JP2007534948A - サンプル中の成分を検出するための方法およびキット - Google Patents

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Abstract

本発明は、固形支持体上でのサンプル中の成分の検出において使用するための方法およびキットであって、ナノメートル範囲(すなわち0.1〜500nmの範囲)の直径の金属粒子を含むコンジュゲートおよびポリマーの使用を含む方法およびキットに関する。本発明は、固形支持体上でのサンプル中の成分の検出において使用するための方法およびキットであって、コンジュゲートおよび、場合により1種またはそれ以上の超磁性粒子に結合しているポリマーの使用を含む方法およびキットにさらに関する。本発明は、インビボイメージングおよび顕微鏡観察の向上において使用するための方法およびキットにさらに関する。

Description

本発明は、固形支持体上でのサンプル中の成分の検出において使用するための方法および試薬であって、ナノメートル範囲(すなわち0.1〜500nmの範囲)の直径の金属粒子およびポリマーを含むコンジュゲートおよびポリマーの使用を含む方法および試薬に関する。本発明は、固形支持体上でのサンプル中の成分の検出において使用するための方法および試薬であって、ストレプトアビジンおよび、場合により1種またはそれ以上の超磁性(supermagnetic)粒子に結合しているポリマーの使用を含む方法および試薬にさらに関する。本発明は、インビボイメージングおよび顕微鏡観察の向上において使用するための方法および試薬にさらに関する。本発明は診断用キットにさらに関する。
マイクロアレイはタンパク質、DNAおよびRNA分子の診断用のツールであり、核酸およびタンパク質の検出に使用されることが多い。このような並列処理技術によって、1回の反応または実験で数千の配列の研究が可能になる。ほとんどの適用は、数千の目的遺伝子の発現を適切に測定するための発現プロファイリングに集中している。現在、マイクロアレイ上の分子の結合は特殊な蛍光色素、例えばCy3およびCy5を使用することによって検出される。しかし、前記技術の精度および再現性は蛍光マーカーの安定性によって制限される。
科学者が疾患の遺伝的基礎を解明し、その新規情報を使用して医学的診断および処置を改良するために、配列選択的なDNA検出はますます重要になっている。通常、オリゴヌクレオチド修飾基質に対するDNAハイブリダイゼーション試験を使用して、溶液中の特定DNA配列の存在が検出される。遺伝情報を調査するための組み合わせDNAアレイの将来性が発達していて、将来の科学に向けてこれらの混成(heterogeneous)配列アッセイの重要性を物語っている。ほとんどのアッセイでは、フルオロフォア標識標的と表面結合プローブのハイブリダイゼーションを蛍光(fluoresecence)顕微鏡観察またはデンシトメトリーによってモニターする。蛍光の検出は非常に高感度であるが、実験設備の費用および非常に一般的な基質からのバックグラウンド発光によってその使用は制限される。さらに、完全に相補的なプローブに関して、一塩基ミスマッチを有するプローブを超える標識オリゴヌクレオチド標的の選択性は乏しく、一塩基多型を検出するための表面ハイブリダイゼーション試験の使用は妨げられる。別の不都合は、加工済みの蛍光ベースのマイクロアレイの評価には、非常に高価なレーザー走査装置、ならびにレーザー走査装置によって生成されるデータを解析するための非常に洗練されたソフトウェアが必要なことである。このような設備はすべての実験室で利用可能であるわけではなく、資金が限られている実験室ではまず利用できない。ゆえに、このテクノロジーの主な欠点は資本経費であり、その使用は十分資金力のある実験室に制限される。
限られた数の先行技術の文献には、固相アッセイで使用するための検出方法および/または試薬が記載されているが、それぞれ多数の不都合を伴う。マイクロアレイ上の酵素による方法または金ベースの検出方法はWO 00/72018、EP 1164201、EP 1096024、WO 01/77372A2、US 2001/0010906A1に記載されている。特許出願番号WO 00/72018には、ストレプトアビジン標識金を使用し、マイクロアレイ上でビオチン化DNAを使用することが記載されている。他の特許文献、例えばEP 1164201、EP 1096024およびWO 01/77372A2には、ホモログヌクレオチドを検出および定量するための方法およびキット、固形担体上でサンドイッチハイブリダイゼーションを使用して診断および定量するための方法およびキット(US 2001/0010906A1)が記載されている。特許文献EP 1164201には、微流動性(micro-fluidity)技術を使用してバイオチップ上でヌクレオチド標的配列を同定および/または定量するための逆検出(inverted detection)の使用が記載されている。特許文献EP 10960245には、ブドウ球菌属(Staphylococcus)微生物を検出するための多重PCR後のホモログ配列の検出方法が記載されている。特許文献AU8366001、AU7547501、CA2397280、WO 01/96604およびWO 99/20789には、マイクロアレイ上の結合核酸を可視化するための、少なくとも80nmのストレプトアビジン標識金粒子を使用する検出技術が記載されている。特許文献US 6451980には、二重特異性抗体−ポリマープローブを使用してシグナルを増強するための技術が記載されている。この場合、前記プローブの一方の部分は抗原を認識し、他方の部分はDTPA(ジエチレンペンタ酢酸(diethylenepentaacteic acid))を標的にする。特許文献WO 02/06511(Genisphere)には、DNAデンドリマーベースのアプローチを使用するマイクロアレイに適用可能な増幅技術が記載されている。特許文献WO 01/36681(Digene)には、RNA/DNAハイブリッドを特異的に標的にするモノクローナル抗体を使用し、蛍光色素を使用して可視化する、マイクロアレイ上のDNA/RNAハイブリッドを検出するためのテクノロジーが開示されている。特許文献WO 96/14314(DAKO)には、DNA/PNA核酸ハイブリッドを検出するための特異的モノクローナル抗体の使用が記載されている。インサイチュハイブリダイゼーションで特に使用するための、ビオチン分子でコーティングされたレクチンまたはデキストランの使用が特許文献EP0151492(ENZO)に開示されている。
WO 00/72018 EP 1164201 EP 1096024 WO 01/77372A2 US 2001/0010906A1 AU8366001 AU7547501 CA2397280 WO 01/96604 WO 99/20789 US 6451980 WO 02/06511 WO 01/36681 WO 96/14314 EP0151492 Kumar et al. Silanized nucleic acids: a general platform for DNA immobilization. Nucleic acids res 2000; 28: p71
当技術の方法の単純さ、感度および選択性を改良する検出方式は、まだ実現されていない組み合わせ配列解析の最大の潜在能力を可能にし得る。したがって、低コストで高感度および再現性を有してアレイを読み取り、分析するために、当技術の問題を克服する技術が必要である。
発明の要旨
本発明の一態様は、サンプル中の1種またはそれ以上の成分を定量的および/または定性的に検出するための方法、この場合、各成分はプローブに結合可能である、であって、下記段階を下記順序で含む方法である:
(a)1種またはそれ以上のサンプルを固形支持体上にアプライする段階;
(b)1種またはそれ以上のビオチン標識プローブと固形支持体を接触させる段階;
(c)ストレプトアビジン−金属粒子複合体と固形支持体を接触させる段階;
(d)下記物質を含むコンジュゲートと固形支持体を接触させる段階:
−1種またはそれ以上のビオチン;
−複数のうちの1種のポリマー;および
−前記ポリマーに結合している金属粒子;
(e)場合により、金属増強試薬と固形支持体を接触させる段階;および
(f)固形支持体を読み取り、前記成分を定量的および/または定性的に検出する段階。
本発明の別の態様は、段階(a)を
(a)1種またはそれ以上のプローブを固形支持体上にアプライする段階
に置き換え、ならびに段階(b)を
(b)ビオチン標識サンプルと固形支持体を接触させる段階
に置き換えた上記方法である。
本発明の別の態様は、段階(a)の前に
(a0)1種またはそれ以上のプローブを固形支持体上にアプライする段階
を含む上記方法である。
本発明の別の態様は、固形支持体がアプライ済みプローブとともに供給されていて、上記第二の態様の段階(a)または上記第三の態様の段階(a0)がユーザーによって実施されない上記方法である。
本発明の別の態様は、段階(f)の読み取りがカラーチャートの使用を含む上記方法である。
本発明の別の態様は、段階(f)の読み取りが、固形支持体を横切るコンダクタンスおよび/または電流の変化を検出するのに適した装置の使用を含む上記方法である。
本発明の別の態様は、段階(f)の読み取りが、固形支持体上の磁場の変化を検出するのに適した装置の使用を含む上記方法である。
本発明の別の態様は、段階(f)の読み取りが、固形支持体上の表面プラズモン共鳴の変化を検出するのに適した装置の使用を含む上記方法である。
本発明の別の態様は、段階(e)の金属増強試薬が銀増強試薬である上記方法である。
本発明の別の態様は、サンプル中の1種またはそれ以上の成分を定量的および/または定性的に検出するためのキット、この場合、各成分はプローブに結合可能である、であって、下記のものを含むキットである:
−ストレプトアビジン−金属粒子複合体;および
−固形支持体。
本発明の別の態様は、下記のものをさらに含む上記キットである:
下記のものを含むコンジュゲート:
−ビオチン;
−ポリマー;および
−前記ポリマーに結合している金属粒子。
本発明の別の態様は、1種またはそれ以上のプローブをさらに含む上記キットである。
本発明の別の態様は、プローブがビオチン化されている上記キットである。
本発明の別の態様は、1種またはそれ以上のプローブが固形支持体にあらかじめ積載されている上記キットである。
本発明の別の態様は、コンジュゲートのポリマーが生物学的に不活性なポリマーであり、1種またはそれ以上の金属粒子との結合能を有する、上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、ポリマーがアルブミンまたはデキストランのいずれかである上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、コンジュゲートが1種またはそれ以上の金、銀、鉄、ニッケル、ガドリニウム、鉛、ウラン、セシウム、白金、ロジウム、テクネチウム、テルル、セレン、ケイ素、シリシウム(silicium)、銅、スズ、レニウム、ユーロピウム、アルミニウム、ゲルマニウム、クロム、カドミウム、ニオブ、チタン、マグネシウム、マンガン、モリブデン、アンチモン、アメリシウム、リチウム、および/またはウォルフラムの粒子を含む上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、コンジュゲートが1種またはそれ以上の金粒子を含む上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、コンジュゲートが1種またはそれ以上の銀粒子を含む上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、コンジュゲートの金属粒子が0.6〜40nmの範囲の直径を有する上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、上記方法において使用するための上記キットである。
本発明の一態様は、磁気共鳴映像法に基づく系中の1種またはそれ以上の成分のイメージングを向上させるための方法、この場合、各成分はプローブに結合可能である、であって、下記段階を含む方法である:
(i)1種またはそれ以上のビオチン標識プローブを系に加える段階;
(ii)ストレプトアビジン−金属粒子複合体を系に加える段階;および
(iii)磁気共鳴映像法を使用して映像を取得する段階。
本発明の別の態様は、磁気共鳴映像法に基づく系中の1種またはそれ以上の成分のイメージングを向上させるためのキット、この場合、各成分はプローブに結合可能である、であって、ストレプトアビジン−金属粒子複合体を含むキットである。
本発明の別の態様は、1種またはそれ以上のビオチン標識プローブをさらに含む上記キットである。
本発明の別の態様は、上記系中の1種またはそれ以上の成分のイメージングを向上させる方法において使用するための上記キットである。
本発明の別の態様は、プローブが抗体、核酸、ペプチド核酸、ポリペプチドまたはペプチドリガンドである上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、ストレプトアビジン−金属粒子複合体が1種またはそれ以上の金、銀、鉄、ニッケル、ガドリニウム、鉛、ウラン、セシウム、白金、パラジウム、ロジウム、テクネチウム、テルル、セレン、ケイ素(シリシウム)、銅、スズ、レニウム、ユーロピウム、アルミニウム、ゲルマニウム、クロム、カドミウム、ニオブ、チタン、マグネシウム、マンガン、モリブデン、アンチモン、アメリシウム、リチウム、および/またはウォルフラムの粒子を含む上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、ストレプトアビジン−金属粒子複合体が1種またはそれ以上の金粒子を含む上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、ストレプトアビジン−金属粒子複合体が1種またはそれ以上の銀粒子を含む上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、ストレプトアビジン−金属粒子複合体の金属粒子が0.6〜40nmの範囲の直径を有する上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、ストレプトアビジン−金属粒子複合体がストレプトアビジンおよび/またはアビジンを含む上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、ストレプトアビジン−金属粒子複合体および/またはコンジュゲートが1種またはそれ以上の超常磁性粒子を含む上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、ストレプトアビジン−金属粒子複合体が1種またはそれ以上の超常磁性粒子を含み、段階(d)および(e)を実施しない上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、超常磁性粒子が酸化鉄を含む上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、超常磁性粒子の酸化鉄含量が30〜80%の範囲である上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、超常磁性粒子が50〜400nmの範囲の直径を有する上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、少なくとも1種のプローブがヒトパピローマウイルスに結合可能である上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、プローブがヒトパピローマウイルスコートポリペプチドに結合可能である上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染の進行を検出、診断および/またはモニタリングするための上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、少なくとも1種のプローブがHPV16、HPV18、HPV31、HPV33、HPV35、HPV52およびHPV58からなる群から選択される遺伝子に結合可能である上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、プローブが表1に列挙される成分に結合可能である上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、表1に列挙される1種またはそれ以上のヒト疾患状態の進行またはその疾患状態に対する罹患しやすさを、その成分に対応するポリペプチドおよび/または核酸を検出することによって検出、診断および/またはモニタリングするための上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、少なくとも1種のプローブがHCV、HIV、HBV、HTLV、マイコバクテリア、または黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)のいずれかに結合可能である上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、1種またはそれ以上の1種またはそれ以上のHCV、HIV、HBV、HTLV、マイコバクテリア、または黄色ブドウ球菌に起因する感染の進行を検出、診断および/またはモニタリングするための上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、少なくとも1種のプローブが1種またはそれ以上のベータ−アミロイド、hTAU、ホスホTAUおよびAPOEに結合可能である上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、神経変性疾患の進行の検出、診断および/またはモニタリングにおいて使用するための上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、少なくとも1種のプローブが1種またはそれ以上のANA、Jo−1、ミエロペルオキシダーゼ、RNP、Scl−70、Sm、SS−A、IgE、IgGサブクラスおよび循環抗体に結合可能である上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、悪性疾患、自己免疫またはアレルギー関連疾患の進行の検出、診断および/またはモニタリングにおいて使用するための上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、少なくとも1種のプローブが飲料水の微生物混入物に結合可能である上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、細菌に関して水の環境試験を行うための上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、遺伝子改変成分、リステリアおよびサルモネラに関する食物成分の環境試験において使用するための上記方法またはキットである。
本発明の別の態様は、細胞および/または組織切片中の成分を染色するための方法、この場合の染色は顕微鏡観察を使用する可視化に適する、であって、下記段階を含む方法である:
A)前記成分を標的にする1種またはそれ以上のビオチン化プローブと切片をインキュベートする段階;
B)ストレプトアビジン−金属粒子複合体と切片をインキュベートする段階;
C)下記のものを含むコンジュゲートと切片をインキュベートする段階:
−1種またはそれ以上のビオチン;
−1種またはそれ以上のポリマー;および
−前記ポリマーに結合している金属粒子;および
D)場合により、金属増強試薬と切片をインキュベートする段階。
このテクノロジーの使用を普及させるために、レーザー走査装置または他の種類の高価な可視化設備を使用せずに、研究者が肉眼でハイブリダイゼーション結果を評価することを可能にする可視化技術を有することが有益であろう。別法では、低コストの読み取り装置、例えば電気コンダクタンスおよび/または磁束の変化を検出する装置の使用を可能にするシステムは、高感度のアレイ型分析が研究および診断用ツールとしてさらに費用効果が高くなるよう役立つであろう。
本発明は、固形支持体上でのサンプル中の成分の検出において使用するための方法および試薬であって、ナノメートル範囲(すなわち0.1〜500nmの範囲)の直径の金属粒子およびポリマーを含むコンジュゲートおよびポリマーの使用を含む方法および試薬に関する。本発明は、固形支持体上でのサンプル中の成分の検出において使用するための方法および試薬であって、ストレプトアビジンおよび、場合により1種またはそれ以上の超磁性(supermagnetic)粒子に結合しているポリマーの使用を含む方法および試薬にさらに関する。本発明は、インビボイメージングおよび顕微鏡観察の向上において使用するための方法および試薬にさらに関する。本発明は診断用キットにさらに関する。
本発明の一側面では、固形支持体上に1種またはそれ以上のサンプルを固定し、それに1種またはそれ以上のプローブをアプライし、結合を検出する。ゆえに、本発明の一態様は、サンプル中の1種またはそれ以上の成分を定量的および/または定性的に検出するための方法、この場合、各成分はプローブに結合可能である、であって、下記段階を下記順序で含む方法である:
(a)1種またはそれ以上のサンプルを固形支持体上にアプライする段階;
(b)1種またはそれ以上のビオチン標識プローブと固形支持体を接触させる段階;
(c)ストレプトアビジン−金属粒子複合体と固形支持体を接触させる段階;
(d)下記のものを含むコンジュゲートと固形支持体を接触させる段階:
−1種またはそれ以上のビオチン;
−1種またはそれ以上のポリマー;および
−前記ポリマーに結合している金属粒子;
(e)場合により、金属増強試薬と固形支持体を接触させる段階;および
(f)固形支持体を読み取り、前記成分を定量的および/または定性的に検出する段階。
発明者らは、本発明にしたがってストレプトアビジン−金属粒子複合体およびコンジュゲートを使用してプローブと成分間の特異的相互作用のシグナルを増幅すると、高感度で再現性のある、成分の定性的(qualititative)および/または定量的指標が示されることを発見した。
本発明の一態様では、上記段階(a)の前に固形支持体にプローブをアプライする。すなわち
(a0)1種またはそれ以上のプローブを固形支持体上にアプライする段階;
(a)1種またはそれ以上のサンプルと固形支持体を接触させる段階;
(b)1種またはそれ以上のビオチン標識プローブと固形支持体を接触させる段階;
(c)ストレプトアビジン−金属粒子複合体と固形支持体を接触させる段階;
(d)下記のものを含むコンジュゲートと固形支持体を接触させる段階:
−1種またはそれ以上のビオチン;
−1種またはそれ以上のポリマー;および
−前記ポリマーに結合している金属粒子;
(e)場合により、金属増強試薬と固形支持体を接触させる段階;および
(f)固形支持体を読み取り、前記成分を定量的および/または定性的に検出する段階。
サンプルをアプライする前に固形支持体にプローブをアプライすることによって、以後の段階の前にサンプルは固形支持体に選択的に結合し、したがってバックグラウンドシグナルが減少する。段階(b)のプローブは段階(a0)のプローブより選択性が低くてよく、それでもなお優れた信号雑音比を提供する。段階(a0)のプローブは段階(b)のプローブと同じであっても異なっていてもよい。例えば、段階(a0)のプローブはモノクローナル抗体であってよく、段階(b)のプローブはポリクローナル抗体であってよい。
本発明の別の側面では、固形支持体上に1種またはそれ以上のプローブを固定し、それに1種またはそれ以上のサンプルをアプライする。ゆえに、本発明の別の態様は、サンプル中の1種またはそれ以上の成分を定量的および/または定性的に検出するための方法、この場合、各成分はプローブに結合可能である、であって、下記段階を下記順序で含む方法である:
(a)1種またはそれ以上のプローブを固形支持体上にアプライする段階;
(b)1種またはそれ以上のビオチン標識サンプルと固形支持体を接触させる段階;
(c)ストレプトアビジン−金属粒子複合体と固形支持体を接触させる段階;
(d)下記のものを含むコンジュゲートと固形支持体を接触させる段階:
−1種またはそれ以上のビオチン;
−1種またはそれ以上のポリマー;および
−前記ポリマーに結合している金属粒子;
(e)場合により、金属増強試薬と固形支持体を接触させる段階;および
(f)固形支持体を読み取り、前記成分を定量的および/または定性的に検出する段階。
1種またはそれ以上のサンプルまたはプローブを固形支持体にアプライすることに関して本明細書中で使用される「アプライする」とは、1種またはそれ以上の合成または生物学的物質を固形支持体上に堆積させることを意味する。手動の方式または装置を使用することによって堆積を行ってよく、したがって、非限定的にスポット操作、ピペット操作、プリント、ジェットプリント、滴下等の操作を行う。
発明者らは、ストレプトアビジン−金属粒子複合体およびコンジュゲート中でナノメートル規模および時にはナノメートルより下位の規模の金属粒子を使用すると極めて高い標識指数が得られることを発見した。これにより検出感度が向上する。さらにまた、本発明の方法は最低限の2接触段階、(c)および(d)しか必要とせず、したがって時間、必要な試薬の数、およびエラーの可能性が大きく減少する。結果として生じる色の変化により、走査装置での評価が可能になるだけでなく、肉眼での評価が可能になり、したがって光学的または電気的検出装置が不必要になる。
さらにまた、発明者らは、本発明のナノサイズの金属粒子を使用すると種々の閉じ込め効果が生じ、その効果が金属の特性を劇的に変化させることを発見した。このような特性は、その特性の原因である実体または機構が、その実体または機構に関連する臨界長さ(critical length)より小さいスペース内に閉じ込められた場合に変化するようである。このような特性の例には、非限定的に、電気伝導率(electrical conductivity)、比誘電率(dielectric constant)、絶縁耐力(dielectric strength)、誘電損失(dielectric loss)、分極(polarization)、誘電率(permitivity)、臨界電流(critical current)、超伝導(superconductivity)、圧電気(piezoelectricity)、平均自由行程(mean free path)、キュリー温度(curie temperature)、臨界磁場(critical magnetic field)、透磁性(permeability)、保磁力(coercive force)、磁歪(magnetostriction)、磁気抵抗(magnetoresistance)、ホール係数(hall coefficient)、BHmax、臨界温度(critical temperature)、融点(melting point)、沸点(boiling point)、昇華点(sublimation point)、相変態条件(phase transformation conditions)、蒸気圧(vapor pressure)、異方性(anisotropy)、付着(adhesion)、密度(density)、硬度(hardness)、延性(ductility)、弾性(elasticity)、多孔度(porosity)、強度(strength)、靭性(toughness)、表面粗さ(surface roughness)、熱膨張の係数(coefficient of thermal expansion)、熱伝導度(thermal conductivity)、比熱(specific heat)、潜熱(latent heat)、屈折率(refractive index)、吸光率(absorptivity)、放射率(emissivity)、分散度(dispersivity)、散乱(scattering)、分極(偏光)(polarization)、酸性度(acidity)、塩基度(basicity)、触媒作用(catalysis)、反応性(reactivity)、エネルギー密度(energy density)、活性化エネルギー(activation energy)、自由エネルギー(free energy)、エントロピー(entropy)、頻度因子(frequency factor)、環境有益性(environmental benigness)、生物活性(bioactivity)、生体適合性(biocompatibility)、および特性の熱および圧力係数(thermal and pressure coefficients of properties)が含まれる。
「サンプル」とは、1種またはそれ以上の成分の存在および/または濃度に関する試験対象の実体の少なくとも部分を表す。サンプルは、例えば、動物、植物、細菌、ウイルス、微生物、血液、血液成分、他の体液、組織、細胞、ゲノム、プロテオーム、飲料水、土壌、家庭廃棄物、産業廃棄物、任意の食品−液状物または固形物、作物、生物学的調製物、生化学的調製物由来であってよい。
サンプルを標識するために使用されるビオチンはストレプトアビジンに結合可能な任意の種類であってよく、変異体および部分が含まれる。サンプルをビオチン化する方法は追って説明する。
本明細書中の「固形支持体」とは、成分および/またはサンプルを固定することが可能な任意の固形支持体を意味する。このような固形支持体は当技術分野で既知であり、非限定的にニトロセルロース、ガラススライド、ナイロン、シランコーティングスライド、ニトロセルロースコーティングスライド、プラスチックが含まれる。固形支持体は単一スポットのサンプル、マルチサンプルおよび/またはマイクロアレイ等を保持することができるであろう。固形支持体は好ましくはニトロセルロースを含む。
段階(a0)、(a)、(b)、(c)および(d)のような連続のアプライおよび接触段階は、好ましくは、各段階の接触領域の少なくとも部分が同一であるように実行する。固形支持体上の1点以上の別個の点で接触を行ってよい。支持体の表面を単一の試薬で覆うことによって接触を達成してもよい。手動の方式または装置を使用することによって接触を達成してもよく、したがって、非限定的にスポット操作、ピペット操作、プリント、ジェットプリント、滴下、浸漬等の操作を行う。本発明の一側面では、段階(a0)、(a)、(b)、(c)および(d)のアプライまたは接触の領域の少なくとも部分、および好ましくはほとんどの領域が、適用可能であれば、同一である。
本明細書中で使用される「読み取り」とは、サンプルまたはプローブがアプライされている位置での固形支持体の特性の変化から成分の濃度を決定すること、すなわち定量的読み取りを意味する。同様に、本明細書中で使用される「読み取り」とは、サンプルまたはプローブがアプライされている位置での固形支持体の特性の変化から成分の有無を判定すること、すなわち定性的読み取りを意味する。本発明では、固形支持体の特性の変化は、サンプルまたはプローブがアプライされている位置での色の変化(例えば白から赤、白から黒、白から灰色)および/または電気伝導率の変化および/または磁場の変化であってよい。表面プラズモン共鳴または偏光解析法によって特性の変化を読み取ることは本発明の範囲内である。
読み取りとは、通常の視覚を使用して固形支持体上の色の変化を検出し、成分の存在または不存在を判定するか、あるいは成分の濃度を決定することを意味してよい。既知の濃度のプローブまたは成分の色とサンプルの色の比較を可能にするカラーチャートを使用して読み取りを行うことは本発明の範囲内である。電気的および光学的測定設備の支援を伴ってまたは伴わずに本明細書中で開示される色の変化を読み取ることは本発明の範囲内である。例えば、以下で考察される反射率読み取り装置を用いて固形支持体の色の変化を読み取ってよい。
反射率読み取り装置を使用して色の変化を測定すると、正確な測定結果が得られ、プローブまたは成分の濃度を決定することができる。未知の成分の濃度は、複数の濃度のプローブまたは成分を用いて取得される検量線に対する補間によって算出できる。
読み取りとは、光学式スキャナーを使用して固形支持体上の色の変化を確認し、成分の存在または不存在を判定するか、あるいは成分の濃度を決定することを意味してよい。
また、読み取りとは、装置を使用して、サンプルまたはプローブがアプライされている固形支持体上の位置で電気伝導率または電流の変化を測定し、成分の濃度を決定することを意味してよい。発明者らは、本発明の段階(c)および/または(d)で電気伝導性金属粒子を使用すると、固形支持体の電気伝導率の変化が生じることを発見した。この変化は、固形支持体を横切る伝導率および/または電流の変化を検出することが可能な装置を使用して好都合かつ正確に読み取ることができる。前記装置は1種またはそれ以上の下記特徴を含んでよい:1種またはそれ以上の電気的接触プローブ、伝導率および/または電流を測定するための回路網、アナログ・デジタルコンバーター。一例では、サンプルまたはプローブがアプライされている位置で固形支持体の上面に装置の1プローブを接触させ、下面上の同一位置に第二のプローブを接触させ;そのプローブを横切る伝導率および/または電流を装置によって測定する。別の例では、サンプルまたはプローブがアプライされている位置で固形支持体の上面に装置の1プローブを接触させ、固形支持体の下面全体を導電プレートに接触させ;そのプローブとプレートを横切る伝導率および/または電流を装置によって測定する。後者の例は1種以上のサンプルの測定において上面に接触するプローブしか移動させる必要がないという利便性を有する。
また、読み取りとは、装置を使用して、サンプルまたはプローブがアプライされている固形支持体上の位置で磁場の変化を測定し、成分の濃度を決定することを意味してよい。本発明の段階(c)および/または(d)で磁性でもある金属粒子を使用すると、固形支持体の磁場の変化を生じさせることができる。この変化は、固形支持体上の磁性の変化を検出することが可能な装置を使用して好都合かつ正確に読み取ることができる。前記装置は1種またはそれ以上の下記特徴を含んでよい:1種またはそれ以上の磁場検出用プローブ、磁場を測定するための回路網、アナログ・デジタルコンバーター。一例では、装置の磁場検出用プローブによってサンプルまたは分子プローブがアプライされている位置で固形支持体の表面を走査し、固形支持体の磁場を装置によって測定する。
また、読み取りとは、表面プラズモン共鳴を利用する装置を使用して、サンプルまたはプローブがアプライされている固形支持体上の表面特性の変化を検出することを意味してよい。
また、読み取りとは、サンプルまたはプローブがアプライされている固形支持体の表面から反射される偏光の変化を検出する装置を使用することを意味してよい。このような装置の例はエリプソメーターである。
インビボイメージング
本発明の別の側面は、系の1種またはそれ以上の成分の磁気共鳴によるイメージングを向上させるための方法、この場合、各成分はプローブに結合可能である、であって、下記段階を含む方法である:
(i)ビオチン標識プローブを系に加える段階;
(ii)ストレプトアビジン−金属粒子複合体を系に加える段階;および
(iii)磁気共鳴映像法を使用して系の映像を記録する段階。
発明者らは、段階(ii)でナノメートルサイズまたはナノメートルより下位のサイズ、例えば0.8m、の金属粒子を使用して形成された複合体は、より大きい粒子の周りに構築されたコンジュゲートと比較して、基本的に異なる特性を有し、したがってインビボイメージングを向上させるための使用に適していることを発見した。小さいナノ粒子はタイトな粒子表面湾曲を有し、したがってその周りに構築された水双極子層を引きつける可能性が低い。ゆえに、流体力学半径は減少する。また、これらの小さい金属粒子は低い正味の負電荷しか保持せず、ゆえにサンプル表面に接近する時にそれらが受ける、電荷によって決定される反発は少ない。これらの特性によって、生物学的系、器官および生物において良好な透磁性が生じると思われる。さらにまた、段階(ii)のナノ粒子は非常に小さいので、立体障害(steric hinderance)を引き起こさない。したがって、経路、例えばヒトの代謝経路を可視化するためのマーカーとしてそれらは理想的である。
本発明のイメージングの態様に基づく系は、成分の存在および分布が興味の対象である生物学的実体であってよい。系の例には、ヒト、動物、植物、細胞、組織、器官、微生物が含まれる。
系中の成分のイメージングを向上させるための方法は技術者が実施することができる。
系中の成分のイメージングを向上させるための方法を使用して、医学的症状への罹患しやすさを検出できる。系中の成分のイメージングを向上させるための方法を使用して、患者に存在する医学的症状を検出できる。成分および症状の例は表1に提供される通りである。
本明細書中で使用される「成分」とは、その成分の同定を可能にするプローブに結合可能な任意の物質を意味する。成分の例には、非限定的にDNA、cDNA、mRNA、RNA、核酸、タンパク質、ポリペプチド、糖タンパク質、受容体、リガンド、シグナル伝達タンパク質、代謝産物、毒素、細胞、細菌、ウイルス等が含まれる。成分の例は表1に提供される通りである。イメージングによる検出に有用な種類の成分の例には、受容体、細胞表面タンパク質、リボ核酸、デスオキシリボ核酸、細胞質抗原、核抗原、膜抗原、ホルモン、代謝産物、腫瘍抗原、ミトコンドリアタンパク質、ミトコンドリアDNAおよびミトコンドリアRNA、核タンパク質が含まれる。
本明細書中で使用される「プローブ」とは、成分に特異的に結合可能な任意の化合物を意味する。遺伝子に結合する核酸オリゴマー、受容体に結合するリガンド、抗原に結合する抗体は、本発明のプローブ/成分相互作用の例である。本発明では、プローブと成分の間の結合の親和性は、10μM、5μM、2μM、1μM、0.1μM、0.01μMまたは1nMより良好である。プローブの例には、非限定的に核酸、PNA、タンパク質、ペプチド、抗体、リガンド、受容体等が含まれる。
プローブを標識するために使用されるビオチンはストレプトアビジンに結合可能な任意の種類であってよく、その化学変種が含まれる。プローブをビオチン化する方法は追って説明する。
本明細書中で使用される「ストレプトアビジン−金属粒子複合体」とは、ストレプトアビジンおよび/またはアビジンおよび1種またはそれ以上の金属粒子を含む複合体である。ストレプトアビジンはビオチンに結合可能な任意の種類のストレプトアビジンであり、ストレプトアビジンの部分または変異体が含まれる。アビジンはビオチンに結合可能な任意の種類のアビジンであり、アビジンの部分または変異体が含まれる。本発明の一側面では、ストレプトアビジンおよび/またはアビジンに非共有結合力によって金属粒子を結合させてよい。本発明の別の側面では、ストレプトアビジンおよび/またはアビジンに共有結合によって金属粒子を結合させてよい。1種またはそれ以上の金属粒子を伴うストレプトアビジンおよび/またはアビジンの提供方法は当業者に既知である。金属粒子の種類およびその直径は追って詳細に説明する。
本明細書中で使用される「コンジュゲート」は、1種またはそれ以上のビオチン分子で標識されている1種またはそれ以上のポリマー、およびそのポリマーに結合している金属粒子を含む。ポリマーを標識するために使用されるビオチンはストレプトアビジンおよび/またはアビジンに結合可能な任意の種類であってよく、その化学変種が含まれる。本発明の一側面では、ビオチンを共有結合によってポリマーに結合させる−そのための方法は追って説明する。本発明の別の側面では、ポリマーに結合させるビオチン分子の数は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900、または1000未満であってよく、好ましくは1〜500、1〜400、1〜300、1〜200、1〜100の範囲、最も好ましくは5〜100の範囲であってよい。
本発明のコンジュゲート中に存在する「ポリマー」は、分子量が500Da、1000Da、1500Da、2000Daまたは2500Daより大きく、最も好ましくは500Daより大きい任意のポリマー性物質である。本発明の側面では、ポリマーはサンプルまたはプローブに対する特異的結合を示さない。本発明の側面では、ポリマーは生物学的に不活性である。換言すれば、ポリマーは他の生物学的分子に対する特異的結合を有さず、他の生物学的分子はそれに特異的には結合しない。本発明の側面では、ポリマーは静電気的または共有結合性相互作用によって1種またはそれ以上の金属粒子に結合可能である。本発明で採用することができるポリマーは化学合成ポリマーまたは天然に存在するポリマーであってよい。化学合成ポリマーの例には、ビニルポリマー(vinyl polymers)、アラミドポリマー(aramid polymers)、ポリビニルアミン(polyvinylamine)、ポリ(ビニルアルコール)(poly(vinyl alcohol))、ポリ(N−ビニルカルバゾール)(poly (N-vinylcarbazole))、ポリ(ビニルピリジン)(poly(vinylpyridine))、ポリピロール(polypyrrole)、ポリフェニルポリマー(polyphenyl polymers)、ポリ(硫化フェニレン)(poly(phenylene sulfide))、ポリ(フッ化ビニリデン)(poly(vinylidene fluoride))、ポリ(メタクリル酸メチル)(poly(methyl methacrylate))、ポリメチレンポリマー(polymethylene polymers)、ポリイミダゾール(polyimidazole)、ポリイミド(polyimide)、ポリスチレン(polystyrene)、オレフィンポリマー(olefin polymers)、エラストマー(elastomers)、エンジニアリングポリマー(engineering polymers)、ポリオレフィン(polyolfein)、ポリエステル(polyester)、ポリカーボナート(polycarbonate)、エンジニアリングプラスチック(engineering plastics)、エポキシポリマー(epoxy polymers)、フェノールポリマー(phenolic polymers)、ポリウレタン(polyurethane)、ポリジネンポリマー(polydinene polymers)、アクリルポリマー(acrylic polymers)、ポリアクリルアミド(polyacrylamide)、ポリアミド(polyamide)、ポリアセタール(polyacetal)、ポリエーテル(polyether)、ポリアセチレン(polyacetylene)、ポリアニリン(polyaniline)、ポリイソブチレン(polyisobutylene)、ポリイソプレン(polyisoprene)、ポリ(エチレンテレフタラート)(poly(ethylene terephthalate))、ポリエンポリマー(polyene polymers)、ポリ(塩化ビニリデン)(poly(vinylidene chloride))、ポリ(塩化ビニル)(poly(vinyl chloride))、ポリカーボナート(polycarbonate)、ポリ(酢酸ビニル)(poly(vinyl acetate))、ポリプロピレン(polypropylene)、エチレンポリマー(ethylene polymers)、イオン交換樹脂(ion-exchange resins)(例えばNafion)、およびシリコーン誘導体(silicone derivatives)が含まれる。天然に存在するポリマーの例には、アガロース(agarose)、ゲランガム(gellan gum)、セルロースポリマー(cellulose polymers)(例えば、ヒドロキシエチルセルロース(hydroxyethyl cellulose)、ヒドロキシプロピルセルロース(hydroxypropyl cellulose)、およびカルボキシメチルセルロース(carboxymethyl cellulose))、デキストラン(dextran)、デキストリン(dextrin)、アルギン酸塩(alginate salts)、ヒアルロン酸塩(hyaluronate salts)、ポリ(グルタミン酸)(poly(glutamic acid))、ポリ(リシン)(poly (lysine))、キトサン(chitosan)、リグニン(lignin)、カラゲナン(carageenan)、絹フィブロイン(silk fibroin)、寒天(agar)、ポリペプチド(polypeptide)、ポリペプチド(polypeptide)、多糖(polysaccharide)、ポリエチレングリコール(polyethylene glycol)、核酸鎖(nucleic acid chain)、ペプチド核酸(peptic nucleic acid)(PNA)、ポリ糖タンパク質(polyglycoprotein)、およびゼラチン(gelatin)が含まれる。これらのポリマーは、その誘導体、ポリマーおよび/またはポリマー誘導体の中から選択される1種またはそれ以上の種から得られるコポリマー、ポリマー−ポリマー複合体、ポリマーアロイ、ポリマー混合物、および高分子複合材料であってもよい。ポリマーは1種またはそれ以上の上記特徴を示すものであってよい。本発明の側面では、コンジュゲートは本質的には1ポリマーを含む。本発明の別の側面では、コンジュゲートは1個を超えるポリマーを含む。本発明の側面では、ポリマーはアルブミンまたはデキストランポリマーである。
本発明の一側面では、非共有結合力によって金属粒子をポリマーに結合させてよい。本発明の別の側面では、共有結合によって金属粒子をポリマーに結合させてよい。1種またはそれ以上の金属粒子を伴うポリマーの提供方法は当業者に既知である。金属粒子の種類およびその直径は追って詳細に説明する。
本発明の側面では、コンジュゲートが1個を超えるポリマーを含む場合、すべてのポリマー分子は同一である(例えば少なくとも2分子のアルブミン)。別の側面では、コンジュゲートが1個を超えるポリマーを含んでよい場合、少なくとも2個のポリマーは異なる(例えば1分子のアルブミン、および1分子のデキストラン)。
本発明の別の側面では、コンジュゲートが1個を超えるビオチンを含む場合、すべてのビオチン分子は同一である(例えば少なくとも2分子のビオチン)。別の側面では、コンジュゲートが1個を超えるビオチンを含んでよい場合、少なくとも2個のビオチンは異なる(例えば1分子のビオチン、および1分子の修飾ビオチン)。
サンプル、プローブまたはポリマーをビオチン化する工程は当業者に既知であり、タンパク質、ペプチド、核酸または他の化合物に対して実施できる。例えば、核酸は、目的の配列に特異的なビオチン化プライマー(群)を使用するポリメラーゼ連鎖反応を実施することによってビオチン化してよい。ペプチドおよびタンパク質は、例えば、タンパク質またはペプチドのC末端、N末端および/または反応性側鎖をビオチン化するビオチン化試薬を使用してビオチン化してよい。有機ポリマー鎖は、例えば、反応性側鎖を標的にするビオチン化試薬を使用してビオチン化してよい。場合により、ビオチンと標的の間にフレキシブルリンカー、例えばアルキル鎖、ポリヌクレオチド鎖、ポリペプチド鎖、等を導入してよい。このようなリンカーは、ポリペプチドに起因する立体障害を減少させることによって検出をさらに向上させるであろう。本発明は、サンプル、プローブまたはポリマーをビオチン化するための任意の方法を含む。
金属粒子
ストレプトアビジン−金属粒子複合体、またはコンジュゲートの金属粒子は、色の変化、電気コンダクタンスの変化、磁場の変化、またはインビボイメージングにおいてコントラストの改良を提供する任意のものであってよい。
本発明での使用に適した粒子には、1種またはそれ以上の金、銀、鉄、ニッケル、ガドリニウム、鉛、ウラン、セシウム、白金、パラジウム、ロジウム、テクネチウム、テルル、セレン、ケイ素(シリシウム)、銅、スズ、レニウム、ユーロピウム、アルミニウム、ゲルマニウム、クロム、カドミウム、ニオブ、チタン、マグネシウム、マンガン、モリブデン、アンチモン、アメリシウム、リチウム、ウォルフラム、タリウム、ルテニウム、オスミウム、イリジウム、および/または導電性または半導電性の金属物質が含まれる。
本発明で採用することができる遷移金属には、任意の遷移金属元素種から構成される粒子が包含される。採用することができる遷移金属の例には、1種またはそれ以上のSc、Y、La、Ac(スカンジウム群元素);Ti、Zr、Hf(チタン群元素);V、Nb、Ta(バナジウム群元素);Cr、Mo、W(クロム群元素);Mn、Tc、Re(マンガン群元素);Fe、Ru、Os(鉄群元素);Co、Rh、Ir(コバルト群元素);Ni、Pd、Pt(ニッケル群元素);Cu、AgおよびAu(銅群元素)が含まれる。これらの遷移金属元素のうち、貴金属、例えば白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウム、銀、および金が好ましい。
遷移金属の例には、貴金属錯体および貴金属の有機金属化合物が含まれる。具体例には、白金錯体、パラジウム錯体、ロジウム錯体、イリジウム錯体、ルテニウム錯体、オスミウム錯体、銀錯体、金錯体、およびその不定比化合物;および種々の貴金属錯体のイオン;例えば、アルキル錯体、アリール錯体、メタラサイクル錯体、カルベン錯体、オレフィン錯体、アレーン錯体、イータ−アリール錯体(eta-aryl complexes)、シクロペンタジエニル錯体、ヒドリド錯体、カルボニル錯体、オキソ錯体、および窒素錯体が含まれる。
本発明の側面では、ストレプトアビジン−金属粒子複合体およびコンジュゲートの金属粒子は同一の金属粒子である(例えば段階(c)の複合体および段階(d)のコンジュゲートはともに金粒子を含む)。本発明の側面では、ストレプトアビジン−金属粒子複合体の金属粒子およびコンジュゲートの金属粒子は異なる(例えば段階(c)の複合体は金粒子を含んでよく、段階(d)のコンジュゲートは銀粒子を含んでよい)。本発明の側面では、複合体またはコンジュゲートの金属粒子は金属粒子の異種混合物である(例えば段階(c)の複合体は金および銀粒子の混合物を含んでよい)。
本発明の一側面では、サンプル中の成分の検出において使用するのに好ましく、色の変化を読み取る手段である金属粒子には、非限定的に1種またはそれ以上の金、銀、パラジウム、ロジウム、イリジウム、白金、およびニッケルが含まれる。
本発明の別の側面では、サンプル中の成分の検出において使用するのに好ましく、電気コンダクタンスの変化を読み取る手段である金属粒子には、非限定的に1種またはそれ以上の金、銀、鉄、銅、およびニッケルが含まれる。
本発明の別の側面では、サンプル中の成分の検出において使用するのに好ましく、磁場の変化を読み取る手段である金属粒子には、非限定的に1種またはそれ以上の金、銀、および鉄が含まれる。
本発明の別の側面では、本発明のインビボイメージングを向上させるために使用するのに好ましい金属粒子には、非限定的に1種またはそれ以上の鉄およびガドリニウムが含まれる。
本発明の一側面では、金属粒子はナノメートルまたはナノメートルより下位のレンジの任意の平均の直径を有するものであってよい。別の側面では、金属粒子は、0.6、0.8nm、1nm、2nm、3nm、4nm、5nm、6nm、7nm、8nm、9nm、10nm、11nm、12nm、13nm、14nm、15nm、16nm、17nm、18nm、19nm、20nm、21nm、22nm、23nm、24nm、25nm、26nm、27nm、28nm、29nm、30nm、31nm、32nm、33nm、34nm、35nm、36nm、37nm、38nm、39nm、40nmおよび0.6〜1.0nm、1.0〜5.0nm、5.0〜10nm、10〜15nm、15〜20nm、20〜25nm、25〜30nm、30〜35nm、35〜40nm、好ましくは0.6〜40nmの平均の直径を有してよい。
本発明の好ましい側面では、ストレプトアビジン−金属粒子複合体またはコンジュゲートは0.6〜40nmの直径を有する1種またはそれ以上の金粒子を含む。
本発明の好ましい側面では、ストレプトアビジン−金属粒子複合体、またはコンジュゲートは0.6〜40nmの直径を有する1種またはそれ以上の銀粒子を含む。
本発明の好ましい側面では、ストレプトアビジン−金属粒子複合体またはコンジュゲートは0.6〜40nmの直径を有する1種またはそれ以上の白金粒子を含む。
本発明の好ましい側面では、ストレプトアビジン−金属粒子複合体またはコンジュゲートは0.6〜40nmの直径を有する1種またはそれ以上のパラジウム粒子を含む。
複合体またはコンジュゲート中に存在する金属粒子の数は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900、または1000未満であってよく、好ましくは5〜50000、5〜100,000、〜500,000、5〜1,000,000の範囲であってよい。
段階(f)の「金属増強試薬(metal enhancement reagent)」は任意の金属含有試薬であり、この試薬の金属は還元に起因して析出する。その例には、非限定的にAurion(the Netherlands)、BBI(UK)、Sigma-Aldrich(USA)、またはAmersham(UK)の銀増強試薬が含まれる。
超常磁性粒子
本発明の一側面では、ストレプトアビジン金属粒子複合体および/またはコンジュゲートは超常磁性粒子を含む。
本発明の側面では、段階(c)のストレプトアビジン−金属粒子複合体および/または段階(d)のコンジュゲートに1種またはそれ以上の超常磁性粒子を含ませ、固形支持体の任意の色の変化を読み取る。
本発明の別の側面では、ストレプトアビジン−金属粒子複合体またはコンジュゲートに1種またはそれ以上の超常磁性粒子を含ませ、固形支持体の電気伝導率または磁場の任意の変化を読み取る。
本発明の別の側面では、段階(c)のストレプトアビジン−金属粒子複合体に1種またはそれ以上の超常磁性粒子を含ませ、段階(d)および(e)は実施せず、固形支持体の電気伝導率または磁場の任意の変化を読み取る。
また、超常磁性粒子を含むストレプトアビジン−金属粒子複合体および場合によりコンジュゲートが結合すると電気伝導率の変化が生じるため、上述の読み取り装置を使用してこの特性を都合よく測定でき、精密光学部品を必要としない。また、このような粒子を使用すると磁束の変化が生じ、上述の読み取り装置によってその変化を都合よく読み取ることができる。
本発明の別の側面では、段階(ii)のストレプトアビジン−金属粒子複合体は1種またはそれ以上の超常磁性粒子を含む。超磁性粒子を磁気共鳴映像法において使用すると高い感度およびコントラストが得られる。
超常磁性粒子の例は当技術分野で既知であり、非限定的に鉄、ラテックスコーティング鉄、酸化鉄、およびラテックスコーティング酸化鉄が含まれる。
本発明の別の側面では、超常磁性粒子は1〜100emu/g、10〜80emu/g、10〜70emu/g、10〜50emu/g、20〜50emu/gの範囲、好ましくは約40emu/gの磁化率を有する。
本発明の別の側面では、超常磁性粒子は10〜80%、20〜80%、30〜80%、40〜80%、50〜80%、60〜80%、70〜80%、10〜70%、20〜70%、30〜70%、40〜70%、50〜70%、60〜70%の範囲、好ましくは約70%の酸化鉄含量を有する。
本発明の一側面では、超常磁性粒子の直径は50〜400nm、50〜300nm、50〜200nm、50〜100nm、100〜400nm、100〜300nm、100〜200nm、200〜400nm、200〜300nm、150〜250nmの範囲であり、好ましくは200nmである。
本発明の一側面では、ストレプトアビジン−金属粒子複合体中またはコンジュゲート中の超常磁性粒子の数は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900、または1000未満であってよく、好ましくは5〜50000、5〜100,000、〜500,000、5〜1,000,000の範囲であってよい。
本発明の別の側面では、静電気的相互作用を使用して超常磁性粒子をストレプトアビジン(またはアビジン)またはポリマーに結合させる。本発明の別の側面では、超常磁性粒子をストレプトアビジン(またはアビジン)またはポリマーに共有結合させる。
前処理
本発明の一側面では、サンプルまたはプローブを固形支持体にアプライし、アプライ前にサンプルまたはプローブに追加の試薬を一切加えない。本発明の別の側面では、サンプル中の塩の濃度を増加させる前準備手順の後にサンプルまたはプローブを固形支持体にアプライする。塩は当技術分野の任意の解離塩であってよく、非限定的に塩化ナトリウム、塩化カリウムが含まれる。前準備は、ある容量の既知の濃度の塩溶液をある容量のサンプルまたはプローブに加える段階を含んでよい。前準備段階は、ある容量の既知の濃度の塩溶液を未知の容量のサンプルまたはプローブに加える段階を含んでよい。サンプル中の塩の濃度は、100mM〜500mM、500mM〜1M、1M〜1.5M、1.5M〜2M、2M〜2.5M、2.5M〜3M、3M〜3.5M、3.5M〜4M、3.5M〜5M、0.5M〜2.5M、0.5M〜3M、または0.5M〜4Mの範囲に入るように調節してよい。
乾燥
本発明の別の側面では、(a)のアプライ段階の後にサンプルまたはプローブを乾燥(dried)または加熱乾燥(baked)せず、次いで段階(b)を実施する。本発明の別の側面では、段階(a)で固形支持体にアプライされたサンプルまたはプローブを乾燥させる。同様に、段階(a0)の後に、乾燥段階を挟まずに、あるいは挟んで、段階(a)を行ってよい。乾燥方法は当技術分野で既知であり、非限定的に、空気中での乾燥、インキュベーターでの乾燥、場合により加熱を伴う低圧条件下の槽中での乾燥が含まれ得る。本発明の別の側面では、固形支持体にアプライされたサンプルまたはプローブを摂氏60〜70度、摂氏65〜75度、摂氏70〜80度、摂氏75〜85度、摂氏80〜90度の範囲の温度、摂氏65度、摂氏70度、摂氏75度、摂氏80度、摂氏85度または摂氏90度の温度にさらすことによって加熱乾燥する。曝露時間は、わずか10分間、15分間、20分間、25分間、30分間、35分間、40分間、45分間、50分間、55分間または60分間であってよい。サンプルまたはプローブには、乾燥およびその後の加熱乾燥、乾燥のみ、加熱乾燥のみを施してよい。
保存
本発明の別の側面では、(a)または(a0)のアプライ段階の後に固形支持体を保存する。サンプルまたはプローブがアプライされている固形支持体を保存する温度は、摂氏0〜10度、2〜10度、摂氏3〜10度、摂氏4〜10度、摂氏5〜10度、摂氏6〜10度、摂氏7〜10度、摂氏0〜5度、摂氏1〜5度、摂氏2〜5度、摂氏3〜5度の範囲、摂氏1度、摂氏2度、摂氏3度、摂氏4度、摂氏5度、摂氏6度、摂氏7度、摂氏8度、摂氏9度、摂氏10度であってよい。
洗浄段階
上記方法に洗浄段階を導入することは、ELISAおよびウエスタンブロット等の免疫測定に関する一般に了解済みのプロトコルにしたがって当業者が決定してよい。例えば、1種またはそれ以上の接触段階の後に1種またはそれ以上の洗浄段階を導入してよく、その洗浄段階ではバッファー等の洗浄試薬を使用する。例えば、段階(a0)、(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)の後に、適用可能であれば、洗浄を実施してよい。好ましくは、各段階の後に洗浄を実施する。バッファーの例には、生理的溶液、リン酸緩衝食塩水(PBS)、TRISバッファー、SSCバッファー、SSPEバッファー、および反応性成分の非特異的結合を減少させるために非特異的結合タンパク質が加えられているバッファーが含まれる。
プローブアプライ済み固形支持体
いくつかの上記態様で記載されるように、サンプルのアプライ前に1種またはそれ以上のプローブを固形支持体にアプライしてよい。本発明の一態様では、プローブがあらかじめアプライされている固形支持体を提供する。本発明の一側面では、プローブがあらかじめアプライされている固形支持体を提供し、この場合、1箇所またはそれ以上の位置にプローブを配置し、そのプローブは同一の成分を認識する。本発明の一側面では、プローブがあらかじめアプライされている固形支持体を提供し、この場合、1箇所またはそれ以上の位置にプローブを配置し、そのプローブは種々の成分を認識する。プローブがあらかじめアプライされている固形支持体を提供する場合の方法によって、プローブをアプライする段階の実施を必要とせずにサンプルの成分をアッセイすることが可能になる。さらにまた、プローブがあらかじめアプライされている固形支持体を使用し、プローブが1種を超える成分を認識する方法によって、単一サンプルを1回のインキュベーションで複数の成分に関して分析することが可能になる。例えば、単一の固形支持体を使用し、単一サンプルのスクリーニングによって複数の癌性または前癌症状を検出してよい。
本発明の利点の1つは、光学的読み取り装置、例えばレーザースキャナーまたは後方散乱測定設備を必ずしも必要とせず、ゆえに実験室条件を離れた環境での使用に好都合であることである。本発明によって、サンプルが採取された場所、例えば、開業医の外科手術、個人の家、病院、概して専門的な分析用機器が一切ない「現場」で、定量的および/または定性的な結果を得ることが可能になる。さらにまた、本発明は、蛍光を使用するアッセイと同程度の感度であるか、あるいはより高感度のアッセイを提供する。さらにまた、専門的な測定設備が必ずしも必要ではないため、専門家でなくてもアッセイを実施できる。
キット
本発明の別の側面は、ストレプトアビジン−金属粒子複合体を含む、サンプル中の成分を定量的および/または定性的に検出するためのキットである。
このようなキットによって、固形支持体での成分の定量的および/または定性的な検出、および/または磁気共鳴による系中の成分の検出が可能になる。
本発明のキットによって、当業者は本明細書中で開示されている方法の1種またはそれ以上の段階を好都合な様式で実施することが可能になる。前記キットによって、試薬の濃度の測定または決定を必要とせずに本発明の方法を実施することが可能になり、したがって高速にかつ再現性をもって1種またはそれ以上のサンプルをアッセイすることが可能になるであろう。
本発明の別の側面は、1種またはそれ以上の固形支持体をさらに含む、サンプル中の成分を定量的および/または定性的に検出するためのキットである。
本発明の別の側面は、1種またはそれ以上のプローブがあらかじめ積載されている固形支持体を含む上記キットである。本発明の一側面では、1箇所またはそれ以上の位置にプローブが配置され、そのプローブが同一の成分を認識する固形支持体を提供する。本発明の一側面では、1箇所またはそれ以上の位置にプローブが配置され、そのプローブが種々の成分を認識する固形支持体を提供する。本発明の別の側面では、表1に列挙される成分に結合可能な1種またはそれ以上のプローブを伴う固形支持体を提供する。ゆえに、分子プローブがあらかじめアプライされている固形支持体とともに供給されるキットによって、アプライ段階の実施を必要とせずにサンプルの成分をアッセイすることが可能になる。さらにまた、1種を超える分子プローブがあらかじめスポットされていて、各プローブが異なる成分を認識可能である固形支持体とともに供給されるキットによって、単一サンプルを1回のインキュベーションで複数の成分に関して分析することが可能になる。例えば、単一の固形支持体を使用し、単一サンプルのスクリーニングによって下記の複数の前癌性または癌性症状を検出してよい。
本発明の別の側面は、コンジュゲートをさらに含む、サンプル中の成分を定量的および/または定性的に検出するためのキットである。
本発明の別の側面は、1種またはそれ以上のビオチン標識プローブをさらに含む、本明細書中で開示されているサンプル中の成分を検出するためのキットである。各プローブは検出対象のサンプル中の成分に特異的であってよい。
本発明の別の側面は、金属増強試薬をさらに含む、本明細書中で開示されているサンプル中の成分を検出するためのキットである。本発明の一側面では、金属増強試薬は1個またはそれ以上の容器に入れる。本発明での容器の例は上記の通りである。
本発明の別の側面は、プローブまたは試験対象のサンプルのビオチン化用試薬をさらに含む、本明細書中で開示されている本明細書中で開示されているサンプル中の成分を検出するためのキットである。上に既述のように、プローブおよびサンプルをビオチン化するための方法および試薬は当技術分野で既知である。
本発明の一側面では、複合体、コンジュゲートおよび/またはビオチン化用試薬を別々の容器に入れる。本発明での容器は、ある量の複合体、コンジュゲートおよび/またはビオチン化用試薬を保持するのに適した任意の密封または再密封可能な容器であってよい。その例には、非限定的にスクリューキャップバイアル、プッシュキャップバイアル、封を破って開けるバイアル(break-seal-to-open vials)、シリンジが含まれる。
本発明の別の側面では、キットは、当業者が本明細書中で開示されている1種またはそれ以上の方法段階を実施することを可能にする1種またはそれ以上の追加の部分を含む。前記キットは、当業者が方法全体を実施することを可能にする1種またはそれ以上の追加の試薬を含んでよい。別の側面では、前記キットは、当業者が本明細書中で開示されている方法を実施することを可能にする、例えばストレプトアビジン金属粒子複合体のみのような最低限の数の部分しか含まなくてよい。本発明のキットは、当業者が本明細書中で開示されている方法を実施することを可能にする本明細書中で開示されている任意の組み合わせの部分または試薬を含んでよい。
本発明の別の側面では、キットに使用説明書を含ませる。本発明の別の側面では、その説明書には本明細書中で開示されている本発明の方法が記載されている。
本発明の別の側面では、疾患の診断、疾患の罹患しやすさの診断、疾患の進行のモニタリング、処置期間の疾患の進行のモニタリング、食物、水、土壌の検査、汚染に関する検査、遺伝子改変(GM)食物成分および/または生物の存在に関する検査に前記キットを使用してよい。
症状の検出
本発明の別の側面は、サンプル中の成分の存在を検出するための本明細書中で開示されている方法および/またはキットであり、この場合、試験対象のサンプルは疾患に関連する1種またはそれ以上の成分を含む可能性がある。本発明の別の側面は、磁気共鳴によって系中の成分をイメージングするための本明細書中で開示されている方法および/またはキットであり、この場合、系は疾患に関連する1種またはそれ以上の成分を含む可能性がある。一態様では、プローブは、罹患個体中の前記成分またはその部分を代表するDNA、mRNA、cDNAまたはポリペプチドを標的にする抗体である。別の態様では、プローブは、罹患個体中の前記成分またはその部分を代表するDNA、mRNA、および/またはcDNAにハイブリダイズ可能な核酸(例えばDNA、PNA、RNA)オリゴマーである。本発明の方法および/またはキットでは、本明細書中で開示されている1種またはそれ以上の態様が使用される。疾患に関連する成分であって、それらを標的にする1種またはそれ以上のプローブを手段として本発明の方法および/またはキットを使用して検出可能な成分の例は表1に提供される通りである。
本発明の方法および/またはキットを使用して、個体の癌を診断および検出してよく、例えば、癌の種類を診断し、癌を早期に検出し、すでに疾患が診断されている個体の癌の進行をモニタリングし、癌の再発を検出してよい。依然として癌は主要な疾患であり、平均余命を延ばすために、前臨床段階の疾患を検出することは有益であろう。その検出は本明細書中で開示されている診断アッセイによって可能になる。癌またはいくつかの遺伝性症状が関連している成分の非限定的な例は表1に提供される通りであり、本発明の方法および/またはキットを使用してその1種またはそれ以上を検出可能である。診断には、1種またはそれ以上の(one of more of)列挙されている分子の検出が必要であろう。
表1:本発明のキットおよび/または方法を使用して検出可能な疾患に関連する成分のリスト。
本発明のキットおよび/または方法を使用して、感染症を検出してよい。感染症には生命を危うくするものがあり、また、他の感染と合併して発症し得る。ゆえに、それらを早期に検出および特徴付けできれば、適切な治療を早期に確立でき、患者にとってより好ましい。上に開示されているキットおよび/または方法を使用して、その感染性物質を検出できる。前記キットおよび/または方法によって検出される可能性がある成分は、感染性物質の部分を形成する成分および/または感染性物質によって生産される成分である。前記キットおよび/または方法によって検出可能な罹患個体中のウイルスには、非限定的にHCV、HIV、HBV、HTLV、HPVが含まれる(さらに腫瘍学を参照のこと)。前記キットおよび/または方法によって検出可能な罹患個体中の細菌には、非限定的にマイコバクテリア、梅毒、黄色ブドウ球菌が含まれる(MRSAのスクリーニング)。
本発明のキットおよび/または方法を使用して、神経変性疾患を検出してよい。検出される可能性がある成分は変性疾患に関与する成分であり、非限定的にベータ−アミロイド(アルツハイマー病)、hTAU、ホスホTAUおよびAPOEが含まれる。
本発明のキットおよび/または方法を使用して、プリオン関連疾患を検出してよい。プリオンに関連する疾患には、クロイツフェルト・ヤコブ病(Kreutzfeld Jacob disease)およびBSEが含まれる。
本発明のキットおよび/または方法を使用して、自己免疫に関連する疾患を検出してよい。検出される可能性がある成分は自己免疫に関与する成分であり、非限定的にANA、Jo−1、ミエロペルオキシダーゼ、RNP、Scl−70、Sm、SS−Aが含まれる。
本発明のキットおよび/または方法を使用して、アレルギーに関連する疾患を検出してよい。検出される可能性がある成分はアレルギーに関与する成分であり、非限定的にIgE、IgGサブクラスおよび循環抗体が含まれる。
本発明のキットおよび/または方法をゲノミクスの分野で使用して、疾患への罹患しやすさ、子孫の致死条件(passing conditions)の可能性、一塩基多型等を検出してよい。本発明のキットおよび/または方法が適用される分野の例には、非限定的にHLA分類、HPV16感染後の子宮頸癌の発症しやすさ(sensitivity of developing)に関連するp53多型(SNP)、高血圧症、骨粗鬆症の罹患しやすさに関する多型の検出、因子V(Leiden)の変異の検出、SIDS(ゆりかごの死)に関する遺伝的罹患しやすさの検出、遺伝性:親子鑑定、等、ミクロサテライト不安定性の検出、喫煙停止に関連する治療の成功率の検出、循環器病、例えばアテローム症(atheromathosis)に関する脂質、例えばコレステロール(HDL、LDL、VLDLおよびその受容体)の代謝の障害の検出、肥満症に関連するゲノム欠損の検出、糖尿病に関連するゲノム欠損の検出、(HIV、等に対する)薬物耐性に関連する変異の検出、システィック(systic)線維症(CFTR変異)のスクリーニングおよび検出、いくつかの疾患、例えば:神経原性筋力低下、網膜色素変性症、眼性ミオパチー、等に関連するミトコンドリアゲノムの変異の検出が含まれる。
本発明のキットおよび/または方法は環境試験に関連する分野で使用してよい。多数の適用は水に関するものであり、その場合、非常に少量の混入物または望ましくない化合物を適度に経済的な様式で検出するに足りる感度のテクノロジーを有することが重要である。環境試験の例には下記のものが含まれる:
−スイミングプールの水中の酵母感染の検査(モニタリング)
−生物学的汚染全般のモニタリング
−飲用水中の生物学的混入物(アメーバ、大腸菌型細菌、等)。
水質試験に加えて、本発明のキットおよび/または方法にしたがって遺伝子改変生物に関する環境試験を実施してよい。遺伝子改変生物を検出することができるか、あるいはその不存在に関してサンプルをスクリーニングすることができる。しかし、見込まれる改変の検査は時に困難であり、本方法によって提供されるような高感度技術はその目的に適している。
本発明のキットおよび/または方法を使用して、食物の感染を検出してよい。食物に関連するすべての場所および対象物の点検には高感度の方法が必要であり、本発明のキットおよび/または方法は必要な感度を提供する。さらにまた、本発明のキットおよび/または方法を実施すると、点検が行われる場所で結果を得ることができ、したがってサンプルを実験室に送る必要がなくなる。ゆえに、必要であれば即時に段階を行うことができる。検出される可能性がある物質の例には、リステリア、サルモネラ、(BSEに関する)プリオンが含まれる。アッセイで検出される可能性がある分子は、前記物質の部分を形成する分子および/または前記物質によって生産される分子である。
本発明のキットおよび/または方法は標準的な生化学的検出プロトコルにおいて適用してよい。すべての既存の種類のブロッティング技術で、本明細書中で開示されている方法を使用すると感度の向上が示される。この場合、放射性同位体または化学発光(chemilluminescent)検出、例えば感光板、または蛍光スクリーンを必要としない。本方法を画像解析と組み合わせて使用することも可能である。本発明の方法を使用してよいブロッティングプロトコルの例には、非限定的にウエスタンブロッティング、ノーザンブロッティング、サザンブロッティング、バキュームブロッティング、コンタクトブロッティング、リバースラインブロット(reversed line blot)および関連技術、ドットブロッティング、マイクロアレイ、マクロアレイが含まれる。
本発明の別の態様は、サンプル中の成分を定量的および/または定性的に検出するための本明細書中に記載の方法またはキットの使用である。本発明の別の態様は、磁気共鳴によって系中の成分をイメージングするための本明細書中に記載の方法またはキットの使用である。
顕微鏡観察用スライドの染色
本発明の別の態様は、顕微鏡観察を使用する可視化に適した細胞および/または組織の切片を染色するための方法である。顕微鏡の種類は任意のものであってよく、非限定的に光学顕微鏡、トンネル電子顕微鏡、走査型電子顕微鏡、透過型電子顕微鏡が含まれる。
本発明の一側面では、細胞および/または組織切片中の成分を染色するための方法、この場合の染色は顕微鏡観察を使用する可視化に適する、は、下記段階を含む:
A)成分を標的にする1種またはそれ以上のビオチン化プローブと切片をインキュベートする段階;
B)ストレプトアビジン−金属粒子複合体と切片をインキュベートする段階;
C)下記のものを含むコンジュゲートと切片をインキュベートする段階:
−1種またはそれ以上のビオチン;
−1種またはそれ以上のポリマー;および
−前記ポリマーに結合している金属粒子;および
D)場合により、金属増強試薬と切片をインキュベートする段階。
ビオチン化プローブ、ストレプトアビジン−金属粒子複合体、コンジュゲートおよび種々の金属粒子については上に既述の通りである。本方法に他の段階、例えば洗浄段階を導入することは、免疫組織化学の分野に従事する当業者に既知であろう。好ましくは、各段階の後に洗浄を実施する。洗浄バッファーの例は上記の通りである。段階D)の「金属増強試薬」もまた上記の通りである。
本発明の別の態様は、顕微鏡観察を使用する可視化に適した細胞および/または組織の切片を染色するためのキットであって、1種またはそれ以上の下記のものを含むキットである:
−ストレプトアビジン−金属粒子複合体
−コンジュゲート
−ビオチン化プローブ
−金属増強試薬
−ビオチン化用試薬。
本発明の切片染色用キットによって、当業者は本明細書中で開示されている方法の1種またはそれ以上の段階を好都合な様式で実施することが可能になる。前記キットによって、試薬の濃度の測定または決定を必要とせずに本発明の方法を実施することが可能になり、したがって高速にかつ再現性をもって切片を染色することが可能になるであろう。
本発明の別の側面では、切片染色用キットによって、当業者が本明細書中で開示されている1種またはそれ以上の方法を実施することが可能になる。前記キットは、当業者が方法全体を実施することを可能にする、試薬入りの1種またはそれ以上の追加の容器を含んでよい。別の側面では、前記キットは、当業者が本明細書中で開示されている方法を実施することを可能にする、例えばストレプトアビジン−金属粒子複合体のみのような最低限の数の容器しか含まなくてよい。
本発明の別の側面では、キットに使用説明書を含ませる。本発明の別の側面では、その説明書には本明細書中で開示されている本発明の方法が記載されている。
細胞の切片を染色するための本発明の方法および/またはキットは、細胞および組織の可視化が必要なフローサイトメトリーおよびインサイチュハイブリダイゼーションの適用において任意の細胞または組織に対して等しく満足に実施されるであろう。本明細書中で開示されている方法の感度のおかげで、抗体を用いて組織および細胞中の標的抗原(タンパク質および他の物質)を可視化することができ、また、インサイチュハイブリダイゼーションを使用し、核酸プローブの使用によってそれらを可視化することができる。
実施例
セクション1:材料および方法
オリゴヌクレオチド
標的:5' GGATTATTGTTAAATATTGATAAGGAT 3'
可視化用オリゴ:5' ATCCTTATCAATATT 3'
オリゴ オーピー ドレジャー(Oligo op drager):5' TAACAATAATCC 3'
上記オリゴヌクレオチドは炭疽菌致死因子ゲノム由来である。
ナイロンまたはニトロセルロースコーティングスライド
Schleicher and Schuellからコーティングスライド、例えばNytranコーティングスライド、ニトロセルロースコーティングスライドを購入し、MICROCASTマイクロアレイ作成装置(micro-arrayer)を使用してDNA捕獲オリゴヌクレオチドをプリントした。
修飾DNAオリゴヌクレオチドはEurogentec(Belgium)によるカステムメイドであり、それを種々の濃度でプリント用バッファー(6xSSC)に溶解した。
0.001μM〜20μMの範囲の諸濃度のオリゴヌクレオチドをコーティングガラススライドにプリントすることによってマイクロアレイを製造した。ネガティブコントロールは、DNAオリゴヌクレオチドを含まないプリント用バッファーおよび目的の捕獲オリゴヌクレオチドと同濃度の、無関係の配列に相補的なDNAオリゴヌクレオチドを含むプリント用バッファーからなるものであった。室温で30分間乾燥した後、スライドを80℃で30分間加熱乾燥した。以前に記載されているプロトコルにしたがい、UV照射を使用してDNAプリント済みNytranコーティングスライドを架橋結合した。
以後の分析までダストフリーで4℃でスライドを保存した。
シランコーティングスライド
Schleicher and Schuellからシランコーティングスライドを購入し、MICROCASTマイクロアレイ作成装置を使用してDNAオリゴヌクレオチドをプリントした。
DNAオリゴヌクレオチドはEurogentec(Belgium)によるカステムメイドであり、それを種々の濃度でプリント用バッファーに溶解した。以前に記載されているプロトコルにしたがってシランコーティングスライドおよび修飾オリゴヌクレオチドを活性化した。
0.001μM〜20μMの範囲の諸濃度のオリゴヌクレオチドを活性化型シランコーティングガラススライドにプリントすることによってマイクロアレイを製造した。室温で30分間乾燥した後、プリント済みスライドをダストフリーで4℃で保存した。
従来型ガラススライド
従来型の顕微鏡用ガラススライドを2回蒸留水で洗浄し、次いで室温の10%NaOH溶液に浸漬し、次いで30分間超音波処理した。流水で数回洗浄した後、スライドを2回蒸留水で数回洗浄した。その後、スライドを80℃で乾燥した。
以前に記載されているプロトコル(Kumar et al. Silanized nucleic acids: a general platform for DNA immobilization. Nucleic acids res 2000; 28: p71.)にしたがって、修飾オリゴヌクレオチドを活性化し、アミノシランとカップリングさせた。
シラン処理オリゴヌクレオチドをプリント用バッファー(50%DMSO)に溶解し、上記のようにプリントした。
マイクロアレイのプリント
各濃度の捕獲オリゴヌクレオチドおよび上記の適切なネガティブコントロールをマイクロアレイにプリントした。この作業は合計6回行った。
セクション2:ポリマー増幅および他のテクノロジーと組み合わせて金および酵素による可視化を使用する検出方法の比較実験
パート1−上記固相アッセイ(solid assays)での標識オリゴヌクレオチドの可視化実験
実験1−パート1:ストレプトアビジンを使用する標識オリゴヌクレオチドの可視化
以前に記載されているようにマイクロアレイをプリントした。0.001μM〜20μMの範囲のすべての濃度について、ビオチン化プローブを使用して6回スポットした。マイクロアレイを80℃で30分間加熱乾燥し、使用時までダストフリーで4℃で保存した。
3%タンパク質を補充したPBS(pH7.4)でスライドを2回洗浄した。
スライドを同PBS/タンパク質バッファー溶液と室温で30分間インキュベートした。
スライドをストレプトアビジン/アルカリホスファターゼ(PBS/タンパク質バッファー中の1/1000希釈物)(Roche Germany)と60分間インキュベートした後、室温のPBS/タンパク質バッファーで3回洗浄した。
スライドを適切なバッファー中のナフトール(napthol)基質(Dako, Denmark)と室温で30分間インキュベートすることによってアルカリホスファターゼ反応を展開した。
実験2−パート1:金粒子で標識されたストレプトアビジン(streptavin)を使用する標識オリゴヌクレオチドの可視化
以前に記載されているようにマイクロアレイをプリントした。0.001μM〜20μMの範囲のすべての濃度について6回スポットした。マイクロアレイを80℃で30分間加熱乾燥し、使用時までダストフリーで4℃で保存した。
3%タンパク質を補充したPBS(pH7.4)でスライドを2回洗浄した。
スライドを同PBS/タンパク質バッファー溶液と室温で30分間インキュベートした。
スライドを特別な洗浄バッファー(0.2%タンパク質を補充したPBS pH7.4)で5分間×2回洗浄した。
スライドをストレプトアビジン/金0.8nm(洗浄バッファー中の1/50希釈物)または6nm(洗浄バッファー中の1/20希釈物)(Sigma, U.S.A.)と120分間インキュベートした後、室温の洗浄バッファーで6回洗浄した。
スライドをPBS、次いで蒸留水で5分間×3回すすいだ。
15分間の金属増強(Sigma U.S.A.)によって金粒子を可視化した。
実験3−パート1:金粒子で標識されたモノクローナル抗体を使用する標識オリゴヌクレオチドの可視化
以前に記載されているようにマイクロアレイをプリントした。0.001μM〜20μMの範囲のすべての濃度について6回スポットした。マイクロアレイを80℃で30分間加熱乾燥し、使用時までダストフリーで4℃で保存した。
3%タンパク質を補充したPBS(pH7.4)でスライドを2回洗浄した。
スライドを同PBS/タンパク質バッファー溶液と室温で30分間インキュベートした。
スライドを特別な洗浄バッファー(0.2%タンパク質を補充したPBS pH7.4)で5分間×2回洗浄した。
スライドをモノクローナル抗体/金0.8nm(洗浄バッファー中の1/50希釈物)、6nm(洗浄バッファー中の1/20希釈物)または30nmと120分間インキュベートした後、室温の洗浄バッファーで6回洗浄した。
スライドをPBS、次いで蒸留水で5分間×3回すすいだ。
15分間の金属増強によって金粒子を可視化した。
実験4−パート1:金粒子で標識されたポリクローナル抗体を使用する標識オリゴヌクレオチドの可視化
以前に記載されているようにマイクロアレイをプリントした。0.001μM〜20μMの範囲のすべての濃度について6回スポットした。マイクロアレイを80℃で30分間加熱乾燥し、使用時までダストフリーで4℃で保存した。
3%タンパク質を補充したPBS(pH7.4)でスライドを2回洗浄した。
スライドを同PBS/タンパク質バッファー溶液と室温で30分間インキュベートした。
スライドを特別な洗浄バッファー(0.2%タンパク質を補充したPBS pH7.4)で5分間×2回洗浄した。
スライドをモノクローナル抗体/金0.8nm(洗浄バッファー中の1/50希釈物)または6nm(洗浄バッファー中の1/20希釈物)と120分間インキュベートした後、室温の洗浄バッファーで6回洗浄した。
スライドをPBS、次いで蒸留水で5分間×3回すすいだ。
15分間の金属増強によって金粒子を可視化した。
実験5−パート1:ストレプトアビジン−金、ビオチン化モノクローナルおよびポリクローナル抗体、次いで金で標識されたストレプトアビジンを使用する標識オリゴヌクレオチドの可視化
以前に記載されているようにマイクロアレイをプリントした。0.001μM〜20μMの範囲のすべての濃度について6回スポットした。マイクロアレイを80℃で30分間加熱乾燥し、使用時までダストフリーで4℃で保存した。
3%タンパク質を補充したPBS(pH7.4)でスライドを2回洗浄した。
スライドを同PBS/タンパク質バッファー溶液と室温で30分間インキュベートした。
スライドを特別な洗浄バッファー(0.2%タンパク質を補充したPBS pH7.4)で5分間×2回洗浄し、同洗浄バッファーとインキュベートした。
スライドを0.8nm〜40nmの範囲の金粒子で標識されたストレプトアビジンと30分間インキュベートし、次いで室温の洗浄バッファーで6回洗浄した。
スライドを0.8nm〜40nmの範囲の金粒子で標識されたビオチン化モノクローナルまたはビオチン化ポリクローナル抗体と30分間インキュベートし、次いで室温の洗浄バッファーで6回洗浄した。
スライドを0.8nm〜40nmの範囲の金粒子で標識されたストレプトアビジンと30分間インキュベートし、次いで室温の洗浄バッファーで6回洗浄した。
実験6−パート1:金標識ストレプトアビジン、次いでビオチン化アルブミンおよび金粒子を使用する標識オリゴヌクレオチドの可視化
以前に記載されているようにマイクロアレイをプリントした。0.001μM〜20μMの範囲のすべての濃度について6回スポットした。マイクロアレイを80℃で30分間加熱乾燥し、使用時までダストフリーで4℃で保存した。
3%タンパク質を補充したPBS(pH7.4)でスライドを2回洗浄した。
スライドを同PBS/タンパク質バッファー溶液と室温で30分間インキュベートした。
スライドを特別な洗浄バッファー(0.2%タンパク質を補充したPBS pH7.4)で5分間×2回洗浄し、同洗浄バッファーとインキュベートした。
スライドを0.8nm〜40nmの範囲の金粒子で標識されたストレプトアビジンと30分間インキュベートし、次いで室温の洗浄バッファーで6回洗浄した。
多数のビオチン分子でコーティングされ、0.8nm〜40nmの範囲の金粒子で標識されたアルブミンとスライドを30分間インキュベートし、その後、洗浄バッファー、次いで蒸留水で6回洗浄した。
15分間の金属増強によって金粒子を可視化した。
実験7−パート1:ストレプトアビジンでコーティングされた200nm超磁性粒子、次いでビオチン化アルブミンおよび金粒子を使用する標識オリゴヌクレオチドの可視化
以前に記載されているようにマイクロアレイをプリントした。0.001μM〜20μMの範囲のすべての濃度について6回スポットした。マイクロアレイを80℃で30分間加熱乾燥し、使用時までダストフリーで4℃で保存した。
3%タンパク質を補充したPBS(pH7.4)でスライドを2回洗浄した。
スライドを同PBS/タンパク質バッファー溶液と室温で30分間インキュベートした。
スライドを特別な洗浄バッファー(0.2%タンパク質を補充したPBS pH7.4)で5分間×2回洗浄し、同洗浄バッファーとインキュベートした。
スライドをストレプトアビジンでコーティングされた200nmナノ粒子とインキュベートし、次いで室温の洗浄バッファーで6回洗浄した。
多数のビオチン分子でコーティングされ、0.8nm〜40nmの範囲の金粒子で標識されたアルブミンとスライドを30分間インキュベートし、その後、洗浄バッファー、次いで蒸留水で6回洗浄した。
15分間の金属増強によって金粒子を可視化した。
実験8−パート1:ストレプトアビジンでコーティングされた200nm粒子、次いでポリマーおよび金粒子を使用する標識オリゴヌクレオチドの可視化
以前に記載されているようにマイクロアレイをプリントした。0.001μM〜20μMの範囲のすべての濃度について6回スポットした。マイクロアレイを80℃で30分間加熱乾燥し、使用時までダストフリーで4℃で保存した。
3%タンパク質を補充したPBS(pH7.4)でスライドを2回洗浄した。
スライドを同PBS/タンパク質バッファー溶液と室温で30分間インキュベートした。
スライドを特別な洗浄バッファー(0.2%タンパク質を補充したPBS pH7.4)で5分間×2回洗浄し、同洗浄バッファーとインキュベートした。
スライドをストレプトアビジンでコーティングされた200nmナノ粒子とインキュベートし、次いで室温の洗浄バッファーで6回洗浄した。
多数のビオチン分子でコーティングされ、0.8nm〜40nmの範囲の金粒子で標識されたデキストランポリマーまたはポリL−リシン(poly-L-lysin)ポリマーとスライドを30分間インキュベートし、その後、洗浄バッファー、次いで蒸留水で6回洗浄した。
15分間の金属増強によって金粒子を可視化した。
パート2:上記固相アッセイで固定されている標識オリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーション実験
実験2.1−パート2:ストレプトアビジンを使用する標識オリゴヌクレオチドの可視化
以前に記載されているようにマイクロアレイをプリントした。0.001μM〜20μMの範囲のすべての濃度について6回スポットした。これには適切なポジティブおよびネガティブコントロールが含まれる。マイクロアレイを80℃で30分間加熱乾燥し、使用時までダストフリーで4℃で保存した。
超音波処理ニシン精子DNA(150μg/ハイブリダイゼーション混合物5ml)を補充したハイブリダイゼーション混合物とスライドを室温で2時間プレハイブリダイズさせた。
250ng/ハイブリダイゼーション混合物1mlの濃度の標識オリゴヌクレオチドからなる標的DNAを使用してハイブリダイゼーションアッセイを構成した。ハイブリダイゼーションを37℃で一晩実行した。
スライドを室温の2xSSCで2回洗浄した。
3%タンパク質を補充したPBS(pH7.4)でスライドを2回洗浄した。
スライドを同PBS/タンパク質バッファー溶液と室温で30分間インキュベートした。
スライドをストレプトアビジン/アルカリホスファターゼ(PBS/タンパク質バッファー中の1/1000希釈物)と60分間インキュベートした後、室温のPBS/タンパク質バッファーで3回洗浄した。
スライドを適切なバッファー中のナフトール基質と室温で30分間インキュベートすることによってアルカリホスファターゼ反応を展開した。
実験2.2−パート2:金粒子で標識されたストレプトアビジンを使用する標識オリゴヌクレオチドの可視化
以前に記載されているようにマイクロアレイをプリントした。0.001μM〜20μMの範囲のすべての濃度について6回スポットした。マイクロアレイを80℃で30分間加熱乾燥し、使用時までダストフリーで4℃で保存した。
超音波処理ニシン精子DNA(150μg/ハイブリダイゼーション混合物5ml)を補充したハイブリダイゼーション混合物とスライドを室温で2時間プレハイブリダイズさせた。
250ng/ハイブリダイゼーション混合物1mlの濃度の標識オリゴヌクレオチドからなる標的DNAを使用してハイブリダイゼーションアッセイを構成した。ハイブリダイゼーションを37℃で一晩実行した。
スライドを室温の2xSSCで2回洗浄した。
3%タンパク質を補充したPBS(pH7.4)でスライドを2回洗浄した。
スライドを同PBS/タンパク質バッファー溶液と室温で30分間インキュベートした。
スライドを特別な洗浄バッファー(0.2%タンパク質を補充したPBS pH7.4)で5分間×2回洗浄した。
スライドをストレプトアビジン/金0.8nm(洗浄バッファー中の1/50希釈物)または6nm(洗浄バッファー中の1/20希釈物)と120分間インキュベートした後、室温の洗浄バッファーで6回洗浄した。
スライドをPBS、次いで蒸留水で5分間×3回すすいだ。
15分間の金属増強によって金粒子を可視化した。
実験3−パート2:金粒子で標識されたモノクローナル抗体を使用する標識オリゴヌクレオチドの可視化
以前に記載されているようにマイクロアレイをプリントした。0.001μM〜20μMの範囲のすべての濃度について6回スポットした。マイクロアレイを80℃で30分間加熱乾燥し、使用時までダストフリーで4℃で保存した。
超音波処理ニシン精子DNA(150μg/ハイブリダイゼーション混合物5ml)を補充したハイブリダイゼーション混合物とスライドを室温で2時間プレハイブリダイズさせた。
250ng/ハイブリダイゼーション混合物1mlの濃度の標識オリゴヌクレオチドからなる標的DNAを使用してハイブリダイゼーションアッセイを構成した。ハイブリダイゼーションを37℃で一晩実行した。
スライドを室温の2xSSCで2回洗浄した。
3%タンパク質を補充したPBS(pH7.4)でスライドを2回洗浄した。
スライドを同PBS/タンパク質バッファー溶液と室温で30分間インキュベートした。
スライドを特別な洗浄バッファー(0.2%タンパク質を補充したPBS pH7.4)で5分間×2回洗浄した。
スライドをモノクローナル抗体/金0.8nm(洗浄バッファー中の1/50希釈物)または6nm(洗浄バッファー中の1/20希釈物)、または30nmと120分間インキュベートした後、室温の洗浄バッファーで6回洗浄した。
スライドをPBS、次いで蒸留水で5分間×3回すすいだ。
15分間の金属増強によって金粒子を可視化した。
実験4−パート2:金粒子で標識されたポリクローナル抗体を使用する標識オリゴヌクレオチドの可視化
以前に記載されているようにマイクロアレイをプリントした。0.001μM〜20μMの範囲のすべての濃度について6回スポットした。マイクロアレイを80℃で30分間加熱乾燥し、使用時までダストフリーで4℃で保存した。
超音波処理ニシン精子DNA(150μg/ハイブリダイゼーション混合物5ml)を補充したハイブリダイゼーション混合物とスライドを室温で2時間プレハイブリダイズさせた。
250ng/ハイブリダイゼーション混合物1mlの濃度の標識オリゴヌクレオチドからなる標的DNAを使用してハイブリダイゼーションアッセイを構成した。ハイブリダイゼーションを37℃で一晩実行した。
スライドを室温の2xSSCで2回洗浄した。
3%タンパク質を補充したPBS(pH7.4)でスライドを2回洗浄した。
スライドを同PBS/タンパク質バッファー溶液と室温で30分間インキュベートした。
スライドを特別な洗浄バッファー(0.2%タンパク質を補充したPBS pH7.4)で5分間×2回洗浄した。
スライドをモノクローナル抗体/金0.8nm(洗浄バッファー中の1/50希釈物)または6nm(洗浄バッファー中の1/20希釈物)と120分間インキュベートした後、室温の洗浄バッファーで6回洗浄した。
スライドをPBS、次いで蒸留水で5分間×3回すすいだ。
15分間の金属増強によって金粒子を可視化した。
実験5−パート2:ストレプトアビジン−金、ビオチン化モノクローナルおよびポリクローナル抗体、次いで金で標識されたストレプトアビジンを使用する標識オリゴヌクレオチドの可視化
以前に記載されているようにマイクロアレイをプリントした。0.001μM〜20μMの範囲のすべての濃度について6回スポットした。マイクロアレイを80℃で30分間加熱乾燥し、使用時までダストフリーで4℃で保存した。
超音波処理ニシン精子DNA(150μg/ハイブリダイゼーション混合物5ml)を補充したハイブリダイゼーション混合物とスライドを室温で2時間プレハイブリダイズさせた。
250ng/ハイブリダイゼーション混合物1mlの濃度の標識オリゴヌクレオチドからなる標的DNAを使用してハイブリダイゼーションアッセイを構成した。ハイブリダイゼーションを37℃で一晩実行した。
スライドを室温の2xSSCで2回洗浄した。
3%タンパク質を補充したPBS(pH7.4)でスライドを2回洗浄した。
スライドを同PBS/タンパク質バッファー溶液と室温で30分間インキュベートした。
スライドを特別な洗浄バッファー(0.2%タンパク質を補充したPBS pH7.4)で5分間×2回洗浄し、同洗浄バッファーとインキュベートした。
スライドを0.8nm〜40nmの範囲の金粒子で標識されたストレプトアビジンと30分間インキュベートし、次いで室温の洗浄バッファーで6回洗浄した。
スライドを0.8nm〜40nmの範囲の金粒子で標識されたビオチン化モノクローナルまたはビオチン化ポリクローナル抗体と30分間インキュベートし、次いで室温の洗浄バッファーで6回洗浄した。
スライドを0.8nm〜40nmの範囲の金粒子で標識されたストレプトアビジンと30分間インキュベートし、次いで室温の洗浄バッファーで6回洗浄した。
実験6−パート2:金標識ストレプトアビジン、次いでビオチン化アルブミンおよび金粒子を使用する標識オリゴヌクレオチドの可視化
超音波処理ニシン精子DNA(150μg/ハイブリダイゼーション混合物5ml)を補充したハイブリダイゼーション混合物とスライドを室温で2時間プレハイブリダイズさせた。
250ng/ハイブリダイゼーション混合物1mlの濃度の標識オリゴヌクレオチドからなる標的DNAを使用してハイブリダイゼーションアッセイを構成した。ハイブリダイゼーションを37℃で一晩実行した。
スライドを室温の2xSSCで2回洗浄した。
以前に記載されているようにマイクロアレイをプリントした。0.001μM〜20μMの範囲のすべての濃度について6回スポットした。マイクロアレイを80℃で30分間加熱乾燥し、使用時までダストフリーで4℃で保存した。
3%タンパク質を補充したPBS(pH7.4)でスライドを2回洗浄した。
スライドを同PBS/タンパク質バッファー溶液と室温で30分間インキュベートした。
スライドを特別な洗浄バッファー(0.2%タンパク質を補充したPBS pH7.4)で5分間×2回洗浄し、同洗浄バッファーとインキュベートした。
スライドを0.8nm〜40nmの範囲の金粒子で標識されたストレプトアビジンと30分間インキュベートし、次いで室温の洗浄バッファーで6回洗浄した。
多数のビオチン分子でコーティングされ、0.8nm〜40nmの範囲の金粒子で標識されたアルブミンとスライドを30分間インキュベートし、その後、洗浄バッファー、次いで蒸留水で6回洗浄した。
15分間の金属増強によって金粒子を可視化した。
実験7−パート2:ストレプトアビジンでコーティングされた200nm超磁性粒子、次いでビオチン化アルブミンおよび金粒子を使用する標識オリゴヌクレオチドの可視化
以前に記載されているようにマイクロアレイをプリントした。0.001μM〜20μMの範囲のすべての濃度について6回スポットした。マイクロアレイを80℃で30分間加熱乾燥し、使用時までダストフリーで4℃で保存した。
超音波処理ニシン精子DNA(150μg/ハイブリダイゼーション混合物5ml)を補充したハイブリダイゼーション混合物とスライドを室温で2時間プレハイブリダイズさせた。
250ng/ハイブリダイゼーション混合物1mlの濃度の標識オリゴヌクレオチドからなる標的DNAを使用してハイブリダイゼーションアッセイを構成した。ハイブリダイゼーションを37℃で一晩実行した。
スライドを室温の2xSSCで2回洗浄した。
3%タンパク質を補充したPBS(pH7.4)でスライドを2回洗浄した。
スライドを同PBS/タンパク質バッファー溶液と室温で30分間インキュベートした。
スライドを特別な洗浄バッファー(0.2%タンパク質を補充したPBS pH7.4)で5分間×2回洗浄し、同洗浄バッファーとインキュベートした。
スライドをストレプトアビジンでコーティングされた200nmナノ粒子とインキュベートし、次いで室温の洗浄バッファーで6回洗浄した。
多数のビオチン分子でコーティングされ、0.8nm〜40nmの範囲の金粒子で標識されたアルブミンとスライドを30分間インキュベートし、その後、洗浄バッファー、次いで蒸留水で6回洗浄した。
15分間の金属増強によって金粒子を可視化した。
実験8−パート2:ストレプトアビジンでコーティングされた200nm粒子、次いでポリマーおよび金粒子を使用する標識オリゴヌクレオチドの可視化
以前に記載されているようにマイクロアレイをプリントした。0.001μM〜20μMの範囲のすべての濃度について6回スポットした。マイクロアレイを80℃で30分間加熱乾燥し、使用時までダストフリーで4℃で保存した。
超音波処理ニシン精子DNA(150μg/ハイブリダイゼーション混合物5ml)を補充したハイブリダイゼーション混合物とスライドを室温で2時間プレハイブリダイズさせた。
250ng/ハイブリダイゼーション混合物1mlの濃度の標識オリゴヌクレオチドからなる標的DNAを使用してハイブリダイゼーションアッセイを構成した。ハイブリダイゼーションを37℃で一晩実行した。
スライドを室温の2xSSCで2回洗浄した。
3%タンパク質を補充したPBS(pH7.4)でスライドを2回洗浄した。
スライドを同PBS/タンパク質バッファー溶液と室温で30分間インキュベートした。
スライドを特別な洗浄バッファー(0.2%タンパク質を補充したPBS pH7.4)で5分間×2回洗浄し、同洗浄バッファーとインキュベートした。
スライドをストレプトアビジンでコーティングされた200nmナノ粒子とインキュベートし、次いで室温の洗浄バッファーで6回洗浄した。
多数のビオチン分子でコーティングされ、0.8nm〜40nmの範囲の金粒子で標識されたデキストランポリマーまたはポリL−リシン(poly-L-lysin)ポリマーとスライドを30分間インキュベートし、その後、洗浄バッファー、次いで蒸留水で6回洗浄した。
15分間の金属増強によって金粒子を可視化した。
結果および考察
シグナル増幅を用いない実験の結果:
実験1−ストレプトアビジン−酵素を用いる可視化
ハイブリダイゼーションは、使用された酵素および基質にしたがって、深い赤色または濃褐色のスポットとして可視化された。スポットはスライドの白色を背景にして容易に識別可能であった。バックグラウンド染色は存在しなかった。0.2mM〜0.02mMの範囲の濃度でスポットされた分子プローブで可視化が達成された。
実験2−ストレプトアビジン金0.8nmおよび6nmを用いる可視化
ハイブリダイゼーションは、使用された金属増強にしたがって、深い黒灰色のスポットとして可視化された。スポットはスライドの白色を背景にして容易に識別可能であった。バックグラウンド染色は存在しなかった。0.2mM〜0.02mMの範囲の濃度でスポットされた分子プローブで可視化が達成された。
実験3−金0.8nmおよび6nmを伴うモノクローナルマウス抗体を用いる可視化
ハイブリダイゼーションは、使用された金属増強strateにしたがって、深い黒色のスポットとして可視化された。スポットはスライドの白色を背景にして容易に識別可能であった。バックグラウンド染色は存在しなかった。0.2mM〜0.002mMの範囲の濃度でスポットされた分子プローブで可視化が達成された。ただし、シグナルは0.8nmの金と比較して6nmの金の場合に強く、ストレプトアビジン−金の方式の場合より鮮明であった。ポリクローナル抗体と比較して、シグナルはわずかに鮮明であった。
実験3−金30nmを伴うモノクローナルマウス抗体を用いる可視化
ハイブリダイゼーションは、最も高濃度の0.2mMのスポットでのみ淡いバラ色(rosa)のスポットとしてかすかに可視化された。金属増強では、はっきりとしたシグナル増強は生じなかった。かなりのバックグラウンド染色が存在した。
実験4−金0.8nmおよび6nmを伴うポリクローナルヤギ抗体を用いる可視化
ハイブリダイゼーションは、使用された金属増強strateにしたがって、深い黒色のスポットとして可視化された。スポットはスライドの白色を背景にして容易に識別可能であった。バックグラウンド染色は存在しなかった。0.2mM〜0.002mMの範囲の濃度でスポットされた分子プローブで可視化が達成された。ただし、シグナルは0.8nmの金と比較して6nmの金の場合に強く、ストレプトアビジン−金の方式の場合より鮮明であった。
シグナル増幅を用いる実験の結果:
実験5−ストレプトアビジン/金−ビオチン化モノクローナルおよびポリクローナル抗体、次いで金で標識されたストレプトアビジンを用いる可視化
ハイブリダイゼーションは深い黒色のスポットとして可視化された。スポットはスライドの白色を背景にして容易に識別可能であった。バックグラウンド染色はわずかであった。0.1mM〜0.0001mMの範囲の濃度でスポットされた分子プローブで可視化が達成された。
実験6−金標識ストレプトアビジン(金0.8nm、6nmおよび30nm)、次いでビオチン化アルブミンおよび金粒子0.8、6nmおよび30nmを用いる可視化
ハイブリダイゼーションは、使用された金属増強strateにしたがって、深い黒色のスポットとして可視化された。スポットはスライドの白色を背景にして容易に識別可能であった。バックグラウンド染色は非常にわずかであった。0.1mM〜0.0001mMの範囲の濃度でスポットされた分子プローブで可視化が達成された。ただし、シグナルは6nmの金と比較して0.8nmの金の場合に強く、ストレプトアビジン−酵素の方式の場合より鮮明であった。30nmの金粒子では、肉眼でかろうじて識別可能なわずかなバラ色の反応(rosa reaction)が生じた。
実験7−超常磁性粒子200nm−ストレプトアビジン/金−アルブミン/金/ビオチンを用いる可視化
ハイブリダイゼーションは深い灰色〜黒褐色のスポットとして可視化された。スポットはスライドの白色を背景にして容易に識別可能であった。バックグラウンド染色は低〜中程度であった。0.2mM〜0.0002mMの範囲の濃度でスポットされた分子プローブで可視化が達成された。
実験8−ストレプトアビジン金0.8nmおよび6nm−ポリマー/金を用いる可視化
ハイブリダイゼーションは、使用された金属増強にしたがって、深い黒灰色のスポットとして可視化された。スポットはスライドの白色を背景にして容易に識別可能であった。バックグラウンド染色は存在しなかった。0.2mM〜0.0002mMの範囲の濃度でスポットされた分子プローブで可視化が達成された。ただし、シグナルは0.8nmの金と比較して6nmの金の場合に強く、ストレプトアビジン−金の方式の場合より鮮明であった。
セクション3:HPV DNAの検出およびサブタイプ決定
以前に記載されているようにマイクロアレイをプリントした。この場合、HPV16、HPV18、HPV31、HPV33、HPV35、HPV52およびHPV58を検出する特異的オリゴヌクレオチドを使用した。オリゴヌクレオチドをプリント用バッファーに溶解して最終濃度を10μMにし、Microcast手動アレイ作成装置(manual arrayer)を使用して6回スポットした。これには適切なポジティブおよびネガティブコントロールが含まれる。その結果、各行が6個の同一スポットからなる7行(7 seven rows)のマイクロアレイが得られる。これは7種の上記HPV型に相当する。ネガティブコントロールは、DNAを含まないプリント用バッファーからなり、第二のネガティブコントロールは無関係の遺伝子セグメントをコードするオリゴヌクレオチドからなるものであった。これらのネガティブコントロールを6個のスポットからなる2行としてプリントした。その一方の行は、DNAを含まないプリント用バッファーからなり、他方の行は無関係のDNAオリゴヌクレオチドからなる行であった。
ポジティブコントロールは上記HPV型特異的オリゴヌクレオチドの等モル混合物からなり、それを6個の同一スポットからなる1行にプリントした。
プリント後、マイクロアレイを室温で15分間空気乾燥した。
マイクロアレイを80℃で30分間加熱乾燥し、使用時までダストフリーで4℃で保存した。
超音波処理ニシン精子DNA(150μg/ハイブリダイゼーション混合物5ml)(Sigma, USA)を補充したhybrimixハイブリダイゼーションバッファー(Sigma, USA)とスライドを室温で2時間プレハイブリダイズさせた。
PCR標識増幅産物を用いるハイブリダイゼーション
PCR増幅HPV DNAを使用してハイブリダイゼーションアッセイを構成した。
PCR反応中に、ビオチン標識プライマーを使用して増幅産物を標識した。
別の実験では、2種の未標識プライマーを用いてPCRを構成した。
10マイクロリットルのPCR増幅産物を変性溶液(NAOH/EDTA)10μlで変性させた。変性済みDNA溶液を2mlのハイブリダイゼーション混合物に加えた。カバーガラスでマイクロアレイをカバーし、加湿槽で37℃で一晩ハイブリダイズさせた。
室温の0.1%SDSを補充した2xSSCでスライドを2回洗浄した。
3%タンパク質を補充したPBS(pH7.4)でスライドを2回洗浄した。
上記方法の1つを使用してビオチン標識PCR産物のハイブリダイゼーションを明らかにした。
ストレプトアビジン−アルカリホスファターゼを用いる可視化
スライドを同PBS/タンパク質バッファー溶液と室温で30分間インキュベートした。
スライドをストレプトアビジン/アルカリホスファターゼ(PBS/タンパク質バッファー中の1/1000希釈物)と60分間インキュベートした後、室温のPBS/タンパク質バッファーで3回洗浄した。
スライドを適切なバッファー中のナフトール基質と室温で30分間インキュベートすることによってアルカリホスファターゼ反応を展開した。
ストレプトアビジン−金を用いる可視化
3%タンパク質を補充したPBS(pH7.4)でスライドを2回洗浄した。
スライドを同PBS/タンパク質バッファー溶液と室温で30分間インキュベートした。
スライドを特別な洗浄バッファー(0.2%タンパク質を補充したPBS pH7.4)で5分間×2回洗浄した。
スライドをストレプトアビジン/金0.8nm(洗浄バッファー中の1/50希釈物)または6nm(洗浄バッファー中の1/20希釈物)と120分間インキュベートした後、室温の洗浄バッファーで6回洗浄した。
スライドをPBSで5分間×3回すすいだ。
15分間の金属増強によって金粒子を可視化した。
モノまたはポリクローナル抗ビオチン抗体を用いる可視化
3%タンパク質を補充したPBS(pH7.4)でスライドを2回洗浄した。
スライドを同PBS/タンパク質バッファー溶液と室温で30分間インキュベートした。
スライドを特別な洗浄バッファー(0.2%タンパク質を補充したPBS pH7.4)で5分間×2回洗浄した。
スライドをモノクローナルまたはポリクローナル抗体/金0.8nm(洗浄バッファー中の1/50希釈物)または6nm(洗浄バッファー中の1/20希釈物)と120分間インキュベートした後、室温の洗浄バッファーで6回洗浄した。
スライドをPBSで5分間×3回すすいだ。
15分間の金属増強によって金粒子を可視化した。
ストレプトアビジン−金、次いでビオチン化ポリマーテクノロジーを用いるシグナル増幅を使用する可視化
3%タンパク質を補充したPBS(pH7.4)でスライドを2回洗浄した。
スライドを同PBS/タンパク質バッファー溶液と室温で30分間インキュベートした。
スライドを特別な洗浄バッファー(0.2%タンパク質を補充したPBS pH7.4)で5分間×2回洗浄し、同洗浄バッファーとインキュベートした。
スライドを0.8nm〜40nmの範囲の金粒子で標識されたストレプトアビジンと30分間インキュベートし、次いで室温の洗浄バッファーで6回洗浄した。
多数のビオチン分子でコーティングされたデキストランポリマーまたはポリL−リシンポリマーとスライドを30分間インキュベートした後、洗浄バッファーで6回洗浄した。
スライドを0.8nm〜40nmの範囲の金粒子で標識されたモノクローナルまたはポリクローナル抗ビオチン抗体またはストレプトアビジンと60分間インキュベートし、次いで室温の洗浄バッファーで6回洗浄した。
スライドをPBSで5分間×3回すすいだ。
15分間の金属増強によって金粒子を可視化した。
未標識PCR増幅産物を用いるハイブリダイゼーション、インターカレート物質を使用する可視化、ポリマーテクノロジーおよび金を用いるシグナル増幅
PCR増幅HPV DNAを使用してハイブリダイゼーションアッセイを構成した。
本実験のこのパートでは、2種の未標識プライマーを用いてPCRを構成した。
10マイクロリットルのPCR増幅産物を変性溶液(NAOH/EDTA)10μlで変性させた。変性済みDNA溶液を2mlのハイブリダイゼーション混合物に加えた。カバーガラスでマイクロアレイをカバーし、加湿槽で37℃で一晩ハイブリダイズさせた。
室温の0.1%SDSを補充した2xSSCでスライドを2回洗浄した。
3%タンパク質を補充したPBS(pH7.4)でスライドを2回洗浄した。
マイクロアレイでの未標識PCR産物とその捕獲オリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションは、ストレプトアビジンとカップリングされたDAPI(4',6−ジアミジノ−2−フェニルインドール二塩酸塩)型のインターカレート物質を使用して明らかにした。
3%タンパク質を補充したPBS(pH7.4)でスライドを2回洗浄した。
スライドを同PBS/タンパク質バッファー溶液と室温で30分間インキュベートした。
スライドを特別な洗浄バッファー(0.2%タンパク質を補充したPBS pH7.4)で5分間×2回洗浄し、同洗浄バッファーとインキュベートした。
スライドを0.8nm〜40nmの範囲の金粒子で標識されたストレプトアビジンとコンジュゲートされたdapiまたはドキソルビシンと60分間インキュベートし、次いで室温の洗浄バッファーで6回洗浄した。
ビオチン化アルブミン/金または、ビオチン分子でコーティングされたポリL−リシンポリマーとスライドを30分間インキュベートした後、洗浄バッファーで6回洗浄した。
スライドを0.8nm〜40nmの範囲の金粒子で標識されたストレプトアビジンと60分間インキュベートし、次いで室温の洗浄バッファーで6回洗浄した。
スライドをPBSで5分間×3回すすいだ。
15分間の金属増強によって金粒子を可視化した。
結果および考察
ハイブリダイズ済みマイクロアレイは、使用される基質に応じて、いくつかの領域で非常に鮮明な黒または赤色のスポットを有する領域を示した。他の領域は全くシグナルを示さなかった。バックグラウンドシグナルは全く存在しなかった。
ハイブリダイゼーションは、可視化にアルカリホスファターゼ(alkaline phophatase)技術が使用された場合は、容易に識別可能な深い赤色の鮮明なスポットとして示され、あるいは金−金属増強テクノロジーが使用された場合は、深い灰〜黒色のスポットとして示された。結果は肉眼で容易に評価できた。
ポリマー増幅技術およびストレプトアビジン−金−アルブミン方式で金標識抗体が使用された場合に最良の結果が得られた。
ネガティブコントロールは陽性の徴候を全く示さなかった。ポジティブコントロールは強く陽性であった。一実験では、HPV16の存在が示され、別の実験では、HPV18の存在が強調された。他の分子プローブとのクロスハイブリダイゼーションは確認されなかった。HPV DNAを含まないサンプルではマイクロアレイでシグナルが生じなかった。
セクション4:免疫組織化学の適用:ポリマー増強増幅技術において金標識モノクローナルおよびポリクローナル抗体を使用するインサイチュのモノクローナル抗体の可視化
扁平上皮肺癌のパラフィン包埋ホルマリン固定組織から5μmの切片をカットし、ポリI−リシンコーティングガラススライドに付着させ、55℃で一晩乾燥し、ダストフリーで室温で保存した。キシレン代替物で2回すすいで切片を脱パラフィン処理し、次いで下降系列のアルコール〜脱イオン水で再水和(rehydratation)した。スライドをPBS(pH7.4)で2回洗浄し、抗ema(上皮膜抗原)モノクローナルマウス抗体(Dakopatts Denmark)と製造元の指示書にしたがってインキュベートした。3%タンパク質を補充したPBS(pH7.4)でスライドを2回洗浄した。
スライドを同PBS/タンパク質バッファー溶液と室温で30分間インキュベートした。
スライドを特別な洗浄バッファー(0.2%タンパク質を補充したPBS pH7.4)で5分間×2回洗浄し、同洗浄バッファーとインキュベートした。
スライドを0.8nm〜40nmの範囲の金粒子で標識されたビオチン化モノクローナルまたはポリクローナル抗マウス抗体と60分間インキュベートし、次いで室温の洗浄バッファーで6回洗浄した。
スライドを金粒子でコーティングされたストレプトアビジンポリマー(デキストランまたはポリL−リシン)と30分間インキュベートした後、洗浄バッファーで6回洗浄した。
場合により、スライドを0.8nm〜40nmの範囲の金粒子で標識されたビオチン化アルブミンと30分間インキュベートし、次いで室温の洗浄バッファーで6回洗浄した。
スライドをPBS、次いで蒸留水で5分間×3回すすいだ。
15分間の金属増強によって金粒子を可視化した。
その結果、優れたコントラストを有する明瞭で鮮明な染色が示された。

Claims (52)

  1. サンプル中の1種またはそれ以上の成分を定量的および/または定性的に検出するための方法、この場合、各成分はプローブに結合可能である、であって、下記段階を下記順序で含む方法:
    (a)1種またはそれ以上のサンプルを固形支持体上にアプライする段階;
    (b)1種またはそれ以上のビオチン標識プローブと固形支持体を接触させる段階;
    (c)ストレプトアビジン−金属粒子複合体と固形支持体を接触させる段階;
    (d)下記のものを含むコンジュゲートと固形支持体を接触させる段階:
    −1種またはそれ以上のビオチン;
    −複数のうちの1種のポリマー;および
    −前記ポリマーに結合している金属粒子;
    (e)場合により、金属増強試薬と固形支持体を接触させる段階;および
    (f)固形支持体を読み取り、前記成分を定量的および/または定性的に検出する段階。
  2. 段階(a)を
    (a)1種またはそれ以上のプローブを固形支持体上にアプライする段階
    に置き換え、ならびに
    段階(b)を
    (b)ビオチン標識サンプルと固形支持体を接触させる段階
    に置き換えた、請求項1に記載の方法。
  3. 段階(a)の前に下記段階(a0)を行う、請求項1に記載の方法:
    (a0)1種またはそれ以上のプローブを固形支持体上にアプライする段階。
  4. プローブをあらかじめアプライして固形支持体を供給し、請求項2の段階(a)または請求項3の段階(a0)がユーザーによって実施されない、請求項2または3に記載の方法。
  5. 段階(f)の読み取りがカラーチャートの使用を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 段階(f)の読み取りが、固形支持体を横切るコンダクタンスおよび/または電流の変化を検出するのに適した装置の使用を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  7. 段階(f)の読み取りが、固形支持体上の磁場の変化を検出するのに適した装置の使用を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  8. 段階(f)の読み取りが、固形支持体上の表面プラズモン共鳴の変化を検出するのに適した装置の使用を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  9. 段階(e)の金属増強試薬が銀増強試薬である、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. サンプル中の1種またはそれ以上の成分を定量的および/または定性的に検出するためのキット、この場合、各成分はプローブに結合可能である、であって、下記のものを含むキット:
    −ストレプトアビジン−金属粒子複合体;および
    −固形支持体。
  11. 下記のものをさらに含む、請求項10に記載のキット:
    下記のものを含むコンジュゲート:
    −ビオチン;
    −ポリマー;および
    −前記ポリマーに結合している金属粒子。
  12. 下記のものをさらに含む、請求項10または11に記載のキット:
    −1種またはそれ以上のプローブ。
  13. プローブがビオチン化されている、請求項12に記載のキット。
  14. 固形支持体に1種またはそれ以上のプローブがあらかじめ積載されている、請求項10〜13のいずれかに記載のキット。
  15. コンジュゲートのポリマーが、1種またはそれ以上の金属粒子に結合可能な生物学的に不活性なポリマーである、請求項1〜9のいずれかに記載の方法または請求項10〜14のいずれかに記載のキット。
  16. ポリマーがアルブミンまたはデキストランのいずれかである、請求項15に記載の方法またはキット。
  17. コンジュゲートが1種またはそれ以上の、金、銀、鉄、ニッケル、ガドリニウム、鉛、ウラン、セシウム、白金、ロジウム、テクネチウム、テルル、セレン、ケイ素、シリシウム、銅、スズ、レニウム、ユーロピウム、アルミニウム、ゲルマニウム、クロム、カドミウム、ニオブ、チタン、マグネシウム、マンガン、モリブデン、アンチモン、アメリシウム、リチウム、および/またはウォルフラムの粒子を含む、請求項1〜9、15および16のいずれかに記載の方法または請求項10〜16のいずれかに記載のキット。
  18. コンジュゲートが1種またはそれ以上の金粒子を含む、請求項1〜9、15および16のいずれかに記載の方法または請求項10〜16のいずれかに記載のキット。
  19. コンジュゲートが1種またはそれ以上の銀粒子を含む、請求項1〜9、15および16のいずれかに記載の方法または請求項10〜16のいずれかに記載のキット。
  20. コンジュゲートの金属粒子が0.6〜40nmの範囲の直径を有する、請求項1〜9、15〜19のいずれかに記載の方法または請求項10〜19のいずれかに記載のキット。
  21. 請求項1〜9および15〜20のいずれかに記載の方法で使用するための、請求項10〜20のいずれかに記載のキット。
  22. 磁気共鳴映像法に基づく系中の1種またはそれ以上の成分のイメージングを向上させるための方法、この場合、各成分はプローブに結合可能である、であって、下記段階を含む方法:
    (i)1種またはそれ以上のビオチン標識プローブを系に加える段階;
    (ii)ストレプトアビジン−金属粒子複合体を系に加える段階;および
    (iii)磁気共鳴映像法を使用して映像を取得する段階。
  23. 磁気共鳴映像法に基づく系中の1種またはそれ以上の成分のイメージングを向上させるためのキット、この場合、各成分はプローブに結合可能である、であって、ストレプトアビジン−金属粒子複合体を含むキット。
  24. 1種またはそれ以上のビオチン標識プローブをさらに含む、請求項23に記載のキット。
  25. 請求項22に記載の方法で使用するための、請求項23または34に記載のキット。
  26. プローブが抗体、核酸、ペプチド核酸、ポリペプチドまたはペプチドリガンドである、請求項1〜9、15〜20、および22のいずれかに記載の方法または請求項10〜21、23〜25のいずれかに記載のキット。
  27. ストレプトアビジン−金属粒子複合体が1種またはそれ以上の、金、銀、鉄、ニッケル、ガドリニウム、鉛、ウラン、セシウム、白金、パラジウム、ロジウム、テクネチウム、テルル、セレン、ケイ素(シリシウム)、銅、スズ、レニウム、ユーロピウム、アルミニウム、ゲルマニウム、クロム、カドミウム、ニオブ、チタン、マグネシウム、マンガン、モリブデン、アンチモン、アメリシウム、リチウム、および/またはウォルフラムの粒子を含む、請求項1〜9、15〜20、22および26のいずれかに記載の方法または請求項10〜21、23〜26のいずれかに記載のキット。
  28. ストレプトアビジン−金属粒子複合体が1種またはそれ以上の金粒子を含む、請求項1〜9、15〜20、22および26のいずれかに記載の方法または請求項10〜21、23〜26のいずれかに記載のキット。
  29. ストレプトアビジン−金属粒子複合体が1種またはそれ以上の銀粒子を含む、請求項1〜9、15〜20、22および26のいずれかに記載の方法または請求項10〜21、23〜26のいずれかに記載のキット。
  30. ストレプトアビジン−金属粒子複合体の金属粒子が0.6〜40nmの範囲の直径を有する、請求項1〜9、15〜20、22および26〜29のいずれかに記載の方法または請求項10〜21、23〜29のいずれかに記載のキット。
  31. ストレプトアビジン−金属粒子複合体がストレプトアビジンおよび/またはアビジンを含む、請求項1〜9、15〜20、22および26〜30のいずれかに記載の方法または請求項10〜21、23〜30のいずれかに記載のキット。
  32. ストレプトアビジン−金属粒子複合体および/またはコンジュゲートが1種またはそれ以上の超常磁性粒子を含む、請求項1〜9、15〜20、22および26〜31のいずれかに記載の方法または請求項10〜21、23〜31のいずれかに記載のキット。
  33. ストレプトアビジン−金属粒子複合体が1種またはそれ以上の超常磁性粒子を含み、段階(d)および(e)が実施されない、請求項1〜9、15〜20、および26〜32のいずれかに記載の方法または請求項21および26〜32のいずれかに記載のキット。
  34. 超常磁性粒子が酸化鉄を含む、請求項1〜9、15〜20、および26〜33のいずれかに記載の方法または請求項10〜21、23〜26〜33のいずれかに記載のキット。
  35. 超常磁性粒子の酸化鉄含量が30〜80%の範囲である、請求項34に記載の方法またはキット。
  36. 超常磁性粒子が50〜400nmの範囲の直径を有する、請求項1〜9、15〜20、および26〜35のいずれかに記載の方法または請求項10〜21、23〜26〜35のいずれかに記載のキット。
  37. 少なくとも1種のプローブがヒトパピローマウイルスに結合可能である、請求項1〜9、15〜20、および26〜36のいずれかに記載の方法または請求項10〜21、23〜26〜36のいずれかに記載のキット。
  38. プローブがヒトパピローマウイルスのコートポリペプチドに結合可能である、請求項37に記載の方法またはキット。
  39. ヒトパピローマウイルス(HPV)感染の進行を検出、診断および/またはモニタリングするための、請求項37または38に記載の方法またはキット。
  40. 少なくとも1種のプローブがHPV16、HPV18、HPV31、HPV33、HPV35、HPV52およびHPV58からなる群から選択される遺伝子に結合可能である、請求項38または39に記載のキット。
  41. プローブが表1に列挙される成分に結合可能である、請求項1〜9、15〜20、および26〜36のいずれかに記載の方法または請求項10〜21、23〜26〜36のいずれかに記載のキット。
  42. 表1に列挙される1種またはそれ以上のヒト疾患状態の進行またはその疾患状態に対する罹患しやすさを、その成分に対応するポリペプチドおよび/または核酸を検出することによって検出、診断および/またはモニタリングするための、請求項41に記載の方法またはキット。
  43. 少なくとも1種のプローブがHCV、HIV、HBV、HTLV、マイコバクテリア、または黄色ブドウ球菌のいずれかに結合可能である、請求項1〜9、15〜20、および26〜36のいずれかに記載の方法または請求項10〜21、23〜26〜36のいずれかに記載のキット。
  44. 1種またはそれ以上の1種またはそれ以上のHCV、HIV、HBV、HTLV、マイコバクテリア、または黄色ブドウ球菌に起因する感染の進行を検出、診断および/またはモニタリングするための、請求項43に記載の方法またはキット。
  45. 少なくとも1種のプローブが1種またはそれ以上のベータ−アミロイド、hTAU、ホスホTAUおよびAPOEに結合可能である、請求項1〜9、15〜20、および26〜36のいずれかに記載の方法または請求項10〜21、23〜26〜36のいずれかに記載のキット。
  46. 神経変性疾患の進行の検出、診断および/またはモニタリングにおいて使用するための、請求項45に記載の方法またはキット。
  47. 少なくとも1種のプローブが1種またはそれ以上のANA、Jo−1、ミエロペルオキシダーゼ、RNP、Scl−70、Sm、SS−A、IgE、IgGサブクラスおよび循環抗体に結合可能である、請求項1〜9、15〜20、および26〜36のいずれかに記載の方法または請求項10〜21、23〜26〜36のいずれかに記載のキット。
  48. 悪性疾患、自己免疫またはアレルギー関連疾患の進行の検出、診断および/またはモニタリングにおいて使用するための、請求項47に記載の方法またはキット。
  49. 少なくとも1種のプローブが飲料水の微生物混入物に結合可能である、請求項1〜9、15〜20、および26〜36のいずれかに記載の方法または請求項10〜21、23〜26〜36のいずれかに記載のキット。
  50. 細菌に関して水の環境試験を行うための、請求項49に記載の方法またはキット。
  51. 遺伝子改変成分、リステリアおよびサルモネラに関する食物成分の環境試験において使用するための、請求項1〜9、15〜20、および26〜36のいずれかに記載の方法または請求項10〜21、23〜26〜36に記載のキット。
  52. 細胞および/または組織切片中の成分を染色するための方法、この場合の染色は顕微鏡観察を使用する可視化に適する、であって、下記段階を含む方法:
    A)前記成分を標的にする1種またはそれ以上のビオチン化プローブと切片をインキュベートする段階;
    B)ストレプトアビジン−金属粒子複合体と切片をインキュベートする段階;
    C)下記のものを含むコンジュゲートと切片をインキュベートする段階:
    −1種またはそれ以上のビオチン;
    −1種またはそれ以上のポリマー;および
    −前記ポリマーに結合している金属粒子;および
    D)場合により、金属増強試薬と切片をインキュベートする段階。
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