JP2008002305A - エンジンのオイル冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】オイルクーラをブラケット13を介してエンジン本体(シリンダブロック3)に取り付ける場合に、簡単な構成で、ヒータコア41等が設けられた冷却水回路における冷却水流量を適切なレベルに調整できるようにする。
【解決手段】ブラケット13のオイルクーラ取付面14に、オイル導入路、オイル導出路、冷却水導入路及び冷却水導出路の各開口21b,22b,24a,25aと、リセス27とを形成し、このリセス27が、オイルクーラがブラケット13のオイルクーラ取付面14に取り付けられた状態にあるときに、冷却水導入路及び冷却水導出路の開口24a,25a同士を連通することで、冷却水導入路の冷却水の一部を、オイルクーラをバイパスさせて冷却水導出路へ流す冷却水バイパス通路32を構成するようにする。
【選択図】図4
【解決手段】ブラケット13のオイルクーラ取付面14に、オイル導入路、オイル導出路、冷却水導入路及び冷却水導出路の各開口21b,22b,24a,25aと、リセス27とを形成し、このリセス27が、オイルクーラがブラケット13のオイルクーラ取付面14に取り付けられた状態にあるときに、冷却水導入路及び冷却水導出路の開口24a,25a同士を連通することで、冷却水導入路の冷却水の一部を、オイルクーラをバイパスさせて冷却水導出路へ流す冷却水バイパス通路32を構成するようにする。
【選択図】図4
Description
本発明は、エンジン本体にブラケットを介して取り付けられたオイルクーラを備えたエンジンのオイル冷却装置に関する技術分野に属する。
従来より、例えば特許文献1に示されているように、オイルクーラをブラケットを介してエンジン本体に取り付けるようにしたものは知られている。このものでは、ブラケット内に、オイルクーラに対してオイルの導入及び導出をそれぞれ行うためのオイル導入路及びオイル導出路が設けられ、エンジン本体のシリンダブロックから導出されたオイルを、上記ブラケットのオイル導入路を介してオイルクーラに導入し、オイルクーラから導出されたオイルをオイル導出路を介して再びシリンダブロックに戻すようにしている。尚、上記ブラケットには、オイルクーラの他にオイルフィルタが取り付けられており、上記オイル導出路の途中に、このオイルフィルタのフィルタ部材が介在して、該フィルタ部材により濾過されたオイルがシリンダブロックに戻されるようになっている。
上記オイルクーラは、通常、エンジン冷却水を流す冷却水回路において空調装置のヒータコア等の下流側に配設されて、ヒータコア等を通過した冷却水がオイルクーラに導入されるようになっており、オイルクーラに導入されたオイルが、該冷却水との熱交換によって冷却されることになる。
実開平6−22529号公報
ところで、上記オイルクーラ内の冷却水通路では、オイルとの熱交換を効率良く行うために断面径が小さくなっており、このため、オイルクーラ内では冷却水の流通抵抗がかなり大きくなる。これにより、冷却水を流す冷却水回路に、オイルクーラを設けると、冷却水回路における冷却水流量が低下し、特にヒータコアにおいて冷却水流量が低下すると、ヒータコアでの熱交換率が低下する場合がある。
このように冷却水回路にオイルクーラを設けることでヒータコアにおける熱交換率が低下した場合には、オイルクーラ内の冷却水通路の断面径を大きくするようにすることが考えられる。
しかし、オイルクーラは、通常、ユニットとして納品されるとともに、複数の車種に共通に使用されるものであるため、オイルクーラ内の冷却水通路の断面径を変更することは容易ではない。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、オイルクーラをブラケットを介してエンジン本体に取り付ける場合に、簡単な構成で、ヒータコア等が設けられた冷却水回路における冷却水流量を適切なレベルに調整できるようにすることにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、ブラケット内に、オイル導入路及びオイル導出路に加えて、オイルクーラに対して冷却水の導入及び導出をそれぞれ行うための冷却水導入路及び冷却水導出路を設け、ブラケットのオイルクーラ取付面に、上記オイル導入路、オイル導出路、冷却水導入路及び冷却水導出路の各開口と、リセスとを形成し、このリセスが、オイルクーラがブラケットのオイルクーラ取付面に取り付けられた状態にあるときに、冷却水導入路及び冷却水導出路の開口同士を連通することで、冷却水導入路の冷却水の一部を、オイルクーラをバイパスさせて冷却水導出路へ流す冷却水バイパス通路を構成するようにした。
具体的には、請求項1の発明では、エンジン本体にブラケットを介して取り付けられたオイルクーラを備えたエンジンのオイル冷却装置を対象とする。
そして、上記ブラケット内には、上記オイルクーラに対してオイルの導入及び導出をそれぞれ行うためのオイル導入路及びオイル導出路と、オイルクーラに対して冷却水の導入及び導出をそれぞれ行うための冷却水導入路及び冷却水導出路とが設けられ、上記ブラケットのオイルクーラ取付面には、上記オイル導入路、オイル導出路、冷却水導入路及び冷却水導出路の各開口と、リセスとが形成されており、上記リセスは、上記オイルクーラが上記ブラケットのオイルクーラ取付面に取り付けられた状態にあるときに、上記冷却水導入路及び冷却水導出路の開口同士を連通することで、冷却水導入路の冷却水の一部を、オイルクーラをバイパスさせて冷却水導出路へ流す冷却水バイパス通路を構成しているものとする。
上記の構成により、冷却水導入路の冷却水の一部が冷却水バイパス通路に流れる分だけ、冷却水バイパス通路とオイルクーラとを合わせたトータルの流通抵抗が減少して、冷却水回路における冷却水流量の低下を抑えることが可能になる。但し、上記流通抵抗をどの程度まで低下させればよいかは、実際に組み込んでみないと分からないことが多い。そこで、本発明では、ブラケットにリセスを形成することにより冷却水バイパス通路を構成して、そのリセスの深さ等を変更するだけで、冷却水バイパス通路における冷却水流量を容易に変更することができるようにしている。この結果、簡単な構成で、冷却水回路における冷却水流量を適切なレベルに調整することができるようになる。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、上記リセスの底部には、上記冷却水バイパス通路を絞るための絞り用突出部が形成されているものとする。
このことにより、絞り用突出部の突出量を変更するだけで、冷却水バイパス通路における冷却水流量、延いては冷却水回路における冷却水流量を容易に調整することができる。
請求項3の発明では、請求項2の発明において、上記ブラケットは、鋳造により成形されてなるものとする。
このことで、ブラケット全体をリセスを含めて鋳造により同時に成形することができ、ブラケット製造時のコスト低減化を図ることができる。
請求項4の発明では、請求項1〜3のいずれか1つの発明において、ヒータコアから導出された冷却水が、上記冷却水導入路を介して上記オイルクーラへ導入されるように構成されているものとする。
このような構成では、冷却水バイパス通路がないと、ヒータコアにおいて冷却水流量が低下して熱交換率が低下し易くなる。しかし、本発明では、ブラケットに冷却水バイパス通路が設けられているので、その冷却水バイパス通路における冷却水流量を容易に変更することができ、ヒータコアにおける冷却水流量を、該ヒータコアにおける熱交換率の低下が殆どないような適切なレベルに容易に調整することができるようになる。
以上説明したように、本発明のエンジンのオイル冷却装置によると、ブラケット内に、オイル導入路、オイル導出路、冷却水導入路及び冷却水導出路を設け、ブラケットのオイルクーラ取付面に、上記オイル導入路、オイル導出路、冷却水導入路及び冷却水導出路の各開口と、リセスとを形成し、このリセスにより、冷却水導入路及び冷却水導出路の開口同士を連通して冷却水バイパス通路を構成するようにしたことにより、簡単な構成で、ヒータコア等が設けられた冷却水回路における冷却水流量を適切なレベルに調整できるようになる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1〜図3は、本発明の実施形態に係るオイル冷却装置11が取り付けられた、エンジンにおけるエンジン本体のシリンダブロック3を示す。このエンジンは、本実施形態では、4つの気筒が、クランク軸2が延びる方向に直列に配設された直列4気筒ガソリンエンジンである。
本実施形態では、上記気筒列方向、つまりクランク軸2が延びる方向(図1の紙面に垂直な方向、図2の左右方向)をエンジンの前後方向とし、該クランク軸2の出力端側(図1の紙面奥側、図2の右側)をエンジン後側と呼ぶ一方、その反対側(図1の紙面手前側、図2の左側)をエンジン前側と呼ぶ。また、気筒列方向と垂直な左右方向をエンジン幅方向という。
上記シリンダブロック3の気筒列方向一方側(エンジン前側)の端部を構成する前端壁部3aにおいて、図1の右側(シリンダブロック3における正面から見て右側の側壁部には吸気マニホールドが設けられるので、以下、図1の右側を吸気側という)の下部には、当該エンジンの潤滑用のオイルをエンジン各部へ圧送するオイルポンプ56(図2参照)が取り付けられるポンプ取付部3bが設けられている。このポンプ取付部3bは、前端壁部3aがオイルポンプ56の長さと略同じ分だけ凹まされてなっていて、上記クランク軸2と垂直な平坦面とされている。このオイルポンプ56は、タイミングチェーンを介してクランク軸2によって駆動されて、オイルパン内のオイルを吸い上げて、エンジン前後方向に延びる第1供給路81へ吐出するようになっている。
上記オイルポンプ56により第1供給路81に吐出されたオイルは、該第1供給路81をエンジン後側へ流れてオイル冷却装置11のオイルクーラ12へと導かれる。そして、オイルクーラ12より導出されたオイルは、オイルフィルタ31を通過した後に、上下方向に延びる第2供給路82の下端部へ導出され、この第2供給路82を上側へ流れて、エンジン前後方向に延びるメインギャラリ80へと導かれる。尚、第1供給路81のエンジン後側端部及び第2供給路82の下端部は、シリンダブロック3における吸気側の側壁部に開口している。
上記メインギャラリ80には、図3に示すように、クランク軸2を支持する軸受部に対してオイルを供給すべく、比較的大径の分配通路84が分岐接続されている。また、図示はしないが、メインギャラリ80には、オイルをシリンダヘッド側に送るための専用のオイル通路が分岐接続されており、シリンダヘッドの動弁系等にもオイルを供給できるようになっている。
上記メインギャラリ80からクランク軸2の軸受部に供給されたオイルは、そこから直接的にオイルパンに落下する。一方、シリンダヘッドに供給されたオイルは、動弁系カム軸の軸受部等からシリンダヘッドのミドルデッキ上に漏れ出て、このミドルデッキからシリンダヘッドの底面まで貫通するオイル落とし穴を通って、シリンダブロック3の上面に至り、このシリンダブロック3に該オイル落とし穴に連通するように設けられた、上下方向に延びるオイルリターン通路86,87等を通ってオイルパンに戻されるようになっている。尚、エンジン後側のオイルリターン通路87には、分岐通路90が形成されており、シリンダヘッドの後端部のオイル落とし穴から落下してきたオイルを、分岐通路90によりリターン通路87のオイルと合流させるようになっている。
上記前端壁部3aにおける吸気側の上部には、タイミングチェーンを介してクランク軸2によって駆動されるウォータポンプ35(図11にのみ示す)が配設されたポンプ室55に連通する円形の開口部が形成されている。このポンプ室55のエンジン後側の部分は、サーモスタット36(図11にのみ示す)を収容するサーモスタット室72に連通している。そして、ポンプ室55内に収容されたウォータポンプ35のインペラが回転すると、ラジエータ37(図11にのみ示す)から供給されるエンジン冷却水が上記サーモスタット室72からポンプ室55に吸い込まれ、その冷却水がこのポンプ室55の径方向外方に向かって流れて吐出口から吐出され、その後、シリンダブロック3に設けたウォータジャケット3cに流入するようになっている。
ここで、冷却水回路について図11により説明する。
上記ウォータポンプ35より吐出された冷却水は、シリンダブロック3のウォータジャケット3cを通った後、シリンダヘッドのウォータジャケット40に導入され、ここから、主としてラジエータ37へと流れる。そして、ラジエータ37から上記サーモスタット36を介してウォータポンプ35(ポンプ室55)に戻される。尚、エンジンの冷間始動時には、サーモスタット36の働きにより、シリンダヘッドのウォータジャケット40から導出された冷却水が直接ウォータポンプ35へ戻されるようになっている。
上記シリンダヘッドのウォータジャケット40から導出された冷却水の一部は、空調装置のヒータコア41を通る第1分岐路と、EGRバルブ43、ターボチャージャー44及びトラスファオイルクーラ45を通る第2分岐路と、スロットルボディ47を通る第3分岐路とに別れて流れる。そして、これら分岐路を流れたオイルは、合流した後、上記オイルクーラ12を経て上記ウォータポンプ35へ戻される。尚、本実施形態では、後に詳細に説明するように、オイルクーラ12をバイパスさせる冷却水バイパス通路32が設けられている。
図2及び図3に示すように、上記オイル冷却装置11のオイルクーラ12は、上記シリンダブロック3における吸気側の側壁部のエンジン後側部分、つまりオイルリターン通路87及び第2供給路82に対応する部分に、略直方体状のブラケット13を介して取り付けられている。このオイルクーラ12は、多板式のものであって、該オイルクーラ12に導入されたオイルを、同じくオイルクーラ12に導入された冷却水との熱交換により冷却するようになっている。
次に、上記ブラケット13の詳細構成について図4〜図10により説明する。
このブラケット13は、鋳造により成形されてなり、その上面が、上記オイルクーラ12が取り付けられるオイルクーラ取付面14とされ、下面が、上記オイルフィルタ31が取り付けられるフィルタ取付面15とされている。また、ブラケット13の一側面が、シリンダブロック3に取り付けられるエンジン取付面16とされている。
上記ブラケット13のエンジン取付面16の4つの角隅部には、該ブラケット13をシリンダブロック3に取り付るためのボルト(図示せず)が挿通されるボルト挿通孔17が形成されている。また、オイルクーラ取付面14の4つの角隅部には、オイルクーラ12を該オイルクーラ取付面14に取り付けるためのねじ孔20が形成されている。
上記ブラケット13内には、上記オイルクーラ12に対してオイルの導入及び導出をそれぞれ行うためのオイル導入路21(図8参照)及びオイル導出路22(図9参照)が設けられている。これらオイル導入路21及びオイル導出路22の各一端は、上記エンジン取付面16に開口している。これらの開口を、それぞれオイル導入路21のエンジン側開口21a及びオイル導出路22のエンジン側開口22aという(図4参照)。そして、上記ブラケット13のエンジン取付面16がシリンダブロック3に取り付けられた状態にあるときに、オイル導入路21のエンジン側開口21aが上記第1供給路81と連通するとともに、オイル導出路22のエンジン側開口22aが上記第2供給路82と連通するようになっている。
一方、オイル導入路21及びオイル導出路22の各他端は、上記オイルクーラ取付面14に開口している。これらの開口を、それぞれオイル導入路21のクーラ側開口21b及びオイル導出路22のクーラ側開口22bという(図4〜図6等参照)。これら両クーラ側開口21b,22bは、略矩形状のオイルクーラ取付面14において4つの頂点のうち対角となる2つの頂点近傍にそれぞれ配設されている。上記オイルクーラ取付面14における両クーラ側開口21b,22bの各周囲には、Oリング等のシール部材(図示せず)が嵌められるシール溝18がそれぞれ形成されている。そして、ブラケット13のオイルクーラ取付面14にオイルクーラ12が取り付けられた状態にあるときに、上記オイル導入路21のクーラ側開口21bがオイルクーラ12のオイル入口(図示せず)と連通するとともに、オイル導出路22のクーラ側開口22bがオイルクーラ12のオイル出口(図示せず)と連通するようになっている。
したがって、オイル導入路21は、オイルポンプ56より吐出されたオイルをシリンダブロック3からオイルクーラ12へ導入する役割を果たし、オイル導出路22は、オイルクーラ12から導出されたオイルをシリンダブロック3へ導出する(戻す)役割を果たす。尚、上記各シール溝18にはシール部材が嵌められるので、オイルクーラ取付面14とオイルクーラ12との間の隙間からオイルが漏れることはない。
図3及び図9に示すように、上記オイル導出路22は、上流側部22cと下流側部22dとに分離されており、これら上流側部22cと下流側部22との間に、フィルタ取付面15に取り付けられたオイルフィルタ31内に配設したフィルタ部材31aが介在している。上記上流側部22cは、ブラケット13を上下に貫通しており、オイルクーラ12から導出されたオイルは、この上流側部22cを下側へと流れてオイルフィルタ31内に導入される。そして、オイルフィルタ31内のフィルタ部材31aにより濾過されたオイルが上記下流側部22dを通ってシリンダブロック3に戻されることになる。
また、上記ブラケット13内には、上記オイルクーラ12に対して冷却水の導入及び導出をそれぞれ行うための冷却水導入路24(図7及び図10参照)及び冷却水導出路25(図7参照)とが設けられている。これら冷却水導入路24及び冷却水導出路25の各一端は、上記オイルクーラ取付面14に開口している。これらの開口を、それぞれ冷却水導入路24のクーラ側開口24a及び冷却水導出路25のクーラ側開口25aという(図4〜図6等参照)。これら両クーラ側開口24a,25aは、オイルクーラ取付面14において上記4つの頂点のうち残り2つの頂点近傍にそれぞれ配設されている。オイルクーラ取付面14において両クーラ側開口24a,25a並びに後述のリセス27全体を囲む周囲には、Oリング等のシール部材(図示せず)が嵌められるシール溝19が形成されている。そして、ブラケット13のオイルクーラ取付面14にオイルクーラ12が取り付けられた状態にあるときに、上記冷却水導入路24のクーラ側開口24aがオイルクーラ12の冷却水入口(図示せず)と連通するとともに、冷却水導出路25のクーラ側開口25aがオイルクーラ12の冷却水出口(図示せず)と連通するようになっている。
上記冷却水導入路24の他端は、ブラケット13におけるエンジン取付面16とは反対側の側面に開口している。この開口は、パイプ(図示せず)を介して上記ヒータコア41の冷却水出口と連通しており、この開口をヒータコア側開口24bという(図2及び図5参照)。尚、上記パイプには、第2及び第3分岐路をそれぞれ構成する2つのパイプが接続される。
上記冷却水導出路24の他端は、ブラケット13におけるエンジン前側の側面に開口している。この開口は、パイプ(図示せず)を介して上記ポンプ室55と連通しており、この開口をポンプ側開口という(図1及び図4参照)。
したがって、冷却水導入路24は、ヒータコア41から導出された冷却水をオイルクーラ12へ導入する役割を果たし、冷却水導出路25は、オイルクーラ12から導出された冷却水をオイルポンプ56へ導出する役割を果たす。尚、上記シール溝19にはシール部材が嵌められるので、オイルクーラ取付面14とオイルクーラ12との間の隙間から冷却水が漏れることはない。
上記ブラケット13のオイルクーラ取付面14には、上記各開口21b,22b,24a,25aに加えて、下側に凹むリセス27が形成されている。このリセス27は、冷却水導入路24におけるクーラ側開口24aないしその近傍部分と、冷却水導出路25におけるクーラ側開口25aないしその近傍部分とを接続していて、オイルクーラ12がブラケット13のオイルクーラ取付面14に取り付けられた状態にあるときに、両クーラ側開口24a,25a同士を連通することで、冷却水導入路24の冷却水の一部を、オイルクーラ12をバイパスさせて冷却水導出路25へ流す冷却水バイパス通路32を構成している。
上記リセス27の底部には、上記冷却水バイパス通路32を絞るための絞り用突出部27aが突出形成されている。この絞り用突出部27aは、ブラケット13を鋳造成形する際に同時に形成されるものであるが、後述の如く冷却水バイパス通路32における冷却水の流通抵抗を調整するために、切削加工により、その突出量が鋳造時よりも小さくされる場合がある。
以上の構成により、オイルポンプ56より吐出されたオイルは、シリンダブロック3内の第1供給路81及びブラケット13内のオイル導入路21を経てオイルクーラ12に導入される。また、ヒータコア41、EGRバルブ43、スロットルボディ47等を通った冷却水がブラケット13内の冷却水導入路24を経てオイルクーラ12に導入される。但し、冷却水導入路24の冷却水の一部は、冷却水バイパス通路32へ流れる。
上記オイルクーラ12に導入されたオイルは、同じくオイルクーラ12に導入された冷却水との熱交換により冷却され、その後、オイル及び冷却水はオイルクーラ12から導出される。
そして、オイルクーラ12から導出されたオイルは、ブラケット13内のオイル導出路22の上流側部22cを経てオイルフィルタ31内に導入され、オイルフィルタ31内のフィルタ部材31aにより濾過されたオイルが、オイル導出路22の下流側部22dを通ってシリンダブロック3内の第2供給路82へ導出され、この第2供給路82を経てメインギャラリ80へと導かれる。このオイルは、メインギャラリ80からクランク軸2を支持する軸受部やシリンダヘッドの動弁系等に供給される。
一方、オイルクーラ12から導出された冷却水は、上記冷却水バイパス通路32からの冷却水と合流して、ブラケット13内の冷却水導出路25を経てウォータポンプ35へ戻される。
ここで、オイルクーラ12内における冷却水の流通抵抗はかなり大きいので、オイルクーラ12をヒータコア41とウォータポンプ35との間に設けると、ヒータコア41における冷却水流量が低下して、ヒータコア41での熱交換率が低下する場合がある。しかし、本実施形態では、冷却水バイパス通路32を設けることにより、ヒータコア41における熱交換率の低下を抑えることができる。すなわち、冷却水バイパス通路32により、冷却水バイパス通路32とオイルクーラ12とを合わせたトータルの流通抵抗は減少するので、ヒータコア41における冷却水流量の低下を抑制して、ヒータコア41における熱交換率の低下を抑えることが可能になる。但し、上記流通抵抗をどの程度まで低下させればよいかは、実際に組み込んでみないと分からないことが多い。そこで、本実施形態では、ブラケット13にリセス27を形成することにより冷却水バイパス通路32を構成するとともに、そのリセス27に絞り用突出部27aを形成して、冷却水バイパス通路32における冷却水流量、延いてはヒータコア41での冷却水流量を容易に変更することができるようにしている。すなわち、ブラケット13の鋳造成形時には、絞り用突出部27aを高めに形成しておき、この絞り用突出部27aの先端を徐々に切削しながら、ヒータコア41での冷却水流量を、熱交換率の低下が殆どないような適切なレベルに調整する。このように本実施形態では、簡単な構成で、冷却水回路における冷却水流量(特にヒータコアにおける冷却水流量)を適切なレベルに調整することができるようになる。
尚、上記実施形態では、リセス27の底部に絞り用突出部27aを形成したが、この絞り用突出部27aは必ずしも必要ではなく、なくしてもよい。この場合、例えばリセス27aの底面や側面を切削することで、冷却水バイパス通路32における冷却水流量を変更するようにすればよい。
また、上記実施形態では、ブラケット13を鋳造により成形したが、その製造方法はどのような方法であってもよく、ブラケットの材料も、オイルクーラ12及びオイルフィルタ31を支持できれば、どのようなものであってもよい。
さらに、上記実施形態では、ブラケット13にオイルフィルタ31を取り付けたが、オイルフィルタ31は、シリンダブロック3に取り付けるようにしてもよい。この場合、ブラケット13内のオイル導出路22は、上記実施形態のように上流側部22cと下流側部22dとに分かれるようなことはなく、1つの連続した通路となる。
さらにまた、上記実施形態では、冷却水回路におけるヒータコア41等の下流側にオイルクーラ12を配設して、ヒータコア41等から導出された冷却水が、ブラケット13内の冷却水導入路24介してオイルクーラ12へ導入される構成としたが、ヒータコア41のみ又はそれ以外のものから導出された冷却水が、冷却水導入路24介してオイルクーラ12へ導入される構成としてもよい。
本発明は、エンジン本体にブラケットを介して取り付けられたオイルクーラを備えたエンジンのオイル冷却装置に有用であり、特にヒータコアから導出された冷却水がオイルクーラ12へ導入される場合に有用である。
3 エンジン本体のシリンダブロック
11 オイル冷却装置
12 オイルクーラ
13 ブラケット
14 オイルクーラ取付面
21 オイル導入路
21b クーラ側開口
22 オイル導出路
22b クーラ側開口
24 冷却水導入路
24a クーラ側開口
25 冷却水導出路
25a クーラ側開口
27 リセス
27a 絞り用突出部
32 冷却水バイパス通路
41 ヒータコア
11 オイル冷却装置
12 オイルクーラ
13 ブラケット
14 オイルクーラ取付面
21 オイル導入路
21b クーラ側開口
22 オイル導出路
22b クーラ側開口
24 冷却水導入路
24a クーラ側開口
25 冷却水導出路
25a クーラ側開口
27 リセス
27a 絞り用突出部
32 冷却水バイパス通路
41 ヒータコア
Claims (4)
- エンジン本体にブラケットを介して取り付けられたオイルクーラを備えたエンジンのオイル冷却装置であって、
上記ブラケット内には、上記オイルクーラに対してオイルの導入及び導出をそれぞれ行うためのオイル導入路及びオイル導出路と、オイルクーラに対して冷却水の導入及び導出をそれぞれ行うための冷却水導入路及び冷却水導出路とが設けられ、
上記ブラケットのオイルクーラ取付面には、上記オイル導入路、オイル導出路、冷却水導入路及び冷却水導出路の各開口と、リセスとが形成されており、
上記リセスは、上記オイルクーラが上記ブラケットのオイルクーラ取付面に取り付けられた状態にあるときに、上記冷却水導入路及び冷却水導出路の開口同士を連通することで、冷却水導入路の冷却水の一部を、オイルクーラをバイパスさせて冷却水導出路へ流す冷却水バイパス通路を構成していることを特徴とするエンジンのオイル冷却装置。 - 請求項1記載のエンジンのオイル冷却装置において、
上記リセスの底部には、上記冷却水バイパス通路を絞るための絞り用突出部が形成されていることを特徴とするエンジンのオイル冷却装置。 - 請求項2記載のエンジンのオイル冷却装置において、
上記ブラケットは、鋳造により成形されてなることを特徴とするエンジンのオイル冷却装置。 - 請求項1〜3のいずれか1つに記載のエンジンのオイル冷却装置において、
ヒータコアから導出された冷却水が、上記冷却水導入路を介して上記オイルクーラへ導入されるように構成されていることを特徴とするエンジンのオイル冷却装置。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2006-06-21 JP JP2006170944A patent/JP2008002305A/ja active Pending
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