JP2008002637A - ゴムホース及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】端面シール処理が不要で、かつ耐久性に優れたゴムホースを提供することを目的とする。
【解決手段】内面ゴム層2及び外面ゴム層4と、該両ゴム層2,4の間に介在する補強層3とを備えたゴムホース1であって、前記補強層3は、補強コード5と、該補強コード5を被覆する被覆ゴム6とからなり、前記補強コード5は、複数本のシースストランド7を撚り合わせた、コアストランドを有しない中空構造を有し、前記補強コード5の中空部8がゴム6で充填された構成とする。
【選択図】図1
【解決手段】内面ゴム層2及び外面ゴム層4と、該両ゴム層2,4の間に介在する補強層3とを備えたゴムホース1であって、前記補強層3は、補強コード5と、該補強コード5を被覆する被覆ゴム6とからなり、前記補強コード5は、複数本のシースストランド7を撚り合わせた、コアストランドを有しない中空構造を有し、前記補強コード5の中空部8がゴム6で充填された構成とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、耐久性に優れたゴムホースに関するものである。
従来、耐圧性に優れたゴムホースとして、内面ゴム層及び外面ゴム層と、両ゴム層の間に、補強コードと、該補強コードを被覆する被覆ゴムとからなる補強層が介在した構成のものが知られている。補強コードとしては、図11に示すように、コアストランド36の周囲に複数のシースストランド37を拠り合わせた構造のものが使用され、これが内面ゴム層の外周を螺旋状に巻回するように配置される。
上記構成のゴムホースを使用する場合には、予め長尺のゴムホースを作製しておき、これを実際に必要な長さだけカットして用いるのが無駄がないという点で望ましい。しかしながら、ゴムホースを任意の長さにカットすると、カットによりゴムホース端面は補強コードが露出した状態となる。
ところで、上記補強コード35は、コアストランド36の周囲に複数のシースストランド37を拠り合わせた構造とされているため、コアストランド36とシースストランド37との間、あるいは、シースストランド37、37間に多数の隙間38が存在する。これにより、補強コード35を被覆ゴムで被覆する場合、被覆ゴムを補強コード35の全ての隙間38に充填するのは困難であり、一部の隙間38は空隙として残存する。
したがって、上記構成の補強コード35がゴムホース端面に露出すると、補強コード35の空隙を通じて雨水等が内層と外層との間の補強層に浸透することがあり、その結果、ゴムホースの耐圧性や耐久性の低下を招くおそれがあった。
上記問題を解決するゴムホースとして、特許文献1には、ゴムホースを構成するゴム層と同じ材料で形成された密封材を使用し、これでホース端面を密封したものが記載されている。
特開2003−166684号公報
しかしながら、特許文献1記載のゴムホースにおいては、ホースとは別にリング状の密封材が必要となり、さらにこの密封材をサイズの異なるゴムホースごとに多数用意しなければならず、管理が面倒であるだけでなく、密封材とホース端面とを隙間なく接合させた状態で加硫処理する必要があり、作業面でも面倒であるといった問題が生じていた。
そこで、本発明では、端面シール処理が不要で、かつ耐久性に優れたゴムホースを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明では、内面ゴム層及び外面ゴム層と、該両ゴム層の間に介在する補強層とを備えたゴムホースであって、補強層は、補強コードと、該補強コードを被覆する被覆ゴムとからなり、補強コードは、複数本のシースストランドを撚り合わせた中空構造を有し、補強コードの中空部がゴムで充填されたことを特徴とする。
ここで、補強コードの中空構造とは、補強コードのコード中心の周りに配置した複数のシースストランドを拠り合わせることにより、コード中心部にシースストランドで囲まれた空間(中空部)が形成された構造をいう。
上記構成によれば、本発明で使用される補強コードは、中心部分に隙間として中空部が存在するが、従来の補強コード(コアストランドを有する補強コード)のように、隙間が多数存在することがなく、中空部をゴムで充填することが可能となる。
補強コードとしては、中空部にゴム充填の障害となるコアストランドを有しないものを使用するのが最も好ましいが、コアストランドを有するものであっても、その径が中空部に比べて十分に小さく、中空部に多数の隙間が生じることなく、実質的にゴム充填の妨げにならないものであれば使用することが可能である。
上記補強コードを使用して得られたゴムホースは、補強コードに空隙が残存せず、雨水等が内層と外層との間の補強層に浸透するのを効果的に防止することができる。したがって、予め長尺のゴムホースを成形しておき、これを所望の長さにカットして得られたゴムホースは、端面に補強コードが露出するにもかかわらず、補強コードに空隙が存在しないため、端面シール処理を施さずとも優れた耐久性を示す。
すなわち、本発明においては、内面ゴム層及び外面ゴム層と、該両ゴム層の間に介在する補強層とを備え、補強層は、補強コードと、該補強コードを被覆する被覆ゴムとからなり、補強コードが、複数本のシースストランドを撚り合わせた中空構造を有し、補強コードの中空部がゴムで充填された構成を有するゴムホースの長尺体を加硫成形した後、該長尺体を所望の長さに切断することを特徴とするゴムホースの製造方法を提供するものである。
さらに、上記製造方法において、長尺体から所望の長さのゴムホースを複数切り出すことにより、1回の加硫処理を行なって得られた長尺体から複数のゴムホースを得ることが可能となり、効率のよいゴムホースの製造が可能となる。
補強コードに使用される繊維としては、レーヨン、ナイロン、アラミド、カーボン、ポリエステルなどの有機繊維及びガラス、スチールなどの無機、金属繊維などを挙げることができる。
中空部がゴムで充填された補強コードを得るには、導入した補強コードに未加硫ゴムを被覆してダイス孔からゴム被覆コードとして出線するゴム被覆ヘッドを用い、該ゴム被覆ヘッド内部において、ダイス孔の上流側(コード出線方向上流側)に補強コードのシースストランド同士の間隙を拡げる扁平形状のダイス孔を有する間隙拡大ダイスを配置すればよい。
上記構成のゴム被覆ヘッドを用いれば、ゴム被覆ヘッド内に導入された補強コードは、間隙拡大ダイスによってシースストランド同士の間隙が拡げられ、その間隙からゴムが補強コードの中空部に侵入することによって、中空部をゴムで充填することが可能となる。
得られたゴム被覆コードは、そのまま未加硫の内面ゴム層の外周に螺旋状に巻きつけることができる。また、ゴム被覆ヘッドに複数のダイス孔を形成し、各ダイス孔から複数のゴム被覆コードを配列した状態で出線し、テープ状に成形することで、コード入りゴムテープを得ることも可能である。この場合には、コード入りゴムテープを未加硫の内面ゴム層の外周に螺旋状に巻きつければよい。
未加硫の内面ゴム層の外周にゴム被覆コードを螺旋状に巻き付けた後は、その外周に未加硫の外面ゴム層を形成して加硫することにより、内面ゴム層、補強層及び外面ゴム層を備えたゴムホースを得ることができる。
以上説明したゴムホースの用途は特に限定されず、例えば、機械分野における油圧伝導用ホースや、トイレやキッチン、洗面ユニット、風呂場等の家庭内の水道配管として使用することができる。
また、本発明に係るゴムホースは、中空構造の補強コードを使用しているために変形しやすく、小さい荷重で補強コードを屈曲させることが可能となる。したがって、生コンクリート等の流体を輸送するスクイーズ式ポンプのポンピングチューブとして使用すれば、チューブを押し潰した状態にするのに必要な荷重(エネルギー)も少なくてすみ、これによりチューブの発熱が抑えられ、低いエネルギーでの運転が可能で、ゴム部品の損傷を抑制可能なスクイーズ式ポンプを得ることができる。
本発明では、補強層の補強コードとして、複数本のシースストランドを撚り合わせた中空構造を有し、この中空部がゴムで充填されたのものを使用したため、耐久性に優れたゴムホースを得ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係るゴムホースを示す図であり、上半分は断面図を、下半分は一部破断平面図を示している。ゴムホース1は、内面ゴム層2と、内面ゴム層2の外周側に配置される補強層3と、補強層3の外周側に配置される外面ゴム層4を備えている。すなわち、ゴムホース1は、内面ゴム層2及び外面ゴム層4と、両ゴム層2、4の間に介在する補強層3とを備えている。
補強層3は、補強コード5と、補強コード5を被覆する被覆ゴム6とからなっている。図2は、補強層3における補強コード5の断面を拡大して示した拡大断面図である。補強コード5は、複数本のシースストランド7を撚り合わせた、コアストランドを有しない中空構造を備えている。なお、シースストランド7は、コアフィラメント7aの周囲に複数本のシースフィラメント7bを撚り合わせて構成されている。図2に示すように、本発明で使用される補強コード5の中心部には、中空部8が形成されており、中空部8は被覆ゴム6で充填されている。
図3は、周囲が被覆ゴム6で被覆され、中空部8が被覆ゴム6で充填された補強コード5(以下、ゴム被覆コードという)の製造に用いるゴム被覆ヘッドを示す概略断面図である。ゴム被覆ヘッド10は、補強コード5を導入し、図示しないゴム押出機から供給された未加硫の被覆ゴムを補強コード5に被覆して送り出す構造とされている。ゴム被覆ヘッド10の内部には、被覆ゴム6が流通する流路11が形成されており、ゴム被覆ヘッド10に導入された補強コード5は、流路11を通過して成形ダイス12のダイス孔13からゴム被覆コード14として出線する構造とされている。
ゴム被覆ヘッド10の内部において、ダイス孔13の上流側(コード出線方向Bの上流側)には補強コード5のシースストランド7同士の間隙を拡げる扁平形状のダイス孔15を有する間隙拡大ダイス16が設置されている。
間隙拡大ダイス16は、補強コード5を挿入するダイス孔15を有し、間隙拡大ダイス16のダイス孔15の中心線と、成形ダイス12のダイス孔13の中心線とが一直線上に位置するように配される。
ダイス孔15の入口17側は、補強コード5を挿入しやすいように孔面積が広く、出口18側に近づくにつれて孔面積が徐々に狭くなるように形成される。ダイス孔15は、入口17から出口18に行くにつれて孔断面が円形状から楕円形状となるように形成される。すなわち、間隙拡大ダイス16のダイス孔15は、入口17は円形状に開口しており、出口18は楕円形状に開口される。
そして、上記形状のダイス孔15を補強コード5が通過することにより、補強コード5の上下方向を縮径し、左右方向を拡径して扁平させている。すなわち、間隙拡大ダイス16は、ダイス孔15の高さ方向(楕円形状の短径方向)は、補強コード5の直径よりも狭くする。また、ダイス孔15の幅方向(楕円形状の長径方向)は、拡径された補強コード5が接触しない程度の幅とする。
補強コード5の扁平可能範囲は、補強コード5の直径に対して−10%〜−30%程度とすることが望ましい。例えば、補強コード5の扁平において、楕円形状時の補強コード5の短径の長さが円形状時の補強コード5の直径に対して−10%以下とした場合、シースストランド7同士の間には、十分な間隙19が得られない。また、楕円形状時の補強コード5の短径の長さが円形状時の補強コード5の直径に対して−30%以上とした場合は、補強コード5を扁平する際にシースストランド7同士に擦れが生じるおそれがある。
成形ダイス12は、扁平化した補強コード5を円形状に戻し、さらに補強コード5に被覆ゴム6を所望する厚みに被覆して最終寸法に成形するものである。成形ダイス12は、ダイス孔13を備え、ダイス孔13の入口20は、補強コード5が挿入しやすいように、孔面積が広く、ダイス孔13の出口21に近づくにつれて孔面積が徐々に狭くなるように形成される。ダイス孔13は、断面が円形状に形成されており、出口21まで同じ円形とされる。
図4は、ゴム被覆ヘッド10に導入される前の補強コード5を示す斜視図であり、図5はその断面図である。補強コード5は、前述のごとく、5本のシースストランド7を円周上に沿って並べた状態で寄り合わせたコアストランドの無い、外形がおおよそ円形状の撚り線とされる。
上記構成の補強コード5を用いてゴム被覆コード14を得る工程について説明する。先ず、図示しないゴム押出機から押出された被覆ゴム6は、ゴム被膜ヘッド10に形成された流路11内を通って、ゴム被膜ヘッド10に設けたダイス12,16に流れる。流路11は、押出流動された高圧雰囲気の被覆ゴム6が流入して充満している状態とされる。
ゴム被覆ヘッド10に導入された補強コード5は、流路11中の高圧雰囲気の被覆ゴム6を通り、間隙拡大ダイス16の入口17に挿入される。挿入された補強コード5は、間隙拡大ダイス16のダイス孔15の形状に沿って、円形状から図6に示すような楕円形状に変形する。このように、間隙拡大ダイス16においては、断面円形状の補強コード5を、楕円形状に変形させてシースストランド7同士の間隙19を拡げ、この間隙19から被覆ゴム6を中空部8に充填する。その後、補強コード5は、中空部8に被覆ゴム6が充填された状態で間隙拡大ダイス16の出口18から送出される。
間隙拡大ダイス16から送出された補強コード5は、そのまま、成形ダイス12の入口20に導かれる。このとき、楕円形状に扁平された補強コード5は、コード自身の反発力によって自然と円形状に戻り、さらに、補強コード5の全周に所望の厚みの被覆ゴム6が被覆され、図7に示すように、ゴム被覆コード14として出口21から押し出される。ゴム被覆コード14は、補強コード5の中空部8が被覆ゴム6で充填され、さらに補強コード5の外周に一定厚みの被覆ゴム6が被覆される。
このようにして得られたゴム被覆コード14を用いてゴムホースを製造する工程について説明すると、長尺のマンドレルの外周に未加硫の内面ゴム層を形成し、その外周にゴム被覆コード14を螺旋状に巻きつける。このとき、使用するゴム被覆コード14は1本でもよいし、ゴム被覆コード14を複数本配列させてテープ状とし、コード入りゴムテープを内面ゴム層13の外周に巻きつけることも可能である。
ゴム被覆コード14は、ポンピングチューブの軸線に対し、所定の成形角度でコード方向が交差するように、交互に複数層巻きつけられる。本実施形態では補強層3は、ゴム被覆コード14からなるコード入りゴムテープを2層巻き付けた2層構造とされている。
ゴム被覆コード14を巻き付けた後、その外周に未加硫の外面ゴム層を形成し、加硫成形することにより、ゴムホースの長尺体を得ることができる。
図8に示すように、得られた長尺体22を所望の長さに複数にカットすることにより、1本の加硫済み長尺体22から本発明に係るゴムホース1を複数得ることが可能となる。このように長尺体22をカットして得られたゴムホース1の端面は、図9に示すように、補強層3が露出した状態となる。しかしながら、本発明に係るゴムホース1は、補強層3を構成する補強コード5に空隙が存在しないため、ゴムホース端面から雨水等の流体が侵入するおそれがなく、優れた耐久性を備えている。
なお、得られたゴムホースの端面は、補強コード5が露出した状態のままであってもよいが、ウレタン系、エポキシ系、アクリル系等の適当な硬化性樹脂をシーリング剤として端面に塗布して、被膜を形成してもよい。これにより、ゴムホースの耐久性をより向上させることができる。なお、シーリング剤として常温硬化型の樹脂を使用する場合、単にゴムホース端面に塗布するだけでよく、端面シール処理のように加硫処理をする必要がなく、ゴムホースの生産性を低下させるおそれがない。
コアストランドを有しない、シースストランドのみからなる中空構造の補強コードと、コアストランドを有する補強コードとを使用して実際にゴムホースを製造し、種々の評価を行なった。
[ゴムホースの作製]
補強コードとしては、スチールコードを使用した。具体的な構造としては、図5に示したものと同じ構造(5×7×0.15)のコアストランドを有しない中空構造の補強コード(コード径:1.15mm、切断荷重:200N、単位質量:5.7g/m、撚ピッチ:13.5mm)を用いてゴムホース長尺体を作製し、これをカットして得られたゴムホースを発明品とした。
補強コードとしては、スチールコードを使用した。具体的な構造としては、図5に示したものと同じ構造(5×7×0.15)のコアストランドを有しない中空構造の補強コード(コード径:1.15mm、切断荷重:200N、単位質量:5.7g/m、撚ピッチ:13.5mm)を用いてゴムホース長尺体を作製し、これをカットして得られたゴムホースを発明品とした。
一方、コアストランドの周囲にシースストランドを配置した構造(1×3+5×7×0.15)の従来の補強コード(コード径:1.15mm、切断荷重:200N、単位質量:6.2g/m、撚ピッチ:13.5mm)を用いてゴムホースを作製し、これを比較品とした。
上記2種類の補強コードに被覆ゴムを被覆するにあたっては、発明品は実施形態で説明した間隙拡大ダイス及び成形ダイスを備えたゴム被覆ヘッドを使用した。一方、比較品については、従来の補強コードは、コアストランドの周囲に複数のシースストランドを拠り合わせた構造を有するため、シースストランド同士はコアストランドを介して固定された状態となっている。したがって、間隙拡大ダイスをスムーズに通過させることが困難であったため、間隙拡大ダイスを有しない、通常の成形ダイスのみ備えたゴム被覆ヘッドを使用した。
補強コードに被覆する被覆ゴムとしては、天然ゴム100%(硬度:75度)を使用し、成形ダイス温度85℃で補強コードの引き出し速度10m/minとした。ゴム被覆ヘッド内のゴム圧は10MPaであった。このようにして、直径2.0mmの未加硫のゴム被覆コードを作製した。
次に、マンドレル外周に未加硫の内面ゴム層を形成し、さらにその外周に上記ゴム被覆コードを螺旋状に2層巻きつけて2層構造の補強層を形成し、さらにその外周に未加硫の外面ゴム層を形成してラッピングクロスを巻きつけた後、加硫成形することにより100A×12mのゴムホース長尺体を作製した。最終的に、長尺体を3等分に切断することにより、100A×4mのポンピングチューブ(発明品)を得た。
[評価試験]
(1)ゴム被覆コードの発錆試験
発明品及び比較品の作製過程でそれぞれ得たゴム被覆コードを加硫した後、200mmの長さにカットして試料を作成した。発明品におけるゴム被覆コードの断面は、図7に示すように、補強コードの中空部まで被覆ゴムが充填された空隙のない状態であった。他方の比較品におけるゴム被覆コードの断面は、図10に示すように、コアストランド36とシースストランド37との間に被覆ゴム6が未充填の空隙39が複数残存した状態であった。
(1)ゴム被覆コードの発錆試験
発明品及び比較品の作製過程でそれぞれ得たゴム被覆コードを加硫した後、200mmの長さにカットして試料を作成した。発明品におけるゴム被覆コードの断面は、図7に示すように、補強コードの中空部まで被覆ゴムが充填された空隙のない状態であった。他方の比較品におけるゴム被覆コードの断面は、図10に示すように、コアストランド36とシースストランド37との間に被覆ゴム6が未充填の空隙39が複数残存した状態であった。
上記2種類のゴム被覆コードを20℃飽和食塩水に浸漬して発錆状態を観察した。その結果、比較品は2週間で全長発錆したが、発明品は2週間では試料端部から5mmまでしか発錆していなかった。これにより、本発明に係るゴムホースが耐久性に優れていることが確認された。
(2)ゴムホースの生産性について
本実施例では、ゴムホースとしてスクイーズ式ポンプに使用されるポンピングチューブを作製したが、本発明によれば、1本のゴムホース長尺体から、100A×4mのポンピングチューブを3本得ることができる。
本実施例では、ゴムホースとしてスクイーズ式ポンプに使用されるポンピングチューブを作製したが、本発明によれば、1本のゴムホース長尺体から、100A×4mのポンピングチューブを3本得ることができる。
一方、比較品では、ポンピングチューブ端面において補強コードが露出したままでは上記(1)からも明らかなように耐久性が劣る。したがって、比較品の作製に際しては、シールゴム(密封材)により端面シール処理を行なった100A×4mのポンピングチューブを3本それぞれ別に成形した。
上記工程の差異により、100A×4mのポンピングチューブを3本作製するときの所要時間は、発明品では比較品のおおよそ1/2に短縮されることが確認された。
1 ゴムホース
2 内面ゴム層
3 補強層
4 外面ゴム層
5 補強コード
6 被覆ゴム
7 シースストランド
7a コアフィラメント
7b シースフィラメント
8 中空部
10 ゴム被覆ヘッド
11 流路
12 成形ダイス
13 ダイス孔
14 ゴム被覆コード
15 ダイス孔
16 間隙拡大ダイス
17 入口
18 出口
19 間隙
20 入口
21 出口
22 ゴムホース長尺体
2 内面ゴム層
3 補強層
4 外面ゴム層
5 補強コード
6 被覆ゴム
7 シースストランド
7a コアフィラメント
7b シースフィラメント
8 中空部
10 ゴム被覆ヘッド
11 流路
12 成形ダイス
13 ダイス孔
14 ゴム被覆コード
15 ダイス孔
16 間隙拡大ダイス
17 入口
18 出口
19 間隙
20 入口
21 出口
22 ゴムホース長尺体
Claims (4)
- 内面ゴム層及び外面ゴム層と、該両ゴム層の間に介在する補強層とを備えたゴムホースであって、前記補強層は、補強コードと、該補強コードを被覆する被覆ゴムとからなり、前記補強コードは、複数本のシースストランドを撚り合わせた中空構造を有し、前記補強コードの中空部がゴムで充填されたことを特徴とするゴムホース。
- 前記補強コードが、コアストランドを有しないことを特徴とする請求項1記載のゴムホース。
- 内面ゴム層及び外面ゴム層と、該両ゴム層の間に介在する補強層とを備え、前記補強層は、補強コードと、該補強コードを被覆する被覆ゴムとからなり、前記補強コードが、複数本のシースストランドを撚り合わせた中空構造を有し、前記補強コードの中空部がゴムで充填された構成を有するゴムホースの長尺体を加硫成形した後、該長尺体を所望の長さに切断することを特徴とするゴムホースの製造方法。
- 前記長尺体から所望長さのゴムホースを複数切り出すことを特徴とする請求項3記載のゴムホースの製造方法。
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