JP2007534096A - 分割ディスク光記憶媒体及び装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、両方のディスクがアクセス面(16)及びこのアクセス面でカバーされる記憶層を備え、この記憶層がアクセス面を介してレーザビームによりアクセスされる、第1のディスク(11)及び第2のディスク(12)を有する光データ記憶媒体であって、第1のディスク及び第2のディスクは、第1のディスクのアクセス面が、第2のディスクのアクセス面をカバーするように互いに取り付けられることを特徴とする光データ記憶媒体に関する。更に、本発明は、このような光データ記憶媒体の少なくとも1つの記憶層から情報を再生し、又はこの記憶層に情報を記録するための装置に関する。
Description
本発明は、光記憶媒体と、このような光データ記憶媒体から情報を再生し、又はこの光記憶媒体に情報を記録するための装置とに関する。
CD(コンパクトディスク)、DVD(デジタル多用途ディスク)及びBD(ブルーレイディスク)のような光記憶媒体は、簡単なディスク構造を利用する。ディスクは、反射材料から成る1つ又は複数の層から構成される。データを記憶するために、ランド、グルーブ及び/又はピットがこの材料に埋め込まれる。記憶層は保護層でカバーされる。反射型記憶層は、レーザビームを使用して書き込まれ、読み取られることができる。媒体の記憶容量を改善するために、短い波長λをもつレーザビームを発するレーザ光源が、新世代技術によって使用されている。これらのビームは、新世代技術では増大される開口数(NA)をもつ対物レンズによって光スポットにフォーカスされる。光スポットの直径は、λ/NAに比例する。減少される波長及び増大するNAにより、保護層の厚さは、CDの場合の1.2mmから、DVDの場合の0.6mmまで、ついにはBDの場合の0.1mmまで縮小することが必要とされる。将来の技術については、より一層薄い保護層が必要になり得る。
結果的に、保護層の厚さが減少する場合、記憶層に損傷を与えるリスクが高まる。表面をカバーする保護層は、光記憶ディスクの表面に対する引っかき傷及び付着物による物理的損傷を避けるために、非常に硬くなければならない。この問題は、光記憶媒体の将来の開発を制限する可能性がある。
従って、本発明の目的は、上述された問題を解決する光記憶媒体を提案することにある。
本発明の他の目的は、この光データ記憶媒体から情報を再生し、この光データ記憶媒体に情報を記録するための装置を提案することにある。
この最初の目的は、本発明によれば、第1のディスク及び第2のディスクを有する光データ記憶媒体によって達成された。両方のディスクは、アクセス面及びこのアクセス面でカバーされる記憶層を備える。記憶層は、アクセス面を介してレーザビームによりアクセスされる。第1のディスク及び第2のディスクは、第1のディスクのアクセス面が、第2のディスクのアクセス面をカバーするように互いに取り付けられる。情報を担持する媒体の構造は、単一のディスクから「2分割されたディスク構成」に変更される。この記憶媒体は、両方ともディスクである2つの部分から成り、これらの部分は、移動及び記憶のために物理的に一緒に結合されることができる。それゆえ、この概念は「分割ディスク(split disc,スプリットディスク)」と呼ばれる。これらのディスクのアクセス面は、保護層から成る。記憶層は、アクセス面の下方に位置付けられる。これらのディスクの内側の層は、情報担持層を含む。アクセス面の下側の情報担持層の深さは、高周波レーザが情報記憶層にアクセスするために使用されることを可能にするために、浅くてもよい。しかしながら、互いに取り付けられる第1及び第2のディスクの内側に情報を置くので、損傷のリスクは効果的に排除される。第1及び第2のディスクのアクセス面と、その結果として、記憶層とは、引っかき傷及び付着物にさらされない。ディスクという用語により、この媒体の形状が円形に限定されることを意味されるものではないことに留意されたい。いかなる他の形状、例えば、矩形、正方形、三角形などが、本発明の趣旨から逸脱することなく使用されてもよい。
好ましくは、第1のディスクが、第2のディスクのアクセス面を受け入れるようなキャビティをアクセス面に備える。第1のディスクのこのキャビティは、第2のディスクのアクセス面のエッジに一致するエッジをもつ。第1のディスクのキャビティのエッジと、第2のディスクのアクセス面のエッジとは、両方とも実質的に同じ直径をもつ円を構成してもよい。第1のディスクの直径は、第2のディスクの直径よりも僅かに大きい。従って、第2のディスクのアクセス面は、第1のディスクのキャビティ内に配置されることができる。第1のディスクのキャビティ即ち凹みは、 第2のディスクの厚さのパーセント、例えば、1〜50%に近似する深さをもつ。両方のアクセス面は、この位置において環境の影響から保護される。第1及び第2のディスクは、これらのディスクがアクセス面に対して垂直な方向にだけ動かされることができるように互いに対して相対的に固定される。ディスクのアクセス面は、ダスト、流体又は粒子による損傷から封止される。
好ましくは、第1のディスクは、第1のディスクのアクセス面から垂直に突き出るカラムを有する。そのアクセス面と向かい合う表面をもつ第2のディスクは、第1のディスクのカラムを受け入れるための孔をもつ。好ましくは、この孔は、第2のディスクのアクセス面から対向面まで延在する。第1及び第2のディスクは、孔にカラムを位置付けることによって、互いに対して相対的に固定され得る。カラムは、孔を貫通するように構成される。好ましくは、カラムの断面が孔の断面に一致する。従って、カラムは、第1及び第2のディスクが互いにしっかりと固着されるように、孔の中にぴったり嵌合する。この状態で、カラムは、好ましくは、第2のディスクの対向面から突き出る。第1のディスクを第2のディスクに固定するために、ロックが、対向面から突き出るカラムの一部に取り付けられてもよい。
他の目的は、上記に説明された光データ記憶媒体の少なくとも1つの記憶層から情報を再生し、又はこの記憶層に情報を記録するための装置であって、
第1のディスク及び第2のディスクの少なくとも1つを当該装置に挿入する手段と、
少なくとも1つの記憶層がレーザビームにより読み取り可能であるように、第1のディスク及び第2のディスクの少なくとも1つを位置付けして回転させる手段とを有する装置によって達成された。
第1のディスク及び第2のディスクの少なくとも1つを当該装置に挿入する手段と、
少なくとも1つの記憶層がレーザビームにより読み取り可能であるように、第1のディスク及び第2のディスクの少なくとも1つを位置付けして回転させる手段とを有する装置によって達成された。
ある実施形態において、この装置は、更に、
第1のディスクと第2のディスクとを互いに分離させる手段を有する。このことは、ユーザが、第1のディスクと第2のディスクとを手動で分解する必要がないという利点をもつ。これにより、アクセス面に対する損傷の可能性が更に減少される。
第1のディスクと第2のディスクとを互いに分離させる手段を有する。このことは、ユーザが、第1のディスクと第2のディスクとを手動で分解する必要がないという利点をもつ。これにより、アクセス面に対する損傷の可能性が更に減少される。
本発明の好ましい実施形態は、添付の図面を参照して説明される。
図1に示される光データ記憶媒体10は、第1のディスク11、第2のディスク12及びロック(lock,係止部)14を有している。カラム13は、第1のディスク11から突き出ている。このカラム13に固着されるロック14は、このカラム13において摩擦把持(friction grip,フリクショングリップ)を実施する。ロック14は、カラムのまわりに放射状に位置付けられる複数のラッチ又はばねクリップから成る。第1のディスク11及び第2のディスク12は、両方のディスクとも、円の形状をもつ。ディスクの直径は、その厚さよりもかなり大きい。
図2は、互いから分離された第1のディスク11及び第2のディスク12を示す。第2のディスク12は孔15を含み、第1のディスクはカラム13を含む。孔15及びカラム13は、両方とも、双方のディスクの中央部に配置されている。第1のディスク11の中央部のカラム13は、第2のディスク12の孔15に挿通されることができる。図1に示されるロック14が、第1のディスク11のカラム13を備えていてもよい。ロックメカニズムは、ディスクプレーヤの適切な装置によって簡単に開けられることができ、これにより、2つのディスクが分離され駆動されることを可能にする。ディスクは、別個のハブから駆動されるか、又は結合されたやり方で駆動されるように結合されたままでもよい。
分割される場合、ディスクは距離Dだけ動かされる。この距離は、ディスクのアクセス面16を構成するディスクの内側面へのアクセスを可能にするのに十分大きい。レーザビームが、1つ又は双方の面16の情報を同時に読み取るために使用される。
いったんディスクの情報が抽出され又は挿入された場合、2つのディスクは再結合されることができ、カラムロックメカニズムが、2つのディスクを一緒に取り付けるために使用される。新たにラベリングされる情報は、ディスクのアクセス面とは反対側にある外側面の裏側に書き込まれることができる。
本発明の第2の実施形態が、図3及び図4に示される。第2の実施形態による光データ記憶媒体は、2つのディスク、第1のディスク11及び第2のディスク12を有している。第1のディスクは円の形状をもつ。カラム33が、第1のディスク11の中央部に設けられている。カラム33は、第1のディスク11のアクセス面から突き出ている。更に、凹設面31及び側壁部32によって形成されたキャビティ(cavity,空所)が、第1のディスク11のアクセス面に設けられている。キャビティのエッジは環状である。第2のディスク12のエッジも環状の形をもつ。第2のディスク12は、第2のディスク12のアクセス面の反対側の方向に突き出る第2の中央カラム34を有している。第2のディスク12の直径は、第1のディスク11のキャビティの直径にぴったり一致し、第1のディスク11の直径の方が僅かに大きい。第2のディスクのエッジ及び第1のディスク11のキャビティの内側壁は、これらがロックを作り出すように丸みをつけられた反り(camber,キャンバ)によりプロファイル(profile,形成)されるべきである。このロックは、2つのディスクの機械的カップリング及びデカップリングを容易に行なうように考案され、しかも、このプロファイルの機械的形態の特徴によって、このようなデカップリングの履歴の検出も可能にする。
複数の矢印が図3に示される。これらの矢印は、第2のディスク12に付与される力を示す。矢印38により示される中心の力は、第2のディスク12のアクセス面と逆方向に第2のディスク12に付与される。更に、矢印39により示される力が、第2のディスク12の周囲に付与される。第2のディスク12に作用する中心の力及び周囲の力は、第2のディスクを僅かに変形させる。第2のディスク12の周囲は、中心の力38の逆側に向かって僅かに下向きに曲げられる。従って、第2のディスク12の周囲の直径は縮小される。この位置において、第2のディスクは第1のディスク11のキャビティに挿入されることができる。図4は、第1のディスク11のキャビティに挿入された第2のディスク12を示す。もはや中心及び周囲の力が第2のディスク12に付与されていない場合、このディスクが弾力的に変形されていたので、第2のディスク12の変形は逆に戻る。第2のディスクの直径は、第2のディスクの周囲が第1のディスク11のキャビティの側壁に対して押し付けられるように、増大する。この境界とこの周囲との間の摩擦のために、堅固な連結が得られる。
上記に説明された光データ記憶媒体の少なくとも1つの記憶層から情報を再生し、又はこの記憶層に情報を記録するための装置(図示略)は、第1のディスク及び第2のディスクの少なくとも1つを当該装置に挿入する手段と、少なくとも1つの記憶層がレーザビームによって読み取り可能であるように、第1のディスク及び第2のディスクの少なくとも1つを位置付けして回転させるための手段とを有する。
この装置は、更に、第1のディスクと第2のディスクとを互いに分離するための手段も有する。このことは、ユーザが第1のディスク及び第2のディスクを手動で分解する必要がないという利点をもつ。これにより、アクセス面への損傷の可能性が更に減少される。
Claims (12)
- 両方のディスクが、アクセス面及び前記アクセス面でカバーされる記憶層を備え、前記記憶層が前記アクセス面を介してレーザビームによりアクセスされる、第1のディスク及び第2のディスクを有する光データ記憶媒体であって、
前記第1のディスク及び前記第2のディスクは、前記第1のディスクの前記アクセス面が、前記第2のディスクの前記アクセス面をカバーするように互いに取り付けられることを特徴とする光データ記憶媒体。 - 前記第1のディスクが、前記第2のディスクの前記アクセス面を受け入れるようなキャビティを前記アクセス面に備える、請求項1に記載の光データ記憶媒体。
- 前記第1のディスクの前記キャビティが、前記第2のディスクの前記アクセス面のエッジに一致するエッジをもつ、請求項2に記載の光データ記憶媒体。
- 前記第1のディスクの前記キャビティの前記エッジと、前記第2のディスクの前記アクセス面の前記エッジとが、両方とも同じ直径をもつ円を構成する、請求項3に記載の光データ記憶媒体。
- 前記第1のディスクが、前記第1のディスクの前記アクセス面から垂直に突き出るカラムを有し、前記第2のディスクが、前記アクセス面に対向する面と、前記カラムを受け入れるための孔とを有し、前記孔が前記第2のディスクの前記アクセス面から前記対向面まで延在する、請求項1に記載の光データ記憶媒体。
- 前記カラムの断面が、前記孔の断面に一致する、請求項5に記載の光データ記憶媒体。
- 前記カラム及び前記孔の前記断面が、両方とも同じ直径をもつ円を構成する、請求項6に記載の光データ記憶媒体。
- 前記カラムが前記孔に挿入される場合、前記カラムは、前記第2のディスクの前記対向面から突き出る、請求項5に記載の光データ記憶媒体。
- 前記第1のディスクを前記第2のディスクに固定するために、前記第2のディスクの前記対向面から突き出る前記カラムの一部に取り付けられるロックを有する、請求項6に記載の光データ記憶媒体。
- 請求項1乃至9の何れか一項に記載の第1のディスク又は第2のディスク。
- 請求項1乃至10の何れか一項に記載の光データ記憶媒体の少なくとも1つの記憶層から情報を再生し、又は前記記憶層に情報を記録するための装置であって、
第1のディスク及び第2のディスクの少なくとも1つを当該装置に挿入する手段と、
前記少なくとも1つの記憶層がレーザビームにより読み取り可能であるように、前記第1のディスク及び前記第2のディスクの少なくとも1つを位置付けし回転させる手段と
を有する装置。 - 前記第1のディスクと前記第2のディスクとを互いに分離させる手段を更に有する、請求項11に記載の装置。
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