JP2008004244A - 光ディスク描画方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光ディスク12にはデータ記録層Aと描画層Bが積層配置されている。光ディスク12の片面側に光ピックアップ16を配置する。光ディスク12を回転し、光ピックアップ16のレーザ光18でデータ記録層Aのプリフォーマット情報から所定の基準位置108を検出する。基準位置108を基準としてFGパルスのパルス数をカウントして回転方向位置を検出する。基準位置108を基準として光ピックアップ16の送り用ステッピングモータの駆動パルス数をカウントして径方向位置を検出する。レーザ光18を描画層Bにフォーカスジャンプさせて、前記回転方向位置の検出および径方向位置の検出に基づき、所定の回転方向位置でかつ所定の径方向位置からレーザ光18で描画層Bへの描画動作を開始する。
【選択図】図1
Description
この発明の第1の光ディスク描画方法は、トラックが形成され該トラックに沿って所定の情報が記録されているデータ記録層と可視画像の形成が可能な描画層が積層形成され、同一面側からレーザ光を照射して、前記データ記録層に対するデータ記録と前記描画層に対する可視画像の形成を行えるように構成した光ディスクを使用し、その描画層に対して可視画像の形成を行う方法であって、前記光ディスクをスピンドルモータで回転駆動し、光ピックアップから出射されるレーザ光を再生パワーで前記データ記録層にフォーカス制御しかつ該データ記録層のトラックにトラッキング制御して該トラックに記録されている前記所定の情報を読み取り、該読み取られた所定の情報から該トラック上の所定位置を検出し、該検出された所定位置を回転方向の基準位置として前記スピンドルモータの回転方向位置を計測し、前記基準位置を検出した後に前記レーザ光のフォーカス制御対象を前記データ記録層から前記描画層に切り換え、適宜のディスク径方向位置で、前記計測されているスピンドルモータの回転方向位置に基づき、前記基準位置を基準とする該スピンドルモータの所定の回転方向位置から前記可視画像の形成動作を開始し、該可視画像の形成動作を開始した後は、前記スピンドルモータの回転に同期して前記光ピックアップをディスク径方向に順次移送して該可視画像の形成動作を進行させるようにしたものである。
この発明の第2の光ディスク描画方法は、トラックが形成され該トラックに沿って所定の情報が記録されているデータ記録層と可視画像の形成が可能な描画層が積層形成され、同一面側からレーザ光を照射して、前記データ記録層に対するデータ記録と前記描画層に対する可視画像の形成を行えるように構成した光ディスクを使用し、その描画層に対して可視画像の形成を行う方法であって、前記光ディスクをスピンドルモータで回転駆動し、光ピックアップから出射されるレーザ光を再生パワーで前記データ記録層にフォーカス制御しかつ該データ記録層のトラックにトラッキング制御して該トラックに記録されている前記所定の情報を読み取り、該読み取られた所定の情報から該トラック上の所定位置を検出し、該検出された所定位置をディスク径方向の基準位置として前記光ピックアップのディスク径方向位置を計測し、前記基準位置を検出した後に前記レーザ光のフォーカス制御対象を前記データ記録層から前記描画層に切り換え、前記計測されている光ピックアップのディスク径方向位置に基づき、前記基準位置を基準とする該光ピックアップの所定のディスク径方向位置から前記可視画像の形成動作を開始し、該可視画像の形成動作を開始した後は、前記スピンドルモータの回転に同期して前記光ピックアップをディスク径方向に順次移送して該可視画像の形成動作を進行させるようにしたものである。前記基準位置を基準とする光ピックアップのディスク径方向位置は、例えば光ピックアップの送りモータの動作量に基づき計測することができる。
この発明の第3の光ディスク描画方法は、トラックが形成され該トラックに沿って所定の情報が記録されているデータ記録層と可視画像の形成が可能な描画層が積層形成され、同一面側からレーザ光を照射して、前記データ記録層に対するデータ記録と前記描画層に対する可視画像の形成を行えるように構成した光ディスクを使用し、その描画層に対して可視画像の形成を行う方法であって、前記光ディスクをスピンドルモータで回転駆動し、光ピックアップから出射されるレーザ光を再生パワーで前記データ記録層にフォーカス制御しかつ該データ記録層のトラックにトラッキング制御して該トラックに記録されている前記所定の情報を読み取り、該読み取られた所定の情報から該トラック上の所定位置を検出し、該検出された所定位置を回転方向およびディスク径方向の基準位置として前記スピンドルモータの回転方向位置および前記光ピックアップのディスク径方向位置をそれぞれ計測し、前記基準位置を検出した後に前記レーザ光のフォーカス制御対象を前記データ記録層から前記描画層に切り換え、前記計測されているスピンドルモータの回転方向位置および光ピックアップのディスク径方向位置に基づき、前記基準位置を基準とする該スピンドルモータの所定の回転方向位置でかつ該基準位置を基準とする該光ピックアップの所定のディスク径方向位置から前記可視画像の形成動作を開始するようにしたものである。
この発明の第4の光ディスク描画方法は、トラックが形成され該トラックに沿って所定の情報が記録されているデータ記録層と可視画像の形成が可能な描画層が積層形成され、同一面側からレーザ光を照射して、前記データ記録層に対するデータ記録と前記描画層に対する可視画像の形成を行えるように構成した光ディスクを使用し、その描画層に対して可視画像の形成を行う方法であって、前記光ディスクをスピンドルモータで回転駆動し、光ピックアップから出射されるレーザ光を再生パワーで前記データ記録層にフォーカス制御しかつ該データ記録層のトラックにトラッキング制御して該トラックに記録されている前記所定の情報を読み取り、該読み取られた所定の情報から該トラック上の所定の描画動作開始位置を検出し、該描画動作開始位置を検出した前記光ピックアップのディスク径方向位置で前記レーザ光のフォーカス制御対象を前記データ記録層から前記描画層に切り換えて前記可視画像の形成動作を開始し、該可視画像の形成動作を開始した後は、前記スピンドルモータの回転に同期して前記光ピックアップをディスク径方向に順次移送して該可視画像の形成動作を進行させるようにしたものである。
この発明の第5の光ディスク描画方法は、トラックが形成され該トラックに沿って位置情報が記録されているデータ記録層と可視画像の形成が可能な描画層が積層形成され、同一面側からレーザ光を照射して、前記データ記録層に対するデータ記録と前記描画層に対する可視画像の形成を行えるように構成した光ディスクを使用し、その描画層に対して可視画像の形成を行う方法であって、前記光ディスクをスピンドルモータで回転駆動し、光ピックアップから出射されるレーザ光を再生パワーで前記データ記録層にフォーカス制御しかつ該データ記録層のトラックにトラッキング制御して該データ記録層から前記位置情報を読み取り、所定の描画動作開始位置の位置情報が読み取られたディスク径方向位置で前記トラッキング制御をホールドして、前記レーザ光のフォーカス制御対象を前記データ記録層から前記描画層に切り換え、前記スピンドルモータの所定の回転方向位置から、該ディスク径方向位置に形成する可視画像の形成動作を実行し、該ディスク径方向位置について可視画像の形成動作を終了したら、前記レーザ光を再生パワーに設定し該レーザ光のフォーカス制御対象を前記描画層から前記データ記録層に戻して該レーザ光を該データ記録層のトラックにトラッキング制御し、前回トラッキング制御のホールドを開始したディスク回転方向位置に隣接するトラック位置で該トラッキング制御を再びホールドして該レーザ光のフォーカス制御対象を前記データ記録層から前記描画層に切り換え、前記スピンドルモータの前記所定の回転方向位置から、該径方向位置に形成する可視画像の形成動作を実行し、以後、以上の動作を繰り返し実行することにより、可視画像の形成動作を実行する径方向位置をトラックピッチで順次移動して該可視画像の形成を行うようにしたものである。
この発明の実施の形態1を説明する。図1はこの発明が適用された光ディスク装置のシステム構成を示す。光ディスク装置10において、光ディスク12はデータ記録層と描画層が積層形成された記録・描画可能型光ディスクとして構成されたものである。描画層はレーザ光の照射により可視光特性が変化するもので、感熱材料、感光材料等で構成されている。この描画層は例えばデータ記録層と同じ色素材料で構成することができる。データ記録層にはトラックとしてウォブルグルーブが形成されている。描画層は描画専用に設けられた層のほか、既存の片面二層DVD−R(+R)等のように本来はデータ記録層として用意されている二層のうちの一層を描画層として転用することも可能である。光ディスク12はスピンドルモータ14で回転駆動され、光ピックアップ16から出射される1本のレーザ光18(メインビーム)でデータ記録、データ再生、描画が択一的に(非同時に)実行される。データ記録・再生時と描画時とで光ディスク12の表裏を反転させる必要はない。データ記録層にはディスク周方向のデータ密度がディスク径方向位置にかかわらず一定となるように(つまり一定の線速度となるように)記録データが記録される。また、描画層には、1周あたりの画素数がディスク径方向位置にかかわらず一定となるように(すなわちディスク周方向の画素密度が内周側ほど高くなるように)描画が行われるものとする。
図2の光ディスク12は既存の片面二層DVD−R(+R)である。この光ディスク12は0.6mm厚のポリカーボネート基板32のグルーブ34が形成されている表面に描画層Bとしての色素層36、半透明反射層38、スペーサを構成する透明樹脂による中間層40、データ記録層Aとしての色素層44、反射層46が順次積層されている。中間層40の上面にはスタンパーによりグルーブC(42)が形成されている。反射層46の上には接着層48により0.6mm厚のポリカーボネート基板50が接合されている。これにより、光ディスク12は全体が1.2mm厚(ポリカーボネート基板32,50間に挟まれた積層体全体の厚さは微小)に一体化されている。色素層36は本来のDVD−R(+R)としての用途ではデータ記録層を構成するものであるが、ここでは描画層Bとして使用する。グルーブ34,C(42)には予めランドプリピット、ADIP等の位置情報がそれぞれ記録されている。データ記録を行うときは、光ピックアップ16の対物レンズ30から出射されるDVD用レーザ光18をデータ記録層Aに合焦制御する。描画を行うときは、該DVD用レーザ光18を描画層Bに合焦制御する。描画層Bに描画された可視画像は、光ディスク12のレーザ光18が入射される側の面(「レーザ入射面」という)12a側から目視することができる。光ディスク12のレーザ入射面12aと反対側の面(「レーベル面」という)12bの表面には別の画像を予め印刷した(またはユーザが印刷可能な)印刷層を別途形成することができる。
図3の光ディスク12は片面一層のDVD−R(+R)に描画層を追加形成したものである。この光ディスク12は0.6mm厚のポリカーボネート基板32のグルーブC(34)が形成されている表面にデータ記録層Aとしての色素層36、半透明反射層38、スペーサを構成する透明樹脂による中間層40、描画層Bとしての色素層44、半透明反射層52が順次積層されている。半透明反射層52の上には透明接着層54により0.6mm厚のポリカーボネート基板50が接合されている。これにより、光ディスク12は全体が1.2mm厚(ポリカーボネート基板32,50間に挟まれた積層体全体の厚さは微小)に一体化されている。グルーブCには予めランドプリピット、ADIP等の位置情報が記録されている。データ記録を行うときは、光ピックアップ16の対物レンズ30から出射されるDVD用レーザ光18をデータ記録層Aに合焦制御する。描画を行うときは、該DVD用レーザ光18を描画層Bに合焦制御する。描画層Bに描画された可視画像は、光ディスク12のレーベル面12b側から目視することができる。
図4の光ディスク12は片面一層のDVD−R(+R)に描画層を追加形成したものである。図3の光ディスク12とは描画された可視画像の目視方向が異なるものである。すなわち、図4の光ディスク12は、グルーブを有しない0.6mm厚のポリカーボネート基板32の表面に描画層Bとしての色素層36、半透明反射層38、スペーサを構成する透明樹脂による中間層40、データ記録層Aとしての色素層44、反射層46が順次積層されている。中間層40の上面にはスタンパーによりグルーブC(42)が形成されている。反射層46の上には接着層48により0.6mm厚のポリカーボネート基板50が接合されている。これにより、光ディスク12は全体が1.2mm厚(ポリカーボネート基板32,50間に挟まれた積層体全体の厚さは微小)に一体化されている。グルーブCには予めランドプリピット、ADIP等の位置情報が記録されている。データ記録を行うときは、光ピックアップ16の対物レンズ30から出射されるDVD用レーザ光18をデータ記録層Aに合焦制御する。描画を行うときは、該DVD用レーザ光18を描画層Bに合焦制御する。描画層Bに描画された可視画像は、光ディスク12のレーザ入射面12a側から目視することができる。レーベル面12bの表面には別の画像を予め印刷した(またはユーザが印刷可能な)印刷層を別途形成することができる。
図5の光ディスク12は片面二層CD−Rとして構成したものである。この光ディスク12は1.2mm厚のポリカーボネート基板56のグルーブC(58)が形成されている表面にデータ記録層Aとしての色素層60、半透明反射層62、スペーサを構成する透明樹脂による中間層64、描画層Bとしての色素層68、半透明反射層70、透明保護層72を順次積層して、全体を1.2mm厚(ポリカーボネート基板56上の積層体全体の厚さは微小)に一体化したものである。中間層64の上面にはスタンパーによりグルーブ66が形成されている。色素層68は本来のCD−Rとしての用途ではデータ記録層を構成するものであるが、ここでは描画層Bとして使用する。グルーブC(58),66には予めATIP等の位置情報がそれぞれ記録されている。データ記録を行うときは、光ピックアップ16の対物レンズ30から出射されるCD用レーザ光18をデータ記録層Aに合焦制御する。描画を行うときは、該CD用レーザ光18を描画層Bに合焦制御する。描画層Bに描画された可視画像は、光ディスク12のレーベル面12b側から目視することができる。
図6の光ディスク12はCD−Rに描画層を追加形成したものである。この光ディスク12は1.2mm厚のポリカーボネート基板56のグルーブC(58)が形成されている表面にデータ記録層Aとしての色素層60、半透明反射層62、スペーサを構成する透明樹脂による中間層64、描画層Bとしての色素層68、半透明反射層70、透明保護層72を順次積層して、全体を1.2mm厚(ポリカーボネート基板56上の積層体全体の厚さは微小)に一体化したものである。グルーブCには予めATIP等の位置情報が記録されている。データ記録を行うときは、光ピックアップ16の対物レンズ30から出射されるCD用レーザ光18をデータ記録層Aに合焦制御する。描画を行うときは、該CD用レーザ光18を描画層Bに合焦制御する。描画層Bに描画された可視画像は、光ディスク12のレーベル面12b側から目視することができる。
図7の光ディスク12はCD−Rに描画層を追加形成したものである。図6の光ディスク12とは描画された可視画像の目視方向が異なるものである。すなわち、図7の光ディスク12は、グルーブを有しない1.2mm厚のポリカーボネート基板56の表面に描画層Bとしての色素層60、半透明反射層62、スペーサを構成する透明樹脂による中間層64、データ記録層Aとしての色素層68、反射層74、保護層76を順次積層して、全体を1.2mm厚(ポリカーボネート基板56上の積層体全体の厚さは微小)に一体化したものである。グルーブCには予めATIP等の位置情報が記録されている。データ記録を行うときは、光ピックアップ16の対物レンズ30から出射されるCD用レーザ光18をデータ記録層Aに合焦制御する。描画を行うときは、該CD用レーザ光18を描画層Bに合焦制御する。描画層Bに描画された可視画像は、光ディスク12のレーザ入射面12a側から目視することができる。レーベル面12bの表面には別の画像を予め印刷した(またはユーザが印刷可能な)印刷層を別途形成することができる。
実施の形態1では光ディスク12のデータ記録層Aの所定の基準位置108(セクタ“0”とセクタ“1”の境界位置)でFGカウンタ24を一旦リセットし、その後発生されるFGパルスをFGカウンタ24でカウントし、該カウント値が1回転に相当する値に達するごとに該カウント値を“0”に戻すことにより、周回ごとに基準角度線110からの回転角度位置を計測するようにした。しかし、この方法ではFGパルスの分解能が低い場合(1回転あたりのFGパルス数が少ない場合)場合には、データ記録層Aの基準角度線110とFGパルスの発生位置とのずれ角(オフセット角度)が大きくなる可能性がある。そして、実施の形態1では描画中はFGパルスの発生位置を基準角度線110の位置と見なして描画するので、このオフセット角度は基準角度線110の方向に対する描画された画像の向きのずれとして現れる。このため、オフセット角度が大きい場合には、例えば光ディスク12に描画した後、光ディスク12を光ディスク装置10から排出し、その後光ディスク12を光ディスク装置10に再挿入して追加の描画(書き継ぎ、重ね書き等)を行うと、先に形成された画像と追加された画像とで画像の向きに目立つずれが生じるおそれがある。
前記変形例1ではFGパルスのカウントと基準クロックのカウントを併用して基準角度線の検出分解能を高めたが、基準クロックのカウントに代えてFGパルスの逓倍パルスを用いることもできる。この場合は図1に点線で示すように、スピンドルモータ14から出力されるFGパルスを逓倍器113で所定倍数に周波数逓倍し、該周波数逓倍されたFGパルス(逓倍FGパルス)を逓倍FGカウンタ115でカウントする。この逓倍FGカウンタ115は前記変形例1のCカウンタと同様に使用される(図16〜図19参照)。すなわち、図16の基準角度線110の検出工程では、逓倍FGカウンタ115は逓倍FGパルスによりカウントアップされ、FGパルスの立ち上がりエッジが検出されるごとに“0”にリセットされる(図17(c)のCカウンタの動作参照)。基準位置108(図12)が検出されると、FGカウンタ24が“0”にリセットされ、そのときの逓倍FGカウンタ115のカウント値(図17(c)の例で言えばC=2)が直前のFGパルスの立ち上がりエッジからの基準位置108のオフセット値としてシステム制御部22内のメモリに記憶される。
この発明の実施の形態2を説明する。システム構成としては前出の図1の構成をそのまま利用することができる。この実施の形態2による描画時の制御を図20に示す。この制御は、使用者による描画実行指示に基づき実行される。ホスト機器100には予め描画用の画像データが格納されている。この画像データは各画素を前出の図9のように配列したものである。光ディスク装置10に光ディスク12が挿入され(あるいはデータ記録の終了に引き続いて)、使用者により描画実行指示が与えられると、スピンドルモータ14が回転駆動され、フォーカスサーボ88がオンされ、光ピックアップ16から出射されるレーザ光18は再生パワーで光ディスク12のデータ記録層Aに合焦制御される(S50)。さらに、トラッキングサーボ92がオンされ(S51)、レーザ光18はデータ記録層AのグルーブCに追従制御される。スピンドルモータ14を描画時の速度として定められた所定回転数にCAV制御する。このCAV制御は描画が終了するまで続行される。
この発明の実施の形態3を説明する。これは、データ記録層AのグルーブC上のアドレスを検出して光ピックアップをトラックピッチ(DVDであれば0.74μm、CDであれば1.6μm)で順次ディスク径方向に移動させることにより、該トラックピッチで描画を行うようにしたものである。この方法は、例えばディスク放射方向に延びる仮想的な半直線(例えば前出の図12の基準角度線110)を想定し、データ記録層AのグルーブCが1周ごとにこの半直線と交差する位置のアドレス(ATIP、ADIP等のプリフォーマット情報によるアドレス。「基準角度線上アドレス」という)を予め求めて(光ディスク12の線速度とトラックピッチにより求められる)メモリに記憶しておき、データ記録層Aでこの基準角度線上アドレスを順次検出し、該基準角度線上アドレスを検出する都度トラッキング制御をホールドし描画層Bにフォーカスジャンプして該当する径方向位置ごとに描画を行うことにより実現することができる。システム構成としては前出の図1の構成をそのまま利用することができる。ただし、光ピックアップ16の送り用モータは、ステッピングモータ28に代えて安価なDCモータを使用してコストダウンを図ることができる。
光ディスクの盤面に描画を行う場合、描画しようとする光ディスクが描画可能なディスクかどうかを予め判断する必要がある。その判断手法例を説明する。これは、光ディスクが描画可能なディスクであることを示す識別情報(描画可能ディスク識別情報)を新たに定義して光ディスク12のデータ記録層Aに記録し、光ディスクが光ディスク装置10(図1)に挿入されたときに、光ピックアップ16でこの描画可能ディスク識別情報が読み取られるか否かによって、この挿入された光ディスクが描画可能かどうかを判断するものである。
データ記録層AがCDフォーマットで構成されている場合には、ATIPの未定義コードを用いて描画可能ディスク識別情報を記録することができる。図24はATIPのデータ構造を示す。このデータ構造で、“U1”=“1”とし、“U2〜U7”に描画可能ディスク識別情報を入れることができる。例えば“U1〜U7”=“1010101”を描画可能ディスク識別情報として定義することができる。
例えば第1セッションを記録済にし、第2セッション以降をユーザが記録できるように構成されているいわゆるハイブリッドCD−Rディスクであれば、第1セッションのサブコードR〜Wの未定義コードを用いて描画可能ディスク識別情報を記録することができる。図25はサブコードのデータ構造を示す。このデータ構造で、“MODE”=“111”、“ITEM”=“000”の場合は、サブコードR〜Wはユーザモードとなり、ユーザが“INSTRUCTION”と“DATA field”を自由に定義することができる。そこで、例えば“INSTRUCTION”=“010101”とし、“DATA field”が図26に示すパターンである場合を描画可能ディスク識別情報として定義することができる。
同様に第1セッションを記録済にし、第2セッション以降をユーザが記録できるように構成されているいわゆるハイブリッドCD−Rディスクであれば、第1セッションのリードイン領域やリードアウト領域のメインデータに描画可能ディスク識別情報を記録することができる。図27はCDフォーマットの1セクタ分のデータ構造を示す。このデータ構造で、プログラム領域では“データ”に意味のあるデータが記録されている。しかし、リードイン領域やリードアウト領域では“データ”はドライブにより読み込まれることがないので、通常はランダムデータやゼロデータといった意味のないデータが記録されている。そこで、リードイン領域やリードアウト領域の“データ”に描画可能ディスク識別情報を記録することができる。リードイン領域やリードアウト領域の“データ”に記録する描画可能ディスク識別情報の一例を図28に示す。この例ではデータ値を1ずつ増加する値としている。
同様に第1セッションを記録済にし、第2セッション以降をユーザが記録できるように構成されているいわゆるハイブリッドCD−Rディスクであれば、第1セッションの特定のCRCエラー発生パターンを描画可能ディスク識別情報として定義することができる。そのCRCエラー発生パターン例を図29に示す。番号0〜89は任意のサブコードフレームNからのサブコードフレームのアドレスN〜(N+89)を示す。“○”はCRCエラーなしのサブコードフレームを示し、“×”はCRCエラーありのサブコードフレームを示す。図29の例では、アドレスNに後続する3の倍数のアドレスごとにCRCエラーが発生するパターンを描画可能ディスク識別情報として定義している。そして、このようなCRCエラー発生パターンとなるようにサブコードを記録しておく。
データ記録層AがDVD+RまたはDVD+RWフォーマットで構成されている場合には、ADIPの未定義コードを用いて描画可能ディスク識別情報を記録することができる。図30はADIPのデータ構造を示す。このデータ構造で、“Byte1”の“b7 to b4”の値を“0000”以外の値とすれば描画可能ディスク識別情報を記録することができる。例えば、“b7〜b4”=“1010”を描画可能ディスク識別情報として定義することができる。なお、ランドプリピットを採用しているDVD−RあるいはDVD−RWフォーマットの場合は、ランドプリピットの未定義コードを用いて描画可能ディスク識別情報を記録することができる。
これは、描画可能な光ディスク12のレーザ入射面12a側のディスク基板表面に、光ピックアップ16で検出可能な描画可能ディスク識別マークを形成し、光ディスクが光ディスク装置10(図1)に挿入されたときに、光ピックアップ16でこの描画可能ディスク識別情報が読み取られるか否かによって、この挿入された光ディスクが描画可能かどうかを判断するものである。
Claims (12)
- トラックが形成され該トラックに沿って所定の情報が記録されているデータ記録層と可視画像の形成が可能な描画層が積層形成され、同一面側からレーザ光を照射して、前記データ記録層に対するデータ記録と前記描画層に対する可視画像の形成を行えるように構成した光ディスクを使用し、その描画層に対して可視画像の形成を行う方法であって、
前記光ディスクをスピンドルモータで回転駆動し、光ピックアップから出射されるレーザ光を再生パワーで前記データ記録層にフォーカス制御しかつ該データ記録層のトラックにトラッキング制御して該トラックに記録されている前記所定の情報を読み取り、該読み取られた所定の情報から該トラック上の所定位置を検出し、該検出された所定位置を回転方向の基準位置として前記スピンドルモータの回転方向位置を計測し、
前記基準位置を検出した後に前記レーザ光のフォーカス制御対象を前記データ記録層から前記描画層に切り換え、適宜のディスク径方向位置で、前記計測されているスピンドルモータの回転方向位置に基づき、前記基準位置を基準とする該スピンドルモータの所定の回転方向位置から前記可視画像の形成動作を開始し、
該可視画像の形成動作を開始した後は、前記スピンドルモータの回転に同期して前記光ピックアップをディスク径方向に順次移送して該可視画像の形成動作を進行させる光ディスク描画方法。 - 前記基準位置を基準とする前記スピンドルモータの回転方向位置を該スピンドルモータから発生されるFGパルスのパルス数をカウントして計測する請求項1記載の光ディスク描画方法。
- 前記スピンドルモータを回転数一定に制御して、前記トラック上の所定位置の検出タイミングと該検出タイミングに隣接して発生される前記FGパルスの発生タイミングとの時間差を計測し、該時間差分を補正して前記スピンドルモータの回転方向位置を計測する請求項2記載の光ディスク描画方法。
- トラックが形成され該トラックに沿って所定の情報が記録されているデータ記録層と可視画像の形成が可能な描画層が積層形成され、同一面側からレーザ光を照射して、前記データ記録層に対するデータ記録と前記描画層に対する可視画像の形成を行えるように構成した光ディスクを使用し、その描画層に対して可視画像の形成を行う方法であって、
前記光ディスクをスピンドルモータで回転駆動し、光ピックアップから出射されるレーザ光を再生パワーで前記データ記録層にフォーカス制御しかつ該データ記録層のトラックにトラッキング制御して該トラックに記録されている前記所定の情報を読み取り、該読み取られた所定の情報から該トラック上の所定位置を検出し、該検出された所定位置をディスク径方向の基準位置として前記光ピックアップのディスク径方向位置を計測し、
前記基準位置を検出した後に前記レーザ光のフォーカス制御対象を前記データ記録層から前記描画層に切り換え、前記計測されている光ピックアップのディスク径方向位置に基づき、前記基準位置を基準とする該光ピックアップの所定のディスク径方向位置から前記可視画像の形成動作を開始し、
該可視画像の形成動作を開始した後は、前記スピンドルモータの回転に同期して前記光ピックアップをディスク径方向に順次移送して該可視画像の形成動作を進行させる光ディスク描画方法。 - 前記基準位置を基準とする前記光ピックアップのディスク径方向位置を該光ピックアップの送りモータの動作量に基づき計測する請求項4記載の光ディスク描画方法。
- トラックが形成され該トラックに沿って所定の情報が記録されているデータ記録層と可視画像の形成が可能な描画層が積層形成され、同一面側からレーザ光を照射して、前記データ記録層に対するデータ記録と前記描画層に対する可視画像の形成を行えるように構成した光ディスクを使用し、その描画層に対して可視画像の形成を行う方法であって、
前記光ディスクをスピンドルモータで回転駆動し、光ピックアップから出射されるレーザ光を再生パワーで前記データ記録層にフォーカス制御しかつ該データ記録層のトラックにトラッキング制御して該トラックに記録されている前記所定の情報を読み取り、該読み取られた所定の情報から該トラック上の所定位置を検出し、該検出された所定位置を回転方向およびディスク径方向の基準位置として前記スピンドルモータの回転方向位置および前記光ピックアップのディスク径方向位置をそれぞれ計測し、
前記基準位置を検出した後に前記レーザ光のフォーカス制御対象を前記データ記録層から前記描画層に切り換え、前記計測されているスピンドルモータの回転方向位置および光ピックアップのディスク径方向位置に基づき、前記基準位置を基準とする該スピンドルモータの所定の回転方向位置でかつ該基準位置を基準とする該光ピックアップの所定のディスク径方向位置から前記可視画像の形成動作を開始する光ディスク描画方法。 - トラックが形成され該トラックに沿って所定の情報が記録されているデータ記録層と可視画像の形成が可能な描画層が積層形成され、同一面側からレーザ光を照射して、前記データ記録層に対するデータ記録と前記描画層に対する可視画像の形成を行えるように構成した光ディスクを使用し、その描画層に対して可視画像の形成を行う方法であって、
前記光ディスクをスピンドルモータで回転駆動し、光ピックアップから出射されるレーザ光を再生パワーで前記データ記録層にフォーカス制御しかつ該データ記録層のトラックにトラッキング制御して該トラックに記録されている前記所定の情報を読み取り、該読み取られた所定の情報から該トラック上の所定の描画動作開始位置を検出し、
該描画動作開始位置を検出した前記光ピックアップのディスク径方向位置で前記レーザ光のフォーカス制御対象を前記データ記録層から前記描画層に切り換えて前記可視画像の形成動作を開始し、
該可視画像の形成動作を開始した後は、前記スピンドルモータの回転に同期して前記光ピックアップをディスク径方向に順次移送して該可視画像の形成動作を進行させる光ディスク描画方法。 - トラックが形成され該トラックに沿って位置情報が記録されているデータ記録層と可視画像の形成が可能な描画層が積層形成され、同一面側からレーザ光を照射して、前記データ記録層に対するデータ記録と前記描画層に対する可視画像の形成を行えるように構成した光ディスクを使用し、その描画層に対して可視画像の形成を行う方法であって、
前記光ディスクをスピンドルモータで回転駆動し、光ピックアップから出射されるレーザ光を再生パワーで前記データ記録層にフォーカス制御しかつ該データ記録層のトラックにトラッキング制御して該データ記録層から前記位置情報を読み取り、所定の描画動作開始位置の位置情報が読み取られたディスク径方向位置で前記トラッキング制御をホールドして、前記レーザ光のフォーカス制御対象を前記データ記録層から前記描画層に切り換え、前記スピンドルモータの所定の回転方向位置から、該ディスク径方向位置に形成する可視画像の形成動作を実行し、
該ディスク径方向位置について可視画像の形成動作を終了したら、前記レーザ光を再生パワーに設定し該レーザ光のフォーカス制御対象を前記描画層から前記データ記録層に戻して該レーザ光を該データ記録層のトラックにトラッキング制御し、
前回トラッキング制御のホールドを開始したディスク回転方向位置に隣接するトラック位置で該トラッキング制御を再びホールドして該レーザ光のフォーカス制御対象を前記データ記録層から前記描画層に切り換え、前記スピンドルモータの前記所定の回転方向位置から、該径方向位置に形成する可視画像の形成動作を実行し、
以後、以上の動作を繰り返し実行することにより、可視画像の形成動作を実行する径方向位置をトラックピッチで順次移動して該可視画像の形成を行う光ディスク描画方法。 - 前記形成しようとする可視画像がディスク径方向の途中位置に可視画像の形成を要しないディスク径方向領域を有するものであり、該可視画像の形成動作実行中の径方向位置が該可視画像の形成を要しないディスク径方向領域の開始位置に到達したときに、前記レーザ光を再生パワーに設定しかつ該レーザ光のフォーカス制御対象を前記データ記録層に設定して、該データ記録層に記録されている前記位置情報から前記可視画像の形成を要しないディスク径方向領域の終了位置を経過した可視画像の形成動作再開位置をシークし、該可視画像の形成動作再開位置がシークされたディスク径方向位置で前記トラッキング制御をホールドして、前記レーザ光のフォーカス制御対象を前記データ記録層から前記描画層に切り換え、前記スピンドルモータの前記所定の回転方向位置から、該ディスク径方向位置に形成する可視画像の形成動作を実行し、前記トラックピッチでの可視画像の形成動作を再開する請求項8記載の光ディスク描画方法。
- 前記光ピックアップで前記光ディスクの前記データ記録層から所定の描画可能ディスク識別情報を検出したことを条件に、該光ディスクの前記描画層に対する前記可視画像の形成を許可する請求項1から9のいずれかに記載の光ディスク描画方法。
- 前記描画可能ディスク識別情報がサブコード、メインデータ、CRCエラーの特定発生パターン、ATIP、ADIPのいずれかで記述されている請求項10記載の光ディスク描画方法。
- 前記光ピックアップで、前記光ディスクの該光ピックアップが配置されている側のディスク基板表面または該データ記録層の、データ記録領域よりも内周側の領域に形成された描画可能ディスク識別マークを検出したことを条件に、該光ディスクの該描画層に対する前記可視画像の形成を許可する請求項1から9のいずれかに記載の光ディスク描画方法。
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