JP2008002100A - 建材パネル - Google Patents

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【課題】室内の冷暖房のエネルギー効率化に好適な建材パネルを提供する。
【解決手段】この建材パネル1は、多孔質炭化物である第1の粒状炭素材(RDF炭化物など)を含有する保温層11と、第1の粒状炭素材よりも熱伝導性が高い第2の粒状炭素材(黒鉛など)を含有し、保温層11に対し重合的に一体的に設けられる熱伝導層12と、を有してなり、保温層11により保温し、かつ、熱伝導層12により熱の伝導が行われる。その結果、室内の温度を維持するよう温度変化は穏やかになり、冷暖房のエネルギー効率をより高めることが可能になる。
【選択図】図1

Description

本発明は、室内の冷暖房のエネルギー効率化に好適な建材パネルに関する。
近年、エネルギー節減の観点より、建物の構造によって冷暖房のエネルギー効率化を図ろうとする種々の試みがなされている。特に、床、壁、天井等に断熱材を用いるのが有効と考えられ、例えば、特許文献1では、発泡プラスチックなどの断熱材を軸組(柱など)よりも室内側に用いている。これにより、冷暖房が軸組部材を冷やしたり暖めたりすることがなく、その結果、エネルギーのロスが少なく、また、室内全体で冷暖房の立ち上がりが早くなるとしている。
特開平6−322853号公報
しかしながら、断熱材にも様々な種類があってそれぞれの特徴を有するが、従来の冷暖房のエネルギー効率化に用いられている断熱材は、室内と室外間における熱伝導の抑制を目的としており、断熱材自体が保温することは考慮されていない。従って、通常、ドアの開閉や断熱材の隙間からの空気の漏れにより一旦室内の温度が変化するとそれを補うことはできない。
ところで、本願発明者は、従来より炭化物を含め炭素材について研究を重ねている。炭化物は、多孔質であって小さな空孔を極めて多数有している。本願発明者は、このような炭化物が良好な保温性を有することに着目し、冷暖房のエネルギー効率をより高められる以下に詳述する建材パネルを案出するに至った。
本発明は、係る事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、室内の冷暖房のエネルギー効率をより高めることができる建材パネルを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された建材パネルは、多孔質炭化物である第1の粒状炭素材を含有する保温層と、第1の粒状炭素材よりも熱伝導性が高い第2の粒状炭素材を含有し、保温層に対し重合的に一体的に設けられる熱伝導層と、を有してなることを特徴とする。
請求項2に記載の建材パネルは、請請求項1に記載された建材パネルにおいて、前記第1の粒状炭素材は、灰分を30〜45重量%の割合で含有していることを特徴とする。
請求項3に記載の建材パネルは、請求項1に記載された建材パネルにおいて、前記第1の粒状炭素材は、RDF炭化物であることを特徴とする。
請求項4に記載の建材パネルは、請求項1に記載された建材パネルにおいて、前記第1の粒状炭素材は、灰分が添加されたものであることを特徴とする。
請求項5に記載の建材パネルは、請求項1乃至4のいずれかに記載された建材パネルにおいて、前記第2の粒状炭素材は黒鉛であることを特徴とする。
請求項6に記載の建材パネルは、請求項1乃至5のいずれかに記載された建材パネルにおいて、前記保温層と前記熱伝導層の間に設けられ、熱伝導層よりも第2の粒状炭素材を含有する割合が多い熱伝導中間層と、熱伝導中間層に覆われるように設置された熱源と、を更に備えることを特徴とする。
請求項7に記載の建材パネルは、請求項1乃至5のいずれかに記載された建材パネルにおいて、前記熱伝導層に覆われるように設置された熱源を更に備えることを特徴とする。
請求項8に記載の建材パネルは、請求項6又は7に記載された建材パネルにおいて、前記熱源には陥没部から露出する柔軟な配線コードが接続されていることを特徴とする。
請求項9に記載の建材パネルは、請求項8に記載された建材パネルにおいて、前記陥没部は4面に設けられていることを特徴とする。
本発明の建材パネルによれば、熱伝導層を室内側に配して用いることにより、多孔質炭化物の第1の粒状炭素材を含有する保温層により保温し、かつ、第2の粒状炭素材を含有する熱伝導層により熱の伝導が行われることにより、室内の温度を維持するよう温度変化は緩やかになり、その結果、冷暖房のエネルギー効率をより高めることが可能になる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施形態に係る建材パネル1を示す斜視図である。この建材パネル1は、保温層11と、それに対して室内側に設けられることとなる熱伝導層12と、を有してなる。建材パネル1は、床材、壁材、天井材などとして用いられ、図示はしないが、保温層11の側方或いは外方(室外側)には、場合によって、梁や柱などの軸組部材や他の建材が設けられる。また、熱伝導層12の保温層11と反対側表面には絨毯、クロス、壁紙などの薄い表面保護層が設けられたり絶縁性の樹脂等でコーティングされたりする。浴室などの場合は、耐水性のコーティング剤(例えば、大木工藝製のOKナノガード)が用いられる。
保温層11は、保温の機能を果たすものであり、多孔質炭化物である第1の粒状炭素材をバインダ(例えば、セメント、火山灰(シラスなど))や骨材(例えば、砂)に混合して形成される。例えば、100cm×100cmの正方形で厚みを6〜8cmとする。なお、図1は実際の比率とは異なり厚みを大きくして示している。また、第1の粒状炭素材は、例えば0.1mm〜1mm程度の粒径である。
多孔質炭化物は、例えば、木炭、竹炭、RDF炭化物などである。多孔質炭化物は、内部に多数の空孔を有し、空気を留めている。それ故に、熱伝導率が低く断熱性が大きい。また、同時に、比熱は金属などよりは高いが一般の木材よりも低い。従って、多孔質炭化物である第1の粒状炭素材を含有した保温層11の一部に熱を与えると、さほど長い時間を要さずに暖めることができ、暖まった後は良好な保温性を示すことになる。
本実施形態では、特に、多孔質炭化物としてRDF炭化物を用いている。RDF炭化物は、家庭などからの可燃ゴミを原料とした固形燃料であるRDF(Refuse Derive Fuel)を高温(通常800〜850℃)で炭化して得られたものであって灰分が多い。灰分とは、物が燃え尽きても残る不燃性である無機物(カルシウム、カリ等)を言い、一般的には、灰分の少ない炭化物の方が高品質とされている。木炭、竹炭などの他の炭化物が含有する灰分は、通常全体の20重量%以下であり、RDF炭化物が含有する灰分は、全体の30〜45重量%である。注目すべきは、前述した一般的な品質評価にもかかわらず、実験によれば、このRDF炭化物の方が、他の炭化物よりも保温性が高いことが判明した。RDF炭化物の方が保温性が高いのは、灰分それ自体の熱伝導率や比熱が寄与していること、灰分が空孔の密閉性を高めていることなどが想定される。なお、RDF炭化物を利用することにより、コストが削減できるとともに、ごみ問題の解決にも寄与することとなる。
RDF炭化物は、木炭、竹炭などの他の炭化物に置き換えることも可能である。特にそれらに灰分を意図的に多く添加することより、RDF炭化物の特性と同等にすることも可能である。この場合の灰分の割合は、保温性の面からは大きい程望ましいが、大きすぎると多孔質炭化物の構造を維持できなくなる。従って、灰分の割合は、RDF炭化物と同様、全体の30〜45重量%が望ましい。こうして、RDF炭化物以外でも資源の有効利用ができることになる。
また、多孔質炭化物である第1の粒状炭素材がバインダや骨材を含めた全体に対して占める割合は、全体の10〜30重量%の範囲にあることが望ましい。すなわち、断熱性、保温性及び軽量化の面では割合が大きい程望ましいが、大きすぎると物理的な強度が十分でない。保温層11の厚みは、例えば6〜8cmとするが、より良好な断熱性、保温性及び物理的強度を得るために、できるだけ厚くするのが望ましい。なお、強度を確保しつつ更なる軽量化のために、繊維(例えば炭素繊維や椰子の天然繊維)などの補強材を混合物に混ぜてもよい。この軽量化により、床、壁、天井等における建材パネル1の適用範囲が広がる。
次に、熱伝導層12について説明する。熱伝導層12は、上記の第1の粒状炭素材よりも熱伝導性が高い黒鉛である第2の粒状炭素材をセメントなどのバインダや砂などの骨材に混合して、保温層11と重合的な平面形状に形成される。従って、熱伝導層12は、保温層11よりも熱伝導性が高い。第2の粒状炭素材、すなわち、黒鉛は、その粒径が例えば0.01mm〜0.1mm程度であって実質的には粉末状と言えるものである。なお、第2の粒状炭素材は、黒鉛に限定されないが、黒鉛は十分に熱伝導率が高く、コストの面からも実用的であるので望ましい。更には、低コストで純度が高い人造黒鉛が望ましい。
熱伝導層12に含有される第2の粒状炭素材がバインダや骨材を含めた全体に対して占める割合は、全体の10〜30重量%の範囲にあることが望ましい。第2の粒状炭素材の全体に占める割合が大きい程、熱伝導率が高くなるが、第1の粒状炭素材と同様に、大きすぎると物理的な強度が十分ではない。熱伝導層12の厚みは、薄い方が厚み(垂直)方向の熱伝導にとっては望ましいが、平行方向の熱伝導が低下しないようにする必要があり、例えば約1〜2cmとする。
このように、建材パネル1は、粒状炭素材、セメントなどのバインダ、砂などの骨材から主になるので、低コストである。また、環境に優しく安全性が高い。古いものや破損したものは、炭素材による水の浄化作用を活用して、川や湖に沈めて再利用することも可能である。なお、RDF炭化物そのものやそれにバインダや骨材を混合したものは、平成3年環境庁告示第46号における26種類の重金属の溶出基準を満足させることができている。
建材パネル1は、以下のようにして製造できる。先ず、バインダや骨材と第1の粒状炭素材に水を加えて所定の割合で混合し、型に流し込んで保温層11を形成する。この流し込んだ保温層11が完全に乾いてしまわない、いわゆる生乾きの状態で、バインダや骨材と第2の粒状炭素材に水を加えて所定の割合で混合し、保温層11の上に流し込んで熱伝導層12を形成する。このとき、第1の粒状炭素材と第2の粒状炭素材の主成分は同じ炭素材であるので、層と層の境目が馴染み、熱膨張率の差も大きくないので、長く使用しても密着性が良好であり劣化し難い。なお、層と層の境目が馴染み、密着性が良好な接着剤を選択すれば、保温層11と熱伝導内方層12を別体に形成しておいて接着してもよい。こうして、建材パネル1は、保温層11に対し重合的に一体的に熱伝導層12を設けることによって得られることになる。
次に、床、壁、天井等に使用された建材パネル1の作用について説明する。建材パネル1は、熱伝導層12が室内側になるように設置される。冬期において暖房を行うと、室内の暖気の熱は熱伝導層12に伝えられる。熱伝導層12の熱伝導性は高い(例えば約3W/m・K)ので、その熱は、熱伝導層12の中を垂直方向及び平行方向に伝導する。それにより床、壁、天井等の全体が暖まり、室内はそれらを介することによっても暖められる。従って、暖房の立ち上がりが早くなる。一方、外方に伝導した熱により、熱伝導層12に接している保温層11の面(境界面)の近傍は暖まって保温(蓄熱)が行われる。
手動又は自動的な温度調節により暖房が止まってしばらくすると、僅かながら空気の漏れにより、室内の温度が室外の温度に追従するように徐々に下降する。そのとき、その温度変化に逆らうように、すなわち室内の快適な温度を維持するように保温層11の熱は熱伝導層12を介して室内に伝達される。従って、室内の温度変化は緩やかになる。
ここで、熱伝導層12は、それに接している保温層11の実質的に全ての部分で保温するように、室内の暖気からの熱を平行方向に広く拡散させている。例えば、建材パネル1に接して障害物(物置や本箱など)が置かれた場合であっても、障害物の位置の保温層11の部分にも熱が伝達されるので保温を行うことができる。また、室内の暖気の温度にムラがあっても保温層11に平均的に熱を伝え、安定した保温を行うことができる。
夏期において冷房を行うと、上記の暖房の場合と逆の向きに熱は伝達される。すなわち、熱伝導層12の熱は、その中を垂直方向及び平行方向に伝導し、室内の冷気に吸収される。従って、暖房の場合と同様に冷房においても立ち上がりが早い。一方、保温層11の熱伝導層12境界面近傍では熱が熱伝導層12を介して室内の冷気に吸収され、温度が下がって、その状態で保温が行われる。
手動又は自動的な温度調節により冷房が止まってしばらくすると、僅かながら空気の漏れにより、室内の温度が室外の温度に追従するように徐々に上昇する。そのとき、その温度変化に逆らうように、すなわち室内の快適な温度を維持するように室内の熱は熱伝導層12を介して保温層11に吸収される。従って、室内の温度変化は緩やかになる。ここで、熱伝導層12は、暖房の場合と同様に、それに接している保温層11の実質的に全ての境界面で保温できるように作用する。
こうして、室内にいる場合では、長く冷暖房を停止状態にすることができ、その結果、冷暖房のエネルギー効率をより高めることができる。また、長い外出から戻って来たときの冬期における寒々しい感覚や夏期における蒸し暑い不快な感覚を低減させることができる。床、壁、天井等の全てにこの建材パネル1を用いて囲むと、相乗効果により、冷暖房のエネルギー効率がより一層高めることができる。また、保温層11が建材パネル1の内方と外方との温度差による水滴又は水蒸気を吸収するので、結露が抑制される。
次に、本発明の別の実施形態に係る建材パネル2を説明する。図2は建材パネル2を示す斜視図である。この建材パネル2は、建材パネル1と同様に、保温層11と熱伝導層12とを備える。そして、更に、保温層11と熱伝導層12の間に設けられた熱伝導中間層23と、熱伝導中間層23に覆われるように設置された熱源24と、を備える。
熱源24は、具体的には、電流を流すことによりそれ自体が発熱する電熱ヒータが可能である。電熱ヒータには絶縁皮膜(タールなど)が被着される。また、先端にコネクタ26を有する配線コード25、25、・・・が、建材パネル2の前後左右の4面に設けられた陥没部27、27、・・・から露出している。各々の配線コード25は、プラス側配線とマイナス側配線からなり、プラス側配線は熱源24の前部24、マイナス側配線は熱源24の後部24に接続されている。床、壁、天井等に建材パネル2を複数並設して使用する場合、相互にコネクタ26、26、・・・により接続された配線コード25、25、・・・を介して電力が供給される。配線コード25、25、・・・は柔軟に変形するようになっているため、折り曲げられて陥没部27、27、・・・に収められ、振動等により建材パネル2同士が相対的にずれても、それにかかる外力、更にはそれを通して熱源24にかかる外力は極めて小さくなる。その結果、耐久性が高くなる。なお、陥没部27、27、・・・が建材パネル2の前後左右の4面に設けられているので、どのように建材パネル2を複数並設しても配線コード25、25、・・・同士が接続できる。
なお、この実施形態の熱源24は、S字状を連続させた形状で蛇行させているが、これに限られない。また、熱源24は、保温層11に接触してその接触部分の残りの部分が熱伝導中間層23に覆われるようにしても、全部が熱伝導中間層23に覆われるようにしてもよい。また、熱源24としてはそれ自体が発熱する上記の電熱ヒータが最も実用的であるが、発熱体を他に有して熱を伝達するのみの温水パイプや金属の熱伝達体を用いることも可能である。
熱伝導中間層23は、熱伝導層12と同様に、黒鉛である第2の粒状炭素材を含有している。しかし、熱伝導層12よりも第2の粒状炭素材を含有する割合が多い。従って、熱伝導中間層23は、熱伝導層12よりも熱伝導性が高い。反面、物理的な強度は熱伝導層12よりも低いが、熱伝導層12のように室内近傍になるようには設けられないので、大きな物理的外力がかからず、保温層11や熱伝導層12によって保護される。この熱伝導中間層23は、熱源24が発する熱が平行方向にも伝導し易くする。熱伝導中間層23において、第2の粒状炭素材は、全体の30〜40重量%の範囲にあることが望ましい。熱伝導中間層23の厚みは、例えば約1〜2cmとする。
建材パネル2は、以下のようにして製造できる。前述のようにして保温層11を形成した後、保温層11が生乾きの状態で熱源24を据え、バインダや骨材と第2の粒状炭素材に水を加えて混合し、保温層11の上に流し込んで熱伝導中間層23を形成する。その後、前述のようにして熱伝導層12を形成する。この製造方法は、熱源24と熱伝導中間層23の密着性を良くすることができるので、熱伝導性の面では望ましい。他に、熱源24のかわりに中空の管のみを据えて熱伝導中間層23を形成しておき、後からその管に熱源24を挿通することもできる。この製造方法は、管と熱源24の間に僅かな隙間ができるので熱伝導性が低下する場合もあるが、コストやメンテナンスの面及び前述の再利用の面では望ましい。
次に、床、壁、天井等に使用された建材パネル2の作用について説明する。冬期において、熱源24が高温(例えば40℃)の熱を発するように操作されると、その熱は熱伝導中間層23の中を垂直方向及び平行方向に伝導する。熱伝導中間層23から熱伝導層12に到達した熱は、その中を伝導し迅速に室内に放出されて室内を暖める。一方、熱伝導中間層23に接している保温層11の面(境界面)の近傍は暖まって保温(蓄熱)が行われる。また、高温になった第1の粒状炭素材は遠赤外線を多量に放射するので、それによっても室内が暖まる。
手動又は自動的な温度調節により暖房が止まった後、前述の建材パネル1と同様の作用を示すが、保温層11では高温に保温されているので、室内の温度維持の効果は非常に大きい。
ここで、熱伝導中間層23は、熱源24が発する熱を平行方向に広く拡散させることができるが、それにより熱の室内への放出が熱源24の近傍だけに集中するのを低減し、広い面積で放出が行われるのを可能にする。その結果、室内全体で暖房の立ち上がりがより早くなる。また、熱伝導中間層23に接している保温層11の面(境界面)において熱が集中するのを低減して広い面積で蓄熱が行われることとなり、より効率的な保温を可能にする。また、熱源24を折り返してS字状を連続させた場合、熱源24をさほど密にする必要がないのでトータルの長さを短くできコストダウンが可能である。
このように、建材パネル2は、冷房については、建材パネル1と同様の効果を得られ、暖房については、建材パネル1よりもエネルギー効率をさらに高めることができる。ただし、熱源24として熱を伝達するのみの温水パイプや金属の熱伝達体を用いた場合は、発熱体のかわりに冷却体を設け、熱源24を冷却することにより冷房としての使用も可能である。
次に、建材パネル2の変形例を説明する。
前述のように、熱伝導中間層23は、保温層11による保温や熱伝導層12による室内への熱放出を効率的に行う重要な役割を果たすが、これを省いて、熱源24が熱伝導層12に覆われるようにすることもできる。この場合、熱源24が発する熱の平行方向への拡散は熱伝導層12が行うことになる。こうすると、コスト削減となるが、室内への熱放出や保温層11での保温が熱源24の近傍だけに集中する度合は多少大きくなる。
建材パネル2の熱伝導中間層23は、それ自体が発熱する熱源として適用することも可能である。すなわち、図3に示すように、この熱源である発熱中間層23Aを、平面サイズが熱伝導層12よりも小さくなるようにし、熱伝導層12に覆われるようにする。その端部に2個の導体23A、23Aを設け、前述の電熱ヒータの熱源24と同様に、各々の配線コード25のプラス側配線とマイナス側配線に接続する。導体23A、23Aを含む発熱中間層23A全体には、絶縁皮膜(タールなど)が被着される。発熱中間層23Aは、2個の導体23A、23Aの間に電圧が印加されることにより、電流が流れ、発熱中間層23Aの電気抵抗によって発熱する。こうすると、面で熱が発せられるので、熱伝導層12により垂直方向に熱が拡散し、熱伝導層12だけでも保温や室内への熱放出が効率的に行われる。
以上、本発明の実施形態に係る建材パネルについて説明したが、本発明は、実施形態に記載したものに限られることなく、特許請求の範囲に記載した事項の範囲内での設計変更が可能である。例えば、建材パネル1、2は実施形態に記載されていない他の材料を更に含むことができ、また、床材、壁材、天井材のみならず、他の建材(例えばパーテイション、愛玩動物用のハウスや床板)にも用いることが可能である。
本発明の実施形態に係る建材パネルを示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る別の建材パネルを示す斜視図である。 同上の建材パネルの変形例を示す斜視図である。
符号の説明
1、2 建材パネル
11 保温層
12 熱伝導層
23 熱伝導中間層
24 熱源
25 配線コード
27 陥没部

Claims (9)

  1. 多孔質炭化物である第1の粒状炭素材を含有する保温層と、
    第1の粒状炭素材よりも熱伝導性が高い第2の粒状炭素材を含有し、保温層に対し重合的に一体的に設けられる熱伝導層と、
    を有してなることを特徴とする建材パネル。
  2. 請求項1に記載された建材パネルにおいて、
    前記第1の粒状炭素材は、灰分を30〜45重量%の割合で含有していることを特徴とする建材パネル。
  3. 請求項1に記載された建材パネルにおいて、
    前記第1の粒状炭素材は、RDF炭化物であることを特徴とする建材パネル。
  4. 請求項1に記載された建材パネルにおいて、
    前記第1の粒状炭素材は、灰分が添加されたものであることを特徴とする建材パネル。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載された建材パネルにおいて、
    前記第2の粒状炭素材は黒鉛であることを特徴とする建材パネル。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載された建材パネルにおいて、
    前記保温層と前記熱伝導層の間に設けられ、熱伝導層よりも第2の粒状炭素材を含有する割合が多い熱伝導中間層と、
    熱伝導中間層に覆われるように設置された熱源と、を更に備えることを特徴とする建材パネル。
  7. 請求項1乃至5のいずれかに記載された建材パネルにおいて、
    前記熱伝導層に覆われるように設置された熱源を更に備えることを特徴とする建材パネル。
  8. 請求項6又は7に記載された建材パネルにおいて、
    前記熱源には陥没部から露出する柔軟な配線コードが接続されていることを特徴とする建材パネル。
  9. 請求項8に記載された建材パネルにおいて、
    前記陥没部は4面に設けられていることを特徴とする建材パネル。
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