JP2007530523A - 5−アミノレブリン酸又はその誘導体の酸付加塩 - Google Patents

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Abstract

本発明は、pKaが約5以下、好ましくは約3以下の、但し塩酸以外である酸を有する5−アミノレブリン酸(5−ALA)又は5−ALA誘導体(例えば5−ALAエステル)の酸付加塩を提供する。特に好ましい塩は、スルホン酸とその誘導体、臭化水素酸、硫酸、硝酸、及びリン酸からなる群から選択される酸から誘導される塩である。本発明に従った塩は、身体の外部又は内部表面の疾患又は異常の診断及び光化学治療における光増感剤として特に好適に使用される。
【選択図】図1

Description

本発明は、5−アミノレブリン酸(5−ALA)とその誘導体の特定の塩、それらの製造、及び、特に光化学治療又は診断における光増感剤としての、それらの使用に関する。本発明は、特に5−ALAの新規塩及び5−ALAエステルの新規塩に関する。
光動力学的治療(PDT)としても知られる光化学治療は、皮膚あるいは他の上皮器官又は粘膜の様々な異常又は疾患、特に癌又は前癌病巣、並びに特定の非悪性病巣、例えば乾癬などの皮膚病の治療のための技術である。光化学治療は、光増感(光化学治療)剤を身体の疾患領域に適用した後、光増感剤を活性化し、且つ、それらを細胞毒性形態に変換するために光活性化光に露光することを包含し、これによって疾患細胞を殺すか、又はそれらの増殖能を減少させる。
光増感剤の範囲は公知であり、とりわけ、ソラレン類、ポルフィリン類(例えばフォトフリン(Photofrin)(登録商標))、クロリン類及びフタロシアニン類を含む。このような薬物は、光に露光されると毒性になる。
当該技術分野において公知の最も臨床上有用な光増感剤には、5−アミノレブリン酸とその誘導体、例えば5−ALAエステルなどのエステルがある。これらについては、例えば、WO91/01727号(特許文献1)、WO96/28412号(特許文献2)及びWO02/10120号(特許文献3)に記載されている。現在に至るまで、このような化合物はその塩酸塩の形態で、例えば、(米国ウィルミントン、ドゥサ・ファーマシューティカルズ・インク(Dusa Pharmaceuticals Inc., Wilmington, US)から入手可能な)レヴラン(Levulan)(登録商標)におけるALA−HCl、メトヴィックス(Metvix)(登録商標)(ノルウェー国オスロ、フォトキュア ASA(PhotoCure ASA, Oslo, Norway))におけるALAメチルエステルHCl、及びヘクスヴィックス(Hexvix)(登録商標)(同じくフォトキュア ASA(PhotoCure ASA))におけるALAヘキシルエステルHClとして臨床上の使用のために提案されてきたに過ぎなかった。
国際公開第WO91/01727号パンフレット 国際公開第WO96/28412号パンフレット 国際公開第WO02/10120号パンフレット
ALA及びALA誘導体を用いた光化学治療は、広範囲の前癌及び癌疾病並びに他の病気の治療において臨床上有用であるが、このような化合物は、例えばPDTにおいて製薬として使用されるよう処方された場合にはやはり幾つかの制限を呈する。例えば、これらの化合物(特にALA及びその塩酸塩)は、製薬製剤中で不安定である傾向がある。場合によっては、このような化合物は、それらの物理化学的特性、例えば、それらの結晶性、溶解性又は吸湿性に関する問題に関連することもある。
従って、そのために代替的な光化学治療剤が必要とされる。特に、より優れた製薬であるこのような剤、例えば、当該技術分野において公知のものと比較して(例えば、より安定で、より吸湿性が低い、など)向上した物理化学的特性を有する光化学治療剤が必要とされる。また、このような剤は、PDTにおいて用いられた場合、公知の光増感剤に対して同等又は、好ましくは、向上した薬効(すなわち同等又は増強された光化学治療効果)を呈することが望ましい。
驚いたことに、5−アミノレブリン酸とその誘導体の特定の塩、特にALAエステルの塩は、製薬製剤(例えば、光化学治療において使用される製剤)中に使用されるのに望ましい特性を有し、このような塩の多くが、当該技術分野において公知であり用いられているALA化合物に比して向上した特性を有することが現在分かっている。具体的には、pKaが約5以下であり、HCl以外の、特にスルホン酸である酸を有するALAとその誘導体(例えばALAエステル)の酸付加塩は、製薬製剤、例えば光化学治療において使用される製剤に、特に好適に使用されることが分かった。例えば、このような化合物は、公知のALA化合物と比較して、増強された安定性(例えば、より低い吸湿性)など、向上した物理化学的特性を有することが現在分かっている。特定のこのような化合物は、現在、臨床上使用されているALA化合物に対して、例えば、対応するALA及びALAエステルの塩酸塩に比して、向上した薬効(すなわち増強された光化学治療効果)を呈することも分かった。
従って、一態様から見た本発明は、pKaが約5以下の、但し塩酸以外である酸を有する5−アミノレブリン酸(5−ALA)又は5−ALA誘導体(例えば5−ALAエステル)の酸付加塩を提供する。
好ましい実施形態において、本発明は、pKaが約3未満の酸を有する5−アミノレブリン酸(5−ALA)又はその誘導体(例えば5−ALAエステルの塩)の酸付加塩を提供する。このような酸の特に好ましい例としては、スルホン酸及びスルホン酸誘導体が挙げられる。
好ましくは、本発明に従った酸付加塩は、医薬的に許容可能なものである。従って、本発明の塩が誘導されるもととなる酸は、それ自体、医薬的に許容可能なものであることが好ましい。
更なる態様において、本発明は、製薬、例えば、光化学治療又は診断において用いられる製薬として使用されるこのような化合物(すなわち酸付加塩)も提供する。
ここで用いられているように、「5−アミノレブリン酸」「ALA」及び「5−ALA」という用語は、同義で用いられ、5−アミノ−4−オキソペンタン酸を包含する。「誘導体」という用語は、ALAに関して用いられた場合、化学的に修飾された化合物、例えばALAエステルなどのエステルを含む。このような化合物は、典型的には、5−ALAカルボン酸基の修飾によって形成される。また、「誘導体」という用語は、5−アミノ基が置換されていても非置換であってもよいあらゆる5−アミノレブリン酸化合物を包含することが意図されている。言い換えると、5−ALAに関して用いられる「誘導体」という用語は、カルボン酸又はALAの5−アミノ基の何れか又は両方に化学的修飾が起こる化合物を含む。5−ALAの誘導体は、一般的に公知であり、先行技術、例えば、WO96/28412及びWO02/10120に記載されており、それらの全内容は、ここに参照することにより組み込まれている。本発明において使用される好ましい5−ALAの誘導体は、ALAエステル、特に、5−アミノ基が非置換である5−ALA化合物のエステルである。
ここで用いられているように、「スルホン酸」という用語は、少なくとも1個の−SO3H基を含有するあらゆる有機化合物を含むことが意図されている。好ましくは、これには、1個、2個又は3個の、最も好ましくは、1個又は2個、例えば1個の−SO3H基が含まれ得る。「誘導体」という用語は、スルホン酸に関して用いられた場合、少なくとも1個(好ましくは1個、2個又は3個、最も好ましくは1個又は2個、例えば1個)の−SO3X基(但し、Xは、ナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウム、又はメグルミンカチオンなどの生理学的に許容可能なカチオン)を含有するあらゆるこのような化合物を包含することが意図されている。
本発明に従った塩は、典型的には、ALA又はALA誘導体と一塩基酸、例えば、メタンスルホン酸などのスルホン酸から誘導されることから、1:1塩を形成するであろう。代替的には、塩は、ALA又はALA誘導体と二塩基酸又は三塩基酸、例えば、エタン−1,2−ジスルホン酸などのスルホン酸、硫酸又はリン酸との間で形成されてもよい。2個以上の酸性プロトンを有する酸が用いられる場合、得られる化合物は、1:1以外の化学量論比、例えば、2:1(ALA:酸)又は3:1(ALA:酸)を有するか、様々な化学量論レベルを有する塩の混合物を含むことがある。硫酸の場合、例えば2:1(ALA:酸)塩が形成され得、一方、リン酸の場合、3:1(ALA:酸)塩が形成され得る。多塩基酸も、ALA又はALA誘導体と共に他の塩を形成することができる。硫酸は、例えば、HSO4 -アニオンに基づく1:1(ALA:酸)塩を提供することができ、リン酸は、HPO4 2-及びH2PO4 -アニオンのそれぞれに基づく2:1(ALA:酸)及び1:1(ALA:酸)塩の両方(又はそれらの組み合わせ)を提供することができる。更に、多塩基酸は、ALA又はその誘導体と共に(例えばALAエステルと共に)他の塩、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、及びメグルミンなどの生理学的に許容可能な基を有する塩の形態である1:1塩も形成することができる。
本発明に従った塩は、好ましくは、pKaが約4以下、より好ましくは約3以下の酸から誘導される。この酸は無機であっても有機であってもよい。好ましい無機酸としては、臭化水素酸、硫酸、リン酸及び、特に、硝酸が挙げられる。好ましい有機酸としては、スルホン酸及びスルホン酸誘導体が挙げられる。硝酸、スルホン酸及びスルホン酸誘導体から誘導される塩が特に好ましい。
より好ましくは、本発明は、式Iの化合物を提供する。
Figure 2007530523
(但し、Rは、水素原子又は任意に置換されたアルキル(例えばC1-20アルキル基)又はアリール基(例えば、20個までの炭素原子のアリール基)、好ましくは、任意に置換されたアルキル又はアリール基であり;
1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子又は、任意に1個以上の−O−、−NR3−、−S−又は−PR3−基によって割り込まれていてもよい任意に置換された直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を表し;
3は、水素原子又はC1-6アルキル基である)。
ここで用いられているように、特に明記しない限り、「アルキル」という用語は、あらゆる長鎖又は短鎖の、直鎖状、分岐状又は環状脂肪族の、飽和又は不飽和の炭化水素基を含む。任意に、この基は、例えば、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルオキシ、ニトロ、アルコキシカルボニルオキシ、アミノ、アリール、オキソ、ハロ(例えば、フルオロ又はクロロ)基、−SR3、−NR3 2、又は−PR3 2基(但し、R3は先に定義した通り)によって置換(例えば、モノ又はポリ置換)されていてもよい。不飽和アルキル基は、モノ不飽和であってもポリ不飽和であってもよく、アルケニル及びアルキニル基の両方を含むことができる。
好ましい本発明に従った化合物は、Rが、20個までの炭素原子を含有していてもよい、任意に置換された(すなわち、モノ又はポリ置換された)、直鎖状、分岐状又は環状(例えば、単環式又は二環式、架橋又は非架橋)アルキル基、又は、好ましくは20個までの炭素原子を含有する任意に置換された(すなわち、モノ又はポリ置換された)アリール基である、式Iの化合物である。基Rに存在し得る好ましい置換基としては、C1-6アルキル(例えばメチル)、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルオキシ、ニトロ、アルコキシカルボニルオキシ、アミノ、アリール、オキソ、及びハロ(例えば、フルオロ又はクロロ)が挙げられる。
概して、ALA又はALA誘導体とスルホン酸化合物との間に形成される本発明に従った塩は、単一スルホン酸成分、すなわち一塩基酸を含む。しかしながら、上記のように、2個以上のスルホン酸成分(例えば、2個又は3個のこのような基)を有する化合物は、本発明の範囲内であることが意図されている。従って、基Rに存在し得る他の置換基としては、1個以上、好ましくは1個の、−SO2OH、−SO2OX(但し、Xは先に定義した通り)又は−SO2-基が挙げられる。本発明に従った塩を製造するのに用いられてもよいジスルホン酸の代表的な例としては、エタン−1,2−ジスルホン酸及びナフタレン−1,5−ジスルホン酸が挙げられる。
基Rについては、好ましいアルキル基が含有してもよい炭素原子は20個までだが、好ましくは15個まで、例えば12個までである。しかし、炭素原子を10個まで、例えば5個まで、より好ましくは1個、2個又は3個含有するアルキル基が好ましい。特に、10個までの炭素原子を有する直鎖状アルキル基、例えば、メチル、エチル又はプロピル基が好ましい。これらの基は、置換されていても非置換でもよいが、好ましくは置換されない。
基Rについては、好ましいアリール基としては、任意に置換されたフェニル又はナフチル基が挙げられる。好ましくは、アリール基は、例えば、C1-6アルキル基(好ましくはC1-4アルキル、例えばメチル)、アルコキシ(例えばメトキシ)、ニトロ、ハロ(例えば、フルオロ又はクロロ)、−SO3H、−SO3X(但し、Xは先に定義した通り)、−SO2-、又はトリフルオロメチル基を含んでもよい1個以上(例えば、1個、2個又は3個)の置換基によって置換されている。アリール基の代表的な例としては、トルエン(例えばp−トルエン)、ベンゼン、ナフタレン、及びナフタレンスルホン酸塩(例えば2−ナフタレンスルホン酸塩)が挙げられる。
1及びR2については、好ましいアルキル基は、20個まで、例えば10個までの炭素原子を含有するものである。特に、10個までの炭素原子を有する飽和炭化水素、例えば、ヘキシル、ヘプチル又はオクチル基が好ましい。しかし、メチル、エチル及びプロピルなどの低級アルキルを、代替的に用いても良い。好適なアルキル基は、直鎖状であっても分岐状であってもよい。好適な分岐状アルキル基の代表的な例としては、2−メチルペンチル及び4−メチルペンチルが挙げられる。一般的に、直鎖状、非分岐状アルキル基が好ましい。
置換アルキル基は、モノ置換されていてもポリ置換されていてもよい。従って、好適な基R1及びR2としては、例えば、非置換アルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシアルキル、ポリヒドロキシアルキル、ヒドロキシポリアルキレンオキシアルキル、オキサアルキル、ポリオキサアルキルなどが挙げられる。
好ましい置換アルキルR1基としては、1個以上のオキソ基を持つもの、好ましくは、1個、2個又は3個(好ましくは2個又は3個の)オキソ基によって置換された直鎖状C4-12アルキル(例えばC8-10アルキル)基が挙げられる。このような基の例としては、3,6−ジオキサ−1−オクチル及び3,6,9−トリオキサ−1−デシル基が挙げられる。
特に好ましい、式Iの化合物に存在し得る置換アルキルR1基としては、アリール基によって置換(好ましくは、末端置換)されたC1-6アルキル、好ましくはC1-4アルキル、特に好ましくはC1又はC4アルキル(例えばメチル)が挙げられる。好ましいアリール基としては、フェニル、ジフェニル、及び単環式の5〜7員環、例えば、5又は6員環の複素芳香環、特にフェニルが挙げられ、このような基はそれら自体、任意に、例えば、1個以上(例えば、1個又は2個)のC1-6アルキル基(好ましくはC1-4アルキル、例えばメチル)、アルコキシ(例えばメトキシ)、ニトロ、フルオロ、クロロ又はトリフルオロメチル基によって置換されていてもよい。好適な複素芳香環基としては、酸素、硫黄及び窒素から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有するものが挙げられる。好ましい複素芳香環基はピリジンである。
代表的な置換アルキル基R1及びR2としては、アルコキシメチル、アルコキシエチル及びアルコキシプロピル基、又はアシルオキシメチル、アシルオキシエチル及びアシルオキシプロピル基、例えばピバロイルオキシメチルが挙げられる。
好ましい本発明に従った化合物としては、R1及び/又はR2、好ましくはR1が、非置換アルキル基又はアリール置換アルキル基(例えばベンジル基)を表し、その場合、アリール基自体もここに説明されているように置換されていてもよい式Iの化合物が挙げられる。特に、R1は、それぞれ任意に置換されていてもよい、C1-6アルキル基、例えば、C1又はC6アルキル基、又はベンジル基である。好ましくは、C1又はC6アルキル基及びベンジル基は非置換である。特に好ましくは、このような化合物は、ALAエステルの塩、すなわち、R1が上記の通りであり、N末端において、両R2基が水素原子である。
特に好ましい本発明に従った化合物は、R1が非置換アルキル基(例えばC1-6アルキル)又はアリール基(例えばフェニル)によって置換されたアルキル基(例えばC1-2アルキル)の何れかを表し、及び/又はR2がそれぞれ水素原子を表す、式Iの化合物である。
最も好ましい本発明に従った化合物は、ALA、メチルALAエステル、1−メチルペンチルALAエステル、p−イソプロピルベンジルALAエステル、p−メチルベンジルALAエステル、ベンジルALAエステル、2−フェニルエチルALAエステル、ヘキシルALAエステル、シクロヘキシルALAエステル、4−メチルペンチルALAエステル、2−(2−エトキシエトキシ)エチルALAエステル、p−[トリフルオロメチル]ベンジルALAエステル、p−[t−ブチル]ベンジルALAエステル、p−ニトロベンジルALAエステル、1−エチルブチルALAエステル、2−メチルペンチルALAエステル、4−フェニルブチルALAエステル、p−フルオロベンジルALAエステル、3,3−ジメチル−1−ブチルALAエステル、2−フルオロベンジルALAエステル、2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジルALAエステル、4−クロロベンジルALAエステル、2−メトキシエチルALAエステル、3−ニトロベンジルALAエステル、3,4−[ジクロロ]ベンジルALAエステル、3,6−ジオキサ−1−オクチルALAエステル、3−フルオロベンジルALAエステル、3,6,9−トリオキサ−1−デシルALAエステル、3−ピリジニル−メチルALAエステル、4−ビフェニル−メチルALAエステル、4−メトキシ−ベンジルALAエステル、2−メチルベンジルALAエステル、ベンジル−5−[(1−アセチルオキシエトキシ)−カルボニル]アミノレブリン酸、及び3−メチルベンジルALAエステルのスルホン酸塩又はスルホン酸誘導体塩である。
他の好ましい本発明に従った化合物としては、上記ALA化合物の硝酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、及び硫酸塩が挙げられる。最も好ましいのは、このようなALA化合物のスルホン酸塩、スルホン酸誘導体塩、及び硝酸塩であり、特に、スルホン酸塩及びスルホン酸誘導体塩である。
より一層好ましい本発明に従った化合物は、ALA、メチルALAエステル、1−メチルペンチルALAエステル、p−イソプロピルベンジルALAエステル、p−メチルベンジルALAエステル、ベンジルALAエステル、ヘキシルALAエステル、4−メチルペンチルALAエステル、及び2−(2−エトキシエトキシ)エチルALAエステルのスルホン酸塩又はスルホン酸誘導体塩である。
ALA、メチルALAエステル、1−メチルペンチルALAエステル、p−イソプロピルベンジルALAエステル、p−メチルベンジルALAエステル、ベンジルALAエステル、ヘキシルALAエステル、4−メチルペンチルALAエステル、及び2−(2−エトキシエトキシ)エチルALAエステルの硝酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩及び硫酸塩も、本発明の好ましい化合物である。
特に好ましい本発明の化合物としては、硝酸、硫酸、リン酸、臭化水素酸、又は、更に詳細には、以下から選択されるスルホン酸を有する、ALA又はALA誘導体(例えばALAエステル)の酸付加塩が挙げられる:
ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、
エタン−1,2−ジスルホン酸、
p−トルエンスルホン酸、
メタンスルホン酸、
ドデシルスルホン酸、
ナフタレン−2−スルホン酸、
ベンゼンスルホン酸、
2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸、
エタンスルホン酸、及び
(+)−カンファー−10−スルホン酸。
特に好ましい塩は、硝酸又は上記に挙げたスルホン酸から誘導されるものである。上記に挙げたスルホン酸から誘導される塩(例えば、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、及びp−トルエンスルホン酸)は特に好ましい。
特に好ましい化合物の例としては:
5−アミノ−4−オキソペンタン酸トルエンスルホン酸塩;
ヘキシル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート(pentanoate)トルエンスルホン酸塩;
ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートトルエンスルホン酸塩;
メチル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートトルエンスルホン酸塩;
2−メチル−1−ペンチル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートトルエンスルホン酸塩;
4−メチル−1−ペンチル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートトルエンスルホン酸塩;
4−メチルベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートトルエンスルホン酸塩;
4−イソプロピルベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートトルエンスルホン酸塩;
5−アミノ−4−オキソペンタン酸メタンスルホン酸塩;
ヘキシル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートメタンスルホン酸塩;
ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートメタンスルホン酸塩;
メチル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートメタンスルホン酸塩;
2−メチル−1−ペンチル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートメタンスルホン酸塩;
4−メチル−1−ペンチル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートメタンスルホン酸塩;
4−メチルベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートメタンスルホン酸塩;
4−イソプロピルベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートメタンスルホン酸塩;
2−(2−エトキシエトキシ)エチル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートベンゼンスルホン酸塩;
ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートベンゼンスルホン酸塩;
ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩;
ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート(1S)−10−カンファースルホン酸塩;
ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート2−ナフタレンスルホン酸塩;
ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート硝酸塩;
ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート硫酸塩;
ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートリン酸塩;
5−アミノ−4−オキソペンタン酸臭化水素酸塩;及び
ベンジル 5−アミノ−4−オキソペンタン酸臭化水素酸塩、が挙げられる。
特に好ましい本発明に従った化合物としては、5−ALA、5−ALAメチルエステル、5−ALAヘキシルエステル、及び5−ALAベンジルエステルのスルホン酸塩(例えば、5−アミノ−4−オキソペンタン酸トルエンスルホン酸塩;ヘキシル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートトルエンスルホン酸塩;ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートトルエンスルホン酸塩;メチル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートトルエンスルホン酸塩;5−アミノ−4−オキソペンタン酸メタンスルホン酸塩;ヘキシル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートメタンスルホン酸塩;ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートメタンスルホン酸塩;及びメチル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートメタンスルホン酸塩)が挙げられる。ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート 硝酸塩も、特に好ましい化合物である。
pKaが約5以下であり、本発明に従った酸付加塩の形成に好適に使用される酸は、HCl以外の無機酸であっても有機酸であってもよい。無機酸の代表的な例としては、臭化水素酸、硫酸、硝酸、及びリン酸が挙げられる。硝酸が特に好ましい。有機酸の代表的な例としては、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ドデシルスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、ベンゼンスルホン酸、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸、エタンスルホン酸、及び(+)−カンファー−10−スルホン酸が挙げられる。
好ましくは、pKaが約5以下の酸は有機酸である。例えば、この酸は、pKaが約3から約5である有機酸又はpKaが約4以下(例えば、pKaが約3から約4)の有機酸であってもよい。好ましい有機酸は、pKaが約3以下であり得る。
pKaが約3以下である有機酸の代表的な例としては、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、シクラミン酸、p−トルエンスルホン酸、チオシアン酸、メタンスルホン酸、ドデシルスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、ベンゼンスルホン酸、シュウ酸、2,2−ジクロロ酢酸、グリコリン酸、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸、L−アスパラギン酸、マレイン酸、エタンスルホン酸、(+)−カンファー−10−スルホン酸、グルタミン酸、アルギン酸、パモン酸、2−オキソ−グルタル酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、マロン酸、ゲンチシン酸、サリチル酸、及び酒石酸が挙げられる。
pKaが約3から約4である有機酸の代表的な例としては、ガラクトン酸(galactoic acid)、クエン酸、D−グルクロン酸、ラクトビオン酸、4−アミノサリチル酸、グリコール酸、D−グルコヘプトニック酸(D−glucoheptonic acid)、(−)−L−ピログルタミン酸、DL−マンデル酸、(−)−L−リンゴ酸、馬尿酸、D−グルコン酸、DL−乳酸、及びオレイン酸が挙げられる。
pKaが約3から約5である有機酸の代表的な例としては、安息香酸、コハク酸、 4−アセトアミド安息香酸、グルタル酸、ケイ皮酸、アジピン酸、セバシン酸(sebaic acid)、(+)−樟脳酸、酢酸、樟脳酸(camporic acid)、ニコチン酸、イソ酪酸、プロピオン酸、カプリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ウンデシレン酸、及びカプリル酸が挙げられる。pKaが約3から約4であるとして上記に開示された酸も、この群に含むことができる。
本発明の又は本発明に使用される化合物は、塩形成について当該技術分野において周知の標準的な工程及び手順を用いて製造することができる。
本発明に従った塩の製造のための出発材料としては、例えばp−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸などのスルホン酸のような酸と反応可能なALA及び、例えばALAエステルなどのその誘導体が挙げられる。
従って、本発明は、本発明の化合物を製造するための方法であって、5−アミノレブリン酸又はその誘導体(例えばALAエステル)を酸(例えば、スルホン酸又はスルホン酸誘導体)と反応させる工程を含む方法を提供するものであることが分かる。
代替的には、本発明に従ったALAエステルの塩を製造するために、5−アミノレブリン酸又はそのエステル化可能な誘導体の、アルカノール又はそのエステル形成誘導体との(例えばアルカノールとの)、例えば、スルホン酸又はスルホン酸誘導体などの酸の存在下での反応を包含するワンポット反応を用いてもよい。このような方法は、本発明の更なる態様を構成する。
更に詳細には、本発明のこの態様は、先に述べた酸付加塩(例えば、式Iの化合物)の製造方法を提供し、前記方法は、式IIの化合物を:
2 2N−CH2COCH2−CH2COY (II)
(但し、
Yは脱離基、例えば、ヒドロキシル基、ハロゲン原子又はアルコキシ基を表し、又は、COYは酸無水物基を表し、R2は先に定義した通り)式IIIの化合物と:
1−OH (III)
(但し、R1は、任意に1個以上の−O−、−NR3−、−S−、又は−PR3−基によって割り込まれていてもよい、任意に置換された直鎖状、分岐状又は環状アルキル基;及びR3は、水素原子又はC1-6アルキル基))先に定義した酸、例えば、式IVのスルホン酸の存在下で反応させる工程を含む:
R−SO2OH (IV)
(但し、Rは先に定義した通り)。
このような反応は、水、アセトン、メタノール、エタノール、又はテトラヒドロフランなどの溶媒又は溶媒の混合物中で、好ましくは、100℃までの温度の、好ましくは、周囲温度の水中で、都合よく行われ得る。反応の条件は、用いられる試薬によって決まり、条件は、最大収量の塩が得られるように選ばれてもよい。
本発明の化合物はまた、例えば、イオン交換法を用いて、又は以下に略述する「銀塩」法によって、対応する塩酸塩から製造されてもよい。これらの方法は、本発明の更なる態様を構成する。
イオン交換法は、典型的には、ALA又はALA誘導体の塩酸塩を含有する溶液を、イオン交換カラムに通す第1の工程と、カラムからの溶出液を酸(例えばスルホン酸)の溶液に加える第2の工程とを包含する。Cl-を塩基性アニオン(例えば水酸化物イオン)に交換することができるあらゆるイオン交換樹脂を用いることができる。好適なイオン交換体としては、強塩基性アニオン交換樹脂(例えば、ダウエックス(Dowex)(登録商標)11、アンバーリスト(Amberlyst)(登録商標)A26(OH)など)が挙げられる。この方法において、ALA又はALA誘導体の塩酸塩の塩化物イオンが、カラムを通過中に塩基性(例えば水酸化物)イオンに交換される。これにより、遊離塩基がもたらされ、その後、酸(例えば、スルホン酸又はスルホン酸誘導体)を用いて中和され、それによって同時にALA又はALA誘導体の対応する酸(例えばスルホン酸)付加塩が形成される。
従って、更なる態様から見た本発明は、本発明に従った酸付加塩(例えば、式Iの化合物)の製造方法を提供し、前記方法は:
(i)ALA又はALA誘導体の塩酸塩(例えば、式Cl-2 2+H−CH2COCH2CH2CO21の化合物、但し、R1及びR2は先に定義した通り)を含む溶液を、塩基性アニオン交換樹脂に接触させる工程と;
(ii)任意に前記樹脂を取り除く工程と;
(iii)生じた溶液を、先に定義した酸、好ましくは、スルホン酸又はスルホン酸誘導体(例えば、式RSO3H又はRSO3Xの化合物、但し、R及びXは先に定義した通り)を含む溶液と混合する工程とを含む。
銀塩法において、ALA又はALA誘導体の塩酸塩を、AgClが不溶性な溶媒(例えば水)中で酸(例えばスルホン酸)の銀塩と反応させる。好適な銀塩の例としては、メタンスルホン酸銀塩、p−トルエンスルホン酸銀塩、ベンゼンスルホン酸銀塩、硫酸銀、リン酸銀、硝酸銀などが挙げられる。この方法において、銀の代わりに、ALA又はALA誘導体の塩酸塩及び適切な酸付加塩(例えばスルホン酸塩)が少なくとも部分的に(例えば実質的に)可溶である溶媒中で塩化物イオンと共に不溶性化合物を形成するあらゆる他のカチオンを用いてもよい。例えば、ALA又はALA誘導体の塩酸塩を、NaCl/KCl/CaCl2/MgCl2が不溶性な溶媒(例えば非水性有機溶媒)中で、スルホン酸のナトリウム、カリウム、カルシウム又はマグネシウム塩と反応させてもよい。
従って、更なる態様から見た本発明は、本発明に従った化合物(例えば、式Iの化合物)の製造方法を提供し、前記方法は:
(i)ALA又はALA誘導体の塩酸塩(例えば、式Cl-2 2+H−CH2COCH2CH2CO21の化合物、但し、R1及びR2は先に定義した通り)を、先に定義した酸、好ましくはスルホン酸の銀塩(例えば、式RSO3Agの化合物、但し、Rは先に定義した通り)と、AgClが実質的に不溶性な溶媒中で反応させる工程と;
(ii)任意に、生じた塩(例えばスルホン酸塩)からAgClを分離する工程とを含む。
上記した各方法は、本質的に、スルホン酸及びスルホン酸の誘導体を有する5−ALA及び5−ALA誘導体の酸付加塩の製造について説明されたものである。しかし、当該技術分野の熟練者に明確であろうように、本発明に従った他の酸付加塩が、単にスルホン酸又はその誘導体の代わりに所要の酸が用いられる類似の方法によって製造され得る。
出発材料として用いられる化合物は、文献から公知であり、多くの場合、市販されているか、それら自体公知の方法を用いて得ることができる。例えば、ALAは、シグマ(Sigma)から入手可能である。ALA誘導体、例えばALAエステルの製造方法は、例えば、WO96/28412及びWO02/10120に記載されており、それらの内容は、ここに参照することにより組み込まれている。
先行技術において周知であり、本発明に従った酸付加塩(例えばスルホン酸塩)の合成のための出発材料として好適に使用される塩酸塩の幾つかの例としては:ALA HCl、メチルALAエステルHCl、ヘキシルALAエステルHClなどが挙げられる。
上記の通り、本発明の化合物及び本発明に従って使用される化合物は、貴重な薬理的特性を、すなわち、光増感特性を有するが故に光化学治療剤として有用な細胞内のポルフィリンの誘導物質としての特性を有する。他方において、本発明の化合物は、公知のALA及びALAエステルの塩、例えば塩酸塩に対し、多くの利点を有する。第一に、本発明の化合物は、概して、より安定で、より吸湿性が低い;このことは、薬効消失を招く可能性がある活性物質の著しい分解なくして医薬品を長期貯蔵するのに有利である。第二に、本発明の特定の酸付加塩、特に、硝酸付加塩及びスルホン酸付加塩は、驚くべきことに、向上した光増感特性を有することが分かっている;硝酸又はスルホン酸塩の投与後の蛍光レベルは、対応する塩酸塩についてよりも高い。
従って、本発明の更なる態様は、本発明の酸付加塩を含む医薬組成物を、少なくとも1つの医薬的担体又は賦形剤と共に提供する。
更なる態様において、先に述べたように、例えば、光化学治療又は診断において、薬剤として使用される医薬組成物が提供される。
更に別の態様において、光化学治療において使用される治療剤を製造するための、及び特に、光化学治療に応答する身体の外部又は内部表面の疾患又は異常を治療するための、本発明の酸付加塩の使用も提供される。
本発明に従って治療され得る異常及び疾患としては、光化学治療に応答する悪性、前悪性及び非悪性の異常又は疾患、例えば、基底細胞癌(bcc)、腫瘍又は他の増殖、乾癬又は光線性角化症及び?瘡、皮膚剥離などの皮膚疾患、及び他の疾病又は感染、例えば、細菌性、ウイルス性又は真菌性感染、例えばヘルペスウイルス感染などが挙げられる。本発明は、分離した病巣が形成され、そこに組成物を直接適用できる疾病、疾患又は異常の治療に特に適している(ここで、病巣は腫瘍などを含めた広い意味で用いられる)。
本発明に従って治療され得る内部及び外部の身体表面としては、皮膚及び他の全ての上皮及び漿膜表面が挙げられ、例えば、粘膜、例えば、気道、胃腸管及び尿生殖路などの器官のライニング、及びこのような表面に注ぐ管を有する腺(例えば肝臓、皮脂腺を有する毛包、乳腺、唾液腺、及び貯精嚢)が含まれる。皮膚に加え、このような表面として、例えば、膣、子宮内膜及び尿路上皮のライニングが挙げられる。また、このような表面として、病的又は癌性組織を切除した後に身体内に形成される窩、例えば、グリオームなどの腫瘍を切除した後の脳の窩を挙げることもできる。
従って、表面の例としては、(i)皮膚及び結膜;(ii)口、咽頭、食道、胃、腸及び腸付属物、直腸、及び肛門管のライニング;(iii)鼻腔、副鼻腔、鼻咽頭、気管、気管支、及び細気管支のライニング;(iv)尿管、膀胱及び尿道のライニング;(v)膣、子宮頚部、及び子宮のライニング;(vi)壁側胸膜及び臓側胸膜;(vii)腹膜腔及び骨盤腔のライニング、及びこれらの腔内に含まれる器官の表面;(viii)硬膜及び髄膜;(ix)例えば、外科手術時に、直接に、又は針を通して挿入された光ファイバーを介して、光活性化光に接近させ得る固形組織中のあらゆる腫瘍が挙げられる。
本発明の組成物は、あらゆる常法により1以上の生理学的に許容される担体又は賦形剤と共に、当該技術分野において周知の技術に従って処方することができる。適切な場合、本発明に従った化合物又は組成物は、滅菌製剤を提供するために、担体又は賦形剤が存在する場合にはその添加前又は後に、例えば、γ照射、オートクレービング又は熱消毒によって滅菌される。
組成物は局所的、経口的、又は全身的に投与できる。局所組成物が好ましく、ゲル剤、クリーム剤、軟膏剤、スプレー剤、ローション剤、ロウ膏剤、粘着剤、石鹸剤、散剤、膣坐剤、エアロゾール剤、滴剤、液剤、及びあらゆる他の当該技術分野において通常の製薬形態が含まれる。
軟膏剤、ゲル剤及びクリーム剤は、例えば、水性又は油性基剤を用いて好適な濃稠化剤及び/又はゲル化剤を添加して処方してもよい。ローション剤は、水性又は油性基剤を用いて処方することができ、一般的に、1つ以上の乳化剤、分散剤、懸濁剤、濃稠化剤、又は着色剤も含有する。散剤は、あらゆる好適な散剤基剤を活用して形成してもよい。滴剤及び溶液剤は、水性又は非水性基剤を用いて処方され、1つ以上の分散剤、可溶化剤又は懸濁剤も含む。エアロゾールスプレー剤は、加圧包装から好適な噴射剤を用いて都合よく送達される。
代替的には、組成物は、経口的又は非経口的投与、例えば皮内、皮下、腹腔内又は静脈内注射に適合させた形態にて提供されてもよい。従って、代替的な製薬形態としては、活性成分を、任意に、1つ以上の不活性な従来の担体及び/又は希釈剤、例えば、コーンスターチ、ラクトース、スクロース、微結晶性セルロース、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、クエン酸、酒石酸、水、水/エタノール、水/グリセロール、水/ソルビトール、水/ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ステアリルアルコール、カルボキシメチルセルロース、又は硬化脂肪などの脂肪物質又はそれらの好適な混合物と共に含有する、無被覆又は被覆した錠剤、カプセル剤、懸濁剤及び溶液剤が挙げられる。
組成物は、付加的に、潤滑剤、湿潤剤、乳化剤、懸濁剤、防腐剤、甘味剤、香料添加剤、例えば、下記の表面浸透剤である吸収促進剤などを含んでもよい。本発明の組成物は、当該技術分野において周知の手順を採用して患者に投与した後、活性成分が、迅速に、持続的に又は遅延して放出されるように処方されてもよい。また、可溶化及び/又は安定剤、例えば、シクロデキストリン(CD)α、β、γ及びHP?βシクロデキストリンを用いてもよい。組成物は、例えば乳剤などあらゆる適切な用量形態にあってもよく、又はリポソーム、ニオソーム、微小球、ナノ粒子などに含まれていてもよい。その場合、本発明の化合物は、これらの形態に吸収、取り込み、又は結合されてもよい。
組成物における本発明の化合物の濃度は、化合物の性質、組成、投与様式、治療されるべき病気、及び患者によって決まり、選択に応じて変更又は調節されてもよい。しかし、一般的に、0.01から50%、例えば0.05から20%、例えば1〜10%(w/w)の濃度範囲が好適である。治療用途のためには、0.1から50%、例えば0.2から30%(w/w)の濃度範囲が好適であることが分かった。化合物が高親油性である場合、0.01から10%、例えば0.02から1%(w/w)のより低い用量を用いてもよい。
接近不可能な部位への局所投与は、例えば、カテーテル又は他の適切な薬物送達装置を使用して、当該技術分野において公知の技術により実現することができる。
表面への投与後、光化学治療効果を達成するために、治療される領域を光に曝す。投与後の露光が行われる時間の長さは、組成物の性質、治療されるべき病気、及び投与の形態によって決まる。一般的には、0.5〜48時間、例えば1〜10時間のオーダーであり得る。
照射は、一般的に40〜200ジュール/cm2、例えば100ジュール/cm2の用量レベルで適用される。
照射に用いられる光の波長は、有効な光化学治療効果を達成するように選択されてもよい。白色光、特に、300〜800nm、例えば500〜700nmの波長範囲の光を用いた照射が効果的であることが分かっている。630及び690nmの波長を含めることが、特に重要であるかもしれない。
従って、本発明の更なる態様は、身体の外部又は内部表面の疾患又は異常を光化学療法により治療する方法を提供し、この方法は、疾患表面に先に定義した酸付加塩又は組成物を投与することと、前記表面を光(例えば白色光)、好ましくは波長領域300〜800nmの光(例えば、波長領域380〜440nmの青色光)に曝すこととを含む。代替的には、波長領域500〜700nmの光を用いてもよい。
例えば、ランプ又はレーザにより身体の異なる領域を照射する方法は、当該技術分野において周知である(例えば、Van den Bergh,Chemistry in Britain,May 1986 p.430−439参照)。これは、接近不可能な領域には、光ファイバーを用いて都合よく達成することができる。
本発明の化合物は、他の光増感剤、例えばフォトフリン(Photofrin)(登録商標)と共に、あるいは光化学治療効果を増強し得る他の活性成分と共に、処方及び/又は投与されてもよい。例えば、強力な光増感剤であるプロトポルフィリンIX(Pp)の蓄積を増強するためにキレート剤を有益に含めてもよく;このキレート剤による鉄のキレート化は、酵素フェロケラターゼの作用によりヘムを形成するためのPpへの鉄の取り込みを妨げ、これによりPpの蓄積が生じる。こうして、光増感効果が増強される。
これに関し、アミノポリカルボン酸キレート剤の使用が特に好適であり、金属の解毒又は磁気共鳴画像造影剤における常磁性金属イオンのキレート化に関して文献中に記載されたあらゆるキレート剤が含まれる。特に、EDTA、CDTA(シクロヘキサンジアミン四酢酸)、DTPA及びDOTA、及びそれらの周知の誘導体/類似体を挙げることができる。EDTAが好ましい。鉄キレート化効果を達成するために、デスフェリオキサミン及び他の親鉄剤も、例えばアミノポリカルボン酸キレート剤、例えばEDTAと共に用いてもよい。キレート剤は、0.05から20%、例えば0.1から10%(w/w)の濃度で都合よく用いることができる。
WO95/07077に記載されているように、表面浸透助剤及び、特に、ジメチルスルホキシド(DMSO)などのジアルキルスルホキシドが光化学治療効果の増強において有益な効果を有し得ることも分かった。本発明において使用される表面浸透助剤は、例えば、キレート剤(例えばEDTA)、界面活性剤(例えば、ドデシル硫酸ナトリウム)、非界面活性剤、胆汁酸塩(例えば、デオキシコール酸ナトリウム)、及び脂肪酸(例えば、オレイン酸)などの製薬文献に記載されているあらゆる皮膚浸透助剤であってもよい。適切な表面浸透助剤の例としては、HPE−101(久光(Hisamitsu)より入手可能)、DMSO及び他のジアルキルスルホキシド、特に、n−デシルメチルスルホキシド(NDMS)、ジメチルスルファセトアミド、ジメチルホルムアミド(DMFA)、ジメチルアセトアミド、グリコール、様々なピロリドン誘導体(Woodfordら、J.Toxicol.Cut & Ocular Toxicology,1986, : 167−177)、及びアゾン(Azone)(登録商標)(Stoughtonら、Drug Dpv. Ind. Pharm. 1983, : 725−744)、又はそれらの混合物が挙げられる。
DMSOは、しかし、その抗ヒスタミン及び抗炎症活性、及びその酵素ALA−シンターゼ及びALA−デヒドロゲナーゼ(それぞれ、ALAを形成する酵素、及びALAをポルホビリノゲンに縮合させる酵素)の活性を促進して活性形態、Ppの形成を増強する効果のため好ましい。
表面浸透剤は、0.2から50%(w/w)、例えば約10%(w/w)の濃度範囲で都合よく供給され得る。
本発明の組成物を、付加的に、他の剤と共に処方及び/又は投与してPDTの効果を向上させてもよい。また、例えば腫瘍の治療の際、腫瘍治療に有用であることが分かっている(O’Reillyら、Nature Medicine, 2, p689−692
, 1996; Yamamotoら、Anticancer Research, 14, p1−4, 1994;及びBrooksら、J. Clin. Invest., 96, p1815−1822, 1995)血管形成阻害薬(抗血管形成薬)を、PDTにおいて本発明の組成物と共に用いて、腫瘍の脈管系に更に損傷を与えてもよい。使用され得る血管形成阻害薬としては、TNP−470(AGM−1470、フマギリンと呼ばれる真菌性分泌物の合成類似体;武田薬品工業株式会社、日本国大阪)、アンギオスタチン(ハーバード・メディカル・スクール、小児病院医療センター、外科研究所(Surgical Research Lab. at Children’s Hosp
ital Medical Center of Harvard Medical School))、及びインテグリンαvβ3拮抗薬(例えば、インテグリンαvβ3に対する単クローン性抗体、カリフォルニア州、ラ・ホーヤ、スクリップス研究所(The Scripps Research Institute, LaJolla, CA))が挙げられる。
代替的又は付加的に、免疫療法剤(例えば、抗体又はマクロファージ活性化因子などのエフェクター)又は化学療法剤を用いて本発明に従ったPDTを向上させてもよい。これらの補助剤の投与は、方法、濃度及び処方の点で、これらの剤を用いる公知の方法に従って行われるべきである。これらの付加的な剤は、その機能に応じてPDTの前後又は最中に投与されてもよい。例えば、血管形成阻害薬は、腫瘍の再増殖を防ぐために、PDT後、5から10日後に添加されてもよい。
同様に、他の制癌剤を、製剤の一部又は、同時に、別個に、あるいは連続的に投与する別個の処置として、本発明の組成物と組み合わせて用いてもよい。
グルコースも、局所的又は全身的に適用された場合、PDTの助けとなることが分かっている。局所的投与が意図される場合、製剤、例えば、クリーム剤は、0.01%から10%(w/w)のグルコースを都合よく含有してもよい。
治療されている病気及び組成物の性質に応じ、本発明において使用される化合物は、例えば単一の組成物において、このような他の任意の剤と併用で投与されても、あるいは連続的又は別個に投与されてもよい。実際、多くの場合、特に有益な光化学治療効果は、本発明の化合物の投与前に、別個の工程において表面浸透助剤で前処理することにより得ることができる。また、状況によっては、表面浸透助剤で前処理した後、表面浸透助剤と共に光化学治療剤を投与することが有益な場合がある。表面浸透助剤を前処理に用いる場合、例えば100%(w/w)までの高い濃度で用いることができる。このような前処理工程が採用される場合、光化学治療剤は、前処理後数時間後まで、例えば、前処理後5〜60分の間隔で連続的に投与できる。
従って、更なる態様から見た本発明は、少なくとも1つの表面浸透助剤と共に、本発明の酸付加塩と、任意に1つ以上のキレート剤とを、光化学治療に応答する身体の外部又は内部表面の疾患又は異常を治療するのに、同時に、別個に、あるいは連続的に使用される組み合わせ製剤として含む製品を提供する。
代替的に見た本発明のこの態様は、身体の外部又は内部表面の疾患又は異常の光化学治療に使用されるキットであって、
a)本発明の酸付加塩を含む第1の容器と、
b)少なくとも1つの表面浸透助剤を含む第2の容器と;更に任意で、
c)前記第1の容器内又は第3の容器の何れかに含まれる1つ以上のキレート剤とを含むキットも提供する。
先に述べた化合物を用いる治療方法は、治療されるべき疾患又は異常の部位において蛍光を発する細胞内ポルフィリンの供給を必然的に要することが理解されるであろう。この蛍光の強度を用いて異常細胞を排除することができる一方、蛍光の局在化を用いて、異常又は疾患のサイズ、程度及び状況を視覚化することができる。蛍光は、青色光(例えば、波長領域350〜440nmの光)で励起することによって発生させることができ、550〜750nmの波長領域で測定することができる。
こうして調査部位で同定又は確認された異常又は疾患は、次いで代替的な治療技術、例えば、外科的又は化学的治療により、あるいは蛍光の連続的蓄積による本発明の治療方法により、あるいは適切な部位に本発明の化合物を更に適用することにより、治療することができる。診断技術は、治療処置に用いられるよりも低いレベルの視覚化用の蛍光を要し得ることが理解されるであろう。従って、一般的に、0.2から30%、例えば1〜5%(w/w)の濃度範囲が好適である。投与の部位、方法及び様式は、これまで治療的使用に関して考慮してきたが、ここに述べた診断的使用にも当てはめることができる。
本発明の化合物は、インビトロの診断技術、例えば、体液中に含まれる細胞の試験のために用いることもできる。非正常組織に関連するより高い蛍光は、異常又は疾患の好都合な指標であり得る。この方法は極めて感度が高く、異常又は疾患、例えば、尿又は唾液サンプル中の上皮細胞の試験により、それぞれ膀胱又は肺癌腫の早期検出に用いることができる。尿及び唾液に加えて、診断に用いることができる他の有用な体液としては、血液、精液、涙、脊髄液などが挙げられる。例えば、生検組織又は骨髄サンプルなどの組織サンプル又は製剤も評価することができる。従って、本発明は、上記の各光化学治療方法に従った診断のための本発明の化合物の使用、及び前記診断を行うための製品及びキットにまで拡張される。
本発明の更なる態様は、患者の体液又は組織サンプルのアッセイによる異常又は疾患のインビトロ診断方法に関し、この方法は少なくとも以下の工程:i)体液又は組織を、本発明に従った酸付加塩と混合すること、ii)前記混合物を光に曝すこと、iii)蛍光レベルを確かめること、及びiv)前記蛍光レベルとコントロールレベルとを比較すること、を含む。
本発明を、図面を参照して、以下の非限定的実施例においてより詳細に説明する。
ヘキシル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートトルエンスルホン酸塩の製造
水(10ml)とジクロロメタン(5ml)中にヘキシル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩(0.5g;2.0mmol)を含有する溶液に、炭酸水素ナトリウム(0.42g;5.0mmol)を添加した。その混合物を充分に振り、分離させた。有機層をピペットで取り、p−トルエンスルホン酸(0.38g;2.0mmol)に添加した。水分をジクロロメタン(1 x 1ml)で抽出した。合わせた有機溶液を蒸発させると黄色の油が残り、それは一晩フリーザーに貯蔵すると凝固した。残渣を、170 x 25mmの シリカゲル60カラムでのフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、アセトニトリル(150ml)、5%メタノールのアセトニトリル溶液(500ml)、及び10%メタノールのアセトニトリル溶液(250ml)で溶離して、15 x 50mlの画分を集めた。生成物を含む画分を蒸発させると、0.31g(40%)の残渣が残った。
Figure 2007530523
ヘキシル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートメタンスルホン酸塩の製造(イオン交換法)
水(5ml)と96%エタノール(5ml)中にヘキシル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩(1.0g;4.0mmol)を含有する溶液を、アンバーリスト(Amberlyst)A−26(OH)(2.1g;8.8meq)のカラムを通って水(3ml)にメタンスルホン酸(0.38g; 4.0mmol)を含有する溶液中に通過させた。樹脂カラムを50%エタノール水溶液(10ml)で洗浄し、その合わせた溶出剤(eluents)を蒸発乾燥させた。一晩乾燥させた後、残渣を、170 x 25mmのシリカゲル60カラムでのフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、アセトニトリル(200ml)、5%メタノールのアセトニトリル溶液(500ml)、7.5%メタノールのアセトニトリル溶液(500ml)、及び10%メタノールのアセトニトリル溶液(750ml)で溶離して、27 x 50mlの画分を集めた。生成物を含む画分の蒸発によって、0.77g(62%)の残渣を得た。融点は132〜134℃であった。
Figure 2007530523
ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートメタンスルホン酸塩
イオン交換法を用いて、ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩及びメタンスルホン酸から製造した。融点は110〜115℃であった。
Figure 2007530523
ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートトルエンスルホン酸塩
イオン交換法を用いて、ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩及びp−トルエンスルホン酸から製造した。融点は120〜125℃であった。
Figure 2007530523
5−アミノ−4−オキソペンタン酸 メタンスルホン酸塩の製造(銀塩法)
水(5ml)中に5−アミノ−4−オキソペンタン酸塩酸塩(1.0g;6.0mmol)を含有する溶液を、アルミ箔が巻かれた栓付きエルレンマイヤーフラスコに入った、水(10ml)中にメタンスルホン酸銀(1.22g;6.0mmol)を含有する攪拌溶液に添加した。その混合物を一晩攪拌し、遠心分離管に移した。混合物を遠心分離し、デカントした。残渣を水(2 x 1ml)で洗浄した。遠心分離後、合わせた水溶液を一晩凍結乾燥させて5−アミノ−4−オキソペンタン酸メタンスルホン酸塩(1.3g;96%収率)を得た。融点は、153.5〜154.5℃であった。
Figure 2007530523
5−アミノ−4−オキソペンタン酸トルエンスルホン酸塩
銀塩法を用いて、5−アミノ−4−オキソペンタン酸塩酸塩及びp−トルエンスルホン酸銀から製造した。融点は185〜186℃であった。
Figure 2007530523
メチル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートメタンスルホン酸塩
銀塩法を用いて、メチル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩及びメタンスルホン酸銀から製造した。融点は135〜137℃であった。
Figure 2007530523
メチル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートトルエンスルホン酸塩
銀塩法を用いて、メチル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩及びp−トルエンスルホン酸銀から製造した。融点は138〜140℃であった。
Figure 2007530523
ヘキシル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートメタンスルホン酸塩
銀塩法を用いて、ヘキシル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩及びメタンスルホン酸銀から製造した。融点は125℃及び134〜136℃(様々な結晶形態)であった。
Figure 2007530523
ヘキシル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートトルエンスルホン酸塩
銀塩法を用いて、ヘキシル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩及びp−トルエンスルホン酸銀から製造した。融点は116〜118℃であった。
Figure 2007530523
2−メチル−1−ペンチル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートメタンスルホン酸塩
銀塩法を用いて、2−メチル−1−ペンチル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩及びメタンスルホン酸銀から製造した。融点は、128〜133℃であった。
Figure 2007530523
2−メチル−1−ペンチル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートトルエンスルホン酸塩
銀塩法を用いて、2−メチル−1−ペンチル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩及びp−トルエンスルホン酸銀から製造した。融点は125〜127℃であった。
Figure 2007530523
4−メチル−1−ペンチル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートメタンスルホン酸塩
銀塩法を用いて、4−メチル−1−ペンチル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩及びメタンスルホン酸銀から製造した。融点は75〜85℃と110〜115℃(様々な結晶形態)であった。
Figure 2007530523
4−メチル−1−ペンチル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートトルエンスルホン酸塩
銀塩法を用いて、4−メチル−1−ペンチル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩及びp−トルエンスルホン酸銀から製造した。融点は96〜100℃であった。
Figure 2007530523
2−(2−エトキシエトキシ)エチル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートベンゼンスルホン酸塩
銀塩法を用いて、2−(2−エトキシエトキシ)エチル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩及びベンゼンスルホン酸銀から製造した。融点は52〜56℃であった。
Figure 2007530523
ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートメタンスルホン酸塩
銀塩法を用いて、ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩及びメタンスルホン酸銀から製造した。融点は132〜135℃であった。
Figure 2007530523
ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート 2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩
銀塩法を用いて、ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩及び2−ヒドロキシエタンスルホン酸銀から製造した。融点は76〜82℃であった。
Figure 2007530523
ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート (1S)−10−カンファースルホン酸塩
銀塩法、粘性油を用いて、ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩及び(1S)−10−カンファースルホン酸銀から製造した。
Figure 2007530523
ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートベンゼンスルホン酸塩
銀塩法を用いて、ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩及びベンゼンスルホン酸銀から製造した。融点は100〜103℃であった。
Figure 2007530523
ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートトルエンスルホン酸塩
銀塩法を用いて、ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩及びp−トルエンスルホン酸銀から製造した。融点は146〜148℃であった。
Figure 2007530523
ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート2−ナフタレンスルホン酸塩
銀塩法を用いて、ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩及び2−ナフタレンスルホン酸銀から製造した。融点は137〜141℃であった(分解)。
Figure 2007530523
4−メチルベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートメタンスルホン酸塩
銀塩法を用いて、4−メチルベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩及びメタンスルホン酸銀から製造した。融点は120〜124℃であった。
Figure 2007530523
4−メチルベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートトルエンスルホン酸塩
銀塩法を用いて、4−メチルベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩及びp−トルエンスルホン酸銀から製造した。融点は115〜119℃であった。
Figure 2007530523
4−イソプロピルベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートメタンスルホン酸塩
銀塩法を用いて、4−イソプロピルベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩及びメタンスルホン酸銀から製造した。融点は113〜115℃と125〜127℃(様々な結晶形態)であった。
Figure 2007530523
4−イソプロピルベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートトルエンスルホン酸塩
銀塩法を用いて、4−イソプロピルベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩及びp−トルエンスルホン酸銀から製造した。融点は121〜123℃であった。
Figure 2007530523
5−アミノ−4−オキソペンタン酸臭化水素酸塩
メチル 5−フタルイミド−4−オキソペンタノアート(4.0g、14.5mmol)[Z. Naturforsch. 41B, 1593−94(1986)]と48%臭化水素酸(40ml)の攪拌混合物を7時間還流し、その後、室温まで冷却し、冷蔵庫に一晩貯蔵した。ろ過に続いて、残渣を水で洗浄し、合わせたろ液をロータリーエバポレーターを用いて蒸発乾燥させ、ジエチルエーテル(2 x 25ml)で粉砕(titrated)した。残渣をろ過し、乾燥ピストルにおいて30℃、15mmHgで、シリカゲルで乾燥させた。この粗生成物を、メタノール(10ml)及び2−プロパノール(30ml)に溶解した。ジエチルエーテル(150ml)を添加し、その混合物を2時間放置した。その沈殿物をろ過し、前述のように乾燥させると、2.5g(81%)になった。融点は137〜140℃であった。
Figure 2007530523
ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート臭化水素酸塩
5−アミノ−4−オキソペンタン酸臭化水素酸塩(1.60g、7.5mmol)、ベンジルアルコール(15ml)、及び48%臭化水素酸(8滴)の攪拌混合物を、80℃(浴温度)で2日間加熱した。混合物を室温まで冷却し、過剰のベンジルアルコールを、ロータリーエバポレーターを用いて0.12mmHgで除去した。残渣を、ジエチルエーテル(2 x 50ml)で粉砕(titrated)し、160 x 55mmのシリカゲル60カラムでのフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、アセトニトリル、5%メタノールのアセトニトリル溶液、及び10%メタノールのアセトニトリル溶液で連続的に溶離した。生成物を含む画分を合わせ、蒸発させた。残渣をジエチルエーテル(5 x 15ml)で粉砕(titrated)し、ろ過し、30℃、15mmHgで乾燥させて、0.97g(43%)の黄褐色の粉末を得た。融点は62〜67℃であった。
Figure 2007530523
ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート硝酸塩
銀塩法を用いて、ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩及び硝酸銀から製造した。融点は82〜86℃であった。
Figure 2007530523
ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート硫酸塩(2:1)
銀塩法を用いて、ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩(0.52g;2.0mmol)及び水(10mL)に含有されたAg2SO4(0.31g;1.0mmol)から製造した。シリカゲルでの乾燥後の収量は0.51g(94%)であった。融点は106〜109℃であった。
元素分析(ドイツ国クロナッハ96301、イルゼ・ビーツ・ミクロアナリティシュ・ラボラトリウム(Ilse Beetz Mikroanalytisches Laboratorium, 96301 Kronach, Germany)により実施):
%C 計算値 53.32% 結果 53.37%
%H 計算値 5.97% 結果 5.97%
%S 計算値 5.93% 結果 5.78%
元素分析により、生成物が硫酸塩(2:1)、すなわち(ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート)2SO4として存在することが分かる。
ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートリン酸塩
銀塩法を用いて、ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩(0.52g;2.0mmol)及び水(10mL)に含有されるAg3PO4(0.28g;0.67mmol)から製造した。シリカゲルでの乾燥後の収量は0.36gであった。融点は93〜95℃であった。
元素分析(ドイツ国クロナッハ96301、イルゼ・ビーツ・ミクロアナリティシュ・ラボラトリウム(Ilse Beetz Mikroanalytisches Laboratorium, 96301 Kronach, Germany)により実施):
PO4 3- HPO4 2-
%C 計算値 56.76% 計算値 53.33% 結果 53.62%
%H 計算値 6.35% 計算値 6.15% 結果 6.08%
%P 計算値 4.07% 計算値 5.73% 結果 3.90%
元素分析により、生成物は、期待されたリン酸塩(3:1)ではないことが分かる;C及びHに最も近似する対応物はリン酸一水素(ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート)2HPO4である。例えば、塩化物が依然存在している場合があるなど、不完全な反応によって、Pの値が比較的低くなる可能性がある。
処方
5−アミノ−4−オキソペンタン酸又はそのエステルの様々な塩を、皮膚研究のためにUnguentum Merckにおいて処方した。クリーム製剤は全て、クリーム10gあたり物質0.5mmolを含有して同じモル濃度を確保した(クリーム10gは、10mlであり、およそのモル濃度は、0.5mmol/10ml又は50mMであると仮定する)。それら製剤の製造につき、下記表1に大まかにまとめる。
Figure 2007530523
*塩は全て、イオン交換法によって製造された(a)が付された物質を除き、銀塩法によって製造された。
**製剤は全て、クリーム10gあたり0.5mmolの塩を含有した。
生物活性 − 5−アミノ−4−オキソペンタン酸の塩
方法: ノルウェー国オスロ、ノルウェー・ラジウム病院、実験動物部門(the Department of Laboratory Animals, The Norwegian Radium Hospital, Oslo, Norway)から入手した約22gのメスBalb/c無胸腺ヌードマウスを、研究において用いた。各グループは3匹のマウスで構成した。
マウスはそれぞれ、身体の右わき腹に局所的に適用し、均等に分布させた0.05〜0.1gの製剤(実施例31参照)を受け、包帯(英国ハル、スミス・アンド・ネフュー・メディカル・リミティッド、オプサイト・フレキシグリッド(Opsite Flexigrid; Smith and Nephew Medical Ltd., Hull, England))で覆われた。
用いられたファイバー点測定装置は、光ファイバーの束を、407nmの励起光を生成する分光蛍光計に接続して構成した。励起光は、組織中へ0.1〜0.5mm侵入することが可能であり、励起光をファイバー束の半分を通してマウスの皮膚へ導入した。これによって生じた放射蛍光スペクトル(550〜750)nmを残りのファイバーを通して集め、定量化のため光電子増倍管へ導入した。皮膚からの蛍光スペクトルを、投与0、2、4、6、8、10、12及び24時間後に測定し、時間に対してプロットした。
結果:図1から、メタンスルホン酸塩が、HCl塩よりも幾分高い最大皮膚蛍光をもたらしたことが分かる。
生物活性 − ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートの塩
製剤の製造については、実施例31に記載されている。実施例32と同じ実験装置を用いた。その結果を図2に示す。
図2から、メタンスルホン酸塩とトルエンスルホン酸塩は何れも、塩酸塩より25〜30%高い最大蛍光をもたらしたことが分かる。メタンスルホン酸塩及びトルエンスルホン酸塩は、初期蛍光蓄積も最大蛍光も、塩酸塩より速く起こった。
生物活性 − メチル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートの塩
製剤の製造については、実施例31に記載されている。実施例32と同じ実験装置を用いた。その結果を図3に示す。
図3から、メチル 5−アミノレブリン酸のメタンスルホン酸塩は、塩酸塩と比較して、皮膚蛍光の大幅な増加をもたらしたことが分かる。
生物活性 − ヘキシル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートの塩
製剤の製造については、実施例31に記載されている。実施例32と同じ実験装置を用いた。その結果を図4に示す。
図4から、ヘキシル 5−アミノレブリン酸のメタンスルホン酸塩及びトルエンスルホン酸塩は、塩酸塩とほぼ同じ皮膚蛍光をもたらしたことが分かる。
処方
5−アミノ−4−オキソペンタン酸又はそのベンジルエステルの様々な塩を、皮膚研究のためにUnguentum Merckにおいて処方した。クリーム製剤は全て、クリーム10gあたり物質0.5mmolを含有して同じモル濃度を確保した。2:1塩の場合には、5−アミノ−4−オキソペンタン酸又は対応するエステルのモル濃度が、0.5mmol/クリーム10gに相当するように補正を行った。クリーム10gが10mlに等しいと仮定すると、およそのモル濃度は0.5mmol/10ml = 50 mMである。それら製剤の製造につき、下記表2に大まかにまとめる。
Figure 2007530523
*ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート1モルあたり、硫酸塩又はリン酸水素1/2モルと仮定する。
生物活性 − 5−アミノ−4−オキソペンタン酸の塩
製剤の製造については、実施例36に記載されている。実施例32と同じ実験装置を用いたが、皮膚蛍光は550〜750nmではなく636nmで測定した。その結果を図5に示す。
生物活性 − ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートの塩
製剤の製造については、実施例36に記載されている。実施例37と同じ実験装置を用いた。その結果を図6及び7に示す。
図6から、ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートの硝酸塩は、皮膚蛍光を誘発するのに塩酸塩よりもより効果的であったことが分かる。
図7から、ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートの硫酸塩及びリン酸塩は、皮膚蛍光の誘発物質として、対応する塩酸塩よりも劣っていたことが分かる。しかし、硫酸塩及びリン酸塩は、最大蛍光が、塩酸塩より早期に起こった。
ヘキシル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩、メタンスルホン酸塩、及びトルエンスルホン酸塩の吸湿性
ヘキシル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートの塩酸塩、メタンスルホン酸塩、及びトルエンスルホン酸塩のサンプル(2mg)を、周囲温度及び周囲湿度で4日間保管した。変化は観察されなかった。
ヘキシル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートの塩酸塩、メタンスルホン酸塩、及びトルエンスルホン酸塩のサンプル(2mg)を、周囲温度及び湿度100%で保管した。塩酸塩は、一晩放置された後、潮解していた。メタンスルホン酸塩は、2日後に潮解しており、トルエンスルホン酸塩は4日後に潮解していた。
メチル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩、メタンスルホン酸塩、及びトルエンスルホン酸塩の吸湿性
メチル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩、メタンスルホン酸塩、及びトルエンスルホン酸塩のサンプルの重さを計り、周囲温度(約25℃)で、飽和硫酸アンモニウム溶液に対して相対湿度75〜84%の密閉槽内の30mlプラスチックカップに保管した。その後、異なる時間間隔後にサンプルの重さを量り、水の吸収をモニターした。同時に、サンプルの外観も調べて潮解の開始を確認した。その結果を図8に示す。
図8から、塩酸塩及びメシラート塩は何れも、重さによってモニターされた通り、水をかなりの程度吸収したこと、及び潮解の開始が(図中に星印で示されたように)22時間後に起こったことが分かる。これに対し、メチル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートのトシラート塩は、試験中、水を取り込まず、外観に変化はなかった。
5−アミノ−4−オキソペンタン酸塩酸塩、メタンスルホン酸塩、及びトルエンスルホン酸塩の吸湿性
5−アミノ−4−オキソペンタン酸塩酸塩及びトルエンスルホン酸塩のサンプルの重さを計り、周囲温度(約25℃)で、飽和硫酸アンモニウム溶液に対して相対湿度75〜84%の密閉槽内の30mlプラスチックカップに保管した。その後、異なる時間間隔後にサンプルの重さを量り、水の吸収をモニターした。同時に、サンプルの外観も調べて潮解の開始を確認した。その結果を図9に示す。
図9から、5−アミノ−4−オキソペンタン酸の塩酸塩は、重さによってモニターされた通り、水をかなりの程度吸収したことが分かる。塩酸塩の潮解の開始は、(図中に星印で示されたように)22.5時間後に起こった。これに対し、トシラート塩は、試験中、水を取り込まず、外観に変化はなかった。
ヘキシル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩、メタンスルホン酸塩、及びトルエンスルホン酸塩の吸湿性
ヘキシル=5−アミノ−4−オキソペンタノアート塩酸塩及びトルエンスルホン酸塩のサンプルの重さを計り、周囲温度(約25℃)で、飽和硫酸アンモニウム溶液に対して相対湿度75〜84%の密閉槽内の30mlプラスチックカップに保管した。その後、異なる時間間隔後にサンプルの重さを量り、水の吸収をモニターした。同時に、サンプルの外観も調べて潮解の開始を確認した。その結果を図10に示す。
図10から、ヘキシル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートの塩酸塩は、重さによって測定された通り、水をかなりの程度取り込むことはなかったが、潮解の開始は、(図中に星印で示されたように)僅か5.0時間後に起こった。メシラート塩は、ある程度水を吸収したが、潮解は起こらなかった。ヘキシル 5−アミノ−4−オキソレブリン酸のトシラート塩は、試験中、水を取り込まず、外観に変化はなかった。
図1は、5−アミノ−4−オキソペンタン酸の様々な塩を含有するクリーム製剤を局所的に適用した後の皮膚の蛍光を表し、バーは標準偏差を示す。 図2は、ベンジル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートの塩酸塩、トシラート塩及びメシラート塩を含有するクリーム製剤を局所的に適用した後の皮膚の蛍光を表し、バーは標準偏差を示す。 図3は、メチル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートの塩酸塩及びメタンスルホン酸塩を含有するクリーム製剤を局所的に適用した後の皮膚の蛍光を表し、バーは標準偏差を示す。 図4は、メチル=5−アミノ−4−オキソペンタノアートの塩酸塩、メタンスルホン酸塩、及びトルエンスルホン酸塩を含有するクリーム製剤を局所的に適用した後の皮膚の蛍光を表し、バーは標準偏差を示す。 図5は、5−アミノ−4−オキソペンタン酸の塩酸塩及び臭化水素酸塩を含有するクリーム製剤を局所的に適用した後の皮膚の蛍光を表し、バーは標準偏差を示す。 図6は、ベンジル 5−アミノ−4−オキソペンタン酸の塩酸塩、臭化水素酸塩、及び硝酸塩を含有するクリーム製剤を局所的に適用した後の皮膚の蛍光を表し、バーは標準偏差を示す。 図7は、ベンジル 5−アミノ−4−オキソペンタン酸の塩酸塩、硫酸塩、及びリン酸塩を含有するクリーム製剤を局所的に適用した後の皮膚の蛍光を表し、バーは標準偏差を示す。 図8は、メチル 5−アミノ−4−オキソペンタン酸の塩酸塩、メタンスルホン酸塩、及びトルエンスルホン酸塩の吸湿性を表す。 図9は、5−アミノ−4−オキソペンタン酸の塩酸塩及びトルエンスルホン酸塩の吸湿性を表す。 図10は、ヘキシル 5−アミノ−4−オキソペンタン酸の塩酸塩、メタンスルホン酸塩、及びトルエンスルホン酸塩の吸湿性を表す。

Claims (33)

  1. pKaが約5以下の、好ましくは約3以下の、但し塩酸以外である酸を有する5−アミノレブリン酸(5−ALA)又は5−ALA誘導体(例えば5−ALAエステル)の酸付加塩。
  2. 式Xの化合物から誘導される請求項1に記載の酸付加塩。
    2 2N−CH2COCH2−CH2CO−OR1 (X)
    (但し、R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子又は、任意に1個以上の−O−、−NR3−、−S−又は−PR3−基によって割り込まれていてもよい任意に置換された直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を表し、
    3は、水素原子又はC1-6アルキル基である。)
  3. 式Xにおいて、R1が非置換アルキル基(例えばC1-6アルキル)又はアリール基(例えばフェニル)によって置換されたアルキル基(例えばC1-2アルキル)の何れかを表し、及び/又はR2がそれぞれ水素原子を表す請求項2に記載の酸付加塩。
  4. 1が、ベンジル又は置換ベンジル基である請求項2又は3に記載の酸付加塩。
  5. 前記式Xの化合物が、5−ALA、5−ALAメチルエステル、5−ALAヘキシルエステル、5−ALAベンジルエステル、5−ALA 2−メチルペンチルエステル、5−ALA 4−メチルペンチルエステル、5−ALA 2−(2−エトキシエトキシ)エチルエステル、5−ALA 4−メチルベンジルエステル、又は5−ALA 4−イソプロピルベンジルエステルである請求項2に記載の酸付加塩。
  6. 前記式Xの化合物が、5−ALA、5−ALAメチルエステル、5−ALAヘキシルエステル、又は5−ALAベンジルエステルである請求項2に記載の酸付加塩。
  7. 前記酸が、有機酸である請求項1から6の何れか1項に記載の酸付加塩。
  8. 前記酸が、スルホン酸又はスルホン酸誘導体である請求項7に記載の酸付加塩。
  9. 式Iの、請求項1に記載の酸付加塩。
    Figure 2007530523
    (但し、Rは、水素原子又は任意に置換されたアルキル(例えばC1-20アルキル基)又はアリール基(例えば、20個までの炭素原子のアリール基)、好ましくは、任意に置換されたアルキル又はアリール基であり、
    1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子又は、任意に1個以上の−O−、−NR3−、−S−又は−PR3−基によって割り込まれていてもよい任意に置換された直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を表し、
    3は、水素原子又はC1-6アルキル基である。)
  10. Rが、任意に置換されたフェニル又はメチルである請求項9に記載の酸付加塩。
  11. 式Iにおいて、R1が非置換アルキル基(例えばC1-6アルキル)又はアリール基(例えばフェニル)によって置換されたアルキル基(例えばC1-2アルキル)の何れかを表し、及び/又はR2がそれぞれ水素原子を表す請求項9又は10に記載の酸付加塩。
  12. 1が、ベンジル又は置換ベンジル基である請求項9から11の何れか1項に記載の酸付加塩。
  13. 5−ALA、5−ALAメチルエステル、5−ALAヘキシルエステル、5−ALAベンジルエステル、5−ALA 2−メチルペンチルエステル、5−ALA 4−メチルペンチルエステル、5−ALA 2−(2−エトキシエトキシ)エチルエステル、5−ALA 4−メチルベンジルエステル、又は5−ALA 4−イソプロピルベンジルエステルのスルホン酸付加塩である請求項9に記載の酸付加塩。
  14. 5−ALA、5−ALAメチルエステル、5−ALAヘキシルエステル、又は5−ALAベンジルエステルのスルホン酸付加塩である請求項9に記載の酸付加塩。
  15. 前記酸が、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ドデシルスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、ベンゼンスルホン酸、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸、エタンスルホン酸、又は(+)−カンファー−10−スルホン酸である請求項13又は14に記載の酸付加塩。
  16. 前記酸が、シクラミン酸、チオシアン酸、シュウ酸、2,2−ジクロロ酢酸、グリコリン酸、L−アスパラギン酸、マレイン酸、グルタミン酸、アルギン酸、パモン酸、2−オキソ−グルタル酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、マロン酸、ゲンチシン酸、サリチル酸、又は酒石酸である請求項1から7の何れか1項に記載の酸付加塩。
  17. 前記酸が、無機酸である請求項1〜6の何れか1項に記載の酸付加塩。
  18. 前記酸が、臭化水素酸、硫酸、硝酸、又はリン酸、好ましくは、硝酸である請求項17に記載の酸付加塩。
  19. 前記酸が、スルホン酸、スルホン酸誘導体、又は硝酸である請求項1から6の何れか1項に記載の酸付加塩。
  20. 前記酸が、医薬的に許容可能なものである先行する請求項の何れかに記載の酸付加塩。
  21. 請求項1から20の何れか1項に記載の酸付加塩を製造するための方法であって、5−アミノレブリン酸又はその誘導体(例えばALAエステル)を酸と反応させる工程を含む方法。
  22. 請求項1から20の何れか1項に記載の酸付加塩を製造するための方法であって、5−アミノレブリン酸又はそのエステル化可能な誘導体の、アルカノール又はそのエステル形成誘導体との(例えばアルカノールとの)、酸の存在下での反応を含む方法。
  23. 請求項1から20の何れか1項に記載の酸付加塩(例えば、式Iの化合物)を製造するための方法であって、
    (i)ALA又はALA誘導体の塩酸塩(例えば、式Cl-2 2+H−CH2COCH2CH2CO21の化合物、但し、R1及びR2は請求項2に定義した通り)を含む溶液を、塩基性アニオン交換樹脂に接触させる工程と、
    (ii)任意に前記樹脂を取り除く工程と、
    (iii)生じた溶液を、酸、好ましくは、スルホン酸又はスルホン酸誘導体を含む溶液と混合する工程とを含む方法。
  24. 請求項1から20の何れか1項に記載の酸付加塩(例えば、式Iの化合物)を製造するための方法であって、
    (i)ALA又はALA誘導体の塩酸塩(例えば、式Cl-2 2+H−CH2COCH2CH2CO21の化合物、但し、R1及びR2は請求項2に定義した通り)を、酸、好ましくはスルホン酸又はスルホン酸誘導体の銀塩と、AgClが実質的に不溶性な溶媒中で反応させる工程と、
    (ii)任意に、生じた塩からAgClを分離する工程とを含む方法。
  25. 5−アミノレブリン酸(5−ALA)又は5−ALA誘導体(例えば5−ALAエステル)を、pKaが約5以下の、好ましくは約3以下の、但し塩酸以外である酸に接触(例えば、反応)させることによって得られる酸付加塩。
  26. 請求項21から24の何れか1項に記載の方法によって得られる酸付加塩。
  27. 少なくとも1つの医薬的担体又は賦形剤と共に、請求項1から20、25又は26の何れか1項に記載の酸付加塩を含む医薬組成物。
  28. 例えば、光動力学的治療において、薬剤として使用される、請求項1から20、25又は26の何れか1項に記載の酸付加塩又は組成物。
  29. 光化学治療において使用される治療剤を製造するための、好ましくは、光化学治療に応答する身体の外部又は内部表面の疾患又は異常を治療するための、請求項1から20、25又は26の何れか1項に記載の酸付加塩の使用。
  30. 身体の外部又は内部表面の疾患又は異常を光化学療法により治療する方法であって、疾患表面に請求項1から20、25又は26の何れか1項に記載の酸付加塩又は組成物を投与することと、前記表面を光(例えば白色光)、好ましくは波長領域300〜800nmの光(例えば、波長領域380〜440nmの青色光)に曝すこととを含む方法。
  31. 少なくとも1つの表面浸透助剤と共に、請求項1から20、25又は26の何れか1項に記載の酸付加塩と、任意に1つ以上のキレート剤とを、光化学治療に応答する身体の外部又は内部表面の疾患又は異常を治療するのに、同時に、別個に、あるいは連続的に使用される組み合わせ製剤として含む製品。
  32. 身体の外部又は内部表面の疾患又は異常の光化学治療に使用されるキットであって、
    a)請求項1から20、25又は26の何れか1項に記載の酸付加塩を含む第1の容器と、
    b)少なくとも1つの表面浸透助剤を含む第2の容器と、更に任意で、
    c)前記第1の容器内又は第3の容器の何れかに含まれる1つ以上のキレート剤とを含むキット。
  33. 患者の体液又は組織サンプルのアッセイによる異常又は疾患のインビトロ診断方法であって、少なくとも以下の工程、
    i)前記体液又は組織を、請求項1から20、25又は26の何れか1項に記載の酸付加塩と混合すること、
    ii)前記混合物を光に曝すこと、
    iii)蛍光レベルを確かめること、及び
    iv)前記蛍光レベルとコントロールレベルとを比較すること、を含む方法。
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