JP2007528220A - 特に競技馬用の蹄のための機械的蹄鉄 - Google Patents

Abstract

本発明は、機械的装蹄に関し、特に競技馬の蹄に取り付けるための蹄鉄に関する。本発明による蹄鉄は、前中央部すなわち蹄鉄先端部と、前記中央部の各側から自由に延在する２つの側枝部すなわち蹄鉄側部であって、その後端部が蹄鉄後部を形成する蹄鉄側部と、蹄に固定するための釘を受け入れるように側枝部に設けられた穴すなわち釘眼とを含む形式のものである。さらに平面図では、各側枝部の蹄に面する内面は、後端部すなわち蹄鉄後部に属して、花形に広がり、それ自体、前記側枝部よりも幅広のゾーンを含む。本発明は、平面図では、蹄鉄の各側枝部の内面が、簡単な湾曲内側輪郭を有するゾーンをさらに含み、ゾーンは、前中央部すなわち蹄鉄先端部のゾーンＣよりも狭くなるように狭められていることを特徴とする。

Description

本発明は、一般には馬の、より詳細には競技馬の蹄に取り付けるための機械的蹄鉄に関する。

実際、蹄鉄を装着した競技馬の足は一般に、蹄鉄の重さによる非常に大きな応力、および蹄鉄を装着した足の可動性の不足によるさまざまな過負荷すなわち
足で発進する段階における前肢を伸ばすことによる過負荷、
足を置いて制動する段階における後蹄の過負荷、
回転横移動の段階における、次第に激しさを増す競争路の険しさのために困難になる移動による過負荷
を受け、筋肉、腱、および関節の重い障害を引き起こす。

従来の技術では、表明された問題点のいずれかを、しばしば些細なことではない他の問題点の解決を省いて別々に解決することを提案するいくつかの解決策が見られる。

このことによって長い間にわたり、足の全体的な平衡について懸念を生じる。当然、跛行の問題を生じ、馬にとっての競技寿命が大きく短縮される結果になる。

したがって本発明の目的は、蹄鉄を装着した足の快適さ、保護、および可動性を改善しながら同じ標準製品に性能を結びつけるために、問題の足のために加工成形することの他に蹄鉄工の側から見て大きな変化を必要とすることなく、上記の問題全体を解決することである。

そのために、本発明は、特に競技馬の蹄に装着するための機械的蹄鉄において、前中央部すなわち蹄鉄先端部があり、その両側から２つの側枝部すなわち蹄鉄側部が自由に延在し、これらの後端部が蹄鉄後部を形成し、固定用の釘を蹄に受け入れるように穴すなわち釘眼が前記側枝部に作られており、蹄鉄は平面図で見ると、側枝部の各々に関して、蹄の方に向いたその内面に、側枝部よりも大きな幅の花形の広がり部分を形成する後端部すなわち蹄鉄後部のゾーンを有する形式の蹄鉄であって、同様に平面図で見ると、その側枝部の各々に関しては内面に、簡単な曲線輪郭を示す内線を有するゾーンを有し、ゾーンの幅は、幅を狭くすることによって得られ、より幅が大きな前中央部すなわち蹄鉄先端部のゾーンに対して小さい、蹄鉄に関する。

こうして得られた蹄鉄は、市場で従来から知られている蹄鉄の系列に含まれ、固体材料、液体材料、または粉末状材料の鍛造、機械加工、または鋳造や成形によって得られる金属または合成材料である製品に代って備えることができる。

本発明はまた、下記の説明の中で明らかになり、かつ個別にまたは可能な技術的組合せの全てに従って考察すべき特徴に関する。

限定されない例示的な本説明によって、添付の図面を参照して、どのようにして本発明を実現できるかがよりよく理解されよう。

図に全体的に明示された機械的蹄鉄（１）は、この蹄鉄に面する実際には傷つき易く壊れ易い蹄底と呼ばれる蹄（２）の部分を保護するために装着されるものである。

蹄鉄（１）は、前中央部（３）すなわち蹄鉄先端によって形成され、この前中央部のいずれの側にも２つの側枝部（４）および（５）すなわち蹄鉄側部が自由に延在し、これらの後端部（６）および（７）は後蹄を形成する。

固定用の釘（図示せず）を蹄（２）に受け入れるために穴（８、９、１０、１１）および（１２、１３、１４、１５）すなわち釘眼が前記側枝部（４）および（５）に作られている。これらの釘眼を湾曲溝（２０）の中に位置付けることができる。

本発明によれば、蹄鉄（１）は平面図で見ると、その側枝部すなわち蹄鉄側部（４）および（５）の各々に関して、蹄（２）の方に向いたその内面（図３）に、より大きな幅の前中央部すなわち蹄鉄先端のゾーンＣに対して、および蹄鉄側部（４、５）よりも同様に大きな幅の花形の広がり部分を形成する後端部（６）および（７）すなわち蹄鉄後部のゾーンＤおよびＥに対して幅を狭くすることによって得られる、より小さい幅のゾーン（Ａ、Ｂ）を有する。したがって、側枝部（４、５）の中央ゾーン（Ａ、Ｂ）の幅（Ｌ１）は、前中央部（３）の幅（Ｌ２）よりも小さく、後端部（６、７）の幅（Ｌ３）よりも小さい。

図においてやはり注目することができるように、後端部（６、７）すなわち蹄鉄後部は、その花形の広がりゾーン（Ｄ、Ｅ）の後に、前記蹄鉄後部（６）および（７）の外周縁部に対して作られた新たな細化ゾーン（Ｆ、Ｇ）を示している。

本発明の別の特徴によれば、蹄鉄（１）の内周縁部と外周縁部は、平面図では地面と接触する面Ｈを画定するように、その外面の方向に作られた面取り部分（１６）および（１７）によって面取りされ（図２）、面取り部分の幅は前記蹄鉄（１）の内面よりも狭いが（図３）、蹄鉄先端（３）およびこれを延長する２つの蹄鉄側部（４）および（５）に関してはほぼ一定であり、前記の接触面Ｈは蹄鉄後部（６）および（７）のレベルでは大きくなっている。

前中央部（３）すなわち蹄鉄先端が、内側面取り部分（１７）の上に配置されたアコーデオンまたは溝（１９）を形成する複数のひだ（１８）を備えていることは有利である。これらの複数のひだ（１８）（図８−８ａ）または溝（１９）（図９）は、本発明による蹄鉄に横方向の固定を容易にする。これらはすなわち、所定の応力の下で、２つの側枝部（４および５）の間の相互離隔および接近を典型的な蹄鉄に対して２５％まで増加させる。この増加は特に、馬の足の例えば回転横移動におけるある一定の動きにおいて求められよう。これらのひだ（１８）または溝（１９）は本発明による蹄鉄に付随してスタンピングによって作られることが好ましい。

このような蹄鉄は、足の後部の辺りに最大はめ込みを伴う取付けをもたらす傾向がある。このように構成された蹄鉄の別の利点は、側枝部（４）および（５）が小さい地面支持面を有し、これによって回転横移動の段階で地面内への貫入が容易になることに基づく。これは、先に言及した幅の短縮によって、および輪郭の内側面取りと外側面取りによって同時に得られる。

本発明による花形の広がり部分を示す蹄鉄後部（６）および（７）に関しては、このゾーンは、馬術競技の障害物競走の際に使用されるねじ付きすべり止め突起が使用できるように、困難なく穿孔とその後のねじ切りを可能にするために、溝がないことが好ましい。

その上、蹄鉄後部（６）および（７）の花形に広がるゾーン（Ｄ、Ｅ）の延長部において作られた狭いゾーン（Ｆ、Ｇ）によって得られた利点は、蹄叉と呼ばれるこのゾーンにおいて蹄から突き出た部分のいずれの側でも蹄鉄の通過を容易にするという利点を示し、この蹄叉はやはり、輪郭の面取りおよび幅の変化と同じ理由で製品の軽量化に貢献する。

本発明の別の特徴によれば、各側枝部（４、５）の外面は、その平面の中に釘を受け入れるようにした複数の穴すなわち釘眼（８）〜（１１）および（１２）〜（１５）を備えている。これらの釘眼は湾曲溝（２０）の中に配置されることが有利であるが、排他的ではない。

すべての図において、および本発明の別の特徴によって注目することができるように、蹄鉄（１）は蹄鉄先端（３）のいずれの側においても、側枝部（４、５）と隣接するゾーンにおいて釘眼（１１、１５）を含み、釘眼（１１、１５）は中央ゾーンの中を横断して延在し、その長さは、理想的な釘打ちゾーンの中、すなわち蹄（２）の白色層（ＬＢ）の上に釘を位置付けるように、対応する釘の金属薄板よりも大きい。

特に図５に示すように、横断釘眼（１１、１５）の各々は、例えば蹄鉄先端（３）の外面に向かって花形に開いた角錐台の形状を呈する。

各図に、しかし特に図５および６に示された本発明の他の特徴によれば、角錐台状の横断釘眼（１１）および（１５）の内面は、釘頭の位置が釘眼の中のどこにあっても釘頭の固定できるようにするために、切欠き（２１）を含む。

本発明の蹄鉄は、足の後部の辺りに最大はめ込みを伴う取付けをもたらす傾向があることを付け加える（切欠先端蹄鉄と呼ばれる）。このゾーンにおける鉄の形状を蹄鉄先端部の扁平形状によって変形することは、足の後部の辺りの蹄鉄の係合を容易にする。理想的な釘打ちゾーンすなわち蹄２の白色層中に釘を位置付ける可能性を保持するために、釘を受け入れるために打ち抜かれたゾーンすなわち釘眼は、径方向の釘頭の固定ができるようにするため、（白色層中に最もよく位置付けるために）横断したおよび刻み目付きの形状を有することができよう。

もちろん本発明は例示的に説明され提示された実施形態に限定されるものではなく、等価技法のすべてならびにこれらの組合せも含む。

馬の蹄が具体的に示されている、本発明による機械的蹄鉄の平面図である。 地面と接触させるための図１に示す蹄鉄の外面の斜視図である。 馬の蹄と接触させるための図１に示す蹄鉄の内面の斜視図である。 取付け前の図１による蹄鉄の外面のみを示す斜視図である。 図４の線Ｖ−Ｖに沿った蹄鉄の拡大縮尺横断面図である。 横断釘眼の拡大縮尺上面図である。 図４の線ＶＩＩ−ＶＩＩに沿った拡大縮尺断面図である。 図１に示す蹄鉄の変形例の平面図である。 図１に示す蹄鉄の変形例の斜視図である。 さらに図１に示す蹄鉄の別の変形例の平面図である。

符号の説明

１ 蹄鉄
２ 蹄
３ 中央部
４，５ 側枝部
６，７ 後端部
８，９，１０，１１，１２，１３，１４，１５ 穴
１６，１７ 面取り部分
１８ ひだ
１９ アコーデオン
２０ 溝
２１ 切欠き

Claims (9)

1. 特に競技馬の蹄に装着するための機械的蹄鉄において、前中央部（３）すなわち蹄鉄先端部があり、その両側から２つの側枝部（４および５）すなわち蹄鉄側部が自由に延在し、これらの後端部（６および７）が蹄鉄後部を形成し、固定用の釘を蹄（２）に受け入れるように穴（８、９、１０、１１、および１２、１３、１４、１５）すなわち釘眼が前記側枝部（４および５）に作られており、蹄鉄は平面図で見ると、側枝部（４および５）の各々に関して、蹄（２）の方に向いたその内面に、側枝部（４、５）よりも大きな幅の花形の広がり部分を形成する後端部（６および７）すなわち蹄鉄後部のゾーン（ＤおよびＥ）を有する形式の蹄鉄であって、同様に平面図で見ると、その側枝部（４および５）の各々に関して内面に、簡単な曲線輪郭を示す内側線を有するゾーン（Ａ、Ｂ）を有し、ゾーン（Ａ、Ｂ）の幅は、幅を狭くすることによって得られ、より幅が大きな前中央部（３）すなわち蹄鉄先端部のゾーン（Ｃ）に対して小さいことを特徴とする蹄鉄。
2. 後端部（６、７）すなわち蹄鉄後部が、これらの花形に開いたゾーン（Ｄ、Ｅ）の延長部に、前記蹄鉄後部（６、７）の外周縁部に向けて作られた新たな細化ゾーン（Ｆ、Ｇ）を有することを特徴とする請求項１に記載の蹄鉄。
3. 蹄鉄（１）の内周縁部と外周縁部が、平面図では地面と接触する面（Ｈ）を画定するように、その外面の方向に作られた面取り部分（１６および１７）によって面取りされ、面取り部分の幅は前記蹄鉄（１）の内面よりも狭いが、蹄鉄先端（３）およびこれを延長する２つの蹄鉄側部（４および５）に関してはほぼ一定であり、前記の接触面（Ｈ）は蹄鉄後部（６および７）に関しては大きくなっていることを特徴とする請求項１または２に記載の蹄鉄。
4. 前中央部（３）すなわち蹄鉄先端が、内側面取り部分（１７）の上に配置されたアコーデオンまたは溝（１９）を形成する複数のひだ（１８）を備えていることを特徴とする請求項３に記載の蹄鉄。
5. 各側枝部（４、５）の外面が、その平面の中に釘を受け入れるようにした複数の穴すなわち釘眼（８〜１１および１２〜１５）を備えていることを特徴とする請求項１から４までのいずれか一項に記載の蹄鉄。
6. 前記釘眼が溝（２０）の中に配置されていることを特徴とする請求項５に記載の蹄鉄。
7. 蹄鉄先端（３）のいずれの側においても、側枝部（４、５）と隣接するゾーンにおいて釘眼（１１、１５）を含み、釘眼（１１、１５）は中央ゾーン内を横断して延在し、釘眼の長さは、理想的な釘打ちゾーン内すなわち蹄（２）の白色層（ＬＢ）上に釘を位置付けるように、対応する釘の薄板よりも大きいことを特徴とする請求項３から６までのいずれか一項に記載の蹄鉄。
8. 横断釘眼（１１、１５）の各々が、蹄鉄先端（３）の外面に向かって花形に開いた角錐台の形状を呈することを特徴とする請求項７に記載の蹄鉄。
9. 角錐台状の横断釘眼（１１および１５）の内面が、釘頭の位置が釘眼の中のどこにあっても釘頭の固定できるようにするために、切欠き（２１）を含むことを特徴とする請求項８に記載の蹄鉄。

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