JP2008002582A - ドライブシャフトアセンブリ - Google Patents

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善一 福村
Masayuki Kuroda
正幸 黒田
Hisaaki Kura
久昭 藏
Makoto Tomoue
真 友上
Hiroshi Kawamura
浩志 河村
Shigeaki Fukushima
茂明 福島
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Abstract

【課題】 ハブ輪、軸受部、および等速自在継手を含むドライブシャフトアセンブリのナックル部材への組付け工程を簡略化する。
【解決手段】 ハブ輪10とアウトボード側等速自在継手30の外側継手部材31とを塑性結合する。アウトボード側等速自在継手30の最大外径寸法D1をナックル部材6の最小内径寸法Dnよりも小さくすると共に、インボード側等速自在継手40の最大外径寸法D2をナックル部材6の最小内径寸法Dnよりも小さくする。ナックル部材6の内周にインボード側等速自在継手40、中間軸2、アウトボード側等速自在継手30を順次挿入した後、外方部材26の外周面26aをナックル部材6の内周面に圧入して車両に組付ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車の駆動車輪(FF車の前輪、FR車の後輪、4WD車の全輪)に用いられるドライブシャフトアセンブリに関する。
エンジンからの動力を駆動車輪に伝達するドライブシャフト1は、図37に示すように、アウトボード側(車幅方向の車体側部の側)の固定型等速自在継手J1と、インボード側(車幅方向の車体中心の側)の摺動型等速自在継手J2とを中間軸2で結合した構成を有する。アウトボード側の等速自在継手J1は、車輪軸受3で回転自在に支持されたハブ輪4に結合され、インボード側の等速自在継手J2は、ディファレンシャル5に結合される。
車輪軸受3は、ハブ輪4の外周に固定した軸受内輪3aと、車体側の懸架装置から延びるナックル部材6に固定した軸受外輪3bと、軸受内輪3aと軸受外輪3bの間に複列配置した転動体3cとを有する。通常、ハブ輪4の外周に軸受内輪3aを圧入することによって両者が固定される。軸受外輪3bとナックル部材6の固定は、軸受外輪3bのフランジ3b1をナックル部材6にボルト止めして行うのが通例である。
従来のドライブシャフト1の車両への組付けは、予めハブ輪4および車輪軸受3をナックル部材6に固定した状態で、ドライブシャフト1のアウトボード側の軸端(外側継手部材7のステム部7a)をハブ輪4の内周に挿入し、ハブ輪4から突出した軸端にナット8を螺合させることによって行われる(例えば、特許文献1参照)。ナット8の締め付けに伴い、ドライブシャフト1の全体がアウトボード側にスライドし、外側継手部材7の肩部7bが軸受内輪3aの端面に当接する。これにより、外側継手部材7とハブ輪4とが軸方向で位置決めされ、かつ車輪軸受3に所定の予圧が付与される。外側継手部材7のステム部7aの外周面とハブ輪4の内周面は、図示しないスプラインで結合され、外側継手部材7に伝達されたエンジンの駆動力は、当該スプライン、さらにはハブ輪4を介して車輪に伝達される。
特開2004−270855号公報
しかしながら、上記従来工程では、車輪軸受3およびハブ輪4を組付けたナックル部材6を、予め中立位置からキングピンセンタを中心として旋回させた位置で待機させ、この状態でアウトボード側等速自在継手J1をハブ輪4に固定し、さらにナックル部材6を中立位置に戻してからインボード側等速自在継手J2をディファレンシャル5に固定するという煩雑な作業が必要となる。加えて、軸受外輪3bのナックル部材6へのボルト止めやナット8の締め込み等の多くの締結作業が必要となる。従って、ドライブシャフトの組付け工程が煩雑化しており、この点がコスト高の要因となっている。また、多くのナットやボルトを必要とし、部品点数が多くなることもコスト面で不利になっている。さらに、ナックル部材の旋回に伴ってドライブシャフトが旋回するので、広い作業スペースが必要となる点も問題となる。
ところで、ナットの締め付け作業は、アウトボード側等速自在継手J1の外側継手部材7とハブ輪4とを予め結合一体化しておくことで省略することができる。しかしながら、両者の結合部には、コーナリング中のモーメント荷重をはじめ、車両走行に伴って大荷重が作用するので、これに耐え得るような高強度を有しかつコスト的にも安価な結合構造が必要とされる。
そこで、本発明は、ハブ輪、軸受部、および等速自在継手を含むドライブシャフトアセンブリのナックル部材への組付け工程を簡略化することを主要な目的とする。
併せて、部品点数を削減し、構造を簡素化すると共に、低コスト化を図ることを主な目的とする。
本発明にかかるドライブシャフトアセンブリは、アウトボード側等速自在継手と、中間軸と、アウトボード側等速自在継手のインボード側に中間軸を介して結合されたインボード側等速自在継手と、外方部材と、外方部材の内周に形成された複数のアウタレースと、前記アウタレースと対向する複数のインナレースと、対向するアウタレースとインナレースとの間に配置された複数列の転動体と、車輪に取り付けられるハブ輪とを有する。本発明では、このドライブシャフトアセンブリの外方部材の外周面を車体側のナックル部材の内周面に嵌合組込みし、アウトボード側およびインボード側等速自在継手の最大外径寸法を、それぞれナックル部材の最小内径寸法よりも小さくしている。ここで、「等速自在継手」の用語は、ブーツ、ブーツバンド等の付属品も含むものとする。これら付属品も含めたアウトボード側およびインボード側等速自在継手の最大外径寸法が、ナックル部材の最小内径寸法よりも小さく設定される。
かかる構成から、ドライブシャフトアセンブリは、ドライブシャフト(アウトボード側等速自在継手、インボート側等速自在継手、および中間軸を有する)と、軸受部(外方部材、インナレースおよびアウタレースを有する)と、ハブ輪とを一体化した状態で車体に組付けることが可能となる。かかる組み付けは、ナックル部材の内周に、インボード側等速自在継手、中間軸、アウトボード側等速自在継手を順次挿入し、次いで外方部材の外周面をナックル部材の内周面に嵌合組込みすることによって行われる。かかる作業は、アセンブリを車軸方向へ押し込むだけで行うことができ、しかも外方部材をナックル部材にボルト止めする必要もない。従って、車両への組み付け作業を簡略化することができる。
嵌合組込みに際して、外方部材の外周面をナックル部材の内周面に圧入すれば、圧入と同時に外方部材とナックル部材とを強固に結合することができる。また、軸受隙間を負隙間に設定することが可能となる。
かかるドライブシャフトアセンブリをナックル部材に組付ける際には、予めハブ輪とアウトボード側等速自在継手の外側継手部材とを結合させておく。両者の結合は、素材の塑性流動を利用した塑性結合や溶接等を用いて行う他、従来と同様にナットを用いて行うこともできる。
ハブ輪と外側継手部材の塑性結合の例示として、ハブ輪および外側継手部材のうち、何れか一方に設けられた雄部を、他方に設けられ、雄部と異形の雌部に圧入することにより、ハブ輪と外側継手部材とを塑性結合したものを挙げることができる。この場合、圧入に伴って生じる塑性流動により、雄部と雌部の接合部分に存在する空隙の一部または全てが充足されるので、雄部と雌部を強固に結合し、一体化することができる。しかもこの結合は、雄部と雌部の何れか一方を他方に圧入するだけで行われるので作業性も良好である。
この場合、雄部と雌部に硬度差を持たせれば、高硬度側を低硬度側に確実に食い込ませることができるので、結合強度を増大させることができる。特に雄部と雌部のうち、高硬度側を断面非真円形状に形成すれば、非真円状の高硬度側が低硬度側により一層食い込みやすくなる。
以上に述べたドライブシャフトアセンブリは、ハブ輪とアウトボード側等速自在継手の外側継手部材とを結合した状態で、車体側のナックル部材の内周に、インボード側等速自在継手、中間軸、アウトボード側等速自在継手を順次挿入し、その後、外方部材の外周面をナックル部材の内周面に嵌合組込みすることで車体に組み付けることができる。
本発明によれば、ハブ輪、軸受、アウトボード側等速自在継手、およびインボード側等速自在継手を有するドライブシャフトアセンブリの車両への組付け工程を簡略化することができる。
図1は、本発明に係るドライブシャフトアセンブリの第1の実施形態を示すものである。図示のように、このアセンブリは、ドライブシャフト1、ハブ輪10、および軸受部20で構成される。ドライブシャフト1は、アウトボード側等速自在継手30(固定型等速自在継手)とインボード側等速自在継手40(摺動型等速自在継手)とを中間軸2を介して結合した構成を有する。
図2に示すように、ハブ輪10は、その外周面に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ11を備えている。この車輪取付フランジ11の円周方向に複数の雌ねじ12が形成され、この雌ねじ12にはホイール、ディスクを固定するためのホイールボルト(図示省略)が螺合される。ハブ輪10の外周面に形成された小径段部13には、内輪28が適当な締め代をもって圧入されている。内輪28の内周面と小径段部13の外周面との間には、止め輪29が介装され、この止め輪29によって内輪28とハブ輪10の軸方向の位置決めがなされる。ハブ輪10は、旋削あるいは鍛造によって製作される。
軸受部20は、背面配列した複列アンギュラ玉軸受構造で、外方部材26と、複列のインナレース21およびアウタレース22と、対向するインナレース21とアウタレース22との間に配置した転動体23と、アウトボード側(図面左側)の転動体列およびインボード側(図面右側)の転動体列をそれぞれ円周方向等間隔に保持する保持器24とを有する。図示例では、アウトボード側のインナレース21がハブ輪10の外周面に、インボード側のインナレース21が内輪28の外周面に形成されている。この場合、ハブ輪10および内輪28が複列のインナレースを有する内方部材25を構成する。
アウタレース22は、リング状一体の外方部材26の内周面に形成されている。外方部材26の外周面26aは、止め輪溝26bを除く全体が均一径の円筒面状である。従来の外方部材と異なり、ナックル部材6に取り付けるためのフランジは設けられていない。外方部材26の軸方向両端の内周面には、シール27a、27bが圧入固定されている。
アウトボード側のシール27aは、芯金をゴム等の弾性材料で被覆して内径側に複数(例えば3つ)のシールリップを形成した構成で、芯金を外方部材26の内周面に圧入することで外方部材26に固定される。シールリップは、ハブ輪10の外周面とフランジ部11のインボード側端面にそれぞれ接触している。
インボード側のシール27bは、カセットシールと呼ばれるもので、芯金の内径側に形成した複数(例えば3つ)のシールリップを断面逆L字型のスリンガに接触させた構成を有する。芯金を外方部材26の内周面に圧入し、スリンガを内輪28の外周面に圧入することで、シール27bが開口部に固定される。このシール27a、27bによって軸受部20の両端開口部が密封され、内部に充填されたグリースの漏洩ならびに外部からの水や異物の侵入を防止するようになっている。
なお、図示例の軸受部20では、転動体23としてボールを例示しているが、車重が嵩む場合等には、円錐ころを転動体23として使用することもできる。
アウトボード側等速自在継手30は、中間軸2のアウトボード側の一端に設けられ、内周面に曲線状のトラック溝が形成された外側継手部材31と、外側継手部材31のトラック溝と対向する曲線状のトラック溝が外周面に形成された内側継手部材32と、外側継手部材31のトラック溝と内側継手部材32のトラック溝との間に組み込まれたトルク伝達ボール33と、外側継手部材31と内側継手部材32との間に介在してトルク伝達ボール33を円周方向等間隔に保持するケージ34とで構成される。内側継手部材32は、その内周に挿入した中間軸2のアウトボード側の軸端とセレーション35を介して結合されている。
外側継手部材31は、例えば鍛造によって製作され、内側継手部材32、ケージ34およびトルク伝達ボール33を収容したマウス部31aと、マウス部31aから軸方向に一体的に延びる中実のステム部31bとを有する。マウス部31aの開口側の外周面と中間軸2の外周面には、それぞれブーツバンド36を介して蛇腹状ブーツ37の大径開口端および小径開口端が固定されている。このように外側継手部材31と中間軸2の間の空間をブーツ37で被覆することにより、グリースが外部へ漏洩したり、あるいは継手内部へ水やダスト等の異物が侵入したりする事態を防止している。
インボード側等速自在継手40は、図1に示すように、例えばトリポード型等速自在継手で構成される。この等速自在継手40は、中間軸2のインボード側の一端に設けられ、内周面に直線状のトラック溝が形成された外側継手部材41と、外側継手部材41のトラック溝を転動するローラ43と、中間軸2に結合され、ローラ43を回転自在に支持する内側継手部材42とを主要な構成要素とする。インボード側等速自在継手として、ダブルオフセット型等速自在継手を使用することもできる。
図2に示すように、アウトボード側等速自在継手30の外側継手部材31のステム部31bは、後述の各種結合構造によりハブ輪10と結合される。結合方法としては、ナットを用いるような可逆的な結合方法も採用することもできるが、好ましくは、ハブ輪10と外側継手部材31の可逆的な分離・結合が許容されていない非分離の結合構造を採用するのが望ましい。
ハブ輪10と外側継手部材13とを非分離に結合する際、外側継手部材31の肩面38を内輪28のインボード側の端面と当接させ、さらに内輪28のアウトボード側の端面もハブ輪10と軸方向で当接させることで、複列のインナレース21の間隔が規定寸法に保持され、軸受部20に予圧(予備予圧)が付与される。
本発明では、外方部材26の外周面が車体側のナックル部材6の内周面6aに嵌合組込みされる。
ここでいう嵌合組込みは、外方部材26をナックル部材6に嵌合することにより両者の組込みが完了することを意味する。この組込みは、例えば外方部材26の円筒面状の外周面26aをナックル部材6の円筒状内周面6aにアウトボード側から圧入することにより行うことができる。
必要に応じて、ナックル部材6の内周面6aのインボード側端部には、外方部材26の端面と軸方向で係合する凸部6bが設けられる。あるいは外方部材26の外周面とナックル部材6の内周面6aとの間に止め輪53を介在させる。これら凸部6bや止め輪53を使用することにより、外方部材26とナックル部材6の抜け止め効果がさらに高まる。図2に示すように、止め輪53と凸部6bの双方を設けた場合、アウトボード側から圧入した外方部材26のインボード側端面が凸部6bに当接すると同時に、ナックル部材6の内周面6aに形成した止め輪溝6cと外方部材26の外周面26aに形成した止め輪溝26bとが対向し、外方部材26の止め輪溝26bに収容した止め輪53が弾性的に拡径してナックル部材6および外方部材26の双方と軸方向で係合する。
圧入だけでも十分な固定力が得られる場合は、凸部6bおよび止め輪53の何れか一方または双方を省略することもできる。図35は凸部6bを省略した場合を示し、図36は止め輪53を省略した場合を示している(図35に示すように、併せてハブ輪10と内輪28の間の止め輪29を省略することもできる)。
止め輪53を使用する際、極力アウトボード側に止め輪53を配置するのが望ましい。具体的には、図2に示すように、インボード側の転動体23とアウトボード側の転動体23との間の軸方向中心線Oよりもアウトボード側に止め輪53を配設するのが望ましい。これにより、外方部材26をナックル部材6に圧入する際、止め輪53のナックル部材内周面6aに対する摺動距離を短縮できるので、止め輪53の引きずりによるナックル部材内周面6aの損傷回避を図ることができる。
このように外方部材26の外周面26aに圧入面を設け、この外方部材26をナックル部材6の内周に圧入固定することにより、従来のように、フランジ付き外方部材をナックル部材の複数箇所にボルト止めする場合に比べ、ボルトの締結作業を省略でき、その分だけ部品点数や作業工数を減じて低コスト化を図ることができる。
また、外方部材26をナックル部材6に圧入することで、圧入後の外方部材26には、ラジアル方向の縮径力が作用し、この縮径力によって軸受隙間が縮小する。従って、上記予備予圧量を加味して圧入代を適切に設定すれば、圧入後に適正量の負隙間(例えば0〜100μm、好ましくは0〜30μm)を得ることが可能となる。この場合、ナットの締め込みによる予圧付与作業が不要となるので、ドライブシャフトの組付け作業性を更に向上させることができる。なお、0よりも大きい正隙間であると、軸受剛性が不充分となって耐久性が低下し、負隙間量が100μmを上回ると、逆に予圧が過大となって異常発熱の原因となる。
かかる嵌合組込みにおいては、図1に示すように、アウトボード側等速自在継手30の最大外径寸法D1、およびインボード側等速自在継手40の最大外径寸法D2をナックル部材6の最小内径寸法Dnよりも小さくする(D1<Dn、D2<Dn)。これにより、ドライブシャフト1とハブ輪10と軸受部20とを予めアセンブリにした状態(ドライブシャフトアセンブリ)でも車両への組み付けが可能となる。すなわち、インボード側等速自在継手40、中間軸2、アウトボード側等速自在継手30の順に順次ナックル部材6の内周に挿入し、次いで外方部材26の外周面26aをナックル部材6の内周面に圧入することにより、ドライブシャフトアセンブリの車両への組み付けが完了する。これにより、組付け作業現場での作業工数を減じることができ、作業性が高まる。また、ドライブシャフトアセンブリの押し込み方向が一定となるので、組み付け時の作業性も良好となる。この場合、従来工程のようにナックル部材6を旋回させる必要もないので、作業スペースも最小限で足りる。
ここで、ナックル部材6の「最小内径寸法Dn」は、ナックル部材6のうちで最も内径側に存在する部分の内径寸法を意味する。図2に示すように、ナックル部材6の内周面に凸部6bを設けた場合、凸部6bの内径寸法が「最小内径寸法」となる。図35に示すように凸部6bを省略した場合、ナックル部材6の内周面6aが「最小内径寸法」となる。
また、等速自在継手の「最大外径寸法D1、D2」は、ブーツ37およびブーツバンド36等の付属品も含めた等速自在継手において、最も外径側に存在する部分の外径寸法をいう。例えば図2に示すアウトボード側等速自在継手30では、ブーツ最大径部37aの外径寸法がアウトボード側等速自在継手30の最大外径寸法D1となる。
図5に示すように、外方部材26の外周面26aのうち、シール27の外径側領域と、これに対向するナックル部材6の内周面6aとの間に隙間55を形成するのが望ましい。隙間55は、図示のように、外方部材26の外周面26aにヌスミ部56を形成する他、ナックル部材6の内周面6aにヌスミ部(図示省略)を形成することによっても形成可能である。なお、外方部材26とナックル部材との間の圧入代は、アウタレース22の外径側領域で確保されていれば足りるので、同図に破線で示すように、さらにアウタレース22間の外径側領域にヌスミ部57を形成してもよい。これにより、圧入面積が減じられるので、圧入時の作業性をより高めることができ、その一方で、圧入時には軸受部20に規定の予圧を付与することができる。
外方部材26の圧入に際し、各アウタレース22の外径側で圧入代を均一に設定しておけば、軸受部20に付与される予圧量を安定化させることができる。
図6に示すように、ナックル部材6の内周面6aに形成した止め輪溝6cのアウトボード壁面6c1をテーパ面状に形成することもできる。この場合、外方部材26を矢印で示すようにアウトボード側に所定の力で引き抜けば、テーパ面6c1の案内で止め輪53が縮径するので、ドライブシャフトアセンブリをナックル部材6から分離することが可能となり、当該アセンブリの保守点検作業や交換作業の作業性を高めることができる。嵌合組込み時の抜け止め効果と交換時の作業性の両立から、テーパ面6c1の角度θは15°〜30°の範囲に設定するのが望ましい。
ハブ輪10と外側継手部材31とは塑性結合される。この塑性結合は、ハブ輪10と外側継手部材31のうち、何れか一方の部材に雄部51を形成すると共に、他方の部材に雄部51と異形の雌部52を形成し、雄部51と雌部52を相互に圧入することによって行われる。図2では、雄部51を外側継手部材31のステム部31bに形成すると共に、雌部52を同じくハブ輪10のインボード側端部に形成した場合を例示している。雄部51および雌部52のうち、何れか一方は断面真円形状に形成され、他方は断面非真円形状に形成される。図7(a)(b)は、その一例として、雄部51をセレーションのような歯形面に形成すると共に、雌部51を円筒面状に形成した場合を例示している。断面非真円状の雄部51は鍛造や転造で効率的にかつ精度良く形成することができる。
この他、雄部51の形状としては、図8に示すように角筒面を採用することもできる。何れの形状であっても、断面真円状の雌部52の内径寸法Dfは、雄部51の断面輪郭線に内接する円Aの直径よりも大きく、外接する円Bの直径よりも小さい。
以上の形状を有する雄部51を雌部52の内周に圧入することで、接合部分に塑性流動が生じて両者間の隙間の全部または一部が充足される。これにより、ハブ輪10と外側継手部材31が塑性結合され、一体化される。
図9に示すように、圧入後、さらにステム部31bの中実軸端の外周部(破線で示す)を加締め具59で加締めてフランジ部58を形成すれば、ハブ輪10の抜け止め効果が更に高まる。圧入のみで十分な結合強度が得られるのであれば、この加締め工程を省略することもできる。
この結合構造においては、予め断面非真円状の雄部51に熱処理を施して、図9に示すようにその表層Hを雌部52よりも高硬度にしておくのが望ましい。これにより、圧入に伴う雄部51の変形が抑えられ、雄部51が雌部52に食い込み易くなるので、結合強度をより一層高めることができる。図9に示す加締め加工を行う場合、加締めにより塑性変形させるステム部31bの軸端部分は未焼入れとし、フランジ部58の形成を容易なものとする。雄部51の熱処理方法としては、焼入れ範囲および焼入れ深さのコントロールが容易な高周波焼入れが望ましい。雌部52は基本的に熱処理を加えない生材とするが、雄部51の表面硬度を越えなければ熱処理を施しても構わない。
以上の説明では、雄部51を断面非真円状に形成し、雌部52を断面真円状に形成する場合を例示したが、コスト面等で特に問題がなければ、これとは逆に雄部51を断面真円状に形成し、雌部52を断面非真円状に形成しても構わない。断面非真円状の雌部52は例えばブローチ加工で形成することができる。この場合、断面非真円状の雌部52を断面真円状の雄部51よりも高硬度に形成する。
ところで、雄部51を雌部52に圧入すると、ハブ輪10が僅かに拡径方向に変形し、その影響がインナレース21におよぶ可能性がある。かかる事態を極力回避するため、両者の圧入部分は、図2に示すように、インボード側およびアウトボード側の転動体23の軸方向中心線O上に配置するのが好ましい。
ドライブシャフトアセンブリのうち、軸受部20とアウトボード側等速自在継手30からなるユニット部分(以下、「軸受ユニット部」と称する)は、図11〜図17に示すように、アウトボード側のインナレース21をハブ輪10の外周面に形成し、インボード側のインナレース21を外側継手部材31の外周面に形成したものに置き換えることもできる。図11〜図17の軸受ユニット部では、ハブ輪10と外側継手部材31とが非分離に結合され、外側継手部材31の肩面38や端面がハブ輪10と軸方向に当接することで、複列のインナレース21間の寸法が規定され、かつ軸受部20に予備予圧が付与されている。この場合、ハブ輪10と外側継手部材31が複列のインナレース21を有する内方部材25を構成する。
図11〜図17のうち、図11は、ハブ輪10と外側継手部材31とを拡径加締めで塑性結合したものである。拡径加締めでは、外側継手部材31のステム部31bが中空に形成され、そのアウトボード側の端部に他所より内径寸法を小さくした小径部31b1が形成される。ハブ輪10の内周にステム部31bを挿入した後、ステム部31bの内周に小径部31b1の内径寸法よりも大径のマンドレルを押し込んで小径部31b1を拡径させ、ハブ輪10の内周面に圧接させることにより、ハブ輪10と外側継手部材31とが塑性結合される。予めハブ輪10の内周面にローレット加工等で凹凸部15を形成し、この凹凸部15を熱処理により硬化させておけば、小径部31b1の拡径により凹凸部15をステム部31bの外周面に確実に食い込ませることができ、ハブ輪10と外側継手部材31とを強固に塑性結合することが可能となる。
なお、拡径加締めのように、外側継手部材31のステム部31bを中空に形成する場合、マウス部31a内部への異物の侵入およびグリースの流出等の事態を避けるため、ステム部31bの内周面にキャップ39を装着するのが望ましい。
図12は、ハブ輪10と外側継手部材31とを揺動加締めと呼ばれる方法で非分離に結合したものである。揺動加締めでは、ステム部31bのアウトボード側の軸端を円筒状に形成し、加締め具の揺動により円筒部を外径側に塑性変形させてフランジ31b2が形成される。フランジ31b2をハブ輪10の端面に当接させることにより、ハブ輪10の抜け止めが行なわれ、かつハブ輪10の内周面とステム部31bの外周面との間にスプライン60を形成することで、ハブ輪10と外側継手部材31の回り止めがなされる。
図13は、ハブ輪10と外側継手部材31とを溶接により非分離に結合したものである(溶接部分を符号61で示す)。溶接法としては、レーザビーム溶接、プラズマ溶接、電子ビーム溶接、高速パルス方式によるプロジェクション溶接等を例示することができる。ステム部31bはハブ輪10の内周に圧入されており、この圧入嵌合面を介してトルクを伝達することができるため、溶接部61にかかる負荷は小さく、従って、上記のように熱影響の少ない溶接法を採用することができる。
図11〜図13では、ハブ輪10の内周にステム部31bを嵌合する場合を例示したが、これとは逆に、中空状のステム部31bの内周にハブ輪10を嵌合して両者を非分離に結合することもできる(図14〜図17参照)。
このうち、図14は、図2に示す実施形態と同様に、雄部51と雌部52を互いに異形に形成し、雄部51を雌部52に圧入することにより、ハブ輪10と外側継手部材31とを塑性結合したものである。この場合、ハブ輪10のうち、インボード側の中実端部16の外周面に雄部51が形成され、これに対向するステム部31bの内周面に雌部52が形成される。図2に示す実施形態と同様に、雄部52の圧入後、図9に示す方法で、ハブ輪10の中実軸端16の外周部を加締めてフランジ部58を形成することにより、さらに結合強度を高めることができる。
図15はハブ輪10と外側継手部材31とを上記拡径加締めにより塑性結合したものである。すなわち中空ハブ輪10の小径部31b1をマンドレルで拡径変形させ、ステム部31bの内周面に形成した凹凸部15を食い込ませることによりハブ輪10と外側継手部材31とが塑性結合されている。図16は、ハブ輪10と外側継手部材31とを上記揺動加締めで塑性結合したものである。ハブ輪10のインボード側の中実軸端16に形成した円筒部を揺動加締めにより塑性変形させてフランジ17を形成し、このフランジ17をマウス部31aに密着させている。図17は両部材を上記の溶接法により非分離に結合したものである(溶接部分を符号61で示す)。
図3、図4は、軸受ユニット部の他の構成を示すものである。このうち、図3に示す軸受ユニット部では、軸受部20の複列のインナレース21が何れもハブ輪10の外周に圧入した一体構造の内輪28外周面に形成されている。この場合、内輪28が複列のインナレース21を有する内方部材25を構成する。図4は、図3に示す一体構造の内輪28を軸方向で二分割してそれぞれハブ輪10の外周面に圧入し、二つの内輪28a、28bの各外周面にインナレース21を形成した例である。この構成では、二つの内輪28a、28bが複列のインナレース21を有する内方部材25を構成する。図3および図4に示す何れの軸受ユニット部でも、軸受部20の両端開口部はカセットシール27a、27bで密封されている。
以上に説明した点を除き、図3および図4に示す軸受ユニット部の構成は、図2に示す軸受ユニット部の構成と共通するので、共通する部材・要素には共通の参照番号を付して、重複部分の説明を省略する。
図18は、図2〜図4に示す軸受ユニット部において、上記の各種結合構造でハブ輪10と外側継手部材31とをアウトボード側端部で結合した例を示すものである。図18中の縦列左欄(符号1、4、7)は図2に示す軸受ユニット部相当品を表し、縦列中欄(符号2、5、8)は図3に示す軸受ユニット部相当品を表し、縦列右欄(符号3、6、9)は図4に示す軸受ユニット部相当品をそれぞれ表す。また、横列上段(符号1〜3)は拡径加締めを適用したものを表し、横列中段(符号4〜6)は揺動加締めを適用したものを表し、横列下段(符号7〜9)は溶接を適用したものをそれぞれ表す。
図2〜図4では、ハブ輪10と内輪28、28a、28bの位置決めを止め輪29で行っているが、これに代えて揺動加締めで両者の位置決めを行うこともできる。図10はその一例で、ハブ輪10の小径段部13の円筒状の軸端を内輪28のインボード側端面を超えるまで延ばし、その突出部分の内径側で加締め具を揺動させることにより、突出部分を外径側に塑性変形させてフランジ17を形成したものである。フランジ17は内輪28のインボード側端面と密着している。
以上の各実施形態では、転動体23を保持器24で保持した軸受部20を例示しているが、図19に示すように保持器を用いない総転動体形式を採用することもできる。総転動体形式であれば、保持器を使用する場合に比べて組み込み可能な転動体数が増えるので、個々の転動体の負荷荷重を低減することができる。従って、高荷重条件下でも軸受部の寿命向上を図ることができる。総転動体形式は、インボード側の転動体列とアウトボード側の転動体列との負荷荷重に差がある場合は、高荷重側にのみ採用することができる。もちろん双方の転動体列が同程度の荷重条件である場合は、双方を総転動体形式にすることもできる。通常は、インボード側のモーメント荷重が大きくなるので、インボード側の転動体列を総転動体形式にする。
なお、総転動体形式の場合、転動体間の円周方向の隙間が大きすぎると、転動体同士が激しく衝突して打音や発熱を生じる可能性があるので、転動体間の総隙間Sを転動体23の直径寸法Dbよりも小さくする(特に転動体23としてボールを使用する場合、総隙間Sはボール直径の約40%以下に設定する)のが望ましい。
保持器24を使用した軸受部20においても、図20に示すように、アウトボード側の転動体列のPCD(P1)とインボード側の転動体列のPCD(P2)との間に差を設けることにより、高剛性化や長寿命化の効果が期待できる。これは、一方のPCDを大きくすれば、軸受部20の軸方向寸法の増大なしに軸受スパン(両レース面に加わる力の作用方向の作用線と軸心との交点の間隔)の増大を図ることができること、組み込み可能な転動体数が増えること、等の理由による。図20では、インボード側の転動体列のPCD(P2)を大きくした場合を例示しているが、図21に示すように、反対にアウトボード側の転動体列のPCD(P1)を大きくしてもよい。また、インボード側の保持器24とアウトボード側の保持器24を異なる設計とすることで、何れか一方の側の保持器24に他方の側より多い転動体を組み込んでも同様の効果が得られる。さらには、図22(a)(b)に示すように、インボード側の転動体23の径とアウトボード側の転動体23の径を異ならせても同様の効果が得られる。
図23に、ドライブシャフトアセンブリの第2の実施形態を示す。この第2の実施形態は、軸受ユニット部を図24に示す構成に置き換えたものである。
図24に示す軸受ユニット部では、外方部材26は、一対の軸受外輪261、262と、軸受外輪261、262間に配置したリング状の間座263とで構成される。両軸受外輪261、262の内周面にはそれぞれアウタレース22が形成されている。ハブ輪10の外周面には複列のインナレース21が直接形成されており、ハブ輪10が内方部材25を構成する。図面ではハブ輪10のインボード側の端面を外側継手部材31の肩面38に当接させているが、両者間に隙間を介在させることもできる。
軸受部20の両端開口部を密封するシール27のうち、アウトボード側のシール27aは、外径端をゴム等の弾性材料で被覆して複数(例えば2つ)のシールリップを形成した芯金271と、シールリップと接触するスリンガ272とで構成される。芯金271はハブ輪10の外周面に圧入固定され、スリンガ272はアウトボード側の軸受外輪262の内周面に圧入固定される。スリンガ272のアウトボード側の端部は、フランジ11のインボード側端面に近接してラビリンスシールを構成する。
軸受外輪261、262および間座263の外周面は、何れも円筒面状である。軸受外輪261、262は何れも外周面を円筒面状とし、これをナックル部材6の内周面6aに圧入しているが、間座263の外径寸法は、軸受外輪261、262の外径寸法よりも僅かに小さく、ナックル部材6の内周面との間には僅かな隙間がある。間座263は、図26に示すように軸方向の分割線で周方向で二分割されている。
アウトボード側の軸受外輪262は、止め輪53で位置決めされる。この止め輪53としては、図25に示すように、円周方向両端に外径側へ延びた操作部53aを有するC型が使用可能である。止め輪53をナックル部材6の内周面に形成した止め輪溝6cに嵌め込み、かつ操作部53aをナックル部材6に形成した軸方向の切欠き6dに収容することにより、止め輪53が軸受外輪262のアウトボード側端面と係合して外方部材の位置決めが行なわれる。
この軸受ユニット部の組立は、以下の手順で行なわれる。
まず図27に示すように、ハブ輪10の外周にアウトボード側のシール27aの芯金271を圧入固定する。
次に、図28に示すように、ハブ輪10の外周に転動体23を組み込んでインナレース21に収容する。この際、転動体23は予め保持器24のポケットに収容した状態でハブ輪10の外周に組み込まれる。次いで、アウトボード側の軸受外輪262をハブ輪10の外周に挿入する。この際、予め軸受外輪262の内周面にスリンガ272を圧入しておく。軸受外輪262をアウトボード側に押し進めると、芯金271に形成したシールリップがスリンガ272の内周面に接触し、シール27aが構成される。また、軸受外輪262のアウタレース22に転動体23が収容される。
次に図29に示すように、インボード側の軸受外輪261をハブ輪10の外周に挿入する。この際、軸受外輪261をアウトボード側の軸受外輪262に接触させる等して規定位置よりもアウトボード側に位置させることにより、軸受外輪261のインボード側端部とハブ輪10との間にボール径Dよりも大きな隙間δが形成されるので、この隙間δから転動体23を軸受外輪261とハブ輪10の間の空間に挿入する。規定数の転動体23を挿入したところで、インボード側の開口部から保持器24を押し込んでポケットに転動体23を収容し、各転動体23を円周方向等間隔に保持する。
次に図30に示すように、軸受外輪261、262の間に隙間を形成し、当該隙間にハブ輪10を挟むようにして分割間座263を挿入する。これにより、インボード側の軸受外輪261が規定位置に配置され、インボード側の転動体23がインナレース21およびアウタレース22に所定の接触角をもって収容される。
その後、図31に示すように、インボート側の軸受外輪261とハブ輪10との間に開口部にカセットシールを圧入し、シール27bを構成する。
以上の組立が完了した後、ハブ輪10をアウトボード側等速自在継手30の外側継手部材31と非分離に結合する。この時の結合方法は任意であり、図2に示す軸受ユニット部と同様に、雄部51を雌部52に圧入して塑性結合させる他、上記拡径加締め、揺動加締め、あるいは溶接等の手段で結合することもできる。その後、ナックル部材6の内周に、インボード側等速自在継手40、中間軸2、アウトボード側等速自在継手30の順で挿入し、最後に止め輪53を拡径させながら外方部材26を圧入し、インボード側の軸受外輪261を凸部6bに当接させる。その後、止め輪53を弾性的に縮径させて軸受外輪262のアウトボード側端面に係合させることにより、ドライブシャフトアセンブリの組み付けが完了する。
以上の構成であれば、一対の軸受外輪261、262の間に、後入れ可能の間座263を配置しているので、ハブ輪10に直接インナレース21を形成している場合でも複列の転動体23を外方部材26とハブ輪10の間の空間に組み込むことができる。従って、図2〜図4に示す内輪28、28a、28bが不要となり、部品点数の削減による低コスト化を図ることが可能となる。
この実施形態においては、図24に示すように軸受外輪262のアウトボード側端面と係合する止め輪53を使用する他、図2〜図4に示すように、アウトボード側の軸受外輪262の外周面とナックル部材6の内周面6aとの間に介在する止め輪53を使用することもできる。また、特に組み込み性に問題がなければ、アウトボード側のシール27aとして、図2に示すシール27aと同様に、芯金の内径端にシールリップを有し、芯金の外周面を外方部材26の内周面に圧入するタイプを使用することもできる。
図32に軸受ユニット部の他の構成を示す。この軸受ユニット部は、ホイール80の内周に嵌合する円筒状のパイロット部72をハブ輪10と別部材、例えばブレーキロータ70に設けたものである。ブレーキロータ70は、ハブ輪10のフランジ11のアウトボード側端面とホイール80との間に配置され、その円周方向複数箇所にはホイールボルトを挿通するための孔71が形成されている。
図2に示すように、通常、パイロット部72はハブ輪10のアウトボード側の端部に一体形成されており、それ故にハブ輪10の形状が複雑化している。そのため、実際にはハブ輪10を鍛造のみで成形することは難しく、旋削加工を加える場合が多い。また、パイロット部72には、部分的に防錆塗装を施す必要がある。以上から、ハブ輪10の製作コストは高騰する傾向にある。
これに対し、ハブ輪10のパイロット部72を廃し、これを図32に示すように、ブレーキロータ70の例えば内径端部に設ければ、ハブ輪10のアウトボード側の形状が簡略化されるため、ハブ輪10を鍛造成形することが可能となり、かつハブ輪10への防錆塗装処理も不要となる。従って、ハブ輪10の低コスト化を図ることができ、かつ軽量化設計も可能となる。通常、ブレーキロータ70は鋳造で成形されるので、パイロット部72を有するブレーキロータ70は低コストに製作可能である。
図32は、中空ハブ輪10と内輪28とで内方部材25を形成した図2相当の軸受ユニット部を表しているが、同様の構成は、一体内輪28で内方部材25を形成した図3相当の軸受ユニット部(図33参照)、および分割内輪28a、28bで内方部材25を形成した図4相当の軸受ユニット部(図34参照)でも採用することができる。なお、図32〜図34に示す軸受ユニット部では、揺動加締めによるフランジ17でハブ輪10と内輪28、28a、28bの位置決めを行っているが、この位置決めを図2に示す止め輪29で行うこともできる。
第1の実施形態にかかるドライブシャフトアセンブリの断面図である。 軸受ユニット部の断面図である。 軸受ユニット部の断面図である。 軸受ユニット部の断面図である。 外方部材とナックル部材の圧入部を拡大して示す断面図である。 外方部材とナックル部材の圧入部を拡大して示す断面図である。 (a)図はハブ輪と外側継手部材の結合部分における雄部の断面図、(b)図は同じく雌部の断面図である。 雄部の他の構成例を示す断面図である。 ハブ輪と外側継手部材の塑性結合工程を示す断面図である。 軸受ユニット部の断面図である。 軸受ユニット部の断面図である。 軸受ユニット部の断面図である。 軸受ユニット部の断面図である。 軸受ユニット部の断面図である。 軸受ユニット部の断面図である。 軸受ユニット部の断面図である。 軸受ユニット部の断面図である。 図2〜図4に示す軸受ユニット部において拡径加締め、揺動加締め、および溶接を適用した場合の構成を示す図である。 総転動体式の軸受構造を示す正面図である。 転動体PCDに差を持たせた軸受ユニット部の断面図である。 異なるPCDを有する転動体を概略図示する側面図である。 径の異なる転動体を概略図示する側面図である。 第2の実施形態にかかるドライブシャフトアセンブリの断面図である。 軸受ユニット部の断面図である。 止め輪の断面図である。 間座の断面図である。 軸受ユニット部の組立工程を示す断面図である。 軸受ユニット部の組立工程を示す断面図である。 軸受ユニット部の組立工程を示す断面図である。 軸受ユニット部の組立工程を示す断面図である。 軸受ユニット部の組立工程を示す断面図である。 軸受ユニット部の断面図である。 軸受ユニット部の断面図である。 軸受ユニット部の断面図である。 軸受ユニット部の要部を拡大して示す断面図である。 軸受ユニット部の要部を拡大して示す断面図である。 車両の懸架装置周りの概略構造を示す断面図である。
符号の説明
1 ドライブシャフト
2 中間軸
6 ナックル部材
6a 内周面
6b 凸部
6c 止め輪溝
6c1 テーパ面
10 ハブ輪
11 フランジ
20 軸受部
21 インナレース
22 アウタレース
23 転動体
24 保持器
25 内方部材
26 外方部材
26a 外周面
27a シール
27b シール
28 内輪
28a 内輪
28b 内輪
29 止め輪
30 アウトボード側等速自在継手
31 外側継手部材
31a マウス部
31b ステム部
32 内側継手部材
33 トルク伝達ボール
34 ケージ
36 ブーツバンド
37 ブーツ
38 肩面
39 キャップ
40 インボード側等速自在継手
51 雄部
52 雌部
53 止め輪
56 ヌスミ部
57 ヌスミ部
70 ブレーキロータ
72 パイロット部
80 ホイール
Dn ナックル部材の最小内径寸法
D1 アウトボード側等速自在継手の最大外径寸法
D2 インボード側等速自在継手の最大外径寸法
O 軸方向中心線

Claims (4)

  1. アウトボード側等速自在継手と、中間軸と、アウトボード側等速自在継手のインボード側に中間軸を介して結合されたインボード側等速自在継手と、外方部材と、外方部材の内周に形成された複数のアウタレースと、前記アウタレースと対向する複数のインナレースと、対向するアウタレースとインナレースとの間に配置された複数列の転動体と、車輪に取り付けられるハブ輪とを有するドライブシャフトアセンブリであって、
    外方部材の外周面が車体側のナックル部材の内周面に嵌合組込みされ、アウトボード側およびインボード側等速自在継手の最大外径寸法が、それぞれナックル部材の最小内径寸法よりも小さいことを特徴とするドライブシャフトアセンブリ。
  2. 外方部材の外周面をナックル部材の内周面に圧入した請求項1記載のドライブシャフトアセンブリ。
  3. ハブ輪および外側継手部材のうち、何れか一方に設けられた雄部を、他方に設けられ、雄部と異形の雌部に圧入することにより、ハブ輪と外側継手部材とを塑性結合した請求項1または2記載のドライブシャフトアセンブリ。
  4. アウトボード側等速自在継手と、中間軸と、アウトボード側等速自在継手のインボード側に中間軸を介して結合されたインボード側等速自在継手と、外方部材と、外方部材の内周に形成された複数のアウタレースと、前記アウタレースと対向する複数のインナレースと、対向するアウタレースとインナレースとの間に配置された複数列の転動体と、車輪に取り付けられるハブ輪とを有するドライブシャフトアセンブリを、
    ハブ輪とアウトボード側等速自在継手の外側継手部材とを結合した状態で、車体側のナックル部材の内周に、インボード側等速自在継手、中間軸、アウトボード側等速自在継手を順次挿入し、その後、外方部材の外周面をナックル部材の内周面に嵌合組込みすることにより、車体に組付けることを特徴とするドライブシャフトアセンブリの車体組付け方法。
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