JP4017420B2 - 生体成分検出方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この出願の発明は、生体成分検出方法に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は、特定生体成分の検出、特に、遺伝子の特定塩基配列の検出を行う生体成分検出方法に関するものであり、ハイブリダイゼーション、または、抗原−抗体反応により検出したい生体成分に対して特別な標識を施すことなく、簡便に高感度に検出することを実現する、新しい生体成分検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明の課題】
従来、タンパク質、脂質、および、酵素DNAなどの生体成分を検出する方法においては、抗原−抗体反応、DNAハイブリダイゼーションといった生体分子における特異的な反応が利用されている。
【0003】
このような反応の利用において、従来では、放射性同位体元素を生体成分の標識剤とする方法が採られていたが、この手法は、高感度ではあるが、被爆汚染や廃棄物処理などの問題があり、今日ではその利用対象は限定されている。
【0004】
その代替方法として蛍光色素や電気化学活性物質を利用した標識法が提案され、広く利用されている。この方法では、抗原−抗体反応やDNAハイブリダイゼーションによって生じる蛍光、化学発光、電気化学応答の変化を検出する測定手法が一般となっている。
【0005】
例えば、ビオチン標識したデオキシヌクレオチドをニックトランスレーションおよびランダムプライマー法等の方法によりヌクレオチドにビオチン標識し、ハイブリダイズさせたときにアルカリフオスフアターゼで標識したアビジンとヌクレオチドのビオチンが結合し、アルカリフォスファターゼの発色により特定塩基配列の遺伝子を検出している(Nucleic Acids Reseach、13巻、745頁、1985年)。また、ビオチン標識した抗体と発色性のユーロピウム錯体を用いて、ガラス基板上におけるタンパク質の検出が行われている(Clinical Chemistry、36巻、1497頁、1990年)。
【0006】
このような発色検出には、ビオチン標識の他に、フルオレセイン、ローダミン、テキサスレッド、アロフイコシアニン等の蛍光色素を直接生体分子に標識する方法もあり、放射性同位体元素を用いる方法に代わり、高感度に生体成分の検出を実現している。
【0007】
また、電気化学活性物質を標識することで、電極表面に固定された生体分子の反応を電気化学的に検出する方法も提案されている(例えば、Journal of American Chemical Society、119巻10467頁、1997年、または、Analytical Chemistry、72巻、1334頁、2000年)。
【0008】
近年、特に遺伝子解析の分野において、以上の方法の応用より、チップ上に細かくヌクレオチドを配列させたDNAマイクロアレイが開発され、アフィメトリックス社のGene Chipやナノゲン社のNanoChipに代表される高処理能力を有する遺伝子解析装置が市販されるようになった。蛋白などを対象としたプロテインチップに関する技術開発は、DNAマイクロアレイに対して遅れをとっているものの、スライドガラス上に牛血清アルブミンをコーティングすることで1万を越えるタンパク質をスポットし検出するなどの様々な技術開発が行われている(Sceince、289巻、1760頁、2000年)。
【0009】
しかしながら、これらの従来法での検出においては、検体の生体分子に対し、何らかの方法により、蛍光色素を標識しなくてはならない。これは、生体から抽出した微量の貴重な試料においても同様であり、測定者の高い技量が要求される。また、生体分子の標識、ハイブリダイゼーションもしくは抗原−抗体反応、および、未反応の標識生体分子の洗浄からなる一連の操作は極めて複雑であり、簡便な手法の開発が求められていた。さらに、検体試料自身に蛍光色素を標識しているため、未反応試料の洗浄不十分がバックグラウンドノイズの原因となること、さらには、蛍光の光消光による測定誤差などが解決すべき課題として残されている。
【0010】
そこで、これらの蛍光色素標識による技術的課題を解決するため、色素標識をしない測定方法が提案されている。
【0011】
ひとつには、貴金属薄膜基板上に生体分子を固定化し、抗原一抗体反応やハイブリダイゼーションを表面プラズモン共鳴により検出する方法がある。この方法においては、抗原一抗体反応やハイブリダイゼーションにより変化する貴金属薄膜上での生体分子の膜厚変化を、表明プラズモン共鳴の変化として検出する(例えば、Annual Review of Biophysics and Biomolecular Structure、26巻、541頁、1997年、または、Annual Review of Physical Chemistry、51巻、41頁、2000年)。表面プラズモン共鳴を利用した検出方法を利用した製品としては、ビアコア社からBIACOREが、また、日本レーザー電子社からSPR−MACSが市販されている。
【0012】
また、貴金属微粒子存在下でのハイブリダイゼーションによる二本鎖形成で生じる貴金属微粒子の重合反応を分光学的により測定する手法(例えば、特開平07−227299)やサイファージェン・バイオシステムズ社によって開発された質量分析計を用いた測定手法が知られている。
【0013】
以上のとおり、従来、生体分子を検出するための各種の技術やマイクロアレイ技術が知られているが、解決すべき課題は少なくない。前述のとおり、蛍光色素を標識する場合には、測定操作の煩雑さや定量性の低下といった問題がある。表面プラズモン共鳴を利用した検出では標識操作を必要としないものの、検出感度の低さや、マイクロアレイヘの適用が困難であるなどの問題がある。特に、技術的な課題として考えられているのは、これまで開発された技術のほとんどが高価な測定システムを必要とし、マイクロアレイの単価が高額であるという点であり、膨大な検体数を対象とする遺伝子診断などの分野に対するシステム導入は困難が伴うということである。
【0014】
そこで、この出願の発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、蛍光色素などの標識操作を施すことなく、簡便に、しかも安価に生体分子を検出することのできる、新しい生体分子検出方法を提供することを課題としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この出願の発明は、上記の課題を解決するものとして、第1に、基板上に成膜された金属薄膜上に検出目標であるターゲット生体成分に対して吸着反応性を示す生体成分をプローブ生体成分膜として成膜し、このプローブ生体成分膜に対して検体中に含有されるターゲット生体成分を吸着反応させることで、吸着反応が発生した部位のレジスト効果を高め、次いでエッチングを実施し、残留した吸着反応が発生した部位を検知することによりターゲット生体成分の検出を行うことを特徴とする生体成分検出方法を提供する。
【0016】
また、この出願の発明は、第2に、プローブ生体成分膜の生体成分が、ターゲット生体成分に対する抗体、もしくは、ターゲット生体成分に対する抗体を含有する生体成分であって、プローブ生体成分膜と検体中に含有されるターゲット生体成分と吸着反応が、抗原−抗体反応であることを特徴とする生体成分検出方法を、第3に、プローブ生体成分膜の生体成分が特定の塩基配列を持つ一本鎖ヌクレオチドであり、ターゲット生体成分が一本鎖ヌクレオチドであり、プローブ生体成分膜とターゲット生体成分と吸着反応がハイブダイゼーションであることを特徴とする生体成分検出方法を、第4に、基板が、金属基板、無機質基板、もしくは、樹脂基板あるいはそれらの複合基板のいずれかであることを特徴とする生体成分検出手法を提供する。
【0021】
以上のとおりこの出願の発明の遺伝子検出方法は、前処理過程が非常に煩雑な色素標識検出法ではなく、蛋白やヌクレオチドを予め基板上に固定化しておき、生体から抽出した生体分子に対して何も処理を施さずに、特定の抗原もしくは抗体を有する蛋白、または、特定塩基配列を持つヌクレオチドを、エッチングレートの差により検出することを特徴としたものである。
【0022】
この出願の発明によれば、検体となる生体分子の標識や過度の洗浄、あるいは、分離操作による標識されていない生体分子の除去などの従来法のような複雑な処理をすることが無く、操作は簡便であり、安価に特定の抗原もしくは抗体、または特定塩基配列を持つ生体分子を解析することが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
この出願の発明は、上記のとおりの特徴をもつものであるが、以下に、その実施の形態について説明する。
【0024】
この出願の発明である生体成分検出方法においては、まず、金属やセラミックス、さらにはガラスやプラスチックなどの基板上に金属薄膜を成膜する。次に、金属薄膜上に、検出目標であるターゲット生体成分に対して吸着反応性を示す生体成分をプローブ生体成分膜として成膜する。
【0025】
そして、このプローブ生体成分膜と検体中に含有されるターゲット生体成分とを吸着反応させることで、吸着反応が発生した部位の膜厚が厚くなることから、吸着反応が発生した部位のレジスト効果が高まる。したがって、ウェット方式あるいはドライ方式のエッチングを行うことで、吸着反応が発生した部位が基板上に残留する。この出願の発明である生体成分検出方法においては、吸着反応が発生した部位の残留を検知することにで、ターゲット生体成分の検出を行う。
【0026】
この出願の発明である生体成分検出方法において、プローブ生体成分膜の生体成分は、ターゲット生体成分に対する抗体、もしくは、ターゲット生体成分に対する抗体を含有する生体成分であって、プローブ生体成分膜と検体中に含有されるターゲット生体成分とを吸着反応が、抗原−抗体反応とすることで、上記の原理により吸着反応部位を基板上に残留させ、ターゲット生体成分である抗原を検出することができる。
【0027】
また、プローブ生体成分膜の生体成分が、特定の塩基配列を持つ一本鎖ヌクレオチドであり、また、ターゲット生体成分が一本鎖ヌクレオチドであってもよく、プローブ生体成分膜とターゲット生体成分とがハイブレダイゼーションであること利用して、上記の原理により吸着反応部位を基板上に残留させ、ターゲット生体成分である抗原を検出することができる。
【0028】
そして、この出願の発明である生体成分検出方法において、基板としては、金属基板、無機質基板、あるいは樹脂基板のうちの各種のものであってよい。その材料としては、たとえば、ガラス、シリコン、セラミックス、ステンレス、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂等が例示される。また、これらの基板上に成膜される金属薄膜としては、たとえば、金、白金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄。クローム、錫、亜鉛等の各種のものであってよく、これらは合金、あるいはITOのような導電性の酸化物の形態であってもよい。
【0029】
以上で説明した生体成分検出方法において用いられる生体成分検出用マイクロアレイは、基板と、基板上に成膜された金属薄膜と、金属薄膜上に成膜されたプローブ生体成分膜とから構成される。ここで、プローブ生体成分膜は、検出目標であるターゲット生体成分に対して吸着反応性を示す生体成分である。
【0030】
上記の生体成分検出方法により、プローブ生体成分膜と検体中に含有されるターゲット生体成分とを吸着反応させることで、吸着反応が発生した部位のレジスト効果を高めておき、次いで、ウェットエッチング等のエッチングを施すことにより吸着反応が発生した部位を残留させ、吸着反応が発生した部位を検知することによりターゲット生体成分の検出を行う。
【0031】
前述のとおり、プローブ生体成分膜と検体中に含有されるターゲット生体成分とを吸着反応を、抗原−抗体反応、または、ハイブレダイゼーションとすることで、これらの反応により形成される分子膜が分子レジストとして作用することから、ウェットエッチングの実施により吸着反応が発生した部位が基板上に残留する。
【0032】
基板上に残留した吸着反応が発生した部位の検知は、例えば、基板に対して照明光を照射し、CCDカメラなどの撮像装置により撮像された透過光像から行うことができる。透過光像の濃淡から、残留した部位の膜厚を知ることが可能であり、すなわち、生体成分の定量的評価を行うことができる。
【0033】
そして、この出願の発明においては、金属薄膜の表面に、プローブ生体成分とともに、水酸基、カルボキシル基等の官能基を持つ有機分子、さらにはアルブミン等の膜をあらかじめ吸着させておくことにより、ターゲット生体成分の金属薄膜上への非特異的な吸着、すなわち、検出生体成分がプローブ生体成分をスポットしていない金属薄膜の部位に対して吸着することを防ぎ、選択的な生体成分検出を可能としてもいる。
【0034】
たとえばメルカプト酢酸(HS−CH−COOH)を用いて、メルカプト基(HS−)でこれを金属薄膜上に吸着させることで、その分子膜表面をCOOの負電荷とし、これによって、負電荷を有する検体DNA等の成分の金属薄膜上への吸着を防ぎ、目的のプローブDNA等の部位に対してのみ選択的に吸着させることができる。この方法によれば前記のエッチング手段と併用することで高感度での検出が可能になる
【0035】
この出願の発明は、以上の特徴を持つものであるが、以下に実施例を示し、さらに具体的に説明する。もちろん、以下の例によって発明が限定されることはない。
【0036】
【実施例】
<実施例1>
図1は、この出願の発明である生体成分検出方法における生体成分検出の手順について示した概要図である。
【0037】
まず、基板(1)上に、金属薄膜(2)を形成する。次いで、金属薄膜(2)上に、プローブ生体成分膜としてDNA単分子(3)を集積化し、DNA単分子膜(4)を成膜する。このとき、DNA単分子(3)の末端には、例えば、チオール基(SH基)が付加されており、DNA単分子(3)は金属薄膜(2)上に膜状に集積される。または、金属基板(2)上を、poly−L−LysinまたはCystamineなどのDNAと結合する分子で修飾しておくことで、DNA単分子(3)を金属薄膜(2)上に膜状に集積してもよい。
【0038】
そして、検体中に検出目標となるターゲットDNA単分子が存在する場合には、DNA単分子膜(4)においてハイブリダイゼーション反応が発生する。ハイブリダイゼーション反応が発生した部位(5)においては、DNA分子が2本鎖となることから、膜厚が増し、すなわち、レジスト効果が高くなる。このようにして形成されたマイクロアレイ(6)をエッチング溶液に数十秒間浸漬することでエッチングを行い、ハイブリダイゼーション反応が発生した部位(5)のみが残留する。ハイブリダイゼーション反応が発生した部位(5)を検出することで、検体中にターゲットDNA単分子が存在することがわかる。
【0039】
この出願の発明である生体成分検出方法においては、プローブ生体成分、および、ターゲット生体成分に対してマーカー分子を修飾する必要がない。また、金属薄膜に残留した部位を検出するために、共焦点顕微鏡や電気化学測定装置といった高価かつ煩雑な操作が必要な測定機器を必要としない。例えば、図1に示したように、照明装置(7)によりマイクロアレイ(6)の下面を照射し、その透過光をCCDカメラ(8)で撮影することで、金属薄膜に残留した部位を検出が可能となる。
【0040】
チップ自体も、基板にカバーガラスを用いるなど、安価な材料で作成することが可能であり、大量の検体を対象とする試験にも容易に対応可能である。
【0041】
以下に、この出願の発明である生体成分検出方法の有効性を示すために行われた実験について示す。
▲1▼試料基板:カバーガラス上に金薄膜(膜厚50nm)を形成した。金薄膜とガラスの密着性を高めるためにクロム膜(〜1nm)を介在させた。
▲2▼DNA:以下の30塩基のDNAを用いた。
【0042】
プローブDNA:
5´CACGACGTTGTAAAACGACGGCCAGATCAT3´(末端チオール基)
▲3▼ターゲットDNA:
5´ATGATCTGGCCGTCGTTTTACAACGTCGTG3´
▲4▼試料は以下の手順で作成した。
1)金薄膜基板を濃硫酸中に浸漬し、表面を洗浄する。
2)1μMのプロープDNA溶液(0.5M リン酸緩衝液:pH7.0)を基板上に滴下し、12時間室温で放置する。
3)洗浄溶液(10mM NaCl、1mM Tris:pH7.4)で洗浄する。
4)10μMのターゲットDNA溶液(1M NaCl、10mM Tris、1mM EDTA:pH7.4) およびDNAの入っていない緩衝溶液をそれぞれDNA単分子膜上に滴下し、16時間放置する。
5)洗浄溶液で洗浄後、窒素ガスを吹き付けて乾燥する。
▲5▼測定は以下の手順で行った。
1)試料基板をエッチャント溶液(0.5gI2、2gNH4I in lOmlH20、15ml ethanol)に20秒間浸漬し、水で洗浄する。
2)照明光を裏面より照射し、透過光をCCDカメラで撮影する。
【0043】
図2は、エッチング前とエッチング後のマイクロアレイの様子を、照明光を裏面より照射し、透過光をCCDカメラで撮像した画像である。エッチング前においては、図2(A)に示すような金属光沢のある金薄膜が基板上に存在している。エッチング後においては、DNAを修飾していない部位の金薄膜はほとんど除去されている様子が図2(B)から確認できる。また、2本鎖DNAとなった部位では明確な金薄膜の残存が観察された。
【0044】
以上のとおり、この出願の発明である生体成分検出方法がDNAマイクロアレイ検出手段として有用であることが示された。
<実施例2>
実施例1において、試料作成の手順1)、2)、3)が終了した後に、1mMのメルカプト酢酸水溶液中に基板を浸漬し、1時間室温で放置した。次いで、洗浄溶液(10mM Nacl、1mM Tris:pH7.4)で洗浄した。
【0045】
これによって、プローブDNA成分が吸着されている金薄膜部位には、メルカプト基部分で吸着結合し、負電荷COO-をもつ分子鎖膜が形成された。このものは、負電荷を有する検体DNAの金薄膜表面上への非特異的吸着を防ぐのに有効であることが確認された。
【0046】
【発明の効果】
この出願の発明によって、以上詳しく説明したとおり、蛍光色素などの標識操作を施すことなく、簡便に、しかも安価に生体分子を検出することのできる、新しい生体分子検出方法提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明である生体成分検出方法における生体成分検出の手順について示した概要図である。
【図2】この出願の発明である生体成分検出方法の実施例における実験結果について示した画像である。
【符号の説明】
1 基板
2 金属薄膜
3 DNA単分子(プローブ生体成分)
4 DNA単分子膜(プローブ生体成分膜)
5 ハイブリダイゼーション反応が発生した部位(吸着反応が発生した部位)
6 マイクロアレイ
7 照明装置
8 CCDカメラ

Claims (4)

  1. 基板上に成膜された金属薄膜上に検出目標であるターゲット生体成分に対して吸着反応性を示す生体成分をプローブ生体成分膜として成膜し、このプローブ生体成分膜に対して検体中に含有されるターゲット生体成分を吸着反応させることで、吸着反応が発生した部位のレジスト効果を高め、次いでエッチングを実施し、残留した吸着反応が発生した部位を検知することによりターゲット生体成分の検出を行うことを特徴とする生体成分検出方法。
  2. プローブ生体成分膜の生体成分が、ターゲット生体成分に対する抗体、もしくは、ターゲット生体成分に対する抗体を含有する生体成分であって、プローブ生体成分膜と検体中に含有されるターゲット生体成分との吸着反応が、抗原−抗体反応であることを特徴とする請求項1記載の生体成分検出方法。
  3. プローブ生体成分膜の生体成分が特定の塩基配列を持つ一本鎖ヌクレオチドであり、ターゲット生体成分が一本鎖ヌクレオチドであり、プローブ生体成分膜とターゲット生体成分との吸着反応がハイブダイゼーションであることを特徴とする請求項1記載の生体成分検出方法。
  4. 基板が、金属基板、無機質基板、もしくは樹脂基板あるいはそれらの複合基板のいずれかであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかの生体成分検出手法。
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