JP2007514726A - 4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシ−n−(1−アザビシクロ[3.3.1]ノン−4−イル)ベンズアミドヒドロクロライド水和物の多形の合成 - Google Patents

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Abstract

本発明は、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の調製方法、75 %以上のレベルの結晶フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物、およびその使用を提供する。式(I):レンザプリドヒドロクロライド。
【化1】

Description

発明の説明
本発明は、レンザプリドヒドロクロライド水和物(renzapride hydrochloride hydrate)のフォームII(Form II)の製造方法を提供する。本発明は更に、75%以上のレベルの結晶フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物および医薬としてのその使用を提供する。
EP-A-94742は、置換されたアザビシクロ化合物、一般名レンザプリドにより公知(レンザプリド遊離塩基としても公知)の(±)-4-アミノ-5-クロロ-2-メトキシ-N-(1-アザビシクロ[3.3.1]ノン-4-イル)ベンズアミドを開示する。置換されたアザビシクロ化合物は、胃腸運動の低下に関連する障害の治療、たとえば胃排出の遅延、消化不良、鼓腸、食道逆流および消化性潰瘍の治療、嘔吐および中枢神経系の障害の治療に有効である。
本発明者らは、レンザプリドヒドロクロライド水和物が過敏性腸症候群(IBS)、便秘、胃不全麻痺、腹痛および腹部不快感の治療に更に効果的であることを見出した。
レンザプリドの塩酸塩(レンザプリドヒドロクロライド)は、その改良された安定性のために遊離塩基よりも好ましい。
EP-A-0239321は、レンザプリドの塩酸塩の水和物形態を開示し、これは、レンザプリドの無水塩酸塩よりも優れた取扱適性および安定性を提供する。
Figure 2007514726
EP-A-94742は、置換されたアザビシクロ化合物の形成のための一般的手法を開示する。
レンザプリドヒドロクロライド水和物の5-HT4レセプターアゴニスト活性および5-HT2Bおよび5-HT3レセプターアンタゴニスト活性により、この化合物は、医薬として使用される理想的な候補化合物になる。医薬として使用される化合物がある特性を必要とすることが認識されるでしょう。かかる化合物は、その生物学的活性に加えて、優れた溶解性、安定性および製剤化の容易性など更なる特性を示さなければならない。
本発明者らは、医薬としての使用に関して改良された特性を提供する、レンザプリドヒドロクロライド水和物の新たな結晶形態を同定した。この新たな結晶形態をフォームIIと名付けた。
よって、本発明の第一の側面は、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の製造方法であって、水および水混和性溶媒の溶液中でレンザプリドをインキュベートし、その後、そのレンザプリド溶液に濃塩酸を添加し、濾過によりフォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物を単離することを含む方法を提供する。本発明のための水混和性溶媒は、テトラヒドロフラン(THF)、アセトンおよび/またはアルコールの一つまたは複数とすることができる。アルコールは、好ましくは、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノールまたはtert-ブタノールの一つまたは複数であり、より好ましくはエタノールである。
水/水混和性溶媒の溶液は、好ましくは3 %〜15 %の水、より好ましくは5 %〜10 %の水、最も好ましくは8 %以上の水を含有する。
水/水混和性溶媒の溶液中でのレンザプリドのインキュベーションは、好ましくはかき混ぜながら(agitation)、より好ましくはかき回しながら(stirring)行う。レンザプリド溶液は、20〜25℃でインキュベートすることができる。しかし、レンザプリド溶液は、加熱して、水/水混和性溶媒の溶液中にレンザプリドを溶解させることができる。好ましくは、レンザプリド溶液は、まず20〜25℃でたとえば15〜30分間インキュベートし、その後、溶解させるためにたとえば還流させながら加熱してインキュベートする。
水/水混和性溶媒の溶液中でレンザプリドをインキュベートした後、その溶液を濾過して、任意の粒子状物質を除去することができる。
レンザプリド溶液への塩酸の添加は、好ましくは60〜70℃で行う。その後、その反応混合液の温度を、室温まで、より好ましくは20〜25℃まで下げ、1〜2時間の一または複数の期間、インキュベーションを行うことができる。その反応混合液を、0〜5℃で1〜2時間の一または複数の期間、更にインキュベートすることができる。
必要であれば、最終のフォームII生成物を維持しながら、商業用に許容されるレベルに当該生成物の溶媒含量(たとえばエタノール含量)を改変するために、単離されたフォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物を真空中で乾燥させ、溶媒(たとえばエタノール)含量を<3 %まで低減し、得られた固体を密閉領域で水、好ましくは精製水に晒すことができる。
好ましくは、約3 %(w/w)〜商業用に許容されるレベルに当該生成物の溶媒含量(たとえばエタノール含量)を改変するために、単離されたフォームIIレンザプリドヒドロクロライドを、真空中で乾燥させる必要もなく水に晒すことができ、好ましくはフォームIIレンザプリドヒドロクロライドを密閉領域で精製水に晒すことができる。本発明の目的のために、商業用に許容されるレベルは、1 %(w/w)以下の溶媒、好ましくは0.1 %(w/w)以下の溶媒のレベルである。
レンザプリドは、EP-A-94742および/またはGB 0321091.1に記載のプロトコールに従って調製することができる。本発明の目的のために、レンザプリドの用語は、以下で示す遊離塩基に関し、
Figure 2007514726
レンザプリドヒドロクロライドは、以下で示すレンザプリドの塩酸塩に関する。
Figure 2007514726
レンザプリドは、好ましくは、置換フェニル(11)をアミン(14)と縮合させて縮合生成物(8)を得ることにより製造される。とりわけ、置換フェニル(11)を、たとえば酸塩化物(13)に活性化し
Figure 2007514726
化合物(11)の酸塩化物(13)をアミン(14)と縮合させて縮合生成物(8)を得
Figure 2007514726
次いで、化合物(8)を脱保護してレンザプリドを提供することができる。
Figure 2007514726
化合物(11)および(14)の形成方法は、EP-A-94742およびGB0321091.1に開示される。
レンザプリドは、本発明の第一の側面の方法で直接使用して、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物を提供することができる。したがって、本発明の第一の側面は、レンザプリドからフォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物を製造するための簡便な1ステップの方法を提供する。
本発明の第二の側面は、レンザプリドヒドロクロライドからフォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物を形成する方法であって、有機溶媒および3 %〜30 %の水を含む溶媒系においてレンザプリドヒドロクロライドの飽和溶液を形成すること、およびそこからフォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物を単離することを含む方法を提供する。
本発明の第二の側面の好ましい特徴において、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物は、結晶化により単離することができる。
フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の結晶化は、当該技術分野で公知の方法により開始させることができる。好ましくは、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物は、レンザプリドヒドロクロライド水和物の飽和溶液を10℃以下、好ましくは0℃以下、より好ましくは-5℃以下に冷却することにより溶媒系から結晶化される。レンザプリドヒドロクロライド水和物の飽和溶液の冷却は、レンザプリドヒドロクロライド水和物の結晶化が完了するまで、または適切な段階に達するまで攪拌することにより終えることができる。
結晶化を容易にするために、レンザプリドヒドロクロライド水和物が溶解しない混和性有機溶媒(本発明のための混和性非溶媒と称される)を添加することが必要であり得る。あるいは、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の種晶が、レンザプリドヒドロクロライド水和物の飽和溶液に添加され得る。かかる種晶の添加は、冷却および/または攪拌の使用、および/または混和性非溶媒の添加とは別に、または同時に、または連続して用いることができる。
レンザプリドヒドロクロライドの飽和溶液を作成するために、当該溶液を温めることが必要であり得る。好ましくは、レンザプリドヒドロクロライド溶媒混合液は、加熱して還流させる。当該溶液は、飽和溶液を作成するため、またはその作成を助けるためにかき回してもよいしかき混ぜてもよい。
本発明の目的のために、溶媒系は、レンザプリドヒドロクロライドを可溶化することができ、水と混和できる一つまたは複数の溶媒を含み得る。好ましくは、溶媒は、エタノール、アセトン、イソプロピルアルコール、第三ブチルメチルエーテル(TBME)、またはTHFの一つまたは複数であり、より好ましくはエタノールである、
フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物を製造するためのレンザプリドヒドロクロライド水和物の再結晶化は、好ましくは水性エタノール溶液、より好ましくは20 %水性エタノール溶液中で行われる。
フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の単離は、濾過により達成することができる。単離された生成物に残存する任意の溶媒残留物は、有機溶媒で結晶固体を洗浄することにより除去することができる。好ましくは、洗浄溶媒は、溶媒残留物より揮発性が高く、それ自体当該生成物から容易に除去することができる。本発明の目的のためのかかる溶媒の例には、THF、n-ヘプタンまたはトルエンが含まれる。あるいは、単離された生成物は、4〜25 %の水、より好ましくは8 %以上の水を含む冷却有機溶液、たとえば8 %水性エタノール中で洗浄することができる。
生成物は、任意の残りの溶媒を除去するために乾燥させることができる。好ましくは、乾燥により、生成物の水分パーセンテージは低下しない。しかし、かかる水分パーセンテージの低下が起こった場合、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物を生成するために、生成物を再水和させなければならない。生成物を乾燥させる方法には、真空または非真空におけるオーブンでの流動床乾燥および空気乾燥の使用が含まれる。好ましくは、乾燥は、窒素雰囲気などの不活性雰囲気で行われる。
溶媒残留物は、有機溶媒中で生成物をスラリーにすることにより更に除去することができる。また、溶媒残留物が生成物から容易に除去できるように、スラリー溶媒は、溶媒残留物より揮発性が高くなければならない。適切なスラリー溶媒の例にはTBMEが含まれる。
本発明の第三の側面は、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の形成方法であって、4〜25 %の水を含む有機溶媒中でレンザプリドヒドロクロライドをスラリーにすること、およびそこからフォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物を単離することを含む方法を提供する。
好ましくは、有機溶媒は、水と混和性があり、エタノール、アセトン、イソプロピルアルコール、TBMEまたはTHFの一つまたは複数とすることができる。より好ましくは、溶媒はエタノールである。
有機溶媒は、好ましくは6〜10 %の水、より好ましくは8 %以上の水を含む。特に好ましい特徴において、有機溶媒は、8 %の水を含有するエタノールである。
本発明の第二および第三の側面に記載されるレンザプリドヒドロクロライドは、EP 0239321に記載の方法に従って得ることができる。レンザプリドヒドロクロライドは、本発明の第二および第三の側面のために、水和形態または非水和形態で提供され得る。
とりわけ、レンザプリド(遊離塩基の形態)を、適切な溶媒、好ましくはエタノール中に溶解し、適切な溶媒、好ましくはエタノール中の塩酸溶液を添加し、生成物を沈殿させる。
Figure 2007514726
本発明の第四の側面は、75 %以上のフォームIIのレベルの、レンザプリドヒドロクロライド1モルあたり2モルの水を含む、結晶フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物を提供する。
好ましくは、結晶フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物は、80 %以上、より好ましくは90 %以上、最も好ましくは95 %以上のレベルで提供される。
結晶フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物は、二水和物の形態で提供される。これは、8.3〜9.8 %の水、好ましくは8.5〜9.6 %の水、より好ましくは9.0 %の水を含有する。科学的理論に縛られることなく、水は、レンザプリド分子の結晶構造内に結合し、分子とゆるく会合しないことが提案され、研究により示唆される。
レンザプリドのフォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物としての提供は、アモルファスレンザプリドヒドロクロライド水和物に関して観察されるよりも幾つかの有利な特性を示す。結晶形態の有利な特性には、大気中の水分または湿分に対する改良された安定性、改良された濾過、および改良された乾燥が含まれる。フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の当該特性が、この形態のレンザプリドの医薬としての使用を好ましいものにすることが当業者により認識されるでしょう。とりわけ、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物は、湿分に対して優れた安定性を示すため、劣化することなく長期的に保存することができる。とりわけ、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物は、保存医薬の水分含量を有意に変化させることなく長期的に保存することができる。
フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物は、狭い粒子サイズ分布を示すことが注目されている。これにより、とりわけ低い投与量強度の均質な調合混合物の製造を可能にするレンザプリドヒドロクロライド水和物の形態が提供される。フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物は、材料の混合の間に更にスクリーニングを必要としないことにより、効率的な製剤化が可能である。フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物は、アモルファス形態と比較して、改良された濾過特性を更に示す。
更に、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の提供により、サイズリダクション、濾過などの必要もなく、均一な混合物の形成が可能である。これにより、レンザプリドの効率的な取扱いおよび製剤化が可能である。更に、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の改良された水安定性により、有効成分の効率的な乾燥が可能であり、たとえばカプセル剤または錠剤の形態への製剤化が容易になる。
したがって、フォームIIは、その狭い粒子サイズ分布により、ミリングまたは超微粉砕化の必要もなく低強度のカプセル剤または錠剤に使用することができるため、レンザプリドを含む医薬の製造に特に好ましい。
フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物は、湿分に晒されたときに、一貫して変わらない挙動を示す。したがって、この形態は、長期的に保存することができる。更に、当該物質は、調剤および製造の間に予測可能な挙動を示す。
フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の改良された特性とは、錠剤等の投薬形態へのフォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の製剤化が、アモルファスレンザプリドヒドロクロライド水和物の製剤化よりも、時間的、エネルギー的およびコスト的に効率がよいことを意味する。更に、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物およびその製剤の両方ともが、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の湿分に対する安定性のために、長期的に保存可能である。
フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物は、その赤外線スペクトルにより特徴づけることができ、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物は、835±1.5 cm-1に分析ピーク(diagnostic peak)を示す。
したがって、本発明は、レンザプリドヒドロクロライド水和物のサンプルに対して赤外分光法を行い、(たとえば図13に図示される)835±1.5 cm-1における分析ピークをモニターすることにより特徴づけられる、サンプル中のフォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の同定方法を提供する。
本発明の第五の側面は、本発明の第四の側面で規定されるフォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物および薬学的賦形剤を含む薬学的組成物に関する。
適切なキャリアおよび/または希釈剤は、当該技術分野で周知であり、製薬グレードのデンプン、マンニトール、ラクトース、ステアリン酸マグネシウム、ナトリウムサッカリン、タルカム、セルロース、グルコース、スクロース(または他の糖)、炭酸マグネシウム、ゼラチン、オイル、アルコール、洗剤、乳化剤または水(好ましくは滅菌水)が含まれる。当該組成物は、組成物の混合調製物であってもよいし、あるいは同時、別々または連続の使用(投与を含む)のための併用調製物であってもよい。
上記適用で使用するための本発明の化合物は、任意の簡便な方法により、たとえば経口(吸入を含む)、非経口、粘膜(たとえば口腔、舌下、鼻)、膣、直腸または経皮投与により投与することができ、組成物はそれに従って適応させることができる。
本発明のフォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物は、遅延放出組成物で提供することができる。この遅延放出組成物は、遅延放出成分と組み合わせてフォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物を含む。当該組成物により、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の下部胃腸管への、たとえば小腸、大腸、結腸および/または直腸へのターゲット放出が可能である。遅延放出組成物は、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物、および腸溶性またはpH依存性コーティング、たとえば酢酸フタル酸セルロースおよびその他のフタル酸エステル(たとえば、ポリビニル酢酸フタレート、メタクリレート(Eudragits))を含み得る。あるいは、遅延放出組成物は、pH感受性メタクリレートコーティング、pH感受性ポリマーミクロスフェア、または加水分解による分解を受けるポリマーを提供することにより、小腸および/または結腸への制御放出を提供することができる。遅延放出組成物は、疎水性またはゲル状の賦形剤またはコーティングを用いて製剤化することができる。結腸へのデリバリーは、アミロースまたはペクチンなどの細菌の酵素で消化されるコーティングにより、pH依存性ポリマーにより、時間で膨張するヒドロゲルプラグ(Pulsincap)により、時間依存性ヒドロゲルコーティングにより、および/またはアゾ芳香族結合コーティングに連結したアクリル酸により、更に提供することができる。
経口投与のために、当該化合物は、液体または固体、たとえば液剤、シロップ、懸濁剤、エマルジョン、錠剤、カプセル、ロゼンジ、ドライパウダーおよび/または顆粒剤として製剤化することができる。
液体製剤は、一般には、適切な水性または非水性の液体キャリア、たとえば水、エタノール、グリセロール、ポリエチレングリコールまたはオイル中の、当該化合物または生理学的に許容可能な塩の懸濁液または溶液から構成される。また、製剤は、懸濁化剤、保存剤、香味剤または着色剤を含んでいてもよい。
錠剤の形態の組成物は、固体製剤を調製するために通常使用される任意の適切な薬学的キャリアを用いて調製することができる。かかるキャリアの例には、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、ラクトース、スクロースおよび微結晶性セルロースが含まれる。
カプセルの形態の組成物は、通常のカプセル化手法を用いて調製することができる。たとえば、有効成分を含有するパウダー、顆粒またはペレットを、標準的なキャリアを用いて調製し、その後それをカプセル、たとえが硬質ゼラチンカプセル、HPMCカプセル、軟質ゼラチンカプセルなどに充填することができる;あるいは、分散物または懸濁物は、任意の適切な薬学的キャリア、たとえば水性ガム、セルロース、シリケートまたはオイルを用いて調製し、その後その分散物または懸濁物を軟質ゼラチンカプセルに充填することができる。
経口投与のための組成物は、消化管を通過するため、たとえば錠剤またはカプセル上の製剤の外層により、有効成分を分解に対して保護するように設計され得る。
典型的な非経口組成物は、無菌の水性キャリアまたは非水性もしくは非経口的に許容可能なオイル、たとえばポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、レシチン、ラッカセイ油またはゴマ油中の、当該化合物または生理学的に許容可能な塩の溶液または懸濁液から構成される。あるいは、当該溶液は、凍結乾燥し、その後、投与直前に適切な溶媒を用いて再構成することができる。
鼻または経口投与のための組成物は、都合よくは、エアロゾル、ドロップ、ゲルおよびパウダーとして製剤化され得る。エアロゾル製剤は、生理的に許容可能な水性または非水性溶媒中の活性物質の溶液または微小懸濁液を典型的に含み、密閉容器中の無菌形態の単回投与量または複数回投与量で通常提供され、これは、噴霧装置と使用されるカートリッジまたはレフィルの形態をとることができる。あるいは、密閉用器は、ユニタリー分配装置、たとえば、単回投与の鼻吸入器またはメータリングバルブを備えたエアロゾルディスペンサーとすることができ、これは、容器の内容物が使い尽くされると処分することが意図されている。投薬形態がエアロゾルディスペンサーを含む場合、薬学的に許容可能な推進薬を含有する。また、エアロゾル投薬形態は、ポンプ噴霧器の形態をとることもできる。
口腔または舌下投与に適した組成物には、錠剤、ロゼンジおよびトローチ(pastille)が含まれ、ここで有効成分は、糖およびアカシア、トラガカント、またはゼラチンおよびグリセリンなどのキャリアを用いて製剤化される。
直腸または膣投与のための組成物は、都合よくは、坐剤(カカオバターなどの慣用的な坐剤ベースを含有する)、ペッサリー、膣錠、発泡体または浣腸剤の形態である。
経皮投与に適した組成物には、軟膏、ゲルおよびパッチ、並びにパウダー注入を含む注入が含まれる。
都合よくは、組成物は、錠剤、カプセルまたはアンプルなどのユニット投与量形態である。
組成物は、投与方法に依存して、0.1 %〜99 % (w/w)、好ましくは0.1〜60 % (w/w)、より好ましくは0.2〜20重量%、最も好ましくは0.25〜12 % (w/w)のフォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物を含有し得る。
本発明の第六の側面は、胃腸運動の低下に関連する障害および/または腹痛を治療および/または予防するための、本発明の第四の側面で規定されるフォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物または本発明の第五の側面で規定されるその薬学的組成物に関する。
本発明の目的のために、胃腸は、食道、胃、小腸および大腸(結腸および直腸を含む)を含む。フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物は、胃腸運動の低下に関連する障害を治療する際に一般に使用され得る。当該障害には、過敏性腸症候群、胃排出の遅延または遅滞、消化不良、食道逆流、消化性潰瘍、鼓腸、排便障害、便秘症、糖尿病性ニューロパシー、機能性腹部膨満、胃不全麻痺または腹痛の一つまたは複数が含まれる。また、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物は、腹痛および/または腹部不快感、腹部膨満、大便の硬軟度の異常、大便排泄の頻度の異常、不完全な排出感、尿意促迫感および粘液の排泄を含むかかる障害と関連した症状を治療する際に使用することもできる。また、これは、嘔吐の治療および/または精神病などの中枢神経系の障害の治療に使用され得る。好ましくは、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物は、過敏性腸症候群、より好ましくは便秘優位、下痢優位または交代性(混合型症状)の過敏性腸症候群を治療するために使用される。
上述の障害を治療するのに効果的なフォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の量は、治療される障害の性質および重症度、並びにそれを必要とする患者の体重に依存する。しかし、70 kg成人に対するシングルユニット投与量は、一日あたり本発明の化合物を通常0.01〜100 mg、たとえば0.1〜50 mg、好ましくは0.5〜16 mg含有する。ユニット投与量は、一日に1回または一日に2回以上、たとえば一日に2、3または4回、通常一日に1〜3回、より好ましくは一日に1または2回投与され得る。上述の投与量の範囲が、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の成人への投与についてガイダンスを提供することが認識されるでしょう。たとえば幼児または乳児への投与量は、医者または当業者により決定することができ、成人に対する投与量より少ないかまたはそれと同じにすることができる。ユニット投与量は、好ましくは、カプセルまたは錠剤の形態で提供される。
本発明の第七の側面は、本発明の第四の側面で規定されるフォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物または本発明の第五の側面で規定される薬学的組成物を、それを必要とする被検体に投与することを含む、胃腸運動の低下に関連する障害の治療方法に関する。
本発明の側面の各々の好ましい特徴はすべて、必要な変更を加えて、他の側面のすべてに適用する。
本発明は、種々のやり方で実行することができ、多くの具体的な態様は、実施例により説明され、添付の図面を参照しながら本発明は説明される。
本発明は、以下の非限定的な実施例の一または複数を参照することにより説明される。
フォームIIおよびアモルファスのレンザプリドヒドロクロライド水和物の製造
<フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の製造>
レンザプリドおよびレンザプリドヒドロクロライドは、EP-A-0094742、EP-A-0239321およびGB 0321091.1に記載の方法を用いて得ることができる。
<好ましい塩形成の手法>
レンザプリドの遊離塩基(1 wt)を、8 %水性エタノール(0.4 vol.の水および4.6 vol.の無水エタノールから成る5 vol.)中に懸濁し、20〜25℃で15〜30分間攪拌する。その混合物を加熱して還流させ、溶解が完了するまで(予測される70分まで)還流を続け、その後60〜65℃に冷却し、予め加熱したラインおよびフィルター(1μm)により浄化し、粒状物質を除去する。ラインおよびフィルターを、温かい(60〜65℃)8 %水性エタノール(0.08 vol.の水および0.92 vol.の無水エタノールから成る1 vol.)ですすぐ。その後、内部温度を60〜70℃の範囲に維持して、遊離塩基の溶液を濃塩酸(1.05 mol当量)で処理する。得られた混合物を20〜25℃に冷却し、この範囲で1〜2時間置く。得られたスラリーを更に0.5℃に冷却し、更に1〜2時間置く。スラリーのサンプルを取出して濾過し、その固体がフォームIIであることを保証するために、固体をIRによりチェックする。単離の前にその物質がフォームIIであることを保証するために、スラリーを必要に応じて更に1〜2時間置いてもよい。
生成物を濾過により単離し、フィルターケーキを冷却(0〜5℃)8 %水性エタノール(0.08 vol.の水および0.92 vol.の無水エタノールから成る1 vol.)を用いて置換により洗浄し、その後3〜4時間フィルター上に放置する。その固体をトレイに移し、エタノール含量が1 %(w/w)以下になるまで、精製水の存在下で密閉領域に置く。
<再結晶化の手法>
レンザプリドヒドロクロライド(1 wt)を、20 %水性エタノール(0.6 vol.の水および2.4 vol.の無水エタノールから成る3 vol.)で処理する。攪拌された混合物を加熱して還流させ、溶解が完了するまで(予測される70分まで)還流を続け、その後60〜65℃に冷却し、予め加熱したラインおよびフィルター(1μm)により浄化し、粒状物質を除去する。レンザプリドヒドロクロライド溶液の温度を終始60〜65℃に維持して、ラインおよびフィルターを、温かい(60〜65℃)エタノール(4.5 vol.)ですすぐ。
得られた混合物を20〜25℃に冷却し、この範囲で1〜2時間置く。得られたスラリーを更に0〜5℃に冷却し、更に1〜2時間置く。スラリーのサンプルを取出して濾過し、その固体がフォームIIであることを保証するために、固体をIRによりチェックする。単離の前にその物質がフォームIIであることを保証するために、スラリーを必要に応じて更に1〜2時間置いてもよい。
生成物を濾過により単離し、フィルターケーキを冷却(0〜5℃)8 %水性エタノール(0.08 vol.の水および0.92 vol.の無水エタノールから成る1 vol.)を用いて置換により洗浄し、その後3〜4時間フィルター上に放置する。その固体をトレイに移し、エタノール含量が1 %(w/w)以下になるまで、精製水の存在下で密閉領域に置く。
<スラリーの手法>
レンザプリドヒドロクロライド(1 wt)を、8 %水性エタノール(5 vol.)で処理し、その懸濁液を攪拌し、0〜5℃に冷却し、その範囲に冷却されるとすぐ0〜5℃で2〜3時間攪拌する。スラリーのサンプルを取出して濾過し、その固体がフォームIIであることを保証するために、固体をIRによりチェックする。単離の前にその物質がフォームIIであることを保証するために、スラリーを必要に応じて更に1〜2時間置いてもよい。
生成物を濾過により単離し、フィルターケーキを冷却(0〜5℃)8 %水性エタノール(0.08 vol.の水および0.92 vol.の無水エタノールから成る1 vol.)を用いて置換により洗浄し、その後3〜4時間フィルター上に放置する。その固体をトレイに移し、エタノール含量が1 %(w/w)以下になるまで、精製水の存在下で密閉領域に置く。
<アモルファスレンザプリドヒドロクロライド水和物の製造>
アモルファスレンザプリドヒドロクロライド水和物は、EP-A-0094742およびEP-A-0239321に従って調製される。本発明の目的のために、「アモルファス(amorphous)」の用語は、非晶質および結晶質(crystalline material)を含むレンザプリドヒドロクロライド水和物のサンプルを包含し、ここで前記結晶質は一以上の形態の混合物で存在してもよい。
フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物とアモルファスレンザプリドヒドロクロライド水和物との比較
<固体13C−NMR>
固体13C−NMRスペクトルを、フォームIIおよびアモルファスのレンザプリドヒドロクロライド水和物について集め、それぞれ図1および2に示す。
フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物のサンプルでは、アモルファスレンザプリドヒドロクロライド水和物について得られたスペクトルとは異なるスペクトルが得られた。また、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の緩和特性(獲得状態を決定する)も、アモルファスレンザプリドヒドロクロライド水和物のものとは異なっていた。したがって、実験パラメーターは各サンプルについて最適化した。
以下の表1は、フォームIIレンザプリドヒドロクロライドについて観察されたシグナルを示す。加えて、これらピークの割当て案を示す。
Figure 2007514726
Figure 2007514726
当該分子は、7つの高周波(90+ ppm)シグナル(微細構造を無視する)が得られるはずであるが6つしか検出されなかった。欠失シグナルは、塩素に結合した炭素に由来するものである。これら核の間のカップリングは、幅広のシグナル(およびかろうじてマルチプレット)を生じさせ、これは、おそらく100 ppmから130 ppmの間のベースラインにおけるシグナルに相当する。同様のカップリングは、窒素に結合した炭素に由来するシグナルを僅かに幅広くする(たとえば、〜149 ppmにおけるシグナルは、おそらく芳香族C-NH2である)。
他のシグナルの割当て案は以下のとおりである:15〜30 ppmの間のグループの3つの-CH2-s + CH、43〜53 ppmの間のグループの3つの-CH2-N’s + >CH-N、55-58 ppmにおけるOMe、164-168 ppmにおけるアミド炭素、156-159 ppmにおける芳香族C-O、〜131 ppmにおける芳香族C-C、OMeに対してオルトのCHは、109-112 ppmにおける他のCHと並んでおそらく99 ppmである。残りの非標識の低強度シグナルは、スピニングサイドバンドであり、無視することができる。
<フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物およびアモルファスレンザプリドヒドロクロライド水和物の固体NMRスペクトルの比較>
フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物およびアモルファスレンザプリドヒドロクロライド水和物について得られたスペクトルにおいて、60〜15 ppmで観察されるシグナルのパターンに変化が観察される。加えて、アモルファスレンザプリドヒドロクロライド水和物について得られたスペクトルは、分裂するOMeシグナルについて131.8 ppmにシグナルを含有する。131.8 ppmのシグナルは、分裂していないペアにみえる。更に、アモルファスレンザプリドヒドロクロライド水和物のスペクトルにおいて低周波シグナルが分裂していないことは、追加のラインの存在により引き起こされるようである。
<ダイナミック蒸気収着>
<方法>
各サンプルをサンプル容器に入れ、DVSシステムにロードする。最初の重量を読取る。その後、サンプルを相対湿度(RH)0%の大気に晒してサンプルを乾燥させ、乾燥重量を読取る。サンプルを0〜90%RHの範囲において10%RH間隔で吸着/脱着サイクルに晒す。重量変化のデータを、相対湿度の次の増加/減少を誘発する各ステージの終点を自動的に決定するために使用される指数表現に適合させる。
DVSトレースに関して、階段状ラインは、チャンバーにおける相対湿度(RH)レベルを表す。曲線は、サンプルの重量変化を表す。RHは、自動的に制御されており、サンプルの重量変化の速度が小さくなると変化する。
<フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物>
フォームIIの収着等温線プロットは、10%RHにおいて初期の湿分の急速な取込み(約9% w/w)を示し、その後、サンプル質量に非常に僅かな変化しかなく、このことは、フォームIIが湿分に対して一貫してその特性が変化しない非常に安定な物質であることを示す。
フォームIIのDVSおよび等温線プロットを図3〜9に示す。
フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物のサンプルは、湿分に対して一貫してその特性が変化しない非常に安定な物質を暗示する挙動を示す。
DVSデータは、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物が、異なる形態の間で平衡化することを示す証拠を提供しない。3つのサイクルを互いに比較したとき質量は非常に僅かしか変化しなかった(すなわち、これらは等温線プロットにより示されるとおり非常に類似している)。
加えて、チャンバーが90%RHの状態に達したとき、サンプルの質量はほとんど僅かしか変化せず、サンプルは、約9.5%(w/w)湿分を取込んでおり、このことは、当該物質が湿分含量に対して安定であり、3つのサイクルにわたって一貫して変化しないことを示す。フォームIIレンザプリドヒドロクロライドについて観察された重量増加は、二水和物の形成と一致する。分析されたバッチはすべて、10%RHを超えると、湿度への露出に対して非常に安定なプロファイルを示す。10%RHを超えると、二水和物の物質の質量は非常に僅かしか変動しない。
<アモルファスレンザプリドヒドロクロライド水和物>
アモルファスレンザプリドヒドロクロライド水和物のDVSプロットおよび等温線マップを図10および11に示す。
アモルファスレンザプリドヒドロクロライド水和物のDVSプロット(図10)は、10%RH環境に晒されると約6%(w/w)の取込みを示し、その後50%RHまで、より緩やかな取込みを示す。これを超えると、RHが増大するにつれ、湿分の取込みは更に少なくなる。RHが90%RHから10%RHに減少すると、質量は徐々に減少する。
第2および第3サイクルの吸着/脱着プロファイルは、同一であり、脱着サイクルは第1サイクルのものと同一である。10〜40%RHにおける取込みは、第1サイクルについて観察されるものより大きく、また、10%から0%RHに移ると、湿分の大部分の損失を示す。
等温線マップ(図11)は、第一の吸着サイクルとその後の吸着サイクルとの違いを明瞭に示す。脱着サイクルは、3つのサイクルすべてで同じである。
図10および11に記載のデータは、第一の吸着サイクルの前のサンプルと後のサンプルとの間に明らかな違いがあることを示す。第一の吸着と脱着サイクルとの間に有意な違いがある。このサイクルは再現性がないため、他の物理的属性に関するヒステリシスというより、当該物質の形態に変化が起こったことを示す。0%RHから90%RHへの全体の湿分増加は、約12%(w/w)であり、これは、化学量論的二水和物に必要な量より多い。
第一サイクルの完了後、吸着/脱着プロファイルは、再現性があり、これは、当該物質が湿分との相互作用に対してその後安定であることを示す。
アモルファスレンザプリドヒドロクロライド水和物の挙動は、二水和物の挙動と一致しないようである。
<固有溶出速度(Intrinsic Dissolution Rate)>
<方法>
サンプルをディスクとして調製した。各ディスクは、2トンの圧力で5分間サンプルを圧縮することにより調製した。各ディスクを静的溶出システムに移し、これによりディスクの一表面を溶出媒質に晒す。pH 2.2、4.0および7.0において固有溶出速度(IDR)の測定を繰り返すため、物質の各バッチから6枚のディスクを調製した。溶出サンプル(0.8 ml)を5分間隔で60分まで回収し、サンプルを分析した。
薬剤の放出量(mg)をディスクの表面積(0.5 cm2)で割り、単位面積あたりの量(mg cm-2)を求める。2回測定の平均を時間(分)の関数としてプロットする。IDR(mg cm-2-1)は、放出プロファイルの直線の範囲にわたる(線形回帰により決定される)勾配により得られる。溶液への溶出がpHに依存しないと考えられる場合、pH非依存性IDRが計算される。pH非依存性IDRは、試験されたpHのすべてにおいて各時点のデータを平均し、少なくとも最初の5つのデータポイントについて線形回帰を計算することにより計算される。すべてのIDR値は、線形回帰の上限および下限の95%信頼限界を包含する誤差を用いて報告される。
放出プロファイルが直線であるため、IDRデータの線形回帰分析は、データポイントのすべてを使用した。
Figure 2007514726
フォームII物質は、アモルファス物質とは異なる固有溶出速度特性を示す。
フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の特徴決定
<フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の湿分含量の分析>
フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の11種類のサンプルの水分含量は、カール・フィッシャー分析により決定され、2分子の水に相当する約9.0%(w/w)水が結晶構造内に存在することが再現性をもって見出された。フォームIIレンザプリドヒドロクロライドの水分含量のこの再現性は、フォームIIを製造するために使用される方法および合成スケールの何れにも依存しないことが見出された。本発明は、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物に存在する水分量を、再現性をもって制御する能力を提供し、これは、承認された薬学的成分の品質を、保存、取扱い、製剤化および製品の製造の間に制御するために非常に有利である。
湿分含量(カール・フィッシャーによる)
フォームII 9.0%(w/w)±0.31(SD;n=11)。
<赤外線(IR)分析>
IRスペクトルを、本発明の方法に従って製造したフォームIIのサンプルの幾つかについて記録した。図12〜20は、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物のIRスペクトルを図示する。以下の表3は、観察されたIRピークを示す。
Figure 2007514726
フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の観察サンプルはすべて、835±1.5 cm-1に特徴的ピークを示す。このピークは、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の存在を識別するために使用することができる。この特徴的ピークの正確な値は、サンプルの調製、使用する装置などに依存して変動することが認識されるでしょう。このため、表4は、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の種々のサンプルについて観察された、この特徴的ピークの幾つかの値を示す。
フォームIIのIRスペクトルのサインピークの範囲は、以下の表に示す値から得られる。
Figure 2007514726
フォームIIレンザプリドヒドロクロライドのIRスペクトルに835±1.5 cm-1の特徴的ピークが存在することにより、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物が製造されたという確証が得られる。
<フォームIIレンザプリドヒドロクロライドのXRPD分析>
フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物を、X線粉末回折により分析した。
フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物のX線粉末回折(XRPD)パターンを図21に示す。XRPDパターンにおける規定ピークの存在は、フォームIIが結晶の特徴を有することを示す。
<フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の安定性>
フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物のサンプルを、25℃/60%相対湿度の条件下で保存した。
Figure 2007514726
フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物は、保存時の湿分に対して優れた安定性を示す。
<粒子サイズ分布>
レンザプリドの粒子サイズ分布(PDS)を、以下に記載の方法に従って測定する。
物質パラメーター: レンザプリド:R.I.=1.5 吸収=0.1
モデル:多目的(ファイン)−高い感受性
測定パラメーター: 測定時間:4秒
バックグラウンド時間:8秒
オブスキュレーション限界:3<オブスキュレーション<20
サンプリングパラメーター:Scirocco 2000
バイブレーション供給率:40%
空気圧:3.5 Bar
各バッチの1回の測定を3回行った
Figure 2007514726
フォームIIは、2.1のスパンで狭い分子サイズ分布を示す。
<顕微鏡観察>
少量のサンプルを(顕微鏡用スライド上で)シリコンオイル中に分散し、その上にカバーガラスを置く。サンプルの画像を、修正イメージキャプチャーソフトウェアを用いて(最低2倍の倍率で)とらえた。
フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物は、固体投薬形態の製造に好ましい、規則正しい形状の立方体/菱面体結晶から構成される。
<熱化学分析>
フォームIIのTGAトレースを図22に図示する。
フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物のTGAトレースは、150〜180℃に吸熱を含有する。この吸熱は、分析の間の水の損失に続く、脱水した物質の相変化と関連しているようである。
サーモグラムは、2モルの水の損失による大きな吸熱ピーク(約100℃におけるTmax)を図示する。その吸熱ピークの後に、Tmax170℃および240℃に2つの発熱ピークが続く。したがって、フォームII物質は、脱水した水和物へと水の損失を受け、これは150〜170℃において相変化を受け、その後270℃あたりで溶融に進み、最終的に上昇した温度で分解される。
<溶解度研究>
種々の水/溶媒混合液中のフォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物について、以下の標準的手法を用いて溶解度研究を行った。
約50−100 mgのフォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物を、10 cm3ガラスバイアルに添加し、5 cm3の適切な溶媒を添加した。懸濁液を20℃で24時間攪拌した。この時間の後、懸濁液を濾過し、透明な溶液をHPLCにより分析した。
その結果を以下にまとめて示す。
Figure 2007514726
<溶媒スラリーによるエタノールの除去>
残留する溶媒は、溶媒スラリーによりフォームIIから除去することができる。一連のスラリーは、エタノールのレベルに対する効果を調査するため、ウォーターウェットアセトン、THF、TBMEおよびトルエン中で実施した。以下の標準的手法を使用した。
100 mgのフォームIIを、1 cm3(10vol)の溶媒中、室温で24時間攪拌した。この時間の後、固体を濾過により単離し、溶媒含有量および物理的形態について分析した。
その結果を表8および9にまとめて示す。
Figure 2007514726
この結果は、アセトン、テトラヒドロフラン(THF)、トルエンおよびTBME中で、溶媒スラリーにより、NMRで検出されないレベル(<0.1%検出と推定される)までエタノールを除去可能であることを示す。スラリーから単離された物質の形態は、IRにより決定され、全てのケースでフォームIIであることが見出された。
Figure 2007514726
<フォームIIを用いた結晶化および乾燥研究>
残留エタノールを除去するために、当該物質を80℃までの温度において真空下で乾燥させる。その後、「エタノールフリー」の固体を再水和させて、最終物質を提供する。
種々の形態のレンザプリドヒドロクロライド水和物の乾燥を調査するため、エタノール中1%の水、エタノール中5%の水、IPA中1%の水、およびIPA中5%の水での結晶化により、1 gのサンプルを調製した。後述の再結晶化手法により、レンザプリドヒドロクロライド水和物のフォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物への再生(reworking)が可能であることが認識されるでしょう。以下の手法を使用した。
1 gのレンザプリドヒドロクロライド水和物を、最少量の還流溶媒中に溶解し、その後室温で約1時間冷却し、その後5℃で更に18時間置いた。固体を濾過により単離し、NMR、IRおよびKFにより分析した。得られたデータを以下の表10および11にまとめて示す。
Figure 2007514726
Figure 2007514726
エタノール中5%の水またはIPA中5%の水での再結晶化により、フォームII(約9%の水を含有する)が製造されることが、サンプルの最初の分析により示される。単離された物質は、最初、比較的低い溶媒残量、それぞれ0.16%エタノールおよび0.65%IPAを含有する。これら溶媒レベルは、エタノール中1%の水またはIPA中1%の水から単離された物質でみられた溶媒レベル、それぞれ5.4%および9.1%を含有する溶媒レベルよりずっと低い。このことは、フォームII二水和物の物質が、余分な溶媒を容易に保持せず、その結果、低い水レベル(<4%)を含有する溶媒から単離された物質よりも乾燥しやすいことを示す。
サンプルの更なる乾燥により、真空(17 mbar)下60℃で加熱した後に、溶媒および水がすべてのサンプルから除去されたことが示される。
<フォームIIの特徴決定のまとめ>
フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物に関する特徴決定データにより、それがシャープなX線回折パターンおよびIRスペクトルを示す結晶物質であり、明確に規定された水分含量を有することが示される。水分含量は、DVS実験により示されるとおり、広範囲の湿度にわたって変化しない。これにより、当該物質の長期保存が可能である。フォームIIは、一貫して狭いスパンで、申し分ないブレンド均一性の粒子サイズ分布を示す。顕微鏡観察により、固体投薬形態の製造に理想的な一貫して規則正しい形状の結晶を有するバッチが示された。フォームIIは、計量分配および製造の間に予測可能な様式の挙動をする。フォームIIは、835±1.5 cm-1(シャープ)に分析ピークを有し、これは、当該形態の存在を同定するために使用することができる。
図1は、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の固体13C−NMRを示す。 図2は、アモルファスレンザプリドヒドロクロライド水和物の固体13C−NMRを示す。 図3は、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物のDVS収着プロットを示す。 図4は、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物のDVS収着プロットを示す。 図5は、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物のDVS収着プロットを示す。 図6は、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の等温線マップを示す。 図7は、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物のDVS収着プロットおよび等温線マップを示す。 図8は、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物のDVS収着プロットを示す。 図9は、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の等温線マップを示す。 図10は、アモルファスレンザプリドヒドロクロライド水和物のDVS収着プロットを示す。 図11は、アモルファスレンザプリドヒドロクロライド水和物の等温線マップを示す。 図12は、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物のIRスペクトルを示す。 図13は、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物のIRスペクトルの拡大領域を示す。 図14は、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物のIRスペクトルを示す。 図15は、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物のIRスペクトルの拡大領域を示す。 図16は、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物のIRスペクトルの拡大領域を示す。 図17は、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物のIRスペクトルを示す。 図18は、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物のIRスペクトルの拡大領域を示す。 図19は、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物のIRスペクトルを示す。 図20は、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物のIRスペクトルの拡大領域を示す。 図21は、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物のX線粉末回折パターンを示す。 図22は、フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の熱分析を示す。

Claims (28)

  1. フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の製造方法であって、水および水混和性溶媒の溶液中でレンザプリドをインキュベートし、その後、そのレンザプリド溶液に濃塩酸を添加し、濾過によりフォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物を単離することを含む方法(process)。
  2. 前記水混和性溶媒が、THF、アセトンおよび/またはアルコールの一つまたは複数である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記アルコールが、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノールまたはtert-ブタノールの一つまたは複数である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記水/水混和性溶媒の溶液が、3 %〜15 %の水を含有する、請求項1〜3の何れか1項に記載の方法。
  5. レンザプリドが化合物(8)の脱保護により製造される、請求項1〜4の何れか1項に記載の方法。
    Figure 2007514726
  6. レンザプリドヒドロクロライドからフォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物を形成する方法であって、有機溶媒および3 %〜30 %の水を含む溶媒系においてレンザプリドヒドロクロライドの飽和溶液を形成すること、およびそこからフォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物を単離することを含む方法(process)。
  7. 前記フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物が、結晶化により単離される、請求項6に記載の方法。
  8. 前記溶媒系が、レンザプリドヒドロクロライドを可溶化することができ、水と混和できる一つまたは複数の溶媒を含む、請求項6または7に記載の方法。
  9. 前記溶媒が、エタノール、アセトン、イソプロピルアルコール、TBME、またはTHFの一つまたは複数である、請求項8に記載の方法。
  10. レンザプリドヒドロクロライド水和物の前記結晶化が、水性エタノール溶液中で行われる、請求項7に記載の方法。
  11. フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の形成方法であって、4〜25 %の水を含む有機溶媒中でレンザプリドヒドロクロライドをスラリーにすること、およびそこからフォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物を単離することを含む方法(process)。
  12. 前記有機溶媒が、エタノール、アセトン、イソプロピルアルコール、TBME、またはTHFの一つまたは複数である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記有機溶媒が、好ましくは6〜10 %の水を含む、請求項11または12に記載の方法。
  14. 請求項1〜13の何れか1項に記載の方法であって、前記方法により製造されるフォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物が、以下からなる群より選択される一つまたは複数の特徴を有する方法:
    a)835±1.5 cm-1におけるその赤外線スペクトルの特徴的ピーク;
    b)図21に実質的に示されるX線粉末回折パターン;および
    c)8.3〜9.8 %の水分含量。
  15. 請求項1〜14の何れか1項に記載の方法により製造されるフォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物。
  16. 75 %以上のフォームIIのレベルの、レンザプリドヒドロクロライド1モルあたり2モルの水を含む、結晶フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物。
  17. 8.3〜9.8 %の水を含有する、請求項16に記載の結晶フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物。
  18. 835±1.5 cm-1においてその赤外線スペクトルに分析ピークを有する、請求項16または17に記載の結晶フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物。
  19. 請求項16〜18の何れか1項に記載の結晶フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物であって、前記フォームIIが、以下からなる群より選択される一つまたは複数の特徴を有するもの:
    a)835±1.5 cm-1におけるその赤外線スペクトルの特徴的ピーク;
    b)図21に実質的に示されるX線粉末回折パターン;および
    c)8.3〜9.8 %の水分含量。
  20. レンザプリドヒドロクロライド水和物のサンプルに対して赤外分光法を行い、835±1.5 cm-1における分析ピークの存在をモニターすることにより特徴づけられる、サンプル中のフォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物の同定方法(method)。
  21. 請求項16〜19の何れか1項に記載のフォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物および薬学的賦形剤を含む薬学的組成物。
  22. 過敏性腸症候群、胃排出の遅延または遅滞、消化不良、食道逆流、消化性潰瘍、鼓腸、排便障害、便秘症、糖尿病性ニューロパシー、機能性腹部膨満、腹痛および/または腹部不快感、腹部膨満、大便の硬軟度の異常、大便排泄の頻度の異常、不完全な排出感、尿意促迫感、粘液の排泄、嘔吐、胃不全麻痺の一つまたは複数を治療および/または予防するため、および/または中枢神経系障害を治療するための、請求項1〜16の何れか1項に記載の結晶フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物または請求項21に記載の薬学的組成物。
  23. 便秘優位、下痢優位、または交代性(混合型症状)の過敏性大腸症候群を治療するための、請求項1〜16の何れか1項に記載の結晶フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物または請求項21に記載の薬学的組成物。
  24. 請求項1〜16の何れか1項に記載の結晶フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物または請求項21に記載の薬学的組成物を、それを必要とする被検体に投与することを含む、胃腸運動の低下に関連する障害の治療方法(method)。
  25. 一または複数の実施例を参照して本明細書に実質的に記載される方法(process)。
  26. 一または複数の実施例を参照して本明細書に実質的に記載される結晶フォームIIレンザプリドヒドロクロライド水和物。
  27. 一または複数の実施例を参照して本明細書に実質的に記載される方法(method)。
  28. 一または複数の実施例を参照して本明細書に実質的に記載される薬学的組成物。
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