明に係るフレキシブル分散型EL素子が支持フィルムで裏打ちされた状態を示す断面図である。 本発明に係るフレキシブル分散型EL素子を示す断面図である。 本発明に係るフレキシブル分散型EL素子を示す断面図であり、図4の状態から、微粘着層を有する支持フィルムをベースフィルムと微粘着層の界面で剥離除去した状態を示す。
符号の説明
1 透明プラスチックフィルム
2 透明電極層
3 蛍光体層
4 誘電体層
5 背面電極層
6 集電電極
7 絶縁保護層
8 透明導電層
9 ベースフィルム
10 支持フィルム

Claims (11)

  1. ベースフィルム上に塗布法によって透明導電層を形成した透明導電層付フィルムであって、前記透明導電層付フィルムの透明導電層側には該透明導電層との界面で剥離可能な微粘着層を有する支持フィルムが裏打ちされており、前記ベースフィルムの厚さは3〜25μmであり、且つ、前記透明導電層は導電性酸化物微粒子とバインダーマトリックスを主成分とし、尚且つ、圧縮処理が施されていることを特徴とする透明導電層付フィルム。
  2. 前記微粘着層と前記透明導電層との間の剥離強度(剥離部における単位長さ当りの剥離に必要な力)が、加熱処理工程の有無に関わらず、1〜15g/cmであることを特徴とする請求項1に記載の透明導電層付フィルム。
  3. 前記透明導電層付フィルムの縦方向および横方向の寸法変化率(熱収縮率)が共に0.3%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の透明導電層付フィルム。
  4. 前記ベースフィルムの厚さが3〜9μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の透明導電層付フィルム。
  5. 前記導電性酸化物微粒子は、酸化インジウム、酸化錫、酸化亜鉛のいずれか一つ以上を主成分として含有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の透明導電層付フィルム。
  6. 前記酸化インジウムを主成分とする導電性酸化物微粒子は、インジウム錫酸化物微粒子であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の透明導電層付フィルム。
  7. 前記バインダーマトリックスは、架橋されており、有機溶剤耐性を有していることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の透明導電層付フィルム。
  8. 前記圧縮処理が、金属ロールの圧延処理により行われることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の透明導電層付フィルム。
  9. 請求項1〜8に記載の透明導電層付フィルムの透明導電層が形成されていない面に、少なくとも透明電極層、蛍光体層、誘電体層、背面電極層を順次形成した後、前記微粘着層を有する支持フィルムを前記ベースフィルム上に形成された透明導電層と微粘着層の界面にて剥離除去したことを特徴とするフレキシブル分散型エレクトロルミネッセンス素子。
  10. 前記フレキシブル分散型エレクトロルミネッセンス素子が、デバイスのキー入力部品に組み込まれる発光素子として適用されたことを特徴とする電子デバイス。
  11. 前記電子デバイスが、携帯電話、リモートコントローラー、携帯情報端末であることを特徴とする請求項10に記載の電子デバイス。
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