JP2007523373A - 画像システムにおける画像ぼけ部の決定 - Google Patents
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Abstract
本発明は、画像システム(IS)における画像ぼけ部に関するパラメータを決定する方法であって、前記方法は、前記画像システム(IS)によって、テストパターン(MTP)を有する目的物を照射し、それによって前記テストパターンの画像を形成する方法に関する。前記テストパターン(MTP)は、前記画像システム(IS)の分解能よりも小さな寸法を有しており、これにより、照射器収差から独立してテストパターンの画像が形成される。テストパターン(MTP)は孤立パターンであり、これにより、画像は光近接効果を有さない。画像は、画像システム及び/又はぼかされた画像を検出する検出器における確率変動によりぼかされる。画像ぼけ部に関するパラメータは、ぼかされた画像の形状に関するパラメータから決定される。本発明により、レジスト拡散及び/又は焦点雑音が特徴付けられてもよい。マスクを設計する方法において、レジストにおける拡散による画像ぼけ部に関するパラメータが考慮される。本発明によるコンピュータプログラムは、ぼかされた画像の形状に関するパラメータから画像ぼけ部に関するパラメータを決定するステップを実行し得る。
Description
本発明は、画像(像)システム(イメージングシステム(imaging system))における画像ぼけ(ぼかし(不鮮明)(blur))部(箇所)に関係(関)するパラメータを決定することに関する。
本発明は更に、リソグラフィプロセスにおける使用のためのマスクを設計することに関する。
本発明は更に、画像システムにおける画像ぼけ部に関係するパラメータを決定する方法を実行するためのコンピュータプログラムに関する。
本発明は更に、画像システムにおける画像ぼけ部に関係するパラメータを決定するためのデバイスに関する。
画像システムにおける画像ぼけ部に関係するパラメータを決定する方法は、英国特許出願第GB-A-2,320,768号公報において開示されている。知られている方法において、レジスト層でパターンを形成するためのリソグラフィプロセスのプロセスパラメータが決定される。知られている方法は、画像(イメージング)システム(imaging system)によって、マスクパターンを有するマスクを介してレジスト層を照射(照光(illuminate))し、照射されたレジスト層を現像し、それによってパターンを形成し、パターンの形状からプロセスパラメータを決定するステップを有している。
リソグラフィプロセスにおいて、レジスト層の照射された部分は化学的に変更(修正)されるが、レジスト層の非照射部分は化学的に変更されない。現像ステップにおいて、理想的には、照射部分が溶解されると共に非照射部分が残される(このようなレジストはしばしばネガ型レジスト(negative resist)と称される)か、又は非照射部分が溶解されると共に照射部分が残される(このようなレジストはしばしばポジ型レジスト(negative resist)と称される)かの何れかとなる。
通常、レジスト層を現像するステップは理想的ではない。すなわち、レジスト層の照射部分と非照射部分との間のインタフェース部に近接して、理想的には除去されるべきではないがレジスト層のいくらかの部分は除去されてもよく、又は理想的には除去されるべきであるがレジスト層のいくらかの部分は除去されなくてもよい。これにより、レジストで形成される画像のぼけ部がもたらされる。当該非理想的な状態がもたらされる範囲(程度)は、レジストの化学組成(chemical composition)のようなリソグラフィプロセスにおけるプロセス条件、現像液(developer)の化学組成、現像ステップが実行される温度、及び現像ステップの期間に依存する。
レジストがいわゆる化学増幅型レジスト(chemical amplification resist (CAR))である場合、当該レジストは、光酸発生剤(フォトアシドジェネレータ(photo acid generator))、すなわちフォトンの吸収の際に酸を放出する化合物(compound)を有する。当該酸は、いわゆる露光後ベーク(post exposure bake (PEB))の間に拡散させられるように促進(刺激)される。拡散の間、酸はレジストにおける部位(サイト(site))と化学的に相互作用を起こし、それによってレジストの溶解度が局所的に変化させられる。ある一つの酸が、レジストにおけるいくつかの部位を補正(修正)してもよく、及び/又は当該酸が、化学的な相互作用の間に、ここでも拡散する更なる酸を生成してもよい。このように、単一の吸収フォトンが、レジストにおけるいくつかの部位を修正してもよく、これにより、いわゆる科学増幅がもたらされる。変化させられた溶解度を伴うこれらの部位が、酸の拡散範囲(レンジ)内に全てもたらされてもよい。多くの場合、レジストは、酸を閉じ込めるトラップ(溜め(trap))を有しており、それによって、拡散範囲は制限される。この種の拡散は、上記の非理想的な状態を少なくとも部分的にもたらしてもよい。
最先端のリソグラフィプロセスにおいて、形成される加工(形状)部(特徴部(feature))は非常に小さくなるので、理想状態からの当該逸脱が、許容され得ない結果をもたらす。ポジ型レジストにおいて、互いに相対的に近接する二つの別個の加工部は現像ステップの後に相互接続されてもよいが、当該加工部はマスク上で分離されると共に、画像システムの光学的分解能(解像度)のために、現像後にうまく(十分に)分離されるべきである。集積回路(IC)において、これを製造するステップは、短絡(ショートサーキット(short-circuit))をもたらし得る。他方、ネガ型レジストにおいて、線分(ライン)のような加工部の細い部分は、現像後に消滅してもよいが、当該部分はマスク上にもたされると共に、画像システムの光学的分解能のために、現像後にレジストにおいてもたらされるべきである。集積回路において、これを製造するステップは、開放(オープンサーキット(open circuit))をもたらし得る。
知られている方法において、マスクを介してレジスト層が照射された後、及び現像された後に予測されるパターンは次のように見積まれる。すなわち、マスクパターンの空間像(aerial image)のフーリエ変換(Fourier transform)が、レジスト層における拡散部を考慮する項によって乗算され、この演算の結果は、現像後の予測されたパターンを得るために逆フーリエ変換(inverse Fourier transform)される。
レジスト層における拡散部を考慮する項は、フィッティング(寸法合わせ)プロシージャ(fitting procedure)によって得られる。フィッティングプロシージャに対して、様々な種類のマスクパターンが使用される。マスクパターンは、孤立線分(isolated line)、線分及び線間(間隔)部(スペース(space))、並びに孤立線間部になる。各々の種類のマスクパターンに対して、少なくとも二つの異なるマスクパターン寸法(サイズ)が使用される。各々のマスクパターンに対して、レジスト層の異なる部分又は異なるレジスト層が、様々な露光ドーズ(exposure dose)を使用して照射される。現像ステップの後、各々のマスクパターン及び各々の露光ドーズに対してレジスト層におけるパターンの寸法が決定される。当該レジスト層におけるパターン寸法のセットは、レジスト層における拡散プロセスに関係するパラメータを決定するように適合(フィット)させられる。
知られている方法において、たった一つの種類のパターン及び/又は様々なドーズでたった一つのマスクパターン寸法しか使用されない場合、例えば英国特許出願第GB-A-2,320,768号公報の図4A及び4Bに示されているようにフィッティングプロシージャは信頼され得ない。この場合、知られている方法は一方のマスクパターン寸法に対する結果を記述し得るが、他方のマスクパターン寸法に対する結果を記述し得ないことが示されている。知られている方法は、レジスト層における拡散プロセスを特徴付けるために、様々な加工寸法(feature size)及び加工部の測定値を必要とする。
対応するマスクパターンが同じ寸法を有する場合、空間像におけるパターン寸法は、孤立線分、線分及び線間部、並びに孤立線間部に対して異なっている。英国特許出願第GB-A-2,320,768号公報の図2の例において、空間像における最小及び最大パターン寸法は、線分及び線間部、並びに孤立線間部に対してそれぞれ得られる。レジストにおける対応するパターンの寸法は露光ドーズに依存する。
より複雑化されることは、知られている方法の不利点となる。知られている方法は、レジストにおける拡散プロセスに関するパラメータを決定するために様々な種類のマスクパターン及び様々なマスクパターン寸法を必要とする。更に、様々なパターンに対する空間像は、マスクパターンの種類、マスクパターン寸法、及び画像システムの条件に依存するため、知られている方法は、マスクを介してレジスト層を照射するために使用される画像システムの詳細な理解を必要とする。画像システムのこれらの条件はフィッティングプロシージャにおいて考慮されなければならないが、多くの場合、知られていない。
本発明の目的は、より複雑でない画像システムにおける画素ぼけ部に関するパラメータを決定する方法を提供することにある。
本発明は独立請求項によって規定される。従属請求項は有利な実施例を規定する。
この場合、テストパターンの寸法は、最大ラテラル(横方向)ディメンションを基準とし、画像システムの分解能は、最良の焦点(フォーカス(集束))の画像面において画像が更に分離され得る目的物(オブジェクト)面(object plane)における二つの点(ポイント)の間の最短距離を基準とする。画像システムは開口数(numerical aperture) NAを有していてもよく、レジスト層を照射するために波長λを備える照射(放射)が使用されてもよく、テストパターンが、λ/(2*NA)よりも小さくなるか、又はλ/(2*NA)に等しくなる最大寸法を有していてもよい。NAは、例えば0.7及び0.8のように、0.6よりも大きくなるか、又は0.6に等しくなってもよい。NAは、例えば1.2又は1.4のように、1.0より大きくなってもよい。極UV(紫外線)(extreme UV(EUV))ツール(器具)又は光学顕微鏡のようないくつかの用途において、NAは、0.1乃至0.3の範囲(レンジ)内のように、より低くなってもよい。λは、例えば365nmのようなUV範囲内に入ってもよく、又は例えば248 nm, 193 nm or 157 nmのような深UV(deep UV)範囲内に入ってもよい。λは、例えば13nmのようなEUV範囲内に入ってもよい。前記方法に対する理想態様は無限小のテストパターンであろうが、テストパターンは、検出可能な画像を形成するのに十分な光を伝えるべきであるため、開口部(opening)は最小寸法を有しているべきである。実際、画像システムの分解能に対応する寸法よりもかなり小さな寸法を備える開口部が使用されてもよい。この寸法は、l/(2 NA)より小さくなってもよく、例えばl/(3NA)になる。開口部は丸(ラウンド)形であってもよい。例えば、l = 193 nm、NA = 0.6、及び拡大率M=1/4の場合、開口部の口径(直径)は、例えば600 nm又は200 nmのように、500 nmのオーダであってもよい。
用語孤立テストパターン(isolated test pattern)は、いわゆる光近接効果(optical proximity effect)がほぼないテストパターンをいう。このようなパターンの場合、空間像はいかなる隣接する画像の空間像からもほぼ独立している。より高い放射(照射)、すなわち、より高次(高い次元(オーダ))の幾何学的収差(geometrical aberration)による放射が、基板レベルにおいて100mmまでの距離に渡って偏向(屈折)されてもよい。より高次の放射は、例えばミラーコーティング(被覆)若しくはレンズの欠陥、レンズ材料の欠陥、及び目的物(対象物)若しくは検出器における所望されない反射によってもたらされる。孤立テストパターンは、隣接するパターンからもたらされるより高次の放射の混合(ミキシング)を防止するのに十分大きな隣接するパターンまでの距離を有していてもよい。必要とされる距離は、より高次の幾何学的収差の大きさに依存する。距離は、3若しくは7mmのように1mmよりも長くなるか、又は等しくなってもよく、好ましくは、34若しくは57mmのように10mmよりも長くなるか、又は等しくなってもよく、155mmのように100mmよりもずっと長くなるか、又は等しくなってもよい。好ましくは、距離は100mmよりも下になる。
本発明のこの態様によれば、単一のテストパターンは、画像システムにおける画像ぼけ部に関するパラメータを決定するのに十分となるため、実施例において単一のテストパターンが使用されるが、知られている方法においていくつかの異なる寸法(サイズ)のいくつかの異なるマスクパターンが使用されなければならない。これにより、本発明による方法はあまり複雑にならない。
テストパターンが、画像システムの分解能よりも小さな寸法を有するため、テストパターンの空間像は、画像システムの照射器(イルミネータ)からほぼ独立している。照射器は、多くの場合、例えば非点収差のような自身の収差を有している。テストパターンが画像システムの分解能よりも大きくなる知られている方法において、照射器収差は考慮されなければならないが、本発明による方法において無視され得る。照射器のコヒーレンス(coherence)値(多くの場合、ピューピル・フィル・ファクタ(pupil fill factor)と称される)は、テストパターンが画像システムの分解能よりも大きくなる知られている方法において考慮されなければならないが、本発明による方法において無視され得る。孤立テストパターンを使用することによって、本発明による方法において考慮されるべき光近接効果はほぼなくなるが、当該効果は知られている方法において使用される三つのパターン型における少なくとも一つで発生する。
光画像システムの分解能よりも小さな寸法を有する孤立テストパターンの空間像が
必ずしも最小パターン寸法を備える空間像ではないことは注意されるべきである。光近接効果により、これは通常、知られている方法で使用されているように、線分及び線間部のようなより大きなレギュラ(規則正しい)パターンによって得られる。これらのより大きなレギュラパターンの場合、空間像は最小画像を有するので、画像ぼけ部に関するパラメータの影響は、多くの場合、最も容易に目に見える。それ故に、パラメータの決定に対してこの種のパターンを使用することは普通である。
必ずしも最小パターン寸法を備える空間像ではないことは注意されるべきである。光近接効果により、これは通常、知られている方法で使用されているように、線分及び線間部のようなより大きなレギュラ(規則正しい)パターンによって得られる。これらのより大きなレギュラパターンの場合、空間像は最小画像を有するので、画像ぼけ部に関するパラメータの影響は、多くの場合、最も容易に目に見える。それ故に、パラメータの決定に対してこの種のパターンを使用することは普通である。
本発明によれば、殊更比較的大きな空間像の寸法をもたらすテストパターンが選択される。予想に反して、このようなパターンの解析(分析)は、最小空間像に対応するパターンの解析よりも容易になる。
本発明による方法は、レジストにおける拡散に関する画像ぼけ部に限定されない。当該方法は、様々な種類の画像ぼけ部に関するパラメータを決定するために適用されてもよい。画像ぼけ部は、画像システムのコンポーネントの間の確率変動(stochastic fluctuation)又は画像を決定するプロセスにおける確率変動による画像のぼけ部と理解される。両方の効果は同じ理論を使用して記述されてもよく、以下に説明されるであろう。
本発明による方法はリソグラフィックシステムに限定されないが、例えば光学顕微鏡又は電子顕微鏡(electron microscope)のような他の種類の画像システムに適用されてもよい。
本発明による方法は現像されたレジスト層による画像ぼけ部の検出に限定されない。ぼかされた(ぼけた)画像は、単に検出器と称され、CCDカメラのような電子デバイスであってもよい検出器手段、又はレジスト層若しくは印画紙(photographic paper)のような感光非電子検出器(photosensitive non-electronic detector)によって検出されてもよい。検出器は少なくとも部分的に画像のぼけ部をもたらしてもよい。レジスト層が使用されるとき、ぼかされた画像の形状に関するパラメータは、ディジタル画像取り込み及び記憶機能を備える走査電子顕微鏡(scanning electron microscope (SEM))によりレジスト層において形成されるパターンを取り込むことによって得られてもよい。これらの画像はオフラインで解析されてもよい。
ぼかされた画像の形状に関するパラメータは、ぼけ(ぼかし)点拡がり関数(point spread function (PSF))を有していてもよい。ぼけPSFは、例えばCCDカメラのような電子検出器を使用して直接得られてもよい。代わりに、ぼけPSFは、現像されたレジスト層から、例えば焦点露光マトリックス(行列)(a focus exposure matrix)から、又は単一画像の、PSFの推定形状への挿入によって復元(再構成)されてもよい。画像ぼけ部に関するパラメータを決定するステップは、画像システムのぼけ強度(光度)基本関数をぼけ点拡がり関数に適合させるステップを有していてもよい。画像システムの幾何学的収差は便宜的に、以降単に参考文献として参照される“拡張されたNijboer-Zernikeアプローチを使用する収差回復(Aberration retrieval using the extended Nijboer-Zernike approach)”( P. Dirksen, J. Braat, A. Janssen, C. Juffermans, ジャーナル微細リソグラフィ、微細加工、及びマイクロシステム第2巻第1号61乃至68頁、2003年1月(Journal of Microlithography, Microfabrication and Microsystems, volume 2, issue 1, pages 61-68, January 2003)に記載の等式16及び24でもたらされる強度基本関数によって説明され得る。ぼけ強度基本関数は、画像ぼけ部を考慮する関数により強度基本関数を畳み込む(convolute)ことによって得られ得る。強度基本関数の総和の代わりの各々の強度基本関数の畳込み(コンボリューション(convolution))は、様々な強度基本関数の振幅が決定され得るとき特に有利になる。
実施例において、画像システムの幾何学的収差は、形成されるテストパターンの形態に関するパラメータから決定される。画像システムの幾何学的収差は画像の更なるぼけ部をもたらし得る。用語幾何学的収差は、例えば球面収差(spherical aberration)、コマ(coma)、二重若しくは三重非点収差のような単一の幾何学的収差、又はいくつかの幾何学的収差の組み合わせを参照し得る。幾何学的収差は、参考文献に記載のように、Zernike多項式の点から記述され得る。幾何学的収差は色(クロマティック)収差(chromatic aberration)を含まないことが理解される。画像ぼけ部に関するパラメータは、幾何学的収差を含まないことが理解される。
本発明者は、幾何学的収差が画像ぼけ部に関するパラメータから独立だが当該パラメータと同時に決定されてもよいという洞察を得ている。このことは、幾何学的収差が通常無視されるか、若しくは知られていると仮定されるパラメータを決定する知られている方法に関して改善点になると共に、パラメータが通常無視されるか、若しくは知られていると仮定される幾何学的収差を決定する知られている方法に関して改善点になる。本発明の態様によれば、プロセスパラメータと幾何学的収差との両方が正確に決定される。
画像システムはリソグラフィック装置であってもよく、目的物(対象)はマスクであってもよい。ぼかされた画像を検出するステップは、ぼかされた画像によってレジスト層を照射すると共に、照射されたレジスト層を現像し、それによってぼかされた画像に関するパターンを形成するステップを有していてもよい。
レジスト層は、照射によって活性化されると共に、活性化後、及び現像プロセスの終了前に拡散し、それによってレジスト層の溶解度を変化させる光酸発生剤のような化学成分を有していてもよい。プロセスパラメータは化学成分の拡散に関係していてもよい。本実施例において、本方法は、レジストにおける化学成分の拡散長(距離)を決定するために使用されてもよい。拡散は、活性化後すぐに開始されて現像ステップの終了まで連続的に行われてもよい。代わりに、拡散は、この時間スパンの一部の間にのみ、例えばPEBの間にのみ行われてもよい。拡散は、酸(もたらされる場合)の拡散により、消光剤(クエンチャ(quencher))のような他の成分(もたらされる場合)の拡散による。
本発明による方法は、レジストにおける拡散に関するパラメータの決定に限定されない。本発明は、まさにFickian酸拡散(Fickian acid diffusion)以上に考慮するより複雑なレジストモデルに適用されてもよい。プロセスパラメータは、非ガウス分布関数(non-Gaussian distribution function)に関していてもよい。
実施例において、テストパターンを形成するステップは、第一の露光ドーズにおける第一のテストパターンと、第一の露光ドーズと異なる第二の露光ドーズにおける第二のテストパターンとを形成するステップを有する。露光ドーズは、照射部位(サイト)において生成される酸の量を決定する。露光ドーズが高いほど、多くの酸が生成される。ある閾値、すなわち酸のある最小量、それ故にレジストの溶解度変化をもたらすのに必要とされる最小強度(輝度)又はフォトンのある最少数が存在する。レジストの照射部分とレジストの非照射部分との間のインタフェース部において、強度は大きな値から小さな値に変化する。この変化は幾何学的収差に依存する。異なる露光ドーズを使用することによってこの変化は決定され、プロセスパラメータ及び幾何学的収差のより信頼度の高い決定が考慮される。例えば3、5、6、7、又は9のような2より多くの異なる露光ドーズが使用されてもよい。
本発明による方法は、レジストに関するパラメータの決定に限定されない。本方法は、例えば検出器の位置に対して目的物の位置の確率変動をもたらす機械的雑音(メカニカルノイズ(mechanical noise))によってもたらされ得る画像ぼけ部に関するパラメータを決定するために適用されてもよい。確率変動はガウス分布又は他の分布関数によって記述され得る。検出器に対する目的物の位置は、画像システムの光軸(optical axis)に対して垂直な方向で変動してもよい。検出器はレジスト層を含んでいてもよい。このような変動は異方性を有していてもよく、すなわち両方ともレジスト層に対して平行になる二つの方向で異なっていてもよい。このことは、一方向でのステッピングのために、走査方向に対して垂直な他の方向よりも雑音が大きくなる例えばステップスキャンリソグラフィ(step-scan lithography)器具(ツール)においてもたらされ得る。
本発明による方法は、画像システムの光軸に対して垂直な方向での検出器の位置に対する目的物の位置の確率変動に関するパラメータの決定に限定されない。確率変動はガウス分布又は他の分布関数によって記述され得る。このような変動は光軸に対して平行な方向でもたらされ得ると共に、いわゆる焦点雑音(フォーカスノイズ(focus noise))をもたらし得る。目的物を照射するステップの間にテストパターンの画像は画像面(イメージプレーン(image plane))において形成される。画像面の位置は、目的物の位置、及び画像面上にテストパターンを投影するプロジェクション(投影)システムの焦点距離(長さ)(focal length)に依存する。検出器は、有効(実効)検出器面(effective detector plane)、すなわちぼかされた画像が検出される面を有していてもよい。レジスト層が検出器として使用されるとき、レジスト層は、例えば300nm、200nm、若しくはそれよりもずっと少ない厚さのような500nm若しくはそれよりも少ない厚さを有していてもよい。レジスト層は、検出器面と同じレジスト面において位置されるかのように近似して扱われてもよい。レジスト面は、レジスト層の中間に位置されてもよく、画像システムの光軸に対してほぼ垂直になってもよい。検出器面は、例えば焦点はずし(ぼけ)(デフォーカス(defocus))のために、画像面と一致しなくてもよい。この場合、画像は画像面において空間像に対して拡大される(広げられる)。拡大(ブローデン)の量は、検出器面と画像面との間の距離、すなわち焦点はずしの量に依存する。次の段落で議論されるように、当該距離は様々な原点(origin)の確率変動の影響を受け得る(によって決まり得る)。本発明による方法によって決定される画像ぼけ部に関するパラメータは、画像面と検出器面との間の当該距離の確率変動に関連していてもよい。確率変動が大きくなるほど、画像のぼけ部は大きくなる。
画像面と検出器面との間の距離の変化は、例えば光軸に対して平行な方向での検出器及び/又は目的物の機械的振動のようないくつかの機構(メカニズム)によってもたらされてもよい。焦点雑音の代わりの要因又は更なる要因は、目的物を照射するために使用される照射源(illumination source)の波長の変動に起因し得る。画像システムは、テストパターンの画像を検出器に投影するためのプロジェクタ(投光器(projector))レンズを有していてもよい。プロジェクタレンズは着色されていてもよく(クロマティックであってもよく)、すなわちプロジェクタレンズは、自身が集束する波長に依存する焦点距離を有していてもよい。このようなシステムにおいて、照射源の波長変動が画像面と検出器面との間の距離の変動をもたらし得る。
画像ぼけ部に関するパラメータは、一方が、例えばレジストにおける拡散及び/又は機械的変動に起因し得る検出器面における変動に関係し、他方は、例えば焦点雑音に起因する検出器面に対して垂直な変動に関係する二つのパラメータを有していてもよい。本発明者は、これらの二つのプロセスを記述するパラメータが、本発明による方法の実施例において解決され得るという洞察を得ている。
実施例において、画像ぼけ部に関するパラメータを決定するために使用されるぼかされた画像の形状に関するパラメータは、ぼかされた画像の平均半径(mean radius)を有する。理想的な画像システムにおいて、ぼかされてない画像とぼかされた画像との両方は、異なる半径を備える円形状(丸い形状)を有しており、半径の差は画像ぼけ部に関係している。非理想的な画像システムにおいて、すなわち幾何学的収差を有する画像システムにおいて、ぼかされてない画像とぼかされた画像とは非円形状
を有し得る。このことは、例えばコマ、n重非点収差(ここでnは1よりも大きな整数)、及び3ホイル(three-foil)のような幾何学的収差によってもたらされ得る。本発明の当該態様は、ぼかされた画像の平均半径が、最後の文で参照されている幾何学的収差を含めて、ほとんどの幾何学的収差から独立しているという洞察に基づいている。このことは通常、参照符号の表記において
を備える全収差に対して適用される。それ故に、ぼかされた画像の平均半径からパラメータが決定されるとき、これらの収差がパラメータの値に影響を及ぼすことはない。
を有し得る。このことは、例えばコマ、n重非点収差(ここでnは1よりも大きな整数)、及び3ホイル(three-foil)のような幾何学的収差によってもたらされ得る。本発明の当該態様は、ぼかされた画像の平均半径が、最後の文で参照されている幾何学的収差を含めて、ほとんどの幾何学的収差から独立しているという洞察に基づいている。このことは通常、参照符号の表記において
テストパターンは、二つの異なる焦点位置で映像化(投影)されてもよく、すなわちぼかされた画像は、検出器面において位置されている検出器によって検出されてもよく、画像は画像面において形成され、画像面と検出器面との間の距離は確率変動によって決まり、画像ぼけ部は確率変動に関係している。レジスト層が検出器として使用されるとき、第一のテストパターンは、レジスト面と画像面との間の第一の距離でレジスト層において形成されてもよく、第二のテストパターンは、レジスト面と画像面との間の第二の距離で形成されてもよく、ここで第二の距離は第一の距離と異なっている。ぼかされた画像の形状は、それが形成される集束(焦点)条件に依存する。幾何学的収差及びプロセスパラメータは、異なる態様で集束条件に依存する。それ故に、二つの異なる集束条件で、ぼかされた画像を検出することによって、例えば球面収差のような幾何学的収差及び例えばレジストにおける拡散に起因するぼけ部のようなパラメータは本実施例において解決され得る。
ちょうど二つの集束条件の代わりに、三つの集束条件、すなわち画像面と検出器面との間の三つの距離が使用されてもよい。一つの集束条件は最良の焦点であってもよく、すなわち検出器面と画像面とが一致してもよく、一つの集束条件はアンダフォーカス(under-focus)であってもよく、すなわち画像面が検出器面よりも下になってもよく、一つの集束条件はオーバフォーカス(over-focus)であってもよく、すなわち画像面が検出器面よりも上になってもよい。このように、例えば検出器面内、又は検出器面に対して垂直の球面収差及び確率変動のような異なるスルーフォーカス特性を有する画像ぼけ部に関するパラメータ及び幾何学的収差は容易に解決され得る。
異なる集束条件の数は、例えば5、6、7、又は9のように3よりも多くてもよい。異なる集束条件の数は2N+1であってもよく、ここでNは正の整数であり、一つの集束条件は最良の条件になり、N集束条件はアンダフォーカスになり、N集束条件はオーバフォーカスになる。
レジスト層が検出器として使用されるとき、各々の集束条件に対して、異なる露光ドーズが使用されてもよい。このように、更に適合されるならば、幾何学的収差とプロセスパラメータとの安定した適合を考慮するいわゆる焦点露光マトリックスが得られる。
本発明のこれら及び他の態様は、図面を参照して記載されると共に更に明らかにされるであろう。
図1は、基板上にマスクパターンを繰り返し投影するためのリソグラフィック装置になる画像システムISの実施例の最も重要な光学要素(optical element)を図示する。当該装置は、プロジェクションレンズシステムPLを収容するプロジェクションコラム(投影柱(projection column))を有する。投影されるべきマスクパターンC、例えばICパターンがもたらされるマスクMAを収容するためのマスクホルダ(マスク支持器(mask holder))MHは当該システムの上に構成される。マスクホルダはマスクテーブルMTにおいてもたらされる。基板テーブルWTは、プロジェクションコラムにおけるプロジェクションレンズシステムPLの下に構成される。当該基板テーブルは、ウエハとも称される基板W、例えば半導体基板を収容するための基板ホルダ(substrate holder)WHを支持する。いつも異なるIC領域Wdにおいてマスクパターンは複数回投影されなければならないレジスト層PRと称される放射(照射)感知層(radiation-sensitive layer)が当該基板にもたらされる。図において示されているように基板テーブルはX及びY方向に可動なので、IC領域上にマスクパターンを投影した後、後続するIC領域はマスクパターンの下に位置され得る。
本装置は、照射源LAを備える照射システムを更に有する。照射源LAは、λ=193 nmで作用するエキシマレーザ(excimer laser)になるが、代わりに例えばクリプトンフッ化物(クリプトンフルオライド)エキシマレーザ(krypton-fluoride excimer laser)又は水銀ランプ(mercury lamp)のような他の何れかの好適なエネルギ源になってもよい。装置は、レンズシステムLS、反射板(器)(reflector)RE、及びコンデンサレンズ(condenser lens)COを更に有する。照射システムによってもたらされるプロジェクションビームPBはマスクパターンCを照射する。このパターンは、基板WのIC領域上のプロジェクションレンズシステムPLによって投影される。照射システムは、欧州特許出願第EP-A 0 658 810号公報に記載のように実現されてもよい。プロジェクションシステムは、例えば拡大率M=1/4、開口数NA=0.63、及び22 mmの口径を備える回折限界画像フィールド(界)(diffraction-limited image field)を有する。
プロジェクション装置は、図1に示されていないが、レジスト層PRの面とプロジェクションレンズシステムPLの焦点面との間の偏差を検出するための焦点誤差(フォーカスエラー)検出デバイス(focus error detection device)を更に有する。このような偏差は、例えば基板及びレンズシステムをZ方向で互いに対して移動させることによって、又はプロジェクションレンズシステムの一つ又はそれより多くのレンズ要素をZ方向に移動させることによって補正されてもよい。例えばプロジェクションレンズシステムに固定され得るこのような検出デバイスは、米国特許第US-A 4,356,392号公報に記載されている。焦点誤差と基板の局所傾斜との両方が検出され得る検出デバイスは、米国特許第US-A 5,191,200号公報において記載されている。
非常に厳格な要求仕様がプロジェクションレンズシステムに課せられる。例えば0.35 μm又はそれより小さな線幅を有する細部は、当該システムでなおも鮮明に(鋭く)投影されるべきであるので、当該システムは比較的大きなNA、例えば0.6よりも大きなNAを有さなければならない。更に当該システムは、例えば23 mmの口径を備える、比較的大きく、正確に補正された画像フィールドを有していなければならない。これらの厳格な要求仕様に応じ得るように、プロジェクションレンズシステムは、多くの、例えば数十ものレンズ要素を有する。これらのレンズ要素の各々は非常に正確に構成されなければならず、システムは非常に正確に組み立てられなければならない。プロジェクションシステムの収差が、当該システムはプロジェクション装置に組み込まれるのに適すると共に装置の寿命の間、収差の検出を可能にするのに適するように十分小さくなるかどうかを決定する優れた方法は有用であり、本発明による方法の一つの実施例においてもたらされる。後者の収差は異なる要因を有していてもよい。収差及びそれらの大きさ(マグニチュード)が知られると、それらを、例えばレンズ要素の位置又はプロジェクションシステムの区画(コンパートメント(compartment))における圧力を適合させることによって補償する手段がとられ得る。
画像ぼけ部に関するパラメータを決定する方法は、画像システムISによって、目的物になると共にテストパターンMTPを有するマスクMAを照射するステップを有する。マスクテストパターンMTPは、0.6 μmの口径を備えるほぼ丸い開口部になると共に、ほぼλ
/(NA*M)=1.2 μmになる画像システムISの分解能よりも小さな寸法を有する。テストパターンは孤立パターンになる。そのことは図2Aに示されている。マスクMA上の次の隣接するパターンまでの距離は25 μmになる。マスクMAは、マスクテストパターンMPTに加えて、レジスト層PRにおいて対応するチップパターンを製造するために使用されるパターンCを有していてもよい。条件(制限)付レチクル(qualified reticle)、すなわち口径が例えばSEM測定から知られているテストパターンを備えるレチクルは、マスクMAとして使用されてもよい。
/(NA*M)=1.2 μmになる画像システムISの分解能よりも小さな寸法を有する。テストパターンは孤立パターンになる。そのことは図2Aに示されている。マスクMA上の次の隣接するパターンまでの距離は25 μmになる。マスクMAは、マスクテストパターンMPTに加えて、レジスト層PRにおいて対応するチップパターンを製造するために使用されるパターンCを有していてもよい。条件(制限)付レチクル(qualified reticle)、すなわち口径が例えばSEM測定から知られているテストパターンを備えるレチクルは、マスクMAとして使用されてもよい。
レジスト層PR及び反射防止コーティング(被膜)(antireflection coating)で覆われる半導体ウエハWAは、ソフトベーク(soft bake)を受け、検出器としての役割を果たす。プロシージャの詳細は参考図面において分かることができる。ウエハWAは製造ステップにおける製品ウエハであってもよく、例えばSiONの反射防止コーティング又は干渉層(interference layer)のスタック(stack)を含んでいてもよい。
レジスト層PRは、JSR (Japanese Synthetic Rubber corp.)からのAR237であり、100乃至500nmの厚さを有する。本発明は、検出器としてのレジスト層に限定されることはなく、当該レジストに限定されることもなく、当該レジスト厚さに限定されることもない。レジスト層PRの異なる部分は、異なる露光ドーズ及び異なる集束条件で照射される。レジスト層PRの部分は、同じ列におけるテストパターンが同じ露光ドーズを有するマトリックス構造体で構成され、同じ行におけるテストパターンは同じ集束条件を有する。露光ドーズは、通常の製品ドーズと比較してかなり大きくなり、通常10 mJ/cm2と1000 mJ/cm2との間の範囲を有する。20の異なるドーズが使用されている。ドーズサンプリングは通常、等間隔(距離)ではない。隣接する曲線のドーズは、ドーズの逆数(inverse)の差がほぼ一定になるように選択されている。最大ドーズは、強度点拡がり関数の1乃至5%等高線(コンタ(contour))にほぼ対応する。露光時間は約10分である。このことは、テストパターンを形成するステップが、第一の露光ドーズにおける第一のテストパターンと、第一の露光ドーズと異なる第二の露光ドーズにおける第二のテストパターンとを形成するステップを有することを示唆している。
集束条件は通常、11等間隔ステップ、すなわち0.1 μmフォーカスインクリメントで1.0 μmアンダフォーカスから1μmオーバフォーカスまでとなる。このことは、レジスト層を照射するステップの間、マスクパターンの画像が画像面において形成され、レジスト層はレジスト面において位置され、テストパターンを形成するステップが、レジスト面と画像面との間の第一の距離での第一のテストパターンと、レジスト面と画像面との間の第二の距離での第二のテストパターンとを形成するステップを有し、第二の距離は第一の距離と異なっていることを示唆している。それ故に、11の20倍、すなわち220の異なるテストパターンが得られる。このように得られるテストパターンの一つが図2Bに示されている。これは、テストパターンのぼかされた画像になる。ぼけ部は、以下議論される確率プロセス(stochastic process)によってもたらされる。各々の露光に対して、露光ドーズ、すなわち使用されるエネルギ及び集束条件は、ウエハWA上の対応するテストパターンの位置と共に電子ファイルに記憶される。
参考図面の図5において、最良の集束及び最良のドーズの同じ名目条件で常に行われる参照(レファレンス)露光と共に、非理想集束条件及び非理想露光ドーズでのマスクテストパターンの露光を伴う例が示されている。これらのパターンは、更なる露光ステップにおいて製造され、特に解析が非回転対称の項(ターム)を含むとき、SEMにおけるパターン認識のために使用され得る。
照射されたレジスト層PRは現像され、それによってテストパターンが形成される。現像は、摂氏130度及び90秒間のPEBと、現像液としてのArch ChemicalsからのOPD 262とを使用してなされる。このステップの結果として、テストパターンのマトリックスが得られ、各々は、図2Bに示されている形状と似た形状を有している。図2Bに示されているテストパターンにおいて、レジスト層PRは、下にあるウエハWAを露光するホール(穴(hole))を有している。この画像においてライトグレー(明るい灰色)で現われているレジスト層PRと、この画像においてダークグレー(暗い灰色)で現われている露光されたウエハWAとの間のインタフェース部において、レジスト層PRにおける開口部の内部表面を示す明るい環(リング)が存在する。マトリックスにおけるテストパターンの画像は、参照(レファレンス)パターンが使用されないとき、100,000 倍の拡大率を使用するHitachi 9200走査電子顕微鏡(SEM)によって得られる。参照パターンがある場合、拡大率は約30,000になる。電子のエネルギは800乃至500 eVになる。様々なテストパターンの画像はSEMによって得られ、コンピュータに記憶される。記憶されたファイルは、拡大率及び正確な位置のような更なる情報を含んでいてもよい。データ収集は自動化されてもよく、又は手動(マニュアル)であってもよい。
画像のこのセットについて、プロセスパラメータを決定するために後に使用されるテストパターンの形状に関するパラメータを抽出するためにデータ低減が実行される。このデータ低減は、SEM上又はオフラインの何れかで実行されてもよい。このステップにおいて、各々のテストパターンの形状は、すなわち各々のコンタクトホール画像の本例において画像からもたらされている。アルゴリズムは簡単な閾値アルゴリズムであってもよく、又は画像の微分(differential)を含むより複雑なアルゴリズムであってもよい。後者は、SEM画像において最も急峻な強度変化の位置を検出し、コンタクトホールの形状を検出するのにロバストなアルゴリズムである。形状から、最小二乗フィッティングプロシージャ(least square fitting procedure)によって得られ得る平均半径又は口径のようなパラメータと、選択的に偏心距離(eccentricity)、すなわちフィッティングプロシージャによる中心座標と理想座標との間の差とが抽出されてもよい。各々の画像が、画像の品質を表す品質数(quality number)を受けてもよい。低品質画像は解析から拒絶される。例えばSEM画像のある最低限のコントラスト(濃淡)が必要とされてもよい。代わりに、又は更に、等高線は閉じていること、及び/又は口径若しくは平均半径は、例えば40 nmと400 nmとの間のようなある限界内にもたらされていることが必要とされてもよい。これらの条件のうちの一つ又はいくつかが満たされない場合、画像は拒絶されてもよい。
データ低減ステップの結果として、形状に関するパラメータの収集が、焦点露光マトリックスの各々の点に対して得られる。形状に関するパラメータは、先行する段落に記載のアルゴリズムの一つによってもたらされる形状、及び/又は例えば口径若しくは平均半径であってもよい。幾何学的収差が決定されないとき、又は回転対称幾何学的収差のみが決定されるとき、平均半径は更なる方法ステップを満足させる。非回転対称幾何学的収差を含む拡張は、参考文献に記載のプロシージャと同様である。それについては簡単明瞭であり、ここに詳細に記載される必要はない。
露光データを使用して、平均半径が露光ドーズ及び集束条件に関係付けられていてもよい。平均半径が、生(未処理)の点拡がり関数(PSF)、すなわち強度がドーズ量分の1(1/dose)に比例している関係を使用して半径及び焦点の関数としての強度に変換されてもよい。このステップにおいて、隣接するドーズのデータが、データを低減する一方、信号対雑音比(signal to noise)は改善されるように2次元態様で補間されてもよい。図3Aにおいてデータは、20 mJ/cm2と800 mJ/cm2との間の固定露光ドーズに対する焦点f及び半径Rの関数としてプロットされている。図3Bにおいて、対応するデータは、最大で1に正規化(ノーマライズ(normalize))される固定相対強度(fixed relative intensity)に対する半径R及び焦点fの関数としてドーズから強度への変換後にプロットされている。
レジスト層に焼き付けられ得る(プリントされ得る)テストパターンの最小口径、例えば100nmの口径がもたらされ得るため、いくつかのデータポイント欠落(抜け)があり得る。より小さな口径はもたらされ得ない。欠落データポイントは、R<50 nmでPSFにおける“ホール”を表す。欠落データポイントは無視され、後続する解析に先行してデータセットから除去されてもよい。代わりに、PSFの平坦なトップ(フラットトップ(flat top))が仮定されてもよく、すなわち強度はR< 50 nmに対して一定になることが仮定されてもよく、又は0<R<100 nmに対する強度は、参考文献に記載の拡張Nijboer Zernike (ENZ)理論から基本関数を使用して補間されてもよい。これらのステップの一つの後、図3Bに示されているように‘クリーン(純粋)点拡がり関数(clean point-spread function)’ I(r, f)(以降簡単にPSFと称される)が得られる。
PSFは、参考文献に記載のようにENZ理論の拡張であると共に以下に記載されるENZ理論の改善版(バージョン)によって記載されている。例えば図3Bに示されているように実験的に得られたデータの解析が記載される前に、レジストの拡散、レジスト面と画像面との間の距離の確率変動、及び幾何学的収差に起因するプロセスパラメータの影響はシミュレーションによって解析される。
いかなる幾何学的収差及びプロセスパラメータもない場合、PSFは、参考文献の等式24の右手側の第一の項によってもたらされる。これは、実線によって図4A乃至4Cのカウンタプロットで示される理想PSFになる。
画像システムが球面収差を有するとき、PSFは、理想PSFと項2Im{β40}Re{iV* 00V40}との合計になる。ここで、及び以降の記載において、*は複素共役を示し、全変数は参考文献において規定されている。図4において、球面収差がある場合のPSFは破線によって示されている。他のプロセスパラメータは存在しないと仮定される。球面収差は、スルーフォーカス(through-focus)にPSFの非対称性をもたらすこと、すなわちI(r,f)≠I(r,-f)となることが示されている。
レジスト面における拡散プロセスに関するプロセスパラメータが考慮されるとき、PSFは、よく知られているFickian2次拡散方程式にほぼ従う。時間に対する拡散方程式の一次展開は、位置に対する第二の導関数を含んでいる。インデックス(n,m)を備える全基本強度関数の第二の導関数は明示的に計算され得る。収差のない部分(n=m=0、それ故にV00 2)に対して、これはtの一次においてPSFにおける更なる項、すなわち
-π2σr 2 (V20V* 00+V00V* 20+2V00V* 00-4V11V* 11)
をもたらす。ここで、σrは拡散長に対する測定値になる。当該値は、
として、拡散が行われる期間t及び酸拡散係数Dに関係していてもよい。この項は、存在するならば、球形収差項及び理想PSFに加えられるべきである。画像ぼけ部が水平面で機械的雑音からもたらされている場合、σrは当該機械的雑音のRMS雑音振幅として解される。拡散雑音と位置雑音(position noise)との両方がもたらされている場合、単一のパラメータσrによって表される全RMS振幅が規定されてもよく、二つの個々のパラメータの二乗の和の平方根に等しくなる。更に、二次項、すなわちt2 又はσr 4に比例する項が、明示的に計算されることは可能であり、拡散係数のより大きな値の効果を記述するために使用されてもよい。当該項は位置に対する第四の導関数を含んでいる。
をもたらす。ここで、σrは拡散長に対する測定値になる。当該値は、
として、拡散が行われる期間t及び酸拡散係数Dに関係していてもよい。この項は、存在するならば、球形収差項及び理想PSFに加えられるべきである。画像ぼけ部が水平面で機械的雑音からもたらされている場合、σrは当該機械的雑音のRMS雑音振幅として解される。拡散雑音と位置雑音(position noise)との両方がもたらされている場合、単一のパラメータσrによって表される全RMS振幅が規定されてもよく、二つの個々のパラメータの二乗の和の平方根に等しくなる。更に、二次項、すなわちt2 又はσr 4に比例する項が、明示的に計算されることは可能であり、拡散係数のより大きな値の効果を記述するために使用されてもよい。当該項は位置に対する第四の導関数を含んでいる。
上記モデルにおいて、拡散プロセスは等方性を有することが仮定されている。拡散プロセスがX及びY方向に対応して二つの異なる拡散長パラメータσx及びσyを有する場合、σr 2はσr 2=1/2(σx 2+σy 2)によって置換されるべきであるが、更なる補正がPSFに追加され、すなわち
0.5 π2 (σx 2-σy 2)[2V22V* 00+2V00V* 22+4V11V* 11] cos(2φ)
となる。従って第二の高調波m=2強度項がPSFに加えられなければならない。異方性拡散又は位置雑音の効果は、偶(even)スルーフォーカス、すなわちI(r,f)=I(r,-f)になるPSFの楕円変形(elliptical deformation)にある。異方性パラメータが、参考文献に記載の態様と非常に似た態様でm=2伝達項を考慮することによって取り出されてもよい。
となる。従って第二の高調波m=2強度項がPSFに加えられなければならない。異方性拡散又は位置雑音の効果は、偶(even)スルーフォーカス、すなわちI(r,f)=I(r,-f)になるPSFの楕円変形(elliptical deformation)にある。異方性パラメータが、参考文献に記載の態様と非常に似た態様でm=2伝達項を考慮することによって取り出されてもよい。
代わりに、標準偏差σx及びσyを備える2Dガウス分布関数によって位置変数x及びyにおけるPSFの2D畳込みが計算されてもよい。一次において、これにより、上記解析的に記載されている補正がもたらされる。
所与の光学系(システム)の基準X及びY軸と必ずしも一致しない直交対称軸を有する拡散プロセスを考慮するように、異方性に対して上記更なる補正項を回転させることが必要になってもよい。
図4Bにおいて、検出器面における拡散が存在する場合のPSFが破線によって示されている。他のプロセスパラメータ及び幾何学的収差はないと仮定される。検出器面における拡散は半径方向にPSFの拡大(ブローデニング)をもたらすが、焦点方向のPSFはほとんど変化しないことが示されている。拡散のみが存在する場合のPSFは対称スルーフォーカス、すなわちPSF(f)=PSF(-f)になることが注意されるべきである。
レジスト面における拡散に対する理論が、存在するならば、レジストにおける酸の拡散に適用されると共に、例えばウエハスキャナの場合における同期誤り(エラー)又は機械的振動に起因し得るレジスト面における等方性確率変動にも適用されることは注意されるべきである。
検出器面に対して垂直な位置変動(position fluctuation)に関するパラメータが考慮されてもよい。焦点パラメータfは確率変数とみなされる。本質的ではないが、簡略化のためにfは、標準偏差σfを伴うfの平均の周りに対称的な分布を有することが仮定される。それから、基本強度関数の期待値(expectation value)は基本的に焦点パラメータに対して基本強度関数の第二の導関数を含んでいる。焦点パラメータに対する第二の導関数は、全ての(n,m)値に対して明示的に計算され得る。収差のない場合(m=n=0)において、焦点雑音はPSFにおける追加項によって含められてもよく、
-0.5σf 2 (1/6 |V00|2-1/2 |V20|2 + 1/6 V00V* 40 + 1/6 V40V* 00)
となる。代わりに、標準偏差σfを伴う1Dガウス分布関数による焦点変数fにおけるPSFの1D畳込みが計算されてもよい。一次において、これにより、上記解析的に記載されている補正がもたらされる。
となる。代わりに、標準偏差σfを伴う1Dガウス分布関数による焦点変数fにおけるPSFの1D畳込みが計算されてもよい。一次において、これにより、上記解析的に記載されている補正がもたらされる。
ここで、σfは、検出器面と画像面との間の距離での確率変動に対する測定値である。当該項は、存在するならば、検出器面における拡散項と、存在するならば、球形収差と、理想PSFとに加えられるべきである。
図4Cにおいて、レジスト面に対して垂直な確率変動が存在する場合のPSFが破線によって示されている。他のプロセスパラメータ及び幾何学的収差はないと仮定される。検出器面に対して垂直な位置雑音は焦点方向にPSFの拡大(ブローデニング)をもたらすが、半径方向のPSFはほとんど変化しないことが示されている。焦点雑音のみが存在する場合のPSFは対称スルーフォーカス、すなわちfの対称的な分布に対してPSF(f)=PSF(-f)になることが注意されるべきである。
図4A乃至4Cは、幾何学的収差、レジスト面における拡散に起因するプロセスパラメータ、及びレジスト面に対して垂直な変動に起因するプロセスパラメータはPSFに対して明らかに異なる効果を有していることを実証している。それ故に、それらは同じ実験で解決され得る。代わりに幾何学的収差は、国際特許出願第WO03/056392号公報に記載のように、レジスト層の代わりに検出器が使用される別の実験で決定されてもよい。
本発明者は、より高次の項が考慮されるときでさえ、異なるプロセスパラメータ及び幾何学的収差は分離され得るという洞察を得ている。幾何学的収差が存在する場合、PSFは、参考文献の等式16及び24にもたらされているいわゆる強度基本関数の線形(一次)和として表現されてもよい。プロセスパラメータに起因するPSFのぼけ部は、近似によって少なくとも線形(リニア)プロセスになると仮定される。
それ故にプロセスパラメータは、既に記載されていると共に、図4A乃至4Cのうちの一つ又はそれより多くにおいてシミュレートされる項にPSFを単に適合させることによって得られてもよい。幾何学的収差並びに/又は拡散及び/若しくは確率変動が比較的大きくなるとき、幾何学的収差及びプロセスパラメータを決定するのにより精度の高い態様は以下のようになる。すなわち、最初に強度基本関数がVnm多項式に対してベッセル表現(Bessel representation)を使用して計算される(参考文献の等式6参照)。テストマスクパターン、すなわち画像システムの分解能と同じ次数のテストパターンの有限の大きさが考慮されるとき、代わりに参考文献の等式11が使用されなければならない。Vnmに対する結果が電子データファイルに記憶される。次に、テストマスクパターンの大きさに依存して強度基本関数
が参考文献の等式16又は24に従って計算される。画像システムのピューピル(瞳(pupil))における伝達誤り(誤差)(トランスミッションエラー)が無視されるとき、
は解析において無視され得る。ここでも結果はデータファイルに電子的に記憶されてもよい。
次に、このように得られる各々の基本強度関数
がプロセスパラメータを考慮する項で畳み込まれる。このステップの結果は、拡散された基本強度関数
の対応するセットになる。レジスト面における拡散及びレジスト面に対して垂直な確率変動の場合、これらの演算(オペレーション)は、水平面において、及び焦点軸に沿って、それぞれ2D及び1D畳込み演算として記載される。拡散及び変動はガウスプロセスになることが仮定されるとき、基本強度関数
は、項d(r)= 2/σr 2 exp{-r2/(2 σr 2)}及び項g(f)= 1/(σr√ (2π)) exp{-f2/(2 σf 2)}でそれぞれ畳込まれる。拡散された基本強度関数は可能なプロセスパラメータのセットに対して計算される。演算は、数値積分によってなされる場合、1よりも多くの時間のかなりのCPU時間を必要とするが、都合のよいことに、演算はたった1回、すなわちλ及びNAの各々の設定に対して1度しかなされる必要がない。小さなプロセスパラメータ値に対して、上記の解析式が使用されてもよい。解析式の利点は、その計算の容易性及び安定性にある。小さなパラメータ値に場合、畳込み核(カーネル(kernel))が非常に狭くなると共に十分な精度で数値計算を行うために超高精細格子(グリッド)を必要とするので、数値計算は離散化問題(discretization problem)の影響を受ける。
このステップの結果、拡散された強度基本関数の大きなテーブルが、プロセスパラメータσr及びσfの各々の値に対して、例えば2 nm毎の場合、0 nmと50nmとの間の範囲におけるσrに対して、及び5 nm毎の場合、0 nmと300 nmとの間の範囲におけるσrに対して得られる。
実施例において、回転対称の項が考慮される。そのときデータベースの大きさは比較的小さくなる。当該データベースは、Z4 (焦点はずし) 及び Z9, Z16 Zernike多項式に対応する項から構成される(参考文献及びZernike多項式の定義のためにそれに引用されている参考文献参照)。最初、これは、位相と伝達誤りとの両方を記述する6強度基本関数をもたらす。レジストモデル及び焦点雑音を適用すると、この場合26*61*6= 9516の基本関数がもたらされる。代わりに、拡散が数値的に計算され、比較的大きな拡散長が考慮される‘複合解(hybrid solution)’を使用するように選択されることは可能であり、拡散に対する結果がデータファイルに記憶されるが、焦点雑音の影響は、実行中に解析的に計算される。結果は、軽減された量のCPU時間及び精度を犠牲にしたデータサイズにおけるかなりの低減にある。リソグラフィプロセスのプロセスパラメータが解析されるたびに、λ及びNAの同じ設定が適用される場合、拡散された強度基本関数の同じデータベースが使用され、それによってCPU時間は節減される。
テストパターンの形状に関するパラメータからプロセスパラメータを決定する次のステップにおいて、以下のステップ、すなわちまず全基本強度関数を備えるデータベースはσr及びσfの全ての可能な値に対してロードされるステップを実行するコンピュータプログラムが使用される。σr及びσfの各々の組み合わせに対して、ベータ係数βnm(例えば参考文献の等式24参照)が、参考文献の第2節及び第3節における記載と同様の態様で最小二乗フィッティングプロシージャによって決定される。
σr及びσfの各々の組み合わせに対して、このように決定されるベータ係数βnmは、
として定義される性能指数(figure of merit)Mを計算するように使用される。性能指数Mが自身の最小値に達するσr及びσfの値はプロセスパラメータになる。性能指数は、画像システムの分解能よりも小さな寸法を有するマスクテストパターンに対して特に有用になる。レンズの伝達誤りは無視され得ること、及び位相誤差は無視され得ないがわずかであることが仮定される。従って、参照符号の表記の範囲内で、A=1及び Re(β2p0)は実際上消える。異方性の例の場合、上記で定義されている性能指数と同様の性能指数M(σx, σ y, σf)が定義されてもよい。しかしながらこの場合、m=2を備える実数及び虚数ベータ項(real and imaginary Beta terms)も考慮され、ここでもMが最小値に達する値σx, σ y, σfは最適化される。
代わりに、特に項
が解析において省略されるとき、性能指数の代わりに単純な最小二乗フィッティングプロシージャが適用されてもよく、σr及びσfパラメータ又はより一般的にσx, σ
y, 及びσfの値を直接抽出してもよい。
y, 及びσfの値を直接抽出してもよい。
上記のように前置計算されたデータベースを使用して、約200SEM画像の解析を含めて、全解析プロシージャは通常、10乃至15分かかる。
図5において、上記の焦点露光マトリックスから得られるPSFは実線で示されている。上記のフィッティングプロシージャの結果は破線によって示されている。フィッティングプロシージャの結果は、34 mλの球形収差係数、31 nmのσr 、及び195 nmのσfになる。RMS適合誤差(RMSフィットエラー(RMS fit error))は通常、1.5 %になる。
フィッティングプロシージャの間、特にPSFのぼけ部に対応する寄与が小さくなるか、又は小さくなると仮定されるとき、幾何学的収差及び/又はσr若しくはσfはゼロになってもよい。
このように得られる一つ又は複数のパラメータが、レジストの化学組成、レジストの現像、並びにレーザのチューニング及び同期設定のようなステッパ若しくはスキャナの性能を最適化するように使用されてもよい。テストが、メンテナンス(保守)の間、製造器具又はリソグラフィ器具の製造業者(ベンダ(vendor))によって実行されてもよい。
このように得られるパラメータは、例えば露光条件又はマスク設計及び製造の最適化のようなプロセス最適化のためにリソグラフィシミュレータにおいて使用されてもよく、特に光近接補正マスクの場合、このことは有利となり得る。このために所望のマスクパターンがもたらされてもよく、画像ぼけ部に関するパラメータが上記の方法によって決定されてもよく、マスクパターンは、画像ぼけ部に関するパラメータ及び所望のマスクパターンから計算されてもよく、それによって、設計されたマスクパターンが得られる。
本方法の他の実施例において、CCDアレイが、レジスト層の代わりに検出器として使用される。この検出器はリソグラフィックシステムの一体部分になってもよく、例えばウエハホルダWHで集積されてもよい。代わりに当該検出器は、ともすればウエハWAによって占有される位置にもたらされてもよい。この場合、本発明による方法は、例えばマスクに対して検出器の機械的振動によってもたらされる画像ぼけ部に関するパラメータを決定することを考慮する。画像ぼけ部は、画像システムの光コンポーネント(部品)の振動によって少なくとも部分的にもたらされてもよい。
リソグラフィックシステムの代わりに、画像システムは、例えば光学又は電子顕微鏡になってもよい。確率変動は、目的物、検出器、及び/又は光コンポーネントの位置の間の確率変動によってもたらされてもよい。このように画像システムの特性が特徴付けられてもよい。
画像システムがリソグラフィックシステムでなく、例えば光学顕微鏡である場合でさえ、検出器はレジスト層を有していてもよい。これにより、比較的高価なステッパは必要とされることなく、レジストにおける拡散プロセスに起因する画像ぼけ部に関するパラメータの決定が考慮され得る。
要するに、画像システムISにおける画像ぼけ部に関するパラメータを決定する方法が、画像システムによってテストパターンを有する目的物を照射するステップを有し、それによってテストパターンの画像が形成される。テストパターンは画像システムの分解能よりも小さな寸法を有しており、これにより、照射器収差から独立してテストパターンの画像が形成される。テストパターンは孤立パターンであり、これにより、画像は光近接効果を有さない。画像は、画像システム及び/又はぼかされた画像を検出する検出器における確率変動によりぼかされる。画像ぼけ部に関するパラメータは、ぼかされた画像の形状に関するパラメータから決定される。本発明により、レジスト拡散及び/又は焦点雑音が特徴付けられてもよい。マスクを設計する方法において、レジストにおける拡散による画像ぼけ部に関するパラメータが考慮される。本発明によるコンピュータプログラムは、ぼかされた画像の形状に関するパラメータから画像ぼけ部に関するパラメータを決定するステップを実行し得る。
本発明の保護範囲は上述の実施例に限定されるものではなく、当業者が特許請求の範囲からはずれることなく多くの代わりの実施例を設計することができることは注目されるべきである。請求項において、括弧の間に置かれる請求項の参照番号は、いずれも当該請求項の保護範囲を限定するものではない。単語“有する”は、請求項に記述される構成要素以外に構成要素又はステップの存在を排除するものではない。構成要素に先行する冠詞“a”又は“an”は、複数の構成要素の存在を排除するものではない。
Claims (12)
- 画像システムにおける画像ぼけ部に関するパラメータを決定する方法であって、前記方法は、
− 前記画像システムによって、テストパターンを有する目的物を照射し、それによって前記テストパターンの画像を形成し、前記テストパターンは前記画像システムの分解能よりも小さな寸法を有し、前記テストパターンは孤立テストパターンになり、前記画像はぼかされるステップと、
− 前記ぼかされた画像を検出するステップと、
− 前記ぼかされた画像の形状に関するパラメータから前記画像ぼけ部に関するパラメータを決定するステップと
を有する方法。 - 前記ぼかされた画像の形状に関するパラメータが、ぼけ点拡がり関数を有し、前記画像ぼけ部に関するパラメータを決定するステップが、前記画像システムのぼけ強度基本関数を前記ぼけ点拡がり関数に適合させるステップを有する請求項1に記載の方法。
- 前記画像システムのぼけ強度基本関数を前記ぼけ点拡がり関数に適合させるステップが、
− 前記画像ぼけ部に関するパラメータのセットに対するぼけ強度基本関数のセットを計算するステップと、
− 前記画像ぼけ部に関するパラメータの各々に対して、前記ぼけ点拡がり関数に前記ぼけ強度関数の対応するセットを適合させるステップと
を有する請求項2に記載の方法。 - 前記画像システムの幾何学的収差が、前記ぼかされた画像の形状に関するパラメータから決定される請求項1に記載の方法。
- 前記ぼかされた画像が、検出器面において位置される検出器手段によって検出され、前記画像は画像面において形成され、前記検出器面と前記画像面との間の距離は確率変動を受け、前記画像ぼけ部は前記確率変動に関係する請求項1に記載の方法。
- 前記ぼかされた画像の形状に関するパラメータが、前記ぼかされた画像の平均半径を有する請求項1に記載の方法。
- 前記画像システムがリソグラフィック装置であり、前記目的物がマスクであり、前記ぼかされた画像を検出するステップが、前記テストパターンの画像によってレジスト層を照射すると共に、前記照射されたレジスト層を現像し、それによって前記ぼかされた画像に関するパターンを形成するステップを有する請求項1に記載の方法。
- 前記レジスト層が、前記照射によって活性化されると共に、前記活性化後及び前記現像前に拡散し、前記化学成分が前記レジスト層の溶解度を変化させ、前記画像ぼけ部は前記化学成分の拡散に関係する請求項7に記載の方法。
- 前記レジスト層を照射するステップが、第一の露光ドーズ及び第一の露光ドーズと異なる第二の露光ドーズで実行される請求項7に記載の方法。
- リソグラフィプロセスにおける使用のためのマスクパターンを設計する方法であって、
− 所望のマスクパターンをもたらすステップと、
− 請求項7に記載の方法によって前記パラメータを決定するステップと、
− 前記所望のマスクパターン及び前記パラメータから前記マスクパターンを計算し、それによって、前記設計されたマスクパターンを得るステップと
を有する方法。 - 請求項1に記載の方法における使用のためのコンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、プログラムされたデバイスに、前記ぼかされた画像の形状に関するパラメータから前記画像ぼけ部に関するパラメータを決定するステップを実行させるための命令を有するコンピュータプログラム。
- 画像システムにおける画像ぼけ部に関するパラメータを決定するためのデバイスであって、前記デバイスは、前記ぼかされた画像の形状に関するパラメータから前記画像ぼけ部に関するパラメータを決定するための手段を有するデバイス。
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