JP2007537428A - 特異的結合反応型試験素子、特に免疫試験素子のダイナミック測定レンジを大きくするための方法 - Google Patents

特異的結合反応型試験素子、特に免疫試験素子のダイナミック測定レンジを大きくするための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、試験素子、特に特異的結合反応に基づく免疫試験素子、中でも光学的に読み取り可能な免疫クロマトグラフィーストリップのダイナミック測定レンジを大きくする方法に関する。本発明は、特に特異的結合反応に基づく免疫試験素子のダイナミック試験レンジを高いアナライト濃度の方へ感度を失うことなく変位させることを可能にするものである。この目的のために、試験素子中または試験素子上には少なくとも2つのゾーンが設けられており、そこには、アナライトへの親和性が異なっているために(例えばアナライトに対する親和性が異なっている抗体のケース)、あるいはアナライトとのまたはアナライトの検出に関与している他の試薬との相互作用の原理が異なっているために、検出可能な強いシグナルを別々に発生する試薬が含まれている(例えば、1つのゾーン中にはアナライトを標的とする抗体、別のゾーン中にはアナライトまたはアナライト類似体)。この少なくとも2つのゾーン中のシグナルは、アナライト濃度/シグナル強度の相関関係を評価するのに使われ、これを用いることでアナライトが適切な方法(相関法)によって測定される。
【選択図】 なし

Description

本発明は、特異的結合反応型の試験素子、特に免疫試験素子、中でも光学的に評価可能である免疫クロマトグラフィー試験ストリップのダイナミック測定レンジを大きくするための方法に関する。
免疫試験ストリップは広く知られたデバイスであり、薬物、妊娠ホルモン、感染症やトロポニンTのようないわゆる「心臓マーカー」を迅速に測定するためのものである。この関連において、単に視覚的な手段によって読み取られ、多くの場合「イエス・ノー」の結果しか与えない定性的な試験と、読み取り機器によって評価が行われる定量的な試験とが広く用いられている。
免疫的に検出可能な物質についての迅速な試験は、多数の様々なパラメーターに対してずっと以前から知られており、例えば国際公開第97/06439号パンフレット、欧州特許出願公開第0291194号明細書、米国特許第5,591,645号明細書、米国特許第4,861,711号明細書、米国特許第5,141,850号明細書、米国特許第6,506,612号明細書、米国特許第5,458,852号明細書、米国特許第5,073,484号明細書に記載されている。このケースでは、免疫検出試薬(基本的には標識化抗体もしくは抗原、および非標識化抗体もしくは抗原)がドライ形態で支持体上に設けられ、この支持体により、サンプル液体(特に、血液、血清、血漿、尿、唾液などの体液)が、支持体上または支持体中で輸送可能となっている。この目的のため、支持体は、好ましくは毛管動作的であり、例えば、メンブレイン、あるいは毛管流路が設けられたプラスチック製の支持体(例えば米国特許第5,458,852号明細書に記載のものなど)である。これらは、専門家の間では、多くの場合、免疫もしくは免疫クロマトグラフィー試験ストリップもしくは試験デバイスと呼ばれている。これらの用語と同様に、用語「担体結合型免疫試験」や「担体結合型免疫試験素子」は多くの場合同じ意味で使われており、以下においても置き換え可能となっている。
単純なシステムのケース、特に純粋に定性的な分析のケース(この場合、「アナライトが存在するか、存在していないか」の情報のみが重要である)では、そのような免疫試験デバイスは、多くの場合、純粋に視覚的な手段によって評価される。この原理は、現在では、マーケット、特に妊娠試験の分野において広く受け入れられている。
(半)定量的免疫迅速試験は、通常、それぞれの試験ストリップに適合した対応する測定機器を用いて評価される。アナライトを検出するのに使用される試験デバイスの試薬標識化のタイプに応じて、異なる測定原理が用いられる。光学的な検出方法、特に反射率および蛍光発光の測定が一般に用いられており、取り扱いが簡単である。
先行技術の多くのシステムでは、アナライト検出ゾーン(以下「検出ゾーン」とも略される)と対照ゾーンとを、試験デバイス上で空間的に狭く画定し、かつ確実に互いから明確に離間させて配置している。この目的のためには、適切な結合試薬を、試験デバイス上で線状または破線状に付けるのが特に有利であることが分かっている。それゆえ試験デバイスを評価するために、例えばカメラチップや二次元または三次元フォトダイオードアレイのような空間的分割能のある光学システムが、多くの場合、アナライト検出ゾーンおよび対照ゾーンを評価する目的で測定機器中に存在している。光学システムからのシグナルは、次に適切な評価ソフトウエアによって濃度値に変換され、ディスプレイされる。
先行技術の免疫試験デバイスによれば、サンプル中のアナライトの濃度を定量的に検出することができない。低い方の限界に向かって、すなわち検出下限については、測定レンジは、例えば用いる結合パートナー(通常は抗体)の親和性および選択性によって、また用いる標識に応じて限定される検出光学系の感度によって限定される。高い方の限界に向かって、すなわちダイナミック測定レンジについては、飽和効果が測定レンジを限定する。つまり、サンプル中に非常に高い濃度で存在し得るアナライトのケースでは、多くの場合、試験デバイス中に適正な量の結合パートナーを備えることができない。特に、結合パートナーが試験デバイス上の非常に限られた空間内に配置されるアナライト検出ゾーンおよび対照ゾーンでは、所望されるような量の結合パートナーを収容することはできない。これは、アナライトに対して低い検出限界が必要とされるが(その結果、検出ゾーン中の結合パートナーの濃度をできる限り高くするように努力する、すなわち結合パートナーを限られた空間内に収容するように努力する。つまり、試験デバイス上にある結合部位の利用可能性が限られるため、比較的少量の結合パートナーしか備えることができない)、サンプル中にアナライトが非常に変化し得る量で存在し得る場合、すなわち非常に低いアナライト濃度とともに非常に高いアナライト濃度が生じ得る場合、特に問題となり得る。高アナライト濃度では、検出ゾーンは、対応する検出試薬で飽和されていて、その結果、アナライト濃度/検出シグナルの関係の飽和作用を生じる。すなわち、検出シグナルはある一定のアナライト濃度より上ではもはや大きくならず、評価曲線は横這いになり、もはや適切に評価できなくなる。
これは、特にサンドイッチ免疫アッセイでは、アナライト濃度と検出シグナルとの関係を反映する曲線の横這いが非常に高いアナライト濃度で認められるようになるのみならず、アナライトの濃度を上げていくとシグナルの低下さえも認められるようになるという事実によって悪化する。これは、「高用量フック効果(high dose Hook effect)」と呼ばれている。すなわち、アナライトの濃度が高くなるにつれて最初は大きくなるサンドイッチ免疫アッセイのシグナル強度が、非常に高いアナライト濃度では、再び減少することが観測される。これは、試験に与えられる抗体の量が、各場合において、アナライト分子(抗原)とのサンドイッチ複合体(すなわち、抗原1つ当り2つの抗体からなる複合体)を形成するのにもはや十分でないという事実によって説明される。アナライトと、それぞれの場合に1つの抗体とから構成される複合体の形成が増大する。この複合体は、しかしながら、それ自体ではもはや検出されない。つまり、偽陰性の、または低すぎる測定結果が生じ得ることになり、これは当然避けられるべきである。
特に、シグナルが反射率の測定によって決定される定量的免疫試験ストリップは、なお一部のケースにおいて、通常大きなラボラトリーで使用される慣用の分析システムに比べて、相当なる弱点を持っている。特に、精度およびダイナミック測定レンジが、試験ストリップの場合一般に劣っている。これは、特に、この極めて感度の良いサンドイッチアッセイの用途分野、例えばできるだけ大きな測定域が所望されている治療モニタリングの用途を限定している。
さらに、ミオグロビンやD-ダイマーのような一部のパラメーターに対しては、一方では低検出限界が必要とされているが、他方では、これらアナライトの、時には判定限界「正常−異常」のかなり上にある、非常に高い濃度がサンプル試料中で起こり得る。これらのケースでは、サンプル希釈なしに信頼の置ける測定値を得るために、できる限り大きな測定域を持つ試験デバイスを利用可能にすることは、望ましいことであると思われる。これは、そのような試験デバイスを用いて対応する病態の過程をモニタリングする場合、特に有利であると思われる。
先行技術においては、上記した問題を解決するための発想が欠けていたということはない。しかしながら、現在までのところでは、全ての点で納得のいく提案はまだない。特に、免疫クロマトグラフィー試験デバイスの分野での発想の実施は、現在までのところ、満足のいくほどにはまだ成功していない。
米国特許第6,248,597号明細書には光散乱型の非均質凝集免疫アッセイが記載されている。ここではダイナミック測定レンジは、異なる散乱特性を持つ粒子同士を混合することによって拡大されている。アナライトに対して高い親和性を持つ結合パートナーが粒子上に固定化されており、これが大きな光散乱を引き起こす。その一方、アナライトに対して低い親和性を持つ結合パートナーも粒子上に固定化されており、これが低い光散乱を引き起こす。
同じような方法が、米国特許第5,585,241号明細書に記載されている。ダイナミック測定レンジを大きくするために、フローサイトメトリ(流動細胞測光)免疫アッセイにおいて、径が異なる2種の粒子に、同じ抗原に対して異なる親和性を持つ2種の抗体を載せ(小さい粒子に高親和性抗体を載せ、大きい粒子に低親和性抗体を載せる)、検出可能に標識化された追加の抗体を用いて、サンドイッチ複合体を形成させることによって抗原を検出することが提案されている。提案されたシステムは2種の異なる標準曲線(各粒子種に対して1つ)を用いるもので、精巧なソフトウエアを用いることで定量的なアナライトの測定が可能であるとしている。
高アナライト濃度におけるフック効果(高用量フック効果)を回避する1つの方法が、米国特許第4,743,542号明細書に開示されている。ここでは、検出可能に標識化された抗標的抗原抗体に加えて、ある一定量の同じだが標識化されていない抗体が、単純にサンプルに加えられる。結果として、アナライト分子に対して両方の抗体が競合し、フック効果に典型的な過飽和が、起こるとしても高い抗原濃度でのみ起こる。結果として、ダイナミック測定レンジは高い濃度の方へ拡大されるが、感度が犠牲になる。低親和性の抗体の使用も提案されているが、同じ効果がある。
米国特許第4,595,661号明細書には、非均質サンドイッチ免疫アッセイが記載されている。ここでは、フック効果は、固定化捕捉抗体に加えて、抗原に対して異なる親和性と特異性を持つ2種の可溶性の抗体を用いることによって回避されている。低い親和性を持っている抗体は、高抗原濃度でのシグナル測定に対してのみ大きく貢献し、その結果、フック効果が表れてくるのが防がれる。
米国特許第5,073,484号明細書には、貫流型支持体中で数個の連続する個別結合ゾーンを用いることで、免疫的に検出可能なアナライトを、定量的に検出できることが記載されている。特異的結合反応および検出反応が行われるゾーンの数は、サンプル中のアナライトの量が多くなるのとともに増える。サンプルの接触で着色したゾーンの数は、サンプル中のアナライトの量と相関している。米国特許第5,073,484号明細書には、精度を高めるためにと測定域を拡大するために、結合ゾーンの数を増やすことが提案されている。これの欠点は、結合ゾーンの自動評価には、所定の状況下で多数のゾーンを同時に検出・評価できる、したがって定量的なアナライト測定ができる比較的複雑な光学システムが必要とされることである。さらには、空間的に互いからは離間している個別結合ゾーンの数が比較的多いため、試験デバイスが比較的長くなることである。つまり、サンプルが試験デバイスの中を確実に移動していくことを確実なものとするためには、比較的大きなサンプル容量を用いることが必要であり、特に全血サンプルを用いることが意図されている場合は、これも、特にサンプル採取の理由から、不利なことである。
国際公開第00/31538号パンフレットには、免疫クロマトグラフィー試験ストリップが記載されている。ここでは、吸収性のマトリクス上に、アナライト検出ゾーンに加えて1つまたは複数の対照ゾーンが収容されている。検出可能な標識がつけられているアナライト用結合パートナーが、アナライト検出ゾーン中に加えて対照ゾーン中のマトリクスにも結合されている。この方法では、正確に定量された標識化結合パートナーが対照ゾーン中に結合されている。この場合その量は、サンプル中のアナライトの量とは関係ないものとなっている。対照ゾーン中には、好ましくは異なる量の標識化結合パートナーが結合されており、その結果、試験ストリップ上には、疑似内部比較尺度が存在する。対照ゾーンは、アナライト検出ゾーンを評価する際、検量用に用いられる。特に非線型の濃度/測定シグナルの関係のダイナミック測定レンジを大きくするために、国際公開第00/31538号パンフレットは、試験ストリップ上に追加の対照ゾーンを設けることを提案している。
アナライトの検出に蛍光標識を用いる免疫クロマトグラフィー試験ストリップのケースでは、J. Hampl et al., “Upconverting Phosphor Reporters in Immunochromatographic Assays”, Analytical Biochemistry 288, 176 - 187 (2001) には、測定されたシグナルを評価するのに、アナライト特異的抗体が固定化形態で含まれている実際の検出ゾーン(標的ライン)に加えて、種特異的抗体が固定化形態で含まれている対照ゾーン(対照ライン)も使用できることが記載されている。同じような使用が、www.orasure.comのOraSure Technologies Inc.(Bethlehem, PA, USA)にも掲載されている。標的ラインに加えての対照ラインの評価は、基本的には、光学的に測定される試験ストリップの領域中における実際の液体の量によって起こる、測定されたシグナルの変動を消去するのに使用される。結果として、この検出方法(アッセイ)の感度も間接的に増大される(つまり、ダイナミック測定レンジは低い濃度の方へ拡大される)。それに対して、ダイナミック測定レンジの高い方への拡大は報告されていない。
免疫試験デバイスのダイナミック測定レンジは、事実上は、サンプル試料を、分析の前に、しかるべく希釈することによっても拡大することができる。この方法で達成される測定域の拡大は、分析にエラーを生じかねない追加のハンドリングステップを必要とするので、好ましいものではない。さらに、特に同種のサンプルにおいてアナライトが非常に高い濃度に加えて非常に低い濃度でも存在し得るケースでは、アナライトがサンプル中に高濃度で存在していない場合は、アナライトの濃度が、希釈の結果、検出下限より下にくる可能性があるので、またサンプル中でアナライトが間違って検出されないという可能性もあるので、そうでない場合のみ、制御されたサンプル希釈が薦められるが、反対のケースでは薦められない。
これまで、アナライト検出の検出下限に悪い影響を及ぼすことなく免疫クロマトグラフィー試験デバイスのダイナミック測定レンジを高いアナライト濃度の方へ拡大するための簡単で信頼の置ける方法はなかった。
本発明の課題は、先行技術の欠点を解消することである。特に、本発明の課題は、特異的結合反応型の試験素子、特に免疫試験素子のダイナミック測定レンジを高いアナライト濃度の方へ拡大することであり、この場合、特にこれは検出下限を損なうことなく可能でなければならない。
この課題は、本発明の主題によって達成される。
本発明の主題は、請求項1に記載の方法である。本発明の好ましい実施態様は、従属する請求項の主題である。
本発明は、特異的結合試薬型試験素子、特に免疫試験素子のダイナミック測定レンジを、検出下限を損なうことなく高いアナライト濃度の方へシフトすることを可能にするものである。この目的のため、本発明によれば、アナライトへの親和性が異なるために(例えば、アナライトに対して異なる親和性を有する抗体)あるいはアナライトもしくはアナライト検出に関与している他の試薬との相互作用の原理が異なるために異なる強度の検出可能なシグナルを発生する試薬を含有する少なくとも2つのゾーンを、試験素子中または試験素子上に設けることが提案される(例えば、アナライトを標的とする抗体を1つのゾーン中に、アナライトもしくはアナライト類似体をもう1つのゾーン中に)。この関連で、「異なる相互作用の原理」は、例えば1つのゾーンにおけるサンドイッチ複合体形成と、他方のゾーンにおける競合試験手続のような異なる試験原理であり得る。この少なくとも2つのゾーン中のシグナルは、アナライト濃度/シグナル強度の関係を評価するのに使用され、また適切な方法(相関関係)によりアナライトを測定するのに使用される。
本発明による方法における試験素子中または試験素子上の2つの重要なゾーンは、より明確にするため、そして区別できるようにするために、以下アナライト検出ゾーン(略称:検出ゾーン)および対照ゾーンと呼ぶ。これらの用語は、通常の言葉づかいによればそれらが通常でない場合も、例えばゾーン中に異なる親和性を有する結合パートナーが収容され、その結果、アナライトの閾値濃度を越えた時のみシグナルを観測することができる場合も、そのままであり得る。
本発明には、試験素子上で、2つ以上の検出ゾーン、および/または2つ以上の対照ゾーンを評価する方法も包含される。本方法を用いて、例えば、高親和性結合パートナーを有する検出ライン、低親和性結合パートナーを有する検出ライン、および対照ゾーン(例えば固定化アナライト類似体を有する)を含む試験素子を評価することもできる。
本発明の解決策は、特に、サンドイッチアッセイにおける対照ラインの追加的な定量評価による、免疫試験デバイスの測定レンジの拡大に係わる。このラインは、通常、ユーザーのための機能対照としてのみ使用され、アナライトを定量するのには使用されない。しかしながら、アナライトの含有量が増えると、より多くの抗体−標識化コンジュゲートがシグナルライン上に捕捉され、あるいはアナライトで飽和され、その結果より少ない抗体−標識コンジュゲート(例えば抗体−金コンジュゲート)が対照ライン上に結合する。それ故、対照ラインのシグナル強度は、アナライト濃度の増加とともに小さくなる。対照ラインでのシグナル強度とシグナルラインでのシグナル強度を同時に測定し(例えば反射率測定または蛍光測定により)、2つのシグナル強度が適切なアルゴリズムを用いてオフセットされることによって、ダイナミック測定レンジおよび検量曲線の勾配が(したがって高い濃度での精度も)大幅に改良され得る。
これは当然、免疫結合反応以外の特異的結合反応に基礎を置いている試験素子にも同じように適用される。対応する特異的結合反応は、当業者に知られている。例として、以下の結合対が挙げられる。
抗体とハプテン、抗原、もしくは他の抗体(例えば種特異的抗体−抗体の相互作用)[この場合、一部のケースでは、これらの種の断片でも十分である);
ビオチンとアビジンもしくはストレプトアビジン;
ホルモンとホルモン受容体;
糖とレクチン;
核酸と相補核酸など。
より解り易くするために、またより明確にするために、以下、免疫結合対、すなわち抗体とハプテンもしくは抗原もしくは抗体の結合対をより詳細に考察するが、本発明のこの好ましい実施形態に限定されるものではなく、いずれにせよ唯一の実施形態ではない。
本発明の方法は、特に免疫試験素子を用いてサンプル中のアナライト濃度を決定するのに用いられる。この関連において、試験素子は、アナライト検出ゾーンに加えて対照ゾーンも有している。この試験素子とサンプルを接触させて、アナライトの特異的試薬と接触させると、サンプル中にアナライトが存在する場合は、特異的試薬との相互作用によってアナライト検出ゾーン中で検出可能なシグナルを生じる。測定されるシグナルは、サンプル中のアナライトの量によって決まる。アナライトと相互作用しなかった特異的試薬の一部、つまり検出ゾーン中の試薬の一部は、対照ゾーン中で検出可能なシグナルを生じる。この関連において、対照ゾーン中で検出されるシグナルは、サンプル中のアナライトの量によって決まることも重要である。アナライト検出ゾーン中のシグナルと対照ゾーン中のシグナルは測定され、互いに相関される(例えば互いにオフセットされる)。オフセットの結果は検量曲線と比較され、最終的にアナライト濃度が決定される。
本発明によれば、適しているアナライトは、特異的結合対関係に基づいて検出できるアナライトである。免疫的な検出の好ましいケースにおいては、アナライトは特に抗体、抗原、ハプテン(このケースでは、その断片も含まれる)である。以下の検出可能免疫アナライトは特に好ましい:hCG、BNP、(NT-)proBNP、トロポニンI、トロポニンT、ミオグロビン、D-ダイマー、CRP、HIV、HCV、CD40、CK-MB、TSHなど。
本発明によれば、全ての液体サンプル試料または液体形態に変換できるサンプル試料は、アナライトを決定することができるサンプルとして適している。特に、血液およびそれから誘導される分画(血清、血漿)、唾液、尿、脳脊髄液、精液、間質液、汗などの体液が適している。また、液体ではないが、溶媒、特に水性溶媒への溶解または懸濁により液体相中へ移動させることができるサンプル試料も適している。
本発明に従って用いることができる免疫試験素子は当業者には良く知られている。そのような試験素子を用いてのアナライト検出は、アナライトと結合パートナーとの特異的相互作用にその基礎を置いている。そのような相互作用としては、抗原/抗体、抗体/抗体、ハプテン/抗体、抗原断片/抗体、抗体断片/抗体などの結合対が挙げられる。上で既に述べたように、試験素子には、通常、その中を流れることが可能である部材が含まれており(例えばペーパー、フリース、メンブレイン、毛管流路)、該部材は場合によっては不活性な支持体に取り付けられる。各試験素子は、典型的には1つ以上のサンプル適用ゾーン、吸引ゾーン、クロマトグラフィーゾーン、検出ゾーン、反応ゾーン、対照ゾーンを有している。本発明にとっては、少なくとも1つの(アナライト)検出ゾーンおよび少なくとも1つの対照ゾーンが存在していることのみが重要である。
中を流れることが可能である部材内もしくは部材上にある、対照ゾーンからは離間されている、空間的に非常に限られた領域がアナライト検出ゾーンとしての役割を果たし、この中で、アナライトの指標となる種が、試験素子の意図される使用の過程において、視覚的もしくは光学的にまたはその他の方法で検出できるような方式で結合される。典型的には、アナライトにとっての検出可能結合パートナー、例えば適切に標識化された抗アナライト抗体が、特異的相互作用によってアナライト検出ゾーン中で結合される。この目的のために、アナライト検出ゾーン中には、対応する固定化結合パートナーが位置しており、例えば、抗アナライト抗体(固定化抗体と、アナライトと、検出可能標識化抗体とから構成される検出可能なサンドイッチ複合体が形成され得るように)や固定化(ポリ)(ストレプト)アビジン(ビオチニル化抗体と、アナライトと、検出可能標識化抗体とから構成される事前形成サンドイッチ複合体が形成され得るように)のような他の結合パートナーが位置している。そのような検出ゾーンの構造、機能、さらには改変は、当業者によく知られている。
中を流れることが可能である部材上もしくは部材中でアナライト検出ゾーンからは離間しておりまた通常その下流に位置している空間的に非常に限られた領域が典型的に対照ゾーンとして用いられ、この中で、上記の種が、試験素子の意図される使用の過程において、サンプル中におけるアナライトの存在とは無関係に、視覚的もしくは光学的にまたは他の方法により検出できるような方式で結合される。対照ゾーンは、通常、試験素子の機能対照に使われる。対照ゾーン中でのシグナルは、サンプルが貫流型支持体の中を正しく流れたこと、および理想的には対応する結合試薬が機能していることを証明するものである。典型的には、アナライトの検出可能結合パートナー、例えば適切に標識化された抗アナライト抗体が、特異的相互作用によって対照ゾーン中で結合される。この目的のために、対照ゾーン中には標識化抗アナライト抗体に対する抗体のような対応する固定化結合パートナーが存在しているか(固定化抗体と検出可能標識化抗体とから構成される検出可能複合体が形成され得るように)、または対照ゾーン中には固定化アナライト類似体が存在している(アナライトと検出可能標識化抗体とから構成される複合体が形成され得るように)。そのような対照ゾーンの構造、機能、さらには改変は、当業者によく知られている。
試験素子中に収容されている、または試験素子もしくはサンプルに加えられることになる特異的試薬(同じ意味で「特異的結合パートナー」とも呼ばれる)は、アナライトまたは支持体上の固定化結合パートナーと選択的(結合)反応を起こす。これから、サンプル中に存在するアナライトの量についての結論を、直接的にまたは間接的に引き出すことができる。
好ましい結合パートナーは、抗体(AB;英語のantibodiesつまりAB)特にポリクローナル抗体(PAB;英語のpolyclonal antibodiesつまりPAB)またはモノクローナル抗体(MAB;英語のmonoclonal antibodiesつまりMAB)に加えて抗原およびハプテンならびにそれらの断片である。但し、これらは、特異的アナライト検出の目的に対しては活性であるとする。
好ましくは、結合パートナーの一部は、例えば、フリース、メンブレインなどの適当な支持部材に含浸させることによって、あるいは対応する(毛管)流路構造物中にそれらをつけて乾燥させることによって、それらがサンプル液体によって試験デバイスから引き離されることができるような方式で試験デバイス上に設けられている。
しかしながら、迅速試験に対しては、溶解した試薬の形態にある、結合パートナーのうちの少なくとも1つを加えることもでき、例えば、試薬溶液をサンプルに加えることあるいはサンプルとは独立して試薬溶液を試験デバイスに塗布することができる。本発明によれば、少し好ましくないが、迅速試験に対して、全ての結合パートナーを1つの溶液中または数個の溶液中に用いることもできる。このケースでは、試験デバイス上の検出ゾーン中には、対応して標識化されている特異的結合パートナーを捕捉することができる、つまりアナライトを迅速試験の固体相に間接的に結合させることができるたった1つの追加的な結合パートナーがある。同様に、対照ゾーン中には、アナライトの直接的な関与を必要とすることなく、対応して標識化されている特異的結合パートナーを捕捉することができる結合パートナーがある。
検出ゾーン中に加えて対照ゾーン中にも固定化されている結合パートナーのうちの1つは、原則的には、これらのゾーン中で検出可能なシグナルを生じる。この関連において、好ましくはないが、2つのゾーン中のシグナルが、異なる原理に基づいていることは可能である。これに対して、アナライト検出ゾーン中のシグナルに加えて対照ゾーン中のシグナルが、同じ原理に基づいているのが好ましい。検出可能シグナルは、例えば光学的または視覚的に検出可能な色変化、ルミネセンスシグナル特に蛍光発光シグナル、放射性放射線などである。検出可能シグナルは、上述したように、アナライト検出ゾーン中または対照ゾーン中に結合されている適切に標識化された種(結合パートナー)によって発生される。本発明によれば、特に以下のものが、結合パートナーの標識として考えられる。着色ラテックス、ポリマー標識、あるいは半導体ナノ結晶(いわゆる量子ドット)を用いたものや金属(ゾル)標識(金、セレン等)のような粒子状標識、ならびに非粒子状標識(酵素標識、放射性同位体標識、蛍光標識)などである。
用いる標識に応じて、当然、他の検出方法が必要であり、また考えられる(例えば蛍光発光の測定、放射能の測定、酵素活性の決定等)。これらの検出方法は、特に、適切に構築された測定機器を用いて、アナライト検出ゾーン中に加えて対照ゾーン中でも発生するシグナルの測定ができるものである。これらは、当業者には知られている。しかしながら、本発明によれば、アナライト検出ゾーン中のシグナルに加えて対照ゾーン中のシグナルもこの測定機器によって検出されることが重要である。適切な測定機器および試験素子評価方法は、当業者には知られている。Roche Diagnostics GmbH社(Manheim)の「Cardiac Reader」が、測定機器の代表的な例として言及される。このケースでは、免疫試験ストリップが1つまたはそれ以上の光源(例えばLED)で照射され、検出ゾーン(シグナルライン)の濃淡値および対照ゾーンの濃淡値が空間分割反射率測定によって決定される。対応する測定方法および評価方法は、例えば米国特許第5,717,778号明細書に記載されている。
本発明によれば、検出ゾーンからのシグナルとともに対照ゾーンからのシグナルが検出され、適切な数学的な手法によって互いにオフセットされる。これは、例えば、測定機器の中央計算ユニット中で行われる。本発明によれば、どちらのシグナルも、少なくともアナライトのある濃度範囲内では、アナライトの濃度に依存していることが重要である。その結果、試験素子のダイナミック測定レンジを、後の実施例でより詳しく説明する適切な数学的な手法によって、拡大することができる(検出ゾーン中のシグナルだけを評価するのと比較して)。
アナライトの濃度は、検出ゾーンおよび対照ゾーンの測定シグナルから、その測定値を、(アナライトの既知量を含有している標準溶液を測定することによって得られた)対応の検量曲線と比較することによって、従来どおり決定される。好ましくは検出ラインのシグナルに加えて対照ラインのシグナルも用いて検量曲線を確立する。
本発明による方法の考えられる実施態様では、アナライト検出ゾーン中で検出可能シグナルを生じる試薬と対照ゾーン中で検出可能シグナルを生じる試薬はアナライトに対して異なる親和性を有している、またはアナライトとの反応性が異なっている。アナライトに対して親和性が低いまたは反応性が低い抗体は、好ましくは、アナライト検出ゾーン中でのシグナル発生よりも対照ゾーン中でのシグナル発生に関与する。
本発明による方法の別の考えられる実施態様では、アナライト検出ゾーン中で検出可能シグナルを生じる試薬と対照ゾーン中で検出可能シグナルを生じる試薬は、アナライトとのまたはアナライトの検出に関与している他の試薬との相互作用の原理が異なるために異なる強度の検出可能シグナルを発生する。特に、アナライト検出ゾーン中にはアナライトを標的とする抗体を結合することができ、対照ゾーン中にはアナライトもしくはアナライト類似体を結合することができる。また、対照ゾーン中に固定化されている結合パートナーが抗体の別のエピトープに結合すること、または抗体に合成的に加えられた異種構造体要素に結合すること、あるいは固定化される抗体に対する種特異的抗体が対照ゾーン中に固定化されることも可能である。これら変形態は、全て当業者には知られている。
測定レンジを非常に高い濃度にまで拡大する一つの可能性は、いわゆる高用量フック効果が存在する場合に起こる。このケースでは、非常に高いアナライト濃度では、用意されている抗体の量が、各場合において、サンドイッチ複合体を形成するのにはもはや十分でないので、シグナルラインの強度は反対に小さくなる。アナライトと、各場合1つの抗体とから構成される複合体(コンジュゲート)の形成が、増加するのである。この濃度域では、対照ラインの強度またはその濃度依存性は弱すぎて評価できない可能性がある。それに対して、シグナルラインの強度の低下は、濃度の関数として評価することができる。それゆえ、このケースに対しては、3つの評価域が存在する。
1. 濃度の関数としてのシグナルライン強度の増大。
2. 濃度の関数としての対照ライン強度の低下。
3. 濃度の関数としてのシグナルライン強度の低下。
上記3つの域の自動的な区分けは、例えば、以下のアルゴリズムによって達成することができる。
A) シグナルラインの反射率がX1%より大きく且つ対照ラインの反射率がY1%より小さい場合は、シグナルラインのみを評価し、A1〜A2mg/mLのアナライト濃度に対する検量曲線を用いる。
B) シグナルラインの反射率がX2%より小さく且つ対照ラインの反射率がY2%より大きく且つY3%より小さい場合は、対照ラインのみを評価し、A3〜A4mg/mLのアナライト濃度に対する検量曲線を用いる。
C) シグナルラインの反射率がX3%より大きく且つ対照ラインの反射率がY4%より大きい場合は、シグナルラインのみを評価し、A5〜A6mg/mLのアナライト濃度に対する検量曲線を用いる。
以下の実施例と図を基に、本発明をより詳細に説明する。実施例では、金標識化結合パートナーを用いるまた反射率光度計測によって測定される免疫試験デバイスが例示的に示されているが、本発明はこれに限定されるものではない。抗原(またはハプテン)−抗体結合対に基づく免疫相互作用以外にも他の結合対が考えられ、特に、ホルモン−受容体、糖−レクチン、核酸−相補核酸、ビオチン−(ストレプト)アビジンなどが考えられる。金標識以外にも、例えば着色ラテックス、ポリマー標識、あるいは半導体ナノ結晶(いわゆる量子ドット)を用いたものや他の金属(ゾル)標識のような粒子状標識、ならびに非粒子状標識(酵素標識、放射性同位体標識、蛍光標識)などが考えられる。用いる標識に応じて、当然、他の検出方法も必要とされるし、また考えられる(例えば、蛍光の測定、放射線の測定、酵素活性の決定など)。当業者なら、様々な態様にあるこれらの方法を知っている。
実施例1 全血中の抗原を測定するための試験デバイスの作製(図1参照)
試験デバイス(図1)は、サンプル適用ゾーン(1)、赤血球分離ゾーン(2)、検出ゾーン(3)、吸引ゾーン(4)が適用されている支持部材(5)から構成されている。サンプル適用ゾーン(1)には、赤血球分離マトリクス(7)に一部重なっているサンプル適用マトリクス(6)が位置している。同じように赤血球分離マトリクス(7)が検出マトリクス(8)(検出ゾーン)に一部重なっており、これにポリストレプトアビジンがライン(9)の形態で検出ラインとして固定化されており、また抗原または抗原類似体が、対照ラインとしてのライン(10)の形態で、例えば合成もしくは組み換えの抗原ペプチドとして固定化されている。検出マトリクス(8)には吸引マトリクス(11)が一部重なっている。検出するアナライトと複合体を形成することが求められている試薬は全てサンプル適用マトリクス(6)中に含まれている。このケースでは、サンプル適用ゾーンは、互いの上に横たわっている2枚のフリースから構成されており、この場合第1のフリース(金フリース)は抗アナライト金標識化抗体が含浸されており、第2のフリース(ビオチンフリース)には抗アナライトビオチニル化抗体が含まれている。このケースでは、アナライトは血液中に存在する抗原、特にトロポニンT、NT-proBNP、またはDダイマーである。
支持層5としては厚み350μmを有するポリエステルホイル(ピュッツ社)が用いられている。サンプル適用マトリクス6としては厚み360μmを有するポリエステルフリース(ロッシュ・ダイアゴノスティックス社)が用いられている。赤血球分離マトリクス7としては厚みが1.8mmのガラス繊維フリース(ロッシュ・ダイアゴノスティックス社)が用いられている。検出マトリクス8としては厚み140μmを有するニトロセルロースメンブレイン(サルトリウス社)が用いられている。吸引マトリクス11としては厚みが1.8mmのガラス繊維フリース(ロッシュ・ダイアゴノスティックス社)が用いられている。個々の構成部品(6、7、8、11)は、図1に示すように、少し重なり合いながら支持層5にホットメルト接着剤で接着されている。
示した実施例の金フリースおよびビオチンフリースに対する含浸処方は以下のとおりである。
proBNP試験ストリップ:
ビオチンフリース:
100mM Hepes pH7.4、0.1% Tween(登録商標)、
抗アナライトビオチニル化抗体;
金フリース:
100mM Hepes pH7.4、
金コンジュゲートとしての抗アナライト抗体;
トロポニンT試験ストリップ:
ビオチンフリース:
100mM MES pH5.6、
抗アナライトビオチニル化抗体;
金フリース:
100mM コハク酸 pH5.6、0.1% Tween(登録商標)、
金コンジュゲートとしての抗アナライト抗体;
Dダイマー試験ストリップ:
ビオチンフリース:
100mM Hepes pH7.4、0.1% Tween(登録商標)、
抗アナライトビオチニル化抗体;
金フリース:
100mM Hepes pH7.4、
金コンジュゲートとしての抗アナライト抗体;
実施例2 トロポニンTを測定するための試験ストリップの評価(図2〜4)
組み換え法でつくったトロポニンTを異なる量で加えた全血サンプルを実施例1のトロポニンT試験ストリップに適用した。ストリップを、本発明による二つの方法(方法bおよび方法c、下記を参照されたい)に加えて比較の目的で従来法(方法a)によっても評価した。検出ライン(NS)(9)および対照ライン(KS)(10)の反射率を、CCDカメラに基づく通常の測定機器(Roche Diagnostics GmbH社のCardiac Reader)を用いて測定し、そのシグナルを以下のアルゴリズムにより演算処理した:
a) |Ref NS (0) - Ref NS (c)|
b) |Ref KS (0) - Ref KS (c)| + |Ref NS (0) - Ref NS (c)|
c) |Ref KS (0) - Ref NS (c)| * |Ref NS (0) - Ref NS (c)|
この場合、アルゴリズム選択肢a)は、もっぱら、先行技術による従来型の検出ラインの評価を表すものである。本発明によれば、検出ラインのシグナルに加えて対照ラインのシグナルのいずれもが評価のためにb)およびc)で用いられる。
式中の略記号は以下の意味を有している:
Ref NS (0) アナライト濃度0における検出ラインの反射率(%)
Ref NS (c) アナライト濃度cにおける検出ラインの反射率(%)
Ref KS (0) アナライト濃度0における対照ラインの反射率(%)
Ref KS (c) アナライト濃度cにおける対照ラインの反射率(%)
図2に、検出ライン(NS)および対照ライン(KS)を評価するための相対反射率値R(%)をサンプル中のトロポニンT濃度C(ng/mL)の関数として示す。図2は、アナライト濃度が高くなると、検出ラインのシグナルが増大する(反射率が低下する)のと同時に対照ラインのシグナルが低下する(反射率が増大する)ことを示している。
図3は、上記で説明したアルゴリズムa)(先行技術)およびアルゴリズムb)(本発明)を図2の測定値に対して用いることで導かれるトロポニンT試験ストリップの検量曲線を示すものである。上記で説明したアルゴリズムc)(本発明)を図2の測定値に対して用いることで得られるトロポニンT試験ストリップの検量曲線を図4に示す。検出ラインのみを評価する場合(アルゴリズムa))、この試験では、濃度は約10ng/mLまでしか決定できないが、KSおよびNSをアルゴリズムb)およびアルゴリズムc)により評価することで20ng/mLより高い濃度をなお決定することができる。
実施例3 NT-proBNPを測定するための試験ストリップの評価(図5および6)
合成のNT-proBNPを異なる量で加えた全血サンプルを実施例1のNT-proBNP試験ストリップに適用した。ストリップを、本発明による方法(方法b)、下記を参照されたい)に加えて比較の目的で従来法(方法a))によっても評価した。検出ライン(NS)(9)および対照ライン(KS)(10)の反射率を、CCDカメラに基づく通常の測定機器(Roche Diagnostics GmbH社のCardiac Reader)を用いて決定し、そのシグナルを以下のアルゴリズムにより演算処理した:
a) 1 - Ref NS (c)
b) Ref KS (c) : Ref NS (c)
この場合、アルゴリズム選択肢a)は、もっぱら、先行技術による従来型の検出ラインの評価を表すものである。本発明によれば、検出ラインのシグナルと対照ラインのシグナルのいずれもが評価のためにb)で用いられる。
式中の略記号は、実施例2における略記号と同じ意味を持っている。
図5に、検出ライン(NS)および対照ライン(KS)を評価するための相対反射率値R(%)をサンプル中のNT-proBNP濃度C(ng/mL)の関数として示す。図5は、アナライト濃度が高くなると、検出ラインのシグナルが増大する(反射率が低下する)のと同時に対照ラインのシグナルが低下する(反射率が増大する)ことを示している。
図6は、上記で説明したアルゴリズムa)(先行技術)およびアルゴリズムb)(本発明)を図5の測定値に対して用いることで導かれるNT-proBNP試験ストリップの検量曲線を示すものである。検出ラインのみを評価する場合(アルゴリズムa))、この試験では、濃度は、約6ng/mLまでしか決定できないが、KSおよびNSをアルゴリズムb)により評価することで14ng/mLより高い濃度をなお決定することができる。
実施例4 Dダイマーを測定するための試験ストリップの評価(図7)
Dダイマー含有フィブリン断片を異なる量で加えた全血サンプルを実施例1のDダイマー試験ストリップに適用した(検出ラインにはアナライトを標的とするビオチニル化抗体が固定化されており、それに対して対照ラインは、Dダイマー構造体要素が含まれている固定化フィブリン断片から構成されており、これらに遊離金コンジュゲート抗体が結合できるようになっている)。ストリップを本発明による方法(方法b、下記を参照されたい)に加えて比較の目的で従来法(方法a)によっても評価した。検出ライン(NS)(9)および対照ライン(KS)(10)の反射率を、CCDカメラに基づく通常の測定機器(Roche Diagnostics GmbH社のCardiac Reader)を用いて決定し、そのシグナルを以下のアルゴリズムにより演算処理した:
a) Ref NS (c)
b) 1.) シグナルラインにおける反射率が30%より大きく且つ対照ラインにおける反射率が40%より小さい場合は、シグナルライン(Ref NS (c))のみを評価し、アナライト濃度0〜3μg/mLについての検量曲線を用いる;
2.) シグナルラインにおける反射率が50%より小さく且つ対照ラインにおける反射率が40%より大きく70%より小さい場合は、対照ライン(Ref KC (c))のみを評価し、アナライト濃度3〜20μg/mLについての検量曲線を用いる;
3.) シグナルラインにおける反射率が30%より大きく且つ対照ラインにおける反射率が70%より大きい場合は、シグナルライン(Ref NS (c))のみを評価し、アナライト濃度20μg/mL〜1000μg/mLについての検量曲線を用いる;
この場合、アルゴリズム選択肢a)は、もっぱら、先行技術による従来型の検出ラインの評価を表すものである。本発明によれば、検出ラインのシグナルに加えて対照ラインのシグナルが評価のためにb)で用いられる。
式中の略記号は実施例2における略記号と同じ意味を持っている。
検出ライン(NS)および対照ライン(KS)を評価するための相対反射率値R(%)を、図7に、サンプル中のDダイマー濃度C(μg/mL)の関数として示す。
約3μg/mLのDダイマー濃度までは、評価は、シグナルラインの反射率の低下(強度の増大)によって通常どおり行うことができる。約20μg/mLまでは、対照ラインの反射率の増大(強度の低下)を評価することができる。約20μg/mLより上のアナライト濃度では、対照ラインシグナルの濃度依存性は低すぎる。およそ20μg/mLから>1000μg/mLまでは、シグナルラインの反射率の増大(強度の低下)を使って評価することができる。測定レンジの下限は<0.5μg/mLであるので、>1000のダイナミックファクターが達成可能である。
免疫クロマトグラフィー試験ストリップの形態にある本発明に従って用いることができる試験デバイスの好ましい一実施形態を模式的に示す図である。 検出ライン(NS)および対照ライン(KS)を評価するためのサンプル中のトロポニンT濃度C(ng/mL)の関数としての相対反射率値R(%)を示す図である。 図2の測定値に対し実施例2でより詳細に説明するようなアルゴリズムa)(先行技術)およびアルゴリズムb)(本発明)を用いることによって得られるトロポニンT試験ストリップの検量曲線を示す図である。 図2の測定値に対し実施例2でより詳細に説明するようなアルゴリズムc)(本発明)を用いることによって導かれるトロポニンT試験ストリップの検量曲線を示す図である。 検出ライン(NS)および対照ライン(KS)を評価するためのサンプル中のNT-proBNP濃度C(ng/mL)の関数としての相対反射率値R(%)を示す図である。 図5の測定値に対し実施例3でより詳細に説明するようなアルゴリズムa)(先行技術)およびアルゴリズムb)(本発明)を用いることによって導かれるNT-proBNP試験ストリップの検量曲線を示す図である。 検出ライン(NS)および対照ライン(KS)を評価するためのサンプル中のDダイマー濃度C(μg/mL)の関数としての相対反射率値R(%)を3つの副図(それぞれ異なる濃度域をカバーしている)で示す図である。
符号の説明
1 サンプル適用ゾーン
2 赤血球分離ゾーン
3 検出ゾーン
4 吸引ゾーン
5 支持部材
6 サンプル適用マトリクス(「ビオチンフリース」および「金フリース」)
7 赤血球分離マトリクス
8 検出マトリクス
9 第1の線状固定化ゾーン(検出ライン;アナライト検出ゾーン)
10 第2の線状固定化ゾーン(対照ライン;対照ゾーン)
11 吸引マトリクス

Claims (7)

  1. アナライト検出ゾーンおよび対照ゾーンを有する特異的結合反応型の試験素子、特に免疫試験素子を用いてサンプル中のアナライトの濃度を測定する方法であって、
    a) サンプルを、試験素子、およびアナライトの特異的試薬に接触させるステップ;
    b) サンプル中にアナライトが存在する場合は、アナライトが、特異的試薬との相互作用によって、サンプル中のアナライトの量に依存する検出可能なシグナルをアナライト検出ゾーン中で生じるステップ;
    c) アナライトまたはアナライト検出ゾーン中の試薬と相互作用しなかった特異的試薬の一部が、やはりサンプル中のアナライトの量に依存する検出可能なシグナルを対照ゾーン中で生じるステップ;
    d) アナライト検出ゾーン中および対照ゾーン中のシグナルを測定するステップ;
    e) 両方のシグナルを互いに相関させるステップ;
    f) その結果を検量曲線と比較するステップ;および
    g) アナライトの濃度を決定するステップ;
    を特徴とする前記方法。
  2. ステップe)において、2つのシグナルが互いにオフセットされることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 検出ラインのシグナルおよび対照ラインのシグナルを用いて検量曲線を確立することを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. アナライト検出ゾーン中で検出可能なシグナルを生じる試薬と、前記対照ゾーン中で検出可能なシグナルを生じる試薬とが、アナライトに対して異なる親和性または反応性を有していることを特徴とする請求項1、2または3に記載の方法。
  5. 対照ゾーン中でのシグナル生成に関与しているアナライトに対する抗体が、アナライト検出ゾーン中の抗体よりも低い親和性を有するかまたは反応性が低いことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. アナライト検出ゾーン中で検出可能なシグナルを生じる試薬と、対照ゾーン中で検出可能なシグナルを生じる試薬とが、アナライトとの、またはアナライト検出に関与している他の試薬との相互作用の原理が異なるために、異なる強度の検出可能なシグナルを発生することを特徴とする請求項1、2または3に記載の方法。
  7. 前記アナライトを標的とする抗体がアナライト検出ゾーン中に結合し、アナライトもしくはアナライト類似体が対照ゾーン中に結合していることを特徴とする請求項6に記載の方法。
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